(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】液体ニコチン製剤
(51)【国際特許分類】
A24B 15/167 20200101AFI20241119BHJP
【FI】
A24B15/167
(21)【出願番号】P 2021531581
(86)(22)【出願日】2019-12-31
(86)【国際出願番号】 EP2019087193
(87)【国際公開番号】W WO2020141176
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2022-12-23
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】シャーラー ジャン-ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルノス-ビズ アリーヌ
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第97/048293(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0325494(US,A1)
【文献】特表2017-518289(JP,A)
【文献】特表2017-536816(JP,A)
【文献】特表2017-505629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B 15/10~15/167
A24F 40/00~47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムで使用するための液体ニコチン製剤であって、前記液体ニコチン製剤が水
、一つ以上の水混和性
多価アルコール、および一つまたは複数の水溶性カルボン酸を含み、前記液体ニコチン製剤が
、約3重量パーセント以下のニコチン含有量、約30重量パーセント以上の水含有量
、約10重量パーセント
~約40重量パーセントの水混和性
多価アルコール含有量
、および約2重量パーセント以上の水溶性カルボン酸含有量を有し、前記液体ニコチン製剤の前記水含有量の重量パーセントと前記水混和性
多価アルコール含有量の重量パーセントの比が約1以上であり、前記液体ニコチン製剤が
約
75重量パーセント以上の水と水混和性
多価アルコールとの組み合わせ含有量を有する、液体ニコチン製剤。
【請求項2】
前記液体ニコチン製剤の前記水含有量の重量パーセントと前記水混和性
多価アルコール含有量の重量パーセントの比が約8以下である、請求項1に記載の液体ニコチン製剤。
【請求項3】
前記液体ニコチン製剤の前記水含有量の重量パーセントと前記水混和性
多価アルコール含有量の重量パーセントの比が約1.5以上である、請求項1または2に記載の液体ニコチン製剤。
【請求項4】
20℃で約100mg/ml以下の水溶性を有する一つ以上の水不混和性溶媒を含み、前記液体ニコチン製剤が約2重量パーセント以上の水不混和性溶媒含有量を有する、請求項1~
3のいずれか一項に記載の液体ニコチン製剤。
【請求項5】
前記一つ以上の水不混和性溶媒が、20℃で約20mg/ml~約100mg/mlの水溶性を有する一つ以上の部分的水溶性溶媒と、20℃で約5mg/ml以下の水溶性を有する一つ以上の水不溶性溶媒と、を含む、請求項
4に記載の液体ニコチン製剤。
【請求項6】
前記液体ニコチン製剤が、約8重量パーセント以下の水溶性カルボン酸含有量を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の液体ニコチン製剤。
【請求項7】
エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジであって、請求項1~
6のいずれか一項に記載の液体ニコチン製剤を収容する、カートリッジ。
【請求項8】
前記液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーを備える、請求項
7に記載のカートリッジ。
【請求項9】
請求項1~
6のいずれか一項に記載の液体ニコチン製剤と、
前記液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーと、を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記アトマイザーが非熱式アトマイザーである、請求項
8に記載のカートリッジまたは請求項
9に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記アトマイザーが、ヒーターと、液体ニコチン製剤を前記ヒーターに搬送するように構成された液体搬送要素と、を含む熱式アトマイザーである、請求項
8に記載のカートリッジまたは請求項
9に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システムで使用するための液体ニコチン製剤に関する。特に、本発明は、非熱式アトマイザーを備えるエアロゾル発生システムで使用するための液体ニコチン製剤に関する。本発明はまた、液体ニコチン製剤を含むエアロゾル発生システムのためのカートリッジ、および液体ニコチン製剤と、液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーと、を備えるエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
液体ニコチン製剤から吸入可能なエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーを備える、ニコチンをユーザーに送達するためのエアロゾル発生システムが知られている。一部の周知のエアロゾル発生システムは、液体ニコチン製剤を加熱し気化させてエアロゾルを発生させるように構成されている、電気ヒーターなどの熱式アトマイザーを備える。他の周知のエアロゾル発生システムは、例えば、衝突噴流、超音波、または振動メッシュ技術を使用して、液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されている、非熱式アトマイザーを備える。
【0003】
こうしたエアロゾル発生システムでは、液体ニコチン製剤から発生した吸入可能なエアロゾルの肺送達が、ユーザーの嗜好性および満足度にとって重要である。肺胞を通したニコチン吸着は、迅速かつ効率的である。対照的に、上部気道のニコチン吸着は、より緩徐で効率が低い。上部気道のニコチン吸着はまた、望ましくないことに、えぐみの感覚があるとしてユーザーが知覚し、口および喉の刺激を誘発する場合がある。
【0004】
液体ニコチン製剤から発生されるエアロゾルの肺沈着特性、よって効果は、エアロゾルの粒子または液滴サイズに依存する。典型的には、肺へのニコチン送達および保持を最大化するためには、小さな粒子または液滴サイズが望ましい。特に、直径約5マイクロメートル以下の粒子または液滴サイズが、肺送達を最大化するために望ましい場合があると考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
肺へのニコチン送達および保持を強化するためには、小さな液滴サイズを有するエアロゾルの発生を促進する、エアロゾル発生システムで使用するための液体ニコチン製剤を提供することが望ましい。例えば、直径が約5マイクロメートル以下の粒子または液滴サイズを有するエアロゾルの発生を促進する、エアロゾル発生システムで使用するための液体ニコチン製剤を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、エアロゾル発生システムで使用するための液体ニコチン製剤が提供されており、液体ニコチン製剤は水および一つ以上の水混和性溶媒を含み、液体ニコチン製剤は少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は約1以上である。
【0007】
本発明によれば、エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジも提供されていて、カートリッジは水および一つ以上の水混和性溶媒を含み、液体ニコチン製剤は少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は約1以上である。
【0008】
本発明によれば、水および一つ以上の水混和性溶媒を含む液体ニコチン製剤であって、液体ニコチン製剤が少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比が約1以上である液体ニコチン製剤と、液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーと、を備えるエアロゾル発生システムがさらに提供されている。
【0009】
本発明に関連して本明細書で使用される「液体ニコチン製剤」という用語は、ニコチンを含む液剤を記述する。
【0010】
本発明に関連して本明細書で使用される「ニコチン」という用語は、ニコチン、ニコチン塩基、またはニコチン塩を記述する。液体ニコチン製剤がニコチン塩基またはニコチン塩を含む実施形態において、本明細書に列挙したニコチンの量は、それぞれ遊離塩基ニコチンの量またはプロトン化されたニコチンの量である。
【0011】
本発明に関連して本明細書で使用される「水混和性溶媒」という用語は、水、または20℃で液体であり、かつ水とすべての割合で混合して均質な溶液を形成する有機酸以外の化合物を記述する。
【0012】
別段の記載がない限り、本明細書で列挙した液体ニコチン製剤の成分の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の総重量に基づく。
【0013】
組み合わせて、少なくとも約30重量パーセントの水含有量および水混和性溶媒含有量の重量パーセント以上の水含有量は、本発明による液体ニコチン製剤がエアロゾル発生システムで使用される時、小さな粒子または液滴サイズを有する吸入可能エアロゾルの発生を促進する。これは、有利なことに、肺へのニコチン送達および保持を増強しうる。
【0014】
非熱式アトマイザーを備えるエアロゾル発生システムにおける、本発明による液体ニコチン製剤の使用が、特に有利である。
【0015】
組み合わせて、本発明による液体ニコチン製剤中の水および一つ以上の水混和性溶媒は、有利なことに、液体ニコチン製剤の極性成分およびイオン成分を溶かし、安定化させるのに役立ちうる。
【0016】
液体ニコチン製剤は天然ニコチンまたは合成ニコチンを含んでもよい。
【0017】
液体ニコチン製剤は、約0.5重量パーセント以上のニコチン含有量を有してもよい。
【0018】
液体ニコチン製剤は、約1重量パーセント以上のニコチン含有量を有することが好ましい。
【0019】
液体ニコチン製剤は、約1.5重量パーセント以上のニコチン含有量を有することがより好ましい。
【0020】
液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント以下のニコチン含有量を有しうる。液体ニコチン製剤は、約8重量パーセント以下のニコチン含有量を有しうる。
【0021】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント以下のニコチン含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約3重量パーセント以下のニコチン含有量を有することがより好ましい。
【0022】
液体ニコチン製剤は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのニコチン含有量を有しうる。例えば、液体ニコチン製剤は、約0.5重量パーセント~約8重量パーセント、約0.5重量パーセント~約5重量パーセント、または約0.5重量パーセント~約3重量パーセントのニコチン含有量を有しうる。
【0023】
液体ニコチン製剤は、約1重量パーセント~約10重量パーセントのニコチン含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約1重量パーセント~約8重量パーセント、約1重量パーセント~約5重量パーセント、または約1重量パーセント~約3重量パーセントのニコチン含有量を有しうる。
【0024】
液体ニコチン製剤は、約1.5重量パーセント~約10重量パーセントのニコチン含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約1.5重量パーセント~約8重量パーセント、約1.5重量パーセント~約5重量パーセント、または約1.5重量パーセント~約3重量パーセントのニコチン含有量を有しうる。
【0025】
液体ニコチン製剤は水を含み、約30重量パーセント以上の水含有量を有する。
【0026】
液体ニコチン製剤は、約35重量パーセント以上の水含有量を有しうる。例えば、液体ニコチン製剤は、約40重量パーセント以上または約45重量パーセント以上の水含有量を有しうる。
【0027】
液体ニコチン製剤は、約90重量パーセント以下の水含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約85重量パーセント以下の水含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約80重量パーセント以下、約75重量パーセント以下、約70重量パーセント以下、または約65重量パーセント以下の水含有量を有しうる。
【0028】
液体ニコチン製剤は、約30重量パーセント~約90重量パーセントの水含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約30重量パーセント~約85重量パーセント、約30重量パーセント~約80重量パーセント、約30重量パーセント~約75重量パーセント、約30重量パーセント~約70重量パーセント、または約30重量パーセント~約65重量パーセントの水含有量を有しうる。
【0029】
液体ニコチン製剤は、約35重量パーセント~約90重量パーセントの水含有量を有しうる。例えば、液体ニコチン製剤は、約35重量パーセント~約85重量パーセント、約35重量パーセント~約80重量パーセント、約35重量パーセント~約75重量パーセント、約35重量パーセント~約70重量パーセント、または約35重量パーセント~約65重量パーセントの水含有量を有しうる。
【0030】
液体ニコチン製剤は、約40重量パーセント~約90重量パーセントの水含有量を有しうる。例えば、液体ニコチン製剤は、約40重量パーセント~約85重量パーセント、約40重量パーセント~約80重量パーセント、約40重量パーセント~約75重量パーセント、約40重量パーセント~約70重量パーセント、または約40重量パーセント~約65重量パーセントの水含有量を有しうる。
【0031】
液体ニコチン製剤は、約45重量パーセント~約90重量パーセントの水含有量を有しうる。例えば、液体ニコチン製剤は、約45重量パーセント~約85重量パーセント、約45重量パーセント~約80重量パーセント、約45重量パーセント~約75重量パーセント、約45重量パーセント~約70重量パーセント、または約45重量パーセント~約65重量パーセントの水含有量を有しうる。
【0032】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約1以上である。すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセント以上である。
【0033】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約1.5以上であることが好ましい。
【0034】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセントの少なくとも約1.5倍であることが好ましい。
【0035】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約2以上、約3以上、または約4以上、または約5以上であってもよい。
【0036】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセントの少なくとも約2倍、液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセントの少なくとも約3倍、液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセントの少なくとも約4倍、または液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセントの少なくとも約5倍であってもよい。
【0037】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約9以下であることが好ましく、約8以下であることがより好ましい。
【0038】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセントの約9倍以下であることが好ましい。液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセントの約8倍以下であることがより好ましい。
【0039】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約7以下であってもよい。
【0040】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性溶媒含有量の重量パーセントの約7倍以下であってもよい。
【0041】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約1~約9であることが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約1~約8または約1~約7でありうる。
【0042】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約1.5~約9であることがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約1.5~約8または約1.5~約7でありうる。
【0043】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約2~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約2~約8または約2~約7でありうる。
【0044】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約3~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約3~約8または約3~約7でありうる。
【0045】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約4~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約4~約8または約4~約7でありうる。
【0046】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約5~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性溶媒含有量の重量パーセントの比は、約5~約8または約5~約7でありうる。
【0047】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント以上の水混和性溶媒含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント以上の水混和性溶媒含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約15重量パーセント以上、約20重量パーセント以上、または約25重量パーセント以上の水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0048】
液体ニコチン製剤は、約50重量パーセント以下の水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0049】
液体ニコチン製剤は、約45重量パーセント以下の水混和性溶媒含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約40重量パーセント以下の水混和性溶媒含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約35重量パーセント以下の水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0050】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約50重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0051】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約45重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約40重量パーセントまたは約5重量パーセント~約35重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0052】
液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント~約50重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0053】
液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント~約45重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント~約40重量パーセントまたは約10重量パーセント~約35重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0054】
液体ニコチン製剤は、約15重量パーセント~約50重量パーセント、約15重量パーセント~約45重量パーセント、約15重量パーセント~約40重量パーセント、または約15重量パーセント~約30重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0055】
液体ニコチン製剤は、約20重量パーセント~約50重量パーセント、約20重量パーセント~約45重量パーセント、約20重量パーセント~約40重量パーセント、または約20重量パーセント~約35重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0056】
液体ニコチン製剤は、約25重量パーセント~約50重量パーセント、約25重量パーセント~約45重量パーセント、約25重量パーセント~約40重量パーセント、または約25重量パーセント~約35重量パーセントの水混和性溶媒含有量を有しうる。
【0057】
液体ニコチン製剤は、約50重量パーセント以上、または約55重量パーセント以上の水と水混和性溶媒との組み合わせ含有量を有しうる。
【0058】
液体ニコチン製剤は、約60重量パーセント以上の水と水混和性溶媒との組み合わせ含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約65重量パーセント以上の水と水混和性溶媒との組み合わせ含有量を有しうる。
【0059】
液体ニコチン製剤は、約70重量パーセント以上の水と水混和性溶媒との組み合わせ含有量を有することがより好ましい。液体ニコチン製剤は、約75重量パーセント以上の水と水混和性溶媒との組み合わせ含有量を有することが最も好ましい。
【0060】
液体ニコチン製剤は、約80重量パーセント以上、または約85重量パーセント以上の水と水混和性溶媒との組み合わせ含有量を有しうる。
【0061】
液体ニコチン製剤は、約45重量パーセント以上の水含有量および約70重量パーセント以上の水と水混和性溶媒と組み合わせ含有量のうちの少なくとも一つを有することが好ましい。すなわち、液体ニコチンは、約45重量パーセント以上の水含有量、または約70重量パーセント以上の水および水混和性溶媒の合計含有量、または約45重量パーセント以上の水含有量および約70重量パーセント以上の水と水混和性溶媒との組み合わせ含有量を有することが好ましい。
【0062】
一つ以上の水混和性溶媒は一つ以上の水混和性多価アルコールであることが好ましい。
【0063】
本発明に関連して本明細書で使用される「水混和性多価アルコール」という用語は、20℃で液体であり、かつ水とすべての比率で混合して均質な溶液を形成する多価アルコールを記述する。
【0064】
本発明の好ましい実施形態によれば、エアロゾル発生システムで使用するための液体ニコチン製剤が提供されていて、液体ニコチン製剤は水および一つ以上の水混和性多価アルコールを含み、液体ニコチン製剤は少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は約1以上である。
【0065】
本発明の好ましい実施形態によれば、エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジも提供されていて、カートリッジは水および一つ以上の水混和性多価アルコールを含み、液体ニコチン製剤は少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は約1以上である。
【0066】
本発明の好ましい実施形態によれば、水および一つ以上の水混和性多価アルコールを含む液体ニコチン製剤であって、液体ニコチン製剤が少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比が約1以上である液体ニコチン製剤と、液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーと、を備えるエアロゾル発生システムがさらに提供されている。
【0067】
本発明に関連して本明細書で使用される「水混和性多価アルコール」という用語は、20℃で液体であり、かつ水とすべての比率で混合して均質な溶液を形成する多価アルコールを記述する。
【0068】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント以上の水混和性多価アルコール含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント以上の水混和性多価アルコール含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約15重量パーセント以上、約20重量パーセント以上、または約25重量パーセント以上の水混和性多価アルコール含有量を有してもよい。
【0069】
液体ニコチン製剤は、約50重量パーセント以下の水混和性多価アルコール含有量を有しうる。
【0070】
液体ニコチン製剤は、約45重量パーセント以下の水混和性多価アルコール含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約40重量パーセント以下の水混和性多価アルコール含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約35重量パーセント以下の水混和性多価アルコール含有量を有しうる。
【0071】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約50重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有しうる。
【0072】
液体ニコチン製剤が約5重量パーセント~約45重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約40重量パーセントまたは約5重量パーセント~約35重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有しうる。
【0073】
液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント~約50重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有しうる。
【0074】
液体ニコチン製剤が約10重量パーセント~約45重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント~約40重量パーセントまたは約10重量パーセント~約35重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有しうる。
【0075】
液体ニコチン製剤は、約15重量パーセント~約50重量パーセント、約15重量パーセント~約45重量パーセント、約15重量パーセント~約40重量パーセント、または約15重量パーセント~約30重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有してもよい。
【0076】
液体ニコチン製剤は、約20重量パーセント~約50重量パーセント、約20重量パーセント~約45重量パーセント、約20重量パーセント~約40重量パーセント、または約20重量パーセント~約35重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有してもよい。
【0077】
液体ニコチン製剤は、約25重量パーセント~約50重量パーセント、約25重量パーセント~約45重量パーセント、約25重量パーセント~約40重量パーセント、または約25重量パーセント~約35重量パーセントの水混和性多価アルコール含有量を有してもよい。
【0078】
液体ニコチン製剤は、約50重量パーセント以上、または約50重量パーセント以上の水と水混和性多価アルコールとの組み合わせ含有量を有しうる。
【0079】
液体ニコチン製剤は、約60重量パーセント以上の水と水混和性多価アルコールとの組み合わせ含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約65重量パーセント以上の水と水混和性多価アルコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。液体ニコチン製剤は、約70重量パーセント以上の水と水混和性多価アルコールとの組み合わせ含有量を有することがより好ましい。液体ニコチン製剤は、75重量パーセント以上の水と水混和性多価アルコールとの組み合わせ含有量を有することが最も好ましい。
【0080】
液体ニコチン製剤は、約80重量パーセント以上、または約85重量パーセント以上の水と水混和性多価アルコールとの組み合わせ含有量を有しうる。
【0081】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約1.5以上であることが好ましい。
【0082】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの少なくとも約1.5倍であることが好ましい。
【0083】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約2以上、約3以上、または約4以上、または約5以上であってもよい。
【0084】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの少なくとも約2倍、液体ニコチン製剤の水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの少なくとも約3倍、液体ニコチン製剤の水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの少なくとも約4倍、または液体ニコチン製剤の水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの少なくとも約5倍であってもよい。
【0085】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約9以下であることが好ましく、約8以下であることがより好ましい。
【0086】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの約9倍以下であることが好ましい。液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの約8倍以下であることがより好ましい。
【0087】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約7以下であってもよい。
【0088】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤の水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの約7倍以下であってもよい。
【0089】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約1~約9であることが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約1~約8または約1~約7でありうる。
【0090】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約1.5~約9であることがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約1.5~約8または約1.5~約7でありうる。
【0091】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約2~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約2~約8または約2~約7でありうる。
【0092】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約3~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約3~約8または約3~約7でありうる。
【0093】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約4~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約4~約8または約4~約7でありうる。
【0094】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約5~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は、約5~約8または約5~約7でありうる。
【0095】
一つ以上の水混和性多価アルコールは、1,3-ブタンジオール、グリセリン、プロピレングリコール、およびトリエチレングリコールから成る群から選択されることが好ましい。
【0096】
一つ以上の水混和性多価アルコールは、グリセリンおよびプロピレングリコールから成る群から選択されることがより好ましい。
【0097】
一つ以上の水混和性多価アルコールは、植物性グリセリンおよびプロピレングリコールから成る群から選択されることが最も好ましい。
【0098】
本発明の好ましい実施形態によれば、エアロゾル発生システムで使用するための液体ニコチン製剤が提供されていて、液体ニコチン製剤は水と、グリセリンおよびプロピレングリコールから成る群から選択される一つ以上の水混和性多価アルコールとを含み、液体ニコチン製剤は少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は約1以上である。
【0099】
本発明の好ましい実施形態によれば、エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジも提供されていて、液体ニコチン製剤を含有するカートリッジは水と、グリセリンおよびプロピレングリコールから成る群から選択される一つ以上の水混和性多価アルコールとを含み、液体ニコチン製剤は少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比は約1以上である。
【0100】
本発明の好ましい実施形態によれば、水と、グリセリンおよびプロピレングリコールから成る群から選択される一つ以上の水混和性多価アルコールを含む液体ニコチン製剤であって、液体ニコチン製剤が少なくとも約30重量パーセントの水含有量を有し、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと水混和性多価アルコール含有量の重量パーセントの比が約1以上である液体ニコチン製剤と、液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーと、を備えるエアロゾル発生システムがさらに提供されている。
【0101】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント以上のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント以上のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約15重量パーセント以上、約20重量パーセント以上、または約25重量パーセント以上のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。
【0102】
液体ニコチン製剤は、約50重量パーセント以下のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有しうる。
【0103】
液体ニコチン製剤は、約45重量パーセント以下のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約40重量パーセント以下のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約35重量パーセント以下のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。
【0104】
液体ニコチン製剤が約5重量パーセント~約50重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有しうる。
【0105】
液体ニコチン製剤が約5重量パーセント~約45重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約40重量パーセント、または約5重量パーセント~約35重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。
【0106】
液体ニコチン製剤が約10重量パーセント~約50重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有しうる。
【0107】
液体ニコチン製剤が約10重量パーセント~約45重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約10重量パーセント~約40重量パーセント、または約10重量パーセント~約35重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。
【0108】
液体ニコチン製剤は、約15重量パーセント~約50重量パーセント、約15重量パーセント~約45重量パーセント、約15重量パーセント~約40重量パーセント、または約15重量パーセント~約30重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。
【0109】
液体ニコチン製剤は、約20重量パーセント~約50重量パーセント、約20重量パーセント~約45重量パーセント、約20重量パーセント~約40重量パーセント、または約20重量パーセント~約35重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。
【0110】
液体ニコチン製剤は、約25重量パーセント~約50重量パーセント、約25重量パーセント~約45重量パーセント、約25重量パーセント~約40重量パーセント、または約25重量パーセント~約35重量パーセントのグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。
【0111】
液体ニコチン製剤は、約50重量パーセント以上、または約55重量パーセント以上の水とグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有しうる。
【0112】
液体ニコチン製剤が約60重量パーセント以上の水とグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約65重量パーセント以上の水とグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有してもよい。液体ニコチン製剤が約70重量パーセント以上の水とグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することがより好ましい。液体ニコチン製剤が75重量パーセント以上の水とグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有することが最も好ましい。
【0113】
液体ニコチン製剤は、約80重量パーセント以上、または約85重量パーセント以上の水とグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量を有しうる。
【0114】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約1.5以上であることが好ましい。
【0115】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの少なくとも約1.5倍であることが好ましい。
【0116】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約2以上、約3以上、または約4以上、または約5以上であってもよい。
【0117】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの少なくとも約2倍、液体ニコチン製剤のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの少なくとも約3倍、液体ニコチン製剤のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの少なくとも約4倍、または液体ニコチン製剤のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの少なくとも約5倍であってもよい。
【0118】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約9倍以下であることが好ましく、約8倍以下であることがより好ましい。
【0119】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの約9倍以下であることが好ましい。液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの約8倍以下であることがより好ましい。
【0120】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約7以下でありうる。
【0121】
すなわち、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントは、液体ニコチン製剤のグリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの約7倍以下でありうる。
【0122】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約1~約9であることが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約1~約8または約1~約7であってもよい。
【0123】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約1.5~約9であることがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約1.5~約8または約1.5~約7であってもよい。
【0124】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約2~約9であってもよい。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約2~約8または約2~約7であってもよい。
【0125】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約3~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約3~約8または約3~約7であってもよい。
【0126】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約4~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約4~約8または約4~約7であってもよい。
【0127】
液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約5~約9でありうる。例えば、液体ニコチン製剤の水含有量の重量パーセントと、グリセリンとプロピレングリコールとの組み合わせ含有量の重量パーセントの比は、約5~約8または約5~約7であってもよい。
【0128】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント以上のグリセリン含有量を有することが好ましい。
【0129】
液体ニコチン製剤は、約6重量パーセント以上のグリセリン含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約7重量パーセント以上または約8重量パーセント以上のグリセリン含有量を有してもよい。
【0130】
液体ニコチン製剤は、約50重量パーセント以下のグリセリン含有量を有してもよい。
【0131】
液体ニコチン製剤は、約45重量パーセント以下のグリセリン含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約40重量パーセント以下のグリセリン含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約35重量パーセント以下のグリセリン含有量を有してもよい。
【0132】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約50重量パーセントのグリセリン含有量を有しうる。
【0133】
液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約50重量パーセントのグリセリン含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約5重量パーセント~約45重量パーセント、約5重量パーセント~約40重量パーセント、または約5重量パーセント~約35重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。
【0134】
液体ニコチン製剤が約6重量パーセント~約50重量パーセントのグリセリン含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約6重量パーセント~約45重量パーセント、約6重量パーセント~約40重量パーセント、または約6重量パーセント~約35重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。
【0135】
液体ニコチン製剤は、約7重量パーセント~約50重量パーセント、約7重量パーセント~約45重量パーセント、約7重量パーセント~約40重量パーセント、または約7重量パーセント~約35重量パーセントのグリセリン含有量を有しうる。
【0136】
液体ニコチン製剤は、約8重量パーセント~約50重量パーセント、約8重量パーセント~約45重量パーセント、約8重量パーセント~約40重量パーセント、または約8重量パーセント~約35重量パーセントのグリセリン含有量を有しうる。
【0137】
液体ニコチン製剤は、一つ以上の水不混和性溶媒を含むことが好ましい。
【0138】
本発明の第一の態様に関連して本明細書で使用される「水不混和性溶媒」という用語は、20℃で液体であり、かつ20℃で約100mg/mL以下の水溶性を有する化合物を表す。
【0139】
別途記述されない限り、本明細書に列挙される水溶性値は、OECD(1995)、試験番号105: 水溶性、OECD Guidelines for the Testing of Chemicals, Section 1, OECD Publishing, Paris, https://doi.org/10.1787/9789264069589-enの予備試験に基づいて測定された水溶性である。段階的手順では、蒸留水の増加体積が20℃において10mLのガラスストッパ付きメスシリンダー内の0.1gの試料(固形物質は粉砕されなければならない)に添加される。しかしながら、物質が酸である場合、試料は、第一の工程で蒸留水に添加される。ある量の水の毎回の添加後に、混合物を10分間振盪し、そして試料の溶解していない部分がないかを視覚的に確認した。10mLの水を添加した後、試料または試料の一部が溶解していないままである場合、この実験は100mLのメスシリンダー内で継続される。その体積の水で試料の完全な溶解が起こるおよその溶解度が以下の表1に示されている。
【0140】
溶解度が低い場合、物質を溶解するために長時間を必要とする場合があり、少なくとも24時間は溶解のために与えるべきである。24時間後に物質が依然として溶解していない場合、メスシリンダーを40℃で超音波浴内に15分間定置し、さらに24時間が許容される(最大96時間まで)。物質が依然として溶解していない場合、溶解度が限界値未満であるか、または溶解しないとみなされる。
【0141】
【0142】
一つ以上の水不混和性溶媒は、有利なことに、液体ニコチン製剤の非極性成分を溶解させて安定化するのに役立ちうる。
【0143】
一つ以上の水不混和性溶媒は、エアロゾル発生システムで使用される場合、液体ニコチン製剤から発生したエアロゾルの吸湿性を減少させうる。これは、有利なことに、呼吸器管内での水の吸着の結果としてユーザーによって吸入された場合に、エアロゾルの粒子または液滴サイズを減少させ得るか、その増加を防止しうる。
【0144】
液体ニコチン製剤は、水と、一つ以上の水混和性多価アルコールと、一つ以上の水不混和性溶媒とを含むことが好ましい。
【0145】
液体ニコチン製剤は、水と、グリセリンおよびプロピレングリコールから成る群から選択される一つ以上の水混和性多価アルコールと、一つ以上の水不混和性溶媒とを含むことがより好ましい。
【0146】
エアロゾル発生システムで使用される場合、液体ニコチン製剤は、水混和性相および水不混和性相を含む二相粒子または液滴を含むエアロゾルを発生させる。これは、有利なことに、上部気道内でのニコチン吸着を減少させ、肺へのニコチン送達および保持を増強しうる。理論に拘束されることを望むものではないが、肺へのニコチン送達および保持の改善は、水混和性相の水不混和性相による被覆または封入に起因すると考えられる。これは、上部気道内でのニコチン蒸発および吸着を減少させると考えられる。
【0147】
液体ニコチン製剤は、約1重量パーセント以上の水不混和性溶媒含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約2重量パーセント以上の水不混和性溶媒含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約4重量パーセント以上、約6重量パーセント以上、または約8重量パーセント以上の水不混和性溶媒含有量を有してもよい。
【0148】
液体ニコチン製剤は、約40重量パーセント以下の水不混和性溶媒含有量を有しうる。
【0149】
液体ニコチン製剤は、約35重量パーセント以下の水不混和性溶媒含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約30重量パーセント以下の水不混和性溶媒含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約25重量パーセント以下、約20重量パーセント以下、または約15重量パーセント以下の水不混和性溶媒含有量を有してもよい。
【0150】
液体ニコチン製剤は、約1重量パーセント~約40重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有しうる。
【0151】
液体ニコチン製剤は、約1重量パーセント~約35重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約1重量パーセント~約30重量パーセント、約1重量パーセント~約25重量パーセント、約1重量パーセント~約20重量パーセント、または約1重量パーセント~約15重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有してもよい。
【0152】
液体ニコチン製剤は、約2重量パーセント~約40重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有しうる。
【0153】
液体ニコチン製剤は、約2重量パーセント~約35重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約2重量パーセント~約30重量パーセント、約2重量パーセント~約25重量パーセント、約2重量パーセント~約20重量パーセント、または約2重量パーセント~約15重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有してもよい。
【0154】
液体ニコチン製剤は、約4重量パーセント~約40重量パーセントまたは約4重量パーセント~約35重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有しうる。例えば、液体ニコチン製剤は、約4重量パーセント~約30重量パーセント、約4重量パーセント~約25重量パーセント、約4重量パーセント~約20重量パーセント、または約4重量パーセント~約15重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有してもよい。
【0155】
液体ニコチン製剤は、約6重量パーセント~約40重量パーセントまたは約6重量パーセント~約35重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有しうる。例えば、液体ニコチン製剤は、約6重量パーセント~約30重量パーセント、約6重量パーセント~約25重量パーセント、約6重量パーセント~約20重量パーセント、または約6重量パーセント~約15重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有してもよい。
【0156】
液体ニコチン製剤は、約8重量パーセント~約40重量パーセントまたは約8重量パーセント~約35重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有しうる。例えば、液体ニコチン製剤は、約8重量パーセント~約30重量パーセント、約8重量パーセント~約25重量パーセント、約8重量パーセント~約20重量パーセント、または約8重量パーセント~約15重量パーセントの水不混和性溶媒含有量を有してもよい。
【0157】
一つ以上の水不混和性溶媒は、一つ以上の部分的水溶性溶媒を含むことが好ましい。
【0158】
本発明に関連して本明細書で使用される「部分的水溶性溶媒」という用語は、20℃で液体であり、かつ20℃で約20mg/mL~約100mg/mLの水溶性を有する化合物を表す。
【0159】
一つ以上の部分的水溶性溶媒は、12以下の最大炭素鎖の長さを有しうる。例えば、一つ以上の部分的水溶性溶媒は、10以下の最大炭素鎖の長さを有してもよい。
【0160】
好適な部分的水溶性溶媒には、ポリソルベート80、トリアセチンおよびクエン酸トリエチルが含まれるが、これらに限定されない。
【0161】
一つ以上の水不混和性溶媒は、一つ以上の水不溶性溶媒を含むことが好ましい。
【0162】
本発明に関連して本明細書で使用される「水不溶性溶媒」という用語は、20℃で液体であり、かつ20℃で約5mg/mL以下の水溶性を有する化合物を表す。
【0163】
一つ以上の水不溶性溶媒は、30以下の最大炭素鎖の長さを有しうる。例えば、一つ以上の水不溶性溶媒は、20以下、18以下、16以下、14以下、または12以下の最大炭素鎖の長さを有してもよい。
【0164】
好適な水不溶性溶媒には、オレイン酸およびMIGLYOL(登録商標)(デカノイルグリセリドとオクタノイルグリセリドとの混合物)が含まれるが、これらに限定されない。
【0165】
一つ以上の水不混和性溶媒は、一つ以上の部分的水溶性溶媒および一つ以上の水不溶性溶媒を含むことがより好ましい。
【0166】
液体ニコチン製剤は、一つ以上の水溶性有機酸を含むことが好ましい。
【0167】
本発明に関連して本明細書で使用される「水溶性有機酸」という用語は、20℃で約500mg/mL以上の水溶性を有する有機酸を表す。
【0168】
一つ以上の水溶性有機酸は、有利なことに、一つ以上のニコチン塩の形成により液体ニコチン製剤中のニコチンに結合しうる。
【0169】
一つ以上のニコチン塩は、有利なことに、水および一つ以上の水混和性溶媒中に溶解して安定化されうる。液体ニコチン製剤が水、一つ以上の水混和性溶媒、および一つ以上の水不混和性溶媒を含む実施形態では、これは有利なことに、上述のように上部気道におけるニコチン吸着を減少させ、肺へのニコチン送達および保持を増強しうる。
【0170】
液体ニコチン製剤は、一つ以上の水溶性カルボン酸を含むことがより好ましい。
【0171】
好適な水溶性カルボン酸には、酢酸、クエン酸、乳酸、レブリン酸、リンゴ酸、マロン酸、およびピルビン酸が含まれるが、これらに限定されない。
【0172】
液体ニコチン製剤は、乳酸を含むことが最も好ましい。
【0173】
液体ニコチン製剤は、約2重量パーセント以上の水溶性有機酸含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約3重量パーセント以上の水溶性有機酸含有量を有することがより好ましい。
【0174】
液体ニコチン製剤は、約8重量パーセント以下の水溶性有機酸含有量を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約6重量パーセント以下の水溶性有機酸含有量を有することがより好ましい。
【0175】
液体ニコチン製剤は、約2重量パーセント~約8重量パーセントの水溶性有機酸含有量を有することが好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約2重量パーセント~約6重量パーセントの水溶性有機酸含有量を有してもよい。
【0176】
液体ニコチン製剤は、約3重量パーセント~約8重量パーセントの水溶性有機酸含有量を有することがより好ましい。例えば、液体ニコチン製剤は、約2重量パーセント~約6重量パーセントの水溶性有機酸含有量を有してもよい。
【0177】
液体ニコチン製剤は、実質的にカフェインが除去された液体ニコチン製剤であってもよい。
【0178】
本発明に関連して本明細書で使用される「実質的にカフェインが除去された液体ニコチン製剤」という用語は、0.5重量パーセント未満のカフェイン含有量を有する液体ニコチン製剤を表す。例えば、液体ニコチン製剤は、約0.4重量パーセント未満、約0.3重量パーセント未満、または約0.2重量パーセント未満のカフェイン含有量を有してもよい。
【0179】
液体ニコチン製剤は、実質的にカフェインを含まない液体ニコチン製剤であってもよい。
【0180】
本発明に関連して本明細書で使用される「実質的にカフェインを含まない液体ニコチン製剤」という用語は、約0.1重量パーセント未満のカフェイン含有量を有する液体ニコチン製剤を表す。
【0181】
液体ニコチン製剤は、カフェインを含まない液体ニコチン製剤であってもよい。
【0182】
本発明に関連して本明細書で使用される「カフェインを含まない液体ニコチン製剤」という用語は、0重量パーセントのカフェイン含有量を有する液体ニコチン製剤を表す。
【0183】
本発明に関連して本明細書で使用される「カフェイン」という用語は、カフェインまたはカフェイン塩を表す。カフェイン塩を指す場合、本明細書に列挙されるカフェインの量は、カフェインカチオンの量である。
【0184】
液体ニコチン製剤は、一つ以上の風味剤を含んでもよい。好適な風味剤としては、メントールが挙げられるが、これに限定されない。
【0185】
液体ニコチン製剤は、約4重量パーセント以下の風味剤を有することが好ましい。液体ニコチン製剤は、約3重量パーセント以下の風味剤含有量を有することがより好ましい。
【0186】
本発明によれば、エアロゾル発生システムで使用するためのカートリッジあって、本発明による液体ニコチン製剤を収容するカートリッジが提供されている。
【0187】
カートリッジは、液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーを備えてもよい。
【0188】
液体ニコチン製剤と、液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーとを収容するカートリッジは、「カトマイザー」と称され得る。
【0189】
アトマイザーは、熱式アトマイザーであってもよい。
【0190】
本発明に関連して本明細書で使用される「熱式アトマイザー」という用語は、液体ニコチン製剤を加熱してエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーを表す。
【0191】
カートリッジは、任意の好適なタイプの熱式アトマイザーを備えてもよい。
【0192】
熱式アトマイザーは、ヒーターと、液体ニコチン製剤をヒーターに搬送するように構成された液体搬送要素とを備えてもよい。
【0193】
液体搬送要素は毛細管芯を備えてもよい。ヒーターは、ヒーターコイルを備えてもよい。
【0194】
熱式アトマイザーは、電気ヒーターを備えてもよい。例えば、熱式アトマイザーは、抵抗発熱体または誘導発熱体を備える電気ヒーターを備えてもよい。
【0195】
アトマイザーは、非熱式アトマイザーであることが好ましい。
【0196】
本発明に関連して本明細書で使用される「非熱式アトマイザー」という用語は、加熱以外の手段によって液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーを表す。
【0197】
カートリッジは、任意の好適なタイプの非熱式アトマイザーを備えてもよい。
【0198】
例えば、非熱式アトマイザーは、衝突噴流アトマイザー、超音波アトマイザー、または振動メッシュアトマイザーであってもよい。
【0199】
本発明によれば、本発明による液体ニコチン製剤と、液体ニコチン製剤からエアロゾルを発生させるように構成されたアトマイザーとを備える、エアロゾル発生システムがさらに提供されている。
【0200】
アトマイザーは、熱式アトマイザーであってもよい。
【0201】
エアロゾル発生システムは、任意の好適なタイプの熱式アトマイザーを備えてもよい。
【0202】
熱式アトマイザーは、ヒーターと、液体ニコチン製剤をヒーターに搬送するように構成された液体搬送要素とを備えてもよい。
【0203】
液体搬送要素は毛細管芯を備えてもよい。ヒーターは、ヒーターコイルを備えてもよい。
【0204】
熱式アトマイザーは、電気ヒーターを備えてもよい。例えば、熱式アトマイザーは、抵抗発熱体または誘導発熱体を備える電気ヒーターを備えてもよい。
【0205】
アトマイザーは、非熱式アトマイザーであることが好ましい。
【0206】
エアロゾル発生システムは、任意の好適なタイプの非熱式アトマイザーを備えてもよい。
【0207】
例えば、非熱式アトマイザーは、衝突噴流アトマイザー、超音波アトマイザー、または振動メッシュアトマイザーであってもよい。
【0208】
エアロゾル発生システムは、液体ニコチン製剤を収容する本発明によるカートリッジと、カートリッジの少なくとも一部分を受容するように構成された装置くぼみを画定するハウジングを備えるエアロゾル発生装置とを備えてもよい。
【0209】
エアロゾル発生システムは、液体ニコチン製剤を収容する本発明による消耗可能なカートリッジと、カートリッジの少なくとも一部分を受容するように構成された装置くぼみを画定するハウジングを備える再利用可能なエアロゾル発生装置とを備えてもよい。
【0210】
エアロゾル発生装置は、電池および制御電子機器を備えてもよい。
【0211】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生システムは、液体ニコチン製剤およびアトマイザーを収容する本発明によるカートリッジと、カートリッジの少なくとも一部分を受容するように構成された装置くぼみを画定するハウジングを備えるエアロゾル発生装置とを備えてもよい。
【0212】
エアロゾル発生システムは、液体ニコチン製剤を収容する本発明によるカートリッジと、カートリッジおよびアトマイザーの少なくとも一部分を受容するように構成された装置くぼみを画定するハウジングを備えるエアロゾル発生装置とを備えてもよい。
【0213】
疑義を避けるために、本発明の一態様に関する上述の特徴はまた、本発明の他の態様に適用されてもよい。特に、本発明の液体ニコチン製剤に関する上述の特徴は、適切な場合、本発明のカートリッジおよび本発明のエアロゾル発生システムにも関連する場合がある。同様に、本発明によるカートリッジに関する上述の特徴は、適切な場合、本発明によるエアロゾル発生システムに関連する場合もあり、逆もまた同様である。
【0214】
ここで本発明の実施形態を、以下の実施例および添付図面を参照しながら、例証としてのみであるが説明する。
【図面の簡単な説明】
【0215】
【
図1】
図1Aおよび1Bは、非熱式アトマイザーを備える4つのエアロゾル発生システムを使用した、本発明による液体ニコチン組成物から発生したエアロゾルの空気力学的サイズ分布を示す。
【実施例】
【0216】
[実施例]
本発明による4つの液体ニコチン製剤(実施例A、B、C、およびD)を、表2に示す組成物を有するように調製した。
【0217】
【0218】
エアロゾルは、表3に示す非熱式アトマイザーを備える4つのエアロゾル発生システムを使用した実施例Aの本発明による液体ニコチン組成物から発生させた。エアロゾルの空気力学的サイズ分布を、TSI IncorporatedのAerodynamic Particle Sizer(登録商標)(APS(商標))モデル3321分光計を使用して測定した。結果を
図1Aおよび1Bに示す。
【0219】
【0220】
図1Aは、エアロゾルの空気力学的直径(APS直径)に対する質量濃度差(dM)を示し、
図1Bは、エアロゾルの空気力学的直径(APS直径)に対する粒子個数濃度差(dN)を示す。
【0221】
図1Aおよび1Bに示すように、4つのエアロゾル発生システムにおける実施例Aの本発明による液体ニコチン組成物の使用は、有利なことに、小さな液滴サイズを呈するエアロゾルを発生する。