(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-18
(45)【発行日】2024-11-26
(54)【発明の名称】NR SIDELINKでの省電力ユーザのためのリソース選択
(51)【国際特許分類】
H04W 72/40 20230101AFI20241119BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20241119BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20241119BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20241119BHJP
H04W 72/25 20230101ALI20241119BHJP
H04W 72/54 20230101ALI20241119BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20241119BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W52/02 111
H04W72/231
H04W72/232
H04W72/25
H04W72/54 110
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2023560717
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(86)【国際出願番号】 EP2022057792
(87)【国際公開番号】W WO2022207455
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-11-29
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500242786
【氏名又は名称】フラウンホファー ゲセルシャフト ツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ダリウシュ・モハメド・ソレイマニ
(72)【発明者】
【氏名】エルケ・ロス-マンダッツ
(72)【発明者】
【氏名】シュバンギ・バダウリア
(72)【発明者】
【氏名】メディ・ハロウナバディ
(72)【発明者】
【氏名】ディートマー・リプカ
(72)【発明者】
【氏名】マルティン・ライ
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】LG Electronics,Discussion on physical layer design considering sidelink DRX operation,3GPP TSG RAN WG1 #103-e R1-2007897,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_103-e/Docs/R1-2007897.zip>,2020年11月01日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システムについてのユーザデバイスUEであって、前記ワイヤレス通信システムが複数のユーザデバイスUEを含み、
前記UEが、サイドリンクを介し
てワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイスUEと通信し、
前記UEがDiscontinuous Reception DRXモードで動作し、
送信についてのトリガに応答して、前記UEが、前記送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施し、
前記UEが、前記送信についての前記トリガに応答して、前記センシングプロセスについてのセンシングウィンドウに従っ
てDRXサイクルのデフォルトON持続時間の拡張を引き起こすパラメータを含むシグナリングを受信し、前記センシングウィンドウが、トリガされた前記送信によって規定されるサイズまたは持続時間を有する、ユーザデバイスUE。
【請求項2】
前記DRXサイクルの前記デフォルトON持続時間が、デフォルト開始時間およびデフォルト終了時間を含み、前記デフォルトON持続時間の前記拡張が、前記UEが規定されたセンシングウィンドウサイズにわたって前記センシングプロセスを実施できることを保証するために、
・前記デフォルト終了時間のより遅い時間へのオフセット、
・前記デフォルト開始時間のより早い時間へのオフセット
のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のユーザデバイスUE。
【請求項3】
前記UEが、RRCもしくはPC5-RRCシグナリングによって、またはDCIによって、またはSCIによって、またはMACシグナリングによって、前記パラメータと共に構成または事前構成される、請求項1または2に記載のユーザデバイスUE。
【請求項4】
前記UEが、複数のパラメータと共に構成または事前構成され、各パラメータが、前記ON持続時間の異なる拡張を定義し、前記UEが、1つまたは複数の事前定義された基準に応じて適用すべきパラメータを選択する、請求項1から3のいずれか一項に記載のユーザデバイスUE。
【請求項5】
前記1つまたは複数の事前定義された基準が、
・前記送信に関連する1つまたは複数のサービス品質QoS要件、
・1つまたは複数の送信パラメータ
、
・前記UEが位置する地理的エリア
、
・トラフィック密度、
・前記UEの周りの事前定義されたエリア内のユーザ密度、
・前記UEのタイプ
、
のうちの1つまたは複数を含む、請求項4に記載のユーザデバイスUE。
【請求項6】
前記1つまたは複数の送信パラメータは、HARQ、フィードバックチャネル構成、を含み、
前記UEが位置する地理的エリアは、前記UEのゾーンもしくは最小通信範囲MCR、または前記UEの相対位置、または前記UEの絶対位置、を含み、
前記UEのタイプは、車載UEまたは電池ベースのUE、を含む
ことを特徴とする、請求項5に記載のユーザデバイスUE。
【請求項7】
前記UEが、
・サイドリンクSLインターフェースを使用する1つまたは複数の別のUE、ならびに/あるいは
・無線インターフェースを使用する、また
は共有アクセス帯域を使用する
、前記ワイヤレス通信システムの1つまたは複数の無線アクセスネットワークRANエンティティ
と通信する、請求項1から
6のいずれか一項に記載のユーザデバイスUE。
【請求項8】
前記UEおよび/または前記別のUEが、電力が限られたUE、また
はハンドヘルドUE
、またはIoT UE
、またはセルラIoT-UE、または車上UE、または車両グループリーダGL UE、またはサイドリンクリレー、またはIoT、または狭帯域IoT NB-IoTデバイス、またはスマートウォッチ、もしく
はウェアラブルデバイス、地上ベースの車両、または航空機、またはドローン、または基地
局、または移動基地局、またはロードサイドユニットRSU、または建物、または前記ワイヤレス通信ネットワークを使用して品目/デバイスが通信することを可能にするネットワーク接続性を備える任意の他の品目もしくはデバイス
、またはトランシーバ、または任意のサイドリンク対応ネットワークエンティティのうちの1つまたは複数を含む、請求項1から
7のいずれか一項に記載のユーザデバイスUE。
【請求項9】
請求項1から
8のいずれか一項に記載の1つまたは複数のユーザデバイスUEを備えるワイヤレス通信システム。
【請求項10】
1つまたは複数の基地局を備え、前記基地局が、マクロセル基地局、または小型セル基地局、または基地局の中央ユニット、または基地局の分散ユニット、または統合アクセスおよびバックホールIABノード、またはロードサイドユニットRSU、またはUE、またはグループリーダGL、またはリレー、またはリモートラジオヘッド、またはAMF、またはSMF、またはコアネットワークエンティティ、またはモバイルエッジコンピューティングMECエンティティ、またはネットワークスライス、前記ワイヤレス通信ネットワークを使用して通信するためのネットワーク接続性を備える品目もしくはデバイスが前記ワイヤレス通信ネットワークを使用して通信することを可能にする任意の送信/受信ポイントTRPのうちの1つまたは複数を備える、請求項
9に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項11】
ワイヤレス通信システムのためのユーザデバイスUEを操作するための方法であって、前記ワイヤレス通信システムが複数のユーザデバイスUEを含み、前記UEが、サイドリンクを介し
てワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイスUEと通信し、前記UEがDiscontinuous Reception DRXモードで動作し、方法が、
送信についてのトリガに応答して、前記送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施するステップと、
前記送信についての前記トリガに応答して、前記センシングプロセスについてのセンシングウィンドウに従っ
てDRXサイクルのデフォルトON持続時間の拡張を引き起こすパラメータを含むシグナリングを受信するステップであって、前記センシングウィンドウが、トリガされた前記送信によって規定されるサイズまたは持続時間を有する、ステップと
を含む、方法。
【請求項12】
コンピュータ上で実行されるとき、請求項
11に記載の方法を実施する命令を記憶するコンピュータ可読媒体を備える非一時的コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ワイヤレス通信システムまたはネットワークの分野に関し、より詳細には、サイドリンク(SL)を使用する、ワイヤレス通信ネットワークのユーザデバイス(UE)間の通信に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、
図1(a)に示されているように、コアネットワーク102と、1つまたは複数の無線アクセスネットワークRAN
1、RAN
2、...RAN
Nとを含む地上ワイヤレスネットワーク100の一例の概略表現である。
図1(b)は、それぞれのセル106
1から106
5によって概略的に表される、基地局を取り囲む特定のエリアにそれぞれサービスする1つまたは複数の基地局gNB
1からgNB
5を含み得る無線アクセスネットワークRAN
nの一例の概略表現である。基地局は、セル内のユーザにサービスするために設けられる。1つまたは複数の基地局は、免許帯域および/または無免許帯域内でユーザにサービスし得る。基地局(BS)という用語は、5GネットワークでのgNB、UMTS/LTE/LTE-A/LTE-A ProでのeNB、または他のモバイル通信標準での単なるBSを指す。ユーザは静止デバイスまたはモバイルデバイスであり得る。ワイヤレス通信システムはまた、基地局またはユーザに接続するモバイルまたは静止IoTデバイスによってアクセスされ得る。モバイルまたは静止デバイスには、物理デバイス、ロボットや自動車などの地上ベースの車両、有人航空機やドローンとも呼ばれる無人航空機(UAV)などの航空機、電子回路、ソフトウェア、センサ、アクチュエータなどと、デバイスが既存のネットワークインフラストラクチャを介してデータを収集および交換することを可能にするネットワーク接続性とが組み込まれた建物および他の品目またはデバイスが含まれ得る。
図1(b)は、5つのセルの例示的な図を示すが、RAN
nは、より多くの、または少ないそのようなセルを含み得、RAN
nはまた、ただ1つの基地局を含み得る。
図1(b)は、セル106
2内におり、基地局gNB
2によってサービスされる、ユーザデバイスまたはユーザ機器とも呼ばれる2つのユーザUE
1およびUE
2を示す。基地局gNB
4によってサービスされるセル106
4内に、別のユーザUE
3が示されている。矢印108
1、108
2、および108
3は、ユーザUE
1、UE
2、およびUE
3から基地局gNB
2、gNB
4にデータを送信するための、または基地局gNB
2、gNB
4からユーザUE
1、UE
2、UE
3にデータを送信するためのアップリンク/ダウンリンク接続を概略的に表す。これは、免許帯域または無免許帯域上で実現され得る。さらに、
図1(b)は、IoTデバイスのような、セル106
4内の2つの別のデバイス110
1および110
2を示し、デバイス110
1および110
2は静止またはモバイルデバイスであり得る。デバイス110
1は、矢印112
1によって概略的に表されるように、基地局gNB
4を介してワイヤレス通信システムにアクセスして、データを受信および送信する。デバイス110
2は、矢印112
2によって概略的に表されるように、ユーザUE
3を介してワイヤレス通信システムにアクセスする。それぞれの基地局gNB
1からgNB
5は、たとえばS1インターフェースを介して、
図1(b)では「コア」を指し示す矢印によって概略的に表される、それぞれのバックホールリンク114
1から114
5を介して、コアネットワーク102に接続され得る。コアネットワーク102は、1つまたは複数の外部ネットワークに接続され得る。外部ネットワークは、インターネット、またはイントラネットや任意の他のタイプのキャンパスネットワークなどのプライベートネットワーク、たとえばプライベートWiFi通信システムまたは4Gもしくは5Gモバイル通信システムであり得る。さらに、それぞれの基地局gNB
1からgNB
5の一部またはすべては、たとえばNRでのS1またはX2インターフェースまたはXNインターフェースを介して、
図1(b)では「gNB」を指し示す矢印によって概略的に表される、それぞれのバックホールリンク116
1から116
5を介して、互いに接続され得る。サイドリンクチャネルが、デバイス間(D2D)通信とも呼ばれるUE間の直接通信を可能にする。3GPP(登録商標)でのサイドリンクインターフェースはPC5と呼ばれる。
【0003】
データ伝送では、物理リソースグリッドが使用され得る。物理リソースグリッドは、様々な物理チャネルおよび物理信号がマッピングされるリソース要素のセットを備え得る。たとえば、物理チャネルは、ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンクペイロードデータとも呼ばれるユーザ特有のデータを搬送する物理ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンク共有チャネル(PDSCH、PUSCH、PSSCH)と、たとえばマスタ情報ブロック(MIB)、および1つまたは複数のシステム情報ブロック(SIB)、サポートされる場合は1つまたは複数のサイドリンク情報ブロック(SLIB)を搬送する物理ブロードキャストチャネル(PBCH)と、たとえばダウンリンク制御情報(DCI)、アップリンク制御情報(UCI)、サイドリンク制御情報(SCI)を搬送する物理ダウンリンク、アップリンク、およびサイドリンク制御チャネル(PDCCH、PUCCH、PSSCH)と、PC5フィードバック応答を搬送する物理サイドリンクフィードバックチャネル(PSFCH)とを含み得る。サイドリンクインターフェースは、第1段階SCIとも呼ばれる、SCIのある部分を含む第1の制御領域、および任意選択で、第2段階SCIとも呼ばれる、制御情報の第2の部分を含む第2の制御領域を参照する2段階SCIをサポートし得る。
【0004】
アップリンクでは、物理チャネルは、UEがMIBおよびSIBを同期および取得した後に、ネットワークにアクセスするためにUEによって使用される物理ランダムアクセスチャネル(PRACHまたはRACH)をさらに含み得る。物理信号は、参照信号またはシンボル(RS)、同期信号などを含み得る。リソースグリッドは、時間領域において一定の持続時間を有し、周波数領域において所与の帯域幅を有するフレームまたは無線フレームを含み得る。フレームは、事前定義された長さ、たとえば1msの一定の数のサブフレームを有し得る。各サブフレームは、巡回プレフィックス(CP)長に応じて12または14個のOFDMシンボルの1つまたは複数のスロットを含み得る。フレームはまた、たとえば短縮伝送時間間隔sTTIを利用するとき、または少数のOFDMシンボルだけを含むミニスロット/非スロットベースのフレーム構造を利用するとき、より少数のOFDMシンボルを含み得る。
【0005】
ワイヤレス通信システムは、直交周波数分割多重(OFDM)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、または巡回プレフィックス(CP)を用いる、もしくは用いない任意の他の逆高速フーリエ変換(IFFT)ベースの信号、たとえば離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)のような、周波数分割多重化を使用する任意のシングルトーンまたはマルチキャリアシステムであり得る。多元接続用の非直交波形のような他の波形、たとえばフィルタバンクマルチキャリア(FBMC)、一般化周波数分割多重(GFDM)、またはユニバーサルフィルタマルチキャリア(UFMC)が使用され得る。ワイヤレス通信システムは、たとえば、LTE Advanced pro標準、または5GもしくはNR、New Radio標準、またはNR-U、New Radio Unlicensed標準に従って動作し得る。
【0006】
図1に示されるワイヤレスネットワークまたは通信システムは、別個の重ね合わされたネットワーク、たとえば基地局gNB
1からgNB
5のようなマクロ基地局をそれぞれ含むマクロセルのネットワーク、およびフェムトまたはピコ基地局のような
図1には図示されていない小型セル基地局のネットワークを有する異種ネットワークであり得る。前述の地上ワイヤレスネットワークに加えて、衛星のような衛星搭載トランシーバ、および/または無人航空機システムのような機上トランシーバを含む非地上ワイヤレス通信ネットワーク(NTN)も存在する。非地上ワイヤレス通信ネットワークまたはシステムは、
図1を参照しながら上記で説明された地上システムと同様に、たとえばLTE Advanced Pro標準または5GまたはNR(new radio)標準に従って動作し得る。
【0007】
モバイル通信ネットワークでは、たとえばLTEまたは5G/NRネットワークのような、
図1を参照しながら上記で説明されたようなネットワークでは、たとえばPC5/PC3インターフェースまたはWiFi directを使用して、1つまたは複数のサイドリンク(SL)チャネルを介して互いに直接的に通信するUEがあり得る。サイドリンクを介して互いに直接的に通信するUEには、他の車両と直接的に通信する(V2V通信)車両、ワイヤレス通信ネットワークの他のエンティティ、たとえばロードサイドユニットRSU、信号機、道路標識、または歩行者のようなロードサイドエンティティと通信する(V2X通信)車両が含まれ得る。RSUは、特定のネットワーク構成に応じて、BSまたはUEの機能を有し得る。他のUEは、車両関連のUEではないことがあり、前述のデバイスのいずれかを含み得る。そのようなデバイスも、SLチャネルを使用して互いに直接的に通信し得る(D2D通信)。たとえばPC5/PC3インターフェースを使用して、サイドリンクを介して互いに直接的に通信する2つのUEを考慮するとき、UEの一方はBSにも接続され得、サイドリンクインターフェースを介してBSから他方のUEに情報を中継し得、逆も同様である。中継は、同一の周波数帯内で実施され得(in-band-relay)、または別の周波数帯(out-of-band relay)が使用され得る。第1のケースでは、時分割複信(TDD)システムと同様に、Uuおよびサイドリンク上の通信が、異なる時間スロットを使用して分離され得る。
【0008】
図2は、互いに直接的に通信する2つのUEが共に基地局に接続されるカバレッジ内シナリオの概略表現である。基地局gNBは、
図1において概略的に表されるセルに基本的に対応する円200によって概略的に表されるカバレッジエリアを有する。互いに直接的に通信するUEは、共に基地局gNBのカバレッジエリア200内にある第1の車両202および第2の車両204を含む。車両202、204は共に、基地局gNBに接続され、さらに、PC5インターフェースを介して互いに直接的に接続される。V2Vトラフィックのスケジューリングおよび/または干渉管理が、gNBによって、基地局とUEとの間の無線インターフェースであるUuインターフェースを介する制御シグナリングを介して支援される。言い換えれば、gNBは、UEのためのSLリソース割振り構成または支援を提供し、gNBは、サイドリンクを介するV2V通信のために使用されるリソースを割り当てる。この構成は、NR V2Xでのmode 1構成、またはLTE V2Xでのmode 3構成とも呼ばれる。
【0009】
図3は、互いに直接的に通信するUEが、物理的にワイヤレス通信ネットワークのセル内にあり得るが、どちらも基地局に接続されず、または互いに直接的に通信するUEの一部またはすべてが基地局に接続されるが、基地局がSLリソース割振り構成または支援を提供しない、カバレッジ外シナリオの概略表現である。たとえばPC5インターフェースを使用して、サイドリンクを介して互いに直接的に通信する3つの車両206、208、および210が示されている。V2Vトラフィックのスケジューリングおよび/または干渉管理は、車両間で実装されたアルゴリズムに基づく。この構成は、NR V2Xでのmode 2構成、またはLTE V2Xでのmode 4構成とも呼ばれる。前述のように、カバレッジ外シナリオである
図3のシナリオは、NRでのmode 2 UEまたはLTEでのmode 4 UEがそれぞれ基地局のカバレッジ200の外部にあることを必ずしも意味するのではなく、むしろ、NRでのmode 2 UEまたはLTEでのmode 4 UEがそれぞれ基地局によってサービスされず、カバレッジエリアの基地局に接続されず、または基地局に接続されるが、基地局からSLリソース割振り構成または支援を受けないことを意味する。したがって、
図2に示されるカバレッジエリア200内で、NR mode 1またはLTE mode 3 UE202、204に加えて、NR mode 2またはLTE mode 4 UE 206、208、210も存在する状況があり得る。さらに、
図3は、中継を使用してネットワークと通信するカバレッジ外UEを概略的に示す。たとえば、UE210は、サイドリンクを介してUE212と通信し得、UE212は、Uuインターフェースを介してgNBに接続され得る。したがって、UE212は、gNBとUE210との間で情報を中継し得る。
【0010】
図2および
図3は車上UEを示すが、記載のカバレッジ内およびカバレッジ外シナリオは非車上UEにも当てはまることに留意されたい。言い換えれば、SLチャネルを使用して別のUEと直接的に通信するハンドヘルドデバイスのような任意のUEが、カバレッジ内およびカバレッジ外にあり得る。
【0011】
上記のセクションでの情報は、本発明の背景の理解を高めるためのものに過ぎず、したがって当業者にとって既に周知の従来技術を形成しない情報を含み得ることに留意されたい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記から開始して、サイドリンクを介するユーザデバイスの通信において改良または機能強化が必要とされ得る。
【0013】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施形態がさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1(a)】
図1は地上ワイヤレスネットワークの一例の概略表現であり、
図1(a)は、コアネットワークと、1つまたは複数の無線アクセスネットワークとを示す図である。
【
図1(b)】
図1は地上ワイヤレスネットワークの一例の概略表現であり、
図1(b)は、無線アクセスネットワークRANの一例の概略表現である。
【
図2】互いに直接的に通信する2つのUEが共に基地局に接続されるカバレッジ内シナリオの概略表現である。
【
図3】UEが互いに直接的に通信するカバレッジ外シナリオの概略表現である。
【
図4】送信のためのリソースを自律的に選択する、UEによって実施されるセンシングプロセスを示す図である。
【
図5】省電力V-UEでの連続部分センシングの一例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態を実装するための、基地局のような送信機と、ユーザデバイス(UE)のような1つまたは複数の受信機とを含むワイヤレス通信システムの概略表現である。
【
図7】本発明の一実施形態による、トラフィック密度に基づくリソース選択機構のブロック図である。
【
図8】本発明の手法に従って説明されるユニットまたはモジュールならびに方法のステップがその上で実行され得るコンピュータシステムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、同一または類似の要素に同一の参照符号が割り当てられる添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態がより詳細に説明される。
【0016】
図1または
図2または
図3を参照しながら上記で説明されたようなワイヤレス通信システムまたはネットワークでは、ユーザデバイス(UE)がサイドリンク(SL)を介して通信し得る。たとえば、
図4を参照しながら説明されたようなカバレッジ外シナリオでは、NR Sidelinkについての3GPP Release 16によれば、車上UE(V-UE)のようなUEは、到達したトランスポートブロック(TB)、すなわち、たとえばV-UEによって実行されるアプリケーションまたはサービスから、V-UEに到達し、関連する遅延バジェットおよび関連する信頼性要件が満たされるようにSLを介して送信されるべきTBを求めて、時間領域および周波数領域において空き無線リソースを認識するために継続的にセンシングを実施しなければならない。しかしながら、サイドリンク通信を使用する、ますます数が増加しているユーザデバイスは、電池寿命が限られたUE、たとえば歩行者ユーザ、サイクリスト、電気自動車であり、したがって現在のセンシングベースのリソース選択手法は、そのようなUEにとって、適用すべき無線リソース選択手順の電力消費または電力効率の点で困難である。
【0017】
図4は、リソースを自律的に選択するための、UEによって実施され得るセンシングプロセスを示す。
図4は、その開始220aおよび終了220bを有するセンシングウィンドウ220、ならびにその開始222aおよび終了222bを有する選択ウィンドウ222を示す。複数の時間スロット224が示されており、センシングウィンドウ220ならびに選択ウィンドウ222が一定の数の時間スロット224に及ぶことがわかる。
図4は、226において時間スロットnを示し、時間スロットnは、UEによって実施されるべき送信がトリガされる時間スロットである。UEは、必ずしもセンシングウィンドウ全体にわたってセンシングを実施しなければならないわけではないが、センシングウィンドウ内で、周期的または非周期的なサブインターバルを使用して部分センシングのみを実施するように構成され得ることに留意されたい。この理由は、UEが省電力を実施しなければならず、センシング結果のサブセットに依拠し得ることであり得る。
【0018】
たとえば、トリガは、バッファが送信すべきデータまたはデータパケットを含むとUEが決定することであり得、したがってこの決定またはトリガに応答して、時間スロットnにおいて、UEは、送信バッファ内のデータまたはパケットの送信のために使用されるリソースを選択する。選択は、センシングウィンドウ220の間に取得されたリソース情報に基づく。別の例によれば、時間スロットnでのデータの送信が、以下のイベントによってトリガされ得る。
・メディアアクセス制御(MAC)層の観点から、プロトコロルデータ単位(PDU)がMAC層によって生成され、物理(PHY)層に対して利用可能にされるとき
・アプリケーション層の観点から、共有すべきセンサ情報の可用性から、事故のような不都合な事象にまで及ぶイベントが、送信される必要のあるデータを生成するとき
【0019】
センシングのプロセスは、Mode 2 UEが、たとえば、少し前に他のUEによって予約されたリソースを識別するように、こうした他のUEから受信した第1段階SCIを考慮に入れる所である。UEはまた、UEがこうしたリソースを使用して送信した場合の干渉レベルを求めるように、センシングウィンドウ220を定義する時間スロット内のサイドリンク(SL)Reference Signal Received Power(RSRP)を測定する。これにより、送信のために利用可能なリソース、ならびに送信のために利用可能ではないリソースをUEが識別することが可能となる。たとえば時間スロットnでのトリガイベントに応答して、UEが送信を実施することを意図するとき、リソース選択のプロセスがトリガされ、UEは、送信またはリソース選択のトリガリングの前の過去の時間期間にわたるセンシング結果を考慮する。前述の過去の時間期間は、送信のために可能なリソースを決定するためにUEがセンシング結果を考慮する時間期間であるセンシングウィンドウ220である。
図4に示されるように、センシングウィンドウ220は、送信がトリガされる時間スロットnを参照して、過去のある時間220aに開始する。センシングウィンドウ220が開始する時間スロットnからの時間期間は、構成または事前構成されたある長さ、たとえば1100msまたはわずか100msを有する時間T
0である。
図4の例では、センシングウィンドウ220は、選択プロセスまたは送信が時間スロットnにおいてトリガされるすぐ前の220bにおいて終了する。センシングウィンドウ220の終了と時間スロットnとの間の時間期間が、
図4ではT
proc,0として示されている。別の例によれば、センシングウィンドウは時間スロットnにおいて直ちに終了し得、したがってT
proc,0=0である。したがって、センシングウィンドウの持続時間は[n-T0,n-T
proc,0]によって定義され得る。
【0020】
T0は、上位層によって、たとえばリソースプール(RP)構成によって、パラメータsL-SensingWindow-r16を使用して定義され得る。T0は100msから1100msの間であり得る。Tproc,0は、リソースプール内で使用される副搬送波間隔に応じて、以下の表に示されるように定義され得る。
【0021】
【0022】
センシングプロセスによって生成される結果はセンシング結果と呼ばれる。センシング結果は、時間および周波数リソースのセットについて、一定のリソースが送信のために利用可能および/または利用不能であるかどうかを示す。示されるリソースは、ワイヤレス通信システムのサイドリンクリソースプールのような特定のリソースプール内にあり得、過去の特定の持続時間、すなわちセンシングウィンドウ220にわたって拡散される。サイドリンクリソースプールは、送信リソースプール、受信リソースプール、例外リソースプール、Mode 1のために使用されるリソースプール、またはMode 2のために使用されるリソースプールであり得る。
【0023】
センシングプロセスによって取得された情報に基づいて、UEは、時間スロットnにおいてトリガされる送信について、選択ウィンドウ222内のリソースを選択する。
図4に示されるように、送信またはリソース選択が、たとえば時間スロットnに続く時間期間T1においてトリガされたすぐ後に、選択ウィンドウが開始する(222a)。別の例では、選択ウィンドウ222は時間スロットnにおいて直ちに開始し得、したがってT1=0である。選択ウィンドウの終わり222bは、たとえばデータもしくはパケットに関連するパケット遅延バジェットPDB、またはUEによって送信されるべきトランスポートブロックTBによって決定される時間T2である。選択ウィンドウ222は、センシング情報を考慮に入れ、センシング情報に基づいて利用可能なリソースを外挿して候補リソースセットを生成し、トリガされた送信のための候補リソースセット内からリソースを選択することによってUEがリソースを選択する時間期間である。
【0024】
選択ウィンドウ222の持続時間は、[n+T1,n+T2]によって定義され得、T1およびT2はUE実装に従って定義され得る。T1は以下の通りであり得る。0<T1<Tproc,1、ただしTproc,1は、送信のためのリソースがそこから選択されるリソースプールのために使用される副搬送波間隔を参照して、以下の表に示されるように定義され得る。
【0025】
【0026】
T2はパケット遅延バジェット(PDB)に基づいて定義され得、上位層によって、たとえばリソースプール(RP)構成を使用して、パラメータsL-SelectionWindow-r16によって定義され得るT2minは、UEによって送信されるべきデータまたはパケットの優先順位に応じて、1、5、10、および20ミリ秒の間の値を取り得る。たとえば、T2<残りのPDBのケースでは、以下が成り立つ。
・T2<残りのPDBの場合、T2min≦T2≦残りのPDB
・そうでない場合、T2=残りのPDB
【0027】
センシングウィンドウおよび選択ウィンドウが定義されると、UEは、以下のようにリソースを自律的に選択する。選択ウィンドウ222内のすべてのリソースが、当初は、送信のためにUEによって使用され得る候補リソースと見なされる。したがって、UEは、1つまたは複数の時間スロットおよび1つまたは複数のサブチャネル内のすべてのリソースを収集して、候補リソースセットSAを形成し、セット内のリソース数に基づく候補リソースセットSAのサイズがMtotalによって与えられる。次いで、UEは、SBと呼ばれる最終候補リソースセットに到達するまで、候補リソースセットから一定のリソースを除外することを続ける。最終候補リソースセットSB内のリソース数は、元の候補リソースセットSA内のリソース数Mtotal未満であり得る。
【0028】
一定の条件が存在するケースでは、リソースが除外され得る。たとえば、UEが所与の時刻スロットにおいて別の送信を送信しており、したがって半2重制約のために何も受信していないとき、所与の時刻スロットからのリソースが、初期候補リソースセットSAから除外される。何らかの受信されたSCIがリソース予約期間を示すケースでは、UEは、初期候補リソースセットSAから、予約期間によって示される任意の将来のリソースを除外する。一定のリソースに関するRSRP測定値が、SCI内で受信された優先順位値と、トリガされた送信に関連する優先順位値とを使用して設定され得る、SL-RSRPしきい値のようなしきい値よりも高いとき、UEは、そのようなリソースを初期候補リソースセットSAから除外する。受信されたSCI内で示され、将来の周期的な送信のために外挿されるリソースも除外され得る。
【0029】
最終候補リソースセットSBが選択ウィンドウ内で利用可能なリソースの総数の一定の割合未満であるケースでは、トリガされた送信を実施するためのものをUEがそれから選択し得る十分なリソースがないと判定される。そのようなケースでは、UEはSL-RSRPしきい値を低減し、上記の条件のいずれか1つに基づいて選択プロセスを反復する。前述の割合はXと呼ばれることがあり、最終候補セットのサイズはX・Mtotal以上である。最終候補リソースセットSBがUEによって決定されると、UEは、この最終候補リソースセットSBを上位層に送り、上位層は、たとえば一様分布に基づいて、必要とされる数のリソースを最終候補リソースセットSBから選択し、次いでそれらの選択されたリソースがUEが、トリガされた送信のために使用される。
【0030】
たとえば、LTE V2X Mode 4(3GPP 36.213参照)およびNR V2X Mode 2(3GPP 38.214参照)について、以下の無線リソース選択手順が着手される。
・ランダム無線リソース選択、
・定期的センシングベースの無線リソース選択、および
・部分センシングベースの無線リソース選択
【0031】
ランダム無線リソース選択が上位層シグナリングによって構成されるとき、ユーザは、構成された帯域幅部分上で送信する。リソース選択手順が、3GPP 38.214において以下のように指定される。
1.候補リソースセットRxyはL個の連続するサブチャネルx+jのセットであり、j=0,...,L-1は、時間間隔[n+T1,n+T2]内の時間tmにおけるサブフレーム内の連続するサブチャネルのセットである。タイムスタンプnはパケット到着時刻である。T1およびT2は、それぞれ処理時間およびパケット遅延バジェットである。T1およびT2の値はUE実装に依存し、以下の条件を満たすべきである。
a.上位層がTXの優先順位を与える場合、T1≦4かつT2min(TXの優先順位)≦T2≦100、そうでない場合、T2minが20に設定される。
2.すべての構成された周波数-時間リソースSaのセットが初期化され、Sbの空のセットが作成される。
3.UEは、送信のために必要とされるサブフレームリソースRxyのセットを、セットSaからセットSb内に選択する。
4.UEはSbリストを上位層に送る。
【0032】
上位層が部分センシングを構成するとき、UEは、3GPP 36.213に従って以下のように候補無線リソース選択を実施する。
1.候補リソースセットRxyはL個の連続するサブチャネルx+jのセットであり、j=0,...,L-1は、時間間隔[n+T1,n+T2]内の時間tmにおけるサブフレーム内の連続するサブチャネルのセットである。タイムスタンプnはパケット到着時刻である。
UEは、時間間隔[n+T1,n+T2]内のy個のサブフレームを選択し、yはUE実装に依存する。上位層シグナリングはT1,T2を構成し、その値はUE実装に依存する。T2は、T2min(TXの優先順位)から100msの間の値である。T2minは上位層シグナリングによって構成され、そうでない場合、T2minはデフォルトで20msである。さらに、T2の上限は、送信前にパケットがUEバッファ内で待機することが許される最大遅延に依存する。yは、Mtotal以内の上位層パラメータminNumCandidateSFを満たすべきであり、Mtotalはサブフレームリソースの総数である。
2.UEは、すべてのty-k*Pstepサブフレームリソースを監視し、kは、上位層シグナリングによって構成される10ビットのgapCandidatesensingである。Pstepは、構成される2つの連続するセンシング時間インスタンス間のステップサイズである。
3.1にセットされるビットは、部分センシングが構成されるときにP-UEによって監視されるセンシング時間インスタンスを表す。
4.パラメータTh(a,b)は、上位層によるアプリケーションの優先順位要件に従って異なるように構成される。
5.Saはすべての無線リソースサブフレームのリストであり、Sbは空のセットである。
6.UEは、以下の条件のすべてを満たす任意のサブフレームリソースをセットSaから除外する。
a.UEは、リソース予約および優先順位を示すSCIフォーマット1、すなわちフィールド「resource reservation」および「priority」を含むSCIフォーマット1を復号化する。パラメータpriorxが「priority」フィールドから導出される。
b.m Measured PSSCH-RSSPがTh(priotx,priorx)値よりも大きい。
c.UEがサブフレームtm+q*Pstep*PrsvpRXにおいてSCIフォーマット1を受信し、Rx,y+j*P'rsvpTXと重複する、より高い優先順位を有する予約済みリソース数を示し、ただしq=1,2,...,Qおよびj=0,1,...,Cresel-1である。PrsvpRX<1かつy-m≦Pstep*PrsvpRX+Pstepである場合、値Q=1/PrsvpRXであり、tyがY個のサブフレームの最後のサブフレームである場合、Q=1である。ただしP'rsvpTXおよびP'rsvpRXは、それぞれ送信機ユーザおよび受信機ユーザによって示される予約済みリソースである。Creselは、3GPP 38.321で定義される半永続的スケジューリングのために選択されたリソース数である。
7.Sbのセット内の識別された候補無線リソースサブフレーム数が0.2*Mtotal未満である場合、ステップ4のTh(a,b)が3dBだけ増加する。
8.セットSa内の残りのRxyサブフレームリソースについて、メトリックExyが、サブフレームリソースty-Pstep*j内のサブチャネルx+k(k=0,...,L-1)内の平均S-RSSIとして定義される。
9.UEは、Sb内の利用可能なサブフレームリソース数が0.2*Mtotalに達するように、最小のExyを有する候補リソースをSaからSbに移動する。
10.マルチキャリアのケースでは、UEがマルチキャリア機能をサポートしないとき、UEはSbからサブフレームリソースRxyを除去する。
【0033】
UEはセットSbを上位層にレポートする。
【0034】
Rel-16でのNR V2X Mode 2では、LTE V2X Mode 4が、たとえば、非周期的トラフィックと周期的トラフィックなどの異なるV2Xトラフィックタイプ、および異なるキャスト通信、すなわちブロードキャスト、ユニキャスト、およびグループキャストをサポートすることによって機能強化される。次に、3GPP 38.214によるNR-V2X Mode 2での無線リソース選択手順がより詳細に説明される。
【0035】
制御またはデータ送信のために上位層によって使用され得るサブフレームリソースをレポートするとき、UEは、いくつかのパラメータ、たとえば受信および送信についての優先順位、構成済みのリソースプール、パケット遅延バジェット、無線リソース予約を考慮する。たとえば、UEは、サブフレームリソース選択プロセス中に以下のパラメータを考慮する。
・T2min_SelectionWindow:
リソース選択ウィンドウ内で使用され、上位層によって構成される最短時間。
・SL-ThreshRSRP_pi_pj:
SCIフォーマット0~1の受信された優先順位piと、上位層によって構成される送信優先順位pjについてのRSRPしきい値。
・RSRP for sensing:
これは、制御またはデータチャネル内のRSRPが考慮に入れられることを決定する。
・T0_Sensing_Window:
これは、候補リソース選択プロセス中に考慮される、測定されたスロット数である。
・reservationPeriodAllowed
【0036】
さらに、PrsvpTXは送信予約期間であり、必要なときには、論理スロットP'rsvpTXに変換され得る。
【0037】
LTE V2X Mode 4(3GPP 36.213参照)と同様に、NR V2X Mode 2(3GPP 38.214参照)では、リソース選択プロセスが以下のように実施される。
1.UEは、送信のための時間-周波数リソースRxyを選択し、時間-周波数リソースRxyは、x+jから始まるL個の連続する無線リソースからなり、ただしj=0,1...L-1である。UEは、[n+T1,n+T2]の間のリソースプールに関してスロットを選択し、ただしT1およびT2の値はUE実装次第であり、T2は、T2minが構成されるとき、T2minとパケット遅延バジェット(PDB)との間であり得る。そうでない場合、T2は残りのPDBに設定される。Mtotalは、送信のために利用可能な無線リソースの総数である。
2.UEは、前述のようにセンシングウィンドウ内のスロットを監視する。
3.Th(pri)は、アプリケーションのQoS要件に関連する、上位層によって構成される受信信号強度である。
4.すべての無線リソースはSaのセットを含む。
5.以下の条件が満たされるとき、UEはSaからRxyを除外する。
a.UEがスロットを監視しなかったとき。
b.SCIフォーマット0~1が、「Resource Reservation period」が設定され、特定のスロットについてサブチャネルが利用不能であることを示す。
c.SCIフォーマット0~1が、無線リソースが受信され、優先順位値が送信優先順位よりも大きいことを示す。
d.測定されたRSRP値が、SCIフォーマット0~1において受信されたTh(priorRX)がよりも大きい。
e.「Resource Reservation Period」フィールドが、Rx,y+jP'rsvpTXと重複するtm+q*P'rsvpRXにおいて受信されたSCIフォーマット0~1上で設定されるとき。ただしq=1,2,...,Qおよびj=0,1,...,Cresel-1である。P'rsvpRXはPrsvpRXから取得される論理スロットであり、PrscvpRX<Tscalである場合、Q=Roof(Tscal/PrscvpRX)であり、Tscalはパケット遅延バジェットまでの残り時間であり、n'≦m+P'rsvpRXであり、スロットnが予約済み送信期間に属するとき、n=n'であり、そうでない場合、構成された送信スロットの範囲内のnの後の最初のスロットである。
f.候補スロットリソース数が0.2*Mtotal未満であるとき、Th(pri)が3dBだけ増加し、リソース選択手順がステップ4から開始される。
【0038】
UEはSaを上位層にレポートする。
【0039】
部分センシング、ランダムセンシング、通常のセンシングなどの異なるリソース選択方策が構成されるとき、それがリソースプール内で可能にされる。しかしながら、省電力ユーザは、V-UEのような別の近隣のUEによって予約された無線リソースを選択し得、その結果コリジョンが生じる。そのようなコリジョンを回避するために、V-UEユーザでのプリエンプションおよび再評価機能に加えて、省電力ユーザは、連続部分センシングを使用して、他の省電力ユーザによって生成される非周期的トラフィックによるコリジョンを低減し得る。
図5は、省電力V-UEでの連続部分センシングの一例を示す。連続部分センシングにより、省電力ユーザは、226のリソース選択トリガリング時間nの直後に、実際のリソース送信時間T2まで、連続センシングを続行し得る。
図5では、センシングウィンドウ220の間、UEは、サブフレームまたは時間スロット228においてセンシングを実施し、サブフレームまたは時間スロット230ではセンシングを実施しない。226では、連続センシングウィンドウ234は、t
aからt
bまでのサイズを有する。連続センシングウィンドウ234の間、UEはリソースを継続的に検知する。このようにして、省電力UEは、近隣の省電力ユーザが予約し得るリソースを識別し得る。
【0040】
前述の手法は、いくつかの電力消費問題に対処するが、たとえば、V2X UEのような、SLを介して送信/受信する電池駆動UEによって必要とされる省電力を依然として実現しない。
【0041】
本発明の実施形態は、現在のリソース選択方策を活用すること、および電池寿命、省電力ユーザを延長するために、異なる数のセンシング測定値を用いるランダムまたは部分センシングのような、異なる選択方策をトリガする異なる条件を精緻化することによって改良および機能強化を実現する。本発明の実施形態は、異なるリソース選択方策をサポートするリソースプールの使用により、異なるリソース選択方策を用いるユーザ間のコリジョンの確率が増加するという問題を回避し、信頼性および待ち時間を維持しながら、エネルギーを節約するために適切なリソース選択方策の選択を実現する。本発明の実施形態は、エネルギー効率の良いリソース選択のための手法を提供する。より具体的には、実施形態は、ランダムリソース選択、部分センシング、またはセンシングに関するNR Sidelinkでの省電力ユーザのためのリソース選択プロセスについての改良を実現すると共に、いくつかの実施形態はDiscontinuous Reception(DRX)も考慮する。
【0042】
本発明の実施形態は、たとえばランダム選択またはセンシングまたは部分センシングが適用されるべきかどうかの決定に基づいて、たとえば最適な数のセンシングインスタンスを用いて、UEの電力消費を削減するための機構を提案する。以下の実施形態または態様は、現在のリソース選択を活用して、省電力ユーザについてのエネルギー消費を削減するための技法に関する。
・実施形態1:
トラフィック/ユーザ密度に基づく周期的または非周期的トラフィックについてのランダム選択。
・実施形態2:
ランダムおよびセンシングベースのリソース選択のために構成されたリソースプール内の省電力ユーザについてのランダムリソース選択。
・実施形態3:
受信したACK/NACKに基づくリソース選択。
・実施形態4:
連続部分センシングトリガリング条件。
・実施形態5:
省電力ユーザについての適応連続部分センシング。
・実施形態6:
絶対または相対UE位置に基づくUE省電力。
・実施形態7:
センシング拡張およびDRX-On-Off適応。
【0043】
本発明の実施形態は、サイドリンク上の部分センシングおよびランダムリソース選択と、DRX on/off持続時間とにより、UEの電力消費が削減されるので有利である。V2Xアプリケーションを使用する(通常はV2Xセキュリティに関連する)電池ベースのUEについての省電力は、UEの電池が使用し尽くされないことを保証するのに非常に有利である。さらに、信頼性改善および待ち時間削減が省電力ユーザにもたらされる。
【0044】
本発明の実施形態は、基地局と、移動端末またはIoTデバイスのようなユーザとを含む、上記で示されたようなワイヤレス通信システムにおいて実装され得る。
図6は、基地局のような送信機300と、ユーザデバイス(UE)のような1つまたは複数の受信機302、304とを含むワイヤレス通信システムの概略表現である。送信機300および受信機302、304は、無線リンクのような1つまたは複数のワイヤレス通信リンクまたはチャネル306a、306b、308を介して通信し得る。送信機300は、互いに結合された、1つまたは複数のアンテナANT
Tまたは複数のアンテナ素子を有するアンテナアレイと、信号プロセッサ300aと、トランシーバ300bとを含み得る。受信機302、304は、互いに結合された、1つまたは複数のアンテナANT
UEまたは複数のアンテナを有するアンテナアレイと、信号プロセッサ302a、304aと、トランシーバ302b、304bとを含む。基地局300とUE302、304は、Uuインターフェースを使用する無線リンクのような、それぞれの第1のワイヤレス通信リンク306aおよび306bを介して通信し得、UE302、304は、PC5/サイドリンク(SL)インターフェースを使用する無線リンクのような第2のワイヤレス通信リンク308を介して互いに通信し得る。UEが基地局によってサービスされず、または基地局に接続されず、たとえば、RRC接続状態にないとき、またはより一般には、SLリソース割振り構成または支援が基地局によって提供されないとき、UEは、サイドリンク(SL)を介して互いに通信し得る。
図6のシステムまたはネットワーク、
図6の1つまたは複数のUE302、304、および
図6の基地局300は、本明細書において説明される本発明の教示に従って動作し得る。
【0045】
装置
実施形態1
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、送信についてのトリガに応答して、UEは、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施し、センシングプロセスは複数の無線リソース選択プロセスを含み、UEは、複数の無線リソース選択プロセスから、
トラフィック密度、
相異なるタイプのトラフィックのトラフィック密度、
UEの周りの事前定義されたエリア内のユーザ密度
のうちの1つまたは複数に応じて、適用すべき無線リソース選択プロセスを選択する。
【0046】
実施形態によれば、UEは、無線リソース選択プロセスの開始前の事前定義された期間の間に、チャネルビジー率(CBR)のような1つまたは複数のチャネルメトリックの測定値を使用してトラフィック密度および/またはユーザ密度を決定する。
【0047】
実施形態によれば、UEは、
・1つまたは複数のチャネルメトリックの測定を実施し、かつ/または
・事前定義されたエリア内の1つまたは複数のネットワークエンティティから、たとえばUE間シグナリングを介して別のUEのうちの1つまたは複数から、またはmode 2で動作するロードサイドユニット(RSU)から、またはMode 1で動作する、gNBのような基地局から、1つまたは複数のチャネルメトリックの測定値を取得する。
【0048】
実施形態によれば、UEは、複数のユーザデバイスによって共有されるワイヤレス通信ネットワークのリソースプールからリソースを選択し、リソースプールは、複数の無線リソース選択プロセスのうちの一部またはすべてのために使用される。
【0049】
実施形態によれば、複数の無線リソース選択プロセスは、
・ランダム無線リソース選択、
・定期的センシングベースの無線リソース選択、および
・部分センシングベースの無線リソース選択
を含む。
【0050】
実施形態によれば、相異なるタイプのトラフィックは、
周期的トラフィック、および
非周期的トラフィック
を含む。
【0051】
実施形態によれば、UEは、以下のときに、ランダム無線リソース選択、または部分センシングベースの無線リソース選択、または定期的センシングベースの無線リソース選択を選択する。
・周期的トラフィックの密度が第1のしきい値以下である、
・非周期的トラフィックの密度が第2のしきい値以上であり、第2のしきい値が第1のしきい値よりも大きい、
・ユーザ密度が第3のしきい値以下である。
【0052】
実施形態によれば、チャネルビジー率(CBR)のような、ランダム無線リソース選択に関連するトラフィックおよび部分センシングベースの無線リソース選択に関連するトラフィックの密度が一定の限度またはしきい値以下であるとき、UEは、ランダム無線リソース選択または部分センシングベースの無線リソース選択を選択し、限度またはしきい値は、1つまたは複数のネットワークエンティティ、たとえばロードサイドユニット(RSU)から、またはgNBのような基地局から受信される、上位層シグナリング、たとえばRRC、SIB、PC5-RRCシグナリングによって事前構成または構成され得る。
【0053】
実施形態2
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、ワイヤレス通信ネットワークは、複数のユーザデバイスによって共有され、複数の無線リソース選択プロセスの一部またはすべてのために使用されるリソースプールを提供し、UEが、ランダム無線リソース選択のような一定の無線リソース選択プロセスを使用して送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施するケースでは、送信についてのトリガに応答して、UEは、センシングプロセスを実施せず、リソースプール内の事前定義されたリソースのセットから、トリガされた送信のためのリソースを選択する。
【0054】
実施形態によれば、事前定義されたリソースのセットについてのリソースが、1つまたは複数の事前定義された基準に応じて、たとえば以下のうちの1つまたは複数に応じて、リソースプールから選択される。
・送信に関連するサービス品質(QoS)、
・送信の優先順位、
・UEが位置する地理的エリア、たとえばUEのゾーンもしくは最小通信範囲(MCR)、またはUEの相対位置、またはUEの絶対位置、
・トラフィック密度、
・UEの周りの事前定義されたエリア内のユーザ密度、
・UEのタイプ、たとえば車載UEまたは電池ベースのUE。
【0055】
実施形態によれば、リソースプールが構成される複数の無線リソース選択プロセスが、以下を少なくとも含み、または以下のみを含む。
・ランダム無線リソース選択、および
・定期的センシングベースの無線リソース選択
一定の無線リソース選択プロセスはランダム無線リソース選択を含む。
【0056】
実施形態によれば、事前定義されたリソースは、事前定義された時間-周波数リソースを含み、UEは、時間-周波数リソースと共に、たとえば上位層によって、RRCまたはDCIまたはSCIシグナリングを通じて構成または事前構成される。
【0057】
実施形態3
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、送信についてのトリガに応答して、UEは、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施し、センシングプロセスは複数の無線リソース選択プロセスのうちの1つを含み、UEは、リソース上の不成功の前の送信を示すフィードバックに関連する送信についてのリソースをリソースとして選択または除外しない。
【0058】
実施形態によれば、フィードバックは、たとえば所期の受信機によってユニキャストおよびマルチキャストで送信された、または近隣のUEによってUE間協調メッセージを通じて送信された1つまたは複数のNACKメッセージを含む。
【0059】
実施形態によれば、UEは、複数のユーザデバイスによって共有されるワイヤレス通信ネットワークのリソースプールからリソースを選択し、リソースプールは、複数の無線リソース選択プロセスのそれぞれによって使用され、複数の無線リソース選択プロセスは、
・ランダム無線リソース選択、
・定期的センシングベースの無線リソース選択、および
・部分センシングベースの無線リソース選択
を含み得る。
【0060】
実施形態4
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、送信についてのトリガに応答して、UEは、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施し、1つまたは複数の事前定義された基準が満たされることに応答して、UEは、検知したリソースから選択するための連続部分センシングベースの無線リソース選択をトリガする。
【0061】
実施形態によれば、1つまたは複数の事前定義された基準は、以下のうちの1つまたは複数を含む。
・非周期的トラフィック密度が、定義済みの、または指定のしきい値レベルを超える、
・1つまたは複数のサービス品質(QoS)要件が満たされないケース、
・UEが一定の地理的エリア、たとえば増加した数の非周期的トラフィックがトリガされる可能性が高い地理的エリア内に位置し、またはそれに接近している。
【0062】
実施形態によれば、UEは、1つまたは複数の基準が満たされるときにのみ、部分センシングベースの無線リソース選択を適用し、連続部分センシングベースの無線リソース選択に切り替える。
【0063】
実施形態によれば、連続部分センシングベースの無線リソース選択に従って、UEは、送信についてのトリガの後、送信前の事前定義された時間まで、連続センシングウィンドウの間、センシングを実施する。
【0064】
実施形態によれば、UEは、複数のユーザデバイスによって共有されるワイヤレス通信ネットワークのリソースプールからリソースを選択し、リソースプールは、複数の無線リソース選択プロセスのそれぞれによって使用され、複数の無線リソース選択プロセスは、以下のうちの1つまたは複数を含み得る。
・ランダム無線リソース選択、
・定期的センシングベースの無線リソース選択、および
・部分センシングベースの無線リソース選択。
【0065】
実施形態5
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、送信についてのトリガに応答して、UEは、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施し、センシングプロセスは連続部分センシングベースの無線リソース選択を含み、連続部分センシングベースの無線リソース選択中の連続センシングウィンドウのサイズが、1つまたは複数の事前定義された基準に応じて設定される。
【0066】
実施形態によれば、1つまたは複数の事前定義された基準は、以下のうちの1つまたは複数を含む。
・送信に関連する1つまたは複数のサービス品質(QoS)要件、
・1つまたは複数の送信パラメータ、たとえばHARQフィードバックチャネル構成、
・UEの相対速度または絶対速度のような他のパラメータ。
【0067】
実施形態によれば、連続センシングウィンドウが、送信についてのトリガが送信前の事前定義された時間に終了する前または後の事前定義された時間に開始する。
【0068】
実施形態によれば、UEは、複数のユーザデバイスによって共有されるワイヤレス通信ネットワークのリソースプールからリソースを選択し、リソースプールは、複数の無線リソース選択プロセスのそれぞれによって使用され、複数の無線リソース選択プロセスは、以下のうちの1つまたは複数を含み得る。
・ランダム無線リソース選択、
・定期的センシングベースの無線リソース選択、および
・部分センシングベースの無線リソース選択。
【0069】
実施形態6
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、UEの位置に応じて、UEは、サイドリンク通信に関連する少なくとも1つまたは複数の動作を実施し、または動作を実施せず、または動作を修正する。
【0070】
実施形態によれば、サイドリンク通信に関連する1つまたは複数の動作は、以下のうちの1つまたは複数を含む。
・トリガされた送信について使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセス、
・トリガされた送信についてのリソース選択、
・トリガされた送信、
・送信の受信、
・信号処理、
・Discontinuous Reception(DRX)モード。
【0071】
実施形態によれば、UEの位置は絶対位置および/または相対位置であり、UEの位置は、以下のうちの1つまたは複数に基づく。
・たとえば全地球航法衛星システム(GNSS)に基づく、地理的位置または絶対位置、
・相対位置または距離、たとえば道路または交差点またはロードサイドユニット(RSU)または別のUEに対する一定の距離、
・地理的エリア、たとえばゾーンIDによって識別される、たとえば1つまたは複数のゾーン。
【0072】
実施形態によれば、
・UEが第1の場所にあり、または第1の場所に接近しているとき、UEは、サイドリンク通信に関連する少なくとも1つまたは複数の動作を実施または修正せず、
・UEが第2の場所にあり、または第2の場所に接近しているとき、UEは、サイドリンク通信に関連する少なくとも1つまたは複数の動作を再開する。
【0073】
実施形態によれば、
・第1の場所は、V2Xサービスのようなサイドリンク(SL)サービスが不要であるエリアを含み、
・第2の場所は、V2Xサービスのようなサイドリンク(SL)サービスが必要とされるエリアを含む。
【0074】
実施形態によれば、UEは、Uuインターフェースを介して、基地局のようなワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のネットワークエンティティと通信し、UEの位置に応じて、UEは、Uuインターフェースに関連する少なくとも1つまたは複数の動作を実施し、または動作を実施せず、または動作を修正する。
【0075】
実施形態7
本発明は、ワイヤレス通信システムのためのユーザデバイス(UE)を提供し、ワイヤレス通信システムは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、UEはDiscontinuous Reception(DRX)モードで動作し、送信についてのトリガに応答して、UEは、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施し、UEは、送信についてのトリガに応答して、センシングプロセスについてのセンシングウィンドウに従ってDRXサイクルのデフォルトON持続時間の拡張を引き起こすパラメータと共に構成または事前構成され、センシングウィンドウは、トリガされた送信によって規定されるサイズまたは持続時間を有する。
【0076】
実施形態によれば、DRXサイクルのデフォルトON持続時間は、デフォルト開始時間およびデフォルト終了時間を含み、デフォルトON持続時間の拡張は、UEが規定されたセンシングウィンドウサイズにわたってセンシングプロセスを実施できることを保証するために、以下のうちの1つまたは複数を含む。
・デフォルト終了時間のより遅い時間へのオフセット、
・デフォルト開始時間のより早い時間へのオフセット。
【0077】
実施形態によれば、UEは、RRCもしくはPC5-RRCシグナリングによって、またはDCIによって、またはSCIによって、またはMACシグナリングによって、パラメータと共に構成または事前構成される。
【0078】
実施形態によれば、UEは、複数のパラメータと共に構成または事前構成され、各パラメータは、ON持続時間の異なる拡張を定義し、UEは、1つまたは複数の事前定義された基準に応じて適用すべきパラメータを選択する。
【0079】
実施形態によれば、1つまたは複数の事前定義された基準は、以下のうちの1つまたは複数を含む。
・送信に関連する1つまたは複数のサービス品質(QoS)要件、
・1つまたは複数の送信パラメータ、たとえばHARQフィードバックチャネル構成、
・送信の優先順位、
・UEが位置する地理的エリア、たとえばUEのゾーンもしくは最小通信範囲(MCR)、またはUEの相対位置、またはUEの絶対位置、
・トラフィック密度、
・UEの周りの事前定義されたエリア内のユーザ密度、
・UEのタイプ、たとえば車載UEまたは電池ベースのUE。
【0080】
本発明は、ワイヤレス通信システムのためのユーザデバイス(UE)を提供し、ワイヤレス通信システムは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、UEはDiscontinuous Reception(DRX)モードで動作し、送信についてのトリガに応答して、UEは、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施し、センシングプロセスは連続部分センシングベースの無線リソース選択プロセスを含み、UEは、DRX ON持続時間の開始前に連続部分センシングベースの無線リソース選択プロセスを開始するように連続センシングウィンドウを適合させる。
【0081】
実施形態によれば、UEは、送信に関連するQoSまたは優先順位のような、トリガされた送信に関連する1つまたは複数のパラメータに基づいて連続センシングウィンドウが開始すべきDRX ON持続時間の開始前の時間を決定する。
【0082】
全般
実施形態によれば、UEは、
・PC5インターフェースのようなサイドリンク(SL)インターフェースを使用する1つまたは複数の別のUE、ならびに/あるいは
・Uuインターフェースのような無線インターフェースを使用する、または無免許帯域のような共有アクセス帯域を使用する、1つまたは複数の基地局のようなワイヤレス通信システムの1つまたは複数の無線アクセスネットワーク(RAN)エンティティ
と通信する。
【0083】
システム
本発明は、本発明のユーザデバイス(UE)のうちの1つまたは複数を備えるワイヤレス通信システムを提供する。
【0084】
方法
実施形態1
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を操作するための方法を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、方法は、送信についてのトリガに応答して、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施することであって、センシングプロセスが複数の無線リソース選択プロセスを含むことと、複数の無線リソース選択プロセスから、以下のうちの1つまたは複数に応じて、適用すべき無線リソース選択プロセスを選択することとを含む。
・トラフィック密度、
・相異なるタイプのトラフィックのトラフィック密度、
・UEの周りの事前定義されたエリア内のユーザ密度。
【0085】
実施形態2
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を操作するための方法を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、ワイヤレス通信ネットワークは、複数のユーザデバイスによって共有され、複数の無線リソース選択プロセスの一部またはすべてのために使用されるリソースプールを提供し、方法は、UEが、ランダム無線リソース選択のような一定の無線リソース選択プロセスを使用して送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施するケースでは、送信についてのトリガに応答して、センシングプロセスを実施せず、リソースプール内の事前定義されたリソースのセットから、トリガされた送信についてのリソースを選択することを含む。
【0086】
実施形態3
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を操作するための方法を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、方法は、送信についてのトリガに応答して、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施することであって、センシングプロセスが複数の無線リソース選択プロセスのうちの1つを含むことと、リソース上の不成功の前の送信を示すフィードバックに関連する送信についてのリソースをリソースとして選択または除外しないこととを含む。
【0087】
実施形態4
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を操作するための方法を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、方法は、送信についてのトリガに応答して、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施することであって、1つまたは複数の事前定義された基準が満たされることに応答して、検知したリソースから選択するための連続部分センシングベースの無線リソース選択をトリガすることを含む。
【0088】
実施形態5
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を操作するための方法を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、方法は、送信についてのトリガに応答して、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施することであって、センシングプロセスが連続部分センシングベースの無線リソース選択を含むことと、1つまたは複数の事前定義された基準に応じて、連続部分センシングベースの無線リソース選択中の連続センシングウィンドウのサイズを設定することとを含む。
【0089】
実施形態6
本発明は、ワイヤレス通信ネットワークについてのユーザデバイス(UE)を操作するための方法を提供し、ワイヤレス通信ネットワークは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、方法は、UEの位置に応じて、サイドリンク通信に関連する少なくとも1つまたは複数の動作を実施し、または動作を実施せず、または動作を修正することを含む。
【0090】
実施形態7
本発明は、ワイヤレス通信システムのためのユーザデバイス(UE)を操作するための方法を提供し、ワイヤレス通信システムは複数のユーザデバイス(UE)を含み、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、UEはDiscontinuous Reception(DRX)モードで動作し、方法は、送信についてのトリガに応答して、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施することと、送信についてのトリガに応答して、構成または事前構成されたパラメータに従って、センシングプロセスについてのセンシングウィンドウに従ってDRXサイクルのデフォルトON持続時間の拡張を引き起こすことであって、センシングウィンドウが、トリガされた送信によって規定されるサイズまたは持続時間を有することとを含む。
【0091】
本発明は、ワイヤレス通信システムのためのユーザデバイス(UE)を操作するための方法を提供し、ワイヤレス通信システムは複数のユーザデバイス(UE)を含み、本明細書では、UEは、サイドリンクを介してワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の別のユーザデバイス(UE)と通信し、UEはDiscontinuous Reception(DRX)モードで動作し、方法は、送信についてのトリガに応答して、送信のために使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセスを実施することであって、センシングプロセスが連続部分センシングベースの無線リソース選択プロセスを含むことと、DRX ON持続時間の開始前に連続部分センシングベースの無線リソース選択プロセスを開始するように連続センシングウィンドウを適合させることとを含む。
【0092】
コンピュータプログラム製品
本発明の実施形態は、プログラムがコンピュータによって実行されるとき、本発明による1つまたは複数の方法をコンピュータに実施させる命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【0093】
実施形態1:トラフィック/ユーザ密度に基づく周期的または非周期的トラフィックについてのランダム選択
本発明の第1の態様の実施形態は、相異なるトラフィックタイプに関するトラフィック密度測定値、たとえば周期的トラフィックについてのチャネルビジー率(CBR)(CBR_P)または非周期的トラフィックについてのCBR(CBR_A)に基づいて、かつ/またはランダムまたは部分センシングCBR_(R+P)を実施するユーザのユーザ密度に関する測定値に基づいて、共有リソースプールからのランダムリソース選択、センシングベースのリソース選択、または部分センシングベースのリソース選択を選ぶように決定し得るUEを提供する。リソースプールは、ランダムリソース選択、センシングベースのリソース選択、または部分センシングベースのリソース選択のために構成され得る。たとえば、UEは、複数の無線リソース選択プロセスから、以下のうちの1つまたは複数に応じて、使用される無線リソース選択プロセスを選択し得る。
・トラフィック密度、
・相異なるタイプのトラフィックのトラフィック密度、
・UEの周りの事前定義されたエリア内のユーザ密度。
【0094】
実施形態によれば、リソース選択が開始する前、たとえば送信がUEにおいてトリガされる前に、測定値が、たとえば100スロット以内のショートセンシングによって与えられる。別の実施形態によれば、他の近隣のUEによって、たとえばUE間シグナリングを使用して、またはmode 2で動作するRSUによって、またはMode 1で動作するgNBによって測定情報が与えられ得る。たとえば、CBR_P=10%、すなわち周期的トラフィックについてのCBR、CBR_A=90%、すなわち非周期的トラフィックについてのCBR、およびまばらに分散するユーザでは、アルゴリズムは、周期的トラフィックまたは非周期的トラフィックについてランダム選択または部分センシングを選び得、それによって、定期的センシングを実施すること、またはトラフィック密度に応じていくつかのセンシングインスタンスを調節することを控える。
【0095】
図7は、一実施形態による、トラフィック密度に基づくリソース選択機構のブロック図を示す。352において示されるように、周期的トラフィックについての測定値CBR_P、非周期的トラフィックについての測定値CBR_A、および/またはユーザ密度についての測定値CBR_(R+P)を入力として受け取る前述のアルゴリズム350、ならびにリソースプール構成354が設けられる。リソース選択プロセスを実施するとき、入力を使用して、アルゴリズム350は、ランダム選択356、または通常のセンシングもしくは部分センシング358を選択し、それに応じてUEを制御する。
【0096】
別の実施形態によれば、システムレベルの観点からランダムおよび部分センシング選択の量を制限するために、1つまたは複数のリソースプール内のランダムまたは部分センシング選択トラフィックの対応するCBR_(R+P)しきい値が一定の限度未満であるとき、ランダムまたは部分センシングリソース選択が選択され得る。CBR_(R+P)についての対応するしきい値は、上位層シグナリングによって、たとえばRRC、SIB、PC5-RRCシグナリングによって、gNB、RSU、または別のUEを介して構成または事前構成され得る。
【0097】
実施形態2:ランダムおよびセンシングベースのリソース選択のために構成されたリソースプール内の省電力ユーザについてのランダムリソース選択
本発明の第2の態様の実施形態は、共通リソースプール内の相異なるリソース選択プロセスを使用するUE間のコリジョンを回避する手法を提供する。
【0098】
実施形態によれば、1つまたは複数のリソースプールが、ランダムリソース選択およびセンシングベースのリソース選択のために構成され得る。従来、ランダム選択を実施する2つのユーザは、同一の無線リソース上の送信のためにコリジョンし得る。そのようなコリジョンを回避するために、実施形態によれば、ランダム選択ベースのユーザが、リソースプール内の事前定義された無線リソースのセットから無線リソースを選択し得る。これは、非周期的トラフィックまたは周期的トラフィックのために使用され得る。言い方を変えれば、送信についてのトリガに応答して、UEはセンシングプロセスを実施せず、リソースプール内の事前定義されたリソースのセットから、トリガされた送信についてのリソースを選択する。したがって、ランダム選択ベースのユーザは、センシングを実施することを控え、事前定義されたリソース上で送信し、それによってすべてのランダム選択ベースのユーザ間のコリジョンを回避する。
【0099】
たとえば、ランダム選択ベースのユーザについての無線リソース選択の構成、すなわちリソースプールから事前定義されたリソースのセットを選択するための構成において、以下のパラメータのうちの1つまたは複数が考慮に入れられ得る。
・送信に関連するサービス品質(QoS)、
・送信の優先順位、
・UEが位置する地理的エリア、たとえばUEのゾーンもしくは最小通信範囲(MCR)、またはUEの相対位置、またはUEの絶対位置、
・トラフィック密度、
・UEの周りの事前定義されたエリア内のユーザ密度、
・UEのタイプ、たとえば車載UEまたは電池ベースのUE。
【0100】
たとえば、周期的トラフィックを伴うランダム選択ベースのユーザが、事前構成された周波数-時間リソース上のみで送信するように構成され得る。このようにして、ランダム選択ベースのユーザ間のコリジョンが回避される。実施形態によれば、再評価およびプリエンプション機能が、通常のセンシングユーザについてのみ構成され、その結果、通常のセンシングユーザは無線リソースをプリエンプションし得、または再評価では、構成されるとき、省電力ユーザによって予約された無線リソースを再選択し得る。
【0101】
時間-周波数リソースは、たとえばRRCまたはDCIまたはSCIシグナリングを通じて、上位層によって構成または事前構成され得る。
【0102】
実施形態3:受信したACK/NACKに基づくリソース選択
本発明の第3の態様の実施形態は、リソース選択を実施し、送信が首尾よく受信されなかったかどうかを考慮する省電力ユーザを提供する。たとえば、使用可能にされるとき、UEは、リソース再選択または再送信を引き起こす否定応答(NACK)フィードバックを考慮し得る。
【0103】
たとえば、リソースプール(RP)がランダムリソース選択、部分センシングベースのリソース選択、および定期的センシングベースのリソース選択のために構成されるとき、リソース選択を実施する省電力ユーザは、リソース再選択または再送信のためにNACKフィードバックを考慮し得、省電力UEは、それに関するNACKメッセージが受信されたリソースを除外し、再選択または再送信をトリガする。
【0104】
NACKメッセージは、ユニキャストおよびマルチキャストでの送信の所期の受信機から受信され得、または近隣のユーザによってUE間協調メッセージを通じて示され得る。
【0105】
実施形態4:連続部分センシングトリガリング条件
本発明の第4の態様の実施形態は、たとえば一定の条件に基づいて、UEが連続部分センシングに切り替えることを選択的に可能にすることにより、相異なるリソース選択プロセスを使用するUE間のコリジョンを軽減するための手法を提供する。
【0106】
当技術分野では、特に非周期的トラフィックのケースでは、連続部分センシングを使用して部分センシングベースのユーザおよび通常のセンシングベースのユーザの間のコリジョンを軽減することがこれまでは同意された。
図5を参照しながら上記で説明されたように、連続部分センシングを適用するとき、UEは、連続部分センシングでのリソース選択トリガリング時間の直後にセンシングを実施し、送信の直前に終了する。連続部分センシングは、センシング持続時間を延長するために省電力UEでの電力消費を増大させ得るが、リソース選択中により多くのセンシング情報が使用されるので、信頼性が向上する。
【0107】
本発明の実施形態は、以下の条件のうちの1つまたは複数のような、連続部分センシングベースの一定の条件または基準を省電力UEがトリガすることを可能にすることにより、省電力ユーザについての信頼性と電力消費との間の折合いを実現する。
・非周期的トラフィック密度が、定義済みの、または指定のしきい値レベルを超える、
・1つまたは複数のサービス品質(QoS)要件が満たされないケース、
・UEが一定の地理的エリア、たとえば増加した数の非周期的トラフィックがトリガされる可能性が高い地理的エリア内に位置し、またはそれに接近している。
【0108】
実施形態によれば、非周期的トラフィック密度が、定義済みの、または指定のしきい値レベルを超えるとき、省電力UEが連続部分センシングを実施し得る。たとえば、非周期的トラフィック密度は、センシング測定値、たとえばCBRから導出され得る。
【0109】
別の実施形態によれば、省電力UEは、QoS要件のために、たとえばQoSが周期的部分センシングによって満たされないとき、連続部分センシングを実施し得る。
【0110】
さらに別の実施形態によれば、増加した数の非周期的トラフィックがトリガされる可能性が高い地理的エリア内にUEが位置し、または地理的エリアに接近しているとき、省電力UEは連続部分センシングをトリガし得る。
【0111】
実施形態5:省電力ユーザについての適応連続部分センシング
本発明の第5の態様の実施形態は、連続部分センシングベースの無線リソース選択を実施するUEが、1つまたは複数の事前定義された基準に応じて、連続部分センシングベースの無線リソース選択中の連続センシングウィンドウのサイズを調節または設定することを可能にする手法を提供する。
【0112】
実施形態によれば、リソースプールは、センシングベース、ランダム、および部分センシングベースのような、相異なる無線リソース選択方策のために構成され得る。しかしながら、いくつかの部分センシングユーザおよびランダム選択ベースの省電力ユーザは、他のUEまたはアプリケーションのリソース割振りの知識の欠如のために、コリジョンを増大させ得る。
図5は、特に非周期的トラフィックが支配的であるとき、こうしたユーザ間のコリジョンを低減するために使用される連続部分センシングを示す。しかしながら、従来、連続センシングウィンドウ234のサイズが、連続センシングウィンドウ234の開始時間および終了時間を示す事前定義された値によって決定される。
【0113】
たとえば、連続部分センシングでのセンシングは、リソース選択または送信がトリガされる時間226の前に、すなわちn-taに、または時間226の直後に、すなわちn+taに開始し得る。終了時間tbは、アプリケーション層によって可能にされる最大遅延、すなわちパケット遅延バジェットまでの値の範囲から選択され得る。
【0114】
実施形態によれば、連続センシングウィンドウ234のサイズtb-taが、以下のうちの1つまたは複数などの1つまたは複数の事前定義された基準に応じて、設定または調節または構成され得る。
・送信に関連する1つまたは複数のサービス品質(QoS)要件、
・1つまたは複数の送信パラメータ、たとえばHARQフィードバックチャネル構成、
・UEの相対速度または絶対速度のような他のパラメータ。
【0115】
たとえば、連続センシングウィンドウ234のサイズtb-taは以下によって構成され得る。
(tb,ta)=f(QoS,送信パラメータ)、n-T0,proc-T<ta<n+tb-T0,proc
上式で、
T0,procは処理時間であり、
Tは任意の値、たとえば0から32または100スロットまたはミリ秒の範囲の値であり得、
n<tb<ty-T0,proc、ただしtyは、[T1,T2]からのデータ送信についての選択された時間-周波数リソースである。
【0116】
実施形態6:絶対または相対UE位置に基づくUE省電力
本発明の第6の態様の実施形態は、UEの位置に応じて、サイドリンク通信に関連する少なくとも1つまたは複数の動作、たとえば以下のうちの1つまたは複数を実施するか、それとも動作を実施しないか、それとも動作を修正するかをUEが決定することを可能にする手法を提供する。
・トリガされた送信について使用されるリソースを決定するためのセンシングプロセス、
・トリガされた送信についてのリソース選択、
・トリガされた送信、
・送信の受信、
・信号処理、
・Discontinuous Reception(DRX)モード。
【0117】
実施形態によれば、UEの電力消費を削減するために、V2Xサービスおよびアプリケーションが、部分的に、たとえば一定の時間期間または間隔にわたって停止され、または以下のうちの1つまたは複数を実施することを完全に控え得る。
・部分センシングまたは全センシング、
・リソース選択および送信、
・送信の受信、
・少なくとも、たとえばV2Xアプリケーションについての、メッセージの処理
【0118】
これは、UEの絶対または相対位置に応じて、たとえばUEがトラフィック関連のシナリオに近接しないときはいつでも、たとえば交差点および/または道路までの距離に応じて決定され得る。
【0119】
信号受信または送信を控える代わりに、UEがDRXにおいて動作するケースでは、DRX構成もUEの絶対または相対位置に応じて適合され得る。たとえば、タイマが、DRXでのスリープモードを増大させるように適合され得る。
【0120】
実施形態によれば、UEの位置は絶対位置および/または相対位置であり、以下のうちの1つまたは複数に基づき得る。
・たとえば全地球航法衛星システム(GNSS)に基づく、地理的位置または絶対位置、
・相対位置または距離、たとえば道路または交差点またはロードサイドユニット(RSU)または別のUEに対する一定の距離、
・地理的エリア、たとえばゾーンIDによって識別される、たとえば1つまたは複数のゾーン。
【0121】
実施形態によれば、UEの絶対および/または相対位置は、たとえばGNSSまたは任意の他の測位方法に基づく、地理的位置または絶対位置に基づき得る。たとえば、サイドリンク通信に関連する動作は、V2Xサービスが必要とされることが予想されない建物内では実施されないことがある。そのことは一般に、電池ベースのUE、たとえばP-UEにとって関連がある。サイドリンク通信に関連する動作はまた、地理的位置が、V2Xトラフィックが関連ないことがある割振り、たとえば森の中、歩行者ゾーン内であるとき、屋外で実施されないことがある。
【0122】
別の実施形態によれば、UEの絶対および/または相対位置は、一定のデバイスまたは場所に関するUEの相対位置または距離に基づき得る。たとえば、サイドリンク通信、たとえばV2Xサービスに関連する動作は、たとえばP-UEにおいて、道路または交差点またはRSUに対して一定の距離以内にあるときに活動化され得、UEが一定の距離の外側にあるときに非活動化され得る。V-UEのような1つまたは複数の他のUEに対する相対距離が考慮され得、たとえばサイドリンク測定から決定され得る近傍に、たとえばV-UEがない場合、サイドリンク通信、たとえばV2Xサービスに関連する動作が非活動化され得る。
【0123】
さらに別の実施形態によれば、地理的エリア、たとえばゾーンIDに基づく、たとえば1つまたは複数のゾーンが、UEによって利用され、サイドリンク通信、たとえばV2Xサービスに関連する動作を活動化/非活動化することについて決定され得る。たとえば、1つまたは複数のゾーンが、V2Xサービスまたはアプリケーションに関係し、または関係しないという表示であり得、またはそのように定義され得る。ゾーンはまた、異なるタイプのUE、たとえば歩行者UE、電池ベースのUE、自転車に関連するUE、車上UEの間を区別し得る。ゾーンは、V2Xサービスまたはアプリケーションに対する関連性に関して、たとえば高い関連性、中程度の関連性、低い関連性、関連性がないと分類され得る。
【0124】
実施形態によれば、UEに関連する場所/位置/距離/エリアに関する前述のパラメータのいずれかに基づいて、V2Xサービスまたはアプリケーションは、どんな電力消費活動、たとえばV2X関連サービスまたはアプリケーションに少なくとも関係する部分または全センシング、送信、受信、処理を実施するためのリソース選択も完全に控え、または停止し得る。
【0125】
別の実施形態によれば、V2Xアプリケーションまたはサービスは、地理的位置/距離/エリアに基づいて、たとえば道路、交差点、または車両のようなV2X関連エリアにUEが接近するときに、セットアップされ、または開始され、または続行され得る。
【0126】
実施形態によれば、絶対位置または相対位置に関して、トラフィックシナリオに対する距離は、たとえば信号機または道路標識内に一体化された、たとえばロードサイドユニット(RSU)に対する距離、あるいは他のUE、たとえば活動化されたV2Xサービスまたはアプリケーションを有するUEに対する距離に基づき得る。V2Xアプリケーションまたはサービスの開始および停止を決定するために、特に絶対位置または相対位置に関する、しきい値が導入され得る。たとえば、交差点に接近するとき、たとえば、交差点に対する距離を電池ベースのUEのようなUEのしきい値xメートルと比較することによって、一定の距離が決定されると、1つまたは複数のV2Xサービスまたはアプリケーションが開始または続行され得る。一方、交差点から離れるとき、V2Xアプリケーションまたはサービスに関する、さらに電力を消費する活動をいつスイッチオフし、または低減するかを判定するために、しきい値が使用され得る。
【0127】
実施形態7:センシング拡張およびDRX-On-Off適応
本発明の第7の態様の実施形態は、Discontinuous Reception(DRX)モードで動作し、送信についてのトリガに応答して、センシングプロセスについてのセンシングウィンドウに従ってDRXサイクルのデフォルトON持続時間の拡張を引き起こすパラメータと共に構成または事前構成されるUEを提供し、センシングウィンドウは、トリガされた送信によって規定されるサイズまたは持続時間を有する。
【0128】
実施形態によれば、NR V2Xでは、V-UEは、第1段階SCIを復号化して、最近のセンシング測定中またはセンシングウィンドウ中に受信された、自由な、または未占有の時間-周波数リソースを識別しなければならない。2段階SCIの第2段階が、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)と多重化され、送信が宛先IDまたはグループIDの指示を通じてUEについてのものであることを意味するときに復号化される。電源が限られる省電力UEでは、データの復号化、センシング、受信、およびデータの送信が、電力消費に寄与する主な要素である。
【0129】
DRX特徴は、ネットワークによって構成される時間にわたってRXチェーンをスイッチオフすることによってエネルギーを節約するように省電力UEをサポートする。しかしながら、これにより、省電力UEはセンシング情報を逃し得るので、省電力UEの信頼性が低下し得る。したがって、実施形態によれば、省電力UEが送信の直前にセンシングを実施することを可能にすることによって信頼性が向上する。この目的で、上位層パラメータ、たとえばDRX-off時間またはDRX-on持続時間の延長の間のセンシングが、送信前にセンシングおよび復号化を実施するように省電力UEに命令するように定義され得る。パラメータは、RRC/PC5-RRCシグナリングまたはDCI構成もしくはSCIもしくはMACシグナリングによって構成され得る。
【0130】
DRXに基づくアクティブ時間から非アクティブ時間への遷移により、センシング結果の精度が低下し得る。実施形態によれば、エネルギーを節約すると共に信頼性の高いセンシング結果が、DRX on持続時間の延長によって取得され得る。たとえば、規定の持続時間にわたってUEがセンシングを実施または続行できることを保証するようにオフセット持続時間が設けられ得る。このオフセット値またはセンシングウィンドウ時間はまた、QoSまたはジオロケーションパラメータに基づき得る。オフセット持続時間は、RRC/PC5-RRCまたはDCIまたはSCIを通じて構成され得る。
【0131】
別の実施形態によれば、エネルギーを節約すると共に信頼性の高いセンシング結果が、構成されるより前にDRX on持続時間を開始することによって取得され得る。たとえば、アクティブ時間から非アクティブ時間への遷移により、センシング結果の欠落が生じ得る。したがって、規定の持続時間にわたってセンシングを実施または続行することをUEがあらかじめ開始し得ることを保証するようにオフセット持続時間が定義される。このオフセット値またはセンシングウィンドウ時間はまた、QoSまたはジオロケーションパラメータに基づき得る。オフセット持続時間は、RRC/PC5-RRCまたはDCIまたはSCIを通じて構成され得る。
【0132】
別の実施形態によれば、他の省電力UEがスリープモードにあるとき、すなわちDRX off持続時間中に、いくつかのV-UEは、その無線リソース(RR)予約を送り得る。そのようなケースでは、省電力UEは、スリープからアクティブDRXモードに遷移するとき、V-UE RR予約を認識しておらず、したがってV-UEによる送信のために使用される無線リソース上で送信し得、その結果コリジョンが生じる。本発明の実施形態は、部分センシングまたは全センシングを実施する省電力UEが、連続部分センシングウィンドウのような省電力UEのセンシングウィンドウを適合させ、構成されたアクティブ時間の前にセンシングを開始することを可能にすることにより、そのようなコリジョンを回避する。適合は、追加の基準、たとえば送信に関連するQoSまたは優先順位に基づき得る。このアプリオリの時間期間は、アクティブな期間に関して省電力ユーザが送信/受信を開始する前に信頼性の高いセンシング結果を保証する。
【0133】
全般
本発明の実施形態が上記で詳細に説明され、それぞれの実施形態および態様は個々に実装され得、または実施形態もしくは態様のうちの2つ以上が組み合わせて実装され得る。
【0134】
実施形態によれば、ワイヤレス通信システムは、地上ネットワークもしくは非地上ネットワーク、または受信機として航空機または衛星を使用するネットワークもしくはネットワークのセグメント、あるいはそれらの組合せを含み得る。
【0135】
実施形態によれば、本明細書において説明されるユーザデバイス(UE)は、電力が限られたUE、または交通弱者(VRU)と呼ばれる歩行者によって使用されるUEのような、ハンドヘルドUE、または歩行者UE(P-UE)、または公安職員および初期対応者によって使用され、公安UE(PS-UE)と呼ばれるオンボディもしくはハンドヘルドUE、またはIoT UE、たとえばセンサ、アクチュエータ、または反復的作業を実施するためにキャンパスネットワーク内で提供され、周期的間隔でゲートウェイノードからの入力を必要とするUE、または移動端末、または静止端末、またはセルラIoT-UE、または車上UE、または車両グループリーダ(GL)UE、またはIoT、または狭帯域IoT(NB-IoT)デバイス、またはWiFi非アクセスポイントステーション(non-AP STA)、たとえば802.11axもしくは802.11be、または地上ベースの車両、または航空機、またはドローン、または移動基地局、またはロードサイドユニット、または建物、またはワイヤレス通信ネットワークを使用して品目/デバイスが通信することを可能にするネットワーク接続性を備える任意の他の品目もしくはデバイス、たとえばセンサもしくはアクチュエータ、またはサイドリンクワイヤレス通信ネットワークを使用して品目/デバイスが通信することを可能にするネットワーク接続性を備える任意の他の品目もしくはデバイス、たとえばセンサもしくはアクチュエータ、または任意のサイドリンク対応ネットワークエンティティの1つまたは複数であり得る。
【0136】
本明細書において説明される基地局(BS)は、モバイルまたは固定基地局としてとして実装され得、マクロセル基地局、または小型セル基地局、または基地局の中央ユニット、または基地局の分散ユニット、または統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノード、またはロードサイドユニット、またはUE、またはグループリーダ(GL)、またはリレー、またはリモートラジオヘッド、またはAMF、またはSMF、またはコアネットワークエンティティ、またはモバイルエッジコンピューティングエンティティ、またはNRもしくは5Gコアコンテキスト内のようなネットワークスライス、WiFi AP STA、たとえば802.11axもしくは802.11be、またはワイヤレス通信ネットワークを使用して通信するためのネットワーク接続性を備える品目もしくはデバイスがワイヤレス通信ネットワークを使用して通信することを可能にする任意の送信/受信ポイント(TRP)のうちの1つまたは複数であり得る。
【0137】
記載の概念のいくつかの態様が装置の文脈において説明されたが、こうした態様が対応する方法の説明も表し、ブロックまたはデバイスが方法ステップまたは方法ステップの特徴に対応することは明らかである。同様に、方法ステップの文脈において説明された態様は、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明も表す。
【0138】
本発明の様々な要素および特徴は、アナログおよび/またはデジタル回路を使用するハードウェアにおいて実装され得、1つまたは複数の汎用または専用プロセッサによる命令の実行を通じて、ソフトウェアにおいて実装され得、あるいはハードウェアとソフトウェアの組合せとして実装され得る。たとえば、本発明の実施形態は、コンピュータシステムまたは別の処理システムの環境において実装され得る。
図8は、コンピュータシステム600の一例を示す。ユニットまたはモジュール、ならびにこうしたユニットによって実施される方法のステップは、1つまたは複数のコンピュータシステム600上で実行され得る。コンピュータシステム600は、専用または汎用デジタル信号プロセッサのような1つまたは複数のプロセッサ602を含む。プロセッサ602は、バスまたはネットワークのような通信インフラストラクチャ604に接続される。コンピュータシステム600は、メインメモリ606、たとえばランダムアクセスメモリ(RAM)と、2次メモリ608、たとえばハードディスクドライブおよび/または取外し可能ストレージドライブとを含む。2次メモリ608は、コンピュータプログラムまたは他の命令をコンピュータシステム600内にロードすることを可能にする。コンピュータシステム600は、コンピュータシステム600と外部デバイスとの間でソフトウェアおよびデータを転送することを可能にする通信インターフェース610をさらに含み得る。通信は、通信インターフェースによって処理することのできる電子信号、電磁信号、光信号、または他の信号の形態であり得る。通信は、ワイヤまたはケーブル、光ファイバ、電話線、セルラフォンリンク、RFリンク、および他の通信チャネル612を使用し得る。
【0139】
「コンピュータプログラム媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、取外し可能ストレージユニットやハードディスクドライブ内に設置されたハードディスクなどの有形記憶媒体を一般に指すために使用される。こうしたコンピュータプログラム製品は、コンピュータシステム600にソフトウェアを提供するための手段である。コンピュータ制御ロジックとも呼ばれるコンピュータプログラムは、メインメモリ606および/または2次メモリ608内に記憶される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース610を介して受信され得る。コンピュータプログラムは、実行されるとき、コンピュータシステム600が本発明を実装することを可能にする。具体的には、コンピュータプログラムは、実行されるとき、プロセッサ602が、本明細書において説明される方法のいずれかのような本発明のプロセスを実装することを可能にする。したがって、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステム600のコントローラを表し得る。本開示がソフトウェアを使用して実装される場合、ソフトウェアは、取外し可能ストレージドライブ、通信インターフェース610のようなインターフェースを使用して、コンピュータプログラム製品内に記憶され、コンピュータシステム600内にロードされ得る。
【0140】
ハードウェアまたはソフトウェアでの実装は、それぞれの方法が実施されるようにプログラム可能コンピュータシステムと協働し、または協働することのできる、電子的に読取り可能な制御信号が記憶されたデジタル記憶媒体、たとえばクラウドストレージ、フロッピィディスク、DVD、Blue-ray、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、またはフラッシュメモリを使用して実施され得る。したがって、デジタル記憶媒体はコンピュータ可読であり得る。
【0141】
本発明によるいくつかの実施形態は、本明細書において説明される方法のうちの1つが実施されるようにプログラム可能コンピュータシステムと協働することのできる、電子的に読取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
【0142】
一般には、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実装され得、プログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作するときに方法のうちの1つを実施するように動作可能である。プログラムコードは、たとえば機械可読キャリア上に記憶され得る。
【0143】
別の実施形態は、機械可読キャリア上に記憶された、本明細書において説明される方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムを含む。言い換えれば、したがって本発明の方法の実施形態は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で動作するときに本明細書において説明される方法のうちの1つを実施するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0144】
したがって、本発明の方法の別の実施形態は、本明細書において説明される方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムが記録されたデータキャリア、またはデジタル記憶媒体、またはコンピュータ可読媒体である。したがって本発明の方法の別の実施形態は、本明細書において説明される方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムを表すデータストリームまたは信号のシーケンスである。データストリームまたは信号のシーケンスは、たとえば、データ通信接続を介して、たとえばインターネットを介して転送されるように構成され得る。別の実施形態は、本明細書において説明される方法のうちの1つを実施するように構成または適合された処理手段、たとえばコンピュータ、またはプログラム可能論理デバイスを含む。別の実施形態は、本明細書において説明される方法のうちの1つを実施するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを含む。
【0145】
いくつかの実施形態では、プログラム可能論理デバイス、たとえばフィールドプログラマブルゲートアレイが、本明細書において説明される方法の機能の一部またはすべてを実施するために使用され得る。いくつかの実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイが、本明細書において説明される方法のうちの1つを実施するためにマイクロプロセッサと協働し得る。一般には、好ましくは、方法は、任意のハードウェア装置によって実施される。
【0146】
前述の実施形態は、本発明の原理についての例に過ぎない。本明細書において説明される構成および細部の修正形態および変形形態が当業者には明らかであることを理解されたい。したがって、本明細書の実施形態の記述および説明によって提示される特定の詳細ではなく、以下の特許請求の範囲のみによって限定されるものとする。
【符号の説明】
【0147】
100 地上ワイヤレスネットワーク
102 コアネットワーク
106 セル
110 デバイス
114 バックホールリンク
116 バックホールリンク
200 カバレッジエリア
202 第1の車両
204 第2の車両
206 車両
208 車両
210 車両
212 UE
220 センシングウィンドウ
222 選択ウィンドウ
224 時間スロット
234 センシングウィンドウ
300 送信機
300a 信号プロセッサ
300b トランシーバ
302 受信機
302a 信号プロセッサ
302b トランシーバ
304 受信機
304a 信号プロセッサ
304b トランシーバ
306a 第1のワイヤレス通信リンク
306b 第1のワイヤレス通信リンク
308 第2のワイヤレス通信リンク
350 アルゴリズム
354 リソースプール構成
356 ランダム選択
358 通常のセンシングもしくは部分センシング
600 コンピュータシステム
602 プロセッサ
604 通信インフラストラクチャ
606 メインメモリ
608 2次メモリ
610 通信インターフェース
612 通信チャネル