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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/24 20060101AFI20241119BHJP
   H01Q 3/24 20060101ALI20241119BHJP
【FI】
H01Q1/24 Z
H01Q3/24
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021073814
(22)【出願日】2021-04-26
(65)【公開番号】P2021180480
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-11-01
(31)【優先権主張番号】P 2020082883
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】391028328
【氏名又は名称】株式会社辰巳菱機
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】近藤 豊嗣
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-524948(JP,A)
【文献】特開2004-304542(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0295613(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/24
H01Q 3/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部と検知部の少なくとも一方と、
通信部と、
アンテナ部とを備えた電子機器であって、
前記操作部は、前記電子機器の使用モードを切り替えるために使用され、
前記検知部は、前記電子機器の周囲の湿度、前記電子機器の周囲の気温、前記電子機器の加速度の少なくとも1つを検知するセンサーを有し、
前記アンテナ部を介した前記通信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、
前記通信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、前記操作部の操作状態と前記検知部の前記センサーで得られた情報の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であり、
前記アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有し、
前記第1アンテナは、前記第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成され、
前記出力レベルを調整するために、前記操作部の操作状態と前記検知部で得られた情報の少なくとも一方に応じて、前記第1アンテナと前記第2アンテナのうち、前記通信部の無線通信で使用するものが決定され、
前記アンテナ部は、前記第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有し、
前記電子機器は、使用者の耳に装着される装置に含まれ、
前方に向けて電波が放射されるように、前記アンテナ保持部が前記第2アンテナを保持する、電子機器。
【請求項2】
前記所定の周波数帯は、2.4GHzの周波数帯であり、
前記通信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、アドバタイズメント・チャネルであり、送信強度と送信頻度の少なくとも一方を上げることで、前記出力レベルの調整が可能である、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有し、
前記第1アンテナは、前記第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成され、
前記送信強度と前記送信頻度の少なくとも一方を上げる場合には、前記第2アンテナが前記通信部の無線通信で使用される、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
操作部と検知部の少なくとも一方と、
通信部と、
アンテナ部とを備えた電子機器であって、
前記操作部は、前記電子機器の使用モードを切り替えるために使用され、
前記検知部は、前記電子機器の周囲の湿度、前記電子機器の周囲の気温、前記電子機器の加速度の少なくとも1つを検知するセンサーを有し、
前記アンテナ部を介した前記通信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、
前記通信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、前記操作部の操作状態と前記検知部の前記センサーで得られた情報の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であり、
前記アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有し、
前記第1アンテナは、前記第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成され、
前記出力レベルを調整するために、前記操作部の操作状態と前記検知部で得られた情報の少なくとも一方に応じて、前記第1アンテナと前記第2アンテナのうち、前記通信部の無線通信で使用するものが決定され、
前記アンテナ部は、前記第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有し、
前記電子機器は、使用者の頭に装着される装置に含まれ、
下方に向けて電波が放射されるように、前記アンテナ保持部が前記第2アンテナを保持する、電子機器。
【請求項5】
操作部と検知部の少なくとも一方と、
通信部と、
アンテナ部とを備えた電子機器であって、
前記操作部は、前記電子機器の使用モードを切り替えるために使用され、
前記検知部は、前記電子機器の周囲の湿度、前記電子機器の周囲の気温、前記電子機器の加速度の少なくとも1つを検知するセンサーを有し、
前記アンテナ部を介した前記通信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、
前記通信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、前記操作部の操作状態と前記検知部の前記センサーで得られた情報の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であり、
前記アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有し、
前記第1アンテナは、前記第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成され、
前記出力レベルを調整するために、前記操作部の操作状態と前記検知部で得られた情報の少なくとも一方に応じて、前記第1アンテナと前記第2アンテナのうち、前記通信部の無線通信で使用するものが決定され、
紫外線を発する発光部を更に備え、
前記発光部は、前記第2アンテナの電波の放射方向とは別の方向、そして/若しくは、紫外線を照射する方向が前記電子機器の使用者に向かない方向になるように構成される、電子機器。
【請求項6】
前記電子機器の周囲の人を検知するセンサーを更に備え、
前記センサーが人を検知した場合には、前記発光部の発光は停止する、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
操作部と検知部の少なくとも一方と、
通信部と、
アンテナ部とを備えた電子機器であって、
前記操作部は、前記電子機器の使用モードを切り替えるために使用され、
前記検知部は、前記電子機器の周囲の湿度、前記電子機器の周囲の気温、前記電子機器の加速度の少なくとも1つを検知するセンサーを有し、
前記アンテナ部を介した前記通信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、
前記通信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、前記操作部の操作状態と前記検知部の前記センサーで得られた情報の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であり、
前記アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有し、
前記第1アンテナは、前記第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成され、
前記出力レベルを調整するために、前記操作部の操作状態と前記検知部で得られた情報の少なくとも一方に応じて、前記第1アンテナと前記第2アンテナのうち、前記通信部の無線通信で使用するものが決定され、
前記アンテナ部は、前記第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有し、
前記電子機器は、使用者の首に掛ける装置、若しくは、使用者のポケットに掛け止めする装置に含まれ、
上方に向けて電波が放射されるように、前記アンテナ保持部が前記第2アンテナを保持する、電子機器。
【請求項8】
操作部と検知部の少なくとも一方と、
通信部と、
アンテナ部とを備えた電子機器であって、
前記操作部は、前記電子機器の使用モードを切り替えるために使用され、
前記検知部は、前記電子機器の周囲の湿度、前記電子機器の周囲の気温、前記電子機器の加速度の少なくとも1つを検知するセンサーを有し、
前記アンテナ部を介した前記通信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、
前記通信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、前記操作部の操作状態と前記検知部の前記センサーで得られた情報の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であり、
前記アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有し、
前記第1アンテナは、前記第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成され、
前記出力レベルを調整するために、前記操作部の操作状態と前記検知部で得られた情報の少なくとも一方に応じて、前記第1アンテナと前記第2アンテナのうち、前記通信部の無線通信で使用するものが決定され、
前記アンテナ部は、前記第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有し、
前記電子機器は、使用者の目の近辺に装着される装置に含まれ、
少なくとも下方に向けて電波が放射されるように、前記アンテナ保持部が前記第2アンテナを保持する、電子機器。
【請求項9】
操作部と検知部の少なくとも一方と、
通信部と、
アンテナ部とを備えた電子機器であって、
前記操作部は、前記電子機器の使用モードを切り替えるために使用され、
前記検知部は、前記電子機器の周囲の湿度、前記電子機器の周囲の気温、前記電子機器の加速度の少なくとも1つを検知するセンサーを有し、
前記アンテナ部を介した前記通信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、
前記通信部が使用する、前記複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、前記操作部の操作状態と前記検知部の前記センサーで得られた情報の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能であり、
前記アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有し、
前記第1アンテナは、前記第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成され、
前記出力レベルを調整するために、前記操作部の操作状態と前記検知部で得られた情報の少なくとも一方に応じて、前記第1アンテナと前記第2アンテナのうち、前記通信部の無線通信で使用するものが決定され、
前記アンテナ部は、前記第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有し、
前記電子機器は、使用者の腕に装着する装置に含まれ、
前記使用者の腕に装着する装置の表示面に垂直で且つ、前記表示面と対向する側に向けて電波が放射されるように、前記アンテナ保持部が前記第2アンテナを保持し、
前記検知部の前記センサーは、前記電子機器の加速度と傾きの少なくとも一方を検知するものであり、
前記センサーで得られた情報に基づいて、前記表示面が上方向を向いていると判断された場合には、前記第2アンテナが、前記通信部の無線通信に使用され、
前記センサーで得られた情報に基づいて、前記表示面が上方向以外の方向を向いていると判断された場合には、前記第1アンテナが、前記通信部の無線通信に使用される、電子機器。
【請求項10】
前記アンテナ部は、アンテナ保持部を有し、
前記アンテナ保持部は、前記第2アンテナの電波放射方向が所定の方向に維持されるように、前記第2アンテナを移動可能な状態で保持する、請求項1から9のいずれかに記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、他の機器との無線通信を行う電子機器が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-64580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、機器間の電波の通り具合などによっては、他の機器との通信が可能になるまで時間がかかる場合、若しくは通信が可能にならない場合がある。
【0005】
したがって本発明の目的は、電波の放射を制御することが可能な電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子機器は、操作部と検知部の少なくとも一方と、通信部と、アンテナ部とを備える。
操作部は、電子機器の使用モードを切り替えるために使用される。
検知部は、電子機器の周囲の湿度、電子機器の周囲の気温、電子機器の加速度の少なくとも1つを検知するセンサーを有する。
アンテナ部を介した通信部の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用する。
通信部が使用する、複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、操作部の操作状態と検知部のセンサーで得られた情報の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能である。
【0007】
湿度が高く、空気中に水分が多い場合には、電波が通りにくくなる。
本発明では、電波が通りにくくなる環境など、必要な時に出力レベルを上げることで、電波の放射を制御する(出力レベルを調整する)ことが出来、他の通信機器との通信を行いやすく出来る。
また、不要な時に出力レベルを下げることで、消費電力を少なくすることが出来る。
また、通常よりも多くの電波を発信させることで、通常よりも多くの電波を送信させる前の状態に比べて、当該電波による電子機器の周囲の殺菌及びウイルス除去(不活性化)の効果を高めることが可能になる。
【0008】
好ましくは、所定の周波数帯は、2.4GHzの周波数帯である。
通信部が使用する、複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、アドバタイズメント・チャネルであり、送信強度と送信頻度の少なくとも一方を上げることで、出力レベルの調整が可能である。
【0009】
通常よりも多くの2.4GHzの周波数帯の電波を発信させることで、通常よりも多くの2.4GHzの周波数帯の電波を送信させる前の状態に比べて、当該電波による電子機器1の周囲の殺菌及びウイルス除去(不活性化)の効果を高めることが可能になる。ウイルス除去効果などにより、電子機器の使用者の生体情報に異常が発生する可能性を低くすることが出来る。
【0010】
さらに好ましくは、アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有する。
第1アンテナは、第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成される。
送信強度と送信頻度の少なくとも一方を上げる場合には、第2アンテナが通信部の無線通信で使用される。
【0011】
電子機器が放射する電波を受ける機器などが所定の方向にある可能性が高い場合には、出力レベルを上げた状態で、且つ第2アンテナを用いて、当該所定の方向にだけ電波を放射させる。
これにより、当該機器などに対して、確実に電波を放射させることが可能になる。
【0012】
また、好ましくは、アンテナ部は、第1アンテナと第2アンテナを有する。
第1アンテナは、第2アンテナに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成される。
出力レベルを調整するために、操作部の操作状態と検知部で得られた情報の少なくとも一方に応じて、第1アンテナと第2アンテナのうち、通信部の無線通信で使用するものが決定される。
【0013】
さらに好ましくは、アンテナ部は、第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有する。
電子機器は、使用者の耳に装着される装置に含まれる。
前方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部が第2アンテナを保持する。
【0014】
所定の方向として、使用者の顔がある領域に向けて、電波を発信させることが可能になる。
使用者の顔がある領域の近辺に、他の機器を配置させれば、電子機器1からの強い電波を当該他の機器が受信しやすい状態になる。
また、使用者が当該他の機器の表示部などを見ながら、通信が可能な状態になったか否かを容易に視認することが出来る。
また、所定の方向として、使用者の顔がある領域に向けて、電波を発信させることで、電子機器からの電波による、使用者の顔がある領域の殺菌及びウイルス除去(不活性化)の効果を高めることが可能になる。
【0015】
また、好ましくは、アンテナ部は、第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有する。
電子機器は、使用者の頭に装着される装置に含まれる。
下方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部が第2アンテナを保持する。
【0016】
また、好ましくは、アンテナ部は、第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有する。
電子機器は、使用者の首に掛ける装置、若しくは、使用者のポケットに掛け止めする装置に含まれる。
上方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部が第2アンテナを保持する。
【0017】
また、好ましくは、アンテナ部は、第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有する。
電子機器は、使用者の目の近辺に装着される装置に含まれる。
少なくとも下方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部が第2アンテナを保持する。
【0018】
また、好ましくは、アンテナ部は、第2アンテナを保持するアンテナ保持部を有する。
電子機器は、使用者の腕に装着する装置に含まれる。
使用者の腕に装着する装置の表示面に垂直で且つ、表示面と対向する側に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部が第2アンテナを保持する。
検知部のセンサーは、電子機器の加速度と傾きの少なくとも一方を検知するものである。
センサーで得られた情報に基づいて、表示面が上方向を向いていると判断された場合には、第2アンテナが、通信部の無線通信に使用される。
センサーで得られた情報に基づいて、表示面が上方向以外の方向を向いていると判断された場合には、第1アンテナが、通信部の無線通信に使用される。
【0019】
また、好ましくは、アンテナ部は、アンテナ保持部を有する。
アンテナ保持部は、第2アンテナの電波放射方向が所定の方向に維持されるように、第2アンテナを移動可能な状態で保持する。
【0020】
また、好ましくは、電子機器は、紫外線を発する発光部を更に備える。
発光部は、第2アンテナの電波の放射方向とは別の方向、そして/若しくは、紫外線を照射する方向が電子機器の使用者に向かない方向になるように構成される。
【0021】
電子機器の使用者に照射しない位置関係で、紫外線を照射する発光部を設けることにより、電子機器の周囲の殺菌・除菌を行うことが可能になる。
【0022】
さらに好ましくは、電子機器は、電子機器の周囲の人を検知するセンサーを更に備える。
センサーが人を検知した場合には、発光部の発光は停止する。
【0023】
電子機器1の周囲の人に、発光部23からの紫外線が照射されるのを防止出来る。
【発明の効果】
【0024】
以上のように本発明によれば、電波の放射を制御することが可能な電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1実施形態における電子機器の各部の構成を示す模式図である。
図2】第1実施形態における電子機器を含む携帯端末の斜視図である。
図3】第1実施形態における電子機器を含むワイヤレスイヤホンの斜視図である。
図4】第1実施形態における電子機器を含む帽子型情報機器の斜視図である。
図5】第1実施形態における電子機器を含む腕時計型情報機器の斜視図である。
図6】第1実施形態における電子機器を含むメガネ型情報機器の斜視図である。
図7】第1実施形態における電子機器と、当該電子機器と有線接続された携帯端末の斜視図である。
図8】第1実施形態における電子機器が使用者の首に掛けられた状態の斜視図である。
図9】第2実施形態における電子機器の各部の構成を示す模式図である。
図10】第2実施形態における電子機器を含むワイヤレスイヤホンの斜視図である。
図11】第2実施形態における電子機器を含む帽子型情報機器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、第1実施形態について、図を用いて説明する。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0027】
(電子機器1)
第1実施形態における電子機器1は、操作部11、検知部13、制御部15、通信部17、アンテナ部19を備える(図1図8参照)。
検知部13、制御部15、通信部17、アンテナ部19は、電子機器1の内部に設けられるので、図2図8では、操作部11以外の部材の図示は省略されている。
なお、アンテナ部19の第1アンテナ19a及び第2アンテナ19bは、一部または全部が電子機器1の表面に設けられても良い。
【0028】
(電子機器1の形態)
電子機器1は、携帯電話、ポータブルオーディオプレーヤーなど、携帯端末であってもよい(図2参照)。
電子機器1は、ワイヤレスイヤホン、帽子型情報機器、腕時計型情報機器、メガネ型情報機器、ペン型情報機器など、使用者に装着され、携帯端末と無線で通信する装置であってもよい(図3図6参照)。
電子機器1は、携帯端末と有線接続する周辺機器であってもよい(図7参照)。
電子機器1は、他の端末と別体で、且つ当該他の端末との通信を行わない、独立した装置であってもよい(図8参照)。
【0029】
(操作部11)
操作部11は、第1ボタン11aと第2ボタン11bを有する。
操作部11は、少なくとも、電子機器1の使用モードを切り替える、すなわち、通信部17が発信する電波の出力レベルを選択操作するために使用される。
操作部11の第1ボタン11aが押下されると、電子機器1が第1モードにされ、出力レベルが弱い状態での電波の発信が行われる。
操作部11の第2ボタン11bが押下されると、電子機器1が第2モードにされ、出力レベルが強い状態での電波の発信が行われる。
【0030】
(検知部13)
検知部13は、電子機器1の周囲の情報などを取得するセンサーである。
例えば、検知部13のセンサーは、電子機器1の加速度、電子機器1の周囲の気温、湿度に関する情報を取得する。
ここで言う電子機器1の加速度を検出するためのセンサーは、例えば、電子機器1の左右方向の加速度を検出する第1加速度センサー、電子機器1の前後方向の加速度を検出する第2加速度センサー、電子機器1の鉛直方向の加速度を検出する第3加速度センサーを有する。
検知部13のセンサーで得られた情報は、電子機器1の使用モードの切替制御、及びアンテナ部19のアンテナの切替制御に用いられる。
【0031】
(制御部15)
制御部15は、電子機器1の各部を制御する。
特に、第1実施形態では、制御部15は、操作部11の操作状態と、検知部13で取得した情報の少なくとも一方に基づいて、電子機器1の使用モードを第1モードと第2モードのいずれかに切り替える。
また、制御部15は、検知部13で取得した情報に基づいて、通信部17の無線通信で使用されるアンテナを第1アンテナ19aと第2アンテナ19bのいずれかに切り替える。
【0032】
(通信部17)
通信部17は、アンテナ部19を介して発信するRF信号の変調を行う。
また、通信部17は、アンテナ部19を介して受信したRF信号の復調を行う。
【0033】
通信部17で行われる無線通信の無線通信手段は、RFタグの通信方式や、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を送信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)などが考えられる。
【0034】
通信部17の無線通信の通信手段は、所定の周波数帯で複数チャネルの電波を使用し、当該複数チャネルの電波のうち、少なくとも1つのチャネルの電波は、操作部11の操作状態と検知部13で得られた情報の少なくとも一方に応じて、出力レベルの調整が可能なである。
【0035】
例えば、通信部17の無線通信の通信手段は、2.4GHzの周波数帯で複数チャネルの電波を使用する、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))で、当該複数チャネルの電波のうち、アドバタイズメント・チャネルは、電波の送信強度と送信頻度の少なくとも一方が調整可能である。
【0036】
検知部13で得られた周囲情報に含まれる湿度が湿度閾値範囲よりも低いか高い場合、当該周囲情報に含まれる気温が気温閾値よりも低い場合、若しくは、使用者が手動で操作部11を操作した(第2ボタン11bを押下した)場合に、電子機器1が第2モードであるとして、アドバタイズメント・チャネルの電波の送信強度が通常(第1モード)よりも強くされる、若しくは送信頻度が通常(第1モード)よりも高く設定される。
具体的には、電子機器1が第1モードである場合は、送信頻度(アドバタイズ・インターバル)が100msecに設定され、電子機器1が第2モードである場合は、当該送信頻度が50msecに設定される。
【0037】
湿度が高く、空気中に水分が多い場合には、電波が通りにくくなる。
第1実施形態では、電波が通りにくくなる環境など、必要な時に出力レベルを上げることで、電波の放射を制御する(出力レベルを調整する)ことが出来、他の機器との通信を行いやすく出来る。
また、不要な時に出力レベルを下げることで、消費電力を少なくすることが出来る。
【0038】
また、電子機器1から発信される電波のマイナスイオンが、ウイルスのエンベロープやスパイクと結びつくなどして、当該ウイルスが不活性化される可能性がある。
このため、第2モードで通常(第1モード)よりも多くの2.4GHzの周波数帯の電波を発信させることで、通常よりも多くの2.4GHzの周波数帯の電波を送信させる前の状態(第1モードの状態)に比べて、当該電波による電子機器1の周囲の殺菌及びウイルス除去(不活性化)の効果を高めることが可能になる。ウイルス除去効果などにより、電子機器1の使用者の生体情報に異常が発生する可能性を低くすることが出来る。
また、第1モードでは、第2モードの時よりも送信強度若しくは送信頻度が低く抑えられるため、消費電力を少なくすることが出来る。
【0039】
また、他の周波数帯の電波と比べて水に吸収しやすい2.4GHzの周波数帯の電波を用いることで、他の周波数帯の電波と比べてウイルス除去効果を得やすく、且つ既存の通信機器を用いて簡単に第1実施形態の電子機器1を構成することが可能になる。
【0040】
なお、イオン発生機を含む空気清浄機など、ウイルス除去効果を考慮した装置も提案されている。しかしながら、第1実施形態の電子機器1は、イオンを発生する装置などが不要であるなど、簡単な構成でウイルス除去効果を得られる利点がある。
【0041】
(アンテナ部19)
アンテナ部19は、第1アンテナ19a、第2アンテナ19b、切替部19c、アンテナ保持部19dを有する。
アンテナ部19は、通信部17で変調されたRF信号を送信する。
また、アンテナ部19は、外部の機器から発信されたRF信号を受信する。
従って、通信部17とアンテナ部19とを介して、電子機器1と他の通信装置との間で、音声信号、映像信号、制御信号などの送受信が行われる。
【0042】
(第1アンテナ19a)
第1アンテナ19aは、ポールアンテナなど、第2アンテナ19bに比べて、利得が高い方向と低い方向の差が小さい無指向性アンテナで構成される。
【0043】
(第2アンテナ19b)
第2アンテナ19bは、パッチアンテナなど、指向性アンテナで構成される。
第2アンテナ19bは、使用者の顔がある領域に向けて電波が放射されるように配置される。
【0044】
図2図8では、2つのアンテナの放射範囲の広さの差異を示すために、第1アンテナ19aの電波放射範囲(第1範囲S1)を点線で示し、第2アンテナ19bの電波放射範囲(第2範囲S2)を太破線で示す。
ただし、第1アンテナ19aは、無指向性アンテナであり、第1範囲S1はさらに広範囲のものであってもよい。
また、後述する第2実施形態の図10図11では、2つのアンテナの放射範囲の広さの差異、及び発光部23の照射範囲を示すために、第1アンテナ19aの電波放射範囲(第1範囲S1)を点線で示し、第2アンテナ19bの電波放射範囲(第2範囲S2)を太破線で示し、発光部23の照射範囲(第3範囲S3)を二点鎖線で示す。
【0045】
(切替部19c)
切替部19cは、通信部17の送受信アンテナとして使用するものを第1アンテナ19aと第2アンテナ19bとで切り替えるスイッチである。
電子機器1が第1モードに設定されている場合は、制御部15は、切替部19cを介して通信部17と第1アンテナ19aとが電気的に接続した状態にする。
電子機器1が第2モードに設定されている場合は、制御部15は、切替部19cを介して通信部17と第2アンテナ19bとが電気的に接続した状態にする。
【0046】
電子機器1が放射する電波を受ける機器などが所定の方向にある可能性が高い場合には、出力レベルを上げた状態で、且つ第2アンテナ19bを用いて、当該所定の方向にだけ電波を放射させる。
これにより、当該機器などに対して、確実に電波を放射させることが可能になる。
一方、十分に他の機器と通信が可能な状態である場合などは、出力レベルを上げない状態で、且つ第1アンテナ19aを用いて、広い範囲に向けて電波を放射させる。
これにより、電力消費を抑えた状態で、当該機器などと電子機器1との位置関係が変化しても、当該機器などに対して、確実に電波を放射させることが可能になる。
【0047】
ただし、後述する所定の場合には、電子機器1が第2モードに設定されている場合でも、制御部15は、切替部19cを介して通信部17と第1アンテナ19aとが電気的に接続した状態にする。
【0048】
(アンテナ保持部19d)
アンテナ保持部19dは、第2アンテナ19bが所定の方向を向く状態で、第2アンテナ19bを保持する。
【0049】
電子機器1が、ワイヤレスイヤホンなど、使用者の耳に装着される装置に含まれる場合は、前方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部19dが第2アンテナ19bを保持する(図3参照)。
電子機器1が、帽子、ヘルメットなど、使用者の頭に装着される装置(帽子型情報機器)に含まれる場合は、下方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部19dが第2アンテナ19bを保持する(図4参照)。
電子機器1が、腕時計など、使用者の腕に装着される装置(腕時計型情報機器)に含まれる場合は、上方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部19dが第2アンテナ19bを保持する(図5参照)。
電子機器1が、メガネなど、使用者の目の近辺に装着される装置(メガネ型情報機器)に含まれる場合は、少なくとも下方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部19dが第2アンテナ19bを保持する(図6参照)。
電子機器1が、ネックレスなど、使用者の首に掛ける装置、若しくは、使用者のポケットなどに掛け止めする装置(ペン型情報機器)に含まれる場合は、上方に向けて電波が放射されるように、アンテナ保持部19dが第2アンテナ19bを保持する(図8参照)。
【0050】
(第2アンテナ19bを所定の方向を向く状態で保持することの効果)
これにより、所定の方向として、使用者の顔がある領域に向けて、電波を発信させることが可能になる。
使用者の顔がある領域の近辺に、他の機器を配置させれば、電子機器1からの強い電波を当該他の機器が受信しやすい状態になる。
また、使用者が当該他の機器の表示部などを見ながら、通信が可能な状態になったか否かを容易に視認することが出来る。
また、所定の方向として、使用者の顔がある領域に向けて、電波を発信させることで、電子機器1からの電波による、使用者の顔がある領域の殺菌及びウイルス除去(不活性化)の効果を高めることが可能になる。
【0051】
(保持状態の変動制御)
なお、アンテナ保持部19dは、使用者が電子機器1を保持する姿勢に応じて、第2アンテナ19bの保持状態を変動させてもよい。
この場合、アンテナ保持部19dは、第2アンテナ19bの電波放射方向が所定の方向に維持されるように、第2アンテナ19bを移動可能な状態で保持する。
例えば、電子機器1が、腕時計など、使用者の腕に装着される装置に含まれる場合に、検知部13が加速度センサー若しくは傾きセンサーを有し、電子機器1の鉛直方向(若しくは水平方向)に対する傾きを検出し、当該傾きに基づいて、第2アンテナ19bの電波放射方向が所定の方向(例えば、鉛直方向上向き)に維持されるように、アンテナ保持部19dが有するアクチュエータ(不図示)が第2アンテナ19bを移動可能な状態で保持する。
なお、第2アンテナ19bの保持状態の制御は、アクチュエータなどの電気的な装置を使って行われるものに限らず、錘など機械的な装置を使って行われても良い。
【0052】
(アンテナの選択制御)
また、所定の場合には、電子機器1が第2モードに設定されている場合でも、制御部15は、切替部19cを介して通信部17と第1アンテナ19aとが電気的に接続した状態にしてもよい。
電子機器1が、腕時計など、使用者の腕に装着される装置(腕時計型情報機器)に含まれ、当該装置の表示部の表示面21に垂直な方向で且つ表示面21と対向する側に向けて電波が放射するように第2アンテナ19bが配置される。
検知部13は、加速度センサー、傾きセンサーなどを有し、制御部15は、加速度センサー(若しくは傾きセンサー)で得られた情報に基づいて、表示面21の向きを特定する。
検知部13からの情報に基づいて、制御部15は、表示面21が上方向以外の方向を向く場合に、電子機器1が第2モードに設定されていても、第1アンテナ19aを介して、電波の放射が行わせる。
【0053】
(使用するアンテナを選択制御することの効果)
使用者の腕の振りの状態によって、第2アンテナ19bの電波の放射方向が変化する。
表示面が上方向を向く時、第2アンテナ19bの電波の放射方向の先に使用者の顔が位置する可能性が高い。このため、指向性が高い第2アンテナ19bを介して、多くの電波を所定の方向(使用者の顔をがある領域)に向けて電波を放射させることが出来る。
表示面が上方向以外の方向を向く時、第2アンテナ19bの電波の放射方向の先に使用者の顔が位置する可能性が低い。この場合、指向性が低い第1アンテナ19aを介して、所定の方向(使用者の顔がある領域)を含む広範囲に向けて電波を放射させる。これにより、電子機器1と所定の方向(使用者の顔がある領域)との位置関係が明確に特定出来ない場合でも、第1アンテナ19aを使って、所定の方向(使用者の顔がある領域)を含む領域に向けて電波を放射させることが出来る。
【0054】
(紫外線照射の応用例)
電子機器1は、更にLEDなど、紫外線(例えば、λ=100nm~280nmのUV-C(深紫外線))を発する発光部23を備えてもよい(図9図11参照、第2実施形態)。
発光部23は、第2アンテナ19bの電波の放射方向とは別の方向、特に、紫外線を照射する方向が電子機器1の使用者に向かない方向になるように構成される。
ここでいう紫外線の照射方向は、電子機器1から外部に向けて照射される方向を言う。
発光部23からの紫外線は、電子機器1の内部に設けられた反射板(不図示)を介して、電子機器1の外部に発せられるものであってもよいし、当該反射板を介さずに直接、電子機器1の外部に発せられるものであってもよい。
例えば、電子機器1が、ワイヤレスイヤホンなど、使用者の耳に装着される装置に含まれる場合は、横方向で且つ使用者と対向する側と反対方向に向けて紫外線が照射されるように、発光部23が配置される(図10参照)。
電子機器1が、帽子、ヘルメットなど、使用者の頭に装着される装置(帽子型情報機器)に含まれる場合は、上方に向けて紫外線が照射されるように、発光部23が配置される(図11参照)。
【0055】
(発光部23を設けることの効果)
第2実施形態では、電子機器1の使用者に照射しない位置関係で、紫外線を照射する発光部23を設けることにより、電子機器1の周囲の殺菌・除菌を行うことが可能になる。
【0056】
(センサー24による周囲の人検知の応用例)
電子機器1は、更に、電子機器1を装着した使用者以外の、電子機器1の周囲の人(若しくは動物)、具体的には、電子機器1から紫外線が照射される方向の人(若しくは動物)を検知するセンサー(人感センサー)24を備えるのが望ましい。
センサー24は、赤外線センサーなどで構成され、電子機器1の周囲に人など赤外線を発するものを検知する。
センサー24が人を検知した場合には、制御部15は、発光部23の発光を停止させ、センサー24が人を検知しない時に、制御部15は、発光部23の発光を行わせる。
【0057】
(センサー24を設けることの効果)
第2実施形態では、電子機器1の周囲の人に、発光部23からの紫外線が照射されるのを防止出来る。
【0058】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0059】
1 電子機器
11 操作部
11a 第1ボタン
11b 第2ボタン
13 検知部
15 制御部
17 通信部
19 アンテナ部
19a 第1アンテナ
19b 第2アンテナ
19c 切替部
19d アンテナ保持部
21 表示部の表示面
23 発光部
24 センサー
S1 第1範囲
S2 第2範囲
S3 第3範囲
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11