(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241119BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021132704
(22)【出願日】2021-08-17
【審査請求日】2023-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】舛田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 雄規
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-160963(JP,A)
【文献】特開2002-010178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者によって撮影された画像を入力した際に当該画像に含まれる人物である被写体利用者と前記利用者との関係性を示す関係性情報を出力するように学習させた機械学習モデルを用いて、前記利用者によって撮影された画像から生成された関係性情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された関係性情報に基づいて、
前記被写体利用者と前記利用者との関係性を特定し、前記関係性に基づいて、前記利用者が前記画像を撮影した際のコンテキスト
として、前記関係性に基づくイベントが行われていた状況であると推定する推定部と、
前記画像を表示する場合は、当該画像とともに、前記コンテキストを示すコンテキスト情報を表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者によって撮影された画像を入力した際に当該画像に含まれる人物である被写体利用者と前記利用者との関係性を示す関係性情報を出力するように学習させた機械学習モデルを用いて、前記利用者によって撮影された画像から生成された関係性情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された関係性情報に基づいて、
前記被写体利用者と前記利用者との関係性を特定し、前記関係性に基づいて、前記利用者が前記画像を撮影した際のコンテキスト
として、前記関係性に基づくイベントが行われていた状況であると推定する推定工程と、
前記画像を表示する場合は、当該画像とともに、前記コンテキストを示すコンテキスト情報を表示させる表示制御工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項3】
利用者によって撮影された画像を入力した際当該画像に含まれる人物である被写体利用者と前記利用者との関係性を示す関係性情報を出力するように学習させた機械学習モデルを用いて、前記利用者によって撮影された画像から生成された関係性情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された関係性情報に基づいて、
前記被写体利用者と前記利用者との関係性を特定し、前記関係性に基づいて、前記利用者が前記画像を撮影した際のコンテキスト
として、前記関係性に基づくイベントが行われていた状況であると推定する推定手順と、
前記画像を表示する場合は、当該画像とともに、前記コンテキストを示すコンテキスト情報を表示させる表示制御手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラ及びコンピュータ周辺技術の進歩に伴い、利用者が保管する撮影画像の枚数は膨大な数に上っている。そこで、このような膨大な数の撮影画像を何らかの基準で評価し、整理する技術が求められている。
【0003】
例えば、画像に対して「使う」「使わない」「保留」の三段階の判断を行い、全画像の判断が完了したら「保留」の画像に対して再度三段階の判断を行うという選別サイクルを繰り返す。そして、最終的に「使う」として判断された画像に対して、判断が実施された選別サイクル回数を評価として適用する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来技術では、利用者が撮影した画像に関する適切な情報を提供することができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、「使う」として判断された画像に対して、判断が実施された選別サイクル回数を評価として適用するに過ぎないため、利用者が撮影した画像に関する適切な情報を提供することができるとは言えない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者が撮影した画像に関する適切な情報を提供することができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、画像を撮影した利用者に関する利用者情報を取得する取得部と、前記利用者情報に基づいて、前記利用者が前記画像を撮影した際のコンテキストを推定する推定部と、前記画像を表示する場合は、当該画像とともに、前記コンテキストを示すコンテキスト情報を表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、利用者が撮影した画像に関する適切な情報を提供することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、履歴情報データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、画像情報データベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.情報処理方法の概要〕
図1は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。
図1に示す情報処理は、情報処理システム1によって実現される。なお、
図1では、本願に係る情報処理装置の一例である情報提供装置100によって、実施形態に係る情報処理が実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と情報提供装置100とを含む。端末装置10と情報提供装置100は、ネットワークN(図示略)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0013】
また、
図1に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、
図1では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0014】
図1に示す端末装置10は、情報提供装置100が提供するサービスの利用者U(以下、利用者Uと略記する場合がある)によって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、端末装置10は、情報提供装置100によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。また、端末装置10は、カメラを備える。なお、
図1に示す例では、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。
【0015】
情報提供装置100は、利用者が撮影した画像のアップロードを受け付けて、利用者の要求に応じて画像を配信するサービス(以下、画像提供サービスともいう)を提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。具体的には、情報提供装置100は、画像提供サービスの一例として、Facebook(登録商標)やInstagram(登録商標)等のSNS(Social Networking Service)に関するサービス、またはLINE(登録商標)等のメッセージサービスを提供する。例えば、情報提供装置100は、利用者が入力したテキストや、利用者が端末装置10を用いて撮影した画像(静止画像、動画像)などといった各種情報の投稿を受け付けると、受け付けた情報を公開することで、画像提供サービスの利用者の間で情報を共有させる。なお、
図1では、情報提供装置100がLINE(登録商標)等のメッセージサービスを提供する場合について説明する。
【0016】
図1では、2021年6月10日に、情報提供装置100が提供する画像提供サービスの利用者U1が端末装置10を用いて画像G1を撮影し、撮影した画像G1をメッセージサービスに投稿する。端末装置10は、利用者U1の操作に応じて、画像G1を情報提供装置100に送信する。情報提供装置100は、端末装置10から画像G1を取得する(ステップS1)。なお、
図1では、画像G1が静止画像である場合について説明するが、画像G1は動画像であってもよい。
【0017】
情報提供装置100は、画像G1の投稿を受け付けると、受け付けた画像G1を公開することで、メッセージサービスの利用者の間で画像G1を共有させる。また、情報提供装置100は、画像G1を取得すると、画像G1を撮影した利用者U1に関する利用者情報を取得する(ステップS2)。
【0018】
続いて、情報提供装置100は、利用者情報を取得すると、取得した利用者情報に基づいて、利用者U1が画像G1を撮影した際のコンテキストを推定する(ステップS3)。例えば、情報提供装置100は、画像G1の撮影日時の前後における利用者U1の家族の位置情報の履歴に基づいて、画像G1の撮影日時の前後において利用者U1の家族が一緒に移動していると推定する。続いて、情報提供装置100は、画像G1の撮影日時の前後において利用者U1の家族が一緒に移動しているので、利用者U1が画像G1を撮影した際のコンテキストとして、利用者U1が家族旅行の最中であると推定する。続いて、情報提供装置100は、コンテキストを推定すると、推定したコンテキストを示すコンテキスト情報CT1を画像G1と対応付けて記憶する(ステップS3)。
【0019】
その後、2021年6月10日からしばらく経った2021年8月2日に、利用者U1は、メッセージサービスに投稿した画像G1を視聴する。端末装置10は、利用者U1の操作に応じて、画像G1の表示要求を情報提供装置100に送信する。情報提供装置100は、端末装置10から画像G1の表示要求を受け付ける(ステップS4)。
【0020】
続いて、情報提供装置100は、画像G1の表示要求を受け付けると、画像G1とともにコンテキスト情報CT1を端末装置10に提供する(ステップS5)。例えば、情報提供装置100は、画像G1とともに、画像G1のキャプションとしてコンテキスト情報CT1(
図1に示す例では、「家族と旅行中」という文字情報)が表示されるコンテンツを生成する。
【0021】
例えば、情報提供装置100は、利用者U1によって撮影された複数の画像のサムネイルの一覧とともに、複数の画像それぞれのキャプションとしてそれぞれの画像を撮影した際の利用者U1のコンテキストを示すコンテキスト情報が表示されるコンテンツを生成する。情報提供装置100は、コンテンツを生成すると、生成したコンテンツを端末装置10に送信する。端末装置10は、コンテンツを受信すると、受信したコンテンツを画面に表示する。
【0022】
以上のように、実施形態に係る情報提供装置100は、画像G1を撮影した利用者U1に関する利用者情報に基づいて、利用者U1が画像G1を撮影した際のコンテキストを推定する。また、情報提供装置100は、画像G1を表示する場合は、画像G1とともに、利用者U1が画像G1を撮影した際のコンテキストを示すコンテキスト情報CT1を端末装置10に表示させる。このように、情報提供装置100は、画像G1を表示する場合に、画像G1とともにコンテキスト情報CT1(
図1に示す例では、「家族と旅行中」という文字情報)を表示して利用者U1に視認させることにより、利用者U1が画像G1に関連する体験を思い出すのを助けることができる。したがって、情報提供装置100は、利用者が撮影した画像に関する適切な情報を提供することができる。
【0023】
〔2.端末装置の構成例〕
図2は、端末装置10の構成例を示す図である。
図2に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
【0024】
(通信部11)
通信部11は、ネットワークN(図示略)と有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報提供装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0025】
(表示部12)
表示部12は、位置情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0026】
(入力部13)
入力部13は、利用者Uから各種操作を受け付ける入力デバイスである。また、入力部13は、例えば、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。なお、入力部13は、利用者Uから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
【0027】
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
【0028】
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
【0029】
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0030】
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0031】
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
【0032】
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10によって決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
【0033】
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
【0034】
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。
図2に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
【0035】
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。例えば、センサ部20は、利用者の生体情報(例えば、体温、鼓動、血圧、心拍数など)を測定可能な生体センサを備えてもよい。端末装置10は、センサ部20が備える生体センサによって検出された利用者の生体情報を取得する。端末装置10は、取得した利用者の生体情報を情報提供装置100に送信する。
【0036】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
【0037】
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
【0038】
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、利用者Uの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、利用者Uの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
【0039】
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28(例えば、カメラ)は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
【0040】
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
【0041】
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33とを備える。
【0042】
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いて利用者Uにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介して情報提供装置100へ送信することができる。例えば、送信部31は、画像センサ28が撮影した画像を情報提供装置100へ送信する。また、送信部31は、画像の表示要求を情報提供装置100へ送信する。
【0043】
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、情報提供装置100から提供される各種情報や、情報提供装置100からの各種情報の要求を受信することができる。例えば、受信部32は、通信部11を介して、画像とコンテキスト情報を含むコンテンツを情報提供装置100から受信する。
【0044】
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信された情報提供装置100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。例えば、処理部33は、受信部32によって受信された画像とコンテキスト情報を含むコンテンツを表示部12へ出力して表示させる。
【0045】
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。
【0046】
〔3.情報提供装置の構成例〕
図3は、実施形態に係る情報提供装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0047】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(図示略)と有線又は無線で接続される。
【0048】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部120は、利用者情報データベース121と、履歴情報データベース122と、画像情報データベース123とを有する。
【0049】
(利用者情報データベース121)
利用者情報データベース121は、情報提供装置100が提供するサービスの利用者Uに関する各種情報を記憶する。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。
図4は、利用者情報データベース121の一例を示す図である。
図4に示した例では、利用者情報データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目を有する。
【0050】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、利用者IDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、利用者IDにより識別される利用者Uの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、利用者IDにより識別される利用者Uの性別を示す。
【0051】
また、「自宅」は、利用者IDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、
図4に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0052】
また、「勤務地」は、利用者IDにより識別される利用者Uの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、
図4に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0053】
また、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uの興味を示す。すなわち、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uが関心の高い対象を示す。例えば、「興味」は、利用者Uが検索エンジンに入力して検索した検索クエリ(キーワード)等であってもよい。なお、
図4に示す例では、「興味」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0054】
例えば、
図4に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「スポーツ」に興味があることを示す。
【0055】
ここで、
図4に示す例では、「U1」、「LC11」及び「LC12」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」及び「LC12」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0056】
なお、利用者情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、利用者情報データベース121は、利用者Uのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0057】
(履歴情報データベース122)
履歴情報データベース122は、利用者Uの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。
図5は、履歴情報データベース122の一例を示す図である。
図5に示した例では、履歴情報データベース122は、「利用者ID」、「位置履歴」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購買履歴」、「投稿履歴」といった項目を有する。
【0058】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「位置履歴」は、利用者Uの位置や移動の履歴である位置履歴を示す。また、「検索履歴」は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す。また、「閲覧履歴」は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴を示す。また、「購買履歴」は、利用者Uによる購買の履歴である購買履歴を示す。また、「投稿履歴」は、利用者Uによる投稿の履歴である投稿履歴を示す。なお、「投稿履歴」は、利用者Uの所有物に関する質問を含んでいてもよい。
【0059】
例えば、
図5に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「位置履歴#1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「閲覧履歴#1」の通りにコンテンツを閲覧し、「購買履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴#1」の通りに投稿したことを示す。
【0060】
ここで、
図5に示す例では、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購買履歴#1」及び「投稿履歴#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0061】
なお、履歴情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、LINE(登録商標)等のメッセージサービスにおいて利用者Uが他の利用者と過去にやり取りしたメッセージの履歴に関するメッセージ情報を記憶する。
【0062】
また、履歴情報データベース122は、利用者Uの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの電子決済での決済履歴等を記憶してもよい。
【0063】
(画像情報データベース123)
画像情報データベース123は、利用者Uが撮影した画像に関する各種情報を記憶する。
図6は、画像情報データベース123の一例を示す図である。
図6に示した例では、画像情報データベース123は、「画像ID」、「撮影者」、「撮影日時」、「撮影場所」、「画像に含まれる人物情報」、「コンテキスト情報」といった項目を有する。
【0064】
「画像ID」は、画像を識別するための識別情報を示す。また、「撮影者」は、画像IDによって識別される画像を撮影した利用者を識別するための識別情報を示す。
【0065】
また、「撮影日時」は、画像IDによって識別される画像が撮影された日時を示す。例えば、「撮影日時」は、画像が動画像である場合には、動画像の撮影開始日時と動画像の撮影終了日時の組の情報であってよい。なお、
図6に示す例では、「撮影日時」は、「撮影日時#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「撮影日時」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0066】
また、「撮影場所」は、画像IDによって識別される画像が撮影された場所の位置情報を示す。なお、
図6に示す例では、「撮影場所」は、「撮影場所#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「撮影場所」は、地域名や住所であってもよい。
【0067】
また、「画像に含まれる人物情報」は、画像IDによって識別される画像に写っている人物に関する情報を示す。なお、
図6に示す例では、「画像に含まれる人物情報」は、「人物情報#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「画像に含まれる人物情報」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。例えば、「画像に含まれる人物情報」は、画像IDによって識別される画像に写っている人物と撮影者との関係性を示す情報(例えば、「子ども」、「職場の同僚」など)であってよい。また、「画像に含まれる人物情報」は、画像に写っている人物を識別する利用者IDであってもよいし、画像に写っている人物の氏名等であってもよい。
【0068】
また、「コンテキスト情報」は、画像IDによって識別される画像を撮影した利用者(撮影者)のコンテキストを示す。なお、
図6に示す例では、「コンテキスト情報」は、「CT1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「コンテキスト情報」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。例えば、「コンテキスト情報」は、コンテキストを示す文字情報(例えば、「家族と旅行中」、「子どもの誕生日」など)であってよい。
【0069】
(制御部130)
図3に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、情報提供装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。
図3に示す例では、制御部130は、取得部131と、生成部132と、推定部133と、受付部134と、表示制御部135とを有する。
【0070】
(取得部131)
取得部131は、通信部110を介して、端末装置10や各種サーバ等から、情報提供装置100が提供するサービスの利用者に関する各種情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者を示す情報(利用者ID等)や、利用者の位置情報、利用者の属性情報等を取得する。そして、取得部131は、記憶部120の利用者情報データベース121に登録する。また、取得部131は、端末装置10から利用者の生体情報を取得してもよい。取得部131は、利用者の生体情報を取得すると、端末装置10が生体情報を取得した取得日時と生体情報とを対応付けて利用者情報データベース121に登録してよい。
【0071】
また、取得部131は、通信部110を介して、各種サーバ等から、利用者の行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。そして、取得部131は、記憶部120の履歴情報データベース122に登録する。
【0072】
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者の端末装置10から利用者が撮影した画像を取得する。例えば、取得部131は、画像を撮影した利用者(撮影者)を識別する利用者IDとともに、利用者が撮影した画像を取得する。続いて、取得部131は、画像を取得すると、取得した画像に関する画像情報を取得する。例えば、取得部131は、画像情報の一例として、取得した画像に紐づけられたメタデータである撮影日時および撮影場所を示す情報を取得する。また、取得部131は、画像情報の一例として、画像に含まれる人物である被写体利用者に関する被写体利用者情報を取得する。例えば、取得部131は、公知の画像解析技術を用いて、画像に含まれる人物(被写体利用者)を特定する。続いて、取得部131は、例えば、被写体利用者の利用者IDに基づいて、利用者情報データベース121および履歴情報データベース122を参照して、被写体利用者情報を取得する。取得部131は、画像情報を取得すると、取得した画像情報を撮影者の利用者IDと対応付けて、画像情報データベース123に格納する。
【0073】
(生成部132)
生成部132は、利用者が撮影した画像から、画像に含まれる人物と関係する利用者情報を推定する機械学習モデルを生成する。具体的には、生成部132は、利用者が撮影した画像と画像に含まれる人物と関係する利用者情報との組を正解データとして機械学習モデルに学習させる。すなわち、生成部132は、利用者が撮影した画像を機械学習モデルに入力した際に、画像に含まれる人物と関係する利用者情報もしくは画像に含まれる人物と関係する利用者情報と対応する情報を出力するように、バックプロパゲーション等の技術を用いて、機械学習モデルの学習を行う。例えば、生成部132は、画像の撮影時刻の前後における利用者の購買情報、検索情報、閲覧情報、位置情報、予約情報、投稿情報、およびメッセージ情報のうち、画像に含まれる人物とのやり取りに関連する情報を画像に含まれる人物と関係する利用者情報として特定する。例えば、生成部132は、画像の撮影時刻の前後におけるメッセージ情報のうち、利用者と画像に映っている人物とのメッセージのやり取りの履歴(例えば、トーク先など)に関する情報を画像に含まれる人物と関係する利用者情報として特定する。
【0074】
また、生成部132は、学習済みの機械学習モデルを用いて、画像に含まれる人物と関係する利用者情報を推定する。例えば、生成部132は、学習済みの機械学習モデルに対し、取得した画像を入力する。そして、生成部132は、画像を入力した際に機械学習モデルが出力した画像に含まれる人物と関係する利用者情報(もしくは、機械学習モデルが出力した情報が示す画像に含まれる人物と関係する利用者情報)を、推定結果として取得する。例えば、生成部132は、利用者が撮影した画像を入力した際に機械学習モデルが出力した購買情報、検索情報、閲覧情報、位置情報、予約情報、投稿情報、およびメッセージ情報を推定結果とする。例えば、生成部132は、利用者と画像に映っている人物とのメッセージのやり取りの履歴(例えば、トーク先など)に関する情報を推定結果として取得する。
【0075】
(推定部133)
推定部133は、取得部131が画像を取得すると、画像を撮影した利用者(以下、撮影者ともいう)に関する利用者情報を取得する。より具体的には、推定部133は、画像の撮影日時の前後(例えば、画像の撮影日時を含む所定期間)における撮影者の利用者情報を取得する。例えば、取得部131は、画像とともに取得した利用者IDに基づいて、利用者情報データベース121および履歴情報データベース122を参照して、画像の撮影日時の前後における撮影者に関する利用者情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者情報の一例として、撮影者の購買履歴に関する購買情報、撮影者の検索履歴に関する検索情報、撮影者の閲覧履歴に関する閲覧情報、撮影者の位置履歴に関する位置情報、撮影者の予約履歴に関する予約情報、撮影者の投稿履歴に関する投稿情報、および撮影者のメッセージの内容に関するメッセージ情報を取得する。
【0076】
続いて、推定部133は、画像の撮影日時の前後における撮影者の利用者情報を取得すると、取得した利用者情報に基づいて、利用者(撮影者)が画像を撮影した際のコンテキストを推定する。より具体的には、推定部133は、コンテキストの一例として、利用者が画像を撮影した際の利用者の行動の目的を推定する。例えば、利用者の家族は、情報提供装置100が提供するサービスを利用しているものとする。このとき、推定部133は、画像の撮影日時の前後における利用者の家族の位置情報に基づいて、画像の撮影日時の前後において利用者の家族の位置履歴が一緒に動いている場合には、利用者が画像を撮影した際の利用者の行動の目的が家族旅行であると推定する。
【0077】
また、推定部133は、コンテキストの一例として、生成部132が生成した機械学習モデルを用いて、画像に含まれる人物と関係する利用者情報を推定する。例えば、推定部133は、コンテキストの一例として、画像の撮影時刻の前後における利用者と画像に映っている人物とのメッセージのやり取りの履歴(例えば、トーク先など)を推定する。推定部133は、利用者が画像を撮影した際のコンテキストを推定すると、推定したコンテキストを示すコンテキスト情報を画像と対応付けて画像情報データベース123に格納する。
【0078】
(受付部134)
受付部134は、通信部110を介して、端末装置10から、画像の表示要求を受け付ける。例えば、受付部134は、利用者によって撮影された画像のうち、利用者によって指定された画像の表示要求を受け付ける。
【0079】
(表示制御部135)
表示制御部135は、画像を表示する場合は、画像とともに、コンテキストを示すコンテキスト情報を表示させる。具体的には、表示制御部135は、受付部134が画像の表示要求を受け付けた場合に、画像情報データベース123を参照して、利用者によって指定された画像、および利用者によって指定された画像と対応付けられたコンテキスト情報を取得する。続いて、表示制御部135は、利用者によって指定された画像とともに、画像と対応付けられたコンテキスト情報が表示されるコンテンツを生成する。
【0080】
例えば、表示制御部135は、利用者によって撮影された複数の画像のサムネイルの一覧とともに、複数の画像それぞれのキャプションとしてそれぞれの画像を撮影した際の利用者のコンテキストを示すコンテキスト情報が表示されるコンテンツを生成する。続いて、表示制御部135は、コンテンツを生成すると、生成したコンテンツを端末装置10に送信する。
【0081】
また、表示制御部135は、コンテキスト情報として、画像の撮影時刻の前後における利用者と画像に映っている人物とのメッセージのやり取りの履歴(例えば、トーク先など)が画像とともに表示されるコンテンツを生成する。続いて、表示制御部135は、コンテンツを生成すると、生成したコンテンツを端末装置10に送信する。
【0082】
〔4.変形例〕
上述した端末装置10及び情報提供装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0083】
上述した実施形態では、推定部133が、コンテキストの一例として、利用者が画像を撮影した際の利用者の行動の目的(例えば、家族旅行)を推定する場合について説明したが、推定部133は利用者の行動の目的以外のコンテキストを推定してもよい。具体的には、推定部133は、コンテキストとして、利用者が画像を撮影した際の利用者の状態、利用者の感情、または利用者の周囲で発生した事象を推定してもよい。
【0084】
例えば、推定部133は、画像の撮影日時の前後における利用者の生体情報に基づいて、利用者が画像を撮影した際の利用者の感情を推定する。例えば、推定部133は、画像の撮影日時の前後における利用者の体温、血圧、心拍数などが所定の感情(例えば、怒り、喜び、悲しみなど)を示す数値の範囲内である場合には、利用者が画像を撮影した際に所定の感情(例えば、怒り、喜び、悲しみなど)を抱いていると推定してもよい。
【0085】
また、推定部133は、画像に含まれる人物と利用者との関係性に基づいて、コンテキストを推定する。例えば、画像に含まれる人物は、情報提供装置100が提供するサービスを利用しているものとする。このとき、推定部133は、例えば、画像に含まれる人物の職場と画像を撮影した利用者の職場が同じである場合は、利用者が画像を撮影した際に、利用者の職場に関する行事またはイベント(例えば、社内会議、社員旅行など)が行われていたと推定してもよい。また、推定部133は、画像に含まれる人物が利用者の家族である場合には、利用者が画像を撮影した際に、利用者の家族に関する行事またはイベント(例えば、家族の誕生日、家族旅行など)が行われていたと推定してもよい。
【0086】
また、推定部133は、画像の撮影日時の前後の利用者の位置情報に基づいて、例えば、画像の撮影日時の前後において利用者が職場に長時間滞在している場合は、利用者が画像を撮影した際に、利用者の状態が職場に長時間いて仕事が大変な状況であると推定してもよい。
【0087】
また、推定部133は、画像の撮影日時の前後における利用者の投稿情報に含まれる文字情報を公知の自然言語処理技術を用いて意味解析することで、利用者が画像を撮影した際の利用者の行動の目的、利用者の状態、利用者の感情、または利用者の周囲で発生した事象を推定してもよい。
【0088】
また、上記の実施形態では、推定部133が画像を撮影した撮影者の利用者情報に基づいて撮影者のコンテキストを推定する場合について説明したが、推定部133は撮影者以外の利用者情報に基づいて撮影者以外の利用者のコンテキストを推定してもよい。
【0089】
具体的には、推定部133は、画像に含まれる人物である被写体利用者に関する被写体利用者情報に基づいて、画像が撮影された際の被写体利用者のコンテキストを推定する。推定部133は、被写体利用者のコンテキストを推定すると、被写体利用者のコンテキストを示す被写体コンテキスト情報を画像と対応付けて画像情報データベース123に格納する。表示制御部135は、被写体利用者の端末装置10に画像を表示する場合は、画像とともに、被写体利用者のコンテキストを示す被写体コンテキスト情報を表示させる。
【0090】
上記の実施形態において、情報提供装置100が実行している処理は、実際には、端末装置10が実行してもよい。すなわち、スタンドアロン(Standalone)で(端末装置10単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態における情報提供装置100の機能が備わっているものとする。
【0091】
〔5.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置(情報提供装置100)は、取得部131と推定部133と表示制御部135を備える。取得部131は、画像を撮影した利用者に関する利用者情報を取得する。推定部133は、利用者情報に基づいて、利用者が画像を撮影した際のコンテキストを推定する。表示制御部135は、画像を表示する場合は、画像とともに、コンテキストを示すコンテキスト情報を表示させる。
【0092】
このように、情報処理装置は、画像を表示する場合に、画像とともにコンテキスト情報を表示して利用者に視認させることにより、利用者が画像を撮影した際の画像に関連する体験を思い出すのを助けることができる。したがって、情報処理装置は、利用者が撮影した画像に関する適切な情報を提供することができる。
【0093】
また、推定部133は、コンテキストとして、利用者が画像を撮影した際の利用者の行動の目的、利用者の状態、利用者の感情、または利用者の周囲で発生した事象を推定する。
【0094】
これにより、情報処理装置は、画像を表示する場合に、利用者が画像を撮影した際の利用者の行動の目的、利用者の状態、利用者の感情、または利用者の周囲で発生した事象を表示して利用者に視認させることにより、利用者が画像を撮影した際の画像に関連する体験を思い出すのを助けることができる。
【0095】
また、推定部133は、画像の撮影日時の前後における利用者情報に基づいて、コンテキストを推定する。
【0096】
これにより、情報処理装置は、画像の撮影日時の前後における利用者情報に基づいて、利用者が画像を撮影した際のコンテキストを適切に推定することができる。
【0097】
また、推定部133は、画像に含まれる人物と利用者との関係性に基づいて、コンテキストを推定する。
【0098】
これにより、情報処理装置は、画像に含まれる人物と利用者との関係性に基づいて、利用者が画像を撮影した際のコンテキストを適切に推定することができる。
【0099】
また、取得部131は、利用者情報として、利用者の購買履歴に関する購買情報、利用者の検索履歴に関する検索情報、利用者の閲覧履歴に関する閲覧情報、利用者の位置履歴に関する位置情報、利用者の予約履歴に関する予約情報、利用者の投稿履歴に関する投稿情報、および利用者のメッセージの内容に関するメッセージ情報を取得する。
【0100】
これにより、情報処理装置は、利用者の行動履歴に関する行動情報に基づいて、利用者が画像を撮影した際のコンテキストを適切に推定することができる。
【0101】
また、情報処理装置(情報提供装置100)は、生成部132をさらに備える。生成部132は、画像から、画像に含まれる人物と関係する利用者情報を推定する機械学習モデルを生成する。表示制御部135は、コンテキスト情報として、機械学習モデルを用いて推定された画像に含まれる人物と関係する利用者情報を表示させる。
【0102】
これにより、情報処理装置は、画像を表示する場合に、例えば、利用者が画像を撮影した前後に画像に含まれる人物とやり取りしたメッセージの履歴を画像とともに表示して利用者に視認させることにより、利用者が画像を撮影した際の画像に関連する体験を思い出すのを助けることができる。
【0103】
また、取得部131は、画像に含まれる人物である被写体利用者に関する被写体利用者情報を取得する。推定部133は、被写体利用者情報に基づいて、画像が撮影された際の被写体利用者のコンテキストを推定する。表示制御部135は、画像を表示する場合は、画像とともに、被写体利用者のコンテキストを示す被写体コンテキスト情報を表示させる。
【0104】
これにより、情報処理装置は、被写体利用者の端末装置に画像を表示する場合に、画像とともにコンテキスト情報を表示して被写体利用者に視認させることにより、被写体利用者が画像を撮影した際の画像に関連する体験を思い出すのを助けることができる。
【0105】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報提供装置100は、例えば、
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置100を例に挙げて説明する。
図7は、情報提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0106】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0107】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0108】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0109】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0110】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、情報提供装置100の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0111】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0112】
また、上述した情報提供装置100は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0113】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0114】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報提供装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報データベース
122 履歴情報データベース
123 画像情報データベース
130 制御部
131 取得部
132 生成部
133 推定部
134 受付部
135 表示制御部