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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】紹介管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0214 20230101AFI20241118BHJP
【FI】
G06Q30/0214
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021082998
(22)【出願日】2021-05-17
(65)【公開番号】P2022176518
(43)【公開日】2022-11-30
【審査請求日】2024-04-30
(73)【特許権者】
【識別番号】521211310
【氏名又は名称】株式会社AI BOT
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【氏名又は名称】堅田 多恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【弁理士】
【氏名又は名称】林 道広
(72)【発明者】
【氏名】伊吹 哉太
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-025862(JP,A)
【文献】特開2018-190387(JP,A)
【文献】特開2016-038892(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセージングアプリケーションを提供するアプリサーバと、前記メッセージングアプリケーションを利用する紹介者の端末及び被紹介者の端末と、前記メッセージングアプリケーション上に登録されたビジネスアカウントと友達登録されたアカウントの情報を管理するサービスサーバと、を有する紹介管理システムであって、
前記紹介者の端末は、前記メッセージングアプリケーションにおける前記被紹介者とのトークルームにて、前記紹介者のアカウントに紐づく情報を含む、前記サービスサーバが被紹介者のアカウントに対して前記ビジネスアカウントとの友達登録の許可を求める処理を実行するためのリンク情報を送信可能になっており、
前記アプリサーバは、前記被紹介者の端末により前記特定のリンク情報を用いて通信が行われたことを受けて、該被紹介者のアカウント情報と前記特定のリンク情報に含まれた前記紹介者のアカウント情報とを前記サービスサーバが取得可能な状態とし、
前記サービスサーバは、前記被紹介者のアカウント情報と紹介者のアカウント情報に紐づく情報とを関連付けて記憶することを特徴とする紹介管理システム。
【請求項2】
前記サービスサーバは、前記紹介者と前記ビジネスアカウントとのトークルームに紹介ボタンを表示させ、該紹介ボタンが選択されると当該紹介者の友達のアカウントのリストを表示し、ここで選択されたアカウントに前記特定のリンク情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の紹介管理システム。
【請求項3】
前記サービスサーバは、前記紹介者と前記ビジネスアカウントとのトークルームに紹介人数確認ボタンを表示させ、該紹介人数確認ボタンが選択されると、当該紹介者の紹介実績情報を前記トークルームにメッセージとして送信することを特徴とする請求項1または2に記載の紹介管理システム。
【請求項4】
前記特定のリンク情報は、紹介者のアカウント毎に前記アプリサーバにより生成され、前記メッセージングアプリケーションのサービス名称のドメインを含む固有のURLとして前記紹介者と前記被紹介者との前記トークルームにメッセージとして送信されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の紹介管理システム。
【請求項5】
前記紹介者と前記被紹介者とのトークルームにて、前記特定のリンク情報が選択されると、前記アプリサーバはWebアプリケーションとの連携許可を求める連絡許可画面を表示させ、許可されると当該ビジネスアカウントとの友達登録の許可を求める登録許可画面を表示させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の紹介管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッセージングアプリケーション上で関連付けられたユーザ間でサービス提供者を紹介する行為を管理するための紹介管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から店舗や企業などは、見込み客を獲得するべくダイレクトメールやテレビ広告などの様々な手法を活用しており、インターネットが広く浸透した現在では、WEBサイトやオープンなSNS等に広告を掲載する手法も利用されている。特に近年では情報の信頼性を重要視する傾向が強く、オープンなSNSに表示される広告の情報よりも、サービスについての口コミや信頼する友達からのサービスの紹介が、高い成果を挙げており、既存顧客から友人にサービスを紹介してもらうという手法に注目が集まっている。このような既存顧客が友人にサービスを紹介する場合には、サービスを説明するランディングページのURLまたは当該URLに飛ぶことができる特定のリンク情報を被紹介者にメールやメッセージングアプリケーションのようなクローズなSNS等で送信してもらう必要がある。
【0003】
また、サービス利用時に使うことができるポイント等を報酬として紹介者に供与するという手法を併せることで、紹介行為の促進を期待できる。例えば、特許文献1は特定のリンク情報を友人へ送信する態様ではないが、自身のブログ等の読者に対してサービスの紹介を行うことで、報酬を受け取ることができるシステムが開示されている。詳しくは、システム管理サーバを備えた会員制ポイト分配システムであって、会員ユーザは商品に関するページへ誘導する特定のリンク情報を自分のブログ等に貼付でき、システム管理サーバはリンク情報を貼付したブログ等を経て当該商品が購入された場合、Cookieを使って当該購入者の閲覧行動から前記ブログ、つまり会員ユーザを特定してポイントを供与できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-216013号公報(第7頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように購入者つまり被紹介者の閲覧行動をトラッキングして、会員ユーザつまり紹介者を特定することで、当該紹介者に対して、より有効な精度の良い情報を提供することができる。近年では友人同士の連絡には、メールに替わってメッセージングアプリケーションが利用されるのが常態化されているため、上記したような紹介行為を促進させる手法をメッセージングアプリケーションでの運用が好ましい。しかしながら、メッセージングアプリケーションを提供するアプリサーバ上で紹介が行われても、アプリサーバ側ではCookieを発行していないため、従来の方法では紹介者をトラッキングすることができない。これでは、紹介者に対して精度の良い情報を提供することできず、かつ報酬の供与も行うことができないばかりか、購入者などがいずれの紹介者からの被紹介者なのかも特定することができず、この被紹介者に対しても精度の良い情報を提供することできないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、メッセージングアプリケーションを利用したサービスの紹介時において、紹介者及び被紹介者をそれぞれ特定して関連付けることができる紹介管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の紹介管理システムは、
メッセージングアプリケーションを提供するアプリサーバと、前記メッセージングアプリケーションを利用する紹介者の端末及び被紹介者の端末と、前記メッセージングアプリケーション上に登録されたビジネスアカウントと友達登録されたアカウントの情報を管理するサービスサーバと、を有する紹介管理システムであって、
前記紹介者の端末は、前記メッセージングアプリケーションにおける前記被紹介者とのトークルームにて、前記紹介者のアカウントに紐づく情報を含む、前記サービスサーバが被紹介者のアカウントに対して前記ビジネスアカウントとの友達登録の許可を求める処理を実行するためのリンク情報を送信可能になっており、
前記アプリサーバは、前記被紹介者の端末により前記特定のリンク情報を用いて通信が行われたことを受けて、該被紹介者のアカウント情報と前記特定のリンク情報に含まれた前記紹介者のアカウント情報とを前記サービスサーバが取得可能な状態とし、
前記サービスサーバは、前記被紹介者のアカウント情報と紹介者のアカウント情報に紐づく情報とを関連付けて記憶することを特徴としている。
この特徴によれば、アプリサーバは、紹介者のアカウント情報を含む特定のリンク情報が選択されて通信が行われた場合に、当該通信を行った被紹介者のアカウント情報と、特定のリンク情報に含まれた紹介者のアカウント情報とをサービスサーバが取得可能な状態とし、サービスサーバはこれら被紹介者のアカウント情報と紹介者のアカウント情報と関連付けて記憶することができる。そのため、メッセージングアプリケーションを提供するアプリサーバのアカウントを管理する機能を利用して簡単に紹介者と被紹介者との関連付けを行うことができ、紹介者毎のコンバージョン率の解析等を行うことができ、紹介者及び被紹介者にそれぞれ精度の高い情報を与えることで、効果的な販促を行えるとともに、それぞれに正確に報酬を供与することができる。
【0008】
前記サービスサーバは、前記紹介者と前記ビジネスアカウントとのトークルームに紹介ボタンを表示させ、該紹介ボタンが選択されると当該紹介者の友達のアカウントのリストを表示し、ここで選択されたアカウントに前記特定のリンク情報を送信することを特徴としている。
この特徴によれば、トークルーム上の操作で紹介先のアカウントを選択できることから、紹介者は複雑な処理なくメッセージングアプリケーションの通常操作と同様の直感的な操作で紹介を行うことができる。
【0009】
前記サービスサーバは、前記紹介者と前記ビジネスアカウントとのトークルームに紹介人数確認ボタンを表示させ、該紹介人数確認ボタンが選択されると、当該紹介者の紹介実績情報を前記トークルームにメッセージとして送信することを特徴としている。
この特徴によれば、紹介者はビジネスアカウントとのトークルームにて、メッセージングアプリケーションの通常操作と同様の直感的な操作で紹介実績情報を得ることができ、効果的に紹介意欲を促進させることができる。
【0010】
前記特定のリンク情報は、紹介者のアカウント毎に前記アプリサーバにより生成され、前記メッセージングアプリケーションのサービス名称のドメインを含む固有のURLとして前記紹介者と前記被紹介者との前記トークルームにメッセージとして送信されることを特徴としている。
この特徴によれば、特定のリンク情報を受け取った被紹介者は、メッセージングアプリケーションのサービス名称のドメインを目にすることで、このURLがメッセージングアプリケーションのサービス上の公式のものであると判断することができ、安心感により当該リンク情報の選択という行動を喚起しやすい。
【0011】
前記紹介者と前記被紹介者とのトークルームにて、前記特定のリンク情報が選択されると、前記アプリサーバはWebアプリケーションとの連携許可を求める連絡許可画面を表示させ、許可されると当該ビジネスアカウントとの友達登録の許可を求める登録許可画面を表示させることを特徴としている。
この特徴によれば、被紹介者のメッセージングアプリケーションでは、特定のリンク情報が選択されたとしてもブラウザ起動を伴ってWEBページが展開されるようなことがなく、紹介者とのトークルームからビジネスアカウントとの友達登録までを、メッセージングアプリケーションの通常操作と同様の直感的な操作で行うことができるため被紹介者が煩わしさを感じにくく、ビジネスアカウントとの友達登録の許可を得やすい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施例における紹介管理システムの構成を示す図である。
図2】紹介者の端末に表示された公式アカウントとのトークルームを示す図である。
図3】紹介管理システムの処理の流れにおいて、特に特定のリンク情報が被紹介者に送信されるまでを示すフロー図である。
図4】同様に、特に被紹介者が公式アカウントを友だち追加するまでを示すフロー図である。
図5】同様に、特にサービスサーバ側で紹介者と被紹介者との関連付けを行う処理を示すフロー図である。
図6】紹介者の端末に表示された公式アカウントとのトークルームを示す図であり、友達紹介ボタンの選択と、当該選択に起因するリンク画像の受信を示す。
図7】同様にリンク画像の選択に起因する友達のリストの表示を示す。
図8】被紹介者の端末に表示された紹介者とのトークルームを示す図であり、特定のリンク情報の受信を示す。
図9】(a)は、被紹介者の端末に表示された連絡許可画面を示す図であり、(b)は同様に登録許可画面である。
図10】紹介者の端末に表示された公式アカウントとのトークルームを示す図であり、紹介特典の確認ボタンの選択に起因する紹介特典画像の表示を示す。
図11】紹介者の端末に表示された公式アカウントとのトークルームを示す図であり、紹介人数確認ボタンの選択に起因する紹介人数のメッセージの受信を示す。
図12】公式アカウントを利用する企業の担当者が閲覧できる管理者画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る紹介管理システムを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例
【0014】
実施例に係る紹介管理システムにつき、図1から図12を参照して説明する。
【0015】
紹介管理システムは、メッセージングアプリケーションを活用して、紹介者である既存顧客から被紹介者である友人にサービスを紹介してもらうという、見込み客獲得の手法を実現するために利用され、紹介者と被紹介者とを関連付け、紹介者及び被紹介者にそれぞれ精度の高い情報を提供できるようにするインターネット上にて運用されるシステムである。また、本実施例における紹介管理システム1は、主にサービス利用時に使うことができるポイント等を報酬として紹介者に供与することで、紹介行為を促進させる手法についても同時に実現することができる。
【0016】
図1に示されるように、紹介管理システム1は、メッセージングアプリケーションを提供するアプリサーバ2と、メッセージングアプリケーションがインストールされたスマートフォンである端末3(ここでは端末3A,3Bの2台のみを図示)と、サービスサーバ4と、から主に構成されており、これらアプリサーバ2、端末3、サービスサーバ4は、それぞれインターネット上で通信可能となっている。
【0017】
アプリサーバ2は、メッセージングアプリケーションを提供する企業が管理所有し、メッセージングアプリケーションを利用するユーザのアカウント情報やアカウント毎の友達関係が記憶されたアカウントデータベース7や、アカウント同士の友達追加の処理等を行う処理部8等を備えてメッセージングアプリケーションの基本的な運用に用いられるものである。
【0018】
サービスサーバ4は、商品やサービスを提供する企業がメッセージングアプリケーションを利用した紹介による販促行動を行うために、企業や当該企業の販促を代行する会社が管理するサーバである。サービスサーバ4は、管理サーバ5とWebアプリサーバ6と、自動化されたタスクを実行するBOTを備えて構成されており、これら、管理サーバ5とWebアプリサーバ6とはインターネットにより通信可能となっている。管理サーバ5は、紹介者と被紹介者とを関連付けるなどの処理を行うとともに、紹介者の紹介実績の記録など、販促行動に必要なデータを管理する。Webアプリサーバ6は、メッセージングアプリケーションと連携して動作することで、メッセージングアプリケーションを機能拡張するWebアプリケーションがホスティングされている。
【0019】
続いて、紹介管理システム1を用いた紹介による販促行動の概要を説明する。前提として、サービスサーバ4を利用する企業はメッセージングアプリケーション上に公式アカウント(ビジネスアカウント)を登録しており、端末3Aを利用する紹介者とはメッセージングアプリケーション上で友達として関連付けられている。
【0020】
紹介者は、端末3Aに表示される公式アカウントとのトークルームにて所定の操作を行うことで、紹介者の友達登録されたアカウントのリストから当該公式アカウントを紹介する被紹介者を選択することができる。この被紹介者が当該公式アカウントとの友達登録を許可すると、サービスサーバ4は新たに友達登録がされたアカウント(被紹介者)が紹介者のアカウントからの紹介であったことを判断し、これら紹介者と被紹介者とを関連付けて記憶する。そして、これら紹介者と被紹介者とを特定するデータを用いて、例えばサービスサーバ4を利用する企業が提供するサービスにて利用できるポイントを紹介者には100ポイント、被紹介者に対しては50ポイント与えるといった報酬の供与や、効果的な販促情報をそれぞれに送信することができる。
【0021】
上記の紹介者と被紹介者とを関連付けて保存するまでの通信処理の流れを図3から図5にて、紹介者の端末3Aと被紹介者の端末3Bにおけるメッセージングアプリケーションの表示画面の変化を図2及び図6から図9を用いて説明する。公式アカウントは、サービスサーバ4で運用されるチャットボット機能を用いて、友達登録されているアカウントとのトークルームにて、自動的に応答するようになっている。
【0022】
図2に示されるように、トークルーム10Aには、メッセージのスクロール表示部11とメニュー表示12とが表示される。トークルーム10Aは、公式アカウント(AAAA)と紹介者(Taro)とのトークルームである。メニュー表示12は画面の下部にて、スクロール表示部11に重ねて表示と非表示とを選択できるようになっている。メニュー表示12は各企業によって異なるが、一例として本実施例では、企業のホームページにアクセスするボタン13、企業のSNSのページにアクセスするボタン14A,14B、PR動画を再生するボタン15、企業に電話を掛けるボタン16、友達紹介ボタン17、紹介人数確認ボタン18、紹介特典の確認ボタン19、を備えている。
【0023】
端末3Aを使って紹介者(Taro)が公式アカウントの紹介を行う際には、まず公式アカウントに対して特定のリンク情報の発行を要求する(Sa01)。ここでいう特定のリンク情報とは、友達追加用の固有のURLである。本実施例では、公式アカウントと紹介者とのトークルーム10Aにて、紹介者はメニュー表示12内の友達紹介ボタン17を選択するという動作を行う。これにより、「友達に紹介」というメッセージ20が公式アカウントのチャットボットに対して送信される(図6(a)参照)。
【0024】
これを受けてチャットボットは、紹介者に対して「特定のリンク情報を紹介者の友達に送信する処理」を行うリンクを送信する(Sa02)。紹介者の端末3Aの表示画面の変化としては、「特定のリンク情報を紹介者の友達に送信する処理」を開始するためのURLにリンクされたリンク画像21(処理リンク)がメッセージとして紹介者に送信される。このリンク画像21は、図6(b)のようにそのリンク画像21をタップ(選択)することで、友達を選択するプロセスに進むことを示す文言が記載されている。
【0025】
次いで、紹介者が「特定のリンク情報を紹介者の友達に送信する処理」を行うリンク、すなわちリンク画像21をタップすると、特定のリンク情報を紹介者の友達に送信する処理が開始され、図7に示されるように、トークルーム10A上に紹介者の友達のアカウントのリスト22が表示される。
【0026】
紹介者がリスト22内から紹介先とする友達のアイコン23を選択すると、選択した友達(被紹介者となるJiro)の所持する端末3Bに特定のリンク情報が送信される(Sa03)。紹介者の端末3Aの表示画面の変化としては、紹介者と公式アカウントとのトークルーム10Aから、紹介者と被紹介者とのトークルーム10Bに切り替わり、紹介者と被紹介者とのトークルーム10Bに、特定のリンク情報であるURLが紹介者からのメッセージ24として送信される(図8の被紹介者の端末3Bの画面を参照)。
【0027】
特定のリンク情報は、Webアプリサーバ6によって生成され、メッセージングアプリケーションのサービス名称(ここでは仮に「AAA」)のドメイン(「aaa」)を含むURLとなっている。また、このURLには、紹介者の紹介コード(「紹介者(Taro)に紹介された」という紹介コード)が含まれており、トークルーム10Bに表示されるURLでも文字情報(「a1b2c3」)として視認することができる。更に、このURLには、Webアプリケーションの名称(ここでは仮に「Bbb」)のドメイン(「bbb」)も含まれている。
【0028】
被紹介者によって特定のリンク情報がタップ(正確には、特定のリンク情報であるURLが記載されたメッセージ24がタップ)される(Sb01)と、この特定のリンク情報が選択された情報はWebアプリサーバ6に送信され、Webアプリサーバ6では「紹介者(Taro)に紹介された」という紹介コードを取得する(Sb02)。
【0029】
同時に特定のリンク情報が選択された情報はアプリサーバ2に送信され、アプリサーバ2は被紹介者の端末3Bの表示画面に、紹介者と被紹介者とのトークルーム10Bに代えてWebアプリケーションとの連携許可を求める連絡許可画面25(図9(a)参照)を表示させる(Sb03)。
【0030】
被紹介者が公式アカウントの連携を許可する(Sb04)と、アプリサーバ2は被紹介者に対して公式アカウントを友達追加するか否かの許可を求める(Sb05)。被紹介者の端末3Bの表示画面は、連絡許可画面25から図9(b)に示されるような公式アカウントを友達追加するか否かの許可を求める表示(登録許可画面26)に切り替わる。
【0031】
被紹介者が公式アカウントの友達追加を許可する(Sb06)と、アプリサーバ2は被紹介者のアカウント情報と公式アカウントのアカウント情報とを友達の関係として記憶する。更に、アプリサーバ2は公式アカウントを管理する管理サーバ5に対して被紹介者のアカウント情報が友達追加されたことを通知(Sb07)し、これを受けて管理サーバ5は被紹介者の紹介コード(「誰かに紹介された被紹介者(Jiro)」という紹介コード)を発行する(Sb08)。
【0032】
被紹介者の友達追加が許可されると、公式アカウントと被紹介者とのトークルーム(図示略)が表示される。同時に、メッセージングアプリケーションは自動的に被紹介者の端末3BからWebアプリサーバ6に通信(Sc01)を行い、この通信を受けたWebアプリサーバ6は、被紹介者の端末3Bから当該被紹介者のアカウント情報を取得する(Sc02)。
【0033】
次いで、Webアプリサーバ6は、Sb02にて既に取得している「紹介者(Taro)に紹介された」という紹介コードと被紹介者のアカウント情報とを対応付けて管理サーバ5に送信する(Sc03)。
【0034】
管理サーバ5は、被紹介者のアカウント情報から「誰かに紹介された被紹介者(Jiro)」という紹介コードを参照し、この「誰かに紹介された被紹介者(Jiro)」という紹介コードと、「紹介者(Taro)に紹介された」という紹介コードとを紐付ける(Sc04)。
【0035】
そして、管理サーバ5はこれら「紹介者(Taro)に紹介された」という紹介コードと「誰かに紹介された被紹介者(Jiro)」という紹介コードとを紐付けることで、「紹介者(Taro)に紹介された被紹介者(Jiro)」を導き出すことができ、管理サーバ5にて管理されるデータベースにおける被紹介者(Jiro)のユーザデータに「紹介者(Taro)からの紹介である」ことを記憶する(Sc05)。加えて、1人の紹介が完了したことで、紹介者(Taro)のユーザデータの紹介人数に「1」加算する。
【0036】
このように、アプリサーバ2は、紹介者のアカウント情報を含む特定のリンク情報が選択されて通信が行われた場合に、当該通信を行った被紹介者のアカウント情報と、特定のリンク情報に含まれた紹介者のアカウント情報とをサービスサーバが取得可能な状態とし、サービスサーバはこれら被紹介者のアカウント情報と紹介者のアカウント情報と関連付けて記憶することができる。そのため、メッセージングアプリケーションを提供するアプリサーバのアカウントを管理する機能を利用して簡単に紹介者と被紹介者との関連付けを行うことができ、紹介者毎のコンバージョン率の解析等を行うことができ、紹介者及び被紹介者にそれぞれ精度の高い情報を与えることで、効果的な販促を行える他、それぞれに正確に報酬を供与することもできる。
【0037】
また、紹介者と公式アカウントとのトークルーム10Aにて友達紹介ボタン17を表示させ、この友達紹介ボタン17が選択されると、リンク画像21がメッセージとして紹介者に送信され、このリンク画像21がタップさると、この紹介者の友達のアカウントのリスト22が表示される態様となっている。つまり、紹介者は複雑な処理なくメッセージングアプリケーションのトークルームにおけるチャット機能及び、友達に別の友達の連絡先を送る場合の通常操作と同様の直感的な操作で、公式アカウントの紹介を行うことができる。
【0038】
また、特定のリンク情報は、メッセージングアプリケーションのサービス名称「AAA」のドメイン「aaa」を含む固有のURLである(図8参照)ため、特定のリンク情報を受け取った被紹介者は、メッセージングアプリケーションのサービス名称「AAA」のドメイン「aaa」を目にすることで、このURLがメッセージングアプリケーションのサービス上の公式のものであると判断することができ、安心感により当該リンク情報の選択という行動を喚起しやすい。つまり、紹介が成功しやすいといえる。
【0039】
また、紹介者と被紹介者とのトークルーム10Bにて、特定のリンク情報が記載されたメッセージ24が選択されると、アプリサーバ2はWebアプリケーションとの連携許可を求める連絡許可画面25(図9(a)参照)を表示させ、許可されると公式アカウントとの友達登録の許可を求める登録許可画面26(図9(b)参照)を表示させる。つまり、被紹介者のメッセージングアプリケーションでは、特定のリンク情報が選択されたとしてもブラウザ起動を伴ってWEBページが展開されるようなことがなく、紹介者とのトークルームから公式アカウントとの友達登録までを、メッセージングアプリケーションの通常操作と同様の直感的な操作で行うことができるため被紹介者が煩わしさを感じにくく、公式アカウントとの友達登録の許可を得やすい。
【0040】
また、紹介者が図10(a)に示されるように、メニュー表示12の紹介特典の確認ボタン19を選択すると、「紹介特典」というメッセージ30が公式アカウントのチャットボットに対して送信される。これを受けてチャットボットは、紹介者に対して紹介者が獲得できる報酬と、その報酬を獲得するための条件が記載された紹介特典画像31を送信する。
【0041】
このように、紹介者は公式アカウントとのトークルーム10Aにて、メッセージングアプリケーションの通常操作と同様の直感的な操作で紹介者が獲得できる報酬と、その報酬を獲得するための条件を得ることができ、紹介意欲が促進される。
【0042】
また、紹介者が図11に示されるメニュー表示12における紹介人数確認ボタン18を選択すると、「紹介人数」というメッセージ32が公式アカウントのチャットボットに対して送信される。これを受けてチャットボットは、紹介者に対して現在の紹介人数をメッセージ33として送信する。詳しくは、管理サーバ5は「紹介人数」というメッセージ32を受けることで、データベースにて現在の紹介人数を参照し、その数値をメッセージ33に記載して送信している。
【0043】
これによれば、紹介者は公式アカウントとのトークルーム10Aにて、メッセージングアプリケーションの通常操作と同様の直感的な操作で紹介実績情報を得ることができるため、効果的に紹介者による紹介意欲を促進させることができる。なお、紹介特典の条件が複数人数であった場合には、条件達成に対する現状を確認することができるため、これら紹介特典の確認ボタン19と紹介人数確認ボタン18とがいずれも実装されることが好ましい。
【0044】
管理サーバ5が管理するデータベースに記憶されたデータは、管理サーバ5に接続したパソコン等の通信端末から確認することができる。詳しくは、公式アカウントを利用する企業の担当者が、図示しないログインページにて閲覧権限を有するIDとパスワードでログインに成功すると、図12に示されるような管理者画面35がパソコン等の通信端末に表示される。管理者画面35では、公式アカウントと友達になっているアカウント毎に、データベース上での管理に利用される固有のID、アカウントの名前、そのアカウントの紹介元であるアカウントの名前、紹介に成功した人数、をそれぞれ一覧で確認することができる。
【0045】
これによれば、商品やサービスを提供する企業の担当者は管理者画面35を確認することで、紹介者と被紹介者の関係、またそれぞれの紹介実績を確認することができ、各アカウントに対してより精度の高い情報を個別に届けることができる。
【0046】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0047】
例えば、前記実施例において、被紹介者に送られる特定のリンク情報は、固有のURLであるが、このようにリンク先のURLが被紹介者に直接視覚可能に送信されるものに限らず、リンクとなっている文字(例えば「こちらをクリック」等)のみがメッセージに記載されていてもよい。
【0048】
また、被紹介者に送られる特定のリンク情報は、文字が記載されたメッセージでなくてもよく、例えばリンク画像であってもよい。
【0049】
また、アプリサーバ2、管理サーバ5、Webアプリサーバ6は、複数のサーバに機能を分散してそれぞれ構成されるものであってもよい。
【0050】
また、サービスサーバ4側が、紹介者の紹介が完了したと判断する条件としては、被紹介者が公式アカウントを友達追加した時点に限らず、例えば当該公式アカウントをもつ企業が提供するサービスを被紹介者が利用した時点に設定してもよい。
【0051】
また、メッセージングアプリケーションを利用する端末は、スマートフォンに限らず、パソコンやその他の個人利用を目的として通信可能であればどのような端末であってもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 紹介管理システム
2 アプリサーバ
3A,3B 端末
4 サービスサーバ
5 管理サーバ
6 アプリサーバ
7 アカウントデータベース
8 処理部
10A,10B トークルーム
11 スクロール表示部
12 メニュー表示
17 友達紹介ボタン
18 紹介人数確認ボタン
19 紹介特典の確認ボタン
21 リンク画像
22 リスト
23 アイコン
24 メッセージ(特定のリンク情報)
25 連絡許可画面
26 登録許可画面
31 紹介特典画像
35 管理者画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12