(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】稼働状況表示プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20241118BHJP
G06Q 10/109 20230101ALI20241118BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q10/109
(21)【出願番号】P 2021019572
(22)【出願日】2021-02-10
【審査請求日】2023-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】594123158
【氏名又は名称】久野金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久野 功雄
【審査官】田中 寛人
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-117881(JP,A)
【文献】特開2007-018163(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0143169(US,A1)
【文献】特開2020-161161(JP,A)
【文献】特開2003-256630(JP,A)
【文献】特開2013-020364(JP,A)
【文献】特開2009-245285(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0306020(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用者の稼働状況を表示する、稼働状況表示プログラムであって、
前記利用者ごとに割付けられた利用者IDが記憶された記憶装置を用い、
コンピュータを、
それぞれの前記利用者が所定期間内に行う予定の業務であって当該業務の作業内容である単数または複数の作業予定項目を含むとともに前記利用者IDに対応付けて入力された前記業務を、前記利用者IDごとのスケジュール情報として前記記憶装置に記憶させる、スケジュール作成支援手段、
前記スケジュール情報に記憶されているそれぞれの前記作業予定項目に対して作業が完了した旨を示す完了情報の入力を受け付け、前記完了情報をそれぞれの前記作業予定項目に対応付けて記憶させる、実績入力支援手段、
前記所定期間の開始からの経過時間に対応させて、前記利用者IDごとに、前記スケジュール情報に記憶されている前記作業予定項目の数に関連する作業予定項目関連数と、前記完了情報が記憶されている前記作業予定項目である作業完了項目の数である実績作業完了項目数と、に基づいて前記利用者IDごとに稼働状況を算出させる、稼働状況算出手段、
前記利用者IDごとに割付けられた主アイコンを表示装置に一覧状に表示させるとともに、前記利用者IDごとの前記主アイコンの表示状態を前記利用者IDごとの前記稼働状況に応じて変更させる、稼働状況表示手段、
として機能
させ、
前記利用者IDに対応させて前記記憶装置に記憶された前記スケジュール情報に含まれている前記作業予定項目のそれぞれには、前記完了情報の入力を受け付ける実績入力部が対応付けられており、
前記コンピュータを前記実績入力支援手段として機能させる際、
前記利用者IDに対応させて前記記憶装置に記憶されている前記スケジュール情報を前記表示装置に表示させ、表示させた前記スケジュール情報の前記業務に含まれている前記作業予定項目に対応付けられている前記実績入力部へ前記完了情報が入力されると、前記実績入力部に入力された前記完了情報を前記作業予定項目に対応付けて記憶させ、
前記実績入力部は、対応付けられている前記作業予定項目の作業内容の作業を実施したことを示す作業済情報の入力を受け付ける作業済入力部、または、対応付けられている前記作業予定項目の作業内容の作業として所定の測定装置を用いて指定された測定対象物を測定して得られた測定値情報の入力を受け付ける測定値入力部、であり、
前記作業済入力部に前記作業済情報が入力されると、当該作業済情報を前記完了情報として、当該作業済入力部が対応付けられている前記作業予定項目に対応付けて記憶させ、
前記測定値入力部に前記測定値情報が入力されると、当該測定値情報を前記完了情報として、当該測定値入力部が対応付けられている前記作業予定項目に対応付けて記憶させ、
前記測定値入力部には、入力された前記測定値情報に対する許容範囲が対応付けられており、
前記コンピュータを前記実績入力支援手段として機能させる際、
前記利用者IDに対応させて前記記憶装置に記憶された前記スケジュール情報に、前記測定値入力部が前記実績入力部として対応付けられている前記作業予定項目が有る場合、前記測定値入力部へ前記測定値情報が入力されると、入力された前記測定値情報と、前記測定値入力部に対応付けられている前記許容範囲と、に基づいて前記測定値情報を評価し、評価した結果である測定値評価結果を、前記測定値入力部が対応付けられている前記作業予定項目に対応付けて記憶させ、
前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、
前記測定値入力部が前記実績入力部として対応付けられている前記作業予定項目を含む前記業務が含まれている前記スケジュール情報に対応する前記利用者IDに割付けられた前記主アイコンについては、当該主アイコンに隣接する位置に、補助アイコンを追加して表示させ、当該補助アイコンの表示状態を前記測定値評価結果に応じて変更して表示させる、
稼働状況表示プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載の稼働状況表示プログラムであって、
前記記憶装置には、予め複数の前記業務が登録された業務候補情報が記憶されており、
前記コンピュータを前記スケジュール作成支援手段として機能させる際、
前記記憶装置に記憶されている前記業務候補情報に基づいた複数の前記業務である候補業務を前記表示装置に表示させ、表示させた前記候補業務の中から選択された前記業務を、前記スケジュール情報として前記記憶装置に記憶させる、
稼働状況表示プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載の稼働状況表示プログラムであって、
前記業務候補情報に登録されている複数の前記業務は、予め設定された業務グループ名称ごとに分類されており、
前記コンピュータを前記スケジュール作成支援手段として機能させる際、
前記候補業務を前記表示装置に表示させる場合、前記業務グループ名称を表示させるとともに、表示させた前記業務グループ名称ごとに、当該業務グループ名称に分類されている前記業務を表示させる、
稼働状況表示プログラム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の稼働状況表示プログラムであって、
前記所定期間は、特定された1日に対して設定された期間開始時刻から期間終了時刻であり、
前記コンピュータを前記稼働状況算出手段として機能させる際、
前記利用者IDごとに、前記所定期間の前記期間開始時刻からの所定の経過時間までに前記完了情報が記憶されるべき前記作業予定項目の数であって前記作業予定項目関連数である目標作業完了項目数と、前記実績作業完了項目数とを求めさせ、前記利用者IDごとの前記目標作業完了項目数に対する前記実績作業完了項目数の割合を、前記利用者IDごとの前記稼働状況として算出させる、
稼働状況表示プログラム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の稼働状況表示プログラムであって、
前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、
前記利用者IDごとの前記主アイコンの色彩または形状または点滅周期を、前記利用者IDごとの前記稼働状況に応じて変更して前記表示装置に表示させる、
稼働状況表示プログラム。
【請求項6】
請求項4に記載の稼働状況表示プログラムであって、
前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、
前記稼働状況を前記割合に応じた3段階に分類し、前記利用者IDごとの前記主アイコンの色彩または形状または点滅周期を、前記利用者IDごとの前記割合に応じて分類した3段階のそれぞれに対応させた色彩または形状または点滅周期に変更して前記表示装置に表示させる、
稼働状況表示プログラム。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか一項に記載の稼働状況表示プログラムであって、
前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、
さらに、前記補助アイコンの色彩または形状または点滅周期を、当該補助アイコンに対応する前記利用者IDに対応付けられている前記測定値評価結果に応じて変更して前記表示装置に表示させる、
稼働状況表示プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の稼働状況表示プログラムであって、
前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、
前記測定値評価結果を、前記許容範囲と、入力された前記測定値情報と、の関係に基づいた3段階に分類し、前記利用者IDに対応する前記補助アイコンの色彩または形状または点滅周期を、前記利用者IDに対応付けられている前記測定値評価結果を分類した3段階のそれぞれに対応させた色彩または形状または点滅周期に変更して前記表示装置に表示させる、
稼働状況表示プログラム。
【請求項9】
請求項1~3のいずれか一項に記載の稼働状況表示プログラムであって、
前記所定期間は、特定された1日に対して設定された期間開始時刻から期間終了時刻であり、
前記記憶装置には、前記所定期間が終了するごとに、前記利用者IDごとの前記スケジュール情報が日付とともに記憶されており、
前記測定値入力部が前記実績入力部として対応付けられている前記作業予定項目には、過去の測定値情報が入力される過去測定値入力部が対応付けられており、
前記コンピュータを前記スケジュール作成支援手段として機能させる際、
前記利用者IDごとの新たな前記スケジュール情報を前記記憶装置に記憶させた場合、かつ当該スケジュール情報の前記作業予定項目に前記過去測定値入力部が対応付けられている場合には、前記利用者IDに対応する過去の前記スケジュール情報を前記記憶装置から抽出させ、
新たに記憶させた前記スケジュール情報の前記過去測定値入力部に対応付けられた前記作業予定項目の前記作業内容と一致する前記作業予定項目の前記作業内容が、前記記憶装置から抽出させた過去の前記スケジュール情報に有る場合には、抽出させた過去の前記スケジュール情報における前記作業内容が一致した前記作業予定項目に対応付けられた前記測定値入力部に記憶されている前記測定値情報を、新たに記憶させた前記スケジュール情報における前記作業内容が一致した前記作業予定項目に対応付けられた前記過去測定値入力部に記憶させる、
稼働状況表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータを、企業の従業員などの複数の利用者の稼働状況を表示する稼働状況表示手段として機能させる、稼働状況表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な「モノ(物)」がインターネットに接続されて情報交換することにより相互に制御する仕組みであるIoT(Internet of Things)の技術が、種々の分野に広がっている。例えば製造業の分野では、製造ラインの装置や設備の稼働状況を自動的に取得し、取得した稼働状況表示情報をインターネットを介して収集し、装置や設備の稼働状況等を可視化する種々のシステムの開発が進められている。
【0003】
例えば特許文献1には、外部サーバが、ネットワークを介して、工作機械を制御しているNC装置(数値制御装置)から各種信号データを取得し、加工の良否を判断する工作機械の管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
IoTの技術の進歩によって機械の稼働状況を可視化することで、機械の生産性をより向上させることができる、ということが確認されている。近年では、さらに、人(利用者(従業員等))の稼働状況を可視化することで、人の生産性をより向上させることが所望されている。
【0006】
特許文献1に記載の工作機械の管理システムは、加工の良否の判断結果を表示して機械(製造装置や設備等)の稼働状況等を可視化することはできるが、人(利用者(従業員等))の稼働状況等を可視化することはできない。対象が機械(製造装置や設備等)の場合、予め決められた動作を行うことが保障されており、異常停止時を含む停止中であるか、動作中であるか、を判定するだけでよく、動作中であれば順調に稼働中である、とみなすことができる。あるいは、測定対象物の測定値や予測値を取得し、許容範囲と比較することで、順調に稼働中であるか否か、比較的容易に判断することができる。
【0007】
しかし、対象が人(利用者(従業員等))の場合、保障された動作・行動がある訳ではなく、出勤しているから業務が順調に進んでいる稼働中である、とは限らない。人(利用者(従業員等))の場合、出勤していても、何らかの要因により、業務が滞っている場合が多々発生するからである。複数の利用者(人)のそれぞれが、順調に業務を進めているか否かを示す稼働状況を可視化することが望まれている。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、コンピュータを用いて、複数の利用者のそれぞれの稼働状況を適切に把握して可視化することができる、稼働状況表示プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、複数の利用者の稼働状況を表示する、稼働状況表示プログラムであって、前記利用者ごとに割付けられた利用者IDが記憶された記憶装置を用い、コンピュータを、それぞれの前記利用者が所定期間内に行う予定の業務であって当該業務の作業内容である単数または複数の作業予定項目を含むとともに前記利用者IDに対応付けて入力された前記業務を、前記利用者IDごとのスケジュール情報として前記記憶装置に記憶させる、スケジュール作成支援手段、前記スケジュール情報に記憶されているそれぞれの前記作業予定項目に対して作業が完了した旨を示す完了情報の入力を受け付け、前記完了情報をそれぞれの前記作業予定項目に対応付けて記憶させる、実績入力支援手段、前記所定期間の開始からの経過時間に対応させて、前記利用者IDごとに、前記スケジュール情報に記憶されている前記作業予定項目の数に関連する作業予定項目関連数と、前記完了情報が記憶されている前記作業予定項目である作業完了項目の数である実績作業完了項目数と、に基づいて前記利用者IDごとに稼働状況を算出させる、稼働状況算出手段、前記利用者IDごとに割付けられた主アイコンを表示装置に一覧状に表示させるとともに、前記利用者IDごとの前記主アイコンの表示状態を前記利用者IDごとの前記稼働状況に応じて変更させる、稼働状況表示手段、として機能させる、稼働状況表示プログラムである。
【0010】
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る稼働状況表示プログラムであって、前記記憶装置には、予め複数の前記業務が登録された業務候補情報が記憶されており、前記コンピュータを前記スケジュール作成支援手段として機能させる際、前記記憶装置に記憶されている前記業務候補情報に基づいた複数の前記業務である候補業務を前記表示装置に表示させ、表示させた前記候補業務の中から選択された前記業務を、前記スケジュール情報として前記記憶装置に記憶させる、稼働状況表示プログラムである。
【0011】
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係る稼働状況表示プログラムであって、前記業務候補情報に登録されている複数の前記業務は、予め設定された業務グループ名称ごとに分類されており、前記コンピュータを前記スケジュール作成支援手段として機能させる際、前記候補業務を前記表示装置に表示させる場合、前記業務グループ名称を表示させるとともに、表示させた前記業務グループ名称ごとに、当該業務グループ名称に分類されている前記業務を表示させる、稼働状況表示プログラムである。
【0012】
次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明~第3の発明のいずれか1つに係る稼働状況表示プログラムであって、前記利用者IDに対応させて前記記憶装置に記憶された前記スケジュール情報に含まれている前記作業予定項目のそれぞれには、前記完了情報の入力を受け付ける実績入力部が対応付けられており、前記コンピュータを前記実績入力支援手段として機能させる際、前記利用者IDに対応させて前記記憶装置に記憶されている前記スケジュール情報を前記表示装置に表示させ、表示させた前記スケジュール情報の前記業務に含まれている前記作業予定項目に対応付けられている前記実績入力部へ前記完了情報が入力されると、前記実績入力部に入力された前記完了情報を前記作業予定項目に対応付けて記憶させる、稼働状況表示プログラムである。
【0013】
次に、本発明の第5の発明は、上記第4の発明に係る稼働状況表示プログラムであって、前記実績入力部は、対応付けられている前記作業予定項目の作業内容の作業を実施したことを示す作業済情報の入力を受け付ける作業済入力部、または、対応付けられている前記作業予定項目の作業内容の作業として所定の測定装置を用いて指定された測定対象物を測定して得られた測定値情報の入力を受け付ける測定値入力部、であり、前記作業済入力部に前記作業済情報が入力されると、当該作業済情報を前記完了情報として、当該作業済入力部が対応付けられている前記作業予定項目に対応付けて記憶させ、前記測定値入力部に前記測定値情報が入力されると、当該測定値情報を前記完了情報として、当該測定値入力部が対応付けられている前記作業予定項目に対応付けて記憶させる、稼働状況表示プログラムである。
【0014】
次に、本発明の第6の発明は、上記第5の発明に係る稼働状況表示プログラムであって、前記測定値入力部には、入力された前記測定値情報に対する許容範囲が対応付けられており、前記コンピュータを前記実績入力支援手段として機能させる際、前記利用者IDに対応させて前記記憶装置に記憶された前記スケジュール情報に、前記測定値入力部が前記実績入力部として対応付けられている前記作業予定項目が有る場合、前記測定値入力部へ前記測定値情報が入力されると、入力された前記測定値情報と、前記測定値入力部に対応付けられている前記許容範囲と、に基づいて前記測定値情報を評価し、評価した結果である測定値評価結果を、前記測定値入力部が対応付けられている前記作業予定項目に対応付けて記憶させ、前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、前記測定値入力部が前記実績入力部として対応付けられている前記作業予定項目を含む前記業務が含まれている前記スケジュール情報に対応する前記利用者IDに割付けられた前記主アイコンについては、当該主アイコンに隣接する位置に、補助アイコンを追加して表示させ、当該補助アイコンの表示状態を前記測定値評価結果に応じて変更して表示させる、稼働状況表示プログラムである。
【0015】
次に、本発明の第7の発明は、上記第1の発明~第6の発明のいずれか1つに係る稼働状況表示プログラムであって、前記所定期間は、特定された1日に対して設定された期間開始時刻から期間終了時刻であり、前記コンピュータを前記稼働状況算出手段として機能させる際、前記利用者IDごとに、前記所定期間の前記期間開始時刻からの所定の経過時間までに前記完了情報が記憶されるべき前記作業予定項目の数であって前記作業予定項目関連数である目標作業完了項目数と、前記実績作業完了項目数とを求めさせ、前記利用者IDごとの前記目標作業完了項目数に対する前記実績作業完了項目数の割合を、前記利用者IDごとの前記稼働状況として算出させる、稼働状況表示プログラムである。
【0016】
次に、本発明の第8の発明は、上記第1の発明~第7の発明のいずれか1つに係る稼働状況表示プログラムであって、前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、前記利用者IDごとの前記主アイコンの色彩または形状または点滅周期を、前記利用者IDごとの前記稼働状況に応じて変更して前記表示装置に表示させる、稼働状況表示プログラムである。
【0017】
次に、本発明の第9の発明は、上記第7の発明に係る稼働状況表示プログラムであって、前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、前記稼働状況を前記割合に応じた3段階に分類し、前記利用者IDごとの前記主アイコンの色彩または形状または点滅周期を、前記利用者IDごとの前記割合に応じて分類した3段階のそれぞれに対応させた色彩または形状または点滅周期に変更して前記表示装置に表示させる、稼働状況表示プログラムである。
【0018】
次に、本発明の第10の発明は、上記第6の発明に係る稼働状況表示プログラムであって、前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、さらに、前記補助アイコンの色彩または形状または点滅周期を、当該補助アイコンに対応する前記利用者IDに対応付けられている前記測定値評価結果に応じて変更して前記表示装置に表示させる、稼働状況表示プログラムである。
【0019】
次に、本発明の第11の発明は、上記第10の発明に係る稼働状況表示プログラムであって、前記コンピュータを前記稼働状況表示手段として機能させる際、前記測定値評価結果を、前記許容範囲と、入力された前記測定値情報と、の関係に基づいた3段階に分類し、前記利用者IDに対応する前記補助アイコンの色彩または形状または点滅周期を、前記利用者IDに対応付けられている前記測定値評価結果を分類した3段階のそれぞれに対応させた色彩または形状または点滅周期に変更して前記表示装置に表示させる、稼働状況表示プログラムである。
【0020】
次に、本発明の第12の発明は、上記第5の発明または第6の発明に係る稼働状況表示プログラムであって、前記所定期間は、特定された1日に対して設定された期間開始時刻から期間終了時刻であり、前記記憶装置には、前記所定期間が終了するごとに、前記利用者IDごとの前記スケジュール情報が日付とともに記憶されており、前記測定値入力部が前記実績入力部として対応付けられている前記作業予定項目には、過去の測定値情報が入力される過去測定値入力部が対応付けられており、前記コンピュータを前記スケジュール作成支援手段として機能させる際、前記利用者IDごとの新たな前記スケジュール情報を前記記憶装置に記憶させた場合、かつ当該スケジュール情報の前記作業予定項目に前記過去測定値入力部が対応付けられている場合には、前記利用者IDに対応する過去の前記スケジュール情報を前記記憶装置から抽出させ、新たに記憶させた前記スケジュール情報の前記過去測定値入力部に対応付けられた前記作業予定項目の前記作業内容と一致する前記作業予定項目の前記作業内容が、前記記憶装置から抽出させた過去の前記スケジュール情報に有る場合には、抽出させた過去の前記スケジュール情報における前記作業内容が一致した前記作業予定項目に対応付けられた前記測定値入力部に記憶されている前記測定値情報を、新たに記憶させた前記スケジュール情報における前記作業内容が一致した前記作業予定項目に対応付けられた前記過去測定値入力部に記憶させる、稼働状況表示プログラムである。
【発明の効果】
【0021】
第1の発明によれば、利用者ごとに利用者IDを割付け、利用者IDごとのスケジュール情報を記憶装置に記憶する。そしてスケジュール情報には、作業予定項目を含む業務が入力されている。また各作業予定項目に対して、作業の完了を示す完了情報が入力されると、当該完了情報を作業予定項目に対応付けて記憶する。そして、所定期間の開始からの経過時間に対応させて、利用者IDごとに稼働状況を算出する。そして、利用者IDごとに割付けた主アイコンを一覧状に表示するとともに、稼働状況に応じて表示状態を変更する。このように、利用者IDごとの作業予定項目を予め記憶しておき、作業予定項目ごとに完了したか否かを実績として記憶し、予定と実績に基づいて利用者IDごとに稼働状況を算出して表示状態を変更して一覧状に表示する。これにより、コンピュータを用いて、複数の利用者のそれぞれの稼働状況を適切に把握して可視化することができる。
【0022】
第2の発明によれば、表示させた候補業務の中から選択された業務をスケジュール情報として記憶装置に記憶させるので、利用者はスケジュール情報を手間なく容易に作成して記憶させることができる。
【0023】
第3の発明によれば、候補業務を表示装置に表示した際、業務グループ名称ごとに業務が表示されるので、利用者が業務を選択する際、該当する業務を探す手間を、より低減させることができる。
【0024】
第4の発明によれば、スケジュール情報の作業予定項目には、完了情報の入力を受け付ける実績入力部が対応付けられているので、作業予定項目に対する完了情報の入力が容易であるとともに、完了情報を適切に記憶することができる。
【0025】
第5の発明によれば、実績入力部は、作業済入力部または測定値入力部とされている。例えば作業予定項目が、測定装置を用いて測定対象物を測定する測定作業の場合は実績入力部が測定値入力部とされており、作業予定項目が測定作業でない場合は実績入力部が作業済入力部とされている。これにより、作業予定項目の作業内容に応じた適切な完了情報を、適切に入力させ、記憶することができる。
【0026】
第6の発明によれば、測定値入力部には、測定値の許容範囲が設定されている。そして、利用者IDに対応付けて、稼働状況に応じて主アイコンの表示状態を変更するとともに、測定値入力部が対応付けられている作業予定項目の利用者IDの主アイコンに隣接する位置に補助アイコンを表示し、許容範囲に基づいた測定値評価結果に応じて補助アイコンの表示状態を変更する。これにより、主アイコンにて利用者のそれぞれの稼働状況が可視化され、補助アイコンにて、その利用者が測定した測定対象物に異常が発生しているか否かも可視化される。
【0027】
第7の発明によれば、所定期間は、特定された1日の期間開始時刻から期間終了時刻である。そして、利用者IDごとの、所定期間の期間開始時刻から所定の経過時間までの目標作業完了項目数に対する実績作業完了項目数の割合を、利用者IDごとの稼働状況として算出する。これにより、利用者IDごとの稼働状況を、予定に対する実績として、適切に算出することができる。
【0028】
第8の発明によれば、稼働状況に応じて主アイコンの表示状態を変更する際、稼働状況に応じて色彩または形状または点滅周期を変更することで、視認性に優れた表示状態にして稼働状況(主アイコン)を可視化することができる。
【0029】
第9の発明によれば、例えば割合(稼働率)に応じて稼働状況を、問題の無い「良好」、やや問題と考えられる「低下」、大きな問題であって早急に対処が必要な「悪化」、の3段階に分類する。そして、この3段階に応じた色彩または形状または点滅周期にて、主アイコンの表示状態を変更する。これにより、可視化とともに、問題点(問題が有る利用者)の把握が容易になり、非常に便利である。
【0030】
第10の発明によれば、測定値評価結果に応じて補助アイコンの表示状態を変更する際、測定値評価結果に応じて色彩または形状または点滅周期を変更することで、視認性に優れた表示状態にして測定値評価結果(補助アイコン)を可視化することができる。
【0031】
第11の発明によれば、例えば許容範囲に対する測定値に応じて測定値評価結果を、許容範囲に対して余裕のある「品質良好」、許容範囲内ではあるが余裕があまりない「品質低下」、今にも許容範囲を逸脱しそうな「品質危険」、の3段階に分類する。そして、この3段階に応じた色彩または形状または点滅周期にて、補助アイコンの表示状態を変更する。これにより、可視化とともに、問題点(問題が有る測定対象物)の把握が容易になり、非常に便利である。
【0032】
第12の発明によれば、作業予定項目の作業内容が測定対象物の測定である場合、作業予定項目には、測定値を入力する測定値入力部に加えて、過去の測定値情報が自動的に入力される過去測定値入力部、が対応付けられている。これにより、利用者は、その測定対象物の過去の測定値情報を確認することで、測定対象物の測定結果で異常が発見された場合、突発的に発生した異常なのか、徐々に進行してきた異常であるか、を推定することができるので、適切な対処の支援をすることができる。また利用者が、異常発生の前に予防処理をするべき判断の支援をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の稼働状況表示プログラムを動作させるコンピュータ(サーバ)を含む稼働状況表示システムの全体構成を説明する図である。
【
図2】
図1に示すサーバの機能を説明するブロック図である。
【
図3】第1の実施の形態において、
図2に示すログイン支援手段としての処理の例を説明するフローチャートである。
【
図4】第1の実施の形態において、端末装置の表示装置に表示されるログイン画面の例を説明する図である。
【
図5】第1の実施の形態において、端末装置の表示装置に表示されるメニュー画面の例を説明する図である。
【
図6】第1の実施の形態において、登録ユーザ情報の例を説明する図である。
【
図7】第1の実施の形態において、アイコン情報の例を説明する図である。
【
図8】第1の実施の形態において、
図2に示すスケジュール作成支援手段としての処理の例を説明するフローチャートである。
【
図9】第1の実施の形態において、端末装置の表示装置に表示されるスケジュール作成画面の例を説明する図である。
【
図10】第1の実施の形態において、業務候補情報の全体構成の例を説明する図である。
【
図11】第1の実施の形態において、業務候補情報の構成の例(実績入力部が作業済入力部である例)の詳細を説明する図である。
【
図12】第1の実施の形態において、記憶装置に記憶されたスケジュール情報の例を説明する図である。
【
図13】第1の実施の形態において、
図8に示すスケジュール作成支援処理によって更新されたアイコン情報の例を説明する図である。
【
図14】第1の実施の形態において、
図2に示す実績入力支援手段としての処理の例を説明するフローチャートである。
【
図15】第1の実施の形態において、端末装置の表示装置に表示される実績入力画面の例を説明する図である。
【
図16】第1の実施の形態において、
図14に示す実績入力支援処理によって更新されたアイコン情報の例を説明する図である。
【
図17】第1の実施の形態において、
図2に示す稼働状況算出手段としての処理(稼働状況表示画面の作成を含む)の例を説明するフローチャートである。
【
図18】第1の実施の形態において、端末装置の表示装置に表示される稼働状況表示画面の例を説明する図である。
【
図19】第1の実施の形態において、
図2に示す稼働状況表示手段としての処理の例を説明するフローチャートである。
【
図20】第2の実施の形態において、
図2に示すスケジュール作成支援手段としての処理の例を説明するフローチャートである。
【
図21】第2の実施の形態において、端末装置の表示装置に表示されるスケジュール作成画面の例を説明する図である。
【
図22】第2の実施の形態における、業務候補情報の構成の例(実績入力部が測定値入力部である例)の詳細を説明する図である。
【
図23】第2の実施の形態において、
図22に示すスケジュール情報の過去測定値入力部に過去の測定値が自動的に入力された後の状態を説明する図である。
【
図24】第2の実施の形態において、
図2に示す実績入力支援手段としての処理の例を説明するフローチャートである。
【
図25】第2の実施の形態において、端末装置の表示画面に表示される実績入力画面の例を説明する図である。
【
図26】第2の実施の形態において、更新されたアイコン情報の例を説明する図である。
【
図27】第2の実施の形態において、端末装置の表示画面に表示される稼働状況表示画面の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
●[稼働状況表示システム1の全体構成(
図1)と、サーバ10の機能(
図2)]
以下、本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の稼働状況表示プログラムを動作させるコンピュータ(サーバ10)を含む稼働状況表示システム1の全体構成を示しており、
図2は、稼働状況表示システム1のサーバ10の機能を示すブロック図である。なお、本発明の稼働状況表示プログラムは、複数の利用者の稼働状況(人の稼働状況)を、適切に把握して可視化するプログラムである。
【0035】
本発明の稼働状況表示プログラムは、サーバ10(コンピュータに相当)にインストールされており、サーバ10の動作を制御する。なお端末装置50は、一般的なブラウザ(閲覧ソフト)を有していればよく、当該ブラウザを介して表示画面での入出力や、サーバ10との送受信を行う。
【0036】
図1に示すように、稼働状況表示システム1は、通信回線Nに接続されたサーバ10(コンピュータに相当)と、通信関連機器40を介して通信回線Nに接続された複数の端末装置50等にて構成されている。
【0037】
例えば端末装置50は、企業α内のパーソナルコンピュータであり、表示装置51を有しており、通信回線41(有線LAN、無線LAN)にて通信関連機器40に接続されている。また通信関連機器40は、終端装置、ルータ、ファイヤウォール等である。企業αの利用者(この場合、従業員)は、自身に割り当てられた端末装置50を用いて、以降に説明するように端末装置50を用いて入力等を行い、端末装置50の表示装置51に種々の画面等を表示させる。また通信回線Nは例えばインターネットであり、本発明の稼働状況表示プログラムは、インターネット上のサーバ10にていわゆるクラウドサービスを提供するプログラムである。なお、サーバ10を通信回線Nに接続するのでなく、通信回線41に接続して、企業α内でサービスを提供するようにしてもよい。
【0038】
図2に示すように、サーバ10は記憶装置12を有しており、サーバ10の機能としては、ログイン支援手段11A、スケジュール作成支援手段11B、実績入力支援手段11C、稼働状況算出手段11D、稼働状況表示手段11E等を有している。なお、利用者が画面を確認する表示装置は、端末装置50の表示装置である。以下、第1の実施の形態、及び第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態は、
図18に示すように、稼働状況表示画面として、利用者ID(すなわち利用者)に対応付けた主アイコンG52のみを一覧状に表示するものである。第2の実施の形態は、
図27に示すように、稼働状況表示画面として、利用者ID(すなわち利用者)に対応付けた主アイコンG52と補助アイコンG53(主アイコンに隣接する小型のアイコン)を一覧状に表示するものである。
【0039】
なお以下の説明では、利用者は企業αの従業員とする。また企業αは、始業時刻(期間開始時刻に相当)が8:00、休憩時刻が12:00~13:00、終業時刻(期間終了時刻に相当)が17:00、の勤務時間が8時間であるものとする。また第1の実施の形態では、
図6の登録ユーザ情報J10における利用者ID:B001の利用者の例を説明する。
【0040】
利用者ID:B001の利用者は、始業時刻前に出勤し、端末装置50を操作して、サーバ10にログインし、本日分(特定された1日、所定期間に相当)の自身の作業予定であるスケジュール情報J40(
図12参照)を作成する。そして当該利用者は、勤務時間内にスケジュール情報の各作業予定項目の作業を進め、実績を入力していく。サーバは、始業時刻からの経過時間に応じて、作業予定項目と実績に基づいて稼働状況(稼働率)を算出し、可視化した稼働状況表示画面G50(
図18参照)を利用者の端末装置に表示させる。以下、第1の実施の形態における、ログイン、スケジュール作成、実績入力、稼働状況の算出、稼働状況の表示について順に説明する。
【0041】
●[第1の実施の形態(
図3~
図18)]
●[ログイン支援処理(
図3~
図6)と、ログイン支援処理にて更新されたアイコン情報の例(
図7)]
図3は、
図2に示すログイン支援手段11Aとしてのサーバ10の処理を説明するための、サーバ10及び端末装置50の処理手順を説明するフローチャートである。利用者ID:B001の利用者は、出社すると、自身の端末装置50を起動してサーバ10にアクセスし、ログイン要求の操作を行う。
【0042】
ステップT010にて端末装置50は、利用者がログイン情報要求を入力すると、ログイン情報要求をサーバ10に送信し、サーバ10からのログイン情報を待つ。
【0043】
ステップS010にてサーバ10は、ログイン情報要求を受信すると、ログイン情報を作成し、ステップS015へ処理を進める。なおログイン情報は、
図4に示すログイン画面G10を端末装置50の表示装置51に表示させるための情報である。
【0044】
ステップS015にてサーバ10は、作成したログイン情報を端末装置50に送信し、端末装置50からのログイン要求を待つ。
【0045】
ステップT015にて端末装置50は、サーバ10からログイン情報を受信すると、ログイン画面G10(
図4)を表示装置に表示し、利用者からの利用者IDの入力と、パスワードの入力を待つ。利用者IDは、利用者ごとに割付けられた識別情報であり、パスワードは、利用者IDごとに設定されている。
【0046】
記憶装置12には、
図6に示す登録ユーザ情報J10が予め記憶されている。登録ユーザ情報J10には、利用者ID、パスワード、最終ログイン日時、ログイン状態、氏名、部署等、利用者に関する情報が記憶されている。なお、「最終ログイン日時」には、対象の利用者が最後にログインした日時が記憶されており、「ログイン状態」には、対象の利用者が現在ログインしているか否かを示す情報が記憶されている。
【0047】
ステップT020にて端末装置50は、ログイン画面G10(
図4)に、利用者から利用者IDとパスワードが入力されると、入力された利用者IDとパスワードを含むログイン要求をサーバ10に送信し、サーバ10からのメニュー情報を待つ。
【0048】
ステップS020にてサーバ10は、端末装置から利用者ID及びパスワードを含むログイン要求を受信すると、ログイン要求に含まれている利用者ID及びパスワードと、登録ユーザ情報J10(
図6参照)に記憶されている利用者ID及びパスワードと、を認証(照合)し、認証が成功か否かを判定する。サーバ10は、認証が成功した場合(Yes)はステップS025へ処理を進め、認証が成功しなかった場合(No)はステップS040へ処理を進める。
【0049】
ステップS025へ処理を進めた場合、サーバ10は、登録ユーザ情報J10(
図6)を更新し、ステップS030へ処理を進める。なお、登録ユーザ情報J10の更新個所は、この場合、「最終ログイン日時」と「ログイン状態」である。
【0050】
ステップS030にてサーバ10は、メニュー情報を作成してステップS050へ処理を進める。なおメニュー情報は、
図5に示すメニュー画面G20を端末装置50の表示装置に表示させるための情報である。
【0051】
ステップS040へ処理を進めた場合、サーバ10は、ログイン失敗情報を作成してステップS050へ処理を進める。なおログイン失敗情報の表示画面については図示省略する。
【0052】
ステップS050へ処理を進めた場合、サーバ10は、作成したメニュー情報(認証成功の時)またはログイン失敗情報(認証失敗の時)を端末装置50に送信し、ステップS060へ処理を進める。
【0053】
ステップS060にてサーバ10は、
図7に示すアイコン情報J20を更新し、端末装置50からの次の要求等を待つ。なお、
図7に示すアイコン情報J20は、始業時刻よりも前(例えば時刻4:00等)に、サーバ10が事前に作成しており、作成時において「利用者ID」と「部署」は、登録ユーザ情報J10(
図6)から転記されている。ステップS060でのアイコン情報J20の更新個所は、
図7に符号J23にて示す「ログイン状態」である。利用者ID:B001が、端末装置50を用いて上記の処理にてログインすると、
図7に示すように、利用者ID:B001の「ログイン状態」には「ログイン」が記憶される。なお
図7に示すアイコン情報J20の例は、始業時刻8:00におけるアイコン情報の例を示している。またログインしていない利用者IDに対応する「ログイン状態」には、「ログアウト」が記憶される。
【0054】
なお
図7に示すアイコン情報J20には、例として符号J21の位置には、現在日時(
図7の例では、2021年1月27日8:00)が記憶され、符号J22の位置には、始業時刻や終業時刻や勤務時間などが記憶されている。
【0055】
ステップT025にて端末装置50は、メニュー情報を受信すると、メニュー画面G20(
図5参照)を表示装置に表示し、利用者からの入力を待つ。なお、ログイン失敗情報を受信した場合のログイン失敗画面の例については説明を省略する。なおステップT025への符号Aは、後述する「スケジュール作成支援処理」、「実績入力支援処理」、「稼働状況表示処理」にて、利用者が「メニューに戻る」を入力(選択)した場合に処理が戻る位置を示している。
【0056】
ステップT030にて端末装置50は、メニュー画面G20に、利用者からの入力が有るか否かを判定する。端末装置50は、利用者からの入力が有った場合(Yes)はメニュー画面G20(
図5参照)の各入力の処理を実施する。端末装置50は、メニュー画面G20にて「スケジュール作成」が入力(選択)された場合は後述する「スケジュール作成支援処理」へ処理を進め、「実績入力」が入力(選択)された場合は後述する「実績入力支援処理」へ処理を進め、「稼働状況を表示」が入力(選択)された場合は後述する「稼働状況表示処理」へ処理を進める。
【0057】
●[アイコン情報J20の構成(
図7)]
アイコン情報J20は、サーバ10が、
図18の例に示す稼働状況表示画面G50を作成する際に利用する情報である。アイコン情報J20は、上述したように、サーバ10が、例えば始業時刻よりも充分前の4:00に作成する。作成時のアイコン情報J20には、利用者ID、部署が登録ユーザ情報J10(
図6参照)からコピーされており、他の欄は空白状態である。また
図7のアイコン情報J20は、始業時刻である8:00の例を示しており、ログイン状態J23に、各利用者のログイン状態が記憶されている。また
図7のアイコン情報J20には、出張/休業J24、スケジュール情報の登録有無J25、作業予定項目総数J26、各時刻までの目標と実績J26X、稼働率J27、測定値評価結果J28などが空白状態(未入力状態)であるが、これらについては後述する。
【0058】
●[メニュー画面G20から「出張」を入力(選択)した場合]
また、例えば利用者ID:B002の利用者が、その日は出張の場合や、社内で進める作業が無くスケジュールを作成できない場合では、
図5に示すメニュー画面G20から「出張」を入力(選択)する。
図5に示すメニュー画面G20から「出張」が入力(選択)された場合、端末装置50は、利用者IDを含む出張情報をサーバ10に送信する。サーバ10は、出張情報を受信すると、
図13のアイコン情報J20に示すように、利用者ID:B002に対応する出張/休業J24に「出張」を記憶する。
【0059】
また利用者ID:B002の利用者が、すでに「出張」を入力したが、「出張」が取りやめになった場合、
図5に示すメニュー画面G20から「出張をキャンセル」を入力する。この場合、アイコン情報J20(
図13参照)の利用者ID:B002の出張/休業J24に記憶されていた「出張」が削除される。
【0060】
●[メニュー画面G20から「ログアウト」が入力(選択)された場合]
例えば利用者ID:B002の利用者が、
図5に示すメニュー画面G20から「ログアウト」を入力(選択)した場合、端末装置50は、利用者IDを含むログアウト要求をサーバ10に送信する。サーバ10は、ログアウト要求を受信すると、
図13のアイコン情報J20に示すように、利用者ID:B002に対応するログイン状態J23に「ログアウト」を記憶する。
【0061】
サーバ10を動作させる稼働状況表示プログラムは、上記の「ログイン支援処理」に説明したように、サーバ10(コンピュータ)を、ログイン支援手段11A(
図2参照)として機能させる。
【0062】
●[スケジュール作成支援処理(
図8~
図12)と、スケジュール作成支援処理にて更新されたアイコン情報の例(
図13)]
次に、
図5に示すメニュー画面G20から「スケジュール作成」が入力(選択)された場合の処理である「スケジュール作成支援処理」について説明する。利用者ID:B001の利用者が、
図5に示すメニュー画面G20から「スケジュール作成」を入力(選択)すると、端末装置50は、
図8に示すステップT110へ処理を進める。
【0063】
ステップT110にて端末装置50は、利用者IDを含むスケジュール作成支援要求をサーバ10に送信し、サーバ10からの応答を待つ。
【0064】
ステップS110にてサーバ10は、スケジュール作成支援要求を受信すると、受信したスケジュール作成支援要求に含まれている利用者IDに対応する本日分のスケジュール情報が記憶装置12に記憶されているか否かを判定する。サーバ10は、利用者IDに対応する本日分のスケジュール情報がすでに記憶装置12に記憶されている場合(Yes)はステップS120へ処理を進め、記憶されていない場合(No)はステップS130へ処理を進める。
【0065】
ステップS120へ処理を進めた場合、サーバ10は、記憶装置12から利用者IDに対応する本日分のスケジュール情報J40(
図12参照)と、業務候補情報J30(
図10参照)を読み出し、ステップS125へ処理を進める。なおスケジュール情報J40と業務候補情報J30の詳細については後述する。
【0066】
スケジュール情報J40(
図12参照)は、利用者IDに対応する利用者が、出社時に、その日に行う予定の業務として作成する情報である。また業務候補情報J30(
図10参照)は、スケジュール情報J40(
図12参照)の作成を容易にするため、予め複数の業務が登録されている。利用者は、業務候補情報J30(
図10参照)の中から所望する業務を選択して自身のスケジュール情報J40(
図12参照)を作成して記憶装置12に記憶する。なお、スケジュール作成画面G30(
図9)を用いたスケジュール情報の作成手順等については後述する。
【0067】
ステップS125へ処理を進めた場合、サーバ10は、記憶装置12から読み出したスケジュール情報J40(
図12参照)と業務候補情報J30(
図10参照)を端末装置50に送信し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
【0068】
ステップS130へ処理を進めた場合、サーバ10は、記憶装置12から業務候補情報J30(
図10参照)を読み出し、ステップS135へ処理を進める。
【0069】
ステップS135に処理を進めた場合、サーバ10は、記憶装置12から読み出した業務候補情報J30(
図10参照)を端末装置50に送信し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
【0070】
ステップT115にて端末装置50は、スケジュール情報J40(
図12参照)と業務候補情報J30(
図10参照)(または業務候補情報J30)を受信すると、
図9の例に示すスケジュール作成画面G30を表示装置に表示し、ステップT120へ処理を進める。
【0071】
図9に示すように、例えばスケジュール作成画面G30には、左側に業務候補情報J30(
図10参照)が表示され、右側にはスケジュール情報J40(
図12参照)が表示される。なお、スケジュール情報J40を受信しなかった場合、利用者ID:B001の利用者がスケジュール作成画面G30の「新規作成」を入力(選択)すると、白紙状態の(何もスケジュールが入っていない)スケジュール情報J40が右側に作成される。すでに本日分のスケジュール情報J40を作成して記憶装置12に記憶させていた場合、スケジュール情報J40が自動的に読み出され、利用者は業務の追加や削除等を行うことができる。
【0072】
ステップT120にて端末装置50は、スケジュール情報の更新要求が入力されたか否かを判定する。端末装置50は、
図9に示すスケジュール作成画面G30の中の「更新」が入力(選択)された場合(Yes)はステップT125へ処理を進め、「更新」が入力されていない場合(No)はステップT130へ処理を進める。
【0073】
ステップT125へ処理を進めた場合、端末装置50は、
図9に示すスケジュール作成画面G30の右側に表示されているスケジュール情報J40(利用者が新規作成または更新したスケジュール情報)をサーバ10に送信し、ステップT130へ処理を進める。なお、送信されたスケジュール情報J40には、
図12の符号J40Aに示すように、利用者ID(この例では、利用者ID:B001)と日付が含まれている。スケジュール情報J40(
図12参照)は、利用者IDごと、かつ日付ごとに作成され、記憶装置12には、本日分のスケジュール情報だけでなく、過去のスケジュール情報も記憶されている。
【0074】
ステップS140にてサーバ10は、スケジュール情報を受信すると、受信したスケジュール情報を記憶装置12に記憶(更新)し、ステップS145へ処理を進める。サーバ10は、対象の利用者IDの本日分のスケジュール情報がすでに記憶装置12に記憶されている場合、対象の利用者IDの本日分のスケジュール情報を上書きして記憶する。またサーバ10は、対象の利用者IDのスケジュール情報が記憶装置12に記憶されていない場合、対象の利用者IDの本日分のスケジュール情報として新規に記憶する。またサーバ10は、スケジュール情報の更新の際、受信したスケジュール情報J40(
図9参照)の作業予定項目総数J40Bの値を算出して記憶し、スケジュール情報J40を更新する。
【0075】
ステップS145にてサーバ10は、更新したスケジュール情報(作業予定項目総数J40B(
図9参照)を更新したスケジュール情報)を端末装置50に送信し、ステップS150へ処理を進める。
【0076】
ステップS150にてサーバ10は、
図13に示すようにアイコン情報J20を更新し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
図13に示すアイコン情報J20は、始業時刻8:00の時点の
図7のアイコン情報J20に対して、始業時刻8:00から50分経過後の8:50の状態の例を示しており、各利用者IDの利用者からのスケジュール情報J40(
図12参照)の記憶がなされた状態の例を示している。
【0077】
図13に示すアイコン情報J20において、サーバ10は、ステップS150のアイコン情報の更新にて、アイコン情報J20のスケジュールの登録有無J25に、本日分のスケジュール情報を記憶した利用者IDに対応する位置に「有り」を記憶する。なおアイコン情報J20の更新の詳細については後述する。
【0078】
ステップT130へ処理を進めた場合、端末装置50は、メニュー情報要求が入力されたか否かを判定する。端末装置50は、
図9に示すスケジュール作成画面G30の中の「メニューに戻る」が入力(選択)された場合(Yes)はステップT135へ処理を進め、「メニューに戻る」が入力(選択)されていない場合(No)はステップT115へ処理を戻す。
【0079】
ステップT135へ処理を進めた場合、端末装置50は、メニュー情報要求をサーバ10に送信し、サーバ10からのメニュー情報を待つ。なおメニュー情報は、
図5に示すメニュー画面G20を端末装置50の表示装置に表示させるための情報である。そして端末装置50は、サーバ10からメニュー情報を受信すると、
図3に示すフローチャートの符号Aの位置に戻り、ステップT025の処理にてメニュー画面G20(
図5参照)を表示して利用者からの入力を待つ。
【0080】
ステップS155にてサーバ10は、メニュー情報要求を受信すると、メニュー情報を作成してステップS160へ処理を進める。
【0081】
ステップS160にてサーバ10は、作成したメニュー情報を端末装置50に送信し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
【0082】
●[業務候補情報J30の全体構成(
図10)と詳細(
図11)]
図10は、業務候補情報J30の全体構成の例を示しており、業務候補情報J30には、各利用者が自身のスケジュールとしての各業務を選択できるように、想定された種々の業務J32が登録されている。業務J32(候補業務)は、予め設定された業務グループ名称J31ごとに分類されている。
図10の例では、「01営業部[顧客X]」、「02営業部[顧客Y]」、「03営業部[顧客Z]」、「04工程内品質チェック」というそれぞれの業務グループ名称J31ごとに業務J32(候補業務)が分類されている。
【0083】
また
図11は、
図10に示す業務グループ名称J31=「01営業部[顧客X]」、業務J32=「001日常業務(毎日)」、の詳細の例を示している。
図11に示すように、業務J32には、単数または複数の作業予定項目J34、作業予定項目J34の作業タイトルJ33、作業予定項目J34に対応させた実績入力部J35、が設定されている。
図11に示すように、作業予定項目J34には、業務J32及び作業タイトルJ33に対応させた具体的な作業内容が示されている。
【0084】
また
図11の例では、実績入力部J35には、作業済入力部J36と、チェック者日時記録部J37と、が設定されている。作業済入力部J36は、作業予定項目J34の作業内容を実施したことを示す作業済情報(完了譲歩)の入力(利用者からの入力)を受け付ける入力部である。また作業タイトルJ33の「一括チェック」に作業済情報を入力すると、対応する作業済入力部J36にそれぞれ適切な情報が自動的に入力される。
図11の例では、利用者が、作業タイトルJ33の「ラベル出力」の「一括チェック」に入力すると、対応する作業予定項目J34である「1ラベル印刷内容を確認」、「2パソコンにてラベルを出力」のそれぞれに対応する作業済入力部J36に、作業済情報(完了情報)が自動的に入力される。
【0085】
またチェック者日時記録部J37は、作業済入力部J36に作業済情報が入力された際に、入力した利用者の利用者ID(または氏名)と日時を、サーバ10が自動的に入力する記録部である。なお、サーバ10によるチェック者日時記録部J37への入力の詳細については、後述する実績入力の説明に記載する。
【0086】
●[スケジュール作成画面G30(
図9)とスケジュール情報J40(
図9、
図12)]
図9に示すように、端末装置50の表示装置に表示されるスケジュール作成画面G30は、左側に業務候補情報J30、右側にスケジュール情報J40が表示される。サーバ10の記憶装置に本日分のスケジュール情報J40がすでに記憶されている場合は、記憶されているスケジュール情報J40が読み出されて表示される。本日分のスケジュール情報J40を新規作成する場合は、利用者が「新規作成」を入力することで、白紙状態のスケジュール情報から作成することができる。
【0087】
利用者は、左側に表示された業務候補情報J30の中から、自身が本日作業を予定する業務J32をダブルクリックしたり、ドラッグして右側のスケジュール情報J40にコピーさせたりすることで、右側に表示されている自身の本日分のスケジュール情報J40を作成することができる。作成が終了した場合、利用者は、スケジュール作成画面G30の「更新」を入力(選択)することで、作成したスケジュール情報J40をサーバ10の記憶装置12に記憶させることができる。
【0088】
なお、業務候補情報J30には、すべての利用者が業務J32を選択できるように非常に多数の業務J32が登録されている。従って、すべての業務J32を表示させて、その中から必要な業務J32を選択するのは非常に手間がかかる。そこで、スケジュール作成画面G30には、
図9に示す符号G31にて示す個所に、部署と利用者IDを入力して「検索」を入力することで、左側に表示される業務候補情報J30の数を自動的に絞る仕組みが施されている。
【0089】
また作成されたスケジュール情報J40(
図9、
図12参照)は、
図9のスケジュール作成画面G30に示すように、業務候補情報J30に表示されているとおりのものがコピーされる。つまり、
図11に示す詳細も、そのままコピーされる。
【0090】
上述したように、サーバ10を動作させる稼働状況表示プログラムは、記憶装置に記憶されている業務候補情報に基づいた複数の業務である候補業務を端末装置の表示装置に表示させ、表示された候補業務の中から選択された業務を、スケジュール情報として記憶装置に記憶させる。
【0091】
●[利用者の操作と、ステップS150でのアイコン情報J20(
図13)の更新]
例えば利用者ID:B001の利用者は、8:00にログインして、
図5に示すメニュー画面G20にて「スケジュール作成」を入力すると、
図9の例に示すスケジュール作成画面G30が端末装置50に表示される。なお、本日の最初の「スケジュール作成」の場合、利用者はスケジュール作成画面G30の「新規作成」を入力することで、本日分のスケジュール情報を作成することができる。
【0092】
利用者がスケジュール作成画面G30(
図9参照)にて作成中は、スケジュール作成画面G30の作業予定項目総数J40Bの値は更新されない。利用者が、スケジュール作成画面G30の「更新」を入力すると、
図8に示すステップT125にてスケジュール情報がサーバ10に送信される。そしてサーバ10が、ステップT140にてスケジュール情報J40(
図12参照)に含まれている作業予定項目の数を計算し、作業予定項目総数J40Bの値を更新してスケジュール情報J40を更新し、更新したスケジュール情報J40をステップS145にて端末装置50に送信する。更新したスケジュール情報を受信した端末装置50のスケジュール作成画面G30(
図9参照)では、作業予定項目総数J40Bは更新された値が表示される。
【0093】
作業予定項目総数J40Bには、そのスケジュール情報に記憶されている業務の中の各作業予定項目J34(
図11参照)の総数が、サーバ10によって計算されて記憶される。作業予定項目総数J40Bは、スケジュール情報に含まれている作業予定項目J34(
図11参照)の総数であり、実績入力部J35へ実績情報を入力するべき作業予定項目J34の総数である。また実績作業完了項目数J40Cには、そのスケジュール情報J40の中に記憶されている実績情報の総数である。なお実績情報の入力については、後述する「実績入力支援処理」にて詳細を説明する。
図9及び
図12に示すスケジュール情報J40は、スケジュール情報J40を作成した時点の状態を示しているので、実績作業完了項目数には0(ゼロ)が記憶されている。
【0094】
図8に示すステップS150のアイコン情報の更新では、この作業予定項目総数J40Bの値が、
図13に示すようにアイコン情報J20の作業予定項目総数J26に反映される。例えば
図9及び
図12に示すように、利用者ID:B001に対応するスケジュール情報J40の作業予定項目総数J40Bが「24」である場合、サーバ10は、
図13に示すアイコン情報J20における作業予定項目総数J26の利用者ID:B001に対応する個所に「24」を記憶する。
【0095】
また
図13に示すように、アイコン情報J20には、各時刻までの目標と実績J26Xが設定されている。この例では、始業時刻8:00、休憩12:00~13:00、終業時刻17:00、勤務時間:8時間、に基づいて、始業時刻からの経過時間が1時間である「9:00」、経過時間が2時間である「10:00」~経過時間が7時間(休憩を除く)である「16:00」、経過時間が8時間(休憩を除く)である「17:00」、のそれぞれの時刻に対して、目標作業完了項目数J26Yと実績作業完了項目数J26Zが設定されている。
【0096】
次に、
図13の例に示すアイコン情報J20において、サーバ10が、利用者ID:B001に対応する各目標作業完了項目J26Yに、各数値を算出して記憶する手順について説明する。例えばサーバ10は、利用者ID:B001に対応する本日分のスケジュール情報J40(
図9、
図12参照)を記憶(更新)すると、記憶したスケジュール情報J40に含まれている作業予定項目総数J40Bの数値(この場合、「24」)を、
図13に示すアイコン情報J20における利用者ID:B001に対応する作業予定項目総数J26に「24」を記憶する。次にサーバ10は、各時刻までの目標と実績J26Xの各時刻までに、どれだけの作業予定項目を終了させるべきか、を算出する。作業予定項目総数J26が「24」の場合、勤務時間が8時間であるので、サーバ10は、1時間ごとに「3」ずつ増加する3、6、9・・21、24を算出し、9:00(1時間経過)に対応する目標作業完了項目数J26Aには「3(=24*1/8)」を記憶し、10:00(2時間経過)に対応する目標作業完了項目数J26Bには「6(=24*2/8)」を記憶する。同様にサーバ10は、16:00(7時間経過)に対応する目標作業完了項目数J26Cには「21(=24*7/8)」を記憶し、17:00(8時間経過)に対応する目標作業完了項目数J26Dには「24(=24*8/8)」を記憶する。
【0097】
サーバ10を動作させる稼働状況表示プログラムは、上記の「スケジュール作成支援処理」に説明したように、サーバ10(コンピュータ)を、それぞれの利用者が、所定期間(この場合、本日)内に行う予定の業務であって当該業務の作業内容である単数または複数の作業予定項目を含むとともに利用者IDに対応付けて入力された業務を、利用者IDごとのスケジュール情報として記憶装置に記憶させる、スケジュール作成支援手段11B(
図2参照)として機能させる。
【0098】
●[実績入力支援処理(
図14、
図15)と、実績入力支援処理にて更新されたアイコン情報の例(
図16)]
次に、
図5に示すメニュー画面G20から「実績入力」が入力(選択)された場合の処理である「実績入力支援処理」について説明する。利用者ID:B001の利用者が、
図5に示すメニュー画面G20から「実績入力」を入力(選択)すると、端末装置50は、
図14に示すステップT210へ処理を進める。
【0099】
ステップT210にて端末装置50は、利用者IDを含む実績入力支援要求をサーバ10に送信し、サーバ10からの応答を待つ。
【0100】
ステップS210にてサーバ10は、実績入力支援要求を受信すると、受信した実績入力支援要求に含まれている利用者IDに対応する本日分のスケジュール情報が記憶装置12に記憶されているか否かを判定する。サーバ10は、利用者IDに対応する本日分のスケジュール情報がすでに記憶装置12に記憶されている場合(Yes)はステップS220へ処理を進め、記憶されていない場合(No)はステップS230へ処理を進める。
【0101】
ステップS220へ処理を進めた場合、サーバ10は、記憶装置12から利用者IDに対応する本日分のスケジュール情報J40(
図12参照)を読み出し、ステップS225へ処理を進める。
【0102】
ステップS225へ処理を進めた場合、サーバ10は、記憶装置12から読み出したスケジュール情報J40(
図12参照)を端末装置50に送信し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
【0103】
ステップS230へ処理を進めた場合、サーバ10は、実績を入力するべき本日分のスケジュール情報が無いため、エラー情報(エラー画面(図示省略)を端末装置に表示させるための情報であり、「本日分のスケジュール情報がありません」等を含む情報)を作成し、ステップS235へ処理を進める。なお、エラー画面の図示は省略する。
【0104】
ステップS235に処理を進めた場合、サーバ10は、作成したエラー情報を端末装置50に送信し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
【0105】
ステップT215にて端末装置50は、スケジュール情報J40(
図12参照)を受信すると、
図15の例に示す実績入力画面G40を表示装置に表示し、ステップT220へ処理を進める。
【0106】
図15に示す実績入力画面G40の例は、利用者ID:B001の利用者の実績入力画面の例を示している。当該利用者は、上述したスケジュール作成支援処理にて作成してサーバ10に登録(記憶装置12に記憶)させた、自身の本日分のスケジュール情報J40を実績入力支援処理にて読み出して、作業が完了した旨を示す完了情報を入力していく。なお、エラー情報を受信した場合の画面及び処理については説明を省略する(エラー画面からメニュー画面に戻ることができる)。当該利用者は、自身の本日分のスケジュール情報J40(
図15参照)に記憶されている作業予定項目J44(
図15参照)に沿った作業を実施し、作業が完了した作業予定項目J44に対応する実績入力部J45(作業済入力部J46)に完了情報(作業を実施したことを示す作業済情報であり、この例では「V」印)を入力していく。なお、完了情報の入力手順等の詳細については後述する。
【0107】
ステップT220にて端末装置50は、完了情報の記憶要求が入力されたか否かを判定する。端末装置50は、
図15に示す実績入力画面G40の中の「確認」が入力(選択)された場合(Yes)はステップT225へ処理を進め、「確認」が入力されていない場合(No)はステップT230へ処理を進める。
【0108】
ステップT225へ処理を進めた場合、端末装置50は、
図15に示す実績入力画面G40のスケジュール情報J40(完了情報が入力されたスケジュール情報J40)をサーバ10に送信し、ステップT230へ処理を進める。
【0109】
ステップS240にてサーバ10は、スケジュール情報を受信すると、受信したスケジュール情報を記憶装置12に記憶(上書き更新)し、ステップS245へ処理を進める。つまり、サーバ10は、作業済入力部J46(
図15参照)に作業済情報(チェック印(V))が入力されると、作業済情報を完了情報として、作業済入力部J46が対応付けされている作業予定項目J44(
図15参照)に対応付けて記憶する。
【0110】
またサーバ10は、更新の際、受信したスケジュール情報J40に新たに入力された作業済入力部J46(
図15の例では、符号J46Aの個所)に対応するチェック者日時記録部J47(
図15の例では、符号J47Aの個所)に、チェック者の氏名(この場合、利用者ID:B001の氏名「B1」)と日時情報(この例では、2021/1/27 8:40:00と、2021/1/27 8:43:00)を更新して記憶する。またサーバ10は、更新の際、さらに、作業済入力部J46に完了情報が入力されている作業予定項目J44の数を計算し、実績作業完了項目数J40C(
図12、
図15参照)の値を更新して記憶する。なお、作業済入力部J46からチェック印(V)を削除した場合、対応するチェック者日時記録部J47は空白状態(未入力状態)に自動的に戻される。
【0111】
ステップS245にてサーバ10は、更新したスケジュール情報を端末装置50に送信し、ステップS250へ処理を進める。更新したスケジュール情報を受信した端末装置50は、チェック者日時記録部J47と実績作業完了項目数J40Cが更新されたスケジュール情報を、実績入力画面G40(
図15参照)に表示させる。
【0112】
ステップS250にてサーバ10は、
図16に示すようにアイコン情報J20を更新し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
図16に示すアイコン情報J20は、始業時刻8:50の時点の
図13のアイコン情報J20に対して、始業時刻8:00から1時間経過後の9:00の状態の例を示しており、各利用者IDの利用者からの実績入力(完了情報の入力)が進んだ状態の例を示している。なお、アイコン情報J20の更新の詳細な説明については後述する。
【0113】
ステップT230へ処理を進めた場合、端末装置50は、メニュー情報要求が入力されたか否かを判定する。端末装置50は、
図15に示す実績入力画面G40の中の「メニューに戻る」が入力(選択)された場合(Yes)はステップT235へ処理を進め、「メニューに戻る」が入力(選択)されていない場合(No)はステップT215へ処理を戻す。
【0114】
ステップT235へ処理を進めた場合、端末装置50は、メニュー情報要求をサーバ10に送信し、サーバ10からのメニュー情報を待つ。そして端末装置50は、サーバ10からメニュー情報を受信すると、
図3に示すフローチャートの符号Aの位置に戻り、ステップT025の処理にてメニュー画面G20(
図5参照)を表示して利用者からの入力を待つ。なおメニュー情報は、
図5に示すメニュー画面G20を端末装置50の表示装置に表示させるための情報である。
【0115】
ステップS255にてサーバ10は、メニュー情報要求を受信すると、メニュー情報を作成してステップS260へ処理を進める。
【0116】
ステップS260にてサーバ10は、作成したメニュー情報を端末装置50に送信し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
【0117】
●[実績入力画面G40(
図15)と利用者の操作]
次に、
図15に示す実績入力画面G40の詳細について説明する。利用者ID:B001の利用者は、
図15に示す実績入力画面G40に表示された作業予定項目J44に沿って作業を進めていき、作業が完了した作業予定項目J44に対して、作業が完了したことを示す完了情報(この例では、作業済情報である「V」印)を、実績入力部J45の作業済入力部J46へ入力し、「確認」を入力することでサーバ10の記憶装置12に記憶させる。
【0118】
例えば利用者ID:B001の利用者は、
図15に示す実績入力画面G40を表示装置に表示させ、自身のスケジュール情報J40に記憶されている業務の中から、今から作業する業務の個所を表示装置に表示させる。スケジュール情報J40をサーバ10の記憶装置12に記憶させた時点では、実績入力部J45はすべて空白状態(未入力状態)である。なお、実績入力部J45は、作業済入力部J46とチェック者日時記録部J47とを有している。例えば利用者ID:B001の利用者は、
図15の例に示した実績入力画面G40の中から、作業予定項目J44=「1:ラベル印刷内容を確認」と「2:パソコンにてラベルを出力」、の作業内容を実施した場合、対応する実績入力部J45である作業済入力部J46(
図15の符号J46Aの個所)をマウス等でクリックすることで、完了情報である作業済情報(V)印を入力する。
【0119】
そして利用者が、
図15に示す実績入力画面G40の「確認」を入力(選択)すると、上述した完了情報が入力されたスケジュール情報J40がサーバ10に送信される。サーバ10は、受信したスケジュール情報J40において、新たに完了情報が入力された作業済入力部J46(
図15の例では、符号J46Aの個所)に対応するチェック者日時記録部J47(
図15の例では、符号J47Aの個所)に、上述したように氏名と日時を記憶し、さらに、実績作業完了項目数J40Cの値を再計算して更新し、スケジュール情報を更新して記憶する。
図15の例では、符号J46Aの個所に完了情報が入力されたことで、実績作業完了項目数J40Cの値が「2」とされた例を示している。
【0120】
●[ステップS250でのアイコン情報J20(
図16)の更新]
アイコン情報J20(
図16参照)の各時刻までの目標と実績J26Xにおける「9:00」の欄の実績作業完了項目数J26Zには、始業時刻8:00~8:59の期間に端末装置50からスケジュール情報J40を受信して更新した際の実績作業完了項目数J40C(
図15参照)の値がコピーされる。同様に、各時刻までの目標と実績J26Xにおける「10:00」の欄の実績作業完了項目数J26Zには、9:00~9:59の期間に端末装置50からスケジュール情報J40を受信して更新した際の実績作業完了項目数J40C(
図15参照)の値がコピーされる。
【0121】
例えば利用者ID:B001の利用者が、端末装置50を操作して
図15に示す実績入力画面G40に示すように完了情報を入力した後、8:50に「確認」を入力すると、サーバ10は、8:50に利用者ID:B001を含むスケジュール情報J40を受信する。そしてサーバ10は、スケジュール情報J40を受信して更新した際、利用者ID:B001、実績作業完了項目数「2」、受信時刻8:50等を用いて、
図16に示すアイコン情報J20の利用者ID:B001に対応する「9:00」の実績作業完了項目数J26Zの欄(符号J26AAの個所)に、「2」を記憶する。
【0122】
サーバ10を動作させる稼働状況表示プログラムは、上記の「実績入力支援処理」に説明したように、サーバ10(コンピュータ)を、スケジュール情報に記憶されているそれぞれの作業予定項目に対して作業が完了した旨を示す完了情報の入力を受け付け、完了情報をそれぞれの作業予定項目に対応付けて記憶させる、実績入力支援手段11C(
図2参照)として機能させる。
【0123】
●[サーバ10による稼働状況(稼働率)算出処理(
図17)と、アイコン情報J20(
図16)の更新]
次に、サーバ10が定期的に実行する「稼働状況算出処理」について、
図17に示すフローチャートを用いて説明する。サーバ10は、例えば、始業時刻8:00から1時間経過後の9:00、2時間経過後の10:00、・・・7時間経過後(12:00~13:00を除く)の16:00、8時間経過後(12:00~13:00を除く)の17:00に、以下に説明する稼働状況算出処理を自動的に起動してステップS510へ処理を進め、アイコン情報J20(
図16参照)の稼働率J27を算出して更新し、稼働状況表示画面G50(
図18参照)を作成する。
【0124】
ステップS510にてサーバ10は、稼働状況算出タイミングであるか否かを判定する。この場合、9:00、10:00、11:00、12:00、14:00(12:00~13:00は休憩)、15:00、16:00、17:00、のいずれかの時刻であるか否かを判定する。サーバ10は、稼働状況算出タイミングである場合(Yes)はステップS515へ処理を進め、そうでない場合(No)は処理を終了する。なお、上記のタイミングで
図17の処理を起動しているので、ステップS510は省略してもよい。
【0125】
ステップS515へ処理を進めた場合、サーバ10は、利用者IDごとの稼働率(稼働状況)を算出してステップS520へ処理を進める。なお、利用者IDごとの稼働率の算出手順については後述する。
【0126】
なお、サーバ10は、例えば始業時刻8:00から1時間経過後の9:00の場合、アイコン情報J20(
図16参照)における「ログイン状態J23」=「ログアウト」、かつ「スケジュールの登録有無J25」=「-(登録無し)」となっている利用者IDの利用者は休業中で出社していない、と判定し、該当する利用者ID(
図16の例では利用者ID:A002)に対応する「出張/休業J24」に「休業」を記憶する。なお
図16のアイコン情報J20の例では、利用者ID:A002に対応する「出張/休業J24」に、「休業」を記憶した例を示している。
【0127】
ステップS520にてサーバ10は、算出した稼働率を用いてアイコン情報を更新し、ステップS525へ処理を進める。なお、アイコン情報の更新の詳細については後述する。
【0128】
ステップS525にてサーバ10は、更新したアイコン情報に基づいて、稼働状況表示画面G50(
図18参照)を作成して記憶し、
図17に示す処理を終了する。なお、稼働状況表示画面G50の作成手順については後述する。
【0129】
●[利用者IDごとの稼働率(稼働状況)の算出と、アイコン情報(
図16)の更新]
サーバ10は、
図16に示すアイコン情報J20の「各時刻までの目標と実績J26X」の各時刻である9:00、10:00、11:00、12:00、14:00(12:00~13:00は休憩)、15:00、16:00、17:00の各時刻に達するごとに、稼働状況算出処理を起動し、利用者IDごとの稼働率J27を算出して記憶する。
【0130】
例えばサーバ10は、9:00に達した場合、利用者IDごとの、「各時刻までの目標と実績J26X」における「9:00」の「目標作業完了項目数J26Y」と「実績作業完了項目数J26Z」を用いて、利用者IDごとの、9:00の時点の稼働率を算出する。例えば利用者ID:B001に対しては、サーバ10は、「9:00」の実績作業完了項目数である「2(符号J26AAの個所の数値)」/目標作業完了項目数である「3(符号J26Aの個所の数値)」=0.666と算出し、利用者ID:B001に対応する稼働率J27に「66.6%」を記憶する。
【0131】
またサーバ10は、算出した稼働率を、数値に応じた3段階に分類(評価)し、評価結果をアイコン情報J20(
図16参照)の稼働率J27の数値とともに記憶する。例えばサーバ10は、稼働率が95%以上である場合を「良好」、95%未満かつ80%以上を「低下」、80%未満を「悪化」、という具合の3段階に評価する。そしてサーバ10は、
図16に示すように、アイコン情報J20の稼働率J27の数値に加えて、3段階の評価結果を記憶する。
図16のアイコン情報J20の例において例えば利用者ID:B001に対しては、サーバ10は、稼働率=2/3=66.6%と算出し、3段階評価=「悪化」と評価し、対応する稼働率J27(符号J27Aの個所)には、「66.6%(悪化)」を記憶する。また
図16のアイコン情報J20における、符号J27B~J27Dの個所も同様に算出されて記憶される。
【0132】
なお、サーバ10は、
図16に示すアイコン情報J20において、出張/休業J24=「休業」の利用者IDに対応する稼働率J27には「-(休業中)」を記憶する(
図16の例では、符号J27Eの個所)。またサーバ10は、
図16に示すアイコン情報J20において、出張/休業J24=「出張」の利用者IDに対応する稼働率J27には「-(出勤中)」を記憶する(
図16の例では、符号J27Fの個所)。またサーバ10は、
図16に示すアイコン情報J20において、ログイン状態J23=「ログイン」、かつ、スケジュールの登録有無J25=「-(登録なし)」の利用者IDに対応する稼働率J27には「-(出勤中)」を記憶する(
図16の例では、符号J27Gの個所)。
【0133】
サーバ10を動作させる稼働状況表示プログラムは、上記の「稼働状況算出処理」に説明したように、サーバ10(コンピュータ)を、所定期間(この場合、本日の始業時刻から終業時刻)の開始からの経過時間に対応させて、利用者IDごとに、スケジュール情報に記憶されている作業予定項目の数に関連する作業予定項目関連数(目標作業完了項目数J26Y)と、完了情報が記憶されている作業予定項目の数である実績作業完了項目数J26Zと、に基づいて、利用者IDごとに稼働状況(稼働率)を算出させる、稼働状況算出手段11D(
図2参照)として機能させる。
【0134】
上述したように、サーバ10は、利用者IDごとに、所定期間の期間開始時刻からの所定の経過時間までに(この場合、本日の始業時刻8:00からの1時間、2時間、3時間・・経過までに)、完了情報が記憶されるべき作業予定項目の数(作業予定項目関連数に相当)である目標作業完了項目数と、実績作業完了項目数と、を求め、利用者IDごとの目標作業完了項目数に対する実績作業完了項目数の割合(=実績作業完了項目数/目標作業完了項目数)を、利用者IDごとの稼働状況(稼働率)として算出する。
【0135】
●[稼働状況表示画面G50(
図18)の詳細]
次に
図18を用いて、サーバ10が作成する稼働状況表示画面G50の詳細について説明する。稼働状況表示画面G50では、利用者IDごとに割付けられた主アイコンG52を稼働状況(稼働率)に応じた表示状態とされて表示される。なお
図18に示す例では、主アイコンG52として、稼働率に応じた色彩とされた円形状のアイコンを用いている。
【0136】
図18に示すように、稼働状況表示画面G50では、表示グループG51ごとに(利用者の所属するグループごとに)、利用者IDに割付けられた個々の主アイコンG52が表示される。
図18に示す例では、利用者IDに対応する利用者の部署ごとに表示グループG51が形成されている。例えば営業部には、利用者ID:B001~B008の利用者が所属しており、表示グループG51=「営業部」の領域に表示されている。また利用者ID:B001の利用者に対応する主アイコン(符号J52Aの個所)には、利用者IDである「B001」が表示されている。
【0137】
各主アイコンG52は、対応付けられている利用者IDの利用者の稼働率に応じて3段階の色彩で表示状態が変更されている。例えば、稼働率が95%以上の場合は緑色(稼働率良好)、稼働率が95%未満かつ80%以上の場合はオレンジ色(稼働率低下)、稼働率が80%未満の場合は赤色(稼働率悪化)、に表示状態が変更されて表示されている。
図18の例では、緑色をドットハッチング、オレンジ色を横線ハッチング、赤色を斜めクロスハッチングで表現している。
【0138】
また、出勤しているが、社外に出張中の利用者や、業務候補情報J30(
図10)に用意されていない突発的に発生した業務などスケジュール情報J40(
図9、
図12参照)を作成できない利用者(利用者ID)に対応する主アイコンは、実線の輪郭とされた白色の主アイコンにて表示されている(
図18の例では、利用者ID:B002、B003の主アイコン(符号G52Eの個所))。また、出勤していない休業中の利用者(利用者ID)に対応する主アイコンは、点線の輪郭とされた白色の主アイコンにて表示されている(
図18の例では、利用者ID:A002の主アイコン(符号G52Dの個所))。
【0139】
●[稼働状況表示画面G50(
図18)の作成手順]
例えば9:00の時点の稼働状況表示画面G50(
図18参照)を作成する場合、サーバ10は、まず
図18に示す表示グループG51の各領域を決める。この場合、
図16に示すアイコン情報J20の「部署」を表示グループG51とするので、サーバ10は、アイコン情報J20の「部署」である「総務部」、「営業部」、「生産技術部」、「製造部1課」のそれぞれの表示グループG51の各領域を決める(
図18参照)。
【0140】
次にサーバ10は、
図16のアイコン情報J20に基づいて、各表示グループG51(この場合、「部署」)内に、対応する利用者IDの主アイコンを配置する。例えばアイコン情報J20において利用者ID:B001~B008の部署=「営業部」である場合、サーバ10は、表示グループG51=「営業部」の領域に、「部署」=「営業部」である利用者ID:B001~B008の主アイコンG52を配置する(
図18参照)。
【0141】
次にサーバ10は、
図16のアイコン情報J20の稼働率J27に記憶されている情報に基づいて、配置した各主アイコンの表示状態を変更する。例えば
図16のアイコン情報J20において、利用者ID:B001に対応する稼働率J27(符号J27A)には「66.6%(悪化)」が記憶されているので、サーバ10は、利用者ID:B001に対応する主アイコン(
図18の符号G52A)の表示状態を、「稼働率悪化」に対応付けられた赤色(80%未満)に変更して表示する。同様に、
図16のアイコン情報J20において利用者ID:C001に対応する稼働率J27(符号J27B)には「80.0%(低下)」が記憶されているので、サーバ10は、利用者ID:C001に対応する主アイコン(
図18の符号G52B)の表示状態を、「稼働率低下」に対応付けられたオレンジ色(95%未満かつ80%以上)に変更して表示する。同様に、
図16のアイコン情報J20において利用者ID:D001に対応する稼働率J27(符号J27C)には「100.0%(良好)」が記憶されているので、サーバ10は、利用者ID:D001に対応する主アイコン(
図18の符号G52C)の表示状態を、「稼働率良好」に対応付けられた緑色(95%以上)に変更して表示する。他の主アイコンの色彩も同様に変更する。
【0142】
次にサーバ10は、
図16のアイコン情報J20において、稼働率J27に「-(休業中)」が記憶されている利用者ID(
図16の例では、利用者ID:A002(
図16の符号J27D)が該当)に対応する主アイコン(
図18の符号G52D)の表示状態を、「停止中・休業中」に対応付けられた点線の輪郭の白色に変更して表示する。
【0143】
次にサーバ10は、
図16のアイコン情報J20において、稼働率J27に「-(出勤中)」が記憶されている利用者ID(
図16の例では、利用者ID:B002、B003(
図16の符号J27F、J27G)が該当)に対応する主アイコン(
図18の符号G52)の表示状態を、「稼働中・出勤中」に対応付けられた実線の輪郭の白色に変更して表示する。
【0144】
なおサーバ10は、作成した稼働状況表示画面G50(
図18参照)を記憶装置12に記憶する。そしてサーバ10は、後述する「稼働状況表示処理」にて、端末装置50からの要求があれば、稼働状況表示画面G50を表示させるための稼働状況表示情報を作成して端末装置に送信する。
【0145】
●[稼働状況表示処理(
図19)と、稼働状況表示画面G50の例(
図18)]
次に、
図5に示すメニュー画面G20から「稼働状況を表示」が入力(選択)された場合の処理である「稼働状況表示処理」について説明する。利用者ID:B001の利用者が、
図5に示すメニュー画面G20から「稼働状況を表示」を入力(選択)すると、端末装置50は、
図19に示すステップT310へ処理を進める。
【0146】
ステップT310にて端末装置50は、稼働状況表示情報要求をサーバ10に送信し、サーバ10からの応答を待つ。
【0147】
ステップS310にてサーバ10は、稼働状況表示情報要求を受信すると、記憶装置12に記憶されている稼働状況表示画面G50から、端末装置50の表示装置に稼働状況表示画面G50(
図8参照)を表示させるための情報である稼働状況表示情報を作成し、ステップS315へ処理を進める。なお、サーバ10による稼働状況表示画面G50(
図18参照)の作成手順については上述したとおりである。
【0148】
ステップS315にてサーバ10は、作成した稼働状況表示情報を端末装置50に送信し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
【0149】
ステップT315にて端末装置50は、稼働状況表示情報を受信すると、
図18の例に示す稼働状況表示画面G50を表示装置に表示し、ステップT320へ処理を進める。なお、稼働状況表示画面G50の詳細は上述したとおりである。
【0150】
ステップS320にて端末装置50は、メニュー情報要求が入力されたか否かを判定する。端末装置50は、
図18に示す稼働状況表示画面G50の中の「メニューに戻る」が入力(選択)された場合(Yes)はステップT325へ処理を進め、「メニューに戻る」が入力(選択)されていない場合(No)はステップT315へ処理を戻す。
【0151】
ステップT325へ処理を進めた場合、端末装置50は、メニュー情報要求をサーバ10に送信し、サーバ10からのメニュー情報を待つ。そして端末装置50は、サーバ10からメニュー情報を受信すると、
図3に示す符号Aの位置に戻り、ステップT025の処理にてメニュー画面G20(
図5参照)を表示して利用者からの入力を待つ。
【0152】
ステップS320にてサーバ10は、メニュー情報要求を受信すると、メニュー情報を作成し、ステップS325へ処理を進める。なお、メニュー情報は、端末装置50にメニュー画面G20(
図5参照)を表示させるための情報である。
【0153】
ステップS325にてサーバ10は、作成したメニュー情報を端末装置50に送信し、端末装置50からの次の要求等を待つ。
【0154】
サーバ10が、稼働状況表示画面G50を表示させるための稼働状況表示情報を作成する際、アイコン情報J20を用いて作成する。
図16の例に示すように、アイコン情報J20には、利用者IDごとの稼働率J27がサーバ10にて算出されて記憶されるが、サーバ10の稼働率J27の算出は、9:00の時点、10:00の時点、11:00の時点、12:00の時点、14:00の時点、15:00の時点、16:00の時点、17:00の時点にて算出されて記憶される。
【0155】
上述したように、サーバ10は、9:00、10:00・・・16:00、17:00に稼働状況表示画面G50を作成するので、例えば利用者ID:B001の利用者が9:30に、
図5に示すメニュー画面G20から「稼働状況を表示」を入力すると、サーバ10が9:00の時点に作成した稼働状況表示画面G50(
図18参照)が、端末装置50の表示装置に表示される。
図18に示す稼働状況表示画面G50を見れば、利用者は、一目で各利用者の稼働状況(稼働率)を確認することが可能であり、稼働率低下(オレンジ色)や稼働率悪化(赤色)の利用者を瞬時に認識できる。従って、フォローが必要と思われる利用者を、適切にフォローすることが可能となり、「人」の生産性をより向上させることができる。
【0156】
上述したように、サーバ10を動作させる稼働状況表示プログラムは、利用者IDごとに割付けられた主アイコンを表示装置に一覧状に表示させるとともに、利用者IDごとの主アイコンの表示状態(この場合、色彩)を、利用者IDごとの稼働状況(稼働率)に応じて変更させる、稼働状況表示手段11E(
図2参照)として機能させる。
【0157】
●[第2の実施の形態(
図20~
図27)]
次に
図20~
図27を用いて、稼働状況表示プログラムの第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、利用者ID:C001の利用者を例として説明する。第2の実施の形態では、業務候補情報J30及びスケジュール情報J40(
図21参照)に含まれている業務J32の作業予定項目J34A~J34E(
図22参照)に示すように、測定対象物の測定が含まれている点が、第1の実施の形態とは異なる。
【0158】
図23の例に示すように、スケジュール情報J40の作業予定項目J44A~J44Eが測定対象物の測定である場合、実績入力部J45が、測定値を入力する測定値入力部J461、J462等とされている。また入力された測定値に対して、サーバ10が評価を行い、測定値の評価結果を、
図26のアイコン情報J20の測定値評価結果J28に記憶する。そしてサーバ10は、
図27に示す稼働状況表示画面G50を作成する際、
図26のアイコン情報J20の稼働率J27に基づいて主アイコンG52を種々の表示状態にして表示し、
図26のアイコン情報J20の測定値評価結果J28に基づいて補助アイコンG53を種々の表示状態にして表示する。以下、第1の実施の形態との相違点について主に説明する。
【0159】
●[スケジュール作成支援処理(
図20)]
次に
図20を用いて、第2の実施の形態のスケジュール作成支援処理について説明する。
図20に示す第2の実施の形態のスケジュール作成支援処理は、
図8に示す第1の実施の形態のスケジュール作成支援処理に対して、ステップS142A~S142Eが追加されている点と、ステップS145で送信されるスケジュール情報(測定値入力部を有する場合がある)が異なるが、他は同じである。以下、相違点を主に説明する。
【0160】
ステップS140にてサーバ10は、スケジュール情報を受信すると、受信したスケジュール情報を記憶装置12に記憶(更新)し、ステップS142Aへ処理を進める。サーバ10は、対象の利用者IDの本日分のスケジュール情報がすでに記憶装置12に記憶されている場合、対象の利用者IDの本日分のスケジュール情報を上書きして記憶する。またサーバ10は、対象の利用者IDのスケジュール情報が記憶装置12に記憶されていない場合、対象の利用者IDの本日分のスケジュール情報として新規に記憶する。
【0161】
ステップS142Aにてサーバ10は、記憶したスケジュール情報J40(
図23参照)の作業予定項目の中に、実績入力部J45(
図23参照)が測定値入力部J461、J462(
図23参照)である作業予定項目が有るか否かを判定する。なお、作業予定項目には、作業IDが割付けられており、サーバ10は、作業IDを確認することで測定値入力部があるか否かを判定できる。例えば
図23にて符号J44Bの作業予定項目である「04工程内品質チェック」-「003製品測定(月初)」-「4バリ高さ<0.1 ダイヤルゲージで測定」には、作業ID「04-003-4」が割付けられている。サーバ10は、測定値入力部が有る作業予定項目がある場合(Yes)はステップS142Bへ処理を進め、測定値入力部が有る作業予定項目が無い場合(No)はステップS145へ処理を進める。
【0162】
ステップS142Bへ処理を進めた場合、サーバ10は、対象の利用者ID(この場合、利用者ID:C001)の過去のスケジュール情報(記憶装置12に記憶されている)を検索し、ステップS142Cへ処理を進める。この場合、サーバ10は、今回記憶したスケジュール情報の中で、測定値入力部を有する作業予定項目の作業IDに対して、対象の利用者ID:C001を有する過去のスケジュール情報の中から一致する作業IDを検索する。検索の場合、1日前の利用者ID:C001のスケジュール情報、2日前の利用者ID:C001のスケジュール情報、という具合に順番にさかのぼって検索する。また、例えば1か月前までさかのぼっても一致する作業IDが無い場合は検索を中止し、一致した作業IDが見つかった場合は、その時点で検索を中止する。
【0163】
ステップS142Cにてサーバ10は、対象の利用者IDの過去のスケジュール情報の中に、作業IDが一致する作業予定項目があったか否かを判定する。サーバ10は、一致する作業IDがあった場合(Yes)はステップS142Dへ処理を進め、一致する作業IDが無かった場合(No)はステップS145へ処理を進める。
【0164】
ステップS142Dへ処理を進めた場合、サーバ10は、一致した過去の作業予定項目の測定値入力部J462に記憶されている測定値情報を抽出し、ステップS142Eへ処理を進める。なお、
図25に示すように、測定値入力部は、製品ロットの初品(ロットの初期の頃の製品)の測定値である測定値入力部J461と、製品ロットの終品(ロットの終期の頃の製品)の測定値である測定値入力部J462が有り、この場合、測定値入力部J462のほうの測定値情報を抽出する。
【0165】
ステップS142Eにてサーバ10は、抽出した測定値情報を、ステップS140にて新たに記憶したスケジュール情報の中の対応する作業予定項目の過去測定値入力部J48(
図23参照)に記憶(コピー)し、スケジュール情報を更新し、ステップS145へ処理を進める。この結果、
図23の例に示すように、作業予定項目J44A~J44Eのそれぞれに対応する過去測定値入力部J48には、過去に測定したときの測定値情報がコピーされる。
【0166】
このようにサーバ10は、スケジュール情報の作業予定項目に過去測定値入力部が対応付けされている場合には、対象の利用者IDの過去のスケジュール情報を記憶装置から抽出し、新たに記憶したスケジュール情報の過去測定値入力部に対応付けられた作業予定項目の作業内容と一致する作業予定項目の作業内容が、記憶装置から抽出した過去のスケジュール情報に有る場合には、抽出した過去のスケジュール情報における作業内容が一致した作業予定項目に対応付けられた測定値入力部に記憶されている測定値情報を、新たに記憶したスケジュール情報における作業内容が一致した作業予定項目に対応付けられた過去測定値入力部に記憶する。
【0167】
ステップS145にてサーバ10は、ステップS140またはステップS142Eにて更新したスケジュール情報J40を端末装置50に送信し、ステップS150へ処理を進める。更新されたスケジュール情報を受信した端末装置50は、ステップT115へ戻った際、更新されたスケジュール情報を含むスケジュール作成画面G30(
図21参照)を、表示装置に表示する。
【0168】
これにより、利用者ID:C001の利用者は、実績入力にて測定値を入力する際、過去の測定値と、今回の測定値とを比較して、安定傾向、増加傾向、減少傾向などを推定することが可能であり、不具合の発生を予測して未然に防止できる可能性が高くなる。
【0169】
●[スケジュール作成画面G30(
図21)]
スケジュール作成画面G30は、
図21に示すように、第1の実施の形態のスケジュール作成画面G30(
図9参照)と同様である。
図21の例は、利用者ID:C001(生産技術部)の利用者のスケジュール作成画面G30の例であり、業務グループ名称J31=「04工程内品質チェック」、業務J32(候補業務)=「003製品測定(月初)」を、自身のスケジュール情報に追加した例を示している。
【0170】
●[測定値入力部J35を有する業務候補情報J30の作業予定項目の例(
図22)]
図22は、
図21に示した、業務グループ名称J31=「04工程内品質チェック」、業務J32(候補業務)=「003製品測定(月初)」、に含まれている作業予定項目J34A~J34Eの例を示している。作業予定項目J34A~J34Eには、所定の測定値を用いて指定された測定対象物を測定する作業内容等が含まれている。なお、
図22におけるJ33Aには、対象製品を製造する設備の場所、測定対象物の製品番号等が指定されている。
【0171】
●[スケジュール情報J40の過去測定値入力部J48に自動的に過去の測定値が入力された例(
図23)]
図23に示すスケジュール情報J40は、
図22に示す業務候補情報J30に対して、上述したサーバ10の処理(ステップS142A~S142E)によって、過去に測定した際の測定値情報が自動的に抽出されて、過去測定値入力部J48に記憶(入力)された状態の例を示している。
【0172】
図20におけるステップT125にて端末装置50からサーバ10に送信されるスケジュール情報には、過去測定値入力部J48(
図23参照)は空白の状態である。しかし、ステップS142A~S142Eにて、サーバ10が、過去のスケジュール情報を用いて自動的に過去測定値入力部J48(
図23参照)を記憶(入力)して、ステップD145にて更新したスケジュール情報を送信してくれるので、利用者の手間を省略することができて便利である。
【0173】
●[実績入力支援処理(
図24)]
次に
図24を用いて、第2の実施の形態の実績入力支援処理について説明する。
図24に示す第2の実施の形態の実績入力支援処理は、
図14に示す第1の実施の形態の実績入力支援処理に対して、ステップS242A~S242Cが追加されている点と、ステップS245で送信されるスケジュール情報(測定値入力部を有する場合がある)と、ステップS250にてアイコン情報の更新内容(測定値評価結果を更新する場合がある)が異なり、他は同じである。以下、相違点を主に説明する。
【0174】
ステップS240にてサーバ10は、スケジュール情報を受信すると、受信したスケジュール情報を記憶装置12に記憶(更新)し、ステップS242Aへ処理を進める。
【0175】
ステップS242Aにてサーバ10は、更新したスケジュール情報に、測定値入力部J461、J462(
図25参照)があるか否かを判定する。上述したように、例えば
図25の作業予定項目J44B(「04工程内品質チェック」-「003製品測定(月初)」-「4バリ高さ<0.1 ダイヤルゲージで測定」)には、作業ID「04-003-4」が割付けられており、サーバ10は、作業IDを確認することで、測定値入力部の有無を判定することができる。サーバ10は、更新したスケジュール情報に、測定値入力部を有する作業予定項目が有る場合(Yes)はステップS242Bへ処理を進め、そうでない場合(No)はステップS245へ処理を進める。
【0176】
ステップS242Bへ処理を進めた場合、サーバ10は、測定値入力部J461、J462(
図25参照)に、完了情報(測定値情報)の入力があるか否かを判定する。サーバ10は、測定値入力部に完了情報(測定値情報)の入力がある場合(Yes)はステップS242Cへ処理を進め、そうでない場合(No)はステップS245へ処理を進める。
【0177】
ステップS242Cへ処理を進めた場合、サーバ10は、入力された完了情報(測定値情報)を評価し、評価結果とともにスケジュール情報を更新して記憶装置12に記憶し、ステップS245へ処理を進める。つまり、サーバ10は、測定値入力部J461、J462(
図25参照)に測定値情報が入力されると、測定値情報を完了情報として、測定値入力部J461、J462(
図25参照)が対応付けられている作業予定項目J44A~J44E(
図25参照)に対応付けて記憶する。
【0178】
例えば
図25の例に示す作業予定項目J44Bには、許容範囲「<0.1(0.1[mm]未満)」が設定されている。また許容範囲には、3段階の評価基準が対応付けられている。例えば許容範囲「<0.1(0.1[mm]未満)には、品質良好(0.05[mm]未満)、品質低下(0.05[mm]以上、かつ0.09[mm]未満)、品質危険(0.09[mm]以上)、が対応付けられている。そしてサーバ10は、許容範囲と、入力された測定値情報との関係に基づいて、測定値評価結果を上記の3段階(品質良好/品質低下/品質危険)に分類する。なお、サーバ10による測定値の評価については後述する。
【0179】
ステップS245にてサーバ10は、ステップS240またはステップS242Cにて更新したスケジュール情報を端末装置50に送信し、ステップS250へ処理を進める。なお、更新したスケジュール情報を受信した端末装置50は、ステップT215へ戻った際、更新したスケジュール情報を含む実績入力画面G40(
図25参照)を表示装置に表示する。
【0180】
ステップS250にてサーバ10は、
図26に示すようにアイコン情報J20を更新し、端末装置50からの次の要求を待つ。このステップS250では、
図14に示す第1の実施の形態のステップS250でのアイコン情報の更新(実績作業完了項目数J26Zの更新)に加えて、測定値評価結果J28の更新を実施する。なお、アイコン情報J20の更新の詳細については後述する。
【0181】
●[実績入力画面G40(測定値入力部への測定値情報の入力画面)の例(
図25)]
利用者ID:C001の利用者は、ステップT215にて端末装置50の表示装置に表示された実績入力画面G40(
図25参照)にて、完了情報を入力する。完了情報を入力する前のスケジュール情報J40の状態は、
図23の例に示すとおりである。例えば利用者ID:C001の利用者は、
図25の例に示す実績入力画面G40にて、作業予定項目J44Bにて指定された測定対象物(コイルNo A5-K0)を、所定の測定装置(ダイヤルゲージ)で測定して取得した測定値(バリ高さ)を、測定値入力部J461B、J462Bに入力する。
【0182】
なお利用者の測定は、初期の頃のロットの該当製品の測定と、終期の頃のロットの該当製品の測定と、の2回が指定されている。利用者は、初期の頃のロットの該当製品の測定値を測定値入力部J461Bに入力し、終期の頃のロットの該当製品の測定値を測定値入力部J462Bに入力する。例えば
図25に示す測定値入力部J461Bに測定値が入力されると、測定値入力部J461に対応するチェック者日時記録部J471Bに、チェック者の氏名(この場合、利用者ID:C001の利用者の氏名「C1」)と、日時情報(
図25の例では、「2021/1/27 9:32:00」)が、第1の実施の形態で説明したようにサーバ10によって自動的に入力される。測定値入力部J461Bから測定値を削除した場合、対応するチェック者日時記録部J471Bは空白状態(未入力状態)に自動的に戻される。
【0183】
また利用者が、
図25の実績入力画面G40にて測定値入力部J461Bに測定値「0.04」を入力して「確認」を入力すると、チェック者日時記録部J471Bが、第1の実施の形態で説明したようにサーバ10のステップS242Cにて自動的に入力される。またサーバ10は、ステップS242Cにて、
図25の測定値入力部J461Bに入力された測定値に対して、設定されている許容範囲に基づいて評価した結果を、測定値入力部J461Bの色彩に反映する。
【0184】
例えば
図25の測定値入力部J461Bには、許容範囲「<0.1(0.1[mm]未満)」が設定されており、評価基準として品質良好(0.05[mm]未満、「緑色」)、品質低下(0.05[mm]以上、かつ0.09[mm]未満、「オレンジ色」)、品質危険(0.09[mm]以上、「赤色」)、が対応付けられている。この場合、サーバ10は、入力された「0.04」に対して「品質良好、緑色」」と判定し、スケジュール情報の測定値入力部J461Bを緑色に変更し、
図25の測定値評価結果J40Dに「品質良好」を記憶する。
【0185】
この更新後のスケジュール情報が端末装置50に送信され、端末装置50の表示装置に表示される実績入力画面G40(
図25参照)の表示内容が更新される。利用者は、入力した測定値入力部J461Bの色彩が、サーバ10の評価結果によって変更されたことで、測定値=「品質良好、緑色」、「品質低下、オレンジ色」、「品質危険、赤色」のいずれであるか、瞬時に、かつ容易に判断することができるので便利である。なお
図25の例では、ドットハッチングは緑色であることを示し、横線ハッチングはオレンジ色であることを示し、傾斜クロスハッチングは赤色であることを示している。
【0186】
また利用者が、
図25の実績入力画面G40にて測定値入力部J462Eに測定値「0.65」を入力して「確認」を入力すると、チェック者日時記録部J472Eが、第1の実施の形態で説明したようにサーバ10のステップS242Cにて自動的に入力される。またサーバ10は、ステップS242Cにて、
図25の測定値入力部J462Eに入力された測定値に対して、設定されている許容範囲に基づいて評価した結果を、測定値入力部J462Eの色彩に反映する。
【0187】
例えば
図25の測定値入力部J462Eには、許容範囲「上限0.7(0.7[mm]以下)、下限0.3(0.3[mm]以上)」が設定されており、評価基準として品質良好(0.45[mm]以上かつ0.55[mm]以下、「緑色」)、品質低下(0.45[mm]未満かつ0.40[mm]より大、または、0.55[mm]より大かつ0.6[mm]以下、「オレンジ色」)、品質危険(0.40[mm]以下、または0.60[mm]以上、「赤色」)、が対応付けられている。この場合、サーバ10は、入力された「0.65」に対して「品質危険、赤色」」と判定し、スケジュール情報の測定値入力部J462Eを赤色に変更し、
図25の測定値評価結果J40Dに「品質危険」を記憶する。
【0188】
上述したように、サーバ10は、スケジュール情報に実績入力部として測定値入力部が対応付けられている作業予定項目が有る場合、測定値入力部へ測定値情報が入力されると、入力された測定値情報と、測定値入力部(測定値入力部が対応付けられている作業予定項目)に対応付けられている許容範囲と、に基づいて測定値情報を評価し、評価した結果である測定値評価結果を、測定値入力部が対応付けされている作業予定項目に対応付けて記憶する。
【0189】
なお、測定値評価結果が複数ある場合、測定値評価結果J40Dには、最も悪い評価結果が記憶される。例えば「品質良好」と「品質危険」の測定値評価結果がある場合、「品質危険」が記憶される。この更新後のスケジュール情報が端末装置50に送信され、端末装置50の表示装置に表示される実績入力画面G40(
図25参照)の表示内容が更新される。利用者は、入力した測定値入力部J462Eの色彩が、サーバ10の評価結果によって変更されたことで、測定値=「品質良好、緑色」、「品質低下、オレンジ色」、「品質危険、赤色」のいずれであるか、瞬時に、かつ容易に判断することができるので便利である。
【0190】
●[アイコン情報J20の更新(
図26)]
またサーバ10は、
図24に示すステップS250にて、上述した
図14のステップS250でのアイコン情報の更新に加えて、さらに、更新したスケジュール情報J40の測定値評価結果J40D(
図25参照)の内容を、アイコン情報J20(
図26参照)の対応する利用者IDの測定値評価結果J28にコピーする。例えば利用者ID:C001の利用者の実績入力の結果、
図25の例に示すように測定値評価結果J40Dに「品質危険」が記憶されている場合、サーバ10は、
図26の例に示すようにアイコン情報J20の利用者ID:C001に対応する測定値評価結果J28に「品質危険」(符号J28Bの個所)を記憶する。
【0191】
●[稼働状況算出処理と、稼働状況表示画面G50(
図27)の作成]
サーバ10による稼働状況算出処理(稼働状況表示画面の作成を含む)は、
図17に示す第1の実施の形態と同様である。ただし、作成される稼働状況表示画面G50は、
図27に示すように、主アイコンG52だけでなく、補助アイコンG53が追加される。以下、
図27に示す稼働状況表示画面G50の作成手順について説明する。なお以下では、第1の実施の形態との相違点である補助アイコンG53について主に説明する。
【0192】
例えばサーバ10は、16:00の時点で、
図17に示す「稼働状況算出処理」を起動し、第1の実施の形態と同様、まず表示グループG51の各領域を決め、各領域に主アイコンG52を配置する。そして主アイコンG52の表示状態(この場合、色彩)を、
図26のアイコン情報J20(16:00の時点のアイコン情報)の稼働率J27に基づいて変更して表示する。第1の実施の形態と同様、稼働率J27=「良好」の場合は緑色、「低下」の場合はオレンジ色、「悪化」の場合は赤色に変更して表示する。
図27の例は、ドットハッチングが緑色を示し、横線ハッチングがオレンジ色を示し、傾斜クロスハッチングが赤色を示している。
【0193】
次にサーバ10は、
図16に示すアイコン情報J20の測定値評価結果J28に「品質良好」が記憶されている利用者IDの主アイコンG52に隣接する位置に、補助アイコンG53を配置し、補助アイコンG53の表示状態を、評価結果に応じて変更して表示する。この場合、評価結果に応じて色彩を変更して表示する。
【0194】
例えば
図26のアイコン情報J20において、利用者ID:C001に対応する測定値評価結果J28(符号J28Bの個所)には、「品質危険」が記憶されているので、サーバ10は、
図27に示す稼働状況表示画面G50における利用者ID:C001に対応する主アイコンG52に隣接する位置に補助アイコンG53を表示し、補助アイコンG53の色彩を赤色(品質危険に相当)に変更して表示する(
図27の符号G52Bの個所)。同様に、例えば
図26のアイコン情報J20において、利用者ID:D001に対応する測定値評価結果J28(符号J28Cの個所)には、「品質良好」が記憶されているので、サーバ10は、
図27に示す稼働状況表示画面G50における利用者ID:D001に対応する主アイコンG52に隣接する位置に補助アイコンG53を表示し、補助アイコンG53の色彩を緑色(品質良好に相当)に変更して表示する(
図27の符号G52Cの個所)。
【0195】
上述したように、サーバ10は、測定値入力部が実績入力部として対応付けられている作業予定項目を含む業務が含まれているスケジュール情報に対応する利用者IDに割付けられた主アイコンについては、主アイコンに隣接する位置に、補助アイコンを追加して表示し、補助アイコンの表示状態を測定値評価結果に応じて変更して表示する。
【0196】
そしてサーバ10は、作成した稼働状況表示画面G50(
図27参照)を記憶装置12に記憶する。そしてサーバ10は、後述する「稼働状況表示処理」にて、端末装置50からの要求があれば、稼働状況表示画面G50を表示させるための稼働状況表示情報を作成して端末装置に送信する。
【0197】
●[稼働状況表示処理]
稼働状況表示処理は、
図19に示した第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。ステップS310、S315にてサーバ10にて作成されて送信される稼働状況表示情報が、
図27に示す稼働状況表示画面G50から作成されて送信される点が異なるのみである。
【0198】
例えば利用者ID:C002の利用者が16:30に、
図5に示すメニュー画面G20から「稼働状況を表示」を入力すると、サーバ10が16:00の時点に作成した稼働状況表示画面G50(
図27参照)が、端末装置50の表示画面に表示される。
図27に示す稼働状況表示画面G50を見た利用者ID:C002の利用者は、利用者ID:C001の利用者が測定した製品が「品質危険」であったことを瞬時に認識できるので、利用者ID:C001の利用者とともに、対処方法を考案するなどの処置を適切に行うことができる。この場合、「人」及び「機械」の生産性をより向上させることができる。
【0199】
本発明の、稼働状況表示プログラムは、本実施の形態で説明したフローチャート等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
【0200】
また、本実施の形態にて説明した各種の情報(登録ユーザ情報J10、アイコン情報J20、業務候補情報J30、スケジュール情報J40)の構成や項目などは、これらに限定されるものではない。また、本実施の形態にて説明した各種の画面(ログイン画面G10、メニュー画面G20、スケジュール作成画面G30、実績入力画面G40、稼働状況表示画面G50)の構成や項目などは、これらに限定されるものではない。
【0201】
また、本実施の形態の説明では、稼働状況表示画面G50に表示する主アイコンG52の表示状態の変更を、稼働状況(稼働率)に応じて色彩を変更して表示したが、形状を変更したり、点滅周期を変更して表示するようにしてもよい。また稼働率の評価結果は、良好/低下/悪化の3段階でなくてもよい。同様に、稼働状況表示画面G50に補助アイコンG53を表示する場合、補助アイコンG53の表示状態の変更を、測定値評価結果に応じて色彩を変更して表示したが、形状を変更したり、点滅周期を変更して表示するようにしてもよい。また測定値評価結果は、品質良好/品質低下/品質危険の3段階でなくてもよい。
【0202】
本実施の形態の説明では、第2の実施の形態の実績入力画面G40における測定値入力部は、ロットの初期の頃の測定値入力部J461と、ロットの終期の頃の測定値入力部J462と、の2つを有する例を説明したが、ロットの初期の頃の測定値入力部J461のみの1つであってもよい。また、過去測定値入力部J48を省略してもよい。
【0203】
本実施の形態の説明では、1時間ごとに稼働率を算出してアイコン情報に記憶し、1時間ごとの稼働率(稼働状況)を表示する例を説明したが、1時間ごとに限定されるものではない。例えば、30分ごとに稼働率を算出し、30分ごとの稼働率を表示するようにしてもよい。
【0204】
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0205】
1 稼働状況表示システム
10 サーバ(コンピュータ)
11A ログイン支援手段
11B スケジュール作成支援手段
11C 実績入力支援手段
11D 稼働状況算出手段
11E 稼働状況表示手段
12 記憶装置
40 通信関連機器
41 通信回線
50 端末装置
51 表示装置
G10 ログイン画面
G20 メニュー画面
G30 スケジュール作成画面
G40 実績入力画面
G50 稼働状況表示画面
G51 表示グループ
G52 主アイコン
G53 補助アイコン
J10 登録ユーザ情報
J20 アイコン情報
J26、J40B 作業予定項目総数
J26Y、J26A、 目標作業完了項目数
J26Z、J40C 実績作業完了項目数
J27 稼働率
J28 測定値評価結果
J30 業務候補情報
J31、J41 業務グループ名称
J32、J42 業務
J33、J43 作業タイトル
J34、J44 作業予定項目
J35、J45 実績入力部
J36、J46 作業済入力部
J361、J362、J461、J462 測定値入力部
J37、J47 チェック者日時記録部
J371、J372、J471、J472 チェック者日時記録部
J38、J48 過去測定値入力部
J40 スケジュール情報
J40B 作業予定項目総数
J40C 実績作業完了項目数
J40D 測定値評価結果
N 通信回線
α 企業