(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04817 20220101AFI20241119BHJP
G06F 16/16 20190101ALI20241119BHJP
【FI】
G06F3/04817
G06F16/16
(21)【出願番号】P 2020214227
(22)【出願日】2020-12-23
【審査請求日】2023-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 拓也
【審査官】田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-113435(JP,A)
【文献】特開2019-101733(JP,A)
【文献】特開2019-049903(JP,A)
【文献】特開2003-316770(JP,A)
【文献】特開2014-010644(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048-3/04895
G06F 16/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
ディスプレイに表示されている複数のファイルが選択された場合、前記選択されたファイルの周辺に、前記複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルの
ファイル形式の候補を表示し、
前記
ファイル形式が選択された場合、前記選択された
ファイル形式を有する前記統合ファイル
を生成する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記複数のファイルのそれぞれのファイル形式に応じて、前記統合ファイルのファイル形式の候補を変える、
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数のファイルのそれぞれのファイル形式が異なる場合、
前記プロセッサは、
前記複数のファイルのそれぞれのファイル形式を維持しつつ前記複数のファイルをまとめるファイル形式を示す情報を、前記統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報として表示する、
ことを特徴とする請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記複数のファイルのそれぞれのファイル形式が同じ場合、
前記プロセッサは、
前記複数のファイルを1つのファイルにまとめるファイル形式を示す情報を、前記統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報として表示する、
ことを特徴とする請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記複数のファイルのそれぞれにファイルの関連情報が付帯しているか否かに応じて、前記統合ファイルのファイル形式の候補を変える、
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記複数のファイルのそれぞれにファイルの関連情報が付帯している場合、前記複数のファイルに基づいて前記統合ファイルが生成された場合にファイルの関連情報が他のファイルの関連情報によって上書きされないファイル形式を示す情報を、前記統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報として表示する、
ことを特徴とする請求項
5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数のファイルは、第1ファイル及び第2ファイルを含み、
前記プロセッサは、
前記ディスプレイ上にて、前記第1ファイルが前記第2ファイルまで移動させられた場合、前記
ファイル形式の候補を表示する、
ことを特徴とする請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記第1ファイルが前記第2ファイルに重ねられ、その後、前記第1ファイル及び前記第2ファイルが、前記
ファイル形式の候補を示す情報に重ねられた場合、前記
ファイル形式に関する処理を実行する、
ことを特徴とする請求項
7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記第1ファイルの操作方向の先の位置に、前記
ファイル形式の候補を表示する、
ことを特徴とする請求項
7又は請求項
8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
ディスプレイに表示されている、第1ファイル及び第2ファイルを含む複数のファイルが選択された場合、前記選択されたファイルの周辺に、前記複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルの属性の候補を表示し、
前記属性が選択された場合、前記選択された属性に関する処理を前記統合ファイルに実行し、
前記ディスプレイ上にて、前記第1ファイルが前記第2ファイルまで移動させられた場合、前記第2ファイルの周辺に、前記統合ファイルの
属性であるファイル形式の候補を表示し、
前
記ファイル形式が選択された場合、前記第1ファイル及び前記第2ファイルに基づいて、前記選択されたファイル形式を有する前記統合ファイルを生成し、前記統合ファイルを表示し、
表示された前記統合ファイルの周辺に、前記統合ファイルの
属性である格納先の候補を表示し、
前
記格納先が選択された場合、選択された格納先に前記統合ファイルを格納する
、
情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが、
ディスプレイに表示されている複数のファイルが選択された場合、前記選択されたファイルの周辺に、前記複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルの
ファイル形式の候補を表示し、
前記
ファイル形式が選択された場合、前記選択された前記
ファイル形式を有する前記統合ファイルを
生成する、
ように動作させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータが、
ディスプレイに表示されている、第1ファイル及び第2ファイルを含む複数のファイルが選択された場合、前記選択されたファイルの周辺に、前記複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルの属性の候補を表示し、
前記属性が選択された場合、前記選択された属性に関する処理を前記統合ファイルに実行し、
前記ディスプレイ上にて、前記第1ファイルが前記第2ファイルまで移動させられた場合、前記第2ファイルの周辺に、前記統合ファイルの属性であるファイル形式の候補を表示し、
前記ファイル形式が選択された場合、前記第1ファイル及び前記第2ファイルに基づいて、前記選択されたファイル形式を有する前記統合ファイルを生成し、前記統合ファイルを表示し、
表示された前記統合ファイルの周辺に、前記統合ファイルの属性である格納先の候補を表示し、
前記格納先が選択された場合、選択された格納先に前記統合ファイルを格納する、
ように動作させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のファイルを統合して統合ファイルを生成する技術が知られている。また、統合ファイルの属性(例えば、統合ファイルのファイル形式や格納先等)がユーザによって選択され、その選択された属性に関する処理(例えば、ファイル形式の変換や、格納先への統合ファイルの格納)が実行される場合がある。
【0003】
特許文献1には、ドキュメントのページを選択してバインダドキュメントに追加する際に、どのドキュメントのページを適切なフォーマットに変換する装置が記載されている。
【0004】
特許文献2には、GUIシステム上で選択されたオブジェクトの種類を選別し、そのオブジェクトに関係する機能を特定し、そのオブジェクトをドラッグアンドドロップする際に、その機能に関連するメニューアイコンをオブジェクトの近傍に表示するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-42092号公報
【文献】特許第5514830号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、統合されるファイルのディスプレイ上での表示位置に関わらず、統合ファイルの属性の候補をディスプレイ上にて予め定められた固定の位置に表示し、属性の候補の中から属性がユーザによって選択された場合、その選択された属性に関する処理を実行することが考えられる。
【0007】
本発明の目的は、複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルの属性に関する処理を実行する場合において、統合されるファイルのディスプレイ上での表示位置に関わらず、その属性の候補を予め定められた固定の位置に表示してユーザに属性を選択させる場合と比べて、その属性に関する処理を実行するためのユーザの作業数を減らすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、ディスプレイに表示されている複数のファイルが選択された場合、前記選択されたファイルの周辺に、前記複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルのファイル形式の候補を表示し、前記ファイル形式が選択された場合、前記選択されたファイル形式を有する前記統合ファイルを生成する、情報処理装置である。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記プロセッサは、前記複数のファイルのそれぞれのファイル形式に応じて、前記統合ファイルのファイル形式の候補を変える、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項3に係る発明は、前記複数のファイルのそれぞれのファイル形式が異なる場合、前記プロセッサは、前記複数のファイルのそれぞれのファイル形式を維持しつつ前記複数のファイルをまとめるファイル形式を示す情報を、前記統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報として表示する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項4に係る発明は、前記複数のファイルのそれぞれのファイル形式が同じ場合、前記プロセッサは、前記複数のファイルを1つのファイルにまとめるファイル形式を示す情報を、前記統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報として表示する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
【0013】
請求項5に係る発明は、前記プロセッサは、前記複数のファイルのそれぞれにファイルの関連情報が付帯しているか否かに応じて、前記統合ファイルのファイル形式の候補を変える、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0014】
請求項6に係る発明は、前記プロセッサは、前記複数のファイルのそれぞれにファイルの関連情報が付帯している場合、前記複数のファイルに基づいて前記統合ファイルが生成された場合にファイルの関連情報が他のファイルの関連情報によって上書きされないファイル形式を示す情報を、前記統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報として表示する、ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置である。
【0017】
請求項7に係る発明は、前記複数のファイルは、第1ファイル及び第2ファイルを含み、前記プロセッサは、前記ディスプレイ上にて、前記第1ファイルが前記第2ファイルまで移動させられた場合、前記ファイル形式の候補を表示する、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0018】
請求項8に係る発明は、前記プロセッサは、前記第1ファイルが前記第2ファイルに重ねられ、その後、前記第1ファイル及び前記第2ファイルが、前記ファイル形式の候補を示す情報に重ねられた場合、前記ファイル形式に関する処理を実行する、ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置である。
【0019】
請求項9に係る発明は、前記プロセッサは、前記第1ファイルの操作方向の先の位置に、前記ファイル形式の候補を表示する、ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の情報処理装置である。
【0020】
請求項10に係る発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、ディスプレイに表示されている、第1ファイル及び第2ファイルを含む複数のファイルが選択された場合、前記選択されたファイルの周辺に、前記複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルの属性の候補を表示し、前記属性が選択された場合、前記選択された属性に関する処理を前記統合ファイルに実行し、前記ディスプレイ上にて、前記第1ファイルが前記第2ファイルまで移動させられた場合、前記第2ファイルの周辺に、前記統合ファイルの属性であるファイル形式の候補を表示し、前記ファイル形式が選択された場合、前記第1ファイル及び前記第2ファイルに基づいて、前記選択されたファイル形式を有する前記統合ファイルを生成し、前記統合ファイルを表示し、表示された前記統合ファイルの周辺に、前記統合ファイルの属性である格納先の候補を表示し、前記格納先が選択された場合、選択された格納先に前記統合ファイルを格納する、情報処理装置である。
【0021】
請求項11に係る発明は、コンピュータが、ディスプレイに表示されている複数のファイルが選択された場合、前記選択されたファイルの周辺に、前記複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルのファイル形式の候補を表示し、前記ファイル形式が選択された場合、前記選択された前記ファイル形式を有する前記統合ファイルを生成する、ように動作させるためのプログラムである。
請求項12に係る発明は、コンピュータが、ディスプレイに表示されている、第1ファイル及び第2ファイルを含む複数のファイルが選択された場合、前記選択されたファイルの周辺に、前記複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルの属性の候補を表示し、前記属性が選択された場合、前記選択された属性に関する処理を前記統合ファイルに実行し、前記ディスプレイ上にて、前記第1ファイルが前記第2ファイルまで移動させられた場合、前記第2ファイルの周辺に、前記統合ファイルの属性であるファイル形式の候補を表示し、前記ファイル形式が選択された場合、前記第1ファイル及び前記第2ファイルに基づいて、前記選択されたファイル形式を有する前記統合ファイルを生成し、前記統合ファイルを表示し、表示された前記統合ファイルの周辺に、前記統合ファイルの属性である格納先の候補を表示し、前記格納先が選択された場合、選択された格納先に前記統合ファイルを格納する、ように動作させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0022】
請求項1,11に係る発明によれば、複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルのファイル形式に関する処理を実行する場合において、統合されるファイルのディスプレイ上での表示位置に関わらず、そのファイル形式の候補を予め定められた固定の位置に表示してユーザに属性を選択させる場合と比べて、そのファイル形式に関する処理を実行するためのユーザの作業数が減る。また、ファイル形式の候補を予め定められた固定の位置に表示してユーザにファイル形式を選択せる場合と比べて、ファイル形式に関する処理を実行するためのユーザの作業数が減る。
【0024】
請求項2に係る発明によれば、複数のファイルのそれぞれのファイル形式に応じた候補がユーザに提供される。
【0025】
請求項3に係る発明によれば、複数のファイルのそれぞれのファイル形式が異なる場合に選択され得るファイル形式の候補がユーザに提供される。
【0026】
請求項4に係る発明によれば、複数のファイルのそれぞれのファイル形式が同じ場合に選択され得るファイル形式の候補がユーザに提供される。
【0027】
請求項5に係る発明によれば、関連情報の付帯の有無に応じたファイル形式の候補がユーザに提供される。
【0028】
請求項6に係る発明によれば、複数のファイルのそれぞれに関連情報が付帯している場合に選択され得るファイル形式の候補がユーザに提供される。
【0031】
請求項7に係る発明によれば、ファイルを移動させる操作によって、ファイル形式の候補が表示される。
【0032】
請求項8に係る発明によれば、ファイルを重ねる操作によって、ファイル形式に関する処理が実行される。
【0033】
請求項9に係る発明によれば、操作方向の先以外の箇所にファイル形式の候補を表示する場合と比べて、ファイル形式の候補を選択するためのユーザの作業数が減る。
【0034】
請求項10,12に係る発明によれば、ファイル形式の候補及び格納先の候補を予め定められた固定の位置に表示してユーザにそれらの候補を選択せる場合と比べて、ファイル形式に関する処理及びファイルの格納を実行するためのユーザの作業数が減る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】ファイル形式の候補の説明文を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システムについて説明する。
図1には、本実施形態に係る情報処理システムの構成の一例が示されている。
【0037】
本実施形態に係る情報処理システムは、一例として、記憶装置10と端末装置12とを含む。
図1に示されている記憶装置10及び端末装置12の数は一例に過ぎず、複数の記憶装置10や複数の端末装置12が、情報処理システムに含まれてもよい。
【0038】
記憶装置10は、ファイルを記憶する装置である。記憶装置10は、例えば、ローカルストレージ、ネットワークストレージ、又は、オンラインストレージ等である。例えば、記憶装置10と端末装置12とが、ネットワーク等の通信経路Nに接続され、記憶装置10と端末装置12との間でファイルが送受信されてもよい。また、端末装置12に記憶装置10が含まれてもよい。
【0039】
ファイルは、例えば、文書ファイル(例えば、テキストファイル、リッチテキストファイル、PDF、xdwファイル等)、画像ファイル(例えば、ビットマップ形式の画像ファイル、ベクター形式の画像ファイル等)、動画ファイル(例えば、mpegファイル等)、音声ファイル(例えば、mp3ファイル等)、表計算ファイル、圧縮ファイル(例えば、zip形式のファイル等)、ソースファイル(例えば、html形式のファイル等)、実行ファイル(例えば、exeファイル等)、プログラムファイル、又は、システムファイル等である。もちろん、これら以外のファイル形式を有するデータやデータセット等が、本実施形態に係るファイルの概念の範疇に含まれてもよい。
【0040】
端末装置12は、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称する)、タブレットPC、スマートフォン、又は、携帯電話等である。端末装置12によって、ファイルが編集されたり管理されたりする。また、ファイルが端末装置12に記憶されてもよい。
【0041】
以下、
図2を参照して、端末装置12のハードウェアの構成について説明する。
図2には、端末装置12のハードウェアの構成の一例が示されている。
【0042】
端末装置12は、例えば、通信装置14と、UI16と、メモリ18と、プロセッサ20とを含む。
【0043】
通信装置14は、通信チップや通信回路等を有する通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から情報を受信する機能を有する。通信装置14は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。
【0044】
UI16はユーザインターフェースであり、ディスプレイ及び操作装置の中の少なくとも1つを含む。ディスプレイは、液晶ディスプレイ又はELディスプレイ等の表示装置である。操作装置は、キーボード、入力キー又は操作パネル等である。UI16は、ディスプレイと操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。
【0045】
メモリ18は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。メモリ18は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAM、DRAM又はROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数のメモリ18が端末装置12に含まれている。メモリ18にファイルが記憶されてもよい。
【0046】
プロセッサ20は、端末装置12の各部の動作を制御するように構成されている。プロセッサ20は、メモリを有してもよい。
【0047】
本実施形態では、プロセッサ20は、複数のファイルがUI16のディスプレイに表示されている場合において、ディスプレイに表示されている複数のファイルが選択された場合、その選択されたファイルの周辺に、その選択された複数のファイルの統合によって生成される統合ファイルの属性の候補を表示する。また、プロセッサ20は、属性の候補の中から属性が選択された場合、その選択された属性に関する処理を統合ファイルに実行する。ファイルの選択や属性の選択は、ユーザによって行われる。
【0048】
ファイルの周辺は、例えば、ファイルの画像(例えば、ファイルを表すアイコンや模式的な画像等)に重畳する位置、ファイルの画像から予め定められた距離だけ離れた位置(例えば、数ピクセル等のように少し離れた位置)、属性の候補の表示位置とファイルの画像との間に他の画像がない領域、ファイルの画像の表示位置を自動整理した場合における隣のファイルの画像との間の領域、又は、隣のファイルの画像に重畳する領域等である。
【0049】
ファイルの属性は、ファイル形式、ファイルの格納先、又は、それらの組み合わせである。
【0050】
ファイル形式は、例えば、文書ファイルの形式、画像ファイルの形式、音声ファイルの形式、表計算ファイルの形式、圧縮ファイルの形式、ソースファイルの形式、プログラムファイルの形式、又は、システムファイルの形式等である。例えば、文書ファイルの形式には、複数の種類のファイル形式(例えば、テキストファイルの形式、PDFの形式、xdwファイルの形式等)がある。他のファイル形式についても同様である。
【0051】
格納先は、ファイルが記憶される記憶領域や記憶装置である。格納先は、記憶装置10や端末装置12やその他の装置に存在する。格納先は、ファイルをグループ化することでファイルを管理や整理するためのフォルダやディレクトリ等であってもよいし、記憶装置そのものであってもよい。
【0052】
属性がファイル形式である場合、属性に関する処理は、ファイル形式の変換である。例えば、文書ファイルの形式の異なる文書ファイル1と文書ファイル2とが統合の対象となるファイルとしてユーザによって選択され、ファイル形式の候補の中からファイル形式がユーザによって選択されて、文書ファイル1と文書ファイル2とを統合する場合について説明する。この場合、プロセッサ20は、以下の変換処理1又は変換処理2を実行する。変換処理1は、文書ファイル1と文書ファイル2のそれぞれのファイル形式を、選択されたファイル形式に変換してから、文書ファイル1と文書ファイル2とを統合する処理である。変換処理2は、文書ファイル1と文書ファイル2とを統合してから、ファイル形式を選択されたファイル形式に変換する処理である。変換処理1,2のいずれの処理の実行も、統合ファイルに属性に関する処理(つまり、ファイル形式の変換)を統合ファイルに実行することに該当する。
【0053】
属性が格納先である場合、属性に関する処理は、統合ファイルを格納先に格納することである。格納とは、ファイルを格納先である記憶領域や記憶装置に記憶させることである。例えば、格納先の候補の中から格納先がユーザによって選択された場合、プロセッサ20は、その選択された格納先に統合ファイルを格納する。
【0054】
複数のファイルの統合は、例えば、統合対象の複数のファイルのそれぞれの独立性を維持せずに複数のファイルを1つのファイルにまとめること(つまり、統合対象の各ファイルの区別ができないように1つのファイルにまとめること)、又は、各ファイルの独立性を維持し各ファイルの区別が可能なように複数のファイルを1つのファイルにまとめることである。
【0055】
以下、
図3を参照して、本実施形態に係る処理について説明する。
図3は、本実施形態に係る処理の流れを示すフローチャートである。
【0056】
UI16のディスプレイには、複数のファイルの画像が表示されており、ユーザが、統合対象のファイルの画像を移動させる(S01)。例えば、ユーザは、統合対象のファイルの画像をドラッグする。以下では説明の便宜上、その移動させられるファイルを「第1ファイル」と称することとする。
【0057】
第1ファイルの移動先に別のファイルがある場合(S02,Yes)、プロセッサ20は、ディスプレイ上にて、統合ファイルのファイル形式の候補を当該別のファイルの画像の周辺に表示する(S03)。以下では説明の便宜上、別のファイルを「第2ファイル」と称することとする。例えば、ユーザが、第1ファイルの画像を第2ファイルの画像に重なる位置までドラッグした場合(例えば、第1ファイルの画像の全部又は一部を第2ファイルの画像上に重ねた場合)、そのドラッグ操作に用いられるマウスカーソルが第2ファイルの画像に重なった場合、又は、ディスプレイ上における第1ファイルの画像と第2ファイルの画像との間の距離が閾値以下になった場合、プロセッサ20は、第1ファイルの移動先に第2ファイルが存在するとして、ファイル形式の候補を第2ファイルの画像の周辺に表示する。この操作によって、第1ファイルと統合される第2ファイルが選択されることになる。第1ファイルの移動先に別のファイルがない場合(S02,No)、処理はステップS01に戻る。
【0058】
ステップS03にて、プロセッサ20は、ファイル形式の候補を表す画像(例えば、アイコンや模式的な画像等)、ファイル形式の候補を示す文字列、又は、それらの組み合わせをディスプレイに表示させる。プロセッサ20は、第1ファイル及び第2ファイルのファイル形式に応じて、ファイル形式の候補や表示順を変えてもよいし、第1ファイル及び第2ファイルのそれぞれのファイル属性を示すファイル属性情報の有無に応じて、ファイル形式の候補や表示順を変えてもよい。ファイル属性情報は、ファイルの関連情報の一例に相当する。ファイル属性は、例えば、ファイルの作成者、ファイルの種類、ファイル形式、ファイルを編集や表示するためのプログラムの名称、ファイルの格納場所、ファイルのサイズ(つまり容量)、ファイルの作成日時、ファイルの更新日時、及び、ファイルへのアクセス日時等である。これらの中の少なくとも1つが、ファイル属性に該当する。
【0059】
次に、ユーザは、ファイル形式の候補の中から目的のファイル形式を選択する(S04)。例えば、ユーザが、第1ファイルの画像を、ファイル形式の候補の中の目的のファイル形式を表す画像に対してドロップすると、その目的のファイル形式が選択される。別の例として、第1ファイルの画像と第2ファイルの画像とが1つの画像にまとめられ、ユーザは、その1つの画像を目的のファイル形式を表す画像に対してドロップしてもよい。
【0060】
目的のファイル形式が選択されると、プロセッサ20は、第1ファイルと第2ファイルのそれぞれのファイル形式を目的のファイル形式に変換し(S05)、第1ファイルと第2ファイルとを統合する(S06)。これにより、目的のファイル形式を有する統合ファイルが生成される。ステップS05,S06の処理は、上述した変換処理1であってもよいし、変換処理2であってもよい。なお、ユーザは、第1ファイルの画像を第2ファイルの画像に対してドロップした後に、目的のファイル形式を選択してもよい。
【0061】
統合ファイルが生成された後、その統合ファイルの画像が、第2ファイルの画像の表示位置、又は、その周辺に表示される。なお、第1ファイルと第2ファイルとが統合されて統合ファイルが生成された場合、第1ファイルと第2ファイルは、削除されてもよいし、削除されずそのまま残存してもよい。
【0062】
次に、プロセッサ20は、ディスプレイ上にて、統合ファイルの格納先の候補を統合ファイルの画像の周辺に表示する(S07)。プロセッサ20は、格納先の候補を表す画像(例えば、フォルダを表すアイコンや模式的な画像等)、格納先の候補を示す文字列、又は、それらの組み合わせをディスプレイに表示させる。
【0063】
ユーザが、格納先の候補の中から目的の格納先を選択すると(S08)、プロセッサ20は、統合ファイルをその目的の格納先に格納する(S09)。例えば、ユーザは、目的の格納先を表すアイコンをマウス等によって選択してもよいし、統合ファイルを目的の格納先を表すアイコンに向けてドラッグアンドドロップすることで目的の格納先を選択してもよい。なお、プロセッサ20は、格納先の名称や利用頻度等に応じて、格納先の候補や表示順を変えてもよい。
【0064】
以下、具体例を挙げて本実施形態に係る処理について説明する。
【0065】
以下では一例として、フォルダAに格納されている文書ファイルAとフォルダBに格納されている文書ファイルBとを統合する場合について説明する。文書ファイルA,Bは、それぞれ別々のフォルダに格納されているが、もちろん、統合対象の複数の文書ファイル(例えば文書ファイルA,B)は、同じフォルダに格納されていてもよい。また、文書ファイルA,Bは、同じ文書ファイルの形式(例えばxdw形式)を有するものとする。もちろん、文書ファイルA,Bは、異なる文書ファイルの形式を有してもよい。
【0066】
図4から
図8には、UI16のディスプレイの画面22が示されている。画面22には、文書ファイルAの画像24A(例えばアイコン)と文書ファイルBの画像24B(例えばアイコン)が表示されている。また、文書ファイル等を操作するために用いられるカーソル26(例えばマウスカーソル)が表示されている。なお、ファイル管理ソフトウェア等によって文書ファイルが管理されている場合において、そのファイル管理ソフトウェアが起動させられた場合、そのファイル管理ソフトウェア用の画面が表示され、その画面上にて文書ファイルA,Bに対する操作等が行われる。
【0067】
例えば、
図4に示すように、ユーザが、カーソル26を操作して文書ファイルAの画像24Aを指定し(例えばマウスでクリックし)、
図5に示すように、画像24Aを文書ファイルBの画像24Bまで移動させると、プロセッサ20は、統合ファイルのファイル形式の候補群28を、文書ファイルBの画像24Bの周辺に表示する。
【0068】
例えば、ユーザが、文書ファイルAの画像24Aを文書ファイルBの画像24Bに重なる位置までドラッグした場合、プロセッサ20は、ファイル形式の候補群28を表示する。
図5に示す例では、画像24A,24Bは互いに部分的に重なっており、その重なっている部分の大きさや割合が閾値以上になった場合に、プロセッサ20は、候補群28を表示する。プロセッサ20は、画像24B上で画像24Aをドロップした場合に候補群28を表示してもよいし、画像24B上で画像24Aをドロップしなくても候補群28を表示してもよい。
【0069】
別の例として、プロセッサ20は、カーソル26が画像24Bに重なった場合、又は、画像24Aと画像24Bとの間の距離が閾値以下になった場合、候補群28を表示してもよい。
【0070】
図5に示す例では、画像24Bに重ならない位置に、候補群28が表示されている。例えば、画像24Bから予め定められた距離だけ離れた位置(例えば、数ピクセル離れた位置)に、候補群28が表示されている。
【0071】
候補群28は、統合ファイルのファイル形式の複数の候補を含み、各候補を表す画像(例えばアイコン等)が、画像24Bの周辺に表示されている。
【0072】
例えば、ファイル形式の候補群28は、ファイル形式α、ファイル形式β、ファイル形式γ、及び、ファイル形式δを含む。画像28αは、ファイル形式αを表す画像である。画像28βは、ファイル形式βを表す画像である。画像28γは、ファイル形式γを表す画像である。画像28δは、ファイル形式δを表す画像である。例えば、画像28α、画像28β、画像28γ及び画像28δが、並んで表示される。
【0073】
候補群28に含まれるファイル形式の各候補は、統合対象の文書ファイルA,Bのそれぞれのファイル形式から変換が可能なファイル形式である。例えば、文書ファイルA,Bのそれぞれのファイル形式と互換性のあるファイル形式が、統合ファイルのファイル形式の候補として候補群28に含まれる。文書ファイルA,Bのそれぞれのファイル形式と同じ又は異なる文書ファイルの形式や、画像ファイルの形式等が、候補群28に含まれる。
【0074】
次に、ユーザは、候補群28の中から目的のファイル形式を選択する。例えば
図6に示すように、ユーザは、カーソル26を操作し、カーソル26によって目的のファイル形式を表す画像を指定することで目的のファイル形式を選択する。例えば、ユーザは、画像24Aを画像24B上でドロップした後、カーソル26によって目的のファイル形式を表す画像を指定する。
図6に示す例では、画像28αがカーソル26によって指定されており(例えばクリックされており)、これにより、ファイル形式αが選択される。
【0075】
別の例として、
図7に示すように、画像24A,24Bが1つの画像としてまとまり(例えば、画像24A,24Bが合体し)、ユーザは、その1つの画像をカーソル26によって、目的のファイル形式を表す画像まで移動させることで、その目的のファイル形式を選択してもよい。例えば、その1つの画像の中心位置又は先端を目的のファイル形式を表す画像まで移動させ(例えば、中心位置又は先端を、ファイル形式を表す画像上に重ね)、その1つの画像を、目的のファイル形式を表す画像上でドロップすると、又は、その1つの画像をドロップせずに、その目的のファイル形式が選択される。ユーザが画像24Aを画像24B上でドロップせずに、画像24Aが画像24Bに重ねられた場合に、画像24A,24Bが1つの画像にまとめられて、その1つの画像がユーザによって移動させられてもよいし、ユーザが画像24Aを画像24B上でドロップした場合に、画像24A,24Bが1つの画像にまとめられて、その1つの画像がユーザによって移動させられてもよい。
【0076】
更に別の例として、ユーザは、文書ファイルAを表す画像24Aを目的のファイル形式を表す画像まで移動させることで、その目的のファイル形式を選択してもよい。例えば、画像24Aの中心位置又は先端を目的のファイル形式を表す画像まで移動させると、その目的のファイル形式が選択される。例えば、ユーザが画像24Aを画像24B上でドロップせずに、画像24Aを画像24Bに重ね、その後、画像24Aを目的のファイル形式を表す画像まで移動させることで、その目的のファイル形式を選択する。画像24が目的のファイル形式を表す画像上でドロップされた場合に、その目的のファイル形式が選択されてもよい。
【0077】
つまり、文書ファイルAの画像24Aを文書ファイルBの画像24Bまでドラッグした後、画像24Aを画像24B上でドロップせずに、続けて、目的のファイル形式を有する画像上に画像24Aをドラッグした場合に、目的のファイル形式が選択されてもよいし、画像24Aを画像24B上でドロップした後、目的のファイル形式が選択されてもよいし、画像24A,24Bをまとめて、目的のファイル形式を表す画像上にドラッグアンドドロップした場合に、その目的のファイル形式が選択されてもよい。
【0078】
目的のファイル形式がユーザによって選択されると、プロセッサ20は、文書ファイルA,Bを統合することで、その目的のファイル形式を有する統合ファイルを生成する。例えば、ファイル形式αが選択された場合、プロセッサ20は、文書ファイルA,Bを統合することで、ファイル形式αを有する統合ファイルを生成する。以下では、文書ファイルA,Bを統合することで生成された統合ファイルを、「統合ファイルAB」と称することとする。
【0079】
プロセッサ20は、上述した変換処理1又は変換処理2を実行することで、ファイル形式αを有する統合ファイルABを生成する。
【0080】
変換処理1によれば、プロセッサ20は、文書ファイルAと文書ファイルBのそれぞれのファイル形式をファイル形式αに変換し、その後、文書ファイルAと文書ファイルBとを統合することで統合ファイルABを生成する。
【0081】
変換処理2によれば、プロセッサ20は、文書ファイルAと文書ファイルBとを統合することで1つの文書ファイルを生成し、その1つの文書ファイルのファイル形式をファイル形式αに変換することで、統合ファイルABを生成する。
【0082】
例えば、文書ファイルA,Bがxdw形式を有する文書ファイルであり、目的のファイル形式αがPDF形式である場合、上記の変換処理によって、PDF形式を有するファイルである統合ファイルABが生成される。
【0083】
なお、ファイル形式を変換する必要がない場合、プロセッサ20は、ファイル形式を変換せずに、文書ファイルAと文書ファイルBとを統合する。例えば、文書ファイルA,Bが同じファイル形式αを有し、目的のファイル形式がファイル形式αである場合、文書ファイルA,B共にファイル形式を変換する必要がないため、プロセッサ20は、ファイル形式を変換する処理を実行せずに、文書ファイルAと文書ファイルBとを統合することで統合ファイルABを生成する。
【0084】
一方の文書ファイル(例えば文書ファイルA)のみ、ファイル形式を変換する必要がある場合、プロセッサ20は、文書ファイルAのファイル形式を目的のファイル形式αに変換して、文書ファイルAと文書ファイルBとを統合する。例えば、文書ファイルAがファイル形式βを有する文書ファイルであり、文書ファイルBがファイル形式αを有する文書ファイルであり、目的のファイル形式がファイル形式αである場合、文書ファイルAのファイル形式βがファイル形式αに変換されて、ファイル形式がファイル形式αに変換された後の文書ファイルAと文書ファイルBとが統合される。
【0085】
図8には、統合ファイルABを表す画像24AB(例えばアイコン)が示されている。統合ファイルABが生成された後、プロセッサ20は、統合ファイルの格納先の候補群30を、統合ファイルABの画像24ABの周辺に表示する。
【0086】
候補群30は、統合ファイルの格納先の複数の候補を含み、各候補を表す画像(例えばアイコン等)が、画像24ABの周辺に表示されている。
【0087】
例えば、格納先の候補群30は、格納先W、格納先X、格納先Y、及び、格納先Zを含む。画像30Wは、格納先Wを表す画像である。画像30Xは、格納先Xを表す画像である。画像30Yは、格納先Yを表す画像である。画像30Zは、格納先Zを表す画像である。例えば、画像30W、画像30X、画像30Y及び画像30Zが、並んで表示される。
【0088】
次に、ユーザは、候補群30の中から目的の格納先を選択する。例えば、ユーザは、カーソル26を操作し、カーソル26によって目的の格納先を表す画像を指定することで(例えばクリックすることで)、目的の格納先を選択する。
【0089】
別の例として、ユーザは、画像24ABを、目的の格納先を表す画像まで移動させることで、目的の格納先を選択してもよい。例えば、ユーザは、画像24ABを、目的の格納先を表す画像までドラッグし、その画像上でドロップすることで、その目的の格納先を選択してもよい。
【0090】
目的の格納先がユーザによって選択されると、プロセッサ20は、統合ファイルABを、その選択された格納先に格納する。
【0091】
なお、統合ファイルABのファイル名は、最初に選択された文書ファイルAのファイル名であってもよいし、最後に選択された文書ファイルBのファイル名であってもよいし、文書ファイルA,Bのファイル名とは異なる、自動的に決定されたファイル名であってもよいし、ユーザによって新たに付与されたファイル名で合ってもよい。
【0092】
ファイル形式の候補の説明文や格納先の候補の説明文が表示されてもよい。
【0093】
図9には、ファイル形式の候補の説明文の一例が示されている。例えば、ユーザが、カーソル26によって、ファイル形式の候補を表す画像を指定すると、プロセッサ20は、その指定されたファイル形式の候補の説明文を表示する。
図9に示す例では、ファイル形式αがユーザによって指定されているため、そのファイル形式αの説明文が表示される。例えば、ファイル形式αは、ファイル形式を変換することなく、統合対象の複数のファイルを1つのファイルにまとめることができるファイル形式であり、その旨を説明する文章が表示される。他のファイル形式についても同様である。また、格納先の候補についても同様である。
【0094】
図4から
図8に示す例では、ファイル形式の候補群28が格納先の候補群30よりも先に表示され、ファイル形式が選択されて統合ファイルが生成された後に、格納先の候補群30が表示される。
【0095】
これとは別の例として、格納先の候補群30がファイル形式の候補群28よりも先に表示され(例えば、統合対象の複数のファイル(例えば文書ファイルA,B)が選択された後に、格納先の候補群30が表示され)、格納先の候補が選択された後に、ファイル形式の候補群28が表示され、ファイル形式が選択された場合、その選択されたファイル形式を有する統合ファイルが生成され、その統合ファイルが、その選択された格納先に格納されてもよい。
【0096】
更に別の例として、統合対象の複数のファイルが選択された後に、ファイル形式の候補群28からファイル形式が選択され、格納先の候補群30から格納先が選択された場合、その選択されたファイル形式を有する統合ファイルが生成され、その統合ファイルが、その選択された格納先に格納されてもよい。
【0097】
なお、複数のファイルを統合して統合ファイルを生成する処理が実行され、その統合ファイルを格納する処理が実行されなくてもよい。例えば
図8に示す例において、統合ファイルが生成された後、格納先の候補群30が表示されなくてもよい。
(ファイル形式の具体例)
【0098】
以下、ファイル形式の具体例について説明する。ここで説明する具体例は一例に過ぎず、本実施形態に係る処理は、ここで説明する具体例以外のファイル形式にも適用可能である。
【0099】
具体例1に係るファイル形式は、複数のファイルのそれぞれの独立性を維持せずに複数のファイルを1つのファイルにまとめる形式である。例えば、文書ファイルAと文書ファイルBとが統合されると、完全に1つの文書ファイル(つまり統合ファイルAB)になる。統合ファイルABでは、文書ファイルA,Bの区別がなくなり、文書ファイルA,Bの一方のファイル属性情報が失われる。例えば、文書ファイルAの画像を文書ファイルBの画像に重ねて文書ファイルA,Bを統合する場合、文書ファイルBのファイル属性情報が失われ、文書ファイルAのファイル属性情報が統合ファイルABのファイル属性情報として統合ファイルABに付帯される。もちろん、文書ファイルAのファイル属性情報が失われて、文書ファイルBのファイル属性情報が統合ファイルABのファイル属性情報として統合ファイルABに付帯されてもよい。なお、文書ファイルAのファイル属性情報と文書ファイルBのファイル属性情報を含む新たなファイル属性情報が、統合ファイルABに付帯されてもよい。また、統合ファイルABのファイル属性情報に、統合の日時や、統合された文書ファイルA,Bの識別情報等が含まれてもよい。
【0100】
具体例1の上記の例において、文書ファイルBのファイル属性情報が失われる場合、その旨を示す警告が表示されてもよい。
図10には、その警告32の表示例が示されている。例えば、最初に選択したファイルのファイル属性だけが残り、他のファイルのファイル属性は破棄される旨のメッセージが、警告32として表示される。例えば、「はい」ボタンがユーザによって押されると、文書ファイルA,Bが1つの文書ファイルに統合され、文書ファイルAのファイル属性情報が、統合ファイルABのファイル属性情報として統合ファイルABに付帯される。「いいえ」ボタンがユーザによって押されると、ファイルの統合は実行されない。
【0101】
具体例2に係るファイル形式は、同じファイル形式を有する複数のファイルのそれぞれの独立性を維持しつつ複数のファイルを1つのファイルにまとめる形式である。例えば、文書ファイルA,B,Cが統合されて1つの統合ファイルABCが生成された場合、その統合ファイルABCの中に文書ファイルA,B,Cが独立して含まれ、文書ファイルA,B,Cを個別的に表示や編集等を行うことができる。統合後であっても文書ファイルA,B,Cは区別され、文書ファイルA,B,Cのそれぞれのファイル属性情報は失われない。
【0102】
図11に、具体例2の統合ファイルABCを管理するための画面34が示されている。画面34には、文書ファイルA,B,Cが独立して表示され、文書ファイルA,B,Cを別々に選択して編集や表示等を行うことができる。文書ファイルA,B,Cのそれぞれのファイル属性情報は維持される。
【0103】
具体例3に係るファイル形式は、統合対象の各ファイルのファイル形式に関わらず、統合対象の複数のファイルのそれぞれの独立性を維持しつつ複数のファイルを1つのファイルにまとめる形式である。例えば、文書ファイルA、画像ファイルB及び表計算ファイルCが統合されて1つの統合ファイルABCが生成された場合、その統合ファイルABCの中に文書ファイルA、画像ファイルB及び表計算ファイルCが独立して含まれ、文書ファイルA、画像ファイルB及び表計算ファイルCを個別的に表示や編集等を行うことができる。統合後であっても、文書ファイルA、画像ファイルB及び表計算ファイルCは区別され、文書ファイルA、画像ファイルB及び表計算ファイルCのそれぞれのファイル属性情報は失われない。
【0104】
図12に、具体例3の統合ファイルABCを管理するための画面36が示されている。画面36には、文書ファイルA、画像ファイルB及び表計算ファイルCが独立して表示され、文書ファイルA、画像ファイルB及び表計算ファイルCを別々に選択して編集や表示等を行うことができる。文書ファイルA、画像ファイルB及び表計算ファイルCのそれぞれのファイル属性情報は維持される。
【0105】
(変形例1)
以下、変形例1について説明する。
【0106】
変形例1では、プロセッサ20は、統合対象の複数のファイルのそれぞれのファイル形式に応じて、統合ファイルのファイル形式の候補を変える。
【0107】
例えば、統合対象の複数のファイルのそれぞれのファイル形式が異なる場合、プロセッサ20は、当該複数のファイルのそれぞれのファイル形式を維持しつつ当該複数のファイルをまとめるファイル形式を示す情報を、統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報としてディスプレイに表示させる。
【0108】
具体例を挙げて説明すると、文書ファイルAと表計算ファイルBとを統合する場合、プロセッサ20は、上述した具体例3のファイル形式を、統合ファイルのファイル形式の候補として表示する。つまり、プロセッサ20は、文書ファイルAと表計算ファイルBのそれぞれのファイル形式を変換せずに文書ファイルAと表計算ファイルBを統合ファイルとしてまとめることができるファイル形式を、統合ファイルのファイル形式の候補として表示する。
【0109】
また、プロセッサ20は、統合ファイルのファイル形式の候補の表示順を変えてもよい。例えば、プロセッサ20は、優先順位に従って各候補を表示する。
図13に、その表示例が示されている。例えば、候補群28に含まれる各ファイル形式の候補は、優先順位に従って並んで表示されている。例えば、各ファイル形式の候補は横方向に一列に並んで表示されており、左側に配置されている候補ほど優先度の高い候補である。画像28βが表すファイル形式βは、上述した具体例3のファイル形式である。文書ファイルAと表計算ファイルBとを統合する場合、
図13に示すように、プロセッサ20は、ファイル形式βを表す画像28βを、最も優先順位の高い候補の画像として、その列の最も左側の位置に表示する。
図5に示す例と比較すると、各候補の表示順が変更されている。このように、プロセッサ20は、統合対象の複数のファイルのファイル形式に応じて、ファイル形式の候補の推奨順を変えて、具体例3のファイル形式を優先的に表示する。なお、プロセッサ20は、優先される候補の説明文を表示してもよい。例えば、プロセッサ20は、
図9に示す説明文を表示する。
【0110】
統合対象の複数のファイルのそれぞれのファイル形式が同じ場合、プロセッサ20は、当該複数のファイルを1つのファイルにまとめるファイル形式を示す情報を、統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報としてディスプレイに表示させる。例えば、プロセッサ20は、上述した具体例1又は具体例2のファイル形式を、統合ファイルのファイル形式の候補として表示する。つまり、プロセッサ20は、各ファイルの独立性を維持しないファイル形式を統合ファイルの候補を表示してもよいし、各ファイルの独立性を維持するファイル形式を統合ファイルの候補として表示してもよい。また、プロセッサ20は、具体例1又は具体例2のファイル形式を優先度が最も高い候補として表示してもよい。例えば、プロセッサ20は、具体例1又は具体例2のファイル形式の画像を、候補群28の中で最も左側の位置に表示する。例えば、文書ファイルA,Bを統合する場合、プロセッサ20は、具体例1又は具体例2のファイル形式を、統合ファイルのファイル形式の候補として優先的に表示する。
【0111】
プロセッサ20は、統合対象の複数のファイルのそれぞれにファイル属性情報が付帯しているか否かにおじて、統合ファイルのファイル形式を変えてもよい。
【0112】
例えば、統合対象の複数のファイルのそれぞれにファイル属性情報が付帯している場合、プロセッサ20は、ファイルのファイル属性情報が他のファイルのファイル属性情報によって上書きされないファイル形式を示す情報を、統合ファイルのファイル形式の候補を示す情報としてディスプレイに表示させる。例えば、統合対象の文書ファイルA,Bのそれぞれにファイル属性情報が付帯されている場合、プロセッサ20は、上述した具体例2又は具体例3のファイル形式を統合ファイルのファイル形式の候補として表示する。また、プロセッサ20は、具体例2又は具体例3のファイル形式を優先度が最も高い候補として表示してもよい。例えば、プロセッサ20は、具体例2又は具体例3のファイル形式の画像を、候補群28の中で最も左側の位置に表示する。例えば、文書ファイルA,Bを統合する場合、プロセッサ20は、具体例2又は具体例3のファイル形式を、統合ファイルのファイル形式の候補として優先的に表示する。
【0113】
別の例として、プロセッサ20は、統合ファイルのファイル形式の利用の履歴を管理し、利用頻度の高い順に(例えば、利用回数が多い順に)、統合ファイルのファイル形式の候補を並べて表示してもよい。
図5に示す例で説明すると、ファイル形式αの利用頻度が最も高く、ファイル形式δの利用頻度が最も低く、各ファイル形式の利用頻度の順で、ファイル形式α、ファイル形式β、ファイル形式γ、及び、ファイル形式δが、並んで表示されている。
【0114】
プロセッサ20は、利用頻度(例えば利用回数)が閾値以上のファイル形式を、統合ファイルのファイル形式の候補として表示してもよい。
【0115】
また、ユーザが、統合ファイルの各ファイル形式の候補の表示順を手動で変えることができてもよいし、各ファイル形式の候補の表示及び非表示を手動で切り替えることができてもよい。
【0116】
(変形例2)
以下、変形例2について説明する。
【0117】
変形例2では、プロセッサ20は、統合対象のファイルの名称に応じて、統合ファイルの格納先の候補を変える。例えば、プロセッサ20は、統合対象のファイルの名称と同一又は類似する名称を有するファイルが格納されている格納先を、統合ファイルの格納先の候補として表示する。具体例を挙げて説明すると、統合対象の文書ファイルAの名称に文字列「請求書」が含まれている場合、プロセッサ20は、文字列「請求書」を含む名称を有するファイルが格納されている格納先を、文書ファイルAと他のファイルとを統合することで生成される統合ファイルの格納先の候補として表示する。プロセッサ20は、文字列「請求書」を含む名称を有する格納先(例えばフォルダ)を、統合ファイルの格納先の候補として表示してもよい。
【0118】
また、プロセッサ20は、統合ファイルの格納先の候補の表示順を変えてもよい。例えば、プロセッサ20は、優先順位に従って各候補を表示する。
図14に、その表示例が示されている。例えば、候補群30に含まれる各格納先の候補は、優先順位に従って並んで表示されている。例えば、各格納先の候補は横方向に一列に並んで表示されており、左側に配置されている候補ほど優先度の高い候補である。画像30Xが表す格納先Xは、統合対象のファイルの名称に似た名称を有するファイルが格納されている格納先である。このように、プロセッサ20は、格納先Xを表す画像30Xを、最も優先順位の高い候補の画像として、その列の最も左側の位置に表示する。
図8に示す例と比較すると、各候補の表示順が変更されている。このようにして、プロセッサ20は、統合対象のファイルの名称に応じて、格納先の候補の推奨順を変えて各候補を表示する。プロセッサ20は、統合対象のファイルの名称と同一又は類似する名称を有するファイルが、予め定められた数以上、格納されている格納先を、優先的に表示してもよい。
【0119】
別の例として、プロセッサ20は、統合対象のファイルが格納されている格納先を、統合ファイルの格納先の候補として表示してもよい。また、プロセッサ20は、そのような格納先の候補を優先的に表示してもよい。
【0120】
更に別の例として、プロセッサ20は、格納先の利用の履歴を管理し、利用頻度の高い順に(例えば、利用回数が多い順に)、統合ファイルの格納先の候補を並べて表示してもよい。
図8に示す例で説明すると、格納先Wの利用頻度が最も高く、格納先Zの利用頻度が最も低く、各格納先の利用頻度の順で、格納先W、格納先X、格納先Y及び格納先Zが、並んで表示されている。
【0121】
プロセッサ20は、利用頻度(例えば利用回数)が閾値以上の格納先を、統合ファイルの格納先の候補として表示してもよい。
【0122】
プロセッサ20は、統合ファイルが格納される新しい格納先を作成し、その候補先を候補として表示してもよい。また、ユーザが新しい格納先の作成を指示した場合、プロセッサ20は、新たな格納先を作成し、統合ファイルをその新しい格納先に格納してもよい。
【0123】
また、プロセッサ20は、各格納先の候補の説明文を表示してもよい。
図15には、その表示例が示されている。例えば、格納先Wは、統合対象の文書ファイルBが格納されている格納先である。格納先Xは、統合対象の文書ファイルの名称と似たファイルが多く格納されている格納先(例えば、閾値以上の数のファイルが格納されている格納先)である。格納先Yは、より利用している格納先(例えば利用頻度が閾値以上の格納先)である。例えば、ユーザが格納先の候補を表す画像を指定すると、プロセッサ20は、その指定された候補の説明文を表示する。
【0124】
また、格納先の候補が階層構造を有している場合において、ユーザがその格納先の候補を指定すると、プロセッサ20は、その階層構造を表示してもよい。例えば、
図16に示すように、格納先の一例であるユーザフォルダUに、別のフォルダU1,U2が含まれている。ユーザフォルダUを表す画像30U(例えばアイコン)が、統合ファイルの格納先の候補を表す画像として表示され、ユーザが、画像30Uを指定すると、プロセッサ20は、ユーザフォルダUに含まれるフォルダUI,U2のそれぞれを表す画像を表示する。例えば、ユーザがフォルダU1を指定すると、プロセッサ20は、統合ファイルをフォルダU1に格納する。
【0125】
(属性の候補の表示タイミングの変形例)
以下、
図17を参照して、ファイル形式の候補及び格納先の候補が表示されるタイミングの変形例について説明する。例えば、画面22上でファイルAの画像24Aがユーザによって移動させられて、ファイルAの画像24AとファイルBの画像24Bとの間の距離Lが、閾値以下になった場合、プロセッサ20は、候補群28を表示する。距離Lは、例えば、画像24Aと画像24Bとの間の最短距離(例えば、画像24Aにおいて画像24Bに最も近い端部と、画像24Bにおいて画像24Aに最も近い端部との間の距離)であってもよいし、画像24A内の基準位置(例えば中心)と画像24B内の基準位置(例えば中心)との間の距離であってもよい。なお、格納先の候補群30が、候補群28より先に表示されてもよい。
【0126】
(ファイルの周辺の例)
以下、ファイル形式の候補及び格納先の候補が表示される、ファイルの周辺の例について説明する。
【0127】
図18には、その一例が示されている。
図5に示す例では、候補群28は、ファイルBの画像24Bに重ならないで表示されている。これに対して
図18に示す例では、候補群28は、ファイルBの画像24B上に重畳して表示されている。このように、統合されるファイルの画像に重畳させて候補群を表示してもよい。格納先の候補群30も同様に、ファイルの画像に重畳して表示されてもよい。
【0128】
図19には、別の例が示されている。
図19に示す例では、ファイルAの画像24AがファイルBの画像24Bに重ねられて、ファイルA,Bが統合される。また、画面22上において、ファイルBの画像24Bの隣にファイルCの画像24Cが表示されている。この状況において、プロセッサ20は、ファイルBの画像24BとファイルCの画像24Cとの間の領域38A内に、ファイル形式の候補群28を表示する。領域38Aは、画像24B,24Cに重ならない領域である。領域38A内にて縦方向又は横方向に並べて各ファイル形式の候補が表示される。
【0129】
更に別の例として、ファイルCの画像24Cにおいて、ファイルBの画像24Bに対向する領域38B内に、ファイル形式の候補群28が表示されてもよい。領域38Bの一部又は全部が、画像24Cに重畳している。
【0130】
なお、画像24Bの隣の画像24Cを跨いで、画像24Cにおいて画像24Bの反対側の領域38Cには、候補群28は表示されない。
【0131】
図20には、更に別の表示例が示されている。
図20に示す例では、ファイルAが操作されてファイルBと統合される。例えば、ユーザは、矢印40Aが指し示すように、ファイルAの画像24Aを画面22上で移動させて、ファイルBの画像24Bに重ねる。具体的には、ユーザは、画像24Aを画像24Bまでドラッグする。この場合、プロセッサ20は、その操作方向(つまり、画像24Aの移動方向(例えば矢印40Aが指し示す方向))の先の位置(例えば、領域42A)に、ファイル形式の候補群28を表示する。領域42Aは、ファイルBの画像24Bを間にしてファイルAの画像24Aとは反対側の領域である。領域42Aは、画像24Bに重ならない領域であってもよいし、領域42Aの一部又は全部が、画像24Bに重なっていてもよい。領域42Aに候補群28を表示することで、ユーザは、画像24Aを画像24Bまで移動させた後、その移動方向(つまり操作方向)を変えずに、候補群28の中から目的の候補を選択することができる。例えば、マウスのドラッグ操作の方向を変えずに、目的の候補を選択することができる。仮に、画像24Aと画像24Bとの間の領域42Bに候補群28が表示されると、ユーザは、画像24Aを画像24Bまで移動させた後、その移動方向とは逆の方向に操作方向を変えて候補を選択する必要がある。例えば、マウスのドラッグ操作の方向を反転させて、目的の候補を選択する必要がある。領域42Aに候補群28を表示すれば、操作方向を反転させずに、目的の候補を選択することができる。
【0132】
なお、プロセッサ20は、統合対象のファイルのファイル形式に対応しておらず、そのファイル形式から変換することができないファイル形式の候補を、領域42Bに表示してもよい。
【0133】
プロセッサ20は、候補群28の中で、統合対象のファイルのファイル形式に対応していないファイル形式の候補と、統合対象のファイルのファイル形式に対応しているファイル形式の候補とを区別して表示してもよい。例えば、プロセッサ20は、統合対象のファイルのファイル形式に対応していないファイル形式の候補を表す画像をグレーアウトで表示してもよいし、その画像を縮小して表示してもよいし、使用できないマーク(例えばバツ印等)を表示してもよい。また、プロセッサ20は、そのファイル形式を使用することができない理由を表示してもよい。具体例を挙げて説明すると、統合対象のファイルとして実行ファイル(例えばexeファイル)が選択された場合、プロセッサ20は、その実行ファイルとの間で変換が不可能なファイル形式の候補(例えばPDF等)を、グレーアウト等で表示する。
【0134】
(3つ以上のファイルを統合する場合の処理)
以下、
図21及び
図22を参照して、3つ以上のファイルを統合する場合の処理について説明する。
図21及び
図22には、画面22が示されている。
【0135】
3つ以上のファイルを統合する場合も、2つのファイルを統合する場合と同じ処理によって、3つ以上のファイルが統合される。以下では3つのファイルを統合する場合について説明するが、4つ以上のファイルを統合する場合も、同様の処理が実行される。
【0136】
例えば
図22に示すように、ファイルAの画像24AがファイルBの画像24Bに重ねられると、ファイル形式の候補群28が画像24Bの周辺に表示される。候補群28の中からファイル形式の候補が選択されずに、続けて、
図23に示すように、画像24A,24Bが、ファイルCの画像24Cに重ねられると、画像24Cの周辺に候補群28が表示される。つまり、ファイルA,Bを統合する前に、統合対象のファイルCが選択されると、画像24Cの周辺に候補群28が表示される。その候補群28の中から目的のファイル形式がユーザによって選択されると、ファイルA,B,Cに基づいて、その目的のファイル形式を有する統合ファイルが生成される。上述した各実施例と同様に、ファイルA,B,Cのファイル形式に応じて、候補群28に含まれる候補が変更されてもよいし、優先的に表示される候補が変更されてもよい。また、統合ファイルが生成された後、格納先の候補群30が表示される。この場合も、ファイルA,B,Cの名称に応じて、候補群30に含まれる候補が変更されてもよいし、優先的に表示される候補が変更されてもよい。
【0137】
別の例として、ファイルA,Bを統合して統合ファイルABが生成された後、その統合ファイルABとファイルCとが統合されてもよい。例えば、統合ファイルABの画像がファイルCの画像24Cに重ねられると、候補群28が画像24Cの周辺に表示される。格納先の候補群30についても同様である。
【0138】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0139】
10 記憶装置、12 端末装置、20 プロセッサ。