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特許7590757測距回路、測距装置、測定装置及び倣い制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-19
(45)【発行日】2024-11-27
(54)【発明の名称】測距回路、測距装置、測定装置及び倣い制御装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/00 20060101AFI20241120BHJP
   G01D 5/241 20060101ALI20241120BHJP
【FI】
G01B7/00 101C
G01D5/241 D
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020205740
(22)【出願日】2020-12-11
(65)【公開番号】P2022092813
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2023-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】591156799
【氏名又は名称】ユニパルス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】嶋本 篤
(72)【発明者】
【氏名】尾形 健
【審査官】櫻井 仁
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/119570(WO,A1)
【文献】特開2002-140771(JP,A)
【文献】特開2013-146734(JP,A)
【文献】特開2001-194105(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00ー 7/34
G01D 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
距回路と、周波数測定部と、算出部と、を有する測距装置であって、
記測距回路は、
第1電極及び当該第1電極を取り囲むように配置された少なくとも1つの第2電極を含む電極ヘッドと接続可能にされる発振回路と、
前記第1電極を入力側とし、前記第2電極を出力側とし、前記出力側の交流波形を前記入力側の交流波形の形状に保ちつつ、出力インピーダンスを入力インピーダンスに対して低くするインピーダンス変換手段と、
を有し、
前記周波数測定部は、
前記第1電極及び前記第2電極に接続した際に前記測距回路から出力される周波数を測定し、
前記算出部は、
予め前記第1電極と測定対象物との既知の距離間における周波数を前記周波数測定部から得ておき、これと所望する測定対象物が前記第1電極に対向した状態時に得た周波数との周波数偏差により、前記第1電極と所望する測定対象物との間の距離を算出する測距装置。
【請求項2】
請求項1に記載の測距装置と、
前記第1電極及び当該第1電極を取り囲むように配置された少なくとも1つの前記第2電極を含む電極ヘッドと、
を備える測定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の測定装置と、
前記電極ヘッドに取り付けられ、前記第1電極と前記測定対象物との間の距離を変更可能な取付部と、
前記取付部の位置を調整する調整部と、
前記測距装置から送られた、前記第1電極と前記測定対象物との間の距離に基づいて前記調整部を制御して、前記電極ヘッドと前記測定対象物との間の距離を調整させる制御部と、
を備える倣い制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測距回路、測距回路、測定装置及び倣い制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、微小なギャップや変位を測定するための非接触式の距離センサとして、測定プローブとワークとの間の距離に応じた静電容量を測定する静電容量型センサがあり、当該静電容量型センサについては、様々な技術が提案されている。こうした静電容量型センサの提案技術の一つとして、交流定電流源を用いたものがある(特許文献1参照:以下、「従来例1」と呼ぶ)。
【0003】
この従来例1における交流定電流源を用いた方式では、測定プローブとワーク間の静電容量(以下、「静電容量体」とも記す)に対して交流電流Iを流したときの検出電極の交流電圧Vを測定し、交流電流I、測定プローブとワークとの間の静電容量C、及び、電極の交流電圧値Vの関係から、測定プローブとワークとの間の測定ギャップを求めるようになっている。
【0004】
従来例1によると、レーザ光によるワークの切断や溶接時には、静電容量体内にプラズマやスパッタが発生し、検出電極の電圧検出値の振幅がノイズにより大きく変化する。このため、交流定電流源を用いた方式では、プラズマ光やスパッタが発生したときには、正確にノズルとワークとの間のギャップを測定することができないことがあった。
【0005】
ここで、気体分子が電離して、陽イオンと電子とに分離して運動しているプラズマにおいては、陽イオンは質量が大きいため外部からの電界の変化に追従しにくくなるため、高周波電流に対してはプラズマによる静電容量変化の影響が小さくなる。また、プラズマ中では陽イオンと電子とは電離と再結合を繰り返すが、これは電気分極が時間的に変化することを意味しており、電圧や電流の振幅を測定する方式では、信号にノイズが重畳することになる。こうしたプラズマの性質を踏まえると、プラズマの影響を低減させてギャップを測定するには、高周波電流を用いることと、ノイズによる振幅変化の影響を受けない周波数変調方式とすることが有用である。周波数変調方式で電極と測定対象物との間の距離を測定する技術が提案されている(特許文献2,3参照:以下、「従来例2,3」と呼ぶ)。
【0006】
この従来例2の距離測定装置では、RC発振回路を用いて、一対の電極が形成された測定基準面と測定対象物との間の距離を、RC発振回路の周波数から測定するようになっている。
【0007】
また、従来例3の技術では、LC発振回路を用いて、ノズルの先端部と被加工対象物との間の距離を、LC発振回路部で検出される発振周波数に基づいて測定するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平11-188492号公報
【文献】特開2001-91204号公報
【文献】特開2013-146734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した従来例2の距離測定装置では、RC発振回路における容量素子の一方の端子と対の一の電極とが接続され、当該容量素子の他方の端子と対の他の電極とが接続されている。ところで、周波数変調方式で電極と測定対象物との間の距離を測定するセンシング系では、電極や、発振回路から電極に至る経路に自然的に生じる浮遊静電容量(以下、「寄生・浮遊静電容量」とも記す)が存在する。
【0010】
ここで、容量素子の静電容量をCa、測定基準面と測定対象物との間の静電容量体の静電容量をCx、寄生・浮遊静電容量をC0とすると、RC発振回路から発振される発振周波数fは、C0とCaとCxによって決まることになる。
【0011】
ここでC0は、典型的には5~50pF程度の大きさである。一方、Cxは測定ギャップによるものであるため、測定ギャップを大きくすると小さくなってしまい、典型的には0.1pF~5pF程度である。このため、C0と比較してCxが相対的に小さいので、測定基準面と測定対象物との間の静電容量Cxの変化による発振周波数変化も相対的に小さくなるため、正確な測定ギャップを計測することができない。
【0012】
従来例3の技術では、正確な測定ギャップを計測するため、周囲温度により大きく変化する寄生・浮遊静電容量C0の較正を行っている。かかる較正に際して、従来例3の技術では、寄生・浮遊静電容量C0を予め測定し、測定ギャップを変化させながら、測定ギャップと発振周波数との関係を測定する。次いで、当該測定結果に基づき、静電容量体の静電容量Cxと測定ギャップとの関係式を設定するようにしている。
【0013】
こうした従来例3の技術の較正処理は、レーザ加工の開始前、開始後に行っている。この結果、寄生・浮遊静電容量C0の較正工程が必須となり、作業の合計時間が長くなる傾向がある。
【0014】
このため、発振回路の発振周波数に対する浮遊静電容量の測定・較正を行うことなく、浮遊静電容量C0の影響を小さくし、ギャップ間の静電容量変化に大きく依存した発振周波数変化をする回路方式が待望されている。また、当該回路方式を利用した測定装置及び倣い制御装置が待望されている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
【0015】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、周波数変調方式を採用し、電極と測定対象物との間の測定ギャップを正確に計測することができる新たな測距回路、及び、当該測距回路を備える新たな測距装置、測定装置を提供することを目的とする。また、正確に計測された測定ギャップを利用した倣い制御を行うことができる新たな倣い制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の測距装置は、
距回路と、周波数測定部と、算出部と、を有する測距装置であって、
測距回路は、
第1電極及び当該第1電極を取り囲むように配置された少なくとも1つの第2電極を含む電極ヘッドと接続可能にされる発振回路と、
第1電極を入力側とし、第2電極を出力側とし、出力側の交流波形を入力側の交流波形の形状に保ちつつ、出力インピーダンスを入力インピーダンスに対して低くするインピーダンス変換手段と、
を有し、
周波数測定部は、
第1電極及び第2電極に接続した際に測距回路から出力される周波数を測定し、
算出部は、
予め第1電極と測定対象物との既知の距離間における周波数を周波数測定部から得ておき、これと所望する測定対象物が第1電極に対向した状態時に得た周波数との周波数偏差により、第1電極と所望する測定対象物との間の距離を算出する。
【0018】
本発明の測定装置は、
本発明の測距装置と、第1電極及び当該第1電極を取り囲むように配置された少なくとも1つの第2電極を含む電極ヘッドを備えている。
【0019】
本発明の倣い制御装置は、
本発明の測定装置と、
電極ヘッドに取り付けられ、第1電極と測定対象物との間の距離を変更可能な取付部と、
取付部の位置を調整する調整部と、
測距装置から送られた、第1電極と測定対象物との間の距離に基づいて調整部を制御して、電極ヘッドと測定対象物との間の距離を調整させる制御部と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態に係るレーザ加工装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図2図1の測距回路の構成を説明するための図である。
図3図1の測距装置による測距結果及び従来回路による測距結果の比較した図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る液晶検査装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図5図4の取付部を説明するための図である。
図6】本発明の第3実施形態に係る測定装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0022】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を、図1図3を参照して説明する。
【0023】
<構成>
図1には、第1実施形態に係る倣い制御装置としてのレーザ加工装置100Aの概略的な構成が示されている。図1に示されるように、レーザ加工装置100Aは、電極ヘッド110Aと、取付部130Aと、調整部140Aとを備えている。また、レーザ加工装置100Aは、レーザ発振器150Aと、反射ミラー151Aと、集光レンズ152Aとを備えている。さらに、レーザ加工装置100Aは、制御部190Aと、測距装置200とを備えている。第1実施形態では、測定対象物であるワークWKAは、導電性の被加工物であり、レーザ加工装置100Aは、当該被加工物をレーザ加工する。
【0024】
上記の電極ヘッド110Aは、第1電極に対応する中心電極E1Aと、第2電極に対応するガード電極E2Aとを備えている。当該中心電極E1Aとガード電極E2Aとの間には、絶縁体が介在している。中心電極E1Aは、中心電極E1AとワークWKAとの間の静電容量体の静電容量Cxを利用した、中心電極E1AとワークWKAとの間の測定ギャップgを計測するためのセンシングを行う。
【0025】
ガード電極E2Aは、中心電極E1Aが行うセンシングを補助する。このガード電極E2Aの電位と中心電極E1Aの電位とが等しくなるため、中心電極E1Aとガード電極E2Aとは、あたかも一体の電極のように振る舞う。
【0026】
中心電極E1Aは、同軸ケーブルCVAの内部導体に接続され、ガード電極E2Aは、内部導体と絶縁されている同軸ケーブルCVAの外側導体に接続されている。この同軸ケーブルCVAは、測距装置200に取り込まれている。ここで、同軸ケーブルCVAと、中心電極E1Aおよびガード電極E2Aの間には、合計で浮遊静電容量C0が存在する。
【0027】
上記の取付部130Aは、トーチ部であり、絶縁体を介して電極ヘッド110Aを取り付ける。当該取付部130Aは、調整部140Aに固定され、当該調整部140Aによる位置調整により、高さ方向を含む位置変更が可能となっている。このため、取付部130Aに取り付けられた中心電極E1Aと、ワークWKAとの間の距離が変更可能となってぃる。
【0028】
上記の調整部140Aは、サーボモータを含む位置調整装置であり、取付部130Aに固定されている。当該調整部140Aは、制御部190Aから送られた調整指令を受ける。調整部140Aは、当該調整指令に従って、取付部130Aの位置調整を行うことで、中心電極E1AとワークWKAとの間のギャップgを調整する。
【0029】
上記のレーザ発振器150Aは、制御部190Aによる制御のもとで、レーザ光を発生させる。上記の反射ミラー151Aは、レーザ発振器150Aから射出されたレーザ光を反射させ、レーザ光の方向をワークWKAの方向に変更させる。上記の集光レンズ152Aは、反射ミラー151Aによって方向が変更されたレーザ光を集光させる。このレーザ光によって、ワークWKAのレーザ加工が行われる。ここで、集光レンズ152Aにより集光されたレーザ光が、ワークWKAの表面に焦点が合うように、調整部140Aによって、中心電極E1AとワークWKAとの間の距離が適正なギャップ(以下、「適正ギャップ」とも記す)DAとなるように調整される。なお、反射ミラー151A及び集光レンズ152Aは、取付部130A内に配置されている。
【0030】
上記の制御部190Aは、様々な処理を行うとともに、レーザ加工装置100Aの全体を制御する。当該制御部190Aは、測距装置200から送られた測定ギャップgを受ける。次に、制御部190Aは、測定ギャップgに基づいて、中心電極E1AとワークWKAとの間の距離が適正ギャップDAとなる調整量を導出する。次いで、制御部190Aは、当該調整量を指定した調整指令を生成し、生成された調整指令を調整部140Aへ送る。
【0031】
また、制御部190Aは、不図示の操作部から送られたレーザ光の発光指定を受ける。制御部190Aは、当該発光指定を受けると、発光指令を生成して、レーザ発振器150Aへ送る。
【0032】
《測距装置200の構成》
次に、測距装置200の構成について説明する。
【0033】
測距装置200は、図1に示されるように、測距回路210と、周波数測定部220と、算出部230とを備えている。
【0034】
(測距回路210の構成)
上記の測距回路210の構成について説明する。測距回路210は、図2に示されるように、発振回路211と、インピーダンス変換手段212と、矩形波形変換部213とを備えている。
【0035】
上記の発振回路211は、第1実施形態では、インダクタンスL、容量素子の静電容量C1,C2で発振周波数が決まるLC発振回路となっている。このLC発振回路の発振周波数は、次の(1)式で与えられる。
fx=1/2π(L×(C12/(C1+C2)))1/2 …(1)
この発振回路211では、静電容量C2の容量素子の一方の端子及びインダクタンスLのコイル素子の一方の端子は、同軸ケーブルCVAを介して中心電極E1A及びインピーダンス変換手段212の入力側と接続されている。
【0036】
ここで、中心電極E1AとワークWKAとの間には、静電容量Cxの静電容量体が存在する。また、レーザ加工装置100Aには、同軸ケーブルCVAと、中心電極E1Aとガード電極E2A間の静電容量の合計の浮遊静電容量C0が存在する。この結果、レーザ加工装置100A全体では、発振回路211から出力される発振周波数は、上記の(1)式のようにはならず、インダクタンスL、容量素子の静電容量C1,C2に加えて、静電容量Cx、浮遊静電容量C0の影響を受けたものとなる。
【0037】
ところで、発振回路211から出力される発振周波数について、浮遊静電容量C0の影響を小さくして、測距回路210から出力される発振周波数が、インダクタンスL、容量素子の静電容量C1,C2、及び静電容量Cxで定まるようにすれば、後述するように、当該発振周波数から静電容量Cxの値を求めることができる。そして、静電容量Cxの値を求めることができれば、測定ギャップgを導出することができる。
【0038】
上記のインピーダンス変換手段212は、第1実施形態では、NPN型トランジスタのエミッタフォロア回路である。当該エミッタフォロア回路における入力となるベースが、同軸ケーブルCVAを介して中心電極E1Aと接続されてる。また、当該エミッタフォロア回路における出力となるエミッタに、同軸ケーブルCVAを介してガード電極E2Aが接続されてる。
【0039】
図2に示されるエミッタフォロア回路では、エミッタから出力された交流波形(出力側の交流波形)をベースから入力させた交流波形(入力側の交流波形)から変化させず、出力インピーダンスを入力インピーダンスに対して低くする。このエミッタフォロア回路により、中心電極E1Aとガード電極E2Aとの間の交流の電位差は一定に保たれるため、中心電極E1Aとガード電極E2Aとの間に存在する浮遊静電容量には交流電流が流れなくなり、レーザ加工装置100A全体の発振周波数において、浮遊静電容量C0の影響を小さくすることができる。
【0040】
このため、発振回路211に、インピーダンス変換手段212であるエミッタフォロア回路を加えることで、レーザ加工装置100A全体の発振回路の発振周波数に対するC0の影響を小さくし、静電容量変化Cxに大きく依存した発振周波数変化をする回路方式となる。当該回路方式から出力される発振波は、矩形波形変換部213へ送られる。
【0041】
上記の矩形波形変換部213は、発振回路211から送られた発振波を受ける。そして、矩形波形変換部213は、当該発振波の波形を矩形波形に変換して、周波数測定部220へ送る。
【0042】
図1に戻り、上記の周波数測定部220は、第1実施形態では、周波数カウンタを備えて構成される。周波数測定部220は、測距回路210から送られ矩形波形を受ける。そして、周波数測定部220では、周波数カウンタが設定されたゲート時間の矩形波をカウントすることで、矩形波形の周波数fxを計測する。当該計測結果は、算出部230へ送られる。なお、測距回路210から送られた矩形波形を分周させてゲート信号fx’とし、周波数fxよりも高い一定周波数の信号f0を、fx’をゲート周波数としてカウントすることで、周波数fxを計測するようにしてもよい。これにより、より短い周期で高精度な周波数計測を行うことができる。
【0043】
上記の算出部230は、周波数測定部220から送られた周波数fxを受ける。ここで、当該周波数fxは浮遊静電容量C0の影響が低減されているため、次の(2)式で表すことができる。
fx=1/2π(L×(C1Cx+C12/(Cx+C1+C2)))1/2 …(2)
また、静電容量体の静電容量Cxの逆数は、測定ギャップgを変数とする関数で表される。
【0044】
したがって、(2)式と上記関係から、発振周波数fxは測定ギャップgの関数fx(g)となり、発振周波数fx(g)を計測することで、測定ギャップgを導出することができる。こうして計測された中心電極E1AとワークWKAとの間の測定ギャップgは、制御部190Aへ送られる。
【0045】
図3には、インピーダンス変換手段212を加えた本発明の実施形態に係る測距回路210による測定結果、及び、インピーダンス変換手段212を加えていない従来回路による測定結果が示されている。図3における●は、測距回路210の発振周波数fx(g)であり、〇は測定ギャップgが「0.2」mmのときの発振周波数をfx(0.2)としたときの測距回路210の周波数偏差[fx(g)-fx(0.2)]である。(2)式から、Cx以外は定数であるため、周波数偏差[fx(g)-fx(0.2)]は、ギャップ間の静電容量Cx、つまり測定ギャップgを反映した値となっている。
【0046】
また、図3における▲は、インピーダンス変換手段212を加えていない従来回路の発振周波数fn(g)であり、△はギャップgが「0.2」mmのときの発振周波数をfn(0.2)としたときの従来回路の周波数偏差[fn(g)-fn(0.2)]である。この発振周波数fn(g)及び周波数偏差[fn(g)-fn(0.2)]の値は、浮遊静電容量C0の影響を大きく受けたものとなっている。
【0047】
図3に示されるように、本発明の測距回路210の周波数偏差[fx(g)-fx(0.2)]の値の方が、従来回路の周波数偏差[fn(g)-fn(0.2)]の値に比べて、約4倍大きな値となっている。この計測結果から、変位発振回路にインピーダンス変換手段212を加えた回路の方が測定ギャップgに対してセンシティブであり、変位発振回路にインピーダンス変換手段212を加えない場合に比べてSN比が約4倍向上したことが実証された。
【0048】
また、本発明の測距回路210と従来回路とについて、周波数偏差について比較すると、本発明の測距回路210の方が、測定ギャップgが小さいときに、測定ギャップgの変化に対する周波数偏差の傾きが急峻になっている。また、測定ギャップgが大きいときには、本発明の回路の方が、従来回路に比べて、測定ギャップgの変化に対する傾きが大きくなっている。このことは、本発明の測距回路210は、従来の回路に比べて、精度良く測定することができる測定ギャップgが飛躍的に大きくなっていることを意味する。
【0049】
以上説明したように、第1実施形態では、レーザ加工装置100A全体では、発振回路211の発振周波数要素(コイルのインダクタンスL、容量素子の静電容量C1,C2)、静電容量体の静電容量Cx、及び、同軸ケーブルCVAと中心電極E1Aとガード電極E2A間の静電容量の合計の浮遊静電容量C0で定まる発振周波数で発振する。このため、測距回路210の構成要素として、発振回路211だけにすると、浮遊静電容量C0の影響を大きく受けた発振周波数となってしまう。しかし、インピーダンス変換手段212としてのエミッタフォロア回路を測距回路210の構成要素に加えることで、浮遊静電容量C0の影響が小さくなり、ギャップ間の静電容量変化Cxに大きく依存した発振周波数変化をする回路方式となる。
【0050】
当該回路方式を採用することにより、正確に測定することができるギャップを飛躍的に大きくすることができる。
【0051】
また、第1実施形態では、周波数変調方式を採用しているため、測定ギャップに電気的なノイズを発生させるプラズマが静電容量体に含まれている場合においても、電極と測定対象物との間の測定ギャップを正確に計測することができる。
【0052】
また、第1実施形態では、レーザ加工装置100Aが、正確に計測された測定ギャップを取得できるため、レーザ加工処理において精度の高い倣い制御を行うことができる。また、正確に測定することができるギャップが飛躍的に大きくなるため、電極とワークWKAとの距離を大きくした倣い制御が可能となる。この結果、電極とワークWKAとが接触する事態を低減することができ、倣い制御の高速化を実現することができる。
【0053】
したがって、第1実施形態によれば、周波数変調方式を採用し、電極と測定対象物との間の測定ギャップを正確に計測することができる。また、レーザ加工装置100Aにおいて、正確に計測された測定ギャップを利用した倣い制御を行うことができる。
【0054】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を、図4及び図5を参照して説明する。
【0055】
<構成>
図4には、第2実施形態に係る倣い制御装置としての液晶検査装置100Bの概略的な構成が示されている。図4に示されるように、液晶検査装置100Bは、電極ヘッド110Bと、取付部130Bと、調整部140Bとを備えている。また、液晶検査装置100Bは、同軸LED161と、ハーフミラー162と、斜光LED163,164と、受光センサ165と、画像処理部169とを備えている。
【0056】
さらに、液晶検査装置100Bは、制御部190Bと、測距装置200とを備えている。すなわち、第2実施形態に係る液晶検査装置100Bは、上述した第1実施形態に係るレーザ加工装置100Aと比べて、測距装置200が同じであり、それ以外の構成要素が異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して説明する。
【0057】
ここで、第2実施形態では、測定対象物であるワークWKBは、ガラス基板であり、当該ガラス基板には、透明電極の膜が形成されている。液晶検査装置100Bは、ガラス基板上の表面の欠陥や異物を検査する装置となっている。なお、図4には1個の液晶検査装置が記載されているが、液晶をスキャンして検査するため、同様にして構成された複数の液晶検査装置(制御部190B及び画像処理部169を除く)が、液晶面の上方に配置されている。
【0058】
上記の取付部130Bについて説明する。図5には、取付部130Bの外観図が示されている。取付部130Bは、図4及び図5により、総合的に示されるように、中空円筒状の筐体であり、-Z方向側の面に開口HLが形成されている。取付部130Bは、鉛直下方(-Z方向側)の面に、電極ヘッド110Bを取り付ける。
【0059】
当該取付部130Bは、調整部140Bに固定され、当該調整部140Bによる位置調整により高さ方向を含む位置変更が可能となっている。このため、取付部130Bに取り付けられた中心電極E1Bと、ワークWKBとの間の距離が変更可能となる。
【0060】
上記の電極ヘッド110Bは、第1電極に対応する中心電極E1Bと、第2電極に対応するガード電極E2Bとを備えている。中心電極E1Bは、輪状のパターンである。ガード電極E2Bは、中心電極E1Bの外側に配置された輪状パターンと、中心電極E1Bの内側に配置された輪状パターンとから構成され、中心電極E1Bと絶縁関係を保ちつつ、一体的に形成されている。中心電極E1B及びガード電極E2Bは、取付部130Bの鉛直下方の面に取り付けられる。
【0061】
中心電極E1Bは、中心電極E1BとワークWKBとの間の静電容量体の静電容量Cxを利用した、中心電極E1BとワークWKBとの間の測定ギャップgを計測するためのセンシングを行う。
【0062】
ガード電極E2Bは、中心電極E1Bが行うセンシングを補助する。すなわち、ガード電極E2Bの電位と中心電極E1Bの電位とが等しくなるため、中心電極E1Bとガード電極E2Bとは、あたかも一体の電極のように振る舞う。接地されたワークWKBに対向した、有限の大きさの電極の端部では、電気力線が乱れて、平行電場では無くなるが、この電気力線の乱れは、ガード電極E2Bの外周部のみで生じ、中心電極E1B直下では、平行な電気力線が保たれる。このため、静電容量Cxの逆数が測定ギャップgに比例する関係が得られることとなる。
【0063】
すなわち、1/Cx=g/ε0εAの関係が得られ、測定ギャップgと1/Cxとが比例することとなり、測定ギャップgを測定するのに都合がよい。ここで、Aは中心電極E1Aの面積、ε0は真空誘電率、εSは測定ギャップの比誘電率である。
【0064】
中心電極E1Bは、同軸ケーブルCVBの内部導体に接続され、ガード電極E2Bは、内部導体と絶縁されている同軸ケーブルCVBの外側導体に接続されている。この同軸ケーブルCVBは、測距装置200に取り込まれている。ここで、同軸ケーブルCVBと、中心電極E1Bおよびガード電極E2B間には、合計で浮遊静電容量C0が存在する。
【0065】
上記の調整部140Bは、取付部130Bである筐体に固定されている。当該調整部140Bは、制御部190Bから送られた調整指令を受ける。調整部140Bは、当該調整指令に従って、取付部130Bの位置調整を行うことで、中心電極E1BとワークWABとの間のギャップgを調整する。
【0066】
上記の同軸LED161は、第2実施形態では青色LEDであり、制御部190Bによる制御のもとで、光を照射する。同軸LED161は、光の射出方向が水平となるように配置されている。同軸LED161から射出された水平方向の光は、斜め45°の角度に傾けたハーフミラー162で反射し、鉛直下方に向けて進む。この鉛直下方に進んだ光は、ワークWKBの表面に垂直に照射される。この同軸LED161から照射される光は、透明電極の欠陥や異物に用いられる。
【0067】
上記の斜光LED163,164は、第2実施形態では赤色LEDであり、制御部190Bによる制御のもとで、光を照射する。斜光LED163,164は、光の射出方向が斜めとなるように配置されている。斜光LED163,164から射出された斜め方向の光は、ワークWKBの表面に斜めに照射される。この斜光LED163,164から照射される光は、透明電極の欠陥や異物の検査に用いられる。
【0068】
同軸LED161から射出されてワークWKBに垂直に照射された光、及び、斜光LED163,164から射出されてワークWKBに斜めに照射された光は、ワークWKBで反射し、鉛直上方(+Z方向)に進む。こうして鉛直上方に進んだ光は、受光センサ165に入射する。
【0069】
上記の受光センサ165は、ワークWKBで反射し、鉛直上方に進んだ光を受光する。この受光センサ165には、集光レンズを備えている。受光センサ165が受光した光は、検査用画像として読み取られて、画像処理部169へ送られる。
【0070】
受光センサ165によって作成される検査用画像を明確に判別することができるように、調整部140Bによって、中心電極E1BとワークWKBとの間の距離が適正なギャップ(以下、「適正ギャップ」とも記す)DBとなるように調整される。
【0071】
上記の画像処理部169は、受光センサ165から送られた検査用画像を受ける。そして、画像処理部169は、制御部190Bによる制御のもとで、不図示の表示ユニットに表示すべき画像を作成する。
【0072】
上記の制御部190Bは、様々な処理を行うとともに、液晶検査装置100Bの全体を制御する。当該制御部190Bは、測距装置200から送られた測定ギャップgを受ける。次に、制御部190Bは、測定ギャップgに基づいて、中心電極E1BとワークWKBとの間の距離が適正ギャップDBとなる調整量を導出する。次いで、制御部190Bは、当該調整量を指定した調整指令を生成し、生成された調整指令を調整部140Bへ送る。
【0073】
また、制御部190Bは、不図示の操作部から送られた光の発光指定を受ける。制御部190Bは、当該発光指定を受けると、発光指令を生成して、同軸LED161、斜光LED163,164へ送る。また、制御部190Bは、画像処理部169による画像処理を制御する。
【0074】
このようにして構成された液晶検査装置100Bは、上述した第1実施形態に係るレーザ加工装置100Aと同様に、液晶検査装置100B全体では、図4及び図2から総合的に示されるように、発振回路211の発振周波数fxは、発振周波数要素(コイルのインダクタンスL、容量素子の静電容量C1,C2)、静電容量体の静電容量Cx、及び、同軸ケーブルCVBと中心電極E1Bとガード電極E2B間の静電容量の合計の浮遊静電容量C0で定まる発振周波数で発振する。
【0075】
このため、測距回路210の構成要素として、発振回路211だけにすると、浮遊静電容量C0の影響を大きく受けた発振周波数となってしまう。しかし、インピーダンス変換手段212としてのエミッタフォロア回路を測距回路210の構成要素に加えることで、浮遊静電容量C0の影響が小さくなり、ギャップ間の静電容量変化Cxに大きく依存した発振周波数変化をする回路方式となる。当該回路方式を採用することにより、正確に測定することができるギャップを飛躍的に大きくすることができる。
【0076】
また、液晶検査装置100Bが、正確に計測された測定ギャップを取得できるため、液晶検査処理において精度の高い倣い制御を行うことができる。
【0077】
したがって、第2実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様に、周波数変調方式を採用し、電極と測定対象物との間の測定ギャップを正確に計測することができる。また、液晶検査装置100Bにおいて、正確に計測された測定ギャップを利用した倣い制御を行うことができる。また、正確に測定することができるギャップが飛躍的に大きくなるため、電極とワークWKBとの距離を大きくした倣い制御が可能となる。この結果、電極とワークWKBとが接触する事態を低減することができ、倣い制御の高速化を実現することができる。
【0078】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態を、図6を参照して説明する。
【0079】
<構成>
図6には、第3実施形態に係る測定装置100Cの概略的な構成が示されている。図6に示されるように、測定装置100Cは、電極ヘッド110Cと、取付部130Cとを備えている。また、測定装置100Cは、表示部170と、測距装置200とを備えている。すなわち、第3実施形態に係る測定装置100Cは、上述した第2実施形態に係る液晶検査装置100Bと比べて、測距装置200が同じであり、それ以外の構成要素が異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して説明する。
【0080】
ここで、第3実施形態では、測定対象物は、透明電極の膜が形成されたガラス基板であり、第2実施形態の測定対象物と同じになっている。
【0081】
上記の取付部130Cは、円筒状の筐体である。取付部130Cには、鉛直下方(-Z方向側)の面に、電極ヘッド110Cが取付らえている。
【0082】
上記の電極ヘッド110Cは、第1電極に対応する中心電極E1Cと、第2電極に対応するガード電極E2Cとを備えている。中心電極E1Cは、円状になっている。ガード電極E2Cは、中心電極E1Cの外側に配置された輪状パターンである。中心電極E1C及びガード電極E2Cは、取付部130Cの鉛直下方の面に取り付けられる。
【0083】
中心電極E1Cは、中心電極E1CとワークWKBとの間の静電容量体の静電容量Cxを利用した、中心電極E1CとワークWKBとの間の測定ギャップgを計測するためのセンシングを行う。
【0084】
ガード電極E2Cは、中心電極E1Cが行うセンシングを補助する。すなわち、第2実施形態の場合と同様に、ガード電極E2Cの電位と中心電極E1Cの電位とが等しくなるため、中心電極E1Cとガード電極E2Cとは、あたかも一体の電極のように振る舞う。接地されたワークWKBに対向した、有限の大きさの電極の端部では、電気力線が乱れて、平行電場では無くなるが、この電気力線の乱れは、ガード電極E2Cの外周部のみで生じ、中心電極E1C直下では、平行な電気力線が保たれる。このため、静電容量Cxの逆数が測定ギャップgに比例する関係が得られることとなる。すなわち、1/Cx=g/ε0εAの関係が得られ、測定ギャップgと1/Cxとが比例することとなり、測定ギャップgを測定するのに都合がよい。
【0085】
中心電極E1Cは、同軸ケーブルCVCの内部導体に接続され、ガード電極E2Cは、内部導体と絶縁されている同軸ケーブルCVCの外側導体に接続されている。この同軸ケーブルCVCは、測距装置200に取り込まれている。ここで、同軸ケーブルCVCと、中心電極E1Cおよびガード電極E2Cの間には、合計で浮遊静電容量C0が存在する。
【0086】
上記の表示部170は、測距装置200から送られた測定ギャップgを受ける。そして、表示部170は、当該測定ギャップgを表示する。
【0087】
このようにして構成された測定装置100Cは、上述した第2実施形態に係る液晶検査装置100Bと同様に、測定装置100C全体では、図6及び図2から総合的に示されるように、発振回路211は、発振周波数要素(コイルのインダクタンスL、容量素子の静電容量C1,C2)、静電容量体の静電容量Cx、及び、同軸ケーブルCVBと中心電極E1Cとガード電極E2C間の静電容量の合計の浮遊静電容量C0で定まる発振周波数で発振する。
【0088】
このため、第2実施形態の場合と同様に、測距回路210の構成要素として、発振回路211だけにすると、浮遊静電容量C0の影響を大きく受けた発振周波数となってしまう。しかし、エミッタフォロア回路を測距回路210の構成要素に加えることで、浮遊静電容量C0の影響が小さくなり、ギャップ間の静電容量変化Cxに大きく依存した発振周波数変化をする回路方式となる。
【0089】
この結果、測定装置100Cは、正確に計測された測定ギャップを取得することができる。
【0090】
したがって、第3実施形態によれば、第1及び第2実施形態の場合と同様に、周波数変調方式を採用し、電極と測定対象物との間の測定ギャップを正確に計測することができる。
【0091】
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0092】
上記の第1及び第2本実施形態では、図2に示されるLC発振回路を、測距回路の構成要素としたが、別の構成のLC発振回路であってもよい。また、測距回路の構成要素として、RC発振回路を採用するようにしてもよい。
【0093】
また、上記の第1及び第2実施形態では、図2に示されるトランジスタのエミッタフォロア回路を、インピーダンス変換手段に採用した。これに対し、インピーダンス変換手段としては、電界効果トランジスタを用いたソースフォロア回路、オペアンプを用いたボルテージフォロア回路、電流バッファ回路又は電圧バッファ回路を含む集積回路等であってもよい。
【0094】
また、上記の第1実施形態では、中心電極を1つとし、ガード電極を1つとした。また、第2実施形態では、輪状パターンの中心電極を取り囲むように、中心電極の内側と外側のそれぞれに輪状パターンのガード電極を配置するようにした。これに対し、中心電極及びガード電極は他の形状であってもよいし、ガード電極の数が2以上であってもよい。
【0095】
また、本発明の測定装置は、ディスクランナウト測定装置や、ウェーハの厚さ平面度測定、ステージ移動量測定の位置決め制御を行う装置等に適用することができる。また、本発明の倣い制御装置は、様々な倣い装置に適用することができる。
【0096】
上記の第2実施形態では、ワークをガラス基板としたが、様々の液晶であってもよい。
【0097】
また、上記の第1及び第2実施形態では、取付部はZ方向に移動したが、X方向やY方向に移動するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0098】
100A … レーザ加工装置(倣い制御装置)
100B … 液晶検査装置(倣い制御装置)
100C … 測定装置
110A,110B,110C … 電極ヘッド
130A,130B,130C … 取付部
140A,140B … 調整部
150A … レーザ発振器
151A … 反射ミラー
152A … 集光レンズ
161 … 同軸LED
162 … ハーフミラー
163,164 … 斜光LED
165 … 受光センサ
169 … 画像処理部
170 … 表示部
190A,190B … 制御部
200 … 測距装置
210 … 測距回路
211 … 発振回路
212 … インピーダンス変換手段
213 … 矩形波形変換部
220 … 周波数測定部
230 … 算出部
CVA,CVB,CVC … 同軸ケーブル
E1A,E1B,E1C … 中心電極(第1電極)
E2A,E2B,E2C … ガード電極(第2電極)
WKA,WKB … ワーク(測定対象物)
図1
図2
図3
図4
図5
図6