(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】重水素化カフェインおよびその使用
(51)【国際特許分類】
A23L 33/10 20160101AFI20241118BHJP
A23L 2/52 20060101ALI20241118BHJP
A23L 7/126 20160101ALI20241118BHJP
A61K 9/107 20060101ALI20241118BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20241118BHJP
A61K 9/16 20060101ALI20241118BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20241118BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20241118BHJP
A61K 31/522 20060101ALI20241118BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20241118BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20241118BHJP
A61P 25/26 20060101ALI20241118BHJP
【FI】
A23L33/10
A23L2/00 F
A23L2/52
A23L7/126
A61K9/107
A61K9/14
A61K9/16
A61K9/20
A61K9/48
A61K31/522
A61K45/00
A61P11/00
A61P25/26
(21)【出願番号】P 2021574185
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(86)【国際出願番号】 US2020037485
(87)【国際公開番号】W WO2020252302
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-06-09
(32)【優先日】2019-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521544584
【氏名又は名称】レナム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Lennham Pharmaceuticals, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100176474
【氏名又は名称】秋山 信彦
(72)【発明者】
【氏名】シッピー,ブラッドフォード シー
【審査官】吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0279766(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0087455(US,A1)
【文献】特開2008-201768(JP,A)
【文献】European Journal of Drug Metabolism and Pharmacokinetics,1997年,Vol.22,No.2,pp.127-133
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
A23F
A61K
A61P
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/BIOSIS/EMBASE/FSTA/AGRICOLA(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、および、式(I):
【化1】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも3個のY原子は、重水素である。]
で示される化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、を含む、飲料であって、
式(I)の化合物を、1mg~10,000mg含む、飲料。
【請求項2】
香味料および甘味料のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の飲料。
【請求項3】
ビタミン、ミネラル、補因子、タンパク質、脂質、ペプチド、およびアミノ酸のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の飲料。
【請求項4】
該飲料が、エネルギー飲料であり;該エネルギー飲料が、水、タウリン、シチコリン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシンアミド、グルクロノラクトン、N-アセチル-L-チロシン、L-フェニルアラニン、およびリンゴ酸のうちの1つ以上をさらに含み得る、請求項1に記載の飲料。
【請求項5】
該飲料が、ビタミン水であり;該ビタミン水が、水、ビタミンC、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、マグネシウム、およびパントテン酸のうちの1つ以上をさらに含み得る、請求項3に記載の飲料。
【請求項6】
1mg~400mg、1mg~125mg、または5mg~75mgの式(I)の化合物またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、を含む、請求項1に記載の飲料。
【請求項7】
式(I):
【化2】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも3個のY原子は、重水素である。]
で示される化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、を含む、食品であって、
式(I)の化合物を、1mg~10,000mg含む、食品。
【請求項8】
該食品が、エネルギーバーであり;該エネルギーバーが、砂糖、ココアバター、チョコレートリカー、全脂粉乳、大豆レシチン、バニラエッセンス、キャラメル、ピーナッツ、ピーナッツバター、アーモンド、オート麦、糖蜜(molasses)、シナモン、塩、および大豆油のうちの1つ以上をさらに含み得る、請求項7に記載の食品。
【請求項9】
1mg~200mg、1mg~125mgまたは5mg~75mgの式(I)の化合物またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、を含む、請求項7に記載の食品。
【請求項10】
食品添加剤である、請求項7に記載の食品。
【請求項11】
前記化合物が、
【化3】
からなる群から選択される化合物またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩である、請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料または請求項7~10のいずれか1項に記載の食品。
【請求項12】
前記化合物が、
【化4】
で示される化合物またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩である、請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料または請求項7~10のいずれか1項に記載の食品。
【請求項13】
同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインの摂取と比較して、副作用が低減され、副作用が、不安、不眠症、胃腸障害、横紋筋融解症、依存症、高血圧、心拍数増加、心房細動、倦怠感、易怒性、神経質、不穏、吐き気、または筋肉振戦である、請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料または請求項7~10のいずれか1項に記載の食品。
【請求項14】
飲料または食品の摂取後の式(I)の化合物の最大血漿中濃度(C
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれと実質的に同じかそれよりも低い;または、
飲料または食品の摂取後の式(I)の化合物の最大血漿中濃度(C
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも25%低い;または、
飲料または食品の摂取後の式(I)の化合物の最大血漿中濃度(C
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも50%低い、
請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料または請求項7~10のいずれか1項に記載の食品。
【請求項15】
飲料または食品の摂取後の式(I)の化合物の最大血漿中濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも10%長い;または、
飲料または食品の摂取後の式(I)の化合物の最大血漿中濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも25%長い;または、
飲料または食品の摂取後の式(I)の化合物の最大血漿中濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも50%長い、
請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料または請求項7~10のいずれか1項に記載の食品。
【請求項16】
飲料または食品の摂取後の中枢神経系における式(I)の化合物の最大濃度(C
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれと実質的に同じである;または、
飲料または食品の摂取後の中枢神経系における式(I)の化合物の最大濃度(C
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも10%低い、
請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料または請求項7~10のいずれか1項に記載の食品。
【請求項17】
飲料または食品の摂取後の中枢神経系における式(I)の化合物の最大濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも10%長い;または、
飲料または食品の摂取後の中枢神経系における式(I)の化合物の最大濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、25%長い、
請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料または請求項7~10のいずれか1項に記載の食品。
【請求項18】
該食品は、パフォーマンス向上サプリメントであり;該パフォーマンス向上サプリメントは、エネルギーゲル、または運動前のサプリメントであり得る、請求項7に記載の食品。
【請求項19】
対象におけるエネルギーレベルを増加させるための、対象における倦怠感または眠気を軽減するための、または対象における覚醒を高めるための、組成物であって、1mg~1,000mgの下記の式:
【化5】
で示される化合物(14)またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩を含む、組成物。
【請求項20】
該組成物が、化合物(14)の薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩を含み、該塩が、HCl、硫酸塩、酢酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、酒石酸塩、またはグルコン酸塩であり得る、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
1mg~250mgの前記化合物またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
1日1~5回のヒトでの使用に安全である、請求項19に記載の組成物。
【請求項23】
錠剤、カプセル、顆粒、粉末、小袋(sachet)、またはチュアブルの形態である、請求項19に記載の組成物。
【請求項24】
医薬組成物である、請求項19に記載の組成物。
【請求項25】
該組成物が飲料であり;該飲料が、ビタミン、ミネラル、補因子、タンパク質、脂質、ペプチド、およびアミノ酸のうちの1つ以上をさらに含み得る、請求項19に記載の
組成物。
【請求項26】
0.1mg/ml~100mg/mlの前記化合物またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項27】
5mg~75mgの前記化合物またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項28】
同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインの副作用と比較して、副作用が低減され、副作用が、不安、不眠症、胃腸障害、横紋筋融解症、依存症、高血圧、心拍数増加、心房細動、倦怠感、易怒性、神経質、不穏、吐き気、または筋肉振戦であり得る、請求項19に記載の組成物。
【請求項29】
投与後の前記化合物の最大血漿中濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも長い;または、投与後の前記化合物の最大血漿中濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、25%長い、請求項19に記載の組成物。
【請求項30】
投与後のヒト中枢神経系における前記化合物の総全身曝露(AUC)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも大きい、請求項19に記載の組成物。
【請求項31】
投与後のヒト中枢神経系における前記化合物の最大濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも長い;または、投与後のヒト中枢神経系(CNS)における前記化合物の最大濃度の時間(T
max)が、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、25%長い、請求項19に記載の組成物。
【請求項32】
対象が、ナルコレプシーを有している、請求項19に記載の組成物。
【請求項33】
対象が、睡眠時無呼吸症を有し;睡眠時無呼吸症が、閉塞性睡眠時無呼吸であり得る、請求項19に記載の組成物。
【請求項34】
水、および1mg~200mgの下記の式:
【化6】
で示される化合物(14)またはその栄養補助食品として許容される塩、甘味料、および香味料、を含む、エネルギー飲料。
【請求項35】
甘味料が、人工甘味料であり;人工甘味料が、サッカリン、シクラメート、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、アリテーム、またはネオテームであり得る、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項36】
甘味料が、天然甘味料であり;天然甘味料が、デキストロース、フルクトース、グルコース、液体グルコース、マルトース、レビアナ、グリチルリチン、ソーマチン、ソルビトール、マンニトール、イソマルト、グリセロール、マルチトール、キシリトール、またはエリスリトールであり得る、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項37】
甘味料の濃度が、0.01重量%~5重量%である、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項38】
着色剤をさらに含み;着色剤の濃度が、0.001重量%~5重量%であり得る、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項39】
香味料の濃度が、0.001重量%~5重量%である、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項40】
ビタミン、ミネラル、補因子、タンパク質、脂質、ペプチド、およびアミノ酸のうちの1つ以上をさらに含む、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項41】
栄養補助食品として許容される塩が、HCl、硫酸塩、酢酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、酒石酸塩、またはグルコン酸塩である、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項42】
栄養補助食品として許容される塩が、クエン酸塩である、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項43】
10mg~150mgまたは20mg~200mgの前記化合物(14)またはその栄養補助食品として許容される塩、を含む、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項44】
1mg/ml~100mg/ml、1mg/ml~25mg/mlまたは2mg/ml~15mg/mlの前記化合物(14)またはその栄養補助食品として許容される塩、を含む、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項45】
タウリン、シチコリン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシンアミド、グルクロノラクトン、N-アセチル-L-チロシン、L-フェニルアラニン、およびリンゴ酸のうちの1つ以上をさらに含む、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項46】
香味料が、天然の香味料である、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【請求項47】
香味料の濃度が、0.1重量%~1重量%である、請求項34に記載のエネルギー飲料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年6月14日に出願された米国特許仮出願第62/861,517号の優先権を主張する、2019年6月14日に出願された米国特許出願第16/452,316号(現在、米国特許第10,582,716号として発行されている)の優先権を主張する、2020年1月24日に出願された米国特許出願第16/752,407号に対して、米国特許法第120条に基づく優先権を主張し;そして、2019年6月14日に出願された米国特許仮出願第62/861,517号に対して、米国特許法第119条(e)の優先権を主張するものであり、それらの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、重水素化カフェインを含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
カフェインは、メチルキサンチン化学クラスに属する中枢神経系(CNS)刺激剤である。これは、世界で最も広く消費されている向精神薬である。カフェインはいくつかの生物学的プロセスに影響を与える。最も顕著なのは、アデノシン受容体に対するアデノシンの作用を可逆的に遮断することであり、これにより、アデノシンによって誘発される眠気および倦怠感の発生を防ぐ。カフェインが自律神経系の一部を刺激することも知られている。カフェインは、その眠気防止効果に加えて、学習、記憶、反応時間、覚醒、集中力、および運動協調性にプラスの影響を与えることも示されている。カフェインは、言語や認知の遅れを減らすことに加えて、未熟児の気管支肺異形成症の治療、治療中の体重増加の向上、および脳性麻痺の発生率の低下にも有用である。さらに、カフェインは、起立性低血圧、低酸素性虚血性脳症(HIE)の治療、およびアルツハイマー病の進行の遅延において有望な結果を示している。さらに、CAFCIT(商標)というブランド名で販売されているクエン酸カフェインは、新生児の未熟児無呼吸発作の治療薬として、FDAによって承認されている。
【0003】
しかしながら、上記のポジティブな特性にもかかわらず、カフェインは、その使用を制限するいくつかの重大な身体的および心理的な悪影響をともなっている。カフェインは、血圧を上昇させ、胃腸の運動性と胃液分泌に影響を与え、動悸を引き起こし、不安や不眠症を引き起こし悪化させる可能性があり、そして中毒性がある。上記の副作用の一部またはすべては、カフェインの薬物動態および代謝プロファイルに起因し得ると考えられている。カフェインの摂取は、主に、パラキサンチン、テオブロミン、およびテオフィリンを産生する、肝チトクロームP450(CYP450)の脱メチル化により、高い最大血漿中濃度(血漿Cmax)、短い摂取後の最大血漿中濃度の時間(Tmax)、短い半減期(t1/2)、および迅速なクリアランスをもたらす。言い換えれば、カフェインの摂取は、カフェイン摂取後すぐ(すなわち、短いTmax)に、カフェイン血漿中濃度の大きな「スパイク」(すなわち、大きなCmax)をもたらし、その後、急速な代謝とクリアランスによって、カフェイン血漿中濃度の「クラッシュ」をもたらす。この「スパイク」の大きさとこの「クラッシュ」の速さは、上記の副作用の少なくとも一部の原因であると考えられる。したがって、これらの副作用を軽減するための1つのアプローチは、ネガティブな作用をともなわないでカフェインのポジティブな特性を利用する、化合物および組成物(すなわち、薬物動態プロファイルが、カフェインよりも、低いCmax値、長い半減期、および/または長いTmax値を示す)、を開発することである。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、重水素化カフェインを含む組成物(例えば、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、化粧品組成物、ダイエットサプリメント)に関する。特定の実施形態において、組成物は、経口投与に適している。特定の実施形態において、組成物は、静脈内(IV)投与に適している。特定の実施形態において、組成物は、局所投与に適している。特定の実施形態において、組成物は、肺への送達に適している。特定の実施形態において、組成物は、電子タバコまたは他の蒸気吸入装置、ネブライザー、加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)、またはドライパウダー吸入器(DPI)を用いて投与される。特定の実施形態において、組成物は、固形の用量組成物(例えば、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、小袋(sachet)、またはチュアブル)、溶液、ゲル、懸濁液、エマルジョン、シャンプー、コンディショナー、クリーム、フォーム、ジェル、ローション、軟膏、経皮パッチ、チンキ剤、またはペースト、である。本明細書において、組成物および使用説明書を含むキットも提供される。本明細書において、疾患の治療、疾患の予防、病気の治療、および/または病気の予防のための、本明細書に記載の組成物の使用、がさらに提供される。
【0005】
本明細書に記載の組成物は、重水素化カフェイン(すなわち、カフェインの水素原子の少なくとも1つが重水素(deuterium)で置き換えられているもの)、を含む。特定の実施形態において、組成物は、式(I):
【化1】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0006】
式(I)の化合物は、それらの天然存在比よりも多い量の、炭素、窒素、および酸素の安定同位体を含み得る。例えば、1つ以上の炭素原子は、約1.1%を超える量(例えば、1.2~1.5%、1.5~2%、2~10%、または10%を超える量)で、13Cが濃縮され得る。1つ以上の窒素原子は、約0.4%を超える量(例えば、0.5~1%、1~2%、2~10%、または10%を超える量)で、15Nが濃縮され得る。同様に、1つ以上の酸素原子は、約0.24%を超える量(例えば、0.25~0.5%、0.5~1%、1~2%、2~10%、または10%を超える量)で、16Oが濃縮され得る。
【0007】
特定の実施形態において、組成物は、約1mg~約10,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。特定の実施形態において、組成物中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグの量のパーセンテージは、約5%~約99%の範囲である。特定の実施形態において、組成物中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグの量のパーセンテージは、約5%~約100%の範囲である。別の態様において、組成物は、経口組成物である。別の態様において、組成物は、固形の用量組成物(例えば、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、小袋(sachet)、またはチュアブル)である。別の態様において、組成物は、静脈内(IV)投与に適している。別の態様において、組成物は、局所組成物である。別の態様において、組成物は、シャンプー、コンディショナー、クリーム、フォーム、ゲル、ローション、軟膏、経皮パッチ、チンキ剤、またはペーストである。別の態様において、組成物は、吸入に適している。別の態様において、組成物は、電子タバコまたは他の蒸気吸入装置、ネブライザー、加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)、またはドライパウダー吸入器(DPI)を用いて投与される。別の態様において、組成物は、口腔内投与に適している。
【0008】
本開示はさらに、重水素化カフェイン(例えば、式(I)の化合物)を含む食品、を提供する。
【0009】
本開示はさらに、重水素化カフェイン(例えば、式(I)の化合物)を含む飲料(例えば、エネルギードリンク、ビタミン水)、を提供する。
【0010】
本開示はさらに、本明細書に記載の1つ以上の組成物、および組成物を使用するための説明書を含む、キット、を提供する。
【0011】
本開示はさらに、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグを、それを必要とする対象に投与することを含む、それを必要とする対象に、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグを送達する方法、を提供する。
【0012】
本開示はさらに、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグを、それを必要とする対象に投与することを含む、それを必要とする対象における疾患を治療する方法、を提供する。特定の実施形態において、この方法は、各Yが重水素である式(I)の化合物を投与することを含む。
【0013】
本開示はさらに、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグを、それを必要とする対象に投与することを含む、それを必要とする対象における疾患を予防する方法、を提供する。特定の実施形態において、この方法は、各Yが重水素である式(I)の化合物を投与することを含む。
【0014】
本開示はさらに、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグを、それを必要とする対象に投与することを含む、それを必要とする対象における病気を治療する方法、を提供する。特定の実施形態において、この方法は、各Yが重水素である式(I)の化合物を投与することを含む。
【0015】
本開示はさらに、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグを、それを必要とする対象に投与することを含む、それを必要とする対象における病気を予防する方法、を提供する。特定の実施形態において、この方法は、各Yが重水素である式(I)の化合物を投与することを含む。
【0016】
特定の実施形態において、対象は、ヒトである。特定の実施形態において、対象は、動物である。
【0017】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグの投与後に体験する副作用は、同等の用量のカフェインの投与と比較して、減少する。別の態様において、副作用は、不安、不眠症、胃腸障害(例えば、軟便、下痢、胃潰瘍、胃食道逆流など)、横紋筋融解症、依存症、高血圧、心拍数増加、心房細動、倦怠感、易怒性、神経質、不穏、吐き気、または筋肉振戦である。
【0018】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグの投与は、同等の用量のカフェインの投与と比較して、作用期間の増加、投与頻度の減少、患者のコンプライアンスの向上、および/または使用性の向上、をもたらす。
【0019】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグの投与は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインの投与と比較して、血漿および中枢神経系において、同様の相対的な大きさの曝露をもたらす。
【0020】
本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、本明細書に記載されている。本開示の、他の特徴、目的、および利点は、発明の詳細な説明、実施例、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明は、以下の非限定的な実施例を参照して、および以下の図を参照することにより、以下でさらに説明される。
【0022】
【
図1】
図1は、絶食したオスのSprague-Dawleyラットに、カフェインまたはD9-カフェイン(化合物14)を2mg/kgの用量で経口投与(強制投与)した後の、14時間にわたる血漿および脳中のカフェインおよびD9-カフェイン(化合物14)の平均(+SD)濃度、を示す。
【0023】
【
図2】
図2は、化合物14のクラスおよびサブクラス分析を示している。用量は、mg/kgで、報告されている。
【0024】
【
図3-1】
図3は、クラスおよびサブクラスの凡例を示しており、
図3-1は、その一部である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
定義
本発明をさらに説明する前に、そして、本発明をより容易に理解できるようにするために、便宜上、まず、特定の用語を定義し、ここに収集する。
【0026】
「投与すること」、「投与する」、または「投与」との用語は、本明細書に記載の化合物またはその組成物を、対象に、注入、吸収、摂取、注射、吸入、またはその他の方法で導入することを意味する。特定の実施形態において、投与は、経口である。特定の実施形態において、経口投与は、摂食、飲用、嚥下、強制経口投与などの消費を含む。
【0027】
「組成物」および「製剤」との用語は、交換可能に使用される。
【0028】
「カフェインの総量」との用語は、重水素化カフェインと同位体濃縮されていないカフェインとを合わせた合計量を意味する。
【0029】
本明細書に記載される、提供される組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに含まれる活性剤(例えば、重水素化カフェイン)またはそれらの活性剤の組み合わせの量は、標的の集団に依存するであろう。いくつかの実施形態において、提供される組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、有効量の活性剤(例えば、重水素化カフェイン)を含む。本明細書において、「有効量」との用語は、所望の結果を生み出すのに十分な活性剤(例えば、重水素化カフェイン)の量を意味する。要求される正確な量は、種、年齢、対象の一般の状態、および症状に応じて、対象ごとに異なる。本明細書において、「治療有効量」との用語は、例えば、病気または疾患の症状の軽減を引き起こすなど、意図した目的を達成するのに十分な薬剤または栄養補助剤(例えば、重水素化カフェイン)の量を意味する。「予防的有効量」とは、病気または疾患、病気または疾患に関連する1つ以上の症状、および/またはその再発、の予防など、意図した目的を達成するのに十分な薬剤または栄養補助剤(例えば、重水素化カフェイン)の量を意味する。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントの有効量は、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに含まれる活性剤(例えば、重水素化カフェイン)の有効量である。
【0030】
「エネルギー飲料」との用語は、1つ以上の刺激性の化合物(例えば、カフェイン)を含み、および、場合により精神的および/または身体的刺激を提供する砂糖または人工甘味料を含んでもよい、飲料のタイプを意味する。
【0031】
「ビタミン水」との用語は、ビタミンまたはミネラルが添加され、および、場合により天然または人工の香味料、砂糖、または甘味料が添加されてもよい、水、を意味する。
【0032】
「薬学的に許容される塩」との用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、ヒトおよび下等動物の組織と接触して使用するのに適しており、そして合理的な利益/リスク比に見合ったものである、塩を意味する。薬学的に許容される塩は、当技術分野でよく知られている。例えば、Bergeらは、J. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19に、薬学的に許容される塩を詳細に記載しており、これは参照により本明細書に組み込まれる。本発明の化合物の薬学的に許容される塩には、適切な無機および有機の酸および塩基に由来するものが含まれる。薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、過塩素酸などの無機酸、または、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸、などの有機酸、により形成される、あるいはイオン交換などの当技術分野で知られている他の方法を使用することで得られる、アミノ基の塩、である。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンホレート(camphorate)、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコネート、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミサルフェート(hemisulfate)、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ塩酸、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸、吉草酸塩など、が挙げられる。適切な塩基に由来する塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、および、N+(C1-4アルキル)4
-、の塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。さらなる薬学的に許容される塩としては、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩、およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成される、非毒性のアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンカチオン、が挙げられる。特定の特別な実施形態において、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、クエン酸塩である。他の特別な実施形態において、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、塩酸塩である。他の特別な実施形態において、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、サリチル酸塩である。
【0033】
本発明の特定の実施形態の詳細な説明
本発明は、重水素化カフェイン(例えば、式(I)の化合物)を含む組成物に関する。また本明細書において、組成物および使用説明書を含むキットが提供される。本明細書においてさらに、疾患の治療、疾患の予防、病気の治療、病気の予防のための、および/または作用を引き起こすための、本明細書に記載の化合物または組成物のいずれかの使用、が提供される。
【0034】
組成物、キット、および投与
一態様において、本発明は、式(I):
【化2】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む医薬組成物、を提供する。
【0035】
別の態様において、本発明は、式(I):
【化3】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、またはその栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグ、を含む栄養補助食品組成物、を提供する。
【0036】
別の態様において、本発明は、式(I):
【化4】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、またはその栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグ、を含む食品、を提供する。
【0037】
別の態様において、本発明は、式(I):
【化5】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、またはその栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグ、を含む飲料、を提供する。
【0038】
別の態様において、本発明は、式(I):
【化6】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、またはその栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグ、を含む栄養補助サプリメント、を提供する。
【0039】
本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYのうちの少なくとも2~8つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYのうちの少なくとも2つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYのうちの少なくとも3つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助プリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYのうちの少なくとも4つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYのうちの少なくとも5つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYのうちの少なくとも6つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYのうちの少なくとも7つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYのうちの少なくとも8つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物のYの9つのものは、重水素である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物の各Yは、重水素である。
【0040】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、式(I-A)、(I-B)、または(I-C):
【化7】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0041】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、式(I-D)、(I-E)、または(I-F):
【化8】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0042】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、式(I-G)、(I-H)、(I-I)、(I-J)、(I-K)、または(I-L):
【化9】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0043】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、式(I-M)、(I-N)、(I-O)、(I-P)、(I-Q)、または(I-R):
【化10】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0044】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、式(I-S)、(I-T)、または(I-U):
【化11】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0045】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、式(II-A)、(II-B)、または(II-C):
【化12】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0046】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、式(II-D)、(II-E)、または(II-F):
【化13】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0047】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、式(II-G)、(II-H)、または(II-I):
【化14】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0048】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化15】
からなる群から選択されるもの、および、それらの薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0049】
別の態様において、式(I)の化合物の塩が提供される。別の態様において、塩は、HCl、硫酸塩、酢酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、酒石酸塩、またはグルコン酸塩である。別の態様において、塩は、クエン酸塩である。
【0050】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化16】
【化17】
【化18】
からなる群から選択される。
【0051】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化19】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0052】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化20】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0053】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化21】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0054】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化22】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0055】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化23】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0056】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化24】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0057】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化25】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0058】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化26】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0059】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化27】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0060】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化28】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0061】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化29】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0062】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化30】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0063】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化31】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0064】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化32】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0065】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化33】
で示されるもの、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0066】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化34】
である。
【0067】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化35】
である。
【0068】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化36】
である。
【0069】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化37】
である。
【0070】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化38】
である。
【0071】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化39】
である。
【0072】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化40】
である。
【0073】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化41】
である。
【0074】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化42】
である。
【0075】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化43】
である。
【0076】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化44】
である。
【0077】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化45】
である。
【0078】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化46】
である。
【0079】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化47】
である。
【0080】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、
【化48】
である。
【0081】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも、50.0%、60.0%、70.0%、75.0%、80.0%、85.0%、90.0%、95.0%、97.0%、98.0%、99.0%、99.5%、99.7%、99.8%、または99.9%、の同位体純度を有する。より具体的には、「式(I)の化合物」は、複数の分子を示すと考えることができる。例えば、式(I)の化合物は、マイクログラム、ミリグラム、グラム、またはキログラムで測定される量で存在することができ、それ自体で、多数の個々の分子を含み得る。そのような同位体標識された分子の場合、同位体濃縮は、分子の特定の部位にある同位体原子のパーセントを示すパーセンテージとして説明することができる。パーセンテージは、同位体標識された化合物の「同位体純度」ということができる。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも50.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも60.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも70.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも75.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも80.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも85.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも90.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも95.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも97.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも98.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも99.0%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも99.5%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも99.7%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、少なくとも99.9%の同位体純度を有する。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、ヒトまたは動物への投与に適している。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、製造管理・品質管理基準(GMP;Good Manufacturing Practice)の要件に従って、製造および試験される。
【0082】
別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかは、約1mg~約10,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかは、約1mg~約5,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかは、約1mg~約1000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg~約800mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg~約600mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg~約400mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg~約300mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg~約250mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg~約125mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約5mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約10mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約10mg~約150mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約10mg~約100mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約10mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約10mg~約50mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約20mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約20mg~約150mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約20mg~約100mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約20mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約20mg~約50mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0083】
別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかは、ある量の同位体濃縮されたカフェイン、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を含み、ここで、同位体濃縮されたカフェインは、例えば、重水素の天然存在比の結果として自然に発生するものよりも、式(I)の化合物の割合が高い。例えば、カフェイン中の式(I)の化合物のパーセンテージは、少なくとも0.1%、少なくとも0.5%、少なくとも1.0%、少なくとも2.0%、少なくとも3.0%、少なくとも4.0%、少なくとも5.0%、少なくとも10.0%、少なくとも20.0%、少なくとも30.0%、少なくとも40.0%、少なくとも50.0%、少なくとも60.0%、少なくとも70.0%、少なくとも75.0%、少なくとも80.0%、少なくとも85.0%、少なくとも90.0%、少なくとも95.0%、少なくとも97.0%、少なくとも98.0%、少なくとも99.0%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、少なくとも99.8%、少なくとも99.9%、または少なくとも100%、であり得る。そのような医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントの特定の実施形態において、カフェイン、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量は、約1mg~約10,000mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約5,000mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約1000mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約800mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約600mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約400mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約300mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約250mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約200mgである。特定の実施形態において、その量は、約1mg~約125mgである。特定の実施形態において、その量は、約5mg~約75mgである。特定の実施形態において、その量は、約10mg~約200mgである。特定の実施形態において、その量は、約10mg~約150mgである。特定の実施形態において、その量は、約10mg~約100mgである。特定の実施形態において、その量は、約10mg~約75mgである。特定の実施形態において、その量は、約10mg~約50mgである。特定の実施形態において、その量は、約20mg~約200mgである。特定の実施形態において、その量は、約20mg~約150mgである。特定の実施形態において、その量は、約20mg~約100mgである。特定の実施形態において、その量は、約20mg~約75mgである。特定の実施形態において、その量は、約20mg~約50mgである。別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかは、約1mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約1mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約2mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約2mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約2mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約2mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約2mg/ml~約15mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約5mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約5mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約5mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約5mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、約5mg/ml~約15mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、医薬または栄養補助食品組成物は、約10mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、医薬または栄養補助食品組成物は、約10mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、医薬または栄養補助食品組成物は、約10mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、医薬または栄養補助食品組成物は、約10mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。
【0084】
別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかは、ある濃度の同位体濃縮されたカフェイン、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を含み、ここで、同位体濃縮されたカフェインは、例えば、重水素の天然存在比の結果として自然に発生するものよりも、式(I)の化合物の割合が高い。例えば、カフェイン中の式(I)の化合物のパーセンテージは、少なくとも0.1%、少なくとも0.5%、少なくとも1.0、少なくとも2.0%、少なくとも3.0%、少なくとも4.0%、少なくとも5.0%、少なくとも10.0%、少なくとも20.0%、少なくとも30.0%、少なくとも40.0%、少なくとも50.0%、少なくとも60.0%、少なくとも70.0%、少なくとも75.0%、少なくとも80.0%、少なくとも85.0%、少なくとも90.0%、少なくとも95.0%、少なくとも97.0%、少なくとも98.0%、少なくとも99.0%、少なくとも99.5%、少なくとも99.7%、少なくとも99.8%、少なくとも99.9%、または少なくとも100%、であり得る。そのような医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントの特定の実施形態において、同位体濃縮されたカフェイン、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の濃度は、約1mg/ml~約100mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約1mg/ml~約75mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約1mg/ml~約50mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約1mg/ml~約25mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約1mg/ml~約75mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約2mg/ml~約100mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約2mg/ml~約75mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約2mg/ml~約50mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約2mg/ml~約25mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約2mg/ml~約15mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約5mg/ml~約100mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約5mg/ml~約75mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約5mg/ml~約50mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約5mg/ml~約25mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約5mg/ml~約15mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約10mg/ml~約100mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約10mg/ml~約75mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約10mg/ml~約50mg/mlである。特定の実施形態において、その濃度は、約10mg/ml~約25mg/mlである。
【0085】
本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントの以下の態様が提供される。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対して、約1%~約99%の範囲である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対して、約1%~約99.99%の範囲である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対して、約1%~約100%の範囲である。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量の、50%、60%、70%、80%、90%、95%、97%、98%、99%、99.5%、99.7%、または99.9%、よりも多い。本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、組成物中に存在するカフェインの総量の100%を表す。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約1%~約100%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約100%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約99%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約90%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約80%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約70%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約60%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約50%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約40%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約25%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約100%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約99%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約90%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約80%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約70%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約60%の範囲である。
別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約50%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約40%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約100%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約99%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約90%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約80%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約70%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約60%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約50%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約100%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約99%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約90%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約80%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約70%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約60%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約50%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約100%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約99%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約90%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約80%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約70%の範囲である。別の態様において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントに存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約60%の範囲である。
【0086】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのすべての成分の重量に基づいて、約0.001%~50%の量で含まれる。特定の実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのすべての成分の重量に基づいて、約0.1%~5%(例えば、0.1%~1%、1%~5%)の量で含まれる。特定の実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのすべての成分の重量に基づいて、約5%~20%の量で含まれる。特定の実施形態において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物は、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントのすべての成分の重量に基づいて、約20%~50%の量で含まれる。
【0087】
本明細書に記載の医薬組成物の1日の総用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定することができ、医薬組成物の成分の安全性および毒性のプロファイルに依存することが理解される。特定の患者または生物に対する特定の治療上有効な用量レベルは、治療される障害および障害の重症度;臨床試験の結果、使用する特定の化合物の活性;使用する特定の医薬組成物;患者の年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事;投与時間、投与経路、および使用する特定の化合物の排泄速度;治療期間;使用する特定の化合物と組み合わせてまたは同時使用される薬物;および、医学分野でよく知られている同様の要因、を含む、様々な要因に依存するであろう(例えば、Goodman and Gilman’s, The Pharmacological Basis of Therapeutics, Tenth Edition, A. Gilman, J. Hardman, and L. Limbird, eds., McGraw-Hill Press, 155-173, 2001を参照)。
【0088】
別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物のいずれかは、経口投与、非経口(例えば、静脈内(IV))投与、局所投与、吸入、口腔内投与、または肺への送達、に適し得る。別の態様において、医薬組成物は、経口投与に適している。別の態様において、医薬組成物は、非経口投与に適している。別の態様において、医薬組成物は、静脈内(IV)投与に適している。別の態様において、医薬組成物は、局所投与に適している。別の態様において、医薬組成物は、肺への送達に適している。
【0089】
別の態様において、本明細書に記載の栄養補助食品組成物のいずれかは、経口投与に適し得る。
【0090】
別の態様において、組成物は、化粧品組成物である。別の態様において、化粧品組成物は、局所投与に適している。
【0091】
別の態様において、経口投与に適した本明細書に記載の医薬組成物または栄養補助食品組成物のいずれかは、固形用量組成物であり得る。別の態様において、固形用量組成物は、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、小袋、またはチュアブルであり得る。
【0092】
別の態様において、局所投与に適した本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、または化粧品組成物のいずれかは、シャンプー、コンディショナー、シャンプー、コンディショナー、クリーム、フォーム、ゲル、ローション、軟膏、経皮パッチ、チンキ剤、またはペースト、であり得る。
【0093】
別の態様において、肺への送達に適した本明細書に記載の医薬組成物のいずれかは、電子タバコまたは他の蒸気吸入装置、ネブライザー、加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)、またはドライパウダー吸入器(DPI)、を用いて投与され得る。
【0094】
別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、または化粧品組成物のいずれかは、薬学的にまたは栄養補助食品として許容される担体をさらに含み得る。
【0095】
別の態様において、本明細書に記載の医薬組成物、栄養補助食品組成物、または化粧品組成物のいずれかは、追加の薬剤をさらに含み得る。別の態様において、追加の薬剤は、疾患の診断、治癒、緩和、治療または予防において、活性または他の直接的な作用が可能な、または身体の構造および機能に影響を与える、天然または合成の化合物を意味する。上記の実施形態のいずれかにおいて、提供される組成物は、これに限定されるものではないが、異なるバイオ医薬品分類系(BCS;Biopharmaceutics Classification System)に属する薬剤、例えば、BCSクラスI、II、IIIまたはIVのもの、および/または、ペプチド、および/または、ワクチン、および/または、核酸ベースの製品、および/または、免疫剤、および/または、植物性医薬品、および/または、栄養補助剤、および/または、化粧品剤、および/または、サプリメントなどが含まれる、1つ以上の追加の活性剤を含み得る。特定の実施形態において、追加の活性剤は、低分子である(例えば、分子量が、500、800、1000、または1500g/モルよりも小さい場合)。特定の実施形態において、追加の活性剤は、米国食品医薬品局、および/または欧州医薬品庁によって承認された、薬物である。
【0096】
本発明において、追加の薬剤はそれぞれ、組成物に組み込まれ得る。選択された製剤の定性的および定量的な組成に応じて、追加の薬剤は、ある期間にわたって(すなわち、持続性放出)または即時に、組成物から放出され得る。本発明は、ヒトおよび動物の両方の治療に使用することができる。
【0097】
別の態様において、追加の薬剤は、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、オピオイド鎮痛剤、またはそれらの組み合わせである。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤の、水素原子のいずれかは、重水素で置き換えられていてもよい。別の態様において、抗炎症剤は、シクロオキシゲナーゼ-3(COX-3)阻害剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、またはシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤である。
【0098】
別の態様において、NSAIDは、イブプロフェン、ナプロキセン、スリンダク、ケトプロフェン、トルメチン、エトドラク、フェノプロフェン、ジクロフェナク、フルビプロフェン、ピロキシカム、ケトロラク、インドメタシン、ナブメトン、オキサプロジン、メファナム酸(mefanamic acid)、またはジフルニサルである。
【0099】
別の態様において、オピオイド鎮痛剤は、コデイン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、メペリジン、メタドン、モルヒネ、またはオキシコドンである。
【0100】
別の態様において、バルビツール酸塩は、セコバルビタール、メホバルビタール、ペントバルビタール、ブタバルビタール、フェノバルビタール、またはアモバルビタールである。
【0101】
別の態様において、COX-2阻害剤は、セレコキシブ、バルデコキシブ、ロフェコキシブ、またはエトリコキシブである。
【0102】
別の態様において、COX-3阻害剤は、アセトアミノフェン、フェナセチン、アンチピリン、またはジピロンである。
【0103】
別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージ(すなわち、水素原子が重水素原子で置き換えられた割合)は、少なくとも0.1%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも0.5%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも1%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも5%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも10%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも15%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも20%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも25%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも30%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも40%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも50%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも60%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも70%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも80%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも90%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも95%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも97%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも98%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、少なくとも99%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素の割合は、少なくとも99.5%である。別の態様において、エルゴタミン、抗炎症剤、ステロイド、バルビツール酸塩、またはオピオイド鎮痛剤中の重水素のパーセンテージは、100%である。
【0104】
特定の実施形態において、組成物は、甘味料をさらに含む。甘味料は、嗜好性を改善するために使用することができ、通常、天然または人工のものに分類される。甘味料は、天然甘味料であっても、人工甘味料であってもよい。天然甘味料としては、これに限定されるものではないが、例えば、デキストロース、フルクトース、グルコース、液体グルコース、マルトース、レビアナ(rebiana)、グリチルリチン、ソーマチン、ソルビトール、マンニトール、イソマルト、グリセロール、マルチトール、キシリトール、およびエリスリトールが挙げられる。人工甘味料としては、これに限定されるものではないが、例えば、サッカリン、シクラメート(cyclamate)、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、アリテーム、およびネオテームが挙げられる。特定の実施形態において、スクラロースが、甘味料として使用される。特定の実施形態において、ネオヘスピリジンジヒドロカルコン、グリセロール、および/またはスクラロースのうちの1つまたはそれらの組み合わせが、甘味料として使用される。いくつかの実施形態において、組成物中の甘味料の濃度は、0.01重量%~5重量%である。いくつかの実施形態において、組成物中の甘味料の濃度は、0.01重量%~1重量%である。いくつかの実施形態において、組成物中の甘味料の濃度は、0.5重量%~1重量%である。特定の実施形態において、組成物は、スクラロースをさらに含む。特定の実施形態において、組成物は、組成物のすべての成分の乾燥重量に基づいて、約0.01~0.25重量%のスクラロースをさらに含む。
【0105】
特定の実施形態において、組成物は、着色剤をさらに含む。特に製剤成分または薬物が溶液でない形態で提供される場合、組成物の外観の良好性を高めるために、着色剤を加えることができる。一般に、例えばFD&C色素(例えば、ブルーNo.1、ブルーNo.2、レッドNo.3、レッドNo.40、イエローNo.5、またはイエローNo.6)などの任意の着色剤を添加することができる。着色剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、アナトー抽出物、脱水ビート(ビート粉末)、カンタキサンチン、キャラメル、β-アポ-8’-カロテナール、β-カロテン、コチニール抽出物、カーマイン、銅クロロフィリンナトリウム、トーストした部分脱脂調理綿実粉、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、ブドウ色抽出物、ブドウ皮抽出物(エノシアニナ)、合成酸化鉄、フルーツジュース、植物ジュース、ニンジンオイル、パプリカ、パプリカオレオレシン、マイカベースの真珠光沢顔料、リボフラビン、サフラン、スピルリナ抽出物、二酸化チタン、トマトリコピン抽出物;トマトリコピン濃縮物、ターメリック、ターメリックオレオレシン、アルミナ(乾燥水酸化アルミニウム)、炭酸カルシウム、銅クロロフィリンカリウムナトリウム(クロロフィリン-銅錯体)、ジヒドロキシアセトン、オキシ塩化ビスマス、合成酸化鉄、フェロシアン化第二鉄アンモニウム、フェロシアン化第二鉄、水酸化クロムグリーン、酸化クロムグリーン、グアニン、パイロフィライト、マイカ、タルク、アルミニウムパウダー、ブロンズパウダー、銅パウダー、酸化亜鉛、クエン酸ビスマス、EDTA二ナトリウム-銅、グアイアズレン、ヘナ、酢酸鉛、パイロフィライト、銀、ウルトラマリン、マンガンバイオレット、発光性亜鉛硫化物、FD&CブルーNo.1、FD&CブルーNo.2、FD&CグリーンNo.3、オレンジB、シトラスレッドNo.2、FD&CレッドNo.3、FD&CレッドNo.40、FD&CイエローNo.5、FD&CイエローNo.6、D&CブルーNo.4、D&CグリーンNo.5、D&CグリーンNo.6、D&CグリーンNo.8、D&CオレンジNo.4、D&CオレンジNo.5、D&CオレンジNo.10、D&CオレンジNo.11、FD&CレッドNo.4、D&CレッドNo.6、D&CレッドNo.7、D&CレッドNo.17、D&CレッドNo.21、D&CレッドNo.22、D&CレッドNo.27、D&CレッドNo.28、D&CレッドNo.30、D&CレッドNo.31、D&CレッドNo.33、D&CレッドNo.34、D&CレッドNo.36、D&CレッドNo.39、D&CバイオレットNo.2、D&CイエローNo.7、Ext.D&CイエローNo.7、D&CイエローNo.8、D&CイエローNo.10、D&CイエローNo.11、D&CブラックNo.2、D&CブラックNo.3、D&CブラウンNo.1、および、Ext.D&CバイオレットNo.2、が挙げられる。特定の実施形態において、着色剤は、組成物のすべての成分の重量に基づいて、0.001%~約0.5%を表す。いくつかの実施形態において、組成物中の着色剤の濃度は、0.001重量%~5重量%である。いくつかの実施形態において、組成物中の着色剤の濃度は、0.001重量%~1重量%である。
【0106】
特定の実施形態において、提供される組成物は、香味料をさらに含む。特定の実施形態において、添加される適切な香味料の選択は、金属性、酸性、アルカリ性、塩味、甘味、苦味、および酸味の味を含む、組成物の元の味覚に依存する。特定の香味料は、単独または組み合わせて、特定の味をマスキングする。例えば、金属性の味は、これに限定されるものではないが、ベリーフルーツ、グレープ、および/またはペパーミントに基づく香味料でマスクすることができる。例えば、酸性の味は、これに限定されるものではないが、レモン、ライム、グレープフルーツ、オレンジ、チェリー、および/またはストロベリーに基づく香味料でマスクすることができる。例えば、アルカリ性の味は、これに限定されるものではないが、アニシード、キャラメル、パッションフルーツ、ピーチ、および/またはバナナに基づく香味料でマスクすることができる。例えば、塩味は、これに限定されるものではないが、バタースコッチ、キャラメル、ヘーゼルナッツ、スパイシー、メープル、アプリコット、アップル、ピーチ、バニラ、および/またはウィンターグリーンミントに基づく香味料でマスキングすることができる。例えば、苦味は、これに限定されるものではないが、リコリス、パッションフルーツ、コーヒー、チョコレート、ペパーミント、グレープフルーツ、チェリー、ピーチ、ラズベリー、ワイルドチェリー、クルミ、ミント、および/またはアニスに基づく香味料でマスクすることができる。例えば、甘味は、これに限定されるものではないが、グレープ、クリーム、キャラメル、バナナ、バニラ、および/またはフルーツベリーに基づく香味料でマスクすることができる。例えば、酸味は、これに限定されるものではないが、シトラスフレーバー、リコリス、根(root)、ベア(bear)、および/またはラズベリーに基づく香味料でマスクすることができる。香味料は、単独でまたは組み合わせて使用することができ、その選択は、標的の集団および組成物に組み込まれる他の物質(例えば、薬剤または栄養補助剤)にも依存する。香料の認識は、個人ごとに、また年齢によって変化し、通常、高齢者は、ミントまたはオレンジのフレーバーを好むが、若者は、フルーツパンチ、ラズベリーなどのフレーバーを好む傾向がある。一般に、不快な味をマスクしたり、全体的に味を改良したりするのに必要な香味料の量は、製剤の組成だけでなく、香味料の種類とその強さにも依存する。
【0107】
特定の実施形態において、香味料は、長い貯蔵寿命を有し、保存時に組成物から結晶化または沈殿しない、口当たりの良い香味料である。特定の実施形態において、香味料は、葉、果実および花のような植物の様々な部分に由来する天然の香味料であってよく、または合成の香味の油または粉末であり得る。香味料中にまたは香味料として使用できる香味油としては、これに限定されるものではないが、例えば、ペパーミントオイル、シナモンオイル、スペアミントオイル、およびナツメグのオイルが挙げられる。香味料中にまたは香味料として使用できるフルーティーフレーバーとしては、これに限定されるものではないが、例えば、バニラ、ココア、コーヒー、チョコレート、およびシトラスが挙げられる。香味料中にまたは香味料として使用できるフルーツエッセンスフレーバーとしては、これに限定されるものではないが、例えば、アップル、ラズベリー、チェリー、およびパイナップルが挙げられる。添加される香味料の量は、使用するフレーバーによって異なる。いくつかの実施形態において、組成物中の香味料の濃度は、約0重量%~5重量%である。いくつかの実施形態において、組成物中の香味料の濃度は、0.001重量%~5重量%である。いくつかの実施形態において、組成物中の香味料の濃度は、0.1重量%~1重量%である。いくつかの実施形態において、組成物中の香味料の濃度は、0.5重量%~1重量%である。
【0108】
特定の実施形態において、提供される組成物は、味マスキング剤をさらに含む。組成物の一般的な官能特性を改善するために、味マスキング剤を添加することができる。特定の実施形態において、味マスキング剤は、いくつかの成分の不快な味をマスキングするために使用され得る。主な味覚には、金属性、酸性、アルカリ性、塩味、甘味、苦味、酸味が含まれる。味マスキング剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、メントール、ペパーミントオイル、L-メントール、シクロデキストリン、グリセロール、マルトデキストリン、イオン交換樹脂、アミノ酸、ゼラチン、ゼラチン化デンプン、リポソーム、レシチン、またはレシチン様物質および塩、が挙げられる。添加される味マスキングの量は、使用される味マスキング剤によって変化し得る。特定の実施形態において、味マスキング剤は、組成物のすべての成分の乾燥重量に基づいて、約0%~約50%を構成する。特定の実施形態において、味マスキング剤は、組成物のすべての成分の乾燥重量に基づいて、0%~約5%を表す。
【0109】
別の態様において、提供される組成物は、冷却剤をさらに含む。組成物の後味を向上するために、冷却剤を添加することもできる。冷却剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、メントールフレーバー、L-メントール、およびこの目的のために広く使用されているいくつかのポリオール糖が挙げられる。クレモフォール(Cremophor)(表面タンパク質受容体をコーティングするために使用される)、または生理食塩水(例えば、塩化ナトリウム、これは、チャネル受容体内で苦い刺激と競合して全体的な苦味の知覚を低下させる)などの、感覚刺激と競合すべき他の成分も添加することができる。特定の実施形態において、組成物中の冷却剤は、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、メントール、および/またはポリオール糖の、1つまたは組み合わせである。特定の実施形態において、粘膜付着性の組成物は、組成物のすべての成分の重量に基づいて、約0%~約5%の冷却剤をさらに含む。特定の実施形態において、粘膜付着性の組成物は、組成物のすべての成分の重量に基づいて、約0.001%~約2.5%の冷却剤をさらに含む。
【0110】
特定の実施形態において、提供される組成物は、1つ以上の保存剤をさらに含む。本発明で使用される保存剤は、組成物の他の望ましい特性に悪影響を及ぼさない限り、任意の保存剤であり得る。保存剤の例は、組成物中の微生物の増殖を防止または阻害するために使用される、抗菌性保存剤である。保存剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、C3-C8アルコール、フェニルエチルアルコール、クロルブタノール、p-ヒドロキシ安息香酸エステル、塩化ベンゼトニウムおよび塩化ベンザルコニウム、安息香酸、プロピルガレート、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸、安息香酸ナトリウム、および/またはソルビン酸カリウムが挙げられる。添加される保存剤の量は、使用される保存剤によって変化し得る。特定の実施形態において、保存剤は、組成物のすべての成分の重量に基づいて、約0%~約45%を表す。特定の実施形態において、保存剤は、組成物のすべての成分の重量に基づいて、約0%~約1%(例えば、0.025%~0.2%)を表す。
【0111】
特定の実施形態において、提供される組成物(例えば、化粧品組成物または医薬組成物)は、浸透促進性添加剤をさらに含む。浸透促進剤は、活性剤および/または組成物賦形剤の透過性を効果的に増加させる。好ましくは、浸透促進性添加剤は、活性剤および他の製剤賦形剤と適合性があり、薬理学的に不活性であり、毒性がなく、安価である。浸透促進性添加剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、胆汁酸塩、界面活性剤、脂肪酸およびその誘導体、グリセリド、キレート剤、サリチル酸塩、ポリマー、または他の化合物が挙げられる。浸透促進性添加剤として作用する胆汁酸塩としては、これに限定されるものではないが、例えば、グリココール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、フシジン酸ナトリウム、グリコデオキシコール酸ナトリウム、タウロジヒドロフシジン酸ナトリウムが挙げられる。浸透促進性添加剤として作用する界面活性剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、brij1-35、リゾホスファチジルコリン、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ラウレス-9、ポリソルベート-80、ポリエチレングリコール-8-ラウレート、モノラウリン酸グリセリルが挙げられる。浸透促進性添加剤として作用する脂肪酸およびその誘導体としては、これに限定されるものではないが、例えば、ラウリン酸ソルビタン、カプリン酸ナトリウム、パルミチン酸スクロース、ラウロイルコリン、ミリスチン酸ナトリウム、パルミトイルカルニチンが挙げられる。浸透促進性添加剤として作用するグリセリドとしては、これに限定されるものではないが、例えば、リン脂質、モノヘキサノイン、中鎖グリセリドが挙げられる。浸透促進性添加剤として作用するキレート剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTA二ナトリウムが挙げられる。浸透促進性添加剤として作用するサリチル酸塩としては、これに限定されるものではないが、例えば、サリチル酸、メトキシサリチル酸ナトリウム、アセチルサリチル酸が挙げられる。浸透促進性添加剤として作用するポリマーとしては、これに限定されるものではないが、例えば、キトサン、ポリカルボフィル、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびそれらの誘導体が挙げられる。浸透促進性添加剤として作用する他の化合物としては、これに限定されるものではないが、例えば、シクロデキストリン、塩化ベンザルコニウム、フェノチアジン、硝酸供与剤、メントール、閉鎖帯毒素(zonula occluden toxin)、ポリ-L-アルギニン、大豆誘導グルコシド、シチコリン、α-酸誘導体が挙げられる。添加される浸透促進性添加剤の量は、使用される浸透促進性添加剤によって変化し得る。
【0112】
一態様において、本発明は、重水素化カフェインを含む飲料を提供する。別の態様において、飲料は、水、香味料、甘味料、ビタミン、ミネラル、補因子、タンパク質、脂質、ペプチド、およびアミノ酸のうちの、1つ以上を含む。
【0113】
別の態様において、本発明は、水、および、式(I):
【化49】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を含む、飲料を提供する。
【0114】
別の態様において、飲料は、香味料および甘味料のうちの1つ以上をさらに含む。
【0115】
別の態様において、飲料は、ビタミン、ミネラル、補因子、タンパク質、脂質、ペプチド、およびアミノ酸のうちの1つ以上をさらに含む。
【0116】
別の態様において、飲料は、エネルギー飲料である。別の態様において、エネルギー飲料は、水、タウリン、シチコリン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシンアミド、グルクロノラクトン、N-アセチル-L-チロシン、L-フェニルアラニン、およびリンゴ酸のうちの1つ以上をさらに含む。
【0117】
別の態様において、飲料は、ビタミン水である。別の態様において、ビタミン水は、水、ビタミンC、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、マグネシウム、およびパントテン酸のうちの1つ以上をさらに含む。
【0118】
別の態様において、飲料は、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物で、増強または「スパイク」されたコーヒー(脱カフェイン、または同位体濃縮されていないカフェイン含有)である。
【0119】
別の態様において、飲料は、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物で、増強または「スパイク」されたチョコレート含有飲料(脱カフェイン、または同位体濃縮されていないカフェイン含有)である。
【0120】
別の態様において、飲料は、約1mg~約10,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。例えば、飲料は、約1mg~約9000mg、約1mg~約8000mg、約1mg~約7000mg、約1mg~約6000mg、約1mg~約5000mg、約1mg~約4000mg、約1mg~約3000mg、または約1mg~約2000mgの、式(I)の化合物、またはそれらの薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、飲料は、約1mg~約1000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg~約800mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg~約600mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg~約400mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg~約300mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg~約250mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg~約125mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約5mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg~約150mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg~約100mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg~約50mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約20mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約20mg~約150mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約20mg~約100mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約20mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約20mg~約50mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0121】
別の態様において、飲料は、約0.005mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.01mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.05mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.1mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.5mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約1mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0122】
別の態様において、飲料は、約0.005mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.01mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.05mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.1mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.5mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0123】
別の態様において、飲料は、約0.005mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.01mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.05mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.1mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.5mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0124】
別の態様において、飲料は、約0.005mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.01mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.05mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.1mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.5mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約1mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0125】
別の態様において、飲料は、約2mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約2mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約2mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約2mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約2mg/ml~約15mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約5mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約5mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約5mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約5mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約5mg/ml~約15mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg/ml~約100mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg/ml~約75mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg/ml~約50mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料は、約10mg/ml~約25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0126】
別の態様において、飲料は、約0.005mg/ml~約0.1mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.01mg/ml~約0.1mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.05mg/ml~約0.1mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0127】
別の態様において、飲料は、約0.005mg/ml~約0.25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.01mg/ml~約0.25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.05mg/ml~約0.25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.1mg/ml~約0.25mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0128】
別の態様において、飲料は、約0.005mg/ml~約0.5mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.01mg/ml~約0.5mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.05mg/ml~約0.5mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.1mg/ml~約0.5mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.25mg/ml~約0.5mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。
【0129】
別の態様において、飲料は、約0.005mg/ml~約1.0mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.01mg/ml~約1.0mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.05mg/ml~約1.0mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.1mg/ml~約1.0mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。別の態様において、飲料のいずれかは、約0.5mg/ml~約1.0mg/mlの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む。一態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージ(すなわち重量パーセント)は、約1%~約100%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約1%~約99%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約100%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約99%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約90%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約80%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約70%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約60%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約50%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約40%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約25%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約100%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約99%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約90%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約80%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約70%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約60%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約50%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約40%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約100%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約99%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約90%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約80%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約70%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約60%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約50%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約100%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約99%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約90%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約80%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約70%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約60%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約50%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約100%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約99%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約90%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約80%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約70%の範囲である。別の態様において、飲料中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約60%の範囲である。
【0130】
別の態様において、飲料品は、約1オンス、2オンス、4オンス、6オンス、8オンス、10オンス、12オンス、14オンス、16オンス、18オンス、20オンス、22オンス、24オンス、26オンス、28オンス、30オンス、32オンス、1/2リットル、1リットル、1/2ガロン、1ガロン、2ガロン、3ガロン、4ガロン、5ガロン、または6ガロンまたはそれ以上の、本明細書の記載されている飲料の容量を有する容器で提供される。別の態様において、飲料品は、1~4オンス、4~12オンス、12~20オンス、20~32オンス、1/2リットル~1リットル、1リットル~1/2ガロン、1/2ガロン~6ガロンの、本明細書の記載されている飲料の容量を有する容器で提供される。別の態様において、容器は、缶(例えば、アルミ缶)、プラスチックまたはガラスのボトル、プラスチックまたはガラスの水入れ(jug)、またはタンク(例えば、ステンレス鋼タンク)である。
【0131】
飲料を製造するための多数のプロセス、方法、および器具は、当業者に知られている。例えば、Production and Management of Beverages, Eds. Grumezescu and Holban, Woodhead Publishing, December 2018を参照でき、これは参照により本明細書に組み込まれる。特定の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を含む飲料を製造するための方法、が提供される。一態様において、この方法は、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、水を含む液体に加えて、飲料を製造することを含む。一態様において、液体は、炭酸水を含む。一態様において、この方法は、1mg~10,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~1,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~8,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~600mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~400mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~300mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~250mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~150mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~100mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~50mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~25mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~20mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~10mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。一態様において、この方法は、1mg~5mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体に加えることを含む。
【0132】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を含む飲料を製造するための方法、が提供される。一態様において、この方法は、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を含む組成物を、水を含む液体と混合して、飲料を製造することを含む。一態様において、組成物は、天然または人工の甘味料を含むシロップを含む。一態様において、液体は炭酸水を含む。一態様において、この方法は、1mg~10,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~1,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~8,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~600mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~400mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~300mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~250mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~150mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~100mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~50mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~25mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~20mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~10mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。一態様において、この方法は、1mg~5mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を、液体と混合することを含む。
【0133】
別の態様において、本発明は、式(I):
【化50】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含む食品、を提供する。
【0134】
別の態様において、食品は、消費のために、加工されるか、部分的に加工されるか、または加工されない、任意の品目である。別の態様において、食品は、エネルギーバー、エネルギーゲル、運動前のサプリメント、または他のパフォーマンス向上サプリメントである。特定の実施形態において、パフォーマンス向上サプリメントは、エネルギーゲルである。特定の実施形態において、パフォーマンス向上サプリメントは、運動前のサプリメントである。別の態様において、食品は、食品添加物である。別の態様において、食品は、食用サプリメントである。別の態様において、食品は、エネルギーバーである。別の態様において、エネルギーバーは、砂糖、ココアバター、チョコレートリカー、全脂粉乳、大豆レシチン、バニラエッセンス、キャラメル、ピーナッツ、ピーナッツバター、アーモンド、オート麦、糖蜜(molasses)、シナモン、塩、および大豆油のうちの1つ以上をさらに含む。
【0135】
別の態様において、食品は、約1mg~約10,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約5,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約2000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約1,000mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約800mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約600mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約400mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約300mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約250mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約1mg~約125mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約5mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約10mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約10mg~約150mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約10mg~約100mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約10mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約10mg~約50mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約20mg~約200mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約20mg~約150mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約20mg~約100mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約20mg~約75mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。別の態様において、食品は、約20mg~約50mgの式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を含み得る。
【0136】
別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約1%~約100%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約1%~約99%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約100%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約99%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約90%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約80%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約70%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約60%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約50%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約40%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約10%~約25%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約100%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約99%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約90%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約80%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約70%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約60%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約50%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約25%~約40%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約100%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約99%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約90%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約80%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約70%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約60%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約30%~約50%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約100%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約99%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約90%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約80%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約70%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約60%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約40%~約50%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約100%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約99%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約90%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約80%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約70%の範囲である。別の態様において、食品中に存在するカフェインの総量に対する、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の量のパーセンテージは、約50%~約60%の範囲である。
【0137】
ある範囲が本出願に記載されている場合、その範囲の終端は、具体的に記載されているものとして具体的に開示されるものと理解される。例えば、約19%~約99%の範囲は、具体的に、分けられた19%の開示、および分けられた99%の開示を含む。
【0138】
本開示により、キット(例えば、医薬品または栄養補助食品のパック)も含まれる。特定の実施形態において、キットは、本明細書に記載の医薬または栄養補助食品組成物、および医薬または栄養補助食品組成物を使用するための説明書を含む。特定の実施形態において、キットは、第1の容器を含み、第1の容器は、医薬または栄養補助食品の組成物を含む。いくつかの実施形態において、キットは、第2の容器をさらに含む。特定の実施形態において、第2の容器は、賦形剤(例えば、医薬または栄養補助食品組成物の希釈または懸濁のための賦形剤)を含む。特定の実施形態において、第2の容器は、追加の薬剤を含む。いくつかの実施形態において、キットは、第3の容器をさらに含む。特定の実施形態において、第3の容器は、追加の薬剤を含む。いくつかの実施形態において、第1の容器に含まれる医薬または栄養補助食品組成物と、第2の容器に含まれる賦形剤または追加の薬剤とが組み合わされて、1つの単位剤形を形成する。いくつかの実施形態において、第1の容器に含まれる医薬または栄養補助食品組成物、第2の容器に含まれる賦形剤、および、第3の容器に含まれる追加の薬剤が組み合わされて、1つの単位剤形を形成する。特定の実施形態において、第1、第2、および第3の容器のそれぞれは、独立して、バイアル、アンプル、ボトル、シリンジ、ディスペンサーパッケージ、チューブ、噴霧器、または吸入器である。特定の実施形態において、第1、第2、および第3の容器のうちの少なくとも1つは、噴霧器である。
【0139】
特定の実施形態において、説明書は、それを必要とする対象に医薬組成物または栄養補助食品組成物を投与するためのものである。特定の実施形態において、説明書は、米国食品医薬品局(FDA)または欧州医薬品審査庁(EMA)などの規制当局によって要求される情報を含む。特定の実施形態において、説明書は、処方情報を含む。
【0140】
特定の実施形態において、本明細書に記載の組成物(例えば、化粧品組成物、医薬組成物、または栄養補助食品組成物)、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、1日1~5回のヒトでの使用(例えば、消費)に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、1日1回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、1日2回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、1日3回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、1日4回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、1日5回のヒトでの使用に安全である。
【0141】
特定の実施形態において、本明細書に記載の組成物(例えば、化粧品組成物、医薬組成物、または栄養補助食品組成物)、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、週に1~5回のヒトでの使用(例えば、消費)に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、週に1回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、週に2回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、週に3回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、週に4回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、週に5回のヒトでの使用に安全である。
特定の実施形態において、本明細書に記載の組成物(例えば、化粧品組成物、医薬組成物、または栄養補助食品組成物)、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、月に1~5回のヒトでの使用(例えば、消費)に対して安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、月に1回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、月に2回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、月に3回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、月に4回のヒトでの使用に安全である。特定の実施形態において、組成物、食品、飲料、または栄養補助サプリメントは、月に5回のヒトでの使用に安全である。
【0142】
使用方法と使用
様々な要因が、本明細書に記載の方法において、開示された化合物、組成物、飲料、および食品の、有用性または有効性に寄与する。そのような要因には、重水素化カフェイン(d9-カフェインなど)の薬物動態、重水素化されていないカフェインの薬物動態、および、関連する4つの主要代謝物であるパラキサンチン(1,7-ジメチルキサンチン)、テオブロミン(3,7-ジメチルキサンチン)、テオフィリン(1,3-ジメチルキサンチン)、およびTMU(1,3,7-トリメチル尿酸)の形成、が含まれる。重水素化および非重水素化のカフェインの薬物動態は、投与経路または消費手段によって影響を受ける可能性があり、血圧、心拍数、心調律および呼吸数を含む、生理学的作用に現れる。特定の対象における薬物動態は、年齢、体重、肥満度指数、カフェインの代謝の遅速特性、特定の食品、飲料、アルコール、ニコチンを含む他の薬理活性物質の事前または同時の使用または注射、および被験者の体力、および被験者が行う運動またはその他の激しい活動の頻度/期間、などの要因によっても影響を受け得る。
【0143】
したがって、特定の実施形態において、本明細書に記載の重水素化カフェイン化合物、組成物、飲料、および食品は、好ましいまたは有利な薬物動態特性を有する。そのような特性として、好ましい代謝プロファイル、例えば、投与または消費時の代謝産物形成の好ましい比率、が挙げられる。特定の実施形態において、好ましい代謝プロファイルは、血圧、心拍数、心調律および呼吸数などの、対象の呼吸器または心臓血管系に対する望ましくない影響の低減をもたらす。
【0144】
特定の実施形態において、対象は、カフェインおよび/または本明細書に記載の重水素化カフェイン化合物の代謝が遅い者である。特定の実施形態において、対象は、カフェインおよび/または本明細書に記載の重水素化カフェイン化合物の代謝が速い者である。特定の実施形態において、重水素化カフェイン化合物の代謝プロファイルは、対象の代謝分類、すなわち、遅い代謝者かまたは速い代謝者か、によって影響を受ける。特定の実施形態において、重水素化カフェイン化合物の代謝プロファイルは、対象の、健康、体力、睡眠の質、食習慣、および薬理学的習慣によって影響を受ける。
【0145】
開示された化合物、組成物、飲料、および食品の、有用性または有効性に寄与する他の要因は、対象の認知的または感情的な健康に関連する。そのような要因には、精神障害や神経障害などの臨床症状が含まれる。
【0146】
特定の特定の実施形態において、上記の好ましい代謝プロファイルおよび/または特性は、d9-カフェインに関連している。特定の特別な実施形態において、上記の好ましい代謝プロファイルおよび/または特性は、d10-カフェインに関連している。
【0147】
本開示はまた、本開示の化合物、組成物、飲料、および食品を使用する方法を提供する。別の態様において、本開示は、それを必要とする対象に、本開示の組成物(例えば、有効量の組成物)(例えば、医薬組成物、栄養補助食品組成物、化粧品組成物、食用サプリメント)を送達する方法を提供する。
【0148】
この方法の特定の特別な実施形態において、式(I)の化合物は、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。この方法の他の特定の実施形態において、式(I)の化合物は、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、である。
【0149】
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象に、有効量(例えば、治療有効量)の本開示の化合物または組成物(例えば、医薬組成物または栄養補助食品組成物)を、投与することを含む、対象における疾患を治療する方法、を提供する。
【0150】
別の態様において、本開示は、それを必要とする対象に、有効量(例えば、治療有効量)の本開示の化合物または組成物(例えば、医薬組成物または栄養補助食品組成物)を、投与することを含む、対象における疾患を予防する方法、を提供する。
【0151】
別の態様において、本明細書において、本開示の方法(例えば、それを必要とする対象に活性剤を送達する方法、それを必要とする対象における疾患を治療する方法、それを必要とする対象における疾患を予防する方法)で使用するための医薬の製造における、本開示の化合物または組成物の使用、が提供される。
【0152】
別の態様において、本明細書において、本開示の方法(例えば、それを必要とする対象に活性剤を送達する方法、それを必要とする対象における疾患を治療する方法、それを必要とする対象における疾患を予防する方法)における、本開示の化合物または組成物の使用、が提供される。
【0153】
特定の実施形態において、対象は動物である。動物は、どちらの性別でもよく、発育のどの段階でもよい。特定の実施形態において、本明細書に記載の対象は、ヒトである。ヒトは、子供でも成人でもよい。特定の実施形態において、対象は、ヒト以外の動物である。特定の実施形態において、対象は、哺乳動物である。特定の実施形態において、対象は、ヒト以外の哺乳動物である。特定の実施形態において、対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、またはヤギなどの飼育動物である。特定の実施形態において、対象は、イヌである。特定の実施形態において、対象は、イヌまたはネコなどのコンパニオンアニマルである。特定の実施形態において、対象は、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、またはヤギなどの家畜である。特定の実施形態において、対象は、動物園の動物である。別の実施形態において、対象は、齧歯動物(例えば、マウス、ラット)、イヌ、ブタ、または非ヒト霊長類などの、研究動物である。特定の実施形態において、動物は、遺伝子改変動物である。特定の実施形態において、動物は、トランスジェニック動物(例えば、トランスジェニックマウス、トランスジェニックブタ)である。特定の実施形態において、それを必要とする対象は、活性剤または組成物の送達を必要とする対象、疾患の治療を必要とする対象、または疾患の予防を必要とする対象である。
【0154】
特定の実施形態において、有効量は、疾患を治療するのに有効である。特定の実施形態において、有効量は、疾患を予防するのに有効である。
【0155】
特定の態様において、疾患は、炎症性疾患である。「炎症性疾患」との用語は、炎症によって引き起こされる、またはそれに起因する、またはそれをもたらす、疾患、を意味する。「炎症性疾患」との用語はまた、異常な組織損傷および/または細胞死につながる、マクロファージ、顆粒球、および/またはTリンパ球による、誇張した応答を引き起こす、調節不全の炎症反応を意味し得る。炎症性疾患は、急性または慢性の炎症疾患のいずれかであり得、感染性または非感染性の原因から生じる可能性がある。炎症性疾患としては、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、自己免疫障害、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、リウマチ性多発筋痛症(PMR)、痛風性関節炎、変性関節炎、腱炎、滑液包炎、乾癬、嚢胞性線維症、関節炎、関節リウマチ、炎症性関節炎、シェーグレン症候群、巨細胞性動脈炎、進行性全身性硬化症(強皮症)、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、天疱瘡、類天疱瘡、糖尿病(例えば、I型)、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、グレーブス病、グッドパスチャー症候群、混合性結合組織病、硬化性胆管炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、悪性貧血、炎症性皮膚炎、通常型間質性肺炎(UIP)、アスベスト症、ケイ肺症、気管支拡張症、ベリリウム肺症、滑石肺症、塵肺症、サルコイドーシス、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、巨細胞性間質性肺炎、細胞性間質性肺炎、外因性アレルギー性肺胞炎、ウェゲナー肉芽腫症および関連する形態の血管炎(側頭動脈炎および結節性多発動脈炎)、炎症性皮膚炎、肝炎、遅延型過敏反応(例えば、ツタウルシ皮膚炎)、肺炎、気道炎症、成人型呼吸窮迫症候群(ARDS)、脳炎、即時型過敏反応、喘息、花粉症、アレルギー、急性アナフィラキシー、リウマチ熱、糸球体腎炎、腎盂腎炎、蜂窩織炎、膀胱炎、慢性胆嚢炎、虚血(虚血性損傷)、再灌流障害、同種移植片拒絶、宿主-移植片拒絶、虫垂炎、動脈炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、子宮頚管炎、胆管炎、絨毛膜羊膜炎、結膜炎、涙腺炎、皮膚筋炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、回腸炎、虹彩炎、喉頭炎、脊髄炎、心筋炎、腎炎、臍炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、直腸炎、前立腺炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、睾丸炎、扁桃炎、尿道炎、嚢胞性膀胱炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎、外陰炎、外陰膣炎、血管炎、慢性気管支炎、骨髄炎、視神経炎、側頭動脈炎、横断性脊髄炎、壊死性筋膜炎、および壊死性腸炎、が挙げられる。眼の炎症性疾患には、術後の炎症が含まれる。
【0156】
特定の態様において、疾患は、神経的な疾患である。特定の実施形態において、疾患は、神経疾患である。「神経疾患」との用語は、神経系の任意の疾患を意味し、中枢神経系(脳、脳幹、および小脳)、末梢神経系(脳神経を含む)、および自律神経系(中枢神経系と末梢神経系の両方にあるものの一部)、が関与する疾患を含む。神経変性疾患とは、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、タウオパチー(前頭側頭型認知症を含む)、およびハンチントン病など、神経細胞の欠損を特徴とする神経疾患の一種を意味する。神経疾患としては、例えば、頭痛、昏迷および昏睡、認知症、発作、睡眠障害、心的外傷、感染症、新生物、神経眼科、運動障害、脱髄疾患、脊髄障害、および、末梢神経、筋肉および神経筋接合部の障害、が含まれる。双極性障害や統合失調症を含めた依存症や精神疾患も、神経疾患の定義に含まれる。神経疾患としては、さらに、例えば、後天性てんかん性失語症;急性散在性脳脊髄炎;副腎白質ジストロフィー;脳梁欠損症;失認;アイカルディ症候群;アレキサンダー病;アルパース病;交互性片麻痺;アルツハイマー病;筋萎縮性側索硬化症;無脳症;アンジェルマン症候群;血管腫症;酸素欠乏症;失語症;失行;クモ膜嚢胞;くも膜炎;アーノルド・キアリ奇形;動静脈奇形;アスペルガー症候群;毛細血管拡張性運動失調症;注意欠陥・多動性障害;自閉症;自律神経機能障害;腰痛;バッテン病;ベーチェット病;ベル麻痺;良性本態性眼瞼けいれん;良性フォーカル;筋萎縮症;良性頭蓋内圧亢進症;ビンスワンガー病;眼瞼けいれん;ブロッホ・スルツバーガー症候群;腕神経叢損傷;脳膿瘍;脳損傷;脳腫瘍(多形性膠芽腫を含む);脊椎腫瘍;ブラウン・セカール症候群;カナバン病;手根管症候群(CTS);カウザルギー;中枢性疼痛症候群;橋中心髄鞘崩壊症;頭部障害;脳動脈瘤;脳動脈硬化症;脳萎縮;脳性巨人症;脳性麻痺;シャルコー・マリー・トゥース病;化学療法誘発性神経障害および神経障害性疼痛;キアリ奇形;舞踏病;慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP);慢性疼痛;慢性局所疼痛症候群;コフィン・ローリー症候群;遷延性植物状態を含む昏睡;先天性顔面両側麻痺;大脳皮質基底核変性症;頭部動脈炎;頭蓋骨縫合早期癒合症;クロイツフェルト・ヤコブ病;累積的外傷障害;クッシング症候群;巨大細胞性封入体症(CIBD);サイトメガロウイルス感染症;ダンシングアイズ-ダンス足症候群;ダンディーウォーカー症候群;ドーソン病;ドモルシア症候群;デジュリン・クランプケ麻痺;認知症;皮膚筋炎;糖尿病性神経障害;びまん性硬化症;自律神経失調症;書字障害;ディスレクシア;ジストニア;早期乳児てんかん性脳症;エンプティ・セラ症候群;脳炎;脳瘤;脳三叉神経領域血管腫症;てんかん;エルブ麻痺;本態性振戦;ファブリー病;ファール症候群;失神;家族性痙性対麻痺;熱性けいれん;フィッシャー症候群;フリードライヒ運動失調症;前頭側頭型認知症およびその他の「タウオパチー」;ゴーシェ病;ゲルストマン症候群;巨細胞性動脈炎;巨細胞封入体疾患;グロボイド細胞白質ジストロフィー;ギラン・バレー症候群;HTLV-1関連脊髄症;ハレルフォルデン・スパッツ病;頭部外傷;頭痛;片側顔面けいれん;遺伝性痙性対麻痺;遺伝性多発神経炎性失調症;耳帯状疱疹;帯状疱疹;平山症候群;HIV関連認知症および神経障害(AIDSの神経学的症状も参照)。全前脳症;ハンチントン病およびその他のポリグルタミン反復疾患;水無脳症;水頭症;コルチゾール過剰症;低酸素症;免疫介在性脳脊髄炎;封入体筋炎;色素失調症;小児病;フィタン酸蓄積症;乳児レフサム病;点頭てんかん;炎症性ミオパチー;頭蓋内嚢胞;頭蓋内高血圧症;ジュベール症候群;カーンズ・セイヤー症候群;ケネディ病;キンスボーン症候群;クリッペル・ファイル症候群;クラッベ病;クーゲルベルグ・ウェランダー病病;クールー病;ラフォラ病;ランバート・イートン筋無力症候群;ランドウ・クレフナー症候群;延髄外側(ワレンベルク)症候群;学習障害;リー病;レノックス・ガストー症候群;レッシュ・ナイハン症候群;白質ジストロフィー;レビー小体型認知症;滑脳症;閉じ込め症候群;ルー・ゲーリック病(別名、運動ニューロン疾患または筋萎縮性側索硬化症);腰椎椎間板疾患;ライム病-神経学的後遺症;マチャド・ジョセフ病;巨大脳症;巨脳症;メルカーソン・ローゼンタール症候群;メニエール病;髄膜炎;メンケス病;異染性白質ジストロフィー;小頭症;片頭痛;ミラーフィッシャー症候群;軽度の脳卒中 ;ミトコンドリアミオパチー;メビウス症候群;若年性一側上肢筋萎縮症;運動ニューロン疾患;もやもや病;ムコ多糖症;多発梗塞性認知症;多巣性運動ニューロパチー;多発性硬化症およびその他の脱髄障害;起立性低血圧を伴う多系統萎縮症;筋ジストロフィー;重症筋無力症;びまん性脱髄性硬化症;乳児のミオクロニー脳症;ミオクローヌス;ミオパチー;先天性ミオトニア;ナルコレプシー;神経線維腫症;神経遮断薬悪性症候群;エイズの神経学的症状;ループスの神経学的後遺症;ニューロミオトニア;神経セロイドリポフスチン症;神経細胞移動障害;ニーマン・ピック病;オサリバン・マクラウド症候群;後頭神経痛;潜在的脊椎癒合不全の続発;大田原症候群;オリーブ橋小脳萎縮症;オプソクローヌス・ミオクローヌス;視神経炎;起立性低血圧;オーバーユース症候群;知覚異常;パーキンソン病;先天性パラミオトニア;腫瘍随伴疾患;激しい発作;パリー・ロムベルグ症候群;ペリツェウス・メルツバッハー病;周期性四肢麻痺;末梢神経障害;疼痛を伴う神経障害および神経障害性疼痛;遷延性の植物状態;広汎性発達障害;光くしゃみ反射;フィタン酸蓄積症;ピック病;圧迫神経;下垂体腫瘍;多発性筋炎;孔脳症;ポストポリオ症候群;帯状疱疹後神経痛(PHN);感染後脳脊髄炎;起立性低血圧;プラダー・ウィリ症候群;原発性側索硬化症;プリオン病;進行性疾患;顔面半側萎縮;進行性多巣性白質脳症;進行性硬化性ポリジストロフィー;進行性核上性麻痺;偽脳腫瘍;ラムゼイ・ハント症候群(I型およびII型);ラスムッセン脳炎;反射性交感神経性ジストロフィー症候群;レフサム病;反復運動障害;反復運動過多損傷;むずむず脚症候群;レトロウイルス関連脊髄症;レット症候群;ライ症候群;聖ウィトゥス舞踏病;サンドホフ病;シルダー病;裂脳症;中隔視神経形成異常症;揺さぶられっ子症候群;帯状疱疹;シャイ・ドレーガー症候群;シェーグレン症候群;睡眠時無呼吸;ソトス症候群;痙性;二分脊椎;脊髄損傷;脊髄腫瘍;脊髄性筋萎縮症;スティッフパーソン症候群;脳卒中;スタージ・ウェーバー症候群;亜急性硬化性全脳炎;くも膜下出血;皮質下動脈硬化性脳症;シデナム舞踏病;失神;脊髄空洞症;遅発性ジスキネジア;テイ・サックス病;側頭動脈炎;脊髄係留症候群;トムセン病;胸郭出口症候群;三叉神経痛;トッド麻痺;トゥレット症候群;一過性脳虚血発作;伝達性海綿状脳症;横断性脊髄炎;外傷性脳損傷;振戦;三叉神経痛;熱帯性痙性不全対麻痺;結節性硬化症;血管性認知症(多発梗塞性認知症);側頭動脈炎を含む血管炎;フォン・ヒッペル・リンドウ病(VHL);ワレンベルグ症候群;ウェルドニッヒ・ホフマン病;ウエスト症候群;むち打ち症;ウィリアムズ症候群;ウィルソン病;および、ゼルウェーガー症候群、が挙げられる。
【0157】
特定の実施形態において、疾患は疼痛性の病気である。「疼痛性の病気」としては、神経障害性疼痛(例えば、末梢神経障害性疼痛)、中枢性疼痛、求心路遮断性疼痛、慢性疼痛(例えば、慢性侵害受容性疼痛、および術後疼痛(例えば、股関節、膝または他の置換手術後に生じる疼痛)などの他の形態の慢性疼痛)、術前疼痛、侵害受容性受容体の刺激(侵害受容性疼痛)、急性疼痛(例えば、幻覚および一過性の急性疼痛)、非炎症性の疼痛、炎症性の疼痛、癌に関連する疼痛、創傷の疼痛、火傷の疼痛、術後の疼痛、医療処置に関連する疼痛、掻痒に起因する疼痛、膀胱痛症候群、月経前不快気分障害および/または月経前症候群に関連する疼痛、慢性疲労症候群に関連する疼痛、早期陣痛に関連する疼痛、薬物依存症からの離脱症状に関連する疼痛、関節痛、関節炎痛(例えば、結晶性関節炎、骨関節炎、乾癬性関節炎、通風性関節炎、反応性関節炎、関節リウマチ、またはライター関節炎に関連する疼痛)、腰痛(lumbosacral pain)、筋骨格痛、頭痛、片頭痛、筋肉痛、下背部痛、首痛、歯痛、歯/顎顔面痛、内臓痛など、が挙げられる。本明細書において企図される1つ以上の疼痛を伴う病気は、上記および本明細書で提供される様々な種類の疼痛の混合を含むことができる(例えば、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛、神経因性疼痛など)。いくつかの実施形態において、特定の疼痛が支配的である可能性がある。他の実施形態において、疼痛を伴う病気は、1つが優勢ではない2つ以上の種類の疼痛を含む。熟練した臨床医は、疼痛を伴う病気に基づいて、特定の対象に対して治療上有効な量を達成するための投与量を決定することができる。
【0158】
特定の実施形態において、疾患は精神障害である。「精神障害」との用語は、精神の疾患を意味し、米国精神医学会 ワシントンD.C.(1994)が発行した、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders - Fourth Edition (DSM-IV)に記載されている疾患および障害を含む。精神障害としては、不安障害(例えば、急性ストレス障害、広場恐怖症、全般性不安障害、強迫性障害、パニック障害、外傷後ストレス障害、分離不安障害、社会恐怖症、および特定の恐怖症)、小児障害(例えば、注意欠陥/多動性障害、行動障害、および反抗挑戦性障害)、摂食障害(例えば、神経性食欲不振症および神経性過食症)、気分障害(例えば、うつ病、双極性障害、気分循環性障害、気分変調性障害、および大うつ病性障害)、パーソナリティ障害(例えば、反社会性パーソナリティ障害、回避性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害、強迫性パーソナリティ障害、妄想性パーソナリティ障害、統合失調質パーソナリティ障害、統合失調症型パーソナリティ障害)、精神病性障害(例えば、簡単な精神病性障害、妄想性障害、統合失調感情障害、統合失調症様障害、統合失調症、および共有精神病性障害)、物質関連障害(例えば、アルコール依存症、アンフェタミン依存症、大麻依存症、コカイン依存症、幻覚剤依存症、吸入剤依存症、ニコチン依存症、オピオイド依存症、フェンシクリジン依存症、および鎮静剤依存症)、適応障害、自閉症、せん妄、認知症、多発性梗塞性認知症、学習および記憶障害(例えば、健忘症および加齢に関連する記憶喪失)、および、トゥレット障害、が挙げられる。
【0159】
特定の実施形態において、疾患は代謝障害である。「代謝障害」との用語は、炭水化物、脂質、タンパク質、核酸、またはそれらの組み合わせの正常な代謝の変化が関与する任意の障害を意味する。代謝障害は、代謝経路における欠乏または過剰のいずれかに関連しており、核酸、タンパク質、脂質、および/または炭水化物の代謝の不均衡をもたらす。代謝に影響を与える要因には、内分泌(ホルモン)制御系(例えば、インスリン経路、GLP-1、PYYなどを含む腸内分泌ホルモン)、神経制御系(例えば、脳内のGLP-1)などが含まれる。代謝障害としては、例えば、糖尿病(例えば、I型糖尿病、II型糖尿病、妊娠糖尿病)、高血糖症、高インスリン血症、インスリン抵抗性、および肥満が挙げられる。
【0160】
特定の実施形態において、疾患は、心血管疾患である。特定の実施形態において、疾患は、心血管疾患である。特定の実施形態において、疾患は、アテローム発生またはアテローム性動脈硬化症である。特定の実施形態において、疾患は、動脈ステント閉塞、心不全(例えば、うっ血性心不全)、冠状動脈疾患、心筋炎、心膜炎、心臓弁膜疾患、狭窄、再狭窄、ステント内狭窄、狭心症、心筋梗塞、急性冠症候群、冠状動脈バイパス移植、心肺バイパス処置、内毒素血症、虚血再灌流傷害、脳血管虚血(脳卒中)、腎臓再灌流傷害、塞栓症(例えば、肺、腎臓、肝臓、胃腸、または末梢肢の塞栓症)、または心筋虚血、である。
【0161】
特定の実施形態において、この方法は、それを必要とする対象に追加の治療剤を投与することをさらに含む。特定の実施形態において、追加の治療剤は、追加の医薬品である。特定の実施形態において、追加の治療剤は、追加の栄養補助食品である。本開示の医薬組成物および栄養補助食品組成物と、追加の治療剤とは、本開示の方法および使用において相乗効果を示し得る。
【0162】
別の態様において、本発明は、対象におけるエネルギーレベルを増加させるための、対象における倦怠感または眠気を軽減するための、または対象における覚醒を高めるための、方法であって、本明細書に記載の組成物、または、式(I):
【化51】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0163】
特定の実施形態において、エネルギーレベルを増加させるための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、エネルギーレベルを増加させるための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0164】
別の態様において、本発明は、対象における肥満を治療するための、対象における体重低下を引き起こすための、対象における代謝率を増加させるための、対象における食欲を低下させるための、または対象におけるエネルギー消費を増加させるための、方法であって、式(I):
【化52】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0165】
特定の実施形態において、肥満を治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、肥満を治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0166】
別の態様において、本発明は、対象における尿排泄量を増加させるための、対象におけるナトリウム排泄を増加させるための、または対象における浮腫を低減するための、方法であって、式(I):
【化53】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0167】
特定の実施形態において、尿排泄量を増加させるための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、尿排泄量を増加させるための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0168】
別の態様において、本発明は、対象における疼痛性障害を治療するための方法であって、式(I);
【化54】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0169】
特定の実施形態において、疼痛性障害を治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、疼痛性障害を治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0170】
別の態様において、疼痛性障害は、片頭痛、関節炎、頭痛、腰痛(back pain)、滑液包炎、慢性疼痛、急性疼痛、筋骨格痛、骨関節炎、乾癬性関節炎、関節リウマチ、または座骨神経痛である。別の態様において、疼痛性障害は、片頭痛である。別の態様において、疼痛性障害は、関節炎である。別の態様において、疼痛性障害は、頭痛である。別の態様において、疼痛性障害は、腰痛である。別の態様において、疼痛性障害は、滑液包炎である。別の態様において、疼痛性障害は、慢性疼痛である。別の態様において、疼痛性障害は、急性疼痛である。別の態様において、疼痛性障害は、筋骨格痛である。別の態様において、疼痛性障害は、骨関節炎である。別の態様において、疼痛性障害は、乾癬性関節炎である。別の態様において、疼痛性障害は、関節リウマチである。別の態様において、疼痛性障害は、坐骨神経痛である。別の態様において、疼痛性障害は、片頭痛または頭痛である。
【0171】
別の態様において、本発明は、対象における無呼吸を治療するための方法であって、式(I):
【化55】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0172】
特定の実施形態において、無呼吸を治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、無呼吸を治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0173】
別の態様において、無呼吸は睡眠時無呼吸である。別の態様において、睡眠時無呼吸は、閉塞性睡眠時無呼吸、中枢性睡眠時無呼吸、未熟児無呼吸発作、または複合型(complex)睡眠時無呼吸症候群である。別の態様において、無呼吸は、未熟児無呼吸発作である。別の態様において、対象は、新生児、早産児、未熟児、または低出生体重児である。別の態様において、対象は、成人である。
【0174】
別の態様において、本発明は、対象における低血圧を治療するための方法であって、式(I):
【化56】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0175】
特定の実施形態において、低血圧を治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、低血圧を治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0176】
別の態様において、低血圧は、起立性低血圧、食事性低血圧、または、起立性低血圧を伴う多系統萎縮症である。別の態様において、低血圧は、起立性低血圧である。別の態様において、低血圧は、起立性低血圧を伴う多系統萎縮症である。
【0177】
別の態様において、本発明は、対象における脳症を治療するための方法であって、式(I):
【化57】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0178】
特定の実施形態において、脳症を治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、脳症を治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0179】
別の態様において、脳症は、慢性外傷性脳症、グリシン脳症、橋本脳症、肝性脳症、高血圧性脳症、低酸素性虚血性脳症、毒性代謝性脳症、感染性脳症、尿毒症性脳症、またはウェルニッケ脳症である。別の態様において、脳症は、慢性外傷性脳症である。別の態様において、脳症は、グリシン脳症である。別の態様において、脳症は、橋本脳症である。別の態様において、脳症は、肝性脳症である。別の態様において、脳症は、高血圧性脳症である。別の態様において、脳症は、低酸素性虚血性脳症である。別の態様において、脳症は、毒性代謝性脳症である。別の態様において、脳症は、感染性脳症である。別の態様において、脳症は、尿毒症性脳症である。別の態様において、脳症は、ウェルニッケ脳症である。
【0180】
別の態様において、本発明は、対象における神経的または精神的な障害を治療するための方法であって、式(I):
【化58】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0181】
特定の実施形態において、神経的または精神的な障害を治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、神経的または精神的な障害を治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0182】
別の態様において、神経的または精神的な障害は、ナルコレプシー、アルツハイマー病、注意欠陥多動性障害(ADHD)、統合失調症、パーキンソン病、またはうつ病である。別の態様において、神経的または精神的な障害は、ナルコレプシーである。別の態様において、神経的または精神的な障害は、アルツハイマー病である。別の態様において、神経的または精神的な障害は、注意欠陥多動性障害(ADHD)である。別の態様において、神経的または精神的な障害は、統合失調症である。別の態様において、神経的または精神的な障害は、パーキンソン病である。別の態様において、神経的または精神的な障害は、うつ病である。
【0183】
特定の実施形態において、神経的または精神的な障害は、ナルコレプシーである。特定の実施形態において、ナルコレプシーを治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、ナルコレプシーを治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
特定の実施形態において、神経的または精神的な障害は、ADHDである。特定の実施形態において、ADHDを治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、ADHDを治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0184】
別の態様において、本発明は、対象における炎症性障害を治療するための方法であって、式(I):
【化59】
[式中、
各Yは、独立して、水素または重水素であり;および、
少なくとも1つのYは、重水素である。]
で示される化合物、または、その薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物、を対象に投与することを含む、方法、に関する。
【0185】
特定の実施形態において、炎症性障害を治療するための方法は、対象に、化合物14、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。別の特定の実施形態において、炎症性障害を治療するための方法は、対象に、化合物15、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物を投与することを含む。
【0186】
別の態様において、炎症性障害は、肺の炎症性障害である。別の態様において、炎症性障害は、喘息、慢性閉塞性肺障害(COPD)、肺線維症、または間質性肺疾患である。別の態様において、炎症性障害は、喘息である。別の態様において、炎症性障害は、慢性閉塞性肺障害(COPD)である。別の態様において、炎症性障害は、肺線維症である。別の態様において、炎症性障害は、間質性肺疾患である。
【0187】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の最大血漿中濃度(Cmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれと、実質的に同様である。
【0188】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の最大血漿中濃度(Cmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも低い。別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の最大血漿中濃度(Cmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、5%、10%、25%、または50%低い。
【0189】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の最大血漿中濃度の時間(Tmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも長い。
【0190】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の最大血漿中濃度の時間(Tmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、5%、10%、25%、50%、100%、200%、300%、または400%長い。
【0191】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の血漿半減期(t1/2)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも長い。
【0192】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の血漿半減期(t1/2)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、5%、10%、25%、50%、100%、200%、300%、または400%長い。
【0193】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、対象の中枢神経系(CNS)における式(I)の化合物の最大濃度(Cmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれと、実質的に同様である。
【0194】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、対象の中枢神経系(CNS)における式(I)の化合物の最大濃度(Cmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、5%、10%、25%、または50%低い。
【0195】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容されるその塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、対象の中枢神経系(CNS)における式(I)の化合物の最大濃度の時間(Tmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも長い。
【0196】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、対象の中枢神経系(CNS)における式(I)の化合物の最大濃度の時間(Tmax)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、5%、10%、25%、50%、100%、200%、300%、または400%長い。
【0197】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、血漿中の総全身曝露(AUC)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、5%、10%、25%、50%、100%、または200%大きい。
【0198】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の血漿中の総全身曝露(AUC)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも大きい。
【0199】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の中枢神経系における総全身曝露(AUC)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも、少なくとも、5%、10%、25%、50%、100%、または200%大きい。
【0200】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の中枢神経系における総全身曝露(AUC)は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれよりも大きい。
【0201】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の血漿中の総全身曝露(AUC)と、その化合物の中枢神経系における総全身曝露(AUC)との比率は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれと、実質的に同様である。
【0202】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、または溶媒和物の投与後の、式(I)の化合物の血漿中の総全身曝露(AUC)と、その化合物の中枢神経系における総全身曝露(AUC)との比率は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインのそれの、20%、15%、10%、5%、2%、または1%以内である。
【0203】
別の態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグの投与後に体験する副作用は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインの投与と比較して、軽減する。別の態様において、副作用は、不安、不眠症、胃腸障害(例えば、軟便、下痢、胃潰瘍、胃食道逆流など)、横紋筋融解症、依存症、高血圧、心拍数増加、心房細動、倦怠感、易怒性、神経質、不穏、吐き気、または筋肉振戦である。
【0204】
本明細書に記載の方法のいずれかにおいて、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインの投与と比較して、副作用が軽減される。別の態様において、副作用は、不安、不眠症、胃腸障害(例えば、軟便、下痢、胃潰瘍、胃食道逆流など)、横紋筋融解症、依存症、高血圧、心拍数増加、心房細動、倦怠感、易怒性、神経質、不穏、吐き気、または筋肉振戦である。
【0205】
別の態様において、水、および式(I)の化合物、またはその薬学的にまたは栄養補助食品として許容される塩、水和物、溶媒和物、組成物、またはプロドラッグを含む飲料の、消費の割合または頻度は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインを含む飲料の消費の割合と比較して、減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、同等の用量の同位体濃縮されていないカフェインを含む飲料の消費の割合と比較して、単位時間(例えば、日、週、または月)あたり、約10%~約80%減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、単位時間あたり約10%減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、単位時間あたり約20%減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、単位時間あたり約30%減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、単位時間あたり約40%減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、単位時間あたり約50%減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、単位時間あたり約60%減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、単位時間あたり約70%減少する。特定の実施形態において、飲料の消費の割合または頻度は、単位時間あたり約80%減少する。特定の実施形態において、単位時間は1日である。特定の実施形態において、単位時間は1週間である。特定の実施形態において、単位時間は1ヶ月である。
以下の代表的な実施例は、本発明を説明するのを助けることを意図しており、本発明の範囲を制限することを意図しておらず、またそのように解釈されるべきではない。実際、本明細書に示され記載されたものに加えて、本発明の様々な修正、およびその多くのさらなる実施形態は、以下の実施例および科学参考文献および本明細書に引用される特許文献を含む、本文書の全内容から、当業者に明らかになるであろう。さらに、特に断りのない限り、本明細書で引用される各参考文献の内容全体が、最先端技術を説明するのを助けるために、参照によって本明細書に組み込まれることが理解されるべきである。以下の実施例は、その様々な実施形態およびその均等物における本発明の実施に適合させることができる、重要な追加情報、例示およびガイダンスを含む。
【0206】
本発明のこれらおよび他の態様は、以下の実施例を考慮してさらに理解されるが、実施例は、本発明の特定の実施形態を説明することを意図しており、特許請求の範囲によって定義される範囲を制限することを意図していない、
【実施例】
【0207】
本明細書に記載の開示をより十分に理解するために、以下の実施例を示す。本出願で説明される合成例および生物学的例は、本明細書で提供される化合物、組成物、食品、飲料、および方法を説明するために提供され、それらの範囲を限定するものと決して解釈されるべきではない。
略語
AUCinf : 時間ゼロから無限大までの濃度-時間曲線下の面積
AUClast : 時間ゼロから最終定量可能濃度までの濃度-時間曲線下の面積
BQL : 定量限界未満
Cmax : 観測された最大濃度
CV : 変動係数
Hr : 時間
LC-MS/MS : 液体クロマトグラフィータンデム質量分析
LLOQ : 定量下限
Min : 分
n : サンプル数
NA : 不適用
No. : 番号
NR : 報告されない
QC : 品質管理
rpm : 1分あたりの回転数
SD : 標準偏差
Sec : 秒
Std : 標準
T1/2 : 終末相半減期
Tmax : 観測された最大濃度の時間
ULOQ : 定量の上限
v : 体積
【0208】
化合物
本明細書に記載される化合物には、それらの塩、水和物および溶媒和物が含まれる。それらには、プロセスの中間化合物か最終化合物かにかかわらず、本明細書のスキームで説明されるすべての化合物が含まれる。
【0209】
本発明の化合物は、天然源から得ることができるか、または有機合成の分野で知られている手段によって製造または改変して製造することができる。例えば、1-トリジューテロメチル-3,7-ジメチルキサンチン(1-trideuteromethyl-3,7-dimethylxanthine)(1-CD3-カフェイン)、3-トリジューテロメチル-1,7-ジメチルキサンチン(3-trideuteromethyl-1,7-dimethylxanthine)(3-CD3-カフェイン)、および、7-トリジューテロメチル-1,3-ジメチルキサンチン(7-trideuteromethyl-1,3-dimethylxanthine)(7-CDs-カフェイン)は、テオブロミン(theobromine)、1,7-ジメチルキサンチン、および、テオフィリン(theophylline)からそれぞれ合成でき、1,3,7-トリ-トリジューテロメチルキサンチン(1,3,7-tri-trideuteromethylxanthine)(1,3,7-[CD3]3-カフェイン)は、キサンチンから、次の一般的な手法で合成できる。100mgのキサンチンまたはジメチルキサンチンを入れた5mLのアセトン:水(1:1)の撹拌溶液に、5mLの0.5N水酸化ナトリウム、および50μLのヨウ化トリジューテロメチル(trideuteromethyl iodide)を加える。1時間後および2時間後に、さらに50μLのヨウ化トリジューテロメチル(trideuteromethyl iodide)を加える。溶液を室温で4~6時間放置する。次いで、アセトンを除去し(窒素流)、10mLの水を加える。生成物を酢酸エチルで水溶液から抽出し、エタノールで3回再結晶させる。M.G. Horning,J. Nowlin, J-P. Thenot, and O.J. Bouwsma, 「Effect of Deuterium Substitution on the Rate of Caffeine Metabolism」, Stable Isotopes, Proceedings of the Third Internatinoal Conference, 1979, 379、を参照。また、J. B. Falconnet, J. L. Brazier and M. Desage, J Label Compd Radiopharm, 1986, 23, 267、を参照。
【0210】
必要に応じて、生成物による競合を最小化する、反応条件を最適化するための方法は、当技術分野で知られている。反応の最適化とスケールアップは、高速並列合成装置(high speed parallel synthesis equipment)およびコンピューター制御マイクロリアクターを有利に利用することができる(例えば、Design And Optimization in Organic Synthesis, 2nd Edition, Carlson R, Ed, 2005; Elsevier Science Ltd.; Jahnisch, K et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 2004 43:406;およびその中の参考文献)。追加の反応スキームおよびプロトコルは、市販の構造検索可能なデータベースソフトウェア、例えば、SciFinder(商標)(アメリカ化学会のCAS部門)、およびCrossFire Beilstein(商標)(Elsevier MDL)を使用して、あるいは、Google(商標)などのインターネット検索エンジン、または米国特許商標庁のテキストデータベースなどのキーワードデータベースを用いた適切なキーワード検索によって、当業者より、決定され得る。
【0211】
カフェインおよびD9-カフェイン(化合物14)は、Sigma-Aldrichから購入し、受領時に室温で保存した。
【0212】
実施例1
薬物動態(PK)試験設計
絶食したオスのSprague-Dawleyラットの2つの群(1群あたり12匹の動物)に、カフェインを含む脱イオン水(群1)、またはD9-カフェインを含む脱イオン水(群2)を、標的用量レベル2mg/kgで、経口投与で単回投与した。
【0213】
投与前および投与後0.25、0.5、1、2、3、4、6、8、10、12、および14時間の時点で、一連の血液サンプルを、群ごとに3匹の動物から収集した。最後のサンプルを最終採血として、個々の動物から3つ以下の血液サンプルを収集した。最終の脳サンプルを、投与後1、4、8、および14時間で、群ごとに3匹の動物から収集した。血液サンプルを、ヘパリンナトリウムを含むチューブに収集し、血漿用に処理し、バイオアナリシスまで凍結保存した。最終採血後に脳サンプルを採取し、生理食塩水ですすぎ、バイオアナリシスまで凍結保存した。
【0214】
血漿および脳サンプルを、液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)法を用いて、カフェインおよびD9-カフェイン(化合物14)の濃度について分析した。ノンコンパートメント薬物動態パラメーターの推定値は、平均血漿中濃度-時間のデータから計算した。
【0215】
結果は、D9-カフェイン(化合物14)が、インビボにおいて、対応する用量のカフェインよりも、高い全身曝露(AUCによって測定)、および、長い半減期を提供することを実証している。
【0216】
抽出方法、LCとMSの条件、およびデータ分析
表1は、抽出方法、液体クロマトグラフィー(LC)および質量分析(MS)の条件、ならびに使用したデータ分析方法をまとめている。
【表1】
【0217】
投与製剤の調製
投与製剤は、投与の日に調製した。
【0218】
群1の場合、投与製剤は、カフェイン(10.00mg)を脱イオン水(49.778g)に加え、ボルテックス混合および超音波処理することにより、0.2mg/mLの標的濃度で調製した。
【0219】
群2の場合、投与製剤は、D9-カフェイン(10.04mg)を脱イオン水(49.792g)に加え、ボルテックス混合および超音波処理することにより、0.2mg/mLの標的濃度で調製した。
【0220】
投与後、製剤を-80℃のフリーザーに保管した。
【0221】
ラットの順応とハウジング
オスのSprague-Dawleyラットを2019年3月18日にEnvigo RMSから受領した。3日間の順応期間の後、24匹のオスを許容可能な健康状態に基づいて試験に割り当てた。試験に割り当てられた動物は、尾部のマーキング(消えないインク)とケージカードによって個々のものとして識別化した。
【0222】
動物は、Innovive(商標)使い捨てマイクロアイソレーターケージ(ケージあたり1~3匹の動物)に収容した。Teklad GlobalDietsTM(Envigo)18%Protein Rodent Diet 2018、および水道水を、投与前の夕方まで自由に与えた。用量投与前に、動物を一晩絶食させた。
【0223】
動物の4分の1を、20℃~26℃(68°F~79°F)の温度、30%~70%の相対湿度、および毎時少なくとも10回の変化の空気流で、維持した。明暗サイクルは12時間間隔で設定したが、試験手順の実施のためにサイクルを中断した。
【0224】
最終血液サンプルの収集後、安楽死に関する米国獣医協会ガイドライン(現在の版)に従って、試験動物を二酸化炭素窒息によって安楽死させた。
【0225】
用量投与
用量投与前に動物を一晩絶食させた。水は自由に与えられた。4時間のサンプルを収集した後、食事を戻した。オスのSprague-Dawleyラットの2つの群(群あたり12匹の動物)に、カフェインを含む脱イオン水(群1)、または、D9-カフェイン(化合物14)を含む脱イオン水(群2)を、2mg/kgの標的用量レベルで、単回投与した。
【0226】
投与の前に、各動物の体重を記録した。投与量(0.001mLに四捨五入)は、前処理の体重(kg)、および10mL/kgの投与体積に基づいて計算した。経口投与を、ボールチップの給餌針を使用して行った。各動物に投与する直前および直後に、投与シリンジの重量を測定し、シリンジの重量の差から各動物に投与された製剤の量を決定した。
【0227】
サンプルの収集と処理
一連の血液サンプル(~300μL)を、投与前、および投与後0.25、0.5、1、2、3、4、6、8、10、12、および14時間において、時点ごとに群ごとに3匹の動物からヘパリンナトリウムを含むチューブに収集した。採血は各動物から3回行い、最後の採血とともに動物の屠殺を行った。血液サンプルは、湿った氷上に保存し、採取後30分以内に遠心分離(3500g、5℃で10分間)により血漿用に処理した。血漿サンプルをマトリックスチューブに移し、分析まで-80℃の温度を維持するように設定されたフリーザーに保存した。
【0228】
1、4、8、および14時間の採血の直後に、3匹の動物/群を安楽死させ、各ラットから脳を解剖した。脳を生理食塩水ですすぎ、乾燥させ、あらかじめ秤量したコニカルチューブに入れ、液体窒素で瞬間冷凍した。脳重量を各サンプルについて計算した。脳を-80℃の温度を維持するように設定されたフリーザーに保管した。
【0229】
バイオアナリシス
ラットの血漿および脳サンプルを、適正なLC-MS/MS法を用いて、カフェインおよびD9-カフェイン(化合物14)の濃度について分析した。表1に抽出手順と分析方法の詳細を示す。
【0230】
薬物動態分析
薬物動態パラメーター推定値は、名義的なサンプリング時間とノンコンパートメント法を用いて、組み合わせた動物血漿データから生成された、カフェインおよびD9-カフェイン(化合物14)の血漿中濃度-時間データから計算した。濃度-時間データを分析し、ソフトウェアWinNonlin Phoenix バージョン6.3(Pharsight)を使用して、血管外(強制経口投与)投与血漿分析モデル(200)に適合させた。評価した薬物動態パラメーターには、適宜、T1/2(終末半減期);Tmax(ピーク濃度の時間);Cmax(ピークまたは最大の濃度);AUClast(時間ゼロから最後の正のY値の時間までから計算)、および、AUCINF(ゼロから無限大で計算した、分析物濃度-時間線下の面積)、が含まれる。
【0231】
血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)は、線形台形公式を用いて推定した。最後に観測可能な濃度(Clast)の時間(Tlast)までの面積は、AUClastとして報告される。無限大に外挿されたAUC(AUCINF)は、AUClastとClast/λzの比率を加えることによって推定した。ここで、λzは、最終速度定数である。見かけのT1/2は、最小3つの血漿中濃度-時点で定義される、濃度-時間曲線の対数線形終末期の傾きを用いて、計算した。半減期は、rの2乗で測定される回帰直線の相関が、概算したときに≧0.9の場合に、報告される。
【0232】
結果
用量投与
オスのSprague-Dawleyラットの2つの群(群あたり12匹の動物)に、カフェインを含む脱イオン水(群1)、または、D9-カフェインを含む脱イオン水(群2)を、2mg/kgの標的用量レベルで、単回投与した。
【0233】
カフェイン(群1)で処置したラットでは、投与された用量は、重量分析で、名義的な(nominal)濃度に基づいて決定し、1.970~2.023mg/kg(-1.48%~1.21%のドーズ変動)の範囲であった。D9-カフェインで処置したラット(群2)では、投与された用量は、重量分析で名義的な濃度に基づいて決定し、1.971~2.017mg/kg(-1.43~0.85%のドーズ変動)の範囲であった。表2に用量投与データを報告する。
【表2】
【0234】
サンプルの収集と処理
次の例外を除いて、サンプルは、計画した時間の5%以内に得た:動物No.1の0.5時間(11.61%)の血液サンプル、および、動物No.1(8.19%)、No.2(7.47%)、No.3(7.06%)、No.4(7.39%)、No.5(8.00%)、およびNo.6(6.72%)の1時間の脳サンプル。
【0235】
血漿中の濃度
表3に、オスのSprague-Dawleyラットへのカフェインの経口(強制)投与後の血漿中の平均カフェイン濃度をまとめ、表4に、個々の動物のデータを報告する。表5に、オスのSprague-DawleyラットへのD9-カフェイン(化合物14)の経口(強制)投与後の血漿中の平均D9-カフェイン(化合物14)濃度をまとめている。表6に、個々の動物のデータを報告する。
図1に、カフェインおよびD9-カフェインの平均の血漿中濃度-時間プロファイルをプロットしている。
【0236】
2mg/kgのカフェインまたはD9-カフェイン(化合物14)の投与後、カフェインまたはD9-カフェイン(化合物14)の測定可能な血漿中濃度が、投与後14時間までの各時点で、評価したすべての動物で検出された。
表3-群1:標的用量レベル2mg/kgで、絶食したオスのSprague-Dawleyラットにカフェインを経口(強制)投与した後の、血漿中の平均(n=3/時点)カフェイン濃度
【表3】
表4-群1:2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-Dawleyラットにカフェインを経口(強制)投与した後の、血漿中のカフェイン濃度
【表4】
表5-群2:2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-DawleyラットにD9-カフェインを経口(強制)投与した後の、血漿中の平均(n=3/時点)D9-カフェイン濃度
【表5】
表6-群2:2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-DawleyラットにD9-カフェインを経口(強制)投与した後の、血漿中のD9-カフェイン濃度
【表6】
【0237】
脳中の濃度
表7に、オスのSprague-Dawleyラットへのカフェインの経口(強制)投与後の脳中の平均カフェイン濃度をまとめている。表8に、個々の動物のデータを報告する。表9に、オスのSprague-DawleyラットへのD9カフェイン(化合物14)の経口(強制)投与後の脳中の平均D9-カフェイン(化合物14)濃度をまとめている。表10に、個々の動物のデータを報告する。
図1に、カフェインおよびD9-カフェイン(化合物14)の平均の脳中濃度-時間プロファイルを示す。
【0238】
2mg/kgのカフェインまたはD9-カフェイン(化合物14)の投与後、カフェインまたはD9-カフェイン(化合物14)の測定可能な脳中濃度が、投与後14時間までの各時点で、評価したすべての動物で検出された。
表7-群1:2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-Dawleyラットにカフェインを経口(強制)投与した後の、脳中の平均(n=3/時点)カフェイン濃度
【表7】
表8-群1:2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-Dawleyラットにカフェインを経口(強制)投与した後の、脳中のカフェイン濃度
【表8】
表9-群2:2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-DawleyラットにD9-カフェインを経口(強制)投与した後の、脳中の平均(n=3/時点)D9-カフェイン濃度
【表9】
表10-群2:2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-DawleyラットにD9-カフェインを経口(強制)投与した後の、脳中のD9-カフェイン濃度
【表10】
【0239】
薬物動態
オスのSprague-DawleyラットへのカフェインまたはD9-カフェイン(化合物14)の経口投与後の、カフェインおよびD9-カフェイン(化合物14)の平均薬物動態パラメーター推定値を、表11に血漿について、表12に脳について、報告する。
【0240】
カフェインを2mg/kgで経口投与後、血漿中のT1/2、Cmax、およびAUClastは、それぞれ、1.9時間、2600ng/mL、および16000時間*ng/mL、であった。D9-カフェイン(化合物14)を2mg/kgで経口投与後、血漿中のT1/2、Cmax、およびAUClastは、それぞれ、5時間、2400ng/mL、および22000時間*ng/mL、であった。D9-カフェイン(化合物14)は、血漿中の対応する用量のカフェインよりも、高いAUC曝露と長い半減期を提供した。
【0241】
カフェイン(MW=195.1)、およびD9-カフェイン(MW=204.1)の分子量の違いにより、カフェインよりも少ない分子のD9-カフェインが2mg/kgの用量レベルで投与された。表13に、血漿中の、分子量補正したCmax、AUClast、およびAUCinfの値を示し、カフェインとD9-カフェイン(化合物14)を比較できるようにした。血漿Cmax値は、D9-カフェイン(化合物14)とカフェインの間で類似していたが(Cmax,corr比率0.97)、D9-カフェイン(化合物14)に対する総全身曝露(AUCinf)は、約77%高かった(AUCinf,corr比率1.77)。
【0242】
カフェインを2mg/kgで経口投与後、脳中のCmaxおよびAUClastは、それぞれ、1900ng/mLおよび11000hr*ng/mL、であった。D9-カフェイン(化合物14)を2mg/kgで経口投与後、脳中のCmaxおよびAUClastは、それぞれ、1600ng/mLおよび16000hr*ng/mLであった。血漿と同様に、D9-カフェイン(化合物14)は、脳中の対応する用量のカフェインよりも、高いAUC曝露を提供した。脳/血漿のAUClast比率は類似しており、カフェインおよびD9-カフェイン(化合物14)で、それぞれ、0.69および0.73であった。
【0243】
表14に、脳中の、分子量補正したC
maxおよびAUC
lastの値を示す。脳中のC
max値は、カフェインよりもD9-カフェイン(化合物14)の方がわずかに低かったが(C
max,corr比率0.88)、これらの違いは、評価された時点の数が少ないこととT
maxの違いに関連している可能性がある。しかしながら、D9-カフェイン(化合物14)に対する総脳曝露(AUC
last,corr)は、カフェインよりも、約52%高かった(AUC
last,corr比率1.52)。
表11- 2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-DawleyラットにカフェインまたはD9-カフェインを経口(強制)投与した後の、カフェインおよびD9-カフェインの血漿中薬物動態パラメーター
【表11】
表12- 2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-DawleyラットにカフェインまたはD9-カフェインを経口(強制)投与した後の、カフェインおよびD9-カフェインの脳中薬物動態パラメーター
【表12】
表13- 2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-DawleyラットにカフェインまたはD9-カフェインを経口(強制)投与した後の、カフェインおよびD9-カフェインの分子量補正血漿中薬物動態パラメーター
【表13】
表14- 2mg/kgの標的用量レベルで、絶食したオスのSprague-DawleyラットにカフェインまたはD9-カフェインを経口(強制)投与した後の、カフェインおよびD9-カフェインの分子量補正脳中薬物動態パラメーター
【表14】
【0244】
実施例2
以下の試験により、急性経口投与とそれに続くSmartCube(商標)試験を用いて、ナイーブC57/Bl6マウスにおける、化合物14のCNS様活性を評価した。
【0245】
実験計画
Taconic Laboratories(NY、ジャーマンタウン)から得たオスのC57/Bl6マウスを使用した。受領後、マウスを、ケージあたり4匹のマウスで、OPTIマウス換気ケージに群で収容した。試験前に少なくとも1週間、マウスをコロニー室に順応させ、その後、約8週齢で試験した。試験の開始前に、すべての動物を、検査し、取り扱い、および体重を測定し、十分な健康と適合性を確保し、操作に関連する非特異的なストレスを最小限にするようにした。試験の過程で、12/12の明/暗サイクルを維持した。室温は20~23℃で、相対湿度を30~70%に維持した。試験期間中、食べ物と水を自由に与えた。
【0246】
化合物14を、0.3、1、3、10、20、および30mg/kgで試験した。化合物を脱イオン水で製剤化し、試験の60分前に、10mL/kgの用量で経口投与した。各処置群には、1群あたり12匹の動物が含まれた。SmartCube(商標)テストセッションを45分間続けた。
【0247】
SmartCube(商標)システムは、同じ試験環境における多数の自発的行動およびチャレンジへの応答を測定するように設計されており、結果よく測定することができる。ハードウェアは、力覚センサーと、行動を誘発するための多くの嫌悪刺激を含んでいる。3台の高解像度ビデオカメラにより、テスト期間全体を通して、SmartCube(商標)装置(SC)内のマウスの継続した3Dビューが提供される。45分間のテストセッション中、マウスは一連のチャレンジにさらされる。キューブは、各実施の間にクリーンにされる。
【0248】
参照データセットを構築するために、試験の15分前に薬物を注射し、試験セッションの過程で、複数のチャレンジを与えた。被験体のデジタルビデオを、コンピューターセグメンテーションアルゴリズムによって処理し、幾何学的モデルを各マウスのフレーム画像に適合させた。次いで、得られた適合パラメーターを、行動分類アルゴリズムを用いて分析し、飼育(rearing)、運動(locomotion)、および不動(immobility)などの行動状態を抽出した。このようにして得られたデータを使用して、既知の参照化合物の薬剤シグネチャを定義し、試験サンプルを比較できる、治療クラスシグネチャを確立した。データマイニングの取り組みでは、確率密度ベイズモデルおよび決定木など、いくつかの分析手法を利用する。アルゴリズムは、グルーミング(grooming)、飼育(rearing)などの行動状態の頻度と期間、およびテストセッション中に取得された他の多くの特徴を含む~2,600個の測定値を考慮する。
【0249】
クラスおよびサブクラス分析のために、参照データセットを、複数の薬物クラスにおける数百の薬物用量から、それに加えて、異なるタイプのビヒクルのみを与えられた対照群から、構築した。薬物クラスは、サブクラスに分けられる。各参照薬物を、マウスにおいてその薬物に適した複数の用量でテストした。最高のパフォーマンスを発揮する分類分けを評価テストから選択し、2つの別のタイプの分類分けを構築し、これにより、薬物クラスとサブクラスのレベルで独立した予測がなされる。試験薬物の行動のシグネチャを、これらの分類分けを用いて評価し、潜在的な治療的有用性を予測した。分類の結果を、クラスとサブクラスの棒グラフとして表示する。
【0250】
結果
図2に、ビヒクルおよびすべての化合物のクラスおよびサブクラス分析を示す。全部のクラスおよびサブクラスの凡例については、
図3を参照されたい。化合物14は、0.3、1、および3mg/kgの用量で、行動的に不活性であった。これらの用量での優勢なクラスおよびサブクラスのシグネチャは、白いバーに見られるようにビヒクル様であった。10mg/kgの用量は、混合されているが主に「不明な」クラスおよびサブクラスのシグネチャを示した。シグネチャのこの不明な部分は、化合物は活性であるが、分類体系が、ビヒクルとの違いを検出したものの、特定の特徴またはパターン(新規か、または低用量で示される不十分な強度の変化のいずれか)をCNSクラスに確実に割り当てることができなかったことを示している。20mg/kgでは、クラス分析は、依然として精神刺激薬/ADHDのようなシグネチャと混合した優勢な「不明な」シグネチャを示したが、サブクラスは、優勢な精神刺激薬/ADHDシグネチャを示した。明確な精神刺激薬/ADHDのシグネチャは、30mg/kgで、クラスとサブクラスの両方で示された。20および30mg/kgで見られるこの精神刺激薬/ADHD様のシグネチャは、ドーパミン再取り込み阻害剤およびモダフィニルのシグネチャと類似していた。
【0251】
実施例3
以下の試験により、ヒト肝細胞におけるカフェインおよび化合物14の代謝安定性および代謝産物形成を評価した。
【0252】
凍結保存されたヒト肝細胞を解凍し、50mlのInVitro GRO HT培地に懸濁した。細胞を遠心分離し(50g、5分)、lnVitro GRO KHB培地(タンパク質を含まない)に再懸濁した。細胞密度と生存率を、トリパンブルー排除法によって決定した。試験化合物(カフェイン、化合物14、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン、D6-テオフィリン、およびD6-テオブロミン)のストック溶液を、DMSOで調製し、インキュベーションにスパイクする前に、インキュベーション培地に希釈した。
【0253】
機器:Waters Acquity UPLC + Waters TQ-Sトリプル四重極MS;カラム:Phenomenex Kinetex Biphenyl (2.1 × 100 mm, 1.8 μm)カラム,ガードフィルター付き;ソフトウェア:MassLynx 4.2。
【0254】
サンプルを、LC/MS/MSによって、0、30、60、90、および120分(肝細胞あり、および、肝細胞なし)で分析し、基質の減少、および代謝産物テオフィリン、テオブロミンおよびパラキサンチンの形成をモニタリングした。ヒト肝細胞またはバッファー中のカフェインまたは化合物14の明らかな消失は観測されず、観測された代謝物レベルは低かった。最も多い代謝物は、パラキサンチンであり、120分の時点での濃度は、非標識カフェインで26.6nMであり、化合物14で6.3nM(D6-パラキサンチン)であった。同様に、120分の時点で、テオフィリンは、約1.1nMの濃度であり、D6-テオフィリンは、約0.4nMの濃度であった。テオブロミンは、どのインキュベーションでも検出されなかった。これに基づくと、重水素標識は、カフェインの代謝反応速度を低下させることがわかるが、形成される代謝物の比率に影響を与えないようである。
【0255】
実施例4
単回経口投与後の健康な男性および女性の被験者における、カフェイン対d9-カフェインの第1相薬物動態評価
【0256】
研究の目的には、(i)カフェインとd9-カフェインの血漿中薬物動態(PK)、およびそれらの4つの主要代謝物:パラキサンチン(1,7-ジメチルキサンチン)、テオブロミン(3,7-ジメチルキサンチン)、テオフィリン(1,3-ジメチルキサンチン)およびTMU(1,3,7-トリメチル尿酸)との間の、薬物動態関係を評価すること;(ii)経口投与後の血漿中のカフェインおよびその代謝物のPKの特性を調べること;(iii)経口投与後の血漿中のd9-カフェインおよびその代謝物のPKの特性を調べること;および、(iv)血圧、心拍数、心調律、および呼吸数に対する、カフェインおよびd9-カフェインの薬理学的効果を評価すること、が含まれる。
【0257】
研究の探索的目的は、薬理学的効果の測定として、覚醒に対する、カフェインとd9-カフェインとの間の関係を評価することを含む。探索的目的には、さまざまな行動測定法が含まれ、それには、(i)トレイル・メイキング・テスト(例えば、Bowie, C.R.C.R; P.D.P.D Harvey (2006)「Administration and interpretation of the trail making test」Nature Protocols. 1 (5): 2277-2281 参照);(ii)ストループ・カラーワード・テスト(例えば、Scarpina F.およびTagini S. (2017)「The Stroop Color and Word Test」Front. Psychol. 8:557 参照);および、(iii)スタンフォード眠気尺度(例えば、Hoddes E. (1972)「The development and use of the stanford sleepiness scale (SSS)」Psychophysiology. 9 (150) 参照)、が含まれる。
【0258】
本研究は、被験者が以下の治療シーケンスにランダム化される、無作為化、二重盲検、2部、2期間のクロスオーバー研究である。16人の被験者は、各パートについてほぼ同じ数の2つの群において処置される。被験者群には、男性と女性の被験者の合理的な分配が含まれ、群ごとに2~3の代謝の遅い者が含まれ得る。本研究では、4つの処置:パート1:カフェイン50mg経口、およびd9-カフェイン50mg経口(モル当量として);および、パート2:カフェイン250mg経口、およびd9-カフェイン250mg経口(モル当量として)、が評価される。
【0259】
被験者は、基準に基づいて選択することができ、その基準として:(i)CYP1A2*1AまたはCYP1A2*1F多形に関して、それぞれ、カフェインの「速い」または「遅い」代謝者としての分類;(ii)投与前48時間以内の、既知のCYP1A2阻害物質(例えば、アルテミシニン、アタザナビル、シメチジン、シプロフロキサシン、エノキサシン、エチニルエストラジオールなど)、または既知のCYP1A2誘導物質(例えば、バルビツール酸塩、アブラナ科の野菜、グリルした肉、カルバマゼピン、プリミドン、リファンピン、喫煙)の、摂取/使用;(ii)投与前の少なくとも3ヶ月間のニコチン含有製品の使用;(iii)アルコールの使用または依存の履歴;(iv)カフェインの大量摂取の履歴;(v)投与前48時間以内の、栄養補助サプリメント、ジュース、ハーブ製剤、またはさまざまな薬物代謝酵素およびトランスポーターに影響を与え得るその他の食品または飲料(例えば、アルコール、グレープフルーツ、グレープフルーツジュース、グレープフルーツ含有飲料、アップルまたはオレンジジュース、カラシナ科の野菜(例えば、ケール、ブロッコリー、クレソン、カラードグリーン、コールラビ、芽キャベツ、カラシナ)、炭火で焼かれた肉)の、摂取/使用;投与前4週間以内の、セント・ジョンズ・ワートを含むハーブ製剤の摂取;(vi)投与前2週間以内の、経口避妊薬を除く、処方薬、または市販薬(OTC)の、摂取/使用;(vii)投与前1週間以内の、激しい運動の関与(例えば、マラソンランナー、長距離サイクリスト、ウェイトリフター);(viii)出血性疾患、深部静脈血栓症、または血栓塞栓性疾患の病歴;(ix)臨床的に重大で異常なスクリーニング血液検査結果、または再発性感染症、または、以下のいずれかが観察される場合(PIによる臨床的有意性の評価に関係なく):ヘモグロビン<11g/dL(女性)または<13g/dL(男性)(<100g/L)、絶対好中球数<2000/mm3、血小板<135×109/L、研究参照値内(または3×ULN)のAST、研究参照値内(または3×ULN)のALT;(x)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎表面抗原(HBsAg)、C型肝炎抗体(HCV)、またはCOVID-19の陽性スクリーニング結果;(xi)90/40mmHg未満または140/90mmHgを超える着座での血圧;および、(xii)推定の糸球体濾過量(eGFR)<80mL/分、が挙げられる。
【0260】
均等物と範囲
特許請求の範囲において、「a」、「an」、および「the」などの語句は、断りのない限り、あるいは文脈から明らかでない限り、1つまたは複数を意味し得る。グループの1つ以上のメンバー間に「または」を含む請求項または説明は、断りのない限り、あるいは文脈から明らかでない限り、グループメンバーのうちの1つ、複数、またはすべてが、所与の物または方法に、存在し、用いられ、あるいは関連していることが充足されるとみなされる。本発明は、グループの正確に1つのメンバーが、所与の物または方法に、存在するか、用いられるか、あるいは関連する、実施形態を含む。本発明は、グループの複数またはすべてのメンバーが、所与の物または方法に、存在するか、用いられるか、あるいは関連する、実施形態を含む。
【0261】
さらに、本発明は、リストされた請求項の1つ以上からの、1つ以上の、限定、要素、条項、および説明用語が、別の請求項に導入された、すべての変形、組み合わせ、および配列を包含する。例えば、別の請求項に従属する請求項は、同じベースの請求項に従属する他の請求項に見られる1つ以上の限定を含めるように修正することができる。要素が、リストとして提示される場合、例えば、マーカッシュ・グループの形式では、要素の各サブグループも開示され、任意の要素をグループから取り除くことができる。一般に、本発明または本発明の態様が、特定の要素および/または特徴を含むと述べられる場合、本発明の特定の実施形態または本発明の態様は、そのような要素および/または特徴から構成されるか、または本質的に構成されるものと、理解されるべきである。簡単にする目的で、それらの実施形態は、本明細書においてその言葉どおりに具体的に記載されていない。「含む(comprising)」、「含む(including)」、および「含む(containing)」との用語は、オープンであることが意図されており、追加の要素またはステップを含めることが許容されることにも留意されたい。範囲が与えられた場合、エンドポイントが含まれる。さらに、断りのない限り、あるいは文脈および当業者の理解から明らかでない限り、範囲として表される値は、任意の特定の値、または、文脈において明らかに他の事項を示さない限り、本発明の異なる実施形態において述べられた範囲内から、その範囲の下限の10分の1の単位までのサブの範囲、とすることができる。。
【0262】
本出願は、様々な発行された特許、公開された特許出願、ジャーナル記事、および他の刊行物を参照し、これらはすべて、参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた参考文献のいずれかと本明細書との間に矛盾がある場合は、明細書が優先するものとする。さらに、先行技術に該当する本発明の任意の特定の実施形態は、請求項のいずれか1つまたは複数から明示的に除外することができる。そのような実施形態は当業者に知られているとみなされるので、その除外が本明細書に明示的に記載されていなくても、それらは除外することができる。本発明の任意の特定の実施形態は、先行技術の存在に関連するかどうかにかかわらず、理由を問わず、請求項から除外することができる。
【0263】
当業者は、本明細書に記載の特定の実施形態に対する多くの均等物を、ルーチンを超えない実験を使用して、認識し、または確認することができるであろう。本明細書に記載の本実施形態の範囲は、上記の明細書に限定されることを意図するものではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲に記載されるものである。当業者は、以下の特許請求の範囲で定義されるように、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、この説明に対する様々な変更および修正を行うことができることを理解するであろう。