(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】商品に対する顧客のレビューを収集する方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0282 20230101AFI20241118BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20241118BHJP
G06Q 30/0217 20230101ALI20241118BHJP
【FI】
G06Q30/0282
G06Q30/0207 328
G06Q30/0217
(21)【出願番号】P 2024028383
(22)【出願日】2024-02-28
【審査請求日】2024-02-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524076556
【氏名又は名称】株式会社ReviCo
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】高橋 直樹
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-062469(JP,A)
【文献】特開2022-173835(JP,A)
【文献】特開2005-216062(JP,A)
【文献】特開2001-325397(JP,A)
【文献】特開2002-049721(JP,A)
【文献】特開2004-213504(JP,A)
【文献】国際公開第2001/097110(WO,A1)
【文献】“レビュー投稿ポイントプレゼント企画”,価格.com,2023年02月19日,https://web.archive.org/web/20230219183540/https://kakaku.com/present/review/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に対する顧客のレビューを収集する情報処理装置が行う方法であって、
前記顧客による前記商品に対する前記レビューの投稿を受け付ける投稿受付工程と、
一の前記顧客による一の前記商品に対する一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客識別情報と、当該一の商品を示す商品識別情報とを含んだ投稿情報を生成する投稿情報生成工程と、
一の前記顧客が投稿した前記レビューについて前記投稿情報が生成される場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する応募情報生成工程と、
一の前記懸賞について生成した複数の前記応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の前記顧客を抽選により決定する抽選工程とを有し、
前記応募情報生成工程は、販売元が異なる2以上の前記商品に対応した2以上の前記投稿情報の各々について、一の前記懸賞への応募を示す前記応募情報を生成することを含
み、
一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、予め定められた評価基準に従って当該一のレビューを評価するレビュー評価工程を有し、
前記投稿情報生成工程は、一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューに対する前記評価の結果を示す評価情報を含んだ前記投稿情報を生成することを含み、
前記応募情報生成工程は、前記抽選工程における当選確率を調整する確率調整情報であって、前記投稿情報に含まれる前記評価情報に応じて前記当選確率を変化させるための前記確率調整情報を生成することを含み、
前記抽選工程は、一の前記顧客の前記投稿情報に含まれる前記確率調整情報に応じて当該一の顧客の前記当選確率が調整されるように前記当選者の抽選を行うことを含み、
前記レビュー評価工程は、
前記レビューの文章が、前記商品の販売者に対する前記顧客の文章として意味の通じるものであるか判定する第1判定を行うように大規模言語モデルへ指示を与える第1プロンプトを生成することと、
生成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに提供し、当該第1プロンプトに応じて前記大規模言語モデルが行った前記第1判定の結果を取得することと、
前記レビューが意味の通じない文章であるとの前記第1判定の結果が取得された場合、逆の判定結果が取得されるときよりも前記評価を低くすることとを含む、
方法。
【請求項2】
商品に対する顧客のレビューを収集する情報処理装置が行う方法であって、
前記顧客による前記商品に対する前記レビューの投稿を受け付ける投稿受付工程と、
一の前記顧客による一の前記商品に対する一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客識別情報と、当該一の商品を示す商品識別情報とを含んだ投稿情報を生成する投稿情報生成工程と、
一の前記顧客が投稿した前記レビューについて前記投稿情報が生成される場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する応募情報生成工程と、
一の前記懸賞について生成した複数の前記応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の前記顧客を抽選により決定する抽選工程とを有し、
前記応募情報生成工程は、販売元が異なる2以上の前記商品に対応した2以上の前記投稿情報の各々について、一の前記懸賞への応募を示す前記応募情報を生成することを含
み、
一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、予め定められた評価基準に従って当該一のレビューを評価するレビュー評価工程を有し、
前記投稿情報生成工程は、一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューに対する前記評価の結果を示す評価情報を含んだ前記投稿情報を生成することを含み、
前記応募情報生成工程は、前記抽選工程における当選確率を調整する確率調整情報であって、前記投稿情報に含まれる前記評価情報に応じて前記当選確率を変化させるための前記確率調整情報を生成することを含み、
前記抽選工程は、一の前記顧客の前記投稿情報に含まれる前記確率調整情報に応じて当該一の顧客の前記当選確率が調整されるように前記当選者の抽選を行うことを含み、
一の前記商品に対する前記レビューを評価する前記レビュー評価工程は、
前記レビューの文章が、当該一の商品に対する前記顧客の文章として意味の通じるものであるか判定する第2判定を行うように大規模言語モデルへ指示を与える第2プロンプトを生成することと、
生成した前記第2プロンプトを前記大規模言語モデルに提供し、当該第2プロンプトに応じて前記大規模言語モデルが行った前記第2判定の結果を取得することと、
前記レビューが意味の通じる文章であるとの前記第2判定の結果が取得された場合、逆の判定結果が取得されるときよりも前記評価を高くすることとを含む、
方法。
【請求項3】
前記投稿受付工程は、前記顧客により提供されたレビュー対象の商品に関連する情報である顧客提供情報が投稿された場合、前記顧客提供情報の投稿を受け付けることを含み、
前記投稿情報生成工程は、前記投稿受付工程において前記顧客提供情報か受け付けられた場合、当該顧客提供情報を含む前記投稿情報を生成することを含み、
前記応募情報生成工程は、前記抽選工程における当選確率を調整する確率調整情報であって、前記投稿情報に前記顧客提供情報が含まれるか否かに応じて前記当選確率を変化させるための前記確率調整情報を生成することを含み、
前記抽選工程は、一の前記顧客の前記投稿情報に前記顧客提供情報が含まれることに応じて前記確率調整情報が生成された場合、当該一の顧客の前記当選確率が高くなるように前記当選者の抽選を行うことを含む、
請求項1
又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記投稿情報生成工程は、前記レビューの投稿を受け付けた投稿日を示す日付情報を含んだ前記投稿情報を生成することを含み、
前記応募情報生成工程は、一の前記懸賞について設定された懸賞応募期間内の前記投稿日を示す前記日付情報を含んだ前記投稿情報が、一の前記顧客の前記レビューについて生成された場合、当該一の顧客が当該一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成することを含む、
請求項1
又は請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記情報処理装置は、複数の前記商品の各々について投稿設定情報を記憶し、
前記投稿設定情報は、同一の前記顧客による前記レビューの多重投稿を許可するか否か定める多重投稿情報を含み、
前記投稿受付工程は、一の前記顧客による一の前記商品に対する一の前記レビューが投稿された場合において、当該一の顧客による当該一の商品に対する前記レビューを含んだ前記投稿情報が既に記憶されており、かつ、当該一の商品の前記投稿設定情報に含まれる前記多重投稿情報において前記多重投稿が禁止されているならば、当該一のレビューの投稿の受け付けを拒否することを含む、
請求項1
又は請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記情報処理装置は、前記顧客に関する顧客情報を記憶し、
前記顧客情報は、
前記顧客識別情報と、
前記顧客の属性に関する顧客属性情報とを含み、
一の前記顧客による前記レビューの投稿が受け付けられた場合に、当該一の顧客の前記顧客情報を記憶していなければ、当該一の顧客が操作する端末装置において前記顧客属性情報の入力を促す画面を表示させ、当該画面において入力された前記顧客属性情報を当該端末装置から取得し、取得した前記顧客属性情報を含む当該一の顧客の前記顧客情報を生成する顧客情報生成工程を有する、
請求項1
又は請求項2に記載の方法。
【請求項7】
販売元が異なる2以上の前記商品の各々に対して投稿された前記レビューを含むウェブページを要求された場合、当該2以上の商品について生成された前記投稿情報に基づいて前記ウェブページを生成し、前記ウェブページの要求元へ当該生成したウェブページを提供する処理を行うウェブページ提供工程を有する、
請求項1
又は請求項2に記載の方法。
【請求項8】
商品に対する顧客のレビューを収集する処理を情報処理装置に行わせる命令を含んだプログラムであって、
前記命令に従って前記情報処理装置が行う処理は、請求項1
又は請求項2に記載された方法の各工程を含む、
プログラム。
【請求項9】
商品に対する顧客のレビューを収集する処理を行う情報処理装置であって、
処理部と、
前記処理部において実行される命令を記憶した記憶部とを有し、
前記処理部が前記命令に従って行う処理は、請求項1
又は請求項2に記載された方法の各工程を含む、
情報処理装置。
【請求項10】
商品に対する顧客のレビューを収集する処理を行う情報処理装置であって、
請求項1
又は請求項2に記載された方法の各工程を行う手段を備えた、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品に対する顧客のレビューを収集する方法、プログラム及び情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
商品に対する他人の感想や評価は、消費者の購買行動に大きな影響を与えることが知られている。そのため、オンラインショッピングの電子商取引サイトでは、商品購入者のレビューを投稿したり閲覧したりする機能が一般的に提供されている。下記の特許文献には、電子ショッピングシステムにおいて商品に関するレビューを出力する機能を組み込むシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子商取引サイト等において商品に対するより多くのレビューを掲載することができれば、消費者の購買意欲を刺激して売り上げの増大を図り易くなる。また、多数のレビューを分析することで、より消費者の需要の高い商品を開発し易くなる。しかしながら、商品に対するレビューの投稿は顧客にとって義務でないため、電子商取引サイト等において単にレビューの投稿を受け付けるだけでは投稿数を増やし難い。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、商品に対する顧客のレビューを収集し易くすることができる方法、プログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、商品に対する顧客のレビューを収集する情報処理装置が行う方法であって、顧客による商品に対するレビューの投稿を受け付ける投稿受付工程と、一の顧客による一の商品に対する一のレビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客識別情報と、当該一の商品を示す商品識別情報とを含んだ投稿情報を生成する投稿情報生成工程と、一の顧客が投稿したレビューについて投稿情報が生成される場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する応募情報生成工程と、一の懸賞について生成した複数の応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の顧客を抽選により決定する抽選工程とを有し、応募情報生成工程は、販売元が異なる2以上の商品に対応した2以上の投稿情報の各々について、一の懸賞への応募を示す応募情報を生成することを含む、方法である。
【0007】
本発明の第2の態様は、商品に対する顧客のレビューを収集する処理を情報処理装置に行わせる命令を含んだプログラムであって、命令に従って情報処理装置が行う処理は、顧客による商品に対するレビューの投稿を受け付ける投稿受付工程と、一の顧客による一の商品に対する一のレビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客識別情報と、当該一の商品を示す商品識別情報とを含んだ投稿情報を生成する投稿情報生成工程と、一の顧客が投稿したレビューについて投稿情報が生成される場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する応募情報生成工程と、一の懸賞について生成した複数の応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の顧客を抽選により決定する抽選工程とを有し、応募情報生成工程は、販売元が異なる2以上の商品に対応した2以上の投稿情報の各々について、一の懸賞への応募を示す応募情報を生成することを含む、プログラムである。
【0008】
本発明の第3の態様は、商品に対する顧客のレビューを収集する処理を行う情報処理装置であって、処理部と、処理部において実行される命令を記憶した記憶部とを有し、処理部が命令に従って行う処理は、顧客による商品に対するレビューの投稿を受け付ける投稿受付工程と、一の顧客による一の商品に対する一のレビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客識別情報と、当該一の商品を示す商品識別情報とを含んだ投稿情報を生成する投稿情報生成工程と、一の顧客が投稿したレビューについて投稿情報が生成される場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する応募情報生成工程と、一の懸賞について生成した複数の応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の顧客を抽選により決定する抽選工程とを有し、応募情報生成工程は、販売元が異なる2以上の商品に対応した2以上の投稿情報の各々について、一の懸賞への応募を示す応募情報を生成することを含む、情報処理装置である。
【0009】
本発明の第4の態様は、商品に対する顧客のレビューを収集する処理を行う情報処理装置であって、顧客による商品に対するレビューの投稿を受け付ける投稿受付手段と、一の顧客による一の商品に対する一のレビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客識別情報と、当該一の商品を示す商品識別情報とを含んだ投稿情報を生成する投稿情報生成手段と、一の顧客が投稿したレビューについて投稿情報が生成される場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する応募情報生成手段と、一の懸賞について生成した複数の応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の顧客を抽選により決定する抽選手段とを有し、応募情報生成手段は、販売元が異なる2以上の商品に対応した2以上の投稿情報の各々について、一の懸賞への応募を示す応募情報を生成する、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、商品に対する顧客のレビューを収集し易くすることができる方法、プログラム及び情報処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図4】
図4は、顧客端末装置に表示されるレビュー投稿依頼メールの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、顧客端末装置に表示されるレビュー投稿用ウェブページの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、情報処理装置における処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図7は、情報処理装置における処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図8】
図8A及び
図8Bは、レビュー評価工程の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図9】
図9は、投稿受付工程の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図10】
図10は、情報処理装置における処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図1の例に示すシステムは、インターネット等の通信ネットワーク9を介して通信可能な情報処理装置1と、複数の事業者サーバ3と、複数の顧客端末装置4を有する。
【0013】
図1に示すシステムでは、事業者サーバ3により電子商取引サイトが提供され、電子商取引サイトで扱われる商品に対するレビューが顧客端末装置4により投稿され、情報処理装置1によりレビューが収集される。各電子商取引サイトの商品についてレビューが投稿されると、投稿者である顧客が懸賞への応募者として登録され、応募者の中から抽選により懸賞の当選者が決定される。
【0014】
本明細書において「商品」は、売買の対象になるものを広く意味しており、物品(製品等)に限定されず、例えばサービス、権利(証券等)、情報、コンテンツ等も含む。
また本明細書において「レビュー」は、商品の販売相手である顧客が商品に関して発する言葉を広く意味しており、商品やその販売元に対する批評、意見、評価、感想、解説等を含む。
【0015】
[情報処理装置1]
情報処理装置1は、商品に対する顧客のレビューを収集する処理を行う装置である。情報処理装置1は、各事業者サーバ3の電子商取引サイトで扱われる商品に対する顧客のレビューの投稿を受け付けて記憶し、この記憶したレビューを電子商取引サイトのウェブページにおいて表示させる処理を行う。また情報処理装置1は、レビューの投稿者(顧客)から抽選により懸賞の当選者を決定する処理、商品の購入者に対してレビューの投稿を依頼する処理等を行う。例えば情報処理装置1は、事業者サーバ3において電子商取引サイトを提供する事業者のために顧客のレビューの収集を行う企業等により運営される。
【0016】
例えば情報処理装置1は、1台若しくは複数台のコンピュータを含んで構成される。
図1の例に示す情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、処理部13を有する。
【0017】
通信部11は、通信ネットワーク9を介して他の装置(事業者サーバ3、顧客端末装置4など)と通信を行う。通信部11は、例えばイーサネット(登録商標)や無線LAN等の所定の通信規格に準拠して通信を行う装置(ネットワークインターフェースカード等)を含む。
【0018】
記憶部12は、処理部13が実行する命令を含んだ1以上のプログラム121、処理部13による処理の過程で一時的に保存されるデータ、処理部13の処理に利用されるデータ、処理部13の処理の結果として得られたデータ等を記憶する。記憶部12は、例えば、主記憶装置(RAM、ROM等)と補助記憶装置(フラッシュメモリ、SSD、ハードディスク、メモリカード、光ディスク等)を含んでよい。記憶部12は、1つの記憶装置から構成されてもよいし、複数の記憶装置から構成されてもよい。記憶部12が複数の記憶装置から構成される場合、各記憶装置は、コンピュータのバスや他の任意の通信手段を介して処理部13と接続される。
【0019】
処理部13は、情報処理装置1の全体的な動作を統括的に司り、所定の情報処理を実行する。処理部13は、例えば、記憶部12に格納された1以上のプログラム121の命令に従って処理を行う1以上のプロセッサ(CPU(central processing unit)、MPU(micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)等)を含む。処理部13は、記憶部12に記憶される1以上のプログラム121の命令を1以上のプロセッサが実行することにより、コンピュータとして動作する。情報処理装置1は、このようなコンピュータを複数有していてもよく、本実施形態に係る処理の少なくとも一部を複数のコンピュータが連携して実行してもよい。
【0020】
処理部13は、特定の機能を実現するように構成された1つ以上の専用のハードウェア(ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)等)を含んでもよい。この場合、処理部13は、本実施形態において説明する全ての処理をコンピュータにおいて実行してもよいし、少なくとも一部の処理を専用のハードウェアにおいて実行してもよい。
【0021】
プログラム121は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体(光ディスク、メモリカード、USBメモリ、その他の非一時的な有形の媒体)に記録されていてもよい。処理部13は、そのような記録媒体に記録された1以上のプログラム121の少なくとも一部を不図示の記録媒体読み取り装置(光ディスク装置等)やインターフェース装置(USBインターフェース等)により読み込んで、記憶部12に書き込んでもよい。あるいは処理部13は、通信ネットワーク9に接続される他の装置から通信部11により1以上のプログラム121の少なくとも一部をダウンロードして、記憶部12に書き込んでもよい。1以上のプログラム121は、後述する本実施形態に係る処理の少なくとも一部を処理部13に行わせる命令を含む。
【0022】
[記憶装置2]
記憶装置2は、情報処理装置1の処理において使用される種々の情報を記憶する。情報処理装置1と記憶装置2は、任意の通信路(LAN、専用回線網、インターネット等)介して通信可能である。例えば記憶装置2は、複数の装置からのアクセスを受け付けるファイルサーバ、データベースサーバ、クラウドサーバ等に含まれていてもよいし、情報処理装置1のみアクセス可能な専用の記憶装置でもよい。
図1の例において、記憶装置2は、事業者データベース21と、商品データベース22と、レビュー依頼データベース23と、顧客データベース24と、投稿データベース25と、応募データベース26とを記憶する。以下の説明では、データベースを「DB」と省略して記載する場合がある。
【0023】
事業者DB21は、商品の販売に関わる複数の事業者に対応した複数の事業者情報を含む。一の事業者情報は、一の事業者に関する情報を含む。一の事業者情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・事業者を識別する情報(事業者ID)
・事業者の名称
・事業者の住所
・事業者の属性(事業の分類等)に関する情報(事業者属性情報)
・事業者が運営する電子商取引サイトの名称
・事業者から顧客へ配信する電子メールに関する情報(メールアドレス等)
【0024】
商品DB22は、複数の商品に対応した複数の商品情報を含む。一の商品情報は、一の商品に関する情報を含む。一の商品情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・商品を識別する情報(商品ID)
・商品の名前(型名等)
・商品に関連する画像
・商品の販売に関わる事業者を示す事業者ID
・商品の属性(商品の分類等)に関する情報(商品属性情報)
・商品に対するレビュー等の投稿に関する情報(投稿設定情報)
投稿設定情報は、例えば投稿の依頼方法、投稿の制約事項等に関する情報を含む。
【0025】
レビュー依頼DB23は、顧客にレビューの投稿を依頼する処理(レビュー依頼処理)に用いられる複数のレビュー依頼情報を含む。一のレビュー依頼処理は、一の商品に対するレビューの投稿を一の顧客に依頼する処理であり、一のレビュー依頼情報は一のレビュー依頼処理に用いられる情報を含む。一のレビュー依頼情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・レビューの投稿を依頼する顧客の連絡先の情報(メールアドレス等)
・レビュー対象の商品を示す商品ID
・レビュー依頼処理を実施する日付
・レビュー依頼処理の実施状況(実施済/未実施)
・レビューの投稿状況(投稿済/未投稿)
【0026】
顧客DB24は、複数の顧客に対応した複数の顧客情報を含む。一の顧客情報は、一の顧客に関する情報を含む。一の顧客情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・顧客を識別する情報(顧客ID)
・顧客の連絡先の情報(メールアドレス等)
・顧客の名前(姓名、ニックネーム等)
・顧客の属性(年齢、性別等)に関する情報(顧客属性情報)
【0027】
投稿DB25は、顧客が投稿したレビュー等に関する複数の投稿情報を含む。一の投稿情報は、一の商品について一の顧客が投稿したレビュー、顧客により提供された商品に関連する情報(商品の画像等)を含む。一の投稿情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・レビュー等の投稿が受け付けられた日(投稿日)を示す情報(日付情報)
・レビュー対象の商品を示す商品ID
・レビューを投稿した顧客を示す顧客ID
・顧客が投稿したレビュー
・顧客により提供された商品に関連する情報(顧客提供情報)
(例1)顧客が撮影した商品に関連する画像、動画等
(例2)レビューの投稿の際に行われたアンケートに対する顧客の回答
【0028】
応募DB26は、顧客が懸賞へ応募したことをそれぞれ示す複数の応募情報を含む。一の応募情報は、一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す情報であり、当該一の顧客がレビューを投稿したことに伴って生成される。一の応募情報は、例えば以下の情報の少なくとも一部を含む。
・応募対象の懸賞を識別する情報(懸賞ID)
・応募した顧客を示す顧客ID
【0029】
[事業者サーバ3]
事業者サーバ3は、オンラインショッピングの電子商取引サイトを提供する装置であり、商品の販売に関わる事業者によって運営される。事業者としては、例えば商品の製造や生産を行うメーカ、商品を供給するサプライヤ、商品を提供するベンダー等が挙げられる。事業者サーバ3を運営する事業者は、上述した事業者IDによって識別される。
【0030】
事業者サーバ3は、例えば上述した情報処理装置1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な通信部、記憶部、処理部を有しており、電子商取引サイトを提供するための各種の処理を行う。
【0031】
[顧客端末装置4]
顧客端末装置4は、商品の販売相手である顧客によって操作される装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等の情報通信機能を備える装置である。顧客端末装置4は、例えば上述した情報処理装置1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な通信部、記憶部、処理部を有するとともに、入力部と表示部を備える。入力部は、ユーザ(顧客)の指示を処理部に入力する装置であり、例えばタッチパネル、マウス、キーボード等の入力装置を含む。表示部は、処理部において生成される映像データに応じた映像を表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクタ等の表示装置を含む。
【0032】
ここで、上述した構成を有する
図1に示すシステムの動作について説明する。
図2は、
図1に示すシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0033】
まずステップST100~ST120の処理について説明する。
ステップST100~ST120の処理では、電子商取引サイトにおいて商品を購入した顧客についてのレビュー依頼情報がレビュー依頼DB23に登録される。
【0034】
ST100:
顧客端末装置4は、事業者サーバ3により提供される電子商取引サイトにアクセスし、顧客の操作に従って商品の情報を表示する。電子商取引サイトにおいて商品を選択して購入する所定の操作(商品の購入ボタンのクリック等)が行われると、顧客端末装置4は商品の購入指示を事業者サーバ3に送信する(ST100)。
【0035】
ST105:
商品の購入指示を受けた事業者サーバ3は、クレジットカード等により顧客から代金の支払いを受ける決済処理を実行する(ST105)。また事業者サーバ3は、購入者である顧客に対して商品を発送するための処理(出荷管理部門に対して商品の出荷を指示する処理等)を行う。
【0036】
ST110:
事業者サーバ3は、顧客の情報を管理するデータベース(顧客DB)と、顧客の購買履歴を管理するデータベース(購買履歴DB)を記憶している。事業者サーバ3は、一の顧客からの購入指示(ST100)に応じて一の商品を販売する決済処理を実行すると(ST105)、当該一の顧客が当該一の商品を購入したことを示す情報を購買履歴DBに登録する(ST110)。
【0037】
ST115:
事業者サーバ3は、購買履歴DBへ新たな購買履歴の情報が登録されると、その購買履歴の情報のうち、顧客が購入した商品の情報(商品の型名等)と顧客の連絡先の情報(メールアドレス等)とを少なくとも含んだ購買情報を情報処理装置1に提供する(ST115)。事業者サーバ3は、購買履歴DBへ新規に登録された購買履歴の情報を一定期間ごと(例えば1日ごと)に抽出し、抽出した購買履歴の情報に応じた購買情報を情報処理装置1へ提供する。あるいは情報処理装置1は、購買履歴DBへ新たな購買履歴の情報が登録される度に、当該新たな更新履歴の情報に応じた購買情報を情報処理装置1へ提供してもよい。
【0038】
ST120:
情報処理装置1は、事業者サーバ3から購買情報を取得すると、取得した購買情報に応じたレビュー依頼情報を生成し、レビュー依頼DB23に登録する(ST120)。例えば情報処理装置1は、一の事業者の事業者サーバ3から一の購入情報を取得した場合、取得した購買情報に含まれる商品の情報(型名等)と、当該一の事業者の事業者IDとに基づいて、商品DB22に登録された商品の中から、購入情報に関わる一の商品を特定する。そして情報処理装置1は、特定した当該一の商品の商品IDと、購入情報における顧客の連絡先の情報(メールアドレス等)とを含んだレビュー依頼情報を生成し、レビュー依頼DB23に登録する。
【0039】
情報処理装置1は、購買情報に応じたレビュー依頼情報を生成する場合、レビュー依頼情報に含まれるレビュー依頼処理の実施日を決定する。例えば情報処理装置1は、情報処理装置1から購買情報を取得した日や、レビュー依頼情報を生成する日などを起算日とし、起算日から一定の期間が経過した日をレビュー依頼処理の実施日として決定してもよい。事業者サーバ3から提供される購買情報に商品の購入日(決済処理が実施された日)、商品の出荷日、商品の出荷予定日などが含まれる場合、情報処理装置1は、その日付を起算日とし、起算日から一定の期間が経過した日をレビュー依頼処理の実施日として決定してもよい。
【0040】
なお情報処理装置1は、レビュー依頼情報の商品IDに対応する商品情報(商品DB22)の投稿設定情報においてレビュー依頼処理の実施日の決め方(起算日の決め方、起算日から実施日までの日数等)が設定されている場合には、その設定に従ってレビュー依頼処理の実施日を決定してもよい。例えば投稿設定情報において、購買情報に含まれる商品の購入日を起算日とすること、及び、起算日から10日後をレビュー依頼処理の実施日とすることが設定されている場合、情報処理装置1は、事業者サーバ3から取得した購買情報に含まれる商品の購入日の10日後をレビュー依頼処理の実施日として決定する。
【0041】
また情報処理装置1は、レビュー依頼情報の商品IDに対応する商品情報の投稿設定情報においてレビュー依頼処理の実施日を2以上決めることが設定されている場合には、その設定に従って2以上のレビュー依頼処理の実施日を決定してもよい。
【0042】
次にステップST200~ST280の処理について説明する。
ステップST200~ST280の処理では、レビューの投稿を依頼する通知(電子メール等)が顧客に配信される。この通知に促された顧客によりレビューが投稿されると、投稿DB25に投稿情報が登録され、応募DB26に応募情報が登録される。
【0043】
ST200:
情報処理装置1は、レビュー依頼DB23に登録されたレビュー依頼情報から、レビュー依頼処理の実施条件が満たされたレビュー依頼情報を抽出する。例えば情報処理装置1は、レビュー依頼情報に含まれるレビュー依頼処理の実施日が現在の日付以前であり、かつ、レビュー依頼処理の実施状況が「未実施」を示すレビュー依頼情報をレビュー依頼DB23から抽出する。情報処理装置1は、レビュー依頼DB23からレビュー依頼情報を抽出する処理を一定期間ごと(例えば1日ごと)に行う。
【0044】
情報処理装置1は、レビュー依頼処理の実施条件が満たされたレビュー依頼情報をレビュー依頼DB23から抽出すると、抽出したレビュー依頼情報に含まれる顧客の連絡先(メールアドレス等)に対してレビューの投稿を依頼する通知(電子メール等)を送信する(ST200)。すなわち、情報処理装置1は、レビュー依頼DB23から抽出したレビュー依頼情報の商品IDに関わる商品情報及び事業者情報に基づいて、レビューの投稿を依頼する通知(電子メール等)を生成し、当該抽出したレビュー依頼情報に含まれる顧客の連絡先(メールアドレス等)に宛てて当該生成した通知を送信する。情報処理装置1は、一のレビュー依頼情報に基づいてレビュー依頼処理を実施した場合、当該一のレビュー依頼情報におけるレビュー依頼処理の実施状況を「実施済」に変更する。
【0045】
顧客端末装置4は、情報処理装置1からレビュー投稿依頼の通知を受信すると、受信した通知を表示部において表示する。
【0046】
図4は、顧客端末装置4の表示部に表示される事業者サーバ3からの通知の一例を示す図であり、顧客に対してレビューの投稿を依頼する電子メール(レビュー投稿依頼メール)の例を示す。
図4に示すレビュー投稿依頼メール7は、電子商取引サイト「ネットショップ●●」において顧客が購入した商品「オードトワレ▲▲」に対するレビューの投稿を依頼する電子メールであり、レビュー対象の商品の名前及び画像が掲載された領域71と、商品に対する評価のランク(図の例では星の数)を入力するための領域72とを有する。このレビュー投稿依頼メール7における電子商取引サイトの名称と差出人のメールアドレスは、レビュー依頼情報の商品IDに対応する事業者情報(事業者DB21)に基づいて設定される。また、このレビュー投稿依頼メール7における商品の名前及び画像は、レビュー依頼情報の商品IDに対応する商品情報(商品DB22)に基づいて設定される。
【0047】
ST205:
顧客端末装置4は、レビュー投稿依頼の通知(電子メール等)を見た顧客により所定の操作が行われると、レビュー投稿用の画面を表示部において表示する。
【0048】
例えば顧客端末装置4は、受信したレビュー投稿依頼の通知(電子メール等)を表示する画面において顧客により所定の操作が行われると、一の商品に対するレビューを投稿するためのウェブページ(レビュー投稿用ウェブページ)を情報処理装置1に要求する。情報処理装置1は、顧客端末装置4からの要求に応じて当該一の商品のレビュー投稿用ウェブページを生成し、顧客端末装置4に提供する。この場合、情報処理装置1は、当該一の商品の商品情報を商品DB22から取得し、取得した商品情報に基づいて、当該一の商品についてのレビュー投稿用ウェブページを生成する。すなわち、情報処理装置1は、当該一の商品の商品情報に含まれる商品の名前(型名等)、商品に関する画像などを用いてレビュー投稿用ウェブページを生成する。また情報処理装置1は、当該一の商品の商品情報に含まれる投稿設定情報においてレビュー投稿用ウェブページの内容(顧客に対するアンケートなど)が設定されている場合には、その設定された内容を含んだレビュー投稿用ウェブページを生成する。
【0049】
図5は、情報処理装置1により提供されるレビュー投稿用ウェブページの一例を示す図である。
図4に示すレビュー投稿依頼メール7の領域72において商品に対する評価のランクが入力されると(例えば、評価のランクに対応する星型の図形がタップされると)、顧客端末装置4は情報処理装置1にアクセスし、
図5に示すようなレビュー投稿用ウェブページを情報処理装置1から取得して表示部に表示する。
【0050】
図5に示すレビュー投稿用ウェブページ8は、レビュー対象の商品の名前及び画像が掲載された領域80と、商品に対する評価のランク(図の例では星の数)を入力するための領域81と、レビューのタイトルを入力するための領域82と、レビューの本文を入力するための領域83とを有する。領域81には、
図4に示すレビュー投稿依頼メール7の領域72において入力された評価のランク(星の数)がデフォルトとして表示される。またレビュー投稿用ウェブページ8は、顧客に関する情報の入力用の領域として、メールアドレスを入力するための領域84と、レビューとともに掲載される投稿者のニックネームを入力するための領域85と、顧客の年代を入力するための領域86とを有する。更にレビュー投稿用ウェブページ8は、領域81~86において入力された情報を情報処理装置1へ送信するためのボタン87と、ウェブページ画面を閉じるためのボタン88とを有する。
【0051】
顧客端末装置4は、
図5に示すようなレビュー投稿用のウェブページを表示しているときに所定の操作が行われると(
図5の例ではボタン87が押下されると)、このウェブページにおいて入力されたレビュー等(レビュー、評価のランク、投稿者の属性等)のデータを情報処理装置1に送信する(ST205)。
【0052】
ST210:
情報処理装置1は、レビュー投稿用の画面において顧客端末装置4から送信されたデータを受信し、顧客によるレビュー等の投稿を受け付ける(ST210)。
【0053】
ST240:
情報処理装置1は、顧客によるレビュー等の投稿が受け付けられた場合、このレビュー等を含んだ投稿情報を生成して投稿DB25に登録する(ST240)。すなわち情報処理装置1は、一の顧客による一の商品に対する一のレビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客IDと、当該一の商品を示す商品IDとを含んだ投稿情報を生成し、投稿DB25に登録する。この場合、情報処理装置1は、レビューの投稿が受け付けられ投稿日を示す日付情報を含むように投稿情報を生成する。
【0054】
なお情報処理装置1は、ステップST210において、顧客により提供された商品に関連する情報(顧客提供情報)が受け付けられた場合には、その顧客提供情報を含んだ投稿情報を生成して投稿DB25に登録する。例えば情報処理装置1は、顧客が撮影した商品の画像や動画、顧客によるアンケートへの回答等がステップ210において受け付けられた場合、それらを含んだ投稿情報を投稿DB25に登録する。
【0055】
また情報処理装置1は、一の顧客による一の商品に対するレビューについて投稿情報を生成した場合、当該一の商品に対するレビューの投稿を当該一の顧客に依頼するレビュー依頼情報(レビュー依頼DB23)において、レビューの投稿状況を「投稿済」に設定する。
【0056】
ST280:
情報処理装置1は、一の顧客が投稿したレビューについて投稿情報が生成された場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成し、応募DB26に登録する(ST280)。すなわち、顧客がレビューを投稿すると、懸賞への応募が自動的に行われる。情報処理装置1は、応募対象の懸賞を示す懸賞IDと顧客IDとを含んだ応募情報を生成し、応募DB26に登録する。
【0057】
本実施形態において、懸賞には所定の応募期間が設定されていてよい。この場合、情報処理装置1は、一の懸賞に設定された応募期間において一の顧客の投稿情報が生成されると、当該一の顧客が当該一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する。すなわち情報処理装置1は、一の懸賞について設定された所定の懸賞応募期間内の投稿日を示す日付情報を含んだ投稿情報が一の顧客のレビューについて生成された場合、当該一の顧客が当該一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する。
【0058】
また情報処理装置1は、販売元が異なる2以上の商品(異なる事業者が運営する電子商取引サイトで販売される商品等)に対応した2以上の投稿情報の各々について、一の懸賞への応募を示す応募情報を生成する。すなわち情報処理装置1は、販売元が異なる2以上の商品についてそれぞれレビューが投稿された場合において、当該2以上のレビューの投稿日が一の懸賞の応募期間に含まれるならば、当該2以上のレビューの投稿に対して当該一の懸賞への応募を示す応募情報を生成する。これにより、顧客は、販売元が異なる複数の商品のレビューを投稿した場合でも、それらのレビューの投稿に基づいて一の懸賞への応募が可能となる。
【0059】
次にステップST300~ST320の処理について説明する。
ステップST300~ST320の処理では、顧客により投稿されたレビューを含む事業者サーバ3のウェブページが顧客端末装置4において表示される。
【0060】
ST300:
顧客端末装置4は、事業者サーバ3により提供される電子商取引サイトにアクセスし、レビューが掲載された商品のウェブページを事業者サーバ3に要求する(ST300)。
【0061】
ST305:
事業者サーバ3は、顧客端末装置4から要求された商品のウェブページ(HTML、CSS、JavaScript等で記述されたコード、画像データ等)を顧客端末装置4に提供する(ST305)。
【0062】
ST310:
事業者サーバ3から提供されるウェブページには、特定の商品に対するレビューの表示用のデータを情報処理装置1から取得するための情報(HTMLのタグ等)が含まれている。顧客端末装置4は、このウェブページに含まれた情報に基づいて、レビューの表示用のデータを情報処理装置1に要求する(ST310)。
【0063】
ST315:
顧客端末装置4から要求を受けた情報処理装置1は、投稿DB25に登録される特定の商品の投稿情報に基づいて、特定の商品に対するレビューの表示用のデータを生成し、顧客端末装置4に提供する(ST315)。
【0064】
ST320:
情報処理装置1からレビュー表示用のデータを取得した顧客端末装置4は、取得したデータに基づいて、レビューの記載を含んだ商品のウェブページを構成し、表示部において表示する(ST320)。
【0065】
次にステップST330~ST340の処理について説明する。
ステップST330~ST340の処理では、顧客により投稿されたレビューを含む情報処理装置1のウェブページが顧客端末装置4において表示される。
【0066】
ST330:
顧客端末装置4は、情報処理装置1により提供されるレビュー閲覧用のウェブサイトにアクセスし、レビューが掲載された商品のウェブページを情報処理装置1に要求する(ST330)。このレビュー閲覧用のウェブサイトには、販売元が異なる様々な商品のレビューが掲載されており、例えば、異なる電子商取引サイトで販売される同一ジャンルの商品のレビューが掲載される。
【0067】
ST335:
情報処理装置1は、顧客端末装置4から要求されたレビュー閲覧用のウェブページ(HTML、CSS、JavaScript等で記述されたコード、画像データ等)を生成する。このとき、情報処理装置1は、販売元が異なる商品を含んだ様々な商品について投稿DB25に登録された投稿情報に基づいて、レビュー閲覧用のウェブページを生成する。情報処理装置1は、生成したウェブページを要求元の顧客端末装置4に提供する。
【0068】
ST340:
顧客端末装置4は、情報処理装置1から提供されたレビュー閲覧用のウェブページを表示部において表示する。
【0069】
なお、上述したステップST300~ST320及びステップST330~ST340の例では、事業者サーバ3又は情報処理装置1によるウェブサーバに顧客端末装置4がアクセスしてウェブページを表示しているが、ウェブサーバのウェブページを表示する装置は顧客端末装置4に限らない。すなわち、ウェブページを表示可能な任意の装置(例えばウェブブラウザの機能を持つコンピュータ等)がこれらのウェブサーバにアクセスし、ウェブサーバから提供されるウェブページを表示してもよい。
【0070】
次にステップST400~ST410の処理について説明する。
ステップST400~ST410の処理では、応募DB26に登録される応募情報に基づいて当選者の抽選が行われる。
【0071】
ST400,ST405:
情報処理装置1は、一の懸賞の応募期間が終了したか判定し(ST400)、応募期間が終了したと判定した場合、当該一の懸賞の当選者を抽選により決定する(ST405)。すなわち情報処理装置1は、当該一の懸賞について応募DB26に登録された複数の応募情報に基づいて、1以上の顧客を抽選により決定する。
【0072】
例えば情報処理装置1は、複数の応募情報の中からランダムに所定数の応募情報を選択し、選択した応募情報に含まれる顧客IDに対応した顧客を懸賞の当選者として決定する。ただし、この方法では、選択した所定数の応募情報の中に同一の顧客の応募情報が複数含まれる場合、当選者の人数が所定数に対して不足する。この場合、例えば情報処理装置1は、選択されなかった残りの応募情報から、所定数に対して不足している人数分の応募情報を更にランダムに選択し、選択した応募情報に含まれる顧客IDに対応した顧客を懸賞の当選者として決定する処理を、当選者の人数が所定数に等しくなるまで繰り返してもよい。
【0073】
ST410:
ステップST405において懸賞の当選者が決定されると、情報処理装置1は、決定された各当選者へ景品を提供するための処理を行う。景品が電子マネーである場合、例えば情報処理装置1は、電子マネーを発行する所定のサイトから所定の金額分の電子マネーを顧客のウォレット等へ送金させるための処理を行う。
【0074】
上述した本実施形態によれば、顧客による商品のレビューの投稿が受け付けられると(ST210)、投稿されたレビューを含む投稿情報が生成されるとともに(ST240)、レビューの投稿者である顧客が懸賞へ応募したことを示す応募情報が生成され(ST280)、一の懸賞について生成された複数の応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の顧客が抽選により決定される(ST405)。これにより、レビューの投稿を促すインセンティブとして、懸賞に当選することへの期待感を顧客に持たせることができるため、レビューの積極的な投稿を促進し、レビューを収集し易くすることができる。
【0075】
また上述した実施形態では、販売元が異なる2以上の商品(異なる事業者が運営する電子商取引サイトで販売される商品等)に対応した2以上の投稿情報の各々について、一の懸賞への応募を示す応募情報が生成される。すなわち、販売元が異なる2以上の商品についてそれぞれレビューが投稿された場合において、それらのレビューの投稿が一の懸賞の応募条件(例えば、レビューの投稿日が所定の応募期間に含まれる等)を満たすならば、それらのレビューの投稿に対して当該一の懸賞への応募を示す応募情報が生成される。これにより、顧客は、販売元が異なる複数の商品に対してレビューを投稿した場合でも、それらのレビューの投稿に基づいて同一の懸賞に応募されることになる。従って、顧客が一般的に欲しがるもの(電子マネー、商品券など)を懸賞の景品に設定することにより、販売元ごとに独自の懸賞が設定される場合よりも、レビューの投稿に対して前向きな顧客の数を全体的に増やすことができる。しかも、レビュー対象の商品やその販売元が異なっていても同一の懸賞に応募されることから、懸賞の景品の良し悪しに影響を受けてレビューの品質がばらつくことを回避できる。
【0076】
また、上述した実施形態によれば、販売元が異なる様々な商品のレビューが掲載されたレビュー閲覧用のウェブページが情報処理装置1によって提供される。すなわち、販売元が異なる商品(異なる電子商取引サイトで販売される商品等)であっても、これらの商品に対するレビューを1つのウェブページ上でまとめて閲覧することが可能なる。これにより、販売元が異なる商品のレビューをウェブページ上で比較し易くなるため、商品の購入の判断を行い易くすることができる。
【0077】
次に、上述した実施形態における幾つかの変形例について説明する。
【0078】
<変形例1>
図6は、情報処理装置1における処理の変形例を説明するためのフローチャートである。この変形例は、商品のレビューとともに顧客提供情報(顧客が商品を撮影した画像、動画等)が投稿された場合の処理に関するものである。
図6のフローチャートにおいて
図2のフローチャートと同一符号のステップは、
図2と同一の処理を示す。
【0079】
情報処理装置1は、レビューの投稿を受け付けるステップST210において、顧客提供情報(顧客が撮影したレビュー対象の商品に関連する画像や動画、顧客によるアンケートへの回答等)が投稿された場合、レビューの投稿とともに顧客提供情報の投稿も受け付ける。ステップST210において商品に関連する顧客提供情報の投稿が受け付けられると、情報処理装置1は、この投稿された顧客提供情報を含む投稿情報を生成して投稿DB25に登録する(ST240)。
【0080】
情報処理装置1は、ステップST240において生成する投稿情報に顧客提供情報が含まれない場合(ST245のNo)、
図2のフローチャートと同様に応募情報を生成し、投稿DB25に登録する(ST280)。他方、情報処理装置1は、ステップST240において生成する投稿情報に顧客提供情報が含まれる場合(ST245のYes)、上述した応募情報に加えて、確率調整情報を生成する(ST280A)。確率調整情報は、当選者の抽選を行うステップST405(
図2)において当選確率を調整する情報である。確率調整情報は、一の顧客の投稿情報に顧客提供情報が含まれるか否かに応じて、当該一の顧客の当選確率を変化させるために生成される。情報処理装置1は、一の顧客の投稿情報に顧客提供情報が含まれることに応じて確率調整情報が生成された場合、ステップST405(
図2)の処理において当該一の顧客の当選確率が高くなるように当選者の抽選を行う。
【0081】
例えば情報処理装置1は、ステップST405(
図2)において、複数の応募情報の中からランダムに所定数の当選者の応募情報を選択する方法により抽選を行う。この場合、情報処理装置1は、ステップST280Aにおいて確率調整情報として1以上の応募情報を生成してもよい。すなわち情報処理装置1は、一の顧客の投稿情報に顧客提供情報が含まれない場合(ST245のNo)には1つの応募情報を生成し(ST280)、一の顧客の投稿情報に顧客提供情報が含まれる場合(ST245のYes)には2以上の応募情報を生成してもよい(ST280A)。これにより、投稿情報に顧客提供情報が含まれる場合の当選確率が、投稿情報に顧客提供情報が含まれない場合の当選確率より高くなる。
【0082】
あるいは情報処理装置1は、応募情報を生成するステップST280、ST280Aにおいて、投稿情報に顧客提供情報が含まれるか否かを示す確率調整情報が含まれた応募情報を生成してもよい。この場合、情報処理装置1は、ステップST405(
図2)において、応募情報に含まれる確率調整情報に応じて当選の確率が異なるように抽選を行う。例えば、情報処理装置1は、一の懸賞について抽選を行う場合、当該一の懸賞への応募を示す複数の応募情報を応募DB26から抽出し、抽出した複数の応募情報からランダムに一部の応募情報を選択する予備抽選を行う。情報処理装置1は、この予備抽選において、応募情報に含まれる確率調整情報に応じて、ランダムに選択する確率を異ならせる。すなわち、「顧客提供情報あり」を示す確率調整情報が含まれた応募情報の選択の確率を、「顧客提供情報なし」を示す確率調整情報が含まれた応募情報の選択の確率より高くする。情報処理装置1は、予備抽選により選択した応募情報の中から、ランダムに所定数の当選者の応募情報を選択する。このような抽選の方法でも、投稿情報に顧客提供情報が含まれる場合の当選確率が、投稿情報に顧客提供情報が含まれない場合の当選確率より高くなる。
【0083】
この変形例によれば、顧客提供情報(顧客が撮影した商品に関連する画像、動画等)をレビューとともに投稿することで懸賞の当選の確率が高くなるため、顧客提供情報の投稿を増やすことができる。これにより、商品に関連する有用な情報(画像等)をレビューとともに顧客から収集し易くすることができる。
【0084】
<変形例2>
図7は、情報処理装置1における処理の変形例を説明するためのフローチャートである。この変形例は、投稿されたレビューの評価を行い、その評価結果に応じて懸賞の当選確率を変化させるものである。
図7のフローチャートにおいて
図2のフローチャートと同一符号のステップは、
図2と同一の処理を示す。
【0085】
情報処理装置1は、一のレビューの投稿が受け付けられた場合(ST210)、予め定められた評価基準に従って当該一のレビューを評価する(ST220)。またこの場合、情報処理装置1は、既に説明した投稿情報と同様な情報を含むとともに、当該一のレビューに対するステップST220での評価の結果を示す情報(評価情報)を含んだ投稿情報を生成する(ST240B)。
【0086】
情報処理装置1は、一のレビューの投稿が受け付けられた場合(ST210)、既に説明した応募情報に加えて、確率調整情報を生成する(ST280B)。この変形例における確率調整情報は、当選者の抽選を行うステップST405(
図2)において当選確率を調整する情報であり、投稿情報に含まれる評価情報に応じて当選確率を変化させるために生成される。例えば情報処理装置1は、評価情報の示すレビューの評価が高い場合に当選確率が高くなり、評価情報の示すレビューの評価が低い場合に当選確率が低くなるように当選確率を調整する確率調整情報を生成する。情報処理装置1は、ステップST405(
図2)の処理において、一の顧客の投稿情報に含まれる確率調整情報に応じて当該一の顧客の当選確率が調整されるように当選者の抽選を行う。
【0087】
確率調整情報に応じた当選確率の調整は、上述した変形例1と同様の方法により行うことができる。
例えば情報処理装置1は、複数の応募情報の中からランダムに所定数の当選者の応募情報を選択する方法により抽選を行う場合、評価情報の示すレビューの評価が高いときに生成する応募情報の数を、評価情報の示すレビューの評価が低いときに生成する応募情報の数より多くする。
また情報処理装置1は、確率調整情報が含まれた応募情報をステップST280Bにおいて生成する場合、高い評価を示す評価情報を含んだ応募情報が予備抽選で選択される確率を、低い評価を示す評価情報を含んだ応募情報が予備抽選で選択される確率より高くする。そして情報処理装置1は、予備抽選により選択した応募情報の中から、ランダムに所定数の当選者の応募情報を選択する。
【0088】
この変形例によれば、投稿されたレビューについて所定の評価基準に従った評価が行われ、その評価の結果に応じて懸賞の当選確率が調整される。これにより、例えば評価の高いレビューを投稿する顧客ほど当選確率を高くしたり、逆に、評価の低いレビューを投稿する顧客ほど当選確率を低くしたりすることが可能となる。従って、質の高いレビューの投稿が促進され易くなるようにレビューの投稿の傾向を誘導することができる。
【0089】
図8Aは、投稿されたレビューの評価を行うステップST220(
図7)の処理の一例を説明するためのフローチャートである。この例では、投稿されたレビューの評価に大規模言語モデル(large language models:LLM)が用いられる。
【0090】
まず情報処理装置1は、ステップST210において投稿されたレビューの文章が、商品の販売者に対する顧客の文章として意味の通じるものであるかの判定(以下「第1判定」と呼ぶ場合がある。)を行うように大規模言語モデルへ指示を与えるプロンプトを生成する(ST221)。例えば情報処理装置1は、投稿されたレビューの文章と、このレビューの文章が商品の販売者に対する顧客の文章として意味の通じるものであるか否かを判定するように求める指示文とを含んだプロンプトを生成する。
【0091】
情報処理装置1は、ステップST221で生成したプロンプトを大規模言語モデルに提供し(ST222)、このプロンプトに応じて大規模言語モデルが行った第1判定の結果を取得する(ST223)。大規模言語モデルは、例えば通信ネットワーク9を介して接続可能なコンピュータシステムにおいて動作するものでもよいし、情報処理装置1において動作するものでもよい。
【0092】
情報処理装置1は、ステップST223において取得された大規模言語モデルの第1判定の結果に応じて、投稿されたレビューに対する評価を決定する(ST224)。すなわち、情報処理装置1は、投稿されたレビューが意味の通じない文章であるとの第1判定の結果が取得された場合、逆の判定結果が取得されるときよりもレビューの評価を低くする。
【0093】
これにより、商品の販売者に対する顧客の文章として意味の通じないレビューが投稿された場合、レビューに対する評価が低くなり、懸賞の当選確率が低くなる。従って、商品の販売者に対する顧客の文章として意味の通じないレビューの投稿が抑制されるようにレビューの投稿の傾向を誘導することができる。
【0094】
図8Bは、ステップST220(
図7)における処理の他の例を説明するためのフローチャートであり、
図8Aのフローチャートと同様に、
図8Bの例においても大規模言語モデルを用いてレビューの評価が行われる。
【0095】
情報処理装置1は、ステップST210において一の商品について投稿されたレビューの文章が、当該一の商品に対する顧客の文章として意味の通じるものであるかの判定(以下「第2判定」と呼ぶ場合がある。)を行うように大規模言語モデルへ指示を与えるプロンプトを生成する(ST225)。例えば情報処理装置1は、投稿されたレビューの文章と、レビュー対象の商品の情報(例えば商品情報に含まれる商品の名前、商品属性情報等)と、このレビューの文章がレビュー対象の商品に対する顧客の文章として意味の通じるものであるか否かを判定するように求める指示文とを含んだプロンプトを生成する。
【0096】
情報処理装置1は、ステップST225で生成したプロンプトを大規模言語モデルに提供し(ST226)、このプロンプトに応じて大規模言語モデルが行った第1判定の結果を取得する(ST227)。
【0097】
情報処理装置1は、ステップST227において取得された大規模言語モデルの第2判定の結果に応じて、投稿されたレビューに対する評価を決定する(ST228)。すなわち、情報処理装置1は、投稿されたレビューが意味の通じる文章であるとの第2判定の結果が取得された場合、逆の判定結果が取得されるときよりもレビューの評価を高くする。
【0098】
これにより、一の商品に対する顧客の文章として意味の通じるレビューが投稿された場合、レビューに対する評価が高くなり、懸賞の当選確率が高くなる。従って、一の商品に対する顧客の文章として意味の通じるレビューの投稿が促進されるようにレビューの投稿の傾向を誘導することができる。
【0099】
<変形例3>
図9は、情報処理装置1においてレビューの投稿を受け付ける処理(ST210:
図2)の変形例を説明するためのフローチャートである。
【0100】
情報処理装置1は、一の商品に対するレビューが投稿された場合、当該一の商品に関する商品情報(商品DB22)に含まれた投稿設定情報を取得する(ST211)。
【0101】
この変形例において、投稿設定情報には、同一の顧客によるレビューの多重投稿を許可するか否か定める多重投稿情報が含まれる。情報処理装置1は、例えば、一の商品の販売に関わる事業者からの指示に応じて、当該一の商品に関わる多重投稿情報を設定する。
【0102】
情報処理装置1は、ステップST211において取得された投稿設定情報の多重投稿情報において、多重投稿が許可されているか否か判定する(ST212)。多重投稿情報において多重投稿が許可されている場合(ST212のYes)、情報処理装置1はレビューの投稿を受け付ける(ST214)。
【0103】
多重投稿情報において多重投稿が許可されていない場合(ST212のNo)、情報処理装置1は、同一の顧客による前の投稿があるか調べる(ST213)。すなわち情報処理装置1は、一の顧客による一の商品に対するレビューが投稿された場合、当該一の顧客により当該一の商品について投稿されたレビューの投稿情報を投稿DB25において検索する。投稿DB25の検索により該当する投稿情報が見つからなかった場合(ST213のNo)、情報処理装置1はレビューの投稿を受け付ける(ST214)。他方、情報処理装置1は、投稿DB25の検索により該当する投稿情報が見つかった場合(ST213のYes)、レビューの投稿を拒否する(ST215)。例えば情報処理装置1は、レビューの多重投稿が禁止されている旨の通知を投稿元の顧客端末装置4に送信する。
【0104】
この変形例によれば、同一の顧客によるレビューの多重投稿を許可するか否かを商品ごとに設定できるため、商品ごとに適切なレビューの収集方法を選択し易くなる。
<変形例4>
図10は、情報処理装置1における処理の変形例を説明するためのフローチャートである。この変形例は、レビューの投稿者の顧客情報が存在しない場合に、投稿者から顧客に関する情報を取得して顧客情報を生成するものである。
図10のフローチャートにおいて
図2のフローチャートと同一符号のステップは、
図2と同一の処理を示す。
【0105】
ステップST210において一の顧客によるレビューの投稿が受け付けられた場合、情報処理装置1は、当該一の顧客の顧客情報が顧客DB24に登録されているか調べる(ST231)。例えば情報処理装置1は、顧客端末装置4からレビューとともに受信した投稿者の連絡先の情報(メールアドレス等)を検索キーとして、顧客DB24に登録された顧客情報を検索する。あるいは情報処理装置1は、顧客端末装置4に保存されたCookieから顧客に紐づけられた情報(顧客ID等)を取得し、この情報を検索キーとして顧客DB24に登録された顧客情報を検索してもよい。該当する顧客情報が顧客DB24に登録されている場合(ST231のYes)、情報処理装置1はステップST240以降の処理(投稿情報及び応募情報の生成)を行う。
【0106】
一の顧客によるレビューの投稿が受け付けられた場合において(ST210)、当該一の顧客の顧客情報が顧客DB24に登録されていない場合(ST231のNo)、情報処理装置1は、当該一の顧客が操作する顧客端末装置4において顧客属性情報(顧客の年齢、性別など)の入力を促す画面を表示させる(ST232)。情報処理装置1は、この画面において入力された顧客属性情報を顧客端末装置4から取得し(ST233)、取得した顧客属性情報を含む当該一の顧客の顧客情報を生成して、顧客DB24に登録する(ST234)。顧客情報を生成した後、情報処理装置1はステップST240以降の処理(投稿情報及び応募情報の生成)を行う。
【0107】
この変形例によれば、レビューを投稿する顧客の属性情報を取得することができるため、顧客の属性情報を利用した有効なマーケティング戦略を立てることが可能となる。
【0108】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、更に種々のバリエーションを含む。当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更や代替を施すことが可能である。
【0109】
上述した実施形態では、電子メール等によるレビューの投稿依頼の通知を受けた顧客によりレビューの投稿が行われる例を挙げたが、レビューの投稿の仕方はこの例に限定されない。例えば、電子商取引サイトにおける商品の購入履歴の画面や、購入対象の商品を閲覧する画面などにおいてレビューを投稿できるようにしてもよい。
【0110】
上述した実施形態では、レビューの投稿依頼の通知を情報処理装置1から送信する例を挙げたが、本実施形態の他の例では、情報処理装置1以外の装置(事業者サーバ3や他のサーバ)からレビューの投稿依頼の通知を送信してもよい。
【0111】
上述した実施形態では、投稿情報と応募情報がそれぞれ別のデータベース(投稿DB25、応募DB26)で管理される例を挙げたが、本実施形態の他の例では、投稿情報と応募情報が同一のデータベースで管理されていてもよい。すなわち、データベースにおける1つのレコードに投稿情報と応募情報が含まれていてもよい。
【0112】
上述した情報処理装置1により実行される処理の一部は、他の装置(顧客端末装置4等)により実行されてもよい。この場合、情報処理装置1の処理部13と他の装置の処理部(プロセッサ等)とを含む複数のコンピュータによって本実施形態に係る情報処理装置としての処理が実行されていると言える。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載の内容を付記する。
[1]
商品に対する顧客のレビューを収集する情報処理装置が行う方法であって、
前記顧客による前記商品に対する前記レビューの投稿を受け付ける投稿受付工程と、
一の前記顧客による一の前記商品に対する一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客識別情報と、当該一の商品を示す商品識別情報とを含んだ投稿情報を生成する投稿情報生成工程と、
一の前記顧客が投稿した前記レビューについて前記投稿情報が生成される場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する応募情報生成工程と、
一の前記懸賞について生成した複数の前記応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の前記顧客を抽選により決定する抽選工程とを有し、
前記応募情報生成工程は、販売元が異なる2以上の前記商品に対応した2以上の前記投稿情報の各々について、一の前記懸賞への応募を示す前記応募情報を生成することを含む、
方法。
[2]
前記投稿受付工程は、前記顧客により提供されたレビュー対象の商品に関連する情報である顧客提供情報が投稿された場合、前記顧客提供情報の投稿を受け付けることを含み、
前記投稿情報生成工程は、前記投稿受付工程において前記顧客提供情報か受け付けられた場合、当該顧客提供情報を含む前記投稿情報を生成することを含み、
前記応募情報生成工程は、前記抽選工程における当選確率を調整する確率調整情報であって、前記投稿情報に前記顧客提供情報が含まれるか否かに応じて前記当選確率を変化させるための前記確率調整情報を生成することを含み、
前記抽選工程は、一の前記顧客の前記投稿情報に前記顧客提供情報が含まれることに応じて前記確率調整情報が生成された場合、当該一の顧客の前記当選確率が高くなるように前記当選者の抽選を行うことを含む、
[1]に記載の方法。
[3]
一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、予め定められた評価基準に従って当該一のレビューを評価するレビュー評価工程を有し、
前記投稿情報生成工程は、一の前記レビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューに対する前記評価の結果を示す評価情報を含んだ前記投稿情報を生成することを含み、
前記応募情報生成工程は、前記抽選工程における当選確率を調整する確率調整情報であって、前記投稿情報に含まれる前記評価情報に応じて前記当選確率を変化させるための前記確率調整情報を生成することを含み、
前記抽選工程は、一の前記顧客の前記投稿情報に含まれる前記確率調整情報に応じて当該一の顧客の前記当選確率が調整されるように前記当選者の抽選を行うことを含む、
[1]に記載の方法。
[4]
前記レビュー評価工程は、
前記レビューの文章が、前記商品の販売者に対する前記顧客の文章として意味の通じるものであるか判定する第1判定を行うように大規模言語モデルへ指示を与える第1プロンプトを生成することと、
生成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに提供し、当該第1プロンプトに応じて前記大規模言語モデルが行った前記第1判定の結果を取得することと、
前記レビューが意味の通じない文章であるとの前記第1判定の結果が取得された場合、逆の判定結果が取得されるときよりも前記評価を低くすることとを含む、
[3]に記載の方法。
[5]
一の前記商品に対する前記レビューを評価する前記レビュー評価工程は、
前記レビューの文章が、当該一の商品に対する前記顧客の文章として意味の通じるものであるか判定する第2判定を行うように大規模言語モデルへ指示を与える第2プロンプトを生成することと、
生成した前記第2プロンプトを前記大規模言語モデルに提供し、当該第2プロンプトに応じて前記大規模言語モデルが行った前記第2判定の結果を取得することと、
前記レビューが意味の通じる文章であるとの前記第2判定の結果が取得された場合、逆の判定結果が取得されるときよりも前記評価を高くすることとを含む、
[3]に記載の方法。
[6]
前記投稿情報生成工程は、前記レビューの投稿を受け付けた投稿日を示す日付情報を含んだ前記投稿情報を生成することを含み、
前記応募情報生成工程は、一の前記懸賞について設定された懸賞応募期間内の前記投稿日を示す前記日付情報を含んだ前記投稿情報が、一の前記顧客の前記レビューについて生成された場合、当該一の顧客が当該一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成することを含む、
[1]に記載の方法。
[7]
前記情報処理装置は、複数の前記商品の各々について投稿設定情報を記憶し、
前記投稿設定情報は、同一の前記顧客による前記レビューの多重投稿を許可するか否か定める多重投稿情報を含み、
前記投稿受付工程は、一の前記顧客による一の前記商品に対する一の前記レビューが投稿された場合において、当該一の顧客による当該一の商品に対する前記レビューを含んだ前記投稿情報が既に記憶されており、かつ、当該一の商品の前記投稿設定情報に含まれる前記多重投稿情報において前記多重投稿が禁止されているならば、当該一のレビューの投稿の受け付けを拒否することを含む、
[1]に記載の方法。
[8]
前記情報処理装置は、前記顧客に関する顧客情報を記憶し、
前記顧客情報は、
前記顧客識別情報と、
前記顧客の属性に関する顧客属性情報とを含み、
一の前記顧客による前記レビューの投稿が受け付けられた場合に、当該一の顧客の前記顧客情報を記憶していなければ、当該一の顧客が操作する端末装置において前記顧客属性情報の入力を促す画面を表示させ、当該画面において入力された前記顧客属性情報を当該端末装置から取得し、取得した前記顧客属性情報を含む当該一の顧客の前記顧客情報を生成する顧客情報生成工程を有する、
[1]に記載の方法。
[9]
販売元が異なる2以上の前記商品の各々に対して投稿された前記レビューを含むウェブページを要求された場合、当該2以上の商品について生成された前記投稿情報に基づいて前記ウェブページを生成し、前記ウェブページの要求元へ当該生成したウェブページを提供する処理を行うウェブページ提供工程を有する、
[1]に記載の方法。
[10]
商品に対する顧客のレビューを収集する処理を情報処理装置に行わせる命令を含んだプログラムであって、
前記命令に従って前記情報処理装置が行う処理は、[1]~[9]のいずれか1つに記載された方法の各工程を含む、
プログラム。
[11]
商品に対する顧客のレビューを収集する処理を行う情報処理装置であって、
処理部と、
処理部において実行される命令を記憶した記憶部とを有し、
前記処理部が前記命令に従って行う処理は、[1]~[9]のいずれか1つに記載された方法の各工程を含む、
情報処理装置。
[12]
商品に対する顧客のレビューを収集する処理を行う情報処理装置であって、
[1]~[9]のいずれか1つに記載された方法の各工程を行う手段を備えた、
情報処理装置。
【符号の説明】
【0113】
1…情報処理装置、11…通信部、12…記憶部、121…プログラム、13…処理部、2…記憶装置、21…事業者DB、22…商品DB、23…レビュー依頼DB、24…顧客DB、25…投稿DB、26…応募DB、3…事業者サーバ、4…顧客端末装置、9…通信ネットワーク
【要約】
【課題】商品に対する顧客のレビューを収集し易くすることができる方法、プログラム及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置1が行う方法は、顧客による商品に対するレビューの投稿を受け付ける工程(ST210)と、一の顧客による一の商品に対する一のレビューの投稿が受け付けられた場合、当該一のレビューと、当該一の顧客を示す顧客IDと、当該一の商品を示す商品IDとを含んだ投稿情報を生成する工程(ST240)と、一の顧客が投稿したレビューについて投稿情報が生成された場合、当該一の顧客が一の懸賞へ応募したことを示す応募情報を生成する工程と(ST280)と、一の懸賞について生成した複数の応募情報に基づいて、当該一の懸賞の当選者である1以上の顧客を抽選により決定する工程(ST405)とを有する。
【選択図】
図2