(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】液体除草剤組成物を製造するためのプロセス
(51)【国際特許分類】
A01N 57/20 20060101AFI20241119BHJP
A01N 25/02 20060101ALI20241119BHJP
A01N 25/30 20060101ALI20241119BHJP
A01P 13/00 20060101ALI20241119BHJP
【FI】
A01N57/20 A
A01N25/02
A01N25/30
A01N57/20 F
A01N57/20 L
A01P13/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022033712
(22)【出願日】2022-03-04
【審査請求日】2023-03-22
(31)【優先権主張番号】202121009174
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521257525
【氏名又は名称】ユーピーエル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL LIMITED
【住所又は居所原語表記】UPL Limited, UPL House, 610 B/2, Bandra Village, Off Western Express Highway, Bandra (East), Mumbai, Maharashtra, India
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モンダル アチンティア
(72)【発明者】
【氏名】ボージ サティシュ エカナト
【審査官】岩田 行剛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/086617(WO,A1)
【文献】特表2018-521965(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109380272(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
A01P
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体除草剤組成物を製造するためのプロセスであって、
分散液を提供することと、
水と前記分散液とを混合することとを含み、
前記分散液が、
L-グルホシネート塩と、
グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール200、1-メトキシ-2-プロパノール、2-ブトキシエタノール、又はそれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒、又は
アルコールエトキシレート、アルキルエーテルホスフェート、アルキルアリールエーテルホスフェート、スルホサクシネート及びその誘導体、又はそれらの混合物をから選ばれる液体界面活性剤と、
を
含み、且つ
前記分散液及び前記液体除草剤組成物が、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含まない、プロセス。
【請求項2】
前記分散液が実質的に水を含まない、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記L-グルホシネート塩が、アンモニウム塩、一ナトリウム塩、二ナトリウム塩、一カリウム塩、二カリウム塩、又はカルシウム塩から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記分散液が、L-グルホシネート塩と、グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール200、1-メトキシ-2-プロパノール、2-ブトキシエタノール、又はそれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の有機溶媒とを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記分散液が、L-グルホシネート塩と、アルコールエトキシレート、アルキルエーテルホスフェート、アルキルアリールエーテルホスフェート、スルホサクシネート及びその誘導体、又はそれらの混合物から選ばれる液体界面活性剤とを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記プロセスが、100℃未満の温度で実行される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記液体除草剤組成物を得るために必要な処理時間が、2時間未満である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記液体除草剤組成物が、殺菌剤、殺虫剤、除草剤、植物調節剤、枯葉剤、乾燥剤、バイオスティミュラント、及び窒素安定剤、又はそれらの混合物から選択される1種又は複数種の別の活性成分を更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記別の活性成分が除草剤である、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
請求項1に記載のプロセスによって調製される液体除草剤組成物であって、
a)L-グルホシネート塩と、
b)少なくとも1種の有機溶媒、又は液体界面活性剤と、
c)水と、
を
含み、且つ
ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含まない、液体除草剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グルホシネート異性体又はその塩の液体除草剤組成物を製造するためのプロセスに関する。より具体的には、本発明は、L-グルホシネートの液体除草剤組成物及び/又はその農学的に許容される塩を製造するための改善されたプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
グルホシネートは、世界中で広く使用されている有機リン酸塩の群に属する非選択的な除草剤である。グルホシネートは一般的に、総合的な植物駆除用のアンモニウム塩の形態で、雑草及び草の成長を抑制するために使用される。グルホシネートは、L-及びD-グルホシネートのラセミ混合物として使用される。しかしながら、L-グルホシネート、即ち、(S)-2-アミノ-4-(ヒドロキシ(メチル)ホスホノイル)ブタン酸)は、D-グルホシネートよりもはるかに強力であることが周知されている。
【0003】
従来技術において既知のL-グルホシネート塩の組成物に関する多くの特許及び非特許文献が開示されており、組成物を調製するための一般的なプロセスは、活性成分を、希釈剤、増量剤、担体、界面活性剤、有機溶媒、湿潤剤、又はコンディショニング剤などの1種以上の補助剤と混合して、微粉化粒子状固体、ペレット、溶液、分散液、又はエマルジョンの形態の組成物を提供することを含む。これらの配合物の大部分は水中にある。しかしながら、これらの従来技術は、組成物の製造のために実行される段階的手順、及び組成物の配合中に直面する欠点について言及していない。
【0004】
グルホシネート塩は水に容易に溶解することが周知されているが、本発明者らは、L-グルホシネート塩の液体除草剤組成物を製造しながら、水と接触するL-グルホシネート塩が、低溶解度の岩石様塊を形成することに気づいた。この岩石様塊の形成により、均質な組成物を製造するためのプロセスは困難かつ面倒である。本発明者らは、これらの欠点を詳細に考察しており、L-グルホシネート塩の液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスによってそれらの欠点を巧みに克服した。
【0005】
発明の目的
したがって、本発明の目的は、グルホシネート異性体又はその塩の液体除草剤組成物を製造するための簡単で改善されたプロセスを提供することである。
【0006】
本発明の目的は、L-グルホシネート又はその塩の液体除草剤組成物を製造するための簡単で改善されたプロセスを提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、岩石様塊の形成が回避される、L-グルホシネート塩の液体除草剤組成物を製造するためのプロセスを提供することである。
【0008】
本発明の更に別の目的は、L-グルホシネート塩の液体除草剤組成物を製造するための簡単で費用効果の高い工業的に実行可能なプロセスを提供することである。
【発明の概要】
【0009】
本発明の一態様によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液が、グルホシネート塩の単一異性体と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤とを含む、プロセスが提供される。
【0010】
本発明の別の態様によれば、
水の非存在下で分散液を形成する工程であって、分散液が、L-グルホシネート塩と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤とを含む、工程と、
分散液を水と混合して、岩石様塊を含まない液体除草剤組成物を得る工程と、
を含む、L-グルホシネート塩の液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスが提供される。
【0011】
本発明の別の態様によれば、水と分散液とを混合することを含み、分散液が、単一異性体グルホシネート塩と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤とを含む、岩石様塊の形成を回避することによって、グルホシネート塩の単一異性体の液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスが提供される。
【0012】
一実施形態では、分散液は水を含有しない。
【0013】
本発明の別の態様によれば、水と分散液とを混合することを含み、分散液が、L-グルホシネート塩と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤とを含む、岩石様塊の形成を回避することによって、L-グルホシネート塩の液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスが提供される。
【0014】
一実施形態では、分散液は水を含有しない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】従来のアプローチが液体除草剤組成物を製造するために使用されたときに形成された岩石様塊の図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
当業者は、本明細書に記載される発明が、具体的に説明されるもの以外の変形及び修正を受けることを認識するであろう。本明細書に記載の発明は、そのような全ての変形及び修正を含むことを理解されたい。本発明はまた、本明細書で言及される、又は本明細書に示される全ての工程、特徴、組成物、及び方法、並びに上記の2つ以上の工程又は特徴の任意及び全ての組み合わせを含む。
【0017】
定義:
便宜上、本発明の更なる説明の前に、本明細書及び実施例で使用される特定の用語をここで説明する。これらの定義は、本開示の残りの部分に照らして読まれ、当業者によって理解されるべきである。別途定義のない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書全体を通じて使用される用語は、特定の例で特に限定されない限り、以下のように定義される。
【0018】
本明細書で使用される用語は、以下のように定義される。
【0019】
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、「the」、及び「少なくとも1種」は、文脈が別途明確に示されない限り、数量の制限を示さず、単数形及び複数形の両方を含むことが意図される。例えば、「要素」は、文脈が別途明確に示されない限り、「少なくとも1種の要素」と同じ意味を有する。本明細書で使用される場合、第1、第2などの用語は、任意の特定の順序を示すことを意味するものではなく、単に便宜上、複数の、例えば層を示すことを意味するものではない。本明細書で使用される場合、用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「関与する(involving)」などは、特に断りのない限り、非制限的である、即ち、非限定的に含むことを意味すると理解されるべきである。本明細書で使用される場合、「約」又は「およそ」は、記載された値を含み、当該測定値及び特定量の測定値(即ち、測定システムの制限)に関連する誤差を考慮に入れて、当業者によって決定される特定の値の許容可能な偏差範囲内であることを意味する。例えば、「約」は、1つ以上の標準偏差内、又は記載された値の±10%又は±5%以内を意味することができる。任意の及び全ての実施例、又は例示的な言語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をよりよく説明することを意図するものであり、特に請求されない限り、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書におけるいかなる言葉も、本明細書で使用される本発明の実施に不可欠な任意の請求されていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0020】
以下に記載される任意の態様又は実施形態では、「含む」という語句は、「からなる」又は「から本質的になる」又は「から実質的になる」という語句によって置き換えられ得る。これらの態様又は実施形態では、記載される組成物は、その中に具体的に列挙されていない他の成分又は賦形剤を除外するために、その中に列挙される特定の成分を含む、又はそれらからなる、又はそれらから本質的になる、又はそれらから実質的になる。
【0021】
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、「配合物」という用語と互換的に使用される。
【0022】
特に明記しない限り、「室温」という用語は、本質的に、20~35℃の範囲の温度を意味する。
【0023】
特に明記しない限り、「分散液」という用語は、本質的に、活性成分の分散粒子が別の材料の連続相に分散される系を意味する。「分散液」という用語は、「スラリー」という用語と互換的に使用される。
【0024】
特に明記しない限り、「処理時間」という用語は、本質的に、原料から完成した配合物の調製プロセスを完了するのに必要な時間を意味する。
【0025】
グルホシネートは、2-アミノ-4-[ヒドロキシ(メチル)ホスホリル]ブタン酸の化学名を有する。グルホシネート-Pとして商業的に知られているL-グルホシネートは、グルホシネートの異性体である。
【0026】
本発明者らは、ラセミグルホシネート塩が水に容易に溶解しても、同じことがグルホシネート塩の単一異性体には当てはまらないことを見出した。
【0027】
L-グルホシネート塩の可溶性液体配合物を調製しながら、L-グルホシネート塩を水と接触させると、L-グルホシネートの溶解度が岩石様塊の形成により劇的に低下することが観察された。この溶解度の予測不能な低下及び岩石様塊の形成は、最終製品を得るために必要な処理時間を増加させるだけでなく、当該配合物を調製するために使用される機器を損傷する可能性もある。したがって、大規模生産は、時間がかかり、煩雑で、したがって費用がかかる。
【0028】
更に調査すると、この岩石様塊を使用して調製された配合物は、植物表面上の不均一な分布をもたらし、それによって調製された配合物の生物学的利用能及び効能に悪影響を及ぼし得ることが見出された。したがって、配合物の処理中にL-グルホシネートの溶解度が影響を受けず、可溶性液体組成物がより短い期間で調製されるプロセスを開発することが望ましい。
【0029】
本発明者らは、岩石様塊の形成が大きく回避され、処理が高速であるだけでなく、信頼性が高く安価である、液体除草剤組成物を製造するためのプロセスを巧みに設計した。
【0030】
本発明の一態様によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液が、グルホシネート塩の単一異性体と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、を含む、プロセスが提供される。
【0031】
一実施形態では、分散液は、水を実質的に含有しないか、又は水を含有しない。
【0032】
一実施形態では、液体除草剤組成物を製造するためのプロセスは、水の非存在下で分散液を形成することを含み、分散液は、グルホシネート塩の単一異性体と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、を含む。
【0033】
本発明の一実施形態では、分散液は、グルホシネート塩の単一異性体と、少なくとも1種の有機溶媒と、を含む。
【0034】
本発明の一実施形態では、グルホシネート塩の単一異性体は、L-グルホシネート塩又はD-グルホシネート塩である。
【0035】
一ナトリウム塩、二ナトリウム塩、一カリウム塩、二カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、-NH3(CH3)+塩、-NH2(CH3)2
+塩、-NH(CH3)3
+塩、-NH(CH3)2(C2H4OH)+塩、-NH2(CH3)(C2H4OH)+塩などの塩を使用することができる。
【0036】
本発明の一実施形態では、L-グルホシネート塩のアンモニウム塩が使用される。
【0037】
本発明の一実施形態では、使用される有機溶媒は、水混和性極/非極性又は水不混和性極性/非極性溶媒、例えば、フタル酸及びトリメリット酸のアルキルエステル;キシレン、ソルベッソ-100、ソルベッソ-150、ソルベッソ-200、アルキルベンゼンなどの芳香族炭化水素;メチルナフタレン;芳香族脂肪族又はヘキサン及びヘプタンなどの脂環式炭化水素の混合物;フタル酸塩;シクロヘキサノン、2-オクタノン又はアセトフェノン、メチルイソブチルケトン、イソホロンなどの飽和又は不飽和環状ケトンなどのケトン;塩素化炭化水素;植物油及び修飾植物油;グリコール及びそれらの誘導体;脂肪族アルコール;アルコキシ脂肪族アルコール、又はそのような2つ以上の溶媒の混合物から選択され得るが、これらに限定されない。
【0038】
他の溶媒は、アルキレンカーボネート(プロピレンカーボネートなど)、アルキルアミド、及びモノカルボン酸及びジカルボン酸のアルキルエステル、エステルアミド、フランなどの環式エステル、及びその誘導体又はそれらの混合物などのエステルであり得る。
【0039】
好ましくは、ヒマシ油及び変性植物油などの植物油、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール200などのグリコール及びそれらの誘導体、1-メトキシ-2-プロパノール、2-ブトキシエタノールなどのアルコキシ脂肪族アルコール、C8-C20脂肪酸又はそれらの混合物のメチルエステルなどのエステルである。
【0040】
より好ましくは、使用される有機溶媒は、グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール200、1-メトキシ-2-プロパノール、2-ブトキシエタノール、又はそれらの混合物を含む群から選択される。
【0041】
本発明の一実施形態では、使用される有機溶媒は、プロピレングリコールである。
【0042】
本発明の別の実施形態では、使用される有機溶媒は、ポリエチレングリコール300である。
【0043】
本発明の更に別の実施形態では、使用される有機溶媒は、2-ブトキシエタノールである。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液がL-グルホシネートアンモニウム塩及びプロピレングリコールを含む、プロセスが提供される。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善プロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液がL-グルホシネートアンモニウム塩及び2-ブトキシエタノールを含む、プロセスが提供される。
【0046】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液がL-グルホシネートアンモニウム塩及びPEG 300を含む、プロセスが提供される。
【0047】
本発明の別の実施形態では、2つ以上の有機溶媒が使用される。
【0048】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液がL-グルホシネートアンモニウム塩、プロピレングリコール、及び2-ブトキシエタノールを含む、プロセスが提供される。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液がL-グルホシネートアンモニウム塩、プロピレングリコール、2-ブトキシエタノール、及びPEG 300を含む、プロセスが提供される。
【0050】
本発明の別の実施形態では、分散液は、グルホシネート塩の単一異性体及び液体界面活性剤を含む。
【0051】
本発明の別の実施形態では、液体界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、又は双性イオン性、及び/又は非イオン性界面活性剤から選択される。
【0052】
液体界面活性剤は、アルコールエトキシレート、アルキルエーテルホスフェート、アルキルアリールエーテルホスフェート、スルホサクシネート及びその誘導体、又はそれらの混合物を含む群から選択される。
【0053】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液がL-グルホシネートアンモニウム塩及びアルキルエーテルホスフェートを含む、プロセスが提供される。
【0054】
本発明の更に別の実施形態によれば、プロセスは、100℃未満、好ましくは約10℃~50℃の温度で実施される。
【0055】
本発明の更に別の実施形態によれば、液体除草剤組成物を得るために必要な処理時間は、2時間未満、好ましくは1.5時間未満である。
【0056】
本発明の別の実施形態によれば、液体除草剤組成物であって、
a)グルホシネート塩の単一異性体と、
b)少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、
c)水と、
を含み、
液体除草剤組成物が、水と分散液とを混合することを含む改善されたプロセスによって調製され、分散液が、単一異性体グルホシネート塩と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、を含む、液体除草剤組成物が提供される。
【0057】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物は、約1重量%~約95重量%のグルホシネート塩の単一異性体を含み、好ましくは、液体除草剤組成物の総重量の約5重量%~約50重量%である。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物は、約1重量%~約40重量%の有機溶媒を含み、好ましくは、液体除草剤組成物の総重量の約1重量%~30重量%である。
【0059】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物は、約1重量%~約60重量%の界面活性剤を含み、好ましくは、液体除草剤組成物の総重量の約10重量%~50重量%である。
【0060】
本発明の更に別の実施形態によれば、液体除草剤組成物であって、
a)L-グルホシネートアンモニウム塩と、
b)少なくとも1種の有機溶媒と、
c)水と、
を含み、
液体除草剤組成物が、水と分散液とを混合することを含む改善されたプロセスによって調製され、分散液が、単一異性体グルホシネート塩及び少なくとも1種の有機溶媒を含む、液体除草剤組成物が提供される。
【0061】
本発明の更に別の実施形態によれば、液体除草剤組成物であって、
a)L-グルホシネートアンモニウム塩と、
b)少なくとも1種の有機溶媒と、
c)水と、
を含み、
液体除草剤組成物が、水と分散液とを混合することを含む改善されたプロセスによって調製され、分散液が、単一異性体グルホシネート塩と、グリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール200、1-メトキシ-2-プロパノール、2-ブトキシエタノールを含む群から選択される少なくとも1種の有機溶媒と、を含む、液体除草剤組成物が提供される。
【0062】
本発明の別の実施形態によれば、液体除草剤組成物であって、
a)L-グルホシネートアンモニウム塩と、
b)液体界面活性剤と、
c)水と、
を含み、
液体除草剤組成物が、水と分散液とを混合することを含む改善されたプロセスによって調製され、分散液が、単一異性体グルホシネート塩及び液体界面活性剤を含む、液体除草剤組成物が提供される。
【0063】
本発明の別の実施形態によれば、液体除草剤組成物であって、
a)L-グルホシネートアンモニウム塩と、
b)液体界面活性剤と、
c)水と、
を含み、
液体除草剤組成物が、水と分散液とを混合することを含む改善されたプロセスによって調製され、分散液が、単一異性体グルホシネート塩と、アルコールエトキシレート、アルキルエーテルホスフェート、アルキルアリールエーテルホスフェート、スルホサクシネート及びその誘導体、又はそれらの混合物を含む群から選択される液体界面活性剤と、を含む、液体除草剤組成物が提供される。
【0064】
本発明の別の態様によれば、岩石様塊の形成を回避することによって、グルホシネート塩の単一異性体を含む液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液が、単一異性体グルホシネート塩と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、を含む、プロセスが提供される。
【0065】
一実施形態では、分散液は、水を実質的に含有しないか、又は水を含有しない。
【0066】
本発明の一実施形態では、グルホシネート塩の単一異性体は、L-グルホシネート塩又はD-グルホシネート塩である。
【0067】
本発明の別の態様によれば、岩石様塊の形成を回避することによって、L-グルホシネート塩の液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液が、L-グルホシネート塩と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、を含む、プロセスが提供される。
【0068】
一実施形態では、分散液は、水を実質的に含有しないか、又は水を含有しない。
【0069】
本発明の一実施形態によれば、アンモニウム塩、一ナトリウム塩、二ナトリウム塩、一カリウム塩、二カリウム塩、カルシウム塩などのL-グルホシネート塩が使用される。
【0070】
本発明の更に別の実施形態では、使用されるL-グルホシネート塩は、L-グルホシネートアンモニウム塩である。
【0071】
本発明の一実施形態によれば、L-グルホシネート塩は少なくとも1種の有機溶媒と混合されて分散液を得て、分散液が水に添加されて、又は水が分散液に添加されて、所望の液体除草剤組成物を得る。
【0072】
本発明の一実施形態によれば、L-グルホシネート塩を水の非存在下で少なくとも1種の液体界面活性剤と混合して分散液を得て、分散液が水に添加されて、又は水が分散液に添加されて、所望の液体除草剤組成物を得る。
【0073】
一実施形態では、分散液は、水を実質的に含有しないか、又は水を含有しない。
【0074】
本発明のプロセスは、L-グルホシネート塩と水との直接接触を伴わないため、岩石様塊の形成が回避される。これは、最初に水の非存在下で、L-グルホシネート塩と有機溶媒又は液体界面活性剤との分散液を調製し、初期段階でL-グルホシネート塩を水と接触させないことによって行われる。
【0075】
更に、当該分散液が水に添加されて、又は水が分散液に添加されて、所望の液体除草剤組成物を得る。
【0076】
この添加の順序の変化は、時間及び機器への投入を低減させるため、大規模生産コストも低減される。
【0077】
本発明の別の態様によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水と分散液とを混合することを含み、分散液が、D-グルホシネート塩と、少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、を含む、プロセスが提供される。
【0078】
一実施形態では、分散液は、水を実質的に含有しないか、又は水を含有しない。
【0079】
本発明の一実施形態によれば、使用されるD-グルホシネート塩は、アンモニウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、又はナトリウム塩である。
【0080】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物は、殺菌剤、殺虫剤、除草剤、植物調節剤、枯葉剤、乾燥剤、バイオスティミュラント及び窒素安定剤、を含む様々な種類の農薬から選択される他の活性成分を、好ましくは除草剤又はそれらの混合物と共に、更に含む。
【0081】
本発明の一実施形態によれば、他の活性成分は除草剤である。
【0082】
使用される除草剤は、オキシフルオレン、アシルフルフェン、及びその塩、ラクトフェン及びその塩、ホメサフェン及びその塩などのジフェニルエーテル除草剤;ピリチオバックナトリウム、ビスピリバックナトリウムなどのピリチミジルオキシ安息香酸除草剤;グリホサート及びその塩、ビラナホス及びその塩、ビアラホス及びその塩などの有機リン系除草剤;パラコート、ジクワット及びその塩などのビピリジニウム除草剤;2,4-D、及びその塩及びエステル、MCPA、MCPB、及びそれらの塩などのアリールオキシアルカン酸除草剤;ハロキシホップ、異性体、及びエステル、クロジナホップ及びそのエステルなどのアリールオキシフェノキシプロピオン酸除草剤;トリクロピル、ピクロラム、アミノピラリド、及びそれらの塩などのピリジン除草剤;ジカンバ、2,3,6-TBA、トリカンバ及びそれらの塩などの芳香族除草剤;クロピラリドなどのピリジンカルボン酸除草剤;イマザメス、イマザベタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピルから選択されるイミダゾリノン;フラザスルフロン、リムスルフロン、ベンスルフロン、エトキシスルフロン、メソスルフロン、オキサスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、及びそれらの塩などのスルホニルウレア系除草剤;クレトジム及びその塩などのシクロヘキサンジオンオキシム除草剤;メトラクロール及びその塩及び異性体などのクロロアセトアミド除草剤;フルミオキサジン及びその塩、メソトリオンなどのフェニルフタルイミド除草剤;オリザリン、ペンジメタリン、プロフルラリン、トリフルラリン及びその塩などのジニトロアリン除草剤;エンドタル及びその塩などの二環式ジカルボン酸除草剤、又はそのような除草剤の混合物から選択されるが、これらに限定されない。
【0083】
本発明の別の実施形態によれば、液体除草剤組成物は、液体除草剤組成物の総重量の約1重量%~約60重量%の他の活性成分を含む。
【0084】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水を分散液と混合することを含み、分散液が、
グルホシネート塩の単一異性体と、
少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、
殺菌剤、殺虫剤、除草剤、植物調節剤、枯葉剤、乾燥剤、バイオスティミュラント、及び窒素安定剤、又はそれらの混合物から選択される別の活性成分と、
を更に含む、プロセスが提供される。
【0085】
本発明の一実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水を分散液と混合することを含み、分散液が、
グルホシネート塩の単一異性体と、
少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、
別の除草剤と、
を含む、プロセスが提供される。
【0086】
本発明の別の実施形態によれば、液体除草剤組成物を製造するための改善されたプロセスであって、
水を分散液と混合することを含み、分散液が、
グルホシネート塩の単一異性体と、
少なくとも1種の有機溶媒又は液体界面活性剤と、
2,4-D、及びその塩及びエステル、MCPA、MCPB、及びそれらの塩などのアリールオキシアルカン酸除草剤;又はグリホサート及びその塩、ビアラホス及びその塩などの有機ホスファイト系除草剤を含む群から選択されるがこれらに限定されない、別の除草剤と、
を含む、プロセスが提供される。
【0087】
本発明の一実施形態によれば、本プロセスによって調製される組成物は、界面活性剤、溶媒、肥料、pH調整剤、結晶化抑制剤、粘度調整剤、懸濁剤、噴霧液滴調整剤、顔料、酸化防止剤、発泡剤、遮光剤、相溶化剤、消泡剤、金属イオン封鎖剤、中和剤、腐食防止剤、染料、香料、拡散剤、浸透助剤、微量栄養素、皮膚軟化剤、潤滑剤、粘着剤、分散剤、増粘剤、凝固点降下剤、抗菌剤などの他の農業的に適切な賦形剤を更に含み得る。
【0088】
本発明の一実施形態によれば、グルホシネート塩の単一異性体と少なくとも1種の有機溶媒とを含む分散液は、界面活性剤を更に含み得る。
【0089】
プロセスで使用される界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、又は双性イオン性、及び/又は非イオン性表面活性化合物(界面活性剤)又はそれらの組み合わせから選択され得る。
【0090】
アニオン性界面活性剤の例としては、エーテルカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩、並びにそれらの無機塩(例えば、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩)及び有機塩(例えば、アミン又はアルカノールアミンベースの塩)の形態の10~24個の炭素原子を有する脂肪アルコールのアニオン性誘導体;エーテルカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩、並びにそれらの無機塩(例えば、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩)及び有機塩(例えば、アミン又はアルカノールアミンベースの塩)の形態のEO(エチレンオキシド)、PO(プロピレンオキシド)及び/又はBO(ブチレンオキシド)単位からなるコポリマーのアニオン性誘導体;エーテルカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩、並びにそれらの無機塩(例えば、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩)及び有機塩(例えば、アミン又はアルカノールアミンベースの塩)の形態のアルコールのアルキレンオキシド付加物の誘導体;エーテルカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、及びリン酸塩、並びにそれらの無機塩(例えば、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩)及び有機塩(例えば、アミン又はアルカノールアミンベースの塩)の形態の脂肪酸アルコキシレートの誘導体;アルキルエーテルホスフェート、スルホサクシネート及びその誘導体、スルホサクシネートハーフエステル、アルキルスルホサクシネートモノエステル及びジエステル塩が挙げられる。
【0091】
カチオン性又は双性イオン性界面活性剤の例は、脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物、8~22個の炭素原子(C8-C22)を有する第4級アンモニウム化合物、タウライド、ベタイン、及びスルホベタインなどの表面活性双性イオン化合物から選択され得る。
【0092】
非イオン性界面活性剤の例としては、アルキルポリグリコシド、アルキルグルカミド、C8~C20炭素原子を有するアルキルアミンオキシド、アルコールエトキシレート、脂肪酸メチルエステル、ソルビタンエステル及びエトキシ化ソルビタンエステル、エトキシ化アルキルフェノール、エトキシ化トリスチリルフェノール及びアルキルアミド、任意の順序で0~60EO及び/又は0~20PO及び/又は0~15BOを有する10~24個の炭素原子を有する脂肪アルコール;脂肪酸アルコキシレート及びトリグリセリドアルコキシレート;脂肪酸アミドアルコキシレート;アルキンジオールのアルキレンオキシド付加物;アミノ糖、アミド糖などの糖誘導体;ポリアクリル及びポリメタクリル誘導体;変性ゼラチン又は誘導体化ポリアスパラギン酸などのポリアミド;変性PVPなどの界面活性剤ポリビニル化合物;ポリオール系アルキレンオキシド付加物;ポリグリセリド及びその誘導体が挙げられる。
【0093】
一態様では、本発明は、有害な/望ましくない植物を駆除するための除草剤として、本発明によって調製された本組成物の使用を提供する。
【0094】
一実施形態では、本発明は、L-グルホシネート又はその塩及び/又は他の除草剤を含む液体組成物を、任意選択的に、有害/望ましくない植物を駆除する他の補助成分と共に使用することを提供する。
【0095】
上記の組成物は、農作物を望ましくない競合する植物から避け、それにより、定性的及び定量的視点から収率を保証及び/又は増加させるための有効な雑草駆除を提供する。
【0096】
本発明の組成物は、トウモロコシ、コメ、コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、ソルガム、綿、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、ビート、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコなど;野菜:ナス、トマト、ピメト、コショウ、ジャガイモなどのナス科の野菜、キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン、トウナスなどのウリ科の野菜、ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワーなどのアブラナ科の野菜、ゴボウ、シュンギク、チョウセンアザミ、レタスなどのキク科の野菜、ネギ、タマネギ、ニンニク、及びアスパラガスなどのユリ科植物、ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウなどのセリ科の野菜、ホウレンソウ、スフダンソウなどのアカザ科の野菜、エゴマ、ミント、バジルなどのシソ科の野菜、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモなど、花、観葉植物、芝草、果実:リンゴ、ナシ、カリンなどの仁果類、モモ、プラム、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アプリコット、プルーンなどの核果類、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどの柑橘果実、クリ、クルミ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミナッツなどのナッツ類、ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリーなどのベリー類、つる植物、カキ果物、オリーブ、プラム、バナナ、アブラヤシ、コーヒー、ナツメヤシ、ココナッツなど、果実の木以外の樹木;茶、クワ、顕花植物、セイヨウトネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ユダの木、フウ、プラタナス、ケヤキ、ネズコ、モミ、ドクニンジン、ビャクシン、マツ、トウヒ、及びキャラボクなどの作物における雑草を標的とするのに使用され得る。
【0097】
標的雑草は、Alopecurus myosuroides Huds(ブラックグラス、ALOMY)、Amaranthus palmeri(オオホナガアオゲイトウ、AMAPA)、Amaranthus viridis(ホナガイヌビユ、AMAVI)、Avena fatua(カラスムギ、AVEFA)、Brachiaria decumbens Stapf又はUrochloa decumbens(Stapf)、Brachiaria brizantha又はUrochloa brizantha、Brachiaria platyphylla(Groseb)、Nash又はUrochloa platyphylla(広葉シグナルグラス、BRAPP)、Brachiaria plantaginea、又はUrochloa plantaginea(アレキサンダーグラス、BRAPL)、Cenchrus echinatus(シンクリノイガ、CENEC)、Digitaria horizontalis Willd(ムレメヒシバ、DIGHO)、Digitaria insularis(サワーグラス、TRCIN)、Digitaria sanguinalis(大型メヒシバ、DIGSA)、Echinochloa crus-galli(イヌビエ、ECHCG)、Echinochloa colonum(コヒメビエ、ECHCO)、Eleusine indica Gaertn(オヒシバ、ELEIN)、Lolium multiflorum Lam(ネズミムギ、LOLMU)、Panicum dichotomiflorum Michx(オオクサキビ、PANDI)、Panicum miliaceum L.(キビ、PANMI)、Sesbania exaltata(アメリカツノクサネム、SEBEX)、Setaria faberi Herrm(アキノエノコログサ、SETFA)、Setaria viridis(エノコログサ、SETVI)、Sorghum halepense(セイバンモロコシ、SORHA)、Sorghum bicolor、Moench ssp.、Arundinaceum(ススキ、SORVU)、Cyperus esculentus(ショクヨウガヤツリ、CYPES)、Cyperus rotundus(ハマスゲ、CYPRO)、Abutilon theophrasti(イチビ、ABUTH)、Amaranthus species(アマランサス子実、AMASS)、Ambrosia artemisiifolia L.(ブタクサ、AMBEL)、Ambrosia psilostachya DC(ブタクサ、AMBPS)、Ambrosia trifida(オオブタクサ、AMBTR)、Anoda cristata(アノダクリスタタ、ANVCR)、Asclepias syriaca(オオトウワタ、ASCSY)、Bidens pilosa(コセンダングサ、BIDPI)、Borreria species(BOISS)、Borreria alata又はSpermacoce alata Aubl又はSpermacoce latifolia(広葉オオフタバムグラ、BOILF)、Chenopodium album L(シロザ、CHEAL)、Cirsium arvense(セイヨウトゲアザミ、CIRAR)、Commelina benghalensis(マルバツユクサ、COMBE)、Datura stramonium(シロバナチョウセンアサガオ、DATST)、Daucus carota(ノラニンジン、DAUCA)、Euphorbia heterophylla(ショウジョウソウモドキ、EPHHL)、Euphorbia hirta又はChamaesyce hirta(シマニシキソウ、EPHHI)、Euphorbia dentata Michx(トウダイグサ、EPHDE)、Erigeron bonariensis又はConyza bonariensis(アレチノギク、ERIBO)、Erigeron canadensis又はConyza canadensis(ヒメムカシヨモギ、ERICA)、Conyza sumatrensis(オオアレチノギク、ERIFL)、Helianthus annuus(ヒマワリ、HELAN)、Jacquemontia tamnifolia(smallflower morningglory、IAQTA)、Ipomoea hederacea(アメリカアサガオ、IPOHE)、Ipomoea lacunosa(シロアサガオ、IPOLA)、Lactuca serriola(トゲチシャ、LACSE)、Portulaca oleracea(スベリヒユ、POROL)、Richardia species(pusley、RCHSS)、Salsola tragus(ロシアアザミ、SASKR)、Sida species(サイダ、SIDSS)、Sida spinosa(プリクリシダ、SIDSP)、Sinapis arvensis(ノハラガラシ、SINAR)、Solanum ptychanthum(アメリカイヌホオズキ、SOLPT)、Tridax procumbens(コトブキギク、TRQPR)、Rumex dentatus(RUMDE)又はXanthium strumarium(オナモミ、XANST)から選択され得る。
【0098】
別の実施形態では、本発明は、本発明により調製されたL-グルホシネートを含む本組成物を施用することによって、望ましくない植物を駆除する方法を提供する。
【0099】
一実施形態では、除草剤が、タンク混合物中に又は予混合組成物として施用され得るように、本発明の組成物は、その位置に同時又は連続的のいずれかで施用され得る。
【0100】
一実施形態では、本発明は、出芽前又は後出芽のいずれかに施用され得る。
【0101】
本発明の防除方法は、提案されたタンク混合物を噴霧することによって実施され得るか、又は個々の除草剤は、噴霧前に指示どおりに混合され得る様々な構成成分を含有する部品キットとして配合され得る。
【0102】
本発明の一実施形態によれば、有害植物を駆除するための除草剤として本液体組成物を含むキットが提供される。
【0103】
本発明による液体除草剤組成物を製造するためのプロセスは、以下に例示される実験によって確認される。これらの実施例は例示的なものにすぎず、いかようにも本発明の範囲及び元となる原理を限定するものとして理解されるべきではない。実際に、本明細書に示され説明されるものに加えて、本発明の様々な改変は、以下の実施例及び前述の説明から、当業者には明らかとなるであろう。
【実施例】
【0104】
実施例1:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0105】
【0106】
L-グルホシネートアンモニウム、プロピレングリコール、及び2-ブトキシエタノールを、配合容器内でゆっくりと撹拌しながら混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、アルキルポリグルコシド、アルキルエーテルホスフェート、アルキルアミンオキシド、及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を20~35℃で90分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0107】
実施例2:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0108】
【0109】
L-グルホシネートアンモニウム、プロピレングリコール、及び2-ブトキシエタノールを、配合容器内で20~35℃でゆっくりと撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、アルキルポリグルコシド及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を20~35℃で90分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0110】
実施例3:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0111】
【0112】
組成物は、実施例1又は2に提供されるプロセスに従って調製した。
【0113】
実施例4:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0114】
【0115】
L-グルホシネートアンモニウム及びプロピレングリコールを、20~35℃でゆっくりと撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、PEG 300、2-ブトキシエタノール、アルキルポリグルコシド、及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を20~35℃で90分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0116】
実施例5:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0117】
【0118】
L-グルホシネートアンモニウム及びアルキルエーテルホスフェートを、配合容器内で20~35℃でゆっくりと撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、プロピレングリコール、2-ブトキシエタノール、及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を20~35℃で90分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0119】
実施例6:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0120】
【0121】
L-グルホシネートアンモニウム、プロピレングリコール、及び2-ブトキシエタノールを、配合容器内で20℃でゆっくりと撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、アルキルポリグルコシド及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を20℃で120分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0122】
実施例7:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0123】
【0124】
方法A:
L-グルホシネートアンモニウム及びプロピレングリコールを、35℃でゆっくり撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、アルキルエーテルホスフェート及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を35℃で120分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0125】
方法B:
L-グルホシネートアンモニウム及びアルキルエーテルホスフェートを、配合容器内で35℃でゆっくりと撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、プロピレングリコール及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を35℃で120分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0126】
実施例8:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0127】
【0128】
L-グルホシネートアンモニウム、ポリエチレングリコール300、プロピレングリコール、及び2-ブトキシエタノールを、35℃でゆっくり撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、アルキルグルカミド及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を35℃で120分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0129】
実施例9:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0130】
【0131】
L-グルホシネートアンモニウム、プロピレングリコール、及び2-ブトキシエタノールを、配合容器内で40℃でゆっくりと撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、アルキルポリグルコシド及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を40℃で60分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0132】
実施例10:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0133】
【0134】
L-グルホシネートアンモニウム、プロピレングリコール、及び2-ブトキシエタノールを、35℃でゆっくりと撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に、撹拌しながらアルキルアミンオキシド及び塩化カリウムを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を35℃で120分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0135】
実施例11:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0136】
【0137】
L-グルホシネートアンモニウム及びプロピレングリコールを、35℃でゆっくり撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に水を添加し、混合物を35℃で120分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0138】
実施例12:
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0139】
【0140】
L-グルホシネートアンモニウム及びアルキルエーテルホスフェートを、配合容器内で20~35℃でゆっくりと撹拌しながら10~30分間混合して、分散液を得た。次いで、分散液に水を添加し、混合物を35℃で120分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0141】
実施例13~14
本発明による液体除草剤組成物を調製した。
【0142】
【0143】
L-グルホシネートアンモニウム及びアルキルエーテルホスフェートを、配合容器内でゆっくりと撹拌しながら混合して、分散液を得た。分散液に、アルキルポリグルコシド、アルキルアミンオキシド、プロピレングリコール、2-ブトキシエタノール、及び塩化カリウムを添加し、続いて、2,4-Dアミン又はグリホサートIPAを添加した。得られた混合物に水を添加し、混合物を20~35℃で100分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0144】
比較例1:
本発明のプロセスの利点を実証するために、従来のプロセス(米国特許第5491125号)を使用して、実施例1で提供される配合物を調製した。
【0145】
配合容器内で撹拌しながら、L-グルホシネートアンモニウムに水を添加した。この段階で、岩石様塊が形成され、L-グルホシネートアンモニウム塩の溶解度が劇的に減少したことが観察された。次いで、この混合物に、撹拌しながらプロピレングリコール、2-ブトキシエタノール、アルキルポリグルコシド、アルキルエーテルホスフェート、アルキルアミンオキシド、及び塩化カリウムを添加した。混合物を20~35℃で200分間撹拌して、透明で均質な液体除草剤組成物を得た。
【0146】
図1は、プロセス中に得られた岩石様塊の写真を示す。
【0147】
組成物の製造のための処理時間は、L-グルホシネート塩の溶解度に依存することが観察された。通常、従来のプロセスに従うと、L-グルホシネート塩が最初に水と接触し、配合物の製造のための処理時間が90分から200分に延びる。本発明は主に、以下の3つの問題に対する解決策を提供する。
1.完成品の配合中、岩石様塊が形成されること
2.形成される岩石様塊の溶解度の低下のため、長い処理時間が必要であること
3.配合物の生物学的利用能及び効能が不十分であること。