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特許7588634脂肪送達システム、脂肪送達方法および脂肪送達システムを含有する食料品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】脂肪送達システム、脂肪送達方法および脂肪送達システムを含有する食料品
(51)【国際特許分類】
   A23L 13/60 20160101AFI20241115BHJP
   A23L 29/212 20160101ALI20241115BHJP
   A23J 3/14 20060101ALI20241115BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20241115BHJP
   A21D 13/32 20170101ALI20241115BHJP
【FI】
A23L13/60 Z
A23L29/212
A23J3/14
A23L13/60 A
A23L5/00 M
A21D13/32
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2022509106
(86)(22)【出願日】2020-08-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 EP2020072355
(87)【国際公開番号】W WO2021028376
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2023-02-07
(31)【優先権主張番号】62/886,200
(32)【優先日】2019-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/985,000
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501105842
【氏名又は名称】ジボダン エス エー
(74)【代理人】
【識別番号】110003971
【氏名又は名称】弁理士法人葛和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビッテフェーン,フランス
(72)【発明者】
【氏名】メットホースト,ロイ
【審査官】吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0171331(US,A1)
【文献】特表2005-512552(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
A23J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食べることが可能なタンパク質ベース;および
該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システム、
を含む食料品であって、
脂肪送達システムが、ゲル化したデンプンと少なくとも1のハイドロコロイドの組み合わせ内に少なくとも部分的にカプセル化された乳化した植物性肪の固体粒子を含
前記乳化した植物性脂肪が水中油エマルションを含む、
前記食料品。
【請求項2】
食料品が、50重量パーセントより多く~99重量パーセントの食べることが可能なタンパク質ベースおよび1重量パーセントから50重量パーセント未満の複数の脂肪送達システムを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項3】
食料品が、60重量パーセント~99重量パーセントの食べることが可能なタンパク質ベースおよび1重量パーセント~40重量パーセントの複数の脂肪送達システムを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項4】
食料品が、70重量パーセント~99重量パーセントの食べることが可能なタンパク質ベースおよび1重量パーセント~30重量パーセントの複数の脂肪送達システムを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項5】
食料品が、75重量パーセント~99重量パーセントの食べることが可能なタンパク質ベースおよび1重量パーセント~25重量パーセントの複数の脂肪送達システムを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項6】
食料品が、75重量パーセント~95重量パーセントの食べることが可能なタンパク質ベースおよび5重量パーセント~25重量パーセントの複数の脂肪送達システムを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項7】
食料品が、75重量パーセント~90重量パーセントの食べることが可能なタンパク質ベースおよび10重量パーセント~25重量パーセントの複数の脂肪送達システムを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項8】
食料品が、75重量パーセント~85重量パーセントの食べることが可能なタンパク質ベースおよび15重量パーセント~25重量パーセントの複数の脂肪送達システムを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項9】
脂肪送達システムが、脂肪送達システムの総重量に基づき、5重量パーセント~60重量パーセントの乳化した植物性脂肪および4~95重量パーセントのゲル化したデンプンを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項10】
脂肪送達システムが、脂肪送達システムの総重量に基づき、10重量パーセント~60重量パーセントの乳化した植物性脂肪および4~90重量パーセントのゲル化したデンプンを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項11】
脂肪送達システムが、脂肪送達システムの総重量に基づき、20重量パーセント~50重量パーセントの乳化した植物性脂肪および5~80重量パーセントのゲル化したデンプンを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項12】
脂肪送達システムが、脂肪送達システムの総重量に基づき、30重量パーセント~40重量パーセントの乳化した植物性脂肪および6~70重量パーセントのゲル化したデンプンを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項13】
脂肪送達システムが、脂肪送達システムの総重量に基づき、40重量パーセントの乳化した植物性脂肪および60重量パーセントのゲル化したデンプンを含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項14】
脂肪送達システムが、少なくとも1のフレーバーをさらに含む、請求項1に記載の食料品。
【請求項15】
食料品が、ホットドッグ、バーガー、ひき肉、ソーセージリンク、ソーセージパテ、ミートボール、ミートローフ、およびナゲットからなる群から選択される、請求項1に記載の食料品。
【請求項16】
食料品がバーガーである、請求項15に記載の食料品。
【請求項17】
少なくとも1の植物性脂肪および水を乳化剤と組み合わせて、エマルションを形成すること;
少なくとも1のデンプンおよび少なくとも1のハイドロコロイドをエマルションに添加すること;
少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること;
ゲル化したデンプンを含有するエマルションから固体を形成すること;および
固体を粒子に粉砕するこ
を含む、脂肪送達システムを調製するための方法であって、
脂肪送達システムが、ゲル化したデンプンと少なくとも1のハイドロコロイドの組み合わせ内に少なくとも部分的にカプセル化された乳化した植物性脂肪の固体粒子を含み、
乳化した植物性脂肪が水中油エマルションを含む、
前記方法
【請求項18】
粉砕が、固体粒子を0.01cm~10cmのサイズに粉砕することを含む、請求項17に記載の脂肪送達システムを調製するための方法。
【請求項19】
粉砕が、固体粒子を1mm~3mmのサイズに粉砕することを含む、請求項18に記載の脂肪送達システムを調製するための方法。
【請求項20】
少なくとも1のデンプンを部分的にゲル化するステップが、少なくとも1のデンプンを含有するエマルションを加熱して、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲルすることを含む、請求項17に記載の脂肪送達システムを調製する方法。
【請求項21】
固体を形成するステップが、ゲル化したデンプンを含有する加熱したエマルションを冷却して固体を形成することを含む、請求項17に記載の脂肪送達システムを調製する方法。
【請求項22】
少なくとも1のフレーバー、ハーブ、シーズニング、スパイス、矯味剤、味エンハンサー、または味改変剤を、少なくとも1のデンプンを添加することに先立ち、脂肪および水のエマルションに添加することを含む、請求項17に記載の脂肪送達システムを調製する方法。
【請求項23】
エマルションを加熱することの前に、少なくとも1のデンプンを溶解することをさらに含む、請求項17に記載の脂肪送達システムを調製する方法。
【請求項24】
食べることが可能なタンパク質ベースおよび複数の乳化した脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンと少なくとも1のハイドロコロイドの組み合わせ内に少なくとも部分的にカプセル化された乳化した非動物由来の脂肪の固体粒子を含み、乳化した非動物由来の脂肪が水中油エマルションを含む、;および
混合物を固体に形成すること
を含む、食料品を作製するための方法。
【請求項25】
混合物を固体に形成するステップが、該混合物を押出成形することを含む、請求項24に記載の食料品を作製する方法。
【請求項26】
混合するステップが、乳化した脂肪送達システムを食べることが可能な非動物タンパク質ベース内に分散させることを含む、請求項24または25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、脂肪送達システム、脂肪送達システムを調製するための方法、脂肪送達システムを含有する食料品、および脂肪送達システムを含有する食料品を調製するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
肉類似物(meat analogue)は、特定のタイプの肉の美的特性(例えば、外観、フレーバー、およびテクスチャ)、化学的特徴および調理特性に近似させた食料品である。肉類似物は、食品産業において、動物タンパク質類似物、肉代替物、肉代用物、模造肉、偽造肉、イミテーションミート、ベジタリアンミートまたはビーガンミートとも称される。肉類似物は、健康志向の非ベジタリアン、ベジタリアン、ビーガン、宗教上の食事制限に従う人、食事中の脂肪の低減を求める人、加工された本物の肉の消費を低減または排除を求める人、その他の倫理的または栄養的理由で肉の消費の低減を求め、同じ脂肪感を維持しながら脂肪低減を達成しようとする人々によって益々所望されている。
【発明の概要】
【0003】
概要
少なくとも1の乳化した脂肪および少なくとも1のゲル化した炭水化物を含む脂肪送達システムが開示される。ある態様に従って、少なくとも1の乳化した脂肪は、少なくとも1のゲル化した炭水化物内に少なくとも部分的にカプセル化される。
ある態様に従って、脂肪送達システムは、少なくとも1の乳化した脂肪および少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。ある態様に従って、少なくとも1の乳化した脂肪は、少なくとも1のゲル化したデンプン内に少なくとも部分的にカプセル化される。
【0004】
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の乳化した非動物脂肪および少なくとも1のゲル化した炭水化物を含む。ある態様に従って、少なくとも1の乳化した非動物脂肪は、少なくとも1のゲル化した炭水化物内に少なくとも部分的にカプセル化される。
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の乳化した非動物脂肪および少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。ある態様に従って、少なくとも1の乳化した非動物脂肪は、少なくとも1のゲル化したデンプン内に少なくとも部分的にカプセル化される。
【0005】
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の乳化した植物由来の脂肪および少なくとも1のゲル化した炭水化物を含む。ある態様に従って、少なくとも1の乳化した植物由来の脂肪は、少なくとも1のゲル化した炭水化物内に少なくとも部分的にカプセル化される。
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の乳化した植物由来の脂肪および少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。ある態様に従って、少なくとも1の乳化した植物由来の脂肪は、少なくとも1のゲル化したデンプン内に少なくとも部分的にカプセル化される。
【0006】
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の乳化した動物由来の脂肪および少なくとも1のゲル化した炭水化物を含む。ある態様に従って、少なくとも1の乳化した動物由来の脂肪は、少なくとも1のゲル化した炭水化物内に少なくとも部分的にカプセル化される。
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の乳化した動物由来の脂肪および少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。ある態様に従って、少なくとも1の乳化した動物由来の脂肪は、少なくとも1のゲル化したデンプン内に少なくとも部分的にカプセル化される。
【0007】
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の非動物脂肪および少なくとも1の動物由来の脂肪のブレンドを含む乳化した脂肪、および少なくとも1のゲル化した炭水化物を含む。ある態様に従って、乳化した脂肪ブレンドは、少なくとも1のゲル化したデンプン内に少なくとも部分的にカプセル化される。
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の非動物脂肪および少なくとも1の動物由来の脂肪のブレンドを含む乳化した脂肪、および少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。ある態様に従って、乳化した脂肪ブレンドは、少なくとも1のゲル化したデンプン内に少なくとも部分的にカプセル化される。
【0008】
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の植物由来の脂肪および少なくとも1の動物由来の脂肪のブレンドを含む乳化した脂肪、および少なくとも1のゲル化した炭水化物を含む。ある態様に従って、乳化した脂肪ブレンドは、少なくとも1のゲル化したデンプン内に少なくとも部分的にカプセル化される。
ある態様に従って、脂肪送達は、少なくとも1の植物由来の脂肪および少なくとも1の動物由来の脂肪のブレンドを含む乳化した脂肪、および少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。ある態様に従って、乳化した脂肪ブレンドは、少なくとも1のゲル化したデンプン内に少なくとも部分的にカプセル化される。
【0009】
ある態様に従って、脂肪送達システムの総重量に基づき、約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1の乳化した脂肪および約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1のゲル化した炭水化物を含む脂肪送達システムが開示される。
ある態様に従って、脂肪送達システムの総重量に基づき、約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1の乳化した脂肪および約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1のゲル化したデンプンを含む脂肪送達システムが開示される。
【0010】
ある態様に従って、脂肪送達システムは、脂肪送達システムの総重量に基づき、約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1の乳化した非動物脂肪および約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1のゲル化したデンプを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムは、脂肪送達システムの総重量に基づき、約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1の乳化した植物由来の脂肪および約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムは、脂肪送達システムの総重量に基づき、約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1の乳化した動物由来の脂肪および約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。
【0011】
ある態様に従って、脂肪送達システムは、脂肪送達システムの総重量に基づき、約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1の動物由来の脂肪および少なくとも1の非動物脂肪のブレンドを含む乳化した脂肪、および約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムは、脂肪送達システムの総重量に基づき、約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1の動物由来の脂肪および少なくとも1の植物由来の脂肪のブレンドを含む乳化した脂肪、および約5重量パーセント~約95重量パーセントの少なくとも1のゲル化したデンプンを含む。
【0012】
食べることが可能なベース、および該食べることが可能なベースに分散した複数の脂肪送達システムを含む食料品であって、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む、前記食料品が追加で開示される。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なベース、および該食べることが可能なベースに分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0013】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なベース、および該食べることが可能なベースに分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物によって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なベース、および該食べることが可能なベースに分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンによって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
【0014】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0015】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物によって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンによって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
【0016】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した非動物脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した非動物脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0017】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物によって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した非動物脂肪の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンによって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した非動物脂肪の粒子を含む。
【0018】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した植物由来の脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した植物由来の脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0019】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物によって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した植物由来の脂肪の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンによって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した植物由来の脂肪の粒子を含む。
【0020】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、少なくとも1の動物および少なくとも1の植物由来の脂肪のブレンドを含む乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、少なくとも1の動物および少なくとも1の植物由来の脂肪のブレンドを含む乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0021】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物によって少なくとも部分的にカプセル化された少なくとも1の動物脂肪および少なくとも1の植物由来の脂肪のブレンドを含む乳化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能なタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンによって少なくとも部分的にカプセル化された少なくとも1の動物脂肪および少なくとも1の植物由来の脂肪のブレンドを含む乳化物の粒子を含む。
【0022】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な非動物タンパク質ベース、および該食べることが可能な非動物タンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な非動物タンパク質ベース、および該食べることが可能な非動物タンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含む、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0023】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な植物由来のタンパク質ベース、および食べることが可能な植物由来のタンパク質ベースに分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な植物由来のタンパク質ベース、および食べることが可能な植物由来のタンパク質ベースに分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0024】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な植物由来のタンパク質ベース、および食べることが可能な植物由来のタンパク質ベースに分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物によって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な植物由来のタンパク質ベース、および食べることが可能な植物由来のタンパク質ベースに分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンによって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
【0025】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な動物由来のタンパク質ベース、および該食べることが可能な動物由来のタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な動物由来のタンパク質ベース、および該食べることが可能な動物由来のタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0026】
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な動物由来のタンパク質ベース、および該食べることが可能な動物由来のタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物によって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な動物由来のタンパク質ベース、および該食べることが可能な動物由来のタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンによって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
【0027】
ある態様に従って、食料品は、少なくとも1の動物由来のタンパク質および少なくとも1の植物由来のタンパク質のブレンドを含むタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、少なくとも1の動物由来のタンパク質および少なくとも1の植物由来のタンパク質のブレンドを含むタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの粒子を含む。
【0028】
ある態様に従って、食料品は、少なくとも1の動物由来のタンパク質および少なくとも1の植物由来のタンパク質のブレンドを含むタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物によって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
ある態様に従って、食料品は、少なくとも1の動物由来のタンパク質および少なくとも1の植物由来のタンパク質のブレンドを含むタンパク質ベース、および該食べることが可能なタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含み、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンによって少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の粒子を含む。
【0029】
少なくとも1の脂肪を乳化すること、少なくとも1の炭水化物をゲル化すること、およびゲル化した炭水化物内に乳化した脂肪を少なくとも部分的にカプセル化することを含む、脂肪送達システムを調製するための方法がさらに開示される。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、少なくとも1のデンプンをゲル化すること、およびゲル化したデンプン内に乳化した脂肪を少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
【0030】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の非動物脂肪を乳化すること、少なくとも1の炭水化物をゲル化すること、およびゲル化した炭水化物内に乳化した脂肪を少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪を乳化すること、少なくとも1の炭水化物をゲル化すること、およびゲル化した炭水化物内に乳化した脂肪を少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
【0031】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の非動物脂肪を乳化すること、少なくとも1のデンプンをゲル化すること、およびゲル化したデンプン内に乳化した脂肪を少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪を乳化すること、少なくとも1のデンプンをゲル化すること、およびゲル化したデンプン内に乳化した脂肪を少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の動物由来の脂肪を乳化すること、少なくとも1のデンプンをゲル化すること、およびゲル化したデンプン内に乳化した脂肪を少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
【0032】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪および少なくとも1の動物由来の脂肪を乳化して、乳化した脂肪ブレンドを作ること、少なくとも1の炭水化物をゲル化すること、およびゲル化した炭水化物内に乳化した脂肪ブレンドを少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪および少なくとも1の動物由来の脂肪を乳化して、乳化した脂肪ブレンドを作ること、少なくとも1のデンプンをゲル化すること、およびゲル化したデンプン内に乳化した脂肪ブレンドを少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
【0033】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1のデンプンをエマルションに添加すること、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化した炭水化物を含有するエマルションから固体を形成することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1のデンプンをエマルションに添加すること、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化したデンプンを含有するエマルションから固体を形成することを含む。
【0034】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の非動物脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1の炭水化物をエマルションに添加すること、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化した炭水化物を含有するエマルションから固体を形成することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1の炭水化物をエマルションに添加すること、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化した炭水化物を含有するエマルションから固体を形成することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪、少なくとも1の動物由来の脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1の炭水化物をエマルションに添加すること、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化した炭水化物を含有するエマルションから固体を形成することを含む。
【0035】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1の炭水化物をエマルションに添加すること、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化した炭水化物で脂肪エマルションを少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1のデンプンをエマルションに添加すること、少なくとも1のデンプン、およびゲル化したデンプンで脂肪エマルションを少なくとも部分的にゲル化することを含む。
【0036】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の非動物脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1のデンプンをエマルションに添加すること、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化したデンプンで脂肪エマルションを少なくとも部分的にゲル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1のデンプンをエマルションに添加すること、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化したデンプンで脂肪エマルションを少なくとも部分的にゲル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪、少なくとも1の動物由来の脂肪および水でエマルションを形成すること、少なくとも1のデンプンをエマルションに添加すること、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化したデンプンで脂肪エマルションを少なくとも部分的にゲル化することを含む。
【0037】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、脂肪を加熱すること、炭水化物を加熱した脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱し、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをエマルションおよび少なくとも部分的にゲル化した炭水化物から形成することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをゲル化したデンプンを含有するエマルションから形成することを含む。
【0038】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、非動物脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した非動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをエマルションおよびゲル化したデンプンから形成することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、植物由来の脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した植物由来の脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをエマルションおよびゲル化したデンプンから形成することを含む。
【0039】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、動物脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをエマルションおよびゲル化したデンプンから形成することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の動物脂肪および少なくとも1の植物由来の脂肪を加熱して、加熱した脂肪のブレンドを形成すること、デンプンを加熱した脂肪のブレンドと混合して、混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをゲル化したデンプンを含有するエマルションから形成することを含む。
【0040】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、非動物脂肪を加熱すること、炭水化物を加熱した非動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱し、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して脂肪エマルションをゲル化した炭水化物で少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、非動物脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した非動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して脂肪エマルションをゲル化したデンプンで少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
【0041】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、植物由来の脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した植物由来の脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して脂肪エマルションをゲル化したデンプンで少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、動物脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して脂肪エマルションをゲル化したデンプンで少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
【0042】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の動物脂肪および少なくとも1の植物由来の脂肪を加熱して、加熱した脂肪のブレンドを形成すること、デンプンを加熱した脂肪のブレンドと混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションを加熱して少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して脂肪エマルションをゲル化したデンプンで少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
【0043】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、非動物脂肪を加熱すること、炭水化物を加熱した非動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをエマルションおよびゲル化した炭水化物から形成することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、非動物脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した非動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをエマルションおよびゲル化したデンプンから形成することを含む。
【0044】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、植物由来の脂肪を加熱すること、炭水化物を加熱した植物由来の脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをエマルションおよびゲル化したデンプンから形成することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、植物由来の脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した植物由来の脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをゲル化したデンプンを含有するエマルションから形成することを含む。
【0045】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪および少なくとも1の動物由来の脂肪を加熱して、加熱した脂肪ブレンドを作ること、デンプンを加熱した脂肪ブレンドと混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および混合物を冷却して固体脂肪送達システムをゲル化したデンプンを含有するエマルションから形成することを含む。
【0046】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、非動物脂肪を加熱すること、炭水化物を加熱した非動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化した炭水化物で脂肪エマルションを少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、植物由来の脂肪を加熱すること、炭水化物を加熱した植物由来の脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1の炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化した炭水化物で脂肪エマルションを少なくとも部分的にカプセル化することを含む。
【0047】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、非動物脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した非動物脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化したデンプンで脂肪エマルションを少なくとも部分的にゲル化することを含む。
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、植物由来の脂肪を加熱すること、デンプンを加熱した植物由来の脂肪と混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化したデンプンで脂肪エマルションを少なくとも部分的にゲル化することを含む。
【0048】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の植物由来の脂肪および少なくとも1の動物由来の脂肪を加熱して、加熱した脂肪ブレンドを作ること、デンプンを加熱した脂肪ブレンドと混合して混合物を形成すること、水を混合物に添加しエマルションを形成すること、エマルションをダイレクトスチームインジェクションによって加熱して、少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、およびゲル化したデンプンで脂肪エマルションを少なくとも部分的にゲル化することを含む。
【0049】
食べることが可能なタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムが乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む、食料品を作製するための方法がさらに開示される。
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能なタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは、ゲル化した炭水化物で少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能なタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンで少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
【0050】
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能なタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
【0051】
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの固体粒子の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な動物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
【0052】
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な動物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物由来のタンパク質ベースおよび動物由来のタンパク質ベースのブレンドを含む食べることが可能なタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化した炭水化物の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
【0053】
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物由来のタンパク質ベースおよび動物由来のタンパク質ベースのブレンドを含む食べることが可能なタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは、乳化した脂肪およびゲル化したデンプンの固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した非動物脂肪およびゲル化した炭水化物の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
【0054】
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した非動物脂肪およびゲル化したデンプンの固体粒子、および混合物を固体に形成することを含む。
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した植物由来の脂肪およびゲル化した炭水化物の固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
ある態様に従って、食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは乳化した植物由来の脂肪およびゲル化したデンプンの固体粒子を含み、および混合物を固体に形成することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1図1Aは、調理前の本開示のベジタリアン肉類似物の例示的な態様の写真である。 図1Bは、揚げることによって調理した後の本開示のベジタリアン肉類似物の例示的な態様の写真である。
図2図2は、調理プロセス前の、丸いハンバーガーパティの形態の肉類似物の例示的な態様の写真である。
図3-4】図3は、調理プロセス前の、丸いハンバーガーパティの形態の肉類似物の例示的な態様の断面を示す写真である。 図4は、調理プロセスの間の、丸いハンバーガーパティの形態の肉類似物の例示的な態様の写真である。
図5図5は、調理プロセスの後の、丸いハンバーガーパティの形態の肉類似物の例示的な態様の写真である。
図6図6Aおよび6Bは、細長いソーセージの形態の肉類似物の例示的な態様を示す写真である。
図7図7は、細長いソーセージの形態の肉類似物の例示的な態様の縦断面を示す写真である。
図8図8は、例示的な例の脂肪送達システムの固体ブロックから撮影された、共焦点走査レーザー顕微鏡画像である。
【0056】
詳細な説明
脂肪送達システムは、乳化した脂肪構成要素、および乳化した脂肪構成要素を少なくとも部分的にカプセル化または封入するためのゲル化したマトリックス材料を含む。乳化した脂肪構成要素は、ゲル化したマトリックス材料内に、少なくとも部分的にカプセル化または封入される。複数の脂肪送達システムは、食品ベース全体に渡って分散し、脂肪送達システムを含有する食料品を作る。脂肪送達システムの使用は、肉類似物製品における、または本物の肉製品における、総脂肪含量を有意に低減することができる。
【0057】
ある態様に従って、脂肪送達システムは、乳化した非動物脂肪構成要素および少なくとも部分的にゲル化されたマトリックス材料を含む。乳化した非動物脂肪構成要素は、ゲル化したマトリックス材料内に、少なくとも部分的にカプセル化または封入される。他の態様に従って、非動物脂肪送達システムは、乳化した非動物脂肪構成要素を含み、マトリックス材料は、少なくとも部分的にゲル化された炭水化物を含む。乳化した非動物脂肪構成要素は、ゲル化した炭水化物材料内に少なくとも部分的にカプセル化または封入される。他の態様に従って、非動物脂肪送達システムは、乳化した非動物脂肪構成要素を含み、マトリックス材料は、少なくとも部分的にゲル化したデンプンを含む。乳化した非動物脂肪構成要素は、ゲル化したデンプンマトリックス材料内に少なくとも部分的にカプセル化または封入される。
【0058】
ある態様に従って、複数の脂肪送達システムは、食べることが可能な食品ベース全体に渡って分散し、脂肪送達システムを含有する食べることが可能な食料品を作る。ある態様に従って、複数の脂肪送達システムは、植物ベースまたはベジタリアン食品ベース全体に渡って分散し、脂肪送達システムを含有する植物ベースの食料品を作る。さらなる例示的な態様に従って、非動物脂肪を含有する複数の脂肪送達システムは、植物ベースまたはベジタリアンタンパク質ベース全体に渡って分散し、脂肪送達システムを含有する肉類似物製品を作る。肉類似物製品の外観、フレーバー、およびテクスチャは、特定の本物の肉製品のそれと同様である。
ある態様に従って、食料品は、ベジタリアン食料品である。他の態様において、食料品は、植物由来構成要素のみを含有し、動物由来構成要素を含有しないビーガン食料品である。
【0059】
ある態様に従って、食料品は、動物構成要素を包含する本物の肉食料品である。例えば、および限定せずに、本物の肉食料品は、本物の動物筋肉、タンパク質、または組織、および複数の脂肪送達システムを含んでもよい。ある態様に従って、食料品は、動物由来筋肉、タンパク質、または組織を含み、筋肉、タンパク質または組織内に分散した植物由来の脂肪を含有する複数の脂肪送達システムを有する、半固体または固体食料品であってもよい。
【0060】
他の態様に従って、食料品は、少なくとも1の動物肉構成要素および少なくとも1の非動物肉類似物構成要素のブレンド、組み合わせ、または混合物を、脂肪送達システムが添加される食品ベースとして含有する、ハイブリッド食料品を含む。ハイブリッド食料品の食品ベースは、動物タンパク質構成要素および非動物タンパク質構成要素の両方を含んでもよい。例えば、ハイブリッド食料品の食品ベースは、動物タンパク質構成要素および非動物、植物ベースのタンパク質構成要素の両方を含んでもよい。限定せずに、あくまでも一例として、ハイブリッド食料品は、本物の動物筋肉、タンパク質、または組織、および少なくとも1の植物ベースのタンパク質、および本物の肉構成要素および植物ベースのタンパク質構成要素の組み合わせ内に分散した複数の脂肪送達システムを含んでもよい。ある態様に従って、食料品は、動物由来筋肉、タンパク質、または組織、植物をベースとした、非動物タンパク質、および乳化した植物由来の脂肪などの乳化した脂肪を含有する複数の脂肪送達システムを含む半固体または固体食料品であってもよい。
【0061】
他の態様に従って、食料品は、脂肪送達システムが組み込まれる食品ベースとして、培養された(cultured)または栽培された(cultivated)本物の肉を含んでもよい。培養または栽培肉は、生きている動物から単離された細胞を培養して製造した筋肉製品を指す。栽培肉は、まずウシなどの動物から細胞を単離し、自然界を模倣した制御された環境下で細胞を培養することによって製造される。プロセスの間、培養中の細胞は成長し、ステーキなどの筋組織の3次元ユニットを生成する。所望される量の脂肪送達システムを、筋組織ユニットに、それが細胞培養から構築されるときに組み込むことができる。他の態様に従って、筋組織の製造されたユニットを、別の形態に加工してもよく、脂肪送達システムを、元の筋組織のあらゆる改変した形態に組み込み、ステーキ以外の種々の食べることが可能な食料品を作製することができる。
【0062】
ある態様に従って、食料品は、「クリーンラベル」製品であるとみなすことができる製品である。「クリーンラベル」運動は、健康および栄養に敏感な消費者によって推進される消費者運動またはトレンドである。用語「クリーンラベル」は、食品産業、消費者、学者および政府の規制当局によって採用されている用語である。「クリーンラベル」製品は、可能な限り少ない数の成分を含有し、これらの成分が自然で、身近で、シンプルな成分である、食料品である。消費者および一般市民は、「クリーンラベル」製品における成分を、健康的なまたは健全なものであり、および人工の、加工された、合成のものではない、または化学物質を含まないものと考え、認識し、または認知する。
【0063】
脂肪送達システムに存在する脂肪の量は、脂肪送達システムの総重量に基づき、約5~約95重量パーセントであってもよい。ある例示的な態様に従って、脂肪送達システムに存在する脂肪の量は、脂肪送達システムの総重量に基づき、約10~約60重量パーセント、または約15~約60重量パーセント、または約20~約60重量パーセント、または約25~約60重量パーセント、または約30~約60重量パーセント、または約35~約60重量パーセント、または約40~約60重量パーセント、または約45~約60重量パーセント、または約50~約60重量パーセント、または約55~約60重量パーセントであってもよい。
【0064】
ある例示的な態様に従って、脂肪送達システムにおける脂肪の量は、脂肪送達システムの総重量に基づき、約10~約50重量パーセント、または約15~約50重量パーセント、または約20~約50重量パーセント、または約25~約50重量パーセント、または約30~約50重量パーセント、または約35~約50重量パーセント、または約40~約50重量パーセント、または約45~約50重量パーセントであってもよい。
【0065】
ある例示的な態様に従って、脂肪送達システムにおける脂肪の量は、脂肪送達システムの総重量に基づき、約10~約40重量パーセント、または約15~約40重量パーセント、または約20~約40重量パーセント、または約25~約40重量パーセント、または約30~約40重量パーセント、または約35~約40重量パーセントであってもよい。
ある例示的な態様に従って、脂肪送達システムにおける脂肪の量は、脂肪送達システムの総重量に基づき、約10~約30重量パーセント、または約15~約30重量パーセント、または約20~約30重量パーセント、または約25~約30重量パーセントであってもよい。
脂肪送達システムおよび食料品の非動物脂肪は、固体脂肪、半固体脂肪、油およびそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0066】
ある態様に従って、脂肪送達システムの脂肪構成要素を構成し得る脂肪は、室温にて固体または半固体である1以上の脂肪を含む。他の態様に従って、脂肪送達システムの1以上の固体または半固体の脂肪は、非動物脂肪を含む。さらなる態様に従って、脂肪送達システムの1以上の非動物固体または半固体の脂肪は、室温にて半固体または固体である植物性または植物ベースの脂肪を含む。固体または半固体の植物ベースの脂肪は、限定せずに、カカオバター代替物、カカオバター等価物、カカオバター増量剤、カカオバター改良剤、カカオバター代替剤、カカオバター代用物、ココナッツバター、パームバター、シアバター、改変された植物性脂肪、植物性ワックス、カロリー低減脂肪、糖-脂肪酸エステル脂肪代用物(eg、スクロースエステル脂肪代用物、たとえばOlestraTM)およびそれらの混合物を含んでもよい。非動物由来オメガ3およびオメガ6脂肪を使用してもよい。植物由来オメガ3およびオメガ6脂肪を使用してもよい。ビーガンオメガ3およびオメガ6脂肪を使用することができる。改変された植物性脂肪は、Epogee, LLC (Indianpolis、IN, US)から市販のEpogeeTMを包含する。EpogeeTM脂肪代替剤は、アルコイル化菜種油に基づく。EpogeeTMは、脂肪脂肪のグリセロールおよび脂肪酸構成要素を分離すること、プロポキシル基を挿入すること、およびグリセロールおよび脂肪酸構成要素をプロポキシル基を介して再結合することによって調製する。
【0067】
本物の肉用途および製品、およびハイブリッド肉食品用途および製品に向けられた態様のために、脂肪送達システムの脂肪構成要素は、少なくとも1の動物由来の脂肪および/または少なくとも1の植物由来の脂肪を含んでもよい。脂肪送達システムの脂肪構成要素は、また、少なくとも1の動物由来の脂肪および少なくとも1の植物由来の脂肪の組み合わせを包含してもよい。ある態様に従って、脂肪送達システムの脂肪構成要素が、少なくとも1の動物由来の脂肪および少なくとも1の植物由来の脂肪の組み合わせを含む場合、植物由来の脂肪と比較して、脂肪送達システムの脂肪構成要素において、より多くの少なくとも1の動物ベースの脂肪が存在してもよい。他の態様に従って、脂肪送達システムの脂肪構成要素が、少なくとも1の動物由来の脂肪および少なくとも1の植物由来の脂肪の組み合わせを含む場合、動物由来の脂肪と比較して、脂肪送達システムの脂肪構成要素において、より多くの少なくとも1の植物ベースの脂肪が存在してもよい。好適な動物脂肪は、動物由来のバター脂肪、乳脂肪、ラード等を包含する。限定せずに、例えば、動物性脂肪は、ニワトリ、ウシ、アヒル、ガチョウ、ブタおよびそれらの組み合わせに由来してもよい。
【0068】
ある態様に従って、脂肪送達システムの脂肪構成要素を構成してもよい油は、藻類油、昆虫油、植物性由来の油および組み合わせを含んでもよい。ある態様に従って、脂肪送達システムの脂肪構成要素は、1以上の植物性由来の油を含む。限定せずに、および例示に過ぎないが、脂肪送達システムを調製するために使用されてもよい好適な植物油は、以下を包含する:アーモンド油、アボカド油、カノーラ油、ココナッツ油、トウモロコシ油、綿実油、フラックスシード油、ヘーゼルナッツ油、イリッペ油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、落花生油、ピーカン油、カボチャ種子油、燕麦油、オリーブ油、菜種油、紅花油、ゴマ油、シア油、大豆油、サンフラワー油、クルミ油、およびそれらの混合物。
【0069】
限定せずに、脂肪送達システムを調製するために使用されてもよい好適な食べることが可能な植物ベースの脂肪は、IPI Loders Crocklaan (Malaysia)から商標COBERINE(登録商標)で市販される。COBERINE(登録商標)がブレンドされた食べることが可能な脂は、カカオバター等価物とみなされ、ココナッツ油/脂肪、イリッペ油、パーム油、シア油、およびそれらの混合物をベースとするものである。
【0070】
脂肪送達システムは、脂肪送達システムの乳化した脂肪を、カバーする、カプセル化する、または封入するマトリックス材料を包含する。ある態様に従って、マトリックス材料は、少なくとも部分的にゲル化され、かつ、脂肪送達システムの乳化した脂肪を、少なくとも部分的にカバーする、カプセル化する、または封入する炭水化物を包含する。脂肪送達システムは、マトリックス材料内に乳化した脂肪を、少なくとも部分的にカプセル化または封入するためのマトリックス材料として、食べることが可能なデンプンを包含してもよい。デンプンは、デンプン顆粒を形成する、グリコシド結合によって一緒に結合したアミロースおよびアミロペクチンユニットから構成される複合炭水化物である。すべてのネイティブなデンプンおよび特定の加工デンプンを、脂肪送達システムを調製するために使用してもよい。有用なデンプンは、少なくとも1の穀物デンプン、根菜植物性に由来する少なくとも1の地下デンプン、およびそれらの混合物を包含する。ある態様に従って、デンプンは少なくとも1の穀物デンプンであってもよい。他の態様に従って、デンプンは少なくとも1の地下デンプンであってもよい。脂肪送達システムに包含されるデンプンは、当該技術分野において「ワックス状」デンプンと称されるデンプンであってもよい。ワックス状デンプンは、普通のデンプンと比較してより多くの量のアミロペクチン画分を含有するデンプンのタイプである。ワックス状デンプンは、少なくとも約90重量パーセントのアミロペクチン、または少なくとも95重量パーセントのアミロペクチン、またはさらには、少なくとも97重量パーセントのアミロペクチンを含んでもよい。
【0071】
脂肪送達システムを調製するために使用されてもよい特定のデンプンは、限定せずに、以下を包含する:アロールートデンプン、豆デンプン(例えば、空豆、インゲン豆、レンズ豆、緑豆、およびヒヨコ豆など)、キャッサバデンプン、コーンスターチ、燕麦デンプン、エンドウデンプン、ジャガイモデンプン(ワックス状ジャガイモデンプンおよび粉状またはあら粉状ジャガイモデンプンの両方を包含する)、キノア、米デンプン、タピオカデンプン、小麦デンプン、およびそれらの混合物。ある態様に従って、デンプンは、コーンスターチである。ある態様に従って、デンプンは、ジャガイモデンプンである。ある態様に従って、デンプンは、米デンプンである。ある態様に従って、デンプンは、小麦デンプンである。好適な食品グレードジャガイモデンプンは、Avebe (Veendam、The Netherlands) からELIANETM、ETENIATM、FARINEXTM、PASELLITM、PERFECTAMYLTM、およびPURAMYLTM;の商標で市販されている。
【0072】
いくつかの態様に従って、1以上のハイドロコロイドを、デンプンと組み合わせて、またはデンプンのための置換物として、脂肪送達システムを調製するために使用してもよい。好適なハイドロコロイドは、限定せずに、以下を包含する:ジェランガム、グアーガム、タラガム、キサンタンガム、ローカストビーンガムおよびアラビアゴムなどのガム、アガロース、アガー、アルギン酸、コンニャク、ペクチン、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体およびそれらの組み合わせ。
【0073】
ある態様に従って、1以上の植物由来タンパク質を、デンプンと組み合わせて、またはデンプンのための置換物として、脂肪送達システムを調製するために使用してもよい。例えば、および限定せずに、植物由来のタンパク質は以下を含み得る:藻類(スピルリナなど)、豆類(beans)(たとえば黒豆、カネリ豆、赤インゲン豆、レンズ豆、リマ豆、ピント豆、大豆、白豆、緑豆)、ブロッコリー、マイコプロテイン、ナッツ(たとえばアーモンド、ブラジルナッツ、カシューナッツ、落花生、ピーカン、ヘーゼルナッツ、松の実、クルミ)、エンドウ類(peas)(黒目豆、ひよこ豆、グリーンピースなど)、ジャガイモ、種子(たとえばカノーラ、チア、フラックス、ヘンプ、カボチャ、ゴマ、サンフラワー)、Rubiscoなどの植物葉タンパク質、穀物(たとえばオートミール、小麦、大麦、スペルト)、コーン、米およびそれらの混合物。
【0074】
脂肪送達システムは、所望されるレベルのフレーバーまたは味を脂肪送達システムに付与するために、充分な量の少なくとも1のフレーバー剤をさらに包含してもよい。単一のフレーバー剤または2以上のフレーバー剤の組み合わせを、脂肪送達システムを包含させ、異なるフレーバーまたは味を有する様々な植物ベースの食料品を調製してもよい。限定せずに、および例示に過ぎないが、フレーバー剤は、以下を包含してもよい:ビーフフレーバー、ポークフレーバー、仔牛フレーバー、チキンフレーバー、アヒルフレーバー、ガチョウフレーバー、ラムフレーバー、ターキーフレーバー、魚類フレーバー、シーフードフレーバー(例えば、ロブスター、アサリ、カニ、ムール貝、ホタテ、エビ、カキなど)、フルーティフレーバー、シーズニング、スパイス、ハーブ、甘味料、塩味料、旨味料、味エンハンサー、味改変剤等。ジューシー感および唾液の分泌を誘発するために、味覚構成要素に1以上の酸が存在してもよい。
【0075】
脂肪送達システムは、分解および/または微生物の増殖を防ぐために、脂肪送達システムのための充分な量の少なくとも1の保存料をさらに包含してもよい。例示的な保存料は、限定せずに、以下を包含する:アスコルビン酸、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、クエン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム(EDTA)、ソルビン酸、アスコルバート、ベンゾアート、ニトラート、亜硝酸塩、ポリリン酸塩、プロピオン酸塩、ソルビン酸塩、亜硫酸塩およびトコフェロール。ある態様に従って、「クリーンラベル」製品にために、ナトリウム塩を、唯一の保存料として、脂肪送達システムに使用してもよい。
【0076】
脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンなどの炭水化物を少なくとも部分的にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで少なくとも部分的にカプセル化することを包含する。脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで実質的にカプセル化することを含む。脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンを少なくとも部分的にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで完全にカプセル化することを包含する。
【0077】
脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンなどの炭水化物を実質的にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで少なくとも部分的にカプセル化することを包含する。脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンを実質的にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで実質的にカプセル化することを包含する。脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンを実質的にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで完全にカプセル化することを包含する。
【0078】
脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンなどの炭水化物を完全にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで少なくとも部分的にカプセル化することを包含する。脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンを完全にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで実質的にカプセル化することを包含する。脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪を乳化すること、食べることが可能なデンプンを完全にゲル化すること、および少なくとも1の乳化した脂肪を少なくとも部分的にゲル化したデンプンで完全にカプセル化することを包含する。
【0079】
ある態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪および水を、脂肪を乳化し、水中脂肪エマルションを形成するために有効な量の脂肪に好適な乳化剤と一緒に組み合わせることを含む。少なくとも1のマトリックス材料を、水中脂肪エマルションに添加する。マトリックス材料を、エマルションへの添加に先立ちまたはこれに続いて、少なくとも部分的にゲル化する。脂肪送達システムの固体形態、例えば、固体粒子を、ゲル化したマトリックス材料を含有する水中脂肪エマルションを冷却することによって形成する。当該方法に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したマトリックス材料内に、少なくとも部分的にカプセル化されるか、あるいは封入される。当該方法のいくつかの態様に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したマトリックス材料内に部分的にカプセル化されるか、または囲まれる。当該方法のいくつかの態様に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したマトリックス材料内に完全にカプセル化される。
【0080】
脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の脂肪および水を、脂肪を乳化し、水中脂肪エマルションを形成するために有効な量の脂肪に好適な乳化剤と一緒に組み合わせることを含んでもよい。少なくとも1のゲル化可能なデンプンマトリックス材料を、水中脂肪エマルションに添加する。デンプンマトリックス材料を、エマルションへの添加に先立ち、またはこれに続いて、少なくとも部分的にゲル化する。脂肪送達システムの固体形態、例えば、固体粒子を、ゲル化したデンプンマトリックス材料を含有する水中脂肪エマルションを冷却することによって形成する。当該方法に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したデンプンマトリックス材料内に、少なくとも部分的にカプセル化され、あるいは、囲まれる。当該方法のいくつかの態様に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したデンプンマトリックス材料内に部分的にカプセル化されるか、または封入される。当該方法のいくつかの態様に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したデンプンマトリックス材料内に完全にカプセル化される。
【0081】
他の態様に従って、脂肪送達システムを調製するための方法は、少なくとも1の非動物脂肪を加熱して、溶融脂肪を調製することを含む。食べることが可能なデンプンなどの炭水化物マトリックス材料を、加熱した非動物脂肪と混合し、脂肪およびデンプンの混合物を形成する。好適な量の水を、加熱した脂肪およびデンプンの混合物に添加し、エマルションを形成する。エマルションを、ダイレクトスチームインジェクションによって加熱し、エマルションにおいて少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化する。ある態様に従って、エマルションを、圧力下の有向スチームインピンジメントによって、例えば、インラインジェットクッカーで、加熱する。他の好適な加熱方法は、押出による加熱、マイクロ波加熱、ダブルジャケット槽での間接加熱等を包含する。ゼラチン化したデンプンを含有するエマルションを、固体脂肪送達システムを形成するために充分な温度に冷却する。当該方法に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したデンプンマトリックス材料内に、少なくとも部分的にカプセル化され、あるいは封入される。当該方法のいくつかの態様に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したデンプンマトリックス材料内に、部分的にカプセル化され、または封入される。当該方法のいくつかの態様に従って、乳化した脂肪は、ゲル化したデンプンマトリックス材料内に完全にカプセル化される。さらなる態様に従って、追加の構成要素を、混合物への水の添加、またはダイレクトスチームインジェクションによる加熱に先立ち、加熱した脂肪およびデンプンの混合物に添加することができる。これらの追加の構成要素は、少なくとも1の乳化剤、少なくとも1の保存料、少なくとも1の矯味剤およびそれらの組み合わせを包含してもよい。
【0082】
脂肪送達システムの調整方法に従って、脂肪のために好適な量の少なくとも1の乳化剤を、少なくとも1の脂肪および水の組み合わせに添加し、脂肪を乳化し、および水中脂肪/油エマルションを作る。本開示の目的で、乳化剤は、親水性(すなわち、少なくとも部分的に水可溶性)部分および疎水性(すなわち、親油性)部分を包含し、および通常不混和性の脂肪および水の間の表面張力を低下して、あるいは低減して、水中脂肪/油エマルションまたは脂肪/油中水エマルションを作ることができるあらゆる物質である。ヒトまたはペットが消費することが意図される食べることが可能な食料品において含めるために安全であると一般的にみなされ、少なくとも1の脂肪を乳化してエマルションを作ることができる、あらゆる乳化剤を、開示された脂肪送達システムを調製するための乳化剤として使用してもよい。
【0083】
乳化剤は、アニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、非イオン性乳化剤および両性乳化剤であってもよい。ある態様に従って、および限定せずに、1~18のHLB値を有する乳化剤を、脂肪送達システムを調製するために使用してもよい。限定せずに、および例示に過ぎないが、好適な脂肪乳化剤は、以下を包含する:セルロース、モノグリセリド、ジグリセリド、アシル化モノグリセリド、ラクチル化モノグリセリドサクシニル化モノグリセリド、アルコキシ化モノグリセリド(たとえばエトキシル化モノグリセリド)、アルコキシ化ジグリセリド(たとえばエトキシル化ジグリセリド)、モノグリセリドのエステル(たとえばモノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル)、レシチン(たとえばソイレシチンおよび卵黄からのレシチン)、コハク酸加工デンプン、アラビアゴム、コハク酸変性アラビアゴム、キラヤサポニン、ステアリン酸マグネシウム、カルシウム、脂肪酸のカリウムおよびナトリウム塩、ポリソルベート、アルカリ金属ステアロイルラクチラート(たとえばナトリウムステアロイルラクチラート)、糖エステル、アルカリ土類金属ステアロイルラクチラート(たとえばカルシウムステアロイルラクチラート)、ナトリウムホスファート、タンパク質、およびそれらの混合物。ある例示的な態様に従って、乳化剤は、レシチンを含んでもよい。ある例示的な態様に従って、乳化剤は、大豆ベースのレシチンを含んでもよい。ある例示的な態様に従って、乳化剤は、修飾コーンスターチを含んでもよい。ある例示的な態様に従って、乳化剤は、有機酸修飾コーンスターチを含んでもよい。限定せずに、本開示に従て乳化剤として使用してもよい好適なコハク酸修飾コーンスターチは、Ingredion (Westchester, Illinois, US) から、商品名CAPSULで市販される。
【0084】
乳化剤を、脂肪および水の混合物に、乳化剤、少なくとも1の脂肪および水の総重量に基づいて、約0.5~約10重量パーセントの量で添加し、エマルションを作ってもよい。他の態様に従って、乳化剤を、脂肪および水の混合物に、乳化剤、少なくとも1の脂肪および水の総重量に基づいて、約2~約8重量パーセントの量で添加し、エマルションを作ってもよく、または、乳化剤、少なくとも1の脂肪および水の総重量に基づいて、約2~約5重量パーセントの量で添加し、エマルションを作ってもよい。
【0085】
少なくとも1の脂肪と、食品グレードの水性液体、媒体、または溶媒、たとえば水とを組み合わせて、好適な分散または均質化機器によって作られるエマルションを形成する。限定せずに、好適な均質化機器は、以下を包含する:ロータ-ステータホモジナイザ、ビーズミルホモジナイザ、超音波ホモジナイザ、高圧ホモジナイザ等。ある例示的な態様に従って、ロータ-ステータタイプホモジナイザを、脂肪および水性の液体の組み合わせからエマルションを形成するために使用する。かかる機器は、Bee International、Bee International、Benchmark Scientific、Bertin、BioLogics、BioSpec、Branson、DyHydromatics、Glen Mills、IKA Werke、Interscience、Nex Advance、Ohaus、Pro Scientific、Qsonica、Scilogex、およびSewardから市販される。好適なロータ-ステータタイプディスパーザ/ホモジナイザは、商品名ULTRA-TURRAX(登録商標) T 50 で、Ika Werke (Staufen, Germany)から市販される。脂肪構成要素を乳化し、水中脂肪/油エマルションを調製するステップを、約10~約95℃の範囲の温度で、約1~約2分間、およびロータ-ステータタイプホモジナイザを、約10,000RPMの周速で行ってもよい。ある態様に従って、温度は、開示された期間、約40~約60℃の範囲内であってもよい。
【0086】
ネイティブなデンプン顆粒は、より大きなデンプン分子中のアミロースおよびアミロペクチンユニットの結合に起因して、部分的に結晶化し、高度に組織化している。用語「ゲル化」、「ゲル化可能な」、「ゲル化する」、「ゼラチン化した」、「ゼラチン化する」または「ゼラチン化」は、本明細書を通してずっと互換的に使用してよく、デンプン分子内の分子間結合を分解してデンプン分子上の水素結合部位により多くの水を曝露する同じプロセスを意味する。このプロセスは、デンプン顆粒を膨潤させ、不可逆的にその結晶構造を失わせ、アモルファスとし、最終的に溶解させる。ある態様に従って、デンプンをゲル化させるプロセスは、水および加えられた熱の存在下で、デンプン分子内の分子間結合を分解することを含む。デンプンのタイプは、デンプンの膨潤プロセスを開始するためにデンプン中の分子間結合の分解を開始するために水の存在下で澱粉が加熱されなければならない温度範囲を決定する。非加工デンプンの場合、分子間結合の分解およびデンプン顆粒膨潤の開始(すなわちゲル化)は、約55℃またはその前後で起こり得る。他のタイプのデンプンの場合、分子間結合の分解およびデンプン顆粒膨潤の開始は、約55~約90℃の範囲内で起こり得る。水中脂肪/油エマルションおよび添加されたデンプンの混合物を、約55~約120℃の温度範囲に、または約70~約90℃の温度範囲に、または約75~約85℃の温度範囲に加熱して、脂肪送達システムのデンプン構成要素をゲル化してもよい。他の態様に従って、水中脂肪/油エマルションおよび添加されたデンプンの混合物を、脂肪送達システムのデンプン構成要素をゼラチン化するために、約110℃~約120℃の温度範囲に、ダイレクトスチームインジェクションプロセスによって加熱してもよい。
【0087】
脂肪送達システムを調製する方法に従って、少なくとも1のデンプンを部分的にゲル化するステップは、少なくとも1のデンプンを含有するエマルションを加熱して、脂肪および水のエマルションを添加された少なくとも1のデンプンを少なくとも部分的にゲル化することを含む。脂肪送達システムを調製する方法の他の態様に従って、少なくとも1のデンプンをゲル化するステップは、少なくとも1のデンプンを含有するエマルションを加熱して、脂肪および水のエマルションを添加された少なくとも1のデンプンを実質的にゲル化することを含む。脂肪送達システムを調製する方法の他の態様に従って、少なくとも1のデンプンをゲル化するステップは、少なくとも1のデンプンを含有するエマルションを加熱して、脂肪および水のエマルションに添加された少なくとも1のデンプンを完全にゲル化することを含む。少なくともデンプンのゲル化は、ゼラチン化したおよび溶解したデンプンが、水中脂肪/油エマルションの液滴を、少なくとも部分的にコーティング、被覆、もしくはカプセル化する、または封入する結果をもたらす。
【0088】
水中脂肪/油エマルションの液滴のサイズ分布は、以下の範囲内であってもよい:約0.1ミクロン~約600ミクロン、約0.1ミクロン~約500ミクロン、約0.1ミクロン~約400ミクロン、約0.1ミクロン~約300ミクロン、約0.1ミクロン~約200ミクロン、約0.1~約100ミクロン、約0.1ミクロン~約50ミクロン、または約0.1ミクロン~約25ミクロン、約0.1ミクロン~約20ミクロン、約0.1ミクロン~約15ミクロン、約0.1ミクロン~約10ミクロン、または約1ミクロン~約5ミクロン。ある態様に従って、水中脂肪/油エマルションの液滴のサイズ分布は、以下の範囲内であってもよい:約50ミクロン~約600ミクロン、約50ミクロン~約500ミクロン、約50ミクロン~約400ミクロン、約50ミクロン~約300ミクロン、約50ミクロン~約200ミクロン、または約50ミクロン~約100ミクロン。
【0089】
ある態様に従って、ミックスインプロセスに耐えるため、およびエマルションの温度安定性を制御するために、脂肪送達システムの粒子を強化するためにハイドロコロイドが含まれ得る。
脂肪送達システムを調製する方法のある態様に従って、少なくとも1の食べることが可能なデンプンなどの炭水化物マトリックス材料を、エマルションを加熱することおよびデンプンのゲル化に先立ち、エマルションに溶解する。
脂肪送達システムを調製する方法に従って、固体または半固体形態の食料品を形成するステップは、ゲル化したデンプンを含有する加熱したエマルションを冷却して固体または半固体の形態を形成することを含む。
【0090】
脂肪送達システムを作成する方法は、脂肪/油-水エマルションおよびゲル化した炭水化物から調製される初期の固体または半固体の形態の脂肪送達システムのサイズを小さくすることをさらに含む。ある態様に従って、固体形態のサイズを小さくするステップは、初期のより大きな固体形態を、複数のより小さいサイズの固体粒子または粉末へ、機械的に分解、粉砕(comminuting)、割る、砕く、切断、分ける、押出、破砕、すりおろし、削る、または分割することを包含する。ある態様に従って、固体形態のサイズを小さくするステップは、固体形態を複数のより小さいサイズの固体粒子へ、粉砕することを包含する。最終的な肉類似物製品の食感またはテクスチャに悪影響を与えない粒子のサイズである限り、粉砕した固体粒子の最大寸法のサイズに実質的な限定はない。限定せずに、および例示に過ぎないが、固体形態をより小さいサイズの固体粒子へ粉砕するステップは、固体粒子を、その最大寸法で、約0.01cm~約10cmのサイズ、または約1cm~約10cm、または約1cm~約5cm、または約1cm~約3cm、または約0.3cm~約0.6cmに粉砕することを包含する。
【0091】
他の態様に従って、脂肪送達システムの固体粒子は、スプレーチリング、液体クライオゲン(例えば、液体窒素)への液滴の滴下、または化学的ゲル化によって調製してもよい。
脂肪送達システムを調製する方法に従って、少なくとも1のフレーバー剤またはフレーバリングを、エマルションへの少なくとも1のデンプンの添加に先立ち、脂肪および水のエマルションに添加してもよい。ある態様に従って、少なくとも1のフレーバー剤またはフレーバリングを、脂肪相への添加に先立ち、水相に添加して、エマルションを作ってもよい。少なくとも1のデンプンを、次いでエマルションに添加する。
【0092】
食べることが可能な食料品も開示される。食べることが可能な食料品は、ベジタリアンまたはビーガン食料品を含んでもよい。食料品は、ベジタリアンまたはビーガン肉類似物製品を含んでもよい。食料品は、食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび食べることが可能な非動物タンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含んでもよい固体または半固体の食料品である。ある態様に従って、食料品は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベース内に分散した複数の脂肪送達システムを含んでもよい固体または半固体の食料品である。非動物タンパク質ベース内に分散した脂肪送達システムは、乳化した非動物脂肪およびゲル化したデンプン様材料の送達システムを含む。
食料品の非動物タンパク質ベースおよび脂肪送達システムの量は、あるタイプの本物の肉の外観、フレーバーおよびテクスチャを有する最終的な肉類似物食料品を提供するために、調整することができる。
【0093】
食料品の非動物由来のタンパク質ベースは、少なくとも1の植物ベースのまたは植物由来のタンパク質を包含してもよい。例えば、および限定せずに、植物由来のタンパク質は以下を含んでもよい:藻類(スピルリナなど)、豆類(たとえば黒豆、カネリ豆、赤インゲン豆、レンズ豆、リマ豆、ピント豆、大豆、白豆、緑豆)、ブロッコリー、マイコプロテイン、ナッツ(たとえばアーモンド、ブラジルナッツ、カシューナッツ、落花生、ピーカン、ヘーゼルナッツ、松の実、クルミ)、エンドウ類(黒目豆、ひよこ豆、グリーンピースなど)、ジャガイモ、オートミール、種子(たとえばチア、フラックス、ヘンプ、カボチャ、ゴマ、サンフラワー)、Robiscoなどの植物葉タンパク質、穀物(たとえば、小麦、大麦、スペルト、コーン、米)、セイタン(すなわち、小麦グルテンをベースとした)、テンペ、豆腐、およびそれらの混合物。ある態様に従って、食料品のタンパク質ベースとして有用な植物由来のタンパク質は、ジャガイモ由来のタンパク質である。限定せずに、好適なジャガイモタンパク質は、Avebeから商標SOLANIC(登録商標) (Veendam、The Netherlands)で市販されている。
【0094】
限定せずに、および例示に過ぎないが、食料品は、食料品の総重量に基づいて、50重量パーセントより多い~約99重量パーセントの該食べることが可能なタンパク質ベースおよび約1重量パーセント~50重量パーセント未満の該複数の脂肪送達システムを含む。
限定せずに、および例示に過ぎないが、食料品は、食料品の総重量に基づいて、50重量パーセントより多い~約99重量パーセントの該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約1重量パーセント~50重量パーセント未満の該複数の脂肪送達システムを含む。
【0095】
限定せずに、および例示に過ぎないが、食料品は、食料品の総重量に基づいて、50重量パーセントより多く~約99重量パーセントの動物由来のタンパク質および非動物由来のタンパク質の両方を含むハイブリッドタンパク質ベース、および約1重量パーセント~50重量パーセント未満の該複数の脂肪送達システムを含む。
限定せずに、および例示に過ぎないが、食料品は、食料品の総重量に基づいて、50重量パーセント~約99重量パーセントの動物由来のタンパク質および植物由来のタンパク質のブレンドを含むハイブリッドタンパク質ベース、および約1重量パーセント~50重量パーセント未満の該複数の脂肪送達システムを含む。
【0096】
他の例示的な態様に従って、食料品は、食料品の総重量に基づいて、約60重量パーセント~約99重量パーセントの該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約1重量パーセント~約40重量パーセントの該複数の脂肪送達システムを含む。
他の例示的な態様に従って、食料品は、食料品の総重量に基づいて、約70重量パーセント~約99重量パーセントの該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約1重量パーセント~約30重量パーセントの該複数の脂肪送達システムを含む。
他の例示的な態様に従って、食料品は、食料品の総重量に基づいて、約75重量パーセント~約99重量パーセントの該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約1重量パーセント~約25重量パーセントの該複数の脂肪送達システムを含む。
【0097】
他の例示的な態様に従って、食料品は、食料品の総重量に基づいて、約75重量パーセント~約95重量パーセントの該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約5重量パーセント~約25重量パーセントの該複数の脂肪送達システムを含む。
他の例示的な態様に従って、食料品は、食料品の総重量に基づいて、約75重量パーセント~約90重量パーセントの該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約10重量パーセント~約25重量パーセントの該複数の脂肪送達システムを含む。
他の例示的な態様に従って、食料品は、食料品の総重量に基づいて、約75重量パーセント~約85重量パーセントの該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約15重量パーセント~約25重量パーセントの該複数の脂肪送達システムを含む。
【0098】
他の例示的な態様に従って、食料品は、食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~100重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび0重量パーセントより多くの~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~99重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約1重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~98重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約2重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~97重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約3重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~96重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約4重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~95重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約5重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~94重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約6重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~93重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約7重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~92重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約8重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システム、または食料品の総重量に基づいて、約90重量パーセント~91重量パーセント未満の該食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび約9重量パーセント~約10重量パーセントの該複数の脂肪送達システムを含む。
【0099】
食べることが可能な食品ベースおよび所望される量の脂肪送達システムを含有する食料品を作製するための方法がさらに開示される。方法は、動物由来構成要素および非動物由来構成要素のブレンドを食品ベース中に含有し、複数の脂肪送達システムが食品ベース中に分散した、ハイブリッド食料品である食料品を作製するためであってもよい。方法は、タンパク質ベースおよび複数の乳化した脂肪送達システムを一緒に混合し、混合物を一緒に形成し、混合物を固体または半固体形態に形成することを包含してもよい。タンパク質ベースに分散する複数の脂肪送達システムは、当該方法の間にゲル化された、ゲル化した炭水化物材料内に少なくとも部分的にカプセル化または封入される乳化した脂肪の固体粒子を含む。
【0100】
食料品を作製するための方法は、いかなる動物由来構成要素も包含しないか、またはいかなる動物由来構成要素も実質的に含まない食料品を作製することにも関してもよい。方法は、食べることが可能な非動物タンパク質ベースおよび複数の乳化した脂肪送達システムを一緒に混合し、混合物を一緒に形成し、混合物を固体または半固体形態に形成することを包含してもよい。非動物タンパク質ベースに分散した複数の脂肪送達システムは、当該方法の間にゲル化されたデンプン材料内に少なくとも部分的にカプセル化または封入される乳化した植物性脂肪の固体粒子を含む。
【0101】
ある態様に従って、ベジタリアンまたはビーガン食料品を作製するための方法が開示される。他の態様に従って、ベジタリアンまたはビーガン肉類似物製品を作製するための方法が開示される。ベジタリアンまたはビーガン食料品を作製するための方法は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび複数の乳化された植物性脂肪送達システムを一緒に混合し、混合物を一緒に形成し、混合物を固体または半固体形態に形成することを含む。植物ベースのタンパク質ベースに分散した複数の脂肪送達システムは、乳化した植物性脂肪および当該方法の間にゲル化されたデンプン材料の固体粒子を含む。
【0102】
食料品を作成する方法に従って、タンパク質ベースを複数の脂肪送達システムと混合して、混合物を作製するステップは、タンパク質ベース内に、ゲル化したデンプン様材料を含有する乳化された植物性脂肪を含む複数の脂肪送達システムを分散することを含む。
食料品を作成する方法に従って、タンパク質ベース、複数の脂肪送達システム、および他の食品添加剤の混合物を、固体形態に形成するステップは、タンパク質ベース、複数の脂肪送達システム、およびあらゆる他の食品添加剤の混合物を熱可塑的に押し出すことを含む。
【0103】
他の態様に従って、食べることが可能な食料品は、本物の筋肉、タンパク質または組織などの本物の肉構成要素、および本物の肉に組み込まれた複数の脂肪送達システムを含む、本物の肉製品を含んでもよい。
他の態様に従って、食べることが可能な食料品は、本物の筋肉、タンパク質または組織などの本物の肉構成要素、および非動物由来のタンパク質構成要素の組み合わせ、および食べることが可能なベースに組み込まれた複数の脂肪送達システムを含有する食べることが可能なベース構成要素を含むハイブリッド食料品を含んでもよい。
【0104】
図1Aは、本開示の食料品の例示的な態様の未調理版を示す。図1Bは、図1Aの肉類似物の説明態様の調理版を示す。図1Aおよび1Bは、植物由来のタンパク質ベース12、およびタンパク質ベースの12に分散した脂肪送達システム14を含む肉類似物10を描く。図2~5、6A、6Bおよび7は、本開示の調理したおよび未調理の食料品の様々な例示的な態様を示し、各々は、タンパク質ベース12およびベース12中の脂肪送達システム14を含有する。
【0105】
脂肪送達システムは、口腔内に置かれて摂取されること、または口の中で使用され次いで廃棄されることが意図された、あらゆる製品を調製するために使用することができる。好適な消費可能な製品は、これらに限定されないが、以下を包含する:ソース、調味料、すべての種類の食材、菓子製品、焼成製品、甘い製品、セイボリー製品(偽肉/肉類似物製品、本物の肉製品、およびハイブリッドの本物の肉/偽肉肉製品を包含する)、植物性フレーバーが付与された製品および植物性製品、乳製品、飲料、オーラルケア製品およびそれらの組み合わせ。
【0106】
脂肪送達システムは、多種多様の非動物ベースの(例えば、植物ベースの)消費可能な(consumable)、あるいは食べることが可能な(edible)食料品、消費可能な、あるいは食べることが可能な動物ベースの食料品、および動物ベースの構成要素および非動物ベースの(例えば、植物ベースの)構成要素の組み合わせを含む消費可能な、あるいは食べることが可能な食料品を調製するために使用してもよい。ある例示的な態様に従って、脂肪送達システムは、多種多様の消費可能な、あるいは食べることが可能な非動物ベースの肉類似物、肉レプリカ、または肉置換製品を調製するために使用してもよい。好適な消費可能な、あるいは食べることが可能食料品は、例えば、限定せずに、ホットドッグ、バーガー、ひき肉、ソーセージリンク、ソーセージパテ、ステーキ、フィレ、ロースト、胸肉、もも肉、手羽先、ミートボール、ミートローフ、ベーコン、ストリップ、フィンガー、ナゲット、カットレットおよびキューブとして調合することができる。
【0107】
ある態様に従って、消費可能なまたは食べることが可能な食料品は、非動物食品ベース、およびゲル化したデンプン内にカプセル化され、非動物食品ベース内に分散した非動物脂肪を含む脂肪送達システムを含む、非動物ベースのバーガーパティを含む。消費可能なまたは食べることが可能な食料品は、植物ベースのタンパク質ベース、およびゲル化したデンプン内にカプセル化され、植物ベースのタンパク質ベース内に分散した植物ベースの脂肪を含む脂肪送達システムを含む、非動物ベースのバーガーパティを含んでもよい。消費可能なまたは食べることが可能な食料品は、植物ベースのタンパク質ベース、およびゲル化したデンプン内にカプセル化され、植物ベースの食品ベース内に分散した植物ベースの脂肪を含む脂肪送達システムを含む、植物ベースのバーガーパティを包含してもよい。限定せずに、植物ベースのタンパク質ベースは、脂肪送達システムと組み合わされたテクスチャード植物性タンパク質を含んでもよい。他の態様に従って、バーガーパティは、低減動物ベースのバーガーパティであってもよく、ここで、食品ベースは、動物ベースのタンパク質およびテクスチャード植物性タンパク質の混合物を、動物ベースのタンパク質の一部のための置き換えとして、脂肪送達システムと組み合わせて含む。さらなる態様に従って、消費可能なまたは食べることが可能な食料品は、植物ベースのタンパク質ベース、およびゲル化したデンプン内にカプセル化され、植物ベースのタンパク質ベース内に分散した植物ベースの脂肪を含む脂肪送達システムを含む、植物ベースのバーガーパティを含んでもよい。限定せずに、植物ベースのタンパク質ベースは、脂肪送達システムと組み合わせたテクスチャード植物性タンパク質を含んでもよい。ある態様に従って、バーガーパティ製品を作製するための方法は、食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースおよび複数の脂肪送達システムを一緒に混合して、混合物を一緒に形成すること、ここで脂肪送達システムは、ゲル化したデンプンに少なくとも部分的にカプセル化された乳化した脂肪の固体粒子を含み、および混合物をバーガーパティに形成することを含む。
【0108】
他の態様に従って、脂肪送達システムを含む植物ベースのバーガーパティを、積層造形または3Dプリンティングプロセスによって調製してもよい。3次元バーガーパティのデジタル画像は、3Dモデリングコンピュータソフトウェアで作る。デジタルファイルの3Dモデルを、次いで、スライシングソフトウェアを用いて、多数の薄い2次元(2D)層へとスライスし、次いで3Dプリンタが実行するための、機械可読言語における1組の指示へと変換する。機械可読コードにおける一組の指示を有するデジタルファイルを、積層造形機器(すなわち3Dプリンタ)に伝達する。3Dプリンタは、1以上のノズルを介して、材料の層を連続して敷設することによって印刷する。ある態様に従って、バーガーパティの脂肪送達システムおよび食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースの別々の供給源は、3Dプリンタとつながっている。脂肪送達システムおよび食べることが可能な植物由来のタンパク質ベースは、別々の容器に保存する。各々の容器は、容器およびノズルの間に伸びる適切な導管を介して1以上の吐出ノズルに接続する。一組の指示を実行すると、3Dプリンタは、脂肪送達固体および植物由来のタンパク質ベースを、供給源容器から、導管を経て、吐出ノズルへと移動させることで、これらの材料を溶融する。材料を、ノズルから吐出し、材料の連続した層を敷設して、構築された3次元バーガーパティを形成する。他の態様に従って、脂肪送達システムおよび食べることが可能な植物ベースのタンパク質ベースの別々の供給源を、別々の導管を介して、混合チャンバーへと移動し、ここで、脂肪送達システムをタンパク質ベースと混合し、および混合物を、混合チャンバーおよび1以上の吐出ノズルの間に伸びる1以上の導管を介して、1以上の吐出ノズルへ吐出する。混合物を、次いで1以上の吐出ノズルから吐出し、連続した薄い2次元層を3次元バーガーパティが形成されるまで敷設する。固体脂肪送達システムを、積層造形または3Dプリンティングプロセスに好適なあらゆる形態で提供することができる。限定せずに、脂肪送達システム固体は、粒子、ペレット、粉末、ブロック、フィラメント、ロッド、スティック、固体チューブ、テープ等の形態で提供してもよく、これを溶融し、食べることが可能な植物由来のタンパク質ベースと共に薄い2次元層に敷設する。
【0109】
典型的な植物ベースのバーガーパティは、約1~約99重量パーセントの再構成されたテクスチャード植物性タンパク質および約99重量パーセント~1重量パーセント未満の脂肪送達システムを一緒にブレンドすることによって形成してもよい。典型的な植物ベースのバーガーパティは、約50~約99重量パーセントの再構成されたテクスチャード植物性タンパク質および約1重量パーセント~50重量パーセント未満の脂肪送達システムを一緒にブレンドすることによって形成してもよい。テクスチャード植物性タンパク質は、典型的には脱水された製品として提供され、水または別の好適な調理ブロスまたは消費可能な液体で再構成することができる。ある態様に従って、約90重量パーセントの再構成されたテクスチャード植物性タンパク質を、約10重量パーセントの脂肪送達システムとブレンドして、好適な植物ベースのバーガーを調製する。テクスチャード植物性タンパク質は、大抵、脂肪送達システムとのブレンドに先立ち、より小さいサイズに挽く。脂肪送達システムを、一般に、挽かれて、再構成されたテクスチャード植物性タンパク質と容易にブレンドするために小さい片に粉砕する。脂肪送達システムは、所望される味を植物ベースのバーガーに付与するために、好適なフレーバーまたはスパイスを含有してもよい。再構成されたテクスチャード植物性タンパク質および脂肪送達システムを一緒に混合し、次いで好適なサイズのバーガーパティへと、手、手工具、または自動バーガーパティ形成機器で形成する。
【0110】
ある態様に従って、脂肪送達システムを含むベーカリー生地を提供する。ベーカリー生地は、膨張剤、小麦粉、および脂肪を包含する。甘い生地の場合、生地は、膨張剤、小麦粉および脂肪に加えて糖を包含する。他の任意のベーカリー生地成分は、着色剤、香味剤およびテクスチャリング剤を包含する。
【0111】
膨張剤は、典型的には、ベーカリー生地に、約0.1%~約5重量%の量で存在する。ベーカリー生地の小麦粉含量は、約10%~約60%の量で存在する。ベーカリー生地の脂肪構成要素は、約5%~35重量%の量で存在してもよい。甘い生地と認識されないベーカリー生地に関して、生地の糖含量は、典型的には0.5重量パーセント以下である。甘い生地ではないベーカリー生地のいくつかの態様に従って、生地は、完全に糖を含まない。甘い生地に関して、糖または糖代替物は、典型的には、約5%~50%の量で甘い生地に存在する。存在する場合、テクスチャリング剤は、卵または卵白から選択してもよく、約1%~約10%重量の量で存在してもよい。好適なベーカリー生地の特定の例は、これらに限定されないが、以下を包含する:マフィン(例として、イングリッシュマフィン)、クラッカー(例として、塩味クラッカー、焼成クラッカー、グラハムクラッカー等々)、ロール(例として、ソフトロール、ディナーロール、クロワッサンロール)、ビスケット(例として、バターミルクビスケット、コブラビスケット)、パイクラスト、パン(例として、フォカッチャ、ブルスケッタ、サワードウパン、ソーダブレッド、ブレッドスティック、コーンブレッド等々)、ピザ生地、ベーグル等。甘い生地は、ブラウニー、クッキー、マフィン、ターンオーバー、ドーナツ、ケーキ、ペストリー、パイ、スコーン等を調製するために使用することができる。
【0112】
限定せずに、および例示に過ぎないが、例示の乳製品は以下を包含する:アイスクリーム、インパルスアイスクリーム、アイスクリームデザート、フローズンヨーグルト、乳、新鮮な/低温殺菌乳、全脂新鮮な/低温殺菌乳、半脱脂新鮮な/低温殺菌乳、ロングライフ/UHT乳、全脂ロングライフ/UHT乳、半脱脂ロングライフ/UHT乳、無脂肪ロングライフ/UHT乳、ヤギ乳、コンデンス/エバミルク、プレーンコンデンス/エバミルク、フレーバーが付与された、機能的および他のコンデンスミルク、フレーバー乳飲料、乳製品のみのフレーバーが付与された乳飲料、豆乳、乳酸飲料、発酵乳飲料、コーヒークリーマー/ホワイトナー、粉末乳、フレーバーが付与された粉末乳飲料、クリーム、ヨーグルト、プレーン/ナチュラルヨーグルト、フレーバーが付与されたヨーグルト、フルーツヨーグルト、プロバイオティクヨーグルト、ヨーグルト飲料、および他の乳製品ベースのデザート。
【0113】
脂肪送達システムを、消費可能なセイボリー食料品を調製するために使用してもよい。限定せずに、および例示に過ぎないが、例示のセイボリー食料品は以下を包含する:塩味スナック(クリスプ、ナッツ、トルティーヤ・トスターダ、プレッツェル、チーズスナック、コーンスナック、ポテトスナック、すぐ食べられるポップコーン、電子レンジ用ポップコーン、ポーク・ラインズ、ナッツ、クラッカー、クラッカースナック、ブレックファストシリアル、肉、塩漬肉、ランチョン/ブレックファストミート、トマト製品、ピーナッツバター、スープ、缶詰植物性、パスタソース、およびセイボリービスケット、クラッカーおよびパン代用物。脂肪送達システムを、食料品のためのベーカリーおよびセイボリーフィリングを調製するためにも使用してもよい。
【0114】
脂肪送達システムは、消費可能な甘い食料品を調製するためにも使用してもよい。限定せずに、および例示に過ぎないが、甘い製品は、以下を包含する:ブレックファストシリアル、すぐ食べられる(「rte」)シリアル、ファミリーブレックファストシリアル、フレーク、ミューズリー、他のrteシリアル、子ども用ブレックファストシリアル、およびホットシリアル。
【0115】
脂肪送達システムは、1食分のボウル入り麺またはカップ麺製品に包含されてもよい。1食分のボウル入り麺またはカップ麺製品は、典型的には、発泡体、紙またはプラスチック容器に含有される量の調理済みおよび乾燥麺を包含する。容器はまた、典型的には、麺のための乾燥フレーバリングおよび/または調味油のパケットを含有する。代替的に、乾燥フレーバリングは、容器内で緩い粉末として提供されてもよい。乾燥麺製品は、麺を沸騰水中に浸して柔らかくし、麺に乾燥フレーバリングおよび/または調味油を組み合わせることよって、消費のために調製される。1食分の麺製品は、調理済みの乾燥麺および所望される量の脂肪送達システムを含んでもよい。脂肪送達システムは、麺ボウルまたはカップ内の別々のパッケージに包含されてよく、これは、麺と組み合わせるために、脂肪送達システムを放出するように開けられるように構成される。脂肪送達システムを含有するパッケージは、少なくとも1のフレーバリング添加剤を包含する。パッケージは、脱水植物性などの複数の脱水した食料品を包含してもよい。ある態様に従って、パッケージは、所望される量の脂肪送達システム、少なくとも1のフレーバリング添加剤、および脱水植物性を含有する。代替の態様に従って、脂肪送達システムは、ボウル入り麺ボウルまたはカップ内で緩い粒子または粉末として提供されてもよい。
【0116】
脂肪送達システムは、医薬、化粧品およびトイレタリーなどのパーソナルケア製品において使用することができる。化粧品およびトイレタリー内で使用する場合、製剤は、Cosmetic, Toiletries and Fragrance Associationの「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook」によってリストされた「報告製品カテゴリー」のいずれかにおいて使用することができ、報告製品カテゴリーに使用するものとして引用された成分のいずれか1以上と共に使用することができる。報告製品カテゴリーは以下の通りである:アフターシェーブローション、ベビーローション、オイル、パウダー、クリーム、さまざまなベビー用品、ベビーシャンプー、ベースコートおよびアンダーコート、バスカプセル、バスオイル、タブレット、ソルト、さまざまなバス調製物、バスソープ、洗浄剤、髭軟化剤、ブラッシャー、ボディおよびハンド調製物、バブルバス、洗浄製品、コロン、トイレットウォーター、キューティクル軟化剤、歯科用剤、デオドラント、脱毛剤、注水、アイローション、さまざまなアイメイクアップ調製物、アイメイクアップリムーバー、アイシャドウ、アイブロウペンシル、アイライナー、顔および首用調製物、フェイスパウダー、女性用衛生デオドラント、フットパウダーおよびスプレー、ファンデーション、さまざまなフレグランス調製物、ヘアブリーチ、ヘアカラースプレー、さまざまなヘアカラー調製物、ヘアコンディショナー、ヘアダイおよびヘアカラー、色付きヘアライトナー、ヘア調製物、ヘアリンス、ヘアシャンプー、ヘアスプレー、縮毛矯正剤、ヘアティント、ヘアウェーブセット、室内用日焼け調製物、レッグおよびボディペイント、リップスティック、メイクアップベース、メイクアップ定着剤、メイクアップ調製物、さまざまなマニキュア調製物、マスカラ、男性用タルク、保湿調製物、マウスウォッシュおよびブレスリフレッシャー、ネイルクリームおよびローション、ネイルエクステンダー、ネイルポリッシュおよびエナメルリムーバー、ネイルポリッシュおよびエナメル、ナイトケア調製物、さまざまな口腔衛生製品、ペーストマスク、パヒューム、パーマネントウェーブ、さまざまなパーソナルクリーン製品、パウダー、プレシェーブローション、ルージュ、サシェ、シャンプー、シェービングクリーム、さまざまなシェービング調製物、シェービングソープ、さまざまなスキンケア調製物、スキンフレッシュナー、日焼け用ジェル、クリームおよび液体、さまざまな日焼け用調製物、トニック、ドレッシング、その他ヘアグルーミング用品。
【0117】
脂肪送達システムは、オーラルケアおよび口腔衛生製品において使用してもよい。「オーラルケア」または「口腔衛生」製品は、口腔またはその一部を清掃する、フレッシュにする、治癒する、消臭する目的で口腔に適用されるあらゆる製品を包含してもよい。限定せずに、および例示に過ぎないが、かかるオーラルケアおよび口腔衛生組成物は、以下を包含する:歯磨き粉、歯用ジェル、歯用パウダー、歯のホワイトニング製品、マウスウォッシュ、うがい薬組成物、トローチ、デンタルフロス、歯間ブラシ、歯垢および歯肉炎防止用組成物、のど飴、のど点滴薬、鼻症状、風邪症状を処置するためのおよび風邪緩和のための治療用組成物。
【0118】
ある態様に従って、脂肪送達システムは、栄養学的に有効な量の少なくとも1のビタミン、少なくとも1のミネラル、または少なくとも1のビタミンおよび少なくとも1のミネラルの組み合わせをさらに含んでもよい。ある態様に従って、脂肪送達システムは、栄養学的に有効な量の少なくとも1のビタミンを含む。ある態様に従って、脂肪送達システムは、栄養学的に有効な量の1より多い異なるビタミンを含む。ある態様に従って、脂肪送達システムは、栄養学的に有効な量の少なくとも1のミネラルを含む。ある態様に従って、脂肪送達システムは、栄養学的に有効な量の1より多い異なるミネラルを含む。ある態様に従って、脂肪送達システムは、栄養学的に有効な量の少なくとも1のビタミンおよび少なくとも1のミネラルを含む。
【0119】

例1
本明細書で開示された脂肪送達システムの例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を、500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約50℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia QSデンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~73℃の温度範囲において5分間混合し、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0120】
例2
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約50℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia QSデンプン、15.5グラムのアガーおよび22グラムのWagyuビーフフレーバーをエマルションに添加し、48℃~72.5℃の温度範囲において5分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0121】
例3
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムのサンフラワー油を約50℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia QSデンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~73℃の温度範囲において5分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0122】
例4
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の態様の試料を調製した。2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムのサンフラワー油を約50℃の温度で、および12.5グラムの燕麦油乳化剤を水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia QSデンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~73℃の温度範囲において5分間混合し、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0123】
例5
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約50℃の温度で、および12.5グラムの燕麦油乳化剤を水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia QSデンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~73℃の温度範囲において5分間混合し、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0124】
例6
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約50℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia QSデンプン3グラムのKonjac多糖類ガム、および12グラムのキサンタンゴムをエマルションに添加し、48℃~73℃の温度範囲で4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0125】
例7
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。440グラムの溶融したCoberine脂肪を約50℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia QSデンプン3グラムのKonjac多糖類ガム、および12グラムのキサンタンゴムをエマルションに添加し、48℃~74℃の温度範囲で4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0126】
例8
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約50℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~73℃の温度範囲で4分間混合し、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0127】
例9
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約55℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのウシ由来ゼラチン(250Bloom)をエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0128】
例10
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約55℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのPerfectamyl VFデンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合し、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0129】
例11
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCocos脂肪を約55℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合し、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0130】
例12
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCocos脂肪を約55℃の温度で水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのPerfetamyl VFデンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合し、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
【0131】
フレーバー安定性テスト
本明細書で開示された脂肪送達システムのフレーバー安定性を、フレーバー安定性テストによって測定した。脂肪送達システムの試料を、本開示に従って調製し、およびプラスチック容器の中で、7℃の冷却装置で6週間保存した。週0を100%とし、試料のフレーバー安定性を週との関係で測定した。試料を、週1~週6まで、1週間に1回、冷却装置から取り出し、フレーバー安定性について測定した。脂肪送達システムの試料を、冷却装置から取り出し、液体窒素中で砕き、均質化した。2グラムの砕いて均質化した試料を、10mlのアセトンおよび0.5mgの内部標準と混合し、2時間間振盪した。試料を、ろ過し、ガスクロマトグラフィー質量分析によって、水素炎イオン化型検出器を用いて分析し、テスト試料中の異なるフレーバー構成要素の存在を同定した。フレーバー安定性テストの標準偏差は、±10-15%の範囲である。
【0132】
例13-イオウテスト
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約55℃の温度で、および工業のイオウフレーバー水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
例13の試料脂肪送達システムのフレーバー安定性を、イオウフレーバー構成要素を含有するモデルフレーバーブロックに関して、上述のフレーバー安定性テストに従って測定した。6週間後、試料は、96%メチオナール、70%cis-2-メチルテトラヒドロフラン-3-チオール、およびtrans-2-メチルテトラヒドロフラン-3-チオールを保持した。
【0133】
例14-アルデヒドテスト
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約55℃の温度で、および工業のアルデヒドフレーバー水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
例14の試料脂肪送達システムのフレーバー安定性を、アルデヒドフレーバー構成要素を含有するモデルフレーバーブロックに関して、上述のフレーバー安定性テストに従って測定した。6週間後、試料88%デカナール、79%、2,4-デカジエナール、79%オクタナール、および67%ヘキサナールを保持した。
【0134】
例15-ピラジンテスト
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約55℃の温度で、および工業のピラジンフレーバー水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
例15の試料脂肪送達システムのフレーバー安定性を、ピラジンフレーバー構成要素を含有するモデルフレーバーブロックに関して、上述のフレーバー安定性テストに従って測定した。6週間後97%アセチルチアゾール、97%エチル-3-ジメチル-2ピラジン、96%トリメチルピラジン、90%アセトインナチュラルおよび77%アセチルプロピオニルを保持した。
【0135】
例16-ラクトンテスト
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約55℃の温度で、および工業のラクトンフレーバー水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
例16の試料脂肪送達システムのフレーバー安定性を、ラクトンフレーバー構成要素を含有するモデルフレーバーブロックに関して、上述のフレーバー安定性テストに従って測定した。6週間後、試料は、98%デカラクトンガンマ、98%ヘキサラクトンガンマ、96%ブチロール、4-ラクトン、および86%ドデカラクトンデルタを保持した。
【0136】
例17-酸テスト
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約55℃の温度で、および工業の酸フレーバー水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
例17の試料脂肪送達システムのフレーバー安定性を、酸フレーバー構成要素を含有するモデルフレーバーブロックに関して、上述のフレーバー安定性テストに従って測定した。6週間後、試料は、95%デカン酸、94%オクタン酸、93%ヘキサン酸、および93%酪酸を保持した。
【0137】
例18-アルコールテスト
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。50グラムのCapsul加工食品デンプン、2グラムのソルビン酸カリウムおよび0.5グラムのクエン酸を500グラムの水に添加し、50℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。270グラムの溶融したCoberine脂肪を約55℃の温度で、および工業のアルコールフレーバー水溶液に添加した。この混合物を、Ultra Turraxミキサーで均質化し、水中油エマルションを作った。エマルションを、Stephanミキサーに移した。270グラムのEtenia 457デンプンおよび15.5グラムのアガーをエマルションに添加し、48℃~75℃の温度範囲で約4分間混合して、デンプンをゲル化した。ゲル化した混合物をミキサーから注ぎだし、冷凍庫に移動して、ゲル化した混合物を-20℃で約30分間冷却した。
例18の試料脂肪送達システムのフレーバー安定性を、アルコールフレーバー構成要素を含有するモデルフレーバーブロックに関して、上述のフレーバー安定性テストに従って測定した。6週間後、試料は、100%デカノール、98%オクタノールおよび89%ヘキサノールを保持した。
【0138】
例19
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。Stephanミキサーのボウル中で、3046グラムの固体ココナッツ脂肪を約55℃の温度まで加熱することによって溶融し、および250グラムの液体ビーフトップノートフレーバリングを添加した。3046グラムのEteniaデンプン、564グラムのCapsul加工食品デンプン、169グラムのアガー、12.5グラムのソルビン酸カリウムおよび19グラムのクエン酸溶融したココナッツ脂肪にブレンドし、成分の混合物を作製した。4341グラムの冷水を混合物に添加し、ミキサーのボウルを密閉して閉鎖系とした。混合物を、約110℃の温度に達するまで、ダイレクトストリームで加熱した。6~7分後、混合物中でのデンプンのゼラチン化が生じた。加熱を停止し、混合物を約72℃まで冷却した。ゲル化した混合物をStephanミキサーのボウルから取り出し、および容器に移し、冷却装置において、約2~約4℃の温度で、約48時間保管した。
【0139】
例20
【0140】
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。Stephanミキサーのボウル中で、3046グラムの固体ココナッツ脂肪を約55℃の温度まで加熱することによって溶融した。3046グラムのEteniaデンプン、564グラムのCapsul加工食品デンプン、169グラムのアガー、12.5グラムのソルビン酸カリウムおよび19グラムのクエン酸溶融したココナッツ脂肪にブレンドし、成分の混合物を作製した。1250グラムのスプレードライWagyuビーフフレーバリング粉末を添加した。4341グラムの冷水を混合物に添加し、ミキサーのボウルを密閉して閉鎖系とした。混合物を、約110℃の温度に達するまで、ダイレクトストリームで加熱した。約5-6分後、混合物中でのデンプンのゼラチン化が生じた。加熱を停止し、混合物を約72℃まで冷却した。ゲル化した混合物をStephanミキサーのボウルから取り出し、および容器に移し、冷却装置において、約2~約4℃の温度で約48時間保管した。
【0141】
例21
本明細書で開示された脂肪送達システムの例示的な態様の試料を調製した。9kgのCapsul加工食品デンプン、0.08kgのソルビン酸カリウムおよび0.8kgのレモン果汁(36%クエン酸)を89kgの水に添加して、80℃の温度および約3.5~約4のpHを有する溶液を調製した。48kgの溶融したCoberine脂肪を約80度の温度で水溶液に添加し、ハイスピード撹拌器を使用することでプレエマルションを得た。48kgのEtenia QSデンプンおよび0.8kgのアガーをプレエマルションに添加し、80℃~95℃の温度範囲において5分間混合し、デンプンをゲル化した。3.3kgビーフフレーバーを全ミックスに添加し、~95℃の温度範囲において1分間混合した。この混合物を、容積型ポンプによって、インラインホモジナイザー(ローター/ステーター、Silverson)へ送り、水中油エマルションを作った。このエマルションをSilversonから注ぎだし、冷却装置に移し、ゲル化した混合物を5℃に約24時間冷却し、固体ブロックを形成した。脂肪送達システムの固体ブロックを共焦点走査レーザー顕微鏡(CSLM)によって分析し、固体ブロック内の乳化した脂肪液滴のサイズを同定および測定した。図8は、より大きな固体ブロック24全体に渡って分散した脂肪送達システム22の複数の液滴を示すCSLMマイクログラフ20である。
【0142】
例22
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。Stephanミキサーのボウル中で、500グラムの水、44グラムのCapsul加工食品デンプン、301グラムのココナッツ油および24グラムの塩をブレンドし、エマルションを作った。290グラムのEteniaデンプンをエマルションに添加し、熱を加えてさらにブレンドし、デンプンをゲル化した。5グラムのアガーを、続いてエマルションに添加し、およびさらにブレンドした。24グラムのスプレードライWagyuビーフフレーバリング粉末および4.7グラムのレモン果汁を添加した。混合物中でのデンプンのゼラチン化が生じた後、加熱を停止し、および混合物を冷却した。ゲル化した混合物をStephanミキサーのボウルから取り出し、および容器に移し、冷却装置において5℃の温度で保管し、ブロックを固体化した。
【0143】
例23
本明細書で開示された脂肪送達システムの別の例示的な態様の試料を調製した。Stephanミキサーのボウル中で、3046グラムの固体ココナッツ脂肪を約55℃の温度まで加熱することによって溶融したおよび250グラムの液体ビーフトップノートフレーバリング添加した。3046グラムのEteniaデンプン、564グラムのCapsul加工食品デンプン、169グラムのアガー、12.5グラムのソルビン酸カリウムおよび19グラムのクエン酸溶融したココナッツ脂肪にブレンドし、成分の混合物を作製した。625グラムの粉末味矯味剤を添加した。4341グラムの冷水を混合物に添加し、ミキサーのボウルを密閉して閉鎖系とした。混合物を、約110℃の温度に達するまで、ダイレクトストリームで加熱した。6~7分後、混合物中でのデンプンのゼラチン化が生じた。加熱を停止し、混合物を約72℃まで冷却した。ゲル化した混合物をStephanミキサーのボウルから取り出し、および容器に移し、冷却装置において約2~約4℃で保管した。
【0144】
調理した植物ベースのバーガーの分析
植物ベースのバーガーを、約重量パーセントの水和したテクスチャード植物性タンパク質および約10重量パーセントの本明細書で開示された植物ベースの脂肪送達システムを含む生地から調製した。脂肪送達システムは、ココナッツ脂肪に基づく。植物ベースのバーガーを調理し、熟練した食品テイスターのパネルによって評価した。植物ベースのバーガーを、標準的なコンロのフライパンで揚げて調理した。好適な調理油をフライパンに導入し、熱くなるまで加熱した。植物ベースの熱い調理油に入れ、片面を約1分30秒調理した。植物ベースのバーガーを裏返し、第2面を約2分20秒調理した。植物ベースのバーガーをもう一度裏返し、最初の面を、バーガーパティを焦がさないように慎重に、追加で1分30秒調理した。調理したバーガーパティをフライパンから取り出し、小さい試料サイズ片へ切り分け、加熱した皿またはデモンストレーション用のスキレットに置いた。植物ベースのバーガーが、脂肪送達システムの良好な融解特徴、心地よい味および香り、および全体的に滑らかな、脂肪の口当たりを示したことを結果が示す。
【0145】
本開示において値の範囲が記載される場合、終点を含む範囲内のあらゆるすべての値が開示されたと見なされることが意図されることを理解されたい。例えば、構成要素の「50~100の範囲」は、50および100の間の連続体に沿ったあらゆるすべての可能な数値を示すものとして読み取られるものとする。本発明者らは、範囲内のありとあらゆる値が指定されたとみなされること、ならびに本発明者らが範囲全体および範囲内のすべての値を所有していることが理解されるものとする。
【0146】
本開示において、値に関連して使用される用語「約」は、記載された値を包含し、文脈によって規定される意味を有する。例えば、具体的な値の測定に関連する誤差の程度を少なくとも包含する。当業者であれば、本明細書において使用される用語「約」が、記載された値の「約」の量が、所望される程度の有効性を本開示組成物および/または方法においてもたらすことを意味すると理解するであろう。当業者であれば、ある態様におけるあらゆる構成要素のパーセンテージ、量または分量の値に関する「約」の境界を、値を変化すること、各値について組成物の有効性を判断すること、および本開示に従って、所望される程度の有効性を有する組成物を生成する値の範囲を判断することによって、判断することができることをさらに理解するであろう。用語「約」は、さらに、組成物の有効性または安全性を変更しない、他の材料の微量構成要素を組成物が含有し得る可能性を反映するためにも使用される。
【0147】
本明細書に開示の組成の重量パーセンテージは、状況に応じて、脂肪送達システムまたは食料品の総重量に基づく。当業者は、総重量パーセントの脂肪送達システムまたは食料品の総重量パーセントは、100%を超えることができないことを理解するであろう。例えば、当業者であれば、50~95重量パーセントの植物ベースのタンパク質、5~50重量パーセント非動物脂肪、および1~10重量パーセントのフレーバー剤などのさらなる添加剤を含む脂肪送達システムは、100%を超えることはないことを容易に認識し、理解するであろう。当業者であれば、100重量%の脂肪送達システムまたは食料品を超えることなく、所望される量の構成要素を包含するように、構成要素の量を調整しえることを理解するであろう。
【0148】
脂肪送達システム、脂肪送達システムを包含する食料品、および脂肪送達システムおよび食料品を作製する方法を、様々な態様に関連して説明したが、同じ機能を果たすために他の同様の態様を使用してもよく、説明した態様に改変および追加を行ってもよいことが理解されよう。さらにまた、様々な例示的な態様を、所望される結果をもたらすために組み合わせてもよい。したがって、脂肪送達システム、脂肪送達システムを包含する食料品、および脂肪送達システムおよび食料品を作製する方法は、いかなる単一の態様に限定されるべきではなく、むしろ、添付の請求の範囲の記載に従って、広がりおよび範囲が解釈されるべきである。本明細書に記載の態様は、ただ単に例示であること、および、当業者は本発明の精神および範囲から逸脱することなく、バリエーションおよび改変を行うことができることが理解されよう。すべてのかかるバリエーションおよび改変は、上述の本発明の範囲に含まれることが意図される。さらに、開示されたすべての態様は、所望される結果を提供するために組み合わせてもよいため、必ずしも代替手段ではない。
図1
図2
図3-4】
図5
図6
図7
図8