(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用できる電子装置およびその動作方法
(51)【国際特許分類】
G06F 8/38 20180101AFI20241119BHJP
【FI】
G06F8/38
(21)【出願番号】P 2023134227
(22)【出願日】2023-08-21
【審査請求日】2023-08-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0127944
(32)【優先日】2022-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】511155464
【氏名又は名称】株式会社トゥービーソフト
【氏名又は名称原語表記】TOBESOFT CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジョン ボム
(72)【発明者】
【氏名】パク、ソン イ
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウ チョル
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェ イル
【審査官】松平 英
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-118346(JP,A)
【文献】特開平11-184588(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0394653(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
3/048-3/04895
8/00-8/38
8/60-8/77
9/44-9/445
9/451
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用できる電子装置であって、
予め設定されたn(nは2以上の自然数である)種類の場所のそれぞれに対応する場所コードが記録された第1テーブル、および予め設定されたk(kは2以上の自然数である)個の時間帯のそれぞれに対応する時間帯コードが記録された第2テーブルが保存されているテーブル保存部;
予め設定された複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセット-前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットは、各UIコンポーネントを表すための予め作製された複数のデザインテンプレートから構成されたセットを意味するものであり、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートには、前記n種類の場所および前記k個の時間帯のそれぞれから、各デザインテンプレートにマッチングされるものとして予め指定された、場所コードおよび時間帯コードが割り当てられている-が保存されているテンプレート保存部;
前記複数のUIコンポーネントで構成されるアプリケーションが前記電子装置で駆動されると、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、場所および時間帯にマッチングされるデザインに適用するか否かを問い合わせる質疑メッセージを画面上に表示する質疑部;
前記電子装置の使用者から前記質疑メッセージに対する肯定(positive)応答が受信されると、前記電子装置の現在位置情報を収集した後、予め保存されている地図データを参照して、前記電子装置が前記n種類の場所のうちどの場所に位置しているかを確認すると同時に、現在時点が属する時間帯が前記k個の時間帯のうちどの時間帯であるかを確認する確認部;
前記電子装置が位置している場所として、第1場所が確認され、現在時点が属する時間帯が第1時間帯であることが確認された場合、前記第1テーブルを参照して、前記第1場所に対応する第1場所コードを確認し、前記第2テーブルを参照して、前記第1時間帯に対応する第1時間帯コードを確認するコード確認部;および、
前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、前記テンプレート保存部を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、前記第1場所コードおよび前記第1時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用するUI構成部;を含む
ことを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対する予め設定された基本デザインテンプレートが保存されている基本テンプレート保存部;および、
前記電子装置の使用者から前記質疑メッセージに対する否定(negative)応答が受信された場合、前記基本テンプレート保存部を参照して、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対する基本デザインテンプレートに適用する基本UI構成部;をさらに含む
請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記UI構成部を介して、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインが、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用完了すると、予め設定された確認周期間隔で、前記電子装置の位置情報と現在時点が属する時間帯を確認して、前記第1場所に対する変動および前記第1時間帯に対する変動が発生したか否かを判断する判断部;
前記第1場所に対する変動または前記第1時間帯に対する変動が発生したと判断された場合、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、変動された場所または時間帯にマッチングされるデザインに更新するか否かを問い合わせる更新質疑メッセージを画面上に表示する更新質疑部;および、
前記更新質疑メッセージに対する応答として、前記電子装置の使用者からUI更新命令が受信されると、前記第1テーブルと前記第2テーブルを参照して、変動された場所に対する場所コードまたは変動された時間帯に対する時間帯コードを確認し、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、前記テンプレート保存部を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、変動された場所に対する場所コードまたは変更された時間帯に対する時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに再度適用するUI更新部;をさらに含む
請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
前記質疑部は、
前記電子装置で前記アプリケーションが駆動されると、予め設定された使用者認証サーバ-前記使用者認証サーバは、場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であると予め指定された、複数の使用者の認証情報が保存された使用者データベースを含んでいる-と連動して、前記電子装置の使用者が、前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認した後、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であると確認される場合に、前記質疑メッセージを画面上に表示する
請求項1に記載の電子装置。
【請求項5】
前記質疑部は、
前記使用者認証サーバ-前記使用者認証サーバは、前記使用者データベース上に前記複数の使用者に対する認証情報として、各使用者に対する予め発行された認証コードと、各使用者に対して予め発行された個人キーに対応する公開キーを保存している-と予め共有している、前記電子装置の使用者に対する第1認証コードと、p(pは自然数である)個の異なるハッシュ関数-前記p個のハッシュ関数は、前記認証サーバにも保存されており、前記p個のハッシュ関数のそれぞれには、p以下の自然数から構成された異なる固有番号が割り当てられている-が保存されているハッシュ関数保存部;
前記電子装置で前記アプリケーションが駆動されると、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認するための認証イベントを発生させる認証イベント発生部;
前記認証イベントが発生すると、前記p個のハッシュ関数のうちいずれか1つである第1ハッシュ関数をランダムに選択した後、前記第1認証コードを前記第1ハッシュ関数に入力として印加して第1ハッシュ値を生成するハッシュ値生成部;
前記第1ハッシュ関数に割り当てられている第1固有番号を確認し、前記第1固有番号を前記電子装置の使用者に対して予め発行された第1個人キーで電子署名して第1電子署名値を生成した後、前記使用者認証サーバに、前記第1電子署名値と前記第1ハッシュ値を送信しながら、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認することを要請する確認要請命令を送信する確認要請部;および、
前記使用者認証サーバが、前記確認要請命令に対応して、前記使用者データベースに保存されている前記電子装置の使用者に対する前記第1認証コードと第1公開キーを抽出し、前記第1電子署名値を第1公開キーで復号化することによって前記第1固有番号を復元した後、前記p個のハッシュ関数のうち前記第1固有番号が割り当てられた前記第1ハッシュ関数に前記第1認証コードを入力として印加して生成したハッシュ値を、前記第1ハッシュ値と比較した結果、両ハッシュ値が互いに一致することで確認することにより、前記使用者認証サーバから、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であることが確認されたことを指示する応答が受信されると、前記質疑メッセージを画面上に表示する表示処理部;を含む
請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用できる電子装置の動作方法であって、
予め設定されたn(nは2以上の自然数である)種類の場所のそれぞれに対応する場所コードが記録された第1テーブル、および予め設定されたk(kは2以上の自然数である)個の時間帯のそれぞれに対応する時間帯コードが記録された第2テーブルが保存されているテーブル保存部を保持する段階;
予め設定された複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセット-前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットは、各UIコンポーネントを表すための予め作製された複数のデザインテンプレートから構成されたセットを意味するものであり、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートには、前記n種類の場所および前記k個の時間帯のそれぞれから、各デザインテンプレートにマッチングされるものとして予め指定された、場所コードおよび時間帯コードが割り当てられている-が保存されているテンプレート保存部を保持する段階;
前記複数のUIコンポーネントで構成されるアプリケーションが前記電子装置で駆動されると、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、場所および時間帯にマッチングされるデザインに適用するか否かを問い合わせる質疑メッセージを画面上に表示する段階;
前記電子装置の使用者から前記質疑メッセージに対する肯定(positive)応答が受信されると、前記電子装置の現在位置情報を収集した後、予め保存されている地図データを参照して、前記電子装置がn種類の場所のうちどの場所に位置しているかを確認すると同時に、現在の時点が属する時間帯が前記k個の時間帯のうちどの時間帯であるかを確認する段階;
前記電子装置が位置している場所として、第1場所が確認され、現在時点が属する時間帯が第1時間帯であることが確認された場合、前記第1テーブルを参照して、前記第1場所に対応する第1場所コードを確認し、前記第2テーブルを参照して、前記第1時間帯に対応する第1時間帯コードを確認する段階;および、
前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、前記テンプレート保存部を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、前記第1場所コードおよび前記第1時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用する段階;を含む
ことを特徴とする電子装置の動作方法。
【請求項7】
前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対する予め設定された基本デザインテンプレートが保存されている基本テンプレート保存部を保持する段階;および、
前記電子装置の使用者から前記質疑メッセージに対する否定(negative)応答が受信された場合、前記基本テンプレート保存部を参照して、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対する基本デザインテンプレートに適用する段階;をさらに含む
請求項6に記載の電子装置の動作方法。
【請求項8】
前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインが、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用完了すると、予め設定された確認周期間隔で、前記電子装置の位置情報と現在時点が属する時間帯を確認して、前記第1場所に対する変動および前記第1時間帯に対する変動が発生したか否かを判断する段階;
前記第1場所に対する変動または前記第1時間帯に対する変動が発生したと判断された場合、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、変動された場所または時間帯にマッチングされるデザインに更新するか否かを問い合わせる更新質疑メッセージを画面上に表示する段階;および、
前記更新質疑メッセージに対する応答として、前記電子装置の使用者からUI更新命令が受信されると、前記第1テーブルと前記第2テーブルを参照して、変動された場所に対する場所コードまたは変動された時間帯に対する時間帯コードを確認し、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、前記テンプレート保存部を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、変動された場所に対する場所コードまたは変更された時間帯に対する時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに再度適用する段階;をさらに含む
請求項6に記載の電子装置の動作方法。
【請求項9】
前記質疑メッセージを画面上に表示する段階は、
前記電子装置で前記アプリケーションが駆動されると、予め設定された使用者認証サーバ-前記使用者認証サーバは、場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であると予め指定された、複数の使用者の認証情報が保存された使用者データベースを含んでいる-と連動して、前記電子装置の使用者が、前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認した後、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であると確認される場合に、前記質疑メッセージを画面上に表示する
請求項6に記載の電子装置の動作方法。
【請求項10】
前記質疑メッセージを画面上に表示する段階は、
前記使用者認証サーバ-前記使用者認証サーバは、前記使用者データベース上に前記複数の使用者に対する認証情報として、各使用者に対する予め発行された認証コードと、各使用者に対して予め発行された個人キーに対応する公開キーを保存している-と予め共有している、前記電子装置の使用者に対する第1認証コードと、p(pは自然数である)個の異なるハッシュ関数-前記p個のハッシュ関数は、前記使用者認証サーバにも保存されており、前記p個のハッシュ関数のそれぞれには、p以下の自然数から構成された異なる固有番号が割り当てられている-が保存されているハッシュ関数保存部を保持する段階;
前記電子装置で前記アプリケーションが駆動されると、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認するための認証イベントを発生させる段階;
前記認証イベントが発生されると、前記p個のハッシュ関数のうちいずれか1つである第1ハッシュ関数をランダムに選択した後、前記第1認証コードを前記第1ハッシュ関数に入力として印加して第1ハッシ
ュ値を生成する段階;
前記第1ハッシュ関数に割り当てられている第1固有番号を確認し、前記第1固有番号を前記電子装置の使用者に対して予め発行された第1個人キーで電子署名して第1電子署名値を生成した後、前記使用者認証サーバに、前記第1電子署名値と前記第1ハッシュ値を送信しながら、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認することを要請する確認要請命令を送信する段階;および、
前記使用者認証サーバが、前記確認要請命令に対応して、前記使用者データベースに保存されている前記電子装置の使用者に対する前記第1認証コードと第1公開キーを抽出し、前記第1電子署名値を前記第1公開キーで復号化することによって前記第1固有番号を復元した後、前記p個のハッシュ関数のうち前記第1固有番号が割り当てられた前記第1ハッシュ関数に前記第1認証コードを入力として印加して生成したハッシュ値を、前記第1ハッシュ値と比較した結果、両ハッシュ値が互いに一致することで確認することにより、前記使用者認証サーバから、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であることが確認されたことを指示する応答が受信されると、前記質疑メッセージを画面上に表示する段階;を含む
請求項9に記載の電子装置の動作方法。
【請求項11】
請求項6ないし10のいずれかに記載の方法をコンピュータとの結合によって実行させるためのコンピュータプログラムを記録した
ことを特徴とするコンピュータ読取り可能記録媒体。
【請求項12】
請求項6ないし10のいずれかに記載の方法をコンピュータとの結合によって実行させるための記録媒体に保存された
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用することができる電子装置およびその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、UI(User Interface)を開発する使用者は、UI開発ツール(tool)を活用してUIを開発する際に、様々な機能を具現するために、ボタン、テキストインプット(input)ボックス、メニューバーなどのような様々なUIコンポーネント(component)を生成することが多い。
【0003】
これに関して、所定のUIを開発しようとする使用者は、当該UIが適用される産業分類や当該UIを活用する使用者の職業または当該UIが適用されるターゲット製品に関連するプラットフォームを考慮して、前記UIを構成するUIコンポーネントに関するデザイン作業を行う必要がある。
【0004】
このようなUIに対するデザインは、該当UIが適用されたアプリケーションを利用する使用者の利用便利を図る上で多くの役割を果たすため、非常に重要な事項の一つである。
【0005】
ただし、通常のアプリケーションは、開発者が指定した一種類のUIデザインで構成されたUIコンポーネントで構成されている場合が多いという点から、該当アプリケーションを利用する使用者の装置使用環境に応じた適切なUIデザインが提供できないという問題があった。
【0006】
例えば、使用者が人道で歩いて移動中にアプリケーションを利用する場合には、使用者が移動しながらアプリケーションを利用しなければならないという点から、ボタンやテキストインプットボックスなどのようなUIコンポーネントのサイズが一般的な状況のときより大きくなるようにしたり、該当UIコンポーネントの色が一般的な状況の場合より高い可読性を持つようにすることが適切であり得る。また、使用者が建物内でアプリケーションを利用する場合には、より集中できる環境でアプリケーションを利用できるという点から、UIコンポーネントのデザインをそれに合わせて構成することができ、使用者が夜にアプリケーションを利用する場合には、UIコンポーネントの色をまぶしさの少ない色で構成することが適切であり得る。
【0007】
したがって、UIコンポーネントのデザインを1種類のみに限定するのではなく、アプリケーションが駆動される装置の使用環境に応じて、該当アプリケーションを構成するUIコンポーネントのデザインを動的に変更適用できるように支援する技術に関する研究が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、アプリケーションが駆動される電子装置の使用環境に応じて、当該アプリケーションを構成するUIコンポーネントのデザインを動的に変更適用できる電子装置およびその動作方法を提示することにより、使用者に、使用者の装置使用環境に応じた適切なUIデザインの提供を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態による装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用できる電子装置は、予め設定されたn(nは2以上の自然数である)種類の場所のそれぞれに対応する場所コードが記録された第1テーブル、および予め設定されたk(kは2以上の自然数である)個の時間帯のそれぞれに対応する時間帯コードが記録された第2テーブルが保存されているテーブル保存部;予め設定された複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセット-前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットは、各UIコンポーネントを表すための予め作製された複数のデザインテンプレートから構成されたセットを意味するものであり、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートには、前記n種類の場所および前記k個の時間帯のそれぞれから、各デザインテンプレートにマッチングされると予め指定された、場所コードおよび時間帯コードが割り当てられている-が保存されているテンプレート保存部;前記複数のUIコンポーネントから構成されるアプリケーションが前記電子装置で駆動されると、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、場所および時間帯にマッチングされるデザインに適用するか否かを問い合わせる質疑メッセージを画面上に表示する質疑部;前記電子装置の使用者から前記質疑メッセージに対する肯定(positive)応答が受信されると、前記電子装置の現在位置情報を収集した後、予め保存されている地図データを参照して、前記電子装置が前記n種類の場所のうちどの場所に位置しているかを確認するとともに、現在時点が属する時間帯が前記k個の時間帯のうちどの時間帯であるかを確認する確認部;前記電子装置が位置している場所として、第1場所が確認され、現在時点が属した時間帯が第1時間帯であると確認された場合、前記第1テーブルを参照して、前記第1場所に対応する第1場所コードを確認し、前記第2テーブルを参照して、前記第1時間帯に対応する第1時間帯コードを確認するコード確認部;および前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、前記テンプレート保存部を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、前記第1場所コードおよび前記第1時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用するUI構成部を含む。
【0010】
また、本発明の一実施形態による装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用できる電子装置の動作方法は、予め設定されたn(nは2以上の自然数である)種類の場所のそれぞれに対応する場所コードが記録された第1テーブル、および予め設定されたk(kは2以上の自然数である)個の時間帯それぞれに対応する時間帯コードが記録された第2テーブルが保存されているテーブル保存部を保持する段階;予め設定された複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセット-前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットは、各UIコンポーネントを表すための予め作製された複数のデザインテンプレートから構成されたセットを意味するもので、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートには、前記n種類の場所および前記k個の時間帯のそれぞれから、各デザインテンプレートにマッチングされるように予め指定された、場所コードおよび時間帯コードが割り当てられている-が保存されているテンプレート保存部を維持する段階;前記複数のUIコンポーネントから構成されるアプリケーションが前記電子装置で駆動されると、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、場所および時間帯にマッチングされるデザインに適用するか否かを問い合わせる質疑メッセージを画面上に表示する段階;前記電子装置の使用者から前記質疑メッセージに対する肯定(positive)応答が受信されると、前記電子装置の現在位置を収集した後、予め保存されている地図データを参照して、前記電子装置が前記n種類の場所のうちどの場所に一しているかを確認するとともに、現在時点が属した時間帯がk個の時間帯のうちどの時間帯であるかを確認する段階;前記電子装置が位置している場所として、第1場所が確認され、現在時点が属する時間帯が第1時間帯であると確認された場合、前記第1テーブルを参照して、前記第1場所に対応する第1場所コードを確認し、前記第2テーブルを参照して、前記第1時間帯に対応する第1時間帯コードを確認する段階;および前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、前記テンプレート保存部を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、前記第1場所コードおよび前記第1時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用する段階を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、アプリケーションが駆動される電子装置の使用環境に応じて、当該アプリケーションを構成するUIコンポーネントのデザインを動的に変更適用できる電子装置およびその動作方法を提示することにより、使用者に、使用者の装置使用環境に応じた適切なUIデザインを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態による装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用することができる電子装置の構造を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態による装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用することができる電子装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本発明に係る実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。このような説明は、本発明を特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、本発明の精神および技術の範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むものである。各図面を説明する際に、同様の参照符号を同様の構成要素に対して使用し、他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めて本明細書上で使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を持っている。
【0014】
本明細書において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、本発明の様々な実施形態において、各構成要素、機能ブロック、または手段は、1またはそれ以上の下部構成要素から構成されてもよく、各構成要素が行う電気、電子、機械的機能は、電子回路、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの公知の様々な素子または機械的要素で具現されることができ、それぞれ別個に具現されるか、2以上が1つに統合されて具現されてもよい。
【0015】
一方、添付のブロック図のブロックやフローチャートの段階は、汎用コンピュータ、特殊用コンピュータ、携帯用ノートパソコン、ネットワークコンピュータなどのデータプロセッシングが可能な装備のプロセッサやメモリに搭載されて指定された機能を行うコンピュータプログラム命令(instructions)を意味するものと解釈されることができる。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ装置に備えられたメモリまたはコンピュータで読み取り可能なメモリに保存されることができるため、ブロック図のブロックまたはフローチャートの段階で説明された機能は、それを行う命令手段を内包する製造物として生産されてもよい。また、各ブロックまたは各段階は、特定の論理的機能を行うための1以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表すことができる。また、いくつかの代替可能な実施形態では、ブロックまたは段階で言及された機能が、決められた順序とは異なって実行されることも可能であることに留意されたい。例えば、連続して図示されている2つのブロックまたは段階は、実質的に同時に実行されてもよく、逆順で実行されてもよく、場合によっては一部のブロックまたは段階が省略されたままで実行されてもよい。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用することができる電子装置の構造を示す図である。
【0017】
図1を参照すると、本発明による電子装置110は、テーブル保存部111、テンプレート保存部112、質疑部113、確認部114、コード確認部115およびUI構成部116を含む。
【0018】
テーブル保存部111には、予め設定されたn(nは2以上の自然数である)種類の場所のそれぞれに対応する場所コードが記録された第1テーブル、および予め設定されたk(kは2以上の自然数である)個の時間帯のそれぞれに対応する時間帯コードが記録された第2テーブルが保存されている。
【0019】
例えば、テーブル保存部111には、下記の表1のような第1テーブルおよび下記の表2のような第2テーブルが保存されている。
【0020】
【0021】
【0022】
テンプレート保存部112には、予め設定された複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットが保存されている。
【0023】
ここで、前記複数のUIコンポーネントは、ボタン、テキストインプット(input)ボックス、メニューウィンドウなどのような、アプリケーションのUIを構成するコンポーネントを意味する。
【0024】
そして、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットは、各UIコンポーネントを表すための予め作製された複数のデザインテンプレートから構成されたセットを意味する。
【0025】
たとえば、「ボタン」というUIコンポーネントが存在する場合、「ボタン」に対するテンプレートセットは、UI上で「ボタン」というUIコンポーネントを表すために予め作製された複数のデザインテンプレートで構成されたセットを意味し得る。例えば、「ボタン」に対するテンプレートセットは、「丸い形状のテンプレート」、「四角形のテンプレート」、「菱形のテンプレート」などのデザインテンプレートで構成されてもよい。
【0026】
この際、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートには、前記n種類の場所および前記k個の時間帯のそれぞれから、各デザインテンプレートにマッチングされると予め指定された、場所コードおよび時間帯コードが割り当てられていることがある。
【0027】
例えば、「ボタン」というUIコンポーネントに対するテンプレートセットに「丸い形状のテンプレート」というデザインテンプレートが存在するという場合、この「丸い形状のテンプレート」については、前記表1のようなn種類の場所のうち、「丸い形状のテンプレート」にマッチングされると予め指定された、「道路」に対応する「場所コード1」が割り当てられていてもよく、前記表2のようなk個の時間帯のうち「丸い形状のテンプレート」にマッチングされると予め指定された、「8時~10時」に対応する「時間帯コード3」が割り当てられていてもよい。
【0028】
このように、テーブル保存部111に前記第1、第2テーブルが保存されており、テンプレート保存部112に複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットが保存されている状況で、電子装置110において、前記複数のUIコンポーネントからアプリケーションが駆動されると、質疑部113は、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、場所および時間帯にマッチングされるデザインに適用するか否かを問い合わせる質疑メッセージを画面上に表示する。
【0029】
このように、前記質疑メッセージが画面上に表示されると、電子装置110の使用者は、前記アプリケーションのUIデザインを場所および時間帯にマッチングされるデザインに適用するか否かに対する応答を電子装置110に印加することができる。これに関連して、使用者は、前記アプリケーションのUIデザインを自分の現在位置している場所と時間帯に応じたデザインで構成したい場合であれは、前記質疑せメッセージに対する肯定(positive)応答を電子装置110に印加することができ、前記アプリケーションのUIデザインを場所および時間帯とは関係ない基本的なUIデザインで構成したい場合であれば、前記質疑メッセージに対する否定(negative)応答を電子装置110に印加することができる。
【0030】
関連して、本発明の一実施形態によれば、電子装置110は、使用者から否定応答が受信されたときに、前記アプリケーションのUIデザインを基本UIデザインに適用するための構成であり、基本テンプレート保存部117および基本UI構成部118をさらに含んでもよい。
【0031】
基本テンプレート保存部117には、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対する予め設定された基本デザインテンプレートが保存されている。
【0032】
このような基本デザインテンプレートは、場所および時間帯に関係なく、UIコンポーネントに対するデザインを基本的に構成するためのテンプレートであり、各UIコンポーネントごとに1つずつ存在することができる。
【0033】
この際、基本UI構成部118は、電子装置110の使用者から前記質疑メッセージに対する否定応答が受信された場合、基本テンプレート保存部117を参照して、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対する基本デザインテンプレートに適用することができる。
【0034】
一方、電子装置110の使用者から前記質疑メッセージに対する肯定応答が受信された場合、確認部114は、電子装置110の現在位置情報を収集した後、予め保存されている地図データを参照して、電子装置110が前記n種類の場所のうちどの場所に位置しているかを確認するとともに、現在時点が属する時間帯が前記k個の時間帯のどの時間帯であるかを確認する。
【0035】
コード確認部115は、電子装置110が位置している場所として、第1場所が確認され、現在時点が属する時間帯が第1時間帯であると確認された場合、前記第1テーブルを参照して、前記第1場所に対応する第1場所コードを確認し、前記第2テーブルを参照して、前記第1時間帯に対応する第1時間帯コードを確認する。
【0036】
例えば、前記第1テーブルと前記第2テーブルが前記表1と前記表2のように構成されているとし、前記第1場所が「道路」、前記第1時間帯が「8時~10時」と確認されたとした場合、コード確認部115は、前記第1場所コードとして「場所コード1」を確認することができ、前記第1時間帯コードとして「時間帯コード3」を確認することができる。
【0037】
UI構成部116は、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、テンプレート保存部112を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、前記第1場所コードおよび前記第1時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用する。
【0038】
例えば、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのうち「ボタン」というUIコンポーネントが存在するとし、「ボタン」に対するテンプレートセットは「丸い形状のテンプレート」、「四角形のテンプレート」、「菱形のテンプレート」とし、前記第1場所コードが「場所コード1」、前記第1時間帯コードが「時間帯コード3」であるとする場合、UI構成部116はテンプレート保存部112を参照して、「ボタン」というUIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた「丸い形状のテンプレート」、「四角形のテンプレート」、「菱形のテンプレート」のうち、「場所コード1」と「時間帯コード3」が割り当てられているデザインテンプレートを、「ボタン」というUIコンポーネントにマッチングさせることができる。このような方式で、UI構成部116は、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、「場所コード1」と「時間帯コード3」が割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせることができる。
【0039】
その後、UI構成部116は、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートを適用することができる。関連して、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのうち、「ボタン」というUIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートが「丸い形状のテンプレート」であるとする場合、UI構成部116は「ボタン」というUIコンポーネントのUIデザインを、「丸い形状のテンプレート」に適用することができる。
【0040】
本発明の一実施形態によれば、電子装置110は、判断部119、更新質疑部120、およびUI更新部121をさらに含んでもよい。
【0041】
判断部119は、UI構成部116を介して、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインが、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用完了すると、予め設定された確認周期間隔で、電子装置110の位置情報と現在時点が属する時間帯を確認して、前記第1場所に対する変動および前記第1時間帯に対する変動が発生したか否かを判断する。
【0042】
例えば、前記確認周期が「5分」である場合、判断部119は「5分」間隔で電子装置110の位置情報と現在時点が属する時間帯を確認して、前記第1場所に対する変動および前記第1時間帯に対する変動が発生したか否かを判断することができる。
【0043】
もし、使用者が「道路」上から「人道」に移動することにより、前記第1場所に対する変動が発生したか、時間が経つことにより、前記第1時間帯に対する変動が発生したと判断された場合、更新質疑部120は、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、変動した場所または時間帯にマッチングされるデザインに更新するか否かを問い合わせる更新質疑メッセージを画面上に表示する。
【0044】
この際、電子装置110の使用者は、前記更新質疑メッセージを見て、現在の状況で適用されているUIデザインを、変動した場所または時間帯に合わせて再び変動するかを決定した後、これに対する応答を電子装置110上に印加することができる。
【0045】
仮に、前記更新質疑メッセージに対する応答として、電子装置110の使用者からUI更新命令が受信された場合、UI更新部121は、前記第1テーブルと前記第2テーブルを参照して、変動した場所に対する場所コードまたは変動した時間帯に対する時間帯コードを確認し、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、テンプレート保存部112を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、変動した場所に対する場所コードまたは変動した時間帯に対する時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに再度適用する。
【0046】
本発明の一実施形態によれば、電子装置110は、予め指定された登録使用者のみ本発明による場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用することができるようにするための構成をさらに含んでもよい。
【0047】
これに関連して、本発明では、場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用することができる登録使用者であると予め指定された、複数の使用者の認証情報が保存された使用者データベースを含んでいる使用者認証サーバ10が存在してもよい。
【0048】
この際、使用者認証サーバ10は、前記使用者データベース上に前記複数の使用者に対する認証情報として、各使用者に対する予め発行された認証コードと、各使用者に対して予め発行された個人キーに対応する公開キーを保存していてもよい。
【0049】
関連して、使用者認証サーバ10は、以下の表3のような使用者データベースを含んでもいてもよい。
【0050】
【0051】
この際、質疑部113は、電子装置110で前記アプリケーションが駆動されると、使用者認証サーバ10と連動して、電子装置110の使用者が、場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認した後、電子装置110の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であると確認された場合に、前記質疑メッセージを画面上に表示することができる。
【0052】
この際、本発明の一実施形態によれば、質疑部113は、使用者認証サーバ10と連動して、電子装置110の使用者に対する認証を行うための具体的な構成として、ハッシュ関数保存部122、認証イベント発生部123、ハッシュ値生成部124、確認要請部125、および表示処理部126を含んでもよい。
【0053】
ハッシュ関数保存部122には、使用者認証サーバ10と予め共有している、電子装置110の使用者に対する第1認証コードと、p(pは自然数である)個の異なるハッシュ関数(前記p個のハッシュ関数は使用者認証サーバ10にも保存されており、前記p個のハッシュ関数のそれぞれには、p以下の自然数から構成された異なる固有番号が割り当てられている)が保存されている。
【0054】
例えば、pを「6」とする場合、ハッシュ関数保存部122には、下記の表4のような「6」個の異なるハッシュ関数が保存されていてもよい。
【0055】
【0056】
認証イベント発生部123は、電子装置110で前記アプリケーションが駆動されると、電子装置110の使用者が、前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認するための認証イベントを発生させる。
【0057】
ハッシュ値生成部124は、前記認証イベントが発生すると、前記p個のハッシュ関数のいずれかである第1ハッシュ関数をランダムに選択した後、前記第1認証コードを前記第1ハッシュ関数に入力として印加して第1ハッシュ値を生成する。
【0058】
関連して、電子装置110の使用者を「使用者2」とし、「使用者2」に対して予め発行された認証コードが「認証コード2」とする場合、ハッシュ値生成部124は、前記表4のようなハッシュ関数のうちいずれかである第1ハッシュ関数を「ハッシュ関数3」のようにランダムに選択した後、「認証コード2」を「ハッシュ関数3」に入力として印加して、第1ハッシュ値を生成することができる。
【0059】
確認要請部125は、前記第1ハッシュ関数に割り当てられている第1固有番号を確認し、前記第1固有番号を電子装置110の使用者に対して予め発行された第1個人キーで電子署名して第1電子署名値を生成した後、使用者認証サーバ10に、前記第1電子署名値と前記第1ハッシュ値を送信しながら、電子装置110の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認するように要請する確認要請命令を送信する。
【0060】
関連して、上述した例のように、前記使用者を「使用者2」とし、前記第1ハッシュ関数を「ハッシュ関数3」とする場合、確認要請部125は「ハッシュ関数3」に割り当てられている固有番号である「3」を「使用者2」に対して予め発行された第1個人キーである「個人キー2」(ここで、「個人キー2」は「使用者2」に対する公開キーである「公開キー2」に対応する個人キーである)で電子署名して第1電子署名値を生成することができる。その後、確認要請部125は、使用者認証サーバ10に、前記第1電子署名値と前記第1ハッシュ値を送信しながら、「使用者2」が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認するように要請する確認要請命令を送信することができる。
【0061】
このように、電子装置110から使用者認証サーバ10に、前記第1電子署名値と前記第1ハッシュ値が送信されながら、前記使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認するように要請することを要請する確認要請命令が送信されると、使用者認証サーバ10は、前記使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者に対する確認過程を行うことができる。
【0062】
具体的には、使用者認証サーバ10は、前記使用者データベースに保存されている前記使用者に対する前記第1認証コードと第1公開キーを抽出し、前記第1電子署名値を前記第1公開キーに復号化することにより、前記第1固有番号を復元した後、前記p個のハッシュ関数のうち前記第1固有番号が割り当てられた前記第1ハッシュ関数に前記第1認証コードを入力として印加して生成したハッシュ値を、前記第1ハッシュ値と比較して、両ハッシュ値が互いに一致すると確認される場合、前記使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であることが確認できる。
【0063】
関連して、前述の例のように、前記使用者を「使用者2」とし、電子装置110から使用者認証サーバ10に前記第1電子署名値と前記第1ハッシュ値が受信されたと仮定する。
【0064】
すると、使用者認証サーバ10は、前記表3のような使用者データベースから「使用者2」に対して保存されている「認証コード2」と「公開キー2」を抽出し、前記第1電子署名値を「公開キー2」で復号化することにより、「3」という固有番号を復元することができる。
【0065】
その後、使用者認証サーバ10は、前記表4のようなハッシュ関数から「3」という固有番号が割り当てられた「ハッシュ関数3」を抽出し、「ハッシュ関数3」に「認証コード2」を入力として印加してハッシュ値を生成した後、このハッシュ値と電子装置110から受信した前記第1ハッシュ値を比較して、両ハッシュ値が互いに一致すると確認される場合、「使用者2」が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であることが確認でき、「使用者2」が登録使用者であることが確認されると、電子装置110に「使用者2」が登録使用者であることが確認されたことを指示する応答を送信することができる。
【0066】
このように、使用者認証サーバ10から電子装置110に、電子装置110の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であると確認されたことを指示する応答が受信されると、表示処理部126は、前記使用者から、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、場所および時間帯にマッチングされるデザインに適用するか否かを問い合わせる前記質疑メッセージを画面上に表示することができる。
【0067】
図2は、本発明の一実施形態による装置の使用環境に基づいてUIコンポーネントのデザインを適用できる電子装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0068】
段階S210において、予め設定されたn(nは2以上の自然数である)種類の場所のそれぞれに対応する場所コードが記録された第1テーブル、および予め設定されたk(kは2以上の自然数である)個の時間帯それぞれに対応する時間帯コードが記録された第2テーブルが保存されているテーブル保存部を保持する。
【0069】
段階S220において、予め設定された複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセット(前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットは、各UIコンポーネントを表現するための予め作製された複数のデザインテンプレートから構成されたセットを意味するものであり、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートには、前記n種類の場所および前記k個の時間帯のそれぞれから、各デザインテンプレートにマッチングされるものとして予め指定された、場所コードおよび時間帯コードが割り当てられている)が保存されているテンプレート保存部を保持する。
【0070】
段階S230において、前記複数のUIコンポーネントから構成されるアプリケーションが前記電子装置で駆動されると、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、場所および時間帯にマッチングされるデザインに適用するか否かを問い合わせる質疑メッセージを画面上に表示する。
【0071】
段階S240において、前記電子装置の使用者から前記質疑メッセージに対する肯定応答が受信されると、前記電子装置の現在位置情報を収集した後、予め保存されている地図データを参照して、前記電子装置が前記n種類の場所のうちどの場所に位置しているかを確認すると同時に、現在の時点が属する時間帯が前記k個の時間帯のうちどの時間帯であるかを確認する。
【0072】
段階S250において、前記電子装置が位置している場所として、第1場所が確認され、現在時点が属する時間帯が第1時間帯であると確認された場合、前記第1テーブルを参照して、前記第1場所に対応する第1場所コードを確認し、前記第2テーブルを参照して、前記第1時間帯に対応する第1時間帯コードを確認する。
【0073】
段階S260において、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、前記テンプレート保存部を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、前記第1場所コードおよび前記第1時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用する。
【0074】
この際、本発明の一実施形態によれば、前記電子装置の動作方法は、前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対する予め設定された基本デザインテンプレートが保存されている基本テンプレート保存部を保持する段階、および前記電子装置の使用者から、前記質疑メッセージに対する否定応答が受信された場合、前記基本テンプレート保存部を参照して、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対する基本デザインテンプレートに適用する段階をさらに含んでもよい。
【0075】
また、本発明の一実施形態によれば、前記電子装置の動作方法は、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインが、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに適用完了すると、予め設定された確認周期間隔で、前記電子装置の位置情報と現在時点が属する時間帯を確認して、前記第1場所に対する変動および前記第1時間帯に対する変動が発生したか否かを判断する段階、前記第1場所に対する変動または前記第1時間帯に対する変動が発生したと判断された場合、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのUIデザインを、変動された場所または時間帯にマッチングされるデザインに更新するか否かを問い合わせる更新質疑せメッセージを画面上に表示する段階および前記更新質疑せメッセージに対する応答として、前記電子装置の使用者からUI更新命令が受信されると、前記第1テーブルと前記第2テーブルを参照して、変動された場所に対する場所コードまたは変動された時間帯に対する時間帯コードを確認し、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれに対して、前記テンプレート保存部を参照して、各UIコンポーネントに対応するテンプレートセットに含まれた複数のデザインテンプレートのうち、変動された場所に対する場所コードまたは変動された時間帯に対する時間帯コードが割り当てられているデザインテンプレートをマッチングさせた後、前記アプリケーションを構成する前記複数のUIコンポーネントのそれぞれのUIデザインを、各UIコンポーネントに対してマッチングされたデザインテンプレートに再度適用する段階をさらに含んでもよい。
【0076】
また、本発明の一実施形態によれば、段階S230において、前記電子装置で前記アプリケーションが駆動されると、予め設定された使用者認証サーバ(前記使用者認証サーバは、場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であると予め指定された、複数の使用者の認証情報が保存された使用者データベースを含んでいる)と連動して、前記電子装置の使用者が、前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認した後、前記電子装置の使用者が、前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であると確認される場合に、前記質疑メッセージを画面上に表示することができる。
【0077】
この際、本発明の一実施形態によれば、段階S230において、前記使用者認証サーバ(前記使用者認証サーバは、前記使用者データベース上に前記複数の使用者に対する認証情報として、各使用者に対する予め発行された認証コードと、各使用者に対して予め発行された個人キーに対応する公開キーを保存している)と予め共有している、前記電子装置の使用者に対する第1認証コードと、p(pは自然数である)個の異なるハッシュ関数-前記p個のハッシュ関数は前記使用者認証サーバにも保存されており、前記p個のハッシュ関数のそれぞれには、p以下の自然数から構成された異なる固有番号が割り当てられている-が保存されているハッシュ関数保存部を保持する段階、前記電子装置で前記アプリケーションが駆動されると、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認するための認証イベントを発生させる段階、前記認証イベントが発生されると、前記p個のハッシュ関数のうち1つである第1ハッシュ関数をランダムに選択した後、前記第1認証コードを前記第1ハッシュ関数に入力として印加して第1ハッシュ値を生成する段階、前記第1ハッシュ関数に割り当てられている第1固有番号を確認し、前記第1固有番号を前記電子装置の使用者に対して予め発行された第1個人キーで電子署名して第1電子署名値を生成した後、前記使用者認証サーバに、前記第1電子署名値と前記第1ハッシュ値を送信しながら、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であるか否かを確認することを要請する確認要請命令を送信する段階、および前記使用者認証サーバが、前記確認要請命令に対応して、前記使用者データベースに保存されている前記電子装置の使用者に対する前記第1認証コードと第1公開キーを抽出し、前記第1電子署名値を前記第1公開キーに復号化することによって前記第1固有番号を復元した後、前記p個のハッシュ関数のうち前記第1固有番号が割り当てられた前記第1ハッシュ関数に前記第1認証コードを入力として印加して生成したハッシュ値を、前記第1ハッシュ値と比較した結果、両ハッシュ値が互いに一致することで確認することにより、前記使用者認証サーバから、前記電子装置の使用者が前記場所および時間帯にマッチングされるUIデザイン適用サービスを利用できる登録使用者であることが確認されたことを指示する応答が受信されると、前記質疑メッセージを画面上に表示する段階を含んでもよい。
【0078】
以上、
図2を参照して本発明の一実施形態による電子装置の動作方法について説明した。ここで、本発明の一実施形態による電子装置の動作方法は、
図1を用いて説明した電子装置110の動作に対する構成と対応することができるため、これに関するより詳細な説明は省略する。
【0079】
本発明の一実施形態による電子装置の動作方法は、コンピュータとの結合によって実行させるための記録媒体に保存されたコンピュータプログラムで具現することができる。
【0080】
また、本発明の一実施形態による電子装置の動作方法は、様々なコンピュータ手段を介して実行され得るプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読取り可能媒体に記録されてもよい。前記コンピュータ読取り可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでもよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェアの当業者に公知の使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取り可能記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスク、および磁気テープなどのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDなどの光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)などの磁気-光媒体(magneto-optical media)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって作成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含む。
【0081】
以上のように、本発明では具体的な構成要素などの特定の事項と限定された実施形態および図面によって説明されたが、これは本発明のより全体的な理解を助けるために提供されたものであり、本発明は前記の実施形態に限定されるものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正および変形が可能である。
【0082】
したがって、本発明の精神は、説明された実施形態に限定されてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等または等価的な変形がある全てのものは、本発明の思想の範囲に属すると言える。
【符号の説明】
【0083】
110 ・・・電子装置
111 ・・・テーブル保存部
112 ・・・テンプレート保存部
113 ・・・質疑部
114 ・・・確認部
115 ・・・コード確認部
116 ・・・UI構成部
117 ・・・基本テンプレート保存部
118 ・・・基本UI構成部
119 ・・・判断部
120 ・・・更新質疑部
121 ・・・UI更新部
122 ・・・ハッシュ関数保存部
123 ・・・認証イベント発生部
124 ・・・ハッシュ値生成部
125 ・・・確認要請部
126 ・・・表示処理部
10 ・・・使用者認証サーバー