(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】資産に関連する識別タグデータの格納及び読み出し
(51)【国際特許分類】
G06K 7/10 20060101AFI20241119BHJP
G06K 17/00 20060101ALI20241119BHJP
【FI】
G06K7/10 240
G06K7/10 216
G06K7/10 252
G06K17/00 022
(21)【出願番号】P 2022513082
(86)(22)【出願日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 US2020048227
(87)【国際公開番号】W WO2021041697
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2023-06-12
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500407190
【氏名又は名称】ブレイディー ワールドワイド インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Brady Worldwide, Inc.
【住所又は居所原語表記】2221 West Camden Road, Milwaukee, WI 53209, USA
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】モー アダム ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ミガズ ティモシー
(72)【発明者】
【氏名】キャスター スティーヴ
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/165386(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/025619(WO,A1)
【文献】特開2007-151383(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0327102(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0026837(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/10
G06K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
資産に付着するよう構成されたラベルに結合された識別タグと
、
第2の資産に付着するよう構成された第2のラベルに結合された第2の識別タグと、
コントローラを備え、前記識別タグから無線伝送を介して受信された識別タグデータを無線で読み取るよう構成された識別タグリーダと、
ネットワークに結合されたコンピューティングデバイスであって、メモリ内の命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを備えるコンピューティングデバイスと、を備えるシステムであって、
前記システムは、前記命令が実行されたときに、
前記コンピューティングデバイスの表示画面を使用して、少なくとも1つのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)コンポーネントを備えるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)であって、前記GUIコンポーネントを用いて前記識別タグの位置を特定するのに使用される検索条件を受け取るよう構成されたGUIを出力し、
前記検索条件を受け取り、
前記識別タグリーダから、識別タグデータを受信し、
前記識別タグデータが前記検索条件と一致するか否かを判断し、
前記識別タグデータが前記検索条件に一致すると判断されたことに応答して、通知を生成し、
前記識別タグリーダと前記GUIとの少なくとも1つに前記通知を出力するよう構成され
、
前記識別タグリーダは、
無線周波数識別プロトコルを使用して前記識別タグデータを無線受信するよう構成された長距離アンテナ回路を含む第1のアンテナと、
近距離無線通信プロトコルを使用して前記第2の識別タグから第2の識別タグデータを無線受信するよう構成された近距離アンテナ回路を含む第2のアンテナと、
を備え、
前記コントローラは、少なくとも1つの前記識別タグデータが前記検索条件に一致すると判断されたことに応答して、前記第1のアンテナを使用して前記識別タグデータを受信することから、前記第2のアンテナを使用して前記識別タグデータを受信することに切り替えるよう構成されている、システム。
【請求項2】
前記識別タグリーダは、発光ダイオード又はオーディオ出力デバイスを含むユーザインタフェースデバイスをさらに備え、
前記コンピューティングデバイスは、少なくとも1つの前記識別タグデータが前記検索条件に一致すると判断された後、前記識別タグリーダに前記ユーザインタフェースデバイスにて出力を生成させるよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のアンテナは、前記識別タグリーダによって送信された問い合わせ信号に応答して、前記識別タグによる無線伝送ブロードキャスト通信を受信するよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2019年8月30日出願の米国仮出願第62/894,166号の利益を主張し、当該仮出願はすべての目的のために参照により本明細書に盛り込まれているものとする。
【背景技術】
【0002】
本発明は、概して、識別タグを資産(例えば、データセンター内のサーバ、ケーブル及びケーブルの束)と関連付け、識別タグと、識別タグ内で符号化されたデータにアクセスするよう構成されたタグリーダと、資産に関するデータを格納及び読み出すためにタグリーダと通信するコンピューティングデバイスと、を使用する技術分野に関する。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、1つ又は複数の識別タグと、1つ又は複数の識別タグリーダと、ネットワークに通信可能に結合された1つ又は複数のコンピューティングデバイスと、を備えるシステム及び方法を提供し、コンピューティングデバイスは、識別タグリーダを用いて識別タグから識別タグデータを受信し、GUIから受け取った識別タグデータ又は関連する資産に関連する追加データを受信して格納し、識別タグのスキャンと、以前スキャンされたタグ又は関連するリソースの識別に使用される検索パラメータをGUIから受け取ったこととに応答して、識別タグ又は追加データを表示するよう構成されている。
【0004】
本発明の上記の特徴及び利点は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明からより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1A】自己ラミネートラベル又はマーカーに結合された複数の識別タグの第1の非限定的な例を示す。
【
図1B】自己ラミネートラベル又はマーカーに結合された複数の識別タグの第2の非限定的な例を示す。
【
図2B】資産に付着するよう構成されたラベルの非限定的な例を示す。
【
図3A】識別タグリーダの第1の非限定的な例を示す。
【
図3B】1つ又は複数のアンテナ、組み込みソフトウェア及び組み込みデータベースを含む識別タグリーダの第2の非限定的な例を示す。
【
図4A】資産に関連する識別タグデータを格納及び読み出すための考え得るシステムを示す。
【
図4B】それぞれが識別タグを使用してラベル付けされた複数のネットワーク資産を示す。
【
図5】資産に関連する識別タグデータを格納及び読み出すための方法の考え得る実施形態における方法のステップを示すフロー図である。
【
図6】資産に関連する識別タグデータを格納及び読み出すための考え得る実施形態を示すユーザインタフェースである。
【
図7】資産に関連する識別タグデータを格納及び読み出す方法の考え得る実施形態における方法のステップを示すフロー図である。
【
図8】資産に関連する識別タグデータを格納及び読み出すための考え得る実施形態を示すユーザインタフェースである。
【
図9】資産に関連する識別タグデータを格納及び読み出すための方法の考え得る実施形態における方法のステップを示すフロー図である。
【
図10】資産に関連する識別タグデータを格納及び読み出すための考え得る実施形態を示すユーザインタフェースである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明について、上で簡単に説明した添付の図面に関して詳細に説明する。以下の説明では、出願人による発明を実施するための最良の形態を示し、当業者が本発明を作成して使用することができるようにするための多数の特定の詳細が記載されている。しかしながら、これらの特定の詳細のいくつかを含めずに本発明を実施できることは当業者に明らかであろう。他の例では、本発明が不必要に不明瞭となることを避けるために、知られている機械、構造及び方法のステップについては特に詳細に説明されていない。特に明記されていない限り、同様の部品及び方法のステップは同様の参照符号を用いて参照される。
【0007】
近距離無線通信(NFC)及びRFID(Radio Frequency Identification)は、識別タグに組み込まれた集積回路を使用して資産を追跡する技術の例である。NFC及びRFIDリーダは、リーダのフィールド内にアクティブ型又はパッシブ型NFC及び/又はRFID(あるいは他の識別子)タグが存在することを判断し、したがって、資産(例えば、データセンターネットワーク資産、在庫、従業員IDカード等を含む)に固定された1つ又は複数の識別タグを位置特定して識別するために使用される。1つのリーダによって、数千個のタグを数秒で調べて、読み取り、識別し、位置特定することができる。
【0008】
本明細書に記載する非限定的な例として、NFC及び/又はRFID技術をこのような識別タグと組み合わせて使用して、データセンター内の資産、例えばサーバや、データセンターによってアクセス可能なネットワーク内で使用されるサーバケーブル及び/又はケーブルの束等の属性を記述する情報の生成及び受信を支援することもできる。ネットワークはリンク及びノード(例えば、複数のコンピュータ及び/又は一緒に接続された他のデバイス)の集合体であり、リンク及びノードは、複数のリンクを介して、また様々なノードを介して、ネットワークのある部分から別の部分に情報が渡されるように配置されている。ネットワークの例としては、インターネット、公衆交換電話網、グローバルテレックスネットワーク、コンピュータネットワーク(例えば、イントラネット、エクストラネット、ローカルエリアネットワーク若しくはワイドエリアネットワーク)、有線ネットワーク、及び無線ネットワークがある。
【0009】
ネットワークの周知の例はインターネットであり、これは、世界的なコンピュータネットワークであって、コンピュータとユーザ間での容易でロバストな情報交換を可能にするように配置されたコンピュータネットワークである。世界中の何百万人もの人々が、インターネットサービスプロバイダ(ISP)を介してインターネットに接続されたコンピュータにアクセスしている。コンテンツプロバイダは、マルチメディア情報(テキスト、グラフィックス、オーディオ、ビデオ、アニメーション及びその他の形式のデータ)を、ウェブサイトと呼ばれるインターネット上の特定の場所に配置する。インターネット上のすべてのウェブサイトとそれに対応するウェブページの組み合わせは、一般にワールドワイドウェブ又は単にウェブと呼ばれる。
【0010】
データセンター内において、サーバ及び/又は他のコンピュータは、データセンター内のすべてのコンポーネントを相互接続する又はこれらに電力供給するために、当該分野で知られている任意のネットワークケーブルを使用して互いにネットワーク接続されてもよい。このようなケーブルの非限定的な例としては、光ファイバケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブル、ファイバチャネルケーブル、銅ケーブル、AC/DC電力ケーブル、接地ケーブル等が挙げられる。データセンターが大きくなるにつれて、より多くのサーバ及び他のネットワークコンポーネント(スイッチ、ルータ等)が設置されてもよく、これらのネットワークコンポーネントの各々は、互いにネットワーク接続されてもよく、そして、例えばインターネット及び/又はインターネットサービスプロバイダ等の外部ネットワークとネットワーク接続されてもよい。多くの場合、これらのネットワークリソースの接続は、光ファイバケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブル等のネットワークケーブルを使用して行われる。同様に、ネットワークコンポーネント、データセンター自体及びデータセンターの冷却に電力供給するためには多くの電力が必要であり、データセンターは、非限定的な例として、複数の電源及び/又は接地ケーブルを有する必要がある。
【0011】
データセンター内のネットワークコンポーネントの数が増えるにつれて、必要なネットワーク、電源及びその他の関連ケーブルの数も比例して増える場合があり、数千本のケーブルを含む場合もある。リソースと同様に、時間の経過とともに、これらのネットワークケーブル及び電源ケーブルは故障する可能性がある。この場合、膨大な数のケーブルが原因で、問題のあるケーブルを修復又は交換するために特定のケーブルやサーバ、又はサーバに関連付けられたケーブルの束を特定することが困難になることがある。
【0012】
特定の資産を識別するタスクを単純化するために、開示される実施形態は、ユーザが、第1の(例えば、短距離)識別タグ(例えば、NFC)及び/又は第2の(例えば、長距離)識別タグ(例えば、RFID)を資産又は資産の集合体のそれぞれに取り付けるか、又は関連付けることができるようにする。例えば、開示される実施形態においてユーザは、特定のサーバ、ケーブル及び/又はケーブルの束の各々に識別タグを取り付けることができる。
【0013】
開示される実施形態において、ユーザは、識別タグリーダを使用して、各タグをスキャンしてタグ内で符号化されたユニーク識別子等のタグに格納されたデータを読み出し、スキャンされたデータを、ネットワークを介して、サーバ又はクライアントデバイス等のコンピューティングデバイスに送信することができる。
【0014】
いくつかの実施形態において、識別タグリーダは、組み込みソフトウェア及び/又はデータベースを有してもよい。これらの実施形態では、タグからのスキャンされたデータは、ソフトウェアによって処理され、組み込みデータベースに格納されてもよい。次に、データは、ネットワークを介してコンピューティングデバイスに送信されてもよく、コンピューティングデバイスは、スキャンされたデータを受信し、それを処理し、タグに関連するデータベースレコードを生成し、それをシステムデータベースに格納してもよい。いくつかの実施形態において、データレコードは、タグに符号化されたユニーク識別子によって識別されてもよい。ある実施形態では、リーダは、タグに格納されたデータを読み取り、データをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングすることができ、コンピューティングデバイスは、スキャンされたデータを受信し、これを処理し、タグに関連するデータベースレコード(場合によっては符号化されたユニーク識別子を使用して識別される)を生成し、システムデータベースに格納することができる。追加の実施形態では、タグに格納されたデータがセキュリティを使用して読み取られて処理されることが想定され、これは、データがタグからリーダに、そしてサーバに、さらにクライアント等に渡されるときに、何らかのタイプの暗号化を必要とする。
【0015】
次に、コンピューティングデバイスは、コンピューティングデバイスの表示画面上にグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を生成することができ、ユーザは、GUIの1つ又は複数のGUIコンポーネントによって、名前、関連リソース、リソースの目的、タグに関するユーザコメント等の、タグ又はタグが取り付けられた資産又はタグの付近にある資産に関連する追加の詳細を入力することができる。長距離識別タグ(例えば、RFID)を使用する実施形態では、GUIは、資産の位置を特定するのに特定の識別タグプロトコルを使用すれば資産が最も良く識別されるということを示すGUIコンポーネント(例えば、チェックボックス)を含んでもよい。複数のコンピューティングデバイスを含む実施形態では、サーバデバイスは、GUIを、表示するために、クライアントデバイスに送信してもよい。
【0016】
コンピューティングデバイスは、生成され表示されたGUIを使用して、例えば追加のディスクリプタ、画像又はデータ等のタグデータに関連する、ユーザによる追加入力を含むユーザ入力を受け取ることができる。長距離識別タグが使用され、適切なGUIコンポーネントが選択される(例えば、チェックボックスにチェックを入れる)実施形態では、データレコードは、リーダがRFID等の長距離識別タグプロトコルを使用してスキャンすべきというフラグを含むように更新されてもよい。複数のコンピューティングデバイスを含む実施形態では、クライアントデバイスは、次に、受信したユーザ入力データをサーバデバイスに送信してもよい。次いで、コンピューティングデバイスは、入力データを受信し、更新されたデータをタグ識別子に関連する適切なデータレコードに格納することができる。
【0017】
データベースにすべての資産データが投入されると(資産データはデータベース内で特定のタグ識別子と関連付けられる)、ユーザは、識別タグリーダを使用して、資産に関連する個々のタグのいずれかをスキャンすることができる。リーダが組み込みソフトウェア及びデータベースを含む実施形態では、リーダは、データベースレコードを組み込みデータベースに一時的にアップロードしてもよい。リーダは、各タグのスキャン時に各タグからタグデータを受信してもよい。リーダが組み込みソフトウェア及びデータベースを含む実施形態では、タグリーダ内の組み込みソフトウェアは、各タグからスキャンされたタグデータを受信して処理し、共通のユニーク識別子を有する組み込みデータベースからデータレコードを選択するデータベース問合せを実行することができる。次いで、リーダの組み込みソフトウェアが、マッチング(一致)データレコードからのデータを、処理のために、コンピューティングデバイスに送信することができる。リーダがスキャンされたタグデータをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイスが、各タグからスキャンされたタグデータを受信して処理し、共通のユニーク識別子を有するデータベースからデータレコードを選択するデータベース問合せを実行することができる。
【0018】
次いで、コンピューティングデバイスは、マッチングデータレコードに格納されたデータを表示するためのGUIを生成し、このGUIをユーザに表示することができる。複数のコンピューティングデバイスを含む実施形態では、サーバデバイスは、GUIの態様(aspects)を生成し、GUIを、表示のために、ネットワークを介してクライアントデバイスに送信してもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、ユーザが特定の識別タグに関連する資産の検索を望む場合がある(例えば、データセンタシステムによって誤作動していると判断されたネットワークケーブルの識別タグを発見して、これを交換することができる)。これらの実施形態では、ユーザは、システムにアクセスし、1つ又は複数の特定の識別タグに関連する1つ又は複数の資産の位置を特定したいという要望を示すことができる。この要求に応答して、コンピューティングデバイスは、資産及びこれに関連する識別タグを発見するための検索パラメータを定義するユーザからの入力を受けるGUIを生成することができる。
【0020】
例えば、GUIは、ユーザが位置を特定したいと望む識別タグごとに、識別タグのユニーク識別子、識別タグに関連する資産、資産の名前、資産の目的、ユーザが入力したメモ等を含むユーザからのユーザ入力を受けるための1つ又は複数のGUIコンポーネントを含んでもよい。長距離識別タグ(例えば、RFID)を使用して関連する資産(例えば、発見しようとしているケーブルに関連するサーバ又はネットワークケーブル束)を識別する実施形態では、システムは、最初に長距離識別タグプロトコルを使用して第1の資産(例えば、サーバ又はネットワークケーブル束)を位置特定し、次に短距離識別タグプロトコル(例えば、NFC)を適用して特定のケーブルの位置を特定すべきであることを示すフラグを示してもよい。
【0021】
複数のコンピューティングデバイスを含む実施形態では、サーバデバイスは、GUIを生成し、GUIを、表示のために、ネットワークを介してクライアントデバイスに送信してもよい。GUIが表示されると、ユーザデバイス(例えば、クライアントデバイス)は、ユーザ入力を受け取り、これをネットワークを介してサーバデバイスに送信して処理することができる。この処理は、GUIからの入力を使用して、ユーザによってGUIに入力されたデータと一致するデータを含むデータベース内のデータレコードを示すことを含む。次に、コンピューティングデバイスは、場合によってはデータベース問い合わせコマンドを使用して、データベースから(複数の)マッチングデータレコードを選択することができる。選択されたデータは、上で受信したようなデータレコードに格納されたタグのユニーク識別子及び場合によっては関係する資産データを含むことができる。
【0022】
リーダが組み込みソフトウェア及びデータベースを含む実施形態では、コンピューティングデバイスは、選択されたデータ(選択された識別タグ及びこれらの関連する資産データ)をネットワークを介してリーダに送信し、そして、組み込みソフトウェア及び組み込みデータベース内のストレージによる処理が行われてもよい。リーダがスキャンされたタグデータをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイスは、データベースから選択されたデータをコンピューティングデバイス上に一時的に格納してもよい。次に、ユーザは、要求する識別タグ及びこれに関連する資産についてスキャンすることができる。
【0023】
関連する資産(例えば、発見しようとしているケーブルに関連するサーバ又はネットワークケーブル束)を識別するために長距離識別タグを使用する実施形態では、選択されたデータは、リーダがRFIDのような長距離識別タグプロトコルを使用してスキャンすべきであることを示すデータベースフラグを含むことができる。リーダが組み込みソフトウェア及びデータベースを含む実施形態では、コンピューティングデバイスは、フラグをネットワークを介してリーダに送信することができ、リーダは、フラグを処理し、長距離識別タグプロトコルを自動的に使用して識別タグをスキャンすることができる。リーダがスキャンされたタグデータをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイスは、データフラグを使用して、リーダがタグをスキャンするために長距離識別タグプロトコルを利用すべきであることを示してもよい。
【0024】
要求する識別タグについてユーザがスキャンすると、リーダは、各識別タグからデータを受信し、受信したデータを組み込みソフトウェアを用いて組み込みデータベースに格納されたデータと比較するか、又はネットワークを介してコンピューティングデバイスに送信してコンピューティングデバイスに一時的に格納された選択されたデータと比較してもよい。
【0025】
リーダは、ユーザによって設定されるオーディオ及びビジュアル通知(例えば、オーディオ警告又はLED信号)を提供するためのリーダに組み込まれた光学コンポーネント(例えば、LED)又はオーディオコンポーネントをさらに含んでもよく、これにより、スキャンされ受信された識別タグデータが、組み込みデータベースに格納されたユニーク識別子(組み込みソフトウェア及び/又はデータベースを含む実施形態の場合)、又はコンピューティングデバイスに一時的に格納されたユニーク識別子(リーダがスキャンされたタグデータをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態の場合)と一致する時に、デバイスが、カスタムカラーLEDの照明及び/又はカスタムオーディオ警告をトリガしてもよい。そして、ユーザは、資産に関連する長距離識別タグ(例えば、所望のケーブルが属するサーバ又はネットワークケーブル束)を特定することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、特定された一致が、コンピューティングデバイス上のソフトウェアロジックから又はリーダ上の組み込みソフトウェアから、ネットワークを介して、コンピューティングデバイスによって受信されてもよい。特定された一致の受信に応答して、コンピューティングデバイスはGUIを生成するか又は現在表示されているGUIを更新するコマンドを生成することができ、GUIは、直近にスキャンされた識別タグ/資産がデータベースレコードから選択されたユニーク識別子の1つと一致することを示す通知を含むGUIコンポーネントを表示する。そして、この通知が、コンピューティングデバイスのGUI上に表示されてもよい。
【0027】
関連する資産を識別するために長距離識別タグを使用する実施形態では、組み込みソフトウェアは、組み込みソフトウェア及び/又はデータベースを含む実施形態については、長距離識別タグプロトコルから短距離識別タグプロトコルに自動的に切り替えるロジックを含むことができる。リーダがスキャンされたタグデータをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイスは、リーダ上でカスタム警告をトリガする信号を送信した後に、長距離識別子プロトコルから短距離識別タグプロトコルに切り替えるロジックを含むことができる。
【0028】
リーダが短距離識別タグプロトコル(例えばNFC)を使用して動作した場合、あるいは短距離識別タグを使用して関連する資産(例えば、ユーザが発見しようとしている、識別されたサーバ又はネットワークケーブル束に関連する個々のケーブル)を識別する実施形態の場合、ユーザは、要求する識別タグ及びその関連する資産についてスキャンすることができる。
【0029】
リーダが組み込みソフトウェア及びデータベースを含む実施形態では、長距離識別タグプロトコルの使用を示すフラグがない場合、又は長距離識別タグプロトコルを使用して一致する識別タグを発見した後にリーダが長距離から短距離識別タグプロトコルに切り替えられた場合、リーダは、コンピューティングデバイスと共同して自動的に短距離識別タグプロトコルを使用して識別タグをスキャンすることができる。リーダがスキャンされたタグデータをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイスは、長距離識別タグプロトコルの使用を示すフラグ、又はリーダがタグをスキャンするために短距離識別タグプロトコルを使用すべきであることを現在示すデータロジックを特定できない場合がある。
【0030】
上述のように、要求する識別タグについてユーザがスキャンすると、リーダは、識別タグの各々からデータを受信し、受信したデータを組み込みソフトウェアを用いて組み込みデータベースに格納されたデータと比較するか、又はネットワークを介してコンピューティングデバイスに送信し一時的に格納された選択されたデータと比較してもよい。リーダは、ユーザによって設定されるオーディオ及びビジュアル通知(例えば、オーディオ警告又はLED信号)を提供するためのリーダに組み込まれたコンポーネントを含んでもよく、これにより、スキャンされ受信された識別タグデータが、組み込みデータベースに格納されたユニーク識別子(組み込みソフトウェア及び/又はデータベースを含む実施形態の場合)、又はコンピューティングデバイスに一時的に格納されたユニーク識別子(リーダがスキャンされたタグデータをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態の場合)と一致する時に、デバイスが、カスタムカラーLEDの照明及び/又はカスタムオーディオ警告をトリガする。そして、ユーザは、資産に関連する短距離識別タグ(例えば、サーバに接続されたケーブル又はネットワークケーブル束に含まれるケーブル)を特定することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、特定された一致は、コンピューティングデバイスのソフトウェアロジックから、又はリーダの組み込みソフトウェアからネットワークを介して、コンピューティングデバイスによって受信されてもよい。特定された一致の受信に応答して、コンピューティングデバイスはGUIを生成するか又は現在表示されているGUIを更新するコマンドを生成することができ、GUIは、直近にスキャンされた識別タグ/資産がデータベースレコードから選択されたユニーク識別子の1つと一致することを示す通知を含むGUIコンポーネントを含む。そして、この通知が、コンピューティングデバイスのGUI上に表示されてもよい。
【0032】
本明細書に開示される実施形態の方法のステップを達成するために、様々な異なる環境を使用することができる。
図1A及び
図1Bに見られるように、開示される実施形態は、1つ又は複数の識別タグ105を利用することができ、1つ又は複数の識別タグ105は、場合によっては接着性裏張りに付着するかその中に埋め込まれた1つ以上の短距離識別タグ及び/又は1つ以上の長距離識別タグを含むことができる。非限定的な例として、短距離識別タグは1つ又は複数の無線NFCタグを含むことができ、長距離識別タグは1つ又は複数の無線RFIDタグを含むことができ、これらは両方とも、ユーザメモリを利用するマイクロチップ(各々、ユニーク識別子を含むことができる)をさらに含んでもよく、場合によってはラベルに結合され、場合によってはラベルの中に埋め込まれるか、ラベルの表面の上に組み込まれるか、又はラベルに固定若しくは取り付けられてもよい。
【0033】
図2A及び
図2Bは、開示される実施形態において使用され得るラベルの非限定的な例を示す。
図2Aに見られるような一部の非限定的な実施形態では、これらのラベルは、通常、基板、接着剤及び取り外し可能なライナーを含む3つの層を含む長方形の本体部を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ラベルを使用するために、ユーザは、ラベルからリリースライナーを取り外して基板の下面の接着剤を露出させることができる。いくつかの実施形態では、ラベルの基板は、基板が残らなくなるまで、それ自体がラッピングされてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、ラベルは自己ラミネートマーカーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ラベルは印刷可能領域を含むことができ、ユーザは印刷可能領域上にラベル、透明フィルム層及びテールエンドを含むことができる。いくつかの実施形態では、ラベル又はマーカーは、
図1A及び
図1Bに見られるように、個々のラベル又はマーカーがメディアロール又はストリップから分離された状態で、メディアロール又はストリップの一部として提供されてもよい。
【0035】
図2B及び
図4Bに見られるような開示されるいくつかの実施形態では、ラベルはワイヤマーカーを含むことができ、ワイヤマーカーは、ワイヤ又はケーブル及び/又はその目的を識別するためにワイヤ又はケーブルに取り付けられるラベル又はタグを含む。
【0036】
長距離又は短距離識別タグ105が組み込まれたこのような自己ラミネートラベルの非限定的な例を、
図1Aから
図2Bに示す。しかしながら、これらは非限定的な例である。開示される実施形態における識別タグ105は、当該分野で知られている任意の無線インタロゲーション技術(例えば、任意のいわゆる短距離又は長距離識別タグ技術を含むことができる)と組み合わせて利用されるよう構成されたタグを含むことができ、このタグは、資産に取り付けられて識別タグリーダ300によって読み取られるよう構成されていてもよい。
【0037】
開示される実施形態におけるタグ105は無線伝送ブロードキャスト通信を利用することができ、タグ150は、識別タグリーダ300によって送信された問い合わせ信号に応答して識別タグリーダ300によって読み取られてもよい。したがって、開示される実施形態におけるタグ105は、資産の位置及び/又は状態を、場合によっては本明細書に記載するデータセンター140のような建物又は他の収容領域内で、リアルタイムで自動的に識別し追跡するために利用することができる。非限定的な例として、資産は、以下により詳細に説明されるネットワークコンポーネント(例えば、サーバ110、サーバケーブル、サーバケーブルのグループ又は束等)、在庫アイテム、人の識別タグ等のような、人又は物を含むことができる。
【0038】
これらのタグ105は、パッシブ型又はアクティブ型の短距離又は長距離識別タグ技術の任意の組み合わせを使用することができる。アクティブ型識別タグ技術は、各タグ105のユニーク識別子を含む信号を連続的に発信するバッテリ駆動ビーコンを利用する。パッシブ型識別タグ技術は、バッテリを使用せず、タグリーダ300(後述する)からエネルギーを集めることで電力供給し、リーダ300によってブロードキャスト送信された問い合わせ信号に応答して、タグ105上のユニーク識別子及び任意の追加データをリーダ300にブロードキャスト送信する。一部の開示される実施形態では、パッシブ型タグのみが使用される。
【0039】
したがって、開示されるシステム内の各資産に識別タグ105を含むラベルを取り付けることによって、資産にユニーク識別タグ105を割り当てることができる。識別タグ105は、後述するように、資産に関連付けられているものとして、ソフトウェア又はデータベースに登録することができる。各リーダ300は、パッシブ型又はアクティブ型タグ105がリーダ300のフィールドに出入りすると、警告を生成するか、あるいは1つ以上のサーバ110及び/又はクライアント120に通知することができる。
【0040】
図3A及び
図3Bは、識別タグリーダユニット300の一例を示す。各リーダ300は、自立型であってもよく、1つ又は複数の固定位置の又は移動可能なパッシブ型及び/又はアクティブ型EPC Gen 2(及びISO 18000-63)準拠の短距離又は長距離識別タグリーダ/ライタ構成を含む。各リーダ300は、最も近いリーダ300に対するタグ105の近さに応じてタグ付き資産を追跡し位置特定するために使用される統合システムの一部として、スタンドアロンデバイスであってもよく、あるいは、指定された位置内にある複数のデバイスのうちの1つであってもよい。
【0041】
各リーダ300は、リーダ300のフィールド・オブ・ビュー内の1つ又は複数のタグ105(さらにはその関連する資産)の存在を無線伝送ブロードキャスト通信を介して検出するよう構成された問い合わせ信号を送信して、これらの存在を追跡するよう構成されてもよい。この検出は、各タグの105無線信号及びリーダ300の固定基準点に対する受信信号強度インジケータ(RSSI)に応答する及び/又は従うものであってもよい。リーダ300は、さらに、オプションとして、そのフィールド・オブ・ビュー内の各タグ105の位置を決定してもよい。非限定的な例として、リーダ300は、データセンター140内のネットワークコンポーネントや組み立てラインにある自動車の追跡、倉庫内の商品のパレットの位置特定、オフィスビル内の機器又は従業員の発見等をすることができる。
【0042】
リーダ300は、さらに、タグ105をユニークに識別するかたちでのタグ105からの入力、タグ105から受信した信号についてのRSSI、及び/又はタグ105に格納された任意の追加データを、受信してもよい。いくつかの実施形態では、リーダ300は感覚データ集合体用に構成されてもよい。例えば、各リーダ300は、各ユニークタグIDに関連する温度や地震の時に経験するような広範囲な動き等を、各ユニークタグIDと関連させて識別するセンサを有することができる。
【0043】
リーダ300によって受信されたタグデータは、搭載ファームウェア若しくは他のソフトウェア310を使用して分析、処理されてもよく、及び/又は受信されたデータを処理する専用サーバ110若しくはクライアント120上で実行される専有ソフトウェアに(例えば、ローカルネットワークを介して)通信されてもよい。この処理されたデータは、例えば、資産の識別、資産の追跡、データセンター140内の在庫管理、小売、及び/又はサプライチェーン若しくは物流環境のために使用することができる。
【0044】
識別タグリーダ技術によって、各リーダ300は、各リーダ300におけるプログラム可能ロジックを実行する構成と組み合わせて、
図4Aに見られるように、双方向のクラウドベースの環境で動作することが可能となり、さらに、リーダデバイス300とアプリケーションサーバ110及び/又はクライアントデバイス120との間の双方向の双方向通信が可能となる。例えば、以下に説明するように、各リーダ300は、組み込みソフトウェア310及び/又はデータベース320を含み、これらはリーダ300自体の内部において設置されかつ動作すると共に、リーダ300の内部で及びそこから意味のある情報を通信するように構成される。
【0045】
リーダデバイス300とサーバ110及び/又はクライアント120デバイスとの間のこの遠隔配置及び双方向通信によって、サーバ110及び/又はクライアント120デバイスは、カスタマイズ可能ソフトウェア310をデバイス300上で管理、展開及びインストールすることができ、このソフトウェアは、インストール位置にて意味のある情報を通信するようにプログラムされてもよい。このソフトウェア310は、デバイス300をプログラムして、デバイス300上で実行されている一般的なアプリケーション(例えば、資産追跡)のハードウェアのビヘイビア動作を決定することができる、設定可能なプログラムロジック、プロファイル及び/又はパラメータをサポートすることができる。
【0046】
これらのデバイスの各々には、電子機器、ソフトウェア、センサ、アクチュエータ及びネットワーク接続機能が組み込まれていてもよく、ネットワーク接続機能は、これらのコンポーネントの各々の間に組み込まれるか、あるいは接続されているサーバ110及び/又はクライアントデバイス120に組み込まれ、デバイス300及びそれらの組み込みソフトウェア310によってデータが収集及び交換されることを可能にする。
【0047】
上述のプログラム可能で設定可能なソフトウェアロジックは、場合によってはリーダ上のスキャンボタン340からのユーザ入力に応答して又はソフトウェア310内の設定可能なロジックを介して、1つ又は複数のタグをスキャンする命令を受け取るよう構成されてもよい。そして、リーダ300は、問い合わせ信号を送信することができる。リーダ300は、識別タグ105からの無線伝送ブロードキャスト通信を受信することができ、それにより、長距離及び/又は短距離リーダ設定で動作するリーダ300のフィールド・オブ・ビューにタグ105が入ったという通知を受信し、関連データを内部データベース320に格納することができる。ソフトウェア310は、リーダ300自体の内部で受信タグ105情報を処理して、プログラム可能及び設定可能なロジックで満たされた条件に基づいて、検出されたタグ105ごとに現在のタグデータを決定することができる。このメッセージングモデルはまた、非限定的な例として、システム内で発生する異なるイベントに応じて、サーバ110及び/又はクライアント120デバイスにメッセージを送信することを可能にする。したがって、いくつかの実施形態では、リーダ300は、カスタマイズされた独立したアクションを実行することが可能で、追加のデバイスと通信しそこから通信を受信するようプログラム可能なリーダであってもよい。
【0048】
例えば、各リーダ300は、中央位置から(例えば、アプリケーションサーバ110から)カスタマイズ可能なソフトウェア310並びにプログラム可能なロジック、プロファイル及び/又はパラメータをダウンロードしインストールすることができる。特定の資産又は人に関連するタグ105がリーダ300のフィールドに入ると(場合によっては、スキャンボタン340を用いたユーザ入力に応答して)、リーダ300は、タグ105の存在を検出し、そのタグをリーダ300の内部データベース320に格納することができる。カスタマイズされた設定可能なソフトウェア310内のプログラム可能なロジック、プロファイル及び/又はパラメータにより、リーダ300を、識別されたタグ105に対して条件付きで応答させることができる。
【0049】
非限定的な一実施形態では、ホストサーバ110は、カスタマイズ可能なソフトウェア310並びにプログラム可能なロジック、プロファイル及び/又はパラメータを1つ以上のリーダ300にプッシュすることができ、これにより、リーダ300のフィールド・オブ・ビュー内の各タグ105のタグ状態データを効率的に処理及び通信することができる。
【0050】
いくつかの実施形態において、短距離又は長距離識別タグリーダ300に含まれるモデルは、受信されたタグデータを処理せずともよく、代わりに、所与の時点でリーダ300のフィールド内のすべてのタグ105からデータを単に読み取り、すべての識別されたタグ105からのデータをローカルネットワーク100を介してストリーミング(1秒間に100個ほど)して、サーバ110及び/又はクライアント120上で実行されるカスタマイズ可能なソフトウェアによって処理させることができる。そして、サーバベースのルールエンジンがリーダ300によって収集されたタグデータを処理することができる。上述したように、ネットワーク100は、有線ネットワーク、あるいはWi-Fi(登録商標)及び/又はBluetooth(登録商標)を介してアクセス可能なクラウドベースのネットワークであってもよい。
【0051】
したがって、リーダ300は、すべての読み取り可能なタグを識別してそれに応じて応答する組み込みプログラム可能ファームウェア(例えば、搭載ソフトウェア310及びデータベース320)を含むか、あるいは、資産に関する情報を受信して処理のために1つ以上のサーバ110及び/又はクライアントデバイス120にデータを送信する読み取り専用リーダを含むことができ、これにより、資産の識別、位置特定及び追跡のために、リーダ300とコンピューティングデバイス120との間に低帯域幅の双方向のクラウドイネーブルド通信を提供することができる。
【0052】
識別タグリーダ300は、さらに、通信サブシステムの一部として1つ又は複数の内部アンテナ330(例えば、イーサネットネットワーク、光ファイバネットワーク、Wi-Fi(登録商標)無線ネットワーク、Bluetooth(登録商標)ネットワーク等のネットワークに接続するためのもの、及び/又は上述の識別タグ105の存在を検出するためのもの)を含んでもよく、また、上記の特徴に照らして、読み取り/書き込みユニットであってもよい。1つ又は複数のアンテナ330の各々は、(複数の)識別タグ105からデータを無線で受信するアンテナ回路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のアンテナ330は、NFCプロトコルを使用して識別タグ105からデータを無線受信するために、短距離アンテナ回路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のアンテナは、無線周波数識別プロトコルを使用して識別タグ105からデータを無線受信するために、長距離アンテナ回路を含んでもよい。
【0053】
識別タグリーダ300は、さらに、タッチ式の静電容量式スクリーンを備えたタブレット及びスマートフォン等のデバイスのための入力として使用される、実装されたタッチチップを含むことができる。また、これは、モバイルデータキャプチャのために、非限定的な例としてのWindows(登録商標)、Android(登録商標)及びiOS(登録商標)デバイスに接続しこれと共に動作するよう構成することができるBluetooth(登録商標)インタフェースを含むことができる。さらに、上述のようなフォーカスNFC/RFIDアンテナ330、メインRFフィールド方向(main RF field direction)、スキャンボタン340、動作状態LED360、上述のタッチチップ等を含んでもよい。
【0054】
リーダ300は、ビジュアル又はオーディオフィードバックを提供するためのハードウェア360をさらに含んでもよい。設定可能なロジック、プロファイル及び/又はパラメータは、場合によってはユーザにより設定される、リーダに組み込まれたオーディオ及びビジュアル通知(例えば、オーディオ警告又はLED信号)を作成することができ、これにより、特定のタグ105がリーダデバイス300のそばを通過するときにリーダデバイス300が、カスタムカラーLEDの照明をトリガする、及び/又はカスタムオーディオ警告360をトリガするよう構成されている。
【0055】
長距離及び/又は短距離識別タグリーダ300は、追加のハードウェア(例えば、電源又はバッテリ)及びソフトウェア(例えば、必要に応じて、上述したように、ラベルの各配置に特有のカスタマイズ可能なソフトウェア)を用いてセットアップ及び構成することができ、これにより、ネットワークケーブル構成、無線ネットワーク及び/又はBluetooth(登録商標)技術を使用して、リーダ300から得られた結果がネットワーク100にアクセスできるようになっている。
【0056】
図4Aは、本明細書に開示及び記載される方法及び実施形態を達成するために使用され得るシステム及び/又は構造を含む環境の簡素化された例を示す。例えば、
図4Aは上記のデータセンター140を含み、データセンター140は、データセンター140内の1つ以上のサーバ110及び/又は他のコンピュータを提供(host)してもよく、また、ハードウェア(例えば、サーバコンピューティングマシン、ルータ、スイッチ、ネットワークケーブル、電源ケーブル等)、ソフトウェア、インターネットウェブサイト、ホスティングサーバ並びに複数のコンピュータ及び/又はサーバをインターネット又は他の任意のネットワーク100に接続するために必要な電子通信手段を含む、インターネットユーザにホスティングサービスを提供するのに必要な一般的なインフラ構造も提供してもよい。
【0057】
本明細書において示され説明される実施形態は、ネットワーク100の枠組み内に存在し、考え得るネットワーク構成又は接続機能についての限定をするものではない。このようなネットワーク100は、非限定的な例として、インターネット、公衆交換電話網、グローバルテレックスネットワーク、コンピュータネットワーク(例えば、イントラネット、エクストラネット、ローカルエリアネットワーク又はワイドエリアネットワーク)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、電話ネットワーク、企業ネットワークバックボーン又は公知若しくは後に開発されたネットワークの他の任意の組み合わせを含むことができる。
【0058】
少なくとも1つのサーバ110及び少なくとも1つのクライアント120は、有線、無線、モデム、ダイヤルアップ、衛星、ケーブルモデム、デジタル加入者線(DSL)、非対称デジタル加入者線(ASDL)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)、X.25、イーサネット(登録商標)、トークンリング、ファイバ分散データインタフェース(FDDI)、非同期転送モード(ATM)、赤外線データアソシエーション(IrDA)、無線、WAN技術(T1、フレームリレー)、ポイント・トゥ・ポイント・プロトコル・オーバー・イーサネット(登録商標)(PPPoE)、及び/又はこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、当該分野の又は将来開発されるネットワーク接続の任意の方法を介して、ネットワーク100に通信可能に結合されてもよい。
【0059】
本明細書に開示される方法は、任意のコンピューティングシステムにおける任意の中央処理ユニット(CPU)によって実行されてもよく、例えば、少なくとも1つのサーバ110及び/又はクライアント120上で起動され、サーバ110及び/又はクライアント120上のハードディスクドライブ等のCPUにアクセス可能なコンピュータ読み取り可能媒体に格納された命令(おそらくスクリプト及び/又はソフトウェアとして、場合によってはソフトウェアモジュール/コンポーネントとして)を実行するマイクロプロセッサ等によって実行されてもよい。
【0060】
(複数の)サーバ110は、同一コンピュータ内で又はコンピュータネットワーク100を介して他のコンピュータ、プログラム又はユーザにサービスを提供する任意のコンピューティングデバイス又はプログラムを含むことができる。非限定的な例として、サーバ110は、アプリケーション、通信、メール、データベース、プロキシ、ファックス、ファイル、メディア、ウェブ、ピアツーピア、スタンドアロン、ソフトウェア又はハードウェアサーバ(即ち、サーバコンピューティングデバイス)を含んでもよく、また、当該分野で知られている又は将来開発される任意のサーバフォーマット(場合によっては、共有ホスティングサーバ、仮想専用ホスティングサーバ、専用ホスティングサーバ、クラウドホスティングソリューション、グリッドホスティングソリューション又はそれらの任意の組み合わせ)を使用してもよく、そして、例えば、クライアント120によって要求されるソフトウェアの組み合わせに必要なデータへのアクセスを提供するために使用されてもよい。
【0061】
サーバ110は、サーバクラスタ内に存在してもよい。これらのクラスタは、連携して動作する密に結合されたコンピュータのグループを含んでもよく、したがってこれらは多くの点において単一のコンピュータであるかのように見ることができる。コンポーネントは、単一のコンピュータによって提供されるものよりも改善された性能及び/又は有効性を提供できる高速ローカルエリアネットワークを介して互いに接続されてもよい。
【0062】
サーバ110及び/又はクライアント120は、本明細書に記載するシステム及び/又は説明されるものによって要求される又は必要とされる任意の情報を含むデータストレージ130に通信可能に結合されてもよい。データストレージ130は、計算に使用されるデジタルデータをある時間間隔の間保持することができる任意のコンピュータコンポーネント、デバイス及び/又は記録媒体であってもよい。ストレージは、単一のマシン若しくはネットワーク100にわたるコンピュータのクラスタ内、異なるハードドライブのような同一マシンの別個のメモリ領域内、あるいはデータベースパーティションのような同一ハードドライブ内の別個のパーティション内に、必要とされる任意のデータのための格納されたコンテンツを保持することができる。
【0063】
データストレージ130の非限定的な例は、コンピュータネットワークに接続されコンピュータネットワークにファイルベースのデータストレージサービスを提供する自立型ファイルレベルコンピュータデータストレージとすることができるネットワークエリアストレージ(「NAS」)を含んでもよいが、これに限定されない。ストレージサブシステムは、ストレージエリアネットワーク(「SAN」、これは、リモートコンピュータストレージデバイスを、これらデバイスがローカルに接続されているように見えるように、サーバに接続するためのアーキテクチャである)、NAS-SANハイブリッド、又は現在知られている若しくは将来開発される中央/共有ストレージの他の手段、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0064】
構造的には、データストレージ130は任意のデータの集合体を含むことができる。非限定的な例として、データストレージ130は、ローカルデータベース、オンラインデータベース、デスクトップデータベース、サーバ側データベース、リレーショナルデータベース、階層型データベース、ネットワークデータベース、オブジェクトデータベース、オブジェクトリレーショナルデータベース、連想データベース、概念指向データベース、エンティティ属性値データベース、多次元データベース、半構造化データベース、スタースキーマデータベース、XMLデータベース、ファイル、ファイル集合体、スプレッドシート、並びに/又は、磁気媒体、ハードドライブ、他のディスクドライブ、揮発性メモリ(例えば、RAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM又はフラッシュ)及び/若しくはそれらの任意の組み合わせのようなデータストレージの他の手段を含んでもよい。
【0065】
(複数の)サーバ110及び/又は(複数の)クライアント、あるいはサーバ110及び/又はクライアント内のソフトウェアモジュールは、MSSQL又はMySQL等のクエリ言語を使用して、データストレージ130からコンテンツを読み出すことができる。ASP、PHP、CGI/Perl、独自のスクリプトソフトウェア/モジュール/部品等のサーバ側スクリプト言語を使用して、読み出されたデータを処理してもよい。読み出されたデータは、本明細書に開示される任意の方法のステップを実行することを含むスクリプト言語によって実行されるべきアクションを決定するために分析されてもよい。
【0066】
サーバ110及び/又はクライアント120は、少なくとも1つのサーバ110及び/又はクライアント120上のメモリに格納することができる、本発明との関連で使用される1つ以上のソフトウェアモジュール及び/又はコンポーネントを実行することができる。このようなソフトウェアの非限定的な例として、以下の段落では、ソフトウェアの組み合わせを構成するソフトウェアモジュール/コンポーネントについて詳細に説明する。これらのソフトウェアモジュール/コンポーネントは、命令を含むソフトウェア及び/又はスクリプトを含むことができ、この命令は、サーバ110又はクライアント120上のマイクロプロセッサによって実行されたときに、マイクロプロセッサに、本明細書に詳細に記載されるようなモジュール/コンポーネントの目的を達成させるものである。また、ソフトウェアの組み合わせは、必要に応じて、ソフトウェアの組み合わせの各モジュール/コンポーネント間で、システム内のサーバ110及び/又はクライアント120上で実行される様々なアルゴリズムで使用されるデータソースからのデータ及び/又は変数を含む情報を共有してもよい。
【0067】
図4Aは、システムのための環境のより詳細な実施形態であって、本明細書に開示される方法のステップを実行するための実施形態を示す。非限定的な例として、開示されるすべてのソフトウェアモジュールは、1つ又は複数のサーバ110上で実行されてもよく、また、(複数の)サーバ110によって生成され、(複数の)クライアント120に送信されてそこで表示される1つ又は複数のユーザインタフェースを含むことができる。(複数の)ユーザインタフェースは、ユーザからの入力を受け取り、ソフトウェアモジュール200に関連するデータストレージ130内のデータを使用してソフトウェア200を管理及び実行するためにこの入力を(複数の)サーバ110に送信するよう構成されてもよい。したがって、開示されるシステムは、本明細書において開示される方法のステップのいずれか又はすべてを実行するよう構成されてもよい。
【0068】
上述したように、いくつかの実施形態では、開示されるシステムは、開示されるシステムにタグ105を特異的に関連付けるユニーク長距離又は短距離識別タグ105と関連する承認されたタグデータを格納することができる。したがって、開示される実施形態によって、特定の資産(例えば、ネットワーク又は電源ケーブル)を識別するタスクを単純化するために、非限定的な例として、管理者は、特定のサーバ、ケーブル及び/又はケーブルの束(
図4Bに見られる)の各々にタグを取り付ける等、短距離識別タグ及び/又は長距離識別タグを資産の各々に取り付けるかあるいは関連付けることができる。
【0069】
本システムを使用して、組み込まれたタグ識別子を各々が有する1つ又は複数の識別タグを、特定の資産に関連付けることができる。これらの資産についての記述は、1つ又は複数の識別タグに関連付けられて格納されてもよい。説明のために、
図5は、サーバ110が、スキャンタグ105に関連するユニーク識別子を格納するデータレコードを格納し、さらに、スキャンされたタグ105又はその関連する資産に関係する追加データをユーザが入力するためのGUIを生成することができる方法を示すフローチャートを示す。サーバ110は、受信した追加データを含むようにデータレコードを更新してもよい。ステップ500において、ユーザ(例えば、データセンター管理者)は、1つ又は複数の特定の資産の各々にタグ105(場合によっては、上述のように、組み込まれた識別タグ105を有する自己ラミネートラベル又はマーカーが使用される)を取り付けてもよい。適切なタグ105が適切な資産に取り付けられると、開示されたシステムのユーザは、次に、適切な識別タグリーダ300のハードウェア及び設定を使用して、タグ105のメモリ内に格納された組み込みデータ(例えば、タグのユニーク識別子)を読み出して、スキャンされたデータをネットワーク100を介してサーバ110及び/又はクライアントデバイス120等のコンピューティングデバイスに送信してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、リーダ300上のスキャンボタン340を押して、長距離又は短距離アンテナ330と関連回路とをスキャンのために起動させてもよい。
【0070】
引き続きステップ500において、コンピューティングデバイス110,120は、スキャンされたデータを受信し、スキャンされたデータを格納するデータベースレコードを生成してもよい。いくつかの実施形態では、タグ105及び/又は資産のユニーク識別子は、データベースレコードのユニーク識別子として使用されてもよい。リーダ300が組み込みソフトウェア310及び/又はデータベース320を含む実施形態では、
図5には示していない暫定ステップとして、タグ105からのスキャンされたデータがソフトウェア310によって処理されて組み込みデータベース320に格納されてもよい。次いで、データは、組み込みデータベース320から選択され、ネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120に送信されてもよく、コンピューティングデバイス110,120は、スキャンされたデータを受信して処理し、ユニーク識別子を使用して識別されたタグに関連するデータベースレコードを生成し、これをシステムデータベース130に格納してもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、リーダ300のアンテナ330及びその関連回路は、単に、場合によってはスキャンボタン340が押されたことに応答して、タグ105に格納されたデータを読み取り、データをネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120にストリーミングしてもよく、コンピューティングデバイス110,120は、スキャンされたデータを受信して処理し、タグ105に関連するデータベースレコードを生成し(場合によっては両方ともユニーク識別子を使用して識別される)、タグデータをシステムデータベース130に格納してもよい。
【0072】
図5に戻ると、ステップ510において、コンピューティングデバイス110,120は、次に、1つ又は複数のGUIコンポーネントを有するGUIを生成し、これにより、ユーザは、タグ105に関する追加の詳細、又はタグ105が取り付けられている若しくはタグ105の近くにある資産に関する追加の詳細、例えば、名前、関連するリソース、タグ付きリソースの名前、タグやタグ付きリソースの目的、タグに関するユーザコメント等、を入力することが可能となる。複数のコンピューティングデバイスを含む実施形態では、サーバデバイス110は、GUI又はGUIの一部を、表示のために、ネットワーク100を介してクライアントデバイス120に送信することができる。長距離識別タグプロトコルを用いるアンテナ330を使用する実施形態では、GUIは、資産の位置を特定するために特定の識別タグプロトコル(例えば、RFID)を使用すれば資産が最も良く識別されることを示すGUIコンポーネント(例えば、
図6には示されていないチェックボックス)を含んでもよい。
【0073】
図5に戻ると、ステップ520において、コンピューティングデバイス110,120は、生成され表示されたGUIから、先に生成され投入されたデータの確認を含むユーザ入力と、タグデータに関連するユーザによる追加入力と、を受け取ってもよい。複数のコンピューティングデバイスを含む実施形態では、クライアントデバイス120は、次に、受け取ったユーザ入力データをサーバデバイス110に送信してもよい。ステップ520及びステップ530において、コンピューティングデバイス110,120は、入力データを受け取って、更新されたデータを適切なデータレコードに格納してもよい。長距離識別タグプロトコルを利用するアンテナ330を使用する実施形態であって、適切なGUIコンポーネントが選択される実施形態(例えば、RFID技術の使用を示すチェックボックスがチェックされる)では、リーダ300が特定の長距離識別タグプロトコルを使用してスキャンすべきことを示すフラグを含むようにデータレコードを更新してもよい。
【0074】
図5及び
図6によって示される非限定的な例として、データセンター作業員は、サーバ又はサーバに関連するケーブルの束に長距離識別タグ105をタグ付けしてもよい。この識別タグ105は、
図4Bに示すように、複数のケーブルが接続されているサーバ若しくはルータ、又はおそらくはグループ化されたケーブルの束を識別することができる。
【0075】
各タグ105がサーバ又はケーブル束に結合されることから、データセンター作業員は、リーダ300を使用して、場合によってはスキャンボタン340を押してアンテナ330を起動することで、取り付けられたタグ105をスキャンし、場合によってはタグ105のユニーク識別子をキャプチャすることができる。この例では、データセンター作業員は、次いで、
図6に示すような(場合によっては、スキャンされたタグ105のためのデータレコードを生成した後にサーバ110によって生成される)GUIを含むクライアントデバイス120上で動作しているソフトウェアにアクセスして、ユニーク識別子が正しいことを確認してもよく、及び/又は追加データでデータレコードを更新してもよく、この追加データは、非限定的な例として、タグ105が取り付けられているネットワークリソース(例えば、「サーバ1」)、ネットワークリソースの目的(サーバ1の「イーサネット(登録商標)ケーブル25(ケーブル束10内)」)、及び追加のユーザメモ(「このケーブルは、サーバ1をルータに接続する」)を含んでもよい。データセンター作業員がこのデータを送信すると、コンピューティングデバイス110,120は、新たに受信されたデータを反映するようにデータレコードを更新してもよい。
【0076】
図7は非限定的な実施形態を示し、この実施形態では、サーバ110が、タグ105からスキャンされたデータを受信し、タグ105のユニーク識別子に従ってデータベース130からデータレコードを選択し、選択されたデータをユーザに表示するためのGUIを生成する。ステップ700において、ユーザは、リーダ300を使用して、場合によってはスキャンボタン340を押してアンテナ330を起動することによって、個々の資産に結合された個々のタグ105のいずれかをスキャンしてもよい。次いで、リーダ300は、各タグ105のスキャン時に各タグ105からタグデータを受信してもよい。リーダ300が組み込みソフトウェア310及び/又はデータベース320を含む実施形態では、リーダは、データベースレコードを組み込みデータベース320に一時的にアップロードしてもよい。リーダ300が組み込みソフトウェア310及びデータベース320を含む実施形態では、組み込みソフトウェア310は、各タグ105からスキャンされたタグデータを受信して処理し、共通のユニーク識別子又は他の格納されたタグデータを有する組み込みデータベース320からデータレコードを選択するデータベースコマンドを実行してもよい。ステップ710において、組み込みソフトウェア310又はリーダ300の他の命令によって、マッチング(一致)データレコードからのデータが、処理のために、コンピューティングデバイス110,120に送信されてもよい。
【0077】
リーダ300がスキャンされたタグデータをネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120にストリーミングする実施形態では、ステップ720において、コンピューティングデバイス110,120は、各タグ105からスキャンされたタグデータを受信して処理し、共通のユニーク識別子又は関係するデータを有するデータベース130からデータレコードを選択するデータベースクエリを実行してもよい。
【0078】
ステップ730において、コンピューティングデバイス110,120は、マッチングデータレコードに格納されたデータを表示するためのGUIを生成し、このGUIをユーザに表示してもよい。複数のコンピューティングデバイスを含む実施形態では、サーバデバイス110は、GUIを生成し、GUIを、表示のために、ネットワーク100を介してクライアントデバイス120に送信してもよい。
【0079】
上記の例に関する説明を続けると、
図8に見られるように、データセンター作業員は、データセンター内の様々な資産に関連するタグ105の各々をスキャンすることができ、各タグ105がスキャンされると、データセンター作業員のクライアントデバイスは、スキャンされたタグ105についてデータレコード内の詳細を表示してもよい。
【0080】
図9は非限定的な例を示し、この実施形態では、ユーザが特定のケーブル又は他の特定の資産を発見することを要望している。サーバは、ユーザから検索条件を受け取るGUIを生成する。次に、ユーザが様々な資産をスキャンすると、スキャンされたデータは、リーダ300上のサーバ110又は搭載ソフトウェア310に戻される。スキャンされたデータは検索条件と比較され、一致するものが発見されるとユーザに通知が送信される。
【0081】
いくつかの実施形態では、ユーザは、特定の識別タグ105に関連する資産を検索することを要望してもよい。たとえば、データセンターソフトウェアは、特定のネットワークケーブルに異常があり、これを交換する必要があることをデータセンター作業員に示してもよい。これらの実施形態では、ユーザは、システムにアクセスし、1つ又は複数の特定の識別タグ105に関連する1つ又は複数の資産の位置を特定したいという要望を示してもよい。この要求に応答して、
図9のステップ900及び
図10に見られるように、コンピューティングデバイス110,120は、資産及びこれらの関連する識別タグ105を発見するための1つ又は複数のパラメータを含む検索条件を定義するユーザからの入力を受け取るGUIを生成してもよい。
【0082】
例えば、
図10の非限定的な例に見られるように、ユーザが位置を特定したいと望む各識別タグ105について、GUIは、ユーザからユーザ入力を受け取るための1つ又は複数のGUIコンポーネントを含んでもよく、ユーザ入力は、識別タグのユニーク識別子、識別タグ105に関連するネットワークリソース又は他の資産、資産及び/又はネットワークリソースの目的、資産/リソースの目的、資産/リソースに関連する任意のメモ、あるいはデータベース130に格納された資産に関連する任意の追加データを含む。
【0083】
複数のコンピューティングデバイス110,120を含む実施形態では、サーバデバイス110は、GUIを生成し、GUIを、表示のために、ネットワーク100を介してクライアントデバイス120に送信してもよく、クライアントデバイス120は、ユーザ入力を受け取って、これを、処理のために、ネットワーク100を介してサーバデバイス110に送信してもよい。
【0084】
図9に戻ると、ステップ910において、コンピューティングデバイス110,120は、GUIからユーザ入力を受け取り、データベース130からの入力検索条件に一致する任意のデータレコードを選択するデータベースコマンドを実行してもよい。アンテナ330又はその関連回路を用いて長距離識別タグプロトコル(例えば、RFID)を適用して関連する資産(例えば、
図10で発見しようとしているケーブルに関連するサーバ又はネットワークケーブル束)を識別する実施形態では、データベースレコードはフラグを含んでもよく、このフラグは、最初に長距離識別タグプロトコルを使用して第1の資産(例えば、
図10のネットワークケーブル束、又は関連サーバ即ちサーバ1)を位置特定し、次いで、第1のアンテナから第2のアンテナ330に切り替えるよう構成されたコントローラとその関連回路とを起動させて、短距離識別タグプロトコル(例えば、NFC)を適用して、特定のケーブル(例えば、
図8のサーバ1をルータに接続する、ケーブル束10内のイーサネット(登録商標)ケーブル25)を位置特定すべきであることを示す。
【0085】
リーダ300が組み込みソフトウェア310及び/又はデータベース320を含む実施形態では、コンピューティングデバイス110,120は、選択されたデータを、組み込みソフトウェア310による処理及び組み込みデータベース320内への格納のために、データベース130からの選択されたデータ(選択された識別タグ105及びその関連する資産)をネットワーク100を介してリーダ300に送信してもよい。リーダ300がスキャンされたタグデータをネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120にストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイス110,120は、データベース130から選択されたデータをコンピューティングデバイス110,120上に一時的に格納することができる。
【0086】
次に、ユーザは、適切な識別タグプロトコルを用いて各アンテナを使用して、場合によってはスキャンボタン340を押してアンテナ330を起動させることで、複数の識別タグ105の各々をスキャンして、関連するタグ105によって又は示された他の任意の検索条件によって、要求する資産を位置特定してもよい。関連する資産(例えば、
図10で発見しようとしているケーブルに関連するサーバ又はネットワークケーブル束)を識別するために長距離識別タグプロトコルを使用する実施形態では、選択されたデータはデータベースフラグを含んでもよく、このデータベースフラグは、リーダ300がRFIDのような長距離識別タグプロトコルを使用して第1のアンテナを使用してスキャンすべきであることを示す。リーダ300が組み込みソフトウェア310及びデータベース320を含む実施形態では、コンピューティングデバイス110,120は、フラグをネットワークを介してリーダ300に送信してもよく、リーダ300は、フラグを処理し、第1のアンテナを自動的に使用して長距離識別タグプロトコルを適用して識別タグ105をスキャンしてもよい。リーダ300がスキャンされたタグデータをネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120にストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイス110,120は、データフラグを使用して、リーダ300が長距離識別タグプロトコルを利用してタグ105をスキャンすべきであることを示してもよい。
【0087】
図9に戻ると、ステップ920において、要求する識別タグ105についてユーザがスキャンをすると、リーダ300は、スキャンされた識別タグ105の各々からデータを受信し、受信したデータを、組み込みソフトウェア310を用いて組み込みデータベース320に格納されたデータと比較するか、あるいはネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120に送信して一時的に格納された選択されたデータと比較してもよい。
【0088】
上述したように、リーダ300は、場合によってはユーザによって設定されるオーディオ及びビジュアル通知(例えば、オーディオ警告又はLED信号)を提供するためのリーダ300に組み込まれたコンポーネント360を含んでもよく、これにより、スキャンされ受信された識別タグデータが、組み込みデータベース320に格納された選択されたデータレコードからのユニーク識別子又は他の検索条件に一致する時(組み込みソフトウェア及び/又はデータベースを含む実施形態の場合)、あるいはコンピューティングデバイス110,120に一時的に格納されたユニーク識別子又は他の検索条件に一致する時(リーダがスキャンされたタグデータをネットワークを介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態の場合)、デバイスが、カスタムカラーLEDの照明及び/又はカスタムオーディオ警告360を含む通知の出力をトリガする。そして、ユーザは、資産に関連する長距離識別タグ105(例えば、所望のケーブルが属するサーバ又はネットワークケーブル束)を特定することができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、特定された一致は、コンピューティングデバイス上のソフトウェアロジックから、又はリーダ300上の組み込みソフトウェア310から、ネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120によって受信されてもよい。特定された一致を受信したことに応答して、コンピューティングデバイス110,120は、GUIを生成するか、又は現在表示されているGUIを更新するコマンドを生成してもよく、これは、直近にスキャンされた識別タグ105及び/又は資産がデータベースレコードから選択されたユニーク識別子又は他の検索条件の1つと一致することを示す通知を表示するGUIコンポーネントを含む。この通知は、コンピューティングデバイス110,120上のGUI上に表示されてもよい。
【0090】
関連する資産を識別するために長距離識別タグを使用する実施形態では、組み込みソフトウェア310及び/又はデータベース320を含む実施形態については、組み込みソフトウェア310は、長距離識別タグプロトコル(例えば、RFID)を使用して識別タグデータを無線で受信する第1のアンテナ330及びその関連回路から、短距離識別タグプロトコル(例えば、NFC)を使用して識別タグデータを無線で受信する第2のアンテナ330及びその関連回路に自動的に切り替えるためのコントローラ及び関連ロジックを含んでもよい。リーダ300がスキャンされたタグデータをネットワーク100を介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイス110,120は、リーダ300上でカスタム警告をトリガする信号が送信された後に長距離識別子プロトコルを使用するアンテナから短距離識別タグプロトコルを使用するアンテナに切り替えるロジックを含んでもよい。
【0091】
リーダ300が短距離識別タグプロトコルを使用して動作すると、あるいは関連する資産(例えば、発見しようとしているサーバ又はネットワークケーブル束に関連する個々のケーブル)を識別するために短距離識別タグを使用する実施形態では、ユーザは、要求する識別タグ105及びその関連する資産(例えば、ケーブル束内の特定のケーブル、及び/又はサーバのような関連する資産に接続された特定のケーブル)についてスキャンをしてもよい。
【0092】
リーダ300が組み込みソフトウェア310及びデータベース320を含む実施形態では、長距離識別タグプロトコルの使用を示すフラグがない場合、又はリーダが長距離識別タグプロトコルを使用して一致識別タグ105を発見した後に長距離から短距離識別タグプロトコルに切り替えられた場合、コンピューティングデバイス110,120は、リーダ300を短距離識別タグプロトコルを使用して識別タグ105をスキャンするように自動的に設定してもよい。
【0093】
リーダ300がスキャンされたタグデータをネットワーク100を介してコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態では、コンピューティングデバイス110,120は、長距離識別タグプロトコルの使用を示すフラグ、又はリーダ300がタグ105をスキャンするために短距離識別タグプロトコルを今利用すべきであることを現在示すデータロジックを特定できない場合がある。
【0094】
従来と同じく、
図9及び
図10と同様に、要求する識別タグ105についてユーザがスキャンをすると(ステップ920)、リーダ300は、識別タグ105の各々からデータを受信し、受信したデータを組み込みソフトウェア310を用いて組み込みデータベース320に格納されたデータと比較するか、又はネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120に送信して一時的に格納された選択されたデータと比較してもよい。
【0095】
次いで、上述のステップ930と同様に、リーダ300は、場合によってはユーザによって設定されるオーディオ及びビジュアル通知(例えば、オーディオ警告又はLED信号)のためのリーダ300に組み込まれたコンポーネント360を含んでもよく、これによって、スキャンされ受信された識別タグデータが、組み込みデータベース320に格納されたユニーク識別子(組み込みソフトウェア及び/又はデータベースを含む実施形態の場合)、又はコンピューティングデバイス110,120に一時的に格納されたユニーク識別子(リーダがネットワークを介してスキャンされたタグデータをコンピューティングデバイスにストリーミングする実施形態の場合)と一致する時に、デバイスが、カスタムカラーLEDの照明及び/又はカスタムオーディオ警告360をトリガする。そして、ユーザは、資産に関連する長距離識別タグ105(例えば、所望のケーブルが属するサーバ又はネットワークケーブル束)を特定することができる。
【0096】
いくつかの実施形態では、特定された一致は、コンピューティングデバイス上のソフトウェアロジックから又はリーダ上の組み込みソフトウェア310からネットワーク100を介してコンピューティングデバイス110,120によって受信されてもよい。特定された一致を受信したことに応答して、コンピューティングデバイス110,120は、GUIを生成するか又は現在表示されているGUIを更新するコマンドを生成することができ、GUIは、直近にスキャンされた識別タグ105及び/又は資産がデータベースレコードから選択されたユニーク識別子の1つと一致することを示す通知を表示するGUIコンポーネントを含む。この通知は、コンピューティングデバイス110,120上のGUI上に表示されてもよい。
【0097】
図1から
図10に関連して図示及び記載した実施形態に含まれるステップは、図示された実施形態に限定されず、いくつかの異なる順序で組み合わせて、複数の他の実施形態内で修正することができる。開示されているステップは、図中では特定の組み合わせで開示されているものの、独立していてもよく、任意の順序で及び/又は任意の他のステップ若しくはステップの組み合わせに応じて配置及び組み合わされてもよい。
【0098】
上記発明の他の実施形態及び使用は、本明細書に開示される発明の仕様及び実現を考慮することで当業者に明らかであろう。本明細書及び本明細書内の実施例は、例示的なものにすぎず、本発明の真の範囲内となる他の任意の実施例又は変更も、特許請求の範囲としてカバーされることが意図される。
【0099】
この明細書に添付された要約は、米国特許商標庁及び一般市民が、技術開示の性質及び要旨をカーソル調査から迅速に決定することを可能にするために提供されており、本発明又はその任意の実施形態を定義、決定又は限定することは意図していない。