(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】継手部材及び作業車
(51)【国際特許分類】
F16B 7/18 20060101AFI20241115BHJP
B62D 27/02 20060101ALI20241115BHJP
B62D 21/18 20060101ALI20241115BHJP
F16J 15/10 20060101ALI20241115BHJP
E02F 9/16 20060101ALI20241115BHJP
【FI】
F16B7/18 D
B62D27/02
B62D21/18 G
F16J15/10 P
E02F9/16 A
(21)【出願番号】P 2021153446
(22)【出願日】2021-09-21
【審査請求日】2023-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 祐介
(72)【発明者】
【氏名】櫛本 友美
(72)【発明者】
【氏名】門出 裕紀
【審査官】後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0312025(US,A1)
【文献】特開2000-198468(JP,A)
【文献】特開2007-245749(JP,A)
【文献】特開2009-067242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 7/00- 7/22
B62D 21/00-27/06
E02F 9/16
F16J 15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シール部材が接触する一対のシール面及び一対の非シール面が外面部に形成され、前記一対のシール面が断面視で互いに反対側に配置され、前記一対の非シール面が断面視で互いに反対側に位置するように前記一対のシール面の間に配置されたロプスフレームのパイプ部材において、前記一対のパイプ部材の前記一対のシール面が連なるように、前記一対のパイプ部材の端部を互いに対向させて連結する継手部材であって、
一方の前記パイプ部材の端部に連結される第1連結部と、他方の前記パイプ部材の端部に連結される第2連結部とが備えられ、
前記第1連結部に、前記一対のシール面の一方に連なる第1シール部分と、前記一対の非シール面の一方に連なる第1非シール部分とが設けられ、
前記第2連結部に、前記一対のシール面の他方に連なる第2シール部分と、前記一対の非シール面の他方に連なる第2非シール部分とが設けられ、
前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされた状態で、断面視で前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘ってボルトが連結されることにより、前記第1連結部と前記第2連結部とが連結さ
れ、
前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされることにより、前記第2連結部に接触する前記第1連結部の第1接触面と、前記第1連結部に接触する前記第2連結部の第2接触面とにおいて、
断面視で、前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘って連結された前記ボルトの長手方向に沿った第1部分と、前記第1部分の端部に接続され前記ボルトと斜めに交差する第2部分とが、前記第1接触面及び前記第2接触面に設けられている継手部材。
【請求項2】
断面視で前記第1接触面に向けて突出する凸部が、前記第2接触面に設けられ、
断面視で前記凸部が入り込む凹部が、前記第1接触面に設けられ、
前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされることにより、前記凸部が前記凹部に入り込む
請求項1に記載の継手部材。
【請求項3】
シール部材が接触する一対のシール面及び一対の非シール面が外面部に形成され、前記一対のシール面が断面視で互いに反対側に配置され、前記一対の非シール面が断面視で互いに反対側に位置するように前記一対のシール面の間に配置されたロプスフレームのパイプ部材において、前記一対のパイプ部材の前記一対のシール面が連なるように、前記一対のパイプ部材の端部を互いに対向させて連結する継手部材であって、
一方の前記パイプ部材の端部に連結される第1連結部と、他方の前記パイプ部材の端部に連結される第2連結部とが備えられ、
前記第1連結部に、前記一対のシール面の一方に連なる第1シール部分と、前記一対の非シール面の一方に連なる第1非シール部分とが設けられ、
前記第2連結部に、前記一対のシール面の他方に連なる第2シール部分と、前記一対の非シール面の他方に連なる第2非シール部分とが設けられ、
前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされた状態で、断面視で前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘ってボルトが連結されることにより、前記第1連結部と前記第2連結部とが連結さ
れ、
前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされることにより、前記第2連結部に接触する前記第1連結部の第1接触面と、前記第1連結部に接触する前記第2連結部の第2接触面とにおいて、
断面視で前記第1接触面に向けて突出する凸部が、前記第2接触面に設けられ、
断面視で前記凸部が入り込む凹部が、前記第1接触面に設けられ、
前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされることにより、前記凸部が前記凹部に入り込む継手部材。
【請求項4】
前記ボルトが、断面視で前記第1接触面及び前記第2接触面に対して斜めに交差するように、前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘って連結される
請求項3に記載の継手部材。
【請求項5】
前記凹部が、断面視で前記第1接触面から前記第1非シール部分に入り込むように形成されている
請求項2~4のうちのいずれか一項に記載の継手部材。
【請求項6】
前記ボルトが、断面視で前記凸部及び前記凹部を通るように、前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘って連結される
請求項2~5のうちのいずれか一項に記載の継手部材。
【請求項7】
請求項1~6のうちのいずれか一項に記載の前記継手部材を有する前記ロプスフレームが備えられた作業車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車に設けられるロプスフレームが複数のパイプ部材が連結されて構成される場合において、一対のパイプ部材の端部を互いに対向させて連結する継手部材、及び作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のパイプ部材が連結されて構成されたロプスフレーム及び一対のパイプ部材の端部を互いに対向させて連結する継手部材と、作業車とが、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された継手部材では、一方のパイプ部材の端部に溶接等で連結される第1連結部と、他方のパイプ部材の端部に溶接等で連結される第2連結部とが設けられており、第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、ボルトが第1連結部及び第2連結部に亘って連結される。これにより、一対のパイプ部材が継手部材を介して連結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-67242号公報(
図4~
図7参照)
【文献】特開2007-245749号公報(
図8~
図13参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された作業車では、フロントガラスや乗降用のドアがロプスフレームに装備されていないので、ロプスフレームに使用されるパイプ部材は、丸パイプとなっている。
これに対して特許文献2に開示されているように、フロントガラスや乗降用のドアがロプスフレームに装備される場合、フロントガラスのシール部材やドアのシール部材が接触するシール面が、ロプスフレームを構成するパイプ部材に設けられており、パイプ部材の断面はシール面が設けられた異形状となっている。
【0005】
本発明は、作業車のロプスフレームに使用される継手部材及び作業車において、シール面が設けられた断面異形状のパイプ部材を適切に連結することができる継手部材を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、シール部材が接触する一対のシール面及び一対の非シール面が外面部に形成され、前記一対のシール面が断面視で互いに反対側に配置され、前記一対の非シール面が断面視で互いに反対側に位置するように前記一対のシール面の間に配置されたロプスフレームのパイプ部材において、前記一対のパイプ部材の前記一対のシール面が連なるように、前記一対のパイプ部材の端部を互いに対向させて連結する継手部材であって、一方の前記パイプ部材の端部に連結される第1連結部と、他方の前記パイプ部材の端部に連結される第2連結部とが備えられ、前記第1連結部に、前記一対のシール面の一方に連なる第1シール部分と、前記一対の非シール面の一方に連なる第1非シール部分とが設けられ、前記第2連結部に、前記一対のシール面の他方に連なる第2シール部分と、前記一対の非シール面の他方に連なる第2非シール部分とが設けられ、前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされた状態で、断面視で前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘ってボルトが連結されることにより、前記第1連結部と前記第2連結部とが連結され、前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされることにより、前記第2連結部に接触する前記第1連結部の第1接触面と、前記第1連結部に接触する前記第2連結部の第2接触面とにおいて、断面視で、前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘って連結された前記ボルトの長手方向に沿った第1部分と、前記第1部分の端部に接続され前記ボルトと斜めに交差する第2部分とが、前記第1接触面及び前記第2接触面に設けられている。
【0007】
本発明によると、作業車のロプスフレームに使用されるパイプ部材において、フロントガラスのシール部材やドアのシール部材が接触する一対のシール面、及び一対の非シール面が外面部に形成されており、一対のシール面が断面視で互いに反対側に配置され、一対の非シール面が、断面視で互いに反対側に位置するように一対のシール面の間に配置されている。
【0008】
本発明の継手部材は、前述のようなパイプ部材において、一対のパイプ部材の端部を互いに対向させた場合、一方のパイプ部材の一方のシール面と他方のパイプ部材の一方のシール面とが連なり、一方のパイプ部材の他方のシール面と他方のパイプ部材の他方のシール面とが連なるように、一対のパイプ部材の端部を互いに対向させて連結する継手部材である。
【0009】
本発明によると、第1連結部が一方のパイプ部材の端部に連結されると、第1連結部の第1シール部分が一方のパイプ部材の一方のシール面に連なるのであり、第1連結部の第1非シール部分が、一方のパイプ部材の一方の非シール面に連なる。
第2連結部が他方のパイプ部材の端部に連結されると、第2連結部の第2シール部分が他方のパイプ部材の他方のシール面に連なるのであり、第2連結部の第2非シール部分が他方のパイプ部材の他方の非シール面に連なる。
【0010】
前述の状態において、第1連結部と第2連結部とを重ね合わせると、一方及び他方のパイプ部材の一方のシール面が、第1連結部の第1シール部分を介して接続されて連なる。
一方及び他方のパイプ部材の他方のシール面が、第2連結部の第2シール部分を介して接続されて連なる。
一方及び他方のパイプ部材の一方の非シール面が、第1連結部の第1非シール部分を介して接続されて連なる。
一方及び他方のパイプ部材の他方の非シール面が、第2連結部の第2非シール部分を介して接続されて連なる。
【0011】
本発明によると、一対のパイプ部材において、一対のシール面が継手部材(第1連結部及び第2連結部)の第1シール部分及び第2シール部分を介して接続され、一対の非シール面が継手部材(第1連結部及び第2連結部)の第1非シール部分及び第2非シール部分を介して接続されて、一対のパイプ部材が継手部材を介して十分な強度で連結される。
本発明によると、継手部材(第1連結部及び第2連結部)が一対のシール面の各々の一部となり、継手部材においてシール面が途切れることがないので、フロントガラスや乗降用のドアがロプスフレームに装備される場合のシール性を十分に確保することができる。
【0012】
本発明によると、継手部材において、第1連結部と第2連結部とを重ね合わせた状態でボルトにより連結する場合、断面視で第1連結部の第1非シール部分と第2連結部の第2非シール部分とに亘って、ボルトが連結される。
これにより、ボルトが第1連結部の第1シール部分及び第2連結部の第2シール部分に配置されないので、ボルトがシール性の確保の妨げになることはなく、シール性の確保の面で有利である。
【0013】
【0014】
第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、ボルトが第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面と直交するように取り付けられていると、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿って負荷が掛かった場合、負荷の全てが剪断としてボルトに掛かる。
【0015】
本発明によると、第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、ボルトが第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に対して、斜めに交差するように取り付けられているので、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿って負荷が掛かった場合、負荷に基づく剪断及び圧縮(引っ張り)がボルトに掛かる。
これにより、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿った負荷が、剪断及び圧縮(引っ張り)に分散されてボルトに掛かるので、ボルトの強度確保の面で有利である。
【0016】
本発明において、断面視で前記第1接触面に向けて突出する凸部が、前記第2接触面に設けられ、断面視で前記凸部が入り込む凹部が、前記第1接触面に設けられ、前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされることにより、前記凸部が前記凹部に入り込むと好適である。
【0017】
本発明によると、第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿って負荷が掛かった場合、負荷はボルトに掛かることに加えて、凸部と凹部との咬み合いにも掛かる。
これにより、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿った負荷を、ボルト及び凸部と凹部との咬み合いに分散させることができるので、ボルトの強度確保の面で有利である。
本発明は、シール部材が接触する一対のシール面及び一対の非シール面が外面部に形成され、前記一対のシール面が断面視で互いに反対側に配置され、前記一対の非シール面が断面視で互いに反対側に位置するように前記一対のシール面の間に配置されたロプスフレームのパイプ部材において、前記一対のパイプ部材の前記一対のシール面が連なるように、前記一対のパイプ部材の端部を互いに対向させて連結する継手部材であって、一方の前記パイプ部材の端部に連結される第1連結部と、他方の前記パイプ部材の端部に連結される第2連結部とが備えられ、前記第1連結部に、前記一対のシール面の一方に連なる第1シール部分と、前記一対の非シール面の一方に連なる第1非シール部分とが設けられ、前記第2連結部に、前記一対のシール面の他方に連なる第2シール部分と、前記一対の非シール面の他方に連なる第2非シール部分とが設けられ、前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされた状態で、断面視で前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘ってボルトが連結されることにより、前記第1連結部と前記第2連結部とが連結され、前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされることにより、前記第2連結部に接触する前記第1連結部の第1接触面と、前記第1連結部に接触する前記第2連結部の第2接触面とにおいて、断面視で前記第1接触面に向けて突出する凸部が、前記第2接触面に設けられ、断面視で前記凸部が入り込む凹部が、前記第1接触面に設けられ、前記第1連結部と前記第2連結部とが重ね合わされることにより、前記凸部が前記凹部に入り込む。
本発明によると、作業車のロプスフレームに使用されるパイプ部材において、フロントガラスのシール部材やドアのシール部材が接触する一対のシール面、及び一対の非シール面が外面部に形成されており、一対のシール面が断面視で互いに反対側に配置され、一対の非シール面が、断面視で互いに反対側に位置するように一対のシール面の間に配置されている。
本発明の継手部材は、前述のようなパイプ部材において、一対のパイプ部材の端部を互いに対向させた場合、一方のパイプ部材の一方のシール面と他方のパイプ部材の一方のシール面とが連なり、一方のパイプ部材の他方のシール面と他方のパイプ部材の他方のシール面とが連なるように、一対のパイプ部材の端部を互いに対向させて連結する継手部材である。
本発明によると、第1連結部が一方のパイプ部材の端部に連結されると、第1連結部の第1シール部分が一方のパイプ部材の一方のシール面に連なるのであり、第1連結部の第1非シール部分が、一方のパイプ部材の一方の非シール面に連なる。
第2連結部が他方のパイプ部材の端部に連結されると、第2連結部の第2シール部分が他方のパイプ部材の他方のシール面に連なるのであり、第2連結部の第2非シール部分が他方のパイプ部材の他方の非シール面に連なる。
前述の状態において、第1連結部と第2連結部とを重ね合わせると、一方及び他方のパイプ部材の一方のシール面が、第1連結部の第1シール部分を介して接続されて連なる。
一方及び他方のパイプ部材の他方のシール面が、第2連結部の第2シール部分を介して接続されて連なる。
一方及び他方のパイプ部材の一方の非シール面が、第1連結部の第1非シール部分を介して接続されて連なる。
一方及び他方のパイプ部材の他方の非シール面が、第2連結部の第2非シール部分を介して接続されて連なる。
本発明によると、一対のパイプ部材において、一対のシール面が継手部材(第1連結部及び第2連結部)の第1シール部分及び第2シール部分を介して接続され、一対の非シール面が継手部材(第1連結部及び第2連結部)の第1非シール部分及び第2非シール部分を介して接続されて、一対のパイプ部材が継手部材を介して十分な強度で連結される。
本発明によると、継手部材(第1連結部及び第2連結部)が一対のシール面の各々の一部となり、継手部材においてシール面が途切れることがないので、フロントガラスや乗降用のドアがロプスフレームに装備される場合のシール性を十分に確保することができる。
本発明によると、継手部材において、第1連結部と第2連結部とを重ね合わせた状態でボルトにより連結する場合、断面視で第1連結部の第1非シール部分と第2連結部の第2非シール部分とに亘って、ボルトが連結される。
これにより、ボルトが第1連結部の第1シール部分及び第2連結部の第2シール部分に配置されないので、ボルトがシール性の確保の妨げになることはなく、シール性の確保の面で有利である。
本発明によると、第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿って負荷が掛かった場合、負荷はボルトに掛かることに加えて、凸部と凹部との咬み合いにも掛かる。
これにより、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿った負荷を、ボルト及び凸部と凹部との咬み合いに分散させることができるので、ボルトの強度確保の面で有利である。
本発明において、前記ボルトが、断面視で前記第1接触面及び前記第2接触面に対して斜めに交差するように、前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘って連結されると好適である。
第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、ボルトが第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面と直交するように取り付けられていると、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿って負荷が掛かった場合、負荷の全てが剪断としてボルトに掛かる。
本発明によると、第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、ボルトが第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に対して、斜めに交差するように取り付けられているので、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿って負荷が掛かった場合、負荷に基づく剪断及び圧縮(引っ張り)がボルトに掛かる。
これにより、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿った負荷が、剪断及び圧縮(引っ張り)に分散されてボルトに掛かるので、ボルトの強度確保の面で有利である。
【0018】
本発明において、前記凹部が、断面視で前記第1接触面から前記第1非シール部分に入り込むように形成されていると好適である。
【0019】
継手部材(第1連結部及び第2連結部)において、第1シール部分及び第2シール部分は、断面視で内方に入り込むような形状となるのに対して、第1連結部において、第1非シール部分は、断面視で第1シール部分に比べて大きな厚みを持つことになる。
【0020】
本発明によると、凹部が、断面視で第1連結部の第1接触面から第1非シール部分に入り込むように形成されているので、大きな厚みの第1非シール部分に、大きな凹部を形成することができる。
第2連結部において、第2シール部分の厚みや第2非シール部分の厚みに関係なく、凸部を大きなものに形成することができる。
【0021】
これにより、大きな凸部と大きな凹部との咬み合いを得ることができるので、第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿って負荷が掛かった場合、負荷の多くを凸部と凹部との咬み合いにより支持することができ、ボルトに掛かる負荷を少なくすることができるので、ボルトの強度確保の面で有利である。
【0022】
本発明において、前記ボルトが、断面視で前記凸部及び前記凹部を通るように、前記第1非シール部分と前記第2非シール部分とに亘って連結されると好適である。
【0023】
本発明によると、第1連結部と第2連結部とが重ね合わされた状態で、第1連結部の第1接触面及び第2連結部の第2接触面に沿って負荷が掛かった場合、ボルト及び凸部と凹部との咬み合いへの負荷の分散が、略同じ位置で無駄なく行われるようになるので、ボルトの強度確保の面で有利である。
【0024】
本発明の作業車は、前記継手部材を有する前記ロプスフレームが備えられている。
【0025】
本発明によると、前述のようにフロントガラスや乗降用のドアがロプスフレームに装備される場合のシール性が十分に確保された作業車を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図5】ロプスフレームの左側部分の分解斜視図である。
【
図6】ロプスフレームの右側部分の分解斜視図である。
【
図7】ロプスフレームにおける左の前の継手部材の付近の横断平面図である。
【
図8】
図7におけるVIII-VIIIの方向から視た断面図である。
【
図9】ロプスフレームにおける左の前の継手部材の付近の分解斜視図である。
【
図10】ロプスフレームにおける左の後の継手部材の付近の横断平面図である。
【
図11】
図10におけるXI-XIの方向から視た断面図である。
【
図12】ロプスフレームにおける右の後の継手部材の付近の分解斜視図である。
【
図13】ロプスフレームにおける左のパイプ部材の後上の端部と左のパイプ部材の前上の端部との連結部分の付近の左側面図である。
【
図14】
図13におけるXIV-XIVの方向から視た断面図である。
【
図15】
図13におけるXV-XVの方向から視た断面図である。
【
図16】ロプスフレームにおける左のパイプ部材の後上の端部と左のパイプ部材の前上の端部との連結部分の付近の横断平面図である。
【
図18】発明の実施の第1別形態において、ロプスフレームにおけるパイプ部材の後上の端部とパイプ部材の前上の端部との連結部分の付近の縦断側面図である。
【
図19】発明の実施の第2別形態において、ロプスフレームにおけるパイプ部材の後上の端部とパイプ部材の前上の端部との連結部分の付近の縦断正面図である。
【
図20】発明の実施の第3別形態において、ロプスフレームにおけるパイプ部材の後上の端部とパイプ部材の前上の端部との連結部分の付近の縦断側面図である。
【
図21】発明の実施の第5別形態において、ロプスフレームにおけるパイプ部材の後上の端部とパイプ部材の前上の端部との連結部分の付近の縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1~
図21に、ロプスフレーム7及び継手部材20,30が設けられた多目的の作業車が示されており、
図1~
図21おいて、Fは前方向を示し、Bは後方向を示し、Uは上方向を示し、Dは下方向を示し、Rは右方向を示し、Lは左方向を示している。
【0028】
(作業車の全体構成)
図1に示すように、機体3が、右及び左の前輪1と、右及び左の後輪2とにより支持されている。機体3に、右及び左の前席4と、右及び左の後席5が設けられ、後席5の後側に荷台6が設けられている。
【0029】
前席4及び後席5を覆うロプスフレーム7が設けられている。ロプスフレーム7の前部にフロントガラス8(
図7参照)が設けられ、ロプスフレーム7の後部にリヤガラス9(
図10参照)が設けられており、ロプスフレーム7の上部に屋根33が設けられている。
ロプスフレーム7の前部の右部及び左部に、右及び左のフロントドア18が設けられ、ロプスフレーム7の後部の右部及び左部に、右及び左のリヤドア19が設けられている。
【0030】
(ロプスフレームの全体構成)
図1~
図4に示すように、ロプスフレーム7に、側面視でチャンネル状の右及び左のパイプ部材10、側面視でアングル状の右及び左のパイプ部材11、側面視でアングル状の右及び左のパイプ部材12、右及び左のフレーム13及びフレーム14等が設けられている。
【0031】
パイプ部材10の前上の端部とパイプ部材11の前下の端部とが、前の継手部材20を介して連結されており、右及び左の前の継手部材20に亘ってフレーム15が連結され、右及び左のパイプ部材11に亘って、平板状のフレーム17が連結されている。
【0032】
パイプ部材10の後上の端部とパイプ部材12の後下の端部とが、後の継手部材30を介して連結されており、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが連結されている。右及び左のパイプ部材12に亘って、フレーム16と平板状のフレーム23が連結されており、乗降用の右及び左の持ち手部24が、パイプ部材12に連結されている。
【0033】
右及び左のフレーム13が、パイプ部材10の前後中間部と、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部との連結部分とに亘って、上下方向に沿って連結されており、乗降用の右及び左の持ち手部24が、フレーム13に連結されている。
【0034】
フレーム14が、右のパイプ部材11の後上の端部と右のパイプ部材12の前上の端部との連結部分と、左のパイプ部材11の後上の端部と左のパイプ部材12の前上の端部との連結部分とに亘って、左右方向に沿って連結されている。
【0035】
フロントガラス8(
図7参照)が、右及び左のパイプ部材11、フレーム15,17に亘って取り付けられている。リヤガラス9(
図10参照)が、前後方向に開閉可能にフレーム23に取り付けられている。
【0036】
右及び左のフロントドア18が、ヒンジ部材25を介して開閉可能にフレーム13に取り付けられている。右及び左のリヤドア19が、ヒンジ部材25を介して開閉可能にフレーム23に取り付けられている。
以上のように、ロプスフレーム7は、パイプ部材10,11,12、フレーム13~17,23等を有して構成されており、パイプ部材10が機体3に連結されている。
【0037】
(パイプ部材の断面形状)
図2,3,14,15に示すように、パイプ部材11の断面において、断面アングル状の一対のシール面11a,11bが設けられており、シール面11a,11bが断面視で互いに反対側に配置されている。
【0038】
パイプ部材11の断面において、一対の非シール面11c,11dが設けられて、非シール面11c,11dが断面視で互いに反対側に配置されており、非シール面11c,11dが一対のシール面11a,11bの間に配置されている。シール面11a,11b及び非シール面11c,11dは、パイプ部材11の全長に亘って形成されている。
【0039】
図2,7,8,9に示すように、パイプ部材10においても、パイプ部材11と同様に、一対のシール面10a,10b及び一対の非シール面10c,10dが設けられて、シール面10a,10b及び非シール面10c,10dは、パイプ部材10の全長に亘って形成されている。パイプ部材10の断面形状は、パイプ部材11の断面形状(
図14及び
図15参照)と同じである。
【0040】
図2,3,14,15に示すように、パイプ部材12においても、パイプ部材11と同様に、一対のシール面12a,12b及び一対の非シール面12c,12dが設けられており、シール面12a,12b及び非シール面12c,12dは、パイプ部材12の全長に亘って形成されている。パイプ部材12の断面形状は、パイプ部材11の断面形状(
図14及び
図15参照)と同じである。
図2,3,4に示すように、フレーム13,15,16は、断面が長方形状に形成されており、フレーム14は、断面チャンネル状に形成されている。
【0041】
(パイプ部材とフロントガラス、フロントドア及びリヤドアとの関係)
図2,5,6に示すように、ロプスフレーム7において、パイプ部材10のシール面10aと、パイプ部材11のシール面11aと、パイプ部材12のシール面12aとが、連なっており、パイプ部材10,11,12のシール面10a,11a,12aが外方に向いている。
【0042】
図1及び
図7に示すように、フロントドア18の外周部に、ゴム製のシール部材26が取り付けられており、フロントドア18が閉位置に操作されると、シール部材26がパイプ部材10,11のシール面10a,11a及びフレーム13(
図4参照)に接触する。
【0043】
図1及び
図10に示すように、リヤドア19の外周部に、ゴム製のシール部材27が取り付けられており、リヤドア19が閉位置に操作されると、シール部材27がパイプ部材10,12のシール面10a,12a及びフレーム13(
図4参照)に接触する。
【0044】
図5及び
図7に示すように、フロントガラス8の外周部に、ゴム製のシール部材28が取り付けられており、シール部材28が右及び左のパイプ部材11のシール面11b、フレーム15,17(
図4参照)に接触するように、フロントガラス8が右及び左のパイプ部材11、フレーム15,17に亘って取り付けられている。
【0045】
図6及び
図10に示すように、リヤガラス9の外周部に、ゴム製のシール部材29が取り付けられており、リヤガラス9が閉位置に操作されると、シール部材29がパイプ部材10,12のシール面10b,12b及びフレーム23(
図4参照)に接触する。
【0046】
屋根33(
図1参照)の外周部に、ゴム製のシール部材(図示せず)が取り付けられており、
図5及び
図6に示すように、シール部材が右及び左のパイプ部材11のシール面11b、右及び左のパイプ部材12のシール面12bに接触するように、屋根33が右及び左のパイプ部材11,12に亘って取り付けられている。
【0047】
(前の継手部材の構成)
図1~
図4に示すように、パイプ部材10の前上の端部とパイプ部材11の前下の端部とを連結する前の継手部材20において、第1連結部21と第2連結部22とが設けられている。
【0048】
図5~
図9に示すように、第1連結部21に、第1シール部分21aと第1非シール部分21bとが設けられており、第1シール部分21aと第1非シール部分21bとの第1接触面21dに、凹部21eが形成されている。側面視で折れ曲がった形状の連結部分21cが第1連結部21に設けられ、第3シール部分21f及び第3非シール部分31h、取付部分21gが連結部分21cに設けられている。
【0049】
第2連結部22に、第2シール部分22aと第2非シール部分22bと連結部分22cとが設けられており、第2シール部分22aと第2非シール部分22bとの第2接触面22dに、凸部22eが形成されている。
【0050】
これにより、
図7に示すように、第1連結部21と第2連結部22とが重ね合わされることにより、第2連結部22に接触する第1連結部21の第1接触面21dと、第1連結部21に接触する第2連結部22の第2接触面22dとにおいて、断面視で第1連結部21の第1接触面21dに向けて突出する断面三角形状の凸部22eが、第2連結部22の第2接触面22dに設けられている。
【0051】
断面視で第2連結部22の凸部22eが入り込む断面三角形状の凹部21eが、第1連結部21の第1接触面21dに設けられており、第1連結部21の凹部21eが、断面視で第1連結部21の第1接触面21dから第1非シール部分21bに入り込むように形成されている。
【0052】
(前の継手部材の連結状態)
図5~
図9に示すように、第1連結部21の連結部分21cが、一方のパイプ部材であるパイプ部材10の前上の端部に連結され、フレーム15が、第1連結部21の取付部分21gに連結されている。第2連結部22の連結部分22cが、他方のパイプ部材であるパイプ部材11の前下の端部に連結されている。
【0053】
第1連結部21がパイプ部材10に連結された状態において、第1連結部21の第1非シール部分21bが、パイプ部材10における一対の非シール面10c,10dの他方である非シール面10dに連なる。第1連結部21の第3シール部分21fが、パイプ部材10における一対のシール面10a,10bの一方であるシール面10aに連なる。第1連結部21の第3非シール部分21hが、パイプ部材10における一対の非シール面10c,10dの一方である非シール面10cに連なる。
【0054】
第2連結部22がパイプ部材11に連結された状態において、第2連結部22の第2シール部分22aが、パイプ部材11における一対のシール面11a,11bの一方であるシール面11aに連なる。第2連結部22の第2非シール部分22bが、パイプ部材11の一対の非シール面11c,11dの一方である非シール面11cに連なる。
【0055】
前述の(前の継手部材の構成)に記載のように、継手部材20において、第1連結部21がパイプ部材10に連結され、第2連結部22がパイプ部材11に連結された状態において、
図7及び
図8に示すように、第1連結部21(第1接触面21d)と第2連結部22(第2接触面22d)とが重ね合わされる。
【0056】
第1連結部21と第2連結部22とが重ね合わされた状態において、第2連結部22の凸部22eが、第1連結部21の凹部21eに入り込むのであり、ボルト34により第1連結部21と第2連結部22とが連結される。
【0057】
この場合、ボルト34は、断面視で、第2連結部22の凸部22e及び第1連結部21の凹部21eを通り、且つ、第1連結部21の第1接触面21d及び第2連結部22の第2接触面22dに対して斜めに交差するように、第1連結部21の第1非シール部分21bと第2連結部22の第2非シール部分22bとに亘って連結される。
【0058】
以上のように、継手部材20において、第1連結部21と第2連結部22とが連結されることによって、パイプ部材10の前上の端部とパイプ部材11の前下の端部とが、互いに対向した状態で、継手部材20(第1連結部21及び第2連結部22)により連結される。
【0059】
(前の継手部材とパイプ部材との位置関係)
図5,6,7,9に示すように、継手部材20において、第1連結部21と第2連結部22とが連結されることにより、継手部材20の第1連結部21及び第2連結部22とパイプ部材10,11との位置関係は、以下の説明のような状態となる。
【0060】
第1連結部21と第2連結部22とが連結されることにより、第1連結部21の第3シール部分21fと、第2連結部22の第2シール部分22aとが連なる。
前述の(前の継手部材の連結状態)に記載のように、第1連結部21の第3シール部分21fが、パイプ部材10における一対のシール面10a,10bの一方であるシール面10aに連なっている。第2連結部22の第2シール部分22aが、パイプ部材11における一対のシール面11a,11bの一方であるシール面11aに連なっている。
【0061】
これによって、パイプ部材10のシール面10aとパイプ部材11のシール面11aとが、第1連結部21の第3シール部分21f及び第2連結部22の第2シール部分22aにより連なる。
【0062】
前述の(パイプ部材とフロントガラス、フロントドア及びリヤドアとの関係)に記載のように、フロントドア18が閉位置に操作されて、フロントドア18のシール部材26がパイプ部材10,11のシール面10a,11a及びフレーム13の外面に接触する場合に、シール部材26は、第1連結部21の第3シール部分21f及び第2連結部22の第2シール部分22aにも接触する。
【0063】
第1連結部21と第2連結部22とが連結されることにより、第1連結部21の第1シール部分21aが、パイプ部材11の一対のシール面11a,11bの他方であるシール面11bに連なる。
【0064】
前述の(パイプ部材とフロントガラス、フロントドア及びリヤドアとの関係)に記載のように、フロントガラス8のシール部材28が、右及び左のパイプ部材11のシール面11bに接触する場合、シール部材28は第1連結部21の第1シール部分21aにも接触する。
【0065】
第1連結部21と第2連結部22とが連結されることにより、第1連結部21の第3非シール部分21hと、第2連結部22の第2非シール部分22bとが連なる。
前述の(前の継手部材の連結状態)に記載のように、第1連結部21の第1非シール部分21bが、パイプ部材10における一対の非シール面10c,10dの他方である非シール面10dに連なっている。第1連結部21の第3非シール部分21hが、パイプ部材10における一対の非シール面10c,10dの一方である非シール面10cに連なっている。第2連結部22の第2非シール部分22bが、パイプ部材11の一対の非シール面11c,11dの一方である非シール面11cに連なっている。
【0066】
これによって、パイプ部材10の非シール面10cとパイプ部材11の非シール面11cとが、第1連結部21の第3非シール部分21hと第2連結部22の第2非シール部分22bとにより連なる。パイプ部材10の非シール面10dとパイプ部材11の非シール面11dとが、第1連結部21の第1非シール部分21bにより連なる。
【0067】
(後の継手部材の構成)
図1~
図4に示すように、パイプ部材10の後上の端部とパイプ部材12の後下の端部とを連結する後の継手部材30において、第1連結部31と第2連結部32とが設けられている。
【0068】
図5,6,10,11,12に示すように、第1連結部31に、第1シール部分31aと第1非シール部分31bと連結部分31cとが設けられており、第1シール部分31aと第1非シール部分31bとの第1接触面31dに、凹部21eが形成されている。
【0069】
第2連結部32に、第2シール部分32aと第2非シール部分32bと連結部分32cとが設けられており、第2シール部分32aと第2非シール部分32bとの第2接触面32dに、凸部32eが形成されている。
【0070】
これにより、
図10に示すように、第1連結部31と第2連結部32とが重ね合わされることによって、第2連結部32に接触する第1連結部31の第1接触面31dと、第1連結部31に接触する第2連結部32の第2接触面32dとにおいて、断面視で第1連結部31の第1接触面31dに向けて突出する断面三角形状の凸部32eが、第2連結部32の第2接触面32dに設けられている。
【0071】
断面視で第2連結部32の凸部32eが入り込む断面三角形状の凹部31eが、第1連結部31の第1接触面31dに設けられており、第1連結部31の凹部31eが、断面視で第1連結部31の第1接触面31dから第1非シール部分31bに入り込むように形成されている。
【0072】
(後の継手部材の連結状態)
図5,6,10,11,12に示すように、第1連結部31の連結部分31cが、一方のパイプ部材であるパイプ部材10の後上の端部に連結され、第2連結部32の連結部分32cが、他方のパイプ部材であるパイプ部材12の後下の端部に連結されている。
【0073】
第1連結部31がパイプ部材10に連結された状態において、第1連結部31の第1シール部分31aが、パイプ部材10における一対のシール面10a,10bの一方であるシール面10aに連なる。第1連結部31の第1非シール部分31bが、パイプ部材10の一対の非シール面10c,10dの一方である非シール面10dに連なる。
【0074】
第2連結部32がパイプ部材12に連結された状態において、第2連結部32の第2シール部分32aが、パイプ部材12における一対のシール面12a,12bの他方であるシール面12bに連なる。第2連結部32の第2非シール部分32bが、パイプ部材12の一対の非シール面12c,12dの他方であるの非シール面12cに連なる。
【0075】
前述の(後の継手部材の構成)に記載のように、継手部材30において、第1連結部31がパイプ部材10に連結され、第2連結部32がパイプ部材12に連結された状態において、
図10及び
図11に示すように、第1連結部31(第1接触面31d)と第2連結部32(第2接触面32d)とが重ね合わされる。
【0076】
第1連結部31と第2連結部32とが重ね合わされた状態において、第2連結部32の凸部32eが、第1連結部31の凹部31eに入り込むのであり、ボルト34により第1連結部31と第2連結部32とが連結される。
【0077】
この場合、ボルト34は、断面視で、第2連結部32の凸部32e及び第1連結部31の凹部31eを通り、且つ、第1連結部31の第1接触面31d及び第2連結部32の第2接触面32dに対して斜めに交差するように、第1連結部31の第1非シール部分31bと第2連結部32の第2非シール部分32bとに亘って連結される。
【0078】
以上のように、継手部材30において、第1連結部31と第2連結部32とが連結されることによって、パイプ部材10の後上の端部とパイプ部材12の後下の端部とが、互いに対向した状態で、継手部材30(第1連結部31及び第2連結部32)により連結される。
【0079】
(後の継手部材とパイプ部材との位置関係)
図5,6,10,12に示すように、継手部材30において、第1連結部31と第2連結部32とが連結されることにより、継手部材30の第1連結部31及び第2連結部32とパイプ部材10,12との位置関係は、以下の説明のような状態となる。
【0080】
第1連結部31と第2連結部32とが連結されることにより、第1連結部31の第1シール部分31aと、パイプ部材12における一対のシール面12a,12bの一方であるシール面12aとが連なる。
【0081】
前述の(後の継手部材の連結状態)に記載のように、第1連結部31の第1シール部分31aが、パイプ部材10における一対のシール面10a,10bの一方であるシール面10aに連なっている。
これによって、パイプ部材10のシール面10aとパイプ部材12のシール面12aとが、第1連結部31の第1シール部分31aにより連なる。
【0082】
前述の(パイプ部材とフロントガラス、フロントドア及びリヤドアとの関係)に記載のように、リヤドア19が閉位置に操作されて、リヤドア19のシール部材27がパイプ部材10,12のシール面10a,12aに接触する場合、シール部材27は第1連結部31の第1シール部分31aにも接触する。
【0083】
第1連結部31と第2連結部32とが連結されることにより、第2連結部32の第2シール部分32aと、パイプ部材10における一対のシール面10a,10bの他方であるシール面10bとが連なる。
【0084】
前述の(後の継手部材の連結状態)に記載のように、第2連結部32の第2シール部分32aが、パイプ部材12における一対のシール面12a,12bの他方であるシール面12bに連なっている。
これによって、パイプ部材10のシール面10bとパイプ部材12のシール面12bとが、第2連結部32の第2シール部分32aにより連なる。
【0085】
前述の(パイプ部材とフロントガラス、フロントドア及びリヤドアとの関係)に記載のように、リヤガラス9が閉位置に操作されて、リヤガラス9のシール部材29がパイプ部材10,12のシール面10b,12bに接触する場合、シール部材29は第2連結部32の第2シール部分32aにも接触する。
【0086】
第1連結部31と第2連結部32とが連結されることにより、第1連結部31の第1非シール部分31bと、パイプ部材12の非シール面12dとが連なる。第2連結部32の第2非シール部分32bと、パイプ部材10の非シール面10cとが連なる。
【0087】
前述の(後の継手部材の連結状態)に記載のように、第1連結部31の第1非シール部分31bが、パイプ部材10の一対の非シール面10c,10dの一方である非シール面10dに連なっている。第2連結部32の第2非シール部分32bが、パイプ部材12の一対の非シール面12c,12dの他方であるの非シール面12cに連なっている。
【0088】
これによって、パイプ部材10の非シール面10cとパイプ部材12の非シール面12cとが、第2連結部32の第2非シール部分32bにより連なる。パイプ部材10の非シール面10dとパイプ部材12の非シール面12dとが、第1連結部31の第1非シール部分31bにより連なる。
【0089】
(ロプスフレームにおけるパイプ部材及びフレームの連結構造)
第1のパイプ部材であるパイプ部材11の後上の端部と、第2のパイプ部材であるパイプ部材12の前上の端部と、第1フレームであるフレーム13の上の端部と、第2フレームであるフレーム14の右(左)の端部との連結部分について、以下に説明する。
【0090】
図2,3,5,6及び
図13~
図16に示すように、板状の第1継手部材41が、パイプ部材11の上部の長手方向と直交するように、パイプ部材11の後上の端部に溶接によって連結されている。板状の第2継手部材42が、パイプ部材12の上部の長手方向と直交するように、パイプ部材12の前上の端部に溶接によって連結されている。
【0091】
パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが互いに対向した状態において、第1継手部材41と第2継手部材42とが重ね合わされ、ボルト35が第1継手部材41と第2継手部材42とに亘って取り付けられ、ボルト35により第1継手部材41と第2継手部材42とが締め付けられている。これにより、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが、第1継手部材41及び第2継手部材42、ボルト35を介して連結されている。
【0092】
フレーム13は、パイプ部材11,12の上部と交差する上下方向に沿って配置されており、フレーム13の上の端部が、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とに対して対向するように配置されている。
【0093】
フレーム14は、パイプ部材11,12の上部と交差し且つフレーム13の上部と交差する左右方向に沿って配置され、フレーム14の右(左)の端部が、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とに対して対向するように配置されている。
【0094】
連結部材36(
図17参照)が設けられており、パイプ部材11の後上の端部と、パイプ部材12の前上の端部と、フレーム13の上の端部と、フレーム14の右(左)の端部とが、以下の(連結部材の構造)(連結部材による連結)(連結部材の連結状態)に記載のように、連結部材36により連結されている。
【0095】
(連結部材の構造)
図17に示すように、連結部材36は、板材が折り曲げられて構成されている。連結部材36に、4個の連結部36a,36b,36c,36dが設けられており、連結部36a,36cに亘る接続部36e、連結部36b,36cに亘る接続部36f、連結部36a,36dに亘る接続部36g、連結部36b,36dに亘る接続部36hが設けられている。
【0096】
連結部材36において、連結部36a,36bは、凹部状に折り曲げられている。連結部36aと連結部36bとが互いに離れて配置され、接続部36e,36gと接続部36f,36hとが互いに離れて配置されており、連結部36aと連結部36bとの間及び接続部36e,36gと接続部36f,36hとの間に、空間が形成されている。
【0097】
(連結部材による連結)
図13~
図17に示すように、フレーム13の上の端部に、カラー37,38が溶接によって連結されている。フレーム14の右(左)の端部が、ボルト39によりカラー37に連結されており、フレーム13の上の端部とフレーム14の右(左)の端部とが連結されている。
【0098】
板材が折り曲げられて形成された第1補助連結部材43及び第2補助連結部材44が設けられている。第1補助連結部材43がパイプ部材11の後上の端部に溶接によって連結されており、第2補助連結部材44がパイプ部材12の前上の端部に溶接によって連結されている。
【0099】
連結部材36の連結部36cが、ボルト40によりカラー38に連結されて、フレーム13の上の端部に連結されている。連結部材36の連結部36dが、ボルト47によりフレーム14の右(左)の端部に連結されている。
【0100】
パイプ部材11の後上の端部が連結部材36の連結部36aに嵌め込まれ、ボルト45が連結部材36の連結部36aと第1補助連結部材43とに亘って連結されて、パイプ部材11の後上の端部が連結部材36の連結部36aに連結されている。
【0101】
パイプ部材12の前上の端部が連結部材36の連結部36bに嵌め込まれ、ボルト46が連結部材36の連結部36bと第2補助連結部材44とに亘って連結されて、パイプ部材12の前上の端部が連結部材36の連結部36bに連結されている。
【0102】
これにより、連結部材36(連結部36a,36b)及び第1補助連結部材43(第2補助連結部材44)が、パイプ部材11の後上の端部(パイプ部材12の前上の端部)に外方から巻き付けられるようにして、連結部材36(連結部36a,36b)がパイプ部材11の後上の端部(パイプ部材12の前上の端部)に連結される。
この場合、第1補助連結部材43を、パイプ部材11の後上の端部に連結していなくてもよい。第2補助連結部材44を、パイプ部材12の前上の端部に連結していなくてもよい。
【0103】
(連結部材の連結状態)
前述の(連結部材の構造)(連結部材による連結)及び
図13~
図17に示すように、連結部材36(連結部36a,36c及び接続部36e)が、パイプ部材11の後上の端部とフレーム13の上の端部とに亘って連結され、連結部材36(連結部36b,36c及び接続部36f)が、パイプ部材12の前上の端部とフレーム13の上の端部とに亘って連結されている。
【0104】
連結部材36(連結部36a,36d及び接続部36g)が、パイプ部材11の後上の端部とフレーム14の右(左)の端部とに亘って連結され、連結部材36(連結部36b,36d及び接続部36h)が、パイプ部材12の前上の端部とフレーム14の右(左)の端部とに亘って連結されている。
【0105】
前述の(連結部材の構造)に記載のように、連結部材36において、連結部36aと連結部36bとが互いに離れて配置され、接続部36e,36gと接続部36f,36hとが互いに離れて配置されている。フレーム14の右(左)の端部に、開口部14a(
図5参照)が開口されている。
【0106】
パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが対向する部分(第1継手部材41及び第2継手部材42、ボルト35)が、連結部材36の連結部36aと連結部36bとの間に配置され、連結部材36の接続部36e,36gと接続部36f,36hとの間に配置されており、フレーム14の開口部14aに入り込んでいる。
【0107】
(発明の実施の第1別形態)
第1継手部材41及び第2継手部材42によるパイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部との連結構造を、以下の説明のように構成してもよい。
【0108】
図18に示すように、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが突き合わされた状態で、板状の第1継手部材41が、パイプ部材11の後上の端部の非シール面11c(外面)と、パイプ部材12の前上の端部の非シール面12c(外面)とに亘って当て付けられている。
【0109】
板状の第2継手部材42が、パイプ部材11の後上の端部の非シール面11d(外面)と、パイプ部材12の前上の端部の非シール面12d(外面)とに亘って当て付けられている。第1継手部材41及び第2継手部材42が、パイプ部材11,12の断面視で互いに反対側に配置されている。
【0110】
パイプ部材11の後上の端部の内部において、円筒状の第1カラー51が、第1継手部材41に対向する部分(非シール面11c)と、第2継手部材42に対向する部分(非シール面11d)とに亘って取り付けられている。
パイプ部材12の前上の端部の内部において、円筒状の第2カラー52が、第1継手部材41に対向する部分(非シール面12c)と、第2継手部材42に対向する部分(非シール面12d)とに亘って取り付けられている。
【0111】
第1ボルト53が、第1継手部材41と第2継手部材42とに亘って、第1カラー51の内部を通って取り付けられており、第1ボルト53により、第1継手部材41及び第2継手部材42が互いに接近する側に締め付けられる。
第2ボルト54が、第1継手部材41と第2継手部材42とに亘って、第2カラー52の内部を通って取り付けられており、第2ボルト54により、第1継手部材41及び第2継手部材42が互いに接近する側に締め付けられる。
【0112】
以上の構成により、第1継手部材41及び第2継手部材42、第1ボルト53及び第2ボルト54により、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが連結されている。
【0113】
パイプ部材11,12の断面形状が、
図14及び
図15に示す形状ではなく、円形状である場合、第1継手部材41及び第2継手部材42を、板材が円筒状に形成された形状に構成してもよい。この構成によると、円筒状の部材において、一部分が第1継手部材41となり、第1継手部材41に対して位相が180度異なる部分が、第2継手部材42となる。
【0114】
(発明の実施の第2別形態)
前述の(発明の実施の第1別形態)及び
図18に示す構成において、
図13~
図16に示すフレーム13,14が設けられた場合、以下の説明のように構成してもよい。
【0115】
図19に示すように、第1継手部材41から下方に延出される連結部41aが設けられて、第1継手部材41の連結部41aが、ボルト40によりカラー38(フレーム13)に連結されている。第2継手部材42から横方に延出される連結部42aが設けられて、第2継手部材42の連結部42aが、ボルト47によりフレーム14に連結されている。
【0116】
フレーム13において、カラー37(
図14及び
図15参照)が廃止されて、雌ネジ部が形成されたボス部48がフレーム13の上の端部に溶接によって連結され、フレーム14がボルト39によりボス部48(フレーム13)に連結されている。
これにより、
図13~
図17に示す連結部材36の機能が第1継手部材41及び第2継手部材42に備えられることになり、別部材としての連結部材36が不要になる。
【0117】
(発明の実施の第3別形態)
第1継手部材41及び第2継手部材42によるパイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部との連結構造を、以下の説明のように構成してもよい。
【0118】
図20に示すように、継手部材である板状の第1継手部材41の一方部分が、パイプ部材11の後上の端部(非シール面11c)の内面に溶接によって連結されて、第1継手部材41の他方部分がパイプ部材11の後上の端部から突出している。ナット49が第1継手部材41の他方部分の内面に溶接によって連結されている。
【0119】
継手部材である板状の第2継手部材42の一方部分が、パイプ部材11の後上の端部(非シール面11d)の内面に溶接によって連結されて、第2継手部材42の他方部分がパイプ部材11の後上の端部から突出している。ナット49が第2継手部材42の他方部分の内面に溶接によって連結されている。第1継手部材41及び第2継手部材42が、パイプ部材11,12の断面視で互いに反対側に配置されている。
【0120】
第1継手部材41の他方部分及び第2継手部材42の他方部分が、パイプ部材12の前上の端部に挿入されて、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが突き合わされている。ボルト50が、パイプ部材12の前上の端部の外方から第1継手部材41のナット49及び第2継手部材42のナット49に取り付けられて、パイプ部材12と第1継手部材41及び第2継手部材42とが締め付けられている。
以上の構成により、第1継手部材41及び第2継手部材42、ボルト50及びナット49により、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが連結されている。
【0121】
(発明の実施の第4別形態)
前述の(発明の実施の第3別形態)及び
図20において、第1継手部材41の一方部分及び第2継手部材42の一方部分が、パイプ部材12の前上の端部(非シール面12c)の内面に溶接によって連結されて、第1継手部材41の他方部分及び第2継手部材42の他方部分がパイプ部材12の前上の端部から突出するように構成してもよい。この構成によると、パイプ部材12が第1のパイプ部材12となり、パイプ部材11が第2のパイプ部材11となる。
【0122】
前述の(発明の実施の第3別形態)及び
図20において、第1継手部材41の一方部分をパイプ部材11の後上の端部(非シール面11c)の内面に連結した場合、第2継手部材42の一方部分を、パイプ部材12の前上の端部の内面に連結し、第2継手部材42の他方部分が、パイプ部材12の前上の端部から突出するように構成してもよい。
【0123】
パイプ部材11,12の断面形状が、
図14及び
図15に示す形状ではなく、円形状である場合、第1継手部材41及び第2継手部材42に加えて、第3継手部材及びナットを追加してもよく、第4継手部材及びナットを追加してもよい。
【0124】
パイプ部材11,12の断面形状が、
図14及び
図15に示す形状ではなく、円形状である場合、第1継手部材41及び第2継手部材42を、板材が円筒状に形成された形状に構成してもよい。この構成によると、円筒状の部材において、一部分が第1継手部材41となり、第1継手部材41に対して位相が異なる部分が、第2継手部材42となり、第3継手部材や第4継手部材となる。
【0125】
(発明の実施の第5別形態)
図13~
図16に示すように、第1継手部材41及び第2継手部材42がパイプ部材11,12の端部の全周に亘って設けられない場合、第1継手部材41及び第2継手部材42によるパイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部との連結構造を、以下の説明のように構成してもよい。
【0126】
図21に示すように、断面アングル状で1/4円程度の大きさの板状の第1継手部材41及び第2継手部材42が、パイプ部材11,12の長手方向と直交するようにパイプ部材11,12の端部の外面に溶接によって連結されている。
【0127】
板状の第3継手部材55が、パイプ部材11,12の長手方向に沿って配置され、第3継手部材55の一方部分が、パイプ部材11の後上の端部の外面に溶接によって連結されて、第3継手部材55の他方部分がパイプ部材11の後上の端部から突出している。
板状の第4継手部材56が、パイプ部材11,12の長手方向に沿って配置され、パイプ部材12の前上の端部の外面に溶接によって連結されている。
【0128】
パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが互いに対向した状態において、第1継手部材41と第2継手部材42とが重ね合わされ、ボルト35が第1継手部材41と第2継手部材42とに亘って取り付けられ、ボルト35により、第1継手部材41と第2継手部材42とが締め付けられている。
【0129】
第3継手部材55の他方部分と第4継手部材56とが重ね合わされ、ボルト57が第3継手部材55と第4継手部材56とに亘って取り付けられ、ボルト57により第3継手部材55と第4継手部材56とが締め付けられている。
【0130】
これにより、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部とが、第1継手部材41及び第2継手部材42、第3継手部材55及び第4継手部材56、ボルト35,57を介して連結されている。
この場合、第3継手部材55をパイプ部材12に連結し、第4継手部材56をパイプ部材11に連結してもよい。
【0131】
(発明の実施の第6別形態)
図13~
図16に示す第1継手部材41及び第2継手部材42の連結構造、並びに、(発明の実施の第1別形態)~(発明の実施の第4別形態)の第1継手部材41及び第2継手部材42の連結構造を、パイプ部材10の前上の端部とパイプ部材11の前下との連結部分に採用してもよく、パイプ部材10の後上の端部とパイプ部材12の後下との連結部分に採用してもよい。
図7~
図12に示す継手部材20,30の連結構造を、パイプ部材11の後上の端部とパイプ部材12の前上の端部との連結部分に採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明は、多目的の作業車のロプスフレームの継手部材ばかりではなく、乗用型草刈り機やトラクタ等に設けられたロプスフレームの継手部材にも適用できる。
【符号の説明】
【0133】
7 ロプスフレーム
10 パイプ部材
10a シール面
10b シール面
10c 非シール面
10d 非シール面
12 パイプ部材
12a シール面
12b シール面
12c 非シール面
12d 非シール面
27 シール部材
29 シール部材
30 継手部材
31 第1連結部
31a 第1シール部分
31b 第1非シール部分
31d 第1接触面
31e 凹部
32 第2連結部
32a 第2シール部分
32b 第2非シール部分
32d 第2接触面
32e 凸部
34 ボルト