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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】多機能コネクタ
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/348 20060101AFI20241118BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20241118BHJP
   E04B 1/24 20060101ALI20241118BHJP
【FI】
E04B1/348 S
E04B1/58 505R
E04B1/24 L
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2022500853
(86)(22)【出願日】2020-07-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-15
(86)【国際出願番号】 IB2020056486
(87)【国際公開番号】W WO2021005561
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2023-06-28
(31)【優先権主張番号】1909855.7
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】522008687
【氏名又は名称】ムーンシャイン インベストメント ホールディングス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003742
【氏名又は名称】弁理士法人海田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リチャード クロスビー
(72)【発明者】
【氏名】デヴィッド クラーク
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー イリングスワース
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス コーウェル
(72)【発明者】
【氏名】クリス ホガース
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ハーヴェイ
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-102585(JP,A)
【文献】特開平10-152893(JP,A)
【文献】実開平03-066303(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/00 - 1/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の場所部分(108)および第2の場所部分(106)をそれぞれ画定する第1のバットレス要素(102)および第2のバットレス要素(104)を含み、
前記第1の場所部分および前記第2の場所部分が、互いに対して横断角に延びる第1および第2の構造要素をそれぞれ受容するように構成され、
前記第1のバットレス要素(102)が、第2の側壁(114)に対向する第1の側壁(112)を含み、
前記第1の側壁(112)および前記第2の側壁(114)が、それらの間のアクセスされるべきコネクタ(126、180、181)のためのアクセス空間を画定し、
前記第2のバットレス要素(104)が、第2の側壁(114)に対向する第1の側壁(112)を含み、
前記第1の側壁(112)および前記第2の側壁(114)が、それらの間のアクセスされるべきコネクタ(126、180、181)のためのアクセス空間を画定し、
前記第1のバットレス要素(102)の前記第2の側壁(114)と前記第2のバットレス要素(104)の前記第2の側壁(114)とが、前記第1および第2の構造要素を横断して延びる第3の構造要素を受容するように構成される第3の場所部分(110)を互いに画定する、
建物のオフサイト建築用のコネクタブロック(100a)。
【請求項2】
前記コネクタブロックは、各バットレス要素の基部を形成して前記バットレス要素を相互連結する基部板を含む、請求項1に記載のコネクタブロック。
【請求項3】
前記基部板は、前記第3の場所部分の一部を画定する、請求項2に記載のコネクタブロック。
【請求項4】
前記基部板は、前記コネクタブロックのための昇降点を画定する開口を含む、請求項2または請求項3に記載のコネクタブロック。
【請求項5】
少なくとも1つの取付け要素(120a、120b)を更に含み、
各取付け要素は、2つのうちの選択した一方の配向で前記第1のバットレス要素および前記第2のバットレス要素の一方に連結されるように構成され、
各取付け要素は、前記バットレス要素の一方と構造要素との間に連結を提供するように構成される、請求項1から4のいずれかに記載のコネクタブロック。
【請求項6】
前記バットレス要素は、取付け要素および/または構造要素に連結するためのコネクタを受容するために穴を含み、
任意選択で前記コネクタは、ボルトであり、
更に任意選択で前記穴は、前記ボルトと係合するように構成される統合ナットを含む、請求項1から5のいずれかに記載のコネクタブロック。
【請求項7】
前記第1の側壁(112)は、前記第1の場所部分を画定し、
前記第2の側壁(114)は、前記第3の場所部分の一部を画定する、請求項1から6のいずれかに記載のコネクタブロック。
【請求項8】
各バットレス要素は、前記第1の側壁(112)と前記第2の側壁(114)を相互連結する第3の側壁(118)を含む、請求項7に記載のコネクタブロック。
【請求項9】
各第3の側壁(118)は、前記コネクタブロックの内部側に位置する、請求項8に記載のコネクタブロック。
【請求項10】
前記コネクタブロックは、L形状または実質上L形状である、請求項1から9のいずれかに記載のコネクタブロック。
【請求項11】
複数の構造要素と、
請求項1から10のいずれかに記載の少なくとも1つのコネクタブロックであって、前記コネクタブロックが前記構造要素を相互連結するように構成される、少なくとも1つのコネクタブロックと、
を含む、建物のオフサイト建築用のシステム。
【請求項12】
解除可能な連結は、コネクタによって提供され、
任意選択で前記コネクタは、ボルトであり、
更に任意選択で前記ボルトは、各コネクタブロックの統合ナットによって受容可能である、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記コネクタブロックは、複数の板から製造され、
任意選択で前記板は、少なくとも1つのほぞ穴ほぞ継手を介して係合される、請求項11または12のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記板は、互いに溶接される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記構造要素は、細長い部材を含む、請求項11から14のいずれかに記載のシステム。
【請求項16】
少なくとも1つの床部分、天井部分、および/または、壁部分を更に含み、それぞれ床、天井、および/または、壁を形成するために前記構造要素に連結される、請求項11から15のいずれかに記載のシステム。
【請求項17】
請求項1から10のいずれかに記載のコネクタブロックを製造する方法であって、
前記第1のバットレス要素および前記第2のバットレス要素を、互いに係合する複数の板から形成するステップを含む、方法。
【請求項18】
前記板は、ほぞ穴ほぞ継手を用いて互いに係合する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記板を互いに溶接するステップを更に含む、請求項17または請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記板に穴を形成するステップを更に含む、請求項17から19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
少なくとも1つのコネクタブロックを用いて複数の構造要素を互いに連結することを含む、
請求項1から10のいずれかに記載の少なくとも1つのコネクタブロックを用いて構造を建築する方法。
【請求項22】
第1の構造要素を、前記少なくとも1つのコネクタブロックの前記第1の場所部分に、および/または、第2の構造要素を、前記第2の場所部分に、連結することを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
第3の構造要素を前記少なくとも1つのコネクタブロックの前記第3の場所部分に連結することを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1および第2の構造要素の前記連結の前に、
前記方法が、取付け要素を前記少なくとも1つのコネクタブロックの前記バットレス要素のうちの少なくとも1つに連結するステップを含み、
前記取付け要素が前記構造要素に連結する、請求項21から23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
床、壁、または天井を形成するために、少なくとも1つの床部分、壁部分、または天井部分をそれぞれ連結するステップを更に含む、請求項21から24のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物のオフサイト建築用のシステムに関する。そういったシステムでの使用のためのコネクタは、同じくそういったコネクタの製造方法およびシステムを使用する建築方法と共に開示される。
【背景技術】
【0002】
促進が益々望まれるのは、建築現場に配達して完成建物に組み立てる前にオフサイトの工場で製造できる事前製作の部分を提供することによる建物の建築である。そういった事前製作の建物の有する明確な利点は、建物の建築時間が最小化されること、および、多くの異なった建物のための共通セットの部分を使用することによって、製造コストが最小化できること、である。これらの建築方法は、学校などの政府建築の建物において特に有用であることがあり、それによって、建築の実用性とコストは、多くの場合、建物仕様の最重要な特徴のうちの2つである。
【0003】
部品の均一性も、単一の仕様が複数の異なった建物で使用されることを可能にする。例えば、提供が有利になり得るのは、単一の形状、サイズ、厚さ、または他の特性を備えた建物の各構成要素、即ち、支柱、コネクタ、床張り材、壁等々である。このようにして、建物の製造は、真に最適化できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製造および組み立てのプロセスを更に合理化する目的で、提供が望ましくなり得るのは、多くの異なったやり方で使用、および/または、マルチタスクを達成できる限定された数の構成要素である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、建物のオフサイト建築用のコネクタブロックが提供され、
第1の場所部分および第2の場所部分をそれぞれ画定する第1のバットレス要素および第2のバットレス要素を含み、第1の場所部分および第2の場所部分が、互いに対して横断角に延びる第1および第2の構造要素を受容するように構成され、
2つのバットレス要素が、第1および第2の構造要素を横断して延びる第3の構造要素を受容するように構成される第3の場所部分を互いに画定する。
【0006】
コネクタブロックは、それ故に3つまでの直交構造要素の直交連結を提供することが可能である。これは、コネクタブロックが、次のようなオフサイト建築技術の様々な形式の範囲内でコーナーピースとして機能するのを可能にする。
3D主要構造システム、体積建築に基づく体系化アプローチであり、最終的な設置前に制御された工場状況で3次元ユニットを生産することを伴う。
2D主要構造システム、体系化アプローチであり、様々な材料の基礎的な床構造、壁構造、および屋根構造のために使用されるフラットパネルユニットを使用し、それらは工場環境で生産されて最終作業局面で組み立てられ、最終の3次元構造を生産する。
非体系化主要構造であり、事前製造の構造部材を使用し、実質上、現場作業局面での建築ではなく、体系化設計の一部ではない。
【0007】
コネクタブロックは、各バットレス要素の基部を形成してバットレス要素を相互連結する基部板を含むことができる。
【0008】
基部板は、それ故に追加強度および/または剛性をバットレス要素に提供するだけでなく、互いに対して筋かいされるようにバットレス要素を相互連結するために作用する。
【0009】
基部板は、第3の場所部分の一部、例えば、第3の場所部分の基部を画定できる。
【0010】
基部板は、それ故に、いったん位置されると、構造要素を場所部分の内部に位置させることおよび/または構造要素を固定できる領域を提供することに助力できる。
【0011】
基部板は、コネクタブロックのための昇降点を画定する開口を含むことができる。
【0012】
昇降点は、建築中にコネクタブロックを位置させる目的で、固定具を取り付けるために使用できる。これは、任意の構造要素の連結前、ならびに、コネクタブロックが構造要素に取り付けられ、それ故により大きなモジュールまたは構造の一部を形成するとき、の両方において有用であることがある。
【0013】
コネクタブロックは、少なくとも1つの取付け要素を更に含むことができ、各取付け要素は、2つのうちの選択した一方の配向で第1のバットレス要素および第2のバットレス要素の一方に連結されるように構成され、各取付け要素は、バットレス要素の一方と構造要素との間に連結を提供するように構成される。
【0014】
取付け要素の使用は、バットレス要素とそれらが取り付けられる構造要素との間の連結を向上できる。
【0015】
取付け要素は、L形状または実質上L形状にできる。これが意味することは、取付け要素によって構造要素に提供される取り付けが、構造要素をバットレス要素に直接連結するときに、別な方法で可能であるというよりも、構造の異なった側においてできる、ということである。
【0016】
取付け要素は、複数の取付け面を含むことができる。取付け要素がL形状である場合、互いに直角に位置する2つの取付け面が存在できる。各取付け面は、取付け要素をバットレス要素および/または構造要素に取り付けるためのコネクタを受容するための穴を含むことができる。構造要素に連結するように構成される取付け面は、バットレス要素に連結するように構成された取付け面よりも多くの穴を含むことができる。例えば、構造要素に連結するように構成される取付け面は、4つの穴を含むことができ、これらの4つの穴は、矩形配置にでき、バットレス要素に連結するように構成される取付け面は、3つの穴を含むことができ、これらの3つの穴は、線形配置にできる。
【0017】
構造要素に連結するように構成される取付け面は、バットレス要素に連結するように構成される1つよりも大きい面積を有することができ、例えば、それは、2倍または約2倍の大きさにできる。これは、より大きな安定性を連結に与えることができる。
【0018】
バットレス要素は、取付け要素および/または構造要素に連結するためのコネクタを受容するために穴を含むことができる。これらの穴は、取付け要素および/または構造要素の対応する穴と整列するように構成できる。
【0019】
コネクタは、ボルトにできる。
【0020】
穴は、ボルトと係合するように構成される統合ナットを含むことができる。統合ナットを提供することによって、ボルトの連結は、より単純に行うことができ、例えば、単一の工具を用いて連結可能である。
【0021】
各バットレス要素は、コネクタブロックに取付け具を配置するためにロケータを含むことができる。取付け具は、ブラケット、配置ピン、または、昇降・取扱い機器を含むことができる。
【0022】
ロケータは、コネクタ管の上面および下面間に形成されたロケータ管を含むことができる。ロケータ管は、取付け具のための単純な連結を提供できる。
【0023】
ロケータ管は、上側端部で開放でき、下側端部で少なくとも部分的に閉鎖できる。
【0024】
各ロケータ管は、コネクタブロックの基部板によって下側端部で少なくとも部分的に閉鎖できる。
【0025】
コネクタブロックは、支持板を更に含むことができ、支持板は、ロケータ管の長さに沿ってロケータ管の途中を支持するために各バットレス要素の内部に位置する。
【0026】
支持板は、ロケータ管のための支持を提供してそれの運動または誤整列を防止できるばかりでなく、それの位置する内部でバットレス要素の強化または剛性向上を提供することもできる。
【0027】
コネクタは、Uブラケットを含むことができ、コネクタまたは組み立て済み構造要素の安全な手動取扱いのための連結点を提供する。Uブラケットは、ロープ、ワイヤ、ストラップや取扱い棒を用いて構造要素を定位置に案内するために、あるいは、安全な輸送を確実化するための配送車両に3Dまたは2D組立体を固定する手段として、使用できる。
【0028】
第1の側壁は、第1の場所部分を画定し、第2の側壁は、第3の場所部分の一部を画定する。
【0029】
各バットレス要素は、第1の側壁と第2の側壁を相互連結する第3の側壁を含むことができる。
【0030】
第3の側壁の存在は、追加強度および/または剛性を各バットレス要素に提供できる。バットレス要素の内部へのアクセスは、第4の側壁を設けることによらずに確実化できる。
【0031】
各第3の側壁は、コネクタブロックの内部側に位置できる。
【0032】
第3の側壁を内部側に位置させることによって、外部側は、バットレス要素の内部への容易なアクセスのために、例えば、連結にアクセスするかまたは配線を通過するために、開いたままにできる。
【0033】
コネクタブロックは、L形状または実質上L形状にできる。この形状は、強度をコネクタブロックに提供でき、同時に、構造要素が正しい配向で取り付けできることを確実化する。その上、L形状コネクタブロックは、モジュールのどの頂点にそれが取り付けられるべきかにもよるが、異なった方法で配向できる。
【0034】
コネクタブロックは、複数の板から形成できる。
【0035】
板は、スチールや任意の他の適切な金属などの金属板にできる。
【0036】
板は、単一のゲージまたは厚さを有することができる。
【0037】
バットレス要素は、箱セクションから形成でき、標準の箱セクションであってもよい。
【0038】
板は、コネクタブロックの他の板に組み付ける前に、所定の形状に曲げ加工できる。
【0039】
板は、少なくとも1つのほぞ穴ほぞ継手(mortise and tenon joints)を介して係合できる。それらは、良好な強度をコネクタブロックに提供でき、同時に、単純な構造を維持する。
【0040】
追加または代替として、板は、互いに溶接できる。溶接は、板の連結の強度を高めることができる。板は、単に互いに溶接でき、他の形式の継手を用いない。代替として、コネクタは、成形や鋳造などの単一の製造形式を用いて形成できる。
【0041】
コネクタブロックは、利きが無い(unhanded)、即ち、実質上対称であり、単一のコネクタが構造組立体の左手側と右手側とで使用されるのを可能にする。
【0042】
同様に、コネクタブロックは、逆さまに転回でき、従って、基部板は、屋根または天井組立体に使用されるときのキャップとなる。
【0043】
追加一体ナットは、特定現場の連結要件に適合するためにコネクタブロックに固定でき、コネクタブロックの基部プラットフォームは、より大きな可撓性を確実化する追加一体ナットの追加による影響を受けない。
【0044】
第2の態様によれば、建物のオフサイト建築用のシステムが提供され、
複数の構造要素と、
構造要素を相互連結するように構成される少なくとも1つのコネクタブロックと、を含み、
少なくとも1つのコネクタブロックは、3つの直交方向の複数の構造要素間の解除可能な連結を提供するように構成される。
【0045】
単純で解除可能なシステムは、それ故に建物のオフサイト建築のために提供される。
【0046】
解除可能な連結は、ボルトなどのコネクタによって提供できる。
【0047】
ボルトは、各コネクタブロックの統合ナットによって受容可能にできる。
【0048】
統合ナットを提供することによって、ボルトの連結は、より単純に行うことができ、例えば、単一の工具を用いて連結可能である。
【0049】
コネクタブロックは、複数の板から製造できる。板は、スチールや任意の他の適切な金属などの金属板にできる。
【0050】
コネクタブロックを複数の板から形成することは、コネクタブロックを提供する単純で費用効果的な方法を提供する。
【0051】
板は、少なくとも1つのほぞ穴ほぞ継手を介して係合できる。それらは、良好な強度をコネクタブロックに提供でき、同時に、単純な構造を維持する。
【0052】
追加または代替として、板は、互いに溶接できる。溶接は、板の連結の強度を高めることができる。板は、単に互いに溶接でき、他の形式の継手を用いない。
【0053】
板は、単一のゲージまたは厚さを有することができる。
【0054】
バットレス要素は、箱セクションから形成でき、標準の箱セクションであってもよい。
【0055】
構造要素は、細長い部材を含むことができる。細長い部材は、梁または支柱の形式を採ることができ、また、システムの追加部分を受容するように構成可能にできる。
【0056】
システムは、少なくとも1つの床部分、天井部分、および/または、壁部分を更に含むことができ、床、天井、および/または、壁を形成するために構造要素に連結される。
【0057】
システムは、それ故に構造要素、壁、床、および天井を含む完全な建物モジュールを提供できる。個別にまたはグループで、これらの建物モジュールは、建物を形成できる。
【0058】
第3の態様によれば、第1の態様に係るコネクタブロックを製造する方法が提供され、方法は、
第1のバットレス要素および第2のバットレス要素を、互いに係合する複数の板から形成するステップを含む。
【0059】
板は、ほぞ穴ほぞ継手を用いて互いに係合できる。これらの継手は、板構成要素に単純に安価に形成できる。
【0060】
方法は、板を互いに溶接するステップを更に含むことができる。これは、追加強度をコネクタブロックに提供できる。
【0061】
方法は、板に穴を形成する更なるステップを含むことができる。板に穴を形成するステップは、第1のバットレス要素および第2のバットレス要素を形成するステップの前に実施できる。バットレス要素を形成する前に穴を形成することは、建築を単純化できるが、その理由は、全ての穴が同じ平面に位置するときに形成でき、つまり、穴を複数の異なった配向で穿孔するのでなければ形成することが回避できるからである。
【0062】
第4の態様によれば、第1の態様に係る少なくとも1つのコネクタブロックを用いて構造を建築する方法が提供され、方法は、
少なくとも1つのコネクタブロックを用いて複数の構造要素を互いに連結することを含む。
【0063】
方法は、第1の構造要素を、少なくとも1つのコネクタブロックの第1の場所部分に、および/または、第2の構造要素を、第2の場所部分に、連結することを更に含むことができる。
【0064】
方法は、第3の構造要素を少なくとも1つのコネクタブロックの第3の場所部分に連結することを更に含むことができる。
【0065】
第1および第2の構造要素の連結の前に、方法が、取付け要素を少なくとも1つのコネクタブロックのバットレス要素のうちの少なくとも1つに連結するステップを含むことができ、取付け要素が構造要素に連結する。
【0066】
方法は、床、壁、または天井を形成するために、少なくとも1つの床部分、壁部分、または天井部分をそれぞれ連結するステップを更に含むことができる。
【0067】
本開示は、添付する図面を参照して今から議論されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1a】開示に従ったコネクタの斜視図である。
図1b】開示に従ったコネクタの平面図である。
図2】全てのそれの構成要素部分を示す図1aおよび図1bのコネクタの分解図である。
図3】屋根/天井配向の、即ち、図1aおよび図1bのコネクタに対して反転された、開示に従ったコネクタの斜視図である。
図4】コネクタブロックを介して固定できるそれらの例として示された追加構造部材を例証する床および屋根組立体の一部の一対のコネクタの斜視図である。
図5】開示に従ったシステムを使用する建物の建築の3つの段階を示す図である。
図6】開示に従ったコネクタの製造方法に伴うステップを示すフローチャート図である。
図7】開示のシステムを使用する建物の建築方法に伴うステップを示すフローチャート図である。
図8】本開示のコネクタブロックのバットレスへの幾つかの異なった取付け具を示す図である。
図9】開示に従った第2のタイプのコネクタの斜視図である。
図10】開示に従った第2のタイプのコネクタの平面図である。
図11図11に見えるものが図4に見えるものと類似する、床および屋根組立体の一部の図9および図10に示された一対のコネクタの斜視図である。
図12】床および屋根組立体の一部の図9および図10に示された4つのコネクタの平面図である。
図13図12の床および屋根組立体の4つのコネクタおよび部分の斜視図である。
図14】第1の鉛直構造要素および第2の非鉛直構造要素に連結される図9に示されたコネクタの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
第一に図1および図2を参照すると、コネクタブロック100aが示される。コネクタブロック100aは、第1のバットレス要素102および第2のバットレス要素104を含み、第1の場所部分106、第2の場所部分108をそれぞれ画定する。第1の場所部分106および第2の場所部分108は、それらが直交方向に延びる第1の構造要素1006および第2の構造要素1006(図4を参照)を受容できるように、相互に直角に位置する。コネクタブロック100aは、それ故に建物のまたは建物の一部のコーナー位置で使用できる。
【0070】
全体として、第1および第2のバットレス要素102、104は、同じく第1のバットレス要素102および第2のバットレス要素104間に位置する第3の場所部分110を画定する。この第3の場所部分110は、第1および第2の構造要素の位置に直交する第3の構造要素1010(図4を参照)を受容するように構成される。斯くして、コネクタブロック100aは、3つの構造要素を互いに連結でき、それ故に、建物の頂点や建物の一部を形成する。
【0071】
図1aおよび図1bに示されたように、第1の構造要素は、第1のバットレス要素102から第1のバットレス要素102の左方向に延び、第2の構造要素は、第2のバットレス要素104から第2のバットレス要素104の右方向に延び、第3の構造要素は、第1および第2のバットレス要素102、104間で上方に延びるであろう。勿論、同じく可能にできるのは、必要に応じて構造要素を異なった配向に連結することである。
【0072】
各バットレス要素102、104は、2つの対向側壁112、114を含む。外側の対向側壁112は、第1または第2の場所部分106、108の境界をそれぞれ画定または形成し、他方、各バットレス要素102、104の内側の対向側壁114は、第3の場所部分110の境界を画定または形成する。
【0073】
基部板116は、設けられて、下壁を第1および第2のバットレス要素102、104の個々に提供し、2つのものを相互連結する。基部板116は、それ故に安定性をコネクタブロック100aに提供するのを助ける。基部板116は、実質上L形状であり、バットレス要素102、104の幅と等しいかまたは実質上等しい幅を備え、バットレス要素102、104のための固い基盤を形成する。
【0074】
各バットレス要素102、104は、第3の側壁118も含む。示された実施形態では、この第3の側壁118は、各バットレス要素102、104の2つの対向側壁112、114をL形状のコネクタブロック100aの内部側で相互連結する。コネクタブロック100aの外部側であるバットレス要素102、104の側は、側壁を有していないが、その目的は、各バットレス要素102、104の内部へのアクセスを可能にすることである。代替実施形態では、可能になり得るのは、取り外し式の側壁または部分的な側壁を含むことであり、従って、コネクタブロック100aの内部へのアクセスは、維持できる。
【0075】
構造要素の連結に関して助けるために、第1および第2の場所部分106、108は、個々が取付け要素120a、120bを含む。取付け要素120a、120bは、L形状断面を有し、それぞれのバットレス要素102、104に解除可能に連結される。L形状は、取付け要素120a、120bがバットレス要素102、104と構造要素とに同時に取り付けられるのを可能にし、各連結は、取付け要素120a、120bの異なった面に作られる。取付け要素120a、120bがバットレス要素102、104に解除可能に連結可能であるという理由で、取付け要素120は、コネクタブロック100aの要求に応じて、等しいかまたは異なったサイズにでき、および/または、2つの異なった位置に配向でき、2つの異なった位置は、バットレス要素102、104に180度で連結される取付け要素120a、120bの第1の面122の回転によって提供される。
【0076】
取付け要素120a、120bの連結位置を変更することによって、構造要素に取り付けられる取付け要素120a、120bの第2の面124の位置は、変更できる。そうすることによって、構造要素の、それが取り付けられる位置は、異ならせることができる。これは、特に有利なことがあり、それは複数の隣接するコネクタブロック100aが単一の構造要素に取り付けられるために必要とされる場合である。
【0077】
同じく明らかであろうことは、取付け要素120a、120bの第2の面124が第1の面122よりも長いということである。これは、より強力な連結が構造要素に対して作られるのを可能にし、例えば、より多くのコネクタを提供することによるが、より大型のバットレス要素102、104を必要とはしない。
【0078】
取付け要素120a、120bは、個々がボルト126などのコネクタを介してそれらのそれぞれのバットレス要素102、104に取り付けられる。理解されるべきは、バットレス壁112および114間に画定される空間が、ボルト126を取付け要素120a、120bの中に適合するための空間を作成するということである。示されたケースでは、4つのボルト126は、取付け要素120aを第1のバットレス要素102に連結するために使用され、2つのボルト126は、取付け要素120bを第2のバットレス要素104に連結するために使用される。これの理由は、第1のバットレス要素102に連結される取付け要素120aが、第2のバットレス要素104に連結される取付け要素120bよりも高さが大きいからである。勿論、より多いまたはより少ない数のボルト126は、使用できるが、依存するのは、必要とされる連結の強度、コネクタブロック100aまたは取付け要素120a、120bのサイズ、および、ボルト126自体のサイズである。
【0079】
各ボルト126は、取付け要素128の穴128と、バットレス要素102、104の穴130と、を貫通する。ワッシャ132は、各ボルト頭部および取付け要素120間に設けられる。各ボルト126に連結されるナット134は、示された実施形態では、別個に設けられるが、バットレス要素102、104の一部として一体的に設けることができ、即ち、ナット134は、バットレス要素102、104の外側壁112の内面に取り付けられるかまたはそれの一部として形成される。ボルト126を外壁112と一体にまたはそれに固定装着して設けることによって、ボルト126は、ナット134に捩じ込むことができ、ボルト126が別個に保持されることを必要とせず、取付け要素120の取り付けを使用者にとってより容易なものにする。
【0080】
第1および第2のバットレス要素102、104の下部境界を形成することは勿論のこと、基部板116は、第3の場所部分110の下部境界と定義を提供する。基部板116は、それ故に2つのバットレス要素102、104を相互連結するという点で安定性をコネクタブロック100aに提供するように作用する。加えて、第3の場所部分110の下部境界として作用して、それは基部を提供し、その上には、第3の場所部分110内の構造要素が着座できる。
【0081】
本実施形態では、基部板116は、開口の形式の取付け点136も含む。取付け点136は、コネクタブロック100aが、例えば、昇降機に連結されるのを可能にする。構造内の定位置にあるとき、これが意味することは、コネクタブロック100aおよび連結済み構造要素が組立てや再配置のために容易に昇降できるということである。追加または代替として、取付け点136が提供できる点において、組立体の隣接するコネクタブロック100aは、ボルトや他の適切な締結手段などの締結体によって互いに結合できる。
【0082】
各バットレス要素102、104は、2つの対向する側壁112、114と、第3の側壁118と、を含む各側壁を相互連結する上部板138も含む。上部板138は、コネクタブロック100a間の鉛直連結を可能にする開口140を含む。ボルトを定位置に案内するのを助けるために、本実施形態では示されない案内管を含むこともできる。ロケータ管は、対向する側壁112、114の面に平行な面の上部板138から延びて、基部板116で終端するであろう。ロケータ管は、基部板116に着座し、それを通過しないであろう。しかしながら、(小さい)開口144は、基部板116に形成されて、ロケータ管の内側へのアクセスを可能にする。
【0083】
コネクタは、コネクタまたは組み立て済み構造要素の安全な手動操作のための連結点を提供するためにUブラケット160を含むことができる。Uブラケットは、様々な方法を用いて構造要素を定位置に案内するために使用できる。図8に示されたように、ロープ2000、ワイヤ2002、ストラップ(図示せず)およびハンドリングポール2004が示される。Uブラケットは、安全な輸送を確実化するために、3D組立体または2D組立体を配送車両に固定する手段として、同じくまたは代替として使用できる。
【0084】
コネクタブロック100aは、複数の板から形成される。基部板116は、平らであり、側壁112、114および上部板138は、互いにU形状に形成され、第3の側壁118は、L形状要素を形成する。U形状要素およびL形状要素は、平らなブランクから所定の形状に鋳造、機械加工、または曲げ加工できる。これらの構成要素を形状要素として提供することは、コネクタブロック100aの製造が単純であるのを確実化する。要素112、114、118および138の個々は、平らな板として提供でき、コネクタブロック全体を形成するように製作できる。取付け要素120は、L形状であり、鋳造または機械加工できる。しかしながら、取付け要素120は、平らなブランクから所定の形状に曲げ加工するのが好ましいが、その目的は、製造工程が更に単純化されることである。
【0085】
各板は、一連のほぞ穴ほぞ継手によって他のものに連結される。板は、それ故に突起および/またはスロットを含み、それらはほぞ穴ほぞ継手を提供する目的で係合できる。いったん位置につくと、板は、追加の強度および/または剛性をコネクタブロック100aに提供する目的で、互いに溶接できる。
【0086】
コネクタブロックは、利きが無い、即ち、対称であり、単一のコネクタが構造組立体の左手側と右手側とで使用されるのを可能にする。
【0087】
同様に、コネクタブロックは、逆さま100bに転回でき、その場合、基部板116は、ここでは屋根または天井組立体に使用されるときのキャップとなる。これは、図3および図4に見ることができる。
【0088】
追加一体ナットは、特定現場の連結要件に適合するためにコネクタブロックに固定でき、コネクタブロックの基部プラットフォームは、より大きな可撓性を確実化する追加一体ナットの追加による影響を受けない。
【0089】
図4を参照すると、典型的な付属品は、例証されており、場所ピン180を含み、コネクタブロック100bに固定でき、サブ組立体を連結するときに鉛直方向の整列および横方向の拘束を可能にする。ボルト181は、開口144を介して配置されており、コネクタブロック間の建設的な鉛直連結を提供し、建物の進行性の崩壊を防止するために使用できる。例は、コネクタブロックの可撓性を例証しており、潜在的な連結の選択肢についての網羅的なリストではない。
【0090】
コネクタブロック100aは、荷重を水平構造要素1006から鉛直構造要素1010に効果的に分配するように設計される。
【0091】
組立体1000は、図5に示される。最も左側の画像は、床組立体1002を示しており、4つのコネクタブロック100aを含み、個々が床1004のコーナーに設けられる。水平構造要素1006は、矩形構造を形成するために、ボルトを用いてコネクタブロック100aを相互連結する。水平構造要素1006は、それ故に各コネクタブロック100aの第1および第2の場所部分106、108に取り付けられる。床セクション1008は、その後に提供される。床セクション1008は、構造要素1006に取り付けられる。示された床組立体では、4つの床セクション1008が提供されるが、とはいえ、異なった数または異なったサイズの床セクションは、必要に応じて提供できる。構造要素1006は、例えば、スチールなどの任意の構造的にしっかりした材料で形成できる。
【0092】
中央の画像で示された次の段階では、4つの鉛直構造要素1010は、コネクタブロック100aに取り付けられている。鉛直構造要素1010は、複数のボルトによって各コネクタブロック100aの第3の場所部分110の中に固定される。床組立体1002の一端では、壁セクション1012は、水平構造要素1006および2つの鉛直構造要素1010の双方に連結される。壁セクション1012は、窓1014を含むが、とはいえ、中実の壁セクションは、代わりに提供できる。
【0093】
最後に、第3の段階では、天井組立体1014は、4つの鉛直構造要素1010に取り付けられる。天井組立体1014は、4つの水平構造要素1006によって支持される9つの天井セクション1016を含む。水平構造要素1006は、先に説明されたものと同じ方法で相互連結されており、天井組立体1014の各頂点を形成するコネクタブロック100bを備える。天井組立体1014のコネクタブロック100bは、床組立体1002のそれらに照らして反転され、従って、各コネクタブロック100bの第3の場所部分110は、鉛直構造要素1010を受容できる。
【0094】
完全な組立体1000は、床組立体1002、天井組立体1014、および壁セクション1012を含んでおり、コネクタブロック100a、100bによって似た組立体または同じ組立体に取り付けることができる。例えば、コネクタブロック100a、100bは、コネクタブロック100a、100bの穴または開口を通して、コネクタを用いるなど、他のコネクタブロック100a、100bに直接取り付けることができ、あるいは、他の構造要素1006、1010に直接取り付けることができる。このようにして、組立体1000は、より大きなモジュール構造の一部にできる。より大きなモジュール構造は、居住用建物、商業用建物、または(学校などの)市民建物などの建物を形成できる。
【0095】
図6は、図1および図2に示されたようなコネクタブロックの製造方法を示す。第1のステップS10では、複数の板が提供される。これらの板は、任意の適切な製造方法によって形状付けされ、その目的は、それらが正しい形状であることであり、側壁、上部板、基部板、支持板、取付け要素、または、コネクタブロックの任意の他の部分を形成するためである。板の形状付けは、図1および図2に示されたほぞ穴ほぞ継手の部分などの任意の連結の特徴部を含むであろう。
【0096】
板は、機械加工または別な方法で処理でき、その目的は、第2のステップS12で板に穴を形成することである。有利なことに、穴の形成は、製造プロセスを単純化するために、コネクタブロック100の完成形状への板の組立て前に実施されるであろう。このステップS12は、第1のステップS10の後に続く。
【0097】
いったん板が製造されると、それらは互いに係合するが、その目的は、ステップS14でコネクタブロック100の形状を形成することである。図1a、図1b、および図2に示されたコネクタブロック100の係合は、ほぞ穴ほぞ継手を用いて提供される。他のタイプの継手がコネクタブロック100に使用される場合、方法は、その後にコネクタブロックによって提供される継手の何らかのタイプを使用する板の係合を含むであろう。連結が永続的に作られることを確実化する目的で、本開示のコネクタブロック100の板は、同じくそれらの縁部に沿って互いに溶接される。これは、図6の次のステップS16で示される。
【0098】
図7では、少なくとも1つのコネクタブロックを用いて構造を建築する方法が示される。ステップS22では、構造要素は、そのまたは各コネクタブロック100に連結される。これらの構造要素は、第1の場所部分106、第2の場所部分108、または第3の場所部分110に連結できるが、依存するのは、構造要素が要求される位置すべきどんな配向かである。コネクタブロック100が図1および図2に示されたようなケースでは、構造要素は、各コネクタブロック100にボルトを介して連結される。
【0099】
このステップの前に、取付け要素が使用される場合に、必要になり得るのは、1つまたは複数の取付け要素120をコネクタブロック100に連結することである。それ故に早めのステップS20が存在し、それによって、取付け要素120は、コネクタブロック100のバットレス要素102、104に連結される。コネクタブロック100の設計が可能である場合、取付け要素120は、構造要素が取付け要素120に取り付けられた後で、コネクタブロック100に代わりに取り付けることができる。
【0100】
いったん構造要素がコネクタブロック100に取り付けられると、構造への提供が望ましくなり得るのは、1つまたは複数の壁、天井、または床である。そういったケースでは、床セクション1008、壁セクション1012、および天井セクション1016は、その後に別のステップS24で構造要素に固定または取り付けができる。
【0101】
図10を参照すると、コネクタ100aの第1の場所部分106および第2の場所部分108は、直角に延びる第1および第2の構造要素を受容するように(図9参照、バットレス部分であるように)互いに対して直角に構成され、即ち、水平要素1006は、水平面で90度だけ角度離隔される。しかしながら、先の段落の実施形態は、図8に示された建物構造の普及した形状のせいで一般的であるが、理解されるであろうことは、互いに対して他の横断角で配置されたバットレス要素を有するコネクタ(およびそれに応じて配置されたコネクタ100aの他方部分)が、水平要素が水平面で90度以外の角度だけ角度離隔されるのを可能にする、ということであり、例えば、120度は、連続する水平要素およびコネクタを平面的に六角形構成で接合するためであり、60度は、連続する水平要素およびコネクタを平面的に三角形構成で接合するためである。
【0102】
図9および図10では、第2のタイプのコネクタ900aが示される。
【0103】
図1aのコネクタ100aと、図9のコネクタ900aと、の間の1つの差異は、(図11から理解されるように、対応する締結体181のための)単一の開口144による、バットレス下壁の(それぞれ締結体181および180のための)2つの開口(144と無参照符)の置換である。図4のピン180は、構造的な複合化を提供するが、それは必ずしも必須ではない。それ故に、コネクタ900aは、単純化され、バットレス要素102、104の幅は、削減できる。締結体181は、(英国の建物規則のパートAに従って)不均衡崩壊(disproportionate collapse)のために依然として主要な鉛直の頑丈な構造的な連結である。この配置も、構成要素の50%削減を可能にする。第3の構造要素1010および各コネクタ900aの取付け点136(図12に示された)の個々内で単一の締結体190(図11参照)連結を有することは、場所が4つの点だけに必要とされる場合に、4つのコネクタ配置でのより容易な設置を可能にする。単一の部分190も十分に鉛直に延び、図11の上側および下側のコネクタ900aの双方を、任意選択で、図11の上側および下側の鉛直バーも、位置させることは、想定できる。
【0104】
コネクタ900aは、より高い荷重条件での使用のために、水平部材1006および垂直柱部材1010間により強固な連結を形成する。板138の全長は、削減されて、より大型の形式の窓が、追加の昼光を建物の中に提供するように、(予めコネクタ100aが窓幅を制限した)端面的により高いレベルに設置されるのを可能にする。
【0105】
バットレス上壁(それぞれ締結体181および180のため)の2つの開口(144と無参照符)も、単一の(より大きい)開口145によって置換される。開口145は、112および114間の空所にアクセスするために使用される。開口145は、各隣り合うサイドコネクタ900a、従って、モジュール、を一緒に引くのを容易にするための工具を挿入するために使用できる。
【0106】
取付け要素120aは、U形状の断面であり、板を上部および底部に追加することによって補剛されている。取付け要素120aの上板および下板は、個々が開口を有し、より多くの連結性の選択肢を提供する。これは、力を梁1006からコネクタブロック900aの中により均等に再配分し、局部座屈をブロックに限定する。
【0107】
図11では、図9および図10に示された一対のコネクタ900aは、床および屋根組立体の一部であり、図11に見えるものは、図4に見えるものと類似する。各水平構造要素1006は、開口1200をそれの上面に含む。
【0108】
図12および図13では、図9および図10に示された4つのコネクタ900aは、床および屋根組立体の一部に配置される。
【0109】
隣接するコネクタは、隣接する第1の開口144および第2の開口144を介して締結される板(簡潔さのために図示せず)によって連結できる。
【0110】
隣接する水平構造要素1006の上部は、開口1200を介して皿ボルト1204、1206を使用して締結される板1202によって現場で連結できる。板1202は、(英国の建物規則のパートAに従って)不均衡崩壊のために水平の頑丈な連結としても作用する。更なる開口1200は、水平構造要素1006の底部に設けられる。
【0111】
高められた構造的な剛性が必要とされる状況では、コネクタ100a、900aの設計も、取付け要素120aの位置と取付け要素120bの位置とが切り換えられるのを可能にする。これが意味するのは、図11に示された2つのコネクタ900aのように、コネクタ900aが他のコネクタ900aに対して180度転回されるとき、これは取付け要素120a、120bによって収容され得る水平部材1006のサイズを逆転させ、それは、隣接する同じサイズの梁1006のウエブが「背中合わせ」に配置でき、図13に示されたように、セクション1006のウエブの開口1220を介した水平ボルトの設置を可能にし、これにより、水平構造要素1006の結合式の構造的な性能を向上させることを意味することである。
【0112】
図14を参照すると、コネクタ900aは、第1の鉛直構造要素1010および第2の非水平構造要素1006に連結できる。これは、鉛直線ではなく鉛直線から適切な角度でオフセットするように、第2の構造要素1006の取付け部分120aに穴を配置(図9を参照)することによって容易化される。結果として、3つのボルト1208は、鉛直線から適切な角度でオフセットし、3つのボルト1210は、鉛直線から適切な角度でオフセットする。結果的に、非水平構造要素1006の下面1016は、破線で表される水平に対して傾斜している。このオフセットは、異なったルーフピッチ要件を説明するために可変である。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14