(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】シャッタ
(51)【国際特許分類】
E06B 9/02 20060101AFI20241119BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20241119BHJP
【FI】
E06B9/02 L
B65G1/00 511G
(21)【出願番号】P 2022077517
(22)【出願日】2022-05-10
【審査請求日】2024-02-27
(31)【優先権主張番号】P 2021166953
(32)【優先日】2021-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】宮原 明
(72)【発明者】
【氏名】中島 宏一朗
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】実公平4-4464(JP,Y2)
【文献】特開2017-1832(JP,A)
【文献】特開2020-83511(JP,A)
【文献】特開2007-211424(JP,A)
【文献】実公昭29-4459(JP,Y1)
【文献】仏国特許発明第992503(FR,A)
【文献】スイス国特許発明第348541(CH,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00-9/92
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に、前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備えており、
前記連結部材の一対の前記嵌合部の一方を第1嵌合部とし、他方を第2嵌合部とし、前記案内方向に隣り合う2つの前記連結部材の一方を第1連結部材とし、他方を第2連結部材として、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが相補的形状とされており、
同一の前記棒状部材に嵌合している前記第1連結部材の前記第1嵌合部と前記第2連結部材の前記第2嵌合部とが、互いに前記第1方向に嵌り合うように配置されている
、シャッタ。
【請求項2】
前記開閉体は、前記棒状部材に対して前記第1方向に移動しないように設けられ、前記連結部材が前記棒状部材に対して前記第1方向に移動することを規制する規制部材を備え、
前記第1嵌合部及び前記第2嵌合部の少なくとも一方が、他方の少なくとも一部を前記第1方向の両側から挟むように形成され、
前記規制部材は、全ての前記棒状部材のうちの前記案内方向の両端に配置された2つの前記棒状部材である対象棒状部材のみに設けられていると共に、それぞれの前記対象棒状部材において、当該対象棒状部材に嵌合している前記第1嵌合部又は前記第2嵌合部を前記第1方向の両側から挟むように配置されている、請求項
1に記載のシャッタ。
【請求項3】
水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に、前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備えており、
前記連結部材の一対の前記嵌合部の一方を第1嵌合部とし、他方を第2嵌合部とし、前記案内方向に隣り合う2つの前記連結部材の一方を第1連結部材とし、他方を第2連結部材として、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが相補的形状とされており、
前記案内方向に並ぶ複数の前記第1連結部材及び複数の前記第2連結部材が、前記第1方向の規定幅内において、全体として前記案内方向に沿う帯状に形成され、
同一の前記棒状部材に嵌合している前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが、前記規定幅内に
配置されている、シャッタ。
【請求項4】
水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、
前記棒状部材に対して前記第1方向に移動しないように設けられ、前記連結部材が前記棒状部材に対して前記第1方向に移動することを規制する規制部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に、前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備えている、シャッタ。
【請求項5】
複数の前記連結部材が、前記第1方向の位置を交互に入れ替えながら前記案内方向に並ぶように配置され、
前記案内方向に隣り合う2つの前記連結部材のそれぞれの前記嵌合部が、同一の前記棒状部材に嵌合し、前記第1方向に隣接するように配置されている、請求項
4に記載のシャッタ。
【請求項6】
前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第1方向の他方側を第1方向第2側として、
前記規制部材は、同一の前記棒状部材に嵌合すると共に前記第1方向に隣接する2つの前記嵌合部からなる嵌合部組に対して、前記第1方向第1側に隣接する位置と前記第1方向第2側に隣接する位置とで、前記案内方向に並ぶ複数の前記棒状部材毎に交互に前記第1方向の位置を入れ替えながら前記案内方向に並ぶように配置されている、請求項5に記載のシャッタ。
【請求項7】
水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、
物体を検知する検知装置と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に、前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備え
、
上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、
前記案内経路は、上下方向に延在する第1領域と、前記第1領域よりも上側において前記第2方向に延在する天井領域と、前記第1領域の上端部と前記天井領域の前記第2方向第1側の端部とを接続するように前記第1方向視で弧状に形成された第1弧状領域とを備え、
前記案内経路は、前記第1領域に対して前記第2方向第2側に離間して配置され、上下方向に沿って延在する第2領域と、前記第2領域の上端部と前記天井領域の前記第2方向第2側の端部とを接続するように前記第1方向視で弧状に形成された第2弧状領域と、を備え、
前記第2方向における前記第1領域と前記第2領域との間に、物品が配置される物品配置部が設けられ、
前記第1領域に対して前記第2方向第1側に、前記物品配置部に配置された前記物品に対する作業が行われる作業エリアが設けられ、
前記検知装置は、前記作業エリアから前記第1領域を通過する前記物体を検知する、シャッタ。
【請求項8】
上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、
前記案内経路は、上下方向に延在する第1領域と、前記第1領域よりも上側において前記第2方向に延在する天井領域と、前記第1領域の上端部と前記天井領域の前記第2方向第1側の端部とを接続するように前記第1方向視で弧状に形成された第1弧状領域とを備え、
前記案内経路は、前記第1領域に対して前記第2方向第2側に離間して配置され、上下方向に沿って延在する第2領域と、前記第2領域の上端部と前記天井領域の前記第2方向第2側の端部とを接続するように前記第1方向視で弧状に形成された第2弧状領域と、を備え、
前記開閉体は、前記第1領域と前記第1弧状領域と前記天井領域とに亘って配置され、前記第2領域には配置されない第1状態と、前記天井領域と前記第2弧状領域と前記第2領域とに亘って配置され、前記第1領域には配置されない第2状態と、に状態変更可能に構成されている、請求項1から
7のいずれか一項に記載のシャッタ。
【請求項9】
前記第2方向における前記第1領域と前記第2領域との間に、物品が配置される物品配置部が設けられ、
前記第1領域に対して前記第2方向第1側に、前記物品配置部に配置された前記物品に対する作業が行われる作業エリアが設けられ、
前記第2領域に対して前記第2方向第2側に、前記物品配置部に前記物品を搬送するための搬送エリアが設けられ、
前記開閉体が前記第1状態において、前記第2領域が開放され、前記搬送エリアから前記物品配置部への前記物品の搬送が可能な状態となり、
前記開閉体が前記第2状態において、前記第1領域が開放され、前記作業エリアから前記物品配置部に配置された前記物品への作業が可能な状態となる、請求項
8に記載のシャッタ。
【請求項10】
前記搬送エリアに、前記物品を搬送する搬送装置が設けられ、
前記搬送装置は、前記物品配置部に前記物品を搬送するように構成され、
前記作業エリアでは、作業者によって、前記物品配置部に配置された前記物品に対する作業が行われ、
前記第2方向における前記第1領域と前記第2領域との間であって、前記物品配置部の周囲に、前記作業者の足場が設けられている、請求項
9に記載のシャッタ。
【請求項11】
前記作業エリアから前記第1領域を通過する物体を検知する検知装置を備え、
前記検知装置は、前記第1領域における上下方向に離間した複数箇所において、前記物体を検知するように構成されている、請求項
9に記載のシャッタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタに関する。
【背景技術】
【0002】
このようなシャッタの一例が、特開2001-115761号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に開示されたシャッタは、シート状の開閉体(2)をゲート状のフレーム(1a)に沿わせて取り付けることで、組み立てられる。なお、上記において括弧内に示される符号は、特許文献1のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたようなシャッタは、例えば、建物の出入口に用いられたり、工場内において作業者が作業するエリアと機械が動作するエリアとを仕切るために用いられたりする。このような用途に用いられるシャッタは、大型となり易く、特に、特許文献1に開示されたシャッタのようにシート状の開閉体を用いる場合には、当該開閉体のサイズも大きくなり易い。このように、サイズの大きな開閉体をフレームに取り付けて大型のシャッタを組み立てる場合には、組立作業のために広いスペースが必要となると共に、作業者の人数も多く必要になる等、組立作業の制約が大きくなり易い。
【0005】
上記実状に鑑みて、大型の開閉体を備える場合であっても組立作業を比較的容易に行うことができるシャッタの実現が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑みたシャッタは、1つの態様として、水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に、前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備えており、
前記連結部材の一対の前記嵌合部の一方を第1嵌合部とし、他方を第2嵌合部とし、前記案内方向に隣り合う2つの前記連結部材の一方を第1連結部材とし、他方を第2連結部材として、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが相補的形状とされており、
同一の前記棒状部材に嵌合している前記第1連結部材の前記第1嵌合部と前記第2連結部材の前記第2嵌合部とが、互いに前記第1方向に嵌り合うように配置されている。
【0007】
本構成によれば、開閉体が、複数本の棒状部材と複数の連結部材とを備えている。シャッタを組み立てる場合には、複数本の棒状部材のそれぞれにおける第1方向の両端部を一対の案内レールのそれぞれに取り付けることで、複数本の棒状部材を案内方向に並べて配置する。そして、連結部材における一対の嵌合部を、連結対象である案内方向に隣り合う一対の棒状部材のそれぞれに嵌合させることで、案内方向に隣り合う一対の棒状部材を連結する。このように、本構成によれば、複数本の棒状部材を順に一対の案内レールに取り付けることができるので、1枚の大きな開閉体を一対の案内レールに取り付ける場合のように広いスペースを必要とせずに組立作業を行うことができる。また、この組立作業は、部材毎に工程が分かれているため、作業者の人数も少なく抑え易い。更に、本構成によれば、嵌合部の覆い部が可撓性を有しているため、棒状部材に対して、第1方向に直交する方向から嵌合部を押し付けて嵌合させる場合に、嵌合部における覆い部が形成されていない部分である切欠き部を一時的に拡大させて、覆い部の内側に棒状部材を挿入することができる。そして、覆い部は、第1方向視において棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆うため、嵌合部が棒状部材に嵌合した後は、連結部材が棒状部材から脱落し難い。従って、簡単な作業で、複数本の棒状部材を連結して開閉体を構成することができる。以上のように、本構成によれば、大型の開閉体を備える場合であっても組立作業を比較的容易に行うことが可能なシャッタを実現できる。また本構成によれば、複数の連結部材を全て同じ形状としても、適切に複数本の棒状部材を連結することができる。また、案内方向に隣り合う2つの連結部材の嵌合部同士が第1方向に嵌り合うことにより、互いに第1方向に移動することを規制できる。そのため、案内方向に並ぶ複数の連結部材それぞれの位置を、第1方向にずれにくくすることができる。
【0008】
また、上記に鑑みたシャッタは、1つの態様として、水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に、前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備えており、
前記連結部材の一対の前記嵌合部の一方を第1嵌合部とし、他方を第2嵌合部とし、前記案内方向に隣り合う2つの前記連結部材の一方を第1連結部材とし、他方を第2連結部材として、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが相補的形状とされており、
前記案内方向に並ぶ複数の前記第1連結部材及び複数の前記第2連結部材が、前記第1方向の規定幅内において、全体として前記案内方向に沿う帯状に形成され、
同一の前記棒状部材に嵌合している前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが、前記規定幅内に配置されている。
【0009】
また、上記に鑑みたシャッタは、1つの態様として、水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、前記棒状部材に対して前記第1方向に移動しないように設けられ、前記連結部材が前記棒状部材に対して前記第1方向に移動することを規制する規制部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に、前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備えている。
【0010】
また、上記に鑑みたシャッタは、1つの態様として、水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、物体を検知する検知装置と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に、前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備え、
上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、
前記案内経路は、上下方向に延在する第1領域と、前記第1領域よりも上側において前記第2方向に延在する天井領域と、前記第1領域の上端部と前記天井領域の前記第2方向第1側の端部とを接続するように前記第1方向視で弧状に形成された第1弧状領域とを備え、
前記案内経路は、前記第1領域に対して前記第2方向第2側に離間して配置され、上下方向に沿って延在する第2領域と、前記第2領域の上端部と前記天井領域の前記第2方向第2側の端部とを接続するように前記第1方向視で弧状に形成された第2弧状領域と、を備え、
前記第2方向における前記第1領域と前記第2領域との間に、物品が配置される物品配置部が設けられ、
前記第1領域に対して前記第2方向第1側に、前記物品配置部に配置された前記物品に対する作業が行われる作業エリアが設けられ、
前記検知装置は、前記作業エリアから前記第1領域を通過する前記物体を検知する。
【0011】
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図9】第2実施形態において、連結部材を表面側から見た斜視図
【
図10】第2実施形態において、連結部材を裏面側から見た斜視図
【
図11】第2実施形態において、開閉体の一部を拡大して示す第2方向視図
【
図12】その他の実施形態において、連結部材の嵌合部を示す第2方向視図
【
図13】その他の実施形態において、連結部材の嵌合部を示す第2方向視図
【
図14】その他の実施形態において、連結部材を示す第2方向視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔第1実施形態〕
以下、シャッタが搬送設備に備えられている場合を例示して、シャッタの第1実施形態について説明する。
【0014】
図1~
図3に示すように、搬送設備Fは、物品9の搬送および物品9に対する各種作業を行う設備である。
【0015】
搬送設備Fは、シャッタ100と、シャッタ100の配置領域に設けられ、物品9が配置される物品配置部8と、物品配置部8に配置された物品9に対する作業が行われる作業エリアWAと、物品配置部8に物品9を搬送するための搬送エリアTAと、を備えている。
【0016】
物品配置部8は、上下方向に沿う上下方向視において、作業エリアWAと搬送エリアTAとの間に設けられている。本実施形態では、物品配置部8は、上下方向に沿って配置された複数の支柱80と、各支柱80の上部に設けられた物品受け部81と、を備えている。図示の例では、4本の支柱80が互いに間隔を空けて配置されている。本例では、各支柱80に設けられた物品受け部81は、物品9を下方から受ける受け面8Faと、受け面8Faから立ち上がる案内面8Fbと、を備えている。案内面8Fbは、後述する搬送装置Tによる移載動作によって受け面8Faに対して上方から接近する物品9を、受け面8Faへ案内する。案内面8Fbは、物品9が受け面8Faに載置された状態で、当該物品9の側面に対向する。このように、案内面8Fbは、物品配置部8に配置される物品9を水平方向に位置決めする機能も有する。
【0017】
本実施形態では、シャッタ100は、物品配置部8を覆うように設けられており、作業エリアWAと搬送エリアTAとを仕切るように構成されている。詳細には、シャッタ100は、物品配置部8が設けられたエリアと作業エリアWAとを仕切ることが可能であると共に、物品配置部8が設けられたエリアと搬送エリアTAとを仕切ることが可能に構成されている。従って、シャッタ100は、作業エリアWAと搬送エリアTAとを仕切ることが可能となっている。
【0018】
作業エリアWAでは、作業者W又は作業ロボットによって各種作業が行われる。本実施形態において、作業エリアWAでは、作業者Wによって、物品配置部8に配置された物品9に対する作業が行われる。本実施形態では、作業エリアWAには、作業台Wsが設けられている。作業者Wは、作業台Wsの上に立ち、作業を行うことが可能となっている。作業台Wsは、床面から上方に離間した位置において作業者Wを支持するように構成されている。
【0019】
搬送エリアTAでは、物品9の搬送作業が行われる。本実施形態では、搬送エリアTAに、物品9を搬送する搬送装置Tが設けられている。搬送装置Tは、物品配置部8に物品9を搬送するように構成されている。
【0020】
搬送装置Tは、無軌道式または有軌道式の無人搬送車として構成されている。本実施形態では、搬送装置Tは、床面を走行するように構成されている。
図2に示す例では、搬送装置Tは、作業台Wsの上面よりも低い位置に配置された床面を走行して、物品9を搬送するように構成されている。
【0021】
本実施形態では、物品9は、対象物を収容する容器91と、容器91が載置されるパレット90と、を含む(
図2及び
図3参照)。搬送装置Tは、容器91を載置した状態のパレット90を搬送することがある。また、搬送装置Tは、容器91を載置していない状態のパレット90のみを搬送することがある。ここで、容器91に収容される対象物としては、例えば、製品の完成品や仕掛品などが挙げられる。また、容器91は、例えばカートンやコンテナ等とされる。なお、パレット90に、複数の容器91が積み重ねられた状態で載置されても良い。
【0022】
図2に示すように、本実施形態では、搬送装置Tは、台車本体Taと、台車本体Taに取り付けられた複数の走行輪Tbと、物品配置部8との間で物品9を移載する移載部Tcと、を備えている。
【0023】
本実施形態では、移載部Tcは、物品9を載置可能な載置台Tdを上方位置と下方位置との間で昇降させることにより、物品配置部8との間で物品9を移載する。載置台Tdが上方位置に配置されている状態において、載置台Tdの上面は、物品受け部81の受け面8Faよりも上方に配置される。載置台Tdが下方位置に配置されている状態において、載置台Tdの上面は、物品受け部81の受け面8Faよりも下方に配置される。移載部Tcは、物品配置部8の物品受け部81に物品9が載置された状態で、載置台Tdを下方位置から上方位置に上昇させることで、物品受け部81から物品9を受け取る。移載部Tcは、載置台Tdに物品9が載置された状態で、載置台Tdを上方位置から下方位置に下降させることで、物品受け部81に物品9を引き渡す。
【0024】
図1~
図3に示すように、シャッタ100は、水平方向に沿う第1方向Xに離間して配置された一対の案内レール1と、一対の案内レール1の第1方向Xの間において一対の案内レール1の延在方向に沿って形成された案内経路Rと、案内経路Rに沿って移動する開閉体2と、を備えている。
【0025】
以下では、第1方向Xの一方側を第1方向第1側X1とし、第1方向Xの他方側を第1方向第2側X2とする。また、上下方向に沿う上下方向視で第1方向Xに直交する方向を第2方向Yとし、第2方向Yの一方側を第2方向第1側Y1とし、第2方向Yの他方側を第2方向第2側Y2とする。
【0026】
図2及び
図3に示すように、一対の案内レール1のそれぞれは、第1方向Xに沿う第1方向X視において、互いに重複するように配置されている。そして、開閉体2における第1方向Xの両端部が、一対の案内レール1によって案内される。
【0027】
本実施形態では、一対の案内レール1のそれぞれは、上下方向に延在する第1レール部11と、第1レール部11よりも上側において第2方向Yに延在する天井レール部1cと、第1レール部11の上端部と天井レール部1cの第2方向第1側Y1の端部とを接続するように第1方向X視で弧状に形成された第1弧状レール部110と、を備えている。また、一対の案内レール1のそれぞれは、第1レール部11に対して第2方向第2側Y2に離間して配置され、上下方向に沿って延在する第2レール部12と、第2レール部12の上端部と天井レール部1cの第2方向第2側Y2の端部とを接続するように第1方向X視で弧状に形成された第2弧状レール部120と、を備えている。第1レール部11は、物品配置部8よりも第2方向第1側Y1に配置されている。天井レール部1cは、物品配置部8よりも上側に配置されている。第2レール部12は、物品配置部8よりも第2方向第2側Y2に配置されている。なお、図示の例では、第1レール部11及び第2レール部12は、上下方向と平行に配置されているが、これらは上下方向に対して傾いていても良い。また、図示の例では、天井レール部1cは、水平方向に平行に配置されているが、水平方向に対して傾いていても良い。
【0028】
案内経路Rは、第1方向Xにおける一対の案内レール1の間に形成された面状の仮想経路であり、開閉体2が案内される経路である。すなわち、案内経路Rは、一対の案内レール1に沿って移動する開閉体2の移動軌跡に相当する。
【0029】
図2及び
図3に示すように、本実施形態では、案内経路Rは、上下方向に延在する第1領域R1と、第1領域R1よりも上側において第2方向Yに延在する天井領域RCと、第1領域R1の上端部と天井領域RCの第2方向第1側Y1の端部とを接続するように第1方向X視で弧状に形成された第1弧状領域R10と、を備えている。また、案内経路Rは、第1領域R1に対して第2方向第2側Y2に離間して配置され、上下方向に沿って延在する第2領域R2と、第2領域R2の上端部と天井領域RCの第2方向第2側Y2の端部とを接続するように第1方向X視で弧状に形成された第2弧状領域R20と、を備えている。第1領域R1は、物品配置部8よりも第2方向第1側Y1に配置されている。天井領域RCは、物品配置部8よりも上側に配置されている。第2領域R2は、物品配置部8よりも第2方向第2側Y2に配置されている。なお、図示の例では、第1領域R1及び第2領域R2は、上下方向と平行に配置されているが、これらは上下方向に対して傾いていても良い。また、図示の例では、天井領域RCは、水平方向に平行に配置されているが、水平方向に対して傾いていても良い。
【0030】
本実施形態では、第1領域R1は、一対の第1レール部11に挟まれた領域に対応している。第1弧状領域R10は、一対の第1弧状レール部110に挟まれた領域に対応している。天井領域RCは、一対の天井レール部1cに挟まれた領域に対応している。第2弧状領域R20は、一対の第2弧状レール部120に挟まれた領域に対応している。第2領域R2は、一対の第2レール部12に挟まれた領域に対応している。
【0031】
本実施形態では、第2方向Yにおける第1領域R1と第2領域R2との間に、物品9が配置される物品配置部8が設けられている。そして、天井領域RCの下側に、物品配置部8が設けられている。すなわち本例では、物品配置部8は、第1領域R1、第1弧状領域R10、天井領域RC、第2弧状領域R20、及び第2領域R2によって囲まれている。
【0032】
本実施形態では、第1領域R1に対して第2方向第1側Y1に、物品配置部8に配置された物品9に対する作業が行われる作業エリアWAが設けられている。上述のように、本実施形態では、作業エリアWAには、作業台Wsが設けられている。作業者Wは、作業台Wsの上に立ち、第2方向第1側Y1から、物品配置部8に配置された物品9に対する作業を行うことが可能となっている。
【0033】
本実施形態では、第2領域R2に対して第2方向第2側Y2に、物品配置部8に物品9を搬送するための搬送エリアTAが設けられている。上述のように、本実施形態では、搬送エリアTAには、物品9を搬送する搬送装置Tが配置されている。上記のとおり、搬送装置Tは、第2方向第2側Y2から、物品配置部8が設けられたエリアに進入して、物品配置部8との間で物品9の移載を行うことが可能となっている。
【0034】
本実施形態では、第2方向Yにおける第1領域R1と第2領域R2との間であって、物品配置部8の周囲に、作業者Wの足場82が設けられている。
図1に示すように、本実施形態では、物品配置部8に対して第1方向Xの両側に、足場82が設けられている。なお、物品配置部8に対して第2方向第1側Y1に、作業台Wsが設けられている。すなわち本例では、作業者Wは、物品配置部8に対して、第1方向Xの両側および第2方向第1側Y1の領域に立ち入ることができ、第1方向Xの両側および第2方向第1側Y1から、物品配置部8に配置された物品9に対する作業を行うことができるようになっている。また、作業者Wは、足場82に進入することで、物品配置部8の周辺構造のメンテナンスも行うことが可能である。
【0035】
本実施形態では、開閉体2は、第1領域R1と第1弧状領域R10と天井領域RCとに亘って配置され、第2領域R2には配置されない第1状態と(
図2参照)、天井領域RCと第2弧状領域R20と第2領域R2とに亘って配置され、第1領域R1には配置されない第2状態と(
図3参照)、に状態変更可能に構成されている。本実施形態では、シャッタ100は、開閉体2を駆動する駆動源Mを備えており(
図1及び
図4参照)、開閉体2は、駆動源Mにより駆動されて、第1状態と第2状態とに状態変更するように構成されている。駆動源Mは、例えばモータにより構成されている。なお、開閉体2が第1状態において、第2領域R2には、開閉体2の一部が配置されていても良い。また、開閉体2が第2状態において、第1領域R1には、開閉体2の一部が配置されていても良い。
【0036】
図2に示すように、開閉体2が第1状態において、第2領域R2が開放され、搬送エリアTAから物品配置部8への物品9の搬送が可能な状態となる。本実施形態では、シャッタ100は、開閉体2の動作を制御するシャッタ制御装置5を備えている。シャッタ制御装置5は、搬送装置T(詳細には、搬送装置Tに搭載された制御装置)又は複数の搬送装置Tを制御する搬送制御装置との間で通信を行うように構成されている。例えば、搬送装置Tは、開閉体2が第1状態である旨の情報をシャッタ制御装置5から取得した場合には、物品配置部8が設けられたエリアへの進入を許可される。一方、搬送装置Tは、開閉体2が第2状態である旨の情報をシャッタ制御装置5から取得した場合には、物品配置部8が設けられたエリアへの進入を規制される。
【0037】
図3に示すように、開閉体2が第2状態において、第1領域R1が開放され、作業エリアWAから物品配置部8に配置された物品9への作業が可能な状態となる。詳細な図示は省略するが、本実施形態では、シャッタ制御装置5は、開閉体2が第2状態である場合には、視覚的手段及び聴覚的手段の少なくとも一方の手段によって、開閉体2が第2状態である旨を作業者Wに報知する。視覚的手段としては、例えば回転灯などが挙げられる。開閉体2が第2状態であり、作業エリアWAから物品配置部8に配置された物品9への作業が可能な状態である場合には、シャッタ制御装置5は、例えば青色灯を点灯させると良い。反対に、開閉体2が第1状態であり、作業エリアWAから物品配置部8に配置された物品9への作業が不可能な状態である場合には、シャッタ制御装置5は、例えば赤色灯を点灯させると良い。また、聴覚手段としては、例えば、スピーカなどが挙げられる。開閉体2が第2状態であり、作業エリアWAから物品配置部8に配置された物品9への作業が可能な状態である場合には、シャッタ制御装置5は、作業を安全に行えることを示す音をスピーカに発させるか、或いは、何も発させないと良い。反対に、開閉体2が第1状態であり、作業エリアWAから物品配置部8に配置された物品9への作業が不可能な状態である場合には、シャッタ制御装置5は、例えば警報音をスピーカに発させると良い。
【0038】
次に、開閉体2の構成について詳細に説明する。
【0039】
案内経路Rに沿う方向を案内方向DRとして、開閉体2は、第1方向Xに沿って延在すると共に案内方向DRに沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材20と、案内方向DRに沿って配置され、複数本の棒状部材20を連結する複数の連結部材21と、を備えている。複数本の棒状部材20が、複数の連結部材21によって連結して一体となることで、開閉体2が構成されている。本例では、複数本の棒状部材20のそれぞれに対して、第1方向Xの複数箇所に、連結部材21が連結されている。
【0040】
図2及び
図3に示すように、開閉体2における案内方向DRの寸法は、案内経路R(又は案内レール1)における案内方向DRの寸法よりも小さい。そのため、案内経路Rにおける一部に、棒状部材20及び連結部材21、すなわち、開閉体2が存在しない領域が存在している。これにより、開閉体2が第1状態において、案内経路Rにおける第2領域R2が開放される。そして、開閉体2が第2状態において、案内経路Rにおける第1領域R1が開放される。
【0041】
図4に示すように、複数本の棒状部材20のそれぞれにおける第1方向Xの両端部は、案内方向DRに移動可能に一対の案内レール1のそれぞれに案内されている。本実施形態では、
図5に示すように、一対の案内レール1のそれぞれは、案内方向DRに沿って延在する案内溝10を備えている。案内溝10は、案内レール1における第1方向Xの内側(他の案内レール1が配置されている側)に向けて開口している。棒状部材20における第1方向Xの両端部には、被案内部20eが設けられている。被案内部20eは、案内方向DRに移動可能に、案内溝10に支持されている。図示の例では、被案内部20eは、ローラを用いて構成されている。
【0042】
図6に示すように、連結部材21は、案内方向DRに隣り合う一対の棒状部材20を連結対象として、当該連結対象の一対の棒状部材20のそれぞれに嵌合するように案内方向DRに離間して配置された一対の嵌合部211を備えている。詳細には、連結部材21は、案内方向DRに沿って延在する本体部210と、本体部210における案内方向DRの両端部に形成された嵌合部211と、を備えている。本実施形態では、本体部210は、案内方向DR及び第1方向Xに沿う面を有する帯状に形成されている(
図7も参照)。
【0043】
シャッタ100を組み立てる場合には、複数本の棒状部材20のそれぞれにおける第1方向Xの両端部を一対の案内レール1のそれぞれに取り付けることで、複数本の棒状部材20を案内方向DRに並べて配置する。そして、連結部材21における一対の嵌合部211を、連結対象である案内方向DRに隣り合う一対の棒状部材20のそれぞれに嵌合させることで、案内方向DRに隣り合う一対の棒状部材20を連結する。このように、本開示に係るシャッタ100によれば、複数本の棒状部材20を順に一対の案内レール1に取り付けることができるので、1枚の大きな開閉体を一対の案内レールに取り付ける場合のように広いスペースを必要とせずに組立作業を行うことができる。また、この組立作業は、部材毎に工程が分かれているため、作業者の人数も少なく抑え易い。
【0044】
嵌合部211は、可撓性を有すると共に、第1方向Xに沿う第1方向X視において棒状部材20の外周面20fの半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部211cを備えている。覆い部211cは、第1方向X視で、棒状部材20の外周面20fを囲む筒状部の一部(具体的には、外周面20fの半周よりも小さい領域)が切り欠かれた形状となっている。
【0045】
このように、嵌合部211の覆い部211cが可撓性を有しているため、棒状部材20に対して、第1方向Xに直交する方向から嵌合部211を押し付けて嵌合させる場合に、嵌合部211における覆い部211cが形成されていない部分である切欠き部211nを一時的に拡大させて、覆い部211cの内側に棒状部材20を挿入することができる。そして、覆い部211cは、第1方向X視において棒状部材20の外周面20fの半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆うため、嵌合部211が棒状部材20に嵌合した後は、連結部材21が棒状部材20から脱落し難い。
【0046】
本実施形態では、棒状部材20は、中実または中空の丸棒部材により構成されており、外周面20fは、円筒状に形成されている。覆い部211cは、棒状部材20の外周面20fに対して外側から接触して、外周面20fにおける半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う。本例では、棒状部材20の外周面20fが、円筒状に形成されている。そして、覆い部211cは、第1方向X視において、円筒状の外周面20fにおける180°よりも大きく且つ360°よりも小さい範囲を覆うように構成されている。覆い部211cは、外周面20fの形状に対応した形状の内周面211fを備えている。これにより、棒状部材20の外周面20fに対する覆い部211cの接触面積を大きくすることができ、棒状部材20に対して嵌合部211を強固に嵌合させることができる。上述のように、本例では、棒状部材20の外周面20fは、円筒状に形成されている。そのため、覆い部211cの内周面211fは、第1方向X視で円弧状に形成されている。図示の例では、覆い部211cは、棒状部材20の外周面20fを囲む円筒状の周方向の一部(具体的には、180°よりも小さい周方向の領域)が切り欠かれた形状となっている。
【0047】
本実施形態では、
図7に示すように、複数の連結部材21が、第1方向Xの位置を交互に入れ替えながら案内方向DRに並ぶように配置されている。そして、案内方向DRに隣り合う2つの連結部材21のそれぞれの嵌合部211が、同一の棒状部材20に嵌合し、第1方向Xに隣接するように配置されている。このような構成により、複数の連結部材21を全て同じ形状としても、適切に複数本の棒状部材20を連結することができる。従って、シャッタ100の組立作業を更に容易に行うことが可能となる。本例では、案内方向DRに沿って並ぶ複数の連結部材21の全てが、第1方向Xの位置を交互に入れ替えながら配置されている。
【0048】
本実施形態では、同一の棒状部材20に嵌合すると共に第1方向Xに隣接する2つの嵌合部211が、第1方向Xに当接している。これにより、第1方向Xに隣接する2つの嵌合部211に係る、案内方向DRに隣接する2つの連結部材21同士を、一体的なものとして扱い易くなる。従って、シャッタ100の組立作業を更に容易に行うことが可能となる。
【0049】
本実施形態では、開閉体2は、規制部材22を備えている。規制部材22は、棒状部材20に対して第1方向Xに移動しないように設けられ、連結部材21が棒状部材20に対して第1方向Xに移動することを規制するように構成されている。
【0050】
本実施形態では、規制部材22は、棒状部材20とは別部材であり、棒状部材20に対して第1方向Xに直交する方向から取り付け可能に構成されている。これにより、棒状部材20に対する規制部材22の取付位置を自由に設定し易い。そのため、棒状部材20に対して連結部材21を連結させた後に、当該連結部材21の位置に合わせて規制部材22を取り付けることが可能となっている。例えば、規制部材22は、インシュロックを用いて構成されている。
【0051】
本実施形態では、規制部材22は、同一の棒状部材20に嵌合すると共に第1方向Xに隣接する2つの嵌合部211からなる嵌合部組Uに対して、第1方向第1側X1に隣接する位置と第1方向第2側X2に隣接する位置とで、案内方向DRに並ぶ複数の棒状部材20毎に交互に第1方向Xの位置を入れ替えながら案内方向DRに並ぶように配置されている。すなわち、規制部材22が第1方向第1側X1に配置された嵌合部組Uに対して、第1方向第2側X2には、規制部材22は配置されていない。同様に、規制部材22が第1方向第2側X2に配置された嵌合部組Uに対して、第1方向第1側X1には、規制部材22は配置されていない。
【0052】
そして、規制部材22が第1方向第1側X1に配置された嵌合部組Uに対して案内方向DRに隣接する他の嵌合部組Uには、当該他の嵌合部組Uの第1方向第2側X2に規制部材22が配置されている。また、規制部材22が第1方向第2側X2に配置された嵌合部組Uに対して案内方向DRに隣接する他の嵌合部組Uには、当該他の嵌合部組Uの第1方向第1側X1に規制部材22が配置されている。
【0053】
上記のような構成により、複数の嵌合部組Uごとに、第1方向第1側X1に隣接する位置と第1方向第2側X2に隣接する位置との何れか一方のみに規制部材22を配置することで、複数の嵌合部組Uそれぞれを第1方向第1側X1及び第1方向第2側X2の双方に移動しないように規制することができる。従って、規制部材22の数を少なく抑えつつ、連結部材21を棒状部材20に対して適切に固定することができる。
【0054】
図8に示すように、本実施形態では、シャッタ100は、作業エリアWAから第1領域R1を通過する物体を検知する検知装置4を備えている。上述のように、本実施形態では、第1領域R1よりも第2方向第1側Y1には、作業エリアWAが設けられている(
図2及び
図3参照)。そして、作業者Wは、物品配置部8に配置された物品9に対する作業を作業エリアWAから行うことができる。しかしながら、作業者Wの安全性が確保し難い状況では、作業者Wによる上記作業は行われないことが好ましい。このような状況において、本実施形態では、例えば作業者Wの体の一部が作業エリアWAから第1領域R1を通過した場合には、これを検知装置4によって検知することができる。この場合には、例えば、搬送エリアTAにおける物品9の搬送を停止したり、警報音を発することによって、設備の管理者や作業者Wなどに注意喚起を行うようにすると好適である。なお、検知装置4の検知対象である「物体」は、作業者Wの他、作業エリアWAに作業ロボットが設けられている場合には当該作業ロボットであって良いし、或いは、物品9などであっても良い。
【0055】
本実施形態では、検知装置4は、第1領域R1における上下方向に離間した複数箇所において、物体を検知するように構成されている。本例では、検知装置4は、第1弧状領域R10においても物体を検知するように構成されている。
【0056】
本実施形態では、検知装置4は、それぞれ異なる高さに配置された、第1検知部41、第2検知部42、第3検知部43、第4検知部44、及び第5検知部45を備えている。
本例では、第1検知部41、第2検知部42、第3検知部43、第4検知部44、及び第5検知部45は、案内レール1に取り付けられている。本例では、第1検知部41、第2検知部42、第3検知部43、第4検知部44、及び第5検知部45は、それぞれ、受光部及び投光部を備えた光センサを用いて構成されており、第1方向Xに沿って検知光を投光する。
【0057】
図8に示す例では、第1検知部41と第2検知部42とは、第1領域R1における上下方向の中央部よりも下側において物体を検知するように構成されている。例えば、一般的な成人男性の身長(概ね170センチメートル)を基準として、第1検知部41は、作業者Wの膝付近の高さにおいて物体を検知するように構成されている。第2検知部42は、作業者Wの脚の付け根付近の高さにおいて物体を検知するように構成されている。
【0058】
また、第3検知部43と第4検知部44とは、第1領域R1における上下方向の中央部よりも上側において物体を検知するように構成されている。第3検知部43は、作業者Wの胸付近の高さにおいて物体を検知するように構成されている。第4検知部44は、作業者Wの頭部付近の高さにおいて物体を検知するように構成されている。
【0059】
また、第5検知部45は、第1弧状領域R10において物体を検知するように構成されている。第5検知部45によって、第1領域R1から上側に退避する開閉体2に巻き込まれた物などを検知することができる。
【0060】
以上説明したシャッタ100によれば、大型の開閉体2を備える場合であっても組立作業を比較的容易に行うことができる。
【0061】
〔第2実施形態〕
次に、シャッタの第2実施形態について説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点について主に説明する。特に説明しない点については上記第1実施形態と同様である。
【0062】
図9は、連結部材21を表面側から見た斜視図である。
図10は、連結部材21を裏面側から見た斜視図である。ここで、上記「表面」とは、連結部材21が棒状部材20に取り付けられた状態での、当該連結部材21におけるシャッタ100の外側を向く面である。上記「裏面」とは、連結部材21が棒状部材20に取り付けられた状態での、当該連結部材21におけるシャッタ100の内側(シャッタ100により囲まれた空間側)を向く面である。
図2等に示すように、シャッタ100の外側には搬送エリアTAや作業エリアWAが設けられており、シャッタ100の内側には物品配置部8が設けられている。
【0063】
図9及び
図10に示すように、連結部材21は、案内方向DRに沿って延在する本体部210と、本体部210における案内方向DRの両端部に形成された嵌合部211と、を備えている。本実施形態では、一対の嵌合部211は、互いに異なる形状になっていると共に、相補的形状となっている。そして、上記第1実施形態では、複数の連結部材21が、第1方向Xの位置を交互に入れ替えながら案内方向DRに並ぶように配置されていたのに対して、本実施形態では、複数の連結部材21が、第1方向Xの同じ位置において案内方向DRに並ぶように配置されている。
【0064】
本実施形態では、連結部材21の一対の嵌合部211の一方を第1嵌合部211Aとし、他方を第2嵌合部211Bとする。第1嵌合部211Aと第2嵌合部211Bとは、相補的形状とされている。具体的には、第1嵌合部211Aと第2嵌合部211Bとは、第1方向X及び案内方向DRの双方に直交する方向視で相補的形状とされている(
図11参照)。
【0065】
本実施形態では、第1嵌合部211Aに設けられた覆い部211cの数と、第2嵌合部211Bに設けられた覆い部211cの数とは、異なっている。本例では、第1嵌合部211Aには、N個(Nは自然数)の覆い部211cが設けられており、第2嵌合部211Bには、N+1個の覆い部211cが設けられている。図示の例では、第1嵌合部211Aには、1つの覆い部211cが設けられており、第2嵌合部211Bには、2つの覆い部211cが設けられている。
【0066】
第1嵌合部211Aの覆い部211cと第2嵌合部211Bの覆い部211cとは、第1方向Xの異なる位置に配置されている。本実施形態では、後述する規定幅Lx内(
図11参照)において、第1嵌合部211Aの覆い部211cと第2嵌合部211Bの覆い部211cとが、第1方向Xの異なる位置に配置されている。図示の例では、第1嵌合部211Aの覆い部211cは、本体部210における第1方向Xの中央部に設けられている。第2嵌合部211Bの一対の覆い部211cは、本体部210における第1方向Xの両端部に設けられている。
【0067】
案内方向DRに並ぶ複数の連結部材21それぞれは、案内方向DRにおいて同じ側を向くように配置されている。具体的には、複数の連結部材21それぞれは、第1嵌合部211Aが案内方向DRにおける一方側を向くと共に第2嵌合部211Bが案内方向DRにおける他方側を向くように配置されている。
【0068】
図11に示すように、案内方向DRに隣り合う一対の連結部材21それぞれの嵌合部211が、同一の棒状部材20に嵌合している。すなわち、同一の棒状部材20には、一対の連結部材21のうち一方の連結部材21における第1嵌合部211Aが嵌合すると共に、他方の連結部材21における第2嵌合部211Bが嵌合する。但し、全ての棒状部材20のうち案内方向DRの両端に配置された2つの棒状部材20(後述する対象棒状部材20T)には、第1嵌合部211A及び第2嵌合部211Bの何れか一方のみが嵌合する。
【0069】
上述のように、第1嵌合部211Aの覆い部211cは、本体部210における第1方向Xの中央部に設けられている。第2嵌合部211Bの一対の覆い部211cは、本体部210における第1方向Xの両端部に設けられている。そのため、同一の棒状部材20において、第1嵌合部211Aの覆い部211cと第2嵌合部211Bの一対の覆い部211cとが、第1方向Xに隣接して配置される。本例では、このような態様で、第1嵌合部211Aと第2嵌合部211Bとが相補的形状とされている。そして、本実施形態では、同一の棒状部材20に嵌合している第1連結部材21Aの第1嵌合部211Aと第2連結部材21Bの第2嵌合部211Bとが、互いに第1方向Xに嵌り合うように配置されている。また、同一の棒状部材20に嵌合している第2連結部材21Bの第1嵌合部211Aと第1連結部材21Aの第2嵌合部211Bとが、互いに第1方向Xに嵌り合うように配置されている。
【0070】
図10に示すように、連結部材21は、本体部210から表面側又は裏面側に突出する補強リブ210aを備えている。本実施形態では、補強リブ210aは、本体部210から裏面側に突出するように形成されている。また、本例では、補強リブ210aは、案内方向DRに沿って延在するように形成されている。図示の例では、平行に配置された一対の補強リブ210aが、本体部210の裏面側に形成されている。
【0071】
図11に示すように、本実施形態では、案内方向DRに隣り合う2つの連結部材21の一方を第1連結部材21Aとし、他方を第2連結部材21Bとする。第1連結部材21Aと第2連結部材21Bとは、同一の棒状部材20に連結されている。複数の棒状部材20のそれぞれに対して、第1連結部材21Aの第1嵌合部211Aと第2連結部材21Bの第2嵌合部211Bとが嵌合し、又は、第1連結部材21Aの第2嵌合部211Bと第2連結部材21Bの第1嵌合部211Aが嵌合している。同一の棒状部材20において、第1嵌合部211Aと第2嵌合部211Bとが、第1方向Xに隣接して配置されている。
【0072】
本実施形態では、第1嵌合部211A及び第2嵌合部211Bの少なくとも一方が、他方の少なくとも一部を第1方向Xの両側から挟むように形成されている。本例では、同一の棒状部材20において、第2嵌合部211Bが、第1嵌合部211Aを第1方向Xの両側から挟むように形成されている。具体的には、第2嵌合部211Bにおける一対の覆い部211cが、第1嵌合部211Aにおける覆い部211cを第1方向Xの両側から挟むように形成されている。第2嵌合部211Bにおける一対の覆い部211cと第1嵌合部211Aにおける覆い部211cとは、同一の棒状部材20において、第1方向Xに隣接して配置されると共に第1方向Xに沿って交互に配置されている。
【0073】
本実施形態では、全ての棒状部材20のうちの案内方向DRの両端に配置された2つの棒状部材20を対象棒状部材20Tとする。そして、本実施形態では、規制部材22は、2つの対象棒状部材20Tのみに設けられていると共に、それぞれの対象棒状部材20Tにおいて、当該対象棒状部材20Tに嵌合している第1嵌合部211A又は第2嵌合部211Bを第1方向Xの両側から挟むように配置されている。規制部材22は、対象棒状部材20T以外の棒状部材20には配置されていない。
【0074】
上述のように、案内方向DRに並ぶ複数の連結部材21それぞれは、案内方向DRにおいて同じ側を向くように配置される。そのため、全ての棒状部材20のうち案内方向DRの一端に配置された対象棒状部材20Tには第1嵌合部211Aが嵌合し、他端に配置された対象棒状部材20Tには第2嵌合部211Bが嵌合する。
【0075】
一方の対象棒状部材20Tに嵌合する第1嵌合部211Aは、1つの覆い部211cを備えている。この第1嵌合部211Aの覆い部211cに対して第1方向Xの両側に、規制部材22が配置されている。
【0076】
また、他方の対象棒状部材20Tに嵌合する第2嵌合部211Bは、一対の覆い部211cを備えている。この第2嵌合部211Bの一対の覆い部211cのそれぞれに対して、第1方向Xの外側に、規制部材22が配置されている。一対の覆い部211cのそれぞれに対して第1方向Xの内側には、規制部材22は配置されていない。
【0077】
本実施形態では、案内方向DRに並ぶ複数の第1連結部材21A及び複数の第2連結部材21Bが、第1方向Xの規定幅Lx内において、全体として案内方向DRに沿う帯状に形成されている。「規定幅Lx」は、連結部材21の本体部210における第1方向Xの寸法に対応している。本実施形態では、規定幅Lxは、本体部210における第1方向Xの寸法と同等(設計上の誤差等は許容される。)とされる。
【0078】
本実施形態では、同一の棒状部材20に嵌合している第1嵌合部211Aと第2嵌合部211Bとが、規定幅Lx内に配置されている。本例では、同一の棒状部材20において、第1嵌合部211Aにおける覆い部211cと、第2嵌合部211Bにおける一対の覆い部211cとが、規定幅Lx内において、第1方向Xに隣接して配置されている。
【0079】
〔その他の実施形態〕
次に、シャッタのその他の実施形態について説明する。
【0080】
(1)上記の第1実施形態では、案内方向DRに沿って並ぶ複数の連結部材21の全てが、第1方向Xの位置を交互に入れ替えながら配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、案内方向DRに沿って並ぶ複数の連結部材21のうち一部の連結部材21のみが、第1方向Xの位置を交互に入れ替えながら配置されていても良い。
【0081】
(2)上記の第1実施形態では、棒状部材20が、円筒状の外周面20fを備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、棒状部材20は、多角筒状の外周面20fを備えていても良い。ここで、多角筒状として、例えば、第1方向X視で、四角形状、六角形状、八角形状等とすることができる。この場合、連結部材21の嵌合部211(覆い部211c)における内周面211fは、多角筒状の外周面20fに対応した形状であっても、上記と同様に第1方向X視で円弧状に形成されていても良い。
【0082】
(3)上記の第1実施形態では、規制部材22が、嵌合部組Uに対して、第1方向第1側X1に隣接する位置と第1方向第2側X2に隣接する位置とで、案内方向DRに並ぶ複数の棒状部材20毎に交互に第1方向Xの位置を入れ替えながら案内方向DRに並ぶように配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、規制部材22は、嵌合部組Uに対して、第1方向第1側X1に隣接する位置と第1方向第2側X2に隣接する位置との双方に配置されていても良い。
【0083】
(4)上記の第1実施形態では、規制部材22が、インシュロックを用いて構成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、規制部材22は、例えば、棒状部材20に取り付けられるピンやボルト等であっても良い。
【0084】
(5)上記の第1実施形態では、規制部材22が、棒状部材20とは別部材であり、棒状部材20に対して第1方向Xに直交する方向から取り付け可能に構成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、規制部材22(規制部)は、棒状部材20の一部として構成されていても良い。この場合、規制部は、例えば、棒状部材20の外周面20fから第1方向Xに直交する方向に向けて突出するように形成されていると良い。このような構成であっても、連結部材21が棒状部材20に対して第1方向Xに移動することを規制することができる。
【0085】
(6)上記の第1実施形態では、開閉体2が、連結部材21が棒状部材20に対して第1方向Xに移動することを規制する規制部材22を備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、開閉体2は、上記のような規制部材22を備えていなくても良い。
【0086】
(7)上記の第1実施形態では、案内経路Rが、第1領域R1と、天井領域RCと、第1弧状領域R10と、第2領域R2と、第2弧状領域R20と、を備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、案内経路Rは、例えば、上下方向に沿う領域のみを備えていても良い。このような案内経路Rに配置された開閉体2によっても、各エリアを水平方向に区画することができる。或いは、案内経路Rは、水平方向に沿う領域のみを備えていても良い。このような案内経路Rに配置された開閉体2によれば、各エリアを上下方向に区画することができる。また、上記に合わせて、一対の案内レール1のそれぞれについても、上下方向に沿う部分のみを備えていても良いし、或いは、水平方向に沿う部分のみを備えていても良い。なお、案内経路Rは、第1領域R1と、天井領域RCと、第1弧状領域R10と、を備えつつ、第2領域R2と、第2弧状領域R20と、は備えない構成であっても良い。
【0087】
(8)上記の第1実施形態では、シャッタ100が、作業エリアWAから第1領域R1を通過する物体を検知する検知装置4を備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、シャッタ100は、上記のような検知装置4を備えていなくても良い。
【0088】
(9)上記の第1実施形態では、第2方向Yにおける第1領域R1と第2領域R2との間であって、物品配置部8の周囲に、作業者Wの足場82が設けられている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、物品配置部8の周囲には、作業者Wの足場82は設けられていなくても良い。
【0089】
(10)上記の第1実施形態では、シャッタ100が、開閉体2を駆動する駆動源Mを備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、シャッタ100は、上記のような駆動源Mを備えていなくても良い。この場合には、開閉体2は、手動により開閉するように構成されていると良い。上述した検知装置4を備える構成は、このように開閉体2が手動により開閉される場合に特に好適である。
【0090】
(11)上記の第1実施形態では、物品配置部8が、上下方向に沿って配置された複数の支柱80と、各支柱80の上部に設けられた物品受け部81と、を備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、物品配置部8は、物品9を配置可能に構成されていれば良い。また、物品配置部8は、物品9を配置可能であれば、例えばコンベヤなどにより構成されていても良い。
【0091】
(12)上記の第1実施形態では、搬送装置Tが、無軌道式または有軌道式の無人搬送車として構成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、搬送装置Tは、例えばスタッカークレーンなどであっても良いし、フォークリフトなどの有人の搬送装置であっても良い。
【0092】
(13)上記の第2実施形態では、第1嵌合部211Aの覆い部211cの数と第2嵌合部211Bの覆い部211cの数とが異なっている場合において、第1嵌合部211Aに1つの覆い部211cが設けられ、第2嵌合部211Bに2つの覆い部211cが設けられている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、双方の嵌合部211に設けられる覆い部211cの数が異なる場合において、その数は任意に定めることができる。例えば
図12に示すように、第1嵌合部211Aに3つの覆い部211cが設けられ、第2嵌合部211Bに2つの覆い部211cが設けられていても良い。
【0093】
(14)上記の第2実施形態では、第1嵌合部211Aに設けられた覆い部211cの数と、第2嵌合部211Bに設けられた覆い部211cの数とが、異なっている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、例えば
図13に示すように、第1嵌合部211Aに設けられた覆い部211cの数と、第2嵌合部211Bに設けられた覆い部211cの数とは、同じであっても良い。
図13に示す例では、双方の嵌合部211それぞれに、2つの覆い部211cが設けられている。しかし、双方の嵌合部211に設けられる覆い部211cの数が同じ場合において、その数は任意に定めることができる。
【0094】
(15)上記の第2実施形態では、平行に配置された一対の補強リブ210aが、本体部210の裏面側に形成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、例えば
図14に示すように、補強リブ210aは、本体部210における第1方向Xの中央部において1つのみ設けられていても良い。本体部210に補強リブ210aが設けられる場合、補強リブ210aによって本体部210の剛性が高められるため、本体部210における第1方向Xの中央部以外の部分(補強リブ210aが設けられていない部分)に、切欠き部を設けても良い。これにより、連結部材21の材料費を安く抑えることができる。
図14に示す例では、本体部210における第1方向Xの両端部に、本体切欠き部210bが設けられている。
【0095】
(16)なお、上述した実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0096】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明したシャッタについて説明する。
【0097】
水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタであって、
前記案内経路に沿う方向を案内方向として、
前記開閉体は、前記第1方向に沿って延在すると共に前記案内方向に沿って間隔を空けて並んで配置された複数本の棒状部材と、前記案内方向に沿って配置され、複数本の前記棒状部材を連結する複数の連結部材と、を備え、
複数本の前記棒状部材のそれぞれにおける前記第1方向の両端部は、前記案内方向に移動可能に一対の前記案内レールのそれぞれに案内され、
前記連結部材は、前記案内方向に隣り合う一対の前記棒状部材を連結対象として、当該連結対象の一対の前記棒状部材のそれぞれに嵌合するように前記案内方向に離間して配置された一対の嵌合部を備え、
前記嵌合部は、可撓性を有すると共に前記第1方向に沿う第1方向視において前記棒状部材の外周面における半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆う覆い部を備えている。
【0098】
本構成によれば、開閉体が、複数本の棒状部材と複数の連結部材とを備えている。シャッタを組み立てる場合には、複数本の棒状部材のそれぞれにおける第1方向の両端部を一対の案内レールのそれぞれに取り付けることで、複数本の棒状部材を案内方向に並べて配置する。そして、連結部材における一対の嵌合部を、連結対象である案内方向に隣り合う一対の棒状部材のそれぞれに嵌合させることで、案内方向に隣り合う一対の棒状部材を連結する。このように、本構成によれば、複数本の棒状部材を順に一対の案内レールに取り付けることができるので、1枚の大きな開閉体を一対の案内レールに取り付ける場合のように広いスペースを必要とせずに組立作業を行うことができる。また、この組立作業は、部材毎に工程が分かれているため、作業者の人数も少なく抑え易い。更に、本構成によれば、嵌合部の覆い部が可撓性を有しているため、棒状部材に対して、第1方向に直交する方向から嵌合部を押し付けて嵌合させる場合に、嵌合部における覆い部が形成されていない部分である切欠き部を一時的に拡大させて、覆い部の内側に棒状部材を挿入することができる。そして、覆い部は、第1方向視において棒状部材の外周面の半周よりも大きく且つ全周よりも小さい範囲を覆うため、嵌合部が棒状部材に嵌合した後は、連結部材が棒状部材から脱落し難い。従って、簡単な作業で、複数本の棒状部材を連結して開閉体を構成することができる。以上のように、本構成によれば、大型の開閉体を備える場合であっても組立作業を比較的容易に行うことが可能なシャッタを実現できる。
【0099】
前記連結部材の一対の前記嵌合部の一方を第1嵌合部とし、他方を第2嵌合部とし、前記案内方向に隣り合う2つの前記連結部材の一方を第1連結部材とし、他方を第2連結部材として、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが相補的形状とされており、
同一の前記棒状部材に嵌合している前記第1連結部材の前記第1嵌合部と前記第2連結部材の前記第2嵌合部とが、互いに前記第1方向に嵌り合うように配置されている、と好適である。
【0100】
本構成によれば、複数の連結部材を全て同じ形状としても、適切に複数本の棒状部材を連結することができる。また、案内方向に隣り合う2つの連結部材の嵌合部同士が第1方向に嵌り合うことにより、互いに第1方向に移動することを規制できる。そのため、案内方向に並ぶ複数の連結部材それぞれの位置を、第1方向にずれにくくすることができる。
【0101】
前記開閉体は、前記棒状部材に対して前記第1方向に移動しないように設けられ、前記連結部材が前記棒状部材に対して前記第1方向に移動することを規制する規制部材を備え、
前記第1嵌合部及び前記第2嵌合部の少なくとも一方が、他方の少なくとも一部を前記第1方向の両側から挟むように形成され、
前記規制部材は、全ての前記棒状部材のうちの前記案内方向の両端に配置された2つの前記棒状部材である対象棒状部材のみに設けられていると共に、それぞれの前記対象棒状部材において、当該対象棒状部材に嵌合している前記第1嵌合部又は前記第2嵌合部を前記第1方向の両側から挟むように配置されている、と好適である。
【0102】
本構成によれば、少ない数の規制部材により、案内方向に並ぶ複数の連結部材のそれぞれが第1方向にずれることを適切に規制できる。
【0103】
前記連結部材の一対の前記嵌合部の一方を第1嵌合部とし、他方を第2嵌合部とし、前記案内方向に隣り合う2つの前記連結部材の一方を第1連結部材とし、他方を第2連結部材として、
前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが相補的形状とされており、
前記案内方向に並ぶ複数の前記第1連結部材及び複数の前記第2連結部材が、前記第1方向の規定幅内において、全体として前記案内方向に沿う帯状に形成され、
同一の前記棒状部材に嵌合している前記第1嵌合部と前記第2嵌合部とが、前記規定幅内に配置されている、と好適である。
【0104】
本構成によれば、開閉体において複数の連結部材が配置される第1方向の領域を、規定幅内に収めることができる。従って、開閉体を通して反対側を視認する必要がある場合には視認性を確保し易くすることができる。
【0105】
複数の前記連結部材が、前記第1方向の位置を交互に入れ替えながら前記案内方向に並ぶように配置され、
前記案内方向に隣り合う2つの前記連結部材のそれぞれの前記嵌合部が、同一の前記棒状部材に嵌合し、前記第1方向に隣接するように配置されている、と好適である。
【0106】
本構成によれば、複数の連結部材を全て同じ形状としても、適切に複数本の棒状部材を連結することができる。
【0107】
前記開閉体は、前記棒状部材に対して前記第1方向に移動しないように設けられ、前記連結部材が前記棒状部材に対して前記第1方向に移動することを規制する規制部材を備え、
前記第1方向の一方側を第1方向第1側とし、前記第1方向の他方側を第1方向第2側として、
前記規制部材は、同一の前記棒状部材に嵌合すると共に前記第1方向に隣接する2つの前記嵌合部からなる嵌合部組に対して、前記第1方向第1側に隣接する位置と前記第1方向第2側に隣接する位置とで、前記案内方向に並ぶ複数の前記棒状部材毎に交互に前記第1方向の位置を入れ替えながら前記案内方向に並ぶように配置されている、と好適である。
【0108】
本構成によれば、複数の嵌合部組ごとに、第1方向第1側に隣接する位置と第1方向第2側に隣接する位置との何れか一方のみに規制部材を配置することで、複数の嵌合部組それぞれを第1方向第1側及び第1方向第2側の双方に移動しないように規制することができる。従って、規制部材の数を少なく抑えつつ、連結部材を棒状部材に対して適切に固定することができる。
【0109】
上下方向に沿う上下方向視で前記第1方向に直交する方向を第2方向とし、前記第2方向の一方側を第2方向第1側とし、前記第2方向の他方側を第2方向第2側として、
前記案内経路は、上下方向に延在する第1領域と、前記第1領域よりも上側において前記第2方向に延在する天井領域と、前記第1領域の上端部と前記天井領域の前記第2方向第1側の端部とを接続するように前記第1方向視で弧状に形成された第1弧状領域とを備え、
前記案内経路は、前記第1領域に対して前記第2方向第2側に離間して配置され、上下方向に沿って延在する第2領域と、前記第2領域の上端部と前記天井領域の前記第2方向第2側の端部とを接続するように前記第1方向視で弧状に形成された第2弧状領域と、を更に備え、
前記開閉体は、前記第1領域と前記第1弧状領域と前記天井領域とに亘って配置され、前記第2領域には配置されない第1状態と、前記天井領域と前記第2弧状領域と前記第2領域とに亘って配置され、前記第1領域には配置されない第2状態と、に状態変更可能に構成されている、と好適である。
【0110】
本構成によれば、第1領域と第2領域との何れか一方が開放すると共に他方が閉鎖するように、開閉体を選択的に移動させることができる。
【0111】
前記第2方向における前記第1領域と前記第2領域との間に、物品が配置される物品配置部が設けられ、
前記第1領域に対して前記第2方向第1側に、前記物品配置部に配置された前記物品に対する作業が行われる作業エリアが設けられ、
前記第2領域に対して前記第2方向第2側に、前記物品配置部に前記物品を搬送するための搬送エリアが設けられ、
前記開閉体が前記第1状態において、前記第2領域が開放され、前記搬送エリアから前記物品配置部への前記物品の搬送が可能な状態となり、
前記開閉体が前記第2状態において、前記第1領域が開放され、前記作業エリアから前記物品配置部に配置された前記物品への作業が可能な状態となる、と好適である。
【0112】
本構成によれば、物品配置部に配置された物品に対する作業エリアからの作業が行われる場合には、第1領域を開放しつつ、物品配置部が設けられたエリアと搬送エリアとを第2領域に配置された開閉体によって仕切ることができる。また、物品配置部に対する物品の搬送が搬送エリアから行われる場合には、第2領域を開放しつつ、物品配置部が設けられたエリアと作業エリアとを第1領域に配置された開閉体によって仕切ることができる。
従って、本構成によれば、物品配置部に対する作業エリアからの作業と搬送エリアからの物品の搬送とが、同時期に行われることを回避することができる。
【0113】
前記搬送エリアに、前記物品を搬送する搬送装置が設けられ、
前記搬送装置は、前記物品配置部に前記物品を搬送するように構成され、
前記作業エリアでは、作業者によって、前記物品配置部に配置された前記物品に対する作業が行われ、
前記第2方向における前記第1領域と前記第2領域との間であって、前記物品配置部の周囲に、前記作業者の足場が設けられている、と好適である。
【0114】
本構成によれば、作業者が、物品配置部の周囲に設けられた足場を利用して、物品配置部に配置された物品に対する作業や、物品配置部の周囲のメンテナンス等の作業を行うことができる。また、この場合であっても、開閉体を第2状態としておくことで、開閉体を第2領域に配置することができるため、搬送エリアに設けられた搬送装置による物品の搬送が、作業者による作業と同時期に行われることを回避することができる。
【0115】
前記作業エリアから前記第1領域を通過する物体を検知する検知装置を備え、
前記検知装置は、前記第1領域における上下方向に離間した複数箇所において、前記物体を検知するように構成されている、と好適である。
【0116】
本構成によれば、第1領域が開放された状態で、作業ロボットや作業者などの物体が、作業エリアから物品配置部が設けられたエリアに侵入した場合に、検知装置によって当該侵入を検知することができる。検知装置が物体を検知した場合には、例えば、搬送エリアにおける物品の搬送を停止したり、警報音を発することによって、設備の管理者や作業者などに注意喚起を行うことなどが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本開示に係る技術は、水平方向に沿う第1方向に離間して配置された一対の案内レールと、一対の前記案内レールの前記第1方向の間において一対の前記案内レールの延在方向に沿って形成された案内経路と、前記案内経路に沿って移動する開閉体と、を備えたシャッタに利用することができる。
【符号の説明】
【0118】
100 :シャッタ
1 :案内レール
2 :開閉体
20 :棒状部材
20T: 対象棒状部材
20f :外周面
21 :連結部材
21A :第1連結部材
21B :第2連結部材
211 :嵌合部
211A :第1嵌合部
211B :第2嵌合部
U :嵌合部組
211c :覆い部
22 :規制部材
4 :検知装置
8 :物品配置部
82 :足場
9 :物品
R :案内経路
R1 :第1領域
R10 :第1弧状領域
R2 :第2領域
R20 :第2弧状領域
RC :天井領域
TA :搬送エリア
T :搬送装置
WA :作業エリア
W :作業者
DR :案内方向
X :第1方向
X1 :第1方向第1側
X2 :第1方向第2側
Y :第2方向
Y1 :第2方向第1側
Y2 :第2方向第2側