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特許7589687情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/00 20240101AFI20241119BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20241119BHJP
   B64C 27/08 20230101ALI20241119BHJP
   G01C 21/20 20060101ALI20241119BHJP
【FI】
G05D1/00
B64C39/02
B64C27/08
G01C21/20
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021536625
(86)(22)【出願日】2020-05-22
(86)【国際出願番号】 JP2020020326
(87)【国際公開番号】W WO2021019879
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-04-17
(31)【優先権主張番号】P 2019137780
(32)【優先日】2019-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】幸 太一
【審査官】大古 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0210863(US,A1)
【文献】特開2010-225139(JP,A)
【文献】特開2010-073080(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00 - 1/87
B64C 39/02
B64C 27/08
G01C 21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも移動体が移動を開始する始点及び前記移動体が移動を終了する終点を含む複数の位置からなる経路と、前記経路の前記各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の前記移動体の速度及び前記移動体の姿勢を含む状態パラメータとを含む経路情報を取得する取得部と、
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路との少なくとも一方を移動または回転させることで、前記第1の経路の終点を示す座標と前記第2の経路の始点を示す座標とを一致させ、前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する接続部と、
前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する接続点を含む所定の範囲を設定し、前記所定の範囲の端点となる第1の平滑点を前記第1の経路上に設定し、前記所定の範囲のもう一方の端点となる第2の平滑点を前記第2の経路上に設定し、記第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を前記所定の範囲内において前記移動体の速度又は前記移動体の姿勢の少なくとも一方を緩やかに変化させることで平滑化する平滑部と
前記第1の経路及び前記第2の経路が互いに接続された経路と、前記平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報を生成する生成部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項に記載の情報処理装置であって、
前記平滑部は、前記接続点を、前記第1の平滑点及び前記第2の平滑点の少なくとも一方に設定する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記取得部は、前記移動体の性能に関する性能情報を取得し、
前記平滑部は、取得された前記性能情報に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を前記所定の範囲内において前記移動体の速度又は前記移動体の姿勢の少なくとも一方を緩やかに変化させることで平滑化する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項に記載の情報処理装置であって、
前記性能情報は、前記移動体の最大速度、前記移動体の最大加速度、前記移動体の最大減速度、及び前記移動体の最大角速度の少なくとも1つを含む
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置であって、さらに、
前記第1の状態パラメータと、前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定する平滑化判定部を具備する
情報処理装置。
【請求項6】
請求項に記載の情報処理装置であって
前記平滑化判定部は、前記第1の経路の終点に関連付けられた前記状態パラメータと、前記第2の経路の始点に関連付けられた前記状態パラメータとの差に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定する
情報処理装置。
【請求項7】
請求項に記載の情報処理装置であって、
前記取得部は、前記移動体の移動の性能に関する性能情報を取得し、
前記平滑化判定部は、取得された前記性能情報に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定する
情報処理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理装置であって、さらに、
取得された前記経路情報に含まれる前記経路の各位置の前記状態パラメータに基づいて、他の経路との接続のしやすさを判定する接続判定部を具備する
情報処理装置。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理装置であって、さらに、
前記経路情報に含まれる前記経路の接続に関する指示を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を生成するGUI生成部を具備する
情報処理装置。
【請求項10】
請求項に記載の情報処理装置であって、
前記経路の接続に関する指示は、前記経路情報に含まれる前記経路の一部を切り取る旨の指示、前記経路又は前記経路の一部を複製する旨の指示、前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する旨の指示、前記第1の平滑点及び前記第2の平滑点を設定する旨の指示、及び平滑化を実行する旨の指示を含む
情報処理装置。
【請求項11】
請求項に記載の情報処理装置であって、さらに、
取得された前記経路情報に含まれる前記経路の各位置の前記状態パラメータに基づいて、他の経路との接続のしやすさを判定する接続判定部を具備し、
前記GUI生成部は、前記接続判定部による判定結果を識別可能に表示された前記経路を含む前記GUIを生成する
情報処理装置。
【請求項12】
請求項1に記載の情報処理装置であって、さらに、
取得された前記経路情報に含まれる前記経路の始点又は終点の少なくとも一方に対して、他の経路との接続のための端点平滑化を実行する端点平滑部を具備する
情報処理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の情報処理装置であって、
前記端点平滑部は、前記始点又は前記終点のいずれか一方である端点における前記状態パラメータと、前記端点を基準として設定される位置における前記状態パラメータとの差を平滑化する
情報処理装置。
【請求項14】
少なくとも移動体が移動を開始する始点及び前記移動体が移動を終了する終点を含む複数の位置からなる経路と、前記経路の前記各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の前記移動体の速度及び前記移動体の姿勢を含む状態パラメータとを含む経路情報を取得し、
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路との少なくとも一方を移動または回転させることで、前記第1の経路の終点を示す座標と前記第2の経路の始点を示す座標とを一致させ、前記第1の経路と前記第2の経路とを接続し、
前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する接続点を含む所定の範囲を設定し、前記所定の範囲の端点となる第1の平滑点を前記第1の経路上に設定し、前記所定の範囲のもう一方の端点となる第2の平滑点を前記第2の経路上に設定し、記第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を前記所定の範囲内において前記移動体の速度又は前記移動体の姿勢の少なくとも一方を緩やかに変化させることで平滑化し、
前記第1の経路及び前記第2の経路が互いに接続された経路と、前記平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報を生成する
ことをコンピュータシステムが実行する情報処理方法。
【請求項15】
少なくとも移動体が移動を開始する始点及び前記移動体が移動を終了する終点を含む複数の位置からなる経路と、前記経路の前記各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の前記移動体の速度及び前記移動体の姿勢を含む状態パラメータとを含む経路情報を取得するステップと、
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路との少なくとも一方を移動または回転させることで、前記第1の経路の終点を示す座標と前記第2の経路の始点を示す座標とを一致させ、前記第1の経路と前記第2の経路とを接続するステップと、
前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する接続点を含む所定の範囲を設定し、前記所定の範囲の端点となる第1の平滑点を前記第1の経路上に設定し、前記所定の範囲のもう一方の端点となる第2の平滑点を前記第2の経路上に設定し、記第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を前記所定の範囲内において前記移動体の速度又は前記移動体の姿勢の少なくとも一方を緩やかに変化させることで平滑化するステップと
前記第1の経路及び前記第2の経路が互いに接続された経路と、前記平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報を生成するステップと
をコンピュータシステムに実行させるプログラム。
【請求項16】
少なくとも移動体が移動を開始する始点及び前記移動体が移動を終了する終点を含む複数の位置からなる経路と、前記経路の前記各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の前記移動体の速度及び前記移動体の姿勢を含む状態パラメータとを含む経路情報を取得する取得部と、
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路との少なくとも一方を移動または回転させることで、前記第1の経路の終点を示す座標と前記第2の経路の始点を示す座標とを一致させ、前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する接続部と、
前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する接続点を含む所定の範囲を設定し、前記所定の範囲の端点となる第1の平滑点を前記第1の経路上に設定し、前記所定の範囲のもう一方の端点となる第2の平滑点を前記第2の経路上に設定し、記第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を前記所定の範囲内において前記移動体の速度又は前記移動体の姿勢の少なくとも一方を緩やかに変化させることで平滑化する平滑部と、
前記第1の経路及び前記第2の経路が互いに接続された経路と、前記平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報を生成する生成部と
を有する情報処理装置と、
前記生成部により生成された前記経路情報に基づいて移動可能な移動体と
を具備する情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、移動体の自律移動の制御に適用可能な情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の飛行処理システムでは、ユーザにより無人機の飛行データが検索される。飛行データは、飛行経路、飛行速度、無人機に搭載される画像収集装置の画像収集方向及び画像収集速度等を含む。検索された飛行データの飛行経路におけるプレビュー画像がユーザに提示される。ユーザは、プレビュー画像を確認することで、検索した飛行データの情報を直観的に把握することが可能となり、所望の飛行データを容易に選択することが可能とのことである。
また特許文献1に記載の飛行処理システムでは、選択された飛行データを元に無人機が制御されることで、容易に飛行データを再現することが図られている(特許文献1[0036]~[0045]、[0066]~[0068]図2、5等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6294487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように自律移動が可能な移動体等に対して、移動経路を簡単に作成することを可能とする技術が求められている。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、自律移動が可能な移動体の経路を簡単に作成することを可能とする情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る情報処理装置は、取得部と、接続部と、平滑部とを具備する。
前記取得部は、複数の位置を含む経路と、前記経路の各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を取得する。
前記接続部は、取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とを接続する。
前記平滑部は、前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を平滑化する。
【0007】
この情報処理装置では、複数の位置を含む経路と、経路の各位置に対して関連付けられた経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報が取得される。取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とが接続される。前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差が平滑化される。これにより、自律移動が可能な移動体の経路を簡単に作成することが可能となる。
【0008】
前記平滑部は、前記第1の経路と前記第2の経路とが接続される接続点を基準として、前記第1の平滑点及び前記第2の平滑点を設定してもよい。
【0009】
前記平滑部は、前記接続点を、前記第1の平滑点及び前記第2の平滑点の少なくとも一方に設定してもよい。
【0010】
前記情報処理装置は、さらに、前記第1の経路及び前記第2の経路が互いに接続された経路と、前記平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報を生成する生成部を具備してもよい。
【0011】
前記移動体の移動状態に関する状態パラメータは、前記移動体の速度、及び前記移動体の姿勢を含んでもよい。
【0012】
前記取得部は、前記移動体の性能に関する性能情報を取得してもよい。この場合、前記平滑部は、取得された前記性能情報に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を平滑化してもよい。
【0013】
前記性能情報は、前記移動体の最大速度、前記移動体の最大加速度、前記移動体の最大減速度、及び前記移動体の最大角速度の少なくとも1つを含んでもよい。
【0014】
前記情報処理装置は、さらに、前記第1の状態パラメータと、前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定する平滑化判定部を具備してもよい。
【0015】
前記接続部は、前記第1の経路の終点と、前記第2の経路の始点とを接続してもよい。この場合、前記平滑化判定部は、前記第1の経路の終点に関連付けられた前記状態パラメータと、前記第2の経路の始点に関連付けられた前記状態パラメータとの差に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定してもよい。
【0016】
前記取得部は、前記移動体の移動の性能に関する性能情報を取得してもよい。この場合、前記判定部は、取得された前記性能情報に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定してもよい。
【0017】
前記情報処理装置は、さらに、取得された前記経路情報に含まれる前記経路の各位置に対して、他の経路との接続のしやすさを判定する接続判定部を具備してもよい。
【0018】
前記接続判定部は、取得された前記経路情報に含まれる前記状態パラメータに基づいて、前記他の経路との接続のしやすさを判定してもよい。
【0019】
前記情報処理装置は、さらに、前記経路情報に含まれる前記経路の接続に関する指示を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を生成するGUI生成部を具備してもよい。
【0020】
前記経路の接続に関する指示は、前記経路情報に含まれる前記経路の一部を切り取る旨の指示、前記経路又は前記経路の一部を複製する旨の指示、前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する旨の指示、前記第1の平滑点及び前記第2の平滑点を設定する旨の指示、及び平滑化を実行する旨の指示を含んでもよい。
【0021】
前記情報処理装置は、さらに、取得された前記経路情報に含まれる前記経路の各位置に対して、他の経路との接続のしやすさを判定する接続判定部を具備してもよい。この場合、前記GUI生成部は、前記接続判定部による判定結果を識別可能に表示された前記経路を含む前記GUIを生成してもよい。
【0022】
前記情報処理装置は、さらに、取得された前記経路情報に含まれる前記経路の始点又は終点の少なくとも一方に対して、他の経路との接続のための端点平滑化を実行する端点平滑部を具備してもよい。
【0023】
前記端点平滑部は、前記始点又は前記終点のいずれか一方である端点における前記状態パラメータと、前記端点を基準として設定される位置における前記状態パラメータとの差を平滑化してもよい。
【0024】
本技術の一形態に係る情報処理方法は、コンピュータシステムにより実行される情報処理方法であって、複数の位置を含む経路と、前記経路の各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を取得することを含む。
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とが接続される。
前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差が平滑化される。
【0025】
本技術の一形態に係るプログラムは、コンピュータシステムに以下のステップを実行させる。
複数の位置を含む経路と、前記経路の各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を取得するステップ。
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とを接続するステップ。
前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を平滑化するステップ。
【0026】
本技術の一形態に関わる情報処理システムは、情報処理装置と、生成部と、移動体とを具備する。
前記情報処理装置は、取得部と、接続部と、平滑部とを有する
前記取得部は、複数の位置を含む経路と、前記経路の各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を取得する。
前記接続部は、取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とを接続する。
前記平滑部は、前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を平滑化する。
前記生成部は、前記第1の経路及び前記第2の経路が互いに接続された経路と、前記平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報を生成する。
前記移動体は、前記生成部により生成された前記経路情報に基づいて移動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】第1の実施形態に係る経路編集システムの構成例を示す概略図である。
図2】経路編集システムの機能的な構成例を示すブロック図である。
図3】経路情報DBの構成を示す模式図である。
図4】機体性能DBの構成を示す模式図である。
図5】経路情報の接続及び平滑化の一例を示すフローチャートである。
図6】経路編集用GUIの一例を示す模式図である。
図7】経路の一部の切り取り(カット)及び複製(コピー)の指示の入力例を示す図である。
図8】複製された部分経路の表示例を示す図である。
図9】接続対象となる2つの部分経路の表示例を示す図である。
図10】接続経路を示す模式図である。
図11】平滑化領域を設定する際の入力例を示す模式図である。
図12】新たに生成された経路を示す模式図である。
図13】第2の実施形態に係る経路編集用GUIの模式図である。
図14】サーバ装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0029】
<第1の実施形態>
[経路編集システム]
図1は、本技術の第1の実施形態に係る経路編集システム100の構成例を示す概略図である。経路編集システム100は、本技術に関わる情報処理システムの一実施形態に相当する。
【0030】
経路編集システム100は、ドローン10と、ユーザ端末20と、サーバ装置30とを含む。ドローン10と、ユーザ端末20と、サーバ装置30とは、ネットワーク5を介して通信可能に接続される。
【0031】
ネットワーク5は、例えばインターネットや広域通信回線網等により構築される。その他、任意のWAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)等が用いられてよく、ネットワーク5を構築するためのプロトコルは限定されない。
【0032】
ドローン10は、自律移動制御部(図示は省略)、及びプロペラを含む駆動系を有する移動体である。自律移動制御部は、ドローン10の自律移動(自律飛行)に関する種々の制御を行う。例えば、自律移動制御部は、自己位置推定、周囲の状況分析、コストマップ等を用いた行動計画、駆動系の制御等を実行する。なお、本実施形態において、ドローン10は、移動体に相当する。
【0033】
ユーザ端末20は、ユーザ1により使用可能な種々の装置を含む。例えばPC(Personal Computer)やスマートフォン等が、ユーザ端末20として用いられる。ユーザ1は、ユーザ端末20を介して、経路編集システム100を利用可能である。
【0034】
サーバ装置30は、経路編集システム100に関するアプリケーションサービスを提供可能である。例えば本実施形態では、サーバ装置30は、ユーザ1の指示に基づいて、ドローン10の経路情報を編集し、新たな経路情報として生成することが可能である。
経路情報は、複数の位置を含む経路と、経路の各位置に対して関連付けられた経路を移動する際のドローン10の移動状態に関する状態パラメータとを含む情報であり、後に詳しく説明する。サーバ装置30は、本技術に係る情報処理装置の一実施形態として機能する。
【0035】
サーバ装置30は、データベース25を有し、経路編集システム100に関する種々の情報を記憶させることが可能である。またサーバ装置30は、データベース25から種々の情報を読み出して、ユーザ端末20等に出力することが可能である。
【0036】
本実施形態では、サーバ装置30により生成された経路情報に基づいて、ドローン10の自律飛行が実行される。ドローン10の自律飛行を実現するための構成や方法等は限定されず、任意の技術が用いられてよい。
【0037】
本実施形態では、ネットワーク5、データベース25、及びサーバ装置30により、いわゆるクラウドサービスが提供される。従ってユーザ端末20は、クラウドネットワークに接続されているとも言える。
なお、ユーザ端末20とサーバ装置30とを通信可能に接続するための方法は限定されない。例えば、クラウドネットワークを構築することなく、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信により両者が接続されてもよい。
なお、図1に示す例では、ユーザ1が1人図示されているが、経路編集システム100を利用可能なユーザ1の人数は限定されない。例えば、他のユーザにより生成された経路情報をユーザ1が取得して編集するといったことも可能である。
【0038】
図2は、経路編集システム100の機能的な構成例を示すブロック図である。
【0039】
ドローン10は、動力部11と、センサ群12と、機体制御部13と、障害物検知部14と、移動体情報算出部15と、経路情報記録部16と、行動計画部17と、コストマップ生成部18と、通信制御部19とを有する。
【0040】
動力部11は、ドローン10の移動を行うための駆動系に関わる各種の装置を備える。例えば、動力部11は、トルクを指定可能なサーボモータ、ドローン10自体の移動の動きを分解・置換するモーションコントローラ並びに、各モータ内のセンサによるフィードバック制御装置を備える。
また例えば、動力部11は、4基ないし6基の機体上向きのプロペラを持つモータ、ドローン10自体の移動の動きを各モータの回転量に分解・置換するモーションコントローラを備える。
【0041】
センサ群12は、ドローン10の外部や内部の情報及びドローン10の自己位置を検出するための各種のセンサを備える。具体的には、例えば、センサ群12は、自己位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)やドローン10の姿勢を計測するための磁気センサ、及び慣性計測装置(IMU)等を備える。
また例えば、センサ群12は、障害物等を検出するためのレーザ測距センサ、接触センサ、超音波センサ、レーダ、LiDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)や気圧を測るバロメータ等を備える。
【0042】
機体制御部13は、行動計画部17から供給される行動計画に基づいて、ドローン10の動作の制御を行う。例えば、制御信号に基づいて動力部11が動作することで、ドローン10が移動する。
【0043】
障害物検知部14は、センサ群12からのデータ又は信号に基づいて、ドローン10の移動を妨げる障害物を検知する。例えば、ドローン10の経路情報に含まれる経路を防げるような建物等が該当する。
【0044】
移動体情報算出部15は、センサ群12からのデータ又は信号に基づいて、ドローン10に関する種々の情報を移動体情報として算出する。例えば、移動体情報に含まれる情報として、ドローン10の移動状態に関する状態パラメータが算出される。ドローン10の移動状態に関する状態パラメータとは、ドローン10が経路をどのように移動するかを示すパラメータである。本実施形態では、移動状態に関する状態パラメータは、ドローン10の速度、及びドローン10の姿勢等を含む。例えば、ドローン10の状態パラメータは、経路上の位置Aにいる際のドローン10の速度や姿勢、経路上の位置Bにいる際の速度や姿勢等の、経路上の各位置(所定の時間間隔ごとの位置)に対して関連付けられる。
その他、移動体情報として、ドローン10の自己位置や加速度、異常の有無及び内容、並びに、その他のドローン10に搭載される機器の状態等が算出される。
なお本実施形態において、ドローン10の移動状態に関する状態パラメータは、経路の各位置に対して関連付けられた経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータに相当する。
【0045】
経路情報記録部16は、移動体情報算出部15により算出された、ドローン10が移動した経路とドローン10の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を記録する。
本開示では、経路は、ドローン10が移動する予定の経路(軌跡)、又は既にドローン10が移動した経路(軌跡)の両方を含む。
例えば、移動開始から移動終了までの各時刻におけるドローン10の位置情報により、経路の情報が算出される。この場合、経路は、ドローン10が移動を開始した地点の位置情報から、ドローン10が移動を終了した地点の位置情報までの各時刻における位置情報を含む。すなわち、経路は、移動したドローン10の各位置情報(ウェイポイント)が統合されたドローン10の軌跡とも言える。
本実施形態では、経路に含まれる各位置情報に対して、ドローン10の移動状態に関する状態パラメータが関連付けられている。例えば、ある時刻でのドローン10の位置する座標と、その座標でのドローン10の速度や姿勢とが関連付けられている。これらの情報が、経路情報として記録される。
また経路には、ドローン10の飛行パターン等も含まれる。すなわち、旋回や8の字といった、パターンとして規定された軌跡等も、経路に含まれる。例えば、旋回や8の字といった飛行パターンに対して、旋回や8の字を行う際のドローン10の速度や姿勢等がドローン10の移動状態に関する状態パラメータとして関連付けられ、経路情報として記録される。
飛行パターンに関連付けられる状態パラメータが、デフォルト設定される場合もあり得る。すなわち所定の飛行パターンをどのように移動するかは、デフォルトで設定されていてもよい。
なお本実施形態において、ドローン10が移動した経路は、複数の位置を含む経路に相当する。
【0046】
行動計画部17は、コストマップ生成部18及び通信制御部19から供給される情報に基づいて、ドローン10の行動計画を計画する。例えば、行動計画部17は、発進、停止、進行方向(例えば、前進、後退、左折、右折、方向転換等)、及び移動速度等の計画を行う。また行動計画は、経路情報を含む。すなわち、行動計画は、ドローン10の障害物の回避等の自律飛行、及び経路情報に含まれる複数の位置を含む経路とドローン10の移動状態に関する状態パラメータとに従ってドローン10が飛行することを含む。
【0047】
通信制御部19は、サーバ装置30との通信を可能とする通信制御部31との通信をする。なお通信制御部19(31)同士を通信可能に接続する方法は限定されない。例えばWANやLAN等の任意のネットワーク等が用いられる。通信制御部19(31)は、通信を確立するためのモジュールや、ルータ等の通信機器を制御することで、種々の情報(データ)を送信及び受信することが可能である。
【0048】
ユーザ端末20は、UI部21と、PC処理部22と、通信制御部23とを有する。
UI部21は、ディスプレイ等の画像表示デバイス、スピーカ等の音声出力デバイス、キーボード、スイッチ、ポインティングデバイス、リモートコントローラ等の操作デバイス等の、任意のUIデバイスを含む。もちろん、タッチパネル等の画像表示デバイス及び操作デバイスの両方の機能を有するデバイスも含まれる。
またディスプレイやタッチパネル等に表示される種々のGUIを、UI部21に含まれる要素として見做すことも可能である。
【0049】
PC処理部22は、ユーザ1により入力される指示や、サーバ装置30からの制御信号等に基づいて、種々の処理を実行することが可能である。例えば経路情報の表示や、経路の接続に関する指示を入力するためのGUIの表示等を含む、種々の処理が実行される。
【0050】
通信制御部23は、サーバ装置30との通信を可能とする通信制御部31との通信をする。なお通信制御部23(31)同士を通信可能に接続する方法は限定されない。例えばWANやLAN等の任意のネットワーク等が用いられる。通信制御部23(31)は、通信を確立するためのモジュールや、ルータ等の通信機器を制御することで、種々の情報(データ)を送信及び受信することが可能である。
【0051】
サーバ装置30は、例えばCPU、ROM、RAM、及びHDD等のコンピュータの構成に必要なハードウェアを有する(図14参照)。CPUがROM等に予め記録されている本技術に係るプログラムをRAMにロードして実行することにより、図2に例示する各機能ブロックが実現され、本技術に係る情報処理方法が実行される。
例えばPC等の任意のコンピュータにより、サーバ装置30を実現することが可能である。もちろんFPGA、ASIC等のハードウェアが用いられてもよい。また図2に示す各ブロックを実現するために、IC(集積回路)等の専用のハードウェアが用いられてもよい。
プログラムは、例えば種々の記録媒体を介してサーバ装置30にインストールされる。あるいは、インターネット等を介してプログラムのインストールが実行されてもよい。
【0052】
サーバ装置30は、通信制御部31と経路制御部32とを有する。本実施形態において、経路制御部は、GUI生成部に相当する。
【0053】
通信制御部31は、ドローン10及びユーザ端末20との通信を制御する。例えば通信制御部31により、ユーザ端末20を介して入力された経路情報の接続指示が受信され、経路制御部32に供給される。また経路制御部32により生成された経路情報がドローン10に送信される。
【0054】
経路制御部32は、指示判定部33、GUI出力34、経路編集部35、経路分析部36、経路情報生成部37、及び管理部38を有する。なお、機体性能DB39及び経路情報DB40は、図1に示すデータベース25内に構築される。
経路制御部32に含まれる各ブロックが協働することで、経路編集用GUIの表示や、編集後の経路情報の生成等が実行される。
【0055】
指示判定部33は、ユーザ1から入力される種々の指示に関する指示情報を判定する。例えば、ユーザ1により経路編集用GUIを介して入力された経路情報を取得する旨の指示(指示情報)が管理部38に出力される。また例えば、経路を接続する旨の指示等が経路編集部35に出力される。
【0056】
GUI出力部34は、経路編集用GUIを生成して出力する。例えば、ユーザ1からの指示等に応じて、経路編集用GUIに含まれる種々の情報が更新される。GUI出力部34は、更新された情報の画像を適宜生成し出力することが可能である。例えば、本実施形態では、GUI出力部34により、経路情報に含まれる経路、経路の編集に関する情報、及び経路の判定結果等が出力される。
以下、所定の情報を含む画像やGUIが出力されることを、所定の情報を含む画像やGUIが表示されると表現する場合がある。
【0057】
経路編集部35は、指示判定部33により判定された経路の接続に関する指示に基づいて、経路の編集を実行することが可能である。本実施形態では、経路の接続に関する指示は、経路情報に含まれる経路の一部を切り取る旨の指示、経路又は経路の一部を複製する旨の指示、第1の経路と第2の経路とを接続する旨の指示、第1の平滑点及び第2の平滑点を設定する旨の指示、平滑化領域を設定する旨の指示、及び平滑化を実行する旨の指示等を含む。
すなわち、経路編集部35は、指示判定部33により判定された指示に基づいて、取得された経路情報に含まれる経路の一部の切り取り(カット)、経路又は経路の一部の複製(コピー)、取得された経路同士の接続、第1の平滑点及び第2の平滑点の設定、平滑化領域の設定、及び平滑化の実行を行う。
【0058】
以下、説明を分かりやすくするために、接続の指示の対象となる2つの経路のうち、終点が他の経路と接続される経路を第1の経路とする。また始点が接続される経路を第2の経路とする。
例えば、2つの経路を接続する旨が入力されたとする。2つの経路のいずれにも、始点(移動開始の端点)及び終点(移動終了の端点)が設定されている。典型的には、一方の経路の終点と他方の経路の始点とが接続され、その位置が接続点の位置となる。すなわち、終点が接続点となる経路が「第1の経路」となり、始点が接続点となる経路が「第2の経路」となる。
もちろんこのようにして「第1の経路」及び「第2の経路」を規定する場合に限定されず、本技術は適用可能である。
また第1の経路と、第1の経路の各位置に対して関連付けられた状態パラメータと含む経路情報を第1の経路情報とする。また第2の経路と、第2の経路の各位置に対して関連付けられた状態パラメータとを含む経路情報を第2の経路情報とする。
【0059】
経路編集部35は、取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、第2の経路情報に含まれる第2の経路とを接続することが可能である。本実施形態では、第1の経路の終点と、第2の経路の始点とが接続される。従って、第1の経路の終点と第2の経路の始点とが2つの経路の接続点となる。
また経路編集部35は、接続された第1の経路と第2の経路とに対して、平滑化を実行することが可能である。具体的には、第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差が平滑化される。
なお本実施形態において、経路編集部35は、接続部及び平滑部として機能する。
【0060】
経路分析部36は、経路の接続に関する判定を行う。本実施形態では、第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かが判定される。
例えば、第1の経路の終点と、第2の経路との始点とが接続され、第1の経路の終点に関連付けられた状態パラメータと、第2の経路の始点に関連付けられた状態パラメータとの差に基づいて、第1の状態パラメータと第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かが判定される。もちろんこれに限定される訳ではない。
また経路分析部36は、取得された経路情報に含まれる経路の各位置に対して、他の経路との接続のしやすさを判定する。経路分析部36により判定された判定結果は、GUI出力部34を介して、経路編集用GUI内で表示される。
本実施形態において、経路分析部36は、平滑化判定部及び接続判定部として機能する。
【0061】
経路情報生成部37は、経路の接続、経路のコピー、経路のカット等に応じて、新しい経路情報を生成する。例えば、経路が接続される場合には、第1の経路と第2の経路とが接続された接続経路に、移動体の移動状態に関する状態パラメータが関連付けられる。接続経路に関連付けられる状態パラメータは、第1の経路の各位置に関連付けられた状態パラメータ、及び第2の経路の各位置に関連付けられた状態パラメータに基づいて生成される。
例えば、平滑化が実行される場合には、平滑化の結果を含む状態パラメータが関連付けられる。すなわち本実施形態では、第1の経路及び第2の経路が互いに接続された経路と、平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報が生成される。
平滑化が実行されない場合には、例えば、接続点以外の各位置に対して、第1の経路の各位置に関連付けられた状態パラメータ、及び第2の経路の各位置に関連付けられた状態パラメータがそのまま関連付けられる。接続点の位置に対しては、例えば、第1の経路の終点に関連付けられた状態パラメータ、又は第2の経路の始点に関連付けられた状態パラメータのいずれかが関連付けられる。
経路のコピーに関しては、状態パラメータもコピーされて、経路情報が生成される。
経路のカットについては、カットされた経路の各位置に関連付けられた移動体の移動状態に関する状態パラメータがそのまま用いられる。
経路情報生成部37により生成された新しい経路情報は、GUI出力部34を介して、経路編集用GUI内で表示される。
本実施形態において、経路情報生成部37は、生成部として機能する。
【0062】
管理部38は、機体性能DB39と経路情報DB40とを管理する。本実施形態では、管理部38により、経路情報DB40に格納される経路情報の追加や保存等が行われる。例えば、管理部38によち、ユーザ1の指示等により取得された経路情報が経路情報DB40に保存される。また管理部38は、経路情報生成部37により生成された新しい経路情報を経路情報DB40に保存する。
また管理部38は、機体性能DB39に格納されるドローン10の機体性能に関する性能情報の追加や保存等を行う。例えば、管理部38は、ユーザ1の使用するドローン10から性能情報を取得する。なお、ドローン10の性能情報を取得する方法は限定されない。例えば、ドローン10を製造したメーカーから、ドローン10の性能情報が取得されてもよい。
本実施形態において、経路編集部35及び管理部38等により、取得部が実現される。
【0063】
図3は、経路情報DB40の構成を示す模式図である。経路情報DB40は、経路編集システム100全体で共通して用いられるDBである。なおユーザ1ごとに経路情報DB40が構築される場合でも、本技術は適用可能である。
【0064】
経路情報DB40には、機体情報、移動日、及び時系列データが経路ごとに格納される。
機体情報は、経路を移動したドローン10を識別可能なIDである。例えば、その経路を移動したドローン10を識別することが可能な番号が付される。
移動日は、ドローンが経路を移動した日である。図3に示すように、経路Aを機体1が移動した際の月日ごとに時系列データが保存される。
時系列データは、経路Aを移動したドローン10の各時刻における位置及び速度等である。
例えば、2月3日に経路Aを移動した機体1の時系列データとして、「時刻0.000、位置[x、y、z]=[100、200、300]、速度[vx、vy、vz]=[0、0、0](m/s)」「時刻0.100、位置[x、y、z]=[101、201、300]、速度[vx、vy、vz]=[0.1、0.2、0](m/s)」といった情報が格納される。同様に2月4日の時系列データが格納される。
また例えば、2月3日に経路Bを移動した機体1の時系列データとして、「時刻0.000、「位置[x、y、z]=[200、200、300]、速度[vx、vy、vz]=[0、0、0](m/s)」といった情報が格納される。
時刻として、絶対時刻の情報が格納されてもよいし、所定のタイミングを基準として相対時刻の情報が格納されてもよい。例えば、ドローン10が移動を開始したタイミングからの相対時刻が格納されてもよい。
位置(座標)として、絶対座標(ワールド座標)が格納されてもよいし、所定の位置(所定の座標系)を基準とした相対座標が格納されてもよい。例えば、ドローン10が移動を開始した地点を原点とした相対座標が格納されてもよい。
なお、経路情報に関する情報は、上記に限定されない。例えば、移動日の天候や風等の情報が経路情報に含まれてもよい。また撮影機能を有するドローンの場合、経路情報として、撮影を行う位置情報やカメラの向き情報等が含まれてもよい。
【0065】
図4は、機体性能DB39の構成を示す模式図である。
【0066】
機体性能DB39には、ドローンの性能に関する性能情報がドローンごとに格納される。
性能情報とは、ドローン10の移動等に関する性能を示す情報である。本実施形態では、ドローン10の最大速度、ドローン10の最大加速度、ドローン10の最大減速度、及びドローン10の最大角速度が格納される。これらのパラメータのうち少なくとも1つが格納される構成もあり得る。
【0067】
図5に示すように、機体1の性能情報として、「最大速度[x、y、z]=[20、20、5](m/s)、最大加速度[x、y、z]=[5、5、2](m/s^2)、最大減速度[x、y、z]=[5、5、2](m/s^2)、最大角速度[x、y、z]=[3、3、1](rad/s)」のような情報が、機体性能DB39に格納される。
また、機体2の性能情報として、「最大速度[x、y、z]=[30、30、8](m/s)、最大加速度[x、y、z]=[7、7、4](m/s^2)、最大減速度[x、y、z]=[5、5、2](m/s^2)、最大角速度[x、y、z]=[3、3、1](rad/s)」のような情報が、機体性能DB39に格納される。
【0068】
なお、機体性能DB39に格納される性能情報の種類は限定されない。例えば、ドローン10の最大飛行時間や最大通信距離等が格納されてもよい。また例えば、撮影機能を有するドローンであれば、性能情報としてシャッター速度や撮影画角等が格納されてもよい。
【0069】
[経路編集システムの動作]
図5は、経路情報の接続及び平滑化の一例を示すフローチャートである。図6図12は、新たな経路情報を生成するまでの経路編集用GUIの一例を示す模式図である。以下、図6図12の経路編集用GUIを参照しながら、図5のフローチャートを説明する。
【0070】
ユーザ1は、ドローン10の移動する経路と、ドローン10が経路を移動する際の速度や姿勢等の状態パラメータとを設定するために経路編集システム100を利用する。例えば、ユーザ1により、ユーザ端末20を介して、経路編集システム100に関するアプリケーションプログラムが起動される。
【0071】
GUI出力部34により、経路情報に含まれる経路の接続に関する指示を入力するための経路編集用GUI(Graphical User Interface)が生成され、ユーザ端末20に出力される(ステップ101)。送信された経路編集用GUIは、ユーザ端末20のディスプレイ等に表示される。
【0072】
ユーザ1により、ユーザ1の所望する経路情報が指定される。例えば、経路情報DB40に格納されている経路情報が一覧表示される。例えば経路情報に関連する情報とともに、経路情報が一覧表示されてもよい。経路情報に関連する情報としては、例えば、経路情報の作成者、作成した時期、経路情報に基づいて移動したドローンの機種等、任意の情報が挙げられる。
もちろん、経路情報に含まれる経路及び移動体の移動状態に関する状態パラメータが識別可能に表示されてもよい。
ユーザ1は、他の経路と接続させたい経路を含む経路情報、あるいは、コピーやカット等を行いたい経路を含む経路情報を指定する。
管理部38は、指定された経路情報を経路情報DBから取得する。取得された経路情報は、GUI出力部34を介して、経路編集用GUI内で表示される。
なお、経路情報を選択するためのGUIも、経路編集用GUIに含まれるGUIと見做すことが可能である。
【0073】
図6に示すように、経路編集用GUI50は、経路表示部51と、表示選択部52とを有する。
経路表示部51には、ユーザ1により指定された経路情報に含まれる経路が表示される。図6に示す例では、経路A43の表示が選択されている。
本実施形態では、ドローン10が移動を開始する点である経路A43の始点54と、ドローン10が移動を終了する点である終点55と、移動体が移動する軌跡が表示される。例えば、始点54は、時刻0の時のドローン10の位置に相当する。
また本実施形態では、経路表示部51には、xyz軸方向を示す直交座標の軸が表示される。各経路は、経路情報に含まれる経路の位置情報(xyz座標値)に基づいて、経路表示部51に表示される。
【0074】
表示選択部52は、経路表示部51に表示される経路(経路情報)を選択するためのGUIである。
図6に示す例では、経路A43に加えて経路B44が指定されており、経路A43及びB44のうち経路A43の表示が選択されている。
なお表示選択部52内の追加ボタン53を選択することで、新たな経路を追加して表示することが可能となる。すなわち新たな経路情報を追加で指定して、経路情報に含まれる経路を表示させることが可能となる。
なお、表示選択部52により選択可能な経路の数は限定されず、任意の数の経路が経路表示部51に表示されてもよい。その場合、各経路の色や太さ等を変えることで各経路が識別可能に表示されてもよい。
【0075】
図7は、経路の一部の切り取り(カット)及び複製(コピー)の指示の入力例を示す図である。
例えば、ユーザ1により、経路A43上の2か所が切り取り点56及び57として選択される。切り取り点56及び57に挟まれた部分経路A45が識別可能なように表示される。例えば、部分経路A45が他の部分の経路よりも太く表示される、又は他の経路とは違う色で表示される。
切り取られた部分経路A45の複製を実行するか否かを選択可能な通知情報58が表示される。ユーザ1が通知情報58を介して複製の実行を選択することで、部分経路A45が複製される。これに限定されず、ホットキー等の特定の指示を入力することで、部分経路A45が複製されてもよい。
本実施形態において、ユーザ1が部分経路A45の複製を実行する指示は、経路又は経路の一部を複製する旨の指示に相当する。
【0076】
図8は、複製された部分経路45の表示例を示す図である。
図8に示すように、部分経路A45の複製が実行されると、その部分経路A45が経路表示部51に表示される。また図2に示す経路情報生成部37により、部分経路A45と、状態パラメータとを含む経路情報が新たに生成される。状態パラメータは、元の経路Aの各位置における状態パラメータがそのまま用いられる。
部分経路A45の始点59及び終点60は、例えば、始点59及び終点60の位置に関連付けられた時刻が比較されて、早い方が始点59に設定される。
【0077】
図9は、接続対象となる2つの部分経路の表示例を示す図である。
図9に示すように、指定されていた経路B44に対しても、経路の一部の切り取り(カット)及び複製(コピー)が実行されたとする。経路表示部51には、複製された部分経路A45と、複製された部分経路B46との両方が表示されている。
なお図9に示すように、経路編集部35により、ユーザ1の指示に応じて、部分経路を移動及び回転することが可能であってもよい。
例えば、図9の部分経路B46に対して模式的に図示しているように、z軸を回転軸として経路を回転可能であってもよい。回転された部分経路B46を含む経路情報は、経路情報生成部37により新たな経路情報として生成される。例えば、経路表示部51に表示される位置に基づいて、回転後の部分経路B46の経路を示す位置情報(座標)が設定される。
経路を回転可能な回転軸は限定されず、任意に設定されてよい。例えば、x軸やy軸を回転軸として回転可能であってもよい。またその場合には、ドローン10の姿勢は変更されず、経路(位置座標)のみが変更されて経路情報が生成されてもよい。
【0078】
図9に示す部分経路A45及び部分経路B46に対して、接続の指示が入力されたとする。すなわち図9に示す部分経路A45及び部分経路B46が、接続対象となる2つの経路として表示される(ステップ102)。
もちろん、接続対象となる2つの経路が、カットやコピー等が実行された経路に限定される訳ではない。ユーザ1により、接続を所望する2つの経路情報が選択された場合には、その経路情報に含まれる2つの経路が、接続対象となる2つの経路として表示される。
【0079】
図10は、接続経路を示す模式図である。
図10に示すように、部分経路A45及びB46を接続する旨の指示に応じて、部分経路A45及びB46が接続される(ステップ103)。
例えば、ユーザ1により、部分経路B46の終点が、部分経路A45の始点の位置に重ねられる。部分経路B46の終点と、部分経路A45の始点とが重ね合わされた位置が接続点61となる。また部分経路B46の始点が、部分経路A45とB46とが互いに接続された接続経路47の始点として設定される。部分経路A45の終点が、接続経路47の終点として設定される。
【0080】
経路分析部36により、接続経路47に対して平滑化が必要か否か判定される(ステップ104)。典型的には、接続点61をドローン10が飛行可能であるか否かに基づいて、平滑化の必要性の有無が判定される。
接続経路47をドローン10が飛行可能である場合には、平滑化は必要なしと判定される。接続経路をドローン10が飛行不可能である場合には、平滑化が必要ありと判定される。もちろんこれに限定されず、スムーズな飛行が可能であるか否か、安全性の高い飛行が可能であるか否か等、任意の判断基準が採用されてよい。
【0081】
本実施形態では、部分経路B46の始点と、部分経路A45の終点とを接続し、部分経路B46の始点に関連付けられた状態パラメータBと、部分経路A45の始点に関連付けられた状態パラメータAとの差に基づいて、第1の状態パラメータと第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かが判定される。
接続点に関する情報は、接続点である2つの経路の始点又は終点に関連付けられた状態パラメータ、及び接続点における2つの経路の経路方向を含む。例えば、部分経路A45の端点に対して関連付けられた状態パラメータと、部分経路B46の端点に対して関連付けられた状態パラメータとの情報が、接続点に関する情報に含まれる。また接続点に関する情報は、接続された部分経路A45の端点及び部分経路B46の端点の位置(座標)情報を含む。
本実施形態では、接続点61に関する情報として、部分経路B46の終点における部分経路B46の状態パラメータBと、部分経路A45の始点における部分経路A45の状態パラメータAとの差が参照される。あるいは部分経路B46の終点における部分経路Bの経路方向と部分経路A45の始点における部分経路A45の経路方向との差が参照されてもよい。
【0082】
本実施形態では、図10に示すように、接続経路47の平滑化が必要と判定された場合(ステップ104のYES)、ユーザ1に飛行不可能であること旨の通知情報64が表示される。
【0083】
図11は、平滑化領域を設定する際の入力例を示す模式図である。
接続経路47の平滑化が必要と判定された場合(ステップ104のYES)、ユーザ1の指示により、接続経路47上の2か所の位置が平滑化開始点65及び平滑化終了点66として選択される(ステップ105)。
【0084】
経路編集部35により、平滑化領域67内の経路が平滑化される(ステップ106)。具体的には、平滑化開始点65に対して関連付けられた状態パラメータ(状態パラメータB)と、平滑化終了点66に対して関連付けられた状態パラメータ(状態パラメータA)との差が平滑化される。
なお、本実施形態において、平滑化領域67が設定される方法は限定されない。例えば、ユーザ1により平滑化開始点65及び平滑化終了点66を選択する旨の指示なしに、平滑化領域67が設定されてもよい。例えば、部分経路B46と部分経路A45とが接続される接続点61を基準として、平滑化開始点65及び平滑化終了点66が設定されてもよい。この場合、経路編集部35により、設定された平滑化領域67内の部分経路B46上の平滑化開始点65に関連付けられた状態パラメータと、平滑化領域67内の部分経路A45条の平滑化終了点66に対して関連付けられた状態パラメータとの差が平滑化される。
なお、本実施形態において、平滑化開始点65は、第1の経路上の第1の平滑点に相当する。また平滑化終了点66は、第2の経路上の第2の平滑点に相当する。接続点61は、第1の経路と第2の経路とが接続される接続点に相当する。
【0085】
[平滑化の計算]
ここで図11を参考にステップ206の平滑化の一例を説明する。
ユーザ1により平滑化開始点65及び平滑化終了点66が選択された場合に、経路編集部35により、平滑化開始点65及び平滑化終了点66を示す位置(座標)と、その位置に関連付けられた速度(状態パラメータ)が取得される。
また管理部38により、接続経路47を移動するドローン10の性能情報が取得される。本実施形態では、ドローン10の最大加速度及び最大減速度が取得される。
【0086】
平滑化開始点65でのドローン10の速度を、以下の(数1)式のように書き表す。
【0087】
【数1】
【0088】
ここで、vx1は、ドローン10のx軸における速度を示す。vy1はy軸における速度を示す。vz1はz軸における速度を示す。以下、[A、B、C]と記載されているパラメータ等は、Aがx軸成分、Bがy軸成分、Cがz軸成分に相当する。
【0089】
平滑化終了点66でのドローン10の速度を、以下の(数2)式のように書き表す。
【0090】
【数2】
【0091】
接続経路47を移動するドローン10の最大加速度を、以下の(数3)式のように書き表す。
【0092】
【数3】
【0093】
接続経路47を移動するドローン10の最大減速度を、以下の(数4)式のように書き表す。
【0094】
【数4】
【0095】
ここで、平滑化開始点65と平滑化終了点66との速度の差は、以下の(数5)式で与えられる。
【0096】
【数5】
【0097】
各xyz軸方向において、速度差が正の場合は、速度差を最大加速度で割る。また速度差が負の場合は、速度差を最大減速度で割る。これにより平滑化開始点65と平滑化終了点66とをドローン10が移動する間に、平滑化開始点65でのドローン10の各xyz軸の速さが平滑化終了点66でのドローン10の各xyz軸の速さに到達するために必要な時間が得られる。
ここで、平滑化開始点65の各xyz軸の速さが平滑化終了点66の各xyz軸の速さに到達するまでの時間が以下の(数6)式で与えられる。
【0098】
【数6】
【0099】
従って、それぞれのxyz軸方向のうち、最大値が算出された各軸成分の時間がドローン10の平滑化開始点65から平滑化終了点66までの移動にかかる時間を示す。
時間差が求まることで、平滑化開始点65と平滑化終了点66との間の時刻の速度が求められる。
【0100】
ここで、平滑化開始点65と平滑化終了点66との間の経路を移動するドローン10のある時刻(t)のある座標は、以下の(数7)式で与えられる。
【0101】
【数7】
【0102】
また平滑化開始点65と平滑化終了点66との間を移動するある時刻のドローン10の速度は、以下の(数8)式で与えられる。
【0103】
【数8】
【0104】
ある時刻での速度と単位時間をかけることでドローン10の単位時間後の距離は、以下の(数9)式で与えられる。すなわち、時刻(t-1)でのドローン10の座標と速度×単位時間とを足すことで、時刻tにおけるドローン10の座標が求められる。
【0105】
【数9】
【0106】
上記の式により、ある時刻と次の時刻との間の座標が求まることで、平滑化されたある時刻の座標と次の時刻の座標と間を補完する経路が算出される。
図12は、新たに生成された経路を示す模式図である。
これにより、図12に示す、部分経路A45及び部分経路B46が互いに接続された経路と、平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報が生成される。
【0107】
なお、平滑化を実行するための計算方法は限定されない。例えば、上記の平滑化の計算方法では、最大加速度又は最大減速度を用いて最短の時間差になるように平滑化された。これ以外にも、ドローン10の加速度自体を滑らかに変化させることが可能である。この場合、ドローン10の移動の時間が伸びたり、経路の距離(ドローン10の飛行距離)が長くなる。
それ以外にも、接続される部分経路A45及び部分経路B46の経路方向の差に基づいて、平滑化を行うか否かが判定されてもよい。例えば、部分経路A45の経路方向がx軸方向([1、0、0])を向いていたとする。部分経路B46の経路方向が同じx軸方向([1、0、0])を向いている場合、経路分析部36により接続点61における平滑化の必要がないと判定されてもよい。
逆に例えば、部分経路B46の経路方向が[-1、0、0.5]のような、部分経路A45の経路方向とは大きく異なる場合は、経路分析部36により接続点61における平滑化の必要があると判定されてもよい。すなわち、接続されるどちらかの経路の接続点における経路方向を基準とし、その基準方向から所定の閾値以上の角度を有する経路の場合に平滑化が実行されてもよい。
また上記では、xyz方向の全方向に対して、同じ平滑化の計算方法が用いられた。これに限定されず、各軸(方向)によって、異なる平滑化の計算方法が実行されてもよい。またこれらの平滑化の方法がユーザ1に選択可能に提示されてもよい。
【0108】
また図11に示すように、ユーザ1により平滑化開始点65及び平滑化終了点66が選択された場合に、経路編集部35により、ユーザ1に平滑化を実行するか否かの通知を示す通知情報68が提示される。ユーザ1が通知情報68を選択、又はホットキー等の特定の指示を入力することで、経路情報生成部37により部分経路A45及び部分経路B46が互いに接続された経路48と、平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報が生成される。
【0109】
図12に示すように、経路情報生成部37により生成された新たな経路情報に含まれる経路48が経路表示部51に表示される(ステップ107)。生成された経路48がユーザ1にとって所望の経路であった場合(ステップ108のYES)、ユーザ1により経路48を含む経路情報がドローン10に送信される。この結果、ユーザ1の所望する経路情報に従って、ドローン1が自律飛行を実行する。また生成された経路48がユーザ1の望まない経路であった場合、図11に示す平滑化開始点65及び平滑化終了点66を選択する処理(ステップ105)に戻る(ステップ108のNO)。
【0110】
なお、本実施形態において、平滑化の方法は限定されない。例えば、接続点61において平滑化が実行されてもよい。例えば、経路編集部35により、部分経路B46の終点に関連付けられた状態パラメータと、部分経路A45の始点に関連付けられた状態パラメータとの差が平滑化される。
この平滑化は、部分経路B46の終点が平滑化開始点65として設定され、部分経路A45の始点が平滑化終了点66として設定された場合の平滑化に相当する。この平滑化では、接続点61を移動する際に速度等の状態パラメータに対して急激な変化が発生してしまう可能性が考えられる。
これに対して、部分経路B46上の接続点61とは異なる位置に、平滑化開始点65を設定する。また部分経路A45上の接続点61とは異なる位置に、平滑化終了点66を設定する。すなわち所定の平滑化のための範囲として、平滑化領域67を設定する。
これにより、速度等の状態パラメータの急激な変化を抑え、部分経路B46から部分経路A45への移動をスムーズに実現することが可能となる。
なお、平滑化開始点65及び平滑化終了点66を接続点61とは異なる位置に設定した場合、平滑化の結果、接続点61を通らない接続経路47が生成される場合もあり得る。
一方、接続点61を、平滑化開始点65及び平滑化終了点66の少なくとも一方に設定する場合には、接続点61を通る接続経路47を生成することが可能である。このような観点に基づいて、平滑化開始点65及び平滑化終了点66が設定されてもよい。
【0111】
以上、本実施形態に係る経路編集システム100では、複数の位置を含む経路と、経路の各位置に対して関連付けられた経路を移動する際のドローン10の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報が取得される。取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路(部分経路B46)と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路(部分経路A45)とが接続される。第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差が平滑化される。これにより、自律移動が可能な移動体の経路を簡単に作成することが可能となる。
【0112】
ドローンにおいて、リモートコントローラに備えられるスティック等を用いてユーザが操作するのではなく、タイムスタンプ、位置、速度等が含まれた飛行経路を指定することで、精細なドローンの飛行を実現できる。この飛行経路指定による飛行は、同じ飛行経路を何度も飛ばすことが可能となり、ドローンの操作から解放される。これにより、撮影等のその他の作業に集中できるといったメリットがある。
またこの飛行経路には、ウェイポイントと呼ばれる経由点指定の経路よりも詳細な情報が含まれており、単純、単調な飛行ではなく、プロの曲芸とも言えるような精細、複雑な飛び方を実現できる。飛行経路の作成は、ドローンを実際に飛行させ、その際に飛行時のデータを保存すること等により可能である。
そのように作成された飛行経路を利用して、元とは別の変更した経路でドローンを飛行させたい場合は、飛行経路の編集が必要となる。しかし、経路の単純な切り貼りは、ドローンが飛ばない経路を作成してしまうことが発生する可能性がある。例えば、経路の端点と端点を接続する際に、一方の端点のドローンの速度が10m/sで、もう一方の端点のドローンの速度が30m/sで合った時に、接続地点でそのような加速は現実的に不可能であり、その地点で何が起こるかはドローンのエラー時処理がどのようにされているかによる。
【0113】
そこで、本技術では、2つの経路を接続する際に、接続点周辺の経路情報を実際にドローンが飛行可能なものに平滑化を行われる。これにより、様々な飛行経路を組み合わせて経路をどんどん繋いでいくことが可能であり、詳細な飛行経路の再利用が可能となる。
【0114】
<第2の実施形態>
本技術に係る第2の実施形態の経路編集システム200について説明する。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明した経路編集システム100における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
【0115】
第1の実施形態では、経路分析部36により、第1の経路と第2の経路とが接続された接続経路に対して、平滑化が必要か否かが判定された。第2の実施形態では、ユーザ1が取得した経路情報に含まれる経路の各位置に対して、他の経路との接続のしやすさが判定される。
【0116】
図13は、本技術の第2の実施形態に係る経路編集用GUI50の模式図である。
図13に示すように、経路表示部51にユーザ1が取得した経路情報に含まれる経路70が表示される。また経路編集用GUI50は、経路表示部51及び判定表示部71を有する。
判定表示部71は、経路分析部36により判定された判定結果を表示する。本実施形態では、経路70の接続のしやすさが「難(経路72)」、「やや難(経路73)」、「易(経路74)」の3種類で分類される。
【0117】
経路分析部36により、ユーザ1が取得した経路情報に含まれる経路70の各位置に対して、他の経路との接続のしやすさが判定される。本実施形態では、経路分析部36により、取得された経路情報に含まれる状態パラメータに基づいて、他の経路との接続のしやすさが判定される。
典型的には、ドローン10の速度が速い位置では、接続のしやすさが「難」と判定される。また遅い位置では、接続のしやすさが「易」と判定される。もちろん接続のしやすさの判定方法は限定されない。
例えば、ドローン10の速度の速い位置が多い場合は、速度が速い点でも接続がしやすいと判定されてもよい。また例えば、xy軸(水平)方向とz軸(垂直)方向のドローン10の速度の分布が分析され、平均速度及び各位置での偏差が求められてもよい。その偏差が閾値以上の場合は、接続のしやすさが「難」と判定されてもよい。逆に偏差が閾値以下の場合は、接続のしやすさが「易」と判定されてもよい。また速度に限定されず、ドローンの姿勢等でも判定されてもよい。
【0118】
また経路表示部51に経路70の各位置の接続のしやすさがユーザ1が識別可能なように表示される。本実施形態では、「難」、「やや難」、「易」に該当する経路70の各位置に対して異なる色で表示される。なお、識別可能な表示方法は限定されず、経路70の各位置の太さや、矢印や枠等の他の画像を付加する方法、ハイライト表示等、任意の方法が採用されてよい。
【0119】
<その他の実施形態>
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
【0120】
上記の第1の実施形態では、経路表示部51に経路と直交座標の軸とが表示された。これに限定されず、経路表示部51には、経路の周囲の環境を示す環境情報等の任意の表示が出力されてもよい。例えば、経路表示部51に経路周辺の地図情報や障害物等が表示されてもよい。またそのための環境情報を格納する環境情報DBをサーバ装置30が有してもよい。また環境情報DBが管理部38により管理されてもよい。
サーバ装置30が環境情報DBを有する場合、経路分析部36は、経路の移動や編集をするときに障害物で飛行不可能といった判断も可能である。また経路編集部35は、接続経路を平滑化する際に、障害物を避けるような経路を候補に出すことも可能である。
また経路分析部36により、環境情報として撮影対象の位置座標が設定されていた場合、ドローン10の撮影を行う位置と撮影対象の位置座標との間に撮影の邪魔になるような障害物が含まれていないかが判断されてもよい。
例えば、ユーザ1が、あるコンサート会場Aでアーティストを撮影するような経路でドローン10の飛行を行ったとする。また別のコンサート会場Bでコンサート会場Aで用いた経路とほぼ同じ経路でアーティストを撮影したいとする。しかし、コンサート会場Bはコンサート会場Aよりも天井が低く、同じ経路で飛行すると天井にぶつかってしまう。この場合、ユーザ1は、コンサート会場Aで用いた経路の一部分をカットして、経路の高さを下げて、別の戻ってくる経路に繋げるような経路編集を行う。この時に経路の端点同士の速度の変化が実現不可能なことになり得るので、ユーザ1により経路編集システム100が用いられ、経路の平滑化が実行される。
【0121】
上記の第1の実施形態では、ドローン10が飛行を開始する前に経路情報が生成された。これに限定されず、ドローン10の飛行時に新たに経路が選択されてもよい。この場合、ドローン10が現在飛行している経路と新たに選択された経路との間が平滑化されることで飛行することが実現される。
また上記の第1の実施形態では、平滑化開始点65及び平滑化終了点66が選択され、平滑化領域が設定された。これに限定されず、ユーザ1の平滑化開始点65及び平滑化終了点66の選択無しに、平滑化領域67を設定することも可能である。この場合は、例えば接続点61を含む予め決められた幅を用いて平滑化領域が設定される。
【0122】
上記の第1の実施形態及び第2の実施形態では、平滑化領域67又は経路70の各位置に対して平滑化が行われた。これに限定されず、経路の始点又は終点の少なくとも一方に対して、他の経路との接続のための端点平滑化が実行されてもよい。
例えば、サーバ装置30が端点平滑化を実行する端点平滑化部を具備してもよい。端点平滑化部は、始点又は終点の少なくとも一方に平滑化を実行する。例えば、端点平滑化部により、始点又は終点のいずれか一方である端点における状態パラメータと、端点を基準として設定される位置における状態パラメータとの差が平滑化されてもよい。また経路編集部35により、端点平滑化が実行されてもよい。
予め端点が平滑化されることによって、経路同士を接続することが容易になる。また平滑化を実行せずに経路同士の接続が可能となる。
また端点に対して実行する端点平滑化は、接続用経路を端点に接続することを含む。接続用経路は、他の経路又は接続用経路同士と容易に接続可能な経路である。例えば、接続用経路は、直線の経路、又は一定の距離の半径を持つ円形の経路上を飛行するような経路等であってもよい。またはドローン10の速度が一定等の状態パラメータの変化が緩やかな経路等であってもよい。
【0123】
上記の第1の実施形態及び第2の実施形態では、部分経路A45と部分経路B46とが接続される接続点61に関する情報に基づいて、経路情報に含まれる2つの経路の状態パラメータの差が平滑化された。これに限定されず、接続経路47の始点及び終点の状態パラメータの差が平滑化されてもよい。すなわち、始点が平滑化開始点65として選択され、終点が平滑化終了点66として選択されてもよい。
【0124】
上記の第1の実施形態及び第2の実施形態では、平滑化の計算方法が速度差から計算された。これに限定されず、ドローン10の姿勢や機体性能の角速度等から平滑化の計算が行われてもよい。
また平滑化の方法も限定されない。例えば、端点周辺を一定速度でまっすぐ飛行するような経路情報を生成する事も平滑化に含まれてもよい。また例えば、一定の距離の円半径上を飛行するような経路にすることも平滑化に含まれてもよい。すなわち、平滑化は、経路情報に含まれる状態パラメータの差(変化)を一定にするとも言える。また平滑化は、経路と他の経路を繋げやすくする処理とも言える。また上記のような平滑化候補の方法を複数持つことで、ユーザ1により平滑化の候補が選択可能であってもよい。
なお、平滑化が実行される際に、接続点61が経路48から外れる可能性がある。この場合、接続点61を必ず通過するように平滑化が実行されてもよい。例えば、接続点61を、平滑化開始点65又は平滑化終了点66のいずれか一方に設定をしてもよい。これにより、経路48が必ず接続点61を通過するように生成される。また接続点61を通過しない経路48が生成されてもよい。
また平滑化が実行されることで、経路48の距離(ドローン10の飛行距離)が接続経路47よりも長くなる可能性がある。この場合に経路48がドローン10の最大飛行時間等の所定の距離を超えない様に平滑化が実行されてもよい。
【0125】
上記の第1の実施形態及び第2の実施形態では、2つの経路情報に含まれる2つの経路が接続され、平滑化された。これに限定されず、ドローン10の2つの飛行パターンが接続される際に平滑化が実行されてもよい。例えば、ドローン10が所定の位置を旋回した後に、8の字を描くように移動をする場合、ドローン10が「旋回」から「8の字」に飛行可能なように平滑化された経路が生成されてもよい。すなわち、飛行パターン同士の経路の接続や所定の経路と飛行パターンとの接続された際に、ドローン10が飛行可能なように経路を編集することも平滑化に含まれる。
またドローン10は、空中の飛行だけではなく、地面、水上や水中を移動可能な移動機構を有してもよい。すなわち、本技術はドローン10以外にも車や船、潜水艦等の様々な空間を移動可能な移動体にも適用可能である。
【0126】
図14は、サーバ装置30のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0127】
サーバ装置30は、CPU201、ROM(Read Only Memory)202、RAM203、入出力インタフェース205、及びこれらを互いに接続するバス204を備える。入出力インタフェース205には、表示部206、入力部207、記憶部208、通信部209、及びドライブ部210等が接続される。
【0128】
表示部206は、例えば液晶、EL(Electro-Luminescence)等を用いた表示デバイスである。入力部207は、例えばキーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、その他の操作装置である。入力部207がタッチパネルを含む場合、そのタッチパネルは表示部206と一体となり得る。
【0129】
記憶部208は、不揮発性の記憶デバイスであり、例えばHDD、フラッシュメモリ、その他の固体メモリである。ドライブ部210は、例えば光学記録媒体、磁気記録テープ等、リムーバブルの記録媒体211を駆動することが可能なデバイスである。
【0130】
通信部209は、LAN、WAN等に接続可能な、他のデバイスと通信するためのモデム、ルータ、その他の通信機器である。通信部209は、有線及び無線のどちらを利用して通信するものであってもよい。通信部209は、サーバ装置30とは別体で使用される場合が多い。
本実施形態では、通信部209により、ネットワークを介した他の装置との通信が可能となる。
【0131】
上記のようなハードウェア構成を有するサーバ装置30による情報処理は、記憶部208またはROM202等に記憶されたソフトウェアと、サーバ装置30のハードウェア資源との協働により実現される。具体的には、ROM202等に記憶された、ソフトウェアを構成するプログラムをRAM203にロードして実行することにより、本技術に係る情報処理方法が実現される。
【0132】
プログラムは、例えば記録媒体211を介してサーバ装置30にインストールされる。あるいは、グローバルネットワーク等を介してプログラムがサーバ装置30にインストールされてもよい。その他、コンピュータ読み取り可能な非一過性の任意の記憶媒体が用いられてよい。
【0133】
通信端末に搭載されたコンピュータとネットワーク等を介して通信可能な他のコンピュータとが連動することにより本技術に係る情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムが実行され、本技術に係る情報処理装置が構築されてもよい。
【0134】
すなわち本技術に係る情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムは、単体のコンピュータにより構成されたコンピュータシステムのみならず、複数のコンピュータが連動して動作するコンピュータシステムにおいても実行可能である。なお、本開示において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれもシステムである。
【0135】
コンピュータシステムによる本技術に係る情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムの実行は、例えば、経路の編集、平滑化の判定、及び経路情報の生成等が、単体のコンピュータにより実行される場合、及び各処理が異なるコンピュータにより実行される場合の両方を含む。また所定のコンピュータによる各処理の実行は、当該処理の一部又は全部を他のコンピュータに実行させその結果を取得することを含む。
【0136】
すなわち本技術に係る情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムは、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成にも適用することが可能である。
【0137】
各図面を参照して説明したGUI生成部、経路編集部、経路分析部、経路情報生成部等の各構成、通信システムの制御フロー等はあくまで一実施形態であり、本技術の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変形可能である。すなわち本技術を実施するための他の任意の構成やアルゴリズム等が採用されてよい。
【0138】
なお、本開示中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。上記の複数の効果の記載は、それらの効果が必ずしも同時に発揮されるということを意味しているのではない。条件等により、少なくとも上記した効果のいずれかが得られることを意味しており、もちろん本開示中に記載されていない効果が発揮される可能性もある。
【0139】
以上説明した各形態の特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。
【0140】
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)複数の位置を含む経路と、前記経路の各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を取得する取得部と、
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とを接続する接続部と、
前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を平滑化する平滑部と
を具備する情報処理装置。
(2)(1)に記載の情報処理装置であって、
前記平滑部は、前記第1の経路と前記第2の経路とが接続される接続点を基準として、前記第1の平滑点及び前記第2の平滑点を設定する
情報処理装置。
(3)(2)に記載の情報処理装置であって、
前記平滑部は、前記接続点を、前記第1の平滑点及び前記第2の平滑点の少なくとも一方に設定する
情報処理装置。
(4)(1)から(3)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、さらに、
前記第1の経路及び前記第2の経路が互いに接続された経路と、前記平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報を生成する生成部を具備する
情報処理装置。
(5)(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記移動体の移動状態に関する状態パラメータは、前記移動体の速度、及び前記移動体の姿勢を含む
情報処理装置。
(6)(1)又は(5)に記載の情報処理装置であって、
前記取得部は、前記移動体の性能に関する性能情報を取得し、
前記平滑部は、取得された前記性能情報に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を平滑化する
情報処理装置。
(7)(6)に記載の情報処理装置であって、
前記性能情報は、前記移動体の最大速度、前記移動体の最大加速度、前記移動体の最大減速度、及び前記移動体の最大角速度の少なくとも1つを含む
情報処理装置。
(8)(1)から(7)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、さらに、
前記第1の状態パラメータと、前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定する平滑化判定部を具備する
情報処理装置。
(9)(8)に記載の情報処理装置であって、
前記接続部は、前記第1の経路の終点と、前記第2の経路の始点とを接続し、
前記平滑化判定部は、前記第1の経路の終点に関連付けられた前記状態パラメータと、前記第2の経路の始点に関連付けられた前記状態パラメータとの差に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定する
情報処理装置。
(10)(8)又は(9)に記載の情報処理装置であって、
前記取得部は、前記移動体の移動の性能に関する性能情報を取得し、
前記平滑化判定部は、取得された前記性能情報に基づいて、前記第1の状態パラメータと前記第2の状態パラメータとの差を平滑化するか否かを判定する
情報処理装置。
(11)(1)から(10)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、さらに、
取得された前記経路情報に含まれる前記経路の各位置に対して、他の経路との接続のしやすさを判定する接続判定部を具備する
情報処理装置。
(12)(11)に記載の情報処理装置であって、
前記接続判定部は、取得された前記経路情報に含まれる前記状態パラメータに基づいて、前記他の経路との接続のしやすさを判定する
情報処理装置。
(13)(1)から(12)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、さらに、
前記経路情報に含まれる前記経路の接続に関する指示を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を生成するGUI生成部を具備する
情報処理装置。
(14)(13)に記載の情報処理装置であって、
前記経路の接続に関する指示は、前記経路情報に含まれる前記経路の一部を切り取る旨の指示、前記経路又は前記経路の一部を複製する旨の指示、前記第1の経路と前記第2の経路とを接続する旨の指示、前記第1の平滑点及び前記第2の平滑点を設定する旨の指示、及び平滑化を実行する旨の指示を含む
情報処理装置。
(15)(13)又は(14)に記載の情報処理装置であって、さらに、
取得された前記経路情報に含まれる前記経路の各位置に対して、他の経路との接続のしやすさを判定する接続判定部を具備し、
前記GUI生成部は、前記接続判定部による判定結果を識別可能に表示された前記経路を含む前記GUIを生成する
情報処理装置。
(16)(1)から(15)のうちいずれか1つに記載の情報処理装置であって、さらに、
取得された前記経路情報に含まれる前記経路の始点又は終点の少なくとも一方に対して、他の経路との接続のための端点平滑化を実行する端点平滑部を具備する
情報処理装置。
(17)(16)に記載の情報処理装置であって、
前記端点平滑部は、前記始点又は前記終点のいずれか一方である端点における前記状態パラメータと、前記端点を基準として設定される位置における前記状態パラメータとの差を平滑化する
情報処理装置。
(18)複数の位置を含む経路と、前記経路の各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を取得し、
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とを接続し、
前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を平滑化する
ことをコンピュータシステムが実行する情報処理方法。
(19)複数の位置を含む経路と、前記経路の各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を取得するステップと、
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とを接続するステップと、
前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を平滑化するステップと
をコンピュータシステムに実行させるプログラム。
(20) 複数の位置を含む経路と、前記経路の各位置に対して関連付けられた前記経路を移動する際の移動体の移動状態に関する状態パラメータとを含む経路情報を取得する取得部と、
取得された第1の経路情報に含まれる第1の経路と、取得された第2の経路情報に含まれる第2の経路とを接続する接続部と、
前記第1の経路上の第1の平滑点に関連付けられた第1の状態パラメータと、前記第2の経路上の第2の平滑点に関連付けられた第2の状態パラメータとの差を平滑化する平滑部と、
前記第1の経路及び前記第2の経路が互いに接続された経路と、前記平滑化の結果を含む状態パラメータとが関連付けられた経路情報を生成する生成部と
を有する情報処理装置と、
前記生成部により生成された前記経路情報に基づいて移動可能な移動体と
を具備する情報処理システム。
【符号の説明】
【0141】
10…ドローン
30…サーバ装置
34…GUI出力部
35…経路編集部
36…経路分析部
37…経路情報生成部
38…管理部
43…経路A
44…経路B
45…部分経路A
46…部分経路B
47…接続経路
50…経路編集用GUI
61…接続点
65…平滑化開始点
66…平滑化終了点
100…経路編集システム
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