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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】車載制御システム
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/023 20060101AFI20241119BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20241119BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20241119BHJP
   H04L 41/00 20220101ALI20241119BHJP
【FI】
B60R16/023 P
B60R16/02 650A
H04L12/28 100A
H04L41/00
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021015747
(22)【出願日】2021-02-03
(65)【公開番号】P2022118918
(43)【公開日】2022-08-16
【審査請求日】2023-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽田 宜春
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-291692(JP,A)
【文献】特開平08-182055(JP,A)
【文献】特開平05-003483(JP,A)
【文献】特開2014-118072(JP,A)
【文献】特開2006-333007(JP,A)
【文献】特開2019-137101(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0136916(US,A1)
【文献】特開2009-213092(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/023
B60R 16/02
H04L 12/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1制御装置と、第2制御装置と、第3制御装置と、
前記第1制御装置の故障が検出されたときに点灯する故障インジケータと、
前記第1制御装置と、前記第2制御装置と、前記第3制御装置と、が少なくとも接続された車載通信ネットワークと、を備える車載制御システムであって、
前記車載通信ネットワークと異なる通信線であって前記第1制御装置と、前記第3制御装置と、が少なくとも接続された通信線を備え、
前記第2制御装置は、前記車載通信ネットワークにおいて前記第1制御装置の通信エラーの発生を検出した場合には、前記第1制御装置の故障状況に関する情報を前記第3制御装置から取得して、前記第1制御装置が正常に動作していると判定したときに、前記故障インジケータを消灯させ、前記第1制御装置が正常に動作していないと判定したときには、前記故障インジケータを点灯させる車載制御システム。
【請求項2】
前記第2制御装置は、前記車載通信ネットワークにおいて前記第1制御装置の通信エラーの発生を検出したときに前記故障インジケータを点灯させず、前記第1制御装置の故障状況に関する情報を前記第3制御装置から取得して、前記第1制御装置が故障していると判定したときに、前記故障インジケータを点灯させる請求項1に記載の車載制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、エンジン制御ECU(Electronic Control Unit)とインパネ制御ECUとの間のCAN(Controller Area Network)バス上に断線の前兆の異常が生じていることを判定した場合には、ディスプレイに異常情報を表示させてドライバーに警告を行なうことが記載されている。
【0003】
従来、制御装置が接続されている通信線に通信エラーが発生した場合、制御装置が故障しているのか、通信線のみの故障なのか、が不明であるため、この制御装置と通信していた他の制御装置がフェールセーフとして故障インジケータを点灯させていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-213092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような制御では、制御装置が車両を正常に制御するように動作していても、ユーザは重大な故障が発生していると誤解する可能性があるという課題があった。そして、この誤解によって、ユーザが本来取るべき行動とは異なる行動をとってしまう可能性があった。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザに誤解を与えないように制御装置の故障を通知することができる車載制御システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明は、第1制御装置と、第2制御装置と、第3制御装置と、前記第1制御装置の故障が検出されたときに点灯する故障インジケータと、前記第1制御装置と、前記第2制御装置と、前記第3制御装置と、が少なくとも接続された車載通信ネットワークと、を備える車載制御システムであって、前記車載通信ネットワークと異なる通信線であって前記第1制御装置と、前記第3制御装置と、が少なくとも接続された通信線を備え、前記第2制御装置は、前記車載通信ネットワークにおいて前記第1制御装置の通信エラーの発生を検出した場合には、前記第1制御装置の故障状況に関する情報を前記第3制御装置から取得して、前記第1制御装置が正常に動作していると判定したときに、前記故障インジケータを消灯させ、前記第1制御装置が正常に動作していないと判定したときには、前記故障インジケータを点灯させるものである。
【発明の効果】
【0008】
このように、本発明によれば、ユーザに誤解を与えないように制御装置の故障を通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の第1実施例に係る車載制御システムの概略構成図である。
図2図2は、本発明の第1実施例に係る車載制御システムの故障通知処理の手順を示すフローチャートである。
図3図3は、本発明の第1実施例に係る車載制御システムの故障情報送信処理の手順を示すフローチャートである。
図4図4は、本発明の第1実施例の他の態様に係る車載制御システムの故障通知処理の手順を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の第1実施例の他の態様に係る車載制御システムの故障情報送信処理の手順を示すフローチャートである。
図6図6は、本発明の第2実施例に係る車載制御システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施の形態に係る車載制御システムは、第1制御装置と、第2制御装置と、第3制御装置と、第1制御装置の故障が検出されたときに点灯する故障インジケータと、第1制御装置と、第2制御装置と、第3制御装置と、が少なくとも接続された車載通信ネットワークと、を備える車載制御システムであって、車載通信ネットワークと異なる通信線であって第1制御装置と、第3制御装置と、が少なくとも接続された通信線を備え、第2制御装置は、車載通信ネットワークにおいて第1制御装置の通信エラーの発生を検出した場合には、第1制御装置の故障状況に関する情報を第3制御装置から取得して、第1制御装置が正常に動作していると判定したときに、故障インジケータを消灯させるよう構成されている。
【0011】
これにより、本発明の一実施の形態に係る車載制御システムは、ユーザに誤解を与えないように制御装置の故障を通知することができる。
【実施例
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係る車載制御システムについて詳細に説明する。
【0013】
(第1実施例)
図1において、本発明の第1実施例に係る車載制御システムを搭載する車両1は、故障インジケータ2と、第2制御装置としてのメータECU3と、第1制御装置としての第1ECU4と、第3制御装置としての第2ECU5と、を含んで構成される。
【0014】
故障インジケータ2は、例えば、車両1のインストルメントパネルに設けられ、第1ECU4の故障を、点灯によりユーザに通知する。
【0015】
メータECU3、第1ECU4及び第2ECU5は、それぞれCPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0016】
これらのコンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをメータECU3、第1ECU4及び第2ECU5としてそれぞれ機能させるためのプログラムが格納されている。
【0017】
すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、これらのコンピュータユニットは、本実施例におけるメータECU3、第1ECU4及び第2ECU5としてそれぞれ機能する。
【0018】
車両1には、CAN(Controller Area Network)等の規格に準拠した車載通信ネットワークを形成するためのCAN通信線10が設けられている。また、車両1には、車載通信ネットワークとは異なるネットワークを形成する通信線11が設けられている。
【0019】
メータECU3は、第1ECU4及び第2ECU5にCAN通信線10によって接続されている。メータECU3、第1ECU4及び第2ECU5は、CAN通信線10を介して制御信号等の信号の送受信を相互に行なう。
【0020】
第1ECU4と第2ECU5は、CAN通信線10とは異なる通信線11によって接続されている。第1ECU4及び第2ECU5は、通信線11を介して制御信号等の信号の送受信を相互に行なう。
【0021】
メータECU3は、第1ECU4の故障を検出すると、故障インジケータ2を点灯させる。第1ECU4の故障には、車載通信ネットワークでの通信エラーの発生を含む。
【0022】
メータECU3は、車載通信ネットワークにおいて第1ECU4の通信エラーの発生を検出した場合には、第1ECU4の故障状況に関する情報を第2ECU5から取得して、第1ECU4が正常に動作していると判定したときには、故障インジケータ2を消灯させる。
【0023】
第2ECU5は、車載通信ネットワークにおいて第1ECU4の通信エラーの発生を検出した場合には、通信線11を介して第1ECU4から故障状況に関する情報を取得し、第1ECU4が正常であること、または第1ECU4が故障していることを、車載通信ネットワークを介してメータECU3に送信する。
【0024】
メータECU3は、車載通信ネットワークにおいて第1ECU4の通信エラーの発生を検出した場合には故障インジケータ2を点灯させず、第1ECU4の故障状況に関する情報を第2ECU5から取得して、第1ECU4が故障していると判定したときに、故障インジケータ2を点灯させるようにしてもよい。
【0025】
以上のように構成された第1実施例に係る車載制御システムのメータECU3による故障通知処理について、図2を参照して説明する。なお、以下に説明する故障通知処理は、メータECU3が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
【0026】
ステップS1において、メータECU3は、第1ECU4の通信エラーの発生を検出したか否かを判定する。
【0027】
第1ECU4の通信エラーの発生を検出したと判定した場合には、メータECU3は、ステップS2の処理を実行する。第1ECU4の通信エラーの発生を検出していないと判定した場合には、メータECU3は、故障通知処理を終了する。
【0028】
ステップS2において、メータECU3は、第1ECU4は正常であるか否かを判定する。メータECU3は、第2ECU5から送信されてきた情報に基づいて第1ECU4が正常であるか否かを判定する。
【0029】
第1ECU4は正常であると判定した場合には、メータECU3は、ステップS3の処理を実行する。第1ECU4は正常ではないと判定した場合には、メータECU3は、ステップS4の処理を実行する。
【0030】
ステップS3において、メータECU3は、故障インジケータ2を消灯させる。ステップS3の処理を実行した後、メータECU3は、故障通知処理を終了する。
【0031】
ステップS4において、メータECU3は、故障インジケータ2を点灯させる。ステップS4の処理を実行した後、メータECU3は、故障通知処理を終了する。
【0032】
次に、第1実施例に係る車載制御システムの第2ECU5による故障情報送信処理について、図3を参照して説明する。なお、以下に説明する故障通知処理は、第2ECU5が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
【0033】
ステップS11において、第2ECU5は、第1ECU4の通信エラーの発生を検出したか否かを判定する。
【0034】
第1ECU4の通信エラーの発生を検出したと判定した場合には、第2ECU5は、ステップS12の処理を実行する。第1ECU4の通信エラーの発生を検出していないと判定した場合には、第2ECU5は、故障情報送信処理を終了する。
【0035】
ステップS12において、第2ECU5は、通信線11を介して第1ECU4から故障状況に関する情報を取得し、第1ECU4が正常であるか否かを判定する。
【0036】
第1ECU4が正常であると判定した場合には、第2ECU5は、ステップS13の処理を実行する。第1ECU4が正常でないと判定した場合には、第2ECU5は、ステップS14の処理を実行する。
【0037】
ステップS13において、第2ECU5は、第1ECU4が正常であることをメータECU3に送信する。ステップS13の処理を実行した後、第2ECU5は、故障情報送信処理を終了する。
【0038】
ステップS14において、第2ECU5は、第1ECU4が故障していることをメータECU3に送信する。ステップS14の処理を実行した後、第2ECU5は、故障情報送信処理を終了する。
【0039】
このように、第1実施例では、メータECU3は、車載通信ネットワークにおいて第1ECU4の通信エラーの発生を検出した場合には、第1ECU4の故障状況に関する情報を第2ECU5から取得して、第1ECU4が正常に動作していると判定したときに、故障インジケータ2を消灯させる。
【0040】
これにより、第1ECU4の車載通信ネットワークでの通信エラーのみで第1ECU4が正常に動作している場合には故障インジケータ2は消灯され、第1ECU4が故障していると確認された場合に故障インジケータ2が点灯される。このため、ユーザに誤解を与えないように第1ECU4の故障を通知することができる。
【0041】
また、メータECU3は、車載通信ネットワークにおいて第1ECU4の通信エラーの発生を検出した場合には故障インジケータ2を点灯させず、第1ECU4の故障状況に関する情報を第2ECU5から取得して、第1ECU4が故障していると判定したときに、故障インジケータ2を点灯させる。
【0042】
これにより、第1ECU4の車載通信ネットワークでの通信エラーでは故障インジケータ2は点灯されず、第1ECU4が故障していると確認された場合に故障インジケータ2が点灯される。このため、ユーザに誤解を与えないように第1ECU4の故障を通知することができる。
【0043】
なお、故障インジケータ2とは別に通信異常インジケータを設けてもよい。
車載通信ネットワークで通信エラーの発生を検出した場合に故障インジケータ2が点灯されないだけでは、ユーザは車載通信ネットワーク上の通信線に故障等が生じて通信エラーが発生していることを認識できない。
【0044】
通信エラーが発生している場合には通信異常インジケータを点灯することにより、ユーザに通信エラーが発生していることを通知することができる。
【0045】
これにより、ユーザが適切な時期に車両を自走させて車両をサービス工場に持ち込むことが期待される。
【0046】
第1実施例の他の態様としては、メータECU3は、車載通信ネットワークにおいて第1ECU4の通信エラーの発生を検出した場合に、第1ECU4の故障状況を送信するように第2ECU5に要求する。
【0047】
第2ECU5は、メータECU3から第1ECU4の故障状況の送信の要求が有ると、通信線11を介して第1ECU4から故障状況に関する情報を取得し、第1ECU4が正常であること、または第1ECU4が故障していることをメータECU3に送信する。
【0048】
以上のように構成された第1実施例の他の態様に係る車載制御システムのメータECU3による故障通知処理について、図4を参照して説明する。なお、以下に説明する故障通知処理は、メータECU3が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
【0049】
ステップS21において、メータECU3は、第1ECU4の通信エラーの発生を検出したか否かを判定する。
【0050】
第1ECU4の通信エラーの発生を検出したと判定した場合には、メータECU3は、ステップS22の処理を実行する。第1ECU4の通信エラーの発生を検出していないと判定した場合には、メータECU3は、故障通知処理を終了する。
【0051】
ステップS22において、メータECU3は、第2ECU5に第1ECU4の故障状況を送信するように要求する。ステップS22の処理を実行した後、メータECU3は、ステップS23の処理を実行する。
【0052】
ステップS23において、メータECU3は、第1ECU4は正常であるか否かを判定する。メータECU3は、第2ECU5から送信されてきた情報に基づいて第1ECU4が正常であるか否かを判定する。
【0053】
第1ECU4は正常であると判定した場合には、メータECU3は、ステップS24の処理を実行する。第1ECU4は正常ではないと判定した場合には、メータECU3は、ステップS25の処理を実行する。
【0054】
ステップS24において、メータECU3は、故障インジケータ2を消灯させる。ステップS24の処理を実行した後、メータECU3は、故障通知処理を終了する。
【0055】
ステップS25において、メータECU3は、故障インジケータ2を点灯させる。ステップS25の処理を実行した後、メータECU3は、故障通知処理を終了する。
【0056】
次に、第1実施例の他の態様に係る車載制御システムの第2ECU5による故障情報送信処理について、図5を参照して説明する。なお、以下に説明する故障通知処理は、第2ECU5が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
【0057】
ステップS31において、第2ECU5は、メータECU3からの第1ECU4の故障状況の送信の要求を受信したか否かを判定する。
【0058】
第1ECU4の故障状況の送信の要求を受信したと判定した場合には、第2ECU5は、ステップS32の処理を実行する。第1ECU4の故障状況の送信の要求を受信していないと判定した場合には、第2ECU5は、故障情報送信処理を終了する。
【0059】
ステップS32において、第2ECU5は、通信線11を介して第1ECU4から故障状況に関する情報を取得し、第1ECU4が正常であるか否かを判定する。
【0060】
第1ECU4が正常であると判定した場合には、第2ECU5は、ステップS33の処理を実行する。第1ECU4が正常でないと判定した場合には、第2ECU5は、ステップS34の処理を実行する。
【0061】
ステップS33において、第2ECU5は、第1ECU4が正常であることをメータECU3に送信する。ステップS33の処理を実行した後、第2ECU5は、故障情報送信処理を終了する。
【0062】
ステップS34において、第2ECU5は、第1ECU4が故障していることをメータECU3に送信する。ステップS34の処理を実行した後、第2ECU5は、故障情報送信処理を終了する。
【0063】
このように、第1実施例の他の態様では、メータECU3は、車載通信ネットワークにおいて第1ECU4の通信エラーの発生を検出した場合には、第1ECU4の故障状況に関する情報の送信を第2ECU5に要求し、第2ECU5から受信した第1ECU4の故障状況に関する情報に基づいて、第1ECU4が正常に動作していると判定したときに、故障インジケータ2を消灯させる。
【0064】
これにより、第1ECU4の車載通信ネットワークでの通信エラーのみで第1ECU4が正常に動作している場合には故障インジケータ2は消灯され、第1ECU4が故障していると確認された場合に故障インジケータ2が点灯される。このため、ユーザに誤解を与えないように第1ECU4の故障を通知することができる。
【0065】
なお、第1実施例及び第1実施例の他の態様においては、第1ECU4と第2ECU5の間の通信線11の接続をバス型としたが、1対1で接続する構成としてもよい。
【0066】
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について説明する。ここで、第2実施例は第1実施例と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分を説明する。
【0067】
図6において、本発明の第2実施例に係る車載制御システムを搭載する車両100は、第1ECU4と通信線12で接続された第3ECU6を備え、第3ECU6と第2ECU5が通信線13で接続されている。
【0068】
第3ECU6は、CPUと、RAMと、ROMと、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0069】
このコンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットを第3ECU6としてそれぞれ機能させるためのプログラムが格納されている。
【0070】
すなわち、CPUがRAMを作業領域としてROMに格納されたプログラムを実行することにより、このコンピュータユニットは、第2実施例における第3ECU6として機能する。
【0071】
第2実施例では、第3ECU6が通信線12を介して第1ECU4から故障に関する情報を取得し、第2ECU5が通信線13を介して第3ECU6から第1ECU4の故障に関する情報を取得し、メータECU3が車載通信ネットワークを介して第2ECU5から第1ECU4の故障に関する情報を取得する。
【0072】
このようにすることで、第1実施例と同様に、第1ECU4の車載通信ネットワークでの通信エラーを検出した場合でも、第3ECU6から第2ECU5を介して第1ECU4の故障に関する情報を取得することができる。このため、ユーザに誤解を与えないように第1ECU4の故障を通知することができる。
【0073】
なお、図6の構成においても、第1ECU4と第3ECU6の間の通信線12及び第2ECU5と第3ECU6の間の通信線13の接続をバス型としたが、1対1で接続する構成としてもよい。
【0074】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0075】
1 車両
2 故障インジケータ
3 メータECU(第2制御装置)
4 第1ECU(第1制御装置)
5 第2ECU(第3制御装置)
6 第3ECU
10 CAN通信線(車載通信ネットワーク)
11 通信線
12 通信線
13 通信線
100 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6