(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-19
(45)【発行日】2024-11-27
(54)【発明の名称】室内熱交換器、冷凍サイクル装置及び空調室内機
(51)【国際特許分類】
F28F 9/00 20060101AFI20241120BHJP
F28D 1/04 20060101ALI20241120BHJP
F25B 49/02 20060101ALI20241120BHJP
F24H 9/20 20220101ALI20241120BHJP
【FI】
F28F9/00 D
F28D1/04 Z
F25B49/02 510C
F24H9/20 K
(21)【出願番号】P 2023170692
(22)【出願日】2023-09-29
【審査請求日】2024-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吾郷 祥太
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/184912(WO,A1)
【文献】特開平11-148697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 9/00
F28D 1/04
F25B 49/02
F24H 9/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、
前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、
前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部と
を備え、
冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられ、
前記配管部は、前記冷媒通路(51,61)に連通することなく、2つの前記伝熱管(42)に連通する第1配管部(81)を含み、
前記温度センサ(70)が、前記第1配管部(81)に設けられる、室内熱交換器。
【請求項2】
フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、
前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、
前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部と
を備え、
冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられ、
前記配管部は、前記プレート構造体(50,60)の外部に設けられ、両端が前記冷媒通路(51,61)に連通する第2配管部(82)を含み、
前記温度センサ(70)が、前記第2配管部(82)に設けられる、室内熱交換器。
【請求項3】
フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、
前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、
前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部と
を備え、
冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられ、
前記配管部は、前記熱交換部(40A,40B)と前記プレート構造体(50,60)との間に設けられる第3配管部(83)を含み、
前記温度センサ(70)が、前記第3配管部(83)に設けられる、室内熱交換器。
【請求項4】
フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、
前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、
前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部と
を備え、
冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられ、
前記熱交換部(40A,40B)は、第1熱交換部(40A)と第2熱交換部(40B)とを含み、
前記プレート構造体(50,60)は、前記第1熱交換部(40A)の伝熱管(42)が接続される第1プレート構造体(50)と、前記第2熱交換部(40B)の伝熱管(42)が接続される第2プレート構造体(60)とを含み、
前記配管部は、前記第1プレート構造体(50)に形成される冷媒通路(51,61)と、前記第2プレート構造体(60)に形成される冷媒通路(51,61)とに連通する第4配管部(84)を含み、
前記温度センサ(70)が、前記第4配管部(84)に設けられる、室内熱交換器。
【請求項5】
フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、
前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、
前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部と
を備え、
冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられ、
前記熱交換部(40A,40B)は、第1熱交換部(40A)と第2熱交換部(40B)とを含み、
前記プレート構造体(50,60)は、前記第1熱交換部(40A)の伝熱管(42)が接続される第1プレート構造体(50)と、前記第2熱交換部(40B)の伝熱管(42)が接続される第2プレート構造体(60)とを含み、
前記配管部は、前記第1プレート構造体(50)に形成される冷媒通路(51,61)と、前記第2熱交換部(40B)の伝熱管(42)とに連通する第5配管部(85)を含み、
前記温度センサ(70)が、前記第5配管部(85)に設けられる、室内熱交換器。
【請求項6】
フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、
前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、
前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部と
を備え、
冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられ、
前記熱交換部(40A,40B)は、第1熱交換部(40A)と第2熱交換部(40B)とを含み、
前記配管部は、前記第1熱交換部(40A)の伝熱管(42)と、前記第2熱交換部(40B)の伝熱管(42)とに連通する第6配管部(86)を含み、
前記温度センサ(70)が、前記第6配管部(86)に設けられる、室内熱交換器。
【請求項7】
フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、
前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、
前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部と
を備え、
冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられ、
前記プレート構造体(110)の冷媒通路(111)は、
前記熱交換部(100)に流入させる冷媒を分流させる分流部(111a)と、
前記熱交換部(100)から流出した冷媒を合流させる合流部(111b)と
を含み、
前記配管部は、前記分流部(111a)と前記合流部(111b)との間に接続する、室内熱交換器。
【請求項8】
前記熱交換部(40A,40B)は、第1熱交換部(40A)と第2熱交換部(40B)とを含み、
前記分流部(51a)によって分流された冷媒が前記第1熱交換部(40A)に流入し、前記第2熱交換部(40B)から流出した冷媒が前記合流部(61b)によって合流する、請求項
7に記載の室内熱交換器。
【請求項9】
前記温度センサ(70)は、取付部材(91)を介して前記配管部に取り付けられる、請求項
1から請求項8のいずれか1項に記載の室内熱交換器。
【請求項10】
前記取付部材(91)と、前記配管部のうち前記温度センサ(70)が取り付けられる箇所とは、同じ種類の金属により形成される、請求項
9に記載の室内熱交換器。
【請求項11】
前記熱交換部(40A,40B)は、前記プレート構造体(50,60)と対向する管板(49)を含み、
前記管板と前記プレート構造体(50,60)との間隔寸法が35mm以下である、請求項1
から請求項8のいずれか1項に記載の室内熱交換器。
【請求項12】
前記配管部は、気液二相状態の冷媒が流れる、請求項1から請求項
8のいずれか1項に記載の室内熱交換器。
【請求項13】
請求項1~請求項
8のいずれか1項に記載の室内熱交換器が接続される冷媒回路(11)を備える冷凍サイクル装置。
【請求項14】
請求項1~請求項
8のいずれか1項に記載の室内熱交換器と、
前記室内熱交換器を収容するケーシング(31)と
を備える空調室内機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、室内熱交換器、冷凍サイクル装置及び空調室内機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、熱交換器を開示する。特許文献1に記載の熱交換器は、熱交換器本体と、冷媒分配器とを有する。熱交換器本体は、冷媒流路を有する。冷媒分配器は、熱交換器本体における複数個所の所定流路部分へ冷媒を分配して供給する。冷媒分配器は、プレート状分配部材を設け、このプレート状分配部材を含む互いに重合するプレート状部材で構成される。プレート状分配部材は、センタープレートからなる。センタープレートは、冷媒分岐流路部を有する。冷媒分岐流路部は、冷媒を熱交換器本体における複数個所の所定流路部分へ所定流量で供給するための冷媒絞り機能を持つ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空気調和装置の室内機において、熱交換器の温度を測定したり、又は、冷媒の温度を検知し、検知した冷媒の温度に基づいて空気調和機の各種構成要素(圧縮機の回転数等)を制御したりするために、室内機に冷媒の温度の検知用のサーミスタが設けられることがある。
【0005】
特許文献1に記載の冷媒分配器(プレート構造体)は、例えば、室内機における冷媒配管の設置スペースを小さくして室内機のコンパクト化を図るために設けられるが、これによりサーミスタの設置場所も制限され、設置場所によってはサーミスタによる冷媒の温度の検知精度が低下する可能性がある。
【0006】
本開示の目的は、冷媒の温度を精度よく検知することができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様は、室内熱交換器を対象とする。室内熱交換器は、フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部とを備え、冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられる。
【0008】
第1の態様では、冷媒の温度を精度よく検知することができる。
【0009】
第2の態様は、第1の態様において、前記温度センサ(70)は、取付部材(91)を介して前記配管部に取り付けられる。
【0010】
第2の形態では、取付部材(91)に温度センサ(70)を設置することで、配管部に温度センサ(70)を取り付けることができる。
【0011】
第3の態様は、第1の態様又は第2の態様において、前記取付部材(91)と、前記配管部のうち前記温度センサ(70)が取り付けられる箇所とは、同じ種類の金属により形成される。
【0012】
第3の態様では、取付部材(91)及び配管部の電食を抑制できる。
【0013】
第4の態様は、第1の態様~第3の態様のいずれか1つにおいて、前記熱交換部(40A,40B)は、前記プレート構造体(50,60)と対向する管板を含み、前記管板と前記プレート構造体(50,60)との間隔寸法が35mm以下である。
【0014】
第4の態様では、熱交換器をコンパクトに形成することができる。
【0015】
第5の態様は、第1の態様~第4の態様のいずれか1つにおいて、前記配管部は、前記冷媒通路(51,61)に連通することなく、2つの前記伝熱管(42)に連通する第1配管部(81)を含み、前記温度センサ(70)が、前記第1配管部(81)に設けられる。
【0016】
第5の態様では、第1配管部(81)を流れる冷媒の温度を検知することができる。
【0017】
第6の態様は、第1の態様~第4の態様のいずれか1つにおいて、前記配管部は、前記プレート構造体(50,60)の外部に設けられ、両端が前記冷媒通路(51,61)に連通する第2配管部(82)を含み、前記温度センサ(70)が、前記第2配管部(82)に設けられる。
【0018】
第6の態様では、第2配管部(82)を流れる冷媒の温度を検知することができる。
【0019】
第7の態様は、第1の態様~第4の態様のいずれか1つにおいて、前記配管部は、前記熱交換部(40A,40B)と前記プレート構造体(50,60)との間に設けられる第3配管部(83)を含み、前記温度センサ(70)が、前記第3配管部(83)に設けられる。
【0020】
第7の態様では、第3配管部(83)を流れる冷媒の温度を検知することができる。
【0021】
第8の態様は、第1の態様~第4の態様のいずれか1つにおいて、前記熱交換部(40A,40B)は、第1熱交換部(40A)と第2熱交換部(40B)とを含み、前記プレート構造体(50,60)は、前記第1熱交換部(40A)の伝熱管(42)が接続される第1プレート構造体(50)と、前記第2熱交換部(40B)の伝熱管(42)が接続される第2プレート構造体(60)とを含み、前記配管部は、前記第1プレート構造体(50)に形成される冷媒通路(51,61)と、前記第2プレート構造体(60)に形成される冷媒通路(51,61)とに連通する第4配管部(84)を含み、前記温度センサ(70)が、前記第4配管部(84)に設けられる。
【0022】
第8の態様では、第4配管部(84)を流れる冷媒の温度を検知することができる。
【0023】
第9の態様は、第1の態様~第4の態様のいずれか1つにおいて、前記熱交換部(40A,40B)は、第1熱交換部(40A)と第2熱交換部(40B)とを含み、前記プレート構造体(50,60)は、前記第1熱交換部(40A)の伝熱管(42)が接続される第1プレート構造体(50)と、前記第2熱交換部(40B)の伝熱管(42)が接続される第2プレート構造体(60)とを含み、前記配管部は、前記第1プレート構造体(50)に形成される冷媒通路(51,61)と、前記第2熱交換部(40B)の伝熱管(42)とに連通する第5配管部(85)を含み、前記温度センサ(70)が、前記第5配管部(85)に設けられる。
【0024】
第9の態様では、第5配管部(85)を流れる冷媒の温度を検知することができる。
【0025】
第10の態様は、第1の態様~第4の態様のいずれか1つにおいて、前記熱交換部(40A,40B)は、第1熱交換部(40A)と第2熱交換部(40B)とを含み、前記配管部は、前記第1熱交換部(40A)の伝熱管(42)と、前記第2熱交換部(40B)の伝熱管(42)とに連通する第6配管部(86)を含み、前記温度センサ(70)が、前記第6配管部(86)に設けられる。
【0026】
第10の態様では、第6配管部(86)を流れる冷媒の温度を検知することができる。
【0027】
第11の態様では、第1の態様~第10の態様のいずれか1つにおいて、前記プレート構造体(110)の冷媒通路(111)は、前記熱交換部(100)に流入させる冷媒を分流させる分流部(111a)と、前記熱交換部(100)から流出した冷媒を合流させる合流部(111b)とを含み、前記配管部は、前記分流部(111a)と前記合流部(111b)との間に接続する。
【0028】
第11の態様では、冷媒の温度を効果的に検知することができる。
【0029】
第12の態様は、第11の態様において、前記熱交換部(40A,40B)は、第1熱交換部(40A)と第2熱交換部(40B)とを含み、
前記分流部(51a)によって分流された冷媒が前記第1熱交換部(40A)に流入し、前記第2熱交換部(40B)から流出した冷媒が前記合流部(61b)によって合流する。
【0030】
第12の態様では、冷媒の温度を効果的に検知することができる。
【0031】
第13の態様は、第1の態様~第12の態様のいずれか1つにおいて、前記配管部は、気液二相状態の冷媒が流れる。
【0032】
第13の態様では、気液二相状態の冷媒の温度を検知することができる。
【0033】
第14の態様は、冷凍サイクル装置を対象とする。冷凍サイクル装置は、第1の態様~第13の態様のいずれか1つに記載の室内熱交換器が接続される冷媒回路(11)を備える。
【0034】
第15の態様は、空調室内機を対象とする。空調室内機は、第1の態様~第13の態様のいずれか1つに記載の室内熱交換器と、前記室内熱交換器を収容するケーシング(31)とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】
図1は、実施形態に係る空気調和装置の配管系統図である。
【
図4】
図4は、空調室内機の内部構造を示す正面図である。
【
図5】
図5は、室内熱交換器の一部を拡大して示す斜視図である。
【
図6】
図6は、プレート構造体を左側から見た図である。
【
図7】
図7は、プレート構造体の冷媒通路の例示する断面図である。
【
図8】
図8は、前側プレート構造体の部分斜視図である。
【
図10】
図10は、後側プレート構造体を右側から見た図である。
【
図12】
図12(a)は、温度センサが設けられた第1管部を示す概略構成図である。
図12(b)は、第1センサ取付部を示す斜視図である。
図12(c)は、第1センサ取付部を示す平面図である。
【
図13】
図13は、温度センサが設けられた第2管部を示す概略構成図である。
【
図14】
図14は、温度センサが設けられた第3管部を示す概略構成図である。
【
図15】
図15(a)は、第2センサ取付部を示す側面図である。
図15(b)は、第2センサ取付部を示す断面図である。
【
図16】
図16は、温度センサが設けられた第4管部を示す概略構成図である。
【
図17】
図17は、温度センサが設けられた第5管部を示す概略構成図である。
【
図18】
図18は、温度センサが設けられた第6管部を示す概略構成図である。
【
図19】
図19は、前側プレート構造体の変形例の部分斜視図である。
【
図20】
図20(a)及び
図20(b)は、室内熱交換器の変形例の構成を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比または数を誇張または簡略化して表す場合がある。
【0037】
(1)空気調和装置の全体構成
本実施形態は、熱交換器ユニットを備えた空気調和装置(10)である。空気調和装置(10)は、対象空間である室内空間(I)の空気の温度を調節する。
【0038】
図1に示すように、空気調和装置(10)は、冷媒回路(11)を備える冷凍サイクル装置の一例である。冷媒回路(11)には、冷媒が充填される。冷媒回路(11)は、冷媒を循環させることにより冷凍サイクルを行う。
【0039】
空気調和装置(10)は、室外機(20)、室内機(30)、第1連絡配管(12)、および第2連絡配管(13)を備える。空気調和装置(10)は、1つの室外機(20)と、1つの室内機(30)とを有するペア式である。第1連絡配管(12)は、ガス連絡配管であり、第2連絡配管(13)は、液連絡配管である。
【0040】
室外機(20)は、室外に設置される。室外機(20)は、室外ケーシング(20a)と、室外ケーシング(20a)に収容される圧縮機(21)、室外熱交換器(22)、室外膨張弁(23)、四方切換弁(24)、および室外ファン(25)を含む。
【0041】
圧縮機(21)は、揺動ピストン式、ロータリ式、スクロール式などの回転式圧縮機である。室外熱交換器(22)は、冷媒と室外空気と熱交換させる。室外熱交換器(22)は、フィンアンドチューブ式である。室外膨張弁(23)は冷媒を減圧する。室外膨張弁(23)は、電子膨張弁である。四方切換弁(24)は、第1状態(
図1の実線で示す状態)と第2状態(
図1の破線で示す状態)とに切り換わる。第1状態の四方切換弁(24)は、圧縮機(21)の吐出部と室外熱交換器(22)のガス端部とを連通させ、且つ圧縮機(21)の吸入部と第1連絡配管(12)とを連通させる。第2状態の四方切換弁(24)は、圧縮機(21)の吐出部と第1連絡配管(12)とを連通させ、且つ圧縮機(21)の吸入部と室外熱交換器(22)のガス端部とを連通させる。室外ファン(25)は、室外熱交換器(22)を流れる空気を搬送する。室外ファン(25)は、プロペラファンである。
【0042】
室内機(30)は、ケーシング(31)と、ケーシング(31)に収容される室内熱交換器(40)、室内ファン(32)、および室内膨張弁(37)を含む。
【0043】
(2)空調室内機
室内空調機である室内機(30)の詳細について
図2~
図4を参照しながら説明する。本実施形態の室内機(30)は、室内空間(I)の壁に設けられる壁掛け式である。なお、以下で説明する「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」に関する語句は、
図2および
図3に示す矢印の方向に対応し、左右方向は、室内ケーシング(31)を前側から見る場合を基準とする。
【0044】
(2-1)ケーシング
図2および
図3に示すように、ケーシング(31)は、左右に横長の箱状に形成される。ケーシング(31)は、前板(31a)、後板(31b)、上板(31c)、下板(31d)、第1側板(31e)、および第2側板(31f)を有する。
【0045】
前板(31a)は、ケーシング(31)の前側に形成され、ケーシング(31)の前面を構成する。後板(31b)は、ケーシング(31)の後側に形成され、ケーシング(31)の後面を構成する。上板(31c)は、ケーシング(31)の上側に形成され、ケーシング(31)の上面を構成する。下板(31d)は、ケーシング(31)の下側に形成され、ケーシング(31)の下面を構成する。第1側板(31e)は、ケーシング(31)の右側に形成され、ケーシング(31)の右面を構成する。第2側板(31f)は、ケーシング(31)の左側に形成され、ケーシング(31)の左面を構成する。
【0046】
上板(31c)には吸込口(33)が形成され、下板(31d)には吹出口(34)が形成される。ケーシング(31)の内部には、吸込口(33)から吹出口(34)までに亘って、空気通路(P)が形成される。吸込口(33)は、ケーシング(31)の長手方向に延びている。吸込口(33)は、室内空間(I)の空気を空気通路(P)に取り込むための開口である。下板(31d)には、吹出口(34)が形成される。吹出口(34)は、ケーシング(31)の長手方向に延びている。吹出口(34)は、空気通路(P)の空気を室内空間(I)へ吹き出すための開口である。
【0047】
(2-2)フィルタ
室内機(30)は、フィルタ(35)を備える。フィルタ(35)は、吸込口(33)の奥側でかつ室内熱交換器(40)の上流側に配置される。フィルタ(35)は、吸込口(33)から室内熱交換器(40)へ送られる空気中の塵埃を捕集する。室内機(30)は、フィルタ(35)が捕集した塵埃を取り除く塵埃除去機構を備えていてもよい。
【0048】
(2-3)熱交換器ユニット
熱交換器ユニット(U)は、一つの室内熱交換器(40)と、一つの室内膨張弁(37)とを備える。室内熱交換器(40)は、一つの熱交換器本体(B)と、二つのプレート構造体(50,60)とを備える。室内熱交換器(40)の熱交換器本体(B)は、空気通路(P)を横断するように配置される。空気通路(P)は、熱交換器本体(B)の上流側と下流側に区分される。
【0049】
(2-4)室内ファン
室内ファン(32)は、空気通路(P)に配置される。室内ファン(32)は、空気通路(P)において、室内熱交換器(40)の下流側に配置される。室内ファン(32)は、クロスフローファンである。室内ファン(32)は、そのファンロータがケーシング(31)の長手方向に延びる。
【0050】
(2-5)フラップ
室内機(30)は、吹出口(34)から吹き出す空気の風向を調節するフラップ(36)を有する。フラップ(36)は、上下方向の風向を調節する。室内機(30)は、複数のフラップ(36)を有してもよい。フラップ(36)は、左右方向の風向を調節してもよい。
【0051】
(3)熱交換器ユニット
上述したように、熱交換器ユニット(U)は、室内熱交換器(40)と、室内膨張弁(37)と、ガス中継管(12a)と、液中継管(13a)と、を備える。
【0052】
(3-1)室内熱交換器
図3~
図5に示す室内熱交換器(40)は、熱交換器本体(B)と、該熱交換器本体(B)と接続するプレート構造体(50,60)とを備える。室内熱交換器(40)は、フィン(41)と伝熱管(42)とを有するフィンアンドチューブ式の熱交換器である。室内熱交換器(40)は、空気と冷媒とを熱交換させる。
【0053】
熱交換器本体(B)は、ケーシング(31)の長手方向に配列される複数のフィン(41)と、フィン(41)の配列方向に延びる複数の伝熱管(42)とを有する。プレート構造体(50,60)は、伝熱管(42)と連通する冷媒通路(51,61)を内部に有する。
【0054】
フィン(41)の配列方向は、ケーシング(31)の長手方向(ここでは左右方向)に対応する。フィン(41)は、長辺と短辺とを有する矩形板状である。フィン(41)の厚さ方向は、フィン(41)の配列方向に対応する。複数のフィン(41)は、その厚さ方向に所定の間隔を置いて配列される。この間隔が空気の通路を構成する。フィン(41)の材質は、アルミニウム合金である。
【0055】
伝熱管(42)は、ストレート管である。複数の伝熱管(42)の材質は、アルミニウム合金である。伝熱管(42)の内部には、冷媒の通路が形成される。複数の伝熱管(42)は、フィン(41)を貫通するように互いに平行に延びる。伝熱管(42)の一端部である右側端部は、フィン(41)の右側に突出する。伝熱管の一端部は、プレート構造体(50,60)に接続される。複数の伝熱管(42)の他端部である各左側端部のうち、隣接する二つの伝熱管(42)の左側端部は、U字管(48)により互いに接続される。隣接する二つの伝熱管(42)と、それらを繋ぐU字管(48)とは、継ぎ目無く一体に形成される。
【0056】
本実施形態の室内熱交換器(40)は、熱交換部を含む。当該熱交換部は、第1熱交換部である前側熱交換部(40A)と、第2熱交換部である後側熱交換部(40B)とを有する。前側熱交換部(40A)は、ケーシング(31)の前側寄りに位置し、後側熱交換部(40B)は、ケーシング(31)の後側寄りに位置する。前側熱交換部(40A)と、後側熱交換部(40B)とは、室内ファン(32)を挟むように、上下方向および伝熱管(42)の軸方向の両方に直交する方向、すなわち前後方向に並ぶ。
【0057】
前側熱交換部(40A)は、前側主熱交換部(43)と、第1補助熱交換部(44)と、第2補助熱交換部(45)と、管板(49)とを有する。
【0058】
管板(49)は、板面が上下方向及び前後方向に沿うように配置されており、複数のフィン(41)に対して右側に位置する。管板(49)は、前側プレート構造体(50)と対向する。管板(49)には、複数の伝熱管(42)が貫通している。管板(49)と各伝熱管(42)との間にはほとんど間隙がなく、管板(49)がフィン(41)及び複数の伝熱管(42)を支持している。管板(49)の右側、即ち管板(49)に対して複数のフィン(41)と反対側に、U字管(48)、第1連絡配管(12)及び前側プレート構造体(50)が配置されている。管板(49)と前側プレート構造体(50)との間隔寸法(E)が35mm以下である。これにより室内熱交換器(40)をコンパクトに形成できる。
【0059】
前側主熱交換部(43)は、前側熱交換部(40A)における室内ファン(32)寄りに配置される。前側主熱交換部(43)の外形は、伝熱管(42)の長手方向から見て、V字状に形成される。このV字の先端は前側を指向する。
【0060】
第1補助熱交換部(44)は、第1前側主熱交換部(43a)の流入側(前側)に設けられる。第2補助熱交換部(45)は、第2前側主熱交換部(43b)の流入側(前側)に設けられる。後側熱交換部(40B)は、後側主熱交換部(46)と、第3補助熱交換部(47)と、管板とを有する。後側主熱交換部(46)の後側熱交換部(40B)における室内ファン(32)寄りに配置される。第3補助熱交換部(47)は、後側主熱交換部(46)の流入側(後側)に設けられる。後側熱交換部(40B)の管板は、後側プレート構造体(60)と対向する。後側熱交換部(40B)の管板と、後側プレート構造体(60)との間隔寸法が35mm以下である。
【0061】
図9に示すように、伝熱管(42)の一端部は、フレア加工されたフレア部(42a)を有する。フレア部(42a)は、右側に向かって拡径する拡径部(42b)と、拡径部(42b)の右側端部から一定の径で右側に向かって延びる円筒部(42c)と、を有する。詳しくは後述するが、フレア部(42a)は、プレート構造体(50,60)の接続管(53,63)と接続される部分である。
【0062】
プレート構造体(50,60)は、最も右側のフィン(41)の右側に、フィン(41)と平行に配置される。プレート構造体(50,60)は、伝熱管(42)の一端部に接続される。
図5に示すように、プレート構造体(50,60)は、前側熱交換部(40A)の伝熱管(42)と接続される前側プレート構造体(50)と、後側熱交換部(40B)の伝熱管(42)と接続される後側プレート構造体(60)と、を含む。前側プレート構造体(50)は、伝熱管(42)の軸方向において前側熱交換部(40A)と重なるように配置される。後側プレート構造体(60)は、伝熱管(42)の軸方向において後側熱交換部(40B)と重なるように配置される。
【0063】
(3-2)室内膨張弁、ガス中継管、液中継管
室内膨張弁(37)は、開度可変の電子膨張弁である。室内膨張弁(37)は、プレート構造体(50,60)の右側に配置される。室内膨張弁(37)は、第1内部配管(38)を介して前側プレート構造体(50)に接続され、第2内部配管(39)を介して後側プレート構造体(60)に接続される。第1内部配管(38)及び第2内部配管(39)は、前側プレート構造体(50)の冷媒通路(51)と後側プレート構造体(60)の冷媒通路(61)とを接続する冷媒配管の一例である。
【0064】
以下では、第1内部配管(38)と第2内部配管(39)とを総称して、内部配管(38,39)と記載することがある。
【0065】
ガス中継管(12a)の一端は、後側プレート構造体(60)に接続される。ガス中継管(12a)の他端は、第1連絡配管(12)に継手を介して接続される。液中継管(13a)の一端は、前側プレート構造体(50)に接続される。液中継管(13a)の他端は、第2連絡配管(13)に継手を介して接続される。
【0066】
(4)プレート構造体
プレート構造体(50,60)の詳細について
図5~
図10を参照しながら説明する。
【0067】
(4-1)前側プレート構造体
前側プレート構造体(50)は、内部に冷媒通路(51)を有する前側本体部(52)と、前側熱交換部(40A)の複数の伝熱管(42)と冷媒通路(51)とを接続する複数の前側接続管(53)と、第1内部配管(38)が接続される前側中継部(54)と、液中継管(13a)を介して第2連絡配管(13)と連通する液端部(55)と、を含む。
【0068】
図5および
図8に示すように、前側本体部(52)は、五枚の前側プレートを積層することによって形成された厚板状の部材である。前側プレートの積層方向は伝熱管(42)の軸方向と同じである。前側プレート構造体(50)では、前側熱交換部(40A)に近い方から順に、第1前側プレート(521)と、第2前側プレート(522)と、第3前側プレート(523)と、第4前側プレート(524)と、第5前側プレート(525)とが重ね合わされる。第2前側プレート(522)、第3前側プレート(523)及び第4前側プレート(524)は、第1前側プレート(521)と第5前側プレート(525)との間に挟まれた中間プレートである。五枚の前側プレートは、それぞれの外縁の形状が共通する平板状の部材である。各前側プレートは、伝熱管(42)および前側接続管(53)と同じ材料で構成される。本実施形態では、各前側プレートの材質は、アルミニウム合金である。各前側プレートは、炉中ロウ付けにより互いに接合されている。尚、前側プレートの枚数は一例であり、前側プレートの枚数は、4枚以下でもよく、6枚以上でもよい。以下、各前側プレートを区別する必要がないときには、単に前側プレートという。
【0069】
複数の前側接続管(53)は、前側主接続管(53a)と前側副接続管(53b)とを含む。前側主接続管(53a)は、前側主熱交換部(43)の伝熱管(42)と接続される。
【0070】
前側接続管(53)は、第1前側プレート(521)に固定される。前側接続管(53)は、第1前側プレート(521)と継ぎ目無く一体成形されていてもよい。
【0071】
図9に示すように、前側接続管(53)の先端部は、対応する伝熱管(42)の端部に内挿される。言い換えると、伝熱管(42)の端部は、前側接続管(53)に外挿される。前側接続管(53)は、対応する伝熱管(42)のフレア部(42a)に挿入される。前側接続管(53)は、フレア部(42a)に挿し込まれて、フレア部(42a)の円筒部(42c)とバーナーロウ付けによって接合される。
【0072】
図5に示すように、前側中継部(54)は、円管である。前側中継部(54)は、第5前側プレート(525)に設けられる。前側中継部(54)は、前側の第1内部配管(38)の端部とロウ付けにより接合される。
【0073】
液端部(55)は、円管である。液端部(55)は、第5前側プレート(525)に設けられる。液端部(55)は、液中継管(13a)の端部とロウ付けにより接合される。
【0074】
(4-2)後側プレート構造体
後側プレート構造体(60)は、内部に冷媒通路(61)を有する後側本体部(62)と、後側熱交換部(40B)の複数の伝熱管(42)と冷媒通路(61)とを接続する複数の後側接続管(63)と、第2内部配管(39)が接続される後側中継部(64)と、ガス中継管(12a)を介して第1連絡配管(12)と連通するガス端部(65)と、を含む。
【0075】
後側本体部(62)は、伝熱管(42)の軸方向から見たプレートの外縁の形状および内部の冷媒通路(61)が前側本体部(52)と異なるだけで、基本的に前側本体部(52)と同じ構成である。後側本体部(62)は、五枚の後側プレートを積層することによって形成された厚板状の部材である。後側プレートの積層方向は伝熱管(42)の軸方向と同じである。後側プレート構造体(60)では、後側熱交換部(40B)に近い方から順に、第1後側プレート(621)と、第2後側プレート(622)と、第3後側プレート(623)と、第4後側プレート(624)と、第5後側プレート(625)とが重ね合わされる。第2後側プレート(622)、第3後側プレート(623)及び第4後側プレート(624)は、第1後側プレート(621)と第5後側プレート(625)との間に挟まれた中間プレートである。後側プレートは、伝熱管(42)および後側接続管(63)と同じ材料で構成される。本実施形態では、後側プレートの材質は、アルミニウム合金である。五枚の後側プレートは、炉中ロウ付けによって互いに接合される。尚、後側プレートの枚数は一例であり、後側プレートの枚数は、4枚以下でもよく、6枚以上でもよい。前側プレートの枚数と、後側プレートの枚数とは異なっていてもよい。以下、各後側プレートを区別する必要がないときには、単に後側プレートという。
【0076】
後側接続管(63)は、円管である。第2接続管(63)の材質は、アルミニウム合金である。
図10に示すように、複数の後側接続管(63)は、後側熱交換部(40B)の伝熱管(42)の配列に対応して、配列されている。
【0077】
後側プレート構造体(60)において、後側接続管(63)は、伝熱管(42)の端部に内挿される。後側接続管(63)は、対応する伝熱管(42)のフレア部(42a)に挿入される。後側接続管(63)は、フレア部(42a)に挿し込まれて、フレア部(42a)の円筒部(42c)とバーナーロウ付けによって接合される。
【0078】
後側中継部(64)は、円管である。
図6に示すように、後側中継部(64)は、第5後側プレート(625)に設けられれる。後側中継部(64)は、第2内部配管(39)の端部とロウ付けにより接合される。
【0079】
ガス端部(65)は、円管である。ガス端部(65)は、第5後側プレート(625)に設けられる。ガス端部(65)は、ガス中継管(12a)の端部とロウ付けにより接合される。
【0080】
(5)運転動作
空気調和装置(10)は、冷房運転と、暖房運転と、除湿運転とを行う。
【0081】
(5-1)冷房運転
冷房運転では、空気調和装置(10)のコントローラが、圧縮機(21)、室外ファン(25)および室内ファン(32)を運転させ、四方切換弁(24)を第1状態(
図1の実線で示す状態)とし、室外膨張弁(23)の開度を適宜調節し、室内膨張弁(37)を全開とする。
【0082】
冷房運転中の冷媒回路(11)は、室外熱交換器(22)が凝縮器(放熱器)として機能し、室内熱交換器(40)が蒸発器として機能する冷凍サイクルを行う。
【0083】
室内機(30)は、室内空間(I)の室内空気を、吸込口(33)を介して空気通路(P)に吸い込む。空気通路(P)の空気は、室内熱交換器(40)によって冷却される。冷却された空気は、吹出口(34)から室内空間(I)に供給される。
【0084】
(5-2)暖房運転
暖房運転では、空気調和装置(10)のコントローラが、圧縮機(21)、室外ファン(25)および室内ファン(32)を運転させ、四方切換弁(24)を第2状態(
図1の破線で示す状態)とし、室外膨張弁(23)の開度を所定開度に調節し、室内膨張弁(37)を全開とする。
【0085】
暖房運転中の冷媒回路(11)は、室内熱交換器(40)が凝縮器(放熱器)として機能し、室外熱交換器(22)が蒸発器として機能する冷凍サイクルを行う。
【0086】
室内機(30)は、室内空間(I)の室内空気を、吸込口(33)を介して空気通路(P)に吸い込む。空気通路(P)の空気は、室内熱交換器(40)によって加熱される。加熱された空気は、吹出口(34)から室内空間(I)に供給される。
【0087】
(5-3)除湿運転
除湿運転では、空気調和装置(10)のコントローラが、圧縮機(21)、室外ファン(25)および室内ファン(32)を運転させ、四方切換弁(24)を第1状態(
図1の実線で示す状態)とし、室外膨張弁(23)及び室内膨張弁(37)の開度を適宜調節する。
【0088】
除湿運転中の冷媒回路(11)は、室外熱交換器(22)と、室内熱交換器(40)の前側熱交換部(40A)とが凝縮器(放熱器)として機能し、室内熱交換器(40)の後側熱交換部(40B)が蒸発器として機能する冷凍サイクルを行う。
【0089】
室内機(30)は、室内空間(I)の室内空気を、吸込口(33)を介して空気通路(P)に吸い込む。後側熱交換部(40B)は、空気通路(P)の空気を露点温度以下まで冷却する。前側熱交換部(40A)は、空気通路(P)の空気を加熱する。両者を通過した空気が空気通路(P)で混合することで、湿度が低い空気となる。このようにして除湿された空気は、吹出口(34)から室内空間(I)に供給される。
【0090】
(6)室内機の冷媒の通路構造
図11(a)及び
図11(b)に示すように、前側プレート構造体(50)の冷媒通路(51)は、第1分流部(51a)と、第1合流部(51b)とを含む。第1分流部(51a)は、液中継管(13a)に接続される。複数の前側接続管(53)は、複数の第1前側接続管(531)と、複数の第2前側接続管(532)とを含む。複数の第1前側接続管(531)の各々には、第1分流部(51a)が接続される。
【0091】
前側熱交換部(40A)の伝熱管(42)は、複数の第1前側伝熱管(421)と、複数の第2前側伝熱管(422)とを含む。複数の第1前側伝熱管(421)と複数の第2前側伝熱管(422)とはU字管(48)等により互いに接続される。複数の第1前側伝熱管(421)は、それぞれ、複数の第1前側接続管(531)と対応し、第1前側伝熱管(421)毎に対応する第1前側接続管(531)と接続される。複数の第2前側伝熱管(422)は、それぞれ、複数の第2前側接続管(532)と対応し、第2前側伝熱管(422)毎に対応する第2前側接続管(532)と接続される。
【0092】
第1合流部(51b)は、複数の第2前側接続管(532)の各々に接続される。第1合流部(51b)は、内部配管(38,39)(詳細には、第1内部配管(38))に接続される。
【0093】
後側プレート構造体(60)の冷媒通路(61)は、第2分流部(61a)と、第2合流部(61b)とを含む。第2分流部(61a)には、内部配管(38,39)(詳細には、第2内部配管(39))に接続される。複数の前側接続管(53)は、複数の第1後側接続管(631)と、複数の第2後側接続管(632)とを含む。
【0094】
後側熱交換部(40B)の伝熱管(42)は、複数の第1後側伝熱管(423)と、複数の第2後側伝熱管(424)とを含む。複数の第1後側伝熱管(423)と複数の第2後側伝熱管(424)とはU字管(48)等により互いに接続される。複数の第1後側伝熱管(423)は、それぞれ、複数の第1後側接続管(631)と対応し、第1後側伝熱管(423)毎に対応する第1後側接続管(631)と接続される。複数の第2後側伝熱管(424)は、それぞれ、複数の第2後側接続管(632)と対応し、第2後側伝熱管(424)毎に対応する第2後側接続管(632)と接続される。
【0095】
第2合流部(61b)は、複数の第2後側接続管(632)の各々に接続される。第2合流部(61b)は、ガス中継管(12a)に接続される。
【0096】
冷房運転時及び除湿運転時において、冷媒は、液中継管(13a)、第1分流部(51a)、複数の第1前側接続管(531)、前側熱交換部(40A)(複数の第1前側伝熱管(421)及び複数の第2前側伝熱管(422))、複数の第2前側接続管(532)、第1合流部(51b)、内部配管(38,39)、第2分流部(61a)、複数の第1後側接続管(631)、後側熱交換部(40B)(複数の第1後側伝熱管(423)及び複数の第2後側伝熱管(424))、複数の第2後側接続管(632)、第2合流部(61b)及びガス中継管(12a)の順番に流れる。このとき、室内熱交換器(40)が蒸発器として機能し、前側熱交換部(40A)及び後側熱交換部(40B)において、冷媒が熱を汲み上げることで液体から気体へ変化していく。
【0097】
暖房運転時において、冷媒は、冷房運転時及び除湿運転時とは反対方向に流れる。このとき、室内熱交換器(40)が凝縮器として機能し、前側熱交換部(40A)及び後側熱交換部(40B)において、冷媒が熱を放出することで気体から液体へ変化していく。
【0098】
(7)温度センサの設置構造
室内熱交換器(40)は、温度センサ(70)を備える。温度センサ(70)は、冷媒の温度を検知する。温度センサ(70)は、サーミスタを含む。
【0099】
温度センサ(70)は、配管部に設けられる。配管部は、管状の部材である。配管部は、伝熱管(42)、及び冷媒通路(51,61)のうちの少なくとも一つに連通する。配管部は、第1分流部(51a)と第2合流部(61b)との間に接続する。すなわち、第1分流部(51a)及び第2合流部(61b)のうちの一方から他方へ流れる冷媒が、途中で配管部内を通るように、配管部が設けられる。この場合の配管部の一例として、下記の第1配管部(81)(
図12(a)参照)、第2配管部(82)(
図13参照)、第3配管部(83)(
図14参照)、第4配管部(84)(
図16参照)、第5配管部(85)(
図17参照)、第6配管部(86)(
図18参照)等が挙げられる。
【0100】
配管部は、前側熱交換部(40A)と後側熱交換部(40B)との間に接続することが好ましい。すなわち、前側熱交換部(40A)及び後側熱交換部(40B)のうちの一方から他方へ流れる冷媒が、途中で配管部内を通るように、配管部が設けられることが好ましい。この場合の配管部の一例として、下記の第4配管部(84)(
図16参照)、第5配管部(85)(
図17参照)、第6配管部(86)(
図18参照)等が挙げられる。配管部には、ガス冷媒と液冷媒とが混在する気液二相状態の冷媒が流れる。
【0101】
(7―1)第1配管部
図12(a)~
図12(c)に示すように、配管部は、第1配管部(81)を含む。温度センサ(70)は、第1配管部(81)に設けられてもよい。
【0102】
第1配管部(81)は、プレート構造体(50,60)の冷媒通路(51,61)に連通することなく、前側熱交換部(40A)の2つの伝熱管(42)に連通する。第1配管部(81)は、U字形状を有する。第1配管部(81)の一端は、前側熱交換部(40A)の複数の伝熱管(42)のうちの1つの伝熱管(42)に連通し、第1配管部(81)の他端は、前側熱交換部(40A)の複数の伝熱管(42)のうちの他の1つの伝熱管(42)に連通する。前側熱交換部(40A)の複数の伝熱管(42)のうちの1つの伝熱管(42)を通じて流れる冷媒は、第1配管部(81)を通じて他の1つの伝熱管(42)へ送られる。
【0103】
なお、第1配管部(81)は、プレート構造体(50,60)の冷媒通路(51,61)に連通することなく、後側熱交換部(40B)の2つの伝熱管(42)に連通する構造を有していてもよい。
【0104】
以下では、温度センサ(70)を配管部に設けるための構成の第1例について説明する。ここでは、温度センサ(70)を第1配管部(81)に設けるための構成について説明する。
【0105】
図12(a)~
図12(c)に示すように、室内熱交換器(40)は、第1センサ取付部(90)を備える。第1センサ取付部(90)は、温度センサ(70)を第1配管部(81)のような配管部に取り付けるための部材である。第1センサ取付部(90)は、温度センサ(70)を収容する取付部材(91)と、取付部材(91)を第1配管部(81)の表面に取り付けるロウ付け部(92)とを有している。取付部材(91)は、ロウ付け部(92)を介して第1配管部(81)に取り付けられている。
【0106】
取付部材(91)は、例えば、略円筒形状を有し、その内部に温度センサ(70)の一部を収容可能に構成されている。取付部材(91)は、例えば、第1配管部(81)の湾曲した箇所に取り付けられる。ロウ付け部(92)は、例えば、直線状に延びるように構成されている。ロウ付け部(92)の形成は、例えば、第1配管部(81)の取付部材(91)との間にロウ材を供給し、バーナーの火炎で加熱することで行われる。
【0107】
取付部材(91)の表面の一部には、取付部材(91)の表面よりも電位が低い犠牲層が設けられている。犠牲層は、Zn、Zn合金、Znを含むAl合金等で構成され、例えば、溶射により伝熱管(42)の表面に形成される。この犠牲層により、取付部材(91)が犠牲防食され、取付部材(91)の表面の腐食が長期にわたって抑制される。
【0108】
第1配管部(81)、温度センサ(70)及び取付部材(91)の各々は、全て同電位となる材料で構成され、犠牲層よりも高い電位を有し、ロウ付け部(92)よりも低い電位を有している。また、取付部材(91)の一部を構成するロウ付け部(92)は、その少なくとも一部が、犠牲層が設けられていない第1配管部(81)の表面に取り付けられている。取付部材(91)の少なくとも一部が、犠牲層が設けられていない第1配管部(81)の表面の一部に取り付けられているので、犠牲層が腐食しても、アルミ製の第1配管部(81)からの温度センサ(70)の脱落を抑制できる。
【0109】
取付部材(91)と、第1配管部(81)のような配管部とは、A3003等のアルミニウムのような同じ種類の金属により形成される。これにより取付部材(91)及び配管部の電食を抑制できる。
【0110】
(7―2)第2配管部
図13に示すように、配管部は、第2配管部(82)を含む。温度センサ(70)は、第2配管部(82)に設けられてもよい。
【0111】
第2配管部(82)は、第1プレート構造体(50)の外部に設けられ、両端が第1プレート構造体(50)の冷媒通路(51)に連通する。第2配管部(82)の両端は、例えば、第1合流部(51b)(
図11(b)参照)を形成する冷媒通路(51)に連通する。冷媒通路(51)を流れる冷媒は、第2配管部(82)の一端から第2配管部(82)へ送られた後、第2配管部(82)の他端から冷媒通路(51)に戻ってくる。
【0112】
なお、第2配管部(82)は、第2プレート構造体(60)の外部に設けられ、両端が第2プレート構造体(60)の冷媒通路(61)に連通していてもよい。この場合、第2配管部(82)の両端は、例えば、第2分流部(61a)を形成する冷媒通路(61)に連通する。
【0113】
(7―3)第3配管部
図14に示すように、配管部は、第3配管部(83)を含む。温度センサ(70)は、第3配管部(83)に設けられてもよい。
【0114】
第3配管部(83)は、前側熱交換部(40A)と、前側プレート構造体(50)との間に設けられる。第3配管部(83)は、前側熱交換部(40A)の伝熱管(42)と、前側プレート構造体(50)の冷媒通路(51)とに連通する。本実施形態では、第3配管部(83)は、前側接続管(53)である。なお、第3配管部(83)は、前側熱交換部(40A)の伝熱管(42)と一体的に形成され、前側熱交換部(40A)の伝熱管(42)から前側プレート構造体(50)に向けて延びて、前側プレート構造体(50)の冷媒通路(51)に接続される配管であってもよい。
【0115】
第3配管部(83)は、後側熱交換部(40B)と、後側プレート構造体(60)との間に設けられてもよい。この場合、第3配管部(83)は、後側熱交換部(40B)の伝熱管(42)と、後側プレート構造体(60)の冷媒通路(61)とに連通する。この場合、第3配管部(83)は、後側接続管(63)である。なお、第3配管部(83)は、後側熱交換部(40B)の伝熱管(42)と一体的に形成され、後側熱交換部(40B)の伝熱管(42)から後側プレート構造体(60)に向けて延びて、後側プレート構造体(60)の冷媒通路(61)に接続される配管であってもよい。
【0116】
以下では、温度センサ(70)を配管部に設けるための構成の第2例について説明する。ここでは、温度センサ(70)を第3配管部(83)に設けるための構成について説明する。
【0117】
図15(a)及び
図15(b)に示すように、室内熱交換器(40)は、第2センサ取付部(95)を備える。第2センサ取付部(95)は、クリップ状の部材である。第2センサ取付部(95)は、例えば、ステンレス製である。第3配管部(83)と温度センサ(70)とが第2センサ取付部(95)により挟み込まれることで、温度センサ(70)が第3配管部(83)に取り付けられる。
【0118】
上記取付部材(91)(
図12(a)参照)及び第2センサ取付部(95)(
図15(a)参照)は、温度センサ(70)の長手の方向が水平方向に対して傾斜するように、温度センサ(70)を支持してもよい。これにより、温度センサ(70)に水がたまることを抑制でき、その結果、温度センサ(70)が腐食することを防止できる。
【0119】
(7―4)第4配管部
図16に示すように、配管部は、第4配管部(84)を含む。温度センサ(70)は、第4配管部(84)に設けられてもよい。
【0120】
第4配管部(84)は、前側プレート構造体(50)に形成される冷媒通路(51)と、後側プレート構造体(60)に形成される冷媒通路(61)とに連通する。本実施形態では、第3配管部(83)は、第1内部配管(38)又は第2内部配管(39)である。
図16において、内部配管(38,39)に設けられる室内膨張弁(37)は省略する。第3配管部(83)である第1内部配管(38)又は第2内部配管(39)は、正面視(室内機(30)を正面から見るときの視点)において、前側プレート構造体(50)と重複する部分を有していてもよい(
図5参照)。
【0121】
(7―5)第5配管部
図17に示すように、配管部は、第5配管部(85)を含む。第5配管部(85)は、前側プレート構造体(50)に形成される冷媒通路(51)と、後側熱交換部(40B)の伝熱管(42)とに連通する。温度センサ(70)は、第5配管部(85)に設けられてもよい。なお、第5配管部(85)は、後側プレート構造体(60)に形成される冷媒通路(61)と、前側熱交換部(40A)の伝熱管(42)とに連通する配管であってもよい。
図17において、第5配管部(85)に設けられる室内膨張弁(37)は省略する。
【0122】
(7―6)第6配管部
図18に示すように、配管部は、第6配管部(86)を含む。第6配管部(86)は、前側熱交換部(40A)の伝熱管(42)と、後側熱交換部(40B)の伝熱管(42)とに連通する。温度センサ(70)は、第6配管部(86)に設けられてもよい。
図18において、第6配管部(86)に設けられる室内膨張弁(37)は省略する。
【0123】
(8)実施形態の効果
仮に、温度センサ(70)をプレート構造体(50,60)に設けると、プレート構造体(50,60)の冷媒通路(51,61)を流れる冷媒について、プレート構造体(50,60)を構成する板材での熱伝導により熱拡散が生じ、冷媒の検知精度が低下する可能性がある。これに対し、本実施形態では、温度センサ(70)が、伝熱管(42)又は冷媒通路(51,61)に連通する配管部(第1配管部(81)~第6配管部(86)のいずれか)に設けられる。これにより、配管部の方がプレート構造体(50,60)よりも冷媒の熱拡散が抑制されるので、冷媒の温度を精度よく検知することができる。
【0124】
また、気液二相状態の冷媒が流れる配管部に温度センサ(70)を設け、温度センサ(70)により気液二相状態の冷媒の温度を検知するように構成することで、気液二相状態の冷媒の温度の方が、単相状態(気体又は液体の状態)の冷媒の温度よりも安定しているため、冷媒の温度を精度よく検知することができる。
【0125】
(9)変形例
前述した室内熱交換器(40)は、次のような変形例の構成としてもよい。以下では、前記実施形態と異なる点について説明する。
【0126】
変形例は、
図19に示すように、変形例では、前側プレート構造体(50)が、単一のプレートで構成されている。変形例の前側プレート構造体(50)は、前述の実施形態と同様に、内部に冷媒通路が形成されている。変形例の前側プレート構造体(50)は、3Dプリンタを利用した金属粉末の焼結により製造される。後側プレート構造体(60)についても、単一のプレートで構成されてもよい。
【0127】
(10)その他の実施形態
室内熱交換器(40)は、フィンアンドチューブ式でなくてもよく、例えば隣り合う伝熱管の間に波板状のフィンが配置されるコルゲート式であってもよい。
【0128】
図20(a)及び
図20(b)に示すように、室内熱交換器(40)は、前側熱交換部(40A)および後側熱交換部(40B)を有さず、1つの熱交換部を有する構成であってもよい。この場合、第1内部配管(38)、第2内部配管(39)、および室内膨張弁(37)は省略される。この場合、室内熱交換器(40)は、1つの熱交換部(100)と、1つのプレート構造体(110)とを含む。プレート構造体(110)の冷媒通路(111)は、分流部(111a)と、合流部(111b)とを含む。熱交換部(100)の伝熱管(101)は、複数の第1伝熱管(101a)と、複数の第2伝熱管(101b)とを含む。複数の第1伝熱管(101a)と、複数の第2伝熱管(101b)とは、U字管(48)により互いに接続される。分流部(111a)は、液中継管(13a)に接続される。分流部(111a)は、複数の接続管(112)を介して複数の第1伝熱管(101a)に接続される。合流部(111b)は、ガス中継管(12a)に接続される。合流部(111b)は、複数の接続管(113)を介して複数の第2伝熱管(101b)に接続される。温度センサ(70)が設けられる配管部は、分流部(111a)と合流部(111b)との間に接続する。すなわち、分流部(111a)及び合流部(111b)のうちの一方から他方へ流れる冷媒が、途中で配管部内を通るように、配管部が設けられる。この場合の配管部の一例として、上記の第1配管部(81)(
図12(a)参照)、第2配管部(82)(
図13参照)、第3配管部(83)(
図14参照)等が挙げられる。
【0129】
熱交換器本体(B)の伝熱管(42)は、アルミニウム合金に代えて銅合金で構成されてもよい。伝熱管(42)が銅合金で構成されるときには、プレート構造体(50,60)も銅合金で構成されることが好ましい。伝熱管(42)が銅合金で構成される場合、第1配管部(81)及び取付部材(91)も銅合金で構成されることが好ましい。
【0130】
接続管(53,63)は、アルミニウム材料に代えて銅合金又はステンレス鋼(SUS)材料で構成されてもよい。この場合、プレート構造体(50,60)は、接続管(53,63)と同じ材質であることが好ましい。
【0131】
プレート構造体(50,60,110)の冷媒通路(51,61,111)に気液二相状態の冷媒が流れる場合、プレート構造体(50,60,110)に温度センサ(70)が、取り付けられてもよい(設けられてもよい)。
【0132】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
【0133】
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0134】
以上に説明したように、本開示は、室内熱交換器、冷凍サイクル装置及び空調室内機について有用である。
【符号の説明】
【0135】
11 冷媒回路
31 ケーシング
40 室内熱交換器
40A 前側熱交換部
40B 後側熱交換部
41 フィン
42 伝熱管
42a フレア部
50 前側プレート構造体
51 冷媒通路
60 後側プレート構造体
61 冷媒通路
70 温度センサ
【要約】
【課題】冷媒の温度を精度よく検知することができる室内熱交換器を提供する。
【解決手段】室内熱交換器は、フィン(41)および伝熱管(42)を有する熱交換部(40A,40B)と、前記伝熱管(42)が接続され、内部に冷媒通路(51,61)が形成されるプレート構造体(50,60)と、前記伝熱管(42)又は前記冷媒通路(51,61)に連通する配管部とを備え、冷媒の温度を検知するための温度センサ(70)が、前記配管部に設けられる。
【選択図】
図5