(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】ポイントクラウド符号化方法、復号化方法及び関連機器
(51)【国際特許分類】
G06T 9/40 20060101AFI20241115BHJP
【FI】
G06T9/40
(21)【出願番号】P 2023565949
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 CN2022097633
(87)【国際公開番号】W WO2022257969
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2023-10-26
(31)【優先権主張番号】202110654047.X
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ニエ,ジアミン
(72)【発明者】
【氏名】ルー,ヂュオイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,フージェン
【審査官】岩井 健二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0396489(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0020132(US,A1)
【文献】国際公開第2020/262019(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/142834(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/104115(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 9/00 - 9/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得するステップであって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目
のポイントクラウド
フレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数であるステップと、
前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定するステップと、を含み、
前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードであ
り、
前記ターゲットノードは、
第1ノードの子ノードであって、前記第1ノードが、第2幾何情報に対応するツリー構造における前記現在符号化対象ノードに対応するノードであり、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報である第1ノードの子ノード、
前記第1ノードの隣接ノード、
前記第1ノードの隣接ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む、
ポイントクラウド符号化方法。
【請求項2】
前記第1ノードの隣接ノードは、
前記第1ノードの兄弟ノード、
前記第1ノードの親ノードに対応する兄弟ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことは、
前記ターゲットノードの占有ノード数が第1閾値より小さいこと、
第2幾何情報における前記ターゲットノードに対応する空間ブロック内に位置する点の数が第2閾値より小さいことであって、前記第2幾何情報が、前記N番目
のポイントクラウド
フレームに対応する参
照ポイントクラウド
フレームの再構築幾何情報であることのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記孤立点符号化条件は、
前記N番目
のポイントクラウド
フレームに対応する幾何ヘッダー情報の直接符号化識別子がプリセット値であること、
前記現在符号化対象ノードに対応する空間ブロックのL個の方向の辺長がプリセット最小辺長より大きい場合に、ターゲット点の符号化対象モートンコードの桁数の和がLのプリセット倍より大きいことであって、前記ターゲット点が、第1幾何情報における前記現在符号化対象ノードに対応する空間ブロック内に位置する点を含み、Lが自然数であることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記現在符号化対象ノードの符号化モードは、孤立点符号化モード又はプレースホルダーコード符号化モードを含み、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たしている場合に、前記現在符号化対象ノードの符号化モードは孤立点符号化モードであり、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たしていない場合に、前記現在符号化対象ノードの符号化モードはプレースホルダーコード符号化モードである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記現在符号化対象ノードの符号化モードが孤立点符号化モードである場合に、前記方法は、
前記現在符号化対象ノードが非孤立ノードである場合に、プレースホルダーコード符号化を行うステップ、
前記現在符号化対象ノードが孤立ノードである場合に、孤立点符号化を行うステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ターゲットキューの中で現在復号化対象ノードを取得するステップであって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、復号化対象であるN番目
のポイントクラウド
フレームの復号化済みノードに対応する幾何情報であり、Nが1より大きい整数であるステップと、
前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たすか否かにより、前記現在復号化対象ノードの復号化モードを決定するステップと、を含み、
前記孤立点復号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、復号化済みノードのうちの、前記現在復号化対象ノードに関連するノードであ
り、
前記ターゲットノードは、
第1ノードの子ノードであって、前記第1ノードが、第2幾何情報に対応するツリー構造における前記現在復号化対象ノードに対応するノードであり、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報である第1ノードの子ノード、
前記第1ノードの隣接ノード、
前記第1ノードの隣接ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む、
ポイントクラウド復号化方法。
【請求項8】
前
記第1ノードの隣接ノードは、
前記第1ノードの兄弟ノード、
前記第1ノードの親ノードに対応する兄弟ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことは、
前記ターゲットノードの占有ノード数が第1閾値より小さいこと、
第2幾何情報における前記ターゲットノードに対応する空間ブロック内に位置する点の数が第2閾値より小さいことであって、前記第2幾何情報が、前記N番目
のポイントクラウ
ドフレームに対応する参
照ポイントクラウド
フレームの再構築幾何情報であることのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記孤立点復号化条件は、
前記N番目
のポイントクラウド
フレームに対応する幾何ヘッダー情報の直接復号化識別子がプリセット値であること、
前記現在復号化対象ノードに対応する空間ブロックのL個の方向の辺長がプリセット最小辺長より大きい場合に、ターゲット点の復号化対象モートンコードの桁数の和がLのプリセット倍より大きいことであって、前記ターゲット点が、第1幾何情報における前記現在復号化対象ノードに対応する空間ブロック内に位置する点を含み、Lが自然数であることをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記現在復号化対象ノードの復号化モードは、孤立点復号化モード又はプレースホルダーコード復号化モードを含み、前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たしている場合に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードは孤立点復号化モードであり、前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たしていない場合に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードはプレースホルダーコード復号化モードである、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記現在復号化対象ノードの復号化モードが孤立点復号化モードである場合に、前記方法は、
前記現在復号化対象ノードが非孤立ノードである場合に、プレースホルダーコード復号化を行うステップ、
前記現在復号化対象ノードが孤立ノードである場合に、孤立点復号化を行うステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサで実行可能なプログラムを含み、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時、請求項1から6のいずれか1項に記載のポイントクラウド符号化方法におけるステップを実現するか、又は前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時、請求項7から12のいずれか1項に記載のポイントクラウド復号化方法におけるステップを実現する、端末。
【請求項14】
プログラム又はコマンドが記憶されており、前記プログラムがプロセッサにより実行される時、請求項1から6のいずれか1項に記載のポイントクラウド符号化方法におけるステップを実現するか、又は前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時、請求項7から12のいずれか1項に記載のポイントクラウド復号化方法におけるステップを実現する、可読記憶媒体。
【請求項15】
プロセッサと通信インタフェースとを含むチップであって、前記通信インタフェースと前記プロセッサとが結合され、前記プロセッサが、プログラム又はコマンドを実行して、請求項1から6のいずれか1項に記載のポイントクラウド符号化方法におけるステップを実現するか、又は請求項7から12のいずれか1項に記載のポイントクラウド復号化方法におけるステップを実現するために使用される、チップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本願は、2021年6月11日に中国で出願された出願番号が202110654047.Xである中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全ては援用によりここに組み込まれる。
【0002】
本願は、ポイントクラウド処理の技術分野に属し、特に、ポイントクラウド符号化方法、復号化方法及び関連機器に関する。
【背景技術】
【0003】
ポイントクラウドデジタルオーディオビデオコーディング標準(Audio Video coding Standard,AVS)符号化器のフレームワークでは、通常、孤立点符号化条件を満たす符号化対象ノードに対して、真の孤立ノードであるか否かを表すための孤立ノード識別子を設定し、当該孤立ノード識別子を符号化する必要がある。しかし、現在の孤立点符号化条件では、最下位階層に近い符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たさないことを制限するだけであるため、多くの符号化対象ノードに対して孤立ノード識別子を設定する必要があり、符号化のコードストリームが大きくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、従来技術における多すぎる孤立ノード識別子を設定することにより符号化のコードストリームが大きくなるという課題を解決できるポイントクラウド符号化方法、復号化方法及び関連機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1側面において、
ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得するステップであって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数であるステップと、
前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定するステップと、を含み、
前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードである、ポイントクラウド符号化方法を提供する。
【0006】
第2側面において、
ターゲットキューの中で現在復号化対象ノードを取得するステップであって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、復号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの復号化済みノードに対応する幾何情報であり、Nが1より大きい整数であるステップと、
前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たすか否かにより、前記現在復号化対象ノードの復号化モードを決定するステップと、を含み、
前記孤立点復号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、復号化済みノードのうちの、前記現在復号化対象ノードに関連するノードである、ポイントクラウド復号化方法を提供する。
【0007】
第3側面において、
ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得するための第1取得モジュールであって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数である第1取得モジュールと、
前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定するための第1決定モジュールと、を備え、
前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードである、ポイントクラウド符号化装置を提供する。
【0008】
第4側面において、
ターゲットキューの中で現在復号化対象ノードを取得するための第2取得モジュールであって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、復号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの復号化済みノードに対応する幾何情報であり、Nが1より大きい整数である第2取得モジュールと、
前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たすか否かにより、前記現在復号化対象ノードの復号化モードを決定するための第2決定モジュールと、を備え、
前記孤立点復号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、復号化済みノードのうちの、前記現在復号化対象ノードに関連するノードである、ポイントクラウド復号化装置を提供する。
【0009】
第5側面において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサで実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行される時、第1側面に記載の方法におけるステップを実現する、端末を提供する。
【0010】
第6側面において、プロセッサと通信インタフェースとを含む端末であって、
前記プロセッサは、ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得する動作であって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数である動作と、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定する動作と、を実行するために使用され、前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードであり、
又は、プロセッサは、ターゲットキューの中で現在復号化対象ノードを取得する動作であって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、復号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの復号化済みノードに対応する幾何情報であり、Nが1より大きい整数である動作と、前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たすか否かにより、前記現在復号化対象ノードの復号化モードを決定する動作と、を実行するために使用され、前記孤立点復号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、復号化済みノードのうちの、前記現在復号化対象ノードに関連するノードである、端末を提供する。
【0011】
第7側面において、プログラム又はコマンドが記憶されており、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行される時、第1側面に記載の方法のステップを実現するか、又は第2側面に記載の方法のステップを実現する、可読記憶媒体を提供する。
【0012】
第8側面において、本願の実施例は、プロセッサと通信インタフェースとを含むチップであって、前記通信インタフェースと前記プロセッサとが結合され、前記プロセッサが、プログラム又はコマンドを実行して、第1側面に記載の方法のステップを実現するか、又は第2側面に記載の方法のステップを実現するために使用される、チップを提供する。
【0013】
第9側面において、非一時的な可読記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで第1側面に記載の方法を実現するか、又は第2側面に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム製品を提供する。
【0014】
第10側面において、第1側面に記載の方法を実行するか、又は第2側面に記載の方法を実行するように構成される、通信機器。
【発明の効果】
【0015】
本願の実施例において、ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得し、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数であり、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定し、前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードである。これにより、符号化済みフレームの再構築ポイントクラウドに対応するノードの占有状況に基づいて孤立点符号化モードを実行する孤立ノードの割合を増加させることができ、孤立点符号化モードに入るノードを減らし、さらに孤立ノード識別子の符号化が必要なノードの数を減少させることができる。したがって、本願の実施例により、符号化コードストリームを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】ポイントクラウドAVS符号化器のフレームワークの模式図である。
【
図2】ポイントクラウドAVS復号化器のフレームワークの模式図である。
【
図3】フレーム間符号化フレームワークの模式図である。
【
図4】本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化方法のフローチャートである。
【
図5】オクトツリー符号化の処理フローの模式図である。
【
図6】本願の実施例によって提供されるポイントクラウド復号化方法のフローチャートである。
【
図7】本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化装置の構成図である。
【
図8】本願の実施例によって提供されるポイントクラウド復号化装置の構成図である。
【
図9】本願の実施例によって提供される通信機器の構成図である。
【
図10】本願の実施例によって提供される通信機器の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下において、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0018】
本願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。なお、このように使用される用語は、本願の実施例をここで図示又は説明する以外の順番で実施できるように、場合によっては互換してもよく、「第1」、「第2」で区別される対象は通常、種類が同じであり、対象の数が限定されていない。例えば、第1対象は、1つであっても複数であってもよい。また、明細書及び請求項において、「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、符号の「/」は、一般的に前後の関連する対象が「又は」の関係にあることを表す。
【0019】
本願の実施例における符号化及び復号化方法に対応する符号化及び復号化端は、端末であってもよい。当該端末は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)とも呼ばれ、携帯電話、タブレットパーソナルコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer,ノートパソコンとも呼ばれる)、パーソナルディジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、拡張現実(augmented reality,AR)/仮想現実(virtual reality,VR)機器、ロボット、ウェアラブル機器(Wearable Device)又は車載機器(Vehicle User Equipment,VUE)、歩行者端末(Pedestrian User Equipment,PUE)などの端末側機器であってもよい。ウェアラブル機器は、スマートウォッチ、ブレスレット、イヤフォン、メガネなどを含む。説明すべきことは、本願の実施例では、端末の具体的なタイプが限定されない点である。
【0020】
理解を容易にするために、以下では、本願の実施例の関連内容の一部を説明する。
【0021】
図1に示すように、ポイントクラウドAVS符号化器のフレームワークでは、ポイントクラウドの幾何情報と属性情報は別々に符号化される。まず、ポイントクラウドの全てが1つのバウンディングボックス(bounding box)に含まれるように幾何情報に対して座標転換を行い、そして座標量子化を行う。量子化は主にスケーリングの作用を奏する。量子化は幾何座標を丸めるので、一部の点は、幾何情報が同じになり、重複点と呼ばれる。パラメータにより、重複点を削除するか否かを決定する。量子化と重複点の削除との2つのステップは、ボクセル化プロセスとも呼ばれる。次に、バウンディングボックスに対して、例えばオクトツリー、クワッドツリー、又はバイナリツリー分割などのマルチウェイツリー分割を行う。マルチウェイツリーに基づく幾何情報符号化フレームワークにおいて、バウンディングボックスを8つのサブキューブに等分し、空でないサブキューブの分割を続け、分割されたリーフノードが1×1×1の単位キューブになったら分割を停止し、リーフノードにおけるポイント数を符号化し、バイナリコードストリームを生成する。現在では、AVS幾何分割順序は、下記の2種類を含む。
【0022】
1、幅優先探索順序:幾何に対してオクトツリー分割を行う際には、まず、現在の階層のノードが全て分割されるまで現在の同じ階層のノードを分割し、次に、次の階層のノードの分割を続け、最後に、分割されたリーフノードが1×1×1の単位キューブになったら分割を停止する。
【0023】
2、深さ優先探索順序:幾何に対してオクトツリー分割を行う際には、まず、現在の階層の最初のノードに対して分割を連続的に行い、分割されたリーフノードが1×1×1の単位キューブになったら現在のノードに対する分割を停止する。この順序に従って、現在の階層のその後のノードを分割し、現在の階層のノードに対する分割が完了したら分割を停止する。
【0024】
幾何符号化が完了した後、その後の再色付けのために幾何情報を再構築する。属性符号化は、主に色と反射率の情報を対象とする。まず、パラメータにより、色空間転換を行うか否かを判断し、色空間転換を行う場合には、色情報を赤緑青(Red Green Blue,RGB)色空間から輝度彩度(YUV)色空間に転換する。次いで、符号化されていない属性情報が、再構築された幾何情報に対応付けられるように、元のポイントクラウドにより幾何再構築ポイントクラウドを再色付けする。色情報符号化において、モートンコードでポイントクラウドをソートした後、幾何空間関係により予測対象点の最隣接点を検索し、検索した隣接点の再構築属性値を利用して予測対象点に対して予測を行い、予測属性値を得、そして、真の属性値と予測属性値とを差分して予測残差を得る。最後、予測残差を量子化し符号化し、バイナリコードストリームを生成する。
【0025】
選択的に、AVS復号化フローは、符号化フローに対応し、具体的に、AVS復号化器のフレームワークは、
図2に示すとおりである。
【0026】
AVSの探索モデル(Explore model,EM)は、
図3に示すように、上記のフレーム内符号化フレームワークに基づいてフレーム間符号化フレームワークを提案する。具体的な符号化フローは以下の通りである。
【0027】
IフレームとPフレームの2種類のフレームタイプを設定する。各シーケンスの最初のフレームは、Iフレームであり、フレーム内予測のみが使用される。それ以降のフレームはすべて、Pフレームであり、前向きフレーム間予測が行われ、いずれも前のフレームを参照フレームとする。それと同時に、フレーム間予測ツールを使用するか否かを制御するためのフレーム間フラグビット(interMode)を追加する。
【0028】
現在符号化対象フレームを入力し、前のフレームの符号化済みポイントクラウドを参照フレームとし、2つのフレームに対して同期ツリー分割を行い、参照フレームにおける対応する位置にあるノードを予測ブロックとする。予測ブロックの占有情報は、符号化対象ブロックの占有コードのエントロピー符号化効率を向上させるためのコンテキストとする。
【0029】
得られた予測ブロックに対して、現在符号化対象ブロックと同じのサブブロック分割動作を行い、予測ブロックと現在ブロックの占有コード情報をそれぞれ取得する。
【0030】
選択的に、復号化フローは、符号化フローに対応し、ここでは詳細な説明を省略する。
【0031】
以下において、図面を参照しながら、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化方法について、いくつかの実施例及びその適用シーンにより詳しく説明する。
【0032】
図4を参照し、
図4は、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化方法のフローチャートである。
図4に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0033】
ステップ401:ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得し、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数である。
【0034】
本願の実施例では、第1幾何情報を符号化する時に、まずルートノードを決定して第1ノードキューに記憶してもよい。なお、当該ルートノードが1つのバウンディングボックスに対応し、第1幾何情報における全ての点を含んでいる。そして、ルートノードに対してツリー構造分割を行って、子ノードを得、子ノードの占有状況に基づいて、占有子ノードを第1ノードキューに記憶する。この場合、占有子ノードは、第1ノードキューの最後のノードの後に置いてもよく、ツリー構造分割が現在行われているノードの後に置いてもよい。符号化を行う時に、第1ノードキューのノードを現在符号化対象ノードとして順次探索し、符号化動作を行ってもよい。
【0035】
ステップ402:前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定する。
【0036】
前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードである。
【0037】
本願の実施例では、前記現在符号化対象ノードの符号化モードは、孤立点符号化モード又はプレースホルダーコード符号化モードを含み、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たしている場合に、前記現在符号化対象ノードの符号化モードは孤立点符号化モードであり、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たしていない場合に、前記現在符号化対象ノードの符号化モードはプレースホルダーコード符号化モードである。
【0038】
なお、本願の実施例では、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを、孤立点符号化条件の一部として設定することによって、第2幾何情報におけるノードのスパース状況により現在ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かを判定することができる。例えば、参照フレーム再構築ポイントクラウドに対応するノードが比較的スパースである場合に、現在フレームノードもスパースである確率が高いので、当該ノードは孤立点である確率が高い。孤立点符号化モードに入った後、孤立点符号化モードに入った各ノードに対して、真の孤立ノードであるか否かを判定するためのフラグビット(singleNodeFlag)を符号化する必要がある。例えば、singleNodeFlag=1で現在符号化対象ノードが真の孤立ノードであることを表し、singleNodeFlag=0で現在符号化対象ノードが非孤立ノードであることを表してもよい。したがって、現在ノードの、符号化済みポイントクラウドフレームにおける対応位置ノード及びその隣接位置ノードの占有モードにより、現在フレームノードの、孤立点符号化モードに入ったノードが真の孤立点である確率が高いか否かを推定する。孤立点符号化モードに入ったノードが真の孤立点である確率を高めることによって、singleNodeFlag=1の数がほとんど変化せず、符号化されるsingleNodeFlag=0の数を減らす。したがって、本願の実施例では、singleNodeFlagに対する符号化データを減らして符号化コードストリームを低減させることができる。
【0039】
本願の実施例において、ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得し、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数であり、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定し、前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードである。これにより、符号化済みフレームの再構築ポイントクラウドに対応するノードの占有状況に基づいて孤立点符号化モードを実行する孤立ノードの割合を増加させることができ、孤立点符号化モードに入るノードを減らし、さらに孤立ノード識別子の符号化が必要なノードの数を減少させることができる。したがって、本願の実施例により、符号化コードストリームを低減させることができる。
【0040】
説明すべきことは、本願の実施例では、第1幾何情報と第2幾何情報に対して同期ツリー構造分割を行うことによって、第1幾何情報に対応するツリー構造のノードと第2幾何情報に対応するツリー構造のノードを得てもよい点である。
【0041】
第1幾何情報と第2幾何情報に対して同期ツリー分割を行うことは、第2幾何情報に対してツリー構造分割を行う時に、第1幾何情報のツリー構造を参照して同期分割を行い、即ち、第2幾何情報に対応するツリー構造におけるあるノードを子ノードに分割するか否かは、第1幾何情報に対応するツリー構造における対応するノードと同期する必要があることとして理解してもよい。なお、本願の実施例では、ツリー構造分割は、例えばオクトツリー、クワッドツリー、及びバイナリツリー分割などのマルチウェイツリー分割として理解されてもよい。
【0042】
選択的に、上記の参照ポイントクラウドフレームは、符号化済みの少なくとも1ポイントクラウドフレームであり、具体的に、各ポイントクラウドフレームの符号化が完了された後、幾何情報の再構築を行い、再構築幾何情報を取得し、メモリを作って各フレームの符号化済みポイントクラウドに対応する再構築幾何情報を格納してもよい。N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームを決定した後、当該N番目のポイントクラウドフレームの幾何情報を前処理して第1幾何情報を取得してもよい。
【0043】
選択的に、いくつかの実施例では、前記ターゲットノードは、
第1ノードの子ノードであって、前記第1ノードが、第2幾何情報に対応するツリー構造における前記現在符号化対象ノードに対応するノードであり、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報である第1ノードの子ノード、
前記第1ノードの隣接ノード、
前記第1ノードの隣接ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む。
【0044】
本願の実施例では、現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かを判断する前又は判断した後、現在符号化対象ノードと第1ノードに対して同期ツリー分割を行ってもよい。説明すべきことは、現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かを判断する前に、現在符号化対象ノードと第1ノードに対して同期ツリー分割を行うと、第1ノードの子ノードの占有状況を取得でき、この場合、ターゲットノードは第1ノードの子ノードを含んでもよい点である。現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かを判断した後に、現在符号化対象ノードと第1ノードに対して同期ツリー分割を行うと、第1ノードの子ノードの占有状況を取得できない。
【0045】
選択的に、いくつかの実施例では、第1ノードの隣接ノードは、
前記第1ノードの兄弟ノード、
前記第1ノードの親ノードに対応する兄弟ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む。
【0046】
選択的に、前記ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことは、
前記ターゲットノードの占有ノード数が第1閾値より小さいこと、
第2幾何情報における前記ターゲットノードに対応する空間ブロック内に位置する点の数が第2閾値より小さいことであって、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報であることのうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
本願の実施例では、ターゲットノードの占有数に基づいて、現在ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かを判定してもよく、第2幾何情報における前記ターゲットノードに対応する空間ブロック内に位置する点の数に基づいて、現在ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かを判定してもよく、総合的な判断を行ってもよい。
【0048】
選択的に、いくつかの実施例では、前記孤立点符号化条件は、
前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する幾何ヘッダー情報の直接符号化識別子がプリセット値であること、
前記現在符号化対象ノードに対応する空間ブロックのL個の方向の辺長がプリセット最小辺長より大きい場合に、ターゲット点の符号化対象モートンコードの桁数の和がLのプリセット倍より大きいことであって、前記ターゲット点が、第1幾何情報における前記現在符号化対象ノードに対応する空間ブロック内に位置する点を含み、Lが自然数であることをさらに含む。
【0049】
本願の実施例では、上記のプリセット倍は、2倍であってもよい。上記のプリセット値の大きさは、実際の必要に応じて設定することができ、ここではさらに限定しない。
【0050】
選択的に、いくつかの実施例では、前記現在符号化対象ノードの符号化モードが孤立点符号化モードである場合に、前記方法は、
前記現在符号化対象ノードが非孤立ノードである場合に、プレースホルダーコード符号化を行うステップ、
前記現在符号化対象ノードが孤立ノードである場合に、孤立点符号化を行うステップをさらに含む。
【0051】
本願の実施例では、プレースホルダーコード符号化を行うことは、コンテキスト適応型バイナリ算術符号化(Context-based Adaptive Binary Arithmetic Coding,CABAC)で現在符号化対象ノードのプレースホルダーコードを符号化することとして理解してもよい。孤立点符号化の方式は、関連技術を参照でき、ここでは詳細な説明を省略する。
【0052】
本願をよりよく理解するために、以下では、いくつかの具体的な実施例により詳細に説明する。まず、一部のメモリを作って符号化済みフレームから得られた再構築ポイントクラウドを、現
在ポイントクラウド
フレームの、参照フレーム再構築ポイントクラウドとして格納し、pointcloudPredと記す。
図5に示すように、オクトツリー符号化の処理フローは以下の通りである。
【0053】
1、現在ポイントクラウド(pointcloud)フレームに対して量子化を行って現在フレーム量子化ポイントクラウドを得、pointcloudQuaと記す。
【0054】
2、現在フレーム量子化ポイントクラウド(pointcloudQua)と参照フレーム再構築ポイントクラウド(pointcloudPred)に対してそれぞれオクトツリー分割を行い、オクトツリーの占有コードを得、それぞれ占有コード(occupancy)と再構築占有コード(occupancyPred)と記す。8桁の占有コードの各桁は、それぞれOiとOPiと記し、ここで、i=0…7である。後でノードの隣接情報を容易に検索するように、現在ポイントクラウドと参考ポイントクラウドの8桁の占有コードをそれぞれハッシュテーブルにキャッシュする。
【0055】
3、現在ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かを判断し、孤立点符号化条件を満たすと、当該ノードが真の孤立点であるか否かを判断し、孤立点であると、孤立点フラグsingleNodeFlag=1を符号化し、孤立点座標を符号化し、そうでなければ、フラグsingleNodeFlag=0を符号化し、プレースホルダーコード符号化を行う。選択的に、孤立点符号化条件は、
ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことであって、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードであること、
前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する幾何ヘッダー情報の直接符号化識別子がプリセット値であること、
前記現在符号化対象ノードに対応する空間ブロックのL個の方向の辺長がプリセット最小辺長より大きい場合に、ターゲット点の符号化対象モートンコードの桁数の和がLのプリセット倍より大きいことであって、前記ターゲット点が、第1幾何情報における前記現在符号化対象ノードに対応する空間ブロック内に位置する点を含み、Lが自然数であることを含む。
【0056】
4、ハッシュテーブルキャッシュの中で、参照フレーム対応子ノードの共面、共線、共点になる26個の隣接ノードのプレースホルダーモード、又は26個の隣接ノードのサブセットのプレースホルダーモードを検索し、参照フレーム対応子ノード及びその隣接ノードの占有数に対して重み付けを行う。参照フレーム対応子ノードの重みをWcur、参照フレーム対応子ノードの共面隣接ノードの重みをWf、参照フレーム対応子ノードの共線隣接ノードの重みをWl、参照フレーム対応子ノードの共点隣接ノードの重みをWpと仮定すると、重み付け値count=OCcur*Wcur+OCf*Wf+OCl*Wl++OCp*Wpを得ることができ、ここで、OCは参照フレーム対応子ノードの占有数、OCfは参照フレーム対応子ノードの共面隣接ノードの占有数、OClは参照フレーム対応子ノードの共線隣接ノードの占有数、OCpは参照フレーム対応子ノードの共点隣接ノードの占有数を表し、且つWcur≧Wf≧Wl≧Wpである。countと閾値(Threshold,TH)の大きさを比較する。上記の重みと閾値はいずれも調整可能である。参照フレーム対応子ノードは、参照フレーム再構築ポイントクラウドに対応するノードのうちの、エントロピー符号化が現在行われている子ノードに対応するノードとして理解してもよい。
【0057】
5、count>THであると、第1のコンテキストを使用してエントロピー符号化を行い、そうでなければ、第2のコンテキストを使用してエントロピー符号化を行う。第1のコンテキストは、フレーム間対応ノードの隣接ノード占有モードによって設計することができ、第2のコンテキストは、フレーム内のコンテキストを使用することができる。
【0058】
図6を参照し、
図6は、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド復号化方法のフローチャートである。
図6に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0059】
ステップ601:ターゲットキューの中で現在復号化対象ノードを取得し、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、復号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの復号化済みノードに対応する幾何情報であり、Nが1より大きい整数である。
【0060】
ステップ602:前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たすか否かにより、前記現在復号化対象ノードの復号化モードを決定する。
【0061】
前記孤立点復号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、復号化済みノードのうちの、前記現在復号化対象ノードに関連するノードである。
【0062】
なお、本願の実施例では、第1幾何情報は、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する幾何コードストリームに基づいて、エントロピー復号化とマルチウェイツリー再構築によって取得してもよい。
【0063】
選択的に、前記ターゲットノードは、
第1ノードの子ノードであって、前記第1ノードが、第2幾何情報に対応するツリー構造における前記現在復号化対象ノードに対応するノードであり、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報である第1ノードの子ノード、
前記第1ノードの隣接ノード、
前記第1ノードの隣接ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む。
【0064】
選択的に、第1ノードの隣接ノードは、
第1ノードの隣接ノードは、
前記第1ノードの兄弟ノード、
前記第1ノードの親ノードに対応する兄弟ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む。
【0065】
選択的に、前記ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことは、
前記ターゲットノードの占有ノード数が第1閾値より小さいこと、
第2幾何情報における前記ターゲットノードに対応する空間ブロック内に位置する点の数が第2閾値より小さいことであって、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報であることのうちの少なくとも1つを含む。
【0066】
選択的に、前記孤立点復号化条件は、
前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する幾何ヘッダー情報の直接復号化識別子がプリセット値であること、
前記現在復号化対象ノードに対応する空間ブロックのL個の方向の辺長がプリセット最小辺長より大きい場合に、ターゲット点の復号化対象モートンコードの桁数の和がLのプリセット倍より大きいことであって、前記ターゲット点が、第1幾何情報における前記現在復号化対象ノードに対応する空間ブロック内に位置する点を含み、Lが自然数であることをさらに含む。
【0067】
選択的に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードは、孤立点復号化モード又はプレースホルダーコード復号化モードを含み、前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たしている場合に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードは孤立点復号化モードであり、前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たしていない場合に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードはプレースホルダーコード復号化モードである。
【0068】
選択的に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードが孤立点復号化モードである場合に、前記方法は、
前記現在復号化対象ノードが非孤立ノードである場合に、プレースホルダーコード復号化を行うステップ、
前記現在復号化対象ノードが孤立ノードである場合に、孤立点復号化を行うステップをさらに含む。
【0069】
説明すべきことは、本実施例は、
図4に示す実施例に対応する復号化端の実施形態として、復号化プロセスが符号化プロセスの逆プロセスであり、その具体的な実施形態は、
図4に示す実施例の関連説明を参照でき、同じ有益な効果を達成する点である。繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0070】
説明すべきことは、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化方法は、ポイントクラウド符号化装置、又は当該ポイントクラウド符号化装置におけるポイントクラウド符号化方法を実行するための制御モジュールにより実行されてもよい点である。本願の実施例では、ポイントクラウド符号化装置によりポイントクラウド符号化方法を実行することを例として、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化装置を説明する。
【0071】
図7を参照し、
図7は、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化装置の構成図である。
図7に示すように、ポイントクラウド符号化装置700は、
ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得するための第1取得モジュール701であって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目
のポイントクラウド
フレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数である第1取得モジュール701と、
前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定するための第1決定モジュール702と、を備え、
前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードである。
【0072】
選択的に、前記ターゲットノードは、
第1ノードの子ノードであって、前記第1ノードが、第2幾何情報に対応するツリー構造における前記現在符号化対象ノードに対応するノードであり、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報である第1ノードの子ノード、
前記第1ノードの隣接ノード、
前記第1ノードの隣接ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む。
【0073】
選択的に、第1ノードの隣接ノードは、
前記第1ノードの兄弟ノード、
前記第1ノードの親ノードに対応する兄弟ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む。
【0074】
選択的に、前記ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことは、
前記ターゲットノードの占有ノード数が第1閾値より小さいこと、
第2幾何情報における前記ターゲットノードに対応する空間ブロック内に位置する点の数が第2閾値より小さいことであって、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報であることのうちの少なくとも1つを含む。
【0075】
選択的に、前記孤立点符号化条件は、
前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する幾何ヘッダー情報の直接符号化識別子がプリセット値であること、
前記現在符号化対象ノードに対応する空間ブロックのL個の方向の辺長がプリセット最小辺長より大きい場合に、ターゲット点の符号化対象モートンコードの桁数の和がLのプリセット倍より大きいことであって、前記ターゲット点が、第1幾何情報における前記現在符号化対象ノードに対応する空間ブロック内に位置する点を含み、Lが自然数であることをさらに含む。
【0076】
選択的に、前記現在符号化対象ノードの符号化モードは、孤立点符号化モード又はプレースホルダーコード符号化モードを含み、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たしている場合に、前記現在符号化対象ノードの符号化モードは孤立点符号化モードであり、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たしていない場合に、前記現在符号化対象ノードの符号化モードはプレースホルダーコード符号化モードである。
【0077】
選択的に、前記ポイントクラウド符号化装置は、第1実行モジュールをさらに含み、前記第1実行モジュールは、前記現在符号化対象ノードの符号化モードが孤立点符号化モードである場合に、
前記現在符号化対象ノードが非孤立ノードであると、プレースホルダーコード符号化を行う動作、
前記現在符号化対象ノードが孤立ノードであると、孤立点符号化を行う動作を実行するために使用される。
【0078】
本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化装置は、
図4の方法の実施例における各プロセスを実現でき、繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0079】
説明すべきことは、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド復号化方法は、ポイントクラウド復号化装置、又は当該ポイントクラウド復号化装置におけるポイントクラウド復号化方法を実行するための制御モジュールにより実行されてもよい点である。本願の実施例では、ポイントクラウド復号化装置によりポイントクラウド復号化方法を実行することを例として、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド復号化装置を説明する。
【0080】
図8を参照し、
図8は、本願の実施例によって提供されるポイントクラウド復号化装置の構成図である。
図8に示すように、ポイントクラウド復号化装置800は、
ターゲットキューの中で現在復号化対象ノードを取得するための第2取得モジュール801であって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、復号化対象であるN番目
のポイントクラウド
フレームの復号化済みノードに対応する幾何情報であり、Nが1より大きい整数である第2取得モジュール801と、
前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たすか否かにより、前記現在復号化対象ノードの復号化モードを決定するための第2決定モジュール802と、を備え、
前記孤立点復号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、復号化済みノードのうちの、前記現在復号化対象ノードに関連するノードである。
【0081】
選択的に、前記ターゲットノードは、
第1ノードの子ノードであって、前記第1ノードが、第2幾何情報に対応するツリー構造における前記現在復号化対象ノードに対応するノードであり、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報である第1ノードの子ノード、
前記第1ノードの隣接ノード、
前記第1ノードの隣接ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む。
【0082】
選択的に、第1ノードの隣接ノードは、
前記第1ノードの兄弟ノード、
前記第1ノードの親ノードに対応する兄弟ノードの子ノードのうちの少なくとも1つを含む。
【0083】
選択的に、前記ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことは、
前記ターゲットノードの占有ノード数が第1閾値より小さいこと、
第2幾何情報における前記ターゲットノードに対応する空間ブロック内に位置する点の数が第2閾値より小さいことであって、前記第2幾何情報が、前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する参照ポイントクラウドフレームの再構築幾何情報であることのうちの少なくとも1つを含む。
【0084】
選択的に、前記孤立点復号化条件は、
前記N番目のポイントクラウドフレームに対応する幾何ヘッダー情報の直接復号化識別子がプリセット値であること、
前記現在復号化対象ノードに対応する空間ブロックのL個の方向の辺長がプリセット最小辺長より大きい場合に、ターゲット点の復号化対象モートンコードの桁数の和がLのプリセット倍より大きいことであって、前記ターゲット点が、第1幾何情報における前記現在復号化対象ノードに対応する空間ブロック内に位置する点を含み、Lが自然数であることをさらに含む。
【0085】
選択的に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードは、孤立点復号化モード又はプレースホルダーコード復号化モードを含み、前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たしている場合に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードは孤立点復号化モードであり、前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たしていない場合に、前記現在復号化対象ノードの復号化モードはプレースホルダーコード復号化モードである。
【0086】
選択的に、前記ポイントクラウド復号化装置は、第1実行モジュールをさらに含み、前記第1実行モジュールは、前記現在復号化対象ノードの復号化モードが孤立点復号化モードである場合に、
前記現在復号化対象ノードが非孤立ノードであると、プレースホルダーコード復号化を行う動作、
前記現在復号化対象ノードが孤立ノードであると、孤立点復号化を行う動作を実行するために使用される。
【0087】
本願の実施例によって提供されるポイントクラウド復号化装置は、
図6の方法の実施例における各プロセスを実現でき、繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0088】
本願の実施例におけるポイントクラウド復号化装置は、装置、オペレーティングシステムを有する装置又は電子機器であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。当該装置は、モバイル端末であっても、又は非モバイル端末であってもよい。例示的に、モバイル端末は、上記に挙げられた端末のタイプを含んでもよいが、それに限定されない。非モバイル端末は、サーバ、ネットワークアタッチストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer,PC)、テレビジョン(Television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本願の実施例では具体的に限定しない。
【0089】
本願の実施例によって提供されるポイントクラウド符号化装置及びポイントクラウド復号化装置は、
図4~
図6の方法の実施例の実現する各プロセスを実現し、且つ同じ技術効果を達成することができる。繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0090】
選択的に、
図9に示すように、本願の実施例は、プロセッサ901と、メモリ902と、メモリ902に記憶され且つ前記プロセッサ901で実行可能なプログラム又はコマンドとを含む通信機器900をさらに提供し、例えば、当該プログラム又はコマンドがプロセッサ901により実行される時、上記のポイントクラウドの幾何情報符号化方法又はポイントクラウドの幾何情報復号化方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術効果を達成できる。繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0091】
本願の実施例は、プロセッサと通信インタフェースとを含む端末であって、プロセッサは、ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得する動作であって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目
のポイントクラウド
フレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数である動作と、前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定する動作と、を実行するために使用され、前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードであり、又は、プロセッサは、ターゲットキューの中で現在復号化対象ノードを取得する動作であって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、復号化対象であるN番目
のポイントクラウド
フレームの復号化済みノードに対応する幾何情報であり、Nが1より大きい整数である動作と、前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たすか否かにより、前記現在復号化対象ノードの復号化モードを決定する動作と、を実行するために使用され、前記孤立点復号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、復号化済みノードのうちの、前記現在復号化対象ノードに関連するノードである、端末をさらに提供する。当該端末の実施例は、上記の端末側の方法の実施例に対応し、上記の方法の実施例の各実施プロセスと実施形態はいずれも当該端末の実施例に適用し、且つ同じ技術効果を達成することができる。具体的に、
図10は、本願の各実施例を実現する端末のハードウェアの構成図である。
【0092】
当該端末1000は、高周波ユニット1001、ネットワークモジュール1002、オーディオ出力ユニット1003、入力ユニット1004、センサ1005、表示ユニット1006、ユーザ入力ユニット1007、インタフェースユニット1008、メモリ1009、及びプロセッサ1010等のうちの少なくとも一部の部材を含むが、それらに限定されない。
【0093】
当業者であれば、端末1000は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1010に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができることが理解可能である。
図10に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0094】
なお、本願の実施例では、入力ユニット1004は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)、及びマイクロホンを含んでもよい。表示ユニット1006は表示パネルを含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等の形態で表示パネルを構成することができる。ユーザ入力ユニット1007は、タッチパネル及び他の入力機器を含む。タッチパネルはタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネルは、タッチ検出装置とタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。他の入力機器は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは詳細な説明を省略する。
【0095】
本願の実施例では、高周波ユニット1001は、ネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ1010で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット1001は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、送受信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。
【0096】
メモリ1009は、ソフトウェアプログラム又はコマンド、及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ1009は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション又はコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム又はコマンド記憶領域と、データ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ1009は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリを含んでもよい。そのうち、非揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)、又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスが挙げられる。
【0097】
プロセッサ1010は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ1010に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション又はコマンド等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するベースバンドプロセッサなどのモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ1010に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0098】
プロセッサ1010は、
ターゲットキューの中で現在符号化対象ノードを取得する動作であって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、符号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの幾何情報の前処理に基づいて得られたものであり、Nが1より大きい整数である動作と、
前記現在符号化対象ノードが孤立点符号化条件を満たすか否かにより、前記現在符号化対象ノードの符号化モードを決定する動作と、を実行するために使用され、
前記孤立点符号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、符号化済みノードのうちの、前記現在符号化対象ノードに関連するノードである。
【0099】
又は、プロセッサ1010は、
ターゲットキューの中で現在復号化対象ノードを取得する動作であって、前記ターゲットキューが、第1幾何情報に基づいて構築されたツリー構造における対応する空間ブロックの占有ノードを含み、前記第1幾何情報が、復号化対象であるN番目のポイントクラウドフレームの復号化済みノードに対応する幾何情報であり、Nが1より大きい整数である、動作と、
前記現在復号化対象ノードが孤立点復号化条件を満たすか否かにより、前記現在復号化対象ノードの復号化モードを決定する動作と、を実行するために使用され、
前記孤立点復号化条件が、ターゲットノードの占有状況がプリセット条件を満たすことを含み、前記ターゲットノードが、復号化済みノードのうちの、前記現在復号化対象ノードに関連するノードである。
【0100】
なお、上記のプロセッサ1010は、
図4と
図6の方法の実施例の実現する各プロセスを実現できる。繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0101】
本願の実施例は、プログラム又はコマンドが記憶されており、当該プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行される時、上記のポイントクラウド符号化方法又はポイントクラウド復号化方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術効果を達成できる可読記憶媒体をさらに提供する。繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0102】
前記プロセッサは、上記の実施例において説明された端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどのようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0103】
本願の実施例は、非一時的な可読記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで上記のポイントクラウド符号化方法又はポイントクラウド復号化方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術効果を達成できるコンピュータプログラム製品をさらに提供する。繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0104】
また、本願の実施例は、プロセッサと通信インタフェースとを含むチップであって、前記通信インタフェースと前記プロセッサとが結合され、前記プロセッサが、プログラム又はコマンドを実行して、上記のポイントクラウド符号化方法又はポイントクラウド復号化方法の実施例の各プロセスを実現するために使用され、且つ同じ技術効果を達成できるチップを提供する。繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0105】
なお、本願の実施例に記載されるチップは、システムオンチップ、システムチップ、チップシステム又はSoC等とも呼ばれる。
【0106】
また、本願の実施例は、非一時的な可読記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで上記のポイントクラウド符号化方法又はポイントクラウド復号化方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術効果を達成できるプログラム製品を提供する。繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0107】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、本願の実施形態における方法及び装置の範囲は、ここで示された又は議論された順番に機能を実行することに限定されず、関連する機能によっては、ほぼ同時に、或いは反対の順番に機能を実行することをさらに含んでもよい。例えば、説明順と異なる順番に上記の方法を実行してもよく、さらに、各ステップを添加し、省略し、又は組み合わせてもよい。また、一部の例示を参照して説明した特徴を、他の例示に組み合わせてもよい。
【0108】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はコンピュータソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又は基地局等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0109】
以上、図面を参照しながら本願の実施例を説明したが、本願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本願の示唆をもとに、当業者が本願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。