(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】CSI報告構成
(51)【国際特許分類】
H04W 72/21 20230101AFI20241119BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20241119BHJP
【FI】
H04W72/21
H04W24/10
(21)【出願番号】P 2023133030
(22)【出願日】2023-08-17
(62)【分割の表示】P 2022504300の分割
【原出願日】2021-07-30
【審査請求日】2023-08-17
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141519
【氏名又は名称】梶田 邦之
(72)【発明者】
【氏名】イジャーズ, アーイシャ
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】CATT,Corrections to UCI feedback procedures[online],3GPP TSG RAN WG1 #94 R1- 1809713,フランス,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94/Docs/R1-1809713.zip>,2018年08月17日,[検索日 2024.06.18]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Physical Uplink Control Channel(PUCCH)にHybrid Automatic Repeat Request - Acknowledgement(HARQ-ACK)フィードバックとChannel State Information(CSI)報告とを多重化できるかどうかに応じて、PUCCHデータ送信により端末装置から前記CSI報告を受信する手段
と、
Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)データ送信によるCSI報告を、ダウンリンクデータ送信または前記端末装置による他のデータ送信との時間に基づいて制御する手段と、を備える、
アクセスネットワークノード。
【請求項2】
前記PUCCHに前記HARQ-ACKフィードバックと前記CSI報告とを多重化できるかどうかを判断するための情報を前記端末装置へ送信する手段を備える、請求項1に記載のアクセスネットワークノード。
【請求項3】
Physical Uplink Control Channel(PUCCH)にHybrid Automatic Repeat Request - Acknowledgement(HARQ-ACK)フィードバックとChannel State Information(CSI)報告とを多重化できるかどうかに応じて、PUCCHデータ送信によりアクセスネットワークノードに前記CSI報告を送信する手段
と、
Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)データ送信によるCSI報告を、ダウンリンクデータ送信または端末装置による他のデータ送信との時間に基づいて制御する手段と、を備える、
端末装置。
【請求項4】
前記PUCCHに前記HARQ-ACKフィードバックと前記CSI報告とを多重化できるかどうかを判断するための情報を前記アクセスネットワークノードから受信する手段を備える、請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
Physical Uplink Control Channel(PUCCH)にHybrid Automatic Repeat Request - Acknowledgement(HARQ-ACK)フィードバックとChannel State Information(CSI)報告とを多重化できるかどうかに応じて、PUCCHデータ送信により端末装置から前記CSI報告を受信すること
と、
Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)データ送信によるCSI報告を、ダウンリンクデータ送信または前記端末装置による他のデータ送信との時間に基づいて制御することと、を含む、
アクセスネットワークノードにおける方法。
【請求項6】
Physical Uplink Control Channel(PUCCH)にHybrid Automatic Repeat Request - Acknowledgement(HARQ-ACK)フィードバックとChannel State Information(CSI)報告とを多重化できるかどうかに応じて、PUCCHデータ送信によりアクセスネットワークノードに前記CSI報告を送信すること
と、
Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)データ送信によるCSI報告を、ダウンリンクデータ送信または端末装置による他のデータ送信との時間に基づいて制御することと、を含む、
端末装置における方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3GPP(3rd Generation Partnership Project:第3世代パートナーシッププロジェクト)規格又は等価物若しくはその派生物に従って動作する無線通信システム及びその装置に関する。本開示は、いわゆる「5G」(あるいは「Next Generation」)システムにおける、超信頼性低遅延通信に関する改良に特に関連するが、これに限定するものではない。
【背景技術】
【0002】
3GPP規格の最新の発展は、MTC(Machine Type Communications:マシンタイプコミュニケーション)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)通信、車両通信及び自律走行車)、高解像度ビデオストリーミング、スマートシティサービスなどの様々なアプリケーション及びサービスをサポートすることが期待される、進化する通信技術を指し示す、いわゆる「5G」又は「NR」(New Radio)規格である。3GPPは、いわゆる3GPPのNextGen(Next Generation:次世代)RAN(radio access network:無線アクセスネットワーク)及び3GPPのNGC(NextGen core:次世代コア)ネットワークを通じて、5Gをサポートすることを意図している。5Gネットワークの様々な詳細は、例えば、NGMN(Next Generation Mobile Networks)アライアンスによる「NGMN 5G White Paper:NGMN 5G白書」V1.0に記載されており、その文献はhttps://www.ngmn.org/5g-white-paper.htmlから入手可能である。
【0003】
エンドユーザ通信装置は、一般にUE(user equipment:ユーザ機器)と呼ばれ、人間によって操作されてもよいし、自動化された(MTC/IoT)装置を備えていてもよい。5G/NR通信システムの基地局は、一般に、NR-BS(New Radio Base Station:NR基地局)又は「gNB」と呼ばれるが、それらは、より典型的には、LTE(Long Term Evolution:ロングタームエボリューション)基地局(一般に「4G」基地局とも呼ばれる)に関連付けられた用語「eNB」(又は5G/NR eNB)を用いて呼ばれることもあるということが理解される。3GPP TS(Technical Specification:技術仕様書)38.300 V16.2.0及び3GPP TS 37.340 V16.2.0は、とりわけ、以下のノードを定義する。
gNB:UEにNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコルの終端を提供し、NGインタフェースを介して5GC(5G core network:5Gコアネットワーク)に接続されるノード。
ng-eNB:UEにe-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)ユーザプレーン及び制御プレーンプロトコルの終端を提供し、NGインタフェースを介して5GCに接続されるノード。
En-gNB:UEにNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコルの終端を提供し、EN-DC(E-UTRA-NR Dual Connectivity:デュアルコネクティビティ)におけるセカンダリノードとして動作するノード。
NG-RANノード:gNB又はng-eNBの何れか。
【0004】
3GPPは、また、隣接するNG-RANノード間のネットワークインタフェースとして、いわゆる「Xn」インタフェースも定義している。
【0005】
次世代のモバイルネットワークは、ITU(International Telecommunication Union:国際電気通信連合)によって、eMBB(Enhanced Mobile Broadband:エンハンストモバイルブロードバンド)、URLLC(Ultra-Reliable and Low-Latency Communications:超信頼性低遅延通信)、及びmMTC(Massive Machine Type Communications:大規模マシンタイプ通信)の3つのカテゴリに分類されている、多様化するサービス要件をサポートする。eMBBは、HD(High Definition:高解像度)ビデオ、VR(Virtual Reality:仮想現実)、及びAR(Augmented Reality:拡張現実)など、広域で且つ保証された帯域幅を必要とするサービスに重点を置いて、通常のモバイルブロードバンドのサポートを強化することを目的としている。URLLCは、自動運転やファクトリオートメーションなど、まさに短時間でのアクセスを保証することを必要とするクリティカルなアプリケーションのための要件である。MMTCは、スマートメータリングや環境モニタリングなどの、莫大な数であるが、通常、ある程度のアクセス遅延を許容することができる、接続装置をサポートする必要がある。これらのアプリケーションのいくつかは、比較的緩やかなQoS/QoE(Quality of Service/Quality of Experience:サービス品質/体感品質)要件を有することもあれば、その一方でいくつかのアプリケーションは、比較的厳格なQoS/QoE要件(例えば、高帯域及び/又は低遅延)を有することもある、ということが理解される。
【0006】
PUCCH(Physical Uplink Control Channel:物理アップリンク制御チャネル)は、UCI(Uplink Control Information:アップリンク制御情報)と呼ばれる情報群を伝達する。PUCCHのフォーマットは、UCIがどのような種類の情報を伝送するのかに依存する。用いられるPUCCHフォーマットは、どれだけのビットの情報を伝送しなければならないか、及びどれだけのシンボルが割り当てられるかによって決定される。NR(5G)において用いられるUCIは、CSI(Channel State Information:チャネル状態情報)、ACK/NAK、及びSR(Scheduling Request:スケジューリング要求)の情報のうちの1つ以上を含む。これは、以下でより詳細に説明されるように、LTE(4G)におけるものと概して同じである。
【0007】
PDCCH(Physical Downlink Control Channel:物理ダウンリンク制御チャネル)は、DCI(Downlink Control Information:ダウンリンク制御情報)と呼ばれる情報群を伝達する。NR(5G)で用いられるDCIは、単一のRNTI(Radio Network Temporary Identifier:無線ネットワーク一時識別子)、例えばUEのための、フォーマット(Format)に応じた、アップリンク(UL)又はダウンリンク(DL)におけるリソース割当を示す情報を含む。LTE及びNR(5G)で用いられるDCIフォーマットは複数あり、各フォーマットは、ダウンリンク制御情報がPDCCHに包含/形成されて送信される定義済みフォーマットである。DCIはgNBからUEへの送信(ダウンリンク)かつUEからgNBへの送信(アップリンク)をスケジュールするために用いられて、そのようなスケジューリングの情報をUEに提供する。従って、DCIはさらにダウンリンクDCIフォーマットとアップリンクDCIフォーマットとに分類される。DCIフォーマット及びそのコンテンツについては、3GPP TS 38.212 V16.2.0、3GPP TS 38.213 V16.2.0、3GPP TS 38.214 V16.2.0、3GPP TS 38.331 V16.1.0に記述されている。例えば、フォーマット0_0は、1つのセルでPUSCH(Physical Uplink Shared Channel:物理アップリンク共有チャネル)データ送信をスケジュールするのに用いられ(アップリンク(UL)グラント)、フォーマット1_0は、1つのセルでのPDSCH(Physical Downlink Shared Channel:物理ダウンリンク共有チャネル)データ送信をスケジュールするのに用いられる(ダウンリンク(DL)グラント)。
【0008】
通信では、UEは、当該UEとgNBとの間の通信チャネルのCSIを推定し、報告するように設定される。このCSIはCSIフィードバックフレームワークで使用され、数ある目的の中でも特に、gNBが全帯域幅又は帯域幅の一部を通じたチャネル条件に基づき、最適MCS(Modulation and Coding Scheme:変調・符号化方式)を選択できるようにすることを目的とする。MCSは、1つのシンボルによって伝達できる有効ビット数、または、より正確にはNR(5G)と関連して、RE(Resource Element:リソースエレメント)ごとに有効ビットの数をいくつ送信できるか、を定義する。MCSは、無線リンクにおける無線信号品質に依存し、リンクの品質が向上すればするほど、MCSが向上し、1つのシンボルすなわちRE内で送信できる有効ビット数が増加する。割り当てられたMCSは、PDCCH上のDCIを用いてUEにシグナリングされ、変調・符号化率を定義する。そして、3つの異なるMCS表が、3GPP TS 38.214 5G NRデータ用の物理レイヤ(Physical Layer procedures for data)手順で定義される。
【0009】
LTEは通常、CSIフィードバック用の黙示的RI(rank indicator:ランクインジケータ)/PMI(Precoding Matrix Indicator:プリコーディングマトリックスインジケータ)/CQI(Channel Quality Indicator:チャネル品質インジケータ)フィードバックフレームワークを使用する。RIとPMIとCQIとをまとめて組み合わせることでチャネル状態報告を形成し、CSIフィードバックフレームワークは、コードブックから得られたCQI/PMI/RI(及びLTE仕様におけるCRI(Channel Rank Indicator:チャネルランクインジケータ))の形式により「黙示的」となる。RIは、チャネルランクに関連する情報であり、同一の時間周波数リソースを介して受信できるストリーム/レイヤ数を示す。RIはチャネルの長期フェーディングによって決定されるため、一般的にPMI又はCQIよりも長い周期でフィードバックされうる。PMIは、チャネルの空間特性を示す値であり、各端末装置(UE)に好まれるネットワーク装置(gNB)のプリコーディングマトリックスインデックスを示す。CQIは、gNBがPMIを使用する場合のチャネルの強度と受信SINR(Signal-to-Interference-plus-Noise Ratio:信号対干渉プラス雑音比)とを示す情報である。
【0010】
強化されたIIOT(Industrial Internet of Things:製造業におけるモノのインターネット)とURLLC(ultra-reliable low latency communication:超高信頼・低遅延通信)サポートに関するリリースRel-17(RP-201310、「Revised WID: Enhanced Industrial Internet of Things (IIoT) and ultra-reliable low latency communication (URLLC) support for NR(改定WID:NR向けの強化されたIIoTとURLLCサポート)」、TSG-RAN#88e、2020年6月22日~7月3日参照)では、より正確なMCS選択を可能にするためのCSIフィードバック強化を調査し、識別し、必要な場合は特定することを目的の1つとして挙げている。リンク適応を改善するためのCSIフィードバック強化は、URLLCの信頼性にとって有益である。推定されたCSIは信頼性に優れ、特にURLLCでは遅延と信頼性とを向上させるために、タイムリーかつ信頼できるやり方でgNBに届けられなければならない。Rel-16では、CSIに対するCSI報告設定は、PUCCHを使用すれば周期的(P-CSI)、PUSCHを使用すれば非周期的(A-CSI)、PUCCHとDCIアクティブ化PUSCHを使用すればセミパーシステント(SP-CSI)に設定できる。周期的なCSI報告では、報告時間周期(すなわち、報告時点を定義する時間周期)は、上位レイヤでRRCメッセージを用いて決定され、適切な時点で、CSIデータがUEによってPUCCHを用いてgNBに送信される。一方、非周期的な報告では、CSIフィードバックは、PDCCH上のDCI(フォーマット1)を用いた、gNBの要求に応じてトリガされる。この場合、CSIデータはPUSCHを介してUEに送信される。A-CSIは、通信システムの主要なCSIフィードバックフレームワークを形成してもよく、あるいは補助的な設定であって、例えばP-CSI又はSP-CSI報告の検出失敗を処理するためにトリガされてもよい。上記の通り、A-CSI報告では、UEからのCSI報告は、UEからのPUSCH送信をスケジュールする役割を果たすDCI(フォーマット1、PDCCH上の)によってトリガされる。そして、UEはPUSCHを用いてCSIデータを送信する。その時に送信する他のULSCHデータがない場合、CSI報告プロセスは、(それ以外の場合は、UEとgNBとの間の正常なデータ送信には使用されないであろう)追加リソースを用いる。各A-CSI要求に対して追加でスケジュールされたULSCHデータ送信が生じるだけでなく、アップリンクDCIフォーマットを使用するだけで、各A-CSI要求に対して追加でスケジュールされたPDCCHデータ送信が生じる。従って、特にDLの高トラフィックシステムでは、リソース効率と制御オーバーヘッドとに悪影響が及ぶ。さらに、他のULSCHデータが(リソース効率を向上するために)送信される場合、CSI報告のみが送信されるようにシステムを設定すると、UEによるDCIトリガの受信と、次回スケジュールされたULSCHデータ送信との間に時間遅延が生じる可能性があり、CSIフィードバック遅延に重大な悪影響が及び得る。
【0011】
特にURLLCのためのCSIフィードバックの速度および分解能を向上させたい、とりわけDL中心のTDDシステムなどにおける大幅なスケジュール遅延を避けたい、より一般的にはタイムリーかつ正確なCSIフィードバックを提供したいという要求がある。
【0012】
URLLCに関するRel-16では、A-CSI報告は、URLLCのためのP-CSIと比べるとより(リソース)効率が高いことが認められた。しかし、上記の通り、DL-集中アプリケーションでは特に、ダウンリンクDCIによってA-CSI報告をトリガすることはリソース効率に優れておらず、CSIフィードバック遅延の増大につながる可能性がある。さらに、制御オーバーヘッドは、このタイプのCSIフィードバックフレームワークを用いることで増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
よって、本発明は、上記課題(のうち、少なくとも一部)に対処する、又は少なくとも軽減する方法及び関連する装置を提供しようと模索するものである。
【0014】
当業者が効率的に理解できるように、本発明について3GPPシステム(5Gネットワーク)の観点から詳細に記載するが、本発明の本質はその他のシステムにも同様に適用され得る。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信リンクを介して通信システムのアクセスネットワークノードと通信可能にリンクされる少なくとも1つの端末装置を含む上記アクセスネットワークノードにより実行される方法であって、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできない又はPDSCHデータ送信がスケジュールされる場合、上記端末装置に関するCSIフィードバック機会のために、ダウンリンクDCIフォーマットのダウンリンクDCIであって、上記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成された上記ダウンリンクDCIを上記端末装置に送信することを備え、上記ダウンリンクDCIは、上記CSIフィードバック機会が決定された場合のPUCCHアベイラビリティに応じて、上記CSI報告データの送信をサポートするためにPUSCH又はPUCCHデータ送信の何れかをスケジュールするように更に構成された、方法を提供する。
【0016】
本発明はさらに、PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信リンクを介して端末装置と通信可能に接続されるように構成された、通信システムのアクセスネットワークノードであって、端末装置に関するCSIフィードバック機会をトリガするために、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできない又はPDSCHデータ送信がスケジュールされる場合、ダウンリンクDCIフォーマットのダウンリンクDCIであって、上記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成された上記ダウンリンクDCIを上記端末装置に送信するように構成された手段を備え、上記ダウンリンクDCIは、上記CSIフィードバック機会が決定された場合のPUCCHアベイラビリティに応じて、上記CSI報告データの送信をサポートするためにPUSCH又はPUCCHデータ送信の何れかをスケジュールするように更に構成される、アクセスネットワークノードを提供する。
【0017】
本発明は、PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信リンクを介して通信システムのアクセスネットワークノードと通信可能に接続された端末装置により行われる方法であって、ダウンリンクDCIフォーマットのダウンリンクDCIであって、上記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成された上記ダウンリンクDCIであって、上記CSI報告データの送信をサポートするためにPUSCH又はPUCCHデータ送信の何れかをスケジュールするように更に構成された上記ダウンリンクDCIを受信することと、上記受信したダウンリンクDCIにおけるそれぞれのリソース割当に応じて、PUCCH又はPUSCHデータ送信により上記アクセスネットワークノードにCSI報告データを送信することと、を備える方法を提供する。
【0018】
本発明は、PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信リンクを介して端末装置が通信可能に接続された少なくとも1つのアクセスネットワークノードを含む通信システムの上記端末装置であって、ダウンリンクDCIフォーマットのダウンリンクDCIであって、上記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成された上記ダウンリンクDCIであって、上記CSI報告データの送信をサポートするためにPUSCH又はPUCCHデータ送信の何れかをスケジュールするように更に構成された上記ダウンリンクDCIを受信する手段と、上記受信したダウンリンクDCIにおけるそれぞれのリソース割当に応じて、PUCCH又はPUSCHデータ送信により上記アクセスネットワークノードにCSI報告データを送信する手段と、を備える端末装置を提供する。
【0019】
本発明の例示的な態様は、対応するシステム、装置、及びコンピュータプログラム製品、例えば、命令が格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、当該命令は、プログラム可能なプロセッサを、例示的な態様に記載された方法、及び、上記の又は特許請求の範囲に列挙された実現手段を実行するようにプログラムするように、及び/又は、適切に構成されたコンピュータを、特許請求の範囲の何れかに列挙された装置を提供するようにプログラムするように動作可能な命令が格納された上記記憶媒体に及ぶ。
【0020】
本発明は、添付の請求項によって定義される。本発明の例示的な側面は、独立クレームに記載される通りである。任意の機能のうちの一部は、従属クレームに記載される。
【0021】
しかしながら、本明細書(この用語には特許請求の範囲が含まれる)に開示されている及び/又は図面に示されている各特徴は、他の開示及び/又は図示されている特徴から独立して(又はそれらと組み合わせて)本発明に組み込むことができる。特に限定されることなく、特定の独立請求項に従属する何れかの請求項の特徴は、任意の組み合わせで、又は個別に、その独立請求項に導入されることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
次に、本発明の例示的な実施形態を、以下の添付の図面を参照して、例示的に説明する。
【
図1】
図1は、本発明の例示的な実施形態を適用し得る、携帯型(セルラー方式又はワイヤレス)電気通信システムを図式的に説明する図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すシステムの一部を形成するモバイル装置の概略ブロック図である。
【
図3】
図3は、
図1に示すシステムの一部を形成するアクセスネットワークノード(例えば、基地局)の概略ブロック図である。
【
図4】
図4は、
図1に示すシステムの一部を形成するコアネットワークノードの概略ブロック図である。
【
図5A】
図5Aは、アップリンクグラントDCIメッセージの一フォーマットを図式的に説明する図である。
【
図5B】
図5Bは、ダウンリンクグラントDCIメッセージの一フォーマットを図式的に説明する図である。
【
図6】
図6は、本発明の例示的な実施形態による方法を説明する概略プロセスフロー図である。
【
図7A】
図7Aは、本発明の例示的な実施形態で使用されるダウンリンクDCIフォーマットを図式的に説明する図である。
【
図7B】
図7Bは、本発明の例示的な実施形態で使用される別のダウンリンクDCIフォーマットを図式的に説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
概要
3GPP規格の下では、NodeB(又はLTEにおいては「eNB」、5Gにおいては「gNB」)は、通信装置(ユーザ機器又は「UE」)がコアネットワークに接続し、他の通信装置又は遠隔サーバと通信するための基地局である。通信装置は、例えば、携帯電話、スマートフォン、スマートウォッチ、携帯情報端末、ラップトップ/タブレットコンピュータ、ウェブブラウザ、eブックリーダなどの移動通信装置であってもよい。このようなモバイル装置(一般的な固定式の装置でもよい)は、典型的には、ユーザによって操作される(従って、それらは多くの場合ユーザ機器、「UE」と総称される)が、IoT装置及び同様のMTC装置をネットワークに接続することも可能である。簡単にするために、本願では、基地局という用語を用いて、このような基地局に言及し、モバイル装置又はUEという用語を用いて、このような通信装置に言及する。
【0024】
図1は、本発明の例示的な実施形態が適用されてもよいモバイル(セルラ又は無線)通信システムを概略的に示す。
【0025】
このシステム1では、モバイル装置3(UE)のユーザが適切な3GPP RAT(radio access technology:無線アクセス技術)、例えば、E‐UTRA及び/又は5G RATを使用して、各基地局5及びコアネットワーク7を介して、互いに及び他のユーザと通信することができる。多くの基地局5が(無線)アクセスネットワーク又は(R)ANを形成することが理解される。当業者が理解するように、2つのモバイル装置3A及び3Bと、1つの基地局5とが例示の目的のために
図1に示されるが、システムは、実装される際に、典型的には他の基地局及びモバイル装置(UE)を含む。
【0026】
各基地局5は、1つ又は複数の関連付けられたセルを(直接的に、又は、ホーム基地局、中継器、リモート無線ヘッド、及び/若しくは分散ユニットなどの他のノードを介して)制御する。E‐UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)/4Gプロトコルをサポートする基地局5は「eNB」(evolved NodeB)と呼ばれてもよく、NextGeneration/5Gプロトコルをサポートする基地局5は「gNB」(next generation NodeB)と呼ばれてもよい。いくつかの基地局5は、4G及び5Gの双方、及び/又は他の任意の3GPP又は非3GPPの通信プロトコルをサポートするように構成されてもよい、ということが理解される。
【0027】
モバイル装置3とそのサービング基地局5とは、適切なエアインタフェース(例えば、いわゆる「Uu」インタフェースなど)を介して接続される。隣接する基地局5は基地局間インタフェース(いわゆる「X2」インタフェース、及び/又は「Xn」インタフェースなど)を介して互いに接続される。基地局5は、また、適切なインタフェース(いわゆる「S1」、「N1」、「N2」、及び/又は「N3」インタフェースなど)を介して、コアネットワークノードに接続される。
【0028】
コアネットワーク7(例えば、LTEの場合のEPC、又はNR/5Gの場合のNGC)は、典型的には、通信システム1における通信をサポートするための、及び、(とりわけ)加入者管理、モビリティ管理、課金、セキュリティ、通話/セッション管理のための論理ノード(又は「機能」)を含む。例えば、「Next Generation」/5Gシステムのコアネットワーク7は、ユーザプレーンエンティティ及び制御プレーンエンティティを含むことになる。この例において、コアネットワークは、少なくとも1つのCPF(control plane function:制御プレーン機能)10及び少なくとも1つのUPF(user plane function:ユーザプレーン機能)11を含む。また、コアネットワーク7は、とりわけ、AMF(Access and Mobility Function:アクセス及びモビリティ機能)、SMF(Session Management Function:セッション管理機能)、PCF(Policy Control Function:ポリシー制御機能)、AF(Application Function:アプリケーション機能)、AUSF(Authentication Server Function:認証サーバ機能)、UDM(Unified Data Management:統合データ管理)エンティティのうちの1つ以上を含んでもよいことが理解される。コアネットワーク7は、また、インターネット又は同様のIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ベースのネットワークなどのDN(Data Network:データネットワーク)20(
図1に示す「外部ネットワーク」)に(UPF11を介して)接続される。
【0029】
各モバイル装置3は、上記で定義されたカテゴリー(URLLC/eMBB/mMTC)のうちの1つに分類されうる1つ以上のサービスをサポートしてもよい、ということが理解される。各サービスは、典型的には、関連付けられた要件(例えば、遅延/データレート/パケット損失要件など)を有することになり、該要件は異なるサービスごとに異なってもよい。
【0030】
UE(User Equipment:ユーザ機器)
図2は、
図1に示すモバイル装置(UE)3の主要な構成要素を示すブロック図である。図示したように、UE3は、1つ以上のアンテナ33を介して、接続されたノードに信号を送信し、当該ノードから信号を受信するように動作可能な送受信回路31を含む。
図2には必ずしも示されていないが、UE3は、当然ながら、(ユーザインターフェース35などの)通常のモバイル装置の通常の機能のすべてを有することになり、これは、必要に応じて、ハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアのうちの任意の1つ又は任意の組み合わせによって提供されてもよい。コントローラ37は、メモリ39内に格納されたソフトウェアに従ってUE3の動作を制御する。ソフトウェアは、例えば、メモリ39に予めインストールされていてもよく、及び/又は電気通信ネットワーク1を介して、若しくはRMD(removable data storage device:取り外し可能なデータ記憶装置)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム41と通信制御モジュール43とを含む。
【0031】
通信制御モジュール43は、UE3と、(R)ANノード5及びコアネットワークノードを含む他のノードとの間の、アップリンク/ダウンリンクデータパケットを含むシグナリングメッセージに対応する(生成する/送信する/受信する)ことを担う。シグナリングは、(とりわけ)PUCCH及び/又はPDCCHに関連する制御シグナリング(UCI及びDCIを含む)を有してもよい。また、通信制御モジュール43は、特定チャネルのために用いられるリソースセット及びコードブックを決定する役割を担う。
【0032】
アクセスネットワークノード(基地局)
図3は、
図1に示す基地局5(又は同様のアクセスネットワークノード)の主要な構成要素を示すブロック図である。図示したように、基地局5は、1つ以上のアンテナ53を介して、接続されたUE3から信号を受信し、当該UE3に信号を送信し、ネットワークインタフェース55を介して(直接的あるいは間接的に)他のネットワークノードに信号を送信し、当該ノードから信号を受信するように動作可能な送受信回路51を含む。ネットワークインタフェース55は、典型的には、適切な基地局-基地局インタフェース(例えばX2/Xn)と、適切な基地局-コアネットワークインタフェース(例えばS1/N1/N2/N3)とを含む。コントローラ57は、メモリ59内に格納されたソフトウェアに従って基地局5の動作を制御する。ソフトウェアは、例えば、メモリ59に予めインストールされていてもよく、及び/又は通信ネットワーク1を介して、若しくはRMD(removable data storage device:取り外し可能データ記憶装置)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム61と通信制御モジュール63とを含む。
【0033】
通信制御モジュール63は、基地局5と、UE3やコアネットワークノードなどの他のノードとの間のシグナリングに対応(生成/送信/受信)する役割を担う。シグナリングは、(とりわけ)PUCCH及び/又はPDCCHに関連する制御シグナリング(UCI及びDCIを含む)を有してもよい。また、通信制御モジュール63は、特定チャネルためのリソースセット及びコードブックを決定する役割を担う。
【0034】
コアネットワーク機能
図4は、
図1に示すUPF11又はAMF12など、一般的なコアネットワーク機能の主要な構成要素を示すブロック図である。図示したように、コアネットワーク機能は、ネットワークインタフェース75を介して(UE3、基地局5、及び他のコアネットワークノードを含む)他のノードに信号を送信し、当該他のノードから信号を受信するように動作可能な送受信回路71を含む。コントローラ77は、メモリ79に記憶されたソフトウェアに従って、コアネットワーク機能の動作を制御する。ソフトウェアは、例えば、メモリ79に予めインストールされていてもよく、及び/又は電気通信ネットワーク1を介して、若しくはRMD(removable data storage device:取り外し可能データ記憶装置)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム81と通信制御モジュール83とを含む。
【0035】
通信制御モジュール83は、コアネットワークノードと、UE3、基地局5、及び他のコアネットワークノードなどの他のノードとの間のシグナリングに対応(生成/送信/受信)する役割を担う。
【0036】
詳細な説明
図5A~
図7Bを参照して、例示的な実施形態及び機能の一部について、以下により詳細な説明を行う。
【0037】
図面の
図5Aを参照して、UL(uplink grant:アップリンクグラント)DCIの例示的なフォーマット(例えば、フォーマット1_0)について図式的に説明する。図示の通り、UL DCIメッセージは多数のフィールド、例えばCSI要求フィールド及びPUSCHリソース割当フィールドを含む。これらのフィールド及び図面で説明されるDCIフォーマットに表される他のフィールドは、例えば、3GPP TS 38.212、3GPP TS 38.213、3GPP TS 38.214、3GPP TS 38.331で参照かつ議論されているため、本明細書ではこれ以上詳しく議論しないものとする。非周期的(A-CSI)フィードバックレジームを使用した既知のCSIフィードバックフレームワークでは、CSI要求フィールドがUL DCIメッセージに追加された場合、UEはCSI報告データを生成し、DCIメッセージに割り当てられたPUSCHリソースを使用してCSI報告データをgNBに送信する。CSIトリガ周波数は上位レベルで(例えば、RRCメッセージによって)事前設定できるが、CSIトリガは失敗したP-CSI又はSP-CSIプロセスの結果として一部のシステムでも生成され得る。アップリンクグラントにおけるPUSCHリソース割当は、CSIを収容するのに十分な柔軟性を有し、特に、非スロットベースのスケジューリングでは、ほとんどすべての数のPUSCH用のOFDMシンボルを割り当てられる柔軟性を確保できる。しかしながら、上記で説明した通り、この形式の非周期的CSIフィードバックフレームワークは、他のPUSCHデータ送信がスケジュールされていない、かつPUSCHがCSI報告に対してのみスケジュールされている状況では、不必要に高い制御オーバーヘッドにつながる可能性がある。さらに、迅速なCSI報告は、DL-高データトラフィック状況では不可能であろう。
【0038】
図面の
図5Bを参照して、DL(downlink grant:ダウンリンクグラント)DCIの例示的フォーマット(例えば、フォーマット1_1)を図式的に説明する。図示の通り、DL DCIメッセージは多数のフィールド、例えば、PDSCHリソース割当フィールド、CSIトリガフィールド、PUCCHリソース割当フィールドなどを含む。3GPP TS 38.213に記載の通り、UEはDL DCIメッセージの検出に応答して、PUCCH送信でHARQ-ACK情報を提供する。従って、PUCCHリソースインジケータフィールドは、DCIメッセージに応答して、HARQ-ACKメッセージを送信するために使用するPUCCHリソースを、UEに対して、特定する働きをする。CSIトリガフィールドは、既知のCSIフィードバックフレームワークに適切に追加されると、UEをトリガしてCSI報告データを作成し、その報告データを必要なHARQ-ACKメッセージデータと多重化して、割り当てられたPUCCHリソースを用いて送信する。CSIトリガフィールドは、システムをこのように事前設定した場合は、A-CSIに使用してもよい。しかしながら、P-CSI又はSP-CSIフィードバックフレームワークに対するバックアップとしても使用され得る。DL-高トラフィックアプリケーションでは、PUCCHリソースを使用することで迅速なCSI報告が可能となるが、HARQ-ACKフィードバックの信頼性と遅延とに影響を与えずに、CSI報告データとHARQ-ACKメッセージデータとを多重化するのに使用できるPUCCHリソースが不十分になるリスクがある。
【0039】
図面の
図6を参照して、本発明の例示的な実施形態によるgNBなどのネットワークアクセスノードにより実行される方法において、ステップ601において非周期的CSIフィードバックプロセスが、CSI報告が必要か否かを決定することによってスタートする。CSI報告が必要でない場合、CSI報告をトリガする必要があると決定されるまで、gNBは事前設定通りに動作を継続する。これは、非周期的CSI報告と関連する既知のやり方で、当業者には明らかなように達成されてもよい。
【0040】
gNBは、CSI報告をトリガする必要があると決定した場合、ステップ602において、PDSCH送信がそれぞれのUEに対して既にスケジュールされているか否かを決定する。スケジュールされている場合は、ステップ605に進む。スケジュールされていない場合は、ステップ603で、PUSCHメッセージをPUCCHメッセージよりも早く又はより迅速にスケジュールできるか否かを決定する。スケジュールできない場合は、ステップ605に進む。そうでない場合は、既知の非周期的CSIフィードバックフレームワークの場合と同じように、割り当てられたPUSCHリソースによって、報告に対するCSI要求を含むアップリンクDCIを生成し、(PDCCHを用いて)送信する。DCIは、例えば図面の
図5Aに示されたフォーマットを有する。
【0041】
上記の通り、CSI報告をトリガするように要求されている際に、PDSCHデータ送信がそれぞれのUEに対して既にスケジュールされている場合(ステップ602で決定された通り、及び/又はステップ603でPUSCHメッセージがPUCCHメッセージよりも前にスケジュールできないと決定される場合)、gNBはステップ605に進む。ステップ605では、HARQ-ACKフィードバックの信頼性又は遅延に妥協することなく、多重化されたA-CSI報告データとHARQ-ACKデータとを送信するのに用いるDL DCIにおいて割当に使用できるPUCCHリソースが十分にあるか否かを決定する。十分にある場合は、ステップ606に進み、CSI報告をトリガするために適切に追加されたCSIトリガフィールドと共にDL DCIを生成し、送信する。この場合、
図7Aに図式的に示す通り、DL DCIフォーマットは、CSI報告データをHARQ-ACKメッセージデータと多重化し、かつ割り当てられたPUCCHリソースを用いてgNBに送信するように要求されていることをUEに知らせるために、例えば、「0」に設定できる追加ビットx(当面の目的のために再利用された既存ビットであってもよく、新規に定義されたフィールドであってもよい)を有する。
【0042】
しかしながら、CSI報告データをHARQ-ACKデータと多重化して、多重化された信号を割り当てられたPUCCHリソース経由でgNBに送信することによって、HARQ-ACKフィードバックの信頼性と遅延とに悪影響が及ぶであろうと判断した場合、本方法はステップ607に進む。gNBは、CSIトリガフィールドが再度、適切に追加されているが、今回はPUSCH送信を用いてCSI報告データを送信することをUEに知らせるビットxが「1」に設定されているDL DCIを生成し、(PDCCHを用いて)送信する。この目的のために割り当てられたPUSCHリソースは上位レイヤで事前設定でき、又はDCIは図面の
図7Bに示されるように新規に定義されたフィールドを含むことができ、このフィールドにはCSI報告データを送信するためにPUSCHリソースが割り当てられる。
【0043】
上記の方法の結果として、タイムリーなCSIフィードバック報告をあらゆる状況で、HARQ-ACKフィードバックの信頼性と遅延とに悪影響を与えることなく達成できる。CSI報告がトリガされるべき時刻に、PDSCHメッセージがスケジュールされている場合、gNBは、追加のUL DCIではなく、(スケジュールされたPDSCHデータ送信をサポートするため、いずれにせよgNBが送信していたであろう)DL DCIメッセージを使用するように設定されるため、不必要な制御オーバーヘッドが軽減される。不必要な制御オーバーヘッドが軽減されるため、PDCCHブロッキングに関連する問題はいずれも回避できる。さらに、上記の方法では、gNBによるデータ送信のスケジューリングにおいて柔軟性を確保できる。実際、上記の例示的な実施形態では、制御オーバーヘッドまたはHARQ-ACKフィードバックの悪影響を不必要に増加させることなく、より迅速で、より柔軟性に優れたA-CSI報告を可能にすることを目的として、ULとDL DCIメッセージの両方及びPUSCHとPUCCHの両方を適切に使用し、多数の異なるCSIトリガと報告オプションとを組み合わせている。
【0044】
変形例及び代替例
以上、詳細な例示的な実施形態について説明してきた。当業者が理解しうるように、上記の例示的な実施形態に対して、多数の変形及び代替を行うことができ、そこで実施される本発明の利点を得ることができる。ここでは、例示のために、これらの代替例及び変形例のうちのいくつかのみを説明する。
【0045】
5G NRとLTEシステム(E-UTRAN)の両方に対して、上記の例示的な実施形態が適用されてもよいことが理解される。
【0046】
上記の説明では、UE、アクセスネットワークノード(基地局)、コアネットワークノードは、理解しやすくするために、(通信制御モジュールなどの)いくつかの個別モジュールを有するものとして説明されている。これらのモジュールは、例えば、既存のシステムが本発明を実装するように変形された特定の用途のために、又は、例えば、最初から本発明の特徴を念頭に置いて設計されたシステムにおける他の用途のために、このような方法で提供されてもよい。その一方で、これらのモジュールは、オペレーティングシステム又はコードの全体に組み込まれてもよく、従って、これらのモジュールは、別個のエンティティとして識別できなくてもよい。
【0047】
各コントローラは、例えば、1つ以上のハードウェアで実装されたコンピュータプロセッサと、マイクロプロセッサと、CPU(central processing unit:中央処理装置)と、ALU(arithmetic logic unit:算術論理ユニット)と、IO(input/output:入出力)回路と、内部メモリ/キャッシュ(プログラム及び/若しくはデータ)と、プロセッシングレジスタと、通信バス(例えば、コントロール、データ、及び/若しくはアドレスバス)と、DMA(direct memory access:ダイレクトメモリアクセス)機能と、ハードウェア若しくはソフトウェアで実装されたカウンタ、ポインタ、及び/若しくはタイマなどを含む(但しそれらに限定はされない)任意の適当な形式の処理回路を備えてもよい。
【0048】
上記の例示的な実施形態で、多くのソフトウェアモジュールを説明した。当業者が理解しうるように、ソフトウェアモジュールは、コンパイルされた形態又はコンパイルされていない形態で提供されてもよく、コンピュータネットワーク上の信号として、又は記録媒体上で、UE、アクセスネットワークノード(基地局)、及びコアネットワークノードに供給されてもよい。更に、このソフトウェアの一部又は全部によって実行される機能は、1つ又は複数の専用ハードウェア回路を使用して実行してもよい。但し、ソフトウェアモジュールの使用は、UE、アクセスネットワークノード(基地局)、及びコアネットワークノードの機能を更新するために、それらの更新を容易にするので好ましい。
【0049】
CP-UP(control plane - user plane:制御プレーン-ユーザプレーン)の分割が利用される場合、基地局は、個別の制御プレーン及びユーザプレーンのエンティティに分割されてもよく、それぞれが関連付けられた送受信回路、アンテナ、ネットワークインタフェース、コントローラ、メモリ、オペレーティングシステム、及び通信制御モジュールを含んでもよい、ということが理解されることになる。基地局が分散基地局を備えるとき、ネットワークインタフェース(
図3における参照符号55)は、また、分散基地局のそれぞれの機能の間で信号を通信するためにE1インタフェース及びF1インタフェース(制御プレーンのためにF1-C及びユーザプレーンのためにF1-U)を含む。この場合、通信制御モジュールは、また、基地局の制御プレーン部分とユーザプレーン部分との間の通信(シグナリングメッセージの生成、送信、及び受信)の役割を担う。分散基地局を用いる場合、上記の例示的な実施形態で説明したように、通信リソースの先取りのために、制御プレーン部分とユーザプレーン部分の両方を含む必要がない、ということが理解される。制御プレーン部分を含まずに、基地局のユーザプレーン部分で先取りを対応してもよい(逆もまた同様)、ということが理解される。
【0050】
上記の例示的な実施形態は、また、「非モバイル」若しくは概して固定式のユーザ機器に対しても適用可能である。上記のモバイル装置は、MTC/IoT装置などを備えてもよい。
【0051】
DCIは、URLLC(Ultra-Reliable and Low-Latency Communications:超信頼性低遅延通信)のスケジューリングのための固有無線ネットワーク一時識別子(例えば「MCS-C-RNTI」)を備えてもよい。
【0052】
本開示におけるユーザ機器(又は「UE」、「モバイルステーション」、「モバイルデバイス」又は「ワイヤレスデバイス」)は、ワイヤレスインタフェースを介してネットワークに接続されたエンティティである。
【0053】
なお、本開示は、専用通信デバイスに限定されるものではなく、以下の段落で説明する通信機能を有する任意のデバイスに適用することができる。
【0054】
「ユーザ機器」又は「UE」(3GPPで使用される用語)、「モバイルステーション」、「モバイルデバイス」、及び「ワイヤレスデバイス」という用語は、一般的には、互いに同義であることが意図されており、端末、携帯電話、スマートフォン、タブレット、セルラIoTデバイス、IoTデバイス、機械などのスタンドアロンのモバイルステーションを含む。「モバイルステーション」及び「モバイルデバイス」という用語は、長期間静置されたままであるデバイスも包含することが理解されよう。
【0055】
UEは、例えば、生産又は製造のための機器のアイテム、及び/又はエネルギー関連の機械のアイテム(例えば、ボイラー、エンジン、タービン、ソーラーパネル、風力タービン、水力発電機、熱発電機、原子力発電機、バッテリ、原子力システム及び/又は関連機器、重電機械、真空ポンプを含むポンプ、コンプレッサ、ファン、送風機、油圧機器、空気圧機器、金属加工機械、マニピュレータ、ロボット及び/又はそれらのアプリケーションシステム、工具、金型又はダイ、ロール、搬送機器、昇降機器、資材処理機器、繊維機械、縫製機、印刷及び/又は関連機械、製紙機械、化学機械、鉱業及び/又は建設機械及び/又は関連機器、農業、林業及び/又は漁業のための機械及び/又は器具、安全及び/又は環境保全機器、トラクタ、精密ベアリング、チェーン、ギア、送電機器、潤滑機器、バルブ、パイプ継手などの機器若しくは機械、及び/又は前述の機器若しくは機械のうちのいずれかのアプリケーションシステムなど)であり得る。
【0056】
UEは、例えば、輸送機器(例えば、ローリングストック、自動車、モータサイクル、自転車、電車、バス、カート、人力車、船、その他の船舶、航空機、ロケット、衛星、ドローン、バルーンなどの輸送機器)のアイテムであり得る。
【0057】
UEは、例えば、情報通信機器(例えば、電子コンピュータ及び関連機器、通信及び関連機器、電子部品などの情報通信機器)のアイテムであり得る。
【0058】
UEは、例えば、冷凍機、冷凍機適用製品、貿易及び/又はサービス産業機器のアイテム、自動販売機、自動サービス機、事務機械又は機器、消費者向け電子及び電化製品(例えば、オーディオ機器、ビデオ機器、スピーカ、ラジオ、テレビ、電子レンジ、炊飯器、コーヒーマシン、食洗機、洗濯機、乾燥機、電子ファン又は関連電化製品、掃除機などの消費者向け電化製品)であり得る。
【0059】
UEは、例えば、電気応用システム又は機器(例えば、X線システム、粒子加速器、放射性同位体機器、音響機器、電磁的応用機器、電力応用機器などの電気応用システム又は機器)であり得る。
【0060】
UEは、例えば、電子ランプ、照明器具、測定機器、分析器、テスタ、又は測量若しくは感知機器(例えば、煙警報器、人警報センサ、モーションセンサ、ワイヤレスタグなどの測量若しくは感知機器)、腕時計又は置時計、実験器具、光学装置、医療機器及び/又はシステム、武器、刃物、手工具などであり得る。
【0061】
UEは、例えば、無線を備えた携帯情報端末又は関連機器(他の電子デバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、電気測定機)への取り付け又は挿入のために設計された無線カードまたはモジュールなど)であり得る。
【0062】
UEは、さまざまな有線及び/又は無線通信技術を使用して、「モノのインターネット」(IoT)に関して、以下で説明するアプリケーション、サービス、及びソリューションを提供するデバイス又はシステムの一部であり得る。
【0063】
モノのインターネットデバイス(又は「モノ」)は、適切な電子機器、ソフトウェア、センサ、及び/又はネットワーク接続などを備えてもよく、これにより、これらのデバイスが相互に、及び他の通信デバイスとで、データを収集及びやり取りすることを可能にする。IoTデバイスは、内部メモリに格納されているソフトウェアの指示に従う自動化された機器で構成され得る。IoTデバイスは、人の監視ややり取りを必要とせずに動作し得る。IoTデバイスは、長期間静置されたままであったり、非アクティブのままであったりし得る。IoTデバイスは、(一般的に)据置式の装置の一部として実装され得る。IoTデバイスは、据置式ではない装置(例えば、車両)に組み込まれたり、監視/トラッキングする動物や人に取り付けたりし得る。
【0064】
IoT技術は、データを送受信するために通信ネットワークに接続することができる任意の通信デバイスに実装することができ、このような装置は通信デバイスが人による入力又はメモリに格納されたソフトウェア命令により制御されるか否かに関係なく実装できることが理解されよう。
【0065】
IoTデバイスは、MTC(Machine-Type Communication:マシンタイプ通信)デバイス又はM2M(Machine-to-Machine:マシンツーマシン)の通信デバイスと呼ばれることもあることが理解されよう。UEは、1つ以上のIoT又はMTCアプリケーションをサポートしてもよいことが理解されよう。MTCアプリケーションのいくつかの例を次の表に示す(出典:3GPP TS 22.368 V13.1.0、Annex B、その内容は参照により本明細書に組み込まれる)。このリストは、網羅的なものではなく、マシンタイプ通信アプリケーションのいくつかの例を示すことを意図している。
【0066】
【0067】
アプリケーション、サービス、及びソリューションは、MVNO(Mobile Virtual Network Operator:モバイル仮想ネットワークオペレータ)サービス、緊急無線通信システム、PBX(Private Branch eXchange:構内電話交換機)システム、PHS/デジタルコードレステレコミュニケーションシステム、POS(Point of sale:販売時点)システム、広告発呼システム、MBMS(Multimedia Broadcast and Multicast Service:マルチメディア放送及びマルチキャストサービス)、V2X(Vehicle to Everything)システム、電車無線システム、位置関連サービス、災害/緊急無線通信サービス(Disaster/Emergency Wireless Communication Service)、コミュニティサービス、ビデオストリーミングサービス、フェムトセルアプリケーションサービス、VoLTE(Voice over LTE)サービス、課金サービス、無線オンデマンドサービス、ローミングサービス、アクティビティ監視サービス、通信事業者/通信NW選択サービス、機能制限サービス、PoC(Proof of Concept)サービス、個人情報管理サービス、アドホックネットワーク/DTN(Delay Tolerant Networking:遅延トレラントネットワーキング)サービスなどであり得る。
【0068】
更に、上記のUEカテゴリは、本文書に記載されている技術的アイデア及び例示的な実施形態の適用例にすぎない。言うまでもなく、これらの技術的アイデア及び例示的な実施形態は、上記のUEに限定されず、上記UEに対してさまざまな変形をなすことができる。
【0069】
上記CSIフィードバック機会が非周期的CSIフィードバック機会であってもよい。
【0070】
アクセスネットワークノードにより実行される本方法は、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできるか又はPDSCHデータ送信をスケジュールするかを決定することと、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールすることができない又はPDSCHデータ送信がスケジュールされると決定された場合に、ダウンリンクDCIフォーマットの上記ダウンリンクDCIを上記端末装置に送信することと、を更に備えてもよい。
【0071】
アクセスネットワークノードにより実行される本方法は、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできる又はスケジュールされるPDSCHデータがない場合に、アップリンクDCIフォーマットのアップリンクDCIを上記端末装置に送信すること、を更に備えてもよく、上記アップリンクDCIは、上記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガし、PUSCHデータ送信をスケジュールして上記CSI報告データの送信をサポートするように構成される。この場合、上記アップリンクDCIは、上記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成されてもよい。
【0072】
上記ダウンリンクDCIは、上記端末装置によるHARQ-ACKフィードバックデータの送信をサポートすることを目的としたPUCCHリソースを割り当てるように機能するPUCCHリソース割当フィールドを含んでもよく、アクセスネットワークノードにより実行される本方法は、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできない又はPDSCHデータ送信をスケジュールする場合に、多重化されたCSI報告データとHARQ-ACKフィードバックデータとの送信をサポートするために十分なPUCCHリソースが上記ダウンリンクDCIの上記PUCCHリソース割当フィールドに割り当てられているかを決定すること、を更に備えてもよく、上記ダウンリンクDCIは、上記CSI報告データの送信のために上記PUCCHリソース割当フィールドで割り当てられた上記PUCCHリソースを用いるか又は上記CSI報告データの送信のためにPUSCHを用いるかを上記端末装置に示すためのインジケータフィールドを含む。この場合、PUSCHリソース割当は、上記ダウンリンクDCIのために事前構成されてもよい。
【0073】
上記ダウンリンクDCIフォーマットは、追加されると、上記端末装置によるCSI報告データの送信をサポートすることを目的としたPUSCHリソースを割り当てるように機能するPUSCHリソース割当フィールドを含んでもよい。
【0074】
上記インジケータフィールドは、PUCCHデータ送信が上記CSI報告データを送信するために用いられることを上記端末装置に示す第1の値と、PUSCHが上記CSI報告データを送信するために用いられる場合の第2の値と、を保持するように構成されてもよい。
【0075】
上記アクセスネットワークノードは、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできるか又はPDSCHデータ送信をスケジュールするかを決定する手段と、上記決定する手段がPUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールすることができない又はPDSCHデータ送信がスケジュールされると決定する場合に、ダウンリンクDCIフォーマットの上記ダウンリンクDCIを上記端末装置に送信すること、を更に備えてもよい。
【0076】
上記ダウンリンクDCIは、上記CSI報告データの送信のために上記PUCCHリソース割当フィールドで割り当てられた上記PUCCHリソースを用いるか又は上記CSI報告データの送信のためにPUSCHを用いるかを上記端末装置に示すためのインジケータフィールドを含んでもよい。上記ダウンリンクDCIは、PUSCHリソース割当フィールドを含んでもよく、上記アクセスネットワークノードは、PUSCHデータ送信を用いて上記CSI報告データの送信をサポートすることを上記ダウンリンクDCIが示す場合に限り、PUSCHデータ送信をスケジュールするためにのみ上記PUSCHリソース割当フィールドにPUSCHリソースを割り当てるように構成されてもよい。
【0077】
上記アクセスネットワークノードは、PUSCHデータ送信を用いて上記CSI報告データの送信をサポートすることを上記ダウンリンクDCIが示す場合に限り用いられるPUSCHリソース割当により事前構成されてもよい。
【0078】
様々な他の変形が当業者には明らかであり、ここでは、それ以上詳細には説明しない。
【0079】
(付記1)
PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信チャネルを介して通信システムのアクセスネットワークノードと通信するように構成された少なくとも1つの端末装置を含む前記アクセスネットワークノードにより実行される方法であって、前記端末装置に関するCSIフィードバック機会のために、
ダウンリンクDCIフォーマットのダウンリンクDCIであって、前記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成された前記ダウンリンクDCIを前記端末装置に送信することを備え、
前記ダウンリンクDCIは、前記CSIフィードバック機会が決定された場合のPUCCHアベイラビリティに応じて、前記CSI報告データの送信をサポートするためにPUSCH又はPUCCHデータ送信の何れかをスケジュールするように更に構成された、方法。
【0080】
(付記2)
前記CSIフィードバック機会が非周期的CSIフィードバック機会である、付記1記載の方法。
【0081】
(付記3)
PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできるか又はPDSCHデータ送信をスケジュールするかを決定することと、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールすることができない又はPDSCHデータ送信がスケジュールされると決定された場合に、ダウンリンクDCIフォーマットの前記ダウンリンクDCIを前記端末装置に送信することと、を更に備える付記1又は2記載の方法。
【0082】
(付記4)
PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできる又はスケジュールされるPDSCHデータがない場合に、アップリンクDCIフォーマットのアップリンクDCIを前記端末装置に送信すること、を更に備え、前記アップリンクDCIは、前記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガし、PUSCHデータ送信をスケジュールして前記CSI報告データの送信をサポートするように構成される、付記1乃至3のうち何れか1項記載の方法。
【0083】
(付記5)
前記アップリンクDCIは、前記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成される、付記4記載の方法。
【0084】
(付記6)
前記ダウンリンクDCIは、前記端末装置によるHARQ-ACKフィードバックデータの送信をサポートすることを目的としたPUCCHリソースを割り当てるように機能するPUCCHリソース割当フィールドを含み、当該方法は、PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできない又はPDSCHデータ送信をスケジュールする場合に、多重化されたCSI報告データとHARQ-ACKフィードバックデータとの送信をサポートするために十分なPUCCHリソースが前記ダウンリンクDCIの前記PUCCHリソース割当フィールドに割り当てられているかを決定すること、を更に備え、前記ダウンリンクDCIは、前記CSI報告データの送信のために前記PUCCHリソース割当フィールドで割り当てられた前記PUCCHリソースを用いるか又は前記CSI報告データの送信のためにPUSCHを用いるかを前記端末装置に示すためのインジケータフィールドを含む、付記1乃至5のうち何れか1項記載の方法。
【0085】
(付記7)
PUSCHリソース割当は、前記ダウンリンクDCIのために事前構成されている、付記5記載の方法。
【0086】
(付記8)
前記ダウンリンクDCIフォーマットは、事前設定されると、前記端末装置によるCSI報告データの送信をサポートすることを目的としたPUSCHリソースを割り当てるように機能するPUSCHリソース割当フィールドを含む、付記5記載の方法。
【0087】
(付記9)
前記インジケータフィールドは、PUCCHデータ送信が前記CSI報告データを送信するために用いられることを前記端末装置に示す第1の値と、PUSCHが前記CSI報告データを送信するために用いられる場合の第2の値と、を保持するように構成される、付記5乃至8のうち何れか1項記載の方法。
【0088】
(付記10)
PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信チャネルを介して端末装置と通信するように構成された、通信システムのアクセスネットワークノードであって、
通信可能に接続された端末装置に関するCSI機会をトリガするために、ダウンリンクDCIフォーマットのダウンリンクDCIであって、前記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成された前記ダウンリンクDCIを前記端末装置に送信するように構成された手段を備え、
前記ダウンリンクDCIは、前記CSIフィードバック機会が決定された場合のPUCCHアベイラビリティに応じて、前記CSI報告データの送信をサポートするためにPUSCH又はPUCCHデータ送信の何れかをスケジュールするように更に構成される、アクセスネットワークノード。
【0089】
(付記11)
PUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールできるか又はPDSCHデータ送信をスケジュールするかを決定する手段と、前記決定する手段がPUSCHデータ送信をPUCCHデータ送信よりも早くスケジュールすることができない又はPDSCHデータ送信がスケジュールされると決定する場合に、ダウンリンクDCIフォーマットの前記ダウンリンクDCIを前記端末装置に送信する手段、を更に備える付記10記載のアクセスネットワークノード。
【0090】
(付記12)
前記ダウンリンクDCIは、前記CSI報告データの送信のために前記PUCCHリソース割当フィールドで割り当てられた前記PUCCHリソースを用いるか又は前記CSI報告データの送信のためにPUSCHを用いるかを前記端末装置に示すためのインジケータフィールドを含む、付記10又は11記載のアクセスネットワークノード。
【0091】
(付記13)
前記ダウンリンクDCIは、PUSCHリソース割当フィールドを含み、当該アクセスネットワークノードは、PUSCHデータ送信を用いて前記CSI報告データの送信をサポートすることを前記ダウンリンクDCIが示す場合に限り、PUSCHデータ送信をスケジュールするためにのみ前記PUSCHリソース割当フィールドにPUSCHリソースを割り当てるように構成される、付記11記載のアクセスネットワークノード。
【0092】
(付記14)
PUSCHデータ送信を用いて前記CSI報告データの送信をサポートすることを前記ダウンリンクDCIが示す場合に限り用いられるPUSCHリソース割当により事前構成されている、付記11記載のアクセスネットワークノード。
【0093】
(付記15)
PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信チャネルを介して通信システムのアクセスネットワークノードと通信するように構成された端末装置により行われる方法であって、
ダウンリンクDCIフォーマットのダウンリンクDCIであって、前記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成された前記ダウンリンクDCIであって、前記CSI報告データの送信をサポートするためにPUSCH又はPUCCHデータ送信の何れかをスケジュールするように更に構成された前記ダウンリンクDCIを受信することと、
前記受信したダウンリンクDCIにおけるそれぞれのリソース割当に応じて、PUCCH又はPUSCHデータ送信により前記アクセスネットワークノードにCSI報告データを送信することと、
を備える方法。
【0094】
(付記16)
PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信チャネルを介して端末装置と通信するように構成された少なくとも1つのアクセスネットワークノードを含む通信システムの前記端末装置であって、
ダウンリンクDCIフォーマットのダウンリンクDCIであって、前記端末装置によるCSI報告データの生成をトリガするように構成された前記ダウンリンクDCIであって、前記CSI報告データの送信をサポートするためにPUSCH又はPUCCHデータ送信の何れかをスケジュールするように更に構成された前記ダウンリンクDCIを受信する手段と、
前記受信したダウンリンクDCIにおけるそれぞれのリソース割当に応じて、PUCCH又はPUSCHデータ送信により前記アクセスネットワークノードにCSI報告データを送信する手段と、
を備える端末装置。
【0095】
(付記17)
コアネットワーク装置と、付記10乃至14のうち何れかに記載のアクセスネットワークノードと、PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信チャネルを介してそのアクセスネットワークノードと通信するように構成された少なくとも1つの端末装置と、を備える通信システム。
【0096】
(付記18)
コアネットワーク装置と、アクセスネットワークノードと、PDCCHとPDSCHとPUCCHとPUSCHとを含む通信チャネルを介してそのアクセスネットワークノードと通信するように構成された付記16記載の端末装置と、を備える通信システム。
【0097】
(付記19)
プログラマブルな通信装置に付記1乃至9のうち何れか1項記載の方法を行わせるためのコンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータ実行可能なプログラム。
【0098】
(付記20)
プログラマブルな通信装置に付記15記載の方法を行わせるためのコンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータ実行可能なプログラム。
【0099】
本出願は、2020年8月7日に出願された英国特許出願2012333.7号に基づくものであり、その優先権の利益を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。