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特許7589224機械学習ベースのトレーニングプログラムを有する身体トレーニングシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】機械学習ベースのトレーニングプログラムを有する身体トレーニングシステム
(51)【国際特許分類】
   A63B 21/005 20060101AFI20241118BHJP
   A63B 24/00 20060101ALI20241118BHJP
   A63B 21/04 20060101ALI20241118BHJP
【FI】
A63B21/005
A63B24/00
A63B21/04
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022505234
(86)(22)【出願日】2020-07-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-26
(86)【国際出願番号】 US2020043212
(87)【国際公開番号】W WO2021016426
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】62/877,594
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522032486
【氏名又は名称】モンスター・スマート・ソリューションズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】MONSTER SMART SOLUTIONS, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ワザン,サム
(72)【発明者】
【氏名】エラー,マシュー・ジン
(72)【発明者】
【氏名】セクンド,ラファエル・ガルシア
(72)【発明者】
【氏名】ヨヴァノビッチ,キャスリン・イー.
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0266501(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0142178(US,A1)
【文献】特開2019-058285(JP,A)
【文献】特表2019-520165(JP,A)
【文献】特開2017-148177(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0368413(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第113486798(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 24/00
A63B 1/00-26/00
A63B 69/00-69/40
G06F 18/00-18/40
G06N 3/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスリートの生体データ及びパフォーマンスデータを含むアスリートデータリポジトリと、
処理システムであって、
1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムを実行して、いくつかのトレーニングユニットとともに使用される複数のアスリート別トレーニングプログラムを生成し、ここで、前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムは、前記アスリートデータリポジトリにアクセスし、前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムは、前記アスリートデータリポジトリに記憶されたタイプの生体データ及びパフォーマンスデータに関してトレーニングされておりアスリートトレーニングプログラムは、個々のアスリートの生体データ及びパフォーマンスデータに適応されており
ユーザのプロファイルデータとベースラインデータとを受信し、ここで、前記プロファイルデータは、前記ユーザの年齢と、前記ユーザの性別と、前記ユーザの身長と、前記ユーザの体重と、前記ユーザのスポーツと、前記ユーザのスポーツにおけるポジションとを含み、前記ベースラインデータは、いくつかの評価テストからの前記ユーザの結果を含んでおり、
前記プロファイルデータと前記ベースラインデータとを前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムに提供して、前記ユーザのアスリート別トレーニングプログラムを生成する
ように構成されている、処理システムと、
レーニングユニットであって、
ケーブルと、該ケーブルの端部に設けられ、アスリートに装着されるリングと、該ケーブルに接続された電気モータとを備え、該電気モータが該ケーブルの抵抗レベルを調整する、水平性敏捷性スピードステーションと、
垂直性トレーニング用のジャンプ台と、
ントローラであって
前記ユーザのアスリートトレーニングプログラムを前記処理システムから受信し、
信された前記アスリートトレーニングプログラムに応じて、前記電気モータによって前記ケーブルに適用される抵抗レベルを調整し、
信された前記アスリートトレーニングプログラムに従って前記トレーニングユニットを前記ユーザが使用したパフォーマンスデータを収集して記録する
うに構成されている、コントローラ
を備える、トレーニングユニットと
を備えてなるアスレチックトレーニングシステム。
【請求項2】
前記トレーニングユニットは、前記ユーザの少なくとも1つのモバイルデバイスのインタフェースを更に備え、前記モバイルデバイスは、前記アスリートトレーニングプログラムを前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムから受信し、該アスリートトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに通信する、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記パフォーマンスデータを前記モバイルデバイスに通信するように構成されており
前記処理システムは、前記モバイルデバイスから前記パフォーマンスデータを受信し、該パフォーマンスデータを前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムに提供するように構成されている、請求項2に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項4】
前記処理システムは、前記パフォーマンスデータを前記アスリートデータリポジトリに通信するように構成されている、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項5】
前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムは複数のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムを含む、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項6】
前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムは複数の機械学習モデルを含む、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項7】
前記複数の機械学習モデルは、所与のアスリートの生体データ及び他のアスリートのパフォーマンスデータを入力として受信して、評価トレーニングプログラムを生成する評価予測モデルを含む、請求項6に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項8】
前記複数の機械学習モデルは、以前に生成された評価トレーニングプログラムの使用中に前記コントローラによって記録されたパフォーマンスデータを入力として受信するドリルルーチンモデルを更に含む、請求項7に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項9】
前記ドリルルーチンモデルは、該ドリルルーチンモデルによって生成されたアスリートトレーニングプログラムの使用中に前記コントローラによって記録された前記パフォーマンスデータ入力として受信する、請求項8に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項10】
前記トレーニングユニットは、複数の垂直跳びステーション及び複数の水平敏捷性スピードステーションを更に備える、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項11】
前記処理システムは、前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムが実行されると、所与のアスリートの生体情報及びパフォーマンスデータにアクセスして、そのアスリートのアスリートトレーニングプログラムを生成するために前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムを提供する、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項12】
個々のアスリートに適応された、アスリートトレーニングプログラムを生成する、コンピュータにより実行される方法であって、
ユーザのプロファイルデータ及びベースラインデータを受信するステップであって、前記プロファイルデータは、前記ユーザの年齢と、前記ユーザの性別と、前記ユーザの身長と、前記ユーザの体重と、前記ユーザのスポーツと、前記ユーザのスポーツにおけるポジションとを含み、前記ベースラインデータは、いくつかの評価テストからの前記ユーザの結果を含むものである、ステップと、
前記ユーザの前記プロファイルデータ及び前記ベースラインデータをアスリートデータリポジトリに記憶するステップと、
レーニングユニットを提供するステップであって、
ケーブルと、該ケーブルの端部に設けられ、アスリートに装着されるリングと、該ケーブルに接続された電気モータとを備え、該電気モータが該ケーブルの抵抗レベルを調整する、水平性敏捷性スピードステーションと、
垂直性トレーニング用のジャンプ台と、
ントローラであって
ユーザのアスリートトレーニングプログラムを受信し、
前記アスリートトレーニングプログラムに応じて、前記電気モータによって前記ケーブルに適用される抵抗レベルを調整し、
記アスリートトレーニングプログラムに従って前記トレーニングユニットを前記ユーザが使用したパフォーマンスデータを収集して記録する
うに構成されているコントローラ
を備えるトレーニングユニットを提供するステップと、
前記ユーザの識別子と、1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムにアクセスされている前記トレーニングユニットの識別子していくつかのトレーニングユニットとともに使用される複数のアスリート別トレーニングプログラムを生成するステップであって、前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムは、前記アスリートデータリポジトリに記憶されたタイプの生体データ及びパフォーマンスデータに関してトレーニングされている、ステップと、
前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズム前記プロファイルデータと、前記ベースラインデータと、前記アスリートデータリポジトリとを使用して、前記ユーザの1つのアスリートトレーニングプログラムを生成するステップと、
前記アスリートトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに提供するステップと
を含んでなる方法。
【請求項13】
前記トレーニングユニットは、ユーザの少なくとも1つのモバイルデバイス用のインタフェースを更に備え、
バイルデバイスを前記トレーニングユニットに結合するステップと
記モバイルデバイスが前記アスリートトレーニングプログラムを前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムから受信するステップと
前記モバイルデバイスが、前記アスリートトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに通信するステップ
を更に含む、請求項12に記載のアスリートトレーニングプログラムを生成する方法。
【請求項14】
前記モバイルデバイス、前記コントローラによって記録された前記パフォーマンスデータを受信するステップと
前記モバイルデバイスが、前記パフォーマンスデータを前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムに通信するステップ
を更に含む、請求項13に記載のアスリートトレーニングプログラムを生成する方法。
【請求項15】
前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムは複数の機械学習モデルを含む、請求項12に記載のアスリートトレーニングプログラムを生成する方法。
【請求項16】
前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムは、前記ユーザの前記プロファイルデータと前記ユーザの前記ベースラインデータとにアクセスして、前記ユーザ前記アスリートトレーニングプログラムを生成する、請求項12に記載のアスリートトレーニングプログラムを生成する方法。
【請求項17】
前記処理システムは、前記1つ以上のトレーニングされた人工知能適応アルゴリズムを実行して、前記アスリート別トレーニングプログラムのための前記ユーザの付属品構成を決定するように構成されている、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【請求項18】
前記水平性敏捷性スピードステーションは、
レールと、
前記ケーブルと前記リングとを含むノードであって、前記レールに沿って移動するように構成されているノードと
を含む、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、アスレチックトレーニングシステム及び方法に関し、より詳細には、スポーツ固有のトレーニング及びパフォーマンス改善プログラム、該当する場合には、ポジション固有及びアスリート固有のトレーニング及びパフォーマンス改善プログラムを提供するように適応されたシステム、方法、装置、及びコンピュータプログラム製品に関する。
【0002】
[関連出願]
本出願は、2019年7月23日に出願された米国仮特許出願第62/877,594号の一部継続出願であり、その開示全体は引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
【背景技術】
【0003】
既知のアスレチックトレーニングユニットは、ユーザ、アスリート、コーチ、又はトレーナが、ウェイト、バンジーコード、油圧作動液又は空気圧縮の抵抗によって提供される抵抗を判断し、アスレチックトレーニングのための抵抗を調整することを必要とする。コーチ、アスリート、及びトレーナは、自身の個人のノウハウ及びスポーツに固有でない様々なドリルを使用してトレーニングルーチンを提供する。アスリートは、その後、いわゆる専門家によるアスリートの強度の定量化できない解釈及び暗黙の知識に従ったルーチン及びドリルを含むプログラムを受け取る。アスリートは、多くの場合に、垂直性、敏捷性、スピード、及び水平性の分野におけるベースライン尺度を設定することなくトレーニングを開始する。コーチ及びトレーナは、多くの場合に、それらの4つの分野におけるアスリートのベースライン尺度を設定することなく、自身のこれまでの経験に基づいてアスリートをトレーニングする。4つの分野におけるアスレチックゲイン(gain:改善、進歩、前進)は、観察された改善点を、それまでに設定されたメトリクスを用いて検証することができないことから、主観的なものになる。
【0004】
一般化されたトレーニングプログラムをコーチ及びトレーナがアスリートに対して作成することができる。なぜならば、これらのルーチンは、万能のトレーニングプログラムを提供するように最適化されたものであるからである。これらのプログラムからもたらされるアスレチック改善又はゲインは予測することができず、ランダムであり、したがって、保証されない。なぜならば、それらは、必ずしも特定のアスリートの測定及び検証された生物学的及び生体的なプロファイル並びにアスレチック能力又は目標に個別化されていないからである。アスリートに個別化された計画を作成することは、多くのコーチ及びトレーナにとって多くの時間及びコストを要し、非効率的である。その上、コーチ及びトレーナは、アスリートからの大量のデータにアクセスすることができず、したがって、それらのデータ全体の可用性を利用することによって、個別化されたトレーニングのためにデータを外挿して推定することができない。
【0005】
アスリートは、従来のトレーニングプログラムを通じてゲインを達成することができるが、各特定の要望に合致したゲインを必ずしも達成していない。例えば、ホッケーをプレイするアスリートは、自身のスピードを高めたい場合がある。このアスリートは、「リープアンドバースト(Leap and Burst)」トレーニングプログラムを行うためにMonster Vertical Power等の専門のトレーニングセンタと契約し、VASH分野(垂直性、敏捷性、スピード、水平性)の4つの全てにおいてゲインを達成する。しかしながら、このアスリートは、垂直性がホッケープレイヤとしての自身のパフォーマンスに大きな影響を与えるものではないので、垂直性についてあまり多く配慮していない。この場合に、コーチは、このアスリートに限定したトレーニングプログラムを作成するのに時間を要しなければならない。明らかに、機械学習及び人工知能における最新の実現技術を利用した自動化なしで、無数のアスリートについてこれを行うことは可能でない。
【0006】
加えて、クラブ、学校、大学、専門フィットネスセンタにおけるコーチ及びトレーナによるあらかじめ準備されたトレーニングプログラムは、現在のところ、アスリートに対する抵抗を最適に校正する方法を有しない。アスリートは、現在行っているトレーニングプログラムに従って抵抗を個別化されるが、抵抗が過度に大きい場合又は過度に不足している場合には、抵抗レベルは手動で調整しなければならない。これは、アスリートごとに行わなければならず、コーチがアスリートごとに抵抗を手動で調節しても、試行錯誤に依拠しているので、依然として不正確なプロセスである可能性がある。
【0007】
同様に、ドリルを行っている間にアスリートに対する抵抗を抽出するために使用される付属品は、アスリートの年齢、身長、体重、性別、グリップ及び手のサイズ、ウエスト及びシーム(seam)の寸法等に基づいて最適化されるべきであるが、これを個々のアスリートごとに行うのは困難である。コーチは、試行錯誤を頼りに個々のアスリートの付属品を微調整し手動で最適化する。各アスリートの特定の目標及びニーズに合うようにドリルや、有抵抗ドリル、非抵抗ドリルのシーケンス、休憩時間、並びに付属品を最適化する科学的数学的手法は、トレーニングプロセスの結果を大幅に改善するとともに、より多くのアスリートが任意の所与の時間帯にトレーニングすることを可能にする。
【発明の概要】
【0008】
アスレチックトレーニングシステムが、アスリートデータリポジトリと、適応アルゴリズム(adaptive algolism)と、少なくとも1つのトレーニングユニットとを含む。前記アスリートデータリポジトリは、アスリートの生体データ及びパフォーマンスデータを含む。前記適合アルゴリズムは、前記アスリートデータリポジトリにアクセスし、前記アスリートデータリポジトリに記憶されたタイプの生体データ及びパフォーマンスデータに関してトレーニングされて、トレーニングユニットとともに使用される複数のアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する。各アスリート固有のトレーニングプログラムは、個々のアスリートの生体データ及びパフォーマンスデータに適応される。
【0009】
前記トレーニングユニットは、電子的に調整可能なアスレチック抵抗機器及びコントローラを含む。前記コントローラは、前記複数のアスリート固有のトレーニングプログラムのうちの少なくとも1つのアスリート固有のトレーニングプログラムを受信し、該受信されたアスリート固有のトレーニングプログラムに応じて前記調整可能な抵抗機器の抵抗レベルを調整するように構成される。前記コントローラは、また、前記受信されたアスリート固有のトレーニングプログラムに従って該トレーニングユニットのアスリートの使用のパフォーマンスデータを記録するように構成される。前記適応アルゴリズムは、前記個々のアスリートの生体情報及びパフォーマンスデータにアクセスして、そのアスリートのアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する。
【0010】
前記トレーニングユニットは、ユーザの少なくとも1つのモバイルデバイスのインタフェースを更に備えてもよく、前記モバイルデバイスは、前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記適応アルゴリズムから受信し、該アスリート固有のトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに通信する。前記モバイルデバイスは、前記コントローラによって記録された前記パフォーマンスデータを受信し、該パフォーマンスデータを前記適応アルゴリズムに通信してもよい。前記適応アルゴリズムは、前記記録されたパフォーマンスデータを前記アスリートデータリポジトリに通信してもよい。
【0011】
幾つかの実施形態において、前記適応アルゴリズムは複数の適応アルゴリズムを含む。例えば、前記適応アルゴリズムは複数の機械学習モデルを含んでもよい。前記複数の機械学習モデルは、所与のアスリートの生体データ及び他のアスリートのパフォーマンスデータを入力として受信し、評価トレーニングプログラムを生成する評価予測モデルを含んでもよい。前記複数の機械学習モデルは、評価トレーニングプログラムの使用中に前記コントローラによって記録されたパフォーマンスデータを入力として受信するドリルルーチンモデルを更に含んでもよい。前記ドリルルーチンモデルは、また、該ドリルルーチンモデルによって以前に生成されたアスリート固有のトレーニングプログラムの使用中に前記コントローラによって記録された前記パフォーマンスデータも入力として受信してもよい。
【0012】
幾つかの実施形態において、前記トレーニングユニットは、垂直跳びステーション、水平性敏捷性スピードステーション、又は双方を含む。幾つかの実施形態において、前記トレーニングユニットは、複数の垂直跳びステーション及び複数の水平性敏捷性スピードステーションを更に備える。前記トレーニングユニットは、前記コントローラに応答して前記調整可能な機器の抵抗レベルを調整するモータを更に備えてもよい。
【0013】
個々のアスリートに適応されたアスリート固有のトレーニングプログラムを生成するコンピュータに実行される方法も提供される。前記方法は、第1のステップにおいて、前記個々のアスリートと、比較可能な生体データ及びパフォーマンスデータを有する追加のアスリートとの生体データ及びパフォーマンスデータをアスリートデータリポジトリに記憶することを含む。第2のステップにおいて、前記個々のアスリートは、トレーニングユニットにアクセスする。前記トレーニングユニットは、電子的に調整可能なアスレチック抵抗機器及びコントローラを含み、前記コントローラは、複数のアスリート固有のトレーニングプログラムのうちの或るアスリート固有のトレーニングプログラムを受信し、アスリート固有のトレーニングプログラムに応じて前記調整可能な抵抗機器の抵抗レベルを調整し、前記アスリート固有のトレーニングプログラムに従って該トレーニングユニットのアスリートの使用のパフォーマンスデータを記録するように構成される。
【0014】
第3のステップは、前記個々のアスリートの識別子及びアクセスされている前記トレーニングユニットの識別子を適応アルゴリズムに提供することである。前記適応アルゴリズムは、前記アスリートデータリポジトリに記憶されたタイプの生体データ及びパフォーマンスデータに関してトレーニングされて、トレーニングユニットとともに使用される複数のアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する。第4のステップにおいて、
前記適応アルゴリズムは、前記アスリートデータリポジトリにアクセスし、前記個々のアスリートの生体データ及びパフォーマンスデータに適応された少なくとも1つのアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する。第5のステップにおいて、前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに提供する。
【0015】
前記トレーニングユニットは、ユーザの少なくとも1つのモバイルデバイス用のインタフェースを更に備えてもよい。この場合、前記トレーニングユニットにアクセスする前記ステップは、前記個々のアスリートがモバイルデバイスを前記トレーニングユニットに結合することを含む。前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに提供する前記ステップは、前記モバイルデバイスが前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記適応アルゴリズムから受信し、前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに通信するステップを更に含んでもよい。
【0016】
前記方法は、前記モバイルデバイスが、前記コントローラによって記録された前記パフォーマンスデータを受信し、前記パフォーマンスデータを前記適応アルゴリズムに通信するステップを更に含んでもよい。
【0017】
前記適応アルゴリズムは、複数のトレーニングされた機械学習モデル等の複数の適応アルゴリズムを含むことができる。前記適応アルゴリズムは、前記個々のアスリートの生体情報及び/又はパフォーマンスデータにアクセスして、そのアスリートのアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する。
【0018】
本発明は、垂直性、スピード、及び水平性を含む少なくとも4つのアスレチック分野におけるゲインを高めるように適応されたハードウェア及びソフトウェアを含む適応アスレチックトレーニングシステムを含む。前記適応アスレチックトレーニングシステムは、幾つかのステーションを備えるスポーツトレーニングユニットを含み、各ステーションは、一時に1人のアスリートに対応することができ、複数のアスリートが同時にトレーニングすることを可能にする。幾つかのステーションは、少なくとも垂直性においてトレーニングするジャンプ台を含む一方、残りのステーションは、少なくとも他の3つの分野、すなわち水平性、敏捷性、及びスピードをトレーニングする。本明細書において論述される概念は、これらの分野に限定されるものではなく、一般のフィットネス目標及び持久力等の他の身体属性のトレーニングに拡張することができる。各ステーションには、アスリート向けに設計及びパーソナライズされたトレーニングルーチン及びドリル用のアスリートパフォーマンスベースの抵抗構成要素が取り付けられる。スポーツトレーニングユニットは、充電式電池と、幾つかのインタフェースするIoTデバイスを装着するクレードルとを含むことができる。スポーツトレーニングユニットは、Bluetooth又はインターネットを介してデータベースに接続して、スポーツトレーニングユニットによって収集され、その後、スポーツによる各個々のアスリートのトレーニングを適応させるために人工知能(AI)、機械学習(ML)、又は他のコンピュータソフトウェアによって使用されるデータを記憶することができる。スポーツトレーニングユニットは耐水性とすることができる。
【0019】
前記スポーツトレーニングユニットは、様々なセンサ及びそのような加速度計、プロキシメータ、ジャイロスコープ、超音波、LiDar、及びカメラ、コンピュータソフトウェア、データベース、モバイルアプリケーションを含むことができ、アスリートのスポーツ及びポジションに具体的に個別化されたトレーニングプログラムを推奨する。前記適応アスレチックトレーニングシステムは、生物学的パフォーマンステスト及びスポーツに固有のパフォーマンステストにアクセスし、これらを測定して、アスリートがスポーツにおけるアスレチックゲインを実現するためのアスリートベースの一意のトレーニングプログラムをカスタマイズすることができる。スポーツトレーニングユニットは、年齢、身長、性別、民族性、スポーツ、スポーツにおけるポジション、ボディマス指数、体重、酸素レベル、身長、ウイングスパン及び指高等の生物学的情報をキャプチャし、アスリートパフォーマンスを改善するアスリート固有及びスポーツ固有のトレーニング計画(training regimen)及び尺度を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一例示の実施形態によるモバイルデバイス、トレーニングユニット、及びアスリートデータリポジトリの接続性を示す図である。
図2】一例示の実施形態による、トレーニングユニットのシングルアスリートに適応したものを示す図である。
図3】一例示の実施形態による、トレーニングユニットを使用するプロセスを示す図である。
図4a】一例示の実施形態による、Vステーションの一部としてのジャンプ台400の構成を示す図である。
図4b図4aのジャンプ台400の幾つかの構成要素をより詳細に示す図である。
図5】一例示の実施形態による、マルチアスリート使用を対象としているときのトレーニングユニットを示す図である。
図6】一例示の実施形態による、アスリートの最良のトレーニング計画を予測するためにコンピュータソフトウェアによって使用することができる例示のデータベース構造及びその内部のデータを示す図である。
図7】一例示の実施形態によるHASステーションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
適応アスレチックトレーニングシステム10の一例示的な実施形態は、少なくとも1つのアスレチックトレーニングユニット100と、アスリートデータリポジトリ105と、このデータリポジトリにアクセスし、スポーツ及びアスリートに固有のトレーニングプログラムを生成する処理システム125と、少なくとも1つのモバイルデバイス110とを備える。モバイルデバイス110には、トレーニングユニット100及びコンピュータソフトウェア125と通信するモバイルapp(アプリケーションソフトウェア)がインストールされている。
【0022】
モノのインターネット(「IoT」:Internet of Things)デバイスと、スポーツトレーニングユニットと、アスリートデータリポジトリとの接続性の一例が図1に示されている。ユーザは、自身のモバイルデバイス110を、Bluetooth、Wi-fiインタフェース、ケーブル、又は他のデジタル通信手段を介してトレーニングユニット100に接続する。トレーニングユニットによって収集されたそのユーザ用のデータは、そのユーザのモバイルデバイスに送信される。ユーザが自身のモバイルappに入力したあらゆるメタデータも収集される。モバイルappは、そのデータをコンピュータソフトウェア125に送信し、コンピュータソフトウェア125は、これをアスリートデータリポジトリ105に記憶する。図1は、一例として幾つかのデータパスを示しているが、本発明は、そのように限定されるものではない。当業者であれば、図1に示すモバイルデバイス110及びトレーニングユニット100が、インターネット115を介してデータリポジトリ105と直接通信することができることを容易に理解するであろう。
【0023】
ユーザが別のワークアウトを完了したいとき、ユーザは、自身のモバイルデバイスをトレーニングユニットに接続する。モバイルデバイスは、その後、アスリートデータリポジトリからのコンピュータソフトウェア処理システム125のデータを使用して、現在のセッションについてアスリートのニーズに個別化されたトレーニングプログラムを作成する。モバイルデバイスは、アスリート識別子及びトレーニングユニット識別子を提供することができる。幾つかの実施形態において、コンピュータソフトウェア125は、1つ以上の機械学習モデル又は他の適した人工知能技術等の少なくとも1つのトレーニングされた適応アルゴリズムを含む。コンピュータソフトウェア125は、現在のユーザ及び他のユーザからのデータをトレーニングセットとして使用することができる。各ワークアウト後にトレーニングユニットによって収集されたいずれのデータも、トレーニング努力、トレーニングセッションの継続時間の監視及びユーザによってなされたゲインの測定を行うために、収集され、データベースに送信される。アスリートデータリポジトリからのデータ、進歩、ゲイン、及び他のメトリクスは、インターネット115を介したウェブアプリケーション120を通じてアクセスすることができる。ただし、ウェブアプリケーションは、トレーニングユニットとインタフェースしていないものとすることもできる。
【0024】
一時に単一のアスリートによって使用されるトレーニングユニット200のシングルユーザに適応したものが図2に示されている。シングル使用ユニットの形状は、マルチアスリートユニット500(図5)の形状に類似してもよい。一方、残りのステーションは、トレーニングユニット200における前面である。この例におけるトレーニングユニット200は、Vステーション及びHASステーションを組み合わせた単一のステーションを含む。デバイスの垂直性構成要素は、(図4a及び図4bにおいて更に詳細に説明する)ジャンプ台205と、3つのVノード210、215及び220とを含む。この例示の実施形態において、各Vノードは、電気モータとすることができる抵抗源に接続されたケーブルと、このデバイスを使用するアスリートへの接続機構とを備える。各Vノードは、ユニットの内部のスプールと、ユニットの外部のリングとに接続するケーブルを備える。
【0025】
このユニットは、水平性トレーニング、敏捷性トレーニング、及びスピードトレーニングのために使用される、アスリートの方を向いている1つのHASトラック235及びジャンプ台205も含む。HASステーションは、図7に関して更に詳細に説明される。この例でのHASトラック235は、2つのHASノード225及び230を含む。HASノード225、230は、トレーニングドリルにおける抵抗を調整するために使用される電気モータ抵抗に達することができるケーブルによって接続される。HASノードは、ドリルを行っている間、アスリートに接続されるケーブルの端部に取り付けられるリング720(図7)も含む。HASノード225、230は、HASトラック235に沿って移動し、より大きな運動範囲を提供することができる。HASトラック235は、ノードを水平又は垂直にレベル調整するために90度まで回転することもでき、したがって、更に大きな運動範囲を提供する。
【0026】
シングルアスリートデバイスは、モバイルデバイス又は他のタイプのスマートデバイス若しくはIoTデバイスに適応することができる単一のクレードル240も含むことができる。このデバイスは、デバイスを常にプラグ接続する必要性をなくすために充電式電池245も含むことができる。
【0027】
トレーニングユニット200(図2)、500(図5)を使用するフロープロセスが図3に示されている。このプロセスは、ユーザが自身のモバイルデバイスをトレーニングユニット300に接続することから開始する。システムは、アスリートがトレーニングプログラムを以前に使用したことがあるか否かを確認する(305)。使用したことがない場合には、コンピュータソフトウェア125がユニット学習プログラム、AIプログラム、又は別のタイプのコンピュータプログラムを使用して事前トレーニング評価ドリル325を作成することができるように、ユーザは、自身のメタデータ及び生体データをモバイルアプリケーション(310a)又はウェブアプリケーション(310b)を介して入力するように指示される。アスリートは、上記ユニットと、BMIスケール及びオキシメータ等の関連付属品とを使用して、VASHゲインに加えてコンディショニングゲインのための休憩時間を含む個別化されたトレーニングプログラムの設計用のデータを取得する。メタデータ及び生体データは、コンピュータソフトウェア125が照会することができるようにアスリートデータリポジトリ315に記憶される。このメタデータ及び生体データは、アスリート識別子、性別、年齢、BMI、アスリートがポジションによってプレイするスポーツ、該当する場合にはアスリートが改善したい分野、身長、体重、指高、最高到達点、ウイングスパン、及びスポーツ固有のプロ団体テストを含むが、これらに限定されるものではない。次に、初めてのアスリートは、自身の現在のアスレチック状態のベースラインを設定しなければならない(320)。入力された生体データと組み合わされたベースラインデータは、パーソナライズされた抵抗レベル及びドリルを用いてトレーニングプログラムを漸次設計するのに使用される(325)。トレーニングプログラムは、ステップ330においてトレーニングユニット200、500に送信される。次に、初めてのアスリートは、トレーニングユニット330を使用して、コンピュータソフトウェア125によって提案されたトレーニングを完了する(335)。初めてのユーザの場合、他のアスリートから収集されたデータを、ルーチンを提案するのに使用することができる。トレーニングの結果340は、トレーニングユニットによって収集され、アスリートデータリポジトリ315に記憶される。
【0028】
ユーザが、アスレチックトレーニングシステム10を以前に使用したことがある場合には、コンピュータソフトウェアは、アスリートデータリポジトリ315にデータを照会し、そのアスリートの抵抗レベル、ドリル、及びトレーニングルーチンを指定する。コンピュータソフトウェアによって使用されるデータは、そのアスリートからの過去のワークアウト又は他のアスリートのワークアウトからのクラウドソースデータを含むことができる。コンピュータソフトウェア125が、アスリート固有のトレーニングプログラムを生成すると、アスリートはドリルを行い(335)、トレーニングユニット330はデータを収集し、アスリートデータリポジトリ315に記録する(340)。アスリートのパフォーマンスに何らかの改善があれば、それらの改善もログ記録される。
【0029】
コンピュータソフトウェア125は、幾つかの因子に基づいてトレーニングプログラムを作成する。抵抗は、手動で入力されたメタデータを含む、ユニット上でトレーニングするそのアスリート及び全てのアスリートのプロファイルを全体的に使用したスポーツ固有及びアスリート固有のものである。データは、現在のユーザから収集されるものであり、クラウドソースのユーザデータでもある。トレーニング中にトレーニングユニットによって収集されたデータは、アスリートからのタイプ2a筋線維信号、抵抗レベル、ケーブルからの張力、又はケーブルの加速度を含むことができるが、これらに限定されるものではない。プログラムは、アスリートの現在の状態及び予測された今後の状態に基づいてユニットの有無の双方によるトレーニング、抵抗及び非抵抗、並びに休憩時間のプログラムを提案することができる。トレーニング計画における抵抗は、コンセントリックな筋肉運動からエキセントリックな筋肉運動にわたって筋肉運動の逆の力をシミュレーションすることができる。抵抗は、アスリートによって又はスポーツベースのアスレチックテストスコアによって、ドリルの間に抽出することもできる。トレーニング計画における休憩は、アスリートの酸素レベルに基づいて次第に変化することができる。
【0030】
Vステーションの一部として含まれるジャンプ台400の一例が図4aに示されている。Vステーションは、少なくとも垂直跳びの高度を増加させる垂直性トレーニングにおける使用を対象としている。図示した例では、各ジャンプ台400は3つのノードを含むが、個数は、3つに限定されなくてもよい。この例における3つのノードは、左ヒップノード405、シームノード411、及び右ヒップノード421である。各ノードは、垂直性ドリルを行うアスリートに取り付けられるケーブル403、410、420及びリング402、409、419を含む。各台は、その台をトレーニングユニットの本体に取り付けて固定する取り付けブラケット429を有するスイングダウンフラップアーム(swing-down flap arm)も有することができる。この例示の実施形態は、個々のケーブルスプールユニット426に接続されたヒップノード405、421及びシームノード411を示している。図4bを参照すると、スプールユニットは、電気モータ428に結合されたスプール430を含む。スプール430は、トレーニングデバイス基部内の電気モータに接続するためにHASノードに接続するケーブル接続ポートを有する。
【0031】
図示した例における電気モータ428は、適応的に抵抗を校正するために、アスリート、ドリル並びに繰り返し及び努力又は該当するときは各ドリルにおけるアスリートに応じて変化する抵抗レベルを提供するように制御又はプログラミングすることができる。加えて、トレーニングドリル前、トレーニングドリル中、及びトレーニングドリル後にデータを収集して今後の推奨トレーニング計画を改善するようにプログラミングすることができる組み込みシステムが、電気モータ428を制御する。これは、トレーニングユニット100からデータを得るモバイルデバイス110を介して行うことができる。トレーニングユニット100からのデータは、データリポジトリ105内に結果として保存することができる。
【0032】
マルチアスリート使用を対象とするトレーニングユニット500の本発明の別の例示の実施形態が図5に示されている。この例示の実施形態は、8つのステーション、すなわち、4つのVステーション及び4つのHASステーションを示しているが、本発明は、8つのステーションにも、4つの各ステーションタイプにも限定されるものではない。この図におけるVステーションは、Vステーション1 505、Vステーション3 515、Vステーション5 525、及びVステーション7 535である。これらのVステーションは全て、図4に関して説明したようなジャンプ台400と、ジャンプ台400をトレーニングユニットの本体に取り付ける機構と含む。各ジャンプ台は、複数のノードを備えることができる。図5は、各ジャンプ台上の3つのノード、すなわち、右ヒップノード421、シームノード411、及び左ヒップノード405を示している。この実施形態において、ノードはそれぞれ、ドリルを行っている間、アスリートに引っ掛けることができるリングに取り付けられたケーブルを有する。この例では、ケーブルは、左ヒップノードからシームノードへ、及び、右ヒップノードからシームノードへ延びる。トレーニングユニット基部の内部には、少なくとも1つの電気モータがある。モータは、各ノード間のケーブルに張力を作用させる。モータは、コンピュータソフトウェア及びトレーニングユニットによって提供される推奨に基づいて抵抗を増加又は減少させるように自動化することができる。Vステーションは、トレーニングユニットの本体上に、ジャンプ台の方を向いている回転ノードのセットも含むことができる。これらのノードは、90度まで旋回することができるとともに、レールに沿って移動することができる。
【0033】
Vステーション間にHASステーションがある。図5は、HASステーション2 510、HASステーション4 520、HASステーション6 530、及びHASステーション8 540を示している。この図におけるHASステーション6は、トレーニングユニットの裏側にあり、図5では見ることができない。HASステーションは、トレーニングユニットを使用して少なくともアスリートの水平性、敏捷性、及びスピードをトレーニングするために使用される。各HASステーションは、2つ以上のノードを有するレールを含む。これらのノードは、トレーニング中にアスリートに取り付けられるリング及びケーブルを含む。各ノード又はノードの組み合わせは、トレーニングドリルの特定の目的に適う。これらのノードは、レールに沿って上方又は下方に移動することができる。加えて、レールは、より大きな運動範囲を可能にするために90度まで回転することができる。トレーニングユニット内には、HASステーションを使用するアスリートに変化する抵抗レベルを提供するようにプログラミングされる電気モータが存在してもよい。HASステーションは、以下で図7に関して更に詳細に説明される。
【0034】
トレーニングユニットの本体は、トレーニングドリル又は他の情報を表示する少なくとも1つのディスプレイコンソール545も含むことができる。ユニットの本体は、モバイルデバイス又は他のIoTデバイスを装着する、トレーニングステーションの数に対応する幾つかのクレードル550~560も有する。この例示の実施形態は3つのクレードルを示しているが、8つのステーションを有するトレーニングユニットは、このデバイスを同時に使用する8人のアスリートのそれぞれのモバイルデバイスを保持する少なくとも8つのクレードルを有することができる。デバイスは、このデバイスを電気コンセントにプラグ接続することが常に必要とされ得ることがないように充電式電池も含むことができる。
【0035】
図7は、水平性、敏捷性、スピード、又は別のトレーニング分野を改善するために使用されるHASステーション700の一例示の実施形態を示している。HASステーション700は、HASステーション510、520、530、540に使用することができる。この例示の実施形態に図示されたHASステーションは、2つのノード705及び710を含む。2つのノードは、トレーニングドリルにおける抵抗レベルを変化させる電気モータに延びることができるHASケーブル725によって接続される。各ノードは、トレーニングドリルを行うアスリートに取り付けられるリング715、720をケーブルの端部に有する。ケーブルは、電気モータによって提供される抵抗レベルに応じた様々な張力レベルにおいてアンワインド及びリワインドすることができる。ノードは、HASレールに取り付けられ、レール730に沿って移動して、ドリルを行うアスリートに増大した運動範囲を提供することができる。レールは、90度まで旋回して(735)、アスリートの運動範囲を更に増大させることもできる。この図は、また、90度旋回した後のレール及び2つのノードを論理的に示している。
【0036】
最良のトレーニング計画の設計及びアスリートによるゲインの予測を行う機械学習アルゴリズムによって使用することができる一例示のデータベース構造体、及びその内部のデータが図6に示されている。アスリートデータリポジトリ105は、異なるデータ源から収集された異なるデータの幾つかのテーブル又は収集体を含むことができる。アスリートデータリポジトリ内のデータは、トレーニングユニットとともにアスリートによって使用される最良のトレーニング計画を予測するために、コンピュータソフトウェアによって使用することができる。データベース構造体は、クラウド、SQLサーバ、リレーショナル、又は他のタイプのデータベース構造体を含むことができる。データベースに含まれるデータは匿名にすることができ、そのデータが属するユーザにのみ利用可能とすることができる。
【0037】
この例は、4つのデータ収集体を示しているが、他のデータ源が今後のトレーニング計画を設計するのに有用な場合もある。また、これらのデータ源は、分離しておく必要はなく、必要に応じて組み合わせることもできる。図によって示される第1のデータ源は、クラウドソースデータ605である。これは、人によって手動で又は他のトレーニングユニットによって収集されたトレーニング結果を含むことができる。これは、トレーニングユニットによって他のアスリートから収集されたデータも含むことができる。例えば、他のアスリートからのトレーニング結果は、このカテゴリに含まれる。このデータは、同様の体格、性別、年齢、スポーツ等を有する他のアスリートの結果を比較することによって現在のアスリートのトレーニング計画を向上させるのに使用することができる。機械学習アルゴリズムは、全てのアスリートから収集されたデータを調べて、最良のゲインを達成したアスリートと同様のプロファイルを有するアスリートの計画の精度及び有効性を高めるように開発することができる。
【0038】
次のデータ源は、現在のアスリートのメタデータ及び生体データ610である。これは、性別、年齢、BMI、アスリートがプレイするスポーツ、アスリートが改善したい分野、身長、体重、指高、最高到達点、ウイングスパン、及びスポーツ固有のプロ団体を含むことができるが、これらに限定されるものではない。このデータは、クラウドソースデータと組み合わせて使用して、現在のユーザと同様のメタデータを有する他のアスリートとトレーニング結果を比較することができる。
【0039】
この例における第3のデータ源は、現在のアスリートのベースラインテスト615である。ベースラインテストは、例えば、初期の垂直跳び、幅跳び、又はトレーニングユニットによって収集することができる他のアスレチック測定値を含むことができる。これは、いずれかのゲインを測定する、又は改善分野を提案するための基準として使用される。
【0040】
この例における最後のデータ源は、現在のアスリートのトレーニング結果620である。これらの結果は、アスリートのパフォーマンスの向上を測定するとともに、更なる改善分野を提案するために収集される。アスリートのベースラインテストは、アスリートのトレーニング結果と組み合わせることができる。
【0041】
以下でより詳細に説明するように、この例示の実施形態における4つのデータ源及び他のデータ源は、トレーニングユニット100を使用するアスリートの今後のトレーニング計画を予測するために、AI又は機械学習アルゴリズム等のコンピュータソフトウェア125によって使用することができる。これらの4つの情報源等は、アスリートデータリポジトリに収集及び記憶することができるが、各アスリートは、自身のデータにしかアクセスすることができない。
【0042】
適応アスレチックトレーニングシステムの機械学習/人工知能構成要素は、当業者に知られている多くの方法で実施することができる。以下の機械学習例は、機械学習の1つの例の説明として提供されるが、本発明はこの特定の例に限定されるものではない。
【0043】
本明細書における例では、複数の機械学習モデル(MLモデル)が、適応アスレチックトレーニングシステムとともに異なる用途向けに開発される。これは、各アスリートの固有のニーズ/目標を満たし、最大アスレチックゲインを達成するために、トレーニングルーチンの正確な規定を各アスリートに提供する。これらのルーチンは、使用されるドリル、抵抗レベル、及び付属品を含み、それぞれは所与の個々のアスリートに対して最適化及び個別化されている。
【0044】
機械学習モデルの組み合わされた目標は、各アスリート及び各スポーツのパフォーマンスゲインを最大にするために、最適なドリルルーチン及び各ドリルの抵抗レベルを予測することである。パーソナルトレーニングプログラムの異なる態様にそれぞれ焦点を当てた複数の機械学習モデルを用いることができる。
【0045】
幾つかの実施形態において、MLモデルは、適応トレーニングプログラムの契約をする各アスリートに個別化されたトレーニングルーチンを作成するように開発される。これは、アスリートが選択したトレーニング期間の継続時間にわたってトレーニングセッションごとに行われる。ドリルルーチンは、個々のアスリートのスポーツに適用可能なように4つのVASH分野においてアスリートパフォーマンスを改善するように個別化されるべきである。ルーチンカスタマイゼーションは、第1に、ユーザが優先した分野、第2に、ユーザのスポーツに重要な分野、最後に、ユーザの評価セッションによって特定された弱点の分野の改善に焦点を当てるべきである。弱点の分野は、片脚を同様にアイソレートすること及びより一般的にはユーザが予想されたものよりも低いスコアを得たVASH分野を含む。各トレーニングセッションにおけるルーチンは、アスリートが接続されている間は、コンセントリック及びエキセントリックな抵抗レベルの有抵抗セット(resisted set)からなり、アスリートが接続されていない間及び休憩時間の間は非抵抗セット(non resisted set)からなる。適応トレーニングプログラムは、ドリルを順に行い、アスリートのトレーニングパフォーマンス及び心拍数に基づいてコイル(coil)及びリコイル(recoil)の抵抗並びに休憩時間を校正する。
【0046】
幾つかの実施形態において、MLモデルは、アスリートの生体データ及び評価結果に従って最適化される各ドリルに個別化された抵抗レベルに開発される。垂直性テストにおいてアスリートの生体データに基づく予想よりも低いスコアのアスリートは、垂直性ドリルにおいてより低い初期抵抗を受ける。システムが、アスリートに関してより多くのトレーニングデータを収集した後、システムは、アスリートが前回ドリルを行ったときのパフォーマンスがどのようなものであったのかが分かっているので、特定のドリルの抵抗レベルを最適化することができる。
【0047】
幾つかの実施形態において、MLモデルは、バイオデータ及び評価結果に従ってアスリートに固有の付属品を個別化するように開発される。アスリートの中には、或る高さのプライオメトリックボックス又はハードルを使用するのに十分な身長を有しない者もいるし、より重いメディシンボールを持ち上げるのに十分な力を有しない者もいる。この理由によって、トレーニングルーチンは、適用可能なドリルについてアスリート用に個別化された付属品を含む。最初に、モデルは、アスリートのテスト結果及びアスリートのバイオデータに基づいて、アスリートが使用すべき付属品を予測する。抵抗予測と同様に、モデルは、アスリートに関するより多くのトレーニングデータを有するとき、付属品規定を調整及び最適化することができ、したがって、アスリートが付属品を用いてどのように動作するのかのより良好なモデル化を有することができる。
【0048】
1つの例では、5つのMLモデルが用いられる。本明細書において説明されるモデルは、組み合わせることもできるし、より多くのモデルに更に特殊化することもできる。これよりも多くのMLモデル又は少ないMLモデルを使用することができ、ユーザがトレーニングユニットの使用を開始すると、より多くのトレーニングデータが入手可能になるので、MLモデルを追加することができる。上記例及び本明細書において論述されるMLモデルのそれぞれは、個別に使用することもできるし、互いに組み合わせて使用することもできる。
【0049】
適応アスレチックトレーニングシステム10がより多くのデータを収集するほど、機械学習はますます強力なものとなる。
【0050】
第1のMLモデルは、スコア予測組み合わせ(Predict Combine Scores)モデルである。このモデルは、ユーザメタデータ及び生体データ(「プロファイルデータ」)に基づいて評価テストの結果を予測する。このモデルの出力は、予測されたスコアと実際のスコアとを比較することによって、ユーザの弱点の分野を特定するのに使用することができる。
【0051】
スコア予測組み合わせモデルは、年齢、性別、身長、体重、BMI、スポーツ、ポジション、及び結果が予測されるテストを含むユーザのプロファイルデータを入力する。追加の入力は、ユーザの生体情報を含む。モデルの出力は、入力テストの際の現在のユーザの予測された結果である。任意選択で、結果をより良く予測するために、評価のタイプ(評価(evaluate)、判定(appraise)、検証(verify))を入力として含めることができる。このモデルの出力は、複数の有用な用途を有することができる。第1に、ユーザのテスト結果を予測し、それらを実際の結果と比較することによって、システムは、4つの分野(VASH)における弱点の分野を特定することができる。これらの弱点の分野は、その後、ドリルを推奨する第2のモデルに入力することができる。第2に、4つの分野(VASH)における弱点の特定は、ドリルの最適な抵抗レベルを予測する第3のモデルへの入力として使用することができる。
【0052】
第2のMLモデルは、ドリルルーチン予測(Drill Routine Prediction)モデルである。このモデルは、ユーザが目標として選択した分野と、第1のスコア予測組み合わせモデルにおけるユーザの評価スコアから特定された弱点分野とにおけるユーザのゲインを最大にするドリルを予測する。
【0053】
ドリルルーチン予測モデルは、ユーザの評価結果を入力し、モデル1「スコア予測組み合わせ」を使用して、予測された評価結果を入力する。加えて、アスリートが選択した目標が入力される。実際の結果は、4つの測定分野のそれぞれの予測された結果を下回る(又は上回る)平均パーセンテージに変換される。これらのパーセンテージは、ユーザが選択した目標及びアスリートのスポーツに対する各分野の重要度とともに使用されて、今度のセッションのドリルを予測することができる。
【0054】
ドリルルーチン予測モデルの出力は、次のトレーニングセッション用の、ユーザによって完了されるドリルのリストである。現在のところ、これらのドリルは、ユーザトレーニング計画テーブルに記憶されるが、今後の機械学習では、ユーザのモバイルデバイス上で動作及び記憶することができる。モバイルデバイスは、トレーニングユニットとインタフェースし、ドリル命令を機械及びユーザに与える。
【0055】
第3のMLモデルは、初期ドリル抵抗予測(Initial Drill Resistance Prediction)モデルである。アスリートがアスリートデータリポジトリに記憶されたドリル結果を有していない場合には、システムは、アスリートが苦労した抵抗レベル又は成功した抵抗レベルに関するデータを有していない。したがって、最適な初期抵抗レベルを予測する機械学習モデルが提供される。
【0056】
この初期ドリル抵抗予測モデルは、年齢、性別、身長、体重、BMI、指高、スポーツ、ポジション、及び抵抗が予測されるドリルを含むユーザのプロファイルデータを入力する。加えて、ドリルが測定分野(VASH)にリンクされるので、初期ドリル抵抗予測モデルは、第1のモデルの「スコア予測組み合わせ」出力を使用して、ユーザの所与の分野の予測を下回るパーセンテージ又は上回るパーセンテージを求めることができる。次に、初期ドリル抵抗予測モデルは、下回るパーセンテージ分又は上回るパーセンテージ分だけ抵抗を適切に増減し、それを出力として提供することができる。例えば、初期ドリル抵抗予測MLモデルは、ユーザのプロファイルデータに基づく最大ジャンプ(垂直性ドリル)のユーザの抵抗が6.75kg(15ポンド)であると予測する。しかしながら、例えば、ユーザが、垂直性テストについて予測された結果から平均で20%下回るスコアであった。その場合には、初期ドリル抵抗予測MLモデルは、予測された抵抗の15ポンドを20%下げて5.4kg(12ポンド)にすることができる。
【0057】
初期ドリル抵抗予測モデルの出力はそれ自体、必ずしも他のモデルへの入力に使用されないが、このモデルの出力に基づくユーザのトレーニングの結果は、新たなモデルへの入力として使用することができる。
【0058】
第4のMLモデルは再帰抵抗予測(Predict Recursive Resistance)モデルである。アスリートが最初にドリルを行った後、システムは、ユーザが抵抗レベルにどのように反応したのかに関するより多くのデータを有する。システムは、この情報を使用して、今後の抵抗レベルをより良く最適化することができる。
【0059】
例えば、アスリートがドリルを初めて完了した後、システムは、抵抗が過度に強かったか又は過度に弱かったかに関するより多くの情報を有する。第1に、システムは、各繰り返しの間の時間を追跡することができる。繰り返しが等間隔である場合には、システムは、抵抗が過度に低かったと予測することができる。逆に、ユーザが繰り返し間で長いブレイクを取る場合には、システムは、抵抗が過度に高いと推論することができる。第2に、該当する場合には、センサを使用して、印加された筋力が追跡される。これは、ユーザの疲労のより正確な観察を与える。いずれのデータセットもLOESS曲線を用いて正確に測定することができ、最後の繰り返しのLOESS予測は、第4の機械学習モデルへの入力として使用することができる。
【0060】
このモデルの出力は、単に特定のドリルの抵抗レベルをより正確に最適化するとともに抵抗レベルをデバイス及びモバイルappに供給するのに使用される。
【0061】
第5のMLモデルは、付属品構成予測(Predict Accessory Configuration)モデルである。システムは、好ましくは、付属品を必要とするドリル(すなわち3ハードルシャッフル(three hurdle shuffle))を行うアスリートの最適な付属品を予測することができる。幾人かのアスリートは、幾つかの付属品について正しいボディタイプを有しないだけでなく、幾つかのテストに関して付属品を使用することができるほど十分高いスコアを得ていない場合もある。例えば、1.2m(4フィート)の身長を有するアスリートが0.6m(2フィート)のプライオメトリックボックスを使用することは望ましくない。そのアスリートは、単に十分身長が高くないだけである。同様に、スタンディングジャンプ到達点が0.6m(2フィート)未満のアスリートが0.6m(2フィート)のプライオメトリックボックスを使用することも望ましくない。
【0062】
このモデルは、年齢、性別、身長、体重、ウイングスパン、指高、手及び手のひらのサイズ、足のサイズ、ウエスト及びシーム長、BMI、スポーツ、ポジション、並びに付属品についての予測が行われる関連ドリルを含むユーザのプロファイルデータを入力する。モデルは、現在のアスリート及びドリルの妥当な付属品構成を出力する。このモデルの出力は、適用可能なドリルの付属品構成である。例えば、出力は「6ポンドメディシンボール」とすることができる。
【0063】
幾つかの実施形態において、アスリートの生体データ及びテスト結果に基づくドリル、抵抗、及び付属品に対する制約が含まれる。機械学習モデルが、これらの制約の範囲外の結果を出力する場合には、システムは、結果が制約された値の範囲内に留まるように出力を調整することができる。例えば、MLモデルは、ドリル「スキージャンプ」について12歳のアスリートの抵抗を40ポンドと予測する。しかしながら、システムは、12歳のアスリートが行う「スキージャンプ」について、抵抗を5ポンド~30ポンドに制約するように構成しておくことができる。システムは、抵抗を40ポンドから30ポンドに引き下げる。他のエクササイズ、アスリートカテゴリ等について、他の制約も実施することができる。
【0064】
幾つかの実施形態において、回帰ニューラルネットワークを使用して、機械学習モデルを実施することができる。このタイプのモデルは、入力が数値及びカテゴリ変数の混合体であるので、適応アスレチックトレーニングシステムによく適している。ただし、ブースト決定木回帰のような他のアルゴリズムも適している場合がある。また、同じ目的を満たすことができる多くのロバストな教師あり回帰モデルもある。
【0065】
所与のテストのユーザのスコアを予測するために入力される変数は、次のもの、すなわち、年齢、性別、民族性、身長、体重、指高、ウイングスパン、スポーツ、スポーツポジション、及びドリルを含むことができるが、これらに限定されるものではない。スポーツポジションは、アスリートが自身のトレーニングプログラムの開始時に示したアスリートのスポーツポジションである。これは、単一の変数として実施することができ、スポーツ及びポジションの2つの別々の変数として実施することはできない。これは、アメリカンフットボールのワイドレシーバがアメリカンフットボールのラインマンと異なってスコアを得る可能性が高いからである。加えて、ポジションのみを含むことは十分ではない。なぜならば、バスケットボールのセンタとホッケーのセンタとの間に相違が存在し得るからである。代わりに、この変数は、スポーツ及びポジションの一意の識別子として入力される。例えば、id1=アメリカンフットボールのワイドレシーバ、id2=アメリカンフットボールのラインマン、id3=バスケットボールのセンタ、id4=ホッケーのセンタ等である。ドリルは、システムがアスリートの結果を予測しているドリル又はテストである。モデルの出力は、予測された結果、すなわちユーザの生体情報を所与とした入力テストの結果である。
【0066】
スコア予測組み合わせMLモデルに対応するMLモデルを作成する方法の1つの例が以下に提供される。この技法及び他の技法を使用して、様々なMLモデルをトレーニングすることができる。
【0067】
機械学習モデルをトレーニングするために、トレーニングデータは、通常、機械学習アルゴリズムに入力される単一のテーブルにコンパイルされる。一方、関連データは、多くの異なる正規化データベーステーブルに記憶することができる。これらのテーブルは、関連データを抽出するとともに関連しないデータを廃棄して、結合することができる。
【0068】
トレーニングデータセットがコンパイルされると、関連生体データを各テスト及び結果に関連付けることができる。これは、アスリートのGUID(グローバル一意識別子。全てのテーブルにわたってユーザを識別するために使用される)を抽出し、これを使用してデータセットをフィルタリングし、そのアスリートの評価結果のみを抽出することによって行うことができる。次に、身長、体重、指高、ウイングスパン、酸素レベル、又は体脂肪率のような記憶されたバイオデータを含むそのアスリートの全ての評価結果が抽出される。
【0069】
評価テスト及び結果は、現在の評価テストが行われた日付に最も近いバイオデータと照合される。例えば、アスリートが2019年2月20日に「幅跳び」を完了したが、その日付に自身の身長を測定していない場合には、システムは、それらのアスリートの身長が測定された他の日付を調べることができる。加えて、システムは、2つの測定日付の間の生体データを補間することができる。様々な既存のアルゴリズムを使用して、データをクリーニングすることができる(補定(imputation:インピュテーション)としても知られている)。
【0070】
変数のデータタイプ及び関数に基づいて、異なる変数には異なるアルゴリズムを選ぶことができる。加えて、他の変数に従属し得る欠測値については、「連鎖方程式を使用した多変量補定」(MICE:Multivariate Imputation using Chained Equations)又は「確率的主成分分析」(PCA:Principal Component Analysis)のような確率的クリーニング(probabilistic cleaning)アルゴリズムを使用することができる。例えば、指高は、身長及びウイングスパンの組み合わせに概ね相関すると仮定することが合理的であり、そのため、システムは、現在行の身長及びウイングスパン値が存在する場合にはそれらから、欠測した指高を確率的に推論することができる。
【0071】
スコア予測組み合わせモデルは、教師あり機械学習アルゴリズムを必要とする。教師あり機械学習は、入力が出力空間にマッピングされた場合に提供されるものであり、モデルがラベル付き入力及び出力を用いてトレーニングされ、収集された入力に基づいて所望の出力をモデルに指定する。
【0072】
加えて、これは、分類モデルではなく回帰モデルを必要とする。分類は、出力の範囲が離散的且つ有限であり、唯一の可能な出力は、そのモデルについてラベル付けされた出力であることを意味する。他方で、回帰は、連続出力空間を有することができる。例えば、47フィートスプリントに関して2秒及び3秒のスコアをそれぞれ有する2人のアスリートがいる場合に、モデルが3人目のユーザを4秒のスコアを有すると予測することできることは全く可能である。相違は、分類がカテゴリ出力を取り扱うのに対して、回帰は数値出力を取り扱うことである。
【0073】
データセットを2つに分割するようにMLモデルをトレーニングするとき、モデルをトレーニングするデータセットと、モデルをテストしてスコアを付ける(有効性を検証する)第2のデータセットとを作成することが一般的である。テストセットは、モデルがどれだけ良好に機能するのかをテストする方法を提供することに加えて、おそらく異常値であるデータ点がモデルによってルールとして学習される場合のモデルの「過学習」も防止する。
【0074】
例えば、データセットは、トレーニングセット用の80%の行と、テストセット用の20%の行とに分割することができる。データセットが大きい場合には、70-30の分割がより良好な分割である場合もある。行は、上部の80%の行を選ぶことによって、又は別の方法によってランダムに選択することができる。
【0075】
機械学習アルゴリズムをトレーニングするとき、入力は、通常、全て等しく重み付けされるようにスケーリングされる。例えば、スケーリングがない場合、150の体重は、12の年齢よりも大きな影響を有する。なぜならば、150ははるかに大きな数であるからである。これを解決するために、各変数は0~1にスケーリングされる。一様な正規化、スケーリング、又は特徴量をビンにすることを含む、特徴量をスケーリングする様々な方法がある。
【0076】
各ニューラルネットワークは、隠れ層及び隠れノードの数をアルゴリズム内のパラメータとして選択するユーザ入力を必要とする。隠れ層及び隠れノードの数に1つの「正解」はない。例えば、第1のニューラルネットワークは、12個の隠れノードを用いて実施することができ、第2のニューラルネットワークは、15個の隠れノードを用いて実施することができ、それらは等しく良好に機能することができる。同様に、特に調節することができる他のニューラルネットワークパラメータが存在する。異なる回帰アルゴリズムが使用されるとき、パラメータのタイプが変化する場合がある。例えば、「ランダムフォレスト回帰」には隠れノードのようなものはない。
【0077】
小規模のトレーニングデータセットに従って調節された初期構成は、次のパラメータを含むことができる。パラメータは、隠れノード-100;学習レート-.005;学習反復-100;初期学習重み-.15;及びノーマライザ-最小/最大正規化を含むことができる。上述した理由から、この例は、本開示の完全を期すために提供されており、本発明を限定するものではない。これらのパラメータは、システムにおけるデータの質及び量を考慮して変更することができる。
【0078】
使用されるモデルのタイプに応じて、モデルにスコアが付けられた後、モデルを調節することが必要となる場合がある。例えば、ランダムフォレスト回帰のようなモデルを用いると、モデルを調節する「交差検証」と呼ばれるプロセスを完了し、現在の統計的分析が独立したデータセットに対してどのように機能するのかに基づいてパラメータを予測することが必要となる場合がある。このプロセスは過学習も削減する。ただし、このプロセスは、一部の回帰アルゴリズムには適用することができない。
【0079】
モデルがトレーニングされると、テストデータセットを使用して、モデルにスコアが付けられ、モデルがどのように動作するのかが判断される。テストセットからのデータ(この例では、年齢、性別、民族性、テスト等)が入力され、出力テスト結果がモデルによって生成される。その後、モデルがどのように動作したのかを評価することができる。モデルの有効性を判断する一般的な方法は、R2とも呼ばれる決定係数、平均平方根二乗誤差(RMSE:Root Mean Squared Error)、又は他の統計量である。これらのスコアが、仮定された場合を下回る場合には、異なる入力又はアルゴリズムパラメータを用いてモデルを再トレーニングすることが必要な場合がある。
【0080】
モデルがトレーニングされると、アスリートから収集された生体データに基づいて今後のアスリートテスト結果を予測するために、アプリケーションプログラミングインタフェース(API:Application Programming Interface)を構築して使用することができる。このモデルの結果は、他のユーザ情報とともに記憶され、更なる機械学習又は予測解析モデルへの入力として使用することができる。
【0081】
トレーニングユニットは、スポーツ固有パフォーマンステストをキャプチャし、これらのテストに依拠する。テストには、スタンディング最高到達点、ランニング最高到達点、両脚水平跳躍、右脚水平跳躍及び左脚水平跳躍、右脚サイドステップジャンプ及び左脚サイドステップジャンプ、右脚ステップバックジャンプ及び左脚ステップバックジャンプ、4.55メートル(5ヤード)右側方シャッフル及び左側方シャッフル、5ヤード前方スプリント及び後方スプリント、40ヤードダッシュ並びに75フィートスプリントが含まれる。例えば、バスケットボールでは、アスリートは、サイドステップジャンプショットを実行する。トレーニングユニットは、アスリートの最良のサイドステップジャンプの現状のトレーニング前スパンを測定するテストを含むことができる。ジャンプは、改善が追求される正確な運動をシミュレーションする。トレーニングユニットはアスリートのスパンを測定する。トレーニングユニットは、アスリートのサイドステップスパンを増加させる構成要素及びフルモーションを含むトレーニングルーチンを強要する。指定されたトレーニング期間後であって、アスリートのカスタム設計されたトレーニングプログラム全体の完了後、アスリートは、ゲインを検証するために再度テストを受ける。
【0082】
トレーニングユニットは、垂直性、敏捷性、スピード、及び水平性を含む少なくとも4つの特定の分野においてアスレチックパフォーマンスを改善するように設計される。第1に、ユニットは、スダンディング垂直跳び、右脚踏み切り跳び及び左脚踏み切り跳び、並びに両足踏み切り跳びのようなドリルを使用して垂直性を改善する。ユニットは、幅跳びとしても知られている右脚水平跳躍、左脚水平跳躍及び両足水平跳躍のようなドリルを使用して水平性の改善も可能にする。ユニットは、左方向及び右方向の双方における側方スプリント(lateral sprint)等のドリルを通じて敏捷性の測定可能な向上を提供する。最後に、ユニットは、前方スプリント(forward sprint)又は後方スプリント(backward sprint)を用いてスピードを改善する。アスリートは、ドリルを行いアスリートのスキルを改善するのに必要なアスリートに固有の抵抗を提供する、ユニットに取り付けられたケーブルに自身を引っ掛けることによってこれらのドリルを行う。
【0083】
Vステーション間には、HASステーションがあり、各HASステーションは、2つ以上のノードを有するレールを含む。これらのノードは、トレーニング中にアスリートを取り付けられるリング及びケーブルを含む。これらのノードは、レールに沿って上方又は下方に移動することができる。各ノード又はノードの組み合わせは、トレーニングドリルの特定の目的に適う。ユニットの本体は、少なくとも1つのディスプレイコンソールも含む。ユニットの本体は、モバイルデバイス又は他のIoTデバイスを装着するための、トレーニングステーションの数に対応する幾つかのクレードルも有する。
なお、本願の出願当初の開示事項を維持するために、本願の出願当初の請求項1~20の記載内容を以下に追加する。
(請求項1)
アスリートの生体データ及びパフォーマンスデータを含むアスリートデータリポジトリと、
前記アスリートデータリポジトリにアクセスし、前記アスリートデータリポジトリに記憶されたタイプの生体データ及びパフォーマンスデータに関してトレーニングされて、いくつかのトレーニングユニットとともに使用される複数のアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する適応アルゴリズムであって、各アスリート固有のトレーニングプログラムは、個々のアスリートの生体データ及びパフォーマンスデータに適応されている適応アルゴリズムと、
調整可能なアスレチック抵抗機器及びコントローラを含むトレーニングユニットであって、前記コントローラは、前記複数のアスリート固有のトレーニングプログラムのうちの或るアスリート固有のトレーニングプログラムを受信し、受信された前記アスリート固有のトレーニングプログラムに応じて前記調整可能な抵抗機器の抵抗レベルを調整し、受信された前記アスリート固有のトレーニングプログラムに従って前記トレーニングユニットのアスリートの使用のパフォーマンスデータを記録するように構成されている、トレーニングユニットと
を備えてなるアスレチックトレーニングシステム。
(請求項2)
前記トレーニングユニットは、ユーザの少なくとも1つのモバイルデバイスのインタフェースを更に備え、前記モバイルデバイスは、前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記適応アルゴリズムから受信し、該アスリート固有のトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに通信する、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項3)
前記モバイルデバイスは、前記コントローラによって記録された前記パフォーマンスデータを受信し、該パフォーマンスデータを前記適応アルゴリズムに通信する、請求項2に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項4)
前記適応アルゴリズムは、前記パフォーマンスデータを前記アスリートデータリポジトリに通信する、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項5)
前記適応アルゴリズムは複数の適応アルゴリズムを含む、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項6)
前記適応アルゴリズムは複数の機械学習モデルを含む、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項7)
前記複数の機械学習モデルは、所与のアスリートの生体データ及び他のアスリートのパフォーマンスデータを入力として受信して、評価トレーニングプログラムを生成する評価予測モデルを含む、請求項6に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項8)
前記複数の機械学習モデルは、以前に生成された評価トレーニングプログラムの使用中に前記コントローラによって記録されたパフォーマンスデータを入力として受信するドリルルーチンモデルを更に含む、請求項7に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項9)
前記ドリルルーチンモデルは、該ドリルルーチンモデルによって生成されたアスリート固有のトレーニングプログラムの使用中に前記コントローラによって記録された前記パフォーマンスデータも入力として受信する、請求項8に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項10)
前記トレーニングユニットは、垂直跳びステーションを更に備える、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項11)
前記トレーニングユニットは、水平敏捷性スピードステーションを更に備える、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項12)
前記トレーニングユニットは、垂直跳びステーション及び水平敏捷性スピードステーションを更に備える、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項13)
前記トレーニングユニットは、複数の垂直跳びステーション及び複数の水平敏捷性スピードステーションを更に備える、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項14)
前記トレーニングユニットは、前記コントローラに応答して前記調整可能な機器の抵抗レベルを調整するモータを更に備える、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項15)
前記適応アルゴリズムは、所与のアスリートの生体情報及びパフォーマンスデータにアクセスして、そのアスリートのアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する、請求項1に記載のアスレチックトレーニングシステム。
(請求項16)
個々のアスリートに適応された、アスリート固有のトレーニングプログラムを生成する、コンピュータにより実行される方法であって、
前記個々のアスリートと、比較可能な生体データ及びパフォーマンスデータを有する追加のアスリートとの生体データ及びパフォーマンスデータをアスリートデータリポジトリに記憶するステップと、
前記アスリートが、電子的に調整可能なアスレチック抵抗機器及びコントローラを含むトレーニングユニットにアクセスするステップであって、前記コントローラは、複数のアスリート固有のトレーニングプログラムのうちの或るアスリート固有のトレーニングプログラムを受信し、アスリート固有のトレーニングプログラムに応じて前記調整可能な抵抗機器の抵抗レベルを調整し、前記アスリート固有のトレーニングプログラムに従って該トレーニングユニットのアスリートの使用のパフォーマンスデータを記録するように構成されている、ステップと、
前記個々のアスリートの識別子及びアクセスされている前記トレーニングユニットの識別子を適応アルゴリズムに提供するステップであって、前記適応アルゴリズムは、前記アスリートデータリポジトリに記憶されたタイプの生体データ及びパフォーマンスデータに関してトレーニングされて、トレーニングユニットとともに使用される複数のアスリート固有のトレーニングプログラムを生成するものである、ステップと、
前記適応アルゴリズムが、前記アスリートデータリポジトリにアクセスし、前記個々のアスリートの生体データ及びパフォーマンスデータに適応された少なくとも1つのアスリート固有のトレーニングプログラムを生成するステップと、
前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに提供するステップと
を含んでなる方法。
(請求項17)
前記トレーニングユニットは、ユーザの少なくとも1つのモバイルデバイス用のインタフェースを更に備え、前記トレーニングユニットにアクセスする前記ステップは、前記個々のアスリートがモバイルデバイスを前記トレーニングユニットに結合することを含み、前記方法は、前記モバイルデバイスが前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記適応アルゴリズムから受信し、前記アスリート固有のトレーニングプログラムを前記トレーニングユニットに通信するステップを更に含む、請求項16に記載のアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する方法。
(請求項18)
前記モバイルデバイスは、前記コントローラによって記録された前記パフォーマンスデータを受信し、前記パフォーマンスデータを前記適応アルゴリズムに通信するステップを更に含む、請求項17に記載のアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する方法。
(請求項19)
前記適応アルゴリズムは複数の機械学習モデルを含む、請求項16に記載のアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する方法。
(請求項20)
前記適応アルゴリズムは、前記個々のアスリートの生体情報及びパフォーマンスデータにアクセスして、そのアスリートのアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する、請求項16に記載のアスリート固有のトレーニングプログラムを生成する方法。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7