(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】精算システム、精算装置、プログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20241118BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20241118BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20241118BHJP
G07G 1/06 20060101ALI20241118BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20241118BHJP
【FI】
G07G1/12 321K
G07G1/00 301D
G07G1/01 301D
G07G1/06 B
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2020128483
(22)【出願日】2020-07-29
【審査請求日】2023-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】黒崎 直人
(72)【発明者】
【氏名】金子 知樹
(72)【発明者】
【氏名】マモントワ エカテリーナ
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-148918(JP,A)
【文献】特開2019-040348(JP,A)
【文献】特開2010-277398(JP,A)
【文献】特開2019-008467(JP,A)
【文献】特開2019-101501(JP,A)
【文献】特開2011-129093(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/12
G07G 1/00
G07G 1/01
G07G 1/06
G06Q 30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
登録された商品情報に基づいて精算処理を行う第1精算手段と、
前記第1精算手段とは異なる第2精算手段と、
前記第1精算手段で精算される場合に第2精算手段に関する情報を出力する出力手段と
を備え、
前記第2精算手段は、
顧客の操作により登録された商品情報に基づいて顧客の操作により精算処理を行
い、
前記出力手段は、
前記第2精算手段を利用するために必要なアプリケーションをダウンロードするための情報を出力することを特徴とする精算システム。
【請求項2】
前記第1精算手段は、
店員の操作により精算処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の精算システム。
【請求項3】
精算処理を行う精算装置であって、
登録された商品情報に基づいて精算処理を行う精算手段と、
前記精算手段で精算される場合に、当該精算装置とは異なる精算装置であって顧客の操作により登録された商品情報に基づいて顧客の操作により精算処理を行う精算装置に関する情報を出力する出力手段と
を備え
、
前記出力手段は、
当該精算装置とは異なる精算装置であって顧客の操作により登録された商品情報に基づいて顧客の操作により精算処理を行う精算装置を利用するために必要なアプリケーションをダウンロードするための情報を出力する
ことを特徴とする精算装置。
【請求項4】
第1精算装置として第1のコンピュータを機能させ、前記第1精算装置とは異なる第2精算装置として第2のコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記第1のコンピュータを、
登録された商品情報に基づいて精算処理を行う第1精算手段
前記第1精算手段で精算される場合に、前記第2精算装置に関する情報を出力する出力手段
として機能させ、
前記第2のコンピュータを、
顧客の操作により登録された商品情報に基づいて顧客の操作により精算処理を行う第2精算手段
として機能させ
、
前記出力手段は、
前記第2精算装置を利用するために必要なアプリケーションをダウンロードするための情報を出力する
ることを特徴とするプログラム。
【請求項5】
精算装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
登録された商品情報に基づいて精算処理を行う精算手段、
前記精算手段で精算される場合に、当該精算装置とは異なる精算装置であって顧客の操作により登録された商品情報に基づいて顧客の操作により精算処理を行う精算装置に関する情報を出力する出力手段
として機能させ
、
前記出力手段は、
当該精算装置とは異なる精算装置であって顧客の操作により登録された商品情報に基づいて顧客の操作により精算処理を行う精算装置を利用するために必要なアプリケーションをダウンロードするための情報を出力する
ることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精算システム、精算装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品の販売に関する複数のサービスが共存する場合がある。例えば、店舗において複数の精算方法を提供するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、意図した通りサービスが利用されないという問題が生じ得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、登録された商品情報に基づいて精算処理を行う第1精算手段と、前記第1精算手段とは異なる第2精算手段と、前記第1精算手段で精算される場合に第2精算手段に関する情報を出力する出力手段とを備える精算システムである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】商品販売データ処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】携帯端末を導入した店舗の出入口付近の様子の一例を示す図である。
【
図3】ショッピングカートにセットされた携帯端末について説明する図である。
【
図6】携帯端末、精算装置及び取引管理装置の処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図14】登録精算装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図15】登録装置、精算装置の外観例を示す図である。
【
図18】登録装置、精算装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図21】登録精算装置の表示部における表示例である。
【
図23】登録精算装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図24】登録精算装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本実施形態の商品販売データ処理システム1の構成例を示している。商品販売データ処理システム1は、管理装置10(例えば、ストアコントローラ)、取引管理装置20(例えば、データセンタ等の外部に設置されたクラウドサーバ。自身が用意したサーバであってもよい)、登録精算装置30、登録精算装置31、登録装置32、精算装置33、登録精算装置34、精算装置40、監視装置50(例えば、パーソナルコンピュータ等)、携帯端末60、登録端末62を含む。管理装置10、登録精算装置30、登録精算装置31、登録装置32、精算装置33、登録精算装置34、精算装置40、監視装置50は、LAN19(有線でも無線でもよい)を介して通信可能に接続される。管理装置10は、取引管理装置20と通信可能とされる。商品販売データ処理システム1は、種々の店舗等(スーパーマーケット、コンビニストア、ドラックストア、ホームセンタ、家電量販店等)に導入可能である。
【0008】
図1において、各装置(端末)の台数は例示である。例えば、
図1において、1台の登録精算装置30を図示したが、1店舗にて設置される登録精算装置30の数は2台以上であってもよい。また例えば、
図1において、2台の携帯端末60を図示したが、店舗内において使用される携帯端末60の数は客の数に応じて変化する。他の装置(端末)についても同様である。
【0009】
図1に示した商品販売データ処理システム1は、登録機能又は精算機能の少なくとも一方を有する装置等として、登録精算装置30、登録精算装置31、登録装置32、精算装置33、登録精算装置34、精算装置40、携帯端末60、登録端末62を含むが、説明の便宜上、それらを、下記A群~F群の6つに分類する。なお、精算装置40は、A群を構成する場合もB群を構成する場合もある。
(A群)携帯端末60、精算装置40
(B群)登録端末62、精算装置40
(C群)登録精算装置30
(D群)登録精算装置31
(E群)登録装置32、精算装置33
(F群)登録精算装置34
【0010】
(携帯端末60及び精算装置40(A群)の概要)
A群は、1台以上の携帯端末60及び1台以上の精算装置40から構成される。携帯端末60は、店舗内(具体的には各商品の陳列位置)において商品を登録する際に用いられる。携帯端末60は、顧客によって使用される。携帯端末60は、顧客自身の所有物(個人のスマートフォン等)である。携帯端末60は、ショッピングカート70に設置(ホルダ71に携帯端末60をセット)される(
図2、
図3参照)。
【0011】
精算装置40は、会計エリア(店舗内のお会計をする場所)に設置され、携帯端末60を用いて登録された商品について精算する際に用いられる。精算装置40は、主に顧客によって使用される。なお、精算に際して、店員の対応が必要な場合には、店員が呼び出され、呼び出された店員が精算装置40を操作する場合ある。顧客が操作する他の装置においても同様である。また、精算装置40は、後述するように登録端末62を用いて登録された商品について精算する際にも用いられる。
【0012】
つまり、A群の構成は、顧客自身が携帯端末60を用いて商品を登録し、顧客自身が精算装置40を用いて精算するフルセルフ運用(個々の陳列位置にて商品を登録する態様)の構成である。
【0013】
(登録端末62及び精算装置40(B群)の概要)
B群は、1台以上の登録端末62及び1台以上の精算装置40から構成される。登録端末62は、店舗内(具体的には各商品の陳列位置)において商品を登録する際に用いられる。登録端末62は、顧客によって使用される。登録端末62は、店舗側の所有物(来店した顧客に貸与されるもの。タブレット端末等)である。登録端末62は、ショッピングカート72に設置(例えば固定的に設置)されている。
【0014】
精算装置40は、会計エリア(店舗内のお会計をする場所)に設置され、登録端末62を用いて登録された商品について精算する際に用いられる。精算装置40は、主に顧客によって使用される。なお、精算装置40は、上述したように携帯端末60を用いて登録された商品について精算する際にも用いられる。
【0015】
つまり、B群の構成は、顧客自身が登録端末62を用いて商品を登録し、顧客自身が精算装置40を用いて精算するフルセルフ運用(個々の陳列位置にて商品を登録する態様)の構成である。
【0016】
(登録精算装置30(C群)の概要)
C群は、1台以上の登録精算装置30から構成される。登録精算装置30は、会計エリアに設置され、商品を登録し、精算する際に用いられる。登録精算装置30は、店員によって使用される。
【0017】
つまり、C群の構成は、店員が、登録精算装置30を用いて商品を登録し精算する非セルフ運用の構成である。
【0018】
(登録精算装置31(D群)の概要)
D群は、1台以上の登録精算装置31から構成される。登録精算装置31は、会計エリアに設置され、商品を登録し、精算する際に用いられる。登録精算装置31は、主に顧客によって使用される。
【0019】
つまり、D群の構成は、顧客が、登録精算装置31を用いて商品を登録し精算するフルセルフ運用(会計エリアにて纏めて商品を登録する態様)の構成である。
【0020】
(登録装置32及び精算装置33(E群)の概要)
E群は、1台以上の登録装置32及び1台以上の精算装置33から構成される。登録装置32は、会計エリアに設置され、商品を登録する際に用いられる。登録装置32は、店員によって使用される。
【0021】
精算装置33は、会計エリアに設置され、登録装置32を用いて登録された商品について精算する際に用いられる。精算装置33は、主に顧客によって使用される。
【0022】
つまり、E群の構成は、店員が登録装置32を用いて商品を登録し、顧客が精算装置33を用いて精算するセミセルフ運用の構成である。
【0023】
(登録精算装置34(F群)の概要)
F群は、1台以上の登録精算装置34から構成される。登録精算装置34は、会計エリアに設置され、商品の登録する際、又は、精算する際のうち少なくとも一方に用いられる。登録精算装置34は、店員又は顧客によって使用される。具体的には、登録精算装置34は、両側(店員側、顧客側)の夫々に表示部やスキャナ部を備えるとともに、一方側(顧客側)に決済部(カード決済部、現金決済部)を備える。登録精算装置34は、例えば稼働状況等に応じて切り替え可能な複数の動作モードを有する。具体的には、以下のような動作モードを有する。
【0024】
(1台による(対面型の)セミセルフ運用の動作モード)
第1の動作モードとして、登録精算装置34は、店員が登録精算装置34の一方側(店員側)を用いて商品を登録し、顧客が当該登録精算装置34の他方側(顧客側)を用いて精算する動作モードを有する。すなわち、店員と顧客とが登録精算装置34を挟んで向かい合い店員が商品を登録し、顧客が精算する動作モードである。つまり、当該動作モードは、言わば、1台の登録精算装置34による、対面型のセミセルフ運用の構成である。
【0025】
(フルセルフ運用の動作モード)
第2の動作モードとして、登録精算装置34は、顧客が登録精算装置34の一方側(顧客側)を用いて商品を登録し、精算する動作モードを有する。すなわち、登録精算装置34の他方側(店員側)を用いずに、顧客単独で商品を登録し、精算する動作モードである。つまり、当該動作モードは、言わば、フルセルフ運用の構成である。
【0026】
(複数台によるセミセルフ運用の動作モード)
第3の動作モードとして、登録精算装置34は、店員が登録精算装置34の一方側(店員側)を用いて商品を登録する動作モードを有する。すなわち、登録精算装置34の他方側(顧客側)を用いずに、店員が商品を登録する動作モードである。
【0027】
第4の動作モードとして、登録精算装置34は、顧客が登録精算装置34の一方側(顧客側)を用いて精算する動作モードを有する。すなわち、登録精算装置34の他方側(店員側)を用いずに、顧客が精算する動作モードである。
【0028】
第3の動作モードの登録精算装置34は、他の登録精算装置34(第4の動作モードの登録精算装置34)に登録データを送信(他の装置を介して間接的に送信、又は直接的に送信)することにより、当該登録精算装置34(第3の動作モードの登録精算装置34)が登録した商品について、他の登録精算装置34(第4の動作モードの登録精算装置34)に精算させる。換言すれば、第4の動作モードの登録精算装置34は、他の登録精算装置34(第3の動作モードの登録精算装置34)が送信した登録データを受信(他の装置を介して間接的に受信、又は直接的に受信)することにより、他の登録精算装置34(第3の動作モードの登録精算装置34)が登録した商品について精算する。つまり、第3の動作モード及び第4の動作モードは、言わば、複数台の登録精算装置34(1台以上の第3の動作モードの登録精算装置34、及び、1台以上の第4の動作モードの登録精算装置34)による、セミセルフ運用の構成である。
【0029】
なお、第3の動作モードの登録精算装置34は、他の登録精算装置34(第4の動作モードの登録精算装置34)が読み取ることによって登録データを取得可能なコード(バーコード、2次元コード等)を印刷した媒体(お会計券(登録商標))を発行することにより、当該登録精算装置34(第3の動作モードの登録精算装置34)が登録した商品について、他の登録精算装置34(第4の動作モードの登録精算装置34)に精算させてもよい。換言すれば、第4の動作モードの登録精算装置34は、他の登録精算装置34(第3の動作モードの登録精算装置34)が発行したお会計券に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)読み取ることにより、他の登録精算装置34(第3の動作モードの登録精算装置34)が登録した商品について精算してもよい。
【0030】
なお、各動作モードにおける登録精算装置34の動作は一例である。例えば、第3の動作モードの登録精算装置34は、他の登録精算装置34(第1、第2の動作モードの登録精算装置34)に登録データを送信してもよいし、お会計券を発行してもよい。換言すれば、登録精算装置34(例えば、第1、第2の動作モードの登録精算装置34)は、他の登録精算装置(第3の動作モードの登録精算装置34)が登録した商品について精算してもよい。また例えば、登録精算装置34は、第1の動作モードの登録精算装置34は、他の登録精算装置34(第1、第2、第4の動作モードの登録精算装置34)に登録データを送信してもよいし、お会計券を発行してもよい。換言すれば、登録精算装置34(例えば、第1、第2、第4の動作モードの登録精算装置34)は、他の登録精算装置(第1の動作モードの登録精算装置34)が登録した商品について精算してもよい。
【0031】
管理装置10は、主に店舗に設置される各種装置を管理する装置である。例えば、管理装置10は、外部の装置との通信機能を有し、外部の装置(例えば、非図示の本部のサーバ、取引管理装置20であってもよい)から商品ファイル(商品マスタ)を受信して登録精算装置30等に供給したり、精算装置40等から取引情報を受信し外部の装置(例えば、取引管理装置20等)に送信したりする。
【0032】
取引管理装置20は、各種サービスを提供するサーバである。例えば、取引管理装置20は、セルフ運用に対応する各種情報(例えば、取引情報(カート情報)等)を管理する。
【0033】
監視装置50は、主にLAN19内の各種装置を監視する装置である。監視装置50は、他の装置(例えば、登録精算装置30、精算装置40等)の稼働状況等を監視し、他の装置における各種情報を表示したり、他の装置に対する各種命令を出力したりする。
【0034】
商品販売データ処理システム1の構成例として、
図1では、登録機能又は精算機能を有する装置として、登録精算装置30、登録精算装置31、登録装置32、精算装置33、登録精算装置34、精算装置40、携帯端末60、登録端末62を含む構成を説明したが、商品販売データ処理システム1は、必ずしも全部含むものでなくてもよい。具体的には、商品販売データ処理システム1は、上記A群~F群の6つ群のうち、少なくとも2つの群を有するものであればよい。
【0035】
6つの群から2つ以上の群を抽出する場合の組み合わせは非常に多いため、例示は下記の2つに止めるが、1つ目として、商品販売データ処理システム1は、A群、B群の2つを有するものであってもよい。つまり、商品販売データ処理システム1は、登録機能又は精算機能を有する装置として、携帯端末60、登録端末62、精算装置40を有するものであってもよい。また2つ目として、商品販売データ処理システム1は、A群、C群、E群の3つを有するものであってもよい。つまり、商品販売データ処理システム1は、登録機能又は精算機能を有する装置として、携帯端末60、精算装置40、登録精算装置30、登録装置32、精算装置33を有するものであってもよい。
【0036】
(携帯端末60及び精算装置40によるフルセルフ運用)
以下、上記のA群~F群のうち、A群、すなわち、携帯端末60及び精算装置40によるフルセルフ運用(個々の陳列位置にて商品を登録する態様)について説明する。
【0037】
携帯端末60は、通信機能、撮像機能(カメラ)の他に、各種コード(バーコード、2次元コード等)を認識する認識機能を備える。例えば、携帯端末60は、商品に付されているバーコードを認識する。換言すれば、携帯端末60は、商品識別情報(商品コード)を読み取る。なお、携帯端末60は、撮像機能によって撮像されている撮像画像(スルー画像として取得している画像)内の特徴点を抽出し、オブジェクト(各種コード)を認識してもよい。また、携帯端末60には、ショッピングアプリケーション(取引管理装置20によるショッピングサービスを利用するためアプリケーション)がインストールされている。携帯端末60は、ショッピングアプリケーションによって例えば種々の画面を表示する。
【0038】
図2は、携帯端末60を導入した店舗の出入口付近の様子の一例示している。
図2に示ように出入口(入口と出口が別々の場合には入口)付近には、貸し出し用のショッピングカート70、貸し出し用の買い物カゴ80、販売用のショッピングバッグ90が用意される(ショッピングバッグ90は例えばマイバッグを持参した場合は不要)。顧客は、来店時に、ショッピングカート70に買い物カゴ80をセットし、買い物カゴ80にショッピングバッグ90をセットし、店内へ進む。この際、携帯端末60によるフルセルフ運用で買い物をする顧客は、ショッピングカート70に携帯端末60をセットする。
【0039】
図3は、ショッピングカート70にセットされた携帯端末60について説明する図である。
図3(A)はショッピングカート70にセットされた携帯端末60を側面方向から見た図である。
図3(B)は、ショッピングカート70にセットされた携帯端末60を上側方向から見た図である。
【0040】
図3(A)に示すように、ショッピングカート70には、買い物カゴ80の上側に、携帯端末60をセットするホルダ71が取り付けられている。来店した顧客は、携帯端末60をホルダ71にセットする。ホルダ71にセットされた携帯端末60は、
図3(B)に示すように、撮像部により買い物カゴ80(ショッピングバッグ90)を上面から撮像する。
【0041】
図4は、精算装置40について説明する図である。
図4(A)は、精算装置40の外観例(顧客側から見た正面図)を示す図である。
図4(B)は、精算装置40の構成例を示す図である。
図4(A)及び
図4(B)において、同一部分には同一符号を付している。
【0042】
以下、
図4(A)を参照しつつ、
図4(B)に示した精算装置40の構成例を説明する。精算装置40は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ハードディスク404と、表示部405と、スキャナ部406と、カード決済部408と、釣銭機409と、印刷部413と、音声出力部414と、通信部415と、撮像部416(カメラ)とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。なお、精算装置40は、キー操作部、報知部(例えば、サインポール等のランプ)をさらに設けていてもよい。
【0043】
CPU401は、中央演算処理装置であり、ROM402に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、精算装置40の動作を制御する。
ROM402は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU401が利用する各種の情報を記憶する。
【0044】
RAM403は、読み出し書き込みメモリであり、主記憶装置として種々の情報を記憶する。例えば、RAM403は、ROM402やハードディスク404から読み出した情報、外部から取得した情報、処理において生成した情報等を記憶する。
【0045】
ハードディスク404は、補助記憶装置として種々の情報を記憶する。ハードディスク404は、例えば、ROM402に代えて、CPU401が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、RAM403に代えて、ROM402から読み出した情報、外部から取得した情報、処理において生成した情報等を記憶してもよい。なお、ハードディスク404に代えてSSD(Solid State Drive)等の記憶装置が備えられてもよい。
【0046】
表示部405は、タッチディスプレイであり、種々の情報を表示するとともに、種々の入力を受け付ける。
【0047】
スキャナ部406は、種々の情報を光学的に読み取る。例えば、スキャナ部406は、携帯端末60の表示部に表示されるコード(バーコード、2次元コード等)をスキャンし、精算処理に必要な情報を読み取る。また、スキャナ部406は、他の装置(例えば、登録精算装置30が発行したお会計券に印刷されているコードをスキャンし、精算処理に必要な情報を読み取ってもよい。また、スキャナ部406は、商品に付されているコードをスキャンし、商品コードを読み取ってもよい。また、スキャナ部406は、店員の名札に付されたコードをスキャンし、店員コードを読み取ってもよい。また、スキャナ部406は、品券類(商品券、クーポン券、優待券)、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)に付されたコードをスキャンし、夫々の情報を読み取ってもよい。
【0048】
カード決済部408は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等のプリペイドカード、デビット支払時におけるキャッシュカード、ポイント支払時におけるポイントカード等)による決済機構である。カード決済部408は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備えるが、少なくとも、カード認識部を備えるものであればよい。なお、カード認識部は、特典付与、割引等のために各種カード(例えば、ポイントカード、会員カード、株主カード等)を認識してもよい。
【0049】
釣銭機409(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。紙幣や硬貨が投入口に投入された場合にはセンサによって検出(投入があった旨の検出、金種別の枚数の検出等)される。
【0050】
印刷部413は、各種媒体(レシート等)を印刷、発行する。
音声出力部414は、音声を出力する。例えば、音声出力部414は、確認音、警告音、音声ガイダンス等を出力する。
通信部415は、他装置との間において情報を送受信する。
撮像部416は、例えば釣銭機を操作する顧客の手元を撮像するように設けられる。
【0051】
図5は、取引管理装置20が記憶する情報の一例である。
図5(A)は、取引管理装置20が記憶する顧客情報の一例を示している。
図5(A)に示した顧客情報は、顧客識別情報、顧客名、顧客登録日、キャンセル情報、顧客ランク、ポイント数等を含む。顧客識別情報は、顧客を一意に識別する識別情報である。顧客識別情報として(または、顧客識別情報に代えて)、例えばインストールされたショッピングアプリケーションごとに固有に(例えば、シーケンシャルに)付されるアプリケーション識別情報を用いてもよい。また、顧客識別情報として(または、顧客識別情報に代えて)、ショッピングアプリケーションがインストールされた携帯端末60に固有の端末識別情報を用いてもよい。端末識別情報は、例えば携帯端末60のユーザである客に割り当てられた電話番号や、MAC(Media Access Control)アドレス等のように携帯端末60のハードウェアに固有となるように付されるハードウェア識別情報であってよい。顧客名は、顧客の氏名やニックネームなどである。顧客登録日は、顧客登録した日時である。キャンセル情報は、登録後における登録商品のキャンセル(取消)に関する情報である。顧客ランクは、顧客の購入実績に応じたランクである。なお、新規の顧客の顧客情報の生成時には、顧客識別情報、顧客名、顧客登録日は生成されるが、実際の取引(商品登録)の開始前であるため、他の情報(キャンセル情報等)は生成されない。
【0052】
取引管理装置20は、例えば、顧客登録の際(例えば、携帯端末60が外部(例えば、アプリケーション全般を提供する所定のサーバ、当該取引管理装置20)からショッピングアプリケーションをダウンロード又はインストールする際)に顧客識別情報を生成し、記憶する。また、取引管理装置20は、例えば、顧客登録の際に、携帯端末60を用いて、登録フォーム(入力フォーム)の氏名欄に入力された情報を取得し、顧客名として記憶する。また、取引管理装置20は、例えば、顧客登録の際の現在日時を取得し、顧客登録日として記憶する。
【0053】
なお、取引管理装置20は、自装置内の記憶部に顧客情報を記憶することに代えて又は加えて他の装置(取引管理装置20がアクセス可能なファイルサーバ等)に顧客情報の一部または全部を記憶してもよい。
【0054】
図5(B)は、取引管理装置20が記憶する店舗情報の一例を示している。
図5(B)に示した店舗情報は、店舗識別情報、店舗名(支店名)、店舗特定情報1、店舗特定情報2を含む。店舗識別情報は、店舗を一意に識別する識別情報である。店舗名は、店舗の名称である。店舗特定情報1は、取引する店舗(商品の売買が行われる店舗)を特定するための2次元コード(QRコード(登録商標)等)の情報である。店舗特定情報2は、取引する店舗を特定するための店舗の位置情報(GPS情報)である。なお、
図5(B)に示した例では、店舗識別情報と店舗特定情報1とは異なるが、店舗識別情報と店舗特定情報1とは同一であってもよい。
【0055】
なお、取引管理装置20は、外部(各店舗を統括する本部のサーバ(非図示)等)から店舗情報等を取得し、記憶してもよい。また、取引管理装置20は、自装置内の記憶部に店舗情報を記憶することに代えて又は加えて他の装置(取引管理装置20がアクセス可能なファイルサーバ等)に店舗情報の一部または全部を記憶してもよい。
【0056】
図5(C)は、取引管理装置20が記憶するカート情報の一例である。カート情報は、個々の取引を管理するための情報である。取引管理装置20は、取引の開始時にカート情報を生成する。また、取引管理装置20は、取引の進行にあわせて(商品が登録される度に)、カート情報を更新する(カート情報に商品が記憶されることを以って当該商品の登録がなされたと解してもよい)。
図5(C)に示したカート情報は、カート識別情報、取引開始日時、取引終了日時、顧客識別情報、登録商品情報、保留商品情報、キャンセル情報等を含む。カート識別情報は、カート情報を一意に識別する識別情報である。例えば、カート識別情報は、店舗識別情報と、日付と、シリアル番号(例えば店舗別日付別のシリアル番号)とを含む。取引開始日時は、取引の開始日時である。
【0057】
取引開始日時は、例えば、当該カート情報の生成日時であってよい。なお、取引開始日時は、1品目の商品の登録日時(
図5(C)中の登録商品情報(登録商品1)を記憶した日時)としてもよい。カート情報の生成日時と1品目の商品の登録日時とを別々に両方記憶してもよい。取引終了日時は、取引の終了日時である。例えば、取引開始日時は、精算日時であってよい。顧客識別情報は、当該取引の顧客を識別する顧客識別情報である。なお、カート情報の生成時には、カート識別情報、取引開始日時、顧客識別情報は生成されるが、実際の取引(商品登録)の開始前であるため、他の情報(取引終了日時等)は生成されない。精算日時は、精算開始日時であってもよいし、精算終了日時であってもよい。取引終了日時として、精算開始日時と精算終了日時とを別々に両方記憶してもよい。
【0058】
登録商品情報(計)は、商品が登録されるごとに更新される情報である。登録商品情報(計)は、品数(商品数)、概算小計金額(例えば値引き等が反映される前の小計金額)、小計金額等を含む。登録商品情報(登録商品1)は、1品目の商品の登録情報である。登録商品情報(登録商品2)は、2品目の商品の登録情報である。なお、
図5(C)に示す例では、登録商品情報(登録商品3)~登録商品情報(登録商品5)の図示を省略している。登録商品情報(N;Nは整数)は、商品コード、品名(商品名)、価格等を含む。
【0059】
登録商品情報(N)は、当該N品目の商品の登録日時を含むものであってもよい。つまり、取引管理装置20は、登録商品情報として、当該登録商品の登録日時を記憶してもよい。各商品の登録日時は、タイムサービス等のサービス適用の要否や適用後の効果の判断材料としても用いてもよい。
【0060】
保留商品情報(計)は、保留商品(後述)が登録されるごとに更新される情報である。保留商品情報(計)は、保留商品の品数(商品数)、保留商品のうちのNON-FILEの品数、保留商品のうちの読取NGの品数等を含む。
【0061】
NON-FILEとは、店舗においてバーコードもしくは商品コードのスキャンは成功したが(商品コードを読み取ることができたが)、商品コードが商品情報に記憶されていないこと、又は、商品コードが商品情報に記憶されていない商品(商品情報未登録の商品)のことである。
【0062】
読取NGとは、店舗において商品コードのスキャンが失敗したこと(商品コードを読み取ることができなかったこと)、又は、店舗において商品コードのスキャンが失敗した商品のことである。つまり、読取NGの商品は、不正操作の虞があるため確認を要する商品(要不正操作確認商品)であるとも言える。
【0063】
保留商品情報(保留商品1)は、1品目の保留商品の情報である。保留商品情報(保留商品2)は、2品目の保留商品の情報である。保留商品情報(保留商品3)は、3品目の保留商品の情報である。
【0064】
保留商品情報(保留商品N;Nは整数)は、保留商品種別を含む。例えば、N品目の商品がNON-FILEによる保留商品である場合には、保留商品情報(保留商品N)は、保留商品種別「1(NON-FILE)」、商品コードを含む。また、N品目の商品が読取NGによう保留商品である場合には、保留商品情報(保留商品N)は、保留商品種別「2(読取NG)」、画像データ(携帯端末60によって撮像された撮像画像)を含む。なお、NON-FILEの保留商品の保留商品情報は、保留商品種別「1(NON-FILE)」、商品コードに加え、画像データを含むものであってもよい。
【0065】
なお、
図5に示した情報は、取引管理装置20が記憶する情報の一例であって、取引管理装置20は、他の情報(例えば、商品ファイル)を記憶してもよい。
【0066】
図6は、携帯端末60、精算装置40、及び取引管理装置20の処理の一例を示すシーケンス図である。具体的には、
図6は、ある顧客が来店し、携帯端末60を使用して商品を登録し、登録した商品についての精算が完了する迄における、携帯端末60、精算装置40、取引管理装置20の夫々における処理の流れの一例を示したものである。
図6の左側が、携帯端末60の処理、中央が精算装置40の処理、右側が取引管理装置20の処理である。
【0067】
なお、
図6のシーケンス図の説明において、店舗の入口付近には、当該店舗を特定するための2次元コード(店舗特定情報等を2次元コード化した2次元コード)が表示されているものとする。
【0068】
ステップS1:携帯端末60は、店舗特定情報を取得する。具体的には、来店した顧客が、携帯端末60で、店舗の入口付近に表示されている2次元コードをスキャンすることにより、携帯端末60は店舗特定情報を取得する。
【0069】
ステップS2:店舗特定情報を取得した携帯端末60は、当該店舗特定情報を顧客識別情報(ユーザID)とともに取引管理装置20に送信する。
【0070】
なお、取引管理装置20のアドレス(送信先情報)は、携帯端末60に記憶されている。例えば、携帯端末60は、顧客登録の際(例えば、携帯端末60にショッピングアプリケーションをインストールする際等)に、取引管理装置20のアドレスを記憶してもよい。
【0071】
また、顧客識別情報は、携帯端末60に記憶されている。例えば、携帯端末60は、顧客登録の際に、顧客識別情報を記憶してもよい。顧客登録では、携帯端末60を用いて、登録フォームに入力された情報が、取引管理装置20に顧客情報として記憶されるが、登録フォームに顧客識別情報を入力する態様(顧客が顧客識別情報を指定する態様)の場合、登録フォームに入力した顧客識別情報が、当該携帯端末60の記憶部に記憶されるとともに、取引管理装置20に送信され、取引管理装置20に顧客情報として記憶される。一方、登録フォームに顧客識別情報を入力しない態様(取引管理装置20が顧客識別情報を生成する態様)の場合、取引管理装置20が生成した顧客識別情報が、取引管理装置20に顧客情報として記憶されるとともに、携帯端末60に送信され、携帯端末60の記憶部にも記憶される。
【0072】
ステップS3:携帯端末60が送信した顧客識別情報及び店舗特定情報を受信した取引管理装置20は、当該取引のカートの情報を生成する。なお、カート情報の生成時には、カート識別情報、取引開始日時、顧客識別情報は生成されるが、実際の取引(商品登録)の開始前であるため、他の情報は生成されない。
【0073】
ステップS4:当該取引のカート情報を生成した取引管理装置20は、画面情報(開始画面の画面情報、初期登録画面の画面情報)を生成し、生成した画面情報をカート識別情報とともに携帯端末60に送信する。
【0074】
ステップS5:取引管理装置20が送信したカート識別情報及び画面情報を受信した携帯端末60は、カート識別情報を記憶するとともに、開始画面(
図7(A)参照)を表示部に表示する。
【0075】
ステップS6:携帯端末60は、顧客の操作として買物開始指示を受け付ける。具体的には、携帯端末60は、買物開始ボタン600(
図7(A)参照)の操作を受け付ける。
【0076】
ステップS7:買物開始指示を受け付けた携帯端末60は、登録画面(初期登録画面。
図7(B)参照)を表示部に表示する。
【0077】
なお、
図6のシーケンス図では、開始画面の画面情報とともに初期登録画面の画面情報を送受信しているが、開始画面の画面情報を送受信した後に、初期登録画面の画面情報を送受信してもよい。つまり、上記ステップS6は、例えば、下記(1)~(3)のように動作するものであってもよい。(1)携帯端末60は、買物開始指示があった旨の情報を顧客識別情報とともに取引管理装置20に送信する。(2)携帯端末60が送信した買物開始指示があった旨の情報及び顧客識別情報を受信した取引管理装置20は、画面情報(初期登録画面の画面情報)を生成し、生成した画面情報を携帯端末60に送信する。(3)取引管理装置20が送信した画面情報を受信した携帯端末60は、初期登録画面を表示部に表示する。
【0078】
ステップS8:顧客の読取操作に応じて、携帯端末60は、商品に付されたバーコードをスキャンし、商品コードを読み取る(
図7(C)参照)。
【0079】
ステップS9:携帯端末60は、読み取った商品コードをカート識別情報とともに取引管理装置20に送信する。
【0080】
ステップS10:携帯端末60が送信したカート識別情報及び商品コードを受信した取引管理装置20は、カート識別情報から当該取引のカート情報を特定する。
【0081】
ステップS11:取引管理装置20は、特定したカート情報を更新(商品データを追加)する。例えば、取引管理装置20は、N品目として商品コードを受信した場合には、特定したカート情報において、当該商品コードを登録商品情報(登録商品N)の商品コードとして記憶し、当該商品コードに対応する品名及び価格を商品情報から取得し、登録商品情報(登録商品N)の商品及び価格して記憶する。また、取引管理装置20は、特定したカート情報において、登録商品情報(計)を更新する。
【0082】
ステップS12:カート情報を更新した取引管理装置20は、商品登録後の画面情報(更新後のカート情報に対応する登録画面の画面情報)を生成し、生成した画面情報をカート識別情報とともに携帯端末60に送信する。
【0083】
ステップS13:取引管理装置20が送信したカート識別情報及び画面情報を受信した携帯端末60は、当該カート識別情報が記憶しているカート識別情報と一致するかを確認した後、当該画面情報に基づく登録画面を表示部に表示する。つまり、携帯端末60の登録画面に商品が追加される(
図7(D)参照)。
【0084】
なお、
図6では説明の便宜上簡略化したが、ステップS8~ステップS13の処理は、下記ステップS14において会計指示を受け付ける迄の間において、ステップS8において商品コードを読み取る度に繰り返し実行される。つまり、ステップS13の後には、会計指示を受け付ける場合(下記ステップS14に進む場合)と、再度商品コードを読み取る場合(上記ステップS8に戻る場合)とがある。
【0085】
ステップS14:携帯端末60は、顧客の操作として会計指示を受け付ける。具体的には、携帯端末60は、お会計へ進むボタン604(
図7(D)参照)の操作を受け付ける。
【0086】
ステップS15:会計指示を受け付けた携帯端末60は、当該携帯端末60による買上商品について精算処理を実行するために必要となる情報(例えば、カート識別情報)を2次元コード化した精算用の2次元コード(精算用2次元コード。
図8(A)の精算用2次元コード605)を生成する。2次元コードを生成した携帯端末60は、生成した2次元コードを表示部に表示する(
図8(A)参照)。
【0087】
ステップS16:顧客の読取操作に応じて、精算装置40は、携帯端末60の表示部に表示されている2次元コードをスキャンし、2次元コードを読み取る(
図8(B)参照)。
【0088】
ステップS17:2次元コードを読み取った精算装置40は、取引管理装置20に小計金額の算出を要求する。例えば、精算装置40は、小計金額の算出を要求する算出要求(小計算出要求情報)を2次元コードから取得したカート識別情報とともに、管理装置10を介して、取引管理装置20に送信する。
【0089】
ステップS18:精算装置40が送信したカート識別情報及び小計算出要求情報を受信した取引管理装置20は、カート識別情報から当該取引のカート情報を特定する。
【0090】
ステップS19:カート情報を特定した取引管理装置20は、特定したカート情報の小計金額を算出する。
【0091】
ステップS20:小計金額を算出した取引管理装置20は、カート情報を更新(小計金額(算出後小計金額)を記憶)するとともに、算出した小計金額を示す小計情報をカート識別情報とともに、管理装置10を介して、精算装置40に送信する。
【0092】
ステップS21:取引管理装置20が送信したカート識別情報及び小計情報を受信した精算装置40は、表示部405に小計金額を表示する。具体的には、精算装置40は、精算画面(商品一覧画面(
図10参照))に小計金額を表示する。
【0093】
ステップS22:表示部405に小計金額を表示した精算装置40は、支払い(精算)を実行する。具体的には、精算装置40は、精算画面(決済種別選択画面(
図11))において決済種別の選択を受け付ける。現金の場合には、預り金の投入を受け付けて、釣り銭金額を算出し、釣り銭がある場合には、釣り銭を放出するとともに、レシートを発行する。また、精算装置40は、精算が完了した場合には、精算完了情報をカート情報とともに、管理装置10を介して、取引管理装置20に送信し、取引管理装置20は当該カート情報の取引終了日時(精算日時)を記憶する。
【0094】
図7及び
図8は、携帯端末60の表示部における表示例等である。
図7(A)は、開始画面の一例である。携帯端末60は、店舗特定情報を取得した場合、
図7(A)に示したような開始画面を表示する。開始画面には、
図7(A)に示すように、種々のボタンが配置されている。例えば、開始画面には、買物開始指示を受け付ける買物開始ボタン600が配置されている。顧客は、買い物を開始する場合、買物開始ボタン600を操作する。携帯端末60は、買物開始ボタン600が操作された場合、開始画面に代えて、
図7(B)以降に示した登録画面を表示する。
【0095】
図7(B)は、
図7(A)に続く場面における表示である。具体的には、
図7(B)は、
図7(A)の開始画面において、買物開始ボタン600が操作された後に表示される登録画面(初期登録画面)である。登録画面の上側は、主に撮像画像を表示する撮像画像表示領域601である。登録画面の下側は、主に商品の登録情報を表示する登録情報表示領域602である。
【0096】
図7(C)は、
図7(B)に続く場面における表示である。具体的には、
図7(C)は、
図7(B)の登録画面(初期登録画面)において、1品目の商品として、「〇〇食パン」に付されているバーコードを撮像しているときの登録画面である。つまり、顧客は、所望の商品(購入する商品)の登録に際し、
図7(C)に示すように、該商品に付されているバーコードを撮像する。
【0097】
図7(D)は、
図3(C)に続く場面における表示である。具体的には、
図7(D)は、1品目の商品(〇〇食パン)の登録が完了した場面における表示である。なお、
図7(D)は、商品を特定した直後(つまりバーコードを未だ撮像しているとき)における表示例である。従って、
図7(D)の表示例では、撮像画像表示領域601に該商品のバーコードが表示されている。
【0098】
携帯端末60は、バーコードを撮像することによって特定された商品の登録情報等を登録情報表示領域602に表示する。例えば、携帯端末60は、
図7(D)に示すように、バーコードを撮像することによって特定された商品(〇〇食パン)の登録情報(商品名、数量、金額)を表示する(符号a)。なお、携帯端末60は、登録情報の一部(数量)について数量ボタン603として表示する。数量ボタン603は、数量を変更するためのボタンである。また、携帯端末60は、合計情報(合計点数、合計金額)を表示する(符号b)。また、携帯端末60は、会計指示を受け付けるお会計へ進むボタン604を表示する。顧客は、精算(会計)に進む場合(商品の登録を終える場合)、お会計へ進むボタン604を操作する。
【0099】
図8(A)は、
図7(D)に続く場面における表示である。具体的には、
図8(A)は、
図7(D)の登録画面において、お会計へ進むボタン604が操作された後に表示される2次元コード表示画面である。2次元コード表示画面には、精算用2次元コード605が表示されている。精算用2次元コード605は、精算処理を実行するために必要となる情報を2次元コード化したものである。例えば、精算用2次元コード605は、取引管理装置20に記憶されている複数のカート情報(夫々の顧客が夫々の携帯端末60を用いて登録した夫々の取引情報)のなかから当該顧客のカート情報(当該顧客が携帯端末60を用いて登録した取引情報)を識別する情報(カート情報)を2次元コード化したものであってもよい。
【0100】
また、2次元コード表示画面には、概算合計の表示欄606、戻るボタン607が配置されている。戻るボタン607は、買い物に戻る(買物を再度開始)するためのボタンである。携帯端末60は、戻るボタン607が操作された場合、2次元コード表示画面に代えて、登録画面(お会計へ進むボタン604の操作直前の登録画面)を表示する。
図8(B)は、精算装置40における精算用2次元コード605の読み取りの様子を示している。
【0101】
図9~
図11は、精算装置40の表示部405における表示例である。
図9は、精算画面(初期精算画面)である。
図9に示すように、精算画面(初期精算画面)には、携帯端末60に表示されている精算用2次元コード605(図中は、QRコード(登録商標))を読み取らせる旨のメッセージが表示されている。精算画面(初期精算画面)において、携帯端末60に表示されている精算用2次元コード605が読み取られた場合には、当該携帯端末60によって登録された商品が一覧表示される。
【0102】
図10は、
図9の精算画面(初期精算画面)において、顧客の携帯端末60に表示されている精算用2次元コード605が読み取られた場合に表示される精算画面(商品一覧画面)である。つまり、顧客の携帯端末60に表示されている精算用2次元コード605に基づいて当該顧客のカート情報が特定され、当該カート情報に記憶されている各商品(当該顧客の携帯端末60によって登録された各商品)が、
図10に示すように、精算画面(商品一覧画面)に表示される。
【0103】
また、
図10の精算画面(商品一覧画面)には、概算合計の表示欄1400、価格帯別(1000円以上、500円以上1000円未満、300円以上500円未満、300円未満)の商品数の表示欄1401、撮像画像の表示欄1403、お会計ボタン1404が配置されている。
【0104】
撮像画像の表示欄1403には、当該精算装置40の釣銭機409の周辺の撮像画像が表示される。例えば、精算装置40は、釣銭機409周辺を撮像可能な位置にカメラを備え、当該カメラによって撮像された撮像画像(つまり自身が撮像した撮像画像)を表示欄1403に表示してもよい。また、精算装置40は、釣銭機409周辺を撮像可能な位置に設置されたカメラによって撮像された撮像画像(つまり外部から取得した撮像画像)を表示欄1403に表示してもよい。なお、撮像画像は、カメラから得られる画像をリアルタイムに出力したもの(ライブビュー/スルー画像)であってもよいし、カメラから得られる画像を一時的に記憶した後に再生したものであってもよい。また、撮像画像は、動画であってもよいし、静止画(例えば、連続的に表示される静止画等)であってもよい。
【0105】
なお、
図10に示した精算画面(商品一覧画面)では、価格順に商品を表示しているが、価格順に商品を表示しなくてもよい。例えば、登録順に商品を表示してもよい。また、
図10に示した精算画面(商品一覧画面)では、価格帯別に商品の背景色を異ならせているが、価格帯別に商品の背景色を異ならせてなくてもよい。例えば、交互に(1行毎に)、背景色を異ならせてもよい。
【0106】
図11は、
図10に続く場面における表示である。具体的には、
図11は、
図10の精算画面(商品一覧画面)において、お会計ボタン1404が操作された後に表示される精算画面(決済種別選択画面)である。
図11の精算画面(決済種別選択画面)には、支払方法に応じた種々のボタンが配置されている。
【0107】
なお、精算画面(決済種別選択画面)の戻るボタン1607は、1つ前の表示に戻るためのボタンである。つまり、戻るボタン1607の操作によって、
図10の精算画面(商品一覧画面)に表示が切り替わる。
【0108】
(登録端末62及び精算装置40によるフルセルフ運用)
続いて、上記のA群~F群のうち、B群、すなわち、登録端末62及び精算装置40によるフルセルフ運用(個々の陳列位置にて商品を登録する態様)について説明する。
【0109】
B群(登録端末62及び精算装置40)の構成は、上述したA群(携帯端末60及び精算装置40)の構成とは以下の点が異なるが、基本的には同様である。両者の異なる点は、A群の携帯端末60は顧客の所有物でありショッピングカート70にセットされるのに対し、B群の登録端末62はショッピングカート72に取り付けられた店舗側の所有物である点が異なる。換言すれば、A群の携帯端末60は各顧客の専用の端末であるのに対し、B群の登録端末62は来店した任意の顧客に貸し出される共用の端末である点が異なる。
【0110】
つまり、店舗の出入口付近には、貸し出し用のショッピングカート72(はじめから登録端末62がセットされているカート)、貸し出し用の買い物カゴ80、販売用のショッピングバッグ90が用意される(ショッピングバッグ90は例えばマイバッグを持参した場合は不要)。顧客は、来店時に、ショッピングカート72に買い物カゴ80をセットし、買い物カゴ80にショッピングバッグ90をセットし、店内へ進む。
【0111】
なお、登録端末62には、携帯端末60と同様、ショッピングアプリケーションがインストールされている。
【0112】
(店舗の特定)
登録端末62は、店舗毎に用意されるショッピングカート72に取り付けられている。つまり、A群の携帯端末60が利用される店舗は複数であるのに対し、B群の登録端末62が利用される店舗は1つである。従って、B群の場合、店舗を特定(店舗特定情報を取得)する必要はない。
【0113】
なお、A群では、携帯端末60が取引管理装置20と通信(店舗特定情報等を送信)し、取引管理装置20がカート情報を生成し、携帯端末60が開始画面を表示しているが(
図6のステップS2~S5)、B群では、登録端末62が取引管理装置20と通信せずに単に開始画面を表示し、登録端末62が1品目の商品コードを読み取った後に取引管理装置20と通信(1品目の商品コード等を送信)し、取引管理装置20がカート情報を生成し、登録端末62が登録画面に商品を追加してもよい。
【0114】
(顧客の特定)
登録端末62は、上述したように共有端末である。従って、貸し出された登録端末62を顧客が単に利用するだけでは、当該顧客が誰であるのか、すなわち、どの顧客が登録しているのか、を店舗側(登録端末62、取引管理装置20等)は認識することはできない。このため、例えば、以下のようにして、顧客を特定できるようにしてもよい。
【0115】
登録端末62の開始画面において、顧客番号、パスワードの入力欄を設け、当該登録端末62を利用する顧客に、顧客ID(顧客登録の際に決定した情報)、パスワードを入力させてもよい。これにより、当該登録端末62、及び、当該登録端末62と通信する取引管理装置20は、当該顧客が誰であるのかを認識することができる。
【0116】
また、登録端末62の撮像機能を用いて顔認証等を実行し、当該顧客が誰であるのかを認識できるようにしてもよい。また、ショッピングカート72にカード認識装置(登録端末62と通信可能)を設置し、当該カード認識部により会員カード(登録した顧客に配布したカード)を認識させ、当該顧客が誰であるのかを認識できるようにしてもよい。
【0117】
(精算装置との連携)
A群の携帯端末60は、ショッピングカート70(ホルダ71)から取り外すことができるのに対し、B群の登録端末62は、ショッピングカート72から取り外すことができない。従って、登録端末62と精算装置40との連携が問題になる。具体的には、B群の登録端末62は、精算用2次元コード605を表示したとしても表示した精算用2次元コード605を、
図8(B)に示したように、精算装置40に読み取らせることはできない。このため、例えば、以下のようにして、登録端末62と精算装置40とを連携させてもよい。
【0118】
登録端末62にリード(紐、チェーン)を付け、登録端末62をショッピングカート72から所定距離(例えば、1メートル)内であれば離せるようにしてもよい。これにより、登録端末62が表示する精算用2次元コード605を、
図8(B)に示したように、精算装置40に読み取らせることができる。
【0119】
また、登録端末62の送信ボタン(精算装置40が複数存在する場合には夫々に対応する送信ボタン)を設け、当該ボタンの操作により、精算用2次元コード605を読み取った場合に取得される情報と同様の情報が、登録端末62から精算装置40に送信されるようにしてもよい。また、ショッピングカート72に印刷装置(登録端末62と通信可能)を設置し、当該印刷装置により精算用2次元コード605を印刷した媒体が発行され、精算装置40が当該媒体に印刷された精算用2次元コード605を読み取るようにしてもよい。
【0120】
(登録精算装置30による非セルフ運用)
続いて、上記のA群~F群のうち、C群、すなわち、登録精算装置30による非セルフ運用について説明する。
【0121】
図12は、登録精算装置30の外観例を示す図である。
図12(A)は登録精算装置30を正面方向から見た図である。
図12(B)は、登録精算装置30を側面方向から見た図である。
図13は、登録精算装置30の構成例を示す図である。
図12及び
図13において、同一部分には同一符号を付している。
【0122】
以下、
図12を参照しつつ、
図13に示した登録精算装置30の構成例を説明する。登録精算装置30は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、ハードディスク304と、客側表示部305と、スキャナ部306と、カード決済部308と、釣銭機309と、店員側表示部310と、キー操作部311と、印刷部313と、音声出力部314と、通信部315とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。なお、登録精算装置30は、撮像部(カメラ)をさらに設けていてもよい。
【0123】
登録精算装置30が備えるCPU301、ROM302、RAM303、ハードディスク304、カード決済部308、釣銭機309、印刷部313、音声出力部314、通信部315については、精算装置40が備えるCPU401、ROM402、RAM403、ハードディスク404、カード決済部408、釣銭機409、印刷部413、音声出力部414、通信部415と同様であるため、説明の一部又は全部を省略する。
【0124】
客側表示部305は、タッチディスプレイであり、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客からの種々の入力を受け付ける。なお、
図12に示した客側表示部305の外観は一例である(より大きな表示領域を有するものであってもよい)。
【0125】
スキャナ部306は、種々の情報を光学的に読み取る。例えば、スキャナ部306は、商品に付されているコードをスキャンし、商品コードを読み取る。また、スキャナ部306は、店員の名札に付されたコードをスキャンし、店員コードを読み取ってもよい。スキャナ部306は、品券類(商品券、クーポン券、優待券)、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)に付されたコードをスキャンし、夫々の情報を読み取ってもよい。
【0126】
店員側表示部310は、タッチディスプレイであり、店員に種々の情報を表示するとともに、店員からの種々の入力を受け付ける。なお、
図12に示した店員側表示部310の外観は一例である(より大きな表示領域を有するものであってもよい)。
【0127】
キー操作部311は、店員が操作する各種ボタン(金額等の数字を入力するための数字ボタン、商品に対応するボタン、小計ボタン、会計ボタン等)を配置する。
【0128】
なお、釣銭機309は、貨幣(紙幣)を投入するための紙幣投入口(非図示)、貨幣(硬貨)を投入するための硬貨投入口(
図12の符号309b)、貨幣(紙幣)を放出するための紙幣放出口(非図示)、貨幣(硬貨)を放出するための硬貨放出口(
図2の符号309a)、投入又は放出される貨幣を計数する計数部(非図示)、投入口又は放出口と収納部300の間の貨幣の搬送機構(非図示)などを有する。なお、紙幣投入口及び硬貨投入口は、預り金投入口とも称される。紙幣放出口及び硬貨放出口は、釣銭放出口とも称される。なお、紙幣投入口と紙幣放出口は共通であってもよく、また、硬貨投入口と硬貨放出口は共通であってもよい。
【0129】
図14は、登録精算装置30の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図14は、商品を登録し、精算を完了する迄における登録精算装置30の動作の流れの一例を示したものである。なお、
図14の処理の開始時において、登録精算装置30は、商品を1品も登録していないものとする。
【0130】
ステップS31:登録精算装置30は、商品に付されたバーコードがスキャンされたか否かを判断する。バーコードがスキャンされた場合(ステップS31(YES))、ステップS32に進む。バーコードがスキャンされていない場合(ステップS31(NO))、ステップS31に戻る。つまり、登録精算装置30は、1品目として、商品に付されたバーコードがスキャンされる迄、ステップS31の処理を繰り返す。なお、バーコードのスキャンに代えて又は加えて、商品(例えば青果等)に対応するボタンが操作されたか否かを判断してもよい。ステップS34においても同様である。
【0131】
ステップS32:登録精算装置30は、当該商品を登録する。続いてステップS33に進む。
【0132】
ステップS33:登録精算装置30は、ステップS31と同様、商品に付されたバーコードがスキャンされたか否かを判断する。バーコードがスキャンされた場合(ステップS33(YES))、ステップS32に戻る。バーコードがスキャンされていない場合(ステップS33(NO))、ステップS34に進む。
【0133】
ステップS34:登録精算装置30は、小計ボタン(商品の登録を完了させるボタン)が操作されたか否かを判断する。小計ボタンが操作された場合(ステップS34(YES))、ステップS35に進む。小計ボタンが操作されていない場合(ステップS34(NO))、ステップS33に戻る。
【0134】
ステップS35:登録精算装置30は、貨幣の投入を受け付ける。つまり、店員が顧客からの預かった貨幣(預り金額分の貨幣)を登録精算装置30(釣銭機309)に投入するため、登録精算装置30は、店員による貨幣(預り金額分の貨幣)の投入を受け付ける。なお、顧客が貨幣を投入していない場合(投入金額が合計金額以上であって、かつ追加投入を行わずに単に会計ボタンの操作待ちの場合等)、本処理は省略される。続いてステップS36に進む。
【0135】
ステップS36:登録精算装置30は、投入金額が合計金額(登録した商品の合計金額)以上であるか否かを判断する。投入金額が合計金額以上である場合(ステップS36(YES))、ステップS37に進む。投入金額が合計金額以上でない場合(ステップS36(NO))、ステップS35に戻る。
【0136】
ステップS37:登録精算装置30は、会計ボタン(預り金を確定し、処理を進行させるボタン)が操作されたか否かを判断する。会計ボタンが操作された場合(ステップS37(YES))、ステップS38に進む。会計ボタンが操作されていない場合(ステップS37(NO))、ステップS35に戻る。
【0137】
ステップS38:登録精算装置30は、レシートを印刷、発行する。また、登録精算装置30は、釣り銭がある場合には、放出する。そして、本フローチャートは終了する。
【0138】
(登録精算装置31によるフルセルフ運用)
続いて、上記のA群~F群のうち、D群、すなわち、登録精算装置31によるフルセルフ運用(会計エリアにて纏めて商品を登録する態様)について説明する。
【0139】
登録精算装置31の外観及び構成は、例えば、
図4に示した精算装置40と同様であってもよい。但し、精算装置40は、基本的には、当該精算装置40において商品を登録せずに、他の装置(携帯端末60、登録端末62)において登録された商品について精算するのに対し、登録精算装置31は、当該装置において商品を登録し、精算する点が異なる。
【0140】
つまり、精算装置40のスキャナ部406は、基本的には、携帯端末60(又は登録端末62)の表示部に表示される精算用2次元コードをスキャンし、精算処理に必要な情報を読み取るが、登録精算装置31のスキャナ部は、商品に付されているコードをスキャンし、商品コードを読み取る。
【0141】
なお、上述したように、精算装置40のスキャナ部406は、精算用2次元コード以外のもの(お会計券に印刷されているコード、商品に付されているコード、店員の名札に付されたコード)もスキャンする場合があるが、登録精算装置31のスキャナ部も、商品に付されているコード以外のものをスキャンしてもよい。
【0142】
登録精算装置31の動作は、例えば、
図14に示した登録精算装置30と同様であってもよい。但し、登録精算装置30は、店員が操作(登録及び精算に係る操作)するのに対し、登録精算装置31は、顧客が操作(登録及び精算に係る操作)する点が異なる。
【0143】
(登録装置32及び精算装置33によるセミセルフ運用)
続いて、上記のA群~F群のうち、E群、すなわち、登録装置32及び精算装置33によるセミセルフ運用について説明する。
【0144】
図15は、登録装置32、精算装置33の外観例を示す図である。
図16は、登録装置32の構成例を示す図である。
図17は、精算装置33の構成例を示す図である。
【0145】
以下、
図15を参照しつつ、
図16に示した登録装置32の構成例を説明する。
図15及び
図16において、同一部分には同一符号を付している。
【0146】
図16に示すように、登録装置32は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、スキャナ部104と、店員用表示部105と、客用表示部106と、ハードディスク107と、キー操作部108と、通信部109と、音声出力部110と、印刷部111と、バス115とを備える。これらは、バス115を介して互いに接続されている。
【0147】
ROM102は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM102は、登録処理をCPU101に実行させるための商品登録プログラムを記憶する。RAM103は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM103は、ROM102又はハードディスク107から読み出された情報、商品登録プログラムが実行されることによって生成された情報を一時記憶する。
【0148】
スキャナ部104は、バーコードを光学的に読み取るスキャナである。スキャナ部104は、商品に付されたバーコードを光学的に読み取り、読み取ったバーコードから商品コードを取得し、取得した商品コードをRAM103に記憶させる。
【0149】
CPU101は、登録装置32全体を制御する。例えば、CPU101は、商品登録プログラムを実行することによって登録処理の実行を制御する。一例として、CPU101は、スキャナ部104が読み取った商品コードと、ハードディスク107に記憶された商品ファイルとに基づいて、買上商品の商品名及び金額等を表示部(店員用表示部105、客用表示部106)に表示させる。また、CPU101は、商品登録した全部の商品の商品コードを含む登録データを生成する。CPU101は、生成した登録データを、通信部109を制御して、精算装置33に送信させる。なお、CPU101は、生成した登録データを精算装置33に送信することに加えて、RAM103又はハードディスク107に記憶してもよい。
【0150】
店員用表示部105は、例えば、液晶タッチディスプレイ装置である。店員用表示部105は、店員に各種の情報(登録画面等)を表示する。また、店員用表示部105は、店員が操作する各種ボタン(各種キー)を表示する。例えば、店員用表示部105は、商品登録の終了を指示するための小計ボタン、登録データの送信先を指定(選択)するための精算装置指定ボタン等を表示する。
【0151】
客用表示部106は、例えば、液晶タッチディスプレイ装置である。客用表示部106は、客に各種の情報(各商品の価格等)を表示する。また、客用表示部106は、客が操作する各種ボタンを表示する。例えば、客用表示部106は、年齢確認のOKボタンを表示可能である。
【0152】
ハードディスク107は、種々の情報を記憶する。例えば、ハードディスク107は、外部から取得された情報(例えば、商品ファイル等)や、商品登録プログラムによって生成された情報を記憶する。
【0153】
キー操作部108は、店員が操作する各種ボタン(金額等の数字を入力するための数字ボタン等)を配置する。なお、店員用表示部105に表示することに代えて又は加えて、店員用表示部105に表示するものであるとして説明した各種のボタン(例えば、上述した小計ボタン等)を、キー操作部108に配置してもよい。
【0154】
通信部109は、LAN11を介して外部の装置(他の登録装置32、精算装置33、管理装置10、監視装置50)と通信するための通信インタフェースである。音声出力部110は、確認音、警告音、音声ガイダンス等を出力する。印刷部111は、各種媒体を印刷、発行する。
【0155】
なお、登録装置32は、更に、カード決済部(カード読取部)、撮像部(カメラ)、計時部(時計)等を備えていてもよい。
【0156】
続いて、
図15を参照しつつ、
図17に示した精算装置33の構成例を説明する。
図15及び
図17において、同一部分には同一符号を付している。
【0157】
図4に示すように、精算装置33は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部206と、ハードディスク207と、通信部209と、音声出力部210と、印刷部211と、釣銭機(自動釣銭釣札機)212と、サインポール213と、バス215とを備える。これらは、バス215を介して互いに接続されている。
【0158】
ROM202は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM202は、精算処理をCPU201に実行させるための会計プログラムを記憶する。RAM203は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM203は、ROM202又はハードディスク207から読み出された情報、会計プログラムが実行されることによって生成された情報を一時記憶する。スキャナ部204は、バーコード等を光学的に読み取るスキャナである。
【0159】
CPU201は、精算装置33全体を制御する。例えば、CPU201は、会計プログラムを実行することによって精算処理の実行を制御する。一例として、CPU201は、登録装置32から送信された登録データに基づいて合計金額を表示部206に表示させる。また、CPU201は、釣銭機212に投入された貨幣の金額に関する情報を釣銭機212から取得し、入金額(預り金額)として表示部206に表示させる。また、CPU201は、合計金額と入金額とに基づいて釣銭額を算出し、表示部206に表示させる。また、CPU201は、精算処理が終了すると、レシートを印刷部211から発行させるとともに、釣銭額と等しい額の貨幣を釣銭機212から排出させる。また、CPU201は、精算処理が終了すると、合計金額等を含む精算データ(精算情報)を生成し、通信部209を制御して、外部の装置(例えば、管理装置10)に送信させる。なお、CPU201は、生成した精算データを、外部の装置に送信することに加えて、RAM203又はハードディスク207に記憶してもよい。
【0160】
表示部206は、例えば、液晶タッチディスプレイ装置である。表示部206は、客に各種の情報(操作情報、合計金額、入金額、釣銭額等)を表示する。また、表示部206は、客からの種々の操作(支払方法を選択する操作、入金額を確定し決済を実行する操作等)を受け付ける。
【0161】
ハードディスク207は、種々の情報を記憶する。例えば、ハードディスク207は、外部から取得された情報(例えば、登録データ等)や、会計プログラムによって生成された情報を記憶する。
【0162】
通信部209は、LAN11を介して外部の装置(登録装置32、他の精算装置33、管理装置10、監視装置50)と通信するための通信インタフェースである。音声出力部210は、確認音、警告音、音声ガイダンス等を出力する。印刷部211は、各種媒体を印刷、発行する。
【0163】
釣銭機212は、貨幣(金銭)が収納される収納部(非図示)への入出金を制御する自動釣銭釣札機(現金決済部)である。なお、
図15、
図17に示す例では、釣銭機212は精算装置33に内蔵されているが、釣銭機212は精算装置33に接続されていてもよい。
【0164】
サインポール213は、複数色の表示灯を有し、夫々の表示態様(消灯、点灯、点滅等)により、店員や客に対し、自精算装置33がどのような状態(店員呼出中、釣銭ニアエンド中等)であるかや、自精算装置33が特定の精算装置33(例えば店員によって指定された精算装置33等)であるかなどを報知する。
【0165】
なお、精算装置33は、更に、カード決済部(カード読取部)、撮像部(カメラ)、計時部(時計)等を備えていてもよい。
【0166】
図18は、登録装置32、精算装置33の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図18(A)は、登録装置32の動作の流れの一例を示したものである。なお、
図18(A)の処理の開始時において、登録装置32は、商品を1品も登録していないものとする。
【0167】
ステップS41:登録装置32は、商品に付されたバーコードがスキャンされたか否かを判断する。バーコードがスキャンされた場合(ステップS41(YES))、ステップS42に進む。バーコードがスキャンされていない場合(ステップS41(NO))、ステップS41に戻る。なお、バーコードのスキャンに代えて又は加えて、商品(例えば青果等)に対応するボタンが操作されたか否かを判断してもよい。ステップS44においても同様である。
【0168】
ステップS42:登録装置32は、当該商品を登録する。続いてステップS44に進む。
【0169】
ステップS43:登録装置32は、ステップS41と同様、商品に付されたバーコードがスキャンされたか否かを判断する。バーコードがスキャンされた場合(ステップS43(YES))、ステップS42に戻る。バーコードがスキャンされていない場合(ステップS43(NO))、ステップS44に進む。
【0170】
ステップS44:登録装置32は、小計ボタンが操作されたか否かを判断する。小計ボタンが操作された場合(ステップS44(YES))、ステップS45に進む。小計ボタンが操作されていない場合(ステップS44(NO))、ステップS43に戻る。
【0171】
ステップS45:登録装置32は、精算装置指定ボタン(精算処理を実行させる精算装置33を指定するボタン)が操作されたか否かを判断する。精算装置指定ボタンが操作された場合(ステップS45(YES))、ステップS46に進む。精算装置指定ボタンが操作されていない場合(ステップS45(NO))、ステップS45に戻る。つまり、登録装置32は、精算装置指定ボタンが操作される迄、ステップS45の処理を繰り返す。
【0172】
ステップS45:登録装置32は、ステップS45において操作された精算装置指定ボタンに対応する精算装置33に登録データを送信(管理装置10等の他の装置を介して間接的に送信、又は直接的に送信)する。そして、本フローチャートは終了する。
【0173】
図18(B)は、精算装置33の動作の流れの一例を示したものである。なお、
図18(B)の処理の開始時において、精算装置33は、登録データを受信していないものとする。
【0174】
ステップS51:精算装置33は、登録データを受信したか否かを判断する。登録データを受信した場合(ステップS51(YES))、ステップS52に進む。登録データを受信していない場合(ステップS51(NO))、ステップS51に戻る。つまり、精算装置33は、登録データを受信する迄、ステップS51の処理を繰り返す。
【0175】
ステップS52:精算装置33は、貨幣の投入を受け付ける。つまり、顧客が貨幣(預り金額分の貨幣)を精算装置33(釣銭機212)に投入するため、精算装置33は、顧客による貨幣(預り金額分の貨幣)の投入を受け付ける。なお、顧客が貨幣を投入していない場合(投入金額が合計金額以上であって、かつ追加投入を行わずに単に会計ボタンの操作待ちの場合等)、本処理は省略される。続いてステップS53に進む。
【0176】
ステップS53:精算装置33は、投入金額が合計金額(登録した商品の合計金額)以上であるか否かを判断する。投入金額が合計金額以上である場合(ステップS53(YES))、ステップS54に進む。投入金額が合計金額以上でない場合(ステップS53(NO))、ステップS52に戻る。
【0177】
ステップS54:精算装置33は、会計ボタンが操作されたか否かを判断する。会計ボタンが操作された場合(ステップS54(YES))、ステップS55に進む。会計ボタンが操作されていない場合(ステップS54(NO))、ステップS52に戻る。
【0178】
ステップS55:精算装置33は、レシートを印刷、発行する。また、精算装置33は、釣り銭がある場合には、放出する。そして、本フローチャートは終了する。
【0179】
なお、
図18(A)では、登録装置32は、小計ボタンの操作を受け付けた後に精算装置指定ボタンの操作を受け付けているが、小計ボタンの操作を受け付けることなく精算装置指定ボタンの操作を受け付けてもよい。例えば、小計ボタンと精算装置指定ボタンとをともに操作可能に表示することにより、小計ボタンの操作前に精算装置指定ボタンの操作を受け付けてもよいし、小計ボタンをそもそも表示(配置)しないようにしてもよい。
【0180】
また、
図18(A)(B)では、登録装置32と精算装置33との間で登録データを送受信しているが、登録データを送受信することに代えてお会計券を用いてもよい。つまり、登録装置32は、登録データを取得可能なコード(バーコード、2次元コード等)を印刷したお会計券を発行し、精算装置33は、該お会計券を読み取ることによって登録データを取得してもよい。
【0181】
(登録精算装置34によるセミセルフ運用/フルセルフ運用)
続いて、上記のA群~F群のうち、F群、すなわち、登録精算装置34によるセミセルフ運用/フルセルフ運用について説明する。
【0182】
図19は、登録精算装置34の外観例を示す図である。
図19(A)は登録精算装置34を客側から見た図である。
図19(B)は、登録精算装置34を店員側から見た図である。
図20は、登録精算装置34の構成例を示す図である。
図19及び
図20において、同一部分には同一符号を付している。
【0183】
以下、
図19を参照しつつ、
図20に示した登録精算装置34の構成例を説明する。登録精算装置34は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、ハードディスク504と、客側表示部505と、客側スキャナ部506と、カード決済部508と、釣銭機509と、店員側表示部510と、キー操作部511と、店員側スキャナ部512と、印刷部513と、音声出力部514と、通信部515とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0184】
登録精算装置34が備えるCPU501、ROM502、RAM503、ハードディスク504、カード決済部508、釣銭機509、音声出力部514、通信部515については、精算装置40が備えるCPU401、ROM402、RAM403、ハードディスク404、カード決済部408、釣銭機409、音声出力部414、通信部415と同様であるため、説明の一部又は全部を省略する。
【0185】
客側表示部505は、タッチディスプレイであり、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客からの種々の入力を受け付ける。
【0186】
客側スキャナ部506は、客用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、客側スキャナ部506は、商品に付されているバーコード(商品コード等)や、お会計券に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を光学的に読み取る。客側スキャナ部506は、上記に加えて、品券類(商品券、クーポン券、優待券)や、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を読み取ってもよい。
【0187】
なお、客側スキャナ部506は、客が商品を登録する際に用いられるが、客は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、客側表示部505に、商品に対応するプリセットキー(商品を注文するボタン)が表示されている場合、客は、当該プリセットキーを操作(押下)し、商品を登録してもよい。
【0188】
店員側表示部510は、店員用のタッチディスプレイであり、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
【0189】
キー操作部511は、店員が操作する各種ボタンを配置する。符号511aは、動作モードを切り替えるモード切替ボタンである。
【0190】
店員側スキャナ部512は、店員用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、店員側スキャナ部512は、商品に付されているバーコードや、店員の名札に付された店員コードを光学的に読み取る。店員側スキャナ部512は、上記に加えて、お会計券に印刷されているコードや、品券類や、各種カードに印刷されているコードを読み取ってもよい。
【0191】
なお、店員側スキャナ部512は、店員が商品を登録する際に用いられるが、店員は他の方法によって商品を登録してもよい。例えば、キー操作部511に、商品に対応するキー(例えば、スポーツ新聞に対応するキー等)が配置されている場合、店員は、当該キーを操作(押下)し、当該商品を登録してもよい。また、店員側表示部510に、商品に対応するプリセットキーが表示されている場合、店員は、当該プリセットキーを操作し、当該商品を登録してもよい。
【0192】
印刷部513は、各種媒体(レシート、お会計券等)を印刷、発行する。印刷部513は、店員側から客側、客側から店員側に向き(媒体発行口の方向)を回転自在に変更可能である。印刷部513の向きは、手動で変更してもよいし、例えば動作モードが切り替わることに基づいて自動的に変更(メカ的に制御等)してもよい。なお、印刷部513の向きの正誤をセンサなどで検出してもよい。
【0193】
以上、
図1に示した商品販売データ処理システム1のA群~F群の夫々について説明した。
【0194】
以下では、説明の便宜上、A群~F群のうちの1つをX群と称し、A群~F群のうちのX群とは異なる1つ以上をY群と称する場合がある。
【0195】
商品販売データ処理システム1が有する群の数が2つである場合にはY群は1つの群である。例えば、商品販売データ処理システム1が有する群の数が2つ(例えば、A群、C群の2つ)である場合にはY群は1つ(X群がA群であればY群はC群の1つ、X群がC群であればY群はA群の1つ)である。
【0196】
一方、商品販売データ処理システム1が有する群の数が3つ以上である場合にはY群は1つの群であってもよいし、2つ以上の群であってもよい。例えば、商品販売データ処理システム1が有する群の数が3つ(例えば、A群、B群、C群の3つ)である場合には、Y群は1つ(X群がA群であればY群はB群の1つかC群の1つ、X群がB群であればY群はA群の1つかC群の1つ、X群がC群であればY群はA群の1つかB群の1つ)であってもよいし、Y群は2つ(X群がA群であればY群はB群及びC群2つ、X群がB群であればY群はA群及びC群の2つ、X群がC群であればY群はA群及びB群の2つ)であってもよい。また例えば、商品販売データ処理システム1が有する群の数が4つ(A群、B群、C群、D群の4つ)である場合には、Y群は1つ(X群がA群であればY群はB群の1つかC群の1つかD群の1つ、X群がB群であればY群はA群の1つかC群の1つかD群の1つ、X群がC群であればY群はA群の1つかB群の1つかD群の1つ、X群がD群であればY群はA群の1つかB群の1つかC群の1つ)であってもよいし、Y群は2つ(X群がA群であればY群は、B群及びC群の2つかB群及びD群の2つかC群及びD群の2つ、X群がB群であればY群は、A群及びC群の2つかA群及びD群の2つかC群及びD群の2つ、X群がC群であればY群は、A群及びB群の2つかA群及びD群の2つかB群及びD群の2つ、X群がD群であればY群は、A群及びB群の2つかA群及びC群の2つかB群及びC群の2つ)であってもよいし、Y群は3つ(X群がA群であればY群は、B群、C群、D群の3つ、X群がB群であればY群は、A群、C群、D群の3つ、X群がC群であればY群は、A群、B群、D群の3つ、X群がD群であればY群は、A群、B群、C群の3つ)であってもよい。
【0197】
商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客に対し、Y群に関する情報を提供することが可能である。つまり、商品販売データ処理システム1は、ある群を利用する顧客に対し、他の群に関する情報を提供することが可能である。
【0198】
(他の群であるY群に関する情報)
X群を利用する顧客に提供するY群に関する情報とは、例えば、Y群の利用を促進するための情報である。Y群の利用を促進するための情報は、具体的には、Y群を利用することのメリットに関する情報、Y群の利用方法に関する情報、Y群の利用促進に向けたキャンペーン情報などであってもよい。
【0199】
Y群を利用することのメリットに関する情報は、現在利用しているX群と比較したY群を利用することのメリット(相対的なメリット)に関する情報であってもよいし、現在利用しているX群とは無関係にY群を利用することのメリット(絶対的なメリット)に関する情報であってもよい。例えば、時間に関して言えば、Y群はX群よりも処理時間が平均〇〇秒短縮されるといったメッセージは相対的なメリットに関する情報であり、Y群であれば処理時間は平均××秒であるといったメッセージは絶対的なメリットに関する情報である。また、メリットに関する情報は、直接的に訴えるもの(例えば、Y群はX群よりも処理時間が平均〇〇秒短縮されるといったメッセージ、Y群であれば処理時間は平均××秒であるといったメッセージ等)であってもよいし、メリットを読み取れるもの(X群の処理時間は平均〇×秒、Y群の処理時間は平均××秒といったデータ等)であってもよい。
【0200】
提供する時間に関する情報(Y群はX群よりも処理時間が平均〇〇秒短縮されるといったメッセージ、Y群であれば処理時間は平均××秒であるといったメッセージ、X群の処理時間は平均〇×秒、Y群の処理時間は平均××秒といったデータ等)は、例えば、順番待ち時間(会計エリアに設置した装置の順番待ち時間。レジ待ち時間)、商品の登録時間、全所要時間(1品目の商品登録~レシート排出迄の時間)等であってもよい。
【0201】
A群(携帯端末60、精算装置40のフルセルフ運用)の場合の順番待ち時間は、精算装置40の空き待ち時間(携帯端末60における精算用2次元コードの表示後に該精算用2次元コードを精算装置40に読み取らせる迄の時間)である。精算装置40では基本的には商品の登録を行わないため(すなわち1人当たり処理時間は比較的短いため)、精算装置40の設置台数が少なくなければ、順番待ち時間(精算装置40の空き待ち時間)は、ゼロか比較的短い時間である。B群(登録端末62、精算装置40のフルセルフ運用)の場合の順番待ち時間についても同様である。
【0202】
A群の場合の商品の登録時間は、携帯端末60を用いた商品の登録時間である。B群(登録端末62、精算装置40のフルセルフ運用)の場合の所要時間についても同様である。
【0203】
A群の場合の全所要時間は、概ね、購入商品の選択時間、携帯端末60を用いた商品の登録時間、携帯端末60における精算用2次元コードの表示~(順番待ち時間)~精算装置40における精算用2次元コードの読み取り迄の時間、精算装置40での精算時間の合計である。B群(登録端末62、精算装置40のフルセルフ運用)の場合の全所要時間についても同様である。
【0204】
C群(登録精算装置30の非セルフ運用)の場合の順番待ち時間は、登録精算装置30の空き待ち時間(購入商品の選択後に登録精算装置30において店員による1品目の商品登録が開始される迄の時間)である。登録精算装置30では商品の登録も精算も行うため(すなわち1人当たり処理時間は比較的長いため)、登録精算装置30の設置台数等にもよるが、順番待ち時間(登録精算装置30の空き待ち時間)は、比較的長い時間である。
【0205】
C群の場合の商品の登録時間は、登録精算装置30を用いた商品の登録時間である。C群の場合の全所要時間は、概ね、購入商品の選択時間、順番待ち時間、商品の登録時間、精算時間の合計である。
【0206】
D群(登録精算装置31のフルセルフ運用)の場合の順番待ち時間は、登録精算装置31の空き待ち時間(購入商品の選択後に登録精算装置31において顧客による1品目の商品登録が開始される迄の時間)である。登録精算装置31では商品の登録も精算も行うため(すなわち1人当たり処理時間は比較的長いため)、登録精算装置31の設置台数等にもよるが、順番待ち時間(登録精算装置31の空き待ち時間)は、比較的長い時間である。
【0207】
D群の場合の商品の登録時間は、登録精算装置31を用いた商品の登録時間である。D群の場合の全所要時間は、概ね、購入商品の選択時間、順番待ち時間、商品の登録時間、精算時間の合計である。
【0208】
E群(登録装置32、精算装置33のセミセルフ運用)の場合の順番待ち時間は、登録装置32の空き待ち時間(購入商品の選択後に登録装置32において店員による1品目の商品登録が開始される迄の時間)、精算装置33の空き待ち時間(店員による全商品の登録の完了後に精算装置33による精算が開始される迄の時間)の合計である。但し、後者の時間(精算装置33の空き待ち時間)は、精算装置33の設置台数が少なくなければ、ゼロか比較的短い時間である。
【0209】
E群の場合の商品の登録時間は、登録装置32を用いた商品の登録時間である。E群の場合の全所要時間は、概ね、購入商品の選択時間、順番待ち時間、商品の登録時間、登録装置32から精算装置33迄の移動時間、精算時間の合計である。
【0210】
なお、F群(登録精算装置34)については動作モード毎に順番待ち時間や全所要時間が異なるため、説明を省略する。
【0211】
なお、上述の各時間は、算出(収集)し、商品販売データ処理システム1内(例えば、取引管理装置20等)において記憶し、出力時等必要に応じて参照できるようになっていればよい。
【0212】
一例として、A群(携帯端末60、精算装置40のフルセルフ運用)の場合の順番待ち時間は、携帯端末60における精算用2次元コードを表示時刻(又は、お会計へ進むボタン604(
図7(D)参照)の操作時刻)と、精算端末40における精算用2次元コードの読み取り時刻(又は、商品一覧画面(
図10参照)の表示時刻)とに基づいて算出、収集可能である。
【0213】
A群の場合の商品の登録時間は、1品目の商品の登録時刻と、精算端末40における精算処理の完了時刻(
図11の続く画面のおわりボタン等の操作時刻等)とに基づいて算出、収集してもよい。
【0214】
なお、A群の場合の商品の登録は、会計エリアにおける登録ではなく売場(商品棚の前)における登録であるため、A群の場合の商品の登録時間はゼロとしてもよい。つまり、ある群の商品の登録時間は、会計エリアにおける登録に要する時間とし、A群の場合には会計エリアにおける登録はないためゼロとしてもよい。
【0215】
A群の場合の全所要時間は、便宜上、1品目の商品の選択時刻は無視し、1品目の商品の登録時刻と、精算端末40における精算処理の完了時刻(
図11の続く画面のおわりボタン等の操作時刻等)とに基づいて算出、収集してもよい。あるいは、買物開始ボタン600(
図7(A)参照)の操作時刻と、精算端末40における精算処理の完了時刻とに基づいて算出、収集してもよい。あるいは、携帯端末60における登録時間は無視し、精算端末40における精算処理の時間をA群の場合の全所要時間としてもよい。
【0216】
他の例として、C群(登録精算装置30の非セルフ運用)の場合の順番待ち時間は、店員が目視により実測してもよいが、例えば、店内に設置されたカメラを用いてレジ待ちの顧客を監視(観測)し、ある顧客が列に並んでから処理が開始される迄の時間を、順番待ち時間として算出、収集してもよい。また、調査(サンプル)として、顧客が列の最後尾に並んだときに配布時刻が分かる媒体(配付時刻を打刻したカード等)等を配付し、該媒体を精算処理の終了後に回収するとともに回収時刻を記録し、配付時刻と回収時刻とに基づいて、順番待ち時間として算出、収集してもよい。
【0217】
C群の場合の商品の登録時間は、例えば、1品目の商品の登録時刻と、小計ボタンの操作時刻とに基づいて算出、収集してもよい。
【0218】
C群の場合の全所要時間は、店員が目視により実測してもよいが、例えば、店内に設置されたカメラを用いて顧客を監視(観測)し、ある顧客が1品目の商品を登録してから精算処理が完了する迄の時間を全所要時間として算出、収集してもよい。なお、全所要時間を入店時間~精算終了時間としてもよい。カメラを用いて全所要時間(入店時間~精算終了時間)を算出、収集してもよいし、顧客が入店したときに配布時刻が分かる媒体等を配付し、該媒体を精算処理の終了後に回収するとともに回収時刻を記録し、配付時刻と回収時刻とに基づいて、全所要時間(入店時間~精算終了時間)を算出、収集してもよい。
【0219】
D~F群についても、ボタンの操作等やカメラや媒体等を用いて、順番待ち時間、全所要時間を、算出、収集してもよい。
【0220】
Y群の利用方法に関する情報は、例えば、Y群がA群である場合、A群の利用方法に関する説明会(若しくは説明担当の常設等)に関する告知情報(報知情報)であってもよいし、携帯端末60にダウンロード/インストールするショッピングアプリケーションに関する情報(例えば、読み取ることによってショッピングアプリケーションのダウンロード/インストールに関する画面にアクセスする2次元コード、読み取ることによってショッピングアプリケーションのダウンロード/インストールが開始される2次元コード)であってもよい。つまり、Y群の利用方法に関する情報は、Y群の利用を検討したときに障害となるもの(Y群の利用に際し設定等が面倒ではないか、実際に利用するのが難しいのではないかといった不安等)を取り除くための情報であるとも言える。
【0221】
Y群の利用促進に向けたキャンペーン情報は、Y群を利用した場合に得られるポイント付与情報等のお得情報などである。なお、Y群の利用促進に向けたキャンペーン情報は、Y群を利用することのメリットに関する情報に属するものと解してもよい。
【0222】
(群の優先度)
A群~F群について以下のように優先度を設定し、ある優先度の群を利用する客に、より高い優先度の群に関する情報を提供してもよい。つまり、商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客に対し、X群よりも優先度の高いY群に関する情報を提供してもよい。
【0223】
優先度が最も高い:A群(携帯端末60、精算装置40のフルセルフ運用)
優先度が2番目に高い:B群(登録端末62、精算装置40のフルセルフ運用)
優先度が3番目に高い:E群(登録装置32、精算装置33のセミセルフ運用)
優先度が4番目に高い:D群(登録精算装置31のフルセルフ運用)
優先度が最も低い:C群(登録精算装置30の非セルフ運用)
【0224】
複数の動作モードを有するF群(登録精算装置34)は、動作モード毎に優先度を設定してもよい。例えば、第1の動作モード(対面型のセミセルフ運用の動作モード)で動作する登録精算装置34は、E群と同列の3番目の優先度としてもよい。第2の動作モード(フルセルフ運用の動作モード)で動作する登録精算装置34は、D群と同列の4番目の優先度としてもよい。第3、第4の動作モード(複数台によるセミセルフ運用の精算装置として動作モード)で動作する登録精算装置34は、E群と同列の3番目の優先度としてもよい。
【0225】
上述した優先度について具体例を2つ挙げて説明する。1つ目として、例えば、商品販売データ処理システム1が、A群、B群、C群の3つの群を有する場合には、商品販売データ処理システム1は、優先度が最も高いA群を利用する顧客に対しては何ら情報を提供せず、優先度が2番目のB群を利用する顧客に対しては優先度が最も高いA群に関する情報を提供し、優先度が最も低いC群を利用する顧客に対しては優先度が最も高いA群に関する情報を提供する(A群に関する情報に代えて又は加えてB群に関する情報を提供してもよい)。2つ目として、例えば、商品販売データ処理システム1が、A群、F群(対面型のセミセルフ運用の動作モード)の2つの群を有する場合には、商品販売データ処理システム1は、優先度が最も高いA群を利用する顧客に対しては何ら情報を提供せず、優先度が3番目のF群(対面型のセミセルフ運用の動作モード)を利用する顧客に対しては優先度が最も高いA群に関する情報を提供する。
【0226】
(Y群の種類に応じた情報を提供)
X群を利用する顧客に対して提供するY群に関する情報は、Y群の種類に応じて異なるものであってもよいし、Y群の種類によらず同一であってもよい。例えば、C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報と、C群を利用する顧客に対して提供するB群に関する情報とは、異なるものであってもよいし、同一であってもよい。
【0227】
C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報と、C群を利用する顧客に対して提供するB群に関する情報とが、同一となる例を説明する。
(1)A群もB群も共に端末(携帯端末60、登録端末62)のカメラを用いて商品棚の前で商品を登録する。従って、C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報(A群を利用することのメリットに関する情報)を、例えば「商品棚の前で端末のカメラを用いて登録するため精算のときには登録しないで済む」等とし、C群を利用する顧客に対して提供するB群に関する情報(B群を利用することのメリットに関する情報)を、例えば「商品棚の前で端末のカメラを用いて登録するため精算のときには登録しないで済む」等とすれば、両者は同一となる。
(2)A群もB群も精算は精算装置40にて行う。従って、C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報(A群の利用方法に関する情報)を、例えば「携帯端末60による商品登録後の精算の方法」等とし、C群を利用する顧客に対して提供するB群に関する情報(B群の利用方法に関する情報)を、例えば「登録端末62による商品登録後の精算の方法」等とすれば、両者は同一となる。
【0228】
C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報と、C群を利用する顧客に対して提供するB群に関する情報とが、異なる例を説明する。
(1)A群では自身の携帯端末60を利用するため来店時に顧客確認の設定が不要であり、B群では店舗の登録端末62を利用するため自身の携帯端末は不要である。従って、C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報(A群を利用することのメリットに関する情報)を、例えば「来店時に顧客確認の設定をしなくて済む」等とし、C群を利用する顧客に対して提供するB群に関する情報(B群を利用することのメリットに関する情報)を、例えば「自身の携帯端末を用意しなくて済む」等とすれば、両者は異なるものとなる。
(2)A群では携帯端末60においてショッピングアプリケーションの設定(ダウンロード、インストール)が必要であり、B群では店舗が用意する登録端末62を利用する必要がある。従って、C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報(A群の利用方法に関する情報)を、例えば「ショッピングアプリケーションのダウンロード/インストールに関する画面にアクセスする2次元コード」等とし、C群を利用する顧客に対して提供するB群に関する情報(B群の利用方法に関する情報)を、例えば「登録端末62の使い方を説明する画面」等とすれば、両者は異なるものとなる。
【0229】
(X群の種類に応じて情報を提供)
X群を利用する顧客に対して提供するY群に関する情報は、X群の種類に応じて異なるものであってもよいし、X群の種類によらず同一であってもよい。例えば、B群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報と、C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報とは、異なるものであってもよいし、同一であってもよい。
【0230】
B群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報と、C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報とが同一となる例を説明する。例えば、B群を利用する顧客に対して提供するA群を利用することの絶対的なメリット(利用中のB群とは無関係にA群を利用することのメリット)に関する情報と、C群を利用する顧客に対して提供するA群を利用することの絶対的なメリット(利用中のC群とは無関係にA群を利用することのメリット)に関する情報とは、同一となる。
【0231】
B群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報と、C群を利用する顧客に対して提供するA群に関する情報とが、異なる例を説明する。例えば、B群を利用する顧客に対して提供するA群を利用することの相対的なメリット(利用中のB群と比較したA群を利用することのメリット)に関する情報と、C群を利用する顧客に対して提供するA群を利用することの相対的なメリット(利用中のC群と比較したA群を利用することのメリット)に関する情報とは、異なるものとなる。
【0232】
(店員に対する情報の提供)
商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客に対し、Y群に関する情報を提供すると説明したが、X群を利用する顧客に代えて又は加えて、店員(例えば、X群を利用する顧客を接客する店員等)に対し、Y群に関する情報を提供してもよい。例えば、ある顧客がC群(登録精算装置30)を利用している場合、C群を利用している顧客に対しA群に関する情報を提供してもよいし、C群を利用している顧客を接客している店員に対しA群に関する情報を提供してもよいし、C群を利用している顧客及び当該顧客を接客している店員に対しA群に関する情報を提供してもよい。
【0233】
(表示による情報の提供)
商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客等(顧客又は当該顧客を接客する店員)に対し、Y群に関する情報を表示によって提供してもよい。つまり、商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客等に対し、Y群に関する情報を表示してもよい。以下(1)~(5)は、Y群がA群である場合の具体例である。
【0234】
(1)B群(登録端末62、精算装置40)を利用する顧客に対し、A群(携帯端末60、精算装置40)に関する情報を表示(精算装置40の表示部405に表示)する。
(2)C群(登録精算装置30)を利用する顧客に対し、A群に関する情報を表示(登録精算装置30の客側表示部305に表示)する。また、これに代えて又は加えて、C群を利用する顧客を接客する店員に対し、A群に関する情報を表示(登録精算装置30の店員側表示部310に表示)する。
(3)D群(登録精算装置31)を利用する顧客に対し、A群に関する情報を表示(登録精算装置31の表示部に表示)する。
(4)E群(登録装置32、精算装置33)を利用する顧客に対し、A群に関する情報を表示(登録装置32の客用表示部106に表示、精算装置33の表示部206に表示)する。また、これに代えて又は加えて、E群を利用する顧客を接客する店員に対し、A群に関する情報を表示(登録装置32の店員用表示部105に表示)する。
(5)F群(登録精算装置34。例えば、第2の動作モード(フルセルフ運用の動作モード)の登録精算装置34)を利用する顧客に対し、A群に関する情報を表示(登録精算装置34の客側表示部505に表示)する。
【0235】
(印刷による情報の提供)
商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客等に対し、Y群に関する情報を印刷によって提供してもよい。つまり、商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客等に対し、Y群に関する情報を印刷してもよい。例えば、B群(登録端末62、精算装置40)を利用する顧客に対し、A群(携帯端末60、精算装置40)に関する情報を印刷(精算装置40の印刷部413によって発行されるレシート上に印刷、又は、レシートとは別の媒体上に印刷等)してもよい。レシートとは別の媒体上に印刷するとは、X群を利用する顧客等に対し、X群を利用した取引について記載したレシートとは別に、Y群に関する情報を印刷した媒体を発行することである。
【0236】
また、Y群に関する情報は、顧客にとって有用な特典媒体(クーポン券、割引・値引き券、ポイント付与券、抽選券等)と共に印刷(精算装置40の印刷部413によって発行される特典媒体上に印刷、又は、特端媒体とは別の媒体上に印刷等)してもよい。特典媒体とは別の媒体上に印刷するとは、X群を利用する顧客等に対し、X群を利用した取引において提供する特典媒体とは別に、Y群に関する情報を印刷した媒体を発行することである。特典媒体と共に提供すればY群に関する情報を視認させる確率を高めることができる(また特典媒体上に印刷すれば破棄される可能性が下がるため更に確率を高めることができる)。
【0237】
なお、上記では、Y群に関する情報を元々提供される特典媒体と共に印刷することについて説明したが(つまり、Y群に関する情報を提供するか否かに関係なくX群を利用した取引自体で特典が付与されることを前提にY群に関する情報を当該特典媒体と共に印刷することについて説明したが)、Y群に関する情報の提供自体に特典を付与してもよい。Y群に関する情報の提供自体に付与する特典は、例えば、特定の商品に値引き割引等が適用されるものや、取引全体に対して値引き割引等が適用されるものであってもよい。
【0238】
Y群に関する情報の提供自体に特典を付与する方法によれば、Y群に関する情報を元々提供される特典媒体と共に印刷する方法と同様、Y群に関する情報を視認させる確率を高めることができる。また、Y群に関する情報の提供自体に特典を付与する方法は、元々提供される特典媒体が存在しないような場合にも利用できる。また、Y群に関する情報を提供するための特典(店側にとってはコスト)を、元々提供される特典とは別個に(独立して)管理することもできる。なお、一方の、Y群に関する情報を元々提供される特典媒体と共に印刷する方法は、Y群に関する情報の提供自体に特典を付与する方法よりもコスト(別途付与する特典分のコスト)を抑えることができる。
【0239】
Y群に関する情報の提供自体(提供時点)ではなく、顧客の行動(反応)に対し特典を付与してもよい。例えば、Y群(例えばA群)に関する情報として、印刷、発行されたショッピングアプリケーションダウンロード用の2次元コードが顧客によって読み取られた場合に、特典を付与してもよい。つまり、ショッピングアプリケーションのダウンロード行為(又はインストール行為)に対して特典を付与してもよい。また、ショッピングアプリケーションのダウンロード行為(又はインストール行為)に対する特典付与は、媒体上の2次元コードを読み取った場合に限定されない。例えば、画面上の2次元コード(例えば、後述する
図21(B)のような2次元コード325)を読み取り、ショッピングアプリケーションをダウンロードした場合(又はインストールした場合)に、特典を付与してもよい。なお、促進のため、ショッピングアプリケーションのダウンロード行為(又はインストール行為)によって付与される特典について、例えば、「今ならQRコード(登録商標)を読み取ってアプリをダウンロードすれば〇〇が貰える」等、顧客が実際にダウンロード行為(又はインストール行為)を行う前に、顧客に提示してもよい。
【0240】
(音声による情報の提供)
商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客等に対し、Y群に関する情報を音声によって提供してもよい。つまり、商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客等に対し、Y群に関する情報を音声出力してもよい。例えば、B群(登録端末62、精算装置40)を利用する顧客に対し、A群(携帯端末60、精算装置40)に関する情報を音声出力(精算装置40の音声出力部414によって音声出力等)してもよい。
【0241】
(条件に応じて情報を提供)
商品販売データ処理システム1は、X群を利用する顧客等に対し、所定の条件に応じて、Y群に関する情報を提供してもよい。換言すれば、商品販売データ処理システム1は、条件に一致した場合には情報を提供し、条件に一致しない場合には情報を提供しないようにしてもよい。下記の条件1~条件7は、C群(登録精算装置30)を利用する顧客に対し、A群(携帯端末60、精算装置40)に関する情報を提供する例による、具体例である。
【0242】
(条件1)店員の操作があった場合に情報を提供(店員の操作に基づいて情報を提供)
例えば、C群を利用する顧客に対し、店員が所定キー等(登録精算装置30のキー操作部311に配置された所定キー、又は、店員側表示部310に表示された所定ボタン)を操作した場合にはA群に関する情報を提供(客側表示部305に表示等)し、店員が所定キー等を操作しなかった場合にはA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。
【0243】
なお、例えば、店員は、当該顧客がA群の利用(携帯端末60と精算装置40とによる購入方法)に対応できると判断した場合に所定キー等を操作してもよい。また例えば、店員は、当該顧客からの申し出があった場合に所定キー等を操作してもよい。
【0244】
なお、店員が所定キー等を操作した場合に、当該顧客に対してA群に関する情報を提供することに代えて又は加えて、当該店員に対してA群に関する情報を提供(店員側表示部310に表示等)してもよい。顧客の操作に応じて情報を提供(後述)する場合についても同様である。
【0245】
なお、Y群が複数の場合には、所定キー等の操作に基づいて当該複数種類のY群の情報を提供してもよい。例えば、商品販売データ処理システム1が、A群、B群、C群を有している場合に、店員の操作に基づいて、C群を利用する顧客に対し、A群に関する情報とB群に関する情報の両方を提供してもよい。あるいは、上記に代えて、Y群が複数の場合には、所定キー等の操作に基づいて最も優先度の高いY群の情報を提供してもよい。例えば、商品販売データ処理システム1が、A群、B群、C群を有している場合に、店員の操作に基づいて、C群を利用する顧客に対し、A群に関する情報を提供してもよい。顧客の操作に応じて情報を提供(後述)する場合についても同様である。
【0246】
また、Y群が複数の場合には、夫々のキー等を用意し、操作されたキー(又はボタン)に応じた種類のY群の情報を提供してもよい。例えば、商品販売データ処理システム1が、A群、B群、C群を有している場合に、A群に対応するキー(又はボタン)と、B群に対応するキー(又はボタン)とを用意し、店員がA群に対応するキーを操作した場合には、C群を利用する顧客に対しA群に関する情報を提供し、店員がB群に対応するキーを操作した場合にはC群を利用する顧客に対しB群に関する情報を提供してもよい。つまり、店員に選択手段(夫々のキー等)を提示し、選択手段による店員の選択に応じた情報を提供してもよい。顧客の操作に応じて情報を提供(後述)する場合についても同様である。
【0247】
(条件2)顧客の操作に応じて情報を提供(顧客の操作に基づいて情報を提供)
例えば、C群を利用する顧客に対し、当該顧客が登録精算装置30の客側表示部305に表示された所定ボタンを操作した場合にはA群に関する情報を提供し、当該顧客が所定ボタンを操作しなかった場合にはA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。
【0248】
(条件3)購入商品に応じて情報を提供(購入商品に基づいて情報を提供)
例えば、C群を利用する顧客に対し、当該顧客が特定商品(例えば、店員を含む他人に購入を余り知られたくない商品等)を購入する場合にはA群に関する情報を提供し、当該顧客が特定商品を購入しない場合にはA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。つまり、C群を利用する顧客の購入商品として特定商品が含まれている場合にはA群に関する情報を提供し、特定商品が含まれていない場合にはA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。特定商品は、例えば、生理用品、避妊用品、特定の趣味に関する商品(例えば、青年向け雑誌等)、健康状態又は身体的状況に伴って必要とされる商品等であるが、店舗の全取扱商品における位置づけによって異なるものであってもよい。なお、特定商品であるか否かは例えば商品マスタに記憶しておけばよい。
【0249】
(条件4)顧客の購買履歴に応じて情報を提供(顧客の購買履歴に基づいて情報を提供)
例えば、C群を利用する顧客に対し、当該顧客の来店頻度が多い場合(例えば、過去3カ月の月平均の来店回数が閾値である〇〇回以上である場合)にはA群に関する情報を提供し、当該顧客の来店頻度が多くない場合(例えば、過去3カ月の月平均の来店回数が閾値である〇〇回未満である場合)にはA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。なお、上記閾値は、商品販売データ処理システム1内(上記閾値以上であるかを判断する装置が参照可能な場所等)に記憶しておけばよい。なお、購買履歴として来店頻度に応じて情報を提供する例を説明したが、来店頻度に代えて又は加えて、購入金額、前回(最終)来店日、購入点数の1以上に応じて情報を提供してもよい。なお、夫々の顧客(顧客の購買履歴)は、例えば、会員カード等によって識別可能(認識可能)であればよい。
【0250】
(条件5)時間帯等に応じて情報を提供(時間帯等に基づいて情報を提供)
例えば、C群を利用する顧客に対し、現在の日時が、予め設定した繁忙期間内(例えば、繁忙日、繁忙時間帯等)であるときにはA群に関する情報を提供し、予め設定した期間内でないときはA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。なお、A群は、混雑時に有効であるため、混雑時に有効なA群を好適なタイミング(効果的な訴求となるタイミング)で紹介することができる。また逆に、C群を利用する顧客に対し、現在の日時が、予め設定した繁忙期間内でないときにはA群に関する情報を提供し、予め設定した期間内であるときはA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。この場合には、時間的に余裕があるときにA群について紹介するため、例えば、A群の紹介を見た顧客からの反応も得られ易く、店員も顧客に補足情報を与える余裕があるなど、効果的である。
【0251】
(条件6)過去の提供回数に応じて情報を提供(過去の提供回数に基づいて情報を提供)
例えば、C群を利用する顧客に対するA群に関する情報の過去の所定期間内(例えば、過去1週間以内、過去5回来店時内)の提供回数が、N(Nは1以上の整数)回以下であるときには当該顧客に対しA群に関する情報を提供し、N回以上であるときには当該顧客に対しA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。なお、夫々の顧客は、例えば、会員カード等によって識別可能であり、情報の提供実績も顧客毎に記憶しておけばよい。
【0252】
(条件7)利用の有無に応じて情報を提供(利用状況に基づいて情報を提供)
C群を利用する顧客がA群の利用実績がないときには当該顧客に対しA群に関する情報を提供し、A群の利用実績があるときには当該顧客に対しA群に関する情報を提供しないようにしてもよい。つまり、A群の利用経験があるが今回C群を利用している顧客(例えば、携帯端末60のバッテリーが不足により今回A群を利用しない顧客等)に対しては、A群に関する情報を提供する必要がないため、A群に関する情報を提供しないようにしてもよい。A群の利用実績の有無は、例えば、会員カード等によって判断してもよい。なお、A群の利用実績があるものの、A群の利用頻度が少ない場合や最近A群を利用していない場合には、A群に関する情報を提供してもよい。
【0253】
なお、上記条件1~条件7は適宜組み合わせてもよい。例えば、条件1及び条件4を組み合わせた例として、C群(登録精算装置30)を利用する顧客の来店頻度が多い場合に店員側表示部310に所定ボタンを表示し、更に、店員が該所定ボタンを操作した場合に、該顧客に対し、A群に関する情報を提供(客側表示部305に表示等)してもよい。また例えば、条件2及び条件3を組み合わせた例として、C群(登録精算装置30)を利用する顧客が特定商品を購入した場合に客側表示部305に所定ボタンを表示し、更に、顧客が該所定ボタンを操作した場合に、該顧客に対し、A群に関する情報を提供(客側表示部305に表示等)してもよい。
【0254】
図21は、登録精算装置30の表示部における表示例である。具体的には、
図21(A)は、店員が登録精算装置30を操作し、ある顧客Kの購入商品(缶ビール、アスパラ)を登録し、小計ボタンを操作した後の店員側表示部310における小計画面の一例である。
図21(B)は、店員側表示部310に
図21(A)に示したような小計画面を表示しているときに客側表示部305に表示される画面の一例である。なお、顧客Kは、C群(登録精算装置30)を利用する顧客である。
【0255】
図21(A)の小計画面の下部には、メッセージ表示中ボタンBT21、登録画面ボタンBT26が配置されている。メッセージ表示中ボタンBT21は、客側表示部305にメッセージが表示されている旨を示したボタンである。登録精算装置30は、客側表示部305にメッセージを表示しているときには当該ボタンを表示(小計画面に配置)し、客側表示部305にメッセージを表示していないときには当該ボタンを表示(小計画面に配置)しない。なお、メッセージ表示中ボタンBT21が操作された場合の動作については後述する。登録画面ボタンBT26は、小計画面から登録画面に画面を戻すためのボタンである。登録精算装置30は、登録画面ボタンBT26が操作された場合には、小計画面から登録画面に画面を戻す。登録画面ボタンBT26は、例えば、買上商品を変更(追加、取消)する場合に用いられる。
【0256】
図21(B)の画面の情報提供領域R01は、種々の情報を表示する領域である。
図21(B)に示した例では、情報提供領域R01にはA群に関する情報が表示されている。具体的には、情報提供領域R01には、A群に関する情報として、メッセージMS1と、メッセージMS2と、2次元コード325とが表示されている。メッセージMS1は、携帯端末60(A群)を利用することのメリットに関する情報の一例である。具体的には、メッセージMS1は、当該登録精算装置30(C群)における登録に要した時間(〇〇分)、携帯端末60(A群)による登録を利用した場合には上記時間(〇〇分)が解消される(無くなる)旨を示している。メッセージMS2及び2次元コード325は、A群の利用方法に関する情報の一例である。具体的には、メッセージMS2は、2次元コード325について説明するメッセージである。2次元コード325は、読み取ることによってショッピングアプリケーションのダウンロード/インストールが開始される2次元コード(又は、ショッピングアプリケーションのダウンロード/インストールに関する画面にアクセスさせる)2次元コードである。つまり、顧客Kが2次元コード325を自身のスマートフォン等で読み取った場合には、該スマートフォンにおいてショッピングアプリケーションのダウンロード/インストールが開始される(又は、該スマートフォンはショッピングアプリケーションのダウンロード/インストールに関する画面にアクセスする)。なお、情報提供領域R01は、A群に関する情報を表示していないときには、例えば、新商品、サービス等の広告情報等を表示してもよい。
【0257】
図21(A)の小計画面のメッセージ表示中ボタンBT21が操作された場合には、客側表示部305に表示されているメッセージと同一又は同様(例えば趣旨が同じで要約等したもの)のメッセージを店員側表示部310(小計画面)に表示する。本例の場合、客側表示部305に表示されているメッセージMS1と同一又は同様のメッセージを店員側表示部310に表示する。なお、メッセージMS1に代えて又は加えて、メッセージMS2と同一又は同様のメッセージや2次元コード325(又は2次元コード325が表示されている旨)を店員側表示部310に表示してもよい。なお、小計画面上にメッセージ等を直接表示(符号aの辺りや符号bの辺りに表示。符号bの辺りに表示する場合には要約したものを表示又はスクロール表示等)してもよいし、小計画面上にポップアップ画面を表示し、該ポップアップ画面上にメッセージを表示してもよい。
【0258】
登録精算装置30は、店員側表示部310に表示したメッセージを、所定の操作(例えば、メッセージ表示中ボタンBT21の再度の操作、ポップアップ画面上に表示する場合には該ポップアップ画面上に配置されたOKボタン等の操作等)に基づいて消去してもよい。
【0259】
なお、登録精算装置30は、客側表示部305にメッセージを表示しているときにはメッセージ表示中ボタンBT21を表示(小計画面に配置)し、客側表示部305にメッセージを表示していないときにはメッセージ表示中ボタンBT21を表示しないと説明したが、登録精算装置30は、客側表示部305にメッセージを表示しているときにはメッセージ表示中ボタンBT21を操作可能な態様に表示し、客側表示部305にメッセージを表示していないときにはメッセージ表示中ボタンBT21を操作不可能な態様で表示してもよい。また、登録精算装置30は、客側表示部305に常にメッセージ表示中ボタンBT21を操作可能な態様で表示し、客側表示部305にメッセージを表示していないときにメッセージ表示中ボタンBT21が操作された場合にはエラー又は客側表示部305にメッセージが表示されていない旨を表示してもよい。
【0260】
また、登録精算装置30は、客側表示部305にメッセージを表示しているときにはメッセージ表示中ボタンBT21を表示すると説明したが、単に、客側表示部305に表示されているメッセージと同一又は同様のメッセージを店員側表示部310に表示してもよい。つまり、
図21(A)(B)は、メッセージ表示中ボタンBT21を介して(メッセージ表示中ボタンBT21の操作に基づいて)、客側表示部305に表示されているメッセージと同一又は同様のメッセージを表示する例であったが、これに代えて、メッセージ表示中ボタンBT21を介さずに(表示せずに)、客側表示部305に表示されているメッセージと同一又は同様のメッセージを店員側表示部310に単に表示してもよい。
【0261】
また、A群に関する情報として
図21(A)(B)に示したメッセージは一例である。例えば、A群に関する情報として状況に応じて異なるメッセージを表示してもよい。例えば、レシート上ものとして説明したが、
図22(B)に示したようなメッセージ(MS5、MS6)を表示してもよい。
【0262】
また、
図21(A)(B)は、小計画面の表示中(つまり小計ボタン操作後の例)の例であるが、登録画面の表示中(つまり小計ボタン操作前)についても同様である。つまり、登録精算装置30は、小計キーの操作後に代えて又は加えて小計キーの操作前に、客側表示部305にA群に関する情報としてメッセージを表示するとともに、店員側表示部310にメッセージ表示中ボタンBT21を表示してもよい。
【0263】
図22は、レシートの一例である。具体的には、
図22(A)は、
図21(A)の場面(合計金額383円)から預り金(503円)にて精算した場合に登録精算装置30が印刷、発行するレシートの一例である。
図22(A)に示したレシート下部には、A群に関する情報として、メッセージMS3と、メッセージMS4と、2次元コード326とが表示されている。メッセージMS3は、上述したメッセージMS1と同様である。メッセージMS4は、上述したメッセージMS2と同様である。2次元コード326は、上述した2次元コード325と同様である。なお、本例では、メッセージMS3としてレシートに印刷するメッセージは、客側表示部305に表示したメッセージMS1と同様であるが、同趣旨の異なるメッセージであってもよい。メッセージMS4としてレシートに印刷するメッセージについても同様である。
【0264】
図22(B)は、特定商品(例えば、店員を含む他人に購入を余り知られたくない商品等)である入れ歯用洗浄剤)を購入した場合に登録精算装置30が印刷、発行するレシートの一例である。
図22(B)に示したレシート下部には、A群に関する情報として、メッセージMS5と、メッセージMS6と、2次元コード327とが表示されている。メッセージMS5は、携帯端末60(A群)を利用することのメリットに関する情報の一例である。具体的には、メッセージMS5は、携帯端末60(A群)による登録を利用した場合には特定商品の購入を一人でできる(他人に知られない)旨を示している。メッセージMS6は、上述したメッセージMS2(MS4)と同様である。2次元コード327は、上述した2次元コード325(326)と同様である。なお、本例では、メッセージMS6としてレシートに印刷するメッセージは、客側表示部305に表示したメッセージMS2と同様であるが、同趣旨の異なるメッセージであってもよい。
【0265】
図23及び
図24は、登録精算装置30の動作の一例を示すフローチャートである。
図23及び
図24を用いて、商品販売データ処理システム1が、X群を利用する顧客に対し、Y群に関する情報を提供する動作として、X群がC群(登録精算装置30)であり、Y群がA群(携帯端末60、精算装置40)である例を説明する。
【0266】
なお、
図23のステップS31、S32、S33、S34、S35、S37、S38の夫々は、
図14のステップS31、S32、S33、S34、S35、S37、S38と同様であるため、説明の一部又は全部を省略する。
【0267】
図23のステップS31A:登録精算装置30は、情報提供処理(
図24(A)参照。後述)を実行する。続いてステップS31に進む。
【0268】
ステップS31:登録精算装置30は、商品に付されたバーコードがスキャンされたか否かを判断する。バーコードがスキャンされた場合(ステップS31(YES))、ステップS32に進む。バーコードがスキャンされていない場合(ステップS31(NO))、ステップS31Aに戻る。
【0269】
ステップS32:登録精算装置30は、当該商品を登録する。続いてステップS33Aに進む。
【0270】
ステップS33A:登録精算装置30は、情報提供処理(
図24(A)参照。後述)を実行する。続いてステップS33に進む。
【0271】
ステップS33:登録精算装置30は、商品に付されたバーコードがスキャンされたか否かを判断する。バーコードがスキャンされた場合(ステップS33(YES))、ステップS32に戻る。バーコードがスキャンされていない場合(ステップS33(NO))、ステップS34に進む。
【0272】
ステップS34:登録精算装置30は、小計ボタン(商品の登録を完了させるボタン)が操作されたか否かを判断する。小計ボタンが操作された場合(ステップS34(YES))、ステップS35Aに進む。小計ボタンが操作されていない場合(ステップS34(NO))、ステップS33Aに戻る。
【0273】
ステップS35A:登録精算装置30は、情報提供処理(
図24(A)参照。後述)を実行する。続いてステップS35に進む。
【0274】
ステップS35:登録精算装置30は、貨幣の投入を受け付ける。続いてステップS36に進む。
【0275】
ステップS36:登録精算装置30は、投入金額が合計金額(登録した商品の合計金額)以上であるか否かを判断する。投入金額が合計金額以上である場合(ステップS36(YES))、ステップS37に進む。投入金額が合計金額以上でない場合(ステップS36(NO))、ステップS35Aに戻る。
【0276】
ステップS37:登録精算装置30は、会計ボタンが操作されたか否かを判断する。会計ボタンが操作された場合(ステップS37(YES))、ステップS38Aに進む。会計ボタンが操作されていない場合(ステップS37(NO))、ステップS35Aに戻る。
【0277】
ステップS38A:登録精算装置30は、レシートを印刷、発行する((
図24(B)参照。後述))そして、本フローチャートは終了する。
【0278】
図24(A)は、情報提供処理(
図23のステップS31A、S33A、S35A)を示している。
【0279】
図24(A)のステップS100:登録精算装置30は、情報提供フラグの値が1であるか否かを判断する。情報提供フラグは、A群に関する情報を提供すると判断した場合にセット(値を1とする)情報である。情報提供フラグの値は、各取引の開始時において0である。情報提供フラグの値が1である場合(ステップS100(YES))、ステップS103に進む。情報提供フラグの値が1でない場合(ステップS100(NO))、ステップS101に進む。
【0280】
ステップS101:登録精算装置30は、A群に関する情報の提供の要否を判断する。例えば、登録精算装置30は、所定の条件に基づいてA群に関する情報の提供の要否を判断する。なお、所定の条件として、例えば上述した条件1~条件7のいずれか1つ以上が定められているものとする。A群に関する情報の提供が必要である場合(ステップS101(YES))、ステップS102に進む。A群に関する情報の提供が不要である場合(ステップS101(NO))、本フローチャートは終了する(
図23に戻る)。
【0281】
ステップS102:登録精算装置30は、情報提供フラグの値を1とする。続いてステップS103に進む。
【0282】
ステップS103:登録精算装置30は、A群に関する情報を表示する。なお、既にA群に関する情報を表示している場合はA群に関する情報を継続して表示する。そして、本フローチャートは終了する(
図23に戻る)。
【0283】
図24(B)は、情報提供処理(
図23のステップS38A)を示している。
【0284】
図24(B)のステップS110:登録精算装置30は、情報提供フラグの値が1であるか否かを判断する。情報提供フラグの値が1である場合(ステップS110(YES))、ステップS112に進む。情報提供フラグの値が1でない場合(ステップS110(NO))、ステップS111に進む。
【0285】
ステップS111:登録精算装置30は、
図14のステップS38と同様、レシートを印刷、発行する。また、登録精算装置30は、釣り銭がある場合には、放出する。続いてステップS113に進む。
【0286】
ステップS112:登録精算装置30は、レシートを印刷、発行する。当該レシートにはA群に関する情報を印刷する。また、登録精算装置30は、釣り銭がある場合には、放出する。続いてステップS113に進む。
【0287】
ステップS113:登録精算装置30は、情報提供フラグの値を0とする。そして、本フローチャートは終了する。
【0288】
図23、
図24のフローチャートによれば、例えばステップS101における所定の条件が条件1(店員が所定キー等を操作した場合にA群に関する情報を提供)である場合、条件1の成立(店員による所定キー等の操作)が情報提供処理(
図23のステップS31A、S33A、S35A)において捕捉され、A群に関する情報が表示され(
図24(A)のステップS103)、A群に関する情報がレシートに印刷される(
図24(B)のステップS112)。
【0289】
(動画を用いる例)
上記では、X群を利用する顧客等に対し、Y群に関する情報を表示によって提供する態様として、表示による情報の提供、印刷による情報の提供、音声による情報の提供について説明したが、上記のうち表示及び音声とも関連するが、動画による提供であってもよい。例えば、客用画面(例えば、登録精算装置30の客側表示部305、登録装置32の客用表示部106等)に動画(新しいY群の使い方、メリット、特徴などが分かる動画等)を表示してもよいし、各装置(例えば、登録精算装置30、登録精算装置31、登録装置32、精算装置33等)の列にサイネージ(電子公告装置)を設置し、当該サイネージに上記動画を表示してもよい。これにより、待ち時間を利用してY群に関する情報を提供することができる。また、上記に代えて又は加えて、主に顧客が操作する画面(例えば、登録精算装置31の画面、精算装置33の表示部206等)に動画を流してもよい。
【0290】
また、2次元コード(媒体に印刷されたもの、画面上に表示されたもの)を読み取ることによってショッピングアプリケーションをダウンロード/インストールさせることについて説明したが、2次元コード(媒体に印刷されたもの、画面上に表示されたもの)をスキャンした場合に動画サイトにアクセスし、上述のような動画を閲覧させるようにしてもよい。また、動画の閲覧中(又は閲覧後)に、ショッピングアプリケーションをダウンロードさせるようにしてもよい。例えば、動画の一部に2次元コードを常に表示してもよい(動画の再生後に2次元コードを表示してもよい)。
【0291】
ショッピングアプリケーションダウンロード用の2次元コード(例えばQRコード(登録商標))の出力の態様として、画面上の表示(動画含む)、媒体上への印刷、音声について説明したが、2次元コードの出力態様としては以下のようなものも考えられる(既に説明したものも含む)。
(1)レシート、特典媒体に印刷(又は、別体として印刷、発行)
(2)店舗入り口で店員が配布しているチラシに印刷
(3)店内に貼られたポスター等に印刷
(4)店内の電子公告装置(サイネージ)に表示
(5)商圏内に家庭に配布するチラシに印刷
(6)店舗のホームページに表示
上記(1)~(6)の2次元コードは、何れも、ショッピングアプリケーションをダウンロードするための情報(アクセス先等の情報)のほかに、夫々((1)~(6)の別)を識別可能な情報をコード化したものであってもよい。つまり、(1)~(6)の何れの2次元コードを読み取ってもショッピングアプリケーションをダウンロードできるが、(1)~(6)の何れの2次元コードが読み取られてショッピングアプリケーションがダウンロードされたかを店舗側(サービス提供者)が認識(集計等)できるようにしてもよい。
【0292】
上記のような集計により、店舗側は、どの方法がショッピングアプリケーションのダウンロードに繋がる効果的な勧誘方法であるかを把握し、より効果が大きいと判断した方法にシフトするなど勧誘方法の最適化を図ることができる。また、集計情報をシステムに取り込み、2次元コードの出力を制御してもよい。例えば、(1)に関して、レシート経由のダウンロードが好調であると判断した場合(例えば、所定期間内のダウンロード数が当初予定の目標数を上回った場合)には、(1)による2次元コードの出力頻度を上げる制御情報を精算装置40に送信し、不調であると判断した場合(例えば、目標数の3分の1を下回った場合)には、効果なしとして(1)による2次元コードの出力頻度を下げるようにしてもよい(あるいは、補強として出力頻度を上げるようにしてもよい)。この点、勧誘(宣伝)が過多になり過ぎて受け手側の印象を悪くしないように、効果が少ないと判断したものについては、縮小、打ち切りとしてもよい。
【0293】
なお、勧誘方法の最適化に関しては、夫々の方法によるコストを考慮することが好ましい。例えば、(1)において、2次元コードを印刷した媒体をレシートとは別に発行する場合、当該媒体の用紙等をコストとして考慮する。電気代金、リース料も同様である。また、特典を付与して勧誘する場合(上述の「Y群に関する情報の提供自体に特典を付与する方法」では)、当該特典をコストとして考慮する。こういったコストについてもシステムに取り込んで(好調、不調の評価の判断において参照するパラメータとして設定し)、2次元コードの出力を制御してもよい。
【0294】
(各群の取引情報を共通の記憶領域)
商品販売データ処理システム1において、各群(A~F群)によって処理された取引情報を共通の記憶領域に記憶してもよい。例えば、A群の取引情報(カート情報)については取引管理装置20に記憶されるが、A群以外の群の取引情報についても取引管理装置20に記憶してもよい。なお、各群(A~F群)によって処理された取引情報を同一装置(例えば取引管理装置20)の同一のファイル内に記憶してもよいし、同一装置の異なるファイル内に記憶してもよい。
【0295】
また、各群(A~F群)によって処理された取引情報を共通の記憶領域に記憶するか否か、又は、各群によって処理された取引情報を共通の記憶領域に記憶する場合において同一のファイル内に記憶するか否かにからわらず、夫々の取引情報について何れの群によって処理されたかを識別可能な情報を記憶してもよい。具体的には、例えば、各群を識別可能な識別情報を付与し(例えば、A群はG01、B群はG02、C群はG03、D群はG04、E群はG05、F群はG06等)、夫々の取引について処理した群に対応する識別情報を当該取引情報内に(又は、当該取引情報に対応付けて)を記憶してもよい。また、装置等の種類を識別可能な識別情報を付与し(例えば、登録精算装置30はDM01、登録精算装置31はDM02、登録装置32はDM03、精算装置33はDM04、登録精算装置はDM05、精算装置40はDM06、携帯端末60はDM07、登録端末62はDM08等)、夫々の取引を処理した群に対応する識別情報に代えて又は加えて、夫々の取引において登録処理及び精算処理を実行した装置の種類を識別する識別情報を記憶(例えば、登録精算装置30によって登録処理及び精算処理を実行した場合にはDM01及びDM01を記憶し、携帯端末60によって登録処理を実行し精算装置40によって精算処理を実行した場合にはDM07及びDM06を記憶)する。
【0296】
(変形例)
上記説明では、ある群を利用する顧客等に対し、当該顧客が未だ利用していない他の群(若しくは、当該顧客が利用実績はあるものの利用頻度等が少ない他の群)に関する情報を提供する例を説明したが、ある群を利用する顧客等に対し、当該群に関する情報を提供してもよい。つまり、商品販売データ処理システム1は、Z群(A群~F群のうちの1つ)を利用する顧客に対し、当該Z群に関する情報を提供してもよい。例えば、商品販売データ処理システム1は、A群を利用する顧客に対し、A群に関する情報を提供してもよい。なお、この場合に提供するZ群に関する情報は、例えば、当該顧客が他の顧客(具体的にはZ群を利用しない他の顧客)に対し、Z群を紹介した場合には当該顧客にポイント等の特典を付与する旨の情報であってもよい。なお、当該顧客が、他の顧客に手渡しし易いように(つまり自身の購入商品を知られないようにするために)、当該顧客に対して印刷、発行されるレシートと別に、又は、容易に切り離せるような態様により、2次元コード(
図22参照)を印刷した媒体を発行してもよい。
【0297】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、精算システムに関する。
[背景技術]
商品の販売に関する複数のサービスが共存する場合がある。例えば、店舗において複数の精算方法を提供するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2016-081072号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、意図した通りサービス(例えば、新たなサービスが導入され、新旧複数のサービスが存在する場合における新しい方のサービス)が利用されないという問題が生じ得る。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、サービスの利用を促進することを目的とする。
【0298】
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決する本実施形態の一態様は、登録された商品情報に基づいて精算処理を行う第1精算手段と、前記第1精算手段とは異なる第2精算手段と、前記第1精算手段で精算される場合に第2精算手段に関する情報を出力する出力手段とを備える精算システムである。
第1精算手段は、例えば、C群の登録精算装置30(非セルフ運用の精算)、E群の精算装置33(セミセルフ運用の精算)、D群の登録精算装置31(フルセルフ運用の精算)、B群の精算装置40(貸出しの登録端末62を用いたフルセルフ運用の精算)である。
第2精算手段は、例えば、E群の精算装置33(セミセルフ運用の精算)、D群の登録精算装置31(フルセルフ運用の精算)、B群の精算装置40(貸出しの登録端末62を用いたフルセルフ運用の精算)、A群の精算装置40(個人所有の携帯端末61を用いたフルセルフ運用の精算)である。
第2精算手段は、第1精算手段とは異なるため、例えば第1精算手段がD群であれば、第2精算手段は、D群を除く、E群、B群、A群である。
第2精算手段に関する情報は、例えば、第2精算手段の効率の良さに関する情報(メリットに関する情報)、利用方法に関する情報、2次元コード等である。
上記構成によれば、サービス(第2精算手段)の利用を促進することができる。
近年では、例えば多くのスーパーにおいて商品登録、精算のサービス(取引方法、取引態様)は、一通りではない。商品登録、精算の全てを店員が実施する旧来のサービスはもちろんのこと、商品登録のみを店員が行い精算は顧客自身が行うサービスや、商品登録、精算の全てを顧客自身が行うサービスなど、複数のサービスが同一店舗に混在している。最近では、入店時に貸与された登録専用の携帯端末、登録機能付きショッピングカート、顧客携帯電話などにインストール可能な商品登録アプリケーションなどを使った商品登録が普及しており、顧客の選択肢は益々増えている。このような状況では、新たなサービスを導入したとしても顧客が新たなサービスの存在に気付かない場合もある。あるいは、新たなサービスの存在に気付いたとしても、単に存在を認知したのみで特徴(特に特長)を知る術は限られ、実際、店舗配布のチラシやポスター、店舗店員の口頭による告知といった程度である。また、新しいものへの心理的抵抗が大きい顧客も少なくなく、このような告知方法では、折角導入した新サービスに顧客の目を向けさせるのは容易ではない。また、新たなサービスの導入に際し、特徴的な名称が付与され、その名称を全面的に押し出した宣伝告知が行われることも多く、例えば、2次元コードを使用したサービスが各社から多数展開され、どれも似たようなネーミングでマーケティングが行われている。このため、顧客は、2次元コードを使用したサービスであると知ると、実際は異なるサービス(例えば、上記A群のようなサービス)であるのにもかかわらず、各社から多数展開されているサービスと同様のサービスであると反射的に誤認してしまうケースも少なくなく、そういった顧客に対し、それ以上の興味を引くことが非常に困難となっている。
このような状況下にあって、上記構成によれば、サービス(第2精算手段)の利用を効果的に促進することができる。
【0299】
(2)前記第1精算手段は、店員の操作により精算処理を行うことを特徴とする(1)に記載の精算システムである。
なお、C群(非セルフ運用)、E群(セミセルフ運用)、D群(フルセルフ運用)、B群(フルセルフ運用)のうち、C群では、店員の操作(登録精算装置30の操作)によって精算処理が行われる。
上記構成によれば、好適にサービスの利用を促進することができる。つまり、非セルフ運用の顧客に対して他の運用による精算を薦めることができる。
【0300】
(3)前記第1精算手段は、顧客の操作により精算処理を行うことを特徴とする(1)又は(2)に記載の精算システムである。
なお、C群(非セルフ運用)、E群(セミセルフ運用)、D群(フルセルフ運用)、B群(フルセルフ運用)のうち、E群、D群、B群では、顧客の操作(E群では精算装置33の操作、D群では登録端末62の操作、A群では携帯端末60の操作)によって精算処理が行われる。
上記構成によれば、好適にサービスの利用を促進することができる。つまり、自ら精算中の顧客に対して他の運用による精算を薦めることができる。
【0301】
(4)前記第2精算手段は、売場で登録可能な携帯装置で登録された商品情報を精算することを特徴とする(1)乃至(3)の何れかに記載の精算システムである。
なお、E群(セミセルフ運用)、D群(フルセルフ運用)、B群(フルセルフ運用)、A群(フルセルフ運用)のうち、E群、D群では、据置型の装置(E群の登録装置32、D群の登録精算装置31)によって商品が登録され、B群、A群では、売場で登録可能な携帯装置(B群の登録端末62、A群の携帯端末60)によって商品が登録される。
上記構成によれば、好適にサービスの利用を促進することができる。つまり、売場で登録可能な携帯装置(据置型の装置以外の装置)において登録する運用による精算を薦めることができる。
【0302】
(5)前記第1精算手段による精算に至るまでに要した時間(レジ待ち時間等)を算出する算出手段を備え、前記出力手段は、前記算出手段が算出した時間に関する情報を出力することを特徴とする(1)乃至(4)の何れかに記載の精算システムである。
上記構成によれば、好適にサービスの利用を促進することができる。つまり、精算に至るまでに要した時間を用いて効果的に訴求することができる。
【0303】
(6)前記出力手段は、前記第2精算手段を利用するために必要なアプリケーションをダウンロードするための情報を出力(例えば、
図21(B)、
図22(A)(B)参照)することを特徴とする(1)乃至(5)の何れかに記載の精算システムである。
上記構成によれば、好適にサービスの利用を促進することができる。つまり、利用方法が提供されるためサービスの利用が促進される。
【0304】
(7)商品を登録する登録手段を備え、前記出力手段は、前記登録された商品の情報(例えば、特定商品であるか否か)に基づいて情報を出力することを特徴とする(1)乃至(6)の何れかに記載の精算システム。
上記構成によれば、好適にサービスの利用を促進することができる。つまり、必要な時に適宜情報が提供されるためサービスの利用が促進される。
【0305】
(8)前記第2精算手段に関する情報を出力するための選択手段(例えば、第2精算手段の週類に応じた夫々のボタン)を備え、前記出力手段は、前記選択手段で選択された前記第2精算手段に関する情報を出力することを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の精算システム。
上記構成によれば、好適にサービスの利用を促進することができる。つまり、適宜選択し、選択に応じて効果的に情報が提供されるため、サービスの利用が促進される。
【0306】
(9)前記第1精算手段によって精算された取引情報と前記第2精算手段によって精算された取引情報とを記憶する記憶手段を備えることを特徴とする(1)に記載の精算システムである。
上記構成によれば、取引情報が共有化され、複数のサービス間において連携を図ることができる。
【0307】
なお、上述の各装置等(管理装置10、取引管理装置20、登録精算装置30、登録精算装置31、登録装置32、精算装置33、登録精算装置34、精算装置40、監視装置50、携帯端末60、登録端末62)の1つ又は2つ以上の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の各装置等の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0308】
1 商品販売データ処理システム
10 管理装置
20 取引管理装置
30 登録精算装置
31 登録精算装置
32 登録装置
33 精算装置
34 登録精算装置
40 精算装置
50 監視装置
60 携帯端末
62 登録端末
70 ショッピングカート
72 ショッピングカート