IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイキン工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-換気システム 図1
  • 特許-換気システム 図2
  • 特許-換気システム 図3
  • 特許-換気システム 図4
  • 特許-換気システム 図5
  • 特許-換気システム 図6
  • 特許-換気システム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-19
(45)【発行日】2024-11-27
(54)【発明の名称】換気システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/08 20060101AFI20241120BHJP
   F24F 7/10 20060101ALI20241120BHJP
   F24F 1/0038 20190101ALI20241120BHJP
【FI】
F24F7/08 A
F24F7/10 101
F24F1/0038
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021160880
(22)【出願日】2021-09-30
(65)【公開番号】P2023050660
(43)【公開日】2023-04-11
【審査請求日】2023-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 久美子
(72)【発明者】
【氏名】井吉 悠太
(72)【発明者】
【氏名】山野井 喜記
【審査官】井古田 裕昭
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-035684(JP,A)
【文献】特開2003-329289(JP,A)
【文献】特開2010-019473(JP,A)
【文献】特開昭61-036641(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/08
F24F 7/10
F24F 1/0038
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機(42)と、第1熱交換器(23)と、第2熱交換器(33)とが冷媒配管(51)で接続され、内部を冷媒が循環する冷媒回路(50)と、
屋外(S2)の空気を屋内(S1)に供給する給気ファン(22)と、
屋内(S1)の空気を屋外(S2)に排気する排気ファン(32)と、
第1吸込口(28c)及び第1吹出口(28d)を有し、内部に前記第1熱交換器(23)及び前記給気ファン(22)を収容し、前記給気ファン(22)を駆動させることにより、前記第1吸込口(28c)から屋外(S2)の空気を取り込み、前記第1熱交換器(23)を通過させ、前記第1吹出口(28d)から屋内(S1)に吹き出す給気風路(28)と、
第2吸込口(38d)及び第2吹出口(38c)を有し、内部に前記第2熱交換器(33)及び前記排気ファン(32)を収容し、前記排気ファン(32)を駆動させることにより、前記第2吸込口(38d)から屋内(S1)の空気を取り込み、前記第2熱交換器(33)を通過させ、前記第2吹出口(38c)から屋外(S2)に吹き出す排気風路(38)と、
前記第1熱交換器(23)及び前記給気ファン(22)を収容する第1ケーシング(21)と、
を備え、
前記第1熱交換器(23)、前記給気ファン(22)及び前記第1ケーシング(21)は給気ユニット(20)を構成し、
前記給気風路(28)は、
前記第1吸込口(28c)を有する第1給気ダクト(28a)と、
前記第1吹出口(28d)を有する第2給気ダクト(28b)と、
前記第1給気ダクト(28a)及び前記第2給気ダクト(28b)と接続された前記給気ユニット(20)と、から構成され、
前記第2給気ダクト(28b)は、屋内(S1)において部屋(R1)と非空調エリア(R2)とを仕切る部材に接続され、
前記第1吹出口(28d)から前記第1熱交換器(23)までの前記給気風路(28)の長さ(L2)が、前記第1熱交換器(23)から前記第1吸込口(28c)までの前記給気風路(28)の長さ(L1)よりも短く、
前記第2吸込口(38d)から前記第2熱交換器(33)までの前記排気風路(38)の長さ(L4)が、前記第2熱交換器(33)から前記第2吹出口(38c)までの前記排気風路(38)の長さ(L3)よりも短い、換気システム(10)。
【請求項2】
前記第2熱交換器(33)及び前記排気ファン(32)を収容する第2ケーシング(31)を備え、
前記第2熱交換器(33)、前記排気ファン(32)及び前記第2ケーシング(31)は排気ユニット(30)を構成し、
前記排気風路(38)は、
前記第2吹出口(38c)を有する第1排気ダクト(38a)と、
前記第2吸込口(38d)を有する第2排気ダクト(38b)と、
前記第1排気ダクト(38a)及び前記第2排気ダクト(38b)と接続された前記排気ユニット(30)と、から構成される、請求項1に記載の換気システム(10)。
【請求項3】
前記第2熱交換器(33)及び前記排気ファン(32)を収容する第2ケーシング(31)を備え、
前記第2熱交換器(33)、前記排気ファン(32)及び前記第2ケーシング(31)は排気ユニット(30)を構成し、
前記排気風路(38)は、
前記第2吹出口(38c)を有する第1排気ダクト(38a)と、
前記第1排気ダクト(38a)と接続され、前記第2吸込口(38d)を有する前記排気ユニット(30)と、から構成される、請求項1又は請求項2に記載の換気システム(10)。
【請求項4】
前記給気ファン(22)により前記屋内(S1)に給気される空気の温度を検出する検出部(26)と、
前記検出部(26)の検出値に基づき、前記圧縮機(42)及び前記給気ファン(22)を制御する制御部(16)と、をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の換気システム(10)。
【請求項5】
前記検出部(26)は、前記給気ファン(22)により生じる空気の流れ方向において前記第1熱交換器(23)よりも下流側に位置する、請求項4に記載の換気システム(10)。
【請求項6】
前記第1熱交換器(23)及び前記給気ファン(22)を収容する第1ケーシング(21)と、
前記第2熱交換器(33)及び前記排気ファン(32)を収容する第2ケーシング(31)と、を備え、
前記第1ケーシング(21)及び前記第2ケーシング(31)が、分離して配置されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の換気システム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、換気システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、熱交換器と、対象空間の内部と外部とを熱交換器を経由して連通させる給気風路及び排気風路と、給気風路を介して対象空間外の空気を前記対象空間内に給気する給気ファンと、排気風路を介して対象空間内の空気を対象空間外へ排気する排気ファンと、を備え、第1種換気を行うことができる換気システム(熱回収外調システム)が知られている(特許文献1参照)。特許文献1記載の前記換気システムは、ヒートポンプ式外調機が有する熱交換器によって、屋内ゾーンの還気から熱回収して屋外へ排気し、かつ、この回収熱を利用して屋外からの外気を熱交換して屋内ゾーンへ給気する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-185291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の前記換気システムでは、熱交換器から屋内に向けて延びる給気ダクト及び還気(排気)ダクトが、天井裏等の空調していないスペースに配置されているため、給気ダクト及び還気(排気)ダクトからの放熱によって、換気システムにおける熱回収効率が低下している。
【0005】
本開示は、換気システムにおける熱回収効率の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の換気システムは、圧縮機と、第1熱交換器と、第2熱交換器とが冷媒配管で接続され、内部を冷媒が循環する冷媒回路と、屋外の空気を屋内に供給する給気ファンと、屋内の空気を屋外に排気する排気ファンと、第1吸込口及び第1吹出口を有し、内部に前記第1熱交換器及び前記給気ファンを収容し、前記給気ファンを駆動させることにより、前記第1吸込口から屋外の空気を取り込み、前記第1熱交換器を通過させ、前記第1吹出口から屋内に吹き出す給気風路と、第2吸込口及び第2吹出口を有し、内部に前記第2熱交換器及び前記排気ファンを収容し、前記排気ファンを駆動させることにより、前記第2吸込口から屋内の空気を取り込み、前記第2熱交換器を通過させ、前記第2吹出口から屋外に吹き出す排気風路と、を備え、前記第1吹出口から前記第1熱交換器までの前記給気風路の長さが、前記第1熱交換器から前記第1吹出口までの前記給気風路の長さよりも短く、前記第2吸込口から前記第2熱交換器までの前記排気風路の長さが、前記第2熱交換器から前記第2吹出口までの前記排気風路の長さよりも短い。
【0007】
排気風路及び給気風路を流れる空気からの放熱を抑制することができる。これにより、給気用熱交換器及び排気用熱交換器による熱回収効率の低下を抑制することができる。
【0008】
(2)本開示の換気システムは、前記第1熱交換器及び前記給気ファンを収容する第1ケーシングを備え、前記第1熱交換器、前記給気ファン及び前記第1ケーシングは給気ユニットを構成し、前記給気風路は、前記第1吸込口を有する第1給気ダクトと、前記第1吹出口を有する第2給気ダクトと、前記第1給気ダクト及び前記第2給気ダクトと接続された前記給気ユニットと、から構成されると好ましい。
【0009】
この場合、給気風路を流れる空気からの放熱を抑制することができる。
【0010】
(3)本開示の換気システムは、前記第1熱交換器及び前記給気ファンを収容する第1ケーシングを備え、前記第1熱交換器、前記給気ファン及び前記第1ケーシングは給気ユニットを構成し、前記給気風路は、前記第1吸込口を有する第1給気ダクトと、前記第1給気ダクトと接続され、前記第1吹出口を有する前記給気ユニットと、から構成されると好ましい。
【0011】
この場合、給気風路を流れる空気からの放熱をより抑制することができる。
【0012】
(4)本開示の換気システムは、前記第2熱交換器及び前記排気ファンを収容する第2ケーシングを備え、前記第2熱交換器、前記排気ファン及び前記第2ケーシングは排気ユニットを構成し、前記排気風路は、前記第2吹出口を有する第1排気ダクトと、前記第2吸込口を有する第2排気ダクトと、前記第1排気ダクト及び前記第2排気ダクトと接続された前記排気ユニットと、から構成されると好ましい。
【0013】
この場合、排気風路を流れる空気からの放熱を抑制することができる。
【0014】
(5)本開示の換気システムは、前記第2熱交換器及び前記排気ファンを収容する第2ケーシングを備え、前記第2熱交換器、前記排気ファン及び前記第2ケーシングは排気ユニットを構成し、前記排気風路は、前記第2吹出口を有する第1排気ダクトと、前記第1排気ダクトと接続され、前記第2吸込口を有する前記排気ユニットと、から構成されると好ましい。
【0015】
この場合、排気風路を流れる空気からの放熱をより抑制することができる。
【0016】
(6)本開示の換気システムは、前記給気ファンにより前記屋内に給気される空気の温度を検出する検出部と、前記検出部の検出値に基づき、前記圧縮機及び前記給気ファンを制御する制御部と、をさらに備えると好ましい。
【0017】
この場合、検出部の検出値に基づいて、屋内へ供給する空気の温度を調整することが可能となる。
【0018】
(7)本開示の換気システムは、前記検出部は、前記給気ファンにより生じる空気の流れ方向において前記第1熱交換器よりも下流側に位置すると好ましい。
【0019】
この場合、検出部によって、屋内に供給する空気の温度を検出することができる。
【0020】
(8)本開示の換気システムは、前記第1熱交換器及び前記給気ファンを収容する第1ケーシングと、前記第2熱交換器及び前記排気ファンを収容する第2ケーシングと、を備え、前記第1ケーシング及び前記第2ケーシングが、分離して配置されていると好ましい。
【0021】
この場合、換気システムの配置の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示の換気システムの概略的な構成図。
図2】本開示の換気システムにおける給気風路及び排気風路の長さを示す構成図。
図3】本開示の換気システムの制御ブロック図。
図4】本開示の第1実施形態に係る換気システムの概略的な斜視模式図。
図5】本開示の第1実施形態に係る換気システムの概略的な構成図。
図6】本開示の第2実施形態に係る換気システムの概略的な構成図。
図7】本開示の第3実施形態に係る換気システムの概略的な構成図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(換気システムの概要)
図1は、本開示の換気システムの概略的な構成図である。図2は、本開示の換気システムにおける給気風路及び排気風路の長さを示す構成図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る換気システム10(図4及び図5参照)を第1換気システム11と称し、第2実施形態に係る換気システム10(図6参照)を第2換気システム12と称し、第3実施形態に係る換気システム10(図7参照)を第3換気システム13と称する。以下の説明において、単に「換気システム10」と記載する場合は、第1~第3の各換気システム11~13で共通する構成について説明している。
【0024】
図1に示す換気システム10は、本開示の換気システムの一実施形態であり、ビルや工場等の建物Bに設置されて、当該建物Bにおける対象空間(屋内S1)の換気を実現する。換気システム10は、給気ユニット20と、排気ユニット30と、圧縮機ユニット40と、冷媒回路50とを備えている。
【0025】
給気ユニット20は、第1ケーシング21と、給気ファン22と、第1熱交換器23とを備えている。本実施形態の第1ケーシング21は、断熱性を有するパネル部材で構成された立方体状の箱体であり、側面に流入口24及び流出口25が形成されている。給気ファン22及び第1熱交換器23は、第1ケーシング21内に配置されている。給気ユニット20は、給気ファン22を駆動すると、屋外S2の空気(外気OA)を第1ケーシング21の内部に取り込み、取り込んだ空気を第1熱交換器23内の冷媒と熱交換させた後、当該空気を流出口25から屋内S1に向けて給気SAとして放出することができる。
【0026】
第1熱交換器23は、後で説明する冷媒回路50を構成する。第1熱交換器23は、クロスフィンチューブ式又はマイクロチャネル式の熱交換器とされ、第1熱交換器23内を流れる冷媒を屋外S2の空気(外気OA)と熱交換させるために用いられる。
【0027】
給気ユニット20は、給気温度センサ26及び外気温度センサ27を備えている。給気温度センサ26は、第1ケーシング21内の第1熱交換器23を通過した後の空気の流れ中に配置されており、給気SAの温度を検出することができる。外気温度センサ27は、第1ケーシング21内の第1熱交換器23を通過する前の空気の流れ中に配置されており、外気OAの温度を検出することができる。
【0028】
給気ユニット20は、さらに、給気風路28の一部を構成している。給気風路28は、屋内S1と屋外S2とを連通する風路である。給気風路28は、第1給気ダクト28a、第2給気ダクト28b及び給気ユニット20から構成されている。第1給気ダクト28aは、屋外S2と給気ユニット20とを繋ぐ。具体的には、第1給気ダクト28aは一端である第1吸込口28cを有し、第1吸込口28cは建物Bの外壁の開口に接続されて、屋外S2に連通している。第1給気ダクト28aの他端は、給気ユニット20の流入口24に接続されている。第2給気ダクト28bは、給気ユニット20と屋内S1とを繋ぐ。具体的には、第2給気ダクト28bは、一端である第1吹出口28dを有し、第1吹出口28dは屋内S1の天井面、壁面又は床面の開口に接続されて、屋内S1に連通している。第2給気ダクト28bの他端は、給気ユニット20の流出口25に接続されている。給気風路28には、さらに、給気ユニット20の流入口24と第1熱交換器23との間を繋ぐ第1ケーシング21内の風路、及び流出口25と第1熱交換器23との間を繋ぐ第1ケーシング21内の風路が含まれる。
【0029】
排気ユニット30は、第2ケーシング31と、排気ファン32と、第2熱交換器33とを備えている。本実施形態の第2ケーシング31は、断熱性を有するパネル部材で構成された立方体状の箱体であり、側面に流入口34及び流出口35が形成されている。排気ファン32及び第2熱交換器33は、第2ケーシング31内に配置されている。排気ユニット30は、排気ファン32を駆動すると、屋内S1の空気(還気RA)を第2ケーシング31の内部に取り込み、取り込んだ空気を第2熱交換器33内の冷媒と熱交換させた後、当該空気を流出口35から屋外S2に向けて排気EAとして放出することができる。
【0030】
第2熱交換器33は、後で説明する冷媒回路50を構成する。第2熱交換器33は、クロスフィンチューブ式又はマイクロチャネル式の熱交換器とされ、第2熱交換器33内を流れる冷媒を屋内S1の空気(還気RA)と熱交換させるために用いられる。
【0031】
排気ユニット30は、還気温度センサ36を備えている。還気温度センサ36は、第2ケーシング31内の第2熱交換器33を通過する前の空気の流れ中に配置されており、還気RAの温度を検出することができる。
【0032】
排気ユニット30は、さらに、排気風路38の一部を構成している。排気風路38は、屋内S1と屋外S2とを連通する風路である。排気風路38は、第1排気ダクト38a、第2排気ダクト38b及び排気ユニット30から構成されている。第1排気ダクト38aは、屋外S2と排気ユニット30とを繋ぐ。具体的には、第1排気ダクト38aは一端である第2排気口38cを有し、第2排気口38cは建物Bの外壁の開口に接続されて、屋外S2に連通している。第1排気ダクト38aの他端は、排気ユニット30の流出口35に接続されている。第2排気ダクト38bは、排気ユニット30と屋内S1とを繋ぐ。具体的には、第2排気ダクト38bは、一端である第2吸込口38dを有し、第2吸込口38dは屋内S1の天井面、壁面又は床面の開口に接続されて、屋内S1に連通している。第2排気ダクト38bの他端は、排気ユニット30の流入口34に接続されている。排気風路38は、さらに、流出口35と第2熱交換器33との間を繋ぐ第2ケーシング31内の風路、及び流入口34と第2熱交換器33との間を繋ぐ第2ケーシング31内の風路が含まれる。
【0033】
圧縮機ユニット40は、第3ケーシング41と、圧縮機42と、四路切換弁43と、膨張弁44とを備えている。なお、本実施形態の圧縮機ユニット40は、第3ケーシング41を備えているが、第3ケーシング41を省略してもよい。この場合、給気ユニット20の第1ケーシング21又は排気ユニット30の第2ケーシング31に圧縮機42及び四路切換弁43を収容すると好ましい。なお、本実施形態の換気システム10は、圧縮機ユニット40に膨張弁44を収容しているが、膨張弁44は、給気ユニット20の第1ケーシング21又は排気ユニット30の第2ケーシング31に収容してもよい。
【0034】
圧縮機42は、低圧のガス状冷媒を吸引し高圧のガス状冷媒を吐出する。圧縮機42は、インバータ制御によって運転回転数を調整可能なモータを備えている。圧縮機42は、モータがインバータ制御されることによって容量(能力)を変更可能な可変容量型(能力可変型)である。ただし、圧縮機42は一定容量型であってもよい。なお、本開示の換気システム10で用いる圧縮機42は、2台以上の圧縮機を並列に接続して構成されたものであってもよい。
【0035】
四路切換弁43は、冷媒配管における冷媒の流れを反転させ、圧縮機42から吐出される冷媒を第1熱交換器23と第2熱交換器33との一方に切り換えて供給する。これにより、換気システム10は、外気OAを冷却する冷却運転と、外気OAを加熱する加熱運転とを切り換えて行うことができる。膨張弁44は、冷媒の流量及び圧力を調節することが可能な電動弁により構成されている。換気システム10では、膨張弁44の開度を制御して、第1熱交換器23に供給する冷媒の圧力を調節する。
【0036】
冷媒回路50は、圧縮機42、四路切換弁43、膨張弁44、第1熱交換器23、第2熱交換器33、及びこれらを接続する冷媒配管51(液管51L及びガス管51G)を含んでいる。冷媒回路50は、第1熱交換器23と第2熱交換器33との間で冷媒を循環させる。
【0037】
上記構成の換気システム10において、給気ユニット20によって外気OAを冷却して給気する場合、四路切換弁43が図1において実線で示す状態に保持される。圧縮機42から吐出された高温高圧のガス状冷媒は、四路切換弁43を経て、排気ユニット30の第2熱交換器33に流入する。このとき第2熱交換器33は凝縮器として機能し、排気ファン32の作動により還気RAと熱交換して凝縮・液化する。液化した冷媒は、膨張弁44で減圧されて第1熱交換器23に流入する。このとき第1熱交換器23は蒸発器として機能し、第1熱交換器23において、冷媒は外気OAと熱交換して蒸発する。冷媒の蒸発によって冷却された外気OAは、給気ファン22によって給気SAとして屋内S1に供給される。第1熱交換器23で蒸発した冷媒は、冷媒配管51(ガス管51G)を通って圧縮機ユニット40に戻り、四路切換弁43を経て圧縮機42に吸い込まれる。
【0038】
上記構成の換気システム10において、給気ユニット20によって外気OAを加熱して給気する場合、四路切換弁43が図1において破線で示す状態に保持される。圧縮機42から吐出された高温高圧のガス状冷媒は、四路切換弁43を通過して給気ユニット20の第1熱交換器23に流入する。このとき第1熱交換器23は凝縮器として機能し、第1熱交換器23において、冷媒は外気OAと熱交換して凝縮・液化する。冷媒の凝縮によって加熱された外気OAは、給気ファン22によって屋内S1に給気される。第1熱交換器23において液化した冷媒は、冷媒配管51(液管51L)を通って圧縮機ユニット40に至り、膨張弁44で所定の低圧に減圧され、さらに第2熱交換器33に流入する。このとき第2熱交換器33は蒸発器として機能し、第2熱交換器33において、冷媒は還気RAと熱交換して蒸発する。第2熱交換器33で蒸発・気化した冷媒は、四路切換弁43を経て圧縮機42に吸い込まれる。
【0039】
本実施形態の換気システム10は、冷媒回路50に四路切換弁43を含んでおり、四路切換弁43によって、第1熱交換器23を蒸発器及び凝縮器として切り換えて使用することが可能であるが、換気システム10における四路切換弁43は省略してもよい。この場合、第1熱交換器23は、蒸発器又は凝縮器として使用することができる。
【0040】
(給気風路及び排気風路について)
図2に示すように、換気システム10では、第1吹出口28dから第1熱交換器23までの給気風路28の長さL2を、第1熱交換器23から第1吸込口28cまでの給気風路28の長さL1よりも短くし(L1>L2)、かつ、第2吸込口38dから第2熱交換器33までの排気風路38の長さL4を、第2熱交換器33から第2吹出口38cまでの排気風路38の長さL3よりも短くしている(L3>L4)。具体的には、換気システム10では、第2給気ダクト28bの長さL6を第1給気ダクト28aの長さL5に比べて短くし、かつ、第2排気ダクト38bの長さL8を第1排気ダクト38aの長さL7に比べて短くすることで、(L1>L2)かつ(L3>L4)の構成を実現している。このため、換気システム10では、第2給気ダクト28bと非空調エリアR2(図5参照)との間、及び第2排気ダクト38bと非空調エリアR2(図5参照)との間の熱の移動(熱ロス)を抑制することが可能となっている。これにより、換気システム10では、熱回収効率の低下を抑制している。
【0041】
(制御部について)
図3は、換気システムの制御ブロック図である。換気システム10は、図3に示す制御部16を有する。制御部16は、換気システム10の動作を制御する装置であり、例えば、CPU等のプロセッサ、RAM、ROM等のメモリを備えたマイクロコンピュータにより構成される。制御部16は、LSI、ASIC、FPGA等を用いてハードウェアとして実現されるものであってもよい。制御部16は、メモリにインストールされたプログラムをプロセッサが実行することによって、所定の機能を発揮する。
【0042】
制御部16は、給気ファン22、排気ファン32、圧縮機42、四路切換弁43、及び膨張弁44と接続されている。制御部16は、給気温度センサ26、外気温度センサ27、及び還気温度センサ36が接続されている。制御部16は、各温度センサの検出値に基づいて、給気ファン22、排気ファン32、圧縮機42、四路切換弁43、及び膨張弁44等の動作を制御する。なお、制御部16には、ユーザが換気システム10の運転・停止、及び設定変更等を行うリモコン(図示省略)がさらに接続されていてもよい。
【0043】
(第1換気システムについて)
図4は、本開示の第1実施形態に係る換気システムの概略的な斜視模式図である。図5は、本開示の第1実施形態に係る換気システムを概略的に示す模式図である。図4及び図5に示すように、第1換気システム11は、本開示の換気システム10の第1実施形態であり、1台の給気ユニット20、1台の排気ユニット30、及び1台の圧縮機ユニット40を備えている。第1換気システム11では、各ユニット20,30,40が、一体に構成されている。なお、本開示の換気システム10では、圧縮機ユニット40の第3ケーシング41内に圧縮機42が収容されているが、換気システム10における圧縮機42及び四路切換弁43は、給気ユニット20又は排気ユニット30に収容されていてもよい。
【0044】
図5に示すように、第1換気システム11は、屋内S1における部屋R1の外部(非空調エリアR2)に配置されている。非空調エリアR2は、空気調和が行われていない空間であり、例えば、部屋R1の天井裏や壁裏スペース、部屋R1の外部の機械室等である。図5に示す実施形態では、部屋R1の天井裏である非空調エリアR2に第1換気システム11を配置している。非空調エリアR2の温度は、屋内S1及び屋外S2の温度に応じて成り行きとなっている。このため、非空調エリアR2は、部屋R1内が冷房されている夏季等には部屋R1に比べて高温となり、部屋R1内が暖房されている冬季等には部屋R1に比べて低温となる。給気風路28及び排気風路38の内部と非空調エリアR2との間には温度差があるため、第1換気システム11では、給気風路28及び排気風路38の内部と非空調エリアR2との間で、熱の移動が生じやすい状況が成立している。
【0045】
図5に示すように、第1換気システム11では、第2給気ダクト28bの長さL6を第1給気ダクト28aの長さL5に比べて短くし、かつ、第2排気ダクト38bの長さL8を第1排気ダクト38aの長さL7に比べて短くしている。さらに、第1換気システム11では、第1吹出口28dから第1熱交換器23までの給気風路28の長さL2を、第1熱交換器23から第1吸込口28cまでの給気風路28の長さL1よりも短くし、かつ、第2吸込口38dから第2熱交換器33までの排気風路38の長さL4を、第2熱交換器33から第2吹出口38cまでの排気風路38の長さL3よりも短くしている(図2参照)。
【0046】
冷房運転時、第2給気ダクト28bには、第1熱交換器23により熱交換された冷たい空気が流れる。また、第2排気ダクト38bには、部屋R1からの冷たい還気RAが流れる。このとき、非空調エリアR2は部屋R1に比べて高温であるため、冷たい空気が流れる第2給気ダクト28b及び第2排気ダクト38bと、非空調エリアR2との間で熱が移動し、熱回収効率が低下する。同様に、暖房運転時、第2給気ダクト28bには、第1熱交換器23により熱交換された暖かい空気が流れる。また、第2排気ダクト38bには、部屋R1からの暖かい還気RAが流れる。このとき、非空調エリアR2は部屋R1に比べて低温であるため、暖かい空気が流れる第2給気ダクト28b及び第2排気ダクト38bと、非空調エリアR2との間で熱が移動し、熱回収効率が低下する。このため、第1換気システム11では、第2給気ダクト28bと非空調エリアR2との間、及び第2排気ダクト38bと非空調エリアR2との間の熱の移動(熱ロス)を抑制することが可能となっている。これにより、第1換気システム11では、熱回収効率の低下を抑制することができる。
【0047】
(第2換気システムについて)
図6は、本開示の第2実施形態に係る換気システムの概略的な構成図である。図6に示すように、本開示の換気システム10は、給気ユニット20及び排気ユニット30を分離して配置してもよい。図6に示す第2換気システム12は、本開示の換気システム10の第2実施形態であり、給気ユニット20及び排気ユニット30を、圧縮機ユニット40から分離させて配置している。第2換気システム12は、この点で第1換気システム11(図5参照)と異なっている。
【0048】
図6に示すように、第2換気システム12は、非空調エリアR2に配置されている。第2換気システム12では、各ユニット20,30,40が、それぞれ独立したケーシング(第1ケーシング21、第2ケーシング31及び第3ケーシング41)を有しており、それぞれが独立したユニットとして構成されている。第2換気システム12では、給気ユニット20、排気ユニット30、及び圧縮機ユニット40(圧縮機42)をそれぞれ離れた位置に配置している。なお、図6に示す実施形態では、圧縮機ユニット40(圧縮機42)を非空調エリアR2に配置した場合を例示しているが、圧縮機ユニット40(圧縮機42)は屋外S2に配置してもよい。換言すると、第2換気システム12は、少なくとも給気ユニット20及び排気ユニット30を、非空調エリアR2に配置する。
【0049】
前述した第1換気システム11(図5参照)を非空調エリアR2に配置する場合、第1換気システム11を一体で配置することが可能なスペースを確保する必要があり、配置可能なスペースが限られる場合が多い。
【0050】
第2換気システム12では、給気ユニット20、排気ユニット30及び圧縮機ユニット40を分離して配置することができる。このため、第2換気システム12では、第1換気システム11を配置するためのスペースに比べて小さいスペースに、各ユニット20,30,40を配置することが可能となる。換言すると、第2換気システム12は、第1換気システム11に比べて配置の自由度が高められており、より狭い非空調エリアR2のスペースに設置することができる。なお、本実施形態で示した第2換気システム12では、給気ユニット20及び排気ユニット30の台数が1台ずつである場合を例示しているが、第2換気システム12における給気ユニット20及び排気ユニット30の台数は、複数であってもよい。
【0051】
図6に示すように、第2換気システム12では、第2給気ダクト28bの長さL6を第1給気ダクト28aの長さL5に比べて短くし、かつ、第2排気ダクト38bの長さL8を第1排気ダクト38aの長さL7に比べて短くしている。さらに、第2換気システム12では、第1吹出口28dから第1熱交換器23までの給気風路28の長さL2を、第1熱交換器23から第1吸込口28cまでの給気風路28の長さL1よりも短くし、かつ、第2吸込口38dから第2熱交換器33までの排気風路38の長さL4を、第2熱交換器33から第2吹出口38cまでの排気風路38の長さL3よりも短くしている(図2参照)。このため、第2換気システム12では、第2給気ダクト28bと非空調エリアR2との間、及び第2排気ダクト38bと非空調エリアR2との間の熱の移動(熱ロス)を抑制することが可能となっている。これにより、第2換気システム12では、熱回収効率の低下を抑制することができる。
【0052】
(第3換気システムについて)
図7は、本開示の第3実施形態に係る換気システムの概略的な構成図である。図7に示すように、本開示の換気システム10は、給気ユニット20における第2給気ダクト28b、及び排気ユニット30における第2排気ダクト38bを省略してもよい。図7に示す第3換気システム13は、本開示の換気システム10の第3実施形態であり、第2給気ダクト28b及び第2排気ダクト38bを有していない。第3換気システム13は、この点で第2換気システム12(図6参照)と異なっている。
【0053】
図7に示すように、第3換気システム13は、非空調エリアR2に配置されている。なお、図7に示す実施形態では、圧縮機ユニット40(圧縮機42)を非空調エリアR2に配置した場合を例示しているが、圧縮機ユニット40(圧縮機42)は屋外S2に配置してもよい。換言すると、第3換気システム13は、少なくとも給気ユニット20及び排気ユニット30を、非空調エリアR2に配置する。
【0054】
第3換気システム13において、給気ユニット20の第1ケーシング21は、流出口25の代わりに、第1吹出口28dを有する。第1吹出口28dは、本実施形態では、部屋R1の天井面に形成された開口に接続されており、第2給気ダクト28bが省略されている。換言すると、第3換気システム13では、第2給気ダクト28bの長さL6が「0」である。第3換気システム13では、このような構成により、第1熱交換器23から第1吹出口28dまでの長さL2(図2参照)を確実に短くすることができ、給気風路28から非空調エリアR2へ移動する熱の量を確実に抑制することが可能となる。
【0055】
第3換気システム13において、排気ユニット30の第2ケーシング31は、流入口34の代わりに、第2吸込口38dを有する。第2吸込口38dは、本実施形態では、部屋R1の天井面に形成された開口に接続されており、第2排気ダクト38bが省略されている。換言すると、第3換気システム13では、第2排気ダクト38bの長さL8が「0」である。第3換気システム13では、このような構成により、第2熱交換器33から第2吸込口38dまでの長さL4(図2参照)を確実に短くすることができ、排気風路38から非空調エリアR2へ移動する熱の量を確実に抑制することが可能となる。
【0056】
図7に示すように、第3換気システム13では、第2給気ダクト28bの長さL6を「0」とし、かつ、第2排気ダクト38bの長さL8を「0」としている。さらに、第3換気システム13では、第1吹出口28dから第1熱交換器23までの給気風路28の長さL2を、第1熱交換器23から第1吸込口28cまでの給気風路28の長さL1よりも短くし、かつ、第2吸込口38dから第2熱交換器33までの排気風路38の長さL4を、第2熱交換器33から第2吹出口38cまでの排気風路38の長さL3よりも短くすることを可能にしている(図2参照)。これにより、第3換気システム13では、第2給気ダクト28bと非空調エリアR2との間、及び第2排気ダクト38bと非空調エリアR2との間の熱の移動(熱ロス)を確実に抑制することが可能となって、熱回収効率の低下を確実に抑制することができる。なお、図7に示す実施形態では、給気ユニット20の第1ケーシング21が第1吹出口28dを有し、排気ユニット30の第2ケーシング31が第2吸込口38dを有する構成としているが、本発明はこれに限られない。給気ユニット20の第1ケーシング21が第1吹出口28dを有し、排気ユニット30には第2排気ダクト38b(図6参照)が接続されている構成であってもよいし、排気ユニット30の第2ケーシング31が第2吸込口38dを有し、給気ユニット20には第2給気ダクト28b(図6参照)が接続されている構成であってもよい。給気ユニット20及び排気ユニット30の非空調エリアR2における配置位置に応じて、ダクトを接続するかどうかを適宜選択してもよい。これにより、給気ユニット20及び排気ユニット30の配置の自由度がさらに向上する。また、本実施形態では、給気ユニット20の第1吹出口28d及び排気ユニット30の第2吸込口38dが、いずれも屋内S1の天井面に配置されているが、第1吹出口28d及び第2吸込口38dは、屋内S1の壁面や床面等に配置されていてもよい。
【0057】
[実施形態の作用効果]
(1)上記実施形態の換気システム10は、圧縮機42と、第1熱交換器23と、第2熱交換器33とが冷媒配管51で接続され、内部を冷媒が循環する冷媒回路50と、屋外S2の空気を屋内S1に供給する給気ファン22と、屋内S1の空気を屋外S2に排気する排気ファン32と、第1吸込口28c及び第1吹出口28dを有し、内部に第1熱交換器23及び給気ファン22を収容し、給気ファン22を駆動させることにより、第1吸込口28cから屋外S2の空気を取り込み、第1熱交換器23を通過させ、第1吹出口28dから屋内S1に吹き出す給気風路28と、第2吸込口38d及び第2吹出口38cを有し、内部に第2熱交換器33及び排気ファン32を収容し、排気ファン32を駆動させることにより、第2吸込口38dから屋内S1の空気を取り込み、第2熱交換器33を通過させ、第2吹出口38cから屋外S2に吹き出す排気風路38と、を備えている。換気システム10は、第1吹出口28dから第1熱交換器23までの第2給気ダクト28bの長さL2が、第1熱交換器23から第1吸込口28cまでの第1給気ダクト28aの長さL1よりも短く、第2吸込口38dから第2熱交換器33までの第2排気ダクト38bの長さL4が、第2熱交換器33から第2吹出口までの第1排気ダクト38aの長さL3よりも短い。
【0058】
このような構成の換気システム10によれば、給気風路28及び排気風路38を流れる空気からの放熱を抑制することができる。これにより、第1熱交換器23及び第2熱交換器33による熱回収効率の低下を抑制することができる。
【0059】
(2)上記実施形態の換気システム10は、第1熱交換器23及び給気ファン22を収容する第1ケーシング21を備え、第1熱交換器23、給気ファン22及び第1ケーシング21は給気ユニット20を構成している。給気風路28は、第1吸込口28cを有する第1給気ダクト28aと、第1吹出口28dを有する第2給気ダクト28bと、第1給気ダクト28a及び第2給気ダクト28bと接続された給気ユニット20と、から構成されている。
【0060】
このような構成の換気システム10によれば、給気風路28を流れる空気からの放熱を抑制することができる。
【0061】
(3)上記実施形態の換気システム10は、第1熱交換器23及び給気ファン22を収容する第1ケーシング21を備え、第1熱交換器23、給気ファン22及び第1ケーシング21は給気ユニット20を構成している。給気風路28は、第1吸込口28cを有する第1給気ダクト28aと、第1給気ダクト28aと接続され、第1吹出口28dを有する給気ユニット20と、から構成されている。
【0062】
このような構成の換気システム10によれば、給気風路28を流れる空気からの放熱をより抑制することができる。
【0063】
(4)上記実施形態の換気システム10は、第2熱交換器33及び排気ファン32を収容する第2ケーシング31を備え、第2熱交換器33、排気ファン32及び第2ケーシング31は排気ユニット30を構成している。排気風路38は、第2吹出口38cを有する第1排気ダクト38aと、第2吸込口38dを有する第2排気ダクト38bと、第1排気ダクト38a及び第2排気ダクト38bと接続された排気ユニット30と、から構成されている。
【0064】
このような構成の換気システム10によれば、排気風路38を流れる空気からの放熱を抑制することができる。
【0065】
(5)上記実施形態の換気システム10は、第2熱交換器33及び排気ファン32を収容する第2ケーシング31を備え、第2熱交換器33、排気ファン32及び第2ケーシング31は排気ユニット30を構成している。排気風路38は、第2吹出口38cを有する第1排気ダクト38aと、第1排気ダクト38aと接続され、第2吸込口38dを有する排気ユニット30と、から構成されている。
【0066】
このような構成の換気システム10によれば、排気風路38を流れる空気からの放熱をより抑制することができる。
【0067】
(6)上記実施形態の換気システム10は、給気ファン22により屋内S1に給気される空気の温度を検出する給気温度センサ26と、給気温度センサ26の検出値に基づき、圧縮機42及び給気ファン22を制御する制御部16と、を備えている。
【0068】
このような構成の換気システム10によれば、給気温度センサ26の検出値に基づいて、屋内S1へ供給する空気の温度を調整することが可能となる。
【0069】
(7)上記実施形態の換気システム10において、給気温度センサ26は、給気ファン22により生じる空気の流れ方向において第1熱交換器23よりも下流側に位置すると好ましい。
【0070】
このような構成により、給気温度センサ26によって、屋内S1に供給する空気の温度を検出することが可能となる。
【0071】
(8)上記実施形態の換気システム10は、第1熱交換器23及び給気ファン22を収容する第1ケーシング21と、第2熱交換器33及び排気ファン32を収容する第2ケーシング31と、を備えている。換気システム10では、第1ケーシング21及び第2ケーシング31が、分離して配置されている。
【0072】
このような構成により、換気システム10の配置の自由度を高めることが可能となる。
【0073】
なお、本開示は、以上の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0074】
10 :換気システム
11 :第1換気システム
12 :第2換気システム
13 :第3換気システム
20 :給気ユニット
21 :第1ケーシング
22 :給気ファン
23 :第1熱交換器
28 :給気風路
28a :第1給気ダクト
28b :第2給気ダクト
28c :第1吸込口
28d :第1吹出口
30 :排気ユニット
31 :第2ケーシング
32 :排気ファン
33 :第2熱交換器
38 :排気風路
38a :第1排気ダクト
38b :第2排気ダクト
38c :第2吹出口
38d :第2吸込口
42 :圧縮機
50 :冷媒回路
51 :冷媒配管
S1 :屋内
S2 :屋外
L1 :(給気風路の)長さ
L2 :(給気風路の)長さ
L3 :(排気風路の)長さ
L4 :(排気風路の)長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7