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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-14
(45)【発行日】2024-11-22
(54)【発明の名称】センサユニットおよびセンサシステム
(51)【国際特許分類】
   G01F 1/20 20060101AFI20241115BHJP
【FI】
G01F1/20 G
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2024097473
(22)【出願日】2024-06-17
【審査請求日】2024-06-21
(31)【優先権主張番号】P 2023218362
(32)【優先日】2023-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000226242
【氏名又は名称】日機装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141173
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 啓一
(72)【発明者】
【氏名】小澤 和広
【審査官】羽飼 知佳
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-114428(JP,A)
【文献】国際公開第2016/114264(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第104606740(CN,A)
【文献】特開2020-003274(JP,A)
【文献】実開昭63-170447(JP,U)
【文献】中国実用新案第204017020(CN,U)
【文献】特開2008-232741(JP,A)
【文献】実開昭54-125983(JP,U)
【文献】特開2015-169603(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防爆エリアに配置されたサイトグラスを通過する液体を検知するセンサユニットであって、
前記サイトグラスは、
前記液体を滴下する筒状のノズルと、
前記ノズルと対向するように配置される覗窓と、
を備えて、
前記サイトグラスには、
前記サイトグラスの上方向に配置されて、前記ノズルに供給される前記液体が流れる金属製の導入配管と、
前記サイトグラスの下方向に配置されて、前記ノズルから滴下された前記液体が流れる金属製の導出配管と、
が接続されて、
前記防爆エリアに、前記覗窓に対向するように配置されるセンサと、
前記サイトグラスに間接的に取り付けられて、前記センサを保持する取付部材と、
前記サイトグラスを収容する筐体と、
前記筐体を前記導入配管と前記導出配管それぞれに取り付ける複数の筐体締結部材と、
を有してなり、
前記センサは、
光電センサであり、
前記防爆エリアに対応する防爆構造と、
前記覗窓を介して、前記液体に向けて光ビームを放射する発光部と、
前記覗窓を介して、前記サイトグラスの内側からの内部光を受光して、前記内部光に応じた電気信号を生成する受光部と、
生成された前記電気信号に基づいて、前記液体の滴下の有無のうち、いずれか一方を示す検出信号を生成して、非防爆エリアに配置される機器に前記検出信号を出力する信号処理回路と、
前記発光部と前記受光部と前記信号処理回路とを収容するセンサ筐体と、
を備えて、
前記発光部は、
前記光ビームを放射する単一の発光素子、
を備えて、
前記受光部は、
前記内部光を受光する単一の受光素子、
を備えて、
前記筐体は、
前記覗窓の少なくとも一部に対向するように配置される第1壁部と、
前記筐体締結部材により、前記導入配管を挟み込むように前記導入配管に取り付けられる第1挟持部と、
前記筐体締結部材により、前記導出配管を挟み込むように前記導出配管に取り付けられる第2挟持部と、
を備えて、
前記第1壁部は、
前記光ビームと前記内部光とが通過可能な通過部、
を備えて、
前記取付部材は、前記光ビームが、前記液体に向けて放射されるように、前記ノズルに対する前記センサの位置を変更可能に、前記センサを保持して
前記センサは、前記筐体の外方向に、前記通過部に対向するように配置されて、
前記取付部材は、
前記センサを保持する保持部材と、
前記保持部材を前記第1壁部に取付ける第1締結部材と、
前記センサを前記保持部材に取り付ける第2締結部材と、
を備えて、
前記ノズルに対する前記センサの位置は、
前記筐体締結部材が緩められたとき、上下方向に調整可能であり、
前記第1締結部材が緩められたとき、上下方向を含む前記第1壁部に平行な方向に調整可能であり、
前記第2締結部材が緩められたとき、上下方向と、前記第1壁部に平行な方向と、に直交する方向に調整可能であり、
前記第1締結部材が緩められたときの上下方向の調整量は、前記筐体締結部材が緩められたときの上下方向の調整量よりも小さい、
センサユニット。
【請求項2】
前記液体の滴下方向において、前記受光部は、前記センサ筐体内に前記発光部と並んで配置される、
請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項3】
前記発光部は、IEC60079-28:2015に準拠した放射パワーの前記光ビームを放射する、
請求項1に記載のセンサユニット。
【請求項4】
前記サイトグラスは、
前記ノズルに対して、前記覗窓の反対側に配置される第2覗窓、
を備えて、
前記筐体は、
前記第2覗窓の全面と、前記第1壁部と、に対向するように配置される第2壁部
を有してなる、
請求項に記載のセンサユニット。
【請求項5】
前記第2壁部は、
前記第2覗窓に対向する閉位置と、前記第2覗窓に対向しない開位置と、の間で移動可能な開閉蓋、
を備える、
請求項に記載のセンサユニット。
【請求項6】
防爆エリアに配置されたサイトグラスを通過する液体を検知するセンサシステムであって、
前記サイトグラスは、
前記液体を滴下する筒状のノズルと、
前記ノズルと対向するように配置される透明な覗窓と、
を備えて、
請求項1に記載のセンサユニットと、
前記センサユニットに接続されて、前記センサユニットからの検出信号が入力される機器と、
を有してなり、
前記機器は、非防爆エリアに配置される、
センサシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサユニットおよびセンサシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、天然ガスに付臭剤を添加する付臭設備のように、防爆エリア内において、極少流量の液体の流量を監視する場合、その流量は、一般的な流量計の下限値を下回る。そのため、作業者がサイトグラス内を通過する液体を目視で監視する方法が、一般的に採用されている。しかし、目視による監視は、作業員の勤務中にしか実行できない。一方、サイトグラス内を監視カメラで監視する場合、防爆構造を有する高額な監視カメラユニットが必要となる。また、映像の確認は作業員により実行されるため、流量の常時監視は難しい。
【0003】
これまでにも、光ファイバおよび光電センサを用いて、防爆エリア内における極少流量の液体の流量を監視する方法が、提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5579945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された監視方法は、サイトグラス内を通過(落下)する液滴を、光を用いて検出している。同監視方法では、アンプユニットは非防爆エリアに配置されていて、光ファイバユニットのみが防爆エリアに延ばされている。そのため、アンプユニットには、防爆構造が不要となる。また、流量を電気的に監視するため、流量の常時監視が可能となる。しかしながら、監視対象は、落下する小さな液滴である。また、液滴は、サイトグラスの内部に配置されるノズルから滴下されるが、ノズルの形状はサイトグラスの種類ごとに変わり得る。さらに、サイトグラス(ノズル)の大きさは、液体の配管サイズに応じて、変わる。そのため、液滴を精度よく検出するためには、サイトグラスごとに、光ファイバユニットの位置調整が必要となる。このように、同液滴の検出精度の向上には、さらなる改善の余地がある。
【0006】
本発明は、精度よくサイトグラス内を通過する極小流量の液体を検知可能なセンサユニットおよびセンサシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施態様におけるセンサユニットは、防爆エリアに配置されたサイトグラスを通過する液体を検知するセンサユニットであって、前記サイトグラスは、前記液体を滴下する筒状のノズルと、前記ノズルと対向するように配置される覗窓と、を備えて、前記サイトグラスには、前記サイトグラスの上方向に配置されて、前記ノズルに供給される前記液体が流れる金属製の導入配管と、前記サイトグラスの下方向に配置されて、前記ノズルから滴下された前記液体が流れる金属製の導出配管と、が接続されて、前記防爆エリアに、前記覗窓に対向するように配置されるセンサと、前記サイトグラスに間接的に取り付けられて、前記センサを保持する取付部材と、前記サイトグラスを収容する筐体と、前記筐体を前記導入配管と前記導出配管それぞれに取り付ける複数の筐体締結部材と、を有してなり、前記センサは、光電センサであり、前記防爆エリアに対応する防爆構造と、前記覗窓を介して、前記液体に向けて光ビームを放射する発光部と、前記覗窓を介して、前記サイトグラスの内側からの内部光を受光して、前記内部光に応じた電気信号を生成する受光部と、生成された前記電気信号に基づいて、前記液体の滴下の有無のうち、いずれか一方を示す検出信号を生成して、非防爆エリアに配置される機器に前記検出信号を出力する信号処理回路と、前記発光部と前記受光部と前記信号処理回路とを収容するセンサ筐体と、を備えて、前記発光部は、前記光ビームを放射する単一の発光素子、を備えて、前記受光部は、前記内部光を受光する単一の受光素子、を備えて、前記筐体は、前記覗窓の少なくとも一部に対向するように配置される第1壁部と、前記筐体締結部材により、前記導入配管を挟み込むように前記導入配管に取り付けられる第1挟持部と、前記筐体締結部材により、前記導出配管を挟み込むように前記導出配管に取り付けられる第2挟持部と、を備えて、前記第1壁部は、前記光ビームと前記内部光とが通過可能な通過部、を備えて、前記取付部材は、前記光ビームが、前記液体に向けて放射されるように、前記ノズルに対する前記センサの位置を変更可能に、前記センサを保持して前記センサは、前記筐体の外方向に、前記通過部に対向するように配置されて、前記取付部材は、前記センサを保持する保持部材と、前記保持部材を前記第1壁部に取付ける第1締結部材と、前記センサを前記保持部材に取り付ける第2締結部材と、を備えて、前記ノズルに対する前記センサの位置は、前記筐体締結部材が緩められたとき、上下方向に調整可能であり、前記第1締結部材が緩められたとき、上下方向を含む前記第1壁部に平行な方向に調整可能であり、前記第2締結部材が緩められたとき、上下方向と、前記第1壁部に平行な方向と、に直交する方向に調整可能であり、前記第1締結部材が緩められたときの上下方向の調整量は、前記筐体締結部材が緩められたときの上下方向の調整量よりも小さい、センサユニットである。
【0008】
本発明の一実施態様におけるセンサシステムは、防爆エリアに配置されたサイトグラスを通過する液体を検知するセンサシステムであって、前記サイトグラスは、前記液体を滴下する筒状のノズルと、前記ノズルと対向するように配置される覗窓と、を備えて、上記センサユニットと、前記センサユニットに接続されて、前記センサユニットからの検出信号が入力されるバリアリレーと、前記バリアリレーに接続されて、前記バリアリレーに中継された前記検出信号に基づいて、前記液体の滴下の異常を報知する報知部と、を有してなり、前記バリアリレーと前記報知部とは、非防爆エリアに配置される、センサシステムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、精度よくサイトグラス内を通過する極小流量の液体を検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係るセンサシステムの実施の形態を示す、センサシステムの構成図である。
図2】上記センサシステムの機能ブロック図である。
図3】本発明に係るセンサユニットの実施の形態を示す、センサユニットの模式正面図である。
図4】上記センサユニットの図3のAA線における模式断面図である。
図5】上記センサユニットが備える第1取付部材の図3のCC線における模式断面図である。
図6】上記センサユニットが備える第2取付部材の図3のDD線における模式断面図である。
図7】上記センサユニットが備えるセンサの位置調整方法に含まれる、光ビームの位置の微調整方法を説明する模式図である。
図8】位置調整後のセンサによる対象液の検知状態の確認結果を示す模式図である。
図9】本発明に係るセンサユニットの第1変形例を示す、センサユニットの模式断面図である。
図10】本発明に係るセンサユニットの第2変形例を示す、センサユニットの模式側面図である。
図11図10のセンサユニットが備える取付部材および筐体の模式分解斜視図である。
図12】本発明に係るセンサユニットの第3変形例を示す、センサユニットの模式正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係るセンサシステム(以下「本システム」という。)およびセンサユニット(以下「本ユニット」という。)の実施の形態が、以下に説明される。以下の説明において、各図面は、適宜参照される。各図面において、同一の部材および要素については同一の符号が付されて、重複する説明は省略される。また、各要素の寸法比率は、説明の便宜上、誇張されている場合が有り、各図面に示されている比率に限定されない。
【0012】
以下の説明および図面において、特に断りがない限り、空間において相互に直交する3軸がX軸、Y軸およびZ軸であるとき、X軸およびY軸は水平方向に平行であり、Z軸は上下方向に平行である。「X軸方向」はX軸に沿う方向であり、「+X方向」はX軸方向の一方向であり、「-X方向」はX軸方向の他方向である。「Y軸方向」はY軸に沿う方向であり、「+Y方向」はY軸方向の一方向であり、「-Y方向」はY軸方向の他方向である。「Z軸方向」は、Z軸に沿う方向であり、上下方向である。各図面において、座標系の二重丸は、その図面における奥行側を示している。
【0013】
●センサシステム●
本システムの実施の形態が、ガスに付臭剤を添加する付臭設備に本システムが用いられている場合を例に、以下に説明される。付臭設備は、防爆エリアに配置されている。
【0014】
●センサシステムの構成
図1は、本システムの実施の形態を示す、本システムの構成図である。
図2は、本システムの機能ブロック図である。
図1は、説明の便宜上、サイトグラスSのうち、外部から視認できない一部の部材を破線で示している。
【0015】
本システム1は、防爆エリアA1に配置されている付臭設備(不図示。以下同じ。)が備えるサイトグラスSの内側を通過(落下)する対象液Lを検知する。本システム1は、本ユニット2、バリアリレー6、外部装置7、および信号線8を有してなる。本ユニット2の構成は、後述される。
【0016】
「サイトグラスS」は、公知のノズル式のサイトグラスである。そのため、以下の説明では、サイトグラスSの構成の概要のみが説明されて、同構成の詳細な説明は省略される。サイトグラスSは、ノズルS1、管体S2、2個の覗窓S3,S4、接続部S5,S6、4個のボルトB、8個のナットNを備える。
【0017】
ノズルS1は、管体S2の内側に対象液Lを滴下する。ノズルS1は、上下方向に沿って管体S2の内側に配置されている。ノズルS1の形状は、円筒状である。ノズルS1の下端部の開口端面S1aは、上下方向に対して傾斜するように形成されている傾斜端面である。すなわち、ノズルS1は、傾斜端面を構成している開口端面S1aを備える。上下方向において、開口端面S1aは、管体S2の略中央部に位置している。管体S2は、ノズルS1を収容する。覗窓S3,S4は、管体S2の内側を管体S2の外部から視認可能に、ノズルS1を挟み込むように、管体S2の開口面S2a,S2bに取り付けられている。すなわち、覗窓S3,S4は、上下方向と直交するY軸方向において、ノズルS1と対向するように配置されている。覗窓S3,S4は、透明なガラス窓S3a,S4a、およびガラス窓S3a,S4aを保持する保持枠S3b,S4bを備える。覗窓S3は+Y方向に向けられていて、覗窓S4は-Y方向に向けられている。覗窓S3,S4は、上下方向に平行に配置されている。覗窓S3は本発明における覗窓の一例であり、覗窓S4は本発明における第2覗窓の一例である。接続部S5は、導入配管L1を介して、対象液Lの供給元(例えば、ポンプ)と接続されている。導入配管L1は、ノズルS1に供給される対象液Lが流れる、金属製の管である。導入配管L1は、サイトグラスSの上方向に配置されていて、接続部S5に接続されている。接続部S6は、導出配管L2を介して、対象液Lの供給先(例えば、ガス配管)と接続されている。導出配管L2は、ノズルS1から滴下された対象液Lが流れる、金属製の管である。導出配管L2は、サイトグラスSの下方向に配置されていて、接続部S6に接続されている。ボルトBおよびナットNは、覗窓S3,S4を管体S2に取り付けている。ナットNは、各ボルトBの両端部側に取り付けられている。各ボルトBの両端部は、ナットNよりもY軸方向に突出している。ボルトBは、本発明における締結部材の一例である。以下の説明において、4個のボルトBそれぞれが特に区別されるとき、これらの末尾には符号「11」~「14」が付記される。
【0018】
「対象液L」は、液滴として、開口端面S1aからサイトグラスSの内側に滴下される液体である。本実施の形態において、対象液Lは、透明な付臭剤である。対象液Lは、本発明における液体の一例である。
【0019】
バリアリレー6は、防爆エリアA1に配置されているセンサ3からの検知信号を非防爆エリアA2に配置されている外部装置7に中継する、本質安全防爆構造の中継装置である。また、バリアリレー6は、センサ3に作動電流を供給するように構成されている。バリアリレー6は、可燃性ガスへの引火を引き起こす火花や配線の高温加熱を未然に防ぐ本質安全防爆構造を有している、公知のバリアリレーである。バリアリレー6は、非防爆エリアA2に配置されている。バリアリレー6は、ケーブル36を介してセンサ3に接続されていて、信号線8を介して外部装置7に接続されている。バリアリレー6は、本発明における機器の一例である。
【0020】
外部装置7は、バリアリレー6を介して受信する検知信号に基づいて、所定の動作(例えば、滴下状態の報知(表示灯の点灯/消灯、報知音の発出など)、滴下状態の記録、など)を実行する。外部装置7は、例えば、PC(Personal Computer)である。外部装置7は、非防爆エリアA2に配置されている。検知信号の詳細は、後述される。外部装置7は、本発明における機器の一例である。
【0021】
なお、本発明において、外部装置7は、PCに限定されない。すなわち、例えば、外部装置7は、PLC(Programmable Logic Controller)、または、警報装置でもよい。
【0022】
●センサユニット●
●センサユニットの構成
図3は、本ユニットの実施の形態を示す、本ユニット2の模式正面図である。
図4は、本ユニット2の図3のAA線における模式断面図である。
図3は、+Y方向から見た本ユニット2を示している。同図は、説明の便宜上、サイトグラスSを破線で示している。以下の説明において、図1および図2は、適宜参照される。
【0023】
本ユニット2は、サイトグラスSの内側を通過(落下)する対象液Lを検知する。本ユニット2は、センサ3、取付部材4、および背面シールド部材5を備える。
【0024】
センサ3は、防爆エリアA1に対応する本質安全防爆構造を備える、公知の光電センサである。センサ3は、例えば、竹中電子工業株式会社製の「ディスタンスセンサXDLN-S30R」である。センサ3は、筐体31、発光部32、受光部33、制御回路34、信号処理回路35、およびケーブル36を備える。
【0025】
筐体31は、発光部32、受光部33、制御回路34、および信号処理回路35を収容する。筐体31は、本発明におけるセンサ筐体の一例である。
【0026】
発光部32は、制御回路34の制御に基づいて、被放射対象(対象液L、開口端面S1aの下端部S1b)に対して、国際規格「IEC60079-28:2015」に準拠した光パワー(例えば、150mW未満)の光ビームLBを放射する。発光部32は、公知の発光素子32a、および透過窓32bを備える。透過窓32bは、光ビームLBを透過する。透過窓32bは、例えば、PC(polycarbonate)などの透明な合成樹脂製である。光ビームLBは、可視光である。
【0027】
受光部33は、センサ3の外部からの光(以下「外部光」という。)を受光して、受光した外部光に対応する電気信号を生成する。電気信号は、信号処理回路35に送信される。受光部33は、公知の受光素子33a、および透過窓33bを備える。透過窓33bは、外部光を透過する。透過窓33bは、例えば、PCなどの透明な合成樹脂製である。透過窓33bは、透過窓32bと同一仮想平面上に、透過窓32bと並んで配置されている。ここで、「外部光」は、サイトグラスSの内側から覗窓S3を介して受光部33に入光される光(以下「内部光」という。)を含む。内部光は、光ビームLBの被放射対象からの反射光を含む。
【0028】
制御回路34は、発光部32の動作を制御する公知の制御回路である。
【0029】
信号処理回路35は、例えば、受光素子33aからの電気信号に基づいて、受光素子33aが受光する外部光の光量の変化量を取得して、同変化量に基づいて対象液Lの存在(すなわち、滴下)を検知して、検知信号を生成する。検知信号は、ケーブル36を介して、バリアリレー6に送信される。
【0030】
ケーブル36は、信号処理回路35からの検知信号をバリアリレー6に送信する。
【0031】
取付部材4は、センサ3を保持すると共に、覗窓S3を+Y方向側から覆う。取付部材4は、第1取付部材41、第2取付部材42、2個のボルトB1,B2、8個のワッシャW1,W2,W3,W4,W5,W6,W7,W8、および6個のナットN1,N2,N3,N4,N5,N6を備える。第1取付部材41および第2取付部材42は、本発明における第1シールド部材の一例である。
【0032】
図5は、第1取付部材41の図3のCC線における模式断面図である。
以下の説明において、図1図4は、適宜参照される。同図は、説明の便宜上、ボルトB11,B12の一部を二点鎖線で示している。
【0033】
第1取付部材41は、第2取付部材42を保持する。第1取付部材41は、例えば、ステンレス鋼などの金属製である。第1取付部材41の形状は、上方視において、+X方向および+Y方向に凸となるL字状の、板状である。第1取付部材41は、スライド部41a、保持部41b、2個のスライド孔41c,41d、および2個の保持孔41e,41fを備える。
【0034】
第1取付部材41は、X軸方向およびZ軸方向(以下「XZ軸方向」という。)に沿う矩形板状のスライド部41a、および、Y軸およびZ軸方向(以下「YZ軸方向」という。)に沿う矩形板状の保持部41bで構成されている。スライド部41aは、保持部41bの+X方向に配置されている。
【0035】
スライド孔41c,41dは、サイトグラスSのボルトB11,B12が挿通される貫通孔である。スライド孔41c,41dの内径は、ボルトB11,B12の外径よりも大きく、後述されるXZ軸調整の移動量に基づいて、設定されている。スライド孔41c,41dは、スライド部41aのX軸方向における中央部の上端部および下端部に配置されている。Y軸方向視において、スライド孔41c,41dの位置は、ボルトB11,B12の位置と重複している。
【0036】
保持孔41e,41fは、ボルトB1,B2が挿通される貫通孔である。保持孔41e,41fは、保持部41bのY軸方向における中央部に、上下方向に並んで配置されている。
【0037】
図6は、第2取付部材42の図3のDD線における模式断面図である。
以下の説明において、図1図4は、適宜参照される。同図は、説明の便宜上、ボルトB1,B2,B13,B14の一部を二点鎖線で示している。
【0038】
第2取付部材42は、センサ3を保持する。第2取付部材42は、例えば、ステンレス鋼などの金属製である。第2取付部材42の形状は、上方視において、-X方向および+Y方向に凸となるL字状の、板状である。第2取付部材42は、スライド部42a、シールド部42b、2個のガイド孔42c,42d、2個のスライド孔42e,42f、および光通過孔42gを備える。
【0039】
第2取付部材42は、YZ軸方向に沿う矩形板状のスライド部42a、および、XZ軸方向に沿う矩形板状のシールド部42bで構成されている。スライド部42aは、シールド部42bの+X方向に配置されている。
【0040】
ガイド孔42c,42dは、ボルトB1,B2が挿通される貫通孔である。ガイド孔42c,42dの形状は、Y軸方向に縦長の長丸状である。ガイド孔42c,42dは、スライド部42aのY軸方向における中央部に、上下方向に並んで配置されている。X軸方向視において、ガイド孔42c,42dの位置は、第1取付部材41の保持孔41e,41fの位置と重複している。Y軸方向において、ガイド孔42c,42dの長さは、ボルトB1,B2の外径よりも大きく、後述されるY軸調整の移動量に基づいて、設定されている。
【0041】
スライド孔42e,42fは、ボルトB13,B14が挿通される貫通孔である。スライド孔42e,42fの内径は、ボルトB13,B14の外径よりも大きく、後述されるXZ軸調整の移動量に基づいて、設定されている。スライド孔42e,42fは、シールド部42bの-X方向側の端部の上端部および下端部に配置されている。Y軸方向視において、スライド孔42e,42fの位置は、ボルトB13,B14の位置と重複している。
【0042】
光通過孔42gは、センサ3からの光ビームLBおよび外部光を通過させる貫通孔である。光通過孔42gの形状は、上下方向に縦長の長方形状である。光通過孔42gは、シールド部42bの中央部に配置されている。
【0043】
第1取付部材41は、第2取付部材42の+X方向に、第2取付部材42に隣接して配置されている。保持部41bは、スライド部42aに当接している。ボルトB1は、+X方向側から、ワッシャW1、保持孔41e、ガイド孔42c、およびワッシャW2に挿通されている。ナットN1は、ボルトB1の先端部に取り付けられている。同様に、ボルトB2は、+X方向側から、ワッシャW3、保持孔41f、ガイド孔42d、およびワッシャW4に挿通されている。ナットN2は、ボルトB2の先端部に取り付けられている。その結果、第2取付部材42は、第1取付部材41に取り付けられている。このとき、Y軸方向視において、第1取付部材41および第2取付部材42の形状は、矩形状(正方形状)である。
【0044】
ボルトB11は、スライド孔41cおよびワッシャW5に挿通されている。ボルトB12は、スライド孔41dおよびワッシャW6に挿通されている。ボルトB13は、スライド孔42fおよびワッシャW7に挿通されている。ボルトB14は、スライド孔42eおよびワッシャW8に挿通されている。ナットN3は、ボルトB11の+Y方向側の端部に取り付けられている。ナットN4は、ボルトB12の+Y方向側の端部に取り付けられている。ナットN5は、ボルトB13の+Y方向側の端部に取り付けられている。ナットN6は、ボルトB14の+Y方向側の端部に取り付けられている。その結果、第1取付部材41および第2取付部材42は、ボルトB11~B14およびナットN3~N6を用いて、サイトグラスS(覗窓S3)を+Y方向側から覆うように、サイトグラスSに直接的に取り付けられている。このとき、スライド部41aおよびシールド部42bは覗窓S3の全面(光通過孔42gが対向している部分を除く)に対向して配置されていて、シールド部42bはガラス窓S3aの大部分を+Y方向側から覆っている。
【0045】
ここで、センサ3は、光通過孔42gを+Y方向側から覆うように、シールド部42bに取り付けられている。このとき、センサ3(発光部32および受光部33)は、ガラス窓S3aに対向するように配置されていて、発光部32の光ビームLBが開口端面S1aの下端部S1bに照射されるように、シールド部42bに取り付けられている。すなわち、第1取付部材41および第2取付部材42は、センサ3と共に、覗窓S3の全面に対向している。発光部32は、受光部33の下方に、配置されている。すなわち、上下方向において、発光部32は、受光部33と並んで配置されている。換言すれば、ノズルS1から滴下される液滴(対象液L)の落下方向において、発光部32は、受光部33と並んで配置されている。
【0046】
背面シールド部材5は、覗窓S4を-Y方向側から覆う。背面シールド部材5は、支持部材51、開閉蓋52、および4個のナットN7,N8(2個は不図示。以下同じ。)を備える。
【0047】
支持部材51は、開閉蓋52を支持する。支持部材51は、例えば、ステンレス鋼などの金属製である。支持部材51の形状は、XZ軸方向に沿う矩形板状である。支持部材51は、1個の中央孔51aおよび4個の挿通孔(不図示)を備える。
【0048】
中央孔51aは、支持部材51を貫通する貫通孔である。中央孔51aは、支持部材51の中央に配置されている。中央孔51aの形状は、例えば、円形状である。Y軸方向視において中央孔51aの大きさは、ガラス窓S4aの大きさと略同じである。中央孔51aは、ガラス窓S4aに対向するように配置されている。その結果、本システム1(本ユニット2)の使用者は、ガラス窓S4aを介して、支持部材51よりも-Y方向側から、ノズルS1から滴下される対象液Lを監視できる。
【0049】
開閉蓋52は、中央孔51aを開閉する蓋である。開閉蓋52は、例えば、ステンレス鋼などの金属製である。開閉蓋52の形状は、例えば、円板状である。開閉蓋52は、中央孔51aを開閉可能に、支持部材51の-Y方向側の面に支持されている。開閉蓋52が閉じているとき、開閉蓋52は、覗窓S4(ガラス窓S4a)に対向している閉位置に位置している。一方、開閉蓋52が開いているとき、開閉蓋52は、覗窓S4(ガラス窓S4a)に対向していない開位置に位置している。すなわち、開閉蓋52は、閉位置と開位置との間で移動可能となるように、支持部材51を介して、サイトグラスSに取り付けられている。
【0050】
ボルトB11~B14は、支持部材51の対応する挿通孔に挿通されている。4個のナットN7,N8は、対応するボルトB11~B14の-Y方向側の端部に取り付けられている。その結果、支持部材51は、覗窓S4を-Y方向側から覆うように、サイトグラスSに取り付けられている。開閉蓋52が閉じているとき、支持部材51および開閉蓋52は、覗窓S4の全面に対向して配置されている。すなわち、支持部材51および開閉蓋52は、本発明における第2シールド部材として機能している。
【0051】
●センサの位置調整方法
次に、センサ3の位置調整方法が、以下に説明される。以下の説明において、図1図6は、適宜参照される。
【0052】
センサ3の位置調整は、X軸方向およびZ軸方向における調整(以下「XZ軸調整」という。)、および、Y軸方向における調整(以下「Y軸調整」という。)を含む。センサ3の位置調整は、例えば、XZ軸調整、Y軸調整、の順に実行される。
【0053】
XZ軸調整では、先ず、ナットN3~N6が、緩められる。その結果、第1取付部材41および第2取付部材42(すなわち、第2取付部材42に取り付けられているセンサ3)は、スライド孔41c,41d,42e,42fの内径と、ボルトB11~B14の外径と、の差分の範囲内で、X軸方向およびZ軸方向(覗窓S3に平行な方向)に移動可能となる。
【0054】
次いで、光ビームLBが発光部32から放射されて、ノズルS1から対象液Lが滴下される。このとき、使用者は、開閉蓋52を開けることにより、サイトグラスS内を-Y方向側から視認できる。
【0055】
次いで、発光部32の位置が、目視により、調整される。具体的には、開口端面S1aの下端部S1b、および、開口端面S1aに表面張力で付着する、滴下直前の対象液Lが、光ビームLBのスポット径DLB図7参照)内に入るように、発光部32の位置が調整される。前述のとおり、開口端面S1aは傾斜しており、開口端面S1aの向きに応じて、光ビームLBの位置の微調整が必要となる。液滴は開口端面S1aの下端部S1bから滴下されるため、使用者は、同下端部S1bを光ビームLBの放射の目印とすることにより、XZ軸調整を目視で容易に実行できる。
【0056】
図7は、センサ3の位置調整方法に含まれる、XZ軸調整における光ビームLBの位置の微調整方法を説明する模式図である。同図は、説明の便宜上、ノズルS1が回転した状態を破線で示している。
図7に示されるように、滴下直前の対象液Lの位置は、開口端面S1aが+Y方向に向けられているときの同位置を基準として、開口端面S1aが+X方向に向けられると-X方向に移動して、開口端面S1aが-X方向に向けられると+X方向に移動する。対象液Lに放射されている光ビームLBのスポット径DLBは、ノズルS1に付着している対象液Lよりは大きい。しかし、スポット径DLBは、開口端面S1aの向きに応じて対象液Lが位置し得る範囲全てをカバーできる大きさを有していない。そのため、開口端面S1aの向きに応じて、光ビームLBの位置の微調整が必要となる。また、開口端面S1aの下端部S1bの位置や形状は、製造誤差などにより、サイトグラスSごとに変わり得る。さらに、ノズルS1の直径は、サイトグラスSの種類(サイトグラスSに接続される配管径)により、変わる。そのため、サイトグラスSごとに、光ビームLBの位置の調整は、必要となる。
【0057】
以下の説明において、主に参照される図面は、図1図6に戻る。
次いで、ナットN3,N4が締められて、第1取付部材41および第2取付部材42の位置が固定される。
【0058】
Y軸調整では、先ず、ナットN1,N2が、緩められる。その結果、第2取付部材42は、ボルトB1,B2の外径と、Y軸方向におけるガイド孔42c,42dの長さと、の差分の範囲内で、Y軸方向(覗窓S3に垂直な方向)に移動可能となる。
【0059】
次いで、滴下直前の対象液Lに放射されている光ビームLBのスポット径DLBが適切な大きさ(例えば、対象液Lの全体がスポット径DLB内に収まる大きさ)になるように、第2取付部材42の位置が調整される。次いで、ナットN1,N2が締められて、第1取付部材41に対する第2取付部材42の位置が固定される。次いで、ナットN5,N6が、光ビームLBの向きが変わらない程度に、仮止めされる。
【0060】
なお、Y軸調整において、第2取付部材42の位置は、スポット径DLBの大きさに関わらず、センサ3による対象液Lの検知状態が良好となる位置に調整されてもよい。
【0061】
次いで、ノズルS1からの対象液Lの滴下を停止して、開閉蓋52が閉じられる。次いで、ノズルS1の開口端面S1aに対象液Lが付着していない状態で、センサ3の初期設定が実行される。その結果、対象液Lの有無を判定する閾値が、設定される。この状態で、センサ3は、開口端面S1aに対象液Lが付着していない状態を背景として認識して、開口端面S1aに対象液Lが付着している状態を検知できる。
【0062】
このように、本ユニット2は、覗窓S3に平行な方向(XZ軸方向)、および覗窓S3に垂直な方向(Y軸方向)にセンサ3を移動させて、被放射対象に対するセンサ3の位置調整を可能としている。すなわち、第1取付部材41、第2取付部材42、スライド孔41c,41d,42e,42f、ボルトB1,B2、およびガイド孔42c,42dは、センサ3をX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に移動させる移動機構として機能している。センサ3の位置調整が実行されることにより、光ビームLBは滴下直前の対象液Lに向けて放射されて、センサ3は対象液Lの有無を精度よく検知できる。
【0063】
図8は、位置調整後のセンサ3による対象液Lの検知状態の確認結果を示す模式図である。
同図において、センサ3とガラス窓S3aとの間の距離(直近、70mm、120mm)、センサ3の向き(縦向き、横向き)、および開閉蓋52の位置(開位置、閉位置)が変更されたときの、センサ3による対象液Lの検知状態が「〇:検知可能」「×:検知不可能」により示されている。「設定1」は、開閉蓋52が閉位置に位置している状態で初期設定が実行されたこと、を示している。「設定2」は、開閉蓋52が開位置に位置している状態で初期設定が実行されたこと、を示している。「縦向き」は、受光部33が発光部32の上方に配置されている状態を示している。「横向き」は、X軸方向において、受光部33が発光部32に並んで配置されている状態を示している。「直近」は、センサ3が取付部材4により最もガラス窓S3aに近づけられているときの距離(例えば、約20mm)を示している。検知状態の確認において、呼び径が「15A」のサイトグラスSが、使用されている。第2取付部材42は、シールド部42bを備えていない。サイトグラスSは、屋内に配置されている。環境光の光源は、蛍光灯である。
【0064】
距離が「直近」のとき、センサ3は、全ての条件において、対象液Lを検知している。このとき、受光部33は主に内部光を受光しており、内部光には-Y方向側(覗窓S4側)からの環境光が影響を与えている。このように、距離が「直近」のとき、(主に開閉蓋52の位置による)環境光の変化による受光量の変化は、センサ3の検知状態に影響を与えていない。そのため、距離が「直近」のとき、センサユニット2は、シールド部42bおよび背面シールド部材5を備えていなくてもよい。
【0065】
距離が「70mm」のとき、センサ3は、開閉蓋52が初期設定時の位置に位置しているときのみ、対象液Lを検知している。このとき、受光部33は、内部光と共に、受光部33に直接入光される環境光も受光している。この環境光の影響により、開閉蓋52の位置による内部光の変化が、センサ3の検知状態に影響を与えているものと推測される。そのため、センサ3の位置がガラス窓S3aから遠ざかるとき、受光部33に向かう環境光の遮断は、センサ3の検知精度の向上に有効であると推測される。
【0066】
距離が「120mm」のとき、センサ3は、開閉蓋52が初期設定時の位置に位置していて、センサ3が「縦向き」に配置されているときのみ、対象液Lを検知している。そのため、センサ3の向きについては、「縦向き」が「横向き」よりも適している。
【0067】
なお、本発明において、センサ3の位置調整方法は、上記の内容に限定されない。すなわち、例えば、Y軸調整は実行されなくてもよく、Y軸調整の後にXZ軸調整が実行されてもよい。また、例えば、センサ3の初期設定は、開閉蓋52が開けられている状態で実行されてもよく、開口端面S1aに対象液Lが付着した状態で実行されてもよい。後者の場合、センサ3は、対象液Lが開口端面S1aに付着されていないとき(滴下直後)に、対象液Lの不存在を検知して、対象液Lが無いことを示す検知信号を送信してもよい。さらに、XZ軸調整において、対象液Lを滴下することなく、開口端面S1aの下端部S1bを基準に光ビームLBの位置が決められてもよい。
【0068】
●センサシステムの動作
次に、本システム1の動作が、以下に説明される。以下の説明において、図1図6は、適宜参照される。
【0069】
本システム1が動作しているとき、発光部32は、制御回路34の制御に基づいて、光ビームLBを放射している。受光部33は、外部光(内部光)を受光して、受光量に基づく電気信号を信号処理回路35に送信する。信号処理回路35は、電気信号に基づいて、外部光(内部光)の光量の変化量を取得して、同変化量と閾値とを比較して、検知信号を生成する。信号処理回路35は、例えば、変化量が閾値よりも大きいとき、対象液Lが有ることを示す検知信号を生成する。検知信号は、バリアリレー6を介して、外部装置7に送信される。外部装置7は、検知信号に基づいて、サイトグラスSを通過する対象液Lを監視する。すなわち、例えば、外部装置7は、所定時間間隔(例えば、対象液Lの滴下間隔の数回分の間隔)において、検知信号を受信しないとき、滴下状態の異常(不滴下)を報知する。また、例えば、外部装置7は、検知信号を受信する都度、受信時間を記憶することにより、滴下状態を記憶する。
【0070】
ここで、一般的に、極小流量の液体の液滴は、小さい。そのため、滴下中の液滴に光ビームLBが放射されると、小さな液滴が、光ビームLB内を瞬時に通過する。この場合、受光部33が受光する外部光の変化量は、微量となる。したがって、液滴の検出精度は、低下し得る。本システム1では、光ビームLBは、滴下中の対象液Lの液滴ではなく、滴下直前の対象液Lに放射されている。滴下直前の対象液Lの大きさは液滴の大きさと略同じであり、かつ、対象液Lは滴下されるまで大きくなりながら所定の位置(開口端面S1aの下方、かつ、開口端面S1aに隣接する位置:スポット径DLB内)に留まる。すなわち、対象液Lは、滴下されるまで光ビームLB内に留まる。そして、対象液Lが滴下された直後は、対象液Lは光ビームLB内に存在しない。したがって、対象液Lの滴下前後において、受光部33が受光する内部光は大きく変化する。その結果、センサ3は、対象液Lの有無、すなわち、滴下の有無を確実に検知できる。
【0071】
なお、本発明において、対象液Lの表面張力が小さい場合、対象液Lは滴下直前に開口端面S1aに十分に付着することなく、滴下される。この場合でも、対象液Lは、滴下前には、開口端面S1aの表面に、表面張力に応じる大きさで付着していて、滴下直後には、開口端面S1aに付着していない。そのため、滴下前後において、開口端面S1a(特に下端部S1b)における光の反射状態は対象液Lの有無により変化して、受光部33に受光される内部光は変化する。したがって、この場合でも、センサ3は、対象液Lの有無、すなわち、滴下の有無を確実に検知できる。
【0072】
また、サイトグラスSには、屋内の照明光や、窓からの太陽光などの環境光が照射され得る。環境光は、太陽の位置、季節、照明のON/OFFなどにより、頻繁に変化する。また、環境光の中には、光ビームLBの反射光よりも大きい光量を有するものも存在する。そのため、環境光が受光部33に受光されると、対象液Lの有無による内部光の微小な変化が環境光の変化に埋没して、センサ3は対象液Lの有無を誤検知し得る。本システム1では、スライド部41aおよびシールド部42bはセンサ3と共にX軸方向およびZ軸方向に移動して、シールド部42bはセンサ3と共にY軸方向に移動する。したがって、スライド部41aおよびシールド部42bは、センサ3の位置調整の前後において、覗窓S3を+Y方向から覆っている。同様に、開閉蓋52が閉められることにより、支持部材51および開閉蓋52は、覗窓S4を-Y方向から覆っている。その結果、Y軸方向側からの環境光は、スライド部41aおよびシールド部42bに遮断されて、覗窓S3,S4には直接的に入光されず、サイトグラスSの内側の明暗に大きな影響を与えない。また、受光部33は光通過孔42gのみを介して外部光を受光するため、受光部33は、受光精度に影響が出るような環境光を受光することなく、内部光を受光できる。その結果、本システム1では、受光部33は、環境光に変化が生じても、精度よく安定して対象液Lの有無を検知できる。
【0073】
さらに、対象液Lの滴下方向(上下方向)において、受光部33は、発光部32の上方に、発光部32と並んで配置されている。この構成では、図8に示されるとおり、受光部33は、対象液Lの通過(滴下)に基づく内部光の光量の変化を捉え易い。すなわち、センサ3の検知精度は、向上する。
【0074】
さらにまた、開閉蓋52が開けられることにより、使用者は、従来通りの目視によっても、対象液Lの滴下の有無を確認できる。
【0075】
●まとめ
以上説明された実施の形態によれば、本ユニット2は、センサ3および取付部材4を備える。センサ3は、光電センサであり、防爆エリアA1に、覗窓S3に対向するように配置されている。センサ3は、防爆エリアA1に対する本質安全防爆構造、筐体31、発光部32、受光部33、および信号処理回路35を備える。取付部材4は、サイトグラスSに直接的に取り付けられていて、発光部32からの光ビームLBが、対象液Lに向けて放射されるように、センサ3を保持している。この構成によれば、対象液Lは、滴下時に光ビームLB内を通過する。したがって、対象液Lの滴下前後において、受光部33が受光する外部光(主に反射光)は大きく変化する。その結果、センサ3は、対象液Lの有無、すなわち、滴下の有無を精度よく検知できる。
【0076】
また、以上説明された実施の形態によれば、対象液Lの滴下方向(上下方向)において、受光部33は、筐体31内に発光部32と並んで配置されている。この構成によれば、受光部33は、対象液Lの通過(滴下)に基づく内部光の光量の変化を捉え易い。すなわち、センサ3の検知精度は、向上する。
【0077】
さらに、以上説明された実施の形態によれば、発光部32は、IEC60079-28:2015に準拠した放射パワーの光ビームLBを放射する。この構成によれば、防爆エリアA1において、光ビームLBの放射が要因となる被放射対象の発火は、生じない。そのため、本システム1(本ユニット2)は、IEC60079-28:2015に適合する。
【0078】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、取付部材4は、光ビームLBが開口端面S1aの下端部S1bに付着している対象液Lに向けて放射されるように、ノズルS1に対するセンサ3の位置を変更可能に、センサ3を保持している。この構成によれば、対象液Lは、滴下されるまで光ビームLB内に留まる。そして、対象液Lが滴下された直後は、対象液Lは光ビームLB内に存在しない。したがって、対象液Lの滴下前後において、受光部33が受光する外部光(主に反射光)は大きく変化する。その結果、センサ3は、対象液Lの有無、すなわち、滴下の有無を確実に検知できる。すなわち、センサ3の検知精度は、向上する。
【0079】
さらにまた、以上説明された実施の形態によれば、取付部材4は、スライド孔41c,41d,42e,42f、ボルトB1,B2、およびガイド孔42c,42dを備える。この構成によれば、本システム1(本ユニット2)の使用者は、XZ軸調整およびY軸調整を容易に実行できる。
【0080】
さらにまた、取付部材4は、第1取付部材41および第2取付部材42を備える。第1取付部材41および第2取付部材42は、センサ3と共に、覗窓S3の全面に対向するように配置されている。この構成によれば、+Y方向から覗窓S3に向かう環境光は、第1取付部材41および第2取付部材42に遮断されて、覗窓S3(ガラス窓S3a)には直接的に入光されない。そのため、同環境光は、サイトグラスS内の明暗に大きな影響を与えない。また、受光部33は、同環境光の影響を受けていない内部光を受光できる。その結果、受光部33は、同環境光に変化が生じても、精度よく安定して対象液Lの有無を検知できる。
【0081】
さらにまた、本ユニット2は、支持部材51および開閉蓋52を備える。支持部材51および開閉蓋52は、覗窓S4に対向するように配置されている。開閉蓋52は、閉位置と開位置との間で移動可能となるように、支持部材51を介して、サイトグラスSに取り付けられている。この構成によれば、開閉蓋52が閉位置に位置しているとき、-Y方向から覗窓S4に向かう環境光は、支持部材51および開閉蓋52に遮断されて、覗窓S4(ガラス窓S4a)には直接的に入光されない。そのため、例えば、サイトグラスSの配置環境により環境光(例えば、西日など)が突発的に覗窓S4に入射されても、同環境光は、サイトグラスS内の明暗に大きな影響を与えない。また、受光部33は、同環境光の影響を受けていない内部光を受光できる。その結果、受光部33は、同環境光に変化が生じても、精度よく安定して対象液Lの有無を検知できる。さらに、開閉蓋52が開けられることにより、使用者は、目視により、対象液Lの滴下の有無を確認できる。
【0082】
さらにまた、第1取付部材41および第2取付部材42は、ボルトB11~B14を用いて、覗窓S3(サイトグラスS)に直接的に取り付けられている。この構成によれば、取付部材4の部品点数は、削減される。
【0083】
●変形例●
次に、センサユニットの変形例が、先に説明した実施の形態(以下「第1実施形態」という。)と異なる点を中心に、以下に説明される。以下の各変形例において、説明の便宜上、第1実施形態と同じ部材、および、共通する機能を有する部材には、第1実施形態と同じ符号が付されている。また、他の変形例と同じ部材、および、共通する機能を有する部材には、その変形例と同じ符号が付されている。以下の各変形例の説明において、図1図4は、適宜参照される。
【0084】
●第1変形例
図9は、本ユニットの第1変形例を示す、本ユニットの模式断面図である。
同図は、図4に示されている本ユニット2と同じ位置で切断された本ユニット2Aの模式断面を示している。第1変形例における本ユニット2Aは、本ユニット2Aが筐体9を備える点において、第1実施形態における本ユニット2と異なる。
【0085】
本ユニット2Aは、センサ3、取付部材4、および筐体9を備える。
【0086】
筐体9は、サイトグラスS、センサ3、および取付部材4を収容する。筐体9は、例えば、ステンレス鋼などの金属製である。筐体9の形状は、中空の直方体状である。筐体9は、第1筐体9a、第2筐体9b、および開閉蓋9cを備える。筐体9のうち、+Y方向側の半部は第1筐体9aを構成していて、-Y方向側の半部は第2筐体9bを構成している。第2筐体9bは、中央孔9dを備える。中央孔9dは、第2筐体9bを貫通する貫通孔である。中央孔9dは、ガラス窓S4aに対向するように配置されている。中央孔9dは、本発明における開口部の一例である。使用者は、ガラス窓S4aを介して、第2筐体9bよりも-Y方向側からノズルS1から滴下される対象液Lを監視できる。開閉蓋9cは、中央孔9dを開閉する蓋である。開閉蓋9cは、中央孔9dを閉じてガラス窓S4aに対向する閉位置と、中央孔9dを開放してガラス窓S4aに対向しない開位置と、の間で移動可能に、第2筐体9bに取り付けられている。第2筐体9bは支持部材51と共通する機能を有していて、中央孔9dは中央孔51aと共通する機能を有していて、開閉蓋9cは開閉蓋52と共通する機能を有している。
【0087】
第1筐体9aおよび第2筐体9bは、接続部S5,S6を挟み込むようにして、サイトグラスSに取り付けられる。その結果、筐体9は、サイトグラスS、センサ3、および取付部材4の全周を取り囲むように配置されている。このとき、筐体9は、サイトグラスS、センサ3、および取付部材4を収容している。
【0088】
このように、筐体9がサイトグラスSに取り付けられることにより、環境光は、筐体9に遮断されて、センサ3および覗窓S3,S4には入光されない。その結果、受光部33は、環境光の影響を受けていない内部光のみを受光できる。その結果、本システム1では、受光部33は、環境光に変化が生じても、さらに精度よく安定して対象液Lの有無を検知できる。
【0089】
なお、第1変形例において、筐体9は、開閉蓋9cおよび中央孔9dを備えていなくてもよい。
【0090】
また、第1変形例において、筐体9は、接続部S5の上面および接続部S6の下面に取り付けられていてもよい。
【0091】
●第2変形例
図10は、本ユニットの第2変形例を示す、本ユニットの模式側面図である。
図10は、-X方向から見た本ユニット2Bを示している。第2変形例における本ユニット2Bは、本ユニット2Bが筐体10を備える点において、第1実施形態における本ユニット2と異なる。以下の説明において、図1および図2は、適宜参照される。
【0092】
本ユニット2Bは、センサ3、取付部材4B、筐体10、2個の中間部材11,12、4個のボルトB25,B26,B27,B28(図11参照。以下同じ。)、および4個のナットN23,N24,N25,N26(図11参照。以下同じ。)を備える。
【0093】
図11は、取付部材4Bおよび筐体10の模式分解斜視図である。
同図は、説明の便宜上、サイトグラスS、導入配管L1、および導出配管L2を二点鎖線で示している。以下の説明において、図10は、図11と共に適宜参照される。
【0094】
取付部材4Bは、センサ3を保持する。取付部材4Bは、第3取付部材43、4個のボルトB21,B22,B23,B24、4個のワッシャW21,W22,W23,W24、および2個のナットN21,N22を備える。
【0095】
第3取付部材43は、センサ3を保持する。第3取付部材43は、例えば、ステンレス鋼などの金属製である。第3取付部材43の形状は、上方視において、+X方向および+Y方向に凸となるL字状の、板状である。第3取付部材43は、スライド部43a、保持部43b、2個のスライド孔43c,43d、および2個の保持孔43e,43fを備える。
【0096】
第3取付部材43は、XZ軸方向に沿う矩形板状のスライド部43a、および、YZ軸方向に沿う矩形板状の保持部43bで構成されている。スライド部43aは、保持部43bの+X方向に配置されている。
【0097】
スライド孔43c,43dは、ボルトB21,B22が挿通される貫通孔である。スライド孔43c,43dの形状は、X軸方向に縦長の長丸状である。スライド孔43c,43dは、スライド部43aのX軸方向における中央部に、上下方向に並んで配置されている。スライド孔43c,43dの大きさは、ボルトB21,B22の外径よりも大きく、XZ軸調整の移動量に基づいて、設定されている。
【0098】
保持孔43e,43fは、ボルトB23,B24が挿通される貫通孔である。保持孔43e,43fの形状は、Y軸方向に縦長の長丸状である。保持孔43e,43fは、保持部43bのY軸方向における中央部に、上下方向に並んで配置されている。保持孔43e,43fの大きさは、ボルトB23,B24の外径よりも大きく、Y軸調整の移動量に基づいて、設定されている。
【0099】
筐体10は、サイトグラスSを収容する。筐体10の形状は、-X方向に開口する矩形箱状である。筐体10は、例えば、ステンレス鋼などの金属製である。筐体10は、5個の壁部101,102,103,104,105、および4個の挟持部106,107,108,109を備える。
【0100】
壁部101,102の形状は、XZ軸方向に沿う矩形状の、板状である。壁部101は、矩形状の切欠部10a、および2個の挿通孔10b,10cを備える。切欠部10aは、壁部101の上下方向における中央部、かつ、-X方向側の半部に配置されている。挿通孔10b,10cは、壁部101の切欠部10aよりも+X方向に、上下方向に並んで配置されている。壁部102は、壁部101の-Y方向に、壁部101と対向するように配置されている。壁部101は本発明における第1壁部の一例であり、壁部102は本発明における第2壁部の一例であり、切欠部10aは本発明における通過部の一例である。
【0101】
壁部103の形状は、YZ軸方向に沿う矩形状の、板状である。壁部103は、壁部101,102の+X方向に、壁部101,102に隣接して配置されている。
【0102】
壁部104,105の形状は、X軸方向およびY軸方向(以下「XY軸方向」という。)に沿う矩形状の、板状である。壁部104は、壁部101~103の上方向に、壁部101~103に隣接して配置されている。壁部104は、矩形状の切欠部10dを備える。切欠部10dは、壁部104のY軸方向における中央部、かつ、-X方向側の半部に配置されている。壁部105は、壁部101~103の下方向に、壁部101~103に隣接して配置されている。壁部105は、矩形状の切欠部10eを備える。切欠部10eは、壁部105のY軸方向における中央部、かつ、-X方向側の半部に配置されている。切欠部10e,10dの大きさは、導入配管L1および導出配管L2の外径に基づいて、設定されている。
【0103】
壁部101~105それぞれは、隣接する壁部101~105と一体に成型されている。
【0104】
挟持部106~109の形状は、XZ軸方向に沿う矩形状の、板状である。挟持部106~109それぞれは、2個の挿通孔10f,10gを備える。挿通孔10f,10gは、挟持部106~109それぞれの上下方向における中央部に、X軸方向に並んで配置されている。挟持部106は、切欠部10dの+Y方向側の端部、かつ、壁部104の上方向に配置されている。挟持部107は、切欠部10dの-Y方向側の端部、かつ、壁部104の上方向に配置されている。挟持部108は、切欠部10eの+Y方向側の端部、かつ、壁部105の下方向に配置されている。挟持部109は、切欠部10eの-Y方向側の端部、かつ、壁部105の下方向に配置されている。挟持部106,107は相互に対向していて、挟持部108,109は相互に対向している。挟持部106,107は本発明における第1挟持部の一例であり、挟持部108,109は本発明における第2挟持部の一例である。
【0105】
挟持部106,107は壁部104と一体に成型されていて、挟持部108,109は壁部105と一体に成型されている。
【0106】
中間部材11は、挟持部106,107と導入配管L1との間に配置されていて、筐体10を支持している。中間部材11の形状は、直方体状である。中間部材11は、例えば、合成樹脂製である。中間部材11は、3個の挿通孔11a,11b,11cを備える。挿通孔11aは、中間部材11を上下方向に貫通する貫通孔である。挿通孔11aは、中間部材11のXY軸方向の中央部に配置されている。挿通孔11b,11cは、中間部材11をY軸方向に貫通する貫通孔である。挿通孔11b,11cは、中間部材11の上下方向の中央部に、X軸方向に並んで配置されている。中間部材11は、Y軸方向の中央部において、2個の半体111,112に分割可能である。
【0107】
中間部材12は、挟持部108,109と導出配管L2との間に配置されていて、筐体10を支持している。中間部材12の構成は、中間部材11の構成と共通する。すなわち、中間部材12は、3個の挿通孔12a,12b,12cを備えていて、2個の半体121,122に分割可能である。
【0108】
第3取付部材43は、壁部101の+Y方向に配置されている。ボルトB21は、挿通孔10b、スライド孔43c、およびワッシャW21に挿通されていて、ボルトB22は、挿通孔10c、スライド孔43d、およびワッシャW21に挿通されている。ナットN21はボルトB21に取り付けられていて、ナットN22はボルトB22に取り付けられている。その結果、第3取付部材43は、保持部43bが切欠部10aの+X方向側の端部に沿うように、壁部101(筐体10)の+Y方向側の面に取り付けられている。ボルトB23はワッシャW23および保持孔43eに挿通されていて、ボルトB24はワッシャW24および保持孔43fに挿通されている。センサ3は、ボルトB34,B24により、保持部43bの-X方向側の面に取り付けられている。
【0109】
導入配管L1は挿通孔11aに挿通されていて、導出配管L2は挿通孔12aに挿通されている。中間部材11は挟持部106,107の間に配置されていて、中間部材12は挟持部108,109の間に配置されている。ボルトB25は挟持部106,107の挿通孔10fおよび挿通孔11bに挿通されていて、ボルトB26は挟持部106,107の挿通孔10gおよび挿通孔11cに挿通されている。ナットN23はボルトB25に取り付けられていて、ナットN24はボルトB26に取り付けられている。ボルトB27は挟持部108,109の挿通孔10fおよび挿通孔12bに挿通されていて、ボルトB28は挟持部108,109の挿通孔10gおよび挿通孔12cに挿通されている。ナットN25はボルトB27に取り付けられていて、ナットN26はボルトB28に取り付けられている。その結果、挟持部106,107は中間部材11を介して導入配管L1を挟み込むように導入配管L1に取り付けられていて(挟持している)、挟持部108,109は中間部材12を介して導出配管L2を挟み込むように導出配管L2に取り付けられている(挟持している)。すなわち、筐体10は、導入配管L1および導出配管L2を介して、サイトグラスSに間接的に取り付けられている。つまり、筐体10は、導入配管L1および導出配管L2に支持されている。取付部材4Bは、筐体10、導入配管L1、および導出配管L2を介して、サイトグラスSに間接的に取り付けられている。
【0110】
サイトグラスSは、筐体10に収容されている。壁部101は、覗窓S3の一部に対向するようにサイトグラスSの+Y方向に配置されている。すなわち、壁部101は、本発明における第1シールド部材と共通する機能を有している。切欠部10aは、覗窓S3の+Y方向に配置されている。壁部102は、覗窓S4の全面に対向するようにサイトグラスSの-Y方向に配置されている。すなわち、壁部102は、本発明における第2シールド部材と共通する機能を有している。壁部103はサイトグラスSの+X方向に配置されていて、壁部104はサイトグラスSの上方向に配置されていて、壁部105はサイトグラスSの下方向に配置されている。センサ3は、覗窓S3に対向するように、覗窓S3および切欠部10aの+Y方向に配置されている。すなわち、センサ3は、筐体10の外方向に配置されている。光ビームLBは切欠部10aを通過して対象液Lに照射されて、内部光は切欠部10aを通過して受光部33に受光される。サイトグラスSは、5方向を筐体(壁部101~105)に囲まれている。そのため、環境光は、筐体9に遮断されて、覗窓S3,S4には入光され難い。その結果、内部光に対する環境光の影響は、少なくなる。その結果、本システム1では、受光部33は、環境光に変化が生じても、精度よく安定して対象液Lの有無を検知できる。
【0111】
このような構成を備える本ユニット2Bは、既設のサイトグラスSに対して、側方(+X方向)から容易に取付可能である。
【0112】
また、本ユニット2Bでは、センサ3の位置は、サイトグラスSに対する筐体10の位置の調整により、大まかに調整(粗調整)可能である。また、XZ軸調整は、スライド孔43c,43dに対するボルトB21,B22の位置調整により、実行可能である。Y軸調整は、保持孔43e,43fに対するボルトB23,B24の位置調整により、実行可能である。
【0113】
さらに、本ユニット2Bでは、筐体10の重心は、導入配管L1および導出配管L2の中心軸線からずれている。したがって、導入配管L1および導出配管L2には、筐体10による偏荷重が加えられている。前述のとおり、導入配管L1および導出配管L2は金属製であり、筐体10による偏荷重が加えられても、導入配管L1および導出配管L2は変形せず、サイトグラスSに対するセンサ3の位置も固定される。したがって、仮に、何らかの要因(例えば、設備内の機械振動、地震など)による振動がサイトグラスSに伝達されても、センサ3はサイトグラスSと共に振動して、同位置は変わらない。
【0114】
なお、第2変形例において、本ユニット2Bは、中間部材11,12を備えていなくてもよい。この場合、挟持部106~109は、導入配管L1および導出配管L2を挟持可能な凹凸形状を備えていてもよい。
【0115】
また、第2変形例において、筐体10は、壁部103を備えていなくてもよい。
【0116】
さらに、第2変形例において、筐体10は、導入配管L1および導出配管L2に取付可能であればよく、挟持部106~109を備えていなくてもよい。
【0117】
さらにまた、第2変形例において、中間部材11は、分割可能に構成されていなくてもよい。この場合、例えば、中間部材11は、挿通孔11aに代えて、導入配管L1が挿入可能なスリットを備えていてもよい。中間部材12も同様である。
【0118】
さらにまた、第2変形例において、挟持部107,109の挿通孔10f,10gは、雌ねじ孔でもよい。この場合、本ユニット2Bは、ナットN23~N26を備えていなくてもよい。
【0119】
●第3変形例
図12は、本ユニットの第3変形例を示す、本ユニットの模式正面図である。
図12は、+Y方向から見た本ユニット2Cを示している。第3変形例における本ユニット2Cは、本ユニット2Cが第2取付部材42を備えていない点において、第1実施形態における本ユニット2と異なる。以下の説明において、図1および図2は、適宜参照される。
【0120】
本ユニット2Cは、センサ3、取付部材4C、および背面シールド部材5を備える。
【0121】
取付部材4Cは、第1取付部材41C、2個のボルトB23,B24、2個のワッシャW5,W6および2個のナットN3,N4を備える。第1取付部材41Cは、スライド部41a、保持部41b、2個のスライド孔41c,41d(図5参照)、および2個の保持孔(不図示。以下同じ。)を備える。保持孔の構成は、保持孔43e,43fの構成と同じである。センサ3は、保持部41bの-X方向側の面に、B21,B22により取り付けられている。この構成では、XZ軸調整は第1変形例の取付部材4と同様に実行可能であり、Y軸調整は第2変形例の取付部材4Bと同様に実行可能である。
【0122】
●その他の実施形態●
なお、本発明において、発光部32は、サイトグラスSが配置されている場所の防爆環境に応じて、国際規格「IEC60079-28:2015」に準拠していない光パワーの光ビームLBを放射してもよい。
【0123】
また、本発明において、光ビームLBは、対象液Lと共に、ノズルS1の開口端面S1aにも放射されていてもよい。
【0124】
さらに、本発明において、光ビームLBは、ノズルS1から滴下された対象液Lに放射されていてもよい。
【0125】
さらにまた、本発明において、受光部33は、発光部32の下方に配置されていてもよい。
【0126】
さらにまた、本発明において、受光部33は、X軸方向において発光部32と並んで配置されていてもよい(センサ3の向きは「横向き」でもよい)。
【0127】
さらにまた、本発明において、取付部材4は、Y軸調整を実行可能な機構を備えていなくてもよい。すなわち、例えば、取付部材4は、第1取付部材41および第2取付部材42に代えて、覗窓S3を+Y方向側から覆うシールド部42bを備えていてもよい。この場合、スライド孔41c,41d,42e,42fは、同シールド部42bに配置されている。
【0128】
さらにまた、第2変形例および第3変形例において、センサ3は、図8に示されるように、ガラス窓S3aに近づけて配置されるとよい。
【0129】
さらにまた、本発明において、第1取付部材41は、ボルトB11,B12に代えて、ボルトB12,B13、ボルトB13,B14、またはボルトB11,B14に取り付けられていてもよい。この場合、第2取付部材42は、第1取付部材41の位置に対応して、ボルトB11,B14、ボルトB11,B12、またはボルトB12,B13に取り付けられていてもよい。
【0130】
さらにまた、本発明において、シールド部42bは、光通過孔42gの側方に配置される貫通孔、および、同貫通孔を開閉可能な蓋部材を備えていてもよい。この構成では、センサ3の位置調整において、使用者は、開閉蓋52を開けなくても、貫通孔を介して、光ビームLBを視認できる。
【0131】
さらにまた、本発明において、取付部材4は、ボルトB11~B14に代えて、第1取付部材41をXZ軸方向に移動可能にサイトグラスSに取り付ける専用部材を備えていてもよい。
【0132】
さらにまた、本発明において、取付部材4は、ボルトB11~B14およびナットNにより覗窓S3に取り付けられていてもよい。
【0133】
さらにまた、本発明において、取付部材4は、サイトグラスSに間接的に取り付けられていてもよい。
【0134】
さらにまた、本発明において、取付部材4は、ナットN5,N6およびワッシャW7,W8を備えていなくてもよい。
【0135】
さらにまた、本発明において、覗窓S4に入光される環境光がセンサ3の検知状態に影響を与えない環境下において、センサユニット2は、背面シールド部材5を備えていなくてもよい。
【0136】
さらにまた、本発明において、ボルトB11~B14は、サイトグラスSではなく、センサユニット2が備えていてもよい(センサユニット2用の専用品でもよい)。
【0137】
さらにまた、本発明において、取付部材4はセンサ3を3軸方向に移動可能に構成されていればよく、取付部材4の構成は第1実施形態の構成に限定されない。
【0138】
さらにまた、本発明において、ガイド孔42c,42dは、円形状でもよい。この場合、Y軸調整は、実行されなくてもよい。
【0139】
さらにまた、本発明において、ノズルS1の開口端面S1aは、水平方向に平行でもよい。
【0140】
さらにまた、本システム1が用いられる設備は、付臭設備に限定されない。
【0141】
さらにまた、本発明において、対象液Lは、透明な付臭剤に限定されない。すなわち、例えば、対象液Lは、着色された液体でもよい。
【0142】
●本発明の実施態様●
次に、以上説明した各実施形態から把握される本発明の実施態様について、各実施形態において記載された用語と符号とを援用しつつ、以下に記載する。
【0143】
本発明の第1の実施態様は、防爆エリア(例えば、防爆エリアA1)に配置されたサイトグラス(例えば、サイトグラスS)を通過する液体(例えば、対象液L)を検知するセンサユニット(例えば、センサユニット2,2A~2C)であって、前記サイトグラスは、前記液体を滴下する筒状のノズル(例えば、ノズルS1)と、前記ノズルと対向するように配置される覗窓(例えば、覗窓S3)と、を備えて、前記防爆エリアに、前記覗窓に対向するように配置されるセンサ(例えば、センサ3)と、前記サイトグラスに直接的または間接的に取り付けられて、前記センサを保持する取付部材(例えば、取付部材4,4B,4C)と、を有してなり、前記センサは、光電センサであり、前記防爆エリアに対応する防爆構造と、前記覗窓を介して、前記液体に向けて光ビーム(例えば、光ビームLB)を放射する発光部(例えば、発光部32)と、前記覗窓を介して、前記サイトグラスの内側からの内部光を受光して、前記内部光に応じた電気信号を生成する受光部(例えば、受光部33)と、生成された前記電気信号に基づいて、前記液体の滴下の有無のうち、いずれか一方を示す検出信号を生成して、非防爆エリア(例えば、非防爆エリアA2)に配置される機器(例えば、バリアリレー6、外部装置7)に前記検出信号を出力する信号処理回路(例えば、信号処理回路35)と、前記発光部と前記受光部と前記信号処理回路とを収容するセンサ筐体(例えば、筐体31)と、を備えて、前記取付部材は、前記光ビームが、前記液体に向けて放射されるように、前記センサを前記サイトグラスに取り付ける、センサユニットである。
この構成によれば、センサは、対象液の有無、すなわち、滴下の有無を確実に検知できる。
【0144】
本発明の第2の実施態様は、第1の実施態様において、前記液体の滴下方向において、前記受光部は、前記センサ筐体内に前記発光部と並んで配置される、センサユニットである。
この構成によれば、センサの検知精度は、向上する。
【0145】
本発明の第3の実施態様は、第1の実施態様において、前記発光部は、IEC60079-28:2015に準拠した放射パワーの前記光ビームを放射する、センサユニットである。
この構成によれば、本ユニットは、IEC60079-28:2015に適合する。
【0146】
本発明の第4の実施態様は、第1乃至第3のいずれか1つの実施態様において、前記取付部材は、前記光ビームが、前記ノズルの下端部(例えば、下端部S1b)に向けて放射されるように、前記ノズルに対する前記センサの位置を変更可能に、前記センサを保持する、センサユニットである。
この構成によれば、センサの検知精度は、向上する。
【0147】
本発明の第5の実施態様は、第4の実施態様において、前記取付部材は、前記センサと共に、前記覗窓の少なくとも1部に対向するように配置される第1シールド部材(例えば、第1取付部材41、第2取付部材42)、を備えて、前記センサは、前記第1シールド部材に保持される、センサユニット(例えば、センサユニット2,2C)である。
この構成によれば、受光部は、環境光に変化が生じても、精度よく安定して対象液の有無を検知できる。
【0148】
本発明の第6の実施態様は、第5の実施態様において、前記サイトグラスは、前記ノズルに対して、前記覗窓の反対側に配置される第2覗窓(例えば、覗窓S4)、を備えて、前記第2覗窓の全面に対向するように配置される第2シールド部材(例えば、支持部材51、開閉蓋52)、を有してなる、センサユニットである。
この構成によれば、受光部は、環境光に変化が生じても、精度よく安定して対象液の有無を検知できる。
【0149】
本発明の第7の実施態様は、第6の実施態様において、前記第2シールド部材は、前記第2覗窓に対向する閉位置と、前記第2覗窓に対向しない開位置と、の間で移動可能な開閉蓋(例えば、開閉蓋52)、を備える、センサユニットである。
この構成によれば、受光部は、同環境光に変化が生じても、精度よく安定して対象液の有無を検知できる。
【0150】
本発明の第8の実施態様は、第4の実施態様において、前記サイトグラスは、前記ノズルに対して、前記覗窓の反対側に配置される第2覗窓(例えば、覗窓S4)、を備えて、前記サイトグラスを収容する筐体(例えば、筐体10)、を有してなり、前記サイトグラスには、前記サイトグラスの上方向に配置されて、前記ノズルに供給される前記液体が流れる金属製の導入配管(例えば、導入配管L1)と、前記サイトグラスの下方向に配置されて、前記ノズルから滴下された前記液体が流れる金属製の導出配管(例えば、導出配管L2)と、が接続されて、前記筐体は、前記覗窓の少なくとも一部に対向するように配置される第1壁部(例えば、壁部101)と、前記第1壁部と対向するように配置されて、前記第2覗窓の全面と、前記第1壁部と、に対向するように配置される第2壁部(例えば、壁部102)と、前記導入配管を挟み込むように前記導入配管に取り付けられる第1挟持部(例えば、挟持部106,107)と、前記導出配管を挟み込むように前記導出配管に取り付けられる第2挟持部(例えば、挟持部108,109)と、を備えて、前記第1壁部は、前記光ビームと前記内部光とが通過可能な通過部(例えば、切欠部10a)、を備えて、前記センサは、前記筐体の外方向に、前記通過部に対向するように配置されて、前記筐体は、前記導入配管と前記導出配管とに取り付けられる、センサユニット(例えば、センサユニット2B)である。
この構成によれば、本ユニットは、既設のサイトグラスに対して、側方から容易に取付できる。
【0151】
本発明の第9の実施態様は、第5の実施態様において、前記サイトグラスは、前記ノズルが収容される管体(例えば、管体S2)と、前記覗窓を前記管体に取り付ける複数の締結部材(例えば、ボルトB11~B14)と、を備えて、前記第1シールド部材は、前記締結部材を用いて、前記覗窓に取り付けられる、センサユニットである。
この構成によれば、取付部材の部品点数は、削減される。
【0152】
本発明の第10の実施態様は、第5の実施態様において、前記サイトグラスの全周を取り囲むように配置されて、前記センサと前記サイトグラスと前記取付部材とを収容する筐体(例えば、筐体9)、を有してなる、センサユニット(例えば、センサユニット2A)である。
この構成によれば、受光部は、環境光に変化が生じても、さらに精度よく安定して対象液の有無を検知できる。
【0153】
本発明の第10の実施態様は、防爆エリア(例えば、防爆エリアA1)に配置されたサイトグラス(例えば、サイトグラスS)を通過する液体(例えば、対象液L)を検知するセンサシステム(例えば、センサシステム1)であって、前記サイトグラスは、前記液体を滴下する筒状のノズル(例えば、ノズルS1)と、前記ノズルと対向するように配置される覗窓(例えば、覗窓S3)と、を備えて、請求項1に記載のセンサユニット(例えば、センサユニット2,2A~2C)と、前記センサユニットに接続されて、前記センサユニットからの検出信号が入力される機器(例えば、バリアリレー6、外部装置7)と、を有してなり、前記機器は、非防爆エリア(例えば、非防爆エリアA2)に配置される、センサシステムである。
この構成によれば、センサは、対象液の有無、すなわち、滴下の有無を確実に検知できる。
【符号の説明】
【0154】
1 センサシステム
2 センサユニット
3 センサ
31 筐体(センサ筐体)
32 発光部
33 受光部
35 信号処理回路
4 取付部材
41 第1取付部材(第1シールド部材)
42 第2取付部材(第1シールド部材)
51 支持部材(第2シールド部材)
52 開閉蓋(第2シールド部材、開閉蓋)
6 バリアリレー(機器)
7 外部装置(機器)
2A センサユニット
9 筐体
2B センサユニット
4B 取付部材
10 筐体
10a 切欠部(通過部)
101 壁部(第1壁部)
102 壁部(第2壁部)
106,107 挟持部(第1挟持部)
108,109 挟持部(第2挟持部)
2C センサユニット
4C 取付部材
41C 第1取付部材(第1シールド部材)
A1 防爆エリア
A2 非防爆エリア
S サイトグラス
S1 ノズル
S2 管体
S3 覗窓
S4 覗窓(第2覗窓)
L1 導入配管
L2 導出配管

【要約】      (修正有)
【課題】精度よくサイトグラス内を通過する小流量の液体を検知する。
【解決手段】本発明に係るセンサユニット2は、防爆エリアに配置されたサイトグラスSを通過する液体Lを検知する。サイトグラスは、ノズルS1と覗窓S3とを備える。センサユニットは、覗窓に対向するように配置されるセンサ3と、センサをサイトグラスに取り付ける取付部材と、を有してなる。センサは、光電センサである。センサは、防爆エリアに対応する防爆構造と、発光部32と、サイトグラスの内側からの内部光に応じた電気信号を生成する受光部33と、生成された電気信号に基づいて、液体の滴下の有無を示す検出信号を生成して、非防爆エリアA2に配置される機器6に検出信号を出力する信号処理回路と、センサ筐体31と、を備える。取付部材は、光ビームLBが、液体に向けて放射されるように、センサをサイトグラスに取り付ける。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12