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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-19
(45)【発行日】2024-11-27
(54)【発明の名称】入場管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07C 9/25 20200101AFI20241120BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20241120BHJP
   A61B 5/01 20060101ALI20241120BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20241120BHJP
   A61B 5/1171 20160101ALI20241120BHJP
【FI】
G07C9/25
G08B25/04 K
G08B25/04 F
A61B5/01 100
A61B5/00 102C
A61B5/1171 200
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021005715
(22)【出願日】2021-01-18
(65)【公開番号】P2022110361
(43)【公開日】2022-07-29
【審査請求日】2023-07-24
(73)【特許権者】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(72)【発明者】
【氏名】石橋 伸也
(72)【発明者】
【氏名】高須 紀彦
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-130944(JP,A)
【文献】特開2019-192035(JP,A)
【文献】特開2020-115334(JP,A)
【文献】特開2006-259939(JP,A)
【文献】特開2014-176599(JP,A)
【文献】実開平06-021602(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07C 9/00
G07C 9/25
G08B 25/04
A61B 5/01
A61B 5/00
A61B 5/1171
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が管理する体温管理装置を利用して入場ゲートから入場しようとする前記利用者の入場可否を判定する入場管理システムであって、
前記体温管理装置は、
前記利用者の体温を測定可能な体温測定部と、
前記利用者によって携帯されて別体となる前記体温測定部により測定された前記利用者の体温に関する体温情報が前記利用者を特定可能な個人情報とともに記憶される記憶媒体と、
を備え、
前記入場ゲートは、
前記記憶媒体に記憶される前記体温情報及び前記個人情報を読み取る読取部と、
前記読取部の読取結果に基づいて前記記憶媒体を前記読取部にかざした前記利用者の入場可否を判定する判定部と、
前記判定部によって前記利用者の入場が許可されないと判定される場合に異常報知を行う報知部と、
を備え
前記入場管理システムは、前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記体温情報及び前記個人情報が関連付けられて順次記憶される記憶部を備え、
前記判定部は、前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記個人情報の認証結果と前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記個人情報に関連付けられて前記記憶部に記憶される複数の前記体温情報から特定される体温の変化とに基づいて、前記記憶媒体を前記読取部にかざした前記利用者の入場可否を判定し、
前記報知部は、前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記個人情報の認証が失敗したために前記利用者の入場が許可されないと判定される場合と前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記個人情報に関連付けられて前記記憶部に記憶される複数の前記体温情報から特定される体温の変化に基づいて前記個人情報から特定される前記利用者が発熱者であると判定されたために前記利用者の入場が許可されないと判定される場合とで同じ異常報知を行うことを特徴とする入場管理システム。
【請求項2】
前記記憶媒体には、さらに、前記体温測定部によって前記体温を測定した時刻が体温測定時刻として記憶されることを特徴とする請求項1に記載の入場管理システム。
【請求項3】
前記記憶媒体には、複数組の前記体温情報及び前記体温測定時刻が記憶されることを特徴とする請求項2に記載の入場管理システム。
【請求項4】
前記個人情報には、前記利用者の顔を撮像した顔画像から抽出された顔特徴点に関する情報が含まれ、
前記入場ゲートは、
前記利用者の顔を撮像可能な撮像部と、
前記撮像部により撮像された前記利用者の顔画像から顔特徴点を抽出する顔特徴点抽出部と、
前記顔特徴点抽出部により抽出された前記顔特徴点と前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記顔特徴点とを照合する照合部と、
を備え、
前記判定部は、さらに前記照合部による照合結果を利用して、前記記憶媒体を前記読取部にかざした前記利用者の入場可否を判定することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の入場管理システム。
【請求項5】
前記体温測定部は、体温を測定している者を特定可能に構成されることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の入場管理システム。
【請求項6】
前記記憶媒体は、前記体温情報を光学的に読み取り可能にコード化した情報コードを画面表示可能な携帯端末であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の入場管理システム。
【請求項7】
前記記憶媒体は、前記体温情報が記憶されるICカードであることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の入場管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入場ゲートから入場しようとする利用者の入場可否を、その利用者の体温等に基づいて判定する入場管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ウィルスなどの感染症対策の一環として、発熱者が所定の施設へ入場する際に通過する入場ゲートにて、その発熱者の発熱状態を赤外線サーモグラフィ等の利用によって測定することで、発熱者の入場を規制することが行われている。
【0003】
このように体温の測定結果に応じて利用者の入場可否を判定するシステムに関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示されるセキュリティゲートが知られている。このセキュリティゲートには、利用者がかざすIDカードから個人IDを読み取るカードリーダと、当該セキュリティゲートを通過する利用者の体温を赤外線サーモグラフィの利用によって測定する体温センサとが設けられ、カードリーダの読取結果と体温センサの測定結果とに基づいて利用者の通過可否判断が行われる。
【0004】
また、下記特許文献2に開示されるセキュリティゲートには、利用者の体温を測定する赤外線検出素子と赤外線検出素子に対して利用者が近づいている状態を感知する近接センサとが設けられており、赤外線検出素子に対し利用者の顔が所定の位置に達すると近接センサが感知して赤外線検出素子による測定が開始されることで、体温の測定速度を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第6610671号公報
【文献】特開2011-085004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述のように赤外線サーモグラフィ等を利用して入場ゲートから入場しようとする利用者の体温を測定する構成では、測定したい部位である顔をサーモグラフィの検出領域に正確に配置するために、利用者はサーモカメラに対して顔を近づけた状態で一定時間顔を向ける必要がある。このため、利用者は、サーモカメラをのぞき込むような動作を行うようにして立ち止まるために、立ち止まることなくスムーズに入場することができないという問題がある。特に、入場ゲートをスムーズに通過できないため、その入場ゲートを利用する利用者が多くなると、入場待ちの人によって行列ができてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、発熱者の入場を規制しつつ、発熱していない利用者がスムーズに入場可能な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
利用者が管理する体温管理装置(10,10a)を利用して入場ゲート(20,20a,20b)から入場しようとする前記利用者の入場可否を判定する入場管理システム(1,1a,1b)であって、
前記体温管理装置は、
前記利用者の体温を測定可能な体温測定部(11)と、
前記利用者によって携帯されて別体となる前記体温測定部により測定された前記利用者の体温に関する体温情報と前記利用者を特定可能な個人情報が記憶される記憶媒体(12,14)と、
を備え、
前記入場ゲートは、
前記記憶媒体に記憶される前記体温情報及び前記個人情報を読み取る読取部(21,21a)と、
前記読取部の読取結果に基づいて前記記憶媒体を前記読取部にかざした前記利用者の入場可否を判定する判定部(22,22a,22b)と、
前記判定部によって前記利用者の入場が許可されないと判定される場合に異常報知を行う報知部と、
を備え
前記入場管理システムは、前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記体温情報及び前記個人情報が関連付けられて順次記憶される記憶部を備え、
前記判定部は、前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記個人情報の認証結果と前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記個人情報に関連付けられて前記記憶部に記憶される複数の前記体温情報から特定される体温の変化とに基づいて、前記記憶媒体を前記読取部にかざした前記利用者の入場可否を判定し、
前記報知部は、前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記個人情報の認証が失敗したために前記利用者の入場が許可されないと判定される場合と前記読取部により前記記憶媒体から読み取られた前記個人情報に関連付けられて前記記憶部に記憶される複数の前記体温情報から特定される体温の変化に基づいて前記個人情報から特定される前記利用者が発熱者であると判定されたために前記利用者の入場が許可されないと判定される場合とで同じ異常報知を行うことを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明では、利用者が管理する体温管理装置として、利用者の体温を測定可能な体温測定部と、利用者によって携帯されて体温測定部により測定された利用者の体温に関する体温情報が記憶される記憶媒体とが設けられる。そして、入場ゲートでは、記憶媒体に記憶される情報が読取部により読み取られると、この読取部の読取結果に基づいて記憶媒体を読取部にかざした利用者の入場可否が判定部により判定される。
【0010】
これにより、入場ゲートの読取部にて記憶媒体から読み取られる体温情報は、入場する前に利用者が管理する体温管理装置の体温測定部にて事前に測定でき、入場ゲートにて利用者の体温を測定する必要もないので、その利用者が入場を規制すべき発熱者であるか短時間で判定することができる。したがって、発熱者の入場を規制しつつ、発熱していない利用者がスムーズに入場可能な入場管理システムを実現することができる。
【0011】
請求項2の発明では、記憶媒体には、さらに、体温測定部によって体温を測定した時刻が体温測定時刻として記憶される。これにより、判定部では、体温測定時刻からの経過時間が所定時間を超える場合にその体温測定時刻とともに読み取られる体温情報を判定対象とすべきでない古い情報として無効にできるので、発熱者に関する判定精度を高めることができる。
【0012】
請求項3の発明では、記憶媒体には、複数組の体温情報及び体温測定時刻が記憶される。体温には個人差があり、単に測定された体温を規定値と比較するだけでは、その利用者が発熱者であるか正確に判定できない場合がある。このため、複数組の体温情報及び体温測定時刻、例えば、毎日測定されることで得られる10日分の体温情報及び体温測定時刻を記憶媒体に記憶し、その記憶媒体に記憶される情報から得られる体温の変化に基づいて利用者の入場可否を判定することで、個人差に起因する誤判定を抑制することができる。
【0013】
請求項の発明では、記憶媒体には、さらに、利用者を特定可能な個人情報が記憶される。これにより、記憶媒体から読み取った個人情報に基づいて入場可否を判定するセキュリティゲート等であっても、発熱者の入場を規制することができる。
【0014】
請求項の発明では、読取部により記憶媒体から読み取られた体温情報及び個人情報が関連付けられて記憶部に順次記憶され、読取部により記憶媒体から読み取られた個人情報の認証結果と読取部により記憶媒体から読み取られた個人情報に関連付けられて記憶部に記憶される複数の体温情報から特定される体温の変化とに基づいて、記憶媒体を読取部にかざした利用者の入場可否が判定部により判定される。これにより、記憶部に記憶される情報から得られる体温の変化に基づいて利用者の入場可否を判定することで、個人差に起因する誤判定を抑制することができる。
【0015】
請求項の発明では、個人情報には、利用者の顔を撮像した顔画像から抽出された顔特徴点に関する情報が含まれる。そして、入場ゲートでは、撮像部により撮像された利用者の顔画像から顔特徴点抽出部により抽出された顔特徴点と、読取部により記憶媒体から読み取られた顔特徴点とが照合部により照合され、この照合部による照合結果を利用して、記憶媒体を読取部にかざした利用者の入場可否が判定部により判定される。これにより、顔認証結果に応じて入場可否が判定されるようなセキュリティゲート等であっても、発熱者の入場を規制することができる。
【0016】
請求項の発明では、体温測定部は、体温を測定している者を特定可能に構成されるため、測定された体温が利用者かそれ以外の者か特定できることから、利用者以外の体温情報を記憶媒体に記憶しないようにすることができる。これにより、読取部にて記憶媒体から読み取った体温情報は、入場ゲートから入場しようとしている利用者の体温情報に確実に限定されるため、発熱者が他人の平熱時の体温情報を利用して入場してしまうことを抑制することができる。
【0017】
請求項の発明では、記憶媒体は、体温情報を光学的に読み取り可能にコード化した情報コードを画面表示可能な携帯端末である。これにより、読取部が体温情報を容易に読み取り可能であって、体温情報を容易に更新可能な記憶媒体を実現することができる。
【0018】
請求項の発明では、記憶媒体は、体温情報が記憶されるICカードである。これにより、読取部が体温情報を容易に読み取り可能であって、複製が困難であり、体温情報を容易に更新可能な記憶媒体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態に係る入場管理システムの概要を示す説明図である。
図2】第1実施形態における入場ゲートの制御部にて行われる入場可否判定処理の流れを例示するフローチャートである。
図3】携帯端末での複数組の体温情報及び体温測定時刻の蓄積状態を説明する説明図である。
図4】第2実施形態に係る入場管理システムの概要を示す説明図である。
図5】第2実施形態における入場ゲートの制御部にて行われる入場可否判定処理の流れを例示するフローチャートである。
図6】第3実施形態に係る入場管理システムの概要を示す説明図である。
図7】撮像された顔画像データから顔特徴点を抽出する箇所の一部を例示する説明図である。
図8】変形例に係る体温計の概略構成を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[第1実施形態]
以下、本発明の入場管理システムを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る入場管理システム1は、利用者が管理する体温管理装置10を利用して入場ゲート20から入場しようとする利用者の入場可否を判定し、発熱者の所定の施設等への入場を規制するためのシステムである。
【0021】
体温管理装置10は、利用者が体温測定時に使用する体温測定部として機能する体温計11と、この体温計11から取得された利用者の体温に関する情報(以下、単に、体温情報ともいう)等が記録される記憶媒体として機能する携帯端末12とを備えるように構成されている。
【0022】
体温計11は、利用者の自宅等にて用意されるもので、公知の手法によって利用者の体の一部(例えば、脇の下など)の温度を体温として測定し、その測定結果等を上記体温情報等として携帯端末12等の外部機器に送信可能に構成されている。体温計11から上記体温情報等を外部機器に送信する通信方法としては、有線通信(USB通信等)又は無線通信(Wi-fi(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)、NFC(Near Field Communication)等)を採用することができる。なお、図1では、体温計11と携帯端末12とがUSB接続されている状態を例示している。
【0023】
携帯端末12は、利用者が携帯するスマートフォン等の情報処理端末であって、上述した有線通信又は無線通信を利用して体温計11から体温情報等を取得し、この体温情報や体温測定時刻(例えば、体温情報等を体温計11から取得した時刻)等が光学的に読み取り可能にコード化された情報コード13を画面表示可能に構成されている。本実施形態では、体温情報等が記録される情報コード13として、例えば、QRコード(登録商標)等が採用されており、所定の操作に応じて情報コード13が携帯端末12にて画面表示されるように、体温情報等が取得された際に予めコード化されて携帯端末12の記憶部(図示略)に記憶されている。
【0024】
入場ゲート20は、発熱者の入場を規制すべき入場門(例えば、無料開放されている施設の入場門)に設置されて、携帯端末12に画面表示された情報コード13から体温情報等を読み取ることで、その読取結果に応じて利用者の入場可否を判定して発熱者と判定された利用者の入場を規制するように機能する。この入場ゲート20は、撮像した情報コード13から体温情報等を読み取る読取部として機能するコードリーダ21と、コードリーダ21の読取結果等を利用して利用者の入場可否を判定した結果を報知する入場可否判定処理等を行う制御部22と、制御部22により点灯状態が制御される警告灯23とを備えるように構成されている。
【0025】
このように構成される入場ゲート20の制御部22にてなされる入場可否判定処理では、コードリーダ21にて情報コード13から体温情報及び体温測定時刻が読み取られると、その体温測定時刻からの経過時間ΔTが所定時間ΔTth(例えば、2時間)以下である場合に、体温情報から特定される利用者の体温と所定の体温閾値(例えば、37.5℃)との比較結果に応じて、利用者の入場可否が判定される。なお、上記入場可否判定処理を行う制御部22は、「判定部」の一例に相当し得る。
【0026】
以下、本実施形態において、入場ゲート20を通過する予定の利用者が行う事前作業と、入場ゲート20の制御部22にてなされる入場可否判定処理について、図2にしめすフローチャート等を用いて具体的に説明する。
【0027】
入場ゲート20を通過する予定の利用者は、自宅から出かける前に体温計11にて自分の体温を測定した後に、その測定結果を体温計11から携帯端末12に送信するための操作を携帯端末12等に対して行う。これにより、携帯端末12では、体温計11から取得した体温情報及び体温測定時刻をコード化した情報コード13が生成されてその記憶部に記憶される。その後、入場門に到着した利用者は、携帯端末12に対する所定の操作に応じて表示画面に表示された情報コード13を入場ゲート20のコードリーダ21にかざす。
【0028】
制御部22にて入場可否判定処理が開始されている入場ゲート20では、上述のようにコードリーダ21にかざされた情報コード13から体温情報及び体温測定時刻等が読み取られると(図2のS101)、ステップS103の判定処理にて、読み取った体温測定時刻からの経過時間ΔTが上記所定時間ΔTth以下であるか否かについて判定される。ここで、読み取った体温測定時刻からの経過時間ΔTが上記所定時間ΔTth以下である場合には(S103でYes)、ステップS105の判定処理にて、利用者が発熱者であるか否か、具体的には、読み取った体温情報から特定される体温が上記所定の体温閾値以下であるか否かについて判定される。
【0029】
ここで、読み取った体温情報から特定される体温が上記所定の体温閾値以下である場合には、情報コード13をコードリーダ21にかざした利用者が発熱者でないと判定されて(S105でNo)、ステップS107に示す正常報知処理がなされる。この処理では、体温測定時刻からの経過時間ΔTが上記所定時間ΔTth以下であり、かつ、体温情報から特定される体温が上記所定の体温閾値以下であることから、入場許可を報知するための入場許可信号が警告灯23に対して送信される。この入場許可信号を受信した警告灯23が入場許可する点灯状態(例えば、緑色点灯状態)に変わることで、この点灯状態を見た利用者は、自分が発熱者ではなく入場が許可された状態であることを認識することができる。
【0030】
一方、読み取った体温情報から特定される体温が上記所定の体温閾値を超える場合には(S105でYes)、情報コード13をコードリーダ21にかざした利用者が発熱者であると判定されて、ステップS109に示す異常報知処理がなされる。また、読み取った体温測定時刻からの経過時間ΔTが上記所定時間ΔTthを超える場合にも(S103でNo)、ステップS109に示す異常報知処理がなされる。この異常報知処理では、体温測定時刻からの経過時間ΔTが上記所定時間ΔTthを超えるか、又は、体温情報から特定される体温が上記所定の体温閾値を超えることから、入場不可を報知するための入場不可信号が警告灯23に対して送信される。この入場不可信号を受信した警告灯23が入場許可しない点灯状態(例えば、赤色点灯状態)に変わることで、この点灯状態を見た利用者は、入場が許可されない状態であることを認識することができる。
【0031】
以上説明したように、本実施形態に係る入場管理システム1では、利用者が管理する体温管理装置10として、利用者の体温を測定可能な体温計11と、利用者によって携帯されて体温計11により測定された利用者の体温に関する体温情報等をコード化した情報コード13が記憶される携帯端末12とが設けられる。そして、入場ゲート20では、携帯端末12にて表示される情報コード13から体温情報等がコードリーダ21により読み取られると、このコードリーダ21の読取結果に基づいて携帯端末12をコードリーダ21にかざした利用者の入場可否が判定される。そして、その判定結果に応じて警告灯23が所定の点灯状態に変わる。
【0032】
これにより、入場ゲート20のコードリーダ21にて携帯端末12から読み取られる体温情報は、入場する前に利用者が管理する体温管理装置10の体温計11にて事前に測定でき、入場ゲート20にて利用者の体温を測定する必要もないので、その利用者が入場を規制すべき発熱者であるか短時間で判定することができる。したがって、発熱者の入場を規制しつつ、発熱していない利用者がスムーズに入場可能な入場管理システムを実現することができる。
【0033】
そして、本実施形態では、体温情報が記憶される記憶媒体として、体温情報を光学的に読み取り可能にコード化した情報コード13を画面表示可能な携帯端末12が採用される。これにより、入場ゲート20がそのコードリーダ21にて体温情報を容易に読み取り可能であって、体温情報を容易に更新可能な記憶媒体を実現することができる。
【0034】
特に、携帯端末12にて画面表示される情報コード13には、体温情報に加えて、さらに、体温計11によって体温を測定した時刻が体温測定時刻として記録される。これにより、制御部22にてなされる入場可否判定処理では、体温測定時刻からの経過時間ΔTが所定時間ΔTthを超える場合に(S103でNo)、その体温測定時刻とともに読み取られる体温情報を判定対象とすべきでない古い情報として無効にできるので、発熱者に関する判定精度を高めることができる。
【0035】
なお、本実施形態の変形例として、情報コード13は、体温測定ごとに携帯端末12に順次蓄積される複数組の体温情報及び体温測定時刻を利用して、これら複数組の体温情報及び体温測定時刻が光学的に読み取り可能にコード化されて生成されてもよい。例えば、図3に例示するように、最新の体温情報及び体温測定時刻と毎日測定されることで蓄積されている過去数日分(例えば10日分)の体温情報及び体温測定時刻等とを情報コード13としてコード化することができる。
【0036】
体温には個人差があり、単に測定された体温を規定値と比較するだけでは、その利用者が発熱者であるか正確に判定できない場合がある。このため、上述のように複数組の体温情報及び体温測定時刻等をコード化するように情報コード13を生成し、コードリーダ21にて情報コード13の読取結果から得られる体温の変化に基づいて利用者の入場可否を判定することで、個人差に起因する誤判定を抑制することができる。具体的には、上記体温の変化に基づく判定として、例えば、最新の体温情報から特定される体温と前回までの体温情報から特定される平均体温との比較結果に基づく判定を行ってもよいし、最新の体温情報を含めた体温の増加傾向に基づく判定を行ってもよい。なお、情報コード13は、最新の体温情報及び体温測定時刻と過去数日分の体温情報とをコード化するように生成されてもよい。
【0037】
[第2実施形態]
次に、本第2実施形態に入場管理システムについて、図面を参照して説明する。
本第2実施形態では、記憶媒体として情報コード13に代えて採用されるICカード14に体温情報及び体温測定時刻に加えて利用者を特定可能な個人情報が記憶される点が、上記第1実施形態と主に異なる。したがって、第1実施形態と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
本実施形態に係る入場管理システム1aは、利用者を特定可能な個人情報(例えば、従業員番号)が記録されるICカードを利用して入退場を管理する従来のシステムに対して、そのICカードにさらに記憶される体温情報等を利用して発熱者の入場を規制するシステムとして構成されている。具体的には、図4に示すように、入場管理システム1aは、従業員が社員証としてそれぞれ携帯するICカード14から入場ゲート20aにて読み取られた個人情報等に基づいて、従業員の入退場を管理するシステムとして構成されている。このため、入場管理システム1aは、入場ゲート20aにてICカード14から読み取られた個人情報やその読み取り時刻等がデータベース化されて記憶されるサーバ30を備え、入場ゲート20aの制御部22aは、所定のネットワークNを介してサーバ30と通信可能に構成される。
【0039】
本実施形態に係る入場ゲート20aは、従業員が入退場する入退門に設置されて、上述した入場ゲート20に対して、コードリーダ21に代えて、ICカード14に記録される情報を読み取り可能なICカードリーダ21aを備えるように構成されている。この入場ゲート20aに設けられる制御部22aにてなされる入場可否判定処理では、ICカードリーダ21aにてICカード14から読み取った体温情報及び個人情報等がネットワークNを介してサーバ30に送信される場合に、この送信に応じてサーバ30から受信した正常報知指示又は異常報知指示に基づいて、警告灯23の点灯状態が制御される。
【0040】
このため、本実施形態では、従業員(利用者)が管理する体温管理装置10aは、上述した体温計11に加えて、この体温計11から取得された従業員の体温情報や体温測定時刻が個人情報に関連付けられて記憶されるICカード14を備えるように構成される。本実施形態では、体温計11から体温情報等を取得した携帯端末12の無線通信機能を利用して、その体温情報や体温測定時刻等がICカード14に書き込まれるようになっている。なお、体温計11の測定結果等は、携帯端末12を介してICカード14に書き込まれることに限らず、他の端末等を経由してICカード14に書き込まれてもよいし、書き込み機能有する体温計11からICカード14に直接書き込まれてもよい。
【0041】
以下、本実施形態において、入場ゲート20aを通過する予定の従業員(利用者)が行う事前作業と、入場ゲート20aの制御部22aにてなされる入場可否判定処理について、図5にしめすフローチャート等を用いて具体的に説明する。
【0042】
入場ゲート20aを通過する予定の従業員は、自宅から出かける前に体温計11にて自分の体温を測定した後に、その測定結果を体温計11から携帯端末12を介してICカード14に書き込むための操作を携帯端末12等に対して行う。これにより、ICカード14には、個人情報に加えて、体温計11から取得した体温情報及び体温測定時刻等が記憶される。その後、入退門に到着した従業員は、ICカード14を入場ゲート20aのICカードリーダ21aにかざす。
【0043】
制御部22aにて入場可否判定処理が開始されている入場ゲート20aでは、上述のようにICカードリーダ21aにかざされたICカード14から体温情報、体温測定時刻及び個人情報等が読み取られると(図5のS201)、ステップS203に示す照合処理がなされる。この照合処理では、ICカード14から読み取られた個人情報となる従業員番号が入場を許可されたものであるかについて認証するための照合処理がなされる。
【0044】
この認証が成功し(S205でYes)、読み取った体温測定時刻からの経過時間ΔTが上記所定時間ΔTth以下である場合には(S207でYes)、ステップS209に示す報知指示受信処理がなされる。この処理では、ICカード14から読み取った体温情報、体温測定時刻及び個人情報等をサーバ30に送信することで、この送信に応じてサーバ30から正常報知指示又は異常報知指示が受信される。
【0045】
ここで、サーバ30から正常報知指示が受信されている場合には(S211でYes)、ICカード14をICカードリーダ21aにかざした従業員が発熱者でないと判定されて、上述した正常報知処理(S107)と同様に、ステップS213に示す正常報知処理がなされる。一方、サーバ30から異常報知指示が受信されている場合には(S211でNo)、ICカード14をICカードリーダ21aにかざした従業員が発熱者であると判定されて、上述した異常報知処理(S109)と同様に、ステップS215に示す異常報知処理がなされる。また、上記認証が失敗した場合(S205でNo)、又は、読み取った体温測定時刻からの経過時間ΔTが上記所定時間ΔTthを超える場合(S207でNo)にも、ステップS215に示す異常報知処理がなされる。
【0046】
サーバ30では、入場ゲート20aから体温情報、体温測定時刻及び個人情報等が受信されると、それらの情報が所定のデータベースに順次記憶(登録)されることで、従業員の入場管理等が行われる。その際、サーバ30では、受信した情報に基づいて、個人情報から特定される従業員が発熱者でないと判定される場合に、上記正常報知指示が入場ゲート20aに送信され、上記従業員が発熱者であると判定される場合に上記異常報知指示が入場ゲート20aに送信される。
【0047】
本実施形態では、サーバ30では、上記所定のデータベースにて体温情報が個人情報に関連付けられて蓄積されるため、このように蓄積される体温情報から特定される体温の変化に基づいて従業員の入場可否を判定することで、個人差に起因する誤判定を抑制することができる。具体的には、例えば、今回受信した体温情報から特定される体温と所定期間内での平均体温との比較結果に応じて上記判定を行ってもよいし、今回受信した体温情報を含めた体温の増加傾向に応じて上記判定を行ってもよい。なお、従業員が職場や休憩所等に別途設けられる体温計を使って体温を測定し、この体温測定結果がサーバ30にて管理されることで、より詳細な体温の変化を把握することができることから上記入場可否判定精度を高めることができる。
【0048】
特に、サーバ30では、上述のように従業員の体温の変化を容易に把握できるため、現時点で発熱者と判定されないような体温の変化であっても、今後発熱者と判定される可能性が高い体温の変化である場合には、その従業員に対して体温に関する注意を促す注意メール等を送信してもよい。例えば、ICカード14をICカードリーダ21aにかざした従業員に関して、図3に示す体温情報等が蓄積されている場合、「No」を横軸とする体温の傾き(体温の増加傾向)が、発熱者とみなされる所定の閾値未満であっても、その所定の閾値よりも小さく設定される警告用の閾値以上になると、上記注意メールをその従業員に対して送信することができる。これにより、サーバ30は、従業員の入退管理だけでなく、その従業員の健康管理も行うことができる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態に係る入場管理システム1aでは、従業員(利用者)が管理する体温管理装置10aとして、従業員の体温を測定可能な体温計11と、従業員によって携帯されて体温計11により測定された従業員の体温に関する体温情報等が記憶されるICカード14とが設けられる。そして、入場ゲート20aでは、ICカード14から体温情報及び個人情報等がICカードリーダ21aにより読み取られると、このICカードリーダ21aの読取結果を受信したサーバ30によってICカード14をICカードリーダ21aにかざした従業員の入場可否が判定される。そして、この判定結果に応じてサーバ30から受信される報知指示に応じて警告灯23が所定の点灯状態に変わる。
【0050】
このようにしても、入場ゲート20aのICカードリーダ21aにてICカード14から読み取られる体温情報は、入場する前に従業員が管理する体温管理装置10aの体温計11にて事前に測定でき、入場ゲート20aにて従業員の体温を測定する必要もないので、その従業員が入場を規制すべき発熱者であるか短時間で判定することができる。したがって、発熱者の入場を規制しつつ、発熱していない従業員がスムーズに入場可能な入場管理システムを実現することができる。
【0051】
そして、本実施形態では、体温情報が記憶される記憶媒体として、ICカード14が採用されており、このICカード14には、従業員を特定可能な個人情報が記憶される。これにより、入場ゲート20aがそのICカードリーダ21aにて体温情報を容易に読み取り可能であって、複製が困難であり、体温情報を容易に更新可能な記憶媒体を実現することができる。そして、上述した入場ゲート20aのように、ICカード14から読み取った個人情報に基づいて入場可否を判定するセキュリティゲート等であっても、発熱者の入場を規制することができる。特に、ICカードの利用を前提とする既設の入場ゲートに対して低コストで導入でき、市場において20年間以上の経験にて確立されたセキュリティを確保することができる。また、現状のICカードは企業の従業員証(身分証明書)であるため他人との貸し借りは行われず、不正使用が少ないという利点もある。
【0052】
特に、ICカードリーダ21aによりICカード14から読み取られた体温情報及び個人情報等が関連付けられてサーバ30のデータベースに順次記憶され、ICカードリーダ21aの読取結果とこのICカードリーダ21aにより読み取られた個人情報に関連付けられてサーバ30のデータベースに記憶される情報とに基づいて、ICカード14をICカードリーダ21aにかざした従業員の入場可否が判定される。
【0053】
これにより、サーバ30のデータベースに順次記憶される情報から得られる体温の変化に基づいて従業員の入場可否を判定することで、個人差に起因する誤判定を抑制することができる。なお、サーバ30は、記憶媒体から読み取られた体温情報及び個人情報が関連付けられて順次記憶される「記憶部」の一例に相当し得る。
【0054】
[第3実施形態]
次に、本第3実施形態に入場管理システムについて、図面を参照して説明する。
本第3実施形態では、顔認証結果に応じて入場可否が判定される入場ゲートが採用される点が、上記第1実施形態と主に異なる。したがって、第1実施形態と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0055】
本実施形態に係る入場管理システム1bは、従業員(利用者)の顔を撮像した顔画像から抽出された顔特徴点に関する情報が従業員番号とともに個人情報として予め記憶されるICカード14を利用して入退場を管理するシステムに対して、そのICカード14にさらに記憶される体温情報等を利用して発熱者の入場を規制するシステムとして構成されている。
【0056】
図6に示すように、入場管理システム1bが備える入場ゲート20bには、ICカード14をICカードリーダ21aにかざそうとする利用者の顔を撮像可能な撮像部24が設けられている。そして、入場ゲート20bの制御部22bにてなされる入場可否判定処理では、ICカードリーダ21aにてICカード14から顔特徴点が体温情報及び個人情報等とともに読み取られると、撮像部24により撮像された利用者の顔画像から顔特徴点を抽出する抽出処理がなされ、この抽出処理により抽出された顔特徴点とICカード14から読み取られた顔特徴点とを照合する照合処理(S203)がなされる。
【0057】
本実施形態では、顔特徴点として、目、眉、鼻、耳、口などの顔器官のそれぞれの大きさや形状、輪郭や顔器官同士の配置位置等の項目が採用されている。このため、制御部22bにてなされる公知の顔特徴点抽出処理に応じて、図7に例示するように取得した顔画像データDについて、項目ごとの特徴、例えば、「D1:目が切れ長」や「D2:口が大きめ」等のデータが顔特徴点としてそれぞれ算出されて抽出される。なお、上記抽出処理を行う制御部22bは、「顔特徴点抽出部」の一例に相当し、上記照合処理を行う制御部22bは、「照合部」の一例に相当し得る。
【0058】
上述のように顔特徴点を照合した照合結果に基づいて認証成功と判定されると(S205でYes)、読み取った体温測定時刻からの経過時間ΔTが上記所定時間ΔTth以下である場合に(S207でYes)、上記報知指示受信処理(S209)以降の処理がなされる。一方、上述のように顔特徴点を照合した照合結果に基づいて認証失敗と判定されると(S205でNo)、上記異常報知処理(S215)がなされる。
【0059】
このように、本実施形態では、ICカード14に記録される個人情報には、利用者の顔を撮像した顔画像から抽出された顔特徴点に関する情報が含まれる。そして、入場ゲート20bでは、撮像部24により撮像された利用者の顔画像から顔特徴点抽出処理により抽出された顔特徴点と、ICカードリーダ21aによりICカード14から読み取られた顔特徴点とが照合処理により照合され、この照合処理による照合結果を利用して、ICカード14をICカードリーダ21aにかざした利用者の入場可否が判定される。これにより、顔認証結果に応じて入場可否が判定されるようなセキュリティゲート等であっても、発熱者の入場を規制することができる。
【0060】
なお、本発明は上記各実施形態等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)利用者が体温を測定する体温計11は、自宅に用意されているものに限らず、自宅と異なる場所であって利用者が管理可能な場所、例えば、車内や職場などに用意されてもよい。また、体温計11は、体温を測定している者を特定可能に構成されることで、測定された体温が登録された利用者かそれ以外の者かについて携帯端末12等にて特定して、登録された利用者以外の体温情報を情報コード13やICカード14等の記憶媒体に記憶しないように構成されてもよい。例えば、図8に例示する体温計11のように、指紋センサ11aを設けて、登録された利用者の指紋が指紋センサ11aにて検出される場合に、その指紋検出の際に測定された体温情報を携帯端末12等にて記憶対象とすることができる。これにより、コードリーダ21やICカードリーダ21aなどの読取部にて情報コード13やICカード14などの記憶媒体から読み取った体温情報は、入場ゲート20,20aから入場しようとしている利用者の体温情報に確実に限定されるため、発熱者が他人の平熱時の体温情報を利用して入場してしまうことを抑制することができる。
【0061】
(2)上記第1実施形態では、情報コード13を画面表示可能な携帯端末12及びコードリーダ21に代えて、上記第2実施形態にて述べたICカード14及びICカードリーダ21aが採用されてもよいし、利用者が測定した体温情報等を記憶可能な他の記憶媒体とこの他の記憶媒体から体温情報等を読み取り可能な読取部とが採用されてもよい。
【0062】
(3)上記第2実施形態に係る入場管理システム1a,1bは、従業員の入退場を管理するシステムとして構成されることに限らず、例えば、入場者が限定されるコンサート会場などの所定の施設へ発熱者の入場を規制するシステムとして構成されてもよい。また、上記第2実施形態に係る入場管理システム1a,1bでは、個人情報や体温情報等が記憶される記憶媒体として、ICカード14が採用されることに限らず、例えば、個人情報や体温情報等をコード化した情報コードを画面表示可能な携帯端末や、Bluetooth(登録商標)通信機能や無線LAN通信機能等の無線通信機能を有して個人情報や体温情報等を記憶したウェアラブルウォッチなどが採用されてもよい。この場合、その記憶媒体から個人情報や体温情報等を読み取り可能な読取部がICカードリーダ21aに代えて入場ゲート20,20aに設けられる。
【符号の説明】
【0063】
1,1a,1b…入場管理システム
10,10a…体温管理装置
11…体温計(体温測定部)
12…携帯端末(記憶媒体)
13…情報コード
14…ICカード(記憶媒体)
20,20a,20b…入場ゲート
21…コードリーダ(読取部)
21a…ICカードリーダ(読取部)
22,22a…制御部(判定部)
22b…制御部(判定部,顔特徴点抽出部,照合部)
23…警告灯
24…撮像部
30…サーバ(記憶部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8