IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社三菱東京UFJ銀行の特許一覧

特許7589403マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法
<>
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図1
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図2
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図3
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図4
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図5
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図6
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図7
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図8
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図9
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図10
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図11
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図12
  • 特許-マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20241119BHJP
【FI】
G06Q20/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023077256
(22)【出願日】2023-05-09
【審査請求日】2023-05-09
(73)【特許権者】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】今田 大祐
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-125452(JP,A)
【文献】e承認サービス(マンション管理組合)<総合振込利用版> 管理会社側サービス利用規定,株式会社三井住友銀行,2023年04月,[online][令和6年7月8日検索],インターネット<URL:https://www.smbc.co.jp/hojin/eb/riyoukitei/resources/pdf/eshounin_sf_kaisya.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済承認装置と、請求者装置と、マンション管理会社装置と、理事長装置と、金融機関システムと、を含むマンション管理組合向け決済承認システムであって、
前記決済承認装置は、
請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示す請求データを前記請求者装置から取得する請求データ取得部と、
前記支払いの承認を前記マンション管理会社装置に依頼し、前記支払いの承認を前記マンション管理会社装置から取得するマンション管理会社承認部と、
前記マンション管理会社装置からの承認が取得されると、前記支払いの承認を前記理事長装置に依頼し、前記支払いの承認を前記理事長装置から取得する理事長承認部と、
前記理事長装置からの承認が取得されると、前記金融機関システムに前記支払いの処理を依頼する支払い依頼部とを備えた、マンション管理組合向け決済承認システム。
【請求項2】
前記支払いの承認を前記マンション管理会社装置から取得すると、前記請求データをもとに支払いデータおよび請求書を作成する支払いデータ・請求書作成部をさらに備え、
前記理事長承認部は、前記支払いデータおよび前記請求書を前記理事長装置に送信する、請求項1に記載のマンション管理組合向け決済承認システム。
【請求項3】
前記支払い依頼部は、前記支払いデータをもとに振込ファイルを作成して、前記振込ファイルを前記金融機関システムに送信する、請求項2に記載のマンション管理組合向け決済承認システム。
【請求項4】
前記金融機関システムは、前記振込ファイルにしたがって、マンション管理組合の口座から請求者の口座への振込を実行する、請求項3に記載のマンション管理組合向け決済承認システム。
【請求項5】
請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示す請求データを請求者装置から取得する請求データ取得部と、
前記支払いの承認をマンション管理会社装置に依頼し、前記支払いの承認を前記マンション管理会社装置から取得するマンション管理会社承認部と、
前記マンション管理会社装置からの承認が取得されると、前記支払いの承認を理事長装置に依頼し、前記支払いの承認を前記理事長装置から取得する理事長承認部と、
前記理事長装置からの承認が取得されると、金融機関システムに前記支払いの処理を依頼する支払い依頼部とを備えた、決済承認装置。
【請求項6】
決済承認装置が実行する方法であって、
請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示す請求データを請求者装置から取得するステップと、
前記支払いの承認をマンション管理会社装置に依頼し、前記支払いの承認を前記マンション管理会社装置から取得するステップと、
前記マンション管理会社装置からの承認が取得されると、前記支払いの承認を理事長装置に依頼し、前記支払いの承認を前記理事長装置から取得するステップと、
前記理事長装置からの承認が取得されると、金融機関システムに前記支払いの処理を依頼するステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンション管理組合向け決済承認システム、決済承認装置、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マンション管理組合では、マンション管理組合の会計等を、マンション管理業を営むマンション管理会社に委託していることが多い。マンション管理組合が何らかの支払いをしなければならない場合、マンション管理組合の口座から請求者の口座への振込が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-134141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、マンション管理組合の口座から支払われるものの、支払いの内容を把握しているのはマンション管理会社であるため、振込のための手続きが煩雑であったり、不正が生じやすかったりした。そのため、マンション管理組合の口座からの支払いが不正なく容易に行われることが望まれている。
【0005】
そこで、本発明では、マンション管理組合の口座からの支払いを不正なく容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、決済承認装置と、請求者装置と、マンション管理会社装置と、理事長装置と、金融機関システムと、を含むマンション管理組合向け決済承認システムであって、前記決済承認装置は、請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示す請求データを前記請求者装置から取得する請求データ取得部と、前記支払いの承認を前記マンション管理会社装置から取得するマンション管理会社承認部と、前記マンション管理会社装置からの承認が取得されると、前記支払いの承認を前記理事長装置から取得する理事長承認部と、前記理事長装置からの承認が取得されると、前記金融機関システムに前記支払いの処理を依頼する支払い依頼部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、マンション管理組合の口座からの支払いを不正なく容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る全体構成および概要を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る決済承認装置の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る請求データの一例である。
図4】本発明の一実施形態に係るマンション管理会社装置に表示される承認の画面の一例である。
図5】本発明の一実施形態に係る理事長装置に表示される承認の画面の一例である。
図6】本発明の一実施形態に係る承認管理用データの一例である。
図7】本発明の一実施形態に係る請求データの変換について説明するための図である。
図8】本発明の一実施形態に係る請求者装置の機能ブロック図である。
図9】本発明の一実施形態に係るマンション管理会社装置の機能ブロック図である。
図10】本発明の一実施形態に係る理事長装置の機能ブロック図である。
図11】本発明の一実施形態に係る金融機関システムでの振込について説明するための図である。
図12】本発明の一実施形態に係る決済承認の処理のシーケンス図である。
図13】本発明の一実施形態に係る決済承認装置、金融機関システム、請求者装置、マンション管理会社装置、理事長装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<用語の説明>
・本明細書において、「マンション管理組合」とは、マンション等の集合住宅を管理するためにマンション等の集合住宅の区分所有者によって構成される団体のことをいう。
・本明細書において、「理事長」とは、マンション管理組合の代表である。
・本明細書において、「マンション管理会社」とは、マンション管理組合から委託を受けて、マンション等の集合住宅の管理業務を行う企業等である。
・本明細書において、「請求者」とは、マンション管理組合に対して何らかの支払いを請求する企業等である。
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
<全体構成および概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る全体構成および概要を示す図である。マンション管理組合向け決済承認システム1は、決済承認装置10と、金融機関システム20と、請求者装置30と、マンション管理会社装置40と、理事長装置50と、を含む。以下、それぞれについて説明する。
【0012】
<<決済承認装置>>
決済承認装置10は、請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示すデータ(以下、「請求データ」という)の変換、および、支払いの指示を行うコンピュータである。決済承認装置10は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。例えば、マンション管理会社が、決済承認装置10を管理する。
【0013】
<<金融機関システム>>
金融機関システム20は、銀行等の金融機関の勘定処理を実行するコンピュータ(勘定系システム)である。金融機関システム20は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。
【0014】
具体的には、金融機関システム20は、振込ファイルを決済承認装置10から取得すると、マンション管理組合の口座から請求者の口座への振込の処理を実行する。
【0015】
<<請求者装置>>
請求者装置30は、マンション管理組合に対して支払いを請求する請求者の担当者31が操作するコンピュータである。例えば、請求者装置30は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。
【0016】
<<マンション管理会社装置>>
マンション管理会社装置40は、マンション管理会社の担当者41が操作するコンピュータである。例えば、マンション管理会社装置40は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。
【0017】
<<理事長装置>>
理事長装置50は、マンション管理組合の理事長51が操作するコンピュータである。例えば、理事長装置50は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。
【0018】
図1を参照しながら、本発明の概要を説明する。
【0019】
ステップ1(S1)において、決済承認装置10は、請求者装置30がアップロードした"請求データ"を取得する。
【0020】
ステップ2(S2)において、決済承認装置10は、"請求データ"をマンション管理会社装置40に提示して承認を取得する。
【0021】
ステップ3(S3)において、決済承認装置10は、"請求データ"から"支払いデータ"と"請求書"を作成する。
【0022】
ステップ4(S4)において、決済承認装置10は、"支払いデータ"と"請求書"を理事長装置50に提示して承認を取得する。
【0023】
ステップ5(S5)において、決済承認装置10は、"支払いデータ"から"振込ファイル"を作成する。
【0024】
ステップ6(S6)において、決済承認装置10は、"振込ファイル"を金融機関システム20へ送信する。
【0025】
ステップ7(S7)において、金融機関システム20は支払いのための処理(つまり、マンション管理組合の口座から請求者の口座への振込の処理)を実行する。
【0026】
<機能ブロック>
図2は、本発明の一実施形態に係る決済承認装置10の機能ブロック図である。決済承認装置10は、請求データ取得部101と、マンション管理会社承認部102と、支払いデータ・請求書作成部103と、理事長承認部104と、支払い依頼部105と、請求データ記憶部106と、支払いデータ・請求書記憶部107と、承認管理用データ記憶部108と、を備える。決済承認装置10は、プログラムを実行することで、請求データ取得部101、マンション管理会社承認部102、支払いデータ・請求書作成部103、理事長承認部104、支払い依頼部105、として機能する。以下、それぞれについて説明する。
【0027】
請求データ取得部101は、請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示すデータ(請求データ)を請求者装置30から取得する。
【0028】
マンション管理会社承認部102は、支払い(具体的には、請求データ取得部101が取得した請求データ)の承認をマンション管理会社装置40から取得する。
【0029】
支払いデータ・請求書作成部103は、請求データをもとに支払いデータおよび請求書を作成する。
【0030】
理事長承認部104は、支払い(具体的には、支払いデータ・請求書作成部103が作成した支払いデータおよび請求書)の承認を理事長装置50から取得する。
【0031】
支払い依頼部105は、金融機関システム20に支払いの処理を依頼する。具体的には、支払い依頼部105は、支払いデータをもとに振込ファイルを作成して、振込ファイルを金融機関システム20へ送信する。
【0032】
請求データ記憶部106には、請求データ取得部101が請求者装置30から取得した請求データが記憶されている。
【0033】
支払いデータ・請求書記憶部107には、支払いデータ・請求書作成部103が請求データをもとに作成した支払いデータおよび請求書(例えば、PDFファイル)が記憶されている。
【0034】
承認管理用データ記憶部108には、請求データごとに、マンション管理会社の承認が得られているか否かの情報、および、理事長の承認が得られているか否かの情報が記憶されている。
【0035】
[請求データ]
図3は、本発明の一実施形態に係る請求データの一例である。請求データは、「請求者名」、「取引年月日」、「取引内容」、「取引金額」、「振込先口座」、「マンション管理組合名」を含むことができる。
【0036】
「請求者名」は、支払いを請求する請求者を識別するための情報である。なお、「請求者名」は、請求者の名称に限らず、請求者のID等であってもよい。
【0037】
「取引年月日」は、支払いが生じた取引が行われた日(例えば、マンションの修繕が行われた日)である。
【0038】
「取引内容」は、支払いが生じた取引の内容(例えば、マンションの修繕の内容)である。
【0039】
「取引金額」は、請求者がマンション管理組合に対して支払いを請求する金額である。つまり、請求データ内の取引金額が、マンション管理組合の口座から請求者の口座へ振り込まれる。
【0040】
「振込先口座」は、マンション管理組合が振り込む先の口座の情報(例えば、銀行名、支店名、口座番号等)である。
【0041】
「マンション管理組合名」は、支払いを請求されるマンション管理組合を識別するための情報である。なお、「マンション管理組合名」は、マンション管理組合の名称に限らず、マンション管理組合のID等であってもよい。
【0042】
[マンション管理会社の承認画面]
図4は、本発明の一実施形態に係るマンション管理会社装置40に表示される承認の画面の一例である。図4に示されるように、マンション管理会社装置40に、決済承認装置10が請求者装置30から取得した請求データが表示される。例えば、マンション管理会社の担当者41は、マンション管理会社装置40を操作して、決済承認装置10が提供する決済承認サービスの図4のような画面上で請求データを確認し、承認ボタンを押下することで請求データを承認する。
【0043】
[理事長の承認画面]
図5は、本発明の一実施形態に係る理事長装置50に表示される承認の画面の一例である。図5に示されるように、理事長装置50に、決済承認装置10が請求データをもとに作成した請求書が表示される。例えば、マンション管理組合の理事長51は、理事長装置50を操作して、決済承認装置10が提供する決済承認サービスの図5のような画面上で請求書を確認し、承認ボタンを押下することで請求書を承認する。
【0044】
[承認管理用データ]
図6は、本発明の一実施形態に係る承認管理用データの一例である。決済承認装置10の承認管理用データ記憶部108には、図6のような承認管理用データが記憶されている。承認管理用データは、請求データ(例えば、請求書ID)ごとに、マンション管理会社の承認が得られているか否かの情報、および、理事長の承認が得られているか否かの情報を含む。
【0045】
例えば、決済承認装置10の請求データ取得部101は、請求データを取得すると、請求データを識別する情報(例えば、請求書ID)を付与する。マンション管理会社承認部102は、マンション管理会社装置40から請求データの承認を取得すると、承認管理用データ内で、当該請求データを承認済みに更新する。理事長承認部104は、理事長装置50から支払いデータおよび請求書の承認を取得すると、承認管理用データ内で、当該支払いデータおよび請求書のもととなった請求データを承認済みに更新する。支払い依頼部105は、マンション管理会社装置40から承認を取得し、かつ、理事長装置50から承認を取得した請求データから作成された支払いデータをもとに振込ファイルを作成して、金融機関システム20に送信する。
【0046】
[請求データの変換]
図7は、本発明の一実施形態に係る請求データの変換について説明するための図である。図7に示されるように、請求者装置30から取得された請求データは、マンション管理会社による承認の後に、支払いデータおよび請求書に変換される。その後、支払いデータおよび請求書は、理事長による承認の後に、振込ファイルに変換される。その後、振込ファイルは金融機関システムに送信される。以下、各データについて詳細に説明する。
【0047】
[請求データ]
請求データは、請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示し、例えば、「請求者名」、「取引年月日」、「取引内容」、「取引金額」、「振込先口座」、「マンション管理組合名」を含む。
【0048】
[支払いデータ]
支払いデータは、マンション管理組合が請求者に支払う内容を示し、例えば、「請求者名」、「取引年月日」、「取引内容」、「取引金額」、「振込先口座」、「マンション管理組合名」を含む。
【0049】
[請求書]
請求書は、請求データを請求書の形式としたデータ(例えば、PDFファイル)である。
【0050】
[振込ファイル]
振込ファイルは、マンション管理組合の口座(なお、各マンション管理組合の口座の情報が管理されているものとする)から、請求データ内の「振込先口座」へ、請求データ内の「取引金額」を振り込むことを金融機関に依頼するデータである。
【0051】
図8は、本発明の一実施形態に係る請求者装置30の機能ブロック図である。請求者装置30は、請求データ受付部301と、請求データ送信部302と、を備える。請求者装置30は、プログラムを実行することで、請求データ受付部301、請求データ送信部302、として機能する。以下、それぞれについて説明する。
【0052】
請求データ受付部301は、請求者の担当者41が入力した請求データを受け付ける。
【0053】
請求データ送信部302は、請求データ受付部301が受け付けた請求データを決済承認装置10へ送信する。
【0054】
図9は、本発明の一実施形態に係るマンション管理会社装置40の機能ブロック図である。マンション管理会社装置40は、請求データ取得部401と、承認部402と、を備える。マンション管理会社装置40は、プログラムを実行することで、請求データ取得部401、承認部402、として機能する。以下、それぞれについて説明する。
【0055】
請求データ取得部401は、請求データを決済承認装置10から取得する。
【0056】
承認部402は、マンション管理会社の担当者41が入力した、請求データを承認する旨を示すデータを決済承認装置10へ送信する。
【0057】
図10は、本発明の一実施形態に係る理事長装置50の機能ブロック図である。理事長装置50は、支払いデータ・請求書取得部501と、承認部502と、を備える。理事長装置50は、プログラムを実行することで、支払いデータ・請求書取得部501、承認部502、として機能する。以下、それぞれについて説明する。
【0058】
支払いデータ・請求書取得部501は、支払いデータおよび請求書を決済承認装置10から取得する。
【0059】
承認部502は、マンション管理組合の理事長51が入力した、支払いデータおよび請求書を承認する旨を示すデータを決済承認装置10へ送信する。
【0060】
図11は、本発明の一実施形態に係る金融機関システム20での振込について説明するための図である。
【0061】
[マンション管理組合の口座がA銀行に開設されている場合]
マンション管理組合の口座がA銀行に開設されている場合(なお、A銀行の金融機関システムが決済承認装置10に接続されているものとする)、A銀行は、決済承認装置10からの振込ファイルは、マンション管理組合の理事長51の承認が済んでる振込であると判断して、振込の処理(つまり、マンション管理組合の口座からの振込の処理)を実行する。
【0062】
[マンション管理組合の口座がB銀行に開設されている場合]
マンション管理組合の口座がB銀行に開設されている場合(なお、A銀行の金融機関システムが決済承認装置10に接続されており、B銀行の金融機関システムがA銀行の金融機関システムに接続されているものとする)、B銀行は、A銀行からの振込ファイルは、マンション管理組合の理事長51の承認が済んでる振込であると判断して、振込の処理(つまり、マンション管理組合の口座からの振込の処理)を実行する。
【0063】
[マンション管理組合の口座がB銀行に開設されている場合]
マンション管理組合の口座がB銀行に開設されている場合(なお、A銀行だけでなくB銀行の金融機関システムも決済承認装置10に接続されているものとする)、B銀行は、決済承認装置10からの振込ファイルは、マンション管理組合の理事長51の承認が済んでる振込であると判断して、振込の処理(つまり、マンション管理組合の口座からの振込の処理)を実行する。
【0064】
<処理方法>
図12は、本発明の一実施形態に係る決済承認の処理のシーケンス図である。
【0065】
ステップ11(S11)において、請求者装置30は、請求データを決済承認装置10へ送信する。
【0066】
例えば、担当者31は、請求者装置30を操作して、決済承認装置10が提供する決済承認サービスの画面上で、請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を入力する。請求者装置30は、入力された、請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示すデータ(請求データ)を、決済承認装置10にアップロードする。
【0067】
ステップ12(S12)において、決済承認装置10は、S11で取得した請求データの承認をマンション管理会社装置40に依頼する。
【0068】
例えば、決済承認装置10は、決済承認装置10が提供する決済承認サービスの画面上で、マンション管理会社の担当者41宛ての承認の依頼の有無を表示することで、当該担当者41に承認を依頼してもよい。あるいは、決済承認装置10は、マンション管理会社の担当者41宛ての電子メール等を送信することで、当該担当者41に承認を依頼してもよい。
【0069】
ステップ13(S13)において、マンション管理会社装置40は、S12の請求データを承認する旨を示すデータを決済承認装置10へ送信する。
【0070】
例えば、担当者41は、マンション管理会社装置40を操作して、決済承認装置10が提供する決済承認サービスの画面上で、承認する旨を入力(例えば、承認ボタンを押下)する。マンション管理会社装置40は、入力された、承認する旨を示すデータを決済承認装置10へ送信する。
【0071】
ステップ14(S14)において、決済承認装置10は、S13の承認に応じて、請求データをもとに支払いデータおよび請求書(例えば、PDFファイル)を作成する。
【0072】
ステップ15(S15)において、決済承認装置10は、S14で作成した支払いデータおよび請求書の承認を理事長装置50に依頼する。
【0073】
例えば、決済承認装置10は、決済承認装置10が提供する決済承認サービスの画面上で、マンション管理組合の理事長51宛ての承認の依頼の有無を表示することで、当該理事長51に承認を依頼してもよい。あるいは、決済承認装置10は、マンション管理組合の理事長51宛ての電子メール等を送信することで、当該理事長51に承認を依頼してもよい。
【0074】
ステップ16(S16)において、理事長装置50は、S15の支払いデータおよび請求書を承認する旨を示すデータを決済承認装置10へ送信する。
【0075】
例えば、理事長51は、理事長装置50を操作して、決済承認装置10が提供する決済承認サービスの画面上で、承認する旨を入力(例えば、承認ボタンを押下)する。理事長装置50は、入力された、承認する旨を示すデータを決済承認装置10へ送信する。
【0076】
ステップ17(S17)において、決済承認装置10は、S16の承認に応じて、支払いデータをもとに振込ファイルを作成する。
【0077】
ステップ18(S18)において、金融機関システム20は、S17で取得した振込ファイルにしたがって、マンション管理組合の口座から請求者の口座への振込の処理を実行する。
【0078】
<効果>
本発明の一実施形態では、請求者が請求データをアップロードすると、マンション管理会社とマンション管理組合の理事長に承認を依頼して、当該承認が得られると、マンション管理組合から請求者への振込を金融機関に依頼するため、マンション管理組合の口座からの支払いを不正なく容易にすることができる。
【0079】
<ハードウェア構成>
図13は、本発明の一実施形態に係る決済承認装置10、金融機関システム20、請求者装置30、マンション管理会社装置40、理事長装置50(以下、決済承認装置10等という)のハードウェア構成図である。
【0080】
決済承認装置10等は、制御部1001と、主記憶部1002と、補助記憶部1003と、入力部1004と、出力部1005と、インタフェース部1006と、を備えることができる。以下、それぞれについて説明する。
【0081】
制御部1001は、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを実行するプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)など)である。
【0082】
主記憶部1002は、不揮発性メモリ(ROM(Read Only Memory))および揮発性メモリ(RAM(Random Access Memory))を含む。ROMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを制御部1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。RAMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムが制御部1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する。
【0083】
補助記憶部1003は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0084】
入力部1004は、決済承認装置10等の操作者が決済承認装置10等に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0085】
出力部1005は、決済承認装置10等の内部状態等を出力する出力デバイスである。
【0086】
インタフェース部1006は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0087】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の変更が可能である。
【符号の説明】
【0088】
1 マンション管理組合向け決済承認システム
10 決済承認装置
20 金融機関システム
30 請求者装置
31 担当者
40 マンション管理会社装置
41 担当者
50 理事長装置
51 理事長
101 請求データ取得部
102 マンション管理会社承認部
103 支払いデータ・請求書作成部
104 理事長承認部
105 支払い依頼部
106 請求データ記憶部
107 支払いデータ・請求書記憶部
108 承認管理用データ記憶部
301 請求データ受付部
302 請求データ送信部
401 請求データ取得部
402 承認部
501 支払いデータ・請求書取得部
502 承認部
1001 制御部
1002 主記憶部
1003 補助記憶部
1004 入力部
1005 出力部
1006 インタフェース部
【要約】
【課題】マンション管理組合の口座からの支払いを不正なく容易にする。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るシステムは、決済承認装置と、請求者装置と、マンション管理会社装置と、理事長装置と、金融機関システムと、を含むマンション管理組合向け決済承認システムであって、前記決済承認装置は、請求者がマンション管理組合に対して請求する支払いの内容を示す請求データを前記請求者装置から取得する請求データ取得部と、前記支払いの承認を前記マンション管理会社装置から取得するマンション管理会社承認部と、前記マンション管理会社装置からの承認が取得されると、前記支払いの承認を前記理事長装置から取得する理事長承認部と、前記理事長装置からの承認が取得されると、前記金融機関システムに前記支払いの処理を依頼する支払い依頼部とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13