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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/01 20230101AFI20241119BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20241119BHJP
【FI】
G06Q30/01
G06Q10/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020155046
(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公開番号】P2022049036
(43)【公開日】2022-03-29
【審査請求日】2023-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115129
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100102716
【弁理士】
【氏名又は名称】在原 元司
(74)【代理人】
【識別番号】100122275
【弁理士】
【氏名又は名称】竹居 信利
(72)【発明者】
【氏名】和田 典大
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-072902(JP,A)
【文献】特開2020-095326(JP,A)
【文献】特開2010-061191(JP,A)
【文献】特開2009-069894(JP,A)
【文献】特開2013-235402(JP,A)
【文献】特開2003-122906(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105808568(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102255890(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと一又は複数のプロセッサを備え、
前記メモリは、顧客と提案する側との関係性を示す第1の情報と顧客の情報処理の環境を示す第2の情報を記憶しており、
前記プロセッサは、
前記第1の情報に応じて、対象とする顧客と提案する側との関係の強弱を推計し、
前記第2の情報及び前記関係の強弱に応じて、前記対象とする顧客に関する提案文書を生成し、
前記第1の情報として、顧客の情報処理の環境を導入した期間、提案する側が顧客に訪問した頻度、及び、顧客が提案する側に問い合わせした頻度があり、
前記プロセッサは、
前記期間が長いほど前記関係の強弱を強とし、前記訪問した頻度が大であるほど前記関係の強弱を強とし、前記問い合わせした頻度が大であるほど前記関係の強弱を強となるようにし、前記問い合わせした頻度に対する重みは、他の前記期間、訪問した頻度に対する重みよりも大として、前記関係の強弱を決定し、
前記関係の強弱に応じて、対象とする顧客に関する文書を生成する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
利用状況に関する報告の文書を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記関係の強弱が強である場合は、利用状況に関する報告の文書と現在の情報処理の環境の代替に関する提案の文書とを生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記問い合わせした頻度が大である場合は、前記対象とする顧客における課題を優先的に取り上げた文書を生成する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
メモリと一又は複数のプロセッサを備えたコンピュータの前記メモリは、
顧客と提案する側との関係性を示す第1の情報と顧客の情報処理の環境を示す第2の情報を記憶しており、
前記プロセッサに、
前記第1の情報に応じて、対象とする顧客と提案する側との関係の強弱を推計し、
前記第2の情報及び前記関係の強弱に応じて、前記対象とする顧客に関する提案文書を生成し、
前記第1の情報として、顧客の情報処理の環境を導入した期間、提案する側が顧客に訪問した頻度、及び、顧客が提案する側に問い合わせした頻度があり、
前記プロセッサに、
前記期間が長いほど前記関係の強弱を強とし、前記訪問した頻度が大であるほど前記関係の強弱を強とし、前記問い合わせした頻度が大であるほど前記関係の強弱を強となるようにし、前記問い合わせした頻度に対する重みは、他の前記期間、訪問した頻度に対する重みよりも大として、前記関係の強弱を決定し、
前記関係の強弱に応じて、対象とする顧客に関する文書を生成する、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、利用者の潜在的なニーズに応じた提案書を生成することができる営業支援システムおよび営業支援プログラムを提供することを課題とし、顧客の現在の環境の利用者が利用した画像形成装置と、利用者が利用した画像形成装置の機能との組み合わせを利用者毎に示す利用履歴を取得し、利用履歴に基づいて画像形成装置に関する利用者のニーズを分析し、業者が画像形成装置の新たな環境を顧客に提案するための提案書の生成に有用な提案書用情報を分析結果に基づいて生成し、提案書を生成する営業支援装置は、利用者が利用した画像形成装置が、利用者が通常利用することが想定されている通常利用機器と、通常利用機器以外の非通常利用機器との何れであるかを判断し、利用者が非通常利用機器で利用した通常利用機器にはない機能を利用者のニーズとして判断することが開示されている。
【0003】
特許文献2には、成約の見込度を容易に算出することができるようにすることを課題とし、生命保険の営業支援システムにおいて、コンタクト量取得部は、見込客ごとに、営業担当者が見込客にコンタクトした回数であるコンタクト量を取得し、情報量取得部は、見込客ごとに、営業担当者が見込客から収集した見込客に関する情報の情報量を取得し、見込度決定部は、コンタクト量および情報量に応じて見込客について契約成立の見込度を決定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-031712号公報
【文献】特開2013-200655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
顧客に対して商品又は役務を提案する文書を生成する場合において、顧客の情報処理の環境だけに基づいた文書を生成する構成では、画一的な文書を生成してしまうことになる。そこで本発明は、顧客に対して商品又は役務を提案する文書を生成する場合に、顧客の情報処理の環境だけに基づいた文書を生成する場合に比べ、顧客と提案する側との関係性を考慮した文書を生成することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。なお、以下の「請求項」とあるのは、出願当初の請求項である。
請求項1の発明は、メモリと一又は複数のプロセッサを備え、前記メモリは、顧客と提案する側との関係性を示す第1の情報と顧客の情報処理の環境を示す第2の情報を記憶しており、前記プロセッサは、前記第1の情報に応じて、対象とする顧客と提案する側との関係の強弱を推計し、前記第2の情報及び前記関係の強弱に応じて、前記対象とする顧客に関する提案文書を生成する、情報処理装置である。


【0007】
請求項2の発明は、前記プロセッサは、利用状況に関する報告の文書を生成する、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0008】
請求項3の発明は、前記プロセッサは、前記関係の強弱が強である場合は、利用状況に関する報告の文書と現在の情報処理の環境の代替に関する提案の文書とを生成する、請求項1に記載の情報処理装置である。
【0009】
請求項4の発明は、前記第1の情報として、顧客の情報処理の環境を導入した期間、提案する側が顧客に訪問した頻度、顧客が提案する側に問い合わせした頻度のうち少なくとも1つ以上であって、前記プロセッサは、前記期間が長いほど前記関係の強弱を強とし、前記訪問した頻度が大であるほど前記関係の強弱を強とし、前記問い合わせした頻度が大であるほど前記関係の強弱を強とし、前記関係の強弱に応じて、対象とする顧客に関する文書を生成する、請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項5の発明は、前記プロセッサは、前記問い合わせした頻度が大である場合は、前記対象とする顧客における課題を優先的に取り上げた文書を生成する、請求項4に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項6の発明は、メモリと一又は複数のプロセッサを備えたコンピュータの前記メモリは、顧客と提案する側との関係性を示す第1の情報と顧客の情報処理の環境を示す第2の情報を記憶しており、前記プロセッサに、前記第1の情報に応じて、対象とする顧客と提案する側との関係の強弱を推計し、前記第2の情報及び前記関係の強弱に応じて、前記対象とする顧客に関する提案文書を生成する、処理を実行させるための情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の情報処理装置によれば、顧客に対して商品又は役務を提案する文書を生成する場合に、顧客の情報処理の環境だけに基づいた文書を生成する場合に比べ、顧客と提案する側との関係性を考慮した文書を生成することができる。
【0013】
請求項2の情報処理装置によれば、利用状況に関する報告の文書を生成することができる。
【0014】
請求項3の情報処理装置によれば、関係の強弱が強である場合は、利用状況に関する報告の文書と現在の情報処理の環境の代替に関する提案の文書とを生成することができる。
【0015】
請求項4の情報処理装置によれば、関係の強弱に応じて、対象とする顧客に関する文書を生成することができる。
【0016】
請求項5の情報処理装置によれば、問い合わせした頻度が大である場合は、対象とする顧客における課題を優先的に取り上げた文書を生成することができる。
【0017】
請求項6の情報処理プログラムによれば、顧客に対して商品又は役務を提案する文書を生成する場合に、顧客の情報処理の環境だけに基づいた文書を生成する場合に比べ、顧客と提案する側との関係性を考慮した文書を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
図2】本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
図3】本実施の形態の構成例についての具体的なモジュール構成図である。
図4】本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図5】顧客端末のハードウェア構成情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図6】顧客端末のソフトウェア構成情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図7】ネットワーク機器情報テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図8】課題評価チャートテーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図9】サポート対象期間外OS名称テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図10】アンチウィルスソフトウェア名称テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図11】顧客課題テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図12】関係性テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図13】顧客課題用コンテンツテーブルデータ構造例を示す説明図である。
図14】提案書生成指示画面の表示例を示す説明図である。
図15】本実施の形態によって生成された文書の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(「ソフトウェア」の解釈として、コンピュータ・プログラムを含む)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(例えば、コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(例えば、データの授受、指示、データ間の参照関係、ログイン等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(「2以上の値」には、もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(「ネットワーク」には、一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(つまり、社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。
【0020】
本実施の形態である情報処理装置100は、顧客に対して商品又は役務(以下、単に商品ともいう)を提案する文書を生成する処理を行う機能を有している。図1の例に示すように、情報処理装置100は、少なくともプロセッサ105、メモリ110を有しており、それらをつないでデータのやりとりをするためのバス198により構成されている。この他に、情報処理装置100は、出力装置185、受付装置190、通信装置195を有していてもよい。そして、バス198を介して、プロセッサ105、メモリ110、出力装置185、受付装置190、通信装置195の間でデータのやりとりが行われる。
【0021】
なお、図1の例に示すブロック図は、本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例をも示している。本実施の形態としてのプログラムが実行されるコンピュータのハードウェア構成は、図1に例示するようなコンピュータであり、具体的にはパーソナルコンピュータ、サーバーとなり得るコンピュータ等である。具体例として、処理部としてプロセッサ105を用い、記憶装置としてメモリ110を用いている。
【0022】
プロセッサ105は、1つであってもよいし、複数あってもよい。プロセッサ105として、例えば、CPU(Central Processing Unitの略)、マイクロプロセッサ等を含む。複数のプロセッサ105を用いる場合は、密結合マルチプロセッサ、疎結合マルチプロセッサのいずれの形態であってもよい。例えば、1つのプロセッサ105内に複数のプロセッサ・コアが搭載されていてもよい。さらに、複数のコンピュータを通信路で結んで仮想的に一台のコンピュータのように振る舞わせるシステムとしてもよい。具体例として、疎結合マルチプロセッサであって、クラスタシステム、コンピュータクラスタとして構成してもよい。プロセッサ105は、プログラムメモリ140内のプログラムを実行する。
【0023】
メモリ110として、例えば、レジスタやキャッシュメモリ等のプロセッサ105内部の半導体メモリを含めてもよいし、RAM(Random Access Memoryの略)やROM(Read Only Memoryの略)等によって構成される主記憶装置であるメインメモリであってもよいし、永続性記憶装置としての機能を有するHDD(Hard Disk Driveの略)やSSD(Solid State Driveの略)の内部記憶装置、CD、DVD、Blu-ray(登録商標) Disc、USBメモリ、メモリーカード等の外部記憶装置又は補助記憶装置であってもよいし、また、通信回線を介して接続されたサーバー等の記憶装置を含めてもよい。
メモリ110は、主にデータを記憶するデータメモリ120と主にプログラムを記憶するプログラムメモリ140を有している。なお、データメモリ120、プログラムメモリ140には、図示している情報、モジュールのプログラムの他、本コンピュータを起動するためのOS等のプログラム、モジュールの実行において適宜変化するパラメータ等のデータが格納されていてもよい。
【0024】
出力装置185は、例えば、表示装置187、印刷装置189等を有している。液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、3次元ディスプレイ、プロジェクター等の表示装置187は、プロセッサ105による処理結果、データメモリ120内のデータ等を、テキストやイメージ情報等として表示する。プリンタ、複合機等の印刷装置189は、プロセッサ105による処理結果、データメモリ120内のデータ等を印刷する。また、出力装置185として、スピーカー、機器を振動させるアクチュエータ等を含んでいてもよい。
受付装置190は、例えば、指示受付装置192、文書読取装置194等を有している。キーボード、マウス、マイク、カメラ(視線検知カメラ等を含む)等の指示受付装置192は、これらに対する利用者の操作(動作、音声、視線等を含む)に基づいたデータを受け付ける。
また、タッチスクリーンのように、表示装置187と指示受付装置192の両方の機能を備えているものがあってもよい。その場合、キーボードの機能の実現について、物理的なキーが存在しなくても、タッチスクリーン上にソフトウェアでキーボード(いわゆるソフトウェアキーボード、スクリーンキーボード等ともいわれる)を描画して、キーボードの機能を実現するようにしてもよい。
なお、ユーザーインターフェイスとして、主に、表示装置187、指示受付装置192が用いられる。
スキャナ、カメラ等の文書読取装置194は、文書を読み取り又は撮影して、発生する画像データを受け付ける。
通信装置195は、通信回線を介して他の装置と接続するためのネットワークカード等の通信回線インタフェースである。
【0025】
本実施の形態のうち、コンピュータ・プログラムによるものについては、本ハードウェア構成のプログラムメモリ140にソフトウェアであるコンピュータ・プログラムを読み込ませ、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働して、本実施の形態が実現される。つまり、ソフトウェアによる情報処理がハードウェア資源(少なくともプロセッサ105、メモリ110、場合によっては出力装置185、受付装置190、通信装置195を含む)を用いて、本実施の形態が具体的に実現されており、全体として自然法則を利用している。
なお、図1に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図1に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、プロセッサ105として、GPU(Graphics Processing Unitの略、GPGPU(General-Purpose computing on Graphics Processing Unitsの略)を含む)を用いてもよいし、一部のモジュールの実行を専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(具体例として、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略)等がある)や再構成可能な集積回路(具体例として、FPGA(Field-Programmable Gate Arrayの略)等がある)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに図1に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)等に組み込まれていてもよい。
【0026】
プロセッサ105は、バス198を介してメモリ110、出力装置185、受付装置190、通信装置195と接続されている。プロセッサ105は、プログラムメモリ140内のプログラムである各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する。例えば、指示受付装置192によってユーザーの操作を受け付けたことを契機として、プログラムメモリ140内のその操作に対応するモジュールによる処理を実行し、その処理結果をデータメモリ120に記憶させたり、表示装置187に出力したり、通信装置195を制御して他の装置に送信したりする。
【0027】
メモリ110は、データメモリ120、プログラムメモリ140を有しており、バス198を介してプロセッサ105、出力装置185、受付装置190、通信装置195と接続されている。
データメモリ120は、顧客環境情報記憶モジュール122、顧客・提案者関係情報記憶モジュール124、文書記憶モジュール126を有している。
顧客環境情報記憶モジュール122は、顧客の情報処理の環境を示す第2の情報を記憶している。ここで、「顧客の情報処理の環境を示す第2の情報」には、機器等の顧客の情報処理の環境そのものを示す情報のほかに、顧客が商品又は役務に対して示す興味の度合いを表す情報を含めてもよい。
顧客・提案者関係情報記憶モジュール124は、顧客と提案する側との関係性を示す第1の情報を記憶している。ここで、「提案する側」とは、顧客に対して商品又は役務を提案する者である。一般的に、営業担当者と言われており、情報処理装置100の利用者が該当する。
【0028】
文書記憶モジュール126は、文書生成モジュール148が生成した文書、文書生成モジュール148が文書を生成するために用いるコンテンツ(以下、テンプレートともいう)を記憶している。コンテンツとして、例えば、提案する商品又は役務の説明文書が該当する。
【0029】
プログラムメモリ140は、提案商品等抽出モジュール142、提案商品等選択モジュール144、関係性推計モジュール146、文書生成モジュール148を記憶している。
提案商品等抽出モジュール142は、顧客環境情報記憶モジュール122に記憶されている第2の情報に応じて、対象とする顧客に対して提案する商品又は役務を抽出する。例えば、後述するように、第2の情報を用いて、顧客の課題を抽出し、課題とその課題を解決するための商品又は役務を対応させたテーブルを用いて、提案する商品又は役務を抽出してもよい。
提案商品等選択モジュール144は、提案商品等抽出モジュール142が抽出した商品又は役務を、顧客・提案者関係情報記憶モジュール124に記憶されている第1の情報を用いて選択する。例えば、顧客が現在使用している商品又は役務を代替する商品又は役務を選択する。具体的には、旧商品又は役務と新しい商品又は役務を対応させたテーブルを用いて、代替する商品又は役務を選択してもよい。
【0030】
関係性推計モジュール146は、顧客・提案者関係情報記憶モジュール124内の第1の情報に応じて、対象とする顧客と提案する側との関係の強弱を推計する。関係が強であるとは、関係が深いことであり、関係が弱であるとは、関係が浅いことを示している。
文書生成モジュール148は、顧客・提案者関係情報記憶モジュール124内の第1の情報に応じて、顧客に対して商品又は役務を提案する文書を生成する。提案する文書を生成するとは、提案内容を可視化することである。なお、可視化には、テキスト、図形、画像等のいずれか1つ以上を含めた静止画データであってもよいし、動画像データであってもよいし、音声データ等を含めてもよい。
また、文書生成モジュール148は、顧客環境情報記憶モジュール122内の第2の情報及び関係性推計モジュール146によって推計された関係の強弱に応じて、対象とする顧客に関するコンテンツを生成し、そのコンテンツを用いた文書を生成するようにしてもよい。
そして、提案書に記載する商品又は役務については、提案商品等抽出モジュール142が抽出した商品又は役務、又は、提案商品等選択モジュール144が選択した商品又は役務を利用すればよい。
【0031】
例えば、文書生成モジュール148は、関係性推計モジュール146によって推計された関係の強弱が弱である場合は、対象とする顧客の課題に関するコンテンツとして、利用状況に関する報告のコンテンツを生成し、そのコンテンツを用いた文書を生成するようにしてもよい。関係の強弱が弱いとして、例えば、営業の担当者が、顧客に対して、あまりコミュニケーションをとっていない場合がある。そのような顧客に対し、重点的に提案を行う場合がある。また、関係性が弱い顧客にこそ手厚い提案を行う場合もある。
また、例えば、文書生成モジュール148は、関係性推計モジュール146によって推計された関係の強弱が強である場合は、対象とする顧客の課題に関するコンテンツとして、利用状況に関する報告のコンテンツと現在の情報処理の環境の代替に関する提案のコンテンツを生成し、そのコンテンツを用いた文書を生成するようにしてもよい。
なお、顧客との関係性と提案内容の関係(具体的には、図13に例示する顧客課題用コンテンツテーブル1300の関係性強弱欄1304、組み込み情報欄1306、コンテンツ内容欄1308の内容と関係)は、自由に定義できてよい。
【0032】
また、顧客・提案者関係情報記憶モジュール124は、第1の情報として、顧客の情報処理の環境を導入した期間、提案する側が顧客に訪問した頻度、顧客が提案する側に問い合わせした頻度のうち少なくとも1つ以上を記憶していてもよい。ここで、「顧客が提案する側に問い合わせ」として、電話、メール、チャット、SNSにおけるメッセージ等がある。
その場合、関係性推計モジュール146は、顧客・提案者関係情報記憶モジュール124内の情報を用いて、期間が長いほど前記関係の強弱を強とし、訪問した頻度が大であるほど前記関係の強弱を強とし、問い合わせした頻度が大であるほど前記関係の強弱を強とする推計を行うようにしてもよい。
そして、文書生成モジュール148は、関係性推計モジュール146によって推計された関係の強弱に応じて、対象とする顧客に関するコンテンツを生成し、そのコンテンツを用いた文書を生成するようにしてもよい。
また、文書生成モジュール148は、問い合わせした頻度が大である場合は、対象とする顧客における課題を優先的に取り上げたコンテンツを生成し、そのコンテンツを用いた文書を生成するようにしてもよい。
ここで「顧客が提案する側に問い合わせした頻度が大である場合」は、顧客において課題意識が強いと判断できるので、対象とする顧客における課題を優先的に取り上げたコンテンツを生成するようにしている。
「優先的に」として、例えば、顧客の情報処理の環境の利用状況の詳細な分析報告のコンテンツと現在の情報処理の環境の代替に関する提案のコンテンツを生成し、そのコンテンツを用いた文書を生成するようにしてもよい。
【0033】
図2は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。これらは、ユーザー端末200又はユーザー端末210を利用する利用者に対して営業支援を行うものである。例えば、顧客向けの提案書(提案書は、文書の一例である)を生成する際に、顧客と利用者の関係を加味し、提案書を生成する。具体的には、顧客の情報処理の環境から取得したサービスログや契約情報に基づき、顧客毎の課題を抽出し、それに応じた提案書を生成する。
従来手法では、顧客の環境情報に基づいた内容の提案書であり、提案側と顧客との関係性に応じた内容は反映されていない。提案側と顧客との関係性として、例えば、商談進捗状況、導入後の期間等がある。
例えば、複合機を導入した顧客へのフォローは、一般に0~6ヶ月までの導入期は活用状況のフォロー(必要に応じて活用促進)を行うべきで、そのあとの期間は利用状況に応じた既存機能の使い方や新規追加機能の提案、1年以上であればオプション機器や付帯サービスの提案、3年以上たっている場合は、代替機の提案と内容を変えた方がよい。しかし、そのフェーズを考慮せず画一的な提案では、顧客に対して有効な内容とはならない。
本実施の形態では、提案側と顧客との関係性に応じて、提案書の文書を生成する。これにより、フェーズ等に応じて、顧客に訴求できる提案書(商談に結び付きやすく、より納得感のある提案書)の生成がしやすくなる。
【0034】
図2(a)は、本実施の形態をスタンドアローン型のシステム構成としたものである。ユーザー端末200は、提案する側の利用者によって用いられるものであって、例えば、パソコン(ノートPCを含む)、携帯端末等が該当する。
ユーザー端末200は、情報処理装置100を有している。提案する側の利用者が、ユーザー端末200を操作して、情報処理装置100に対象としている顧客用の文書を生成させる。そして、その利用者はユーザー端末200を操作して、その文書を印刷又はディスプレイ等に表示させて、顧客に対して、文書を用いた提案内容の説明を行う。
【0035】
図2(b)は、本実施の形態をネットワーク型のシステム構成としたものである。
情報処理装置100、ユーザー端末210A、ユーザー端末210B、ユーザー端末210Cは、通信回線290を介してそれぞれ接続されている。通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、情報処理装置100による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
提案する側の利用者が、ユーザー端末210におけるブラウザ等を操作して、通信回線290を介して情報処理装置100に対象としている顧客への提案内容の文書を生成させ、その文書を受け取る。そして、その利用者はユーザー端末210を操作して、その文書を印刷又はディスプレイ等に表示させて、顧客に対して、文書を用いた説明を行う。
【0036】
図3は、本実施の形態の構成例についての具体的なモジュール構成図である。図1の例で示した情報処理装置100を、別の観点から情報処理装置300として示したものである。
情報処理装置300は、記憶モジュール310、制御モジュール320、入力モジュール325、表示モジュール330、関係性推計処理モジュール335、提案書生成処理モジュール340を有している。
記憶モジュール310は、顧客環境情報DB312、顧客接点情報DB314、提案書情報DB316を有しており、制御モジュール320と接続されている。記憶モジュール310は、システム内に各種情報を保持又は管理する。
【0037】
顧客環境情報DB312は、顧客の情報処理の環境情報を保持するデータベースである。環境情報として、例えば、顧客における複合機に関する環境であれば、各複合機のプリント、コピー、スキャン、FAX等の使用状況(ジョブログ情報ともいわれる)等、ネットワーク環境であればHTTP通信状況やウィルスアタック状況等が該当する。
顧客接点情報DB314は、提案側と顧客との接点の各種情報を保持するデータベースである。例えば、接点の情報として、顧客の情報処理の環境を導入した期間、提案する側が顧客に訪問した頻度(営業活動情報ともいわれる)、顧客が提案する側に問い合わせした頻度(入電情報ともいわれる)が該当する。
提案書情報DB316は、提案書に関連する各種情報を保持するデータベースである。
【0038】
制御モジュール320は、記憶モジュール310、入力モジュール325、表示モジュール330、関係性推計処理モジュール335、提案書生成処理モジュール340と接続されている。制御モジュール320は、情報処理装置300内の各モジュールの制御を行う。
入力モジュール325は、制御モジュール320と接続されている。入力モジュール325は、利用者からの各種入力情報を受け取る。
表示モジュール330は、制御モジュール320と接続されている。表示モジュール330は、利用者に対して各種情報を表示する。
関係性推計処理モジュール335は、制御モジュール320と接続されている。関係性推計処理モジュール335は、提案側と顧客との関係性を推計する。
提案書生成処理モジュール340は、制御モジュール320と接続されている。提案書生成処理モジュール340は、対象としている顧客向けの提案書を生成する。
【0039】
図4は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS402では、対象の顧客における情報処理の環境情報を顧客環境情報DB312から取得する。例えば、顧客端末のハードウェア構成情報テーブル500、顧客端末のソフトウェア構成情報テーブル600、ネットワーク機器情報テーブル700を参照する。
【0040】
図5は、顧客端末のハードウェア構成情報テーブル500のデータ構造例を示す説明図である。顧客端末のハードウェア構成情報テーブル500は、顧客のIT環境のうち、特に顧客において用いられているユーザー端末のハードウェア構成に関する情報を記憶している。
顧客端末のハードウェア構成情報テーブル500は、顧客コード欄502、ホスト名欄504、OS欄506、ディスク使用率欄508、BIOS日付欄510を有している。各行は、1つのユーザー端末に該当する。顧客コード欄502は、そのユーザー端末を用いている顧客を示す顧客コード(顧客を一意に識別する情報であって、具体的には、企業名等であってもよい)を記憶している。ホスト名欄504は、そのユーザー端末のホスト名を記憶している。OS欄506は、そのユーザー端末に搭載されているOS(Operation Systemの略)を記憶している。ディスク使用率欄508は、そのユーザー端末におけるディスクの使用率を記憶している。BIOS日付欄510は、そのユーザー端末に搭載されているBIOS(Basic Input/Output Systemの略)の日付(バージョンであってもよい)を記憶している。
例えば、顧客端末のハードウェア構成情報テーブル500の1行目のユーザー端末は、顧客コードが「A社」、ホスト名が「HOST-A」、OSが「W7」、ディスク使用率が「30%」、BIOS日付が「2016/05/07」であることを示しており、2行目のユーザー端末は、顧客コードが「A社」、ホスト名が「HOST-B」、OSが「W7」、ディスク使用率が「40%」、BIOS日付が「2016/05/07」であることを示しており、3行目のユーザー端末は、顧客コードが「A社」、ホスト名が「HOST-C」、OSが「W7」、ディスク使用率が「90%」、BIOS日付が「2016/05/07」であることを示しており、4行目のユーザー端末は、顧客コードが「B社」、ホスト名が「HOST-D」、OSが「W7」、ディスク使用率が「30%」、BIOS日付が「2016/05/07」であることを示しており、5行目のユーザー端末は、顧客コードが「B社」、ホスト名が「HOST-E」、OSが「W7」、ディスク使用率が「40%」、BIOS日付が「2016/05/07」であることを示しており、6行目のユーザー端末は、顧客コードが「B社」、ホスト名が「HOST-F」、OSが「W7」、ディスク使用率が「50%」、BIOS日付が「2010/05/07」であることを示しており、7行目のユーザー端末は、顧客コードが「C社」、ホスト名が「HOST-G」、OSが「WXP」、ディスク使用率が「30%」、BIOS日付が「2016/05/07」であることを示しており、8行目のユーザー端末は、顧客コードが「C社」、ホスト名が「HOST-H」、OSが「W7」、ディスク使用率が「40%」、BIOS日付が「2016/05/07」であることを示しており、9行目のユーザー端末は、顧客コードが「C社」、ホスト名が「HOST-I」、OSが「W7」、ディスク使用率が「50%」、BIOS日付が「2010/05/07」であることを示している。
【0041】
図6は、顧客端末のソフトウェア構成情報テーブル600のデータ構造例を示す説明図である。顧客端末のソフトウェア構成情報テーブル600は、顧客のIT環境のうち、特に顧客において用いられているユーザー端末のソフトウェア構成に関する情報を記憶している。
顧客端末のソフトウェア構成情報テーブル600は、顧客コード欄602、ホスト名欄604、ソフトウェア名欄606、バージョン欄608を有している。各行は、1つのソフトウェアに該当する。顧客コード欄602は、そのソフトウェアが用いられている顧客を示す顧客コードを記憶している。ホスト名欄604は、ホスト名を記憶している。ソフトウェア名欄606は、そのホスト名のユーザー端末に搭載されているソフトウェア名を記憶している。バージョン欄608は、そのソフトウェアのバージョンを記憶している。
例えば、顧客端末のソフトウェア構成情報テーブル600の1行目のユーザー端末は、顧客コードが「A社」、ホスト名が「HOST-A」、ソフトウェア名が「M-O 2007」、そのソフトウェアのバージョンが「16.0.7341.2035」であることを示しており、2行目のユーザー端末は、顧客コードが「A社」、ホスト名が「HOST-A」、ソフトウェア名が「M-A」、そのソフトウェアのバージョンが「4.5.0.1852」であることを示しており、3行目のユーザー端末は、顧客コードが「A社」、ホスト名が「HOST-A」、ソフトウェア名が「F-X-D 8」、そのソフトウェアのバージョンが「8.0.4」であることを示している。
【0042】
図7は、ネットワーク機器情報テーブル700のデータ構造例を示す説明図である。ネットワーク機器情報テーブル700は、顧客のIT環境のうち、特に顧客において用いられているネットワーク機器に関する情報を記憶している。
ネットワーク機器情報テーブル700は、顧客コード欄702、ホスト名欄704、機器種別欄706、機器固有情報欄708を有している。各行は、1つのネットワーク機器に該当する。顧客コード欄702は、そのネットワーク機器を用いている顧客を示す顧客コードを記憶している。ホスト名欄704は、そのネットワーク機器のホスト名を記憶している。機器種別欄706は、そのネットワーク機器の種別を記憶している。機器固有情報欄708は、そのネットワーク機器の固有情報を記憶している。固有情報として、例えば、プリンタであれば、プリント枚数等が該当し、NAS(Network Attached Storageの略)であれば、HDD使用率等が該当する。
例えば、ネットワーク機器情報テーブル700の1行目のネットワーク機器は、顧客コードが「A社」、ホスト名が「Printer」、機器種別が「インクジェットプリンタ」、機器固有情報が「プリント枚数:31240」であることを示しており、2行目のネットワーク機器は、顧客コードが「A社」、ホスト名が「NAS」、機器種別が「NAS」、機器固有情報が「HDD使用率:90%」であることを示している。
【0043】
なお、顧客端末のハードウェア構成情報テーブル500、顧客端末のソフトウェア構成情報テーブル600、ネットワーク機器情報テーブル700は、エージェント型のソフトウェアを顧客の各機器に組み込んで、ユーザー端末にあっては、ハードウェア構成、ソフトウェア構成、ネットワーク機器にあっては、その機器の機能、性能を情報処理装置100に報告する通信を行うようにして生成すればよい。
また、担当者等が各機器の情報を調達し、手入力で顧客端末のハードウェア構成情報テーブル500、顧客端末のソフトウェア構成情報テーブル600、ネットワーク機器情報テーブル700を生成するようにしてもよい。
【0044】
ステップS404では、取得した顧客の環境情報をもとに、顧客の課題に依存しない提案書コンテンツを提案書情報DB316から取得する。「顧客の課題に依存しない提案書コンテンツ」として、例えば、基本的な表紙コンテンツ、目次コンテンツ等が該当する。
【0045】
ステップS406では、「顧客接点情報」をもとに、提案者と顧客との「関係性」の推計を行う。例えば、関係性テーブル1200、顧客課題用コンテンツテーブル1300を用いて、提案側(ここでは利用者)と対象としている顧客との関係性を推計する。
【0046】
図12は、関係性テーブル1200のデータ構造例を示す説明図である。関係性テーブル1200は、提案側と対象としている顧客との関係性を示す情報を記憶している。例えば、提案側と顧客との接点における提案側又は顧客のログ情報等である。より具体的には、顧客において機器又はサービスを導入した時から現在までの期間(導入期間欄1204)、提案側が顧客に対して訪問した頻度(訪問頻度欄1206)、顧客から提案側に電話があった頻度(入電頻度欄1208)がある。
関係性テーブル1200は、顧客欄1202、導入期間欄1204、訪問頻度欄1206、入電頻度欄1208を有している。顧客欄1202は、顧客を記憶している。導入期間欄1204は、機器又はサービスを導入してから経過した期間を記憶している。訪問頻度欄1206は、提案側が顧客に対して訪問した頻度を記憶している。入電頻度欄1208は、顧客が提案側に電話した頻度を記憶している。
例えば、関係性テーブル1200の1行目は、顧客「A社」は、機器等を導入した期間が「0.5ヵ月」、提案側がその顧客に訪問した頻度が「1回/年」、顧客からの入電の頻度が「1回/年」であることを示しており、2行目は、顧客「B社」は、機器等を導入した期間が「3年」、提案側がその顧客に訪問した頻度が「1回/年」、顧客からの入電のが「60回/年」であることを示しており、3行目は、顧客「C社」は、機器等を導入した期間が「10年」、提案側がその顧客に訪問した頻度が「20回/年」、顧客からの入電のが「0回/年」であることを示している。
【0047】
図13は、顧客課題用コンテンツテーブル1300のデータ構造例を示す説明図である。顧客課題用コンテンツテーブル1300は、関係性の強弱と提案書のコンテンツを対応させて記憶している。つまり、この対応は、関係性の強弱から、採用する提案書コンテンツを決定する規則である。
顧客課題用コンテンツテーブル1300は、コンテンツID欄1302、関係性強弱欄1304、組み込み情報欄1306、コンテンツ内容欄1308を有している。コンテンツID欄1302は、本実施の形態において、コンテンツを一意に識別するための情報(具体的にはコンテンツID:IDentificationの略)を記憶している。関係性強弱欄1304は、関係性の強弱を示す値を記憶している。ここでの値は、値が高いこと(図13の例では「4」に近い値)は関係性が強であることを示し、値が低いこと(図13の例では「1」に近い値)は関係性が弱であることを示している。図13の例では、4から1の値で、関係性の強から弱を示している。組み込み情報欄1306は、組み込み情報を記憶している。コンテンツ内容欄1308は、コンテンツ内容を記憶している。
例えば、顧客課題用コンテンツテーブル1300の1行目は、コンテンツID:1について、関係性はレベル1であり、組み込み情報は「顧客課題」であり、そのコンテンツの内容は「利用状況レポート(「利用状況に関する報告のコンテンツ」の一例)」であることを示しており、2行目は、コンテンツID:2について、関係性はレベル2であり、組み込み情報は「顧客課題」であり、そのコンテンツの内容は「利用状況に基づく概要及びTipsのご紹介」であることを示しており、3行目は、コンテンツID:3について、関係性はレベル3であり、組み込み情報は「顧客課題」であり、そのコンテンツの内容は「利用状況に基づく詳細分析及び解決商材の提案」であることを示しており、4行目は、コンテンツID:4について、関係性はレベル4であり、組み込み情報は「顧客課題」であり、そのコンテンツの内容は「利用状況に基づく詳細分析及びリプレイス提案(「利用状況に関する報告のコンテンツと現在の情報処理の環境の代替に関する提案のコンテンツ」の一例)」であることを示している。
【0048】
なお、関係性の強弱の値は、関係性テーブル1200を用いて算出すればよい。例えば、導入期間欄1204内の値(「顧客の情報処理の環境を導入した期間」の一例)、訪問頻度欄1206内の値(「提案する側が顧客に訪問した頻度」の一例)、入電頻度欄1208内の値(「顧客が提案する側に問い合わせした頻度」の一例)のうち、1つ以上を変数とした、予め定められた式を用いて、関係性の強弱の値を算出すればよい。
例えば、次の式を用いてもよい。3つの変数を用いた例である。
(1) 関係性の強弱=0.1×「導入期間欄1204内の値」+0.1×「訪問頻度欄1206内の値」+0.2×「入電頻度欄1208内の値」
ただし、算出した値を四捨五入し、関係性の強弱とする。そして、算出した値が予め定められた閾値(例えば、4)より大となった場合は、関係性の強弱を4とし、算出した値が予め定められた閾値(例えば、1)未満となった場合は、関係性の強弱を1とする。この(1)では、顧客から積極的に提案する側に接触してきているので、「入電頻度欄1208内の値」に対する重み(0.2)は、他の変数の重みよりも大としている。
また、次の式を用いてもよい。1つの変数を用いた例である。
(2) 関係性の強弱=0.5×「入電頻度欄1208内の値」
ただし、算出した値を四捨五入し、関係性の強弱とする。そして、算出した値が予め定められた閾値(例えば、4)より大となった場合は、関係性の強弱を4とし、算出した値が予め定められた閾値(例えば、1)未満となった場合は、関係性の強弱を1とする。この(2)式は、特に「顧客が提案する側に問い合わせした頻度」だけを用いて、関係性の強弱の値を算出した例である。(2)式で「強」となる場合は、顧客から積極的に提案する側に接触してきているので、この顧客においては課題が重要であると判断して、利用状況に基づく詳細分析及びリプレイス提案を行えるようにしている。
なお、もちろんのことながら、「入電頻度欄1208内の値」だけでなく、「導入期間欄1204内の値」だけを用いて、関係性の強弱の値を算出してもよいし、「訪問頻度欄1206内の値」だけを用いて、関係性の強弱の値を算出してもよい。そして、(1)式を含め、(2)式等においては、各々の値が大(「導入期間欄1204内の値」は長いに該当)であれば、関係性は強であると判断される式である。
【0049】
また、次のような処理を行うようにしてもよい。
例えば、関係性テーブル1200内の情報から、利用者とA社との関係性に関するデータは、「導入後の期間」が“1年未満”であり、営業の訪問頻度は“1回/年”、入電頻度は“1回/年”であるので、「期間は短い」、「訪問頻度は少ない」、「入電は少ない」と判断する。そして、利用者とA社との関係性は弱であると推計する。
一方、関係性テーブル1200内の情報から、利用者とB社との関係性に関するデータは、「導入後の期間」が“3年”であり、営業の訪問頻度は“1回/年”、入電頻度は“60回/年”であるので、「期間は長い」、「訪問頻度は少ない」、「入電は多い」と判断する。そして、利用者とB社との関係性は強であると推計する。
なお、「期間は短い/長い」、「訪問頻度は少ない/多い」、「入電は少ない/多い」の判断は、それぞれ予め定められた閾値との比較によって判断すればよい。
また、関係性の強弱の推計は、「期間は短い」、「訪問頻度は少ない」、「入電は少ない」が2つ以上ある場合は、関係性は弱であると推計し、「期間は長い」、「訪問頻度は多い」、「入電は多い」が2つ以上ある場合は、関係性は強であると推計すればよい。
【0050】
ステップS408では、「顧客環境情報」から顧客の課題を抽出する。例えば、課題評価チャートテーブル800、サポート対象期間外OS名称テーブル900、アンチウィルスソフトウェア名称テーブル1000を用いて、対象としている顧客における課題を抽出する。そして、顧客課題テーブル1100を生成する。
【0051】
図8は、課題評価チャートテーブル800のデータ構造例を示す説明図である。課題評価チャートテーブル800は、顧客の課題を抽出するための規則(ルール)を記憶している。この規則にしたがって、顧客の課題を抽出すればよい。
課題評価チャートテーブル800は、観点欄802、良い欄804、悪い欄806、類推課題欄808を有している。観点欄802は、観点を記憶している。良い欄804は、その観点における良い場合を記憶している。悪い欄806は、その観点における悪い場合を記憶している。類推課題欄808は、悪い欄806に該当した場合に類推される課題(顧客の課題)を記憶している。
【0052】
例えば、課題評価チャートテーブル800の1行目は、観点欄802は「PCの経年」であり、良い(場合)は「BIOS日付が5年未満」であり、悪い(場合)は「BIOS日付が5年以上」であり、類推課題が「業務効率の低下」である。つまり、「PCの経年」において、「BIOS日付が5年以上」であれば「業務効率の低下」という課題があると類推されることを示している。
前述の例(ユーザーのIT環境情報を示す顧客端末のハードウェア構成情報テーブル500、顧客端末のソフトウェア構成情報テーブル600、ネットワーク機器情報テーブル700、以下同様)では、BIOS日付が5年以上経過している、顧客B社のHOST-F、顧客C社のHOST-Iが、「業務効率の低下」という課題がある。
【0053】
課題評価チャートテーブル800の2行目は、観点欄802は「ディスク使用率」であり、良い(場合)は「80%未満」であり、悪い(場合)は「80%以上」であり、類推課題が「業務継続への影響」である。つまり、「ディスク使用率」において、「80%以上」であれば「業務継続への影響」という課題があると類推されることを示している。
前述の例では、ディスク使用率が80%以上である顧客A社のHOST-Cが、「業務継続への影響」という課題がある。
【0054】
課題評価チャートテーブル800の3行目は、観点欄802は「OSバージョン」であり、良い(場合)は「サポート対象期間内のOS」であり、悪い(場合)は「サポート対象期間外のOS」であり、類推課題が「OSセキュリティリスク」である。つまり、「OSバージョン」において、「サポート対象期間外のOS」であれば「OSセキュリティリスク」という課題があると類推されることを示している。「サポート対象期間外のOS」であるか否かの判断に、サポート対象期間外OS名称テーブル900を用いればよい。
【0055】
図9は、サポート対象期間外OS名称テーブル900のデータ構造例を示す説明図である。サポート対象期間外OS名称テーブル900は、OS名欄902を有している。OS名欄902は、OS名を記憶している。具体的には、サポート対象期間外OSとして、「WV」と「WXP」があることを示している。
前述の例では、OS名がWXPである顧客C社のHOST-Gが、「OSセキュリティリスク」という課題がある。
【0056】
課題評価チャートテーブル800の4行目は、観点欄802は「アンチウィルス」であり、良い(場合)は「アンチウィルスソフトウェアを導入済み」であり、悪い(場合)は「アンチウィルスソフトウェアが未導入」であり、類推課題が「ソフトウェアセキュリティリスク」である。つまり、「アンチウィルス」において、「アンチウィルスソフトウェアが未導入」であれば「ソフトウェアセキュリティリスク」という課題があると類推されることを示している。「アンチウィルスソフトウェア」が導入されているか否かの判断に、アンチウィルスソフトウェア名称テーブル1000を用いればよい。
【0057】
図10は、アンチウィルスソフトウェア名称テーブル1000のデータ構造例を示す説明図である。アンチウィルスソフトウェア名称テーブル1000は、アンチウィルス欄1002を有している。アンチウィルス欄1002は、アンチウィルスソフトウェアを記憶している。具体的には、アンチウィルスソフトウェアとして、「S-E-P」と「M-A」があることを示している。
前述の例では、アンチウィルスソフトウェアが導入されていない、顧客A社のHOST-B、顧客C社のHOST-Iが、「ソフトウェアセキュリティリスク」という課題がある。
【0058】
課題評価チャートテーブル800の5行目は、観点欄802は「インクジェットプリンタ」であり、良い(場合)は「プリント枚数が30,000枚未満」であり、悪い(場合)は「プリント枚数が30,000枚以上」であり、類推課題が「プリンタコスト削減」である。つまり、「インクジェットプリンタ」において、「プリント枚数が30,000枚以上」であれば「プリンタコスト削減」という課題があると類推されることを示している。
前述の例では、プリント枚数が31,240枚である顧客A社のPrinterが、「プリンタコスト削減」という課題がある。
【0059】
課題評価チャートテーブル800の6行目は、観点欄802は「NAS」であり、良い(場合)は「HDD使用率が80%未満」であり、悪い(場合)は「HDD使用率が80%以上」であり、類推課題が「業務継続への影響」である。つまり、「NAS」において、「HDD使用率が80%以上」であれば「業務継続への影響」という課題があると類推されることを示している。
前述の例では、ディスク使用率が90%である顧客A社のNASが、「業務継続への影響」という課題がある。
【0060】
図11は、顧客課題テーブル1100のデータ構造例を示す説明図である。顧客課題テーブル1100は、顧客毎の課題をまとめた(リスト化した)ものである。
顧客課題テーブル1100は、顧客コード欄1102、課題欄1104を有している。顧客コード欄1102は、顧客名を記憶している。課題欄1104は、その顧客における課題を記憶している。
例えば、顧客課題テーブル1100の1~3行目において、A社に対して「業務継続への影響」、「SWセキュリティリスク」、「プリンタコスト削減」という課題を抽出していることを示しており、4行目において、B社に対して「業務効率の低下」という課題を抽出していることを示しており、5~7行目において、C社に対して「業務効率の低下」、「OSセキュリティリスク」、「SWセキュリティリスク」という課題を抽出していることを示している。
【0061】
ステップS410では、顧客課題に依存する提案書コンテンツは、課題及び顧客との関係性に対応する提案書コンテンツを提案書情報DB316から取得する。
ステップS412では、取得した提案書コンテンツを提案書フォームに組込み、対象とする顧客向けの商品提案書を生成する。
【0062】
図14は、提案書生成指示画面1400の表示例を示す説明図である。顧客別の提案書を生成するためのユーザーインターフェイスの例を示すものである。
提案書生成指示画面1400には、複合機タブ1412、サーバータブ1414、ネットワークタブ1416、クラウドタブ1418、閉じるボタン1490を表示する。図14では、複合機タブ1412が選択された状態を示している。
複合機タブ1412には、契約リスト1420を表示する。
契約リスト1420は、契約ID欄1422、企業名欄1424、営業担当者欄1426、複合機契約台数欄1428、契約期間欄1430、提案書欄1432、詳細情報欄1434を有している。契約ID欄1422には、本実施の形態において、契約を一意に識別するための情報(具体的には契約ID)を表示する。企業名欄1424には、顧客である企業名を表示する。営業担当者欄1426には、その顧客に対する営業担当者を表示する。複合機契約台数欄1428には、その顧客における複合機の契約台数を表示する。契約期間欄1430には、その顧客との契約期間を表示する。提案書欄1432には、その顧客に対する提案書を生成するための提案書アイコンを表示する。詳細情報欄1434には、詳細情報を表示するための詳細情報表示ボタンを表示する。
例えば、1行目の提案書欄1432内の提案書アイコンが利用者によってクリックされた場合、『A株式会社』に提案する「複合機」の提案書を生成する。
【0063】
図15は、本実施の形態によって生成された文書の一例(構成例)を示す説明図である。
商品提案書1500は、項目(タイトル)とその項目に対応するコンテンツ(説明用の資料)との対応関係によって構成されていることを示している。項目は左側、その項目に対応するコンテンツは右側に示している。提案書は、順に表紙1512、目次1522、顧客課題1532、事例情報1542、見積・改善効果情報1552、まとめ1562となっており、それに対応して、表紙用コンテンツ1514、目次用コンテンツ1524、課題用コンテンツ1534、事例情報用コンテンツ1544、見積・改善効果用コンテンツ1554、まとめ用コンテンツ1564を有している。
【0064】
各コンテンツには、顧客課題用コンテンツテーブル1300で管理されているコンテンツデータの情報を項目毎に組み込むことにより、提案書を生成する。
組み込むコンテンツ内容は、顧客課題用コンテンツテーブル1300から、対象となる顧客との関係性を取得し、そのレベルに応じて決定する。
例えば、A社、B社ともに複合機を利用しているが、課題評価チャートテーブル800から「プリントコスト削減(又は「ペーパーレス化が進んでいない」)」という同じ課題があるとする。
前述したように、A社の例では、利用者と顧客との関係性は「期間は短い」、「訪問頻度は少ない」、「入電は少ない」と判断されているので、関係性は弱と推計されている。
そこで、まずは利用状況を報告することを目的として、シンプルなフォローアップとして、顧客課題用コンテンツテーブル1300にしたがって、コピー、プリント、スキャンの利用状況レポートを組み込んだ提案書が生成されることとなる。
また、B社の例では、利用者と顧客との関係性は「期間は長い」「訪問頻度は少ない」「入電は多い」と判断されているので、関係性は強と推計されている。
そこで、顧客課題を深堀し、改善の商品提案まで踏み込んだ内容とする。つまり、顧客課題用コンテンツテーブル1300にしたがって、ペーパーレス進捗度合いのデータを提示し、ペーパーレス化のための商品情報の提案と、その見積もり金額や、導入した場合の顧客の情報処理の環境において見込まれる改善効果に関する情報が組み込まれた提案書が作成されることとなる。このように、利用者の操作にしたがって情報処理装置300が、顧客向けの提案書を生成する際に、利用者と顧客と関係性を推計し、その課題解決につながる商品や機能をコンテンツとして組み込んだ顧客向けにカスタマイズされた提案書を生成することが可能となる。
【0065】
図4のステップS404では、表紙用コンテンツ1514、目次用コンテンツ1524が生成され、ステップS410では、課題用コンテンツ1534、事例情報用コンテンツ1544、見積・改善効果用コンテンツ1554、まとめ用コンテンツ1564が生成される。例えば、課題用コンテンツ1534は、関係性の強弱にしたがって、図13の例で示した顧客課題用コンテンツテーブル1300を用いて抽出したコンテンツが用いられることになる。もちろんのことながら、生成された提案書を、さらに利用者が修正することを行ってもよい。
【0066】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD-R、DVD-RW、DVD-RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD-ROM)、CDレコーダブル(CD-R)、CDリライタブル(CD-RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu-ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digitalの略)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0067】
100…情報処理装置
105…プロセッサ
110…メモリ
120…データメモリ
122…顧客環境情報記憶モジュール
124…顧客・提案者関係情報記憶モジュール
126…文書記憶モジュール
140…プログラムメモリ
142…提案商品等抽出モジュール
144…提案商品等選択モジュール
146…関係性推計モジュール
148…文書生成モジュール
185…出力装置
187…表示装置
189…印刷装置
190…受付装置
192…指示受付装置
194…文書読取装置
195…通信装置
198…バス
200、210…ユーザー端末
290…通信回線
300…情報処理装置
310…記憶モジュール
312…顧客環境情報DB
314…顧客接点情報DB
316…提案書情報DB
320…制御モジュール
325…入力モジュール
330…表示モジュール
335…関係性推計処理モジュール
340…提案書生成処理モジュール
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