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特許7590396情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0235 20230101AFI20241119BHJP
【FI】
G06Q30/0235
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022187480
(22)【出願日】2022-11-24
(65)【公開番号】P2024076093
(43)【公開日】2024-06-05
【審査請求日】2022-12-19
【審判番号】
【審判請求日】2024-03-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高杉 祐介
【合議体】
【審判長】松田 直也
【審判官】佐藤 智康
【審判官】下林 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-006543(JP,A)
【文献】特開2003-263582(JP,A)
【文献】特開2016-126654(JP,A)
【文献】特開2020-077321(JP,A)
【文献】国際公開第2015/033575(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2005-0101116(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時間経過に合わせて自動的に割引率が減少するクーポンであって、時間と割引率との対応関係が事前に全て利用者に提示されているクーポンの有効期限内に経過時間又は残り時間に関する時間を計測する計時部と、
計測された時間に応じて前記クーポンの割引率を段階的に複数回減少させる変更部と、
前記クーポンを獲得して保有している利用者の決済時に、自動的に前記クーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、決済時点での計測時間に合わせた前記クーポンの割引率を適用して決済処理を行う決済処理部と
を備え
前記変更部は、前記クーポンの割引率を減少させた後に、前記利用者の位置履歴、検索履歴又は閲覧履歴といった前記利用者の行動を示す履歴情報から、前記利用者が前記クーポンの対象商品の購入を逡巡していると推定された場合、期間限定で一時的に前記クーポンの割引率を元に戻す
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
時間経過とともに割引率が減少するクーポンを配信する配信部と、
前記クーポンを獲得して保有している利用者の端末装置に前記クーポンの割引率を提示する提示部と、
をさらに備え、
前記計時部は、配信済みの前記クーポンの有効期限内に経過時間又は残り時間に関する時間を計測し、
前記提示部は、配信済みの前記クーポンの割引率が減少する前に、前記クーポンを獲得して保有している利用者の端末装置に、前記クーポンの割引率の減少を予告することで、前記クーポンの割引率が減少する前の利用を促す
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記変更部は、前記クーポンの割引率が減少する前に利用されることなく、計測された時間が配信済みの前記クーポンの割引率を減少させるタイミングに達した際に、配信済みの前記クーポンの割引率を、計測された時間に応じた割引率に変更し、
前記決済処理部は、前記利用者の決済時に、配信済みの前記クーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、変更された前記クーポンの割引率に応じた決済処理を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記変更部は、時間経過に合わせて前記クーポンの割引率を漸減させる
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記変更部は、前記クーポンの有効期限内に、前記クーポンの割引率の初期値を起点として、所定時間が経過するごとに前記クーポンの割引率を所定の割合ずつ減少させ、事前に設定された割引率の下限値に達した段階で減少を停止する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記変更部は、前記クーポンを獲得して保有している利用者の属性情報又は履歴情報に応じて、利用者ごとに前記クーポンの割引率を減少させる間隔又は割引率の減少幅を変更し、利用者ごとに割引率を減少させる間隔又は割引率の減少幅が異なるようにする
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記変更部は、前記クーポンの対象となる店舗、商品又はサービスの種別又は内容に応じて、前記クーポンの割引率を減少させる間隔又は割引率の減少幅を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記配信部は、時間経過とともに割引率が増加する他のクーポンを配信し、
前記計時部は、配信済みの前記他のクーポンの有効期限内に経過時間又は残り時間に関する時間を計測し、
前記変更部は、計測された時間に応じて前記他のクーポンの割引率を段階的に増加させ、
前記提示部は、配信済みの前記他のクーポンの割引率が増加する前に、前記他のクーポンを獲得して保有している利用者の端末装置に、前記他のクーポンの割引率の増加を予告することで、前記他のクーポンを使用して対象商品を購入する動機づけを与え、前記他のクーポンの利用を促進し、
前記決済処理部は、前記他のクーポンを獲得して保有している利用者の決済時に、前記他のクーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、決済時点での前記他のクーポンの割引率に応じた決済処理を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
時間経過に合わせて自動的に割引率が減少するクーポンであって、時間と割引率との対応関係が事前に全て利用者に提示されているクーポンの有効期限内に経過時間又は残り時間に関する時間を計測する計時工程と、
計測された時間に応じて前記クーポンの割引率を段階的に複数回減少させる変更工程と、
前記クーポンを獲得して保有している利用者の決済時に、自動的に前記クーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、決済時点での計測時間に合わせた前記クーポンの割引率を適用して決済処理を行う決済処理工程と
を含み、
前記変更工程では、前記クーポンの割引率を減少させた後に、前記利用者の位置履歴、検索履歴又は閲覧履歴といった前記利用者の行動を示す履歴情報から、前記利用者が前記クーポンの対象商品の購入を逡巡していると推定された場合、期間限定で一時的に前記クーポンの割引率を元に戻す
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
時間経過に合わせて自動的に割引率が減少するクーポンであって、時間と割引率との対応関係が事前に全て利用者に提示されているクーポンの有効期限内に経過時間又は残り時間に関する時間を計測する計時手順と、
計測された時間に応じて前記クーポンの割引率を段階的に複数回減少させる変更手順と、
前記クーポンを獲得して保有している利用者の決済時に、自動的に前記クーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、決済時点での計測時間に合わせた前記クーポンの割引率を適用して決済処理を行う決済処理手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラムであって、
前記変更手順は、前記クーポンの割引率を減少させた後に、前記利用者の位置履歴、検索履歴又は閲覧履歴といった前記利用者の行動を示す履歴情報から、前記利用者が前記クーポンの対象商品の購入を逡巡していると推定された場合、期間限定で一時的に前記クーポンの割引率を元に戻す
ことを特徴とする情報処理プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末装置から、1つ以上の時間帯の中から時間帯の指定を受け付けると、来店日の指定された時間帯に利用可能な、指定された時間帯に応じた割引を行うクーポン情報を端末装置に配信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6432391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、ユーザからの時間帯の指定を受け付け、指定された時間帯に応じた割引を行うクーポン情報を端末装置に配信しているに過ぎない。例えば、ユーザからの指定に関係なく、クーポンの配信後に、時間経過に合わせて自動的にクーポンの割引率を変動させることができれば、クーポンの利用促進の一助となると考えられる。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、時間経過に合わせて自動的に内容が変化するクーポンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、時間経過に合わせて自動的に割引率が減少するクーポンであって、時間と割引率との対応関係が事前に全て利用者に提示されているクーポンの有効期限内に経過時間又は残り時間に関する時間を計測する計時部と、計測された時間に応じて前記クーポンの割引率を段階的に複数回減少させる変更部と、前記クーポンを獲得して保有している利用者の決済時に、自動的に前記クーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、決済時点での計測時間に合わせた前記クーポンの割引率を適用して決済処理を行う決済処理部とを備え、前記変更部は、前記クーポンの割引率を減少させた後に、前記利用者の位置履歴、検索履歴又は閲覧履歴といった前記利用者の行動を示す履歴情報から、前記利用者が前記クーポンの対象商品の購入を逡巡していると推定された場合、期間限定で一時的に前記クーポンの割引率を元に戻すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、時間経過に合わせて自動的に内容が変化するクーポンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
図5図5は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
図6図6は、履歴情報データベースの一例を示す図である。
図7図7は、クーポン情報データベースの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
図9図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、図1では、時間経過に合わせて自動的に内容が変化するクーポンを提供する場合を例に挙げて説明する。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10とサーバ装置100とを含む。端末装置10とサーバ装置100とは、ネットワークN(図2参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。本実施形態では、端末装置10は、サーバ装置100と連携する。
【0012】
端末装置10は、利用者U(ユーザ)により使用されるスマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者Uから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、端末装置10は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
【0013】
サーバ装置100は、各利用者Uの端末装置10と連携し、各利用者Uの端末装置10に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、コンピュータやクラウドシステム等により実現される。
【0014】
また、サーバ装置100は、各利用者Uの端末装置10に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、サーバ装置100は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、サーバ装置100は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0015】
なお、サーバ装置100は、利用者Uに関する利用者情報を取得可能である。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの性別、年代、居住地域といった利用者Uの属性に関する情報を取得する。そして、サーバ装置100は、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)とともに利用者Uの属性に関する情報を記憶して管理する。
【0016】
また、サーバ装置100は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの位置や日時の履歴である位置履歴を端末装置10から取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を検索サーバ(検索エンジン)から取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴をコンテンツサーバから取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uの商品購入や決済処理の履歴である購入履歴(決済履歴)を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uのマーケットプレイスへの出品の履歴である出品履歴や販売履歴を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得してもよい。また、サーバ装置100は、利用者Uの投稿の履歴である投稿履歴を口コミの投稿サービスを提供する投稿サーバやSNSサーバから取得する。なお、上記の各種サーバ等は、サーバ装置100自体であってもよい。すなわち、サーバ装置100が上記の各種サーバ等として機能してもよい。
【0017】
〔1-1.時間経過とともに内容が変化するクーポン〕
本実施形態では、サーバ装置100は、利用者Uの端末装置10に対して、時間経過に合わせて段階的に内容が変化するクーポンを提供する。そして、サーバ装置100は、利用者Uの決済時に、利用者Uが獲得して保有するクーポンであって、時間経過に合わせて段階的に内容が変化するクーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合は、その時間に合わせて適用される内容で決済を実行する。
【0018】
例えば、図1に示すように、サーバ装置100は、ネットワークN(図2参照)を介して、利用者Uの端末装置10に対して、時間経過に合わせて段階的に内容が変化するクーポンを配信する(ステップS1)。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの端末装置10に対して、利用期間の残り時間に合わせて割引率が減少するクーポンを配信する。利用者Uは、端末装置10を操作して、配信されたクーポンを獲得する。
【0019】
続いて、サーバ装置100は、時間経過とともに内容が変化するクーポンの有効期限内に時間を計測する(ステップS2)。例えば、サーバ装置100は、クーポンの有効期限までの残り時間を計測する。
【0020】
続いて、サーバ装置100は、サーバ装置100は、クーポンの内容を変更する前に、利用者Uにプッシュ通知でクーポンの内容の変更を予告(事前通知)する(ステップS3)。例えば、サーバ装置100は、クーポンの内容を変更するタイミングの所定時間前(例えば5分前等)に、「あと〇〇分でクーポンの割引率が××%に変更されます。」等のメッセージをプッシュ通知で利用者Uに通知してもよい。
【0021】
続いて、サーバ装置100は、クーポンの内容を変更するタイミングまでにクーポンの利用がない場合には、クーポンの内容を変更するタイミングに達した際に、クーポンの内容を、計測された時間に応じた内容に変更する(ステップS4)。例えば、サーバ装置100は、クーポンの有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの内容を変更する。
【0022】
本実施形態では、サーバ装置100は、時間経過に合わせて段階的にクーポンの内容を変更する。例えば、サーバ装置100は、クーポンの有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの割引率を減少させる。あるいは、サーバ装置100は、クーポンの有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの割引率を増加させてもよい。
【0023】
すなわち、1つのクーポンの割引率が徐々に変わっていく。例えば、サーバ装置100は、クーポンの割引率を「20%OFF 11/3 14:00-14:59」、「10%OFF 11/3 15:00-15:59」、「5%OFF 11/3 16:00-16:59」のように時間帯に合わせて段階的に変更してもよい。または、サーバ装置100は、クーポンの割引率を「開始~1時間 50%」、「1時間~2時間 30%」のように時間経過とともに減衰していくように変更してもよい。あるいは、サーバ装置100は、所定時間が経過するごとに(例えば、1時間ごと/数時間ごと/1日ごとに)クーポンの割引率を所定の割合(例えば、1%/5%/10%)ずつ減少させてもよい。このとき、サーバ装置100は、割引率の初期値(最大値)と下限値を設定していてもよい。すなわち、サーバ装置100は、割引率の初期値を起点として、所定時間が経過するごとにクーポンの割引率を所定の割合ずつ減少させ、割引率の下限値に達した段階で減少を停止してもよい。
【0024】
クーポンの有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの割引率が減少する場合には、利用者Uに対し、割引率が高いうちに早くクーポンを使用して対象店舗で又は対象商品等を購入しようとする動機づけを与え、クーポンの利用を促進することができる。また、急いで購入しなければならない心理状態にさせ、衝動買いを誘発する効果も期待できる。また、クーポンに早く反応してくれた利用者Uほど大きく報いることができるようになる。
【0025】
反対に、クーポンの有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの割引率が増加する場合には、時間経過とともにクーポンの割引率が大きくなることで、利用者Uがクーポンを利用するメリットも大きくなるため、購入をためらっていた利用者Uに対して、クーポンを使用して対象店舗で又は対象商品等を購入しようとする動機づけを与え、クーポンの利用を促進することができる。
【0026】
なお、クーポンの割引率は一例に過ぎない。実際には、割引率に限らず、値引き額(例えば、100円引き等)であってもよいし、ポイント還元率/還元額であってもよい。また、クーポンの内容自体を変更してもよい。例えば、サーバ装置100は、時間経過に合わせて、クーポンの値引き上限、対象商品価格、対象カテゴリ等を変動させてもよい。また、サーバ装置100は、時間経過に合わせて、クーポンの内容を、購入商品について2個目を無料にする、別の商品をサービスする等のように、他の特典に変更してもよい。
【0027】
また、サーバ装置100は、クーポンを獲得して保有している利用者Uの属性情報又は履歴情報に応じて、クーポンの内容を変更するタイミング又は変更の度合いを変動させてもよい。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの商品購入履歴(購入商品、購入頻度、購入総額等)に応じて、クーポンの内容を変更するタイミング又は変更の度合いを変動させてもよい。すなわち、サーバ装置100は、同一のクーポンであっても、利用者ごとに、クーポンの内容を変更する間隔や、時間経過による割引率の変動幅(下落率/上昇率)を変えてもよい。
【0028】
また、サーバ装置100は、クーポンの対象となる店舗、商品又はサービスの種別又は内容ごとに、クーポンの内容を変更するタイミング又は変更の度合いを変動させてもよい。
【0029】
また、サーバ装置100は、クーポンの内容を変更した際に、クーポンを獲得して保有している利用者Uに、変更されたクーポンの内容を提示してもよい。例えば、サーバ装置100は、変更後のクーポンの内容をプッシュ通知で利用者Uに通知する。また、サーバ装置100は、利用者Uがクーポンの画面を開いたときに、変更後のクーポンの内容を提示してもよい。
【0030】
続いて、サーバ装置100は、クーポンを獲得して保有している利用者Uの決済時に、クーポンを適用可能か判定する(ステップS5)。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの決済時に、利用者Uが決済に適用可能なクーポンを獲得して保有しているか判断して、獲得して保有している場合は、クーポンを適用する。なお、適用可能なクーポンは複数であってもよい。すなわち、他のクーポンを併用してもよい。
【0031】
このとき、サーバ装置100は、利用者Uからのクーポンの提示を必要とせず、電子マネー等の決済アプリ等と連携し、決済処理において自動的にクーポンを適用可能か判定するようにしてもよい。
【0032】
続いて、サーバ装置100は、クーポンを適用可能であると判定した場合には、変更されたクーポンの内容に応じた決済処理を行う(ステップS6)。例えば、サーバ装置100は、クーポンの対象となる商品又はサービスの代金に対して、クーポンの有効期限までの残り時間に合わせたクーポンの割引率を適用して決済処理を行う。
【0033】
本実施形態に係るクーポンは、原資をサービス事業者が負担するクーポンであるため、割引率を任意に設定することができる。なお、本実施形態に係るクーポンは、複数の事業者がそれぞれ商品を販売するドメインにおいて利用可能なクーポンであって、原資をこのドメインの事業者が負担するクーポンであってもよい。
【0034】
また、サーバ装置100は、クーポンとともに、クーポンの割引率の変更予定に関する情報を提供してもよい。例えば、サーバ装置100は、クーポン上に表示して/クーポンに付随する情報として、クーポンの割引率が変更される予定日時と変更後の割引率とを示す情報を提供する。このとき、サーバ装置100は、クーポンの割引率が変更される予定日時と変更後の割引率とを示す情報を、予定表(スケジュール)の形式で提供してもよい。
【0035】
また、サーバ装置100は、クーポンの割引率自体は隠しておいて、その割引率が適用される日時になったときに初めて割引率を開示してもよい。すなわち、実際に変更されるまで変更後の割引率が利用者Uに分からないようにしてもよい。例えば、サーバ装置100は、予定日時にクーポンの割引率が現在より減少するということのみを事前に通知し、変更予定のクーポンの割引率を隠しておいて、その割引率が適用される日時になったときに初めて割引率を開示してもよい。どれぐらい減少するのかわからないため、より有利な割引を望む利用者Uにクーポンの利用を急がせる効果が期待できる。
【0036】
また、サーバ装置100は、クーポンの割引率を減少させた後に、例えば利用者Uがオンラインショップ等でクーポンの対象商品の購入を逡巡している場合、期間限定で(例えば10分以内等)一時的にクーポンの割引率を元に戻す/若干増加させることで、利用者Uに対象商品の購入を決断させる動機づけを与えるようにしてもよい。
【0037】
また、サーバ装置100は、ユーザ情報に応じてクーポンの内容を変更してもよい。例えば、サーバ装置100は、ユーザが選択している商品の内容や種別等を考慮して、クーポンの内容を変動させてもよいし、クーポンの内容の表示の仕方を変動させてもよいし、クーポンの内容が変更される時間帯を変動させてもよい。
【0038】
また、サーバ装置100は、カテゴリAの利用者Uについて、カテゴリBの利用者Uよりも割引率20%である期間を長くしてもよい。また、サーバ装置100は、割引率20%となる利用者Uについて、時間経過に合わせてカテゴリAの利用者UとカテゴリBの利用者Uとを入れ替えてもよい。
【0039】
また、サーバ装置100は、利用者Uが電子商取引の出品者である場合、クーポンの対象商品と同種の商品の出品状況に応じてクーポンの内容を変動させてもよい。例えば、サーバ装置100は、利用者Uが同種の商品を買い替えている場合、その頻度に応じてクーポンの内容を変動させてもよい。また、サーバ装置100は、前月購入有無、出品経験有無や回数などの利用状況に応じて割引の減少スピードを変化させてもよい。
【0040】
また、サーバ装置100は、利用者Uが獲得して保有しているクーポンに限らず、利用者Uの獲得前のクーポンについても、時間経過に合わせて段階的に内容を変化させてもよい。これにより、これ以上クーポンの価値が下がる前に獲得するように利用者Uに意識させ、クーポンの獲得を促進することができる。
【0041】
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、図2を用いて、実施形態に係るサーバ装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10とサーバ装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0042】
また、図2に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、図2では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0043】
端末装置10は、利用者Uによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォン(スマホ)やタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン(ガラケー・ガラホ)等の携帯電話、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたゲーム機やAV機器、情報家電・デジタル家電、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。また、端末装置10は、IOT(Internet of Things)に対応した住宅・建物、車、家電製品、電子機器等であってもよい。
【0044】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、サーバ装置100と通信することができる。
【0045】
サーバ装置100は、例えばPCやブレードサーバ(blade server)等のコンピュータ、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、サーバ装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0046】
〔3.端末装置の構成例〕
次に、図3を用いて、端末装置10の構成について説明する。図3は、端末装置10の構成例を示す図である。図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
【0047】
(通信部11)
通信部11は、ネットワークN(図2参照)と有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、サーバ装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0048】
(表示部12)
表示部12は、位置情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0049】
(入力部13)
入力部13は、利用者Uから各種操作を受け付ける入力デバイスである。例えば、入力部13は、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。なお、入力部13は、入出力ポート(I/O port)やUSB(Universal Serial Bus)ポート等であってもよい。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。また、入力部13は、利用者Uから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
【0050】
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
【0051】
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
【0052】
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0053】
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0054】
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
【0055】
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10によって決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
【0056】
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
【0057】
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。図3に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
【0058】
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。
【0059】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
【0060】
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
【0061】
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、利用者Uの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、利用者Uの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
【0062】
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
【0063】
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
【0064】
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33とを有する。
【0065】
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いて利用者Uにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介してサーバ装置100へ送信することができる。
【0066】
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、サーバ装置100から提供される各種情報や、サーバ装置100からの各種情報の要求を受信することができる。
【0067】
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信されたサーバ装置100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。
【0068】
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。
【0069】
〔4.サーバ装置の構成例〕
次に、図4を用いて、実施形態に係るサーバ装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係るサーバ装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、サーバ装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0070】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(図2参照)と有線又は無線で接続される。
【0071】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD、SSD、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、利用者情報データベース121と、履歴情報データベース122と、クーポン情報データベース123とを有する。
【0072】
(利用者情報データベース121)
利用者情報データベース121は、利用者Uに関する利用者情報を記憶する。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。図5は、利用者情報データベース121の一例を示す図である。図5に示した例では、利用者情報データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目を有する。
【0073】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。なお、「利用者ID」は、利用者Uの連絡先(電話番号、メールアドレス等)であってもよいし、利用者Uの端末装置10を識別するための識別情報であってもよい。
【0074】
また、「年齢」は、利用者IDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、利用者Uの具体的な年齢(例えば35歳など)を示す情報であってもよいし、利用者Uの年代(例えば30代など)を示す情報であってもよい。あるいは、「年齢」は、利用者Uの生年月日を示す情報であってもよいし、利用者Uの世代(例えば80年代生まれなど)を示す情報であってもよい。また、「性別」は、利用者IDにより識別される利用者Uの性別を示す。
【0075】
また、「自宅」は、利用者IDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、図5に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0076】
また、「勤務地」は、利用者IDにより識別される利用者Uの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、図5に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0077】
また、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uの興味を示す。すなわち、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uが関心の高い対象を示す。例えば、「興味」は、利用者Uが検索エンジンに入力して検索した検索クエリ(キーワード)等であってもよい。なお、図5に示す例では、「興味」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0078】
例えば、図5に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「スポーツ」に興味があることを示す。
【0079】
ここで、図5に示す例では、「U1」、「LC11」及び「LC12」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」及び「LC12」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0080】
なお、利用者情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、利用者情報データベース121は、利用者Uのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0081】
(履歴情報データベース122)
履歴情報データベース122は、利用者Uの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。図6は、履歴情報データベース122の一例を示す図である。図6に示した例では、履歴情報データベース122は、「利用者ID」、「位置履歴」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購入履歴」、「投稿履歴」といった項目を有する。
【0082】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「位置履歴」は、利用者Uの位置や移動の履歴である位置履歴を示す。また、「検索履歴」は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す。また、「閲覧履歴」は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴を示す。また、「購入履歴」は、利用者Uによる購入の履歴である購入履歴を示す。また、「投稿履歴」は、利用者Uによる投稿の履歴である投稿履歴を示す。なお、「投稿履歴」は、利用者Uの所有物に関する質問を含んでいてもよい。
【0083】
例えば、図6に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「位置履歴#1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「閲覧履歴#1」の通りにコンテンツを閲覧し、「購入履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴#1」の通りに投稿したことを示す。
【0084】
ここで、図6に示す例では、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購入履歴#1」及び「投稿履歴#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購入履歴#1」及び「投稿履歴#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0085】
なお、履歴情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、利用者Uの所定のサービスの利用履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの端末装置10を用いた決済(電子決済)での決済履歴等を記憶してもよい。
【0086】
(クーポン情報データベース123)
クーポン情報データベース123は、利用者Uが獲得して保有しているクーポンに関する各種情報を記憶する。図7は、クーポン情報データベース123の一例を示す図である。図7に示した例では、クーポン情報データベース123は、「利用者ID」、「クーポン」、「有効期限」、「計測時間」、「内容」、「変更予定」といった項目を有する。
【0087】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「クーポン」は、利用者Uが獲得して保有しているクーポンを示す。また、「有効期限」は、利用者Uが獲得して保有しているクーポンの有効期限を示す。また、「計測時間」は、クーポンの有効期限内に計測した時間を示す。例えば、計測時間は、クーポン獲得時点からの経過時間であってもよいし、クーポンの有効期限までの残り時間であってもよい。
【0088】
また、「内容」は、利用者Uが獲得して保有しているクーポンの内容を示す。例えば、クーポンの内容は、クーポンの対象商品や、クーポンの割引率を示す。また、「変更予定」は、クーポンの内容が変更される予定の日時及び変更内容を示す。例えば、変更予定は、クーポンの内容が変更される時間帯と、その時間帯における割引率とを示す。また、変更予定は、変更日時と変更内容との組の一覧を示した予定表であってもよい。
【0089】
例えば、図6に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uが獲得して保有している「クーポン#1」は、「有効期限#1」までの「計測時間#1」に合わせて「内容#1」に変更されており、次の「変更予定#1」が事前に利用者Uに通知されることを示す。
【0090】
ここで、図7に示す例では、「U1」、「クーポン#1」、「有効期限#1」、「計測時間#1」、「内容#1」及び「変更予定#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「クーポン#1」、「有効期限#1」、「計測時間#1」、「内容#1」及び「変更予定#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0091】
なお、クーポン情報データベース123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、クーポン情報データベース123は、クーポンに関する情報として、時間経過に合わせて変更される内容に限らず、時間経過によって変化しない内容についても記憶してもよい。また、クーポン情報データベース123は、クーポンを利用可能な店舗や商品等に関する情報を記憶してもよい。
【0092】
(制御部130)
図4に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、サーバ装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図4に示す例では、制御部130は、取得部131と、配信部132と、計時部133と、提示部134と、変更部135と、決済処理部136とを有する。
【0093】
(取得部131)
取得部131は、利用者U(ユーザ)により入力された検索クエリを取得する。例えば、取得部131は、利用者Uが検索エンジン等に検索クエリを入力してキーワード検索を行った際に、通信部110を介して、当該検索クエリを取得する。すなわち、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uにより検索エンジンやサイト又はアプリの検索窓に入力されたキーワードを取得する。
【0094】
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uに関する利用者情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uの端末装置10から、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)や、利用者Uの位置情報、利用者Uの属性情報等を取得する。また、取得部131は、利用者Uのユーザ登録時に、利用者Uを示す識別情報や、利用者Uの属性情報等を取得してもよい。そして、取得部131は、利用者情報を、記憶部120の利用者情報データベース121に登録する。
【0095】
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報を取得する。そして、取得部131は、各種の履歴情報を、記憶部120の履歴情報データベース122に登録する。
【0096】
(配信部132)
配信部132は、通信部110を介して、時間経過とともに内容が変化するクーポンを配信する。例えば、配信部132は、利用者Uの端末装置10に、時間経過とともに内容が変化するクーポンを提供する。あるいは、配信部132は、利用者Uの端末装置10に、時間経過とともに内容が変化するクーポンの一覧を配信し、利用者Uのクーポン獲得操作に応じて、利用者Uが獲得したクーポンをサーバ上で保管してもよい。
【0097】
(計時部133)
計時部133は、時間経過とともに内容が変化するクーポンの有効期限内に時間を計測する。すなわち、計時部133は、配信済みのクーポンの有効期限内に時間を計測する。例えば、計時部133は、クーポンの有効期限までの残り時間を計測する。なお、計時部133は、利用者Uが獲得する前のクーポンの有効期限内に時間を計測してもよい。
【0098】
(提示部134)
提示部134は、クーポンを獲得して保有している利用者Uにクーポンの内容を提示する。また、提示部134は、配信済みのクーポンの内容の変更前(例えば、変更予定日時の所定時間前)に、クーポンを獲得して保有している利用者Uに、クーポンの内容の変更を予告する。また、提示部134は、配信済みのクーポンを獲得して保有している利用者Uに、変更されたクーポンの内容を提示する。
【0099】
なお、提示部134は、利用者Uが獲得する前のクーポンの内容の変更を予告してもよい。例えば、提示部134は、クーポンの対象者として想定される利用者Uを推定し、推定された利用者Uに対して、その利用者Uが獲得する前にクーポンの内容の変更を予告して獲得を促すようにしてもよい。
【0100】
(変更部135)
変更部135は、クーポンの内容を、計測された時間に応じた内容に変更する。例えば、変更部135は、配信済みのクーポンの内容を、計測された時間に応じた内容に変更する。このとき、変更部135は、時間経過に合わせて段階的にクーポンの内容を変更する。
【0101】
また、変更部135は、有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの内容を変更する。例えば、変更部135は、有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの割引率を減少させる。あるいは、変更部135は、有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの割引率を増加させる。
【0102】
また、変更部135は、クーポンを獲得して保有している利用者Uの属性情報又は履歴情報に応じて、クーポンの内容を変更するタイミング又は変更の度合いを変動させる。
【0103】
また、変更部135は、クーポンの対象となる店舗、商品又はサービスの種別又は内容ごとに、クーポンの内容を変更するタイミング又は変更の度合いを変動させる。
【0104】
(決済処理部136)
決済処理部136は、クーポンを獲得して保有している利用者Uの決済時に、クーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、変更されたクーポンの内容に応じた決済処理を行う。例えば、決済処理部136は、利用者Uの決済時に、配信済みのクーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、変更されたクーポンの内容に応じた決済処理を行う。
【0105】
〔5.処理手順〕
次に、図8を用いて実施形態に係るサーバ装置100による処理手順について説明する。図8は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、サーバ装置100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0106】
例えば、図8に示すように、サーバ装置100の配信部132は、通信部110を介して、時間経過とともに内容が変化するクーポンを配信する(ステップS101)。
【0107】
続いて、サーバ装置100の計時部133は、時間経過とともに内容が変化するクーポンの有効期限内に時間を計測する(ステップS102)。
【0108】
続いて、サーバ装置100の提示部134は、クーポンの内容の変更前(例えば、変更予定日時の所定時間前)に、クーポンを獲得して保有している利用者Uに、クーポンの内容の変更を予告する(ステップS103)。
【0109】
続いて、サーバ装置100の決済処理部136は、クーポンを獲得して保有している利用者Uが決済を行っているか確認する(ステップS104)。
【0110】
このとき、サーバ装置100の変更部135は、クーポンを獲得して保有している利用者Uが決済を行っていない場合(ステップS104:No)、クーポンの内容を、計測された時間に応じた内容に変更する(ステップS105)。
【0111】
続いて、サーバ装置100の提示部134は、クーポンを獲得して保有している利用者Uに、変更されたクーポンの内容を提示する(ステップS106)。
【0112】
続いて、サーバ装置100の決済処理部136は、クーポンを獲得して保有している利用者Uが決済を行っている場合(ステップS104:Yes)、クーポンを獲得して保有している利用者Uの決済時に、クーポンを適用可能か判定する(ステップS107)。
【0113】
サーバ装置100の決済処理部136は、クーポンを適用可能ではない場合には(ステップS107:No)、クーポンを適用せず、通常の決済処理を行う(ステップS108)。
【0114】
サーバ装置100の決済処理部136は、クーポンを適用可能である場合には(ステップS107:Yes)、クーポンを適用し、クーポンの内容に応じた決済処理を行う(ステップS109)。
【0115】
〔6.変形例〕
上述した端末装置10及びサーバ装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0116】
上記の実施形態において、サーバ装置100が実行している処理の一部又は全部は、実際には、端末装置10が実行してもよい。例えば、スタンドアローン(Stand-alone)で(端末装置10単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態におけるサーバ装置100の機能が備わっているものとする。また、上記の実施形態では、端末装置10はサーバ装置100と連携しているため、利用者Uから見れば、サーバ装置100の処理も端末装置10が実行しているように見える。すなわち、他の観点では、端末装置10は、サーバ装置100を備えているともいえる。
【0117】
また、上記の実施形態において、サーバ装置100は、クーポンの変更を予告した後、利用者Uがクーポンの利用につながる消費行動をとった場合には、クーポンの内容を変更するタイミングに達しても、その消費行動を終えるまでクーポンの内容の変更を保留する。例えば、サーバ装置100は、クーポンの内容を変更するタイミングであっても、利用者Uがオンラインショップ等でクーポンの対象商品等の購入を検討している場合(長時間閲覧中、カートに入れる等)、又は決済画面を開いている場合、あるいはクーポンと連携している決済アプリ(決済に連動してクーポンが適用される決済アプリ)の支払い画面を開いている場合には、それらの処理を終了(又は他の画面に離脱)するまでクーポンの内容の変更を保留し、それらの処理を終了(又は他の画面に離脱)した後にクーポンの内容を変更するようにしてもよい。すなわち、商品購入や決済の途中でクーポンの内容変更のタイミングに達しても、そのまま決済が行われた場合には変更前の内容でクーポンを適用し、決済が行われずに処理が終了した場合にはその時点で時間経過に合わせたクーポンの内容に変更するようにしてもよい。
【0118】
また、上記の実施形態において、サーバ装置100は、利用者Uがクーポンを利用可能な店舗等に滞在している間、クーポンの有効期限内の時間の計測を停止するか、クーポンの内容の変更を保留してもよい。そして、サーバ装置100は、利用者Uがその店舗等から退出(退店)した後に、クーポンの有効期限内の時間の計測を再開するか、保留していたクーポンの内容の変更を実施してもよい。これにより、利用者Uに、クーポンの価値の減少を避けるために、クーポンを利用可能な店舗等への訪問(入店)や滞在を促す効果が期待できる。
【0119】
また、上記の実施形態において、サーバ装置100は、クーポンに限らず、チケットや金券等の内容を時間経過とともに変更してもよい。すなわち、時間経過とともに、ユーザが保有しているチケットや金券等の価値が変動するようにしてもよい。これにより、同一のチケットであっても、利用した時期・時間によって受けられるサービスが異なるようにすることができる。
【0120】
また、上記の実施形態において、サーバ装置100は、クーポンに限らず、プリペイドカードの上限金額や電子回数券の上限枚数等を時間経過とともに変更してもよい。例えば、サーバ装置100は、時間経過とともに、プリペイドカードの上限金額や電子回数券の上限枚数等を減少させるようにしてもよい。これにより、ユーザに対して、未使用のプリペイドカードや電子回数券の早期の利用を促すことができる。
【0121】
また、上記の実施形態において、サーバ装置100は、クーポンに限らず、ユーザが有している権利や権限等を、時間経過とともに変更してもよい。例えば、サーバ装置100は、クーポンの代わりに、ユーザが有している権利や権限等に関する期間限定のユーザIDや会員券/会員証等により許可されている内容を、時間経過とともに変更してもよい。すなわち、ユーザが権利行使するタイミングによって、ユーザが有している権利の範囲が変化するようにしてもよい。このとき、サーバ装置100は、ユーザが権利を獲得した時点から、時間が経つにつれて、ユーザが有している権利が低下していく(権利の範囲が徐々に狭まっていく)ようにしてもよい。
【0122】
〔7.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置(端末装置10及びサーバ装置100)は、時間経過とともに内容が変化するクーポンの有効期限内に時間を計測する計時部133と、クーポンの内容を、計測された時間に応じた内容に変更する変更部135と、クーポンを獲得して保有している利用者Uの決済時に、クーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、変更されたクーポンの内容に応じた決済処理を行う決済処理部136とを備える。
【0123】
また、本願に係る情報処理装置は、時間経過とともに内容が変化するクーポンを配信する配信部132と、クーポンを獲得して保有している利用者Uにクーポンの内容を提示する提示部134と、をさらに備える。計時部133は、配信済みのクーポンの有効期限内に時間を計測する。提示部134は、配信済みのクーポンの内容の変更前に、クーポンを獲得して保有している利用者Uに、クーポンの内容の変更を予告する。変更部135は、配信済みのクーポンの内容を、計測された時間に応じた内容に変更する。決済処理部136は、利用者Uの決済時に、配信済みのクーポンを適用可能か判定し、適用可能である場合には、変更されたクーポンの内容に応じた決済処理を行う。
【0124】
変更部135は、時間経過に合わせて段階的にクーポンの内容を変更する。
【0125】
計時部133は、クーポンの有効期限までの残り時間を計測する。変更部135は、有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの内容を変更する。
【0126】
変更部135は、有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの割引率を減少させる。
【0127】
変更部135は、有効期限までの残り時間に合わせてクーポンの割引率を増加させる。
【0128】
変更部135は、クーポンを獲得して保有している利用者Uの属性情報又は履歴情報に応じて、クーポンの内容を変更するタイミング又は変更の度合いを変動させる。
【0129】
変更部135は、クーポンの対象となる店舗、商品又はサービスの種別又は内容ごとに、クーポンの内容を変更するタイミング又は変更の度合いを変動させる。
【0130】
上述した各処理のいずれかもしくは組合せにより、本願に係る情報処理装置は、時間経過に合わせて自動的に内容が変化するクーポンを提供することができる。
【0131】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10やサーバ装置100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、サーバ装置100を例に挙げて説明する。図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0132】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0133】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0134】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0135】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0136】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0137】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0138】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0139】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0140】
例えば、コンピュータ1000がサーバ装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0141】
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0142】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0143】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0144】
例えば、上述したサーバ装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0145】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0146】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0147】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 サーバ装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報データベース
122 履歴情報データベース
123 クーポン情報データベース
130 制御部
131 取得部
132 配信部
133 計時部
134 提示部
135 変更部
136 決済処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9