(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-15
(45)【発行日】2024-11-25
(54)【発明の名称】燃料電池用加湿器のカートリッジ及び燃料電池用加湿器
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04119 20160101AFI20241118BHJP
H01M 8/04 20160101ALI20241118BHJP
B01D 63/02 20060101ALI20241118BHJP
H01M 8/10 20160101ALN20241118BHJP
【FI】
H01M8/04119
H01M8/04 N
B01D63/02
H01M8/10 101
(21)【出願番号】P 2023522907
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(86)【国際出願番号】 KR2021007937
(87)【国際公開番号】W WO2022097870
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】10-2020-0146208
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518215493
【氏名又は名称】コーロン インダストリーズ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【氏名又は名称】相田 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100199004
【氏名又は名称】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】キム インホ
(72)【発明者】
【氏名】キム ドウ
(72)【発明者】
【氏名】アン ナヒョン
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/213990(WO,A1)
【文献】特開2002-298895(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0015787(US,A1)
【文献】国際公開第2019/235676(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/04- 8/066
B01D 63/02-63/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池スタックから排出された湿潤気体を用いて、外部から供給された乾燥気体を加湿するための加湿モジュールと、
前記加湿モジュールの一端に結合した第1キャップと、
前記加湿モジュールの他端に結合した第2キャップと、を含み、
前記加湿モジュールは、
両端が開放しているミッドケースと、
前記ミッドケース内に配置され、多数の中空糸膜を含む少なくとも一つのカートリッジ(Cartridge)と、を含み、
前記カートリッジは、末端に開口(Opening)を有し、前記多数の中空糸膜が入っているインナーケース(Inner Case)を含み、
前記インナーケースは、気体の流入のための第1気体流入口、及び気体の流出のための第1気体流出口を含み、
前記第1気体流入口の面積と前記第1気体流出口の面積とは互いに
異なっており、
前記インナーケースは、前記第1気体流入口が形成された流入部材、前記第1気体流出口が形成された流出部材、及び前記流入部材と前記流出部材との間に配置された連結部材を含み、
前記連結部材は、一端が前記流入部材の一端に結合し、他端が前記流出部材の一端に結合し、
前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置され、
前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることを特徴とする、燃料電池用加湿器。
【請求項2】
前記第1気体流入口及び前記第1気体流出口はそれぞれ前記インナーケースに貫設された複数のウィンドウを含み、
前記第1気体流入口が有するウィンドウの個数は前記第1気体流出口が有するウィンドウの個数よりも多いことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項3】
前記第1気体流入口及び前記第1気体流出口はそれぞれ前記インナーケースに貫設された複数のウィンドウを含み、
前記第1気体流出口が有するウィンドウの個数は前記第1気体流入口が有するウィンドウの個数よりも多いことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項4】
前記第1気体流入口が有する複数のウィンドウのそれぞれの面積は互いに同一であり、
前記第1気体流出口が有する複数のウィンドウのそれぞれの面積は互いに同一であることを特徴とする、請求項2または3に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項5】
前記第1気体流入口の面積をN(Nは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流出口の面積は0.5N以上1N未満であるかまたは1N超過2N以下であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項6】
前記第1気体流入口及び前記第1気体流出口は前記インナーケースの一側に形成されており、
前記インナーケースの一側の面積をM(Mは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流入口の面積は0.05M以上0.18M以下であることを特徴とする、請求項1または5に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項7】
前記第1気体流入口及び前記第1気体流出口は前記インナーケースの一側に形成されており、
前記インナーケースの一側の面積をM(Mは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流出口の面積は0.05M以上0.18M以下であることを特徴とする、請求項1または5に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項8】
燃料電池スタックから排出された湿潤気体を用いて、外部から供給された乾燥気体を加湿するための加湿モジュールと、
前記加湿モジュールの一端に結合した第1キャップと、
前記加湿モジュールの他端に結合した第2キャップと、を含み、
前記加湿モジュールは、
両端が開放しているミッドケースと、
前記ミッドケース内に配置され、多数の中空糸膜を含む少なくとも一つのカートリッジ(Cartridge)と、を含み、
前記カートリッジは、末端に開口(Opening)を有し、前記多数の中空糸膜が入っているインナーケース(Inner Case)を含み、
前記インナーケースは、気体の流入のための第1気体流入口、気体の流出のための第1気体流出口、前記第1気体流入口が形成された流入部材、前記第1気体流出口が形成された流出部材、及び前記流入部材と前記流出部材との間に配置された連結部材、を含み、
前記連結部材は、一端が前記流入部材の一端に結合し、他端が前記流出部材の一端に結合し、
前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置され、
前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることを特徴とする、燃料電池用加湿器。
【請求項9】
前記第1気体流入口が前記流入部材の他端から離隔した第1離隔距離をL(Lは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流出口が前記流入部材の他端から離隔した第2離隔距離は2.33L超過19L以下であることを特徴とする、請求項
1または8に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項10】
前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離が前記流入部材の他端から離隔した距離よりも短い位置に配置され、
前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離が前記流出部材の他端から離隔した距離よりも短い位置に配置されることを特徴とする、請求項
1または8に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項11】
前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離が前記流入部材の他端から離隔した距離よりも長い位置に配置され、
前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離が前記流出部材の他端から離隔した距離よりも長い位置に配置されることを特徴とする、請求項
1または8に記載の燃料電池用加湿器。
【請求項12】
燃料電池スタックから排出された湿潤気体を用いて、外部から供給された乾燥気体を加湿するための燃料電池用加湿器のカートリッジ(Cartridge)であって、
末端に開口(Opening)を有し、多数の中空糸膜が入っているインナーケース(Inner Case)と、
前記インナーケースに形成された第1気体流入口及び第1気体流出口と、を含み、
前記第1気体流入口の面積と前記第1気体流出口の面積とは互いに
異なっており、
前記インナーケースは、前記第1気体流入口が形成された流入部材、前記第1気体流出口が形成された流出部材、及び前記流入部材及び前記流出部材のそれぞれに結合した連結部材を含み、
前記連結部材は、一端が前記流入部材の一端に結合し、他端が前記流出部材の一端に結合し、
前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置され、
前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離と前記流出部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることを特徴とする、燃料電池用加湿器のカートリッジ。
【請求項13】
前記第1気体流入口の面積をN(Nは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流出口の面積は0.5N以上1N未満であるかまたは1N超過2N以下であることを特徴とする、請求項
12に記載の燃料電池用加湿器のカートリッジ。
【請求項14】
前記第1気体流入口及び前記第1気体流出口は前記インナーケースの一側に形成されており、
前記インナーケースの一側の面積をM(Mは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流入口の面積は0.05M以上0.18M以下であることを特徴とする、請求項
12または13に記載の燃料電池用加湿器のカートリッジ。
【請求項15】
前記第1気体流入口及び前記第1気体流出口は前記インナーケースの一側に形成されており、
前記インナーケースの一側の面積をM(Mは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流出口の面積は0.05M以上0.18M以下であることを特徴とする、請求項
12または13に記載の燃料電池用加湿器のカートリッジ。
【請求項16】
燃料電池スタックから排出された湿潤気体を用いて、外部から供給された乾燥気体を加湿するための燃料電池用加湿器のカートリッジ(Cartridge)であって、
末端に開口(Opening)を有し、多数の中空糸膜が入っているインナーケース(Inner Case)と、
前記インナーケースに形成された第1気体流入口及び第1気体流出口と、を含み、
前記インナーケースは、前記第1気体流入口が形成された流入部材、前記第1気体流出口が形成された流出部材、及び前記流入部材及び前記流出部材のそれぞれに結合した連結部材を含み、
前記連結部材は、一端が前記流入部材の一端に結合し、他端が前記流出部材の一端に結合し、
前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置され、
前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離と前記流出部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることを特徴とする、燃料電池用加湿器のカートリッジ。
【請求項17】
前記第1気体流入口が前記流入部材の他端から離隔した第1離隔距離をL(Lは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流出口が前記流入部材の他端から離隔した第2離隔距離は2.33L超過19L以下であることを特徴とする、請求項
12または16に記載の燃料電池用加湿器のカートリッジ。
【請求項18】
前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離が前記流入部材の他端から離隔した距離よりも短い位置に配置され、
前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離が前記流出部材の他端から離隔した距離よりも短い位置に配置されることを特徴とする、請求項
12または16に記載の燃料電池用加湿器のカートリッジ。
【請求項19】
前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離が前記流入部材の他端から離隔した距離よりも長い位置に配置され、
前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離が前記流出部材の他端から離隔した距離よりも長い位置に配置されることを特徴とする、請求項
12または16に記載の燃料電池用加湿器のカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加湿された気体を燃料電池に供給するための燃料電池用加湿器に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、乾電池や蓄電池などの一般化学電池とは違い、水素と酸素が供給される限りは電気を生産し続けることができ、熱損失がないので、内燃機関に比べて効率が2倍程高いという長所がある。
【0003】
また、水素と酸素との結合によって発生する化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換するので、公害物質の排出が少ない。したがって、燃料電池は環境にやさしい他、エネルギー消費の増加による資源枯渇の心配も減らすことができるという長所がある。
【0004】
このような燃料電池は、使用される電解質の種類によって、大きく、高分子電解質型燃料電池(Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cell:PEMFC)、リン酸型燃料電池(Phosphoric Acid Fuel Cell:PAFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(Molten Carbonate Fuel Cell:MCFC)、固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)、及びアルカリ型燃料電池(Alkaline Fuel Cell:AFC)などに分類できる。
【0005】
これらの各燃料電池は、根本的に同一原理によって作動するが、使用される燃料の種類、運転温度、触媒、電解質などが互いに異なる。特に、高分子電解質型燃料電池(PEMFC)は、他の燃料電池に比べて低温で動作するという点、及び出力密度が大きいため小型化が可能な点から、小規模据置型発電装備の他に輸送システムにおいても最も有望なものと知られている。
【0006】
高分子電解質型燃料電池(PEMFC)の性能を向上させる上で最も重要な要素の一つは、膜-電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)の高分子電解質膜(Polymer Electrolyte Membrane又はProton Exchange Membrane:PEM)に一定量以上の水分を供給することによって含水率を保たせることである。高分子電解質膜が乾燥すると発電効率が急に低下するためである。
【0007】
高分子電解質膜を加湿する方法には、1)耐圧容器に水を満たした後、対象気体を拡散器(diffuser)に通過させて水分を供給するバブラー(bubbler)加湿方式、2)燃料電池反応に必要な供給水分量を計算し、ソレノイド弁を通してガス流動管に水分を直接供給する直接噴射(direct injection)方式、及び3)高分子分離膜を用いてガスの流動層に水分を供給する加湿膜方式などがある。
【0008】
これらの中でも、排ガス中に含まれる水蒸気だけを選択的に透過させる膜を用いて、高分子電解質膜に供給される空気に水蒸気を提供することによって高分子電解質膜を加湿する膜加湿方式が、加湿器を軽量化及び小型化できるという点で有利である。
【0009】
膜加湿方式に用いられる選択的透過膜は、モジュールを形成する場合に単位体積当たりの透過面積が大きい中空糸膜が好ましい。すなわち、中空糸膜を用いて加湿器を製造すると、接触表面積の広い中空糸膜を高集積化できるので、小容量でも燃料電池の加湿が十分となり、低価素材の使用が可能であり、燃料電池から排出される高温の排ガス(off-gas)中の水分と熱を回収し、加湿器を用いて再使用できるという利点がある。
【0010】
図1は、通常の燃料電池用加湿器の概略分解斜視図である。
【0011】
図1に例示するように、通常の膜加湿方式の加湿器100は、外部から供給される空気と燃料電池スタック(図示せず)から排出される排ガスとの間に水分取替が起きる加湿モジュール110、及び該加湿モジュール110の両端に結合しているギャップ120を含む。
【0012】
これらのギャップ120のいずれか一方は、外部から供給される空気を前記加湿モジュール110に伝達し、他方は、前記加湿モジュール110によって加湿された空気を燃料電池スタックに伝達する。
【0013】
前記加湿モジュール110は、排ガス湿潤気体流入口(off-gas inlet)111aと排ガス湿潤気体流出口(off-gas outlet)111bを有するミッドケース(mid-case)111、及び前記ミッドケース111内の複数の中空糸膜112を含む。前記中空糸膜112の束の両端は固定層113にポッティングされている。前記固定層113は、一般的にキャスティング(casting)方式で液状ポリウレタン樹脂のような液状ポリマーを硬化させることによって形成される。前記中空糸膜112の末端がポッティングされている固定層113及び前記固定層113と前記ミッドケース111との間の樹脂層114が前記キャップ120の内部空間を前記ミッドケース111の内部空間から遮断する。前記固定層113と同様に、前記樹脂層114は、一般に、キャスティング方式で液状ポリウレタン樹脂のような液状ポリマーを硬化させることによって形成される。
【0014】
外部から供給される空気は、前記中空糸膜112の中空に沿って流れる。前記排ガス湿潤気体流入口111aから前記ミッドケース111内に流入した排ガスは、前記中空糸膜112の外表面と接触した後、前記排ガス湿潤気体流出口111bを通って前記ミッドケース111から流出する。前記排ガスが前記中空糸膜112の外表面と接触する際に、前記排ガス中に含有されている水分が前記中空糸膜112を透過することにより、前記中空糸膜112の中空に沿って流れている空気を加湿する。
【0015】
最近には、燃料電池が多様な使用先に用いられるのに伴い、燃料電池用加湿器も多様な加湿性能を有することが要求されている。よって、燃料電池が必要とする多様な加湿性能を有することができる燃料電池用加湿器の開発が切実に要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は上述したような要求を解消しようと案出されたものであり、燃料電池が必要とする多様な加湿性能を有することができる燃料電池用加湿器のカートリッジ及び燃料電池用加湿器を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記のような課題を解決するために、本発明は次のような構成を含むことができる。
【0018】
本発明による燃料電池用加湿器は、燃料電池スタックから排出された湿潤気体を用いて、外部から供給された乾燥気体を加湿するための加湿モジュールと、前記加湿モジュールの一端に結合した第1キャップと、前記加湿モジュールの他端に結合した第2キャップとを含むことができる。前記加湿モジュールは、両端が開放しているミッドケースと、前記ミッドケース内に配置され、多数の中空糸膜を含む少なくとも一つのカートリッジ(Cartridge)とを含むことができる。前記カートリッジは、末端に開口(Opening)を有し、前記多数の中空糸膜が入っているインナーケース(Inner Case)を含むことができる。前記インナーケースは、気体の流入のための第1気体流入口、及び気体の流出のための第1気体流出口を含むことができる。
【0019】
本発明による燃料電池用加湿器において、前記第1気体流入口の面積と前記第1気体流出口の面積とは互いに異なってもよい。
【0020】
本発明による燃料電池用加湿器において、前記インナーケースは、前記第1気体流入口が形成された流入部材、前記第1気体流出口が形成された流出部材、及び前記流入部材と前記流出部材との間に配置された連結部材を含むことができる。前記連結部材は、一端が前記流入部材の一端に結合し、他端が前記流出部材の一端に結合することができる。前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることができる。前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることができる。
【0021】
本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジは燃料電池スタックから排出された湿潤気体を用いて、外部から供給された乾燥気体を加湿するための燃料電池用加湿器のカートリッジ(Cartridge)であって、末端に開口(Opening)を有し、多数の中空糸膜が入っているインナーケース(Inner Case)と、前記インナーケースに形成された第1気体流入口及び第1気体流出口とを含むことができる。
【0022】
本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジにおいて、前記第1気体流入口の面積と前記第1気体流出口の面積とは互いに異なってもよい。
【0023】
本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジにおいて、前記インナーケースは、前記第1気体流入口が形成された流入部材、前記第1気体流出口が形成された流出部材、及び前記流入部材及び前記流出部材のそれぞれに結合した連結部材を含むことができる。前記連結部材は、一端が前記流入部材の一端に結合し、他端が前記流出部材の一端に結合することができる。前記第1気体流入口は、前記流入部材の一端から離隔した距離と前記流入部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることができる。前記第1気体流出口は、前記流出部材の一端から離隔した距離と前記流出部材の他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、次のような効果を図ることができる。
【0025】
本発明は気体がインナーケースの内部に滞留する滞留時間によって多様な加湿性能を有するように具現できる。よって、本発明は多様な使用先に用いられる燃料電池に適用することができる汎用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】通常の燃料電池用加湿器の概略分解斜視図である。
【0027】
【
図2】本発明に係る燃料電池用加湿器の概略分解斜視図である。
【0028】
【
図3】本発明に係る燃料電池用加湿器を
図2のI-I線を基準として示す概略分解断面図である。
【0029】
【
図4】本発明に係る燃料電池用加湿器を
図2のI-I線を基準として示す概略結合断面図である。
【0030】
【
図5】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジの概略平面図である。
【
図6】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジの概略平面図である。
【0031】
【
図7】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジを
図5のII-II線に沿って示す概略側断面図である。
【
図8】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジを
図5のII-II線に沿って示す概略側断面図である。
【0032】
【
図9】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジの実施例を説明するための概略平面図である。
【
図10】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジの実施例を説明するための概略平面図である。
【
図11】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジの実施例を説明するための概略平面図である。
【
図12】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジの実施例を説明するための概略平面図である。
【
図13】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジの実施例を説明するための概略平面図である。
【
図14】本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジの実施例を説明するための概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下では、本発明に係る燃料電池用加湿器の実施例を、添付の図面を参照して詳細に説明する。本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジは本発明による燃料電池用加湿器に含まれることができるので、本発明による燃料電池用加湿器を説明しながら一緒に説明する。
【0034】
図2~
図4、
図10及び
図11を参照すると、本発明に係る燃料電池用加湿器1は、燃料電池スタック(図示せず)から排出された湿潤気体を用いて、外部から供給された乾燥気体を加湿するためのものである。乾燥気体は、燃料ガス又は空気であってもよい。乾燥気体は湿潤気体によって加湿された後、前記燃料電池スタックに供給されることができる。本発明に係る燃料電池用加湿器1は、乾燥気体の加湿のための加湿モジュール2、前記加湿モジュール2の一端に結合した第1キャップ3、及び前記加湿モジュール2の他端に結合した第2キャップ4を含む。
【0035】
図2~
図5を参照すると、前記加湿モジュール2は、外部から供給された気体を加湿するものである。前記加湿モジュール2の一端には前記第1キャップ3が結合することができる。前記加湿モジュール2の他端には前記第2キャップ4が結合することができる。前記第1キャップ3は、乾燥気体を前記加湿モジュール2に伝達することができる。この場合、前記第2キャップ4は、前記加湿モジュール2で湿潤気体によって加湿された乾燥気体を、前記燃料電池スタックに伝達することができる。前記第1キャップ3は湿潤気体を前記加湿モジュール2に伝達することができる。この場合、前記第2キャップ4は前記加湿モジュール2で乾燥気体を加湿した後の湿潤気体を外部に排出することができる。
【0036】
前記加湿モジュール2は、少なくとも一つのカートリッジ(Cartridge)21、及びミッドケース22を含む。
【0037】
前記カートリッジ21はミッドケース22内に配置され、多数の中空糸膜211を含む。前記中空糸膜211は、前記カートリッジ21に結合してモジュール化することができる。これにより、前記カートリッジ21を前記ミッドケース22に結合させる工程により、前記中空糸膜211は前記ミッドケース22の内部に設けられることができる。したがって、本発明に係る燃料電池用加湿器1は、前記中空糸膜211に対する設置作業、分離作業、及び取替作業の容易性を向上させることができる。前記カートリッジ21は、本発明による燃料電池用加湿器のカートリッジから具現できる。
【0038】
前記カートリッジ21はインナーケース212を含むことができる。
【0039】
前記インナーケース212は末端に開口(Opening)を有し、前記多数の中空糸膜211が入っているものである。前記中空糸膜211は、前記インナーケース212の内部に配置されてモジュール化することができる。前記中空糸膜211は、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、スルホン化ポリスルホン樹脂、ポリビニリデンフルオリド(PVDF)樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂、ポリイミッド樹脂、ポリアミッドイミッド樹脂、ポリエステルイミッド樹脂、又はこれらのうち2以上の混合物で形成された高分子膜を含むことができる。
【0040】
前記カートリッジ21は固定層213、214を含むことができる。
【0041】
前記固定層213、214は、前記多数の中空糸膜211の末端部がポッティングされて、前記インナーケース212の開口を閉鎖させるものである。前記多数の中空糸膜211の一側が前記固定層213によって固定され、前記多数の中空糸膜211の他側が前記固定層214によって固定されることができる。前記固定層213、214は、キャスティング工程で液状ポリウレタン樹脂のような液状樹脂を硬化させることによって形成されることができる。前記固定層213、214は前記多数の中空糸膜211の末端部と前記インナーケース212とを固定させることもできる。
【0042】
前記固定層213、214は前記多数の中空糸膜211の中空を塞げないように形成されることができる。これにより、外部から供給された乾燥気体または湿潤気体は前記固定層213、214との干渉なしに前記中空糸膜211の中空に供給されることができ、前記固定層213、214との干渉なしに前記中空糸膜211の中空から流出することができる。
【0043】
前記カートリッジ21は、第1気体流入口215、及び第1気体流出口216を含むことができる。
【0044】
前記第1気体流入口215は前記インナーケース212に形成されたものである。前記第1気体流入口215は前記インナーケース212の内部に湿潤気体または乾燥気体を流入させることができる。前記第1気体流入口215は前記インナーケース212に貫設されることができる。
【0045】
前記第1気体流出口216は前記インナーケース212に形成されたものである。前記第1気体流出口216は前記インナーケース212の内部から湿潤気体または乾燥気体を流出させることができる。前記第1気体流出口216は前記インナーケース212に貫設されることができる。
【0046】
前記ミッドケース22は前記カートリッジ21が結合したものである。前記カートリッジ21は前記ミッドケース22の内部に配置されることができる。前記ミッドケース22は両端が開放している。この場合、前記ミッドケース22には収容孔221が形成されることができる。前記収容孔221は前記ミッドケース22を第1軸方向(X軸方向)に貫くように形成されることができる。
【0047】
前記ミッドケース22の一側には、第2気体流入口222、及び第2気体流出口223が形成されることができる。
【0048】
前記第2気体流入口222は、前記ミッドケース22の内部に湿潤気体または乾燥気体を流入させることができる。前記第2気体流出口223は、前記ミッドケース22の内部から湿潤気体または乾燥気体を流出させることができる。前記第2気体流入口222と前記第2気体流出口223とは前記第1軸方向(X軸方向)に互いに離隔した位置に配置されることができる。前記第2気体流入口222、前記第2気体流出口223、及び前記ミッドケース22は一体に形成されることもできる。
【0049】
前記第2気体流入口222及び前記第2気体流出口223を通して湿潤気体が流動する場合、湿潤気体は前記第2気体流入口222を通して前記ミッドケース22の内面と前記インナーケース212の外面との間に供給され、前記第1気体流入口215を通して前記インナーケース212の内部に供給されて前記中空糸膜211の外表面と接触することができる。この過程で、湿潤気体に含有されていた水分が前記中空糸膜211を透過することで、前記中空糸膜211の中空に沿って流れる乾燥気体を加湿することができる。加湿された乾燥気体は前記中空糸膜211から流出した後、前記第2キャップ4を通して前記燃料電池スタックに供給されることができる。乾燥気体を加湿した後の湿潤気体は前記第1気体流出口216を通して前記インナーケース212の外面と前記ミッドケース22の内面との間に流出し、前記第2気体流出口233を通して前記ミッドケース22の外部に流出することができる。前記第2気体流入口222は前記燃料電池スタックに連結されて湿潤気体を受けることができる。この場合、湿潤気体は前記燃料電池スタックから排出される排ガス(Off-gas)であり得る。
【0050】
前記第2気体流入口222及び前記第2気体流出口223を通して乾燥気体が流動する場合、乾燥気体は前記第2気体流入口222を通して前記ミッドケース22の内面と前記インナーケース212の外面との間に供給され、前記第1気体流入口215を通して前記インナーケース212の内部に供給されて前記中空糸膜211の外表面と接触することができる。この過程で、前記中空糸膜211の中空に沿って流れる湿潤気体の水分が前記中空糸膜211を透過することで、前記インナーケース212の内部に流入した乾燥気体を加湿することができる。加湿された乾燥気体は、前記第1気体流出口216を通して前記インナーケース212の外面と前記ミッドケース22の内面との間に流出し、前記第2気体流出口223を通して前記ミッドケース22の外部に流出した後、前記燃料電池スタックに供給されることができる。乾燥気体を加湿した後の湿潤気体は前記中空糸膜211から流出した後、前記第2キャップ4を通して外部に排出されることができる。前記第1キャップ3は前記燃料電池スタックに連結され、湿潤気体を受けることができる。この場合、湿潤気体は前記燃料電池スタックから排出される排ガス(Off-gas)であり得る。
【0051】
前記加湿モジュール2は、複数のパッキング部材23、23’を含むことができる。
【0052】
前記パッキング部材23、23’は、乾燥気体と湿潤気体とが直接的に混合されることを防止するために、前記カートリッジ21と前記ミッドケース22との間を密閉させるものである。前記パッキング部材23、23’は前記カートリッジ21と前記ミッドケース22との間に挿入されることができる。この場合、前記カートリッジ21は前記パッキング部材23、23’に形成された第1通孔23a、23a’に挿入されることができる。前記パッキング部材23、23’はそれぞれ前記カートリッジ21の両側に配置されることができる。図示されていないが、前記パッキング部材23、23’の代わりに、前記カートリッジ21の両側には樹脂層が形成されることもできる。前記樹脂層は、キャスティング方式で液状ポリウレタン樹脂のような液状ポリマーを硬化させることで形成されることができる。
【0053】
図2~
図4を参照すると、前記第1キャップ3は前記加湿モジュール2の一端に結合したものである。前記第1キャップ3と前記カートリッジ21との間の空間は、前記パッキング部材23または樹脂層によって前記カートリッジ21と前記ミッドケース22との間の空間に対して密閉されることができる。
【0054】
図2~
図4を参照すると、前記第2キャップ4は前記加湿モジュール2の他端に結合したものである。前記第2キャップ4は前記第1キャップ3から前記第1軸方向(X軸方向)に離隔した位置で前記加湿モジュール2の他端に結合することができる。前記第2キャップ4と前記カートリッジ21との間の空間は、前記パッキング部材23’または樹脂層によって前記カートリッジ21と前記ミッドケース22との間の空間に対して密閉されることができる。
【0055】
ここで、本発明による燃料電池用加湿器1は、前記カートリッジ21によって多様な加湿性能を有するように次のように具現できる。
【0056】
図5~
図7を参照すると、前記カートリッジ21において、前記第1気体流入口215及び前記第1気体流出口216は次のように具現できる。
【0057】
前記第1気体流入口215は前記インナーケース212の一側2120に形成されることができる。
図7を基準とするとき、前記インナーケース212の一側2120は上面に相当することができる。前記第1気体流入口215は、前記インナーケース212の内部に湿潤気体または乾燥気体を流入させることができる。
図5及び
図7に示すように、前記第1気体流入口215は前記インナーケース212を貫く単一の貫通孔によって具現できる。
図6に示すように、前記第1気体流入口215は前記インナーケース212を貫く複数の貫通孔によって具現されることもできる。この場合、前記第1気体流入口215は前記インナーケース212の相異なる部分を貫くように形成された複数のウィンドウ215aを含むことができる。前記ウィンドウ215aは、前記第1軸方向(X軸方向)及び第2軸方向(Y軸方向)に沿ってそれぞれ互いに離隔して行列状を成すように配置されることができる。前記第2軸方向(Y軸方向)は前記第1軸方向(X軸方向)に対して垂直な軸方向である。
【0058】
前記第1気体流出口216は前記インナーケース212の一側2120に形成されることができる。前記第1気体流出口216は、前記インナーケース212の内部から湿潤気体または乾燥気体を流出させることができる。
図5及び
図7に示すように、前記第1気体流出口216は前記インナーケース212を貫く単一の貫通孔によって具現できる。
図6に示すように、前記第1気体流出口216は前記インナーケース212を貫く複数の貫通孔によって具現されることもできる。この場合、前記第1気体流出口216は前記インナーケース212の相異なる部分を貫くように形成された複数のウィンドウ216aを含むことができる。前記ウィンドウ216aは前記第1軸方向(X軸方向)及び前記第2軸方向(Y軸方向)に沿ってそれぞれ互いに離隔して行列状を成すように配置されることができる。
【0059】
図7~
図10を参照すると、前記カートリッジ21は、前記第1気体流入口215が湿潤気体または乾燥気体を通過させるための面積(以下、「流入面積」という)と前記第1気体流出口216が湿潤気体または乾燥気体を通過させるための面積(以下、「流出面積」という)とが互いに異なるように形成されることができる。すなわち、前記第1気体流入口215の面積と前記第1気体流出口216の面積とは互いに異なる。
【0060】
例えば、
図7及び
図9に示すように、前記流入面積が前記流出面積よりも大きければ、前記第1気体流入口215を通して前記インナーケース212の内部に流入する湿潤気体または乾燥気体の単位時間当たりの流入量に比べて、前記第1気体流出口216を通して前記インナーケース212の内部から流出する湿潤気体または乾燥気体の単位時間当たりの流出量がもっと少なくなるように具現できる。これにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部に滞留する滞留時間が増加するので、前記カートリッジ21の加湿性能が高くなることができる。よって、本発明による燃料電池用加湿器1は、所要加湿性能が高い使用先に用いられる燃料電池に適するように具現できる。
【0061】
例えば、
図8及び
図10に示すように、前記流入面積が前記流出面積よりも小さければ、前記第1気体流入口215を通して前記インナーケース212の内部に流入する湿潤気体または乾燥気体の単位時間当たりの流入量よりも前記第1気体流出口216を通して前記インナーケース212の内部から流出する湿潤気体または乾燥気体の単位時間当たりの流出量が多くなるように具現できる。これにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部に滞留する滞留時間が減少するので、前記カートリッジ21の加湿性能が使用先で要求する加湿性能に合わせて調節できる。したがって、本発明による燃料電池用加湿器1は使用先で用いられる燃料電池に適した加湿性能を有するように具現できる。
【0062】
このように、前記カートリッジ21は、前記流入面積と前記流出面積との間の差を用いて湿潤気体または乾燥気体の滞留時間による多様な加湿性能を有するように具現できる。したがって、本発明による加湿器1は、多様な使用先に用いられる燃料電池に適用可能な汎用性を向上させることができる。また、本発明による加湿器1は、前記カートリッジ21と前記ミッドケース22との間が前記パッキング部材23、23’によって密閉されることによって前記カートリッジ21の交替が容易に具現されるので、前記カートリッジ21の交替によって前記燃料電池が必要とする加湿性能に対する対応力を向上させることができる。
【0063】
前記流入面積は、前記第1軸方向(X軸方向)及び前記第2軸方向(Y軸方向)が配置された平面を基準とする前記第1気体流入口215の断面積に相当することができる。
図7及び
図8に示すように、前記第1気体流入口215が単一の貫通孔によって具現された場合、当該貫通孔の断面積が前記流入面積に相当することができる。
図9及び
図10に示すように、前記第1気体流入口215が前記ウィンドウ215aを含むように具現された場合、前記ウィンドウ215aのそれぞれの断面積を全部合わせた値が前記流入面積に相当することができる。
【0064】
前記流出面積は、前記第1軸方向(X軸方向)及び前記第2軸方向(Y軸方向)が配置された平面を基準とする前記第1気体流出口216の断面積に相当することができる。
図7及び
図8に示すように、前記第1気体流出口216が単一の貫通孔によって具現された場合、当該貫通孔の断面積が前記流出面積に相当することができる。
図9及び
図10に示すように、前記第1気体流出口216が前記ウィンドウ216aを含むように具現された場合、前記ウィンドウ216aのそれぞれの断面積を全部合わせた値が前記流出面積に相当することができる。
【0065】
図9及び
図10を参照すると、前記第1気体流入口215が有するウィンドウ215aの個数と前記第1気体流出口216が有するウィンドウ216aの個数とは互いに異なるように具現できる。よって、前記カートリッジ21は、前記流入面積と前記流出面積とが互いに異なるように具現されることにより、湿潤気体または乾燥気体の滞留時間によって多様な加湿性能を有するように具現できる。
【0066】
例えば、
図9に示すように、前記第1気体流入口215が有するウィンドウ215aの個数が、前記第1気体流出口216が有するウィンドウ216aの個数よりも多い場合、前記流入面積が前記流出面積よりも大きくなるように具現できる。これにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部に滞留する滞留時間が増加するので、前記カートリッジ21の加湿性能が高くなることができる。
【0067】
例えば、
図10に示すように、前記第1気体流出口216が有するウィンドウ216aの個数が、前記第1気体流入口215が有するウィンドウ215aの個数よりも多い場合、前記流出面積が前記流入面積よりも大きくなるように具現できる。これにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部に滞留する滞留時間が減少するので、前記カートリッジ21の加湿性能が使用先で要求する加湿性能に合うように調節できる。
【0068】
この場合、前記第1気体流入口215が有するウィンドウ215aのそれぞれの面積は互いに同じに具現できる。したがって、本発明による燃料電池用加湿器1は、第1気体流入口215が有するウィンドウ215aの個数を調節して多様な加湿性能を有するように具現することができる。前記第1気体流出口216が有するウィンドウ216aのそれぞれの面積は互いに同じに具現できる。したがって、本発明による燃料電池用加湿器1は、第1気体流出口216が有するウィンドウ216aの個数を調節して多様な加湿性能を有するように具現できる。
【0069】
一方、前記第1気体流入口215が有するウィンドウ215aのそれぞれの面積及び前記第1気体流出口216が有するウィンドウ216aのそれぞれの面積は互いに同じに具現できる。したがって、本発明による燃料電池用加湿器1は、前記第1気体流入口215が有するウィンドウ215aの個数と前記第1気体流出口216が有するウィンドウ216aの個数との間の差を用いてより多様な加湿性能を有するように具現できる。また、本発明による燃料電池用加湿器1は、前記第1気体流入口215が有するウィンドウ215aと前記第1気体流出口216が有するウィンドウ216aとを加工するためのツール(Tool)を共用することができるので、前記第1気体流入口215が有するウィンドウ215aと前記第1気体流出口216が有するウィンドウ216aとが形成されたインナーケース212を製造する工程の容易さ向上及び工程費用節減を図ることができる。
【0070】
ここで、前記第1気体流入口215の面積をN(Nは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流出口216の面積は0.5N以上1N未満とするかまたは1N超過2N以下とすることができる。すなわち、前記流出面積は前記流入面積の0.5倍以上1倍未満とするかまたは前記流入面積の1倍超過2倍以下とすることができる。前記流入面積は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準とする前記第1気体流入口215の長さ215L(
図6参照)に前記第2軸方向(Y軸方向)を基準とする前記第1気体流入口215の幅215H(
図6参照)を乗算して導出することができる。前記流出面積は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準とする前記第1気体流出口216の長さ216L(
図6参照)に前記第2軸方向(Y軸方向)を基準とする前記第1気体流出口216の幅216H(
図6参照)を乗算して導出することができる。
【0071】
前記流入面積が前記流出面積よりも大きい場合、前記流出面積は前記流入面積の0.5倍以上1倍未満とすることができる。前記流出面積が前記流入面積の0.5倍未満の比較例の場合、前記インナーケース212から流出する湿潤気体または乾燥気体の流量が著しく減少することによって前記インナーケース212の内部圧力が過度に増加することがある。これと違い、実施例は、前記流出面積が前記流入面積の0.5倍以上に具現されることで、前記インナーケース212の内部圧力を適当に調節することができるように具現できる。
【0072】
前記流出面積が前記流入面積よりも大きい場合、前記流出面積は前記流入面積の1倍超過2倍以下とすることができる。前記流出面積が前記流入面積の2倍超過の比較例の場合、前記インナーケース212から流出する湿潤気体または乾燥気体の流量が過度に増加することにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部で滞留する滞留時間が著しく減少することがある。これと違い、実施例は、前記流出面積が前記流入面積の2倍以下に具現されることで、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部で滞留する滞留時間を適当に調節することができるように具現できる。
【0073】
ここで、前記インナーケース212の一側2120の面積をM(Mは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流入口215の面積は0.05M以上0.18M以下とすることができる。すなわち、前記流入面積は前記インナーケース212の一側2120の面積(以下、「一側面積」という)の0.05倍以上0.18倍以下とすることができる。前記一側面積は、
図7を基準とするとき、前記インナーケース212の上面の面積に相当することができる。例えば、前記一側面積は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準とする前記インナーケース212の一側2120の長さ2120L(
図6参照)に前記第2軸方向(Y軸方向)を基準とする前記インナーケース212の一側2120の幅2120H(
図6参照)を乗算して導出することができる。
【0074】
前記流入面積が前記一側面積の0.05倍未満の比較例の場合、前記インナーケース212の内部に流入する湿潤気体または乾燥気体の流量が著しく減少することによって加湿性能が著しく低下することがある。前記流入面積が前記一側面積の0.18倍超過の比較例の場合、前記インナーケース212の内部に流入する湿潤気体または乾燥気体の流量が過度に増加することによって前記インナーケース212の内部圧力が過度に増加することがある。これと違い、実施例は、前記流入面積が前記一側面積の0.05倍以上0.18倍以下に具現されることにより、前記インナーケース212の内部に流入する湿潤気体または乾燥気体の流量を適当に調節することができるように具現できる。前記流入面積と前記一側面積との関係を面積の比で表示すると、前記流入面積:前記一側面積=1:20~9:50であり得る。
【0075】
ここで、前記インナーケース212の一側2120の面積をMというとき、前記第1気体流出口216の面積は0.05M以上0.18M以下とすることができる。すなわち、前記流出面積は前記一側面積の0.05倍以上0.18倍以下とすることができる。
【0076】
前記流出面積が前記一側面積の0.05倍未満の比較例の場合、前記インナーケース212から流出する湿潤気体または乾燥気体の流量が著しく減少することにより、前記インナーケース212の内部圧力が過度に増加することがある。前記流出面積が前記一側面積の0.18倍超過の比較例の場合、前記インナーケース212から流出する湿潤気体または乾燥気体の流量が過度に増加することにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部で滞留する滞留時間が著しく減少することがある。これと違い、実施例は、前記流出面積が前記一側面積の0.05倍以上0.18倍以下に具現されることにより、前記インナーケース212から流出する湿潤気体または乾燥気体の流量を適当に調節することができるように具現できる。前記流出面積と前記一側面積との関係を面積の比で表示すると、前記流出面積:前記一側面積=1:20~9:50であり得る。
【0077】
図11及び
図12を参照すると、前記カートリッジ21は、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離によって多様な加湿性能を有するように具現できる。
【0078】
例えば、
図5及び
図6に示す前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離を基準距離CDと定義するとき、
図11に示すように、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離LDが前記基準距離CDより長くなるように具現されると、湿潤気体または乾燥気体が前記第1気体流入口215を通して前記インナーケース212の内部に流入してから前記第1気体流出口216を通して前記インナーケース212の内部に流出するまで移動しなければならない移動距離が増加することができる。よって、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部に滞留する滞留時間が増加するので、前記カートリッジ21の加湿性能が高くなることができる。よって、本発明による燃料電池用加湿器1は、要求する加湿性能が高い使用先に用いられる燃料電池に適するように具現できる。
【0079】
例えば、
図12に示すように、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離SDが前記基準距離CDより短くなるように具現されると、湿潤気体または乾燥気体が前記第1気体流入口215を通して前記インナーケース212の内部に流入してから前記第1気体流出口216を通して前記インナーケース212の内部に流出するまで移動しなければならない移動距離が減少することができる。よって、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部に滞留する滞留時間が減少するので、前記カートリッジ21の加湿性能を使用先で要求する加湿性能に合うように調節することができる。したがって、本発明による燃料電池用加湿器1は使用先で用いられる燃料電池に適した加湿性能を有するように具現できる。
【0080】
このように、前記カートリッジ21は、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離を用いて湿潤気体または乾燥気体の滞留時間による多様な加湿性能を有するように具現できる。よって、本発明による加湿器1は、多様な使用先に用いられる燃料電池に適用可能な汎用性を向上させることができる。また、本発明による加湿器1は、前記カートリッジ21と前記ミッドケース22との間が前記パッキング部材23、23’によって密閉されることによって前記カートリッジ21の交替が容易に具現されるので、前記カートリッジ21の交替によって前記燃料電池が必要とする加湿性能に対する対応力を向上させることができる。
【0081】
前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離は前記第1軸方向(X軸方向)を基準とするものである。この場合、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1気体流入口215の中間地点及び前記第1気体流出口216の中間地点が互いに離隔した距離に相当することができる。前記第1気体流入口215の中間地点は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1気体流入口215の両端から同じ距離に離隔した地点を意味することができる。前記第1気体流出口216の中間地点は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1気体流出口216の両端から同じ距離に離隔した地点を意味することができる。
【0082】
ここで、前記インナーケース212は、前記第1気体流入口215が形成された流入部材212a、前記第1気体流出口216が形成された流出部材212b、及び前記流入部材212aと前記流出部材212bとを連結する連結部材212cを含むことができる。前記連結部材212cは、一端が前記流入部材212aの一端に結合し、他端が前記流出部材212bの一端に結合することができる。この場合、
図11及び
図12を基準として、前記流入部材212aの一端が右側端であり、前記流入部材212aの他端が左側端であり得る。また、前記流出部材212bの一端が左側端であり、前記流出部材212bの他端が右側端であり得る。前記流入部材212a、前記流出部材212b、及び前記連結部材212cは一体に形成されることもできる。
【0083】
前記第1気体流入口215は、前記流入部材212aの一端から離隔した距離と前記流入部材212aの他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることができる。よって、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1気体流入口215は前記流入部材212aの両端のうちのいずれか一方に偏った位置に配置されることができる。
図11に示すように、前記第1気体流入口215は、前記流入部材212aの一端から離隔した距離が前記流入部材212aの他端から離隔した距離よりも長い位置に配置されることができる。よって、前記カートリッジ21は、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離を増やすことができるので、湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を延ばすことができる。
図12に示すように、前記第1気体流入口215は、前記流入部材212aの一端から離隔した距離が前記流入部材212aの他端から離隔した距離よりも短い位置に配置されることができる。よって、前記カートリッジ21は前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離を減らすことができるので、湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を減らすことができる。
【0084】
前記第1気体流入口215が前記流入部材212aの一端から離隔した距離が長くなるとともに前記流入部材212aの他端から離隔した距離が短くなるほど、前記カートリッジ21は湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を延ばすことができる。前記第1気体流入口215が前記流入部材212aの一端から離隔した距離が短くなるとともに前記流入部材212aの他端から離隔した距離が長くなるほど、前記カートリッジ21は湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を減らすことができる。
【0085】
前記第1気体流出口216は、前記流出部材212bの一端から離隔した距離と前記流出部材212bの他端から離隔した距離とが互いに異なる位置に配置されることができる。よって、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1気体流出口216は前記流出部材212bの両端のうちのいずれか一方に偏った位置に配置されることができる。
図11に示すように、前記第1気体流出口216は、前記流出部材212bの一端から離隔した距離が前記流出部材212bの他端から離隔した距離よりも長い位置に配置されることができる。よって、前記カートリッジ21は前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離を増やすことができるので、湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を延ばすことができる。
図12に示すように、前記第1気体流出口216は前記流出部材212bの一端から離隔した距離が前記流出部材212bの他端から離隔した距離よりも短い位置に配置されることができる。よって、前記カートリッジ21は前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離を減らすことができるので、湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を減らすことができる。
【0086】
前記第1気体流出口216が前記流出部材212bの一端から離隔した距離が長くなるとともに前記流出部材212bの他端から離隔した距離が短くなるほど、前記カートリッジ21は湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を延ばすことができる。前記第1気体流出口216が前記流出部材212bの一端から離隔した距離が短くなるとともに前記流出部材212bの他端から離隔した距離が長くなるほど、前記カートリッジ21は湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を減らすことができる。
【0087】
本発明による燃料電池用加湿器1において、
図11に示すように、前記第1気体流入口215は、前記流入部材212aの一端から離隔した距離が前記流入部材212aの他端から離隔した距離よりも短い位置に配置されることができる。この場合、前記第1気体流出口216は、前記流出部材212bの一端から離隔した距離が前記流出部材212bの他端から離隔した距離よりも短い位置に配置されることができる。よって、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離LDが前記基準距離CDより長くなるように具現できる。
【0088】
本発明による燃料電池用加湿器1において、
図12に示すように、前記第1気体流入口215は、前記流入部材212aの一端から離隔した距離が前記流入部材212aの他端から離隔した距離よりも長い位置に配置されることができる。この場合、前記第1気体流出口216は、前記流出部材212bの一端から離隔した距離が前記流出部材212bの他端から離隔した距離よりも長い位置に配置されることができる。よって、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離SDが前記基準距離CDよりも短くなるように具現できる。
【0089】
ここで、前記第1気体流入口215が前記流入部材212aの他端から離隔した第1離隔距離215D(
図11参照)をL(Lは0よりも大きい実数)というとき、前記第1気体流出口216が前記流入部材212aの他端から離隔した第2離隔距離216D(
図11参照)は2.33L超過19L以下とすることができる。すなわち、前記第2離隔距離216Dは前記第1離隔距離215Dの2.33倍超過19倍以下とすることができる。
【0090】
前記第2離隔距離216Dが前記第1離隔距離215Dの2.33L以下の比較例の場合、前記第1気体流出口216と前記第1気体流入口215との間の距離が著しく短くなることにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部で滞留する滞留時間が著しく減少することがある。前記第2離隔距離216Dが前記第1離隔距離215Dの19倍超過の比較例の場合、前記第1気体流出口216と前記第1気体流入口215との間の距離が過度に長くなることにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部で滞留する滞留時間が過度に増加することがある。これと違い、実施例は、前記第2離隔距離216Dが第1離隔距離215Dの2.33倍超過19倍以下に具現されることにより、湿潤気体または乾燥気体が前記インナーケース212の内部で滞留する滞留時間を適当に調節することができるように具現できる。前記第1離隔距離と前記第2離隔距離との関係を距離の比で表示すると、前記第1離隔距離215D:前記第2離隔距離216D=1:19~3:7であり得る。
【0091】
図13及び
図14を参照すると、前記カートリッジ21は、前記流入面積と前記流出面積との間の差及び前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離の両者を用いて多様な加湿性能を有するように具現されることもできる。
【0092】
図13に示すように、前記カートリッジ21は、前記流入面積が前記流出面積より大きくなるように具現されるとともに前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216とが基準距離CD(
図5及び
図6参照)よりも長い離隔距離LD1で離隔するように具現できる。これにより、本発明による加湿器1は、前記流入面積と前記流出面積との差の分だけ湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を延ばすことができることに加えて、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離LD1を増やした分だけ湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を延ばすことができる。したがって、本発明による加湿器1は、より高い加湿性能を有するように具現できる。前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離LD1を増やすことは、前記第1気体流出口216が前記流出部材212bの一端から離隔した距離が前記流出部材212bの他端から離隔した距離よりも長い位置に配置されることによって具現できる。
【0093】
図14に示すように、前記カートリッジ21は、前記流出面積が前記流入面積よりも大きくなるように具現されるとともに前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216とが基準距離CD(
図5及び
図6参照)よりも短い離隔距離SD1で離隔するように具現できる。したがって、本発明による加湿器1は、前記流入面積と前記流出面積との差の分だけ湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を減らすことができることに加えて、前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離SD1を減らした分だけ湿潤気体または乾燥気体の滞留時間を減らすことができる。したがって、本発明による加湿器1は使用先で用いられる燃料電池に適した加湿性能を有するように具現できる。前記第1気体流入口215と前記第1気体流出口216との間の離隔距離SD1を減らすことは、前記第1気体流入口215が前記流入部材212aの一端から離隔した距離が前記流入部材212aの他端から離隔した距離よりも短い位置に配置されることによって具現できる。
【0094】
以上で説明した本発明は、前述した実施例及び添付の図面に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるということが、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって明らかであろう。