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特許7589273直流/直流コンバータを含む電力供給システムおよびこれの制御方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】直流/直流コンバータを含む電力供給システムおよびこれの制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20241118BHJP
   H02M 3/155 20060101ALI20241118BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20241118BHJP
   H02H 7/16 20060101ALI20241118BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241118BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20241118BHJP
【FI】
H02M3/28 B
H02M3/28 C
H02M3/155 B
H02M3/155 C
H02M7/48 R
H02M7/48 L
H02M7/48 M
H02H7/16 Z
H02J7/00 S
H02J7/35 K
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023032002
(22)【出願日】2023-03-02
(62)【分割の表示】P 2020534213の分割
【原出願日】2018-09-04
(65)【公開番号】P2023065595
(43)【公開日】2023-05-12
【審査請求日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】10-2017-0178483
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0009063
(32)【優先日】2018-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0009066
(32)【優先日】2018-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジョンフム
(72)【発明者】
【氏名】キム,スホン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ジュヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジョンフム
【審査官】安池 一貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-176226(JP,A)
【文献】特開2008-228420(JP,A)
【文献】特開2003-339118(JP,A)
【文献】特開2012-120394(JP,A)
【文献】特開2013-207922(JP,A)
【文献】特開2011-147329(JP,A)
【文献】特開2014-183634(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0218985(US,A1)
【文献】特開2006-296148(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
H02M 3/155
H02M 7/48
H02H 7/16
H02J 7/00
H02J 7/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流リンクキャパシターと電気的に連結され、スイッチング素子を含む少なくとも1つのフルブリッジ回路を含むブリッジ回路部と、
前記ブリッジ回路部に電気的に連結されたインダクター及びキャパシターと、
前記ブリッジ回路部と前記直流リンクキャパシターの間の電圧をセンシングするセンシング部と、
前記センシングされた電圧に応じて前記ブリッジ回路部を制御する制御部と、を含み
前記インダクターは、バッテリーの一端と連結され、
前記キャパシターは、前記バッテリーの一端及び前記バッテリーの他端のノードに連結され、
前記ノードは、前記インダクターと前記バッテリーの間に配置され
前記制御部は、
前記バッテリーの一端の電力を制御するための動作モードを決定し、
前記決定された動作モードが第1動作モードである場合、前記センシングされた電圧に応じたドループ制御カーブを利用して前記バッテリーの一端の電力を制御し、
前記決定された決定された動作モードが第2動作モードである場合、使用者の設定に応じて前記バッテリーの一端の電力を制御し、
前記決定されたモードが第3動作モードである場合、前記バッテリーの電圧状態に応じて前記バッテリーの一端の電力を制御する、DC-DCコンバータ。
【請求項2】
前記制御部は、前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が第1電圧以上であると、前記バッテリーに第1電力が供給されるように前記ブリッジ回路部を制御する、請求項1に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項3】
前記第1電力は、前記センシングされた電圧と前記第1電圧の差である第1デルタ電圧と予め設定された充電傾き定数の積である、請求項2に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項4】
前記ドループ制御カーは、予め設定された充電傾きを有する第1直線を含み、
前記第1直線は、前記第1電圧が前記バッテリーに充電されるゼロの第1電力に対応する地点にある、請求項3に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項5】
前記制御部は、前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が第2電圧以下であると、前記バッテリーから第2電力が放電されるように前記ブリッジ回路部を制御し、
前記第2電圧は、前記第1電圧より小さい、請求項2から4のいずれか一項に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項6】
前記第2電力は、前記センシングされた電圧と前記第2電圧の差である第2デルタ電圧と予め設定された放電傾き定数の積である、請求項5に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項7】
前記ドループ制御カーは、予め設定された放電傾きを有する第2直線を含み、
前記第2直線は、前記第2電圧が前記バッテリーから放電されるゼロの第2電力に対応する地点にある、請求項6に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項8】
前記制御部は、前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が前記第1電圧と前記第2電圧の間の電圧であると、前記バッテリーの一端の電力が0となるように前記ブリッジ回路部を制御する、請求項6または7に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項9】
第1ブリッジ回路部と、
第2ブリッジ回路部と、
前記第1ブリッジ回路部と前記第2ブリッジ回路部の間に連結されるトランスフォーマーと、
前記第2ブリッジ回路部と連結されるLC回路と、
前記第1ブリッジ回路部の一端の電圧をセンシングするセンシング部と、
前記センシングされた電圧に応じて前記第2ブリッジ回路部を制御する制御部と、を含み
前記LC回路は、前記ブリッジ回路部に電気的に連結されたインダクター及びキャパシターを含み、
前記インダクターは、バッテリーの一端と連結され、
前記キャパシターは、前記バッテリーの一端及び前記バッテリーの他端のノードに連結され、
前記ノードは、前記インダクターと前記バッテリーの間に配置され
前記制御部は、
前記バッテリーの一端の電力を制御するための動作モードを決定し、
前記決定された動作モードが第1動作モードである場合、前記センシングされた電圧に応じたドループ制御カーブを利用して前記バッテリーの一端の電力を制御し、
前記決定された決定された動作モードが第2動作モードである場合、使用者の設定に応じて前記バッテリーの一端の電力を制御し、
前記決定されたモードが第3動作モードである場合、前記バッテリーの電圧状態に応じて前記バッテリーの一端の電力を制御する、DC-DCコンバータ。
【請求項10】
前記決定された動作モードが第1動作モードである場合、前記制御部は、前記ドループ制御カーブを利用して前記バッテリーに供給される第1電力に対応する充電電力が前記センシングされた電圧に応じてドループカーブ形態の電力値を有するように前記第2ブリッジ回路部のスイッチング動作を制御する、請求項に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項11】
前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が第1電圧以上であると、前記第1電力は、前記センシングされた電圧と前記第1電圧の差である第1デルタ電圧と予め設定された充電傾き定数の積に対応し、
前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が第2電圧以下であると、前記制御部は、前記バッテリーから第2電力が放電されるように前記第2ブリッジ回路部のスイッチング動作を制御し、
前記第2電圧は、前記第1電圧より低い、請求項10に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項12】
前記第2電力は、前記センシングされた電圧と前記第2電圧の差である第2デルタ電圧と予め設定された放電傾き定数の積に対応する、請求項11に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項13】
前記制御部は、前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が前記第1電圧と前記第2電圧の間の電圧である時、前記バッテリーの一端に供給される電力がゼロとなるように前記第2ブリッジ回路部のスイッチング動作を制御する、請求項12に記載のDC-DCコンバータ。
【請求項14】
DC-DCコンバータのバッテリーの充電/放電制御方法において、
前記DC-DCコンバータは、直流リンクキャパシターと、前記バッテリーと、前記直流リンクキャパシターと前記バッテリーの間に配置されたブリッジ回路部を含み、
前記ブリッジ回路部は、スイッチング素子を備えた少なくとも1つのフルブリッジを含み、
前記DC-DCコンバータは、前記ブリッジ回路部に電気的に連結されたインダクター及びキャパシターを含み、
前記インダクターは、バッテリーの一端と連結され、
前記キャパシターは、前記バッテリーの一端及び前記バッテリーの他端のノードに連結され、
前記ノードは、前記インダクターと前記バッテリーの間に配置され、
前記制御方法は、
前記直流リンクキャパシターと前記ブリッジ回路部の間の電圧をセンシングするステップと、
前記センシングされた電圧に応じて前記ブリッジ回路部を制御するステップと、を含み、
前記制御するステップは、
前記バッテリーの一端の電力を制御するための動作モードを決定するステップと、
前記決定された動作モードが第1動作モードである場合、前記センシングされた電圧に応じたドループ制御カーブを利用して前記バッテリーの充放電電力を制御するステップと、
前記決定された決定された動作モードが第2動作モードである場合、使用者の設定に応じて前記バッテリーの充放電電力を制御するステップと、
前記決定されたモードが第3動作モードである場合、前記バッテリーの電圧状態に応じて前記バッテリーの充放電電力を制御するステップと、を含む、DC-DCコンバータのバッテリーの充電/放電制御方法。
【請求項15】
前記ブリッジ回路部を制御するステップは、
前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が第1電圧以上であると、第1電力で前記バッテリーを充電するステップと、
前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が第2電圧以下であると、第2電力で前記バッテリーを放電させるステップと、を含む、請求項14に記載のDC-DCコンバータのバッテリーの充電/放電制御方法。
【請求項16】
前記第1電力は、前記センシングされた電圧と前記第1電圧の差である第1デルタ電圧と予め設定された充電傾き定数の積である、請求項15に記載のDC-DCコンバータのバッテリーの充電/放電制御方法。
【請求項17】
前記第2電力は、前記センシングされた電圧と前記第2電圧の差である第2デルタ電圧と予め設定された放電傾き定数の積である、請求項15または16に記載のDC-DCコンバータのバッテリーの充電/放電制御方法。
【請求項18】
前記決定された動作モードが第1動作モードであり、前記センシングされた電圧が前記第1電圧と第2電圧の間であると、前記バッテリーの充電または放電を停止するステップをさらに含む、請求項15から17のいずれか一項に記載のDC-DCコンバータのバッテリーの充電/放電制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、直流/直流コンバータを含む電力供給システムおよびこれの制御方法に関す
るものである。
【背景技術】
【0002】
電気エネルギーは、変換と伝送が容易でるので広く使用されている。このような電気エ
ネルギーを効率的に使用するために、エネルギー貯蔵システム(Energy Storage System:
ESS)を用いる。エネルギー貯蔵システムは、電力の供給を受けてバッテリーに充電する。
また、エネルギー貯蔵システムは、電力が必要な場合、バッテリーから充電された電力を
放電して電力を供給する。これによって、エネルギー貯蔵システムは、電力を流動的に供
給できるようにする。
【0003】
具体的に、電力供給システムがエネルギー貯蔵システムを含む場合、次のように動作す
る。エネルギー貯蔵システムは、負荷または系統が過負荷である場合、バッテリーに貯蔵
された電気エネルギーを放電する。また、負荷または系統が軽負荷である場合、エネルギ
ー貯蔵システムは、発電装置または系統から電力の供給を受けてバッテリーに充電する。
【0004】
また、電力供給システムと関係がなく、エネルギー貯蔵システムが独立的に存在する場
合、エネルギー貯蔵システムは、外部の電力供給源から遊休電力の供給を受けてバッテリ
ーに充電する。また、系統または負荷が過負荷である場合、エネルギー貯蔵システムは、
バッテリーから充電された電力を放電して電力を供給する。
【0005】
一方、エネルギー貯蔵システムは、バッテリーの放電モード動作時、電力供給システム
のインバータ入力端に配置された直流リンク電圧を初期充電(またはフリーチャージ)して
バッテリー側とインバータ側の電圧差を減らし突入電流を遮断しなければならない。直流
リンク電圧を初期充電するために、電力供給システムは、発電装置または系統から初期充
電電力が供給されていた。
【0006】
しかし、生成された発電電力がないので、発電装置から初期充電電力の供給を受けるこ
とができず、系統における初期充電電力供給が中断された場合、エネルギー貯蔵システム
は、直流リンク電圧を初期充電できない問題が発生していた。
【0007】
また、エネルギー貯蔵システムは、直流/直流コンバータが電力変換をする場合、出力
パワーの比率に応じて電力変換効率が変わる。特に、直流/直流コンバータは、出力パワ
ーの所定の比率以下において電力変換効率が急激に減少する問題が発生し、結局、エネル
ギー貯蔵システムは、バッテリーいおけるエネルギー供給または受給効率が減少する問題
が発生していた。
【0008】
また、エネルギー貯蔵システムは、バッテリーが放電されると、直流/直流コンバータ
を駆動させてバッテリーを充電していた。この場合、直流/直流コンバータは、駆動のた
めにバッテリーから待機電力の供給を受けていた。しかし、バッテリーが完全放電または
過放電される場合、エネルギー貯蔵システムは、バッテリーから待機電力の供給を受ける
ことができず、直流/直流コンバータを駆動させることができないので、バッテリーを交
替するしかなかったので、費用の無駄遣いや資源の無駄遣いの問題が発生していた。
【0009】
また、エネルギー貯蔵システムは、バッテリーの充電または放電動作時に安定度を向上
させるために、ドループ制御をする。特に、エネルギー貯蔵システムは、バッテリーの充
電状態(SOC)に応じてドループ制御をしていた。しかし、バッテリーの充電状態(SOC)に応
じてドループ制御をするために、バッテリーのBMSと通信するための通信線および通信
部が別途に必要であり、通信を利用したフィードバック過程の速度遅延により、バッテリ
ーの充電または放電動作時の安定度を向上させることに限界があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
実施例は、上述した従来技術の問題点を解決するために考案されたものであり、実施例
は、直流/直流コンバータを含むエネルギー貯蔵システムおよびこれを含む電力供給シス
テムおよびこれの制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、実施例は、別途の構成なしに直流リンク電圧を初期充電できる直流/直流コンバ
ータを含むエネルギー貯蔵システムおよびこれを含む電力供給システムおよびこれの制御
方法を提供することを目的とする。
【0012】
また、実施例は、電力変換効率が優れる直流/直流コンバータを含むエネルギー貯蔵シ
ステムおよびこれを含む電力供給システムおよびこれの制御方法を提供することを目的と
する。
【0013】
また、実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーの交替なしにバッテリー充電
が可能な直流/直流コンバータを含むエネルギー貯蔵システムおよびこれを含む電力供給
システムおよびこれの制御方法を提供することを目的とする。
【0014】
また、実施例は、バッテリーの充電または放電の動作モードを迅速に決定する直流/直
流コンバータを含むエネルギー貯蔵システムおよびこれを含む電力供給システムおよびこ
れの制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
また、実施例は、バッテリー充電または放電時にドループ制御をするために別途の通信
線および通信部が不必要な直流/直流コンバータを含むエネルギー貯蔵システムおよびこ
れを含む電力供給システムおよびこれの制御方法を提供することを目的とする。
【0016】
また、実施例は、バッテリー充電または放電時に迅速なドループ制御が可能な直流/直
流コンバータを含むエネルギー貯蔵システムおよびこれを含む電力供給システムおよびこ
れの制御方法を提供することを目的とする。
【0017】
実施例で達成しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に限定されるもの
ではなく、以上で言及されていないさらに他の技術的課題は、以下の記載から実施例が属
する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記のような技術的課題を解決するために、実施例に係る電力供給システムは、電気エ
ネルギーを生成する発電装置と、前記電気エネルギーを交流に反転させるインバータと、
前記電気エネルギーを受けてバッテリーを充電し、充電された電気エネルギーを放電して
前記インバータに電気エネルギーを供給するエネルギー貯蔵システムと、前記インバータ
と前記エネルギー貯蔵システムの間に配置される直流リンクキャパシターとを含み、前記
エネルギー貯蔵システムは、スイッチを有し、前記直流リンクキャパシターと前記バッテ
リーの間に配置される直流/直流コンバータを含み、前記直流/直流コンバータは、前記
バッテリーの放電動作開始の前に、前記直流リンクキャパシターに電流を提供して前記直
流リンクキャパシターの電圧を前記インバータの動作電圧まで充電させることができる。
【0019】
また、実施例に係る電力供給システムは、前記直流/直流コンバータは、絶縁型コンバ
ータであり、前記直流/直流コンバータは、ブリッジ回路部を含み、前記ブリッジ回路部
は、トランスフォーマーと、前記トランスフォーマーの一次側に配置される第1フルブリ
ッジ回路と、前記トランスフォーマーの二次側に配置される第2フルブリッジ回路を含み
、前記直流/直流コンバータは、前記ブリッジ回路部を利用して前記電流を提供すること
ができる。
【0020】
また、実施例に係る電力供給システムは、前記直流/直流コンバータは、非絶縁型コン
バータであり、前記直流/直流コンバータは、トップスイッチ部およびブリッジ回路部を
含み、前記ブリッジ回路部は、フルブリッジ回路を含み、前記トップスイッチ部は、一つ
以上のスイッチを有し、前記直流/直流コンバータは、前記トップスイッチ部と前記ブリ
ッジ回路部を利用して前記電流を提供することができる。
【0021】
また、実施例に係る電力供給システムは、前記エネルギー貯蔵システムは、前記直流/
直流コンバータを制御する充電制御部を含み、前記充電制御部は、前記直流/直流コンバ
ータの出力パワーが基準パワー未満である場合、前記直流/直流コンバータが所定の電力
変換効率を有する電流を提供し、前記直流/直流コンバータに提供されるパルス幅を制御
して出力パワーを制御することができる。
【0022】
実施例に係る直流/直流コンバータは、第1端に連結される過電流保護回路部と、第2
端に連結される直流安定化回路部と、前記過電流保護回路部と前記直流安定化回路部の間
に電気的に連結され、スイッチを有するブリッジ回路部とを含み、前記第2端に電気的に
連結されたバッテリーの放電動作開始の前に、前記第1端に電気的に連結された直流リン
クキャパシターに電流を提供して前記直流リンクキャパシターの電圧をインバータの動作
電圧まで充電させることができる。
【0023】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記直流/直流コンバータは、絶縁型コ
ンバータであり、前記ブリッジ回路部は、トランスフォーマーと、前記トランスフォーマ
ーの一次側に配置される第1フルブリッジ回路と、前記トランスフォーマーの二次側に配
置される第2フルブリッジ回路を含み、前記直流/直流コンバータは、前記ブリッジ回路
部を利用して前記電流を提供することができる。
【0024】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記直流/直流コンバータは、非絶縁型
コンバータであり、前記第1端とブリッジ回路部の間に配置されるトップスイッチ部をさ
らに含み、前記ブリッジ回路部は、フルブリッジ回路を含み、前記トップスイッチ部は、
一つ以上のスイッチを有し、前記直流/直流コンバータは、前記トップスイッチ部と前記
ブリッジ回路部を利用して前記電流を提供することができる。
【0025】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、出力パワーが基準パワー未満である場合
、所定の電力変換効率を有する電流を提供し、出力パワーが前記直流/直流コンバータに
提供されるパルス幅によって制御される。
【0026】
実施例に係る電力供給方法は、発電装置で生成された電気エネルギーをバッテリーに充
電し、充電された電気エネルギーを放電してインバータに電気エネルギーを提供するエネ
ルギー貯蔵システムを含む電力供給システムにおいて、バッテリー放電モードを開始する
ステップと、前記インバータと前記エネルギー貯蔵システムの間に配置された直流リンク
キャパシターの電圧が前記インバータの動作電圧未満である場合、初期充電モードを開始
するステップと、前記直流/直流コンバータが前記直流リンクキャパシターに初期充電電
流を提供するステップと、前記電圧が前記動作電圧以上である場合、前記直流/直流コン
バータが前記バッテリーの放電動作をするステップとを含むことができる。
【0027】
実施例に係る電力供給方法は、前記初期充電モードの開始の後、前記電圧が前記動作電
圧未満である場合、前記電流が基準電流以上であるのかを判断するステップと、前記電流
が前記基準電流以上である場合、前記直流/直流コンバータが前記直流リンクキャパシタ
ーに初期充電電流提供を中断するステップと、前記初期充電電流提供の中断の後、前記電
流が設定電流以下であるのかを判断するステップと、前記電流が前記設定電流以上である
場合、前記直流/直流コンバータが前記初期充電電流を提供するステップとをさらに含む
ことができる。
【0028】
実施例に係る電力供給方法は、発電装置で生成された電気エネルギーをバッテリーに充
電し、充電された電気エネルギーを放電してインバータに電気エネルギーを提供するエネ
ルギー貯蔵システムを含む電力供給システムにおいて、前記エネルギー貯蔵システムが充
電モードまたは放電モードで動作するステップと、直流/直流コンバータのコンバータ効
率制御領域であるのかを判断するステップと、前記直流/直流コンバータのコンバータ効
率制御領域である場合、前記直流/直流コンバータのコンバータ効率制御をするステップ
とを含み、前記直流/直流コンバータのコンバータ効率制御領域であるのかを判断するス
テップは、直流/直流コンバータの出力パワーが基準パワー未満であるのかを判断するこ
とができる。
【0029】
実施例に係る電力供給方法は、前記コンバータ効率制御は、前記出力パワーに基づいて
パルス幅を算出するステップを含むことができる。
【0030】
上記のような技術的課題を解決するために、実施例に係る直流/直流コンバータは、第
1端に連結される過電流保護回路部と、第2端に連結される直流安定化回路部と、前記過
電流保護回路部と前記直流安定化回路部の間に電気的に連結され、スイッチを有するブリ
ッジ回路部と、前記ブリッジ回路部を制御する制御部と、前記第2端に提供された第1電
力に基づいて前記制御部の駆動電源を生成する補助電源部と、前記第1端と前記補助電源
部の間に電気的に連結されるバックアップ電源部とを含み、前記第2端から前記補助電源
部に前記第1電力が提供されない場合、前記バックアップ電源部は、前記補助電源部に第
2電力を提供することができる。
【0031】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記第1電力は待機電力であり、前記第
2電力は、前記補助電源部が前記制御部の駆動電源を生成するための最小電力であっても
よい。
【0032】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記第2端から前記補助電源部に前記第
1電力が提供されない場合は、前記第2端に連結されたバッテリーが過放電状態である。
【0033】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記第1端には直流リンクキャパシター
が連結される。
【0034】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記バックアップ電源部は、前記第1端
に入力された電力に基づいて前記第2電力を提供することができる。
【0035】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記バックアップ電源部は、外部電源と
連結された端子から入力される電力に基づいて前記第2電力を提供することができる。
【0036】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記バックアップ電源部と前記第2端の
間に電流制限部をさらに含むことができる。
【0037】
実施例に係る電力変換方法は、第1端から電力の伝達を受けて第2端に電力を提供する
電力変換方法において、前記第2端から第1電力が提供される場合、補助電源部に前記第
1電力を提供するステップと、前記第2端から第1電力が提供されない場合、バックアッ
プ電源部が前記補助電源部に第2電力を提供するステップと、前記補助電源部が前記第1
電力または前記第2電力に基づいて制御部の駆動電源を生成するステップとを含むことが
できる。
【0038】
上記のような技術的課題を解決するために、実施例に係る直流/直流コンバータは、第
1端に連結される過電流保護回路部と、第2端に連結される直流安定化回路部と、前記過
電流保護回路部と前記直流安定化回路部の間に電気的に連結され、スイッチを有するブリ
ッジ回路部と、前記ブリッジ回路部を制御する制御部とを含み、前記制御部は、前記第1
端の電圧の大きさに応じて動作モードおよび基準電力を決定することができる。
【0039】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記制御部は、前記決定された基準電力
に基づいて、前記スイッチを制御するスイッチング信号を前記ブリッジ回路に提供するこ
とができる。
【0040】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記第1端には直流リンクキャパシター
が連結される。
【0041】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記動作モードは、前記第1端の電圧が
第1電圧以上であると充電モードであり、前記第1端の電圧が前記第1電圧より小さく第
2電圧より大きいと待機モードであり、前記第1端の電圧が前記第2電圧以下でると放電
モードである。
【0042】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記基準電力は、前記動作モードが充電
モードである場合、前記第1端の電圧に前記第1電圧を引いてから充電電力傾きを乗じて
算出され、前記動作モードが放電モードである場合、前記第2電圧に前記第1端の電圧を
引いてから放電電力傾きを乗じて算出されてもよい。
【0043】
また、実施例に係る直流/直流コンバータは、前記制御部は、前記決定された基準電力
が設定された最大電力より大きい場合、前記最大電力に基づいて前記スイッチング信号を
生成し、前記決定された基準電力がインバータ制限電力より大きい場合、前記インバータ
制限電力に基づいて前記スイッチング信号を生成し、前記決定された基準電力がバッテリ
ー制限電力より大きい場合、前記バッテリー制限電力に基づいて前記スイッチング信号を
生成することができる。
【0044】
実施例に係る電力変換方法は、第1端の電圧をセンシングするステップと、前記第1端
の電圧の大きさに応じて動作モードを選択するステップと、前記第1端の電圧の大きさに
応じて基準電力を決定するステップと、前記決定された基準電力に基づいてスイッチング
信号を生成するステップとを含むことができる。
【発明の効果】
【0045】
実施例に係る直流/直流コンバータを含むエネルギー貯蔵システムおよびこれを含む電
力供給システムおよびこれの制御方法に対する効果を説明すると以下のようである。
【0046】
実施例は、別途の構成なしに直流リンク電圧を初期充電することができる。
【0047】
また、実施例は、直流リンク電圧の初期充電速度が速いので、バッテリー放電動作を迅
速にすることができる。
【0048】
また、実施例は、直流/直流コンバータの電力変換効率が優れる。
【0049】
また、実施例は、直流/直流コンバータの電力変換効率が優れるので、バッテリーの充
電または放電時に伝達されるエネルギー効率が向上する。
【0050】
また、実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを充電することができる。
【0051】
また、実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを交替する必要がない。
【0052】
また、実施例は、バッテリーの充電または放電の動作モードを迅速に決定することがで
きる。
【0053】
また、実施例は、バッテリー充電または放電時にドループ制御をするために別途の通信
線および通信部が不必要である。
【0054】
また、実施例は、バッテリー充電または放電時に迅速なドループ制御が可能である。
【0055】
実施例で得られる効果は、以上で言及した効果に限定されるものではなく、以上で言及
されていないさらに他の効果は、以下の記載から実施例に属する技術分野で通常の知識を
有した者に明確に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0056】
以下に添付される図面は、実施例を理解し易くするためのものであり、詳細な説明と一
緒に実施例に対する実施例を提供する。ただし、実施例の技術的特徴が特定図面に限定さ
れるものではなく、各図面で開示する特徴は、相互組合わせて新たな実施例として構成さ
れてもよい。
図1】実施例に係る電力供給システムの概略的な構成を説明するための図面である。
図2】一実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面である。
図3】一実施例に係る初期充電時に直流リンクキャパシターの直流電圧と直流電流を説明するためのグラフである。
図4】一実施例に係る直流/直流コンバータの回路図である。
図5図4の直流/直流コンバータが直流リンクキャパシターを初期充電するための動作を説明する図面である。
図6図4の直流/直流コンバータが直流リンクキャパシターを初期充電するための動作を説明する図面である。
図7】別の実施例に係る直流/直流コンバータの回路図である。
図8図7の直流/直流コンバータが直流リンクキャパシターを初期充電するための動作を説明する図面である。
図9図7の直流/直流コンバータが直流リンクキャパシターを初期充電するための動作を説明する図面である。
図10】さらに別の実施例に係る直流/直流コンバータの回路図である。
図11】一実施例に係るエネルギー貯蔵システムが直流/直流電力変換時に出力パワー比率に応じた電力変換比率を示したグラフである。
図12】一実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直流コンバータのパルス幅制御方法を説明する図面である。
図13】一実施例に係るエネルギー貯蔵システムの出力パワーに応じた信号を説明するための図面である。
図14】一実施例に係る電力供給システムの直流リンクキャパシターの初期充電方法を説明するための図面である。
図15】一実施例に係るエネルギー貯蔵システムの電力供給方法を説明するための図面である。
図16】一実施例に係る電力供給システムのエネルギー貯蔵システムに適用されたコンバータ効率制御部の構成を説明するための図面である。
図17】一実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直流コンバータの電力変換効率制御方法を説明するための図面である。
図18】別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面である。
図19】さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面である。
図20】さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面である。
図21】さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面である。
図22】実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直流コンバータでバッテリーを充電するための電力変換方法を説明するための図面である。
図23】さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面である。
図24図23の制御部を説明するための図面である。
図25図23のエネルギー貯蔵システムのドループ制御カーブを説明するための図面である。
図26図24の基準電流決定部を説明するための図面である。
図27図24の電流制御部を説明するための図面である。
図28図23のエネルギー貯蔵システムの電力変換方法を説明するための図面である。
図29図28の動作モードを選択する方法を説明するための図面である。
図30図28の基準電力を決定する方法を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本発明の実施例に対して図面を参照して詳しく説明する。以下の説明で用いられ
る構成要素に対する接尾辞「モジュール」および「部」は、明細書を容易に作成するため
に付与されたり混用されるものであり、それ自体で、相互区別される意味または役割を有
するものではない。
【0058】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付される図面と一緒に詳
しく後述されている実施例を参照すると明確となるだろう。しかし、本発明は、以下に開
示される実施例に限定されるものではなく、相互異なる多様な形態で具現することができ
、本実施例は、単に本発明の開示が完全となるようにし、本発明が属する技術分野で通常
の知識を有した者に発明の範疇を完全に教えるために提供されるものであり、本発明は、
請求項の範疇によって定義されるべきである。明細書全体にわたり、同一参照符号は同一
構成要素を示す。
【0059】
本発明の実施例の説明において、公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の
要旨を不必要に曖昧にする恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略する
。そして、後述される用語は、本発明の実施例における機能を考慮して定義された用語と
して、これは使用者、運用者の意図または慣例などによって可変する。よって、その定義
は、本明細書全般的な内容に基づいて定義されるべきである。
【0060】
添付された図面の各ブロックとフローチャートの各ステップの組合せは、コンピュータ
プログラム命令によって実行されてもよい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎
用コンピュータ、特殊用コンピュータまたはその他プログラム可能なデータプロセシング
装備のプロセッサに搭載できるので、コンピュータまたはその他プログラム可能なデータ
プロセシング装備のプロセッサを通じて実行されるその命令が図面の各ブロックまたはフ
ローチャートの各ステップで説明された機能をする手段を生成することになる。これらの
コンピュータプログラム命令は、特定方式で機能を具現するためにコンピュータまたはそ
の他プログラム可能なデータプロセシング装備を指向できるコンピュータ利用可能なまた
はコンピュータ読取可能なメモリーに格納できるので、そのコンピュータ利用可能なまた
はコンピュータ読取可能なメモリーに格納された命令は、図面の各ブロックまたはフロー
チャートの各ステップで説明された機能をする命令手段を内包する製造品目を生産するこ
とも可能である。コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他プログラム
可能なデータプロセシング装備に搭載することも可能であるので、コンピュータまたはそ
の他プログラム可能なデータプロセシング装備において一連の動作ステップが実行され、
コンピュータで実行されるプロセスを生成してコンピュータまたはその他プログラム可能
なデータプロセシング装備を実行する命令は、図面の各ブロックおよびフローチャートの
各ステップで説明された機能を実行するためのステップを提供することも可能である。
【0061】
また、各ブロックまたは各ステップは、特定された論理的機能を実行するための一つ以
上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメントまたはコードの一部を表すことができ
る。また、別の代替実施例では、ブロックまたはステップで言及された機能は、その順序
を変えて実施することも可能である。例えば、連続して図示されている二つのブロックま
たはステップは、実質的に同時に実行されてもよく、またはそのブロックまたはステップ
が時々該当する機能に応じて逆順に実行されてもよい。
【0062】
図1は、実施例に係る電力供給システムの概略的な構成を説明するための図面である。
【0063】
図1を参照すると、実施例に係る電力供給システム1は、発電装置10、エネルギー貯
蔵システム20、インバータ30、交流フィルター40、交流/交流コンバータ50、系
統60、システム制御部80、負荷70を含むことができる。
【0064】
発電装置10は、電気エネルギーを生産することができる。発電装置10が太陽光発電
システムである場合、発電装置10は太陽電池アレイであってもよい。太陽電池アレイは
、複数の太陽電池モジュールを結合したものである。太陽電池モジュールは、複数の太陽
電池セルを直列または並列に連結し、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換して所定の
電圧と電流を発生させる装置である。よって、太陽電池アレイは、太陽エネルギーを吸収
して電気エネルギーに変換することができる。また、発電装置10が風力発電システムで
ある場合、発電装置10は風力エネルギーを電気エネルギーを変換するファンであっても
よい。
【0065】
一方、前記発電装置10は、これに限定されるものではなく、前記太陽光発電システム
および風力発電システム以外にも潮力発電システムとして構成されてもよい。なお、これ
は例示的なものであり、前記発電装置10は、以上に言及した種類に限定されるものでは
なく、太陽熱や地熱など新再生エネルギーを利用して電気エネルギーを生成する発電シス
テムを全て含むことができる。
【0066】
また、電力供給システム1は、発電装置10なしにエネルギー貯蔵システム20のみに
よって電力を供給することができる。この場合、電力供給システム1は、発電装置10を
含まなくてもよい。
【0067】
インバータ30は、直流電力を交流電力に変換することができる。より具体的に、発電
装置10が供給した直流電力またはエネルギー貯蔵システム20が放電した直流電力を交
流電力に変換することができる。
【0068】
交流フィルター40は、交流電力に変換された電力のノイズをフィルタリングすること
ができる。また、実施例によっては、交流フィルター40は省略されてもよい。
【0069】
交流/交流コンバータ50は、交流電力を系統60または負荷70に供給することがで
きるようにノイズがフィルタリングされた交流電力の電圧の大きさを変換し、変換された
交流電力を系統60または負荷70に供給することができる。また、実施例によっては、
交流/交流コンバータ50は省略されてもよい。
【0070】
系統60とは、多くの発電所、変電所、送配電線および負荷が一体となって電力の発生
および利用が行われるシステムである。
【0071】
負荷70は、発電装置10等の発電システムまたはエネルギー貯蔵システム20から電
気エネルギーが供給されて電力を消耗する。
【0072】
エネルギー貯蔵システム20(ESS:Energy Storage System)は、発電装置10から電気
エネルギーの供給を受けて充電し、系統60または負荷70の電力受給状況に応じて充電
された電気エネルギーを放電することができる。より具体的に、系統60または負荷70
が軽負荷である場合、エネルギー貯蔵システム20は、発電装置10から遊休電力の供給
を受けて充電することができる。系統60または負荷70が過負荷である場合、エネルギ
ー貯蔵システム20は充電された電力を放電して系統60または負荷70に電力を供給す
ることができる。また、エネルギー貯蔵システム20は、発電装置10と電気的に連結さ
れ、インバータ30と電気的に連結されるように発電装置10とインバータ30の間に連
結される。
【0073】
システム制御部80は、エネルギー貯蔵システム20、インバータ30、交流/交流コ
ンバータ50の動作を制御することができる。より具体的に、システム制御部80は、エ
ネルギー貯蔵システム20の充電および放電を制御することができる。系統60または負
荷70が過負荷である場合、システム制御部80は、エネルギー貯蔵システム20が電力
を供給して系統60または負荷70に電力を伝達できるように制御することができる。系
統60または負荷70が軽負荷である場合、システム制御部80は、外部の電力供給源ま
たは発電装置10が電力を供給してエネルギー貯蔵システム20に伝達できるように制御
することができる。
【0074】
以下、エネルギー貯蔵システムに対してより具体的に説明することにする。
【0075】
図2は、一実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面である。
【0076】
図2を参照すると、一実施例に係るエネルギー貯蔵システム20は、直流/直流コンバ
ータ100、バッテリー200、充電制御部300を含むことができる。図1には図示さ
れていないが、エネルギー貯蔵システム20は、直流リンクキャパシター90を介してイ
ンバータ30と連結される。即ち、直流リンクキャパシター90は、エネルギー貯蔵シス
テム20とインバータ30の間に配置される。これによって、エネルギー貯蔵システム2
0は、充電モードにおいて直流リンクキャパシター90の直流電圧Vdcを受け、放電モ
ードにおいて直流リンクキャパシター90に直流電圧Vdcを提供することができる。
【0077】
バッテリー200は、充電モードにおいて直流/直流コンバータ100から充電電力を
受信し、受信した電力によって充電動作を実行することができる。また、バッテリー20
0は、放電モードにおいて予め貯蔵された電力を直流/直流コンバータ100に出力する
ことができる。また、バッテリー200は、充電動作および放電動作を実行するために多
数のバッテリーセルを含むことができる。
【0078】
充電制御部300は、バッテリー管理システム(BMS:Battery Management System)を含
むことができる。充電制御部300は、バッテリー200の状態に対するバッテリー状態
情報をシステム制御部80に提供することができる。例えば、充電制御部300は、バッ
テリー200の電圧、電流、温度、残余電力量、充電状態のうち少なくとも一つ以上をモ
ニタリングし、モニタリングされたバッテリー200の状態情報をシステム制御部80に
伝達することができる。また、充電制御部300は、充電または放電しながら多数のバッ
テリーセルが適切な電圧を維持できるようにすることができる。また、充電制御部300
は、システム制御部80の制御信号に基づいて動作することができる。また、充電制御部
300は、モニタリングされたバッテリー200の状態情報に応じて直流/直流コンバー
タ100を制御することができる。また、充電制御部300は、充電モードまたは放電モ
ードに応じて直流/直流コンバータ100を制御することができる。より具体的に、充電
制御部300は、直流/直流コンバータ100を制御するための充電制御信号または放電
制御信号を直流/直流コンバータ100のコンバータ制御部に提供し、直流/直流コンバ
ータ100のコンバータ制御部は、充電制御信号または放電制御信号に基づいてPWM信
号を直流/直流コンバータ100のスイッチに提供することができる。また、充電制御部
300は、バッテリー200の放電モードにおいて直流リンクキャパシター90の初期充
電のために直流/直流コンバータ100を制御することができる。即ち、充電制御部30
0は、直流/直流コンバータ100を制御するための初期充電制御信号を直流/直流コン
バータ100のコンバータ制御部に提供し、直流/直流コンバータ100のコンバータ制
御部は、初期充電制御信号に基づいて初期充電スイッチ信号を直流/直流コンバータ10
0のスイッチに提供することができる。また、充電制御部300は、直流/直流コンバー
タ100の電力変換効率を増加させるために直流/直流コンバータ100を制御すること
ができる。より具体的に、充電制御部300は、直流/直流コンバータ100の電力変換
効率を高めることができる電力変換効率制御信号を直流/直流コンバータ100のコンバ
ータ制御部に提供し、直流/直流コンバータ100のコンバータ制御部は、電力変換効率
制御信号に基づいてPWM信号を直流/直流コンバータ100のスイッチに提供すること
ができる。
【0079】
直流/直流コンバータ100は、エネルギー貯蔵システム20が充電モードにおいて供
給を受け、放電モードにおいて供給する直流電力の大きさを変換することができる。より
具体的に、直流/直流コンバータ100は、発電装置10またはインバータ30から直流
リンクキャパシター90に提供される直流電力をバッテリー200の充電のための電圧の
大きさに変換してバッテリー200に提供することができる。また、直流/直流コンバー
タ100は、バッテリー200から提供する直流電力をインバータ30が利用できる電圧
の大きさに変換して直流リンクキャパシター90に提供することができる。
【0080】
<直流リンクキャパシターの初期充電>
図3は、一実施例に係る初期充電時に直流リンクキャパシターの直流電圧と直流電流を
説明するためのグラフである。
【0081】
一実施例に係るエネルギー貯蔵システム20は、放電モード動作のための直流リンクキ
ャパシター90の初期充電のために別途の構成が不必要である。エネルギー貯蔵システム
20は、直流/直流コンバータ100のスイッチング動作によって、バッテリー200に
貯蔵された電気エネルギーを直流リンクキャパシター90に提供し、直流リンクキャパシ
ター90の直流電圧がインバータ30の動作電圧まで初期充電することができる。より具
体的に、直流/直流コンバータ100は、直流リンクキャパシター90に直流電流Idc
を提供することができる。直流リンクキャパシター90は、直流電流Idcが提供される
と、電荷が充電されて直流電圧Vdcが上昇することができる。直流/直流コンバータ1
00は、初期充電期間の間、直流電圧Vdcがインバータ30が反転動作できる動作電圧
まで初期充電することができる。一例として、図3のように、初期充電期間Tiの間、直
流/直流コンバータ100は、スイッチをオンまたはオフして所定レベルI1の直流電流
Idcを複数の期間T1、T2、T3、T4に提供することができる。初期充電期間Ti
に連続的に直流電流Idcを提供する場合、インバータ30側の電圧と直流/直流コンバ
ータ100の電圧差が大きいので、回路損傷の問題が発生する可能性がある。よって、直
流/直流コンバータ100は、複数の期間に直流電流Idcを直流リンクキャパシター9
0に提供することができる。直流電流Idcが提供される複数の期間は、全て同じ期間で
あってもよい。これに制限されるものではなく、直流電圧Vdcが増加するほどインバー
タ30側の電圧と直流/直流コンバータ100の電圧差が減少するので、直流電流Idc
の提供期間を漸増させることができる。この場合、初期充電時間を減少させることができ
る。直流電流Idcが提供されるほど直流電圧Vdcは増加する。直流/直流コンバータ
100は、直流電圧Vdcが動作電圧V1に到達すると初期充電を終了し、放電モードの
ブースティング動作を実施する。直流/直流コンバータ100がブースティング動作をす
ると、第2の直流電圧レベルV2まで到達することができる。
【0082】
また、直流/直流コンバータ100が初期充電する方法は、図14の直流リンクキャパ
シターの初期充電方法を含むことができる。
【0083】
以下、直流/直流コンバータ100の具体的な実施例によって、直流リンクキャパシタ
ー90の初期充電を説明する。
【0084】
図4は一実施例に係る直流/直流コンバータの回路図であり、図5および図6図4
直流/直流コンバータが直流リンクキャパシターを初期充電するための動作を説明する図
面である。
【0085】
図4を参照すると、一実施例に係る直流/直流コンバータ100は、双方向直流/直流
コンバータであり、絶縁型コンバータであってもよい。
【0086】
一実施例に係る直流/直流コンバータ100は、制御部130を含むことができる。制
御部130は、充電制御部300から提供された制御信号に基づいてPWM信号を生成し
、スイッチを有するブリッジ回路部120に提供することができる。
【0087】
一実施例に係る直流/直流コンバータ100は、過電流保護回路部110を含むことが
できる。過電流保護回路部110は、エネルギー貯蔵システム20の内部に流入または外
部に流出するEOSまたは過電流を防止することができる。過電流保護回路部110は、
直流リンクキャパシター90が連結された第1端とブリッジ回路部120の間に配置され
る。また、過電流保護回路部110は、遮断機(Circuit Breaker)を含むことができる。
この場合、過電流保護回路部110は、エネルギー貯蔵システム20の内部にEOSまた
は過電流が流入すると、第1端とブリッジ回路部120の間をオープン(open)させること
ができる。これによって、過電流保護回路部110は、エネルギー貯蔵システム20と外
部の電流の入出力を遮断することができる。一実施例に係る直流/直流コンバータ100
は、ブリッジ回路部120を含むことができる。ブリッジ回路部120は、トランスフォ
ーマー(T)、第1フルブリッジ回路121、第2フルブリッジ回路122を含むことがで
きる。また、ブリッジ回路部120は、第1および第2コイルLP、Lsからなったトラ
ンスフォーマー(T)を基準として左側に一次回路と右側に二次回路とに区分され、一次回
路は、第一次フルブリッジ回路121を構成するスイッチ素子Q1~Q4を含むことがで
きる。そして二次回路は、第2キャパシタC2と第2インダクターL2から構成された直
流安定化回路部140、そしてスイッチ素子Q5~Q8から構成された第2フルブリッジ
回路122を含むことができる。直流安定化回路部140は、バッテリー200が連結さ
れた第2端に連結される。
【0088】
一次側回路において、前記第1コイルLpは、前記第3ノードN3と第4ノードN4の
間に連結される。そして、第1フルブリッジ回路121は、第1および第2ノードN1、
N2の間の第1レッグ(leg)と第2レッグからなり、前記第1レッグは、第1および第3
ノードN1、N3の間に連結された第1スイッチ素子Q1と第3および第2ノードN3、
N2の間に連結された第2スイッチ素子Q2からなり、前記第2レッグは、第1および第
4ノードN1、N4の間に連結された第3スイッチ素子Q3と第4および第2ノードN4
、N2の間に連結された第4スイッチ素子Q4からなる。
【0089】
二次側回路において、バッテリー200および第2キャパシタC2は、第5および第6
ノードN5、N6の間に連結され、第2インダクターL2は、第5および第7ノードN5
、N7の間に連結され、第2コイルLsは、前記第10および第9ノードN10、N9間
に連結される。そして、第2フルブリッジ回路122は、第7および第8ノードN7、N
8の間の第3レッグと第4レッグからなり、前記第3レッグは、第7および第9ノードN
7、N9の間に連結された第5スイッチ素子Q5と第9および第8ノードN9、N8の間
に連結された第6スイッチ素子Q6からなり、前記第4レッグは、第7および第10ノー
ドN7、N10の間に連結された第7スイッチ素子Q7と第10および第8ノードN10
、N8の間に連結された第8スイッチ素子Q8からなる。
【0090】
一実施例に係る直流/直流コンバータ100は、双方向コンバータとして、ステップダ
ウンモード(Step down mode)では、第1および第2ノードN1、N2上の直流入力電圧を
降下させて第5および第6ノードN5、N6に直流出力電圧が出力され、ステップアップ
モード(Step up mode)では、第5および第6ノードN5、N6上の直流入力電圧を上昇さ
せて第1および第2ノードN1、N2に直流出力電圧が出力される。
【0091】
一実施例に係る直流/直流コンバータ100は、放電モードのための直流リンクキャパ
シター90の初期充電のために第1フルブリッジ回路121と第2フルブリッジ回路12
2のスイッチング動作をして直流リンクキャパシター90に直流電流Idcを提供するこ
とができる。一例として、図5を参照すると、初期充電に提供される複数の直流電流Id
cのうちN番目(Nは自然数)の直流電流Idcは、第2フルブリッジ回路122の第7ス
イッチ素子Q7および第6スイッチ素子Q6がオンされ、第5スイッチ素子Q5および第
8スイッチ素子Q8がオフされ、第1フルブリッジ回路121の第1スイッチ素子Q1お
よび第4スイッチ素子Q4がオンされ、第2スイッチ素子Q2および第3スイッチ素子Q
3がオフされて提供される。図6を参照すると、初期充電に提供される複数の直流電流I
dcのうちN+1番目(Nは自然数)の直流電流Idcは、第2フルブリッジ回路122の
第5スイッチ素子Q5および第8スイッチ素子Q8がオンされ、第6スイッチ素子Q6お
よび第8スイッチ素子Q8がオフされ、第1フルブリッジ回路121の第3スイッチ素子
Q3および第2スイッチ素子Q2がオンされ、第1スイッチ素子Q1および第4スイッチ
素子Q4がオフされて提供される。
【0092】
図7は別の実施例に係る直流/直流コンバータの回路図であり、図8および図9図7
の直流/直流コンバータが直流リンクキャパシターを初期充電するための動作を説明する
図面である。
【0093】
図7を参照すると、別の実施例に係る直流/直流コンバータ1100は、双方向直流/
直流コンバータであり、非絶縁型コンバータであってもよい。
【0094】
別の実施例に係る直流/直流コンバータ1100は、制御部1130を含むことができ
る。制御部1130は、充電制御部300から提供された制御信号に基づいてPWM信号
を生成してスイッチを含むトップスイッチ部1150またはブリッジ回路部1120に提
供することができる。
【0095】
別の実施例に係る直流/直流コンバータ1100は、過電流保護回路部1110を含む
ことができる。過電流保護回路部1110は、エネルギー貯蔵システム20の内部に流入
または外部に流出するEOSまたは過電流を防止することができる。過電流保護回路部1
110は、直流リンクキャパシター90が連結されたトップスイッチ部1150の間に配
置される。また、過電流保護回路部1110は、遮断機(Circuit Breaker)を含むことが
できる。この場合、過電流保護回路部1110は、エネルギー貯蔵システム20の内部に
EOSまたは過電流が流入すると、第1端とトップスイッチ部1150の間をオープン(o
pen)させることができる。これによって、過電流保護回路部1110は、エネルギー貯蔵
システム20と外部の電流の入出力を遮断することができる。
【0096】
別の実施例に係る直流/直流コンバータ1100は、トップスイッチ部1150を含む
ことができる。トップスイッチ部1150は、過電流保護回路部1110とブリッジ回路
部1120の間に配置される。また、トップスイッチ部1150は、第13スイッチ素子
Q13を含むことができる。
【0097】
別の実施例に係る直流/直流コンバータ1100は、ブリッジ回路部1120を含むこ
とができる。ブリッジ回路部1120は、トップスイッチ部1150と直流安定化回路部
1140の間に配置される。ブリッジ回路部1120は、第9スイッチ素子~第12スイ
ッチ素子Q9~Q12を含むことができる。
【0098】
別の実施例に係る直流/直流コンバータ1100は、直流安定化回路部1140を含む
ことができる。前記直流安定化回路部1140は、第2‐1インダクターL21、第2‐
2インダクターL22および第2キャパシターC2を含むことができる。直流安定化回路
部1140は、バッテリー200が連結された第2端に連結される。
【0099】
トップスイッチ部1150は、過電流保護回路部1110の一側と第11ノードN11
の間に連結される。バッテリー200および第2キャパシタC2は、第15および第16
ノードN15、N16の間に連結され、第2‐1インダクターL2‐1は、第15および
第13ノードN15、N13の間に連結され、第2‐2インダクターL2‐2は、第15
ノードおよび第14ノードN15、N14の間に連結される。ブリッジ回路部1120は
、第11および第12ノードN11、N12の間の第11レッグ(leg)と第12レッグか
らなり、前記第11レッグは、第11および第13ノードN11、N13の間に連結され
た第11スイッチ素子Q11と第13および第12ノードN13、N12の間に連結され
た第12スイッチ素子Q12からなり、前記第12レッグは、第11および第14ノード
N11、N14の間に連結された第9スイッチ素子Q9と第14および第12ノードN1
4、N12の間に連結された第10スイッチ素子Q10からなる。
【0100】
別の実施例に係る直流/直流コンバータ1100は、双方向コンバータとして、ステッ
プダウンモード(Step down mode)では、直流リンクキャパシター90上の直流入力電圧を
降下させて第15および第16ノードN15、N16に直流出力電圧が出力され、ステッ
プアップモード(Step up mode)では、第15および第16ノードN15、N16上の直流
入力電圧を上昇させて直流リンクキャパシター90に直流出力電圧が出力される。
【0101】
別の実施例に係る直流/直流コンバータ1100は、放電モードのための直流リンクキ
ャパシター90の初期充電のためにトップスイッチ部1150とブリッジ回路部1120
のスイッチング動作をして直流リンクキャパシター90に直流電流Idcを提供すること
ができる。一例として、図8を参照すると、初期充電に提供される複数の直流電流Idc
のうちN番目(Nは自然数)の直流電流Idcは、ブリッジ回路部1120の第11スイッ
チ素子Q11がオンされ、第9スイッチ素子Q9、第10スイッチ素子Q10および第1
2スイッチ素子Q12がオフされ、トップスイッチ部1150の第13スイッチ素子Q1
3がオンされて提供される。図9を参照すると、初期充電に提供される複数の直流電流I
dcのうちN+1番目(Nは自然数)の直流電流Idcは、ブリッジ回路部1120の第9
スイッチ素子Q9がオンされ、第11スイッチ素子Q11、第10スイッチ素子Q10お
よび第12スイッチ素子Q12がオフされ、トップスイッチ部1150の第13スイッチ
素子Q13がオンされて提供される。また、初期充電のための直流電流Idcが提供され
ない間、トップスイッチ部1150の第13スイッチ素子Q13をオフすることができる
【0102】
図10は、さらに別の実施例に係る直流/直流コンバータの回路図である。
【0103】
図10を参照すると、図10の直流/直流コンバータは、図7の別の実施例に係る直流
/直流コンバータと比較して、トップスイッチ部2150を除いて同一である。よって、
図7の直流/直流コンバータと同じ構成の説明は省略する。
【0104】
さらに別の実施例に係るトップスイッチ部2150は、メインスイッチ部2151と初
期充電スイッチ部2152を含むことができる。メインスイッチ部2151は、過電流保
護回路部2110の一端と第11ノードN11の間に配置された第13スイッチ素子Q1
3を含むことができる。初期充電スイッチ部2152は、メインスイッチ部2151と並
列連結される。初期充電スイッチ部2152は、第14スイッチ素子Q14と抵抗Rを含
むことができる。第14スイッチ素子Q14は、一側が過電流保護回路部2110の一端
と連結され、他側が抵抗Rの一側に連結される。抵抗Rは、一側が第14スイッチ素子Q
14の他側に連結され、他側が第11ノードN11に連結される。前記抵抗Rは、メイン
スイッチ部2151に流れる電流より低いレベルの電流が初期充電スイッチ部2152に
流れるようにする。
【0105】
さらに別の実施例に係る直流/直流コンバータ2100は、充電モードであるステップ
ダウンモード動作や放電モードであるステップアップモード動作をする場合、メインスイ
ッチ部2151がオン/オフされ、初期充電スイッチ部2152はオフ状態を維持するこ
とができる。また、直流/直流コンバータ1100は、放電モードの開始前の初期充電モ
ードにおいてメインスイッチ部2151はオフ状態を維持し、初期充電スイッチ部215
2がオン/オフすることができる。即ち、さらに別の実施例に係る直流/直流コンバータ
2100は、直流リンクキャパシター90を初期充電する場合、ブリッジ回路部2120
の動作は、図7の直流/直流コンバータ1100のブリッジ回路部1120の動作と同一
であってもよい。
【0106】
よって、実施例に係るエネルギー貯蔵システムは、別途の構成なしに放電モード動作の
前に直流リンクキャパシターを初期充電することができる。また、実施例に係るエネルギ
ー貯蔵システムは、直流リンクキャパシターに提供される直流電流を漸増させて、初期充
電速度が速く、バッテリー放電動作を迅速にすることができる。
【0107】
<コンバータ効率制御>
図11は一実施例に係るエネルギー貯蔵システムが直流/直流電力変換時に出力パワー
比率に応じた電力変換比率を示したグラフであり、図12は一実施例に係るエネルギー貯
蔵システムの直流/直流コンバータのパルス幅制御方法を説明する図面であり、図13
一実施例に係るエネルギー貯蔵システムの出力パワーに応じた信号を説明するための図面
である。
【0108】
図11を参照すると、一般的に、直流/直流コンバータは、電力変換時に出力パワーが
所定の比率P1以下になると、電力変換効率(点線)が急激に低くなる。例えば、直流/直
流コンバータは、最大出力パワーの25%未満のパワーに電力変換時に電力変換効率が9
5%以下に急激に低くなる。
【0109】
一実施例に係るエネルギー貯蔵システム20は、直流/直流コンバータの出力パワーが
所定の比率P1以下になっても電力変換効率(実線)を所定の効率に維持することができる
。例えば、直流/直流コンバータは、最大出力パワーの25%未満のパワーに電力変換時
に電力変換効率を95%に維持させることができる。このために、直流/直流コンバータ
100は、電力変換時に最大出力パワーの所定の比率P1以下になると、電力変換効率が
高い直流電流Idcを提供することができる。この場合、出力パワーは、直流/直流コン
バータ100を制御するPWM信号のパルス幅を制御して調節される。また、最大出力パ
ワーの所定の比率P1以下で提供される直流電流Idcは、強度が増加するほど電流リッ
プルが増加する問題があるので、所定のリップル範囲を満足する電流強度に設定される。
より具体的に、図12を参照すると、直流/直流コンバータ100は、充電モードまたは
放電モード動作時に電力変換に利用されるPWM信号をコンバータ制御部から提供される
。PWM信号は、最大出力パワーの所定の比率P1以上に直流/直流コンバータ100が
出力パワーを出力する時に、一周期Twの間パルス幅が第1パルス幅W1に設定される。
この場合、出力パワーの強度は、直流電流Idcの強度を調節して調節される。また、P
WM信号は、最大出力パワーの所定の比率P1未満に直流/直流コンバータ100が出力
パワーを出力する時に、一周期Twの間パルス幅が第2パルス幅W2に調節される。この
場合、出力パワーの強度は、電力変換効率が所定の効率以上の直流電流Idcの強度を維
持し、PWM信号のパルス幅を調節して調節される。一例として、図13を参照すると、
(a)は直流/直流コンバータ100が300Wの出力パワーを出力する場合で、(b)は直
流/直流コンバータ100が900Wの出力パワーを出力する場合である。(a)と(b)の
直流/直流コンバータ100は、電力変換効率が所定の効率以上の直流電流Idcの強度
で維持され、PWM信号のパルス幅に差がある。即ち、直流/直流コンバータ100のP
WM信号は、900Wのパワーを出力するためのパルス幅が300Wのパワーを出力する
ためのパルス幅より大きい。
【0110】
また、直流/直流コンバータ100が電力変換効率を制御する方法は、図15図17
のコンバータ効率制御方法を含むことができる。
【0111】
よって、一実施例に係るエネルギー貯蔵システムは、直流/直流コンバータの電力変換
効率が優れる。また、一実施例に係るエネルギー貯蔵システムは、直流/直流コンバータ
の電力変換効率が優れるので、バッテリーの充電または放電時に伝達されるエネルギー効
率が向上する。
【0112】
図14は、一実施例に係る電力供給システムの直流リンクキャパシターの初期充電方法
を説明するための図面である。
【0113】
図14を参照すると、電力供給システムは、エネルギー貯蔵システムのバッテリー放電
モードを開始するステップ(S1410)を含むことができる。即ち、システム制御部は、
エネルギー貯蔵システムに放電モード動作を知らせる命令信号を伝達することができる。
【0114】
電力供給システムは、直流電圧が動作電圧以上であるのかを判断するステップ(S14
20)を含むことができる。より具体的に、エネルギー貯蔵システムの充電制御部は、直
流リンクキャパシターの直流電圧がインバータの反転動作を実行することができる動作電
圧以上であるのかを判断することができる。
【0115】
電力供給システムは、直流電圧が動作電圧以上であるとバッテリーの放電動作を実行す
るステップ(S1430)を含むことができる。より具体的に、直流/直流コンバータは、
ブースティング動作をしてバッテリーから提供された直流入力電圧を上昇させ、直流リン
クキャパシターに直流電圧を提供することができる。
【0116】
電力供給システムは、直流電圧が動作電圧未満である場合、初期充電モードを開始する
ステップ(S1440)を含むことができる。
【0117】
電力供給システムは、初期充電モードを開始すると、初期充電電流を直流リンクキャパ
シターに提供するステップ(S1450)を含むことができる。即ち、エネルギー貯蔵シス
テムの直流/直流コンバータは、バッテリーの電気エネルギーを利用して直流リンクキャ
パシターに直流電流を提供することができる。この場合、図3図10の直流/直流コン
バータが直流リンクキャパシターを初期充電する方式を利用することができる。
【0118】
初期充電電流が提供されながら電力供給システムは、直流電圧が動作電圧以上であるの
かを判断するステップ(S1460)を含むことができる。この場合、直流電圧が動作電圧
以上であると、直流/直流コンバータは、初期充電モードを終了し、バッテリーの放電動
作をすることができる(S1430)。
【0119】
初期充電電流が提供されながら電力供給システムは、直流電圧が動作電圧未満あれば、
直流電流が基準電流以上であるのかを判断するステップ(S1470)を含むことができる
。基準電流は、予め設定された電流であってもよい。基準電流は、直流リンクキャパシタ
ーに充電に十分な電流強度である。また、基準電流は、インバータ側とバッテリー側の電
圧差が大きいので、所定の強度以上であると突入電流による回路損傷が発生することがあ
るので、所定の強度以下に設定される。電力供給システムは、直流電流が基準電流以上で
あると初期充電電流提供を中断することができる(S1480)。この場合、直流/直流コ
ンバータのスイッチがオフされて直流リンクキャパシターに直流電流が提供されない。反
面、電力供給システムは、直流電流が基準電流未満である場合、初期充電電流を継続して
提供することができる。
【0120】
初期充電電流の提供を中断した後、電力供給システムは、直流電流が設定電流以下にな
るのかを判断するステップ(S1490)を含むことができる。設定電流は、予め設定され
た電流であってもよい。設定電流は、基準電流より小さくてもよい。一例として、設定電
流は0Aであってもよい。電力供給システムは、直流電流が設定電流以下ではない場合、
初期充電電流の提供を継続して中断することができる。反面、電力供給システムは、直流
電流が設定電流以下になると初期充電電流を提供することができる。即ち、電力供給シス
テムは、直流リンクキャパシターに提供される直流電流の大きさに応じて初期充電するよ
うにして、直流リンクキャパシターの初期充電を安定的にすることができる。
【0121】
図15は一実施例に係るエネルギー貯蔵システムの電力供給方法を説明するための図面
であり、図17は一実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直流コンバータの電力
変換効率制御方法を説明するための図面であり、図16は一実施例に係る電力供給システ
ムのエネルギー貯蔵システムに適用されたコンバータ効率制御部の構成を説明するための
図面である。
【0122】
図15を参照すると、一実施例に係る電力供給方法は、エネルギー貯蔵システムが充電
モードまたは放電モードで動作するステップ(S1510)を含むことができる。
【0123】
電力供給方法は、コンバータ効率制御領域であるのかを判断するステップ(S1520)
を含むことができる。即ち、エネルギー貯蔵システムは、直流/直流コンバータの電力変
換効率を制御する必要があるのかを判断することができる。この場合、エネルギー貯蔵シ
ステムは、出力パワーが基準パワー未満であるのかを判断することができる(S1530)
。出力パワーは、直流/直流コンバータが現在出力するパワーである。基準パワーは、直
流/直流コンバータの電力変換効率が所定の効率となる出力パワーである。基準パワーは
、予め設定される。例えば、基準パワーは、直流/直流コンバータの最大出力パワーにお
いて所定の比率となるパワーである。一例として、基準パワーは、直流/直流コンバータ
の最大出力パワーの25%のパワーである。
【0124】
出力パワーが基準パワー未満ではない場合、コンバータ効率制御なしに充電動作または
放電動作を実行することができる(S1550)。
【0125】
出力パワーが基準パワー未満になると、エネルギー貯蔵システムは、コンバータ効率制
御をするステップ(S1540)を含むことができる。
【0126】
より具体的に、図17を参照すると、コンバータ効率制御は、出力パワーに基づいてパ
ルス幅を算出するステップ(S1541)を含むことができる。より具体的に、パルス幅の
算出は式1を利用することができる。
【0127】
(式1)
例えば、最大出力パワーが5kWである直流/直流コンバータの出力パワーの25%領
域までコンバータ効率制御し、PWM信号の反復周期を2msにして1kWのパルス幅を
算出することができる。この場合、1kWのパルス幅は、1kW/(5kW*25%)*2
msである1.6msである。
【0128】
また、コンバータ効率制御は、平均パワー値を決定することができる(S1542)。平
均パワー値は、充電制御部がPWM信号の反復周期を所定の回数の間出力パワー値を測定
して算出することができる。以後、コンバータ効率制御は、出力パワーと平均パワー値の
比較値を算出することができる(S1543)。即ち、比較値は、出力パワーから平均パワ
ー値を引いた値である。一例として、図16を参照すると、エネルギー貯蔵システム20
は、コンバータ効率制御部500を含むことができる。コンバータ効率制御部500は、
充電制御部300に含まれてもよいが、これに制限されるものではない。コンバータ効率
制御部500は、出力パワーPdcと平均パワー値Pavgを比較してパワー差の値Pd
を算出することができる。以後、コンバータ効率制御は、比較値に基づいてパワー補償値
を算出することができる(S1544)。一例として、コンバータ効率制御部500は、補
償部510を含むことができる。補償部510は、PI制御器であってもよい。補償部5
10は、入力されたパワー差の値Pdをパワー補償値Pcとして提供することができる。
以後、コンバータ効率制御は、基準パワーにパワー補償値を補償して補償された出力パワ
ーを提供することができる(S1545)。一例として、コンバータ効率制御部500は、
基準パワーPrefにパワー補償値Pcを加算して補償された出力パワーPdc*を提供
することができる。この場合、S1541におけるパルス幅の算出は、補償された出力パ
ワーに基づいて算出することができる。
【0129】
図18は、別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面である。
【0130】
図18を参照すると、別の実施例に係るエネルギー貯蔵システム20は、直流/直流コ
ンバータ1800、バッテリー200、充電制御部300を含むことができる。図1には
図示されていないが、エネルギー貯蔵システム20は、直流リンクキャパシター90を介
してインバータ30と連結される。即ち、直流リンクキャパシター90は、エネルギー貯
蔵システム20とインバータ30の間に配置される。これによって、エネルギー貯蔵シス
テム20は、充電モードにおいて直流リンクキャパシター90の直流電圧Vdcを受け、
放電モードにおいて直流リンクキャパシター90に直流電圧Vdcを提供することができ
る。また、後述される別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直流コンバータ
に含まれた構成は、図2図17の一実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直流
コンバータの構成に含まれてもよい。バッテリー200は、充電モードにおいて直流/直
流コンバータ1800から充電電力を受信し、受信した電力によって充電動作を実行する
ことができる。また、バッテリー200は、放電モードにおいて予め貯蔵された電力を直
流/直流コンバータ1800に出力することができる。また、バッテリー200は、充電
動作および放電動作を実行するために多数のバッテリーセルを含むことができる。また、
バッテリー200は第2端Nbに連結される。
【0131】
充電制御部300は、バッテリー管理システム(BMS:Battery Management System)を含
むことができる。充電制御部300は、バッテリー200の状態に対するバッテリー状態
情報をシステム制御部80に提供することができる。例えば、充電制御部300は、バッ
テリー200の電圧、電流、温度、残余電力量、充電状態のうち少なくとも一つ以上をモ
ニタリングし、モニタリングされたバッテリー200の状態情報をシステム制御部80に
伝達することができる。また、充電制御部300は、充電または放電しながら多数のバッ
テリーセルが適切な電圧を維持できるようにすることができる。また、充電制御部300
は、システム制御部80の制御信号に基づいて動作することができる。また、充電制御部
300は、モニタリングされたバッテリー200の状態情報に応じて直流/直流コンバー
タ1800を制御することができる。また、充電制御部300は、充電モードまたは放電
モードに応じて直流/直流コンバータ1800を制御することができる。より具体的に、
充電制御部300は、直流/直流コンバータ1800を制御するための充電制御信号また
は放電制御信号を直流/直流コンバータ1800の制御部1830に提供し、直流/直流
コンバータ1800の制御部1830は、充電制御信号または放電制御信号に基づいてP
WM信号を直流/直流コンバータ1800のスイッチに提供することができる。また、充
電制御部300は補助電源部1850から提供する第2駆動電源VCC2に基づいて駆動
することができる。
【0132】
直流/直流コンバータ1800は、エネルギー貯蔵システム20が充電モードにおいて
供給を受け、放電モードにおいて供給する直流電力の大きさを変換することができる。即
ち、直流/直流コンバータ1800は、双方向直流/直流コンバータであってもよい。よ
り具体的に、直流/直流コンバータ2300は、発電装置10またはインバータ30から
直流リンクキャパシター90に提供される直流電力をバッテリー200の充電のための電
圧の大きさに変換してバッテリー200に提供することができる。また、直流/直流コン
バータ1800は、バッテリー200から提供する直流電力をインバータ30が利用でき
る電圧の大きさに変換して直流リンクキャパシター90に提供することができる。
【0133】
直流/直流コンバータ1800は、過電流保護回路部1810、ブリッジ回路部182
0、制御部1830、直流安定化回路部1840、補助電源部1850、バックアップ電
源部1860を含むことができる。
【0134】
制御部1830は、充電制御部300から提供された制御信号に基づいてPWM信号を
生成し、スイッチを有するブリッジ回路部1820に提供することができる。また、制御
部1830は補助電源部1850から提供する第1駆動電源VCC1に基づいて駆動する
ことができる。
【0135】
過電流保護回路部1810は、エネルギー貯蔵システム20の内部に流入または外部に
流出するEOSまたは過電流を防止することができる。過電流保護回路部1810は、直
流リンクキャパシター90が連結された第1端Naとブリッジ回路部1820の間に配置
される。また、過電流保護回路部1810は、遮断機(Circuit Breaker)を含むことがで
きる。この場合、過電流保護回路部1810は、エネルギー貯蔵システム20の内部にE
OSまたは過電流が流入すると、第1端Naとブリッジ回路部1820の間をオープン(o
pen)させることができる。これによって、過電流保護回路部1810は、エネルギー貯蔵
システム20と外部の電流の入出力を遮断することができる。
【0136】
ブリッジ回路部1820は、過電流保護回路部1810と直流安定化回路部1840の
間に配置されて各構成と電気的に連結される。ブリッジ回路部1820は、ステップダウ
ンモードにおいて、過電流保護回路部1810から入力された直流電力の直流電圧を降下
させて直流安定化回路部1840に出力することができる。また、ブリッジ回路部182
0は、ステップアップモードにおいて、直流安定化回路部1840から入力された直流電
力の直流電圧を上昇させて過電流保護回路部1810に出力することができる。ブリッジ
回路部1820は、一つ以上のスイッチを含むことができる。一例として、ブリッジ回路
部1820は、図4の絶縁型フルブリッジ回路であってもよい。別の例として、ブリッジ
回路部1820は、図7の非絶縁型フルブリッジ回路であってもよい。これに制限される
ものではなく、ブリッジ回路部1820は、ハーフブリッジ回路として構成されてもよい
。ブリッジ回路部1820は、制御部1830のPWM信号に基づいて動作することがで
きる。
【0137】
直流安定化回路部1840は、ブリッジ回路部1820のステップアップモードにおい
て直流電圧が上昇し、ステップダウンモードにおいて直流電圧が降下するように動作する
ことができる。また、直流安定化回路部1840は、LCフィルターであってもよい。直
流安定化回路部1840は、第2端Nbに連結される。
【0138】
補助電源部1850は、第2端Nbに提供された第1電力P1に基づいて駆動電源を生
成することができる。第2端Nbに提供される第1電力P1は、バッテリー200に貯蔵
されたエネルギーに基づく。第1電力P1は待機電力であってもよい。また、補助電源部
1850は、第2端Nbから第1電力P1が提供されない場合、バックアップ電源部18
60から第2電力P2を提供受けて、第2電力P2に基づいて駆動電源を生成することが
できる。一例として、第2端Nbから補助電源部1850に第1電力P1が提供されてい
ない場合は、第2端Nbに連結されたバッテリー200が過放電の場合である可能性があ
る。第2電力P2は駆動電源を生成するための最小電力であってもよい。駆動電源は複数
であってもよい。駆動電源は、エネルギー貯蔵システム20の充電制御部300に提供さ
れる第1駆動電源VCC1、直流/直流コンバータ1800の制御部1830に提供され
る第2駆動電源VCC2を含むことができる。これに制限されるものではなく、補助電源
部1860は、必要に応じて電圧レベルが異なる駆動電源を複数個出力することができる
。より具体的に、補助電源部1850は、入力端に配置された第3端Ncに第2端Nbと
バックアップ電源部1860の出力部が連結される。補助電源部1850は、第1電力P
1が第2端Nbに提供されると、第1電力P1が第3端Ncに入力されて入力端に入力さ
れる。また、補助電源部1850は、第1電力P1が第2端Nbに提供されず第2電力P
2が第2端Nbに提供されると、第2電力P1が第3端Ncに入力されて入力端に入力さ
れる。よって、直流/直流コンバータは、バッテリーが過放電されても駆動電源を生成で
きるので、バッテリーの充電動作を実行することができる。また、直流/直流コンバータ
は、バッテリーが過放電されてもバッテリーの交替なしに充電が可能である。
【0139】
バックアップ電源部1860は、直流リンクキャパシター90またはインバータ30か
ら提供される電力に基づいて第2電力P2を提供することができる。より具体的に、バッ
クアップ電源部1860は、第1端Naと補助電源部1850の間に電気的に連結される
。バックアップ電源部1860は、第1端Naから提供される第3電力P3に基づいて第
2電力P2を生成することができる。また、バックアップ電源部1860は、第2端Nb
から補助電源部1850に第1電力P1が提供されない場合、補助電源部1850に第2
電力P2を提供することができる。一例として、バックアップ電源部1860は、一端が
第1端Naに連結され、他端が第3端Ncに連結される。バックアップ電源部1860は
、第3端Ncに第2電力P2を提供し、第3端Ncから補助電源部1850に第2電力P
2を提供することができる。
【0140】
よって、別の実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを充電することができ
る。また、別の実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを交替する必要がない
【0141】
図19は、さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面であ
る。
【0142】
図19を参照すると、図19のさらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムは、図
18のエネルギー貯蔵システムにおいて、電流制限部1870を除いて残りの構成は同一
である。よって、図18のエネルギー貯蔵システムと同じ説明は省略する。
【0143】
さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システム20は、電流制限部1870を有する
直流/直流コンバータ1800を含むことができる。
【0144】
電流制限部1870は、補助電源部1850の入力部に配置される。一例として、電流
制限部1870は、第3端Ncに配置される。電流制限部1870は、補助電源部185
0に入力される電力が逆方向に提供されないように防止することができる。また、電流制
限部8170は、提供される電力が提供されるべきではない構成に提供されないようにす
ることができる。より具体的に、電流制限部1870は、第1ダイオードD1と第2ダイ
オードD2を含むことができる。第1ダイオードD1は、第2端Nbから提供される第1
電力P1が第3端Ncに提供されるようにする。また、第1ダイオードD1は、第2電力
P2が第2端Nbに提供されないように防止することができる。第2ダイオードD2は、
バックアップ電源部1860が提供する第2電力P2が第3端Ncに提供されるようにす
る。また、第2ダイオードD2は、第1電力P1がバックアップ電源部1860に提供さ
れないように防止することができる。
【0145】
よって、別の実施例に係る直流/直流コンバータは、電流制限部を利用して補助電源部
が安定的に駆動電源を生成できるようにし、所望しないバッテリーの充電を防止すること
ができる。
【0146】
図20は、さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面であ
る。
【0147】
図20を参照すると、図20のさらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムは、図
18のエネルギー貯蔵システムにおいて、直流/直流コンバータを除いて残りの構成は同
一である。よって、図18のエネルギー貯蔵システムと同じ説明は省略する。
【0148】
直流/直流コンバータ2000は、過電流保護回路部2010、ブリッジ回路部202
0、制御部2030、直流安定化回路部2040、補助電源部2050、バックアップ電
源部2060を含むことができる。図示されないが、直流/直流コンバータ2000は、
図19の電流制限部をさらに含むことができる。
【0149】
制御部2030は、充電制御部300から提供された制御信号に基づいてPWM信号を
生成し、スイッチを有するブリッジ回路部2020に提供することができる。また、制御
部2030は、補助電源部2050から提供する第1駆動電源VCC1に基づいて駆動す
ることができる。
【0150】
過電流保護回路部2010は、エネルギー貯蔵システム20の内部に流入または外部に
流出するEOSまたは過電流を防止することができる。過電流保護回路部2010は、直
流リンクキャパシター90が連結された第1端Naとブリッジ回路部2020の間に配置
される。また、過電流保護回路部2010は、遮断機(Circuit Breaker)を含むことがで
きる。この場合、過電流保護回路部2010は、エネルギー貯蔵システム20の内部にE
OSまたは過電流が流入すると、第1端Naとブリッジ回路部2020の間をオープン(o
pen)させることができる。これによって、過電流保護回路部2010は、エネルギー貯蔵
システム20と外部の電流の入出力を遮断することができる。
【0151】
ブリッジ回路部2020は、過電流保護回路部2010と直流安定化回路部2040の
間に配置されて各構成と電気的に連結される。ブリッジ回路部2020は、ステップダウ
ンモードにおいて、過電流保護回路部2010から入力された直流電力の直流電圧を降下
させて直流安定化回路部2040に出力することができる。また、ブリッジ回路部202
0は、ステップアップモードにおいて、直流安定化回路部2040から入力された直流電
力の直流電圧を上昇させて過電流保護回路部2010に出力することができる。ブリッジ
回路部2020は、一つ以上のスイッチを含むことができる。一例として、ブリッジ回路
部2020は、図4の絶縁型フルブリッジ回路であってもよい。別の例として、ブリッジ
回路部2020は、図7の非絶縁型フルブリッジ回路であってもよい。これに制限される
ものではなく、ブリッジ回路部2020は、ハーフブリッジ回路として構成されてもよい
。ブリッジ回路部2020は、制御部2030のPWM信号に基づいて動作することがで
きる。
【0152】
直流安定化回路部2040は、ブリッジ回路部2020のステップアップモードにおい
て直流電圧が上昇し、ステップダウンモードにおいて直流電圧が降下するように動作する
ことができる。また、直流安定化回路部2040は、LCフィルターであってもよい。直
流安定化回路部2040は、第2端Nbに連結される。
【0153】
補助電源部2050は、第2端Nbに提供された第1電力P1に基づいて駆動電源を生
成することができる。第2端Nbに提供される第1電力P1は、バッテリー200に貯蔵
されたエネルギーに基づく。第1電力P1は待機電力であってもよい。また、補助電源部
2050は、第2端Nbから第1電力P1が提供されない場合、バックアップ電源部20
60から第2電力P2を提供受けて、第2電力P2に基づいて駆動電源を生成することが
できる。一例として、第2端Nbから補助電源部2050に第1電力P1が提供されてい
ない場合は、第2端Nbに連結されたバッテリー200が過放電の場合である可能性があ
る。第2電力P2は駆動電源を生成するための最小電力であってもよい。駆動電源は複数
であってもよい。駆動電源は、エネルギー貯蔵システム20の充電制御部300に提供さ
れる第1駆動電源VCC1、直流/直流コンバータ2000の制御部2030に提供され
る第2駆動電源VCC2を含むことができる。これに制限されるものではなく、補助電源
部2060は、必要に応じて電圧レベルが異なる駆動電源を複数個出力することができる
。より具体的に、補助電源部2050は、入力端に配置された第3端Ncに第2端Nbと
バックアップ電源部2060の出力部が連結される。補助電源部2050は、第1電力P
1が第2端Nbに提供されると、第1電力P1が第3端Ncに入力されて入力部に入力さ
れる。また、補助電源部2050は、第1電力P1が第2端Nbに提供されず第2電力P
2が第2端Nbに提供されると、第2電力P1が第3端Ncに入力されて入力部に入力さ
れる。よって、直流/直流コンバータは、バッテリーが過放電されても駆動電源を生成で
きるので、バッテリーの充電動作を実行することができる。また、直流/直流コンバータ
は、バッテリーが過放電されてもバッテリーの交替なしに充電が可能である。
【0154】
バックアップ電源部2060は、直流/直流コンバータ2000外部に配置された外部
電源から提供される電力に基づいて第2電力P2を提供することができる。より具体的に
、バックアップ電源部1860は、外部入力端子(InputE)と補助電源部2050の間に電
気的に連結される。バックアップ電源部2060は、外部入力端子(InputE)から提供され
る第4電力P4に基づいて第2電力P2を生成することができる。また、バックアップ電
源部2060は、第2端Nbから補助電源部1850に第1電力P1が提供されない場合
、補助電源部2050に第2電力P2を提供することができる。一例として、バックアッ
プ電源部2060は、一端が外部入力端子(InputE)に連結され、他端が第3端Ncに連結
される。バックアップ電源部2060は、第3端Ncに第2電力P2を提供し、第3端N
cから補助電源部2050に第2電力P2を提供することができる。
【0155】
よって、さらに別の実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを充電すること
ができる。また、さらに別の実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを交替す
る必要がない。
【0156】
図21は、さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面であ
る。
【0157】
図21を参照すると、図21のさらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムは、図
18および図20のエネルギー貯蔵システムにおいて、バックアップ電源部およびバック
アップ電源制御部を除いて残りの構成は同一である。よって、図18および図20のエネ
ルギー貯蔵システムと同じ説明は省略する。
【0158】
バックアップ電源部2060は、バックアップ電源制御部2070から提供される電力
に基づいて第2電力P2を提供することができる。より具体的に、バックアップ電源部1
860は、バックアップ電源制御部2070と補助電源部2050の間に電気的に連結さ
れる。バックアップ電源部2060は、バックアップ電源制御部2070から提供される
第5電力P5に基づいて第2電力P2を生成することができる。また、バックアップ電源
部2060は、第2端Nbから補助電源部1850に第1電力P1が提供されない場合、
補助電源部2050に第2電力P2を提供することができる。一例として、バックアップ
電源部2060は、一端がバックアップ電源制御部2070に連結され、他端が第3端N
cに連結される。バックアップ電源部2060は、第3端Ncに第2電力P2を提供し、
第3端Ncから補助電源部2050に第2電力P2を提供することができる。
【0159】
さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直流コンバータは、バックア
ップ電源制御部2070を含むことができる。バックアップ電源制御部2070は、制御
部2030の制御信号に基づいて外部電源から提供される電力および第1端Naから提供
される電力のうちいずれか一つの電力を選択してバックアップ電源部2060に提供する
ことができる。より具体的に、バックアップ電源制御部2070は、外部入力端子(Input
E)、第1端Naおよびバックアップ電源部2060の間に配置される。バックアップ電源
制御部2070は、スイッチを含むことができる。一例として、制御部2030は、バッ
クアップ電源制御部2070を制御して、第1端Naの第3電力P3を第5電力P5とし
てバックアップ電源部2060に提供することができる。また、制御部2030は、バッ
クアップ電源制御部2070を制御して外部入力端子(InputE)の第4電力P4を第5電力
P5としてバックアップ電源部2060に提供することができる。よって、さらに別の実
施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを充電することができる。また、さらに
別の実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを交替する必要がない。
【0160】
図22は、実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直流コンバータでバッテリー
を充電するための電力変換方法を説明するための図面である。
【0161】
図22の電力変換方法は、図18図21の直流/直流コンバータの構成を利用するこ
とができる。
【0162】
図22を参照すると、実施例に係る直流/直流コンバータの電力変換方法は、第2端か
ら第1電力が提供されるのかを判断するステップ(S2201)を含むことができる。一例
として、バッテリー放電状態において、補助電源部は、第1端から第1電力が提供される
のかを判断することができる。
【0163】
実施例に係る直流/直流コンバータの電力変換方法は、補助電源部に第2端から第1電
力が提供されると第1電力を提供するステップ(S2202)を含むことができる。即ち、
第1端から第1電力が提供されると、補助電源部は、第1電力を入力を受けることができ
る。
【0164】
実施例に係る直流/直流コンバータの電力変換方法は、第1電力が提供されると、補助
電源部が第1電力に基づいて制御部の駆動電源を生成するステップ(S2203)を含むこ
とができる。より具体的に、補助電源部は、第1電力に基づいて複数の駆動電源を生成す
ることができる。補助電源部は、生成された駆動電源を必要な構成に提供することができ
る。一例として、図18図21の説明のように、補助電源部は、充電制御部駆動のため
の第1駆動電源、直流/直流コンバータの制御部駆動のための第2駆動電源を生成するこ
とができる。
【0165】
実施例に係る直流/直流コンバータの電力変換方法は、S2201で第2端から第1電
力が提供されないと、バックアップ電源部が補助電源部に第2電力を提供するステップ(
S2204)を含むことができる。バックアップ電源部が補助電源部に第2電力を提供す
る方法は、図18図21のバックアップ電源部が補助電源部に第2電力を提供する構成
と同一である。
【0166】
実施例に係る直流/直流コンバータの電力変換方法は、補助電源部が第2電力に基づい
て制御部の駆動電源を生成するステップ(S2205)を含むことができる。より具体的に
、補助電源部は、第2電力に基づいて複数の駆動電源を生成することができる。補助電源
部は、生成された駆動電源を必要な構成に提供することができる。一例として、図18
図21の説明のように、補助電源部は、充電制御部駆動のための第1駆動電源、直流/直
流コンバータの制御部駆動のための第2駆動電源を生成することができる。
【0167】
よって、さらに別の実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを充電すること
ができる。また、さらに別の実施例は、バッテリーが過放電されてもバッテリーを交替す
る必要がない。
【0168】
図23は、さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムを説明するための図面であ
る。
【0169】
図23を参照すると、さらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システム20は、直流/
直流コンバータ2300、バッテリー200、充電制御部300を含むことができる。図
1には図示されていないが、エネルギー貯蔵システム20は、直流リンクキャパシター9
0を介してインバータ30と連結される。即ち、直流リンクキャパシター90は、エネル
ギー貯蔵システム20とインバータ30の間に配置される。これによって、エネルギー貯
蔵システム20は、充電モードにおいて直流リンクキャパシター90の直流電圧Vdcを
受け、放電モードにおいて直流リンクキャパシター90に直流電圧Vdcを提供すること
ができる。また、後述されるさらに別の実施例に係るエネルギー貯蔵システムの直流/直
流コンバータに含まれた構成は、図2図22の一実施例に係るエネルギー貯蔵システム
の直流/直流コンバータの構成に含まれてもよい。バッテリー200は、充電モードにお
いて直流/直流コンバータ2300から充電電力を受信し、受信した電力によって充電動
作を実行することができる。また、バッテリー200は、放電モードにおいて予め貯蔵さ
れた電力を直流/直流コンバータ2300に出力することができる。また、バッテリー2
00は、充電動作および放電動作を実行するために多数のバッテリーセルを含むことがで
きる。また、バッテリー200は第2端Nbに連結される。
【0170】
充電制御部300は、バッテリー管理システム(BMS:Battery Management System)を含
むことができる。充電制御部300は、バッテリー200の状態に対するバッテリー状態
情報をシステム制御部80に提供することができる。例えば、充電制御部300は、バッ
テリー200の電圧、電流、温度、残余電力量、充電状態のうち少なくとも一つ以上をモ
ニタリングし、モニタリングされたバッテリー200の状態情報をシステム制御部80に
伝達することができる。また、充電制御部300は、充電または放電しながら多数のバッ
テリーセルが適切な電圧を維持できるようにすることができる。また、充電制御部300
は、システム制御部80の制御信号に基づいて動作することができる。また、充電制御部
300は、モニタリングされたバッテリー200の状態情報に応じて直流/直流コンバー
タ2300を制御することができる。また、充電制御部300は、充電モードまたは放電
モードに応じて直流/直流コンバータ2300を制御することができる。より具体的に、
充電制御部300は、直流/直流コンバータ2300を制御するための充電制御信号また
は放電制御信号を直流/直流コンバータ2300の制御部2330に提供し、直流/直流
コンバータ2300の制御部2330は、充電制御信号または放電制御信号に基づいてP
WM信号を直流/直流コンバータ2300のスイッチに提供することができる。
【0171】
直流/直流コンバータ2300は、エネルギー貯蔵システム20が充電モードにおいて
供給を受け、放電モードにおいて供給する直流電力の大きさを変換することができる。即
ち、直流/直流コンバータ2300は、双方向直流/直流コンバータであってもよい。よ
り具体的に、直流/直流コンバータ2300は、発電装置10またはインバータ30から
直流リンクキャパシター90に提供される直流電力をバッテリー200の充電のための電
圧の大きさに変換してバッテリー200に提供することができる。また、直流/直流コン
バータ2300は、バッテリー200から提供する直流電力をインバータ30が利用でき
る電圧の大きさに変換して直流リンクキャパシター90に提供することができる。また、
直流/直流コンバータ2300は、直流電圧リンクキャパシターから提供される電圧に基
づいて、充電モード、待機モード、放電モードで動作することができる。即ち、直流/直
流コンバータ2300は、充電制御部300の制御信号の提供がなくても、直流電圧リン
クキャパシターから提供される電圧をモニタリングして、充電モード、待機モードおよび
放電モードを動作するのか否かを決定し、動作することができる。直流/直流コンバータ
2300の充電モード、待機モード、放電モードの動作に対するより具体的な説明は後述
する。
【0172】
直流/直流コンバータ2300は、過電流保護回路部2310、ブリッジ回路部232
0、制御部2330、直流安定化回路部2340、補助電源部2350、バックアップ電
源部2360を含むことができる。
【0173】
制御部2330は、ブリッジ回路部2320を制御することができる。一例として、制
御部2330は、充電制御部300から提供された制御信号に基づいてPWM信号を生成
し、スイッチを有するブリッジ回路部2320に提供することができる。別の例として、
制御部2330は、直流リンクキャパシター90から提供される電圧の大きさに応じて動
作モードおよび基準電力を決定することができる。また、制御部2330は、決定された
基準電力に基づいてPWM信号を生成してスイッチを有するブリッジ回路部2320に提
供することができる。別の例に関する具体的な説明は後述する。
【0174】
過電流保護回路部2310は、エネルギー貯蔵システム20の内部に流入または外部に
流出するEOSまたは過電流を防止することができる。過電流保護回路部2310は、直
流リンクキャパシター90が連結された第1端Naとブリッジ回路部2320の間に配置
される。また、過電流保護回路部2310は、遮断機(Circuit Breaker)を含むことがで
きる。この場合、過電流保護回路部2310は、エネルギー貯蔵システム20の内部にE
OSまたは過電流が流入すると、第1端Naとブリッジ回路部2320の間をオープン(o
pen)させることができる。これによって、過電流保護回路部2310は、エネルギー貯蔵
システム20と外部の電流の入出力を遮断することができる。
【0175】
ブリッジ回路部2320は、過電流保護回路部2310と直流安定化回路部2340の
間に配置されて各構成と電気的に連結される。ブリッジ回路部2320は、ステップダウ
ンモードにおいて、過電流保護回路部2310から入力された直流電力の直流電圧を降下
させて直流安定化回路部2340に出力することができる。また、ブリッジ回路部232
0は、ステップアップモードにおいて、直流安定化回路部2340から入力された直流電
力の直流電圧を上昇させて過電流保護回路部2310に出力することができる。ブリッジ
回路部2320は、一つ以上のスイッチを含むことができる。一例として、ブリッジ回路
部2320は、図4の絶縁型フルブリッジ回路であってもよい。別の例として、ブリッジ
回路部2320は、図7の非絶縁型フルブリッジ回路であってもよい。これに制限される
ものではなく、ブリッジ回路部2320は、ハーフブリッジ回路として構成されてもよい
。ブリッジ回路部2320は、制御部2330のPWM信号に基づいて動作することがで
きる。
【0176】
直流安定化回路部2340は、ブリッジ回路部2320のステップアップモードにおい
て直流電圧が上昇し、ステップダウンモードにおいて直流電圧が降下するように動作する
ことができる。また、直流安定化回路部2340は、LCフィルターであってもよい。直
流安定化回路部2340は、第2端Nbに連結される。
【0177】
センシング部2350は、第1端Naの電圧をセンシングして制御部2330に提供す
ることができる。第1端Naの電圧は、直流リンクキャパシター90が提供する直流電圧
であってもよい。また、センシング部2350は、制御部2330によって制御される。
【0178】
よって、さらに別の実施例は、バッテリーの充電または放電の動作モードを迅速に決定
することができる。また、さらに別の実施例は、バッテリー充電または放電時にドループ
制御をするために別途の通信線および通信部が不必要である。また、さらに別の実施例は
、バッテリー充電または放電時に迅速なドループ制御が可能である。
【0179】
図24図23の制御部を説明するための図面であり、図25図23のエネルギー貯
蔵システムのドループ制御カーブを説明するための図面であり、図26図24の基準電
流決定部を説明するための図面であり、図27図24の電流制御部を説明するための図
面である。
【0180】
図24を参照すると、さらに別の実施例に係る直流/直流コンバータ2300の制御部
2330は、基準電力決定部2331を含むことができる。基準電力決定部2331は、
動作モードおよび基準電力を決定することができる。
【0181】
一例として、基準電力決定部2331は、第1端の電圧の大きさに応じて動作モードお
よび基準電力を決定することができる。より具体的に、図25を参照すると、基準電力決
定部2331は、第1端の電圧に応じたドループ制御カーブに基づいて動作モードおよび
基準電力を決定することができる。動作モードの場合、基準電力決定部2331は、第1
端の電圧Vdcが第1電圧V1以上であると、充電モードに決定することができる。基準
電力決定部2331は、第1端の電圧Vdcが第1電圧V1より小さく第2電圧V2より
大きいと、待機モードに決定することができる。基準電力決定部2331は、第1端の電
圧Vdcが第2電圧V2以下でると放電モードに決定することができる。第1電圧V1お
よび第2電圧V2は、予め設定された電圧であってもよいが、これに制限されるものでは
なく、第1電圧V1および第2電圧V2は、外部通信を利用するか、使用者によって直接
設定される。第1電圧V1は、第2電圧V2より大きくてもよい。基準電力の場合、基準
電力決定部2331は、動作モードが充電モードであると、第1端の電圧Vdcに第1電
圧V1を引いてから充電電力傾き(Sc)を乗じて基準電力を算出することができる。基準電
力決定部2331は、動作モードが放電モードであると、第2電圧V2に第1端の電圧V
dcを引いてから放電電力傾き(Sd)を乗じて基準電力を算出することができる。充電電力
傾き(Sc)と放電電力傾き(Sd)は、予め設定された値であってもよいが、これに制限される
ものではなく、外部通信を利用するか、使用者によって直接設定される。充電電力傾き(S
c)と放電電力傾き(Sd)は、相互異なってもよいが、これに制限されるものではなく、相互
同一であってもよい。また、ドループ制御カーブは、最大電力を含んで基準電力が最大電
力に制限される。具体的に、最大電力は、最大充電電力(PCMax)と最大放電電力(PDMax)を
含むことができる。最大充電電力(PCMax)は、動作モードが充電モードにおいて基準電力
が最大となり得る電力値である。最大放電電力(PDMax)は、動作モードが放電モードにお
いて基準電力が最大となり得る電力値である。
【0182】
別の例として、基準電力決定部2331は、バッテリー電圧状態に応じて動作モードを
決定することができる。より具体的に、基準電力決定部2331は、バッテリー電圧が所
定の電圧以上であると充電モードで動作することができる。
【0183】
さらに別の例として、基準電力決定部2331は、使用者の制御によって動作モードお
よび基準電力を決定することができる。この場合、使用者は、直接または通信を利用して
動作モードおよび基準電力を決定することができる。
【0184】
また、基準電力決定部2331は、一例、別の例およびさらに別の例のうちいずれか一
つの例を選択して動作モードおよび基準電力を決定することができる。
【0185】
さらに別の実施例に係る直流/直流コンバータ2300の制御部2330は、基準電流
決定部2332を含むことができる。基準電流決定部2332は、基準電力決定部233
1で決定された動作モードおよび基準電力に基づいて基準電流を決定することができる。
より具体的に、図26を参照すると、充電モード(a)の場合、基準電流決定部2332は
、第1基準電流選択部2604を含むことができる。第1基準電流選択部2604は、基
準電力決定部2331で決定された第1端の電圧の大きさに応じてドループカーブを利用
して決定された基準電流(I_CCR)、使用者の設定に応じて決定された基準電流(I_MCR)およ
びバッテリー電圧状態に応じて決定された基準電流(I_BR)のうちいずれか一つの基準電流
を、スイッチング信号であるPWM信号を生成するための基準電流(I_CR)として選択する
ことができる。また、充電モード(a)の場合、基準電流決定部2332は、第1電流抽出
部2601を含むことができる。第1電流抽出部2601は、基準電力決定部2331で
決定された第1端の電圧の大きさに応じてドループカーブを利用して決定された基準電力
(P_CCR)をバッテリー電圧(V_B)で除して基準電流(I_CCR)を抽出することができる。また
、充電モード(a)の場合、基準電流決定部2332は、第1比較部2602とPI電圧制
御器2603を含むことができる。第1比較部2602は、予め設定されたバッテリー基
準電圧(V_BR)と現在バッテリー電圧(V_B)を比較して、バッテリー電圧差の値(V_Bd)をP
I電圧制御器2603に提供することができる。PI電圧制御器2603は、バッテリー
電圧差の値(V_Bd)に基づいてPI制御に応じた基準電流(I_BR)を提供することができる。
放電モード(b)の場合、基準電流決定部2332は、第2基準電流選択部2604を含む
ことができる。第2基準電流選択部2604は、基準電力決定部2331で決定された第
1端の電圧の大きさに応じてドループカーブを利用して決定された基準電流(I_CDR)およ
び使用者の設定に応じて決定された基準電流(I_MDR)のうちいずれか一つの基準電流を、
スイッチング信号であるPWM信号を生成するための基準電流(I_DR)として選択すること
ができる。また、放電モード(b)の場合、基準電流決定部2332は、第2電流抽出部2
605を含むことができる。第2電流抽出部2605は、基準電力決定部2331で決定
された第1端の電圧の大きさに応じてドループカーブを利用して決定された基準電力(P_C
DR)を第1端の電圧(V_L)で除して基準電流(I_CDR)を抽出することができる。
【0186】
さらに別の実施例に係る直流/直流コンバータ2300の制御部2330は、制限電力
決定部2333を含むことができる。制限電力決定部2333は、基準電力が所定の電力
を超えないように基準電力を制限することができる。より具体的に、制限電力決定部23
33は、決定された基準電力が設定された最大電力より大きいと、最大電力が基準電力と
して電流制御部2334に提供されるようにすることができる。また、制限電力決定部2
333は、決定された基準電力がインバータ30に応じたインバータ制限電力より大きい
と、インバータ制限電力が基準電力として電流制御部2334に提供されるようにするこ
とができる。また、制限電力決定部2333は、決定された基準電力がバッテリー200
に応じたバッテリー制限電力より大きいと、バッテリー制限電力が基準電力として電流制
御部2334に提供されるようにすることができる。
【0187】
さらに別の実施例に係る直流/直流コンバータ2300の制御部2330は、電流制御
部2334を含むことができる。電流制御部2334は、決定された基準電流に基づいて
スイッチング信号であるPWM信号を生成することができる。より具体的に、図27を参
照すると、充電モード(a)の場合、電流制御部2334は、第2比較部2701、第1P
I電流制御器2702、第1PWM変換部2703を含むことができる。第2比較部27
01は、基準電流(I_CR)とバッテリー200に入力されるバッテリー電流(I_B)を比較し
て、基準電流差の値(I_CRD)を第1PI電流制御器2702に提供することができる。第
1PI電流制御器2702は、基準電流差の値(I_CRD)に基づいて、PI制御に応じた充
電制御電流(I_CC)を第1PWM変換部2703に提供するすることができる。第1PWM
変換部2703は、充電制御電流(I_CC)に基づいて、スイッチング信号であるPWM信号
をブリッジ回路部2320に提供することができる。放電モード(b)の場合、電流制御部
2334は、第3比較部2704、第2PI電流制御器2705、第2PWM変換部27
06を含むことができる。第3比較部2704は、基準電流(I_DR)とバッテリー200に
入力される第1端Naの電流(I_L)を比較して、基準電流差の値(I_DRD)を第2PI電流制
御器2705に提供することができる。第2PI電流制御器2705は、基準電流差の値
(I_DRD)に基づいて、PI制御に応じた放電制御電流(I_DC)を第2PWM変換部2706
に提供するすることができる。第2PWM変換部2706は、放電制御電流(I_DC)に基づ
いて、スイッチング信号であるPWM信号をブリッジ回路部2320に提供することがで
きる。
【0188】
図28は、図23のエネルギー貯蔵システムの電力変換方法を説明するための図面であ
る。
【0189】
図28を参照すると、エネルギー貯蔵システムの電力変換方法は、第1端の電圧をセン
シングするステップ(S2810)を含むことができる。第1端は、直流/直流コンバータ
と直流リンクキャパシターが連結されたノードを指すことができる。第1端の電圧をセン
シングする方法は、図23の説明を参照することができる。
【0190】
エネルギー貯蔵システムの電力変換方法は、第1端の電圧の大きさに応じて動作モード
を選択するステップ(S2820)を含むことができる。動作モードは、充電モード待機モ
ード、放電モードのうちいずれか一つのモードである。S2820に対する詳しい説明は
図29を参照する。
【0191】
エネルギー貯蔵システムの電力変換方法は、第1端の電圧の大きさに応じて基準電力を
決定するステップ(S2830)を含むことができる。第1端の電圧の大きさに応じて基準
電力を決定する方法は、図23図27の説明および図30の説明を参照することができ
る。
【0192】
エネルギー貯蔵システムの電力変換方法は、決定された基準電力に基づいてスイッチン
グ信号を生成するステップ(S2840)を含むことができる。スイッチング信号は、充電
モードまたは放電モードで動作するブリッジ回路部のスイッチ動作を制御することができ
る。決定された基準電力に基づいてスイッチング信号を生成する方法は、図23図27
の説明を参照することができる。
【0193】
図29は、図28の動作モードを選択する方法を説明するための図面である。
【0194】
図29を参照すると、動作モードを選択する方法は、第1端の電圧が第1電圧以上であ
るのかを判断するステップ(S2821)を含むことができる。第1端の電圧が第1電圧以
上であると充電モードを選択するステップ(S2822)を含むことができる。
【0195】
動作モードを選択する方法は、第1端の電圧が第1電圧ではない場合、第1端の電圧が
第2電圧以下であるのかを判断するステップ(S2823)を含むことができる。第2端の
電圧が第2電圧以下でると放電モードを選択するステップ(S2824)を含むことができ
る。また、第2端の電圧が第2電圧以下ではない場合、S2821に戻ることができる。
【0196】
図30は、図28の基準電力を決定する方法を説明するための図面である。
【0197】
図30を参照すると、基準電力を決定する方法は、第1端の電圧を利用した第1基準電
力を算出するステップ(S2831)を含むことができる。第1端の電圧を利用した第1基
準電力を算出する方法は、図23図25の説明を参照することができる。
【0198】
基準電力を決定する方法は、第1基準電力が最大電力を超えたのかを判断するステップ
(S2832)を含むことができる。第1基準電力が最大電力を超えると、基準電力を最大
電力として決定することができる(S2833)。
【0199】
基準電力を決定する方法は、第1基準電力が最大電力を超えないと、第1基準電力がイ
ンバータ制限電力を超えたのかを判断するステップ(S2834)を含むことができる。第
1基準電力がインバータ制限電力を超えると、基準電力をインバータ制限電力として決定
することができる(S2835)。
【0200】
基準電力を決定する方法は、第1基準電力がインバータ制限電力を超えないと、第1基
準電力がバッテリー制限電力を超えたのかを判断するステップ(S2836)を含むことが
できる。第1基準電力がバッテリー制限電力を超えると、基準電力をバッテリー制限電力
として決定することができる(S2837)。
【0201】
基準電力を決定する方法は、第1基準電力がバッテリー制限電力を超えないと、基準電
力を第1基準電力として決定するステップ(S2838)を含むことができる。
【0202】
よって、実施例は、バッテリーの充電または放電の動作モードを迅速に決定することが
できる。また、実施例は、バッテリー充電または放電時にドループ制御をするために別途
の通信線および通信部が不必要である。また、実施例は、バッテリー充電または放電時に
迅速なドループ制御が可能である。本発明の一実施例によれば、前述した方法は、プログ
ラムが記録された媒体にプロセッサが読取ることのできるコードとして具現することが可
能である。プロセッサが読取ることのできる媒体の例としては、ROM、RAM、CD‐ROM、磁
気テープ、フロッピーディスク、光データ格納システムなどがあり、搬送波(例えば、イ
ンターネットを通じた伝送)の形態で具現されるものも含む。
【0203】
上記のように記載された実施例は、説明された構成と方法が限定的に適用されるもので
はなく、実施例は、多様な変形が可能なように、各実施例の全部または一部が選択的に組
合せられて構成されてもよい。
【0204】
また、本発明の好ましい実施例に対して図面を参照して説明したが、本発明は、上述し
た特定の実施例に限定されるものではなく、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱す
ることなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって多様な変形実施が
可能であり、そのような変形実施も本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
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