(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】サービスアセンブリを制御するための方法
(51)【国際特許分類】
B65H 67/04 20060101AFI20241118BHJP
B65H 63/06 20060101ALI20241118BHJP
D01H 11/00 20060101ALN20241118BHJP
【FI】
B65H67/04 W
B65H63/06 Z
D01H11/00 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020080962
(22)【出願日】2020-05-01
【審査請求日】2023-02-07
(31)【優先権主張番号】10 2019 111 775.5
(32)【優先日】2019-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518264859
【氏名又は名称】ザウラー スピニング ソリューションズ ゲー・エム・ベー・ハー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Saurer Spinning Solutions GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Carlstr. 60, 52531 Uebach-Palenberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヨナタン シュプレヒャー
(72)【発明者】
【氏名】ディアク シファース
【審査官】鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-109833(JP,A)
【文献】特開2013-067883(JP,A)
【文献】特開2018-002482(JP,A)
【文献】国際公開第2008/049486(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0056486(US,A1)
【文献】特開2007-284205(JP,A)
【文献】特開2005-330596(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 54/22
B65H 63/00
B65H 67/00- 67/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業ユニットを有する繊維機械において、1つの作業ユニットにおける複数の異なるサービス活動を実施するサービスアセンブリを制御するための方法であって、
前記サービスアセンブリによって実施されるべきサービス活動(S1,S2,S3)及び移動命令(B1)を、制御装置によって優先順位付けする、
方法において、
他のサービスアセンブリとの衝突を回避する回避運転(B1)及び停止命令を、最高優先度で実施
するように前記制御装置によって優先順位付けし、
手動でセットされたサービス活動(MS1,MS2)及び移動命令を、高優先度で実施する
ように前記制御装置によって優先順位付けし、
空管を装填するための手動でのサービス命令(MS1)、及び/又は、空管に糸を巻き付けるための手動でのサービス命令(MS2)を、高優先度で実施するように前記制御装置によって優先順位付けする、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
粉塵除去運転を実施するためのサービス命令(S3)を、中優先度で実施する
ように前記制御装置によって優先順位付けする、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記作業ユニットによって自動的に生成されたサービス命令(S1,S2)を、通常優先度で実施する
ように前記制御装置によって優先順位付けする、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
繊維機械の作業ユニットにおける移動命令及びサービス命令を実施するための制御装置を有するサービスアセンブリであって、
前記制御装置は、前記サービスアセンブリによって実施されるべきサービス活動(S1,S2,S3)及び移動命令(B1)を、
他のサービスアセンブリとの衝突を回避する回避運転(B1)及び停止命令が最高優先度で実施されるように、かつ、
手動でセットされたサービス活動(MS1,MS2)及び移動命令が高優先度で実施されるように、
優先順位付け
し、
前記制御装置は、空管を装填するための手動でのサービス命令(MS1)、及び/又は、空管に糸を巻き付けるための手動でのサービス命令(MS2)を、高優先度で実施されるように優先順位付けする、
ことを特徴とするサービスアセンブリ。
【請求項5】
前記制御装置は、粉塵除去運転を実施するためのサービス命令(S3)を、中優先度で実施されるように優先順位付けする、
請求項
4に記載のサービスアセンブリ。
【請求項6】
前記制御装置は、前記作業ユニットによって自動的に生成されたサービス命令(S1,S2)を、通常優先度で実施されるように優先順位付けする、
請求項4又は5に記載のサービスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば紡績機又は巻取機のような、複数の作業ユニットを有する繊維機械において、1つの作業ユニットにおける複数の異なるサービス活動を実施するサービスアセンブリを制御するための方法であって、サービスアセンブリによって実施されるべきサービス活動及び移動命令を、制御装置によって優先順位付けする、方法に関する。本発明はさらに、例えば紡績機又は巻取機のような繊維機械の作業ユニットにおける移動命令及びサービス命令を実施するための制御装置を有するサービスアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
冒頭で述べた形式の公知のサービスアセンブリは、現代の繊維機械、特に多数の紡績ユニットを有する紡績機において、紡績機の動作中に発生する複数の異なるサービス活動を自動的に実施するために利用される。サービスアセンブリを使用することにより、紡績機を、非常に少数の人員で特に効率的に動作させることができる。サービスアセンブリによって自動的に実施されるべきサービス活動には、例えば、紡績機の紡績ユニットでの空管の装填と、空管への糸の巻き付けと、個々の紡績ユニットを掃除するための粉塵除去運転の実施とが含まれる。使用されるサービスアセンブリの数は、紡績機の紡績ユニットの数によって決まる。1つの紡績機において複数のサービスアセンブリを使用する場合には、動作中のサービスアセンブリ同士の間での衝突を防止するために、これらのサービスアセンブリの相互の移動を調整する必要がある。このために、円滑な動作を保証する、回避運転又は停止命令のような移動命令を設けることができる。
【0003】
サービスアセンブリの複数の異なるサービス命令及び移動命令は、制御装置によって優先順位付けされ、制御装置は、実施されるべきサービス活動及び移動命令のランキングを決定する。ランキングにおいて決定されるべきサービス命令及び移動命令は、紡績ユニットによって自動的に生成される命令と、手動でトリガされる、例えばサービス担当者によって与えられる命令とであり、制御装置によってシーケンスの決定が実施される。
【0004】
移動命令及びサービス命令を手動で作成可能であることにより、サービス担当者は、個々の紡績ユニットにおいて実施されるべきサービス活動が問題なく実施されることを保証するために、サービスアセンブリでの調整作業を実施することが可能となる。例えば、空管を装填するためのサービス命令が問題なく実施されることを保証するために、空管の捕捉ポケットが、紡績ユニットのパッケージフレームに対して位置合わせされ、これによって、空管をパッケージフレームに円滑に装填することが可能となる。サービスアセンブリでの対応する調整は、それぞれの紡績ユニットごとに個別に実施する必要がある。なぜなら、個々の紡績ユニットに対する調整には、部品公差及び製造公差に起因して偏差が存在するからである。さらに、動作によって部品が摩耗するので、問題のない動作を引き続き保証するためには、紡績機の動作中にも適合を実施しなければならない。
【0005】
特に、紡績機の新規設置後には、設置を行うサービス担当者による調整の需要が増加しているが、この需要は、紡績機の動作期間の増加に伴って減少する。動作中にも動作障害が発生する可能性があり、その場合には、この動作障害を、サービス担当者によってサービスアセンブリを適合及び調整することによって取り除く必要がある。
【0006】
基本的に、サービス担当者によって調整作業を実施するためには、サービス担当者が、セットされるべきサービス活動を、サービスアセンブリにおいて実施させる必要がある。サービス活動が障害を引き起こした場合には、サービス担当者は、それぞれの紡績ユニットにおいてこのサービス活動を観察及び評価して、その後、適当な調整を実施することが可能でなければならない。このために、サービス担当者は、相応のサービス命令を手動で作成して、これらのサービス命令を、対応する紡績ユニットにおいて実施させることが可能である。しかしながら、公知の紡績機は、前もって自動的に生成されたサービス命令及び/又は移動命令が処理された後、要求された活動がそれぞれの紡績ユニットで実施されるまで、サービス担当者にとってかなりの待機時間が生じるという欠点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の基礎となる課題は、サービスアセンブリでの調整作業及び保守作業の迅速な実施を可能にするような、複数の異なるサービス活動及び移動命令を実施するサービスアセンブリを制御するための方法と、移動命令及びサービス命令を実施するための制御装置を有するサービスアセンブリとを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、請求項1の特徴を有する方法と、請求項6の特徴を有するサービスアセンブリとによって、上記の課題を解決する。本発明の有利なさらなる発展形態は、従属請求項に記載されている。
【0009】
繊維機械の1つの作業ユニット、特に紡績ユニット又は巻取ユニットにおける複数の異なるサービス活動を実施するサービスアセンブリを制御するための本発明に係る方法は、回避運転及び停止命令を、最高優先度で実施し、手動でセットされたサービス活動及び移動命令を、高優先度で実施することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る方法によれば、制御装置は、保留中のサービス及び移動命令の処理シーケンスを決定する。回避運転及び停止命令には、最高優先度が割り当てられ、これにより、サービス担当者による調整作業が、繊維機械の動作中に行われる場合であっても、隣接するサービスアセンブリでの衝突を回避する回避運転及び停止命令が最高優先度で実施された後、引き続き、円滑な動作が保証されている。本発明に係る方法によれば、さらに、手動でセットされた全てのサービス活動及び移動命令が、高優先度で実施される。これにより、調整作業、保守作業又は設置作業の過程でサービス担当者によって要求されたサービスアセンブリの活動又は移動命令が直ちに実施され、これにより、サービス担当者は、自身が企図する活動、特に調整作業又は適合作業を効率的に実施することが可能となる。したがって、本発明による実施形態は、サービス担当者の長い待機時間を回避するものであり、特にロット変更時に、サービス担当者は、サービスアセンブリがそれぞれの作業ユニットにおいて指定された通りに動作しているかどうかを即座にチェックすることができるので、サービス担当者にとってかなりの時間節約が達成される。
【0011】
したがって、先行する全ての命令が処理された後にようやく、実施されるべき処理をサービス担当者が開始することが可能となるという、従来技術によって実施されるような移動命令及びサービス活動のシーケンスの公知の決定方法に比べて、担当者の生産性が大幅に向上すると同時に、特に紡績機又は巻取機のような繊維機械の信頼性が保証されている。本発明による実施形態による待機時間の短縮によって、サービス担当者による保守作業をより低コストに、より効率的に、かつ、より迅速に実施することが可能となる。
【0012】
本発明によれば、このことは、保留中の全てのサービス活動及び移動命令の優先順位付けを、制御装置によって実施することから結果的に得られ、特に手動で作成された命令は、これらの命令の高優先度に基づいて優先的に実施される。制御装置は、サービスアセンブリの外部に配置され、1つ又は複数の対応するサービスアセンブリを制御するように構成された外部の(中央)制御装置であってもよいし、又は、サービスアセンブリに直接的に配置され、このサービスアセンブリを制御するように構成された内部の制御装置であってもよい。
【0013】
基本的に、サービスアセンブリの、手動で作成された全てのサービス命令に対して、高優先度を付与することができる。しかしながら、本発明の特に有利な実施形態によれば、特に、空管を装填するためのサービス命令、及び/又は、空管に糸を巻き付けるためのサービス命令が、高優先度で実施される。この実施形態は、サービスアセンブリのこれらの主要なサービス活動が、手動で要求された場合に、特に優先的に実施されることを保証する。これら2つのサービス活動は、繊維機械の動作にとって非常に重要であるので、この場合には、繊維機械の高信頼性の動作が特に保証されている。本発明のこのさらなる発展形態によって実施される、サービス担当者によって与えられたサービス命令の優先順位付けによれば、サービス担当者が、繊維機械の効率的かつ円滑な動作にとって重要なサービス活動のチェックと、場合によっては調整とを即座に開始して、これらのサービス活動を適時に完了することができることが保証される。
【0014】
サービス担当者によって要求されたサービス活動及び移動命令が適時に実施されることを、特に有利に保証するために、本発明の発展形態によれば、さらに、粉塵除去運転を実施するためのサービス命令が、中優先度で実施される。担当者によって手動で作成された、高優先度で実施されるサービス活動及び移動命令に比べて、要求された粉塵除去運転は、より下位の、すなわち中優先度であることに起因して下位のランキングで処理され、これによって、サービス担当者によって実施されるべき作業及び管理を、粉塵除去運転が実施される前に、特に適時かつ効果的に実施することが可能となる。
【0015】
サービス担当者の効率性を特に保証するために、本発明のさらなる有利な実施形態によれば、さらに、空管の装填又は空管への糸の巻き付けのような、作業ユニットによって自動的に生成されたサービス命令が、通常優先度で実施され、これにより、サービス担当者によって実施されるべき調整活動及び管理活動に関して、サービス担当者の活動の効率性が向上する。なぜなら、自動的に生成された命令は、手動での命令が完了した後にようやく実施されるからである。
【0016】
特に繊維機械の紡績ユニット又は巻取ユニットのような作業ユニットにおける移動命令及びサービス命令を実施するための制御装置を有する、本発明に係るサービスアセンブリは、制御装置が、サービスアセンブリによって実施されるべきサービス活動及び移動命令を、回避運転及び停止命令が最高優先度で実施されるように、かつ、手動でセットされたサービス活動及び移動命令が高優先度で実施されるように優先順位付けすることを特徴とする。一般的に、手動でセット可能なサービス活動は、好ましくは直接的に、紡績ユニットに入力されることが可能であり、又は、複数の紡績ユニットに対してサービス活動をセット可能な、紡績ユニットの外部に配置されたユニットに入力されることが可能である。紡績ユニットに直接的に入力することが好ましい。なぜなら、紡績ユニットに手動で入力することによって、そうでなければ必要となる追加的な入力が不要となり、又は、手動でセット可能なサービス活動の、対応する紡績ユニットへの割り当てが不要となり、これによって、例えば、間違った紡績ユニット番号の入力のような、潜在的なエラー原因が排除されるからである。
【0017】
本発明に係るサービスアセンブリは、このサービスアセンブリを制御する制御装置に接続されており、この制御装置は、サービスアセンブリによって実施されるべき作業の処理を制御する。制御装置は、サービスアセンブリの外部に配置され、1つ又は複数の対応するサービスアセンブリを制御するように構成された外部の(中央)制御装置であってもよいし、又は、サービスアセンブリに直接的に配置され、このサービスアセンブリを制御するように構成された内部の制御装置であってもよい。本発明によれば、制御装置は、他のサービスアセンブリとの衝突を回避する回避運転及び停止命令を、最高優先度で実施し、これにより、繊維機械及びサービスアセンブリの円滑な動作が保証されている。例えば、サービス担当者によって手動で要求されたサービス活動及び移動命令は、これに次いで下位のランキングで、高優先度で実施され、これにより、作業ユニットによって自動的に生成されたサービス命令が存在する場合であっても、サービス担当者によってサービスアセンブリにおいて実施されるべき管理作業及び調整作業を、長い待機時間なしに実施することができることが保証されている。
【0018】
したがって、本発明に係るサービスアセンブリによれば、サービス担当者は、必要に応じて時間損失なしに、自身が選択又は指定した作業ユニットにおけるサービスアセンブリを管理、適合及び調整することが可能となる。
【0019】
特に有利には、制御装置が、空管を装填するための手動でのサービス命令、及び/又は、空管に糸を巻き付けるための手動でのサービス命令を、高優先度で実施されるように優先順位付けする。特にこれらのサービス活動を優先順位付けすることにより、それぞれの作業ユニットにおけるこれらのサービス活動が直ちに管理され、場合によっては調整されることが保証される。空管の装填及び糸の巻き付けというサービス命令は、高度に自動化された繊維機械の高効率にとって特に重要な、基本的なサービス命令である。
【0020】
さらに有利には、本発明の発展形態によれば、制御装置は、粉塵除去運転を実施するためのサービス命令を、中優先度で実施されるように優先順位付けする。高優先度よりも下位のランキングである中優先度は、粉塵除去運転が実施される前に、手動でのチェック又は適合が実施されることをいずれにせよ保証し、粉塵除去運転は、最高優先度及び高優先度を有する全ての命令が処理された後に実施される。粉塵除去運転も、個々の作業ユニットでの障害を防止するために、繊維機械の動作にとって必要である。
【0021】
本発明のさらなる実施形態によれば、作業ユニットによって自動的に生成されたサービス命令は、通常優先度で実施されるように優先順位付けされている。したがって、自動的に生成されたサービス命令の処理は、最高優先度、高優先度及び中優先度を有する命令が実施された後にようやく実施され、したがって、場合によっては問題を有する作業ユニットにおいて、サービス担当者によって即座に又はほんのわずかな遅延で活動を実施することができることが、いずれにせよ保証されている。
【0022】
以下においては、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】1つのサービスアセンブリに対して設けられている複数のサービス活動及び移動命令のシーケンスを決定するフローチャートの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に示されるフローチャートは、複数の移動命令及びサービス命令の処理を概略的に示し、これらの移動命令及びサービス命令は、制御装置に供給され、対応するサービスアセンブリへと転送される。制御装置は、サービスアセンブリの外部に配置され、1つ又は複数の対応するサービスアセンブリを制御するように構成された外部の制御装置であってもよいし、又は、サービスアセンブリに直接的に配置され、このサービスアセンブリを制御するように構成された内部の制御装置であってもよい。
【0025】
本実施例においては、特に紡績ユニット又は巻取ユニットSP1,SP2,SP3,SPNのような個々の作業ユニットによって自動的に生成された全てのサービス命令S1,S2,S3が、制御装置に送信される。さらに、サービス担当者は、手動での入力によってサービス活動MS1を要求することが可能である。制御装置の内部においては、制御装置に供給されたサービス命令と、場合によっては、サービス命令に基づいて生成された移動命令とが、制御装置に保存されている優先順位付け規則に従って、1つの処理シーケンスに結合される。
【0026】
図示の例においては、回避運転B1を実施するための既存の移動命令が、最高優先度を有しており、処理ランキングの最上位にある。サービス担当者によってセットされた、空管を装填するためのサービス命令MS1は、移動命令B1の後に実施される。なぜなら、このサービス命令MS1は、処理シーケンスにおける「高」のカテゴリに割り当てられているからである。作業ユニットによって自動的に生成されたサービス命令S1,S2,S3は、これに次ぐ優先度で実施され、制御装置によって、相応に対応するサービスアセンブリ1乃至3へと転送される。
【0027】
手動でのサービス活動MS1を、自動的に生成されたサービス命令S1乃至S3よりも優先させることにより、サービス担当者によって要求されたサービス命令が、待機時間なしに実施されることが保証され、これによって、サービス担当者は、サービス活動MS1をチェックし、場合によっては、サービスアセンブリでの調整作業を実施することが可能となる。