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▶ 出雲 雄樹の特許一覧

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  • 特許-可変フロントフェンダー備えた自動車 図1
  • 特許-可変フロントフェンダー備えた自動車 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】可変フロントフェンダー備えた自動車
(51)【国際特許分類】
   B62D 35/00 20060101AFI20241119BHJP
   B62D 25/16 20060101ALI20241119BHJP
【FI】
B62D35/00 Z
B62D25/16 B
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2024095268
(22)【出願日】2024-06-12
【審査請求日】2024-06-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517188828
【氏名又は名称】出雲 雄樹
(72)【発明者】
【氏名】出雲 雄樹
【審査官】近藤 利充
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111086466(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0148143(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2023/0399063(US,A1)
【文献】特開平06-234373(JP,A)
【文献】実開平06-008170(JP,U)
【文献】特開平08-099550(JP,A)
【文献】特開平06-305450(JP,A)
【文献】特開平06-321143(JP,A)
【文献】特開平01-060481(JP,A)
【文献】特表2008-540221(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0080987(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0022343(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0036320(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102018117897(DE,A1)
【文献】独国特許出願公開第102016217565(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 35/00
B62D 25/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車であって、前記自動車のフロントフェンダーの上部の一部が単にボディの一部となる通常状態と、せり上がり前記自動車のサイドミラーの前方かつ近傍でウイングとなり、前記ウイングが前記自動車正面から見て前記サイドミラーに覆いかぶさっている状態とが可変である自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車における、空気抵抗の増加を抑えつつ、車両フロントに強力なダウンフォースを発生させることを、デザイン性を損なわずに実現するための車両構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フロントにウイングを装着することによってフロントダウンフォースの向上を図った機構(例えば、非特許文献1参照)が公知である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】オンラインオートサロン、[令和6年6月10日検索]、インターネット<URL:https://www.tokyoautosalon.jp/topics/detail/100424>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1の機構は、デザイン上賛否が分かれるという問題及び、フロントタイヤの接地点より前方に装着されている故、ピッチングが発生するという問題及び、空気抵抗が増加するという問題がある。
【0005】
本発明は、上記の従来のデザイン性・ピッチング・空気抵抗の課題を解決する、すなわちデザイン性を損なわず、ピッチングを抑え、空気抵抗の増加を最小限にしつつ、車両フロントに強力なダウンフォースを発生させる車両構造に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両のフロントフェンダーの一部を、通常の装着状態と、サイドミラーの前方でフロントウィングとなる状態が可変となる車両構造である。
【発明の効果】
【0007】
本機構は、フロントフェンダーがウイングとなることで空気の流れを上方向に送り、その反作用としてフロント寄りのダウンフォースを得られるという効果がある。
【0008】
また、通常時は単にフロントフェンダーの一部として振る舞うため、デザイン性を損なわないという効果がある。
【0009】
また、ウイングなったフロントフェンダーの一部をフロントタイヤ接地点より後方(サイドミラーのすぐ前方)に置くことで車両のピッチングが抑えられる効果がある。
【0010】
また、ウイングとなったフロントフェンダーの一部をサイドミラーのすぐ前方に置くことで、本来サイドミラーが受けるはずだった空気抵抗を前記フロントフェンダーの一部が受けサイドミラーの空気抵抗がほぼなくなるとみなせるため、車両全体的な空気抵抗の増加を防ぐ効果がある。
【0011】
また、ウイングの位置はサイドミラー前方、すなわち車両外側なので、ウイングにより発生する乱流の影響を車両が受けにくいという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る自動車の一フロントフェンダーの一部が格納されている通常時の状態示した斜視図である。
図2】本発明に係る自動車のフロントフェンダーの一部がウイングとなっている状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
フロントフェンダーの一部(図1の2)は通常時、単に車両の一部として振る舞う。
【0014】
車両内部の運転者がスイッチを押す等してきっかけを与えることにより、フロントフェンダーの一部はサイドミラーの前方でウイング(図2の4及び6)となり、車両フロントにダウンフォースが発生する。
【0015】
再び車両内部の運転者がスイッチを押す等してきっかけを与えることにより、前記ウイング(図2の4及び6)はフロントフェンダーの一部(図1の2)に戻ることができる。
【0016】
ブレーキの踏まれ方や速度やステアリングのきり具合等を基準に自動的にフロントフェンダーの一部(図1の2)とウイング(図2の4及び6)が可変となる構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0017】
自動車の運動性能をデザイン性を損なわず向上させるゆえ、市販のスポーツカーの構造として有用である。
【符号の説明】
【0018】
1 右フロントフェンダー
2 ウイングと可変の右フロントフェンダーの一部の通常時の状態
3 右サイドミラー
4 ウイングと可変の右フロントフェンダーの一部のウイング時の状態
5 ウイングを支えるアーム
6 ウイングと可変の左フロントフェンダーの一部のウイング時の状態
【要約】      (修正有)
【課題】デザイン性を損なわずフロントダウンフォースを得ることを可能とする自動車を提供する。
【解決手段】フロントフェンダーの一部を、通常装着状態と、せり上がらせサイドミラー前方でウイングとなる状態にできる様に可変とする。
【選択図】図2
図1
図2