(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】倉庫用自動ガイド車両
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20241119BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20241119BHJP
【FI】
B65G1/04 555B
B65G1/00 501C
B65G1/04 555Z
(21)【出願番号】P 2023014611
(22)【出願日】2023-02-02
(62)【分割の表示】P 2021177325の分割
【原出願日】2018-09-07
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】201711141498.3
(32)【優先日】2017-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201711135812.7
(32)【優先日】2017-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520167863
【氏名又は名称】ハイ ロボティクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAI ROBOTICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Rooms 201, 301, 401, Building B, HAI ROBOTICS Industrial Park, Nanchang Community, Xixiang Street, Bao’an District, Shenzhen, Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】チョン,チュイ-チュン
(72)【発明者】
【氏名】シュイ,ショントン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ユイチー
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-152007(JP,A)
【文献】特開2010-208816(JP,A)
【文献】特開2010-042921(JP,A)
【文献】特開2015-171933(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
在庫品物を収納又は取り出しするために設計された自動ガイド車両であって、
前記自動ガイド車両を駆動するように構成されている駆動ユニットと、
前記駆動ユニットに取り付けられた多層のフレームであって、1つ又は複数の在庫品物を収容するための1つ又は複数のプレート、及び、昇降装置を含む多層のフレームと、
材料搬送装置であって、
在庫品物を収容するためのトレイ、
垂直方向を軸として回転するように構成された側方向装置、及び、
前記トレイに接続され延伸又は収縮するように構成されている伸縮可能な装置、
を含む材料搬送装置と、
棚に置かれた在庫品物のポジションシフトを検出するように構成されているシフト検出装置と、
を備え、
前記昇降装置は、前記材料搬送装置を昇降するように構成されており、
前記自動ガイド車両は、前記棚
まで移動するよう構成されており、
前記自動ガイド車両は、
さらに、少なくとも部分的に前記在庫品物のポジションに基づいて、前記棚に置かれた前記在庫品物を取り出せるよう構成されており、
前記在庫品物のポジションは、x座標、y座標、前記在庫品物の向き、及び高さを含む、
自動ガイド車両。
【請求項2】
サーバが倉庫の地図を更新できるように、前記ポジションシフトを前記サーバに報告するように構成されている、
請求項1に記載の自動ガイド車両。
【請求項3】
前記多層のフレームは、前記昇降装置を収容するための支持柱を含み、前記昇降装置は、前記支持柱に沿って移動して前記多層のフレームの各層又は特定の高さで止まるように構成されており、
前記昇降装置は、前記材料搬送装置を、棚に倉庫物品を収納するか又は棚から在庫品物を取り出す高さまで
前記支持柱に沿って昇降するように構成されており、
前記高さは、収納又は取り出される前記在庫品物
のポジションに基づいて決定される、
請求項1に記載の自動ガイド車両。
【請求項4】
前記材料搬送装置の前記側方向装置は、前記トレイを右側又は左側に90°回転するように構成されている、
請求項1に記載の自動ガイド車両。
【請求項5】
前記在庫品物のポジションは、前記在庫品物の深さをさらに含み、
前記在庫品物は、第1の在庫品物及び第2の在庫品物を含み、前記シフト検出装置は、前記第2の在庫品物が前記第1の在庫品物と同じ位置の前の行にあるか否かを検出するように構成されている、
請求項
1に記載の自動ガイド車両。
【請求項6】
障害物を検出して前記棚に置かれた前記在庫品物
のポジションに基づいて前記自動ガイド車両の移動経路を決定するように構成されているナビゲーションユニットをさらに備える、
請求項1に記載の自動ガイド車両。
【請求項7】
前記ナビゲーションユニットは、ナビゲーション目的で倉庫内部に掲載されているナビゲーション標識を読み取るように構成されている、
請求項
6に記載の自動ガイド車両。
【請求項8】
前記シフト検出装置は、前記ポジションシフトを検出するためのレーザー装置、レーダー装置、照明装置、バーコードリーダー及びパターン識別装置の1つ又は複数を含む、
請求項1に記載の自動ガイド車両。
【請求項9】
倉庫で在庫品物を収納又は取り出しするための自動車両ガイドシステムであって、
請求項1~
8のいずれか1項に記載の自動ガイド車両と、
サーバと通信するように構成されているトランシーバと、
前記自動ガイド車両を制御するように構成されている1つ又は複数のプロセッサと、
を備え、
前記自動車両ガイドシステムは、倉庫内部でナビゲーションして倉庫棚内部に側方向に到達するように構成されている、
自動車両ガイドシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
「関連出願の相互参照」
本願は、2017年11月14日に提出した、名称が「貨物を自動的に出し入れするための方法とシステム」であるCN201711141498.3、及び、2017年11月14日に提出した、名称が「ロボット工学」であるCN201711135812.7の優先権を主張し、2件の出願の全ての内容は援用によって本願に組み合わせられる。
【0002】
本開示は、倉庫自動化システムに広く関し、より具体的に、倉庫で在庫品物を運送、収納、及び、取り出しするための自動ガイド車両(AGV)に関する。
【背景技術】
【0003】
倉庫で貨物を倉庫から積み下ろしドックまで運送するには機械を使用し、その逆の場合も同然である。機械は、最初に、重い品物又は大きな品物を運送し、人間を重労働から解放するためのものであるが、人工知能(Artificial Intelligence,AI)やロボット工学の最新発展によって先進的機械が誕生し、これらの機械は、工業環境のみならず、日常生活でも、数多くの分野で人間のかわりとなる。
【0004】
自動化やAIの進歩に関する記事が数多くあるが、精密さと俊敏性は、依然として人間に追いつかないロボット工学の2つの分野のままでる。倉庫環境において、全自動機械は、注文を受けたり、倉庫に行って在庫から品物を取り出しして指定された場所に届けたりすることができ、これは、現実よりもサイエンスフィクションである。一部の既知のシステム、例えば、KIVAシステムは、重たる棚を1つの指定された位置から別の位置まで搬送するシンプルな機械式ムーブメントを完了することができる。しかしながら、全自動システムの、例えば、指定された棚から在庫品物を取り出しして在庫品物を倉庫に入れると同時に、障害物で満ちた混雑な倉庫をナビゲーションによって通過可能であり、位置にすでにシフトが発生した在庫品物を搬送可能であるなどの機能は、商用の倉庫ロボットシステムには、いまだに実現されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって、本開示の目的の1つは、スマート自動ガイド車両が指示に従って在庫品物の収納しや取り出しができるように指導することにあたる。本願で開示されるAGVは、システムが俊敏し、効率が高く、障害許容力があり、かつ、特に収納棚で充満した倉庫で使用するのに適合する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施例において、開示された、在庫品物を収納又は取り出しするために設計される自動ガイド車両(AGV)は、駆動ユニット、多層のフレームワーク及び材料搬送装置を含む。駆動ユニットはAGVを駆動するように構成されている。いくつかの実施例において、駆動ユニットは、モーターと1つ又は複数の駆動輪を含んでもよい。いくつかの実施例において、多層のフレームワークは、1つ又は複数の在庫品物を収容するための1つ又は複数の収納プレートを含む。多層のフレームワークは、材料搬送装置を昇降するための昇降装置をさらに含む。材料搬送装置は、トレイ、伸縮可能な装置及び側方向装置を含む。トレイは、在庫品物を収容するように構成されている。伸縮可能な装置はトレイに接続されるとともに、延伸や収縮が可能であるように構成される。側方向装置は、トレイを右側又は左側に移動させるように構成されている。伸縮可能な装置の延伸につれて、伸縮可能な装置は、品物を棚に置くか又は棚から品物を取り出しするために、棚内部に到達する。1つの実施例において、伸縮可能な装置が収縮する場合、側方向装置はもとの位置に戻る。別の実施例において、側方向装置は、棚から取り出しした1つの在庫品物を携帯して戻り、前記在庫品物を多層のフレームワークの1つの収納プレートに置くことができる。AGVは、2つの倉庫棚の間で移動し、材料搬送装置を使用して任意の棚に在庫品物を収納するか、または任意の棚から在庫品物を取り出しするように構成されている。
【0007】
いくつかの実施例において、多層のフレームワークは駆動ユニットに取り付けられ、かつ、多層のフレームワークは、昇降装置を収容するための支持柱を含む。昇降装置は、支持柱に沿って移動し、かつ、多層のフレームワークの各層に止まることができるように構成されてもよい。昇降装置は、倉庫棚に収納し、または、倉庫棚から在庫品物を取り出しするために、材料搬送装置を一定の高さまで昇降するように構成されてもよい。前記高さは、在庫品物のポジション(position)に基づいて決定されることができる。前記高さはさらに、多層のフレームワーク上の収納プレートの1つのポジションに基づいて決定されてもよい。材料搬送装置が収納プレートの前記高さまで昇降された場合、材料搬送装置は、伸縮可能な装置の収縮によって在庫品物を収納プレートに置くか、または、伸縮可能な装置の延伸によって棚から在庫品物を取り出しするように構成されている。いくつかの実施例において、伸縮可能な装置は、2つ又はより多くのポジションまで延伸することができる。1つの実施例において、材料搬送装置の側方向装置は、トレイを右側又は左側に90°回転するように構成されている。別の実施例において、材料搬送装置の側方向装置は、トレイを右側又は左側に並進させるように構成されている。いくつかの実施例において、材料搬送装置は、90°回転した後、棚内部に到達するために、第2のポジションまで延伸するように構成されている。
【0008】
いくつかの実施例において、AGVは、倉庫サーバに命令を送信し、倉庫サーバから命令を受信するためのトランシーバ、及びAGVを制御するように構成されているプロセッサをさらに含む。トランシーバは、在庫品物を輸送する命令を受信するように構成されている。プロセッサは、在庫品物のポジションを取得するために、命令を解析するように構成されている。1つの実施例において、在庫品物のポジションは、x座標、y座標、在庫品物の向き及び高さを含む。
【0009】
いくつかの実施例において、AGVは、障害物を検出して在庫品物のポジションに基づいてAGVの移動経路を決定するように構成されているナビゲーションユニットを含む。ナビゲーションユニットはさらに、ナビゲーション目的で倉庫内部に掲載されているナビゲーション標識を読み取るように構成されてもよい。ナビゲーション標識の例示的な例は、バーコード、二次元バーコード及び他の識別コードを含んでもよい。
【0010】
1つの実施例において、AGVが在庫品物のポジション向きにナビゲーションする場合、プロセッサは、AGVが在庫品物のポジションに到達する前、材料搬送装置が在庫品物のポジションの指定された高さまで移動するように命令するように構成されている。
【0011】
1つの実施例において、AGVが在庫品物のポジションに到達した場合、材料搬送装置の伸縮可能な装置は、在庫品物に到達するために、トレイを延伸させる。1つの実施例において、トレイは、在庫品物をトレイに移動し、または、トレイから離せるために、在庫品物を挟み持つように構成されている。別の実施例において、トレイは、在庫品物の下方でスライドして在庫品物を昇降するように構成されている。トレイはさらに、在庫品物を押し動かす又は引き動かすために、いくつかの機構を含んでもよい。例えば、トレイは、品物をしっかりと挟んだり、引き動かしたり、又は引き上げたりするために開く又は折り畳むことができるメカニカルブーム又はフォークを装備することができる。
【0012】
いくつかの実施例において、AGVはさらに、シフト検出装置を含み、前記シフト検出装置は、AGVから受信した命令によって取得したポジションに比べて、在庫品物のポジションシフトを検出するように構成されている。ポジションシフトに基づき、プロセッサは、材料搬送装置が在庫品物に到達して輸送するようにするために、AGVのポジション又は材料搬送装置のポジションを調整するように構成される。シフト検出装置は、ポジションシフトを検出するために、レーザー装置、レーダー装置、照明装置、バーコードリーダー及びパターン識別装置の1つ又は複数を使用することができる。
【0013】
いくつかの実施例において、倉庫で在庫品物を収納又は取り出しするための自動ガイド車両(AGV)システムは、AGVを駆動するように構成されている駆動ユニット、1つ又は複数の在庫品物を収容するための1つ又は複数の収納プレートを含む多層のフレームワーク、及び昇降装置を含んでもよい。AGVはさらに、材料搬送装置、トランシーバ及び1つ又は複数のプロセッサを含んでもよい。前記材料搬送装置はさらに、トレイ、伸縮可能な装置及び側方向装置を含んでもよい。前記トレイは在庫品物を保存するためのものである。前記側方向装置は、トレイにAGVシステムの右側又は左側まで側方向に移動させるように構成されている。前記伸縮可能な装置は、側方向に垂直して延伸や収縮するように構成されている。いくつかの実施例において、側方向装置は、トレイに左に又は右に回転させる。いくつかの実施例において、側方向装置は、トレイに左に又は右に平行に並進させる。前記トランシーバは、倉庫サーバと通信するように構成されており、かつ、前記1つ又は複数のプロセッサは、AGVを制御するように構成されている。前記AGVシステムは、倉庫内部における収納棚の間でナビゲーションして収納棚内部に側方向に到達するように構成されている。多層のフレームワークの昇降装置は、材料搬送装置に垂直に移動させ、かつ、多層のフレームワークの各層又は特定された高さに止まらせるように構成されている。1つの実施例において、材料搬送装置の側方向装置は、昇降装置に右側又は左側に90°回転させるように構成されている。
【0014】
いくつかの実施例において、トランシーバは、在庫品物を輸送する命令を受信するように構成されており、かつ、前記1つ又は複数のプロセッサは、受信した命令から在庫品物のポジションを取得するように構成されている。
【0015】
いくつかの実施例において、AGVシステムはさらに、在庫品物のポジションシフトを検出するためのシフト検出装置を含んでもよい。前記1つ又は複数のプロセッサは、材料装置が在庫品物に到達して輸送できるようにするために、ポジションシフトに基づいてAGVのポジションと昇降装置のポジションを調節するように構成されている。シフト検出装置は、ポジションシフトを検出するために、レーザー装置、レーダー装置、照明装置、バーコードリーダー及びパターン識別装置といった装置の1つ又は複数を使用することができる。
【0016】
本開示はさらに、倉庫ロボットが棚に収納し、または、棚から在庫品物を取り出しするように制御する方法を開示する。前記方法は以下のステップを含む。まず、倉庫ロボットは在庫品物を輸送する命令を受信する。ロボットは、受信した命令から在庫品物のポジションを取得する。在庫品物のポジションは、在庫品物の位置と在庫品物の向きを含む。前記命令を解析した後、倉庫ロボットは在庫品物の位置まで移動する。在庫品物に到達する前、倉庫ロボットは、在庫品物が取得したポジションからずれるポジションシフトを試みて検出することができる。前記ポジションシフトは、在庫品物の位置偏差及び/又は向きの変更、及び/又は高さの偏差を含むことができる。いくつかの実施例において、プロセッサは、サーバにポジションシフトを報告するように構成されている。ポジションシフトが発生した場合、倉庫ロボットは、そのポジション及び/又は材料搬送装置のポジションを調整する。いくつかの実施例において、倉庫ロボットは、在庫品物の向き及び/又はポジション及び/又は高さのシフトを補償するために、自分自身を調整することができる。ポジションシフトを補償した後、倉庫ロボットは、在庫品物に到達して収納棚から在庫品物を取り出しする。そして、倉庫ロボットは、在庫品物を目的地まで輸送する。倉庫ロボットは、在庫品物を置く又は取り出しするために、棚内部に到達した場合、材料搬送装置の側方向装置が側方向に沿って移動するため、倉庫ロボットは、在庫品物に到達する前、棚と向き合うように振り向く必要がない。
【0017】
いくつかの実施例において、前記ポジションを補償するために、倉庫ロボットのポジションを調整することは、ポジションシフトを閾値と比較するステップと、前記ポジションシフトが前記閾値より大きい場合、前記ポジションシフトに基づいて前記倉庫ロボットのポジションを調整するステップと、ポジションシフトを再度測定するステップと、検出したポジションシフトが閾値より小さいまで倉庫ロボットのポジションを調整するステップと、を含む。
【0018】
いくつかの実施例において、倉庫で使用する棚は、2行又はより多い行の在庫品物が棚に配置できるようにしている。このような倉庫には、倉庫ロボット及び各在庫品物保管のためのポジション情報は、複行の深い棚を収容するように修正され、または、適合された。倉庫ロボットがこのような棚に置く在庫品物を収納又は取り出しするように制御する方法では、倉庫ロボットは、まず、第1の在庫品物を輸送する命令を受信する。前記命令は、例えば、第1の在庫品物の位置、深さ及び向きなどの第1の在庫品物のポジションを含むことができる。第1の在庫品物の深さは、前記品物が棚の前の行にあると指示した場合、ロボットの取り出しプロセスは前述したプロセスと同じである。第1の在庫品物の深さは前記品物が棚の後ろの行にあると指示した場合、ロボットの取り出しプロセスにより、後ろの行にある第1の在庫品物に到達するために、ロボットは前の行の在庫品物を取り除くように要求される可能性がある。一部の構成には、ロボットは、前の行の第2の在庫品物を取り外してそれを前記ロボットの1つの空きトレイ上に置き、そして、後ろの行から第1の在庫品物を取り出ししてそれを前記ロボットの別の空きトレイ上に置く。その後、ロボットは前の行の品物を前の行に戻る。実際に、ロボットが第1の在庫品物と第2の在庫品物を同時に取り出しするように指示し、かつ、それらがちょうど異なる行の同じ位置にある場合、ロボットは第2の在庫品物を棚に戻る必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下の明細書と図面をさらに閲読すると、本開示のこれら及び他の特徴は明らかになる。図面では、すべての図面にける同じ図面記号は対応するパーツを示す。また、図面のコンポーネントは一定の縮尺で描かれる必要がなく、本開示の原理を明瞭に表現することに重点を置くべきである。
【
図1】倉庫用例示的なAGVを設計する概略図である。
【
図3】多層のフレームワークの一部としての昇降装置の例示的な概略図である。
【
図5】駆動ユニットで使用するモーターの例示的概略図である。
【
図6a】例示的な材料搬送装置の各パーツの概略図である。
【
図6b】例示的な材料搬送装置の各パーツの概略図である。
【
図6c】例示的な材料搬送装置の各パーツの概略図である。
【
図6d】例示的な材料搬送装置の各パーツの概略図である。
【
図7】例示的な材料搬送装置の側方向装置の第1の実施例の概略図である。
【
図8】例示的な材料搬送装置の側方向装置の第2の実施例の概略図である。
【
図9】倉庫AGVが在庫品物の注文の取り出しを処理するプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本開示の好ましい実施例が示されている図面を参照して本開示の実施例をより十分に説明する。しかしながら、本開示の様々な実施例は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、かつ、本明細書に記載された実施例に限定されると解釈されるべきではない。逆に、これらの実施例を提供することにより、本開示が徹底かつ完全になり、本開示の範囲が当業者に十分に伝達される。
【0021】
図1を参照すると例示的なAGV100は、駆動ユニット110、多層のフレームワーク120及び材料搬送装置130を含む。前記駆動ユニット110は、AGV100を駆動と推進するように構成されている。前記多層のフレームワーク120は、1つ又は複数の収納プレート122と昇降装置124を含む。前記昇降装置124は、材料搬送装置130に接続して材料搬送装置130を引き上げる又は引き下げることができる。前記材料搬送装置130に含まれているトレイ、側方向装置及び伸縮可能な装置は、
図6a~6dに示すように、本開示の後半部分に説明する。
【0022】
図2は、例示的なAGV100の分解図である。
図2は、カバー202内部の内部コンポーネントを示す。
図2では、前記多層のフレームワーク120は、直立フレームワーク226、収納プレート122を収容する棚228及び昇降装置124を含むように示される。
図3は、直立フレームワーク226と昇降装置124の更なる詳細を示す。前記直立フレームワーク226は、2つの支持柱315と複数の支持ロッド316を含む。前記昇降装置124は、2つの同期滑車駆動装置343と1つの昇降駆動機構342を含む。
【0023】
2つの同期滑車駆動装置343は、支持柱315に取り付けられている。いくつかの実施例において、昇降装置124は、2つ以上の同期滑車駆動装置343を含んでもよい。
図3に示すように、各同期滑車駆動装置343は、張り滑車331、同期駆動滑車330及び同期ベルト332を含む。前記同期滑車駆動装置343は昇降駆動機構342に接続している。前記昇降駆動機構342は、ベルト332を移動させるようにするために、同期駆動滑車330を駆動し、これにより、材料搬送装置130は多層のフレームワーク120に沿って上下方に昇降する。
図3では、例示的な昇降駆動機構342は、電気モーター320、駆動軸321及び歯車ボックス322を含む。いくつかの実施例において、前記電気モーター320は、液圧駆動システム又は空気圧モーター又は任意の他のタイプのモーターで置き換えられることができる。前記駆動軸321は、歯車ボックス322を介して同期駆動滑車330と電気モーター320を接続し、昇降装置124を駆動するために、運動エネルギーを電気モーター320から同期駆動滑車330まで伝達する。いくつかの実施形態において、駆動軸321は、2つの同期駆動滑車(図示せず)に接続し、2つの滑車の同期運動を確保する。
図3では、2つのカウンターウェイト333は、多層のフレームワーク120の頂部に取り付けられている。カウンターウェイト333に積載されたウェイトのため、カウンターウェイトは、支持柱315に沿って移動し、かつ、昇降装置124の運動と運動量を制御と緩衝することができる。注意すべきものとして、
図3では、昇降装置124は、同期滑車駆動システムとして実現される。昇降装置124を実現するために、また、スプロケット、ラック及び歯車、ウォーム歯車及び/又は昇降スクリューなどの他の機構を使用してもよい。
【0024】
材料搬送装置130をよそに移動させた後、駆動ユニット110は、
図2に示すように、開いた状態にある。駆動ユニット110の詳細は、
図4の駆動ユニット110の分解図に示される。
図4の駆動ユニット110は、ベース422、軸座415及びショックアブソーバーブラケット425を含む。支持柱315は、多層のフレームワーク120を駆動ユニット110に取り付けることができるために、ベース422に固定されている。
【0025】
ベース422は、2つの面があり、即ち、上面421と下面420である。ベース422の上面421には、軸座415とショックアブソーバーブラケット425は、駆動輪ソケット423と取り付けソケット424を介して2つの駆動輪413を収容するためのものである。取り付けソケット424は、ベース422の中央にあり、2つの駆動輪413は、ベース422を支持するために、取り付けソケット424の下方にある。4つの従動輪412も、支持を提供し、容易に移動できるために、ベース422の4つの角に取り付けられている。4つの従動輪412は、従動輪ソケット426に取り付けられている。いくつかの実施例において、4つ以上又は4つ以下の従動輪があってもよい。従動輪は、自在輪又は他のタイプのステアリング輪であってもよい。
【0026】
図5は、駆動輪413の1つの実施例を示す。前記駆動輪413は、駆動輪ブラケット530、駆動輪本体531、ハブ駆動装置532及びハブ減速装置533を含む。前記駆動輪ブラケット530は、ペアの車輪ブラケット534、軸体535及びペアのショックアブソーバー536を含む。前記ハブ駆動装置532は、中心軸S2に沿って駆動輪ブラケット530の中央に取り付けられている。ハブ駆動装置532は、駆動輪413を押し動かすために、駆動輪本体531に接続し、駆動力を提供する。ハブ駆動装置532は、車輪ブラケット534の間に位置する。2つのショックアブソーバー536は、それぞれ各車輪ブラケット534の側面に位置する。ショックアブソーバー536は、
図4に示すように、取り付けソケット424を介してショックアブソーバーブラケット425に接続する。車輪ブラケット534は、軸体535に接続し、軸体535も、取り付けソケット424を介して軸座415に接続する。ショックアブソーバー536と車輪ブラケット534は1つの角度を形成する。このような構造は、特にAGV100が回転する場合、衝撃又は遠心力を吸収することができる。いくつかの実施例において、ハブ駆動装置532は、電気モーター、液圧駆動システム、空気圧モーター又は他のタイプのモーターであってもよい。
【0027】
図1に示すように、例示的なAGV100は、
図2と
図3に示すような多層のフレームワーク120、
図4に示すような駆動ユニット110、及び
図6a~6dに示すような材料搬送装置130を含む。
【0028】
図6aでは、材料搬送装置130は、トレイ633、ブーム632、支持フレームワーク631、2つのスライド素子610、カメラコンポーネント640、プライマリ照明機器641及びセカンダリ照明機器642を含むように示されている。2つのブーム632があり、それぞれトレイ633の各側に位置する。しかしながら、
図6aには、1つのブームしか示されていない。また、
図6aには、2つのスライド素子610の1つしか示されていない。
【0029】
図6aは、3つの軸S5、S6及びS7を示す。材料搬送装置130は、スライド素子610の移動によってS6に沿って収縮又は延伸することができる。材料搬送装置130はさらに、横方向で側方向に移動することができる。いくつかの実施例において、側方向運動を実現するために、材料搬送装置130は、S5を回って回転するように構成されてもよい。1つの実施例において、材料搬送装置130は、トレイ633を左側又は右側に90°回転するように構成されている。別のいくつかの実施例において、側方向運動を実現するために、材料搬送装置130は、トレイ633に左又は右に並進させるように構成されてもよい。トレイ633を並進させるために、材料搬送装置130は、S7に沿ってトレイ633を平行に移動させる。
【0030】
ブーム632は、スライド素子610に沿って収縮又は延伸し、かつ、トレイ633にS6軸に沿って移動させるように構成されている。ブーム632は、収縮と延伸の運動を完了するための伸縮ブーム636と押し棒コンポーネント637を含む。
図6bは、例示的な材料搬送装置130の分解図である。
図6bの分解図は、各部分の詳細パーツを示すために、材料搬送装置130の5つの部分を描いている。
図6aでは、トレイ633は、スライド素子610の頂部に位置するように描かれている。
図6bに示すように、トレイ633は、スライド素子610の構造を露出させるために、よそに移動されている。
【0031】
図6bでは、スライド素子610は、回転コンポーネント638と昇降フォーク639に接続している。前記回転コンポーネント638は、トレイ633に軸線S6を回って回転させるように構成されている。回転コンポーネント638の詳細を、
図7に示すように、以下に説明する。いくつかの実施例において、材料搬送装置130は、
図8に示すように、トレイ633を回転させず、トレイ633を並進させる。スライド素子610は、本開示の他の部分で言及した収縮装置の一部である。回転コンポーネント638は、本開示の他の部分で言及した側方向装置の一部である。側方向装置の別の実施例は、
図8に示されている。
【0032】
図6bでは、押し棒コンポーネント637は、固定押し棒670、移動押し棒671、駆動装置672及びインナーブーム662を含むように示されている。前記インナーブーム662は、中間ブーム661に組み立てられることができ、中間ブーム661は、代わりに、アウターブーム660に組み立てられることができる。前記駆動装置672は、移動押し棒671がインナーブーム662に対して開く又は閉じるように駆動することができる。前記移動押し棒671は、在庫品物をトレイ633まで移動させ、または、トレイ633から在庫品物を取り除くために使用されることができる。
図6bに示すような囲み板635は、トレイ633の周囲に取り付けられており、トレイ633の内容物の落としを防止することができる。
【0033】
図6cは、材料搬送装置130の別の拡大図を提供する。2つのアウターブーム660は、トレイ633のいずれか一側に取り付けられている。カメラコンポーネント640と主照明装置641は、材料搬送装置130の前部に取り付けられている。
図6cはさらに、アウターブーム660に接続している第1の駆動装置663を描いている。
図6dは、中間ブーム661に接続している第2の駆動装置664を描いている。第1の駆動装置663と第2の駆動装置664のいずれか1つは、伸縮駆動装置(それぞれ、3631、3641である)とスプロケットチェーン装置(それぞれ、3630、3640である)を含む。いくつかの実施例において、前記第1の駆動装置663は、スプロケットチェーン装置を含んでもよく、前記第2の駆動装置664は、平ベルト装置(図示せず)を含んでもよい。いくつかの実施例において、スプロケットチェーン装置又は平ベルト装置の代わりに、第1の駆動装置663又は第2の駆動装置664は、材料搬送装置130の伸展又は収縮運動を容易にするために、開ループ平ベルト装置(図示せず)を含んでもよい。
【0034】
上記のように、材料搬送装置130は、在庫品物を収納又は取り出しするプロセスに側方向移動を実現するために、トレイ633を回転する又はトレイ633並進させるように構成されてもよい。収納棚が行に並べて配置された混雑な倉庫には、側方向に移動して収納棚内部に到達することができる材料搬送装置130は非常に有利である。AGV100が2つの収納棚の間で移動する場合、材料搬送装置130は、AGV100全体を回転させる必要がなく、トレイ633を回転するか、または、トレイ633を右側又は左側に並進させることができる。AGV100が曲がるのにスペースが必要ではないので、棚の間のスペースは、AGV100の幅と同じように狭くてもよい。このように、AGV100が棚の間で移動して在庫品物を拾い上げ、又は収納する場合に必要なスペースは通常の倉庫ロボットよりも狭くなる。
図7と
図8は、材料搬送装置130の側方向運動の2つの例示的実施例を示す。
【0035】
図7は、
図6bに示すような回転コンポーネント638を示す。
図7では、前記回転コンポーネント638は、回転駆動装置712とポジション装置714を含む。前記回転駆動装置712は、駆動モーター(図示せず)と1セットの駆動歯車724を含む。前記駆動モーターの例示的な例は、電気モーター、液圧駆動システム又は空気圧モーターを含む。前記駆動歯車の例示的な例は、ウォーム軸、遊星歯車又は他のタイプの歯車を含むことができる。前記ポジション装置714は、第1の角度センサー716、第2の角度センサー720、第1の近接スイッチ726、第2の近接スイッチ728及び検出板718を含む。前記ポジション装置714はさらに、
図7に示していない回転コントローラを含む。
【0036】
第1の角度センサー716と第2の角度センサー720は、駆動歯車724の円周に位置し、かつ、一定の距離を離れている。この2つのセンサーは、材料搬送装置130のトレイ633がすでに特定された位置まで回転したかどうかを検出するためのものである。トレイ633が駆動装置712によって駆動される場合、第1の近接スイッチ726と第2の近接スイッチ728はトレイ633と共に移動する。第1又は第2の角度センサー716、720のどちらがいつ、第1又は第2の近接スイッチ726、728のどちらを検出したことを決定することにより、トレイ633の角度回転量は回転コントローラによって検出と制御されることができる。
【0037】
いくつかの実施例において、
図7の回転コントローラは、ブーム632とトレイ633が右又は左に90°回転するように制御し、これにより、材料搬送装置130に側方向運動を提供し、右側又は左側に側方向に棚に到達する。
図8は、回転コンポーネント638と異なる機構を示し、前記機構はさらに、トレイ633の側方向運動を提供するために使用されてもよい。
【0038】
図8では、ブーム632は、x軸の運動のための852とy軸の運動のための854という2つのスライド機構を含む。スライド機構852は、ブーム632が延伸又は収縮できるようにするために、ブーム632を移動させる。スライド機構854は、ブーム632に側方向に左側又は右側に移動させる。
図8では、2つのカメラコンポーネント856は、光学検出のために、ブーム632のいずれか一側に取り付けられている。
図6aに示すような左側又は右側に90°回転するように構成されていることができる材料搬送装置130に比べて、
図8に示すようなシステムによって駆動される材料搬送装置130は、回転の代わりに、左側又は右側にスライドするしかできない。したがって、
図6aでは、材料搬送装置130の前部には、1つのカメラコンポーネント640のみが必要であるが、
図8では、ブーム632の両側に2つのカメラコンポーネント856が取り付けられている。
【0039】
図1~
図8は、柔軟かつ俊敏である先進的AGV100を示す。
図9は、AGV100が在庫品物を収納又は取り出しするプロセスのフローチャートを示す。説明目的で、
図9は、品物を取り出しするプロセスのみを示す。在庫品物を収納するプロセスは、取り出しプロセスに類似し、簡潔なため、詳細に説明しない。当業者は、
図9に示した在庫品物を取り出しプロセスから在庫品物を収納するプロセスを得ることができる。
【0040】
図9を参照すると、AGV100は、倉庫棚から在庫品物を取り出しする命令を受信する。いくつかの実施例において、前記命令は、在庫品物の標識コードをシンプルに含むことができ、そして、AGV100は、前記標識コードを利用して品物のポジション情報を探索する。いくつかの実施例において、前記命令は、在庫品物のポジションを含むことができ、かつ、AGV100は、命令に基づいて取り出し対象である在庫品物のポジション情報を取り出しすることができる。1つの実施例において、前記ポジション情報は、在庫品物の位置、例えば、x座標とy座標、又は行数と列数などを含み、かつ、例えば、在庫品物が棚のどの層に収納されているかなどの在庫品物の向きと高さなどを含む。品物のポジション情報に基づき、AGV100は倉庫を回ってナビゲーションをし、在庫品物の位置に到達する。
【0041】
AGV100が前記位置に到達した(ステップ902)場合、プライマリ照明機器641を開く(ステップ904)。AGV100は、在庫品物上の識別コードを試みて読み取る(ステップ906)。いくつかの実施例において、識別コードは、二次元バーコードであってもよい。他の実施例において、識別コードは、任意のバーコードであってもよい。AGV100が識別コードを読み取ることができない場合、AGV100は、サーバに報告を送信してタスクを中止する(ステップ950)。AGV100は、識別コードを識別できる場合、在庫品物のポジションシフトを計算する(ステップ908)。
【0042】
AGV100は、取得した在庫品物のポジションシフトをサーバに報告する(ステップ910)ように構成されている。サーバは、前記ポジションシフトと倉庫の配置を使用して在庫品物の正しい位置を決定する(ステップ912)ように構成される。そして、サーバは在庫品物の正しい位置に基づいてそのデータベースを更新する(ステップ914)。
【0043】
ポジションシフトに基づき、AGV100はさらに、材料搬送装置130がAGV100の所在位置から在庫品物に直接に到達できるかどうかを決定する(ステップ924)。そうである場合、AGV100は、材料搬送装置130のポジションをさらに調整又は微調整する(ステップ932)、そして、AGV100を移動させ、在庫品物のポジション又は向きを少々調整すると同時に(ステップ936)材料搬送装置130を延伸させる(ステップ934)。そうである場合、AGV100はさらに、トレイ633が所定範囲内にあるかどうかを検出する(ステップ922)。そうではない場合、AGV100は、AGVの所在位置を少し調整し(ステップ920)、識別コードを再度試みて読み取る(ステップ906)。トレイ633が所定範囲内にある場合、AGV100は、材料搬送装置130のポジションを調整してトレイ633を回転する(ステップ926)。識別コードを再度読み取る前、ポジションシフトが閾値内にあるかどうかを決定する(ステップ928)。シフトが閾値内にある場合、AGV100は、材料搬送装置130を延伸させ、在庫品物を取得する(ステップ930)。ポジションシフトが合理ではないか、または、所定閾値内にない場合、AGV100は、材料搬送装置を延伸させ(ステップ934)、AGV100のポジションと在庫品物のポジションを調整する(ステップ936)。
【0044】
いくつかの実施例において、AGV100は、物体又は別の在庫品物の後ろに隠された在庫品物を探して取り出しするように構成されている。AGV100は、サーバから取得対象である第1の在庫品物のポジションの命令を受信するように構成されてもよい。前記ポジションは、第1の在庫品物の位置、深さ及び向きを含む。AGV100は、前の行に在庫品物がない場合、棚の後ろの行から第1の在庫品物を取得するように構成されている。前の行に第2の在庫品物がある場合、AGV100は、第2の在庫品物を取り出しして第2の在庫品物を多層のフレームワーク120の空いている第1のトレイに置くように構成されている。そして、AGV100は、第1の在庫品物を取得して第1の在庫品物を多層のフレームワーク120の空いている第2のトレイに置く。第1の在庫品物を検索した後、AGV100は、第2の在庫品物を収納されている棚に戻る。
【0045】
いくつかの実施例において、倉庫で使用する棚は、2行又はより多い行の在庫品物が置かれ、または、棚内に収納されることができる。このような倉庫には、AGV100と各在庫品物の収納に対するポジション情報は、複行の深い棚に適合するために、修正又は調整された。AGV100を制御してこのような棚に置く在庫品物を収納又は取り出しさせる方法では、AGV100は、まず、第1の在庫品物を輸送する命令を受信する。前記命令は、第1の在庫品物のポジション、例えば、第1の在庫品物の位置、深さ及び向きを含む可能性がある。第1の在庫品物の深さは、前記品物が棚の前の行にあると指示する場合、AGV100による取得プロセスは、前述したプロセスと同じである。第1の在庫品物の深さは前記品物が棚の後ろの行にあると指示した場合、AGV100による取得プロセスは、後ろの行にある第1の在庫品物に到達するために、AGV100が前の行の在庫品物を取り除くように要求する可能性がある。いくつかの構成において、AGV100は、前の行に位置する第2の在庫品物を取り出ししてAGV100の1つの空きトレイに置き、そして、後ろの行から第1の在庫品物を取り出ししてそれをAGV100の別の空きトレイに置くように構成される。その後、ロボットは前の行の品物を前の行に戻る。実際に、AGV100が第1の在庫品物と第2の在庫品物を同時に取り出しするように指示し、かつ、それらがちょうど異なる行の同じ位置にある場合、AGV100は第2の在庫品物を棚に戻る必要がない。
【0046】
いくつかの実施例において、AGV100は、第1或第2の在庫品物のポジションシフトを検出してAGV100の姿勢とポジションを調整し、及び、棚内に到達して在庫品物
(第1又は第2の在庫品物)を取得する前、在庫品物のポジションを調整するように構成されている。1つの実施例において、AGV100は、ポジション調整プロセスを、検出したポジションシフトが閾値より小さいまで繰り返す可能性がある。1つの実施例において、AGV100は、サーバにポジションシフトを報告し、サーバが倉庫の地図を更新できるように構成されている。倉庫の地図を用いて配置を説明することができ、即ち、棚がどこにあるか、及び、在庫品物がどこに収納されているかが説明できる。
【0047】
本明細書は、特定の実施を参照して本開示を図面付きに説明したが、本開示は、示された詳細に限定されることを意図していない。むしろ、特許請求の範囲の同等の範囲内で、本開示から逸脱することなく、細部に様々な修正を加えることができる。