(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】飲用ストローの検査
(51)【国際特許分類】
G01N 21/95 20060101AFI20241119BHJP
【FI】
G01N21/95 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023003992
(22)【出願日】2023-01-13
【審査請求日】2023-03-09
(32)【優先日】2022-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】504048696
【氏名又は名称】シック アイヴィピー エービー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アンデシュ・ムルヘド
(72)【発明者】
【氏名】マティルダ・ラーション
(72)【発明者】
【氏名】ニルス・ヘーグバリ
【審査官】小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-029312(JP,A)
【文献】特開2001-001401(JP,A)
【文献】特開2007-114187(JP,A)
【文献】国際公開第2021/186097(WO,A1)
【文献】中国実用新案第210417937(CN,U)
【文献】特開2017-181126(JP,A)
【文献】特公昭32-006600(JP,B1)
【文献】特開2018-157448(JP,A)
【文献】特開2004-151069(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00 - G01N 37/00
G01B 11/00 - G01B 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲用ストロー(101、201)を検査するための方法であって、前記飲用ストロー(101、201)は、ラッピング(107)の内部に位置し、したがってラッピング済み飲用ストロー(109、209)であり、撮像は、ラッピング済み飲用ストロー(109、209)の撮像であり、光パターンは、前記ラッピング(107)を通して視認可能である光漏れに相当しており、前記方法は、
発光ユニット(121)において光シールド(125)と一体化された1つ以上の光源(123)により前記飲用ストロー(101、201)の第1の部分(131)を照明するステップ(601)であって、これにより前記第1の部分(131)に対する光(127)の少なくともいくぶんかが、前記飲用ストロー(101、201)の側壁部(102、202)および前記ラッピング(107)の両方を通り前記飲用ストロー(101)内へと伝達され、内部反射により前記飲用ストロー(101)内で誘導され、前記発光ユニット(121)は、少なくとも前記第1の部分(131)を照射している間、前記ラッピング(107)と物理的に接触するように位置決めされており、これにより前記ラッピングは前記飲用ストロー(101、201)の前記側壁部(102)に対して押し付けられ、前記1つ以上の光源(123)は、下に位置する前記飲用ストローから所定の近距離をおいて位置決めされた状態となる、ステップと、
前記光源(123)により供給される光を感知するように構成された画像センサ(143)を有するカメラ(141)により、照明する前記ステップの最中に前記飲用ストロー(101、201)の別の第2の部分(133)を撮像した1つ以上のデジタル画像(241)を生成するステップ(602)と、
前記1つ以上のデジタル画像(241)によりキャプチャされた光パターンを解析するステップ(603)であって、前記光パターンは、前記飲用ストロー(101、201)の側壁部(102、202)を通り前記飲用ストロー(101、201)の前記第2の部分(133)から出る内部反射した前記光の光漏れ、および前記ラッピング(107)を通じて視認可能な光漏れに相当する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記検査は、損傷部検査であり、前記光漏れは、前記飲用ストロー(101、201)の前記側壁部(102、202)中の損傷部(204)によるものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
解析する前記ステップは、前記デジタル画像(241)の中の少なくとも1つにおける画像データ不具合からなる局所スポット(243)として前記飲用ストロー(101、201)中の前記損傷部(204)を検出することを含み、前記画像データ不具合は、前記損傷部(204)を通る前記飲用ストロー(101、201)からの不適格光漏れのキャプチャに相当する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の光源(123)は、少なくとも前記第1の部分(131)を照明する前記ステップの最中に、前記第1の部分(131)を照明する前記ステップを特定的に実現するために前記飲用ストロー(101、201)に対して所定の距離をおいて位置する1つ以上の発光表面を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の光源(123)は、少なくとも照明する前記ステップの最中に、前記飲用ストロー(101、201)の前記第1の部分(131)が位置する位置で前記飲用ストロー(101)の前記側壁部(102)を物理的に覆うための発光表面を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
光シールド(125)が、少なくとも前記第2の部分(133)の前記撮像の最中に、前記光源(123)からの光が前記第2の部分(133)を直接的に照明するのを防止するために適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
光シールド(125)が、少なくとも前記第2の部分(133)の前記撮像の最中に、前記第1の部分(131)からの反射光が前記第2の部分(133)を照明するのを軽減するために適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上の光源(123)は、前記ラッピング(107)により覆われ前記ラッピング(107)の下に位置する前記飲用ストロー(101、201)を少なくとも部分的に受けるための、前記光シールド(125)により形成された凹部(124)内に配置され、前記1つ以上の光源(123)は、前記光源(123)の発光表面が前記飲用ストロー(101、201)の前記側壁部(102)に対面する状態で、前記凹部(124)内に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記光源(123)の前記発光表面は、2つ以上の異なる角度にて前記飲用ストロー(101、201)の前記側壁部(102)に対面しており、それにより前記飲用ストロー(101、201)に対するおよび前記飲用ストロー(101、201)内への表面照明を増大させる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
飲用ストロー(101、201)を検査するための1つ以上のデバイス(161、700)であって、前記飲用ストロー(101、201)は、ラッピング(107)の内部に位置し、したがってラッピング済み飲用ストロー(109、209)であり、撮像は、ラッピング済み飲用ストロー(109、209)の撮像であり、光パターンは、前記ラッピング(107)を通して視認可能である光漏れに相当しており、前記デバイスは、
発光ユニット(121)において光シールド(125)と一体化された1つ以上の光源(123)により前記飲用ストロー(101、201)の第1の部分(131)を照明すること(601)であって、これにより前記第1の部分(131)に対する光(127)の少なくともいくぶんかが、前記飲用ストロー(101、201)の側壁部(102、202)および前記ラッピング(107)の両方を通り前記飲用ストロー(101)内へと伝達され、内部反射により前記飲用ストロー(101)内で誘導される、照明すること(601)であって、前記発光ユニット(121)は、少なくとも前記第1の部分(131)を照射している間、前記ラッピング(107)と物理的に接触するように位置決めされており、これにより前記ラッピングは前記飲用ストロー(101、201)の前記側壁部(102)に対して押し付けられ、前記1つ以上の光源(123)は、下に位置する前記飲用ストローから所定の近距離をおいて位置決めされた状態となる、ことと、
前記光源(123)
により供給される光を感知するように構成された画像センサ(143)を有するカメラ(141)により、前記照明の最中に前記飲用ストロー(101、201)の別の第2の部分(133)を撮像した1つ以上のデジタル画像(241)を生成すること(602)と、
前記1つ以上のデジタル画像(241)によりキャプチャされた光パターンを
、処理回路(704)により解析すること(603)であって、前記光パターン(243)は、前記飲用ストロー(101、201)の側壁部(102、202)を通り前記飲用ストロー(101、201)の前記第2の部分(133)から出る内部反射した前記光の光漏れ、および前記ラッピング(107)を通じて視認可能な光漏れに相当する、解析すること(603)と、
を行うように構成される、1つ以上のデバイス(161、700)。
【請求項11】
請求項10に記載のデバイス(700)が、処理回路(704)およびコンピュータプログラムを格納したメモリ(702)を備え、前記コンピュータプログラムは、1つ以上の前記処理回路(704)により実行された場合に、請求項1に記載の方法を1つ以上の前記デバイス(700)に実施させる命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のコンピュータプログラム(703)を格納したコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
請求項1に記載の方法における飲用ストロー(101、201)の使用であって、前記飲用ストロー(101、201)の側壁部(102)を通り前記飲用ストロー(101、201)から出る導波光の光漏洩に基づき、前記側壁部(102)を検査するための光導波路としての、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、飲用ストローの1つ以上の画像を用いて飲用ストローを検査するための方法および配置に関する。
【背景技術】
【0002】
飲用ストローは、例えば十分なおよび/または必要な品質を確保するためならびに飲用ストローの側壁部中に例えば穴などの損傷部が存在しないことを保証するためなど、消費者に対して機能を確保するために、使用前に、典型的には製造の最中において、検査を必要とする。
【0003】
一部の飲用ストローは、飲用ストローと組み合わせて使用されることとなるディスペンサに対して装着するおよびこのディスペンサを用いて配給するために、ラッピングの内部に存在する。
【0004】
例えば透明プラスチックフォイルなどのプラスチックおよびプラスチックラッピング内にある飲用ストローが、これまでのところ主流となっている。
【0005】
ラッピング外部にある飲用ストローの検査方法は、例えば特に損傷をより被りやすい傾向のある部分における損傷部の確認を行うためなどに、このストローを撮像し画像解析を利用することによるものである。例えば、一部の飲用ストローは、湾曲状飲用端部を有し、ラッピング内への挿入時に屈曲される。かような飲用ストローの場合には、この湾曲状部分は、飲用ストローの他の部分に比べて損傷をより被りやすい傾向があり得る部分となる。ラッピングが透明である場合に、飲用ストローは、このラッピング内部において視認可能であり、ラッピング内に位置する状態において検査が可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記を鑑みて、本発明の目的は、先行技術に対する1つ以上の改良または代替を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書の実施形態の第1の態様によれば、この目的は、飲用ストローを検査するための方法により達成される。1つ以上の光源により、飲用ストローの第1の部分が照明される。これにより、第1の部分に対する光の少なくともいくぶんかが、飲用ストローの側壁部を通り飲用ストロー内へと伝達され、内部反射により飲用ストロー内で誘導される。前記光源により供給される光を感知するように構成された画像センサを有するカメラにより、前記照明の最中に飲用ストローの別の第2の部分を撮像した1つ以上のデジタル画像が生成される。次いで、前記1つ以上のデジタル画像によりキャプチャされた光パターンが解析される。前記光パターンは、飲用ストローの側壁部を通り飲用ストローの第2の部分から出る内部反射した光の光漏れに相当する。
【0008】
本明細書の実施形態の第2の態様によれば、この目的は、1つ以上のプロセッサにより実行された場合に、第1の態様による方法を1つ以上のデバイスに実施させる命令を備える、コンピュータプログラムによって達成される。
【0009】
本明細書の実施形態の第3の態様によれば、この目的は、第2の態様によるコンピュータプログラムを備えるキャリアにより達成される。
【0010】
本明細書の実施形態の第4の態様によれば、この目的は、飲用ストローの側壁部を通り飲用ストローから出る導波光の光漏洩に基づき側壁部を検査するための光導波路としての飲用ストローの使用によって達成される。
【0011】
本明細書の実施形態の第5の態様によれば、この目的は、飲用ストローを検査するための1つ以上のデバイスによって達成される。この1つ以上のデバイスは、1つ以上の光源により飲用ストローの第1の部分を照明するように構成され、これにより第1の部分に対する光の少なくともいくぶんかが、飲用ストローの側壁部を通り飲用ストロー内へと伝達され、内部反射により飲用ストロー内で誘導される。さらに、1つ以上のデバイスは、前記光源により供給される光を感知するように構成された画像センサを有するカメラにより、前記照明の最中に飲用ストローの別の第2の部分を撮像した1つ以上のデジタル画像を生成するように構成される。さらに、1つ以上のデバイスは、前記1つ以上のデジタル画像によりキャプチャされた光パターンを解析するように構成され、前記光パターンは、飲用ストローの側壁部を通り飲用ストローの第2の部分から出る内部反射した光の光漏れに相当する。
【0012】
本明細書の実施形態により、飲用ストローおよび/またはラッピングが通常の光条件および/または一般的な照明の下において透明ではなく半透明または不透明である場合でも、飲用ストローおよびラッピング内にある飲用ストローの画像解析をベースとする検査が助長される、またはさらには可能となる。典型的には、これは、例えばラッピング済み飲用ストローが紙フォイルからなるラッピングの内部に位置する場合など、飲用ストローおよび/またはラッピングが紙からなるまたは紙ベースの材料もしくは紙様材料からなる場合に当てはまる。したがって、本明細書の実施形態は、紙または紙様材料に基づく飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストローの検査を助長する。
【0013】
添付の概略図を参照して、本明細書の実施形態の例をさらに詳細に説明する。これらの図について、以下で簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】本明細書の実施形態と共に使用され得る飲用ストローの一例の概略図である。
【
図1B】本明細書の実施形態と共に使用され得るラッピング済み飲用ストローの一例の概略図である。
【
図1C】本明細書の実施形態と共に使用され得るラッピング済み飲用ストローの一例の概略図である。
【
図1D】本明細書の実施形態と共に使用され得るラッピング済み飲用ストローの一例の概略図である。
【
図2A】飲用ストローの第1の部分をおよびその中を照明するための照明ユニットの一例の概略図である。
【
図2B】飲用ストローの第1の部分をおよびその中を照明するための照明ユニットの一例の概略図である。
【
図3A】照明ユニットが位置へ移動され得る様式、およびこの照明ユニットがその位置にある場合に飲用ストローの第1の部分の照明を行い得る様式を示す概略図である。
【
図3B】照明ユニットが位置へ移動され得る様式、およびこの照明ユニットがその位置にある場合に飲用ストローの第1の部分の照明を行い得る様式を示す概略図である。
【
図3C】照明ユニットが位置へ移動され得る様式、およびこの照明ユニットがその位置にある場合に飲用ストローの第1の部分の照明を行い得る様式を示す概略図である。
【
図4】本明細書のいくつかの実施形態による飲用ストローおよびラッピング済み飲用ストローを検査するための撮像システムの概略図である。
【
図5A】飲用ストローの第2の部分の通常の画像を示す図である。
【
図5B】飲用ストローがラッピング内に存在する場合の同じ第2の部分の、本明細書の実施形態に基づき生成された画像を示す図である。
【
図6】本明細書の実施形態による方法の実施形態を概略的に示すための流れ図である。
【
図7】1つ以上のデバイスが
図6に関連して論じた方法および動作を実施するように構成され得る様式の実施形態を示すための概略ブロック図である。
【
図8】
図6に関連して論じた方法および動作をデバイスに実施させるためのコンピュータプログラムおよびそのキャリアに関するいくつかの実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書の実施形態は、例示の実施形態である。これらの実施形態は必ずしも相互に排他的であるとは限らない点に留意されたい。ある実施形態の構成要素が、他の実施形態内に存在するものと暗黙の了解内においてみなされてもよく、それらの構成要素が他の例示の実施形態において使用され得る様式が、当業者に明らかになろう。
【0016】
背景技術で述べたような、プラスチック飲用ストロー、および例えばプラスチックフォイルなどのプラスチックラッピングは、禁止されているかまたは遠からず禁止されることが予想される。代わりとして、ラッピングが、例えば紙フォイルまたは同様のものからなる、紙または紙様材料に基づくものになっていくことが予想されるが、これらは、プラスチックフォイルにおいて典型的にそうであるようには透明ではなく、従来的な光条件および飲用ストローの一般的な照明下において典型的には半透明ですらなく、むしろ不透明である。これはつまり、背景技術において述べたような飲用ストローがラッピング内部に位置する場合における飲用ストローの従来的な撮像が、飲用ストローの検査のために利用できないということである。なぜならば、その画像が、良くてもせいぜいぼやけた飲用ストローの画像を生成するだけであるからである。したがって、ストローが例えば半透明ラッピングまたは不透明ラッピングなどの非透明ラッピング内部に位置する場合でも機能し得る、ラッピング済み飲用ストローの新しい検査方法が必要であることが分かった。非プラスチック材料から作製される飲用ストローは、プラスチック製のものに比べて高品質で作製することがより難しい場合があり、したがって飲用ストローが損傷を被るリスクがより高くなり得、これらの損傷を特定する必要があるため、検査は、これまでに比べてさらに重要にさえなり得る。
【0017】
図1A~
図1Dは、本明細書の実施形態と共に使用され得る、飲用ストロー101の一例と、ラッピング済み飲用ストロー109の一例とを概略的に示す。
【0018】
図1Aは、ディスペンサ(図示略)に挿入するための端部を有する挿入端部部分103と、飲み口側の端部を有する湾曲状飲用端部部分105とを有する、飲用ストロー101を示す。
【0019】
図1Bは、上述のように例えば紙などのラッピング107内に位置する飲用ストロー101に相当する、ラッピング済み飲用ストロー109を示す。ラッピング済み飲用ストロー109の挿入端部部分111が、飲用ストロー101の挿入端部部分103を含む。ラッピング済み飲用ストロー109の飲用端部部分113が、飲用ストロー101の湾曲状飲用端部部分105を含む。
【0020】
図1Cは、ラッピング済み飲用ストロー109の第1の断面を示す。この断面は、
図1Bにて印をつけられた位置A-Aにおけるものである。飲用ストロー101がラッピング107の内部に位置することが分かる。飲用ストロー101は、この図において特定される側壁部102を有する。共円状または非楕円状の飲用ストローといった異例な場合の側壁部は、この図においてやはり分かるように従来的には薄い。実際において、可能かつ適切な限りにおいて薄い側壁部を有する飲用ストローを作製することが、典型的にはコストおよび環境的な理由から興味の対象となる。しかし、これは、例えば穴などの問題となる側壁部損傷をもたらすリスクを高め、飲用ストローの、特に製造の最中に損傷を被る傾向がより高くなり得る、または望ましくないむらを伴って作製されてしまうリスクを被る傾向がより高くなり得るいくつかの部分の側壁部検査の実施が、興味の対象となる理由である。
【0021】
図1Dは、ラッピング済み飲用ストロー109の第2の断面図を示す。この断面は、
図1Bに印をつけられた位置B-Bにおけるものである。
【0022】
飲用端部部分105の湾曲状部分は、屈曲されるべき部分において、屈曲を可能にするおよび/または助長するコルゲーション部を有してならびに任意の他の従来的な方法によって製造された、直線状飲用ストローを屈曲することによって形成され得る。この屈曲は、ラッピング107内への挿入前または挿入に関連して実施され得る。すなわち、コルゲーション部を有するかかる飲用ストローは、挿入によって屈曲されるように、および/またはラッピング内部に位置する場合にラッピング107によって屈曲位置に維持されるように、挿入され得る。かかる条件では、飲用ストローがラッピング107の内部に位置する場合に、そのような屈曲により損傷部が結果として生じているかを識別するために飲用ストロー101の湾曲状部分の検査を行うことが可能であることが、特に興味の対象となり得る。
【0023】
飲用ストロー101およびラッピング済み飲用ストロー109は、単なる例にすぎない点に留意されたい。例えば直線状飲用ストロー、
図1A~
図1Dに示すもの以外の寸法、相関性、および/または比率を有して湾曲または屈曲された飲用ストローなど、他の形態および/または形状の飲用ストローを本明細書の実施形態と共に使用することもまた可能である。
【0024】
本明細書の実施形態は、側壁部102を経由して飲用ストロー101から出る導波光の光漏洩に基づき飲用ストロー101の例えば側壁部102などの側壁部を検査するための光導波路として、例えば飲用ストロー101などの検査対象となる飲用ストローを使用する案に少なくとも基づくものである。例えば具体的には側壁部の第1の部分に対してなど外部から照明を向けるおよび/または送ることによって、十分な量の散乱光が、飲用ストローに進入し側壁部中の内部反射を介してこのストロー内を誘導され得、これにより、穴、もしくは他の損傷部、または他の構造物が別の部分に位置する場合には、側壁部のこの第2の部分に位置する穴、または損傷部、または構造物により側壁部を通過する光漏れが引き起こされるかまたは光漏れにおける変化が引き起こされ、カメラおよび画像センサによる感知され得るのに十分な光が漏出することが判明している。これにより、漏出した光の光パターンをキャプチャする1つ以上のデジタル画像が生成され得る。かかる光パターンおよび/もしくは基準と比較した場合のかかる光パターンにおける変化の存在、ならびに/またはさらには光漏れの位置が、このデジタル画像の解析によって特定され得る。
【0025】
この原理は、例えばラッピング済み飲用ストロー109などのラッピング済み飲用ストローの場合にも機能する。すなわち、光がラッピング107および飲用ストロー101の側壁部102の両方を透過して飲用ストロー101内へと伝達されて、この飲用ストロー101内において内部反射によって誘導されるように、照明を供給することが可能である。
【0026】
適用には実施上の限界が存在するというのが当業者に理解されるところであるが、例えば紙様または紙ベースの材料などによる不透明飲用ストローおよび/またはラッピングの場合であっても、好ましくは飲用ストローまたはラッピング済み飲用ストローと密接な関係におかれた照明を供給する光源としての、例えば1つ以上の発光ダイオード(LED)などによって、十分な光を飲用ストローに進入させることができる。代替的には、ラッピングが存在する場合にはラッピングをおよび飲用ストローの側壁部を透過して飲用ストローの内部へ伝達されるのに十分な強度の光を実現するために、十分な強度の光を、第1の部分すなわち照明対象となる部分へ送るおよび/または誘導することが可能である。
【0027】
当業者は、本明細書の実施形態の背後にある一般原理を理解すれば、ある特定の飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストローという具体的な場合において、従来の知識、ルーチン実験および試験を介して、本明細書において提示される実施形態および知識に基づき効果的な解決策を実現することを可能にするために、またはこの特定の飲用ストローおよび/またはラッピングが本明細書の実施形態と共に使用するのに適さないという結論に至ることを可能にするために、いかなる問題も有さないはずである。
【0028】
飲用ストローの側壁部分および障害となりこの部分を覆うラッピングを通していくぶんかの光を進入させることが可能な限りにおいてはすなわち光が伝達される限りにおいては、この進入する光は、特に飲用ストローおよび/またはラッピングが不透明または半透明である場合には、多少なりとも散乱光として進入することになる。内部に進入する光は、典型的には光源からの直接光よりもむしろ散乱光となる。例えば従来的なLEDなどのそのような散乱光を供給する光源は、透明な飲用ストローおよび存在する場合には透明なラッピングに対して適用する場合に、内部反射を結果としてもたらす角度にてより多くの光を側壁部に通して進入させるために有利に使用され得る、および好ましいものとなり得る。いずれの場合においても、側壁部を通過して進入する散乱光の一部は、飲用ストローの材料および内部により可能となる場合、飲用ストローの内部の内部反射によって反射および誘導されることになる。飲用ストローの内部の光の反射は、すべての実際的な飲用ストローに一般的に当てはまる。もしそうでない場合には、例えば飲用ストローが十分な光の内部反射を妨げる材料からなるものであるおよび/またはそのような内部表面を有する場合には、当業者は何の問題もなくそのことを認識でき、結果としてかかる飲用ストローとの適合性を本明細書の実施形態に期待できない。
【0029】
当業者が本明細書の実施形態との適合性を期待できない飲用ストローおよびラッピングの例は、連続的な金属表面または金属層を飲用ストローおよび/またはラッピング中に有するようなもの、あるいは非常に厚い不透明な飲用ストローおよび/またはラッピングの場合である。しかし、上記に示したように、かかる飲用ストローおよびラッピングは、典型的には市場において興味の対象にまったくまたはほとんどなることがない。
【0030】
図2A~
図2Bは、例えば本明細書のいくつかの実施形態による飲用ストロー101などの飲用ストローの第1の部分をおよびその中を照明するための照明ユニット121の一例を概略的に示す。図示するタイプの照明ユニットはいくつかの条件においては好ましい場合があるが、さらに下に続く例およびコメントから、これらの図面に示されるものが具体例であり、本明細書の実施形態が図示する例のみに限定されないことが理解されよう。
【0031】
図2Aは、照明ユニット121の平面図を示し、
図2Bは、
図2Aにおいて印をつけられた位置C-Cにおける照明ユニット121の断面である。
【0032】
照明ユニット121は、主要本体を有し、この主要本体は、光シールド125として機能し、飲用ストロー101のまたはラッピング済み飲用ストロー109の第1の部分を照明するために例えばLEDなどの光源123a、123bが装着される。この例では、光源123a、123bは、光シールド125と一体化される。代替的には、照明ユニット121に関連して本明細書において説明されるような対応する機能を、別個である光シールドおよび光源によって実現することが可能である。
【0033】
図に示すように、光源123a、123bは、光シールド125により形成された凹部124内に配置される。この凹部124は、飲用ストロー周囲部が凹部124によって少なくとも部分的に囲まれ、光源123a、123bの発光表面が側壁部102および飲用ストロー101の外方表面の近傍に位置決めされた状態になり、いくつかの実施形態ではさらに飲用ストロー101またはラッピング済み飲用ストロー109と直接接触状態に位置決めされた状態になるように、飲用ストロー101の第1の部分を少なくとも部分的に受けるためのものであるが、いくつかの状況においては、いくぶんかの距離をおくことが熱伝導を抑制するために好ましい場合がある。
【0034】
この例では、光シールド125は、飲用ストローに沿っておよび横方向すなわち側方方向への両方において光を遮蔽するように構成される。この例では、前者は、光源123a、123bおよび凹部124が光シールド125の一方の端部から他方の端部まで完全には延在しないことによって実現される。光シールド125は、凹部124が飲用ストローに沿った方向にて終端している場合には、ラッピング済み飲用ストロー109に対接して光シールを形成し得、側方方向においては、ラッピング済み飲用ストロー109および/またはラッピング107に対接して光シールを形成し得る。
【0035】
次に、照明ユニット121と、この照明ユニット121を本明細書のいくつかの実施形態と共におよびそれにしたがって使用するためにどのように使用し動作させることが可能であるかを説明する。
【0036】
図3A~
図3Cは、照明ユニット121がある位置に移動され得る、および照明ユニット121がこの位置にある場合にラッピング済み飲用ストロー109の第1の部分131を照明し得る様式を概略的に示す。
【0037】
図3Aおよび
図3Bは、照明ユニット121がラッピング済み飲用ストロー109を受けるためにどのように移動され位置決めされ得るか、および照明ユニット121がラッピング済み飲用ストロー109を受けた場合のラッピング済み飲用ストロー109を概略的に示す。ラッピング済み飲用ストロー109が水平表面上に配置されるとすると、照明ユニット121は、飲用ストロー101の第1の部分が凹部124内に受けられるまで、上方から水平表面に向かって移動され得る。光シールド125が水平表面に向かって飲用ストロー101の側部上のラッピング107に接触したときに、ラッピング済み飲用ストロー109の飲用ストロー部分が凹部124内に適切な様式で受けられ位置決めされるように、凹部124が形成され、照明ユニット121が移動され得る。その結果、光源123は、光127で飲用ストロー101の第1の部分131を効率的に照明するために、飲用ストロー101の側壁部102から所定のおよび適切な距離をおいて位置決めされ得る。有利には、この照明は、飲用ストロー101が凹部内に位置決めされ、光源123a、123bおよび光シールド125が所望の位置にある場合にのみ供給される。また、照明は、照明が撮像の最中にのみ供給されるように、飲用ストロー101の第2の部分133の撮像と同期されてもよい。これはすなわち、照明が、非常に短時間だけ供給され得、例えば照明ユニット121がある飲用ストローから別の飲用ストローへと移動されるときになど、より長い期間にわたりオフに切り替えられ得ることを意味する。このようにすることで、熱の発生を、容易に低く維持する、ならびに飲用ストローおよびラッピングのハンドリングに問題がないレベルに容易に維持することが可能となる。
【0038】
照明の最中に、光源123a、123b、特にその発光表面と、側壁部102と、の間の距離は、ミリメートル以下の大きさであってよい。飲用ストロー101に対するおよびその中への照明を強化するために側壁部102の付近に光源を位置決めすることが有利であるため、好ましくは、光源は、飲用ストローの直径または半径に対応する距離よりも遠くに離れて位置決めされるべきではない。しかし、可能な場合にはより近いことが好ましい。発光表面は、飲用ストロー内へ伝達される光を増加させるために、側壁部102の外方表面と、または存在する場合にはラッピング107と物理的に接触状態にあってもよいが、にもかかわらずそれによる飲用ストローまたはラッピングに対する損傷リスクを軽減するためにこの接触を回避することが好ましい場合もある。
【0039】
図に示すように、光源123a、123bは、これらの光源の発光表面が2つ以上の異なる角度にて飲用ストロー101の側壁部102に対面しており、それにより飲用ストロー101に対するおよび飲用ストロー101内への表面照明を増大させる状態で、凹部124内に配置される。この例では、発光表面は、飲用ストロー101の2つの対向し合う側部に位置する。
【0040】
いくつかの実施形態では、代わりに、例えば1つ以上のLEDにより形成されたものなどの単一の発光表面が存在し、これは、平坦状であり、ラッピング済み飲用ストロー109の直上におよび/またはラッピング済み飲用ストロー109が載置され得る水平表面に対して平行に配置され得る。
【0041】
2つの発光表面がそれぞれ異なる2つの角度でおよび飲用ストローの対向し合う側部に位置する実施形態のいくつかにおいては、第3の発光表面がさらに存在し、この第3の発光表面は、前記2つの表面の間にさらに別の角度で配置され、例えばラッピング済み飲用ストロー109の直上におよび/またはラッピング済み飲用ストロー109が載置され得る水平表面に対して平行に配置される。
【0042】
平坦状である複数の発光表面に対する代替案は、飲用ストローの側壁部102の外部輪郭を覆い嵌着するように湾曲状にされ形成された、1つ以上の発光表面であってもよい。かかるLEDを提供することが可能であるが、この例に示すような平坦状発光表面を有する標準的なLEDを使用することがより高い費用対効果を有し得る。例えば光源123a、123bのそれぞれなどの各光源が、非常に広い発光表面および/または非従来的な形態因子を有する単一のLEDであってもよいが、かかる光源は、特殊な製造を必要とする場合がある。代わりに、平行な発光表面が共通発光表面を形成する状態で横並びに配置された複数の従来的なLEDを使用することが有利である場合がある。
【0043】
照明のための光のタイプは、可視光または近可視光であってもよい。典型的には、あらゆるかような光が機能するが、特定の飲用ストローおよび/またはラッピングの材料および表面特性によっては、いくつかのタイプの光が他の光より良好に機能し得る。当然ながら、画像センサが使用されることとなる光に対して十分な感度を有するように、使用される画像センサの感度もまた考慮されるべきである。当業者は、ルーチン実験および試験から、いずれのタイプの光および画像センサがある特定の飲用ストローおよびラッピングに対して最善に機能し得るかを見出すことができる。
【0044】
照明ユニット121の一部が、照明の最中に飲用ストロー101またはそのラッピング107と接触状態になるように構成されてもよい。図示する例においては、および有利には、この部分は光シールド125である。有利には、例えば光シールド125などであるかかる部分は、例えばスポンジまたは発泡体様材料などの、圧縮力によって容易に圧縮され次いで元の形態へと容易に戻る軟質材料からなるものであってもよく、および/または飲用ストロー101または存在する場合にはラッピング107と破壊的に接触状態になるリスクを有し得るいかなる硬質なおよび/または先鋭なエッジを有するべきではない。単に、飲用ストロー101および存在する場合にはラッピング107に対して損傷を引き起こし得る物理的接触のリスクを回避するために。また、かかる材料は、光シールド125を、飲用ストロー101および/またはラッピング107に対する光封止効果が改善したより効率的なものにし得る。照明の最中にラッピング107および/または飲用ストロー101を物理的接触させる理由は、以下のもの、すなわち、光遮蔽効果を改善すること、飲用ストロー101により多くの光が進入するのを助長すること、飲用ストロー101および/またはラッピング107に対する光源123a、123bおよび/または光シールド125の例えば所定位置など所望の位置を確保すること、ラッピング107を透過した飲用ストロー101内への光伝送を助長するために飲用ストロー101に向かっておよび/または対して移動させるまたは飲用ストロー101に向かっておよび/または対してラッピングを圧迫すること、の中の1つ以上であり得る。
【0045】
図3Cは、照明ユニット121が、ラッピング107内の飲用ストロー101すなわちラッピング済み飲用ストロー109の第1の位置131を照明するための定位置に位置する場合の、ラッピング済み飲用ストロー109の平面図を示す。したがって、照明ユニット121の光源123a、123bが第1の部分131を覆う場合に飲用ストロー101内へと進入する光、すなわちラッピング107および飲用ストロー101の側壁部102を透過して伝達される光の一部は、次いで飲用ストロー101の内部におよび飲用ストロー101に沿って誘導される。
【0046】
照明が供給され、光が飲用ストロー101の内部に誘導されると、飲用ストロー101の別の第2の部分133の画像が取得される。この第2の部分133は、飲用ストロー101の検査対象となる部分である。この画像は、少なくとも前記第2の部分133を範囲に含む視界を有する画像センサを有するカメラにより提供されてもよく、例えばそれにより、この場合には飲用ストロー101の湾曲状部分を範囲に含む、図に示すような被撮像領域135に対応する画像が提供される。したがって、この被撮像領域135および提供される画像は、少なくとも第2の部分133を撮像したものとなる。
【0047】
当然ながら、第1の部分は、
図3Cに示す第1の位置131とは異なる箇所に位置するものであってもよく、および/または飲用ストローの全長の中のより大きな部分であってもよく、あるいはより小さな部分であってもよい点に留意されたい。より大きな部分とは、より多くの光が飲用ストロー内へと伝達され得ることを意味するが、さらに同時により大きな部分が第2の部分と照明が供給される間の検査とから排除されることを意味する。当然ながら、この第2の部分は、図に示す第2の部分133とは異なる飲用ストロー101の部分であってもよい。飲用ストロー全体を検査するために、本明細書の実施形態は、同一の飲用ストローに対して連続的に、しかしそれぞれ異なる第1の位置および第2の位置で、すなわち適用間で変更を伴いながら適用されてもよい。
【0048】
図4は、上記に基づくおよび本明細書の実施形態による、例えば飲用ストロー101およびラッピング済み飲用ストロー109などの飲用ストローおよびラッピング済み飲用ストローを検査するための撮像システム161を概略的に示す。画像センサ143を有するカメラ141が、飲用ストローまたはラッピング済み飲用ストローの例えば第2の部分133などの第2の部分のデジタル画像を生成し得るような視界145を有するように配置され、その一方で、飲用ストローまたはラッピング済み飲用ストローの例えば第1の部分131などの第1の部分は、上述のように、すなわちいくぶんかの光が側壁部を通り飲用ストローに進入し、飲用ストロー内部でおよびそれに沿って反射されるように、照明される。さらに具体的には、デジタル画像は、被撮像領域135に対応するものであってもよく、光が飲用ストロー109bの内部に進入するように図に示すような照明ユニット121がラッピングおよび側壁部を透過して飲用ストロー109bの第1の部分を照明するときの画像センサ143の露光の結果によるものであり得る。
【0049】
撮像システム161は、例えば飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストロー109a~109cの製造に関連してなど飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストロー109a~109cを輸送し得る搬送ベルトまたは同様のものなどの水平表面162に対して、飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストローと共に機能するように構成され得る。飲用ストローは、照明ユニット121およびカメラ141を1回に1つずつ通過してもよく、これにより照明ユニット121は、例えば飲用ストロー109bに対して照明位置へと移動されることなどにより、飲用ストロー109bの第1の部分へ照明を供給し得る。カメラ141は、照明の最中に、上述のように飲用ストロー109bの第2の部分を撮像してもよい。照明および撮像は、非常に高速で実施されてもよい。照明ユニット121および場合によってはさらにカメラ141は、例えば飲用ストローの連続流が停止することなく通過する場合などに、短い時間の間に各飲用ストローと共に移動し得る。もう1つの可能性は、照明ユニットが定位置に移動されるときにおよび/または照明ユニットが照明を供給し撮像が実施されるときに、ならびに例えば照明ユニット121が照明対象となる次の飲用ストローを待機するために移動されて離れるまで、等、飲用ストロー流を一時的にかつ短時間の間停止させることである。
【0050】
飲用ストロー109a~109cの各第2の部分の取得された1つ以上の画像は、例えば画像解析などを含むさらなる処理のために、例えばコンピュータまたは同様のものであり得るコンピューティングデバイス147へなど、カメラ141の外部へ伝送、例えば送信することが望ましい場合がある。かようなさらなる処理は、別個のコンピューティングユニットまたはコンピューティングデバイス(図示略)によって、すなわち画像プロセッサとは別個ではあるが例えばカメラ141と一体化されるなどカメラ内に備えられた、またはカメラ141を備えるユニット内に備えられたコンピューティングユニットまたはコンピューティングデバイスによって、追加的にまたは代替的に実施されてもよい。
【0051】
光源123の適切な駆動および/または制御回路ならびにその電力供給は、
図2A~
図2Dには図示しなかった。これらは、使用中の光源に関して従来タイプのものであってもよく、例えば光源123a、123bおよび/または光シールド125となど、照明ユニット121と完全にまたは部分的に一体化されてもよく、または1つ以上のケーブルを介して照明ユニット121に対して接続された別個のユニットによって少なくとも部分的に提供されてもよい。例えば、
図4に示すような外部ユニット151。外部ユニット151は、コンピューティングデバイス147に対して接続されてもよく、またはいくつかの実施形態ではまったく同一のユニットもしくはデバイスである。コンピューティングデバイス147は、カメラおよび照明ユニット121の両方を例えば外部ユニット151を介して制御してもよく、または外部ユニット151が、照明ユニット121およびコンピューティングデバイス147の両方を制御してもよく、またはカメラ141および照明ユニット121の両方の制御を行い得る第3のユニットまたはデバイス(図示略)などが存在してもよい。
【0052】
例えば光源123a、123bなどの光源は、オンまたはオフのいずれかになるように構成され制御可能であってもよく、この場合に、オンは、飲用ストローの側壁部すなわち外方表面に対して前記照明を供給するためのものである。
【0053】
図5A~
図5Bは、飲用ストロー201の第2の部分233の通常の画像、および飲用ストロー201がラッピング内部に位置する場合の同じ第2の部分の、本明細書の実施形態に基づき提供された画像である。より具体的には、
図5Aは、側壁部202がこの場合は側壁部中の穴204である損傷部を有する、飲用ストロー201の第2の部分を示す。この第2の部分233は、飲用ストロー201の湾曲状部分または屈曲部分を範囲に含み、穴204は、この飲用ストロー201の湾曲状部分または屈曲部分に位置する。
【0054】
図5Bは、飲用ストロー201がラッピング内部に位置する場合の同じ第2の部分233のデジタル画像241を示す。すなわち、この画像は、ラッピング済み飲用ストロー209のものであり、本明細書の実施形態に基づき提供されたものである。すなわち、上述のようにいくぶんかの光が飲用ストローの内部に進入し、飲用ストロー201内の内部反射によって第2の部分233へと内部を誘導されるように、照明が、ラッピングおよび飲用ストロー201の第1の部分(図示略)の側壁部を透過して供給されている。図示する例では、導波光のいくぶんかが、画像241に示すように、飲用ストロー209の側壁部をおよびラッピングをいくぶん均一に透過して漏出し、それによってラッピングおよび飲用ストローの両方が、画像内で視認可能となっている。穴204の位置に、穴204を経由して飲用ストロー201から出る不適格光漏れの結果による光強度が増加した局所スポット243を見ることができる。したがって、この局所スポット242は、穴204の存在を示唆するものであり、したがって飲用ストロー201に対する損傷部の存在を示唆するものとなる。さらに一般的には、かかるデジタル画像によってキャプチャされる光パターンが、飲用ストロー209の第2の部分を検査するために解析され得る。この光パターンは、第2の部分233にて、すなわち上記の例で使用される第2の部分233に対応する部分にて飲用ストロー201の側壁部を通り飲用ストローから出る内部反射した光の光漏れに相当する。
【0055】
飲用ストロー中に損傷部が存在する場合にこの損傷部を検出するために、デジタル画像241などの画像中の光パターンの解析が行われる場合に、この解析は、例えばデジタル画像中における画像データ不具合の例えば局所スポット243などの局所スポットの検出に関するものとなり得る。したがって、この画像データ不具合は、前記損傷部を通る飲用ストローからの不適格光漏れのキャプチャに相当し、これによって損傷部が検出され得る。
【0056】
したがって、不適格光漏れは、例えば穴204など、穴などの損傷部により引き起こされる。したがって、この不具合は、損傷を伴わない望ましいかつ典型的に正常な状況に対するものとして理解されるべきである。損傷は、例えばストローの表面中の破損部または準破損部などであり得る。これは、ストロー中の穴に相当し得る、またはストロー中に穴を生じさせるものに近いことが可能であり、したがって損傷部を有さない正常なものに比べてそこからより多くの光を漏出させ得る。これは、例えば局所スポット243の場合など、例えば局所強度の増加などの強度むらによって検出され得る。
【0057】
図に示さないいくつかの実施形態では、解析対象となる前記光パターンは、例えば飲用ストローの形成による接合部またはシームなどの、飲用ストロー中に通常発生する構造物による光漏れの結果によるものである。これらの実施形態では、この解析は、例えば接合部の強度または品質に関する確認などの、例えば前記構造物および飲用ストローの品質管理の一部などの評価に関するものであることが可能である。例えば前記構造物の位置における前記デジタル画像中の正常な光強度の増加および/または異常な光むらなどに相当する光漏れの量が、例えば接合部などの構造物の、およびしたがってさらには飲用ストローの強度および/または品質のインジケータとして利用され得る。代替的にはまたは追加的には、この解析は、ラッピング済み飲用ストローが、十分な品質の飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストローに対応し得る好ましい光パターンに十分に類似する光パターンを有することを確認するために利用することが可能であり、したがって、例えば製造の最中などに、これを満たさないラッピング済み飲用ストローが、使用から排除され得る。
【0058】
図6は、上記に基づくおよび本明細書の実施形態による方法の実施形態を概略的に示す流れ図である。この方法を構成し得る以下の動作は、例えば飲用ストロー101または201などの飲用ストローの検査のためのものである。以降では、飲用ストロー101が例として用いられる。
【0059】
以下のおよび
図6に示す方法および動作は、例えばコンピューティングデバイス147、および/またはカメラ141、および/または照明ユニット121、および/または外部ユニット151、および/または他の適切なデバイスなどの、例えば撮像システム161に完全にまたは部分的に対応する、デバイスすなわち1つ以上のデバイスにより実施され得る。この方法および動作を実施するためのデバイスを以下にさらに説明する。
【0060】
以下の動作は、任意の適切な順序で行われてもよく、および/または可能かつ適切である場合には時間的に完全にもしくは部分的に重畳しつつ実施されてもよい点に留意されたい。
【0061】
動作601
例えば光源123a、123bなどの1つ以上の光源により、飲用ストロー101の例えば第1の部分131などの第1の部分が照明される。これは、第1の部分131に対して照明される例えば光127などの光の少なくともいくぶんかが、飲用ストローの例えば側壁部102または202などの側壁部を透過して飲用ストロー内へと伝達され、内部反射によって飲用ストロー内で誘導されるように行われる。すなわち、飲用ストローの内部をおよび飲用ストローに沿って誘導される。
【0062】
いくつかの実施形態では、前記1つ以上の光源は、少なくとも第1の部分を照明する最中に、前記第1の部分の照明を特定的に実現するために、飲用ストローに対して所定の距離をおいて位置する1つ以上の発光表面を有する。飲用ストローが例えばラッピング済み飲用ストロー109または209などのラッピング済み飲用ストローである場合の実施形態では、この照明は、第1の部分がラッピング下に位置する位置でラッピングに対しておよびラッピングを透過して行われる。
【0063】
いくつかの実施形態では、前記1つ以上の光源は、少なくとも前記照明の最中において、飲用ストローの前記第1の部分が位置する位置で飲用ストローの前記側壁部を物理的に覆うための、すなわち光が飲用ストロー内に進入する位置で側壁部外方表面を覆うための、発光表面を有する。
【0064】
動作602
前記光源により供給される光を感知するように構成された例えば画像センサ143などの画像センサを有する例えばカメラ141などのカメラにより、前記照明すなわち動作601における照明の最中に飲用ストローの例えば第2の部分133または233などの別の第2の部分を撮像した例えばデジタル画像241などの1つ以上のデジタル画像が提供される。
【0065】
したがって、この第2の部分は、検査対象となる飲用ストローの部分、すなわち検査が望まれるおよび/または実施されるべき位置である部分に対応するまたはこの部分を含むべきである。既に示唆したように、第2の部分すなわち少なくとも検査のための部分は、例えば動作601で飲用ストローへ進入する照明が供給される位置である第1の部分131などの第1の部分の外部にあるべきであり、すなわち第1の部分と重畳すべきでない。典型的には、この第2の部分は、異なる重畳しない長手方向位置に、すなわち飲用ストローに沿った異なる場所に位置するべきである。原則的に、この第2の部分は、第1の部分ではない飲用ストローの他の部分であることが可能であり、またはその逆も可能である。
【0066】
図示する本明細書の例に置けるような楕円形または円形の飲用ストローの場合に、1つのみの周方向側壁部が存在し、第1の部分および第2の部分は、同一の側壁部中に位置する、すなわち同一の側壁部の異なる部分である。しかし、2つ以上の側壁部を有する飲用ストローの異例ではあるが可能な場合では、第1の部分および第2の部分は、飲用ストローのそれぞれ異なる側壁部中に位置し得る。いずれの場合においても、第1の部分および第2の部分は、飲用ストローのそれぞれ異なる側方側部上に位置し得るが、当然ながら代替的にまたは追加的に同一の側方側部上に位置してもよい。第1の部分および第2の部分の一方または両方が、すべての側方側部を範囲に含んでもよく、すなわち周方向に存在するものであってもよいが、これは、典型的には必要とはされない、および/または実際上において常に可能もしくは望ましいとは限らない場合がある。
【0067】
実際的に可能かつ必要とされる限りにおいて、照明が供給される第1の部分は、第2の部分の外部の飲用ストローの可能な限り広い部分を範囲に含んでもよい。原則的に、第1の部分により範囲に含まれる側壁部がより広いほど、より多くの照明が飲用ストローに進入され得る。
【0068】
飲用ストローの内部に伝達され第2の部分へ誘導される光が不十分である実際的な状況では、第1の部分は、この状況を改善しようと試みられる場合に、飲用ストローに沿った他の箇所まで拡張および/または移動されてもよい。当然ながら、代替的にまたは追加的にこの状況を改善しようと試みるために、光強度を増加させてもよく、および/または照明に使用される光のタイプを変更してもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、飲用ストロー内を照明するための第1の部分と同一の機能を有する例えば第3の部分などの1つ以上のさらなる部分が導入される。かかる1つ以上の別個の部分は、実際的な理由によるものであってもよい、および/または第2の部分が第1の部分の拡張の「障害になる」ことに起因するものであってもよい。
【0070】
例えば、
図3Cの例を参照すると、照明ユニット121は、例えば第2の部分133のより近くなどへ移動されてもよく、および/または長手方向に拡張されそれにより例えば第2の部分133までなど、飲用ストロー101に沿って第1の部分131をさらに拡張してもよい。追加的にはおよび/または代替的には、さらに別の照明ユニットおよび第3の部分が、照明ユニット121および第1の部分131と同一の機能を有して導入されてもよいが、代わりに飲用端部にて飲用ストロー101に沿って位置してもよく、すなわち第2の部分133が第1の部分131と第3の部分との間に位置するように飲用ストロー101の湾曲状部分の後に位置してもよい。
【0071】
動作603
前記1つ以上のデジタル画像によりキャプチャされた光パターンが解析される。前記光パターンは、飲用ストロー101の例えば側壁部102などの側壁部を通り飲用ストロー101の第2の部分から出る内部反射した光の光漏れに相当する。
【0072】
いくつかの実施形態では、この検査は、損傷部検査であり、前記光漏れは、飲用ストローの前記側壁部中の例えば穴204などの損傷部によるものである。これらの実施形態の中のいくつかにおいて、解析は、前記デジタル画像の中の少なくとも1つにおいて画像データ不具合からなる例えば局所スポット243などの局所スポットとして、飲用ストロー中の前記損傷部を検出することを含む。したがって、この局所スポットは、損傷部に相当し得るおよび/または損傷部の結果得られるものであり得る。この画像データ不具合は、例えば上記で論じたような前記損傷部による飲用ストローからの不適格光漏れのキャプチャに相当する。
【0073】
したがって、飲用ストローが例えばラッピング済み飲用ストロー109または209などのラッピング済み飲用ストローである実施形態では、興味の対象である光漏れは、飲用ストローが位置する位置に対応する画像中の箇所に位置すべきである。
【0074】
いくつかの実施形態では、例えば光シールド125などの光シールドは、少なくとも第2の部分の前記撮像の最中に、光源からの光が第2の部分を直接的に照明するのを防止するために適用される。さらに、この光シールドまたは別の光シールドは、光源からの照明が例えば画像センサ143などの画像センサを直接的に照明するのを防止または軽減してもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、例えば光シールド125などの光シールドは、少なくとも第2の部分の前記撮像の最中に、第1の部分からの反射光がこの第2の部分を照明するのを軽減するために適用される。
【0076】
これらの実施形態における光シールドは、第2の部分の直接照明を防止するための上記の実施形態におけるものと同じ光シールドであってもよいが、追加的にまたは代替的に、完全にまたは部分的に別個のおよび/またはそれぞれ異なる光シールドであってもよい点に留意されたい。
【0077】
いくつかの実施形態では、光源および前記光シールドは、カメラが少なくとも第2の部分を依然として撮像できるようにカメラと飲用ストローとの間に位置決めされ、一方でこれと同時に第1の部分は、光シールドにより遮蔽されてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、飲用ストローは、例えばラッピング107などのラッピングの内部に位置し、したがってラッピング済み飲用ストロー109または209などのラッピング済み飲用ストローである。これらの実施形態では、例えば光127などの光の前記少なくともいくぶんかが、ラッピングおよび飲用ストローの側壁部の両方を通り飲用ストロー内へと伝達される。さらに、これらの実施形態では、前記撮像は、ラッピング済み飲用ストローのものであり、前記光パターンは、ラッピングを通して視認可能である前記光漏れに相当する。ラッピングを通して視認可能であるこの光漏れは、飲用ストローがラッピングの下に位置する位置からのものであるべきである。飲用ストローは、画像内において、ラッピングを通して視認可能であってもよく、またはその位置は、画像内の何らかの基準に対して認識されてもよく、または所定のものであってもよい。
【0079】
本明細書において使用される、ラッピングは、例えば輸送中など飲用ストローが飲用のために使用される前に、飲用ストローを収容および/または保護するためのものである、および/または飲用ストローと共に使用されることとなるディスペンサに対して飲用ストローを装着するためのものである。飲用ストローは、飲用ストローが使用される前にラッピングから完全にまたは部分的に除去されるように意図される。
【0080】
いくつかの実施形態では、前記1つ以上の光源は、例えば発光ユニット121などの発光ユニットにおいて光シールドと一体化される。これらの実施形態のいくつかでは、前記発光ユニットは、少なくとも第1の部分の照明の最中に、ラッピングが飲用ストローの前記側壁部に対して圧迫され、前記1つ以上の光源がラッピングの下に位置する飲用ストローから所定の距離をおいて位置決めされた状態になるように、ラッピングと物理的に接触状態に位置決めされる。これにより、飲用ストロー内へより多くの光を伝達することが可能となる。
【0081】
これらの実施形態のいくつかでは、前記1つ以上の光源は、ラッピングにより覆われラッピングの下に位置する飲用ストローを少なくとも部分的に受けるための、光シールドにより形成された例えば凹部124などの凹部内に配置される。前記1つ以上の光源は、光源の発光表面が飲用ストローの前記側壁部に対面する状態で、凹部内に配置され得る。有利には、光源の前記発光表面は、2つ以上の異なる角度にて飲用ストローの側壁部に対面しており、それにより飲用ストローに対するおよび飲用ストロー内への表面照明を増大させ得る。これらそれぞれ異なる角度になされた発光表面は、飲用ストローの両側部に位置し得る。
【0082】
上記で第1の部分は、ディスペンサ内へ挿入するための飲用ストローの例えば挿入端部部分103などの挿入端部部分の一部であってもよい。第2の部分は、飲用ストローの例えば湾曲状飲用端部部分105などの湾曲状および/または屈曲状飲用端部部分の一部であってもよくまたはこの湾曲状および/または屈曲状飲用端部部分に相当するものであってもよい。
【0083】
図7は、1つ以上のデバイス700、すなわち例えば
図6に関連して上述した方法および/または動作を実施するためなど、本明細書の実施形態を実施するための上記で既に述べたデバイスに相当し得るデバイス700の実施形態を示すための概略ブロック図である。このデバイスは、例えばコンピューティングデバイス147および/またはカメラ141および/または照明ユニット121および/または外部ユニット151および/または他の適切なデバイスなど、撮像システム161に例えば完全にまたは部分的に相当するものであってもよい。
【0084】
この概略ブロック図は、デバイス700が
図6に関連して上記で論じた方法および動作を実施するように構成され得る様式に関する実施形態を示すためのものである。したがって、デバイス700は、例えば飲用ストロー101または201などの飲用ストローを検査するためのものである。
【0085】
デバイス700は、例えば処理手段などの各処理モジュール701、例えば1つ以上の処理回路などを含む1つ以上のハードウェアモジュール、例えばプロセッサなどの回路、ならびに/または前記方法および/もしくは動作を実施するための1つ以上のソフトウェアモジュールを備え得る。
【0086】
デバイス700は、各コンピュータプログラム703を例えば収容または格納するなど、備え得る各メモリ702をさらに備え得る。コンピュータプログラム703は、前記方法および/または動作を実施するためにデバイス700により直接的にまたは間接的に実行可能である「命令」または「コード」を備える。メモリ702は、1つ以上のメモリユニットを備えてもよく、本明細書の実施形態の機能および動作に伴われるまたはこれらの機能および動作を実施するための、例えば構成、データ、および/または数値などのデータを格納するようにさらに配置されてもよい。
【0087】
さらに、デバイス700は、ハードウェアモジュールを例示するものとして、データの例えば符号化などの処理に伴われる各処理回路704を備えてもよく、1つ以上のプロセッサまたは処理回路を備えてもよく、またはこの1つ以上のプロセッサもしくは処理回路に相当するものであってもよい。処理モジュール701は、処理回路704を備えてもよく、例えば処理回路704「の形態で具現化されて」もよくまたは処理回路704「により実現されて」もよい。これらの実施形態では、メモリ702は、処理回路704により実行可能なコンピュータプログラム703を備えてもよく、これによりデバイス700は、前記方法および/または動作を実施するように動作するまたは構成される。
【0088】
典型的には、例えば処理モジュール701などのデバイス700は、各入出力(I/O)モジュール705を備え、この入出力モジュール705は、例えば他のデバイスとの間における情報の送信および/または受信などの他のユニットおよび/またはデバイスとの間における任意の通信を、例えば実施することによってなどこの通信に伴われるように構成される。I/Oモジュール705は、該当する場合に、モジュールを例えば受信するなど取得するおよび/またはモジュールを例えば送信するなど供給することによって例示され得る。
【0089】
さらに、いくつかの実施形態では、例えば処理モジュール701などのデバイス700は、本明細書の実施形態の動作を実施するためのハードウェアモジュールおよび/またはソフトウェアモジュールを例示するものとして、照明モジュール、供給および/または撮像モジュール、解析モジュールの中の1つ以上を備える。これらのモジュールは、処理回路704により完全にまたは部分的に実装され得る。
【0090】
したがって、デバイス700および/または処理モジュール701および/または処理回路704および/またはI/Oモジュール705および/または照明モジュールは、第1の部分に対して照明される光の前記少なくともいくぶんかが飲用ストローの前記側壁部を通り飲用ストロー内へと伝達され、内部反射により飲用ストロー内で誘導されるように、前記1つ以上の光源により飲用ストローの前記第1の部分を照明するように動作し得るまたは構成され得る。
【0091】
デバイス700および/または処理モジュール701ならびに/または処理回路704ならびに/または供給および/もしくは撮像モジュールは、前記光源により供給される光を感知するように構成された画像センサを有する前記カメラにより、前記照明の最中に飲用ストローの前記別の第2の部分を撮像した前記1つ以上のデジタル画像を生成するように動作し得るまたは構成され得る。
【0092】
さらに、デバイス700および/または処理モジュール701および/または処理回路704および/または解析モジュールは、前記1つ以上のデジタル画像によりキャプチャされた前記光パターンを解析するように動作し得るまたは構成され得る。
【0093】
図8は、上記で論じた前記デバイス700に前記方法および動作を実施させるためのコンピュータプログラムおよびそのキャリアに関連するいくつかの実施形態を示す概略図である。
【0094】
各コンピュータプログラムは、各コンピュータプログラム703であってもよく、処理回路704および/または処理モジュール701により実行された場合にデバイス700を上述のように実施させる命令を備える。いくつかの実施形態では、例えばコンピュータプログラムを備えるコンピュータプログラム製品などの、キャリア、またはより具体的にはデータキャリアが提供される。このキャリアは、電子信号、光信号、高周波信号、および例えば図に概略的に示すようなコンピュータ可読記憶媒体801などのコンピュータ可読記憶媒体の中の1つであってもよい。したがって、コンピュータプログラム703は、コンピュータ可読記憶媒体801上に格納され得る。キャリアにより、一時的な伝搬信号が排除され得、データキャリアは、これに対応して非一時的なデータキャリアと呼ばれ得る。コンピュータ可読記憶媒体であるデータキャリアの非限定的な例は、メモリカードもしくはメモリスティック、ディスク記憶媒体、またはハードドライブもしくはソリッドステートドライブ(SSD)に基づき得る大量記憶デバイスである。コンピュータ可読記憶媒体801は、例えばインターネットまたはローカルエリアネットワーク(LAN)などのコンピュータネットワーク802を介してアクセス可能なデータを格納するために使用され得る。コンピュータプログラム703は、さらに純粋なコンピュータプログラムとして提供されてもよく、またはファイルに含まれるものであってもよい。このファイルは、コンピュータ可読記憶媒体801上に格納されてもよく、例えばサーバを経由してなど例えば図に示すようなコンピュータネットワーク802を介してなど例えばダウンロードにより利用可能であってもよい。このサーバは、例えばウェブサーバまたはファイル転送プロトコル(FTP)サーバなどであってもよい。ファイルは、例えば処理回路704による実行などにより上述のように実施するために、例えば前記デバイスへ直接的もしくは間接的にダウンロードし前記デバイス上で実行するための実行可能ファイルなどであってもよい。さらにまたは代替的に、このファイルは、上述のように前記デバイス700を実施させるさらなるダウンロードおよび実行の前に実行可能になるように、同一のまたは他のプロセッサを伴う中間のダウンロードおよびコンパイルのためのものであってもよい。
【0095】
前述した任意の処理モジュールおよび回路が、例えば既存のハードウェアにおいておよび/または特定用途向け集積回路(ASIC)もしくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等として、ソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールとして実装されてもよい点に留意されたい。また、前述した任意のハードウェアモジュールおよび/または回路が、例えば単一のASICもしくはFPGAに含まれてもよく、または個別包装されたかシステムオンチップ(SoC)へとアセンブルされたかにかかわらず複数の別個のハードウェアコンポーネントに分散されてもよい点に留意されたい。
【0096】
さらに、本明細書において論じるモジュールおよび回路は、ハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュール、アナログ回路およびデジタル回路の組合せ、ならびに/または、1つ以上のプロセッサにより実行された場合に上述の方法および動作を実施するようにデバイス、センサ等を構成させ得るおよび/または上述の方法および動作をデバイス、センサ等に実施させ得る、例えばメモリ内に格納された、ソフトウェアおよび/またはファームウェアと共に構成された1つ以上のプロセッサを示し得る点が、当業者には理解されよう。
【0097】
本明細書において、任意の識別子による識別は、暗示的なまたは明示的なものであり得る。この識別は、例えばある特定のコンピュータプログラムまたはプログラムプロバイダの場合などの、ある特定のコンテクストにおいて固有のものであってもよい。
【0098】
本明細書において使用される、「メモリ」という用語は、典型的にはハードディスク、磁気記憶媒体、ポータブルコンピュータディスケットもしくはポータブルコンピュータディスク、フラッシュメモリ、またはランダムアクセスメモリ(RAM)等の、デジタル情報を格納するためのデータメモリを指し得る。さらに、メモリは、プロセッサの内部レジスタメモリであってもよい。
【0099】
さらに、例えば第1のデバイス、第2のデバイス、第1の表面、第2の表面等の任意の列挙用語は、非限定的なものとしてみなされるべきであり、この用語は、ある特定の階層関係を示唆するものではない点に留意されたい。逆に明示的な情報がない場合には、列挙による命名は、それぞれ異なる名称を実現する単なる一方法とみなされるべきである。
【0100】
本明細書において使用される、「するように構成される」という表現は、処理回路がソフトウェア構成またはハードウェア構成により本明細書に記載の動作の中の1つ以上を実施するように構成されるまたは適合化されることを意味する。
【0101】
本明細書において使用される、「数字」または「数値」という用語は、例えば二進数、実数、虚数、または有理数等の任意の種類の数字を示し得る。さらに、「数字」または「数値」は、例えば文字または文字列などの1つ以上の文字であってもよい。また、「数字」または「数値」は、ビット列で表されてもよい。
【0102】
本明細書において使用される、「してもよい」および「いくつかの実施形態では」という表現は、典型的には、説明される特徴が本明細書において開示される任意の他の実施形態と組み合わされ得ることを示唆するために使用されている。
【0103】
図において、いくつかの実施形態のみにおいて存在し得る特徴は、典型的にはしかし必須ではないが、点線または破線を使用して描かれる。
【0104】
「備える」または「備えている」という語を使用する場合に、これは、非限定的なものとして、すなわち「少なくとも~からなる」を意味するものとして解釈されるものとする。
【0105】
本明細書の実施形態は、上述した実施形態に限定されない。様々な代替、修正、および均等物が利用され得る。したがって、上記の実施形態は、本開示の範囲を限定するものとしてみなされるべきではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【符号の説明】
【0106】
101 飲用ストロー
102 側壁部
103 挿入端部部分
105 湾曲状飲用端部部分
107 ラッピング
109 ラッピング済み飲用ストロー
109a 飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストロー
109b 飲用ストロー、飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストロー
109c 飲用ストローおよび/またはラッピング済み飲用ストロー
111 挿入端部部分
113 飲用端部部分
121 照明ユニット、発光ユニット
123 光源
123a 光源
123b 光源
124 凹部
125 光シールド
127 光
131 第1の部分、第1の位置
133 第2の部分
135 被撮像領域
141 カメラ
143 画像センサ
145 視界
147 コンピューティングデバイス
151 外部ユニット
161 撮像システム
162 水平表面
201 飲用ストロー
202 側壁部
204 穴
209 ラッピング済み飲用ストロー
233 第2の部分
241 デジタル画像
242 局所スポット
243 局所スポット
700 デバイス
701 処理モジュール
702 メモリ
703 コンピュータプログラム
704 処理回路
705 入出力モジュール、I/Oモジュール
801 コンピュータ可読記憶媒体
802 コンピュータネットワーク