(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-19
(45)【発行日】2024-11-27
(54)【発明の名称】電子タバコ用充填物およびそれを用いた電子タバコカートリッジ
(51)【国際特許分類】
A24B 15/16 20200101AFI20241120BHJP
A24B 15/36 20060101ALI20241120BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241120BHJP
【FI】
A24B15/16
A24B15/36
A24F40/20
(21)【出願番号】P 2023046301
(22)【出願日】2023-03-23
(62)【分割の表示】P 2021048136の分割
【原出願日】2018-02-26
【審査請求日】2023-04-21
(31)【優先権主張番号】P 2018031034
(32)【優先日】2018-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】721008039
【氏名又は名称】Future Technology株式会社
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 龍志
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】特許第6280287(JP,B1)
【文献】特許第6005664(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B 15/16
A24B 15/36
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子タバコ用充填物であって、前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマおよび微結晶セルロースを含有し、
前記充填物の形状が、シート状であり、前記シートの形状は、しわ付け、ひだ付け、ギャザー付け或いは折りたたむことにより形成されており、
前記微結晶セルロースの質量平均分子量が、10,000以上100,000以下であることを特徴とする電子タバコ用充填物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タバコ用充填物およびそれを用いた電子タバコカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タバコの禁煙の傾向に合わせるために、火炎を用いることなく、タバコの成分を含むカートリッジを加熱して、気化したタバコ成分を吸引することで、タバコを楽しむための電子タバコ製品が普及し始めている。このような電子タバコカートリッジに充填するタバコ充填物の製造方法としては、タバコ葉を粉末化して、水性スラリーとしたのちにシート化し、オイルやグリセリンをシートに加えて、乾燥させる方法がある(特許文献1)。
また、タバコ充填物を端部に持つ電子タバコカートリッジを差し込んで加熱することにより喫煙をする物品が開示されている。(特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2010-520764号公報
【文献】特表2015-519915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子タバコカートリッジを電子タバコ本体に挿入する際や、喫煙を終了して電子タバコ本体から電子タバコカートリッジを取り出すときなどのユーザーのハンドリング時に、充填物が電子タバコカートリッジから脱落したり、充填物の一部が落下したりすることがある。これによって、電子タバコ本体の内部を汚したり、ひいては電子タバコ本体の不具合となることがある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、電子タバコ用充填物が、ユーザーのハンドリングの際に、使用前および使用後の電子タバコカートリッジから、前記充填物が脱落したり、落下したりすることを防止する効果のある電子タバコ用充填物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するために、本発明は、非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマおよび微結晶セルロースを含有する。
【0007】
好ましい態様によれば、前記電子タバコ用充填物の形状が棒状、短冊状である。
【0008】
好ましい態様によれば、前記電子タバコ用充填物の形状が長さ10mm以上~20mm以下、幅1.1mm~2.0mm以下、厚さ0.1mm以上~0.5mm以下の棒状、短冊状形状である。
【0009】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物組成物を成形して得た電子タバコ用充填物であって、
前記非タバコ植物組成物の乾燥前における長さをL0、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における長さをL10、
と定義した場合に、
非タバコ植物組成物の長さ変化率La(%)を、
La(%)=(L0-L10)/L0×100
としたときに、
前記変化率La(%)が92.8%以上である。
【0010】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物組成物を成形して得た電子タバコ用充填物であって、
前記非タバコ植物組成物の乾燥前における長さをL0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における長さをL15、
と定義した場合に、
非タバコ植物組成物の長さ変化率Lb(%)を、
Lb(%)=(L0-L15)/L0×100
としたときに、
前記変化率Lb(%)が91.9%以上である。
【0011】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物組成物を成形して得た電子タバコ用充填物であって、
前記非タバコ植物組成物の乾燥前における体積をV0、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における体積をV10、
と定義した場合に、
非タバコ植物組成物の体積変化率Va(%)を、
Va(%)=(V0-V10)/V0×100
としたときに、
前記変化率Va(%)が86.9%以上である。
【0012】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物組成物を成形して得た電子タバコ用充填物であって、
前記非タバコ植物組成物の乾燥前における体積をV0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における体積をV15、
と定義した場合に、
非タバコ植物組成物の体積変化率Vb(%)は、
Vb(%)=(V0-V15)/V0×100
で表され、
前記変化率Vb(%)が85.7%以上である。
【0013】
かかる課題を解決するために、本発明は、電子タバコ本体に用いられる電子タバコカートリッジであって、一端に上記電子タバコ用充填物を使用し、他端にマウスピースを使用する。
【0014】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上~20mm以下、幅1.1~2.0mm以下、厚さ0.1以上~0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における長さをL’10、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の長さ変化率L’a(%)を、
L’a(%)=(L’0-L’10)/L’0×100
としたときに、
前記変化率L’a(%)が95.2%以上であることを特徴とする。
【0015】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上~20mm以下、幅1.1~2.0mm以下、厚さ0.1以上~0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
前記充填物の長さをL’0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における長さをL’15、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の長さ変化率Lb(%)を、
L’b(%)=(L’0-L15)/L’0×100
としたときに、
前記変化率L’b(%)が94.2%以上である。
【0016】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上~20mm以下、幅1.1~2.0mm以下、厚さ0.1以上~0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
前記非タバコ植物組成物の乾燥前における体積をV’0、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における体積をV’10、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の体積変化率V’a(%)を、
V’a(%)=(V’0-V’10)/V’0×100
としたときに、
前記変化率V’a(%)が88.1%以上ある。
【0017】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上~20mm以下、幅1.1~2.0mm以下、厚さ0.1以上~0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
前記非タバコ植物組成物の乾燥前における体積をV’0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における体積をV’15、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の体積変化率V’a(%)を、
V’b(%)=(V’0-V’15)/V’0×100
としたときに、
前記変化率V’b(%)が83.1%以上である。
【0018】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上~20mm以下、幅1.1~2.0mm以下、厚さ0.1以上~0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
前記非タバコ植物組成物の乾燥前における幅をW’0、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における幅をW’10、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の幅変化率W’a(%)を、
W’a(%)=(W’0-W’10)/W’0×100
としたときに、
前記変化率W’a(%)が93.9%以上ある。
【0019】
好ましい態様によれば、
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上~20mm以下、幅1.1~2.0mm以下、厚さ0.1以上~0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
前記非タバコ植物組成物の乾燥前における幅をW’0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における幅をW’15、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の幅変化率W’b(%)を、
W’b(%)=(W’0-W’15)/W’0×100
としたときに、
前記変化率W’b(%)が99.6%以上ある。
【0020】
好ましい態様によれば、
電子タバコ本体に用いられる電子タバコカートリッジであって、一端に請求項9~14の電子タバコ用充填物を使用し、他端にマウスピースを使用したことを特徴とする、電子タバコカートリッジ。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、電子タバコ用充填物が、ユーザーのハンドリングの際に、使用前および使用後の電子タバコカートリッジから、前記充填物が脱落したり、落下したりすることを防止する効果のある電子タバコ用充填物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】電子タバコカートリッジの使用の形態を例示する図である。
【
図2】電子タバコカートリッジの構造の一例を示す図である。
【
図3】電子タバコ用充填物として製造された充填物の一例を示す図である。
【
図4】電子タバコカートリッジの作成法を例示する図である。
【
図5】電子タバコカートリッジの変形例を説明する図である。
【
図6】電子タバコカートリッジの更なる使用の形態を例示する図である。
【
図7】電子タバコカートリッジの構造の更なる一例を示す図である。
【
図8】電子タバコ用充填物の製造工程の一例を示す流れ図である。
【
図9】非タバコ植物組成物のシートを乾燥させた場合における長さの変化率を表したグラフ図である。
【
図10】非タバコ植物組成物のシートを乾燥させた場合における体積の変化率を表したグラフ図である。
【
図11】電子タバコ用充填物を乾燥させた場合における長さの変化率を表したグラフ図である。
【
図12】電子タバコ用充填物を乾燥させた場合における体積の変化率を表したグラフ図である。
【
図13】電子タバコ用充填物を乾燥させた場合における幅の変化率を表したグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0024】
図8は、本発明を適用した実施形態における、非タバコ植物組成物、電子タバコ用充填物の製造工程の一例を示す流れ図である。
【0025】
電子タバコ用充填物の製造工程は、芳香の元になる非タバコ植物等を乾燥・粉砕し、秤量等を行う乾燥・粉砕工程(A)を有する。なお、原材料をそのまま使用できるような場合は、このような工程を省略することができる。また、電子タバコ用充填物を製造する際の他の材料については、必要に応じて、前処理・秤量等を行う、準備工程(B)を有する。
【0026】
前記乾燥・粉砕工程(A)および準備工程(B)を経て、それらの材料は、混合工程(M)に向かい、所定の条件で混合され非タバコ植物組成物とされる。
【0027】
前記非タバコ植物組成物は、充填物成形工程(F)を経て所望の形状とすることができる。所望の形状とされた非タバコ植物組成物は、電子タバコ用充填物として、電子タバコカートリッジ製造工程(G)に供され、電子タバコカートリッジとなる。
【0028】
各工程を順に説明する。発明の説明のために上記工程に分割して説明したが、2以上の工程を同時に行うことをも含むものである。なお、原料となる非タバコ植物の詳細は後述する。
【0029】
まず、乾燥・粉砕工程(A)は、原料となる非タバコ植物の使用部位(例えば、葉、種子、乾燥果実、茎、樹皮、根など)を非タバコ植物組成物とするために所望の粉砕物に加工する。その際、後に添加する、エアロゾルフォーマ、水その他の成分を吸収或いは担持したりするのに都合の良いような、水分量を調整するのも好ましい。なお乾燥温度は、60℃以上、80℃以下が好ましい。この範囲であると、必要とする香味成分の散逸を避けながら、所望の水分量へ到達しやすい。なお、65℃以上であると更
に所望の水分量へ到達しやすく、75℃以下であると必要とする香味成分の散逸を更に防止できる。
【0030】
なお、乾燥・粉砕後の水分量は5質量%以下とするのが好ましい。このようにすると、のちの工程でのスラリー化が容易となる。3質量%以下であると更に好ましい。また、上記水分量は、好ましくは0.1質量%以上であると、水等とのなじみがよい状態を保つことができる。更に、乾燥・粉砕工程(A)には、前記乾燥粉砕物を篩分けする篩工程を設けることができ、所望の粒度として混合工程(M)へ投入することができる。
【0031】
準備工程(B)においては、電子タバコ用充填物を作成するにあたり必要な材料を準備することができる。
【0032】
微結晶セルロースとは、例えば、繊維性植物のパルプから得られたα-セルロースを例えば酸で部分的に解重合したものとして得られるものであり、セルロースから可溶性部分を取り除き、適宜、不溶性部分を結晶化したものである。
【0033】
様々な検討の末、非タバコ植物とエアロゾルフォーマと微結晶性セルロースを含有する電子タバコ用充填物について、以下のことがわかった。電子タバコ用充填物を乾燥条件下におくと、非タバコ植物とエアロゾルフォーマからなる充填物が失水した場合にあっても、セルロースの微結晶が充填物の構造を維持し、体積収縮などの構造変化を抑制する。この様な作用は、微結晶セルロースを用いたことにより得られるものである。
【0034】
本発明において、一つの例として、微結晶セルロースは、準備工程(B)で秤量され、混合工程(M)へと投入される。微結晶セルロースは、粉体のままでもよいし、水などの溶媒に分散させて懸濁液として投入してもよい。この場合、溶媒への分散は、高速攪拌機や高圧ホモジナイザーなどが使用できる。
【0035】
微結晶セルロースの添加量は、電子タバコ用充填物中の含有量が1%以上15%以下が目安となる。好ましくは3%以上12%以下であり、更に好ましくは5%以上10%以下である。
【0036】
微結晶セルロースの添加により、成形性の向上、ロールミルによる混練などの際の作業性の改善、特に、電子タバコ用充填物の収縮抑制および体積変化の抑制に有効であり、電子タバコカートリッジの品質管理および使用感の均質化において有効である。
【0037】
本発明に用いられる微結晶セルロースの平均粒子径は、好ましくは30μm以上~200μm以下であり、より好ましくは50μm以上~150μm以下であり、より好ましくは70μm以上~120μm以下である。
【0038】
微結晶セルロースの平均粒子径は、30μm以上であると電子タバコ用充填物の収縮を抑制する効果に優れ、150μm以下であると、前記収縮を抑制する効果に加えて成形性を良好とすることができる。
【0039】
微結晶セルロースの平均粒子径は、篩分け法によって求められる。上記平均粒子径は、JIS K 0069:1992に記載の方法により得ることができる。 尚、平均粒子径は、複数の篩による試験結果について、例えば、目開きの大きいほうからの質量の積算を行いその質量50%に相当する径をいう。
更に、好ましくは目開き250μmの篩上残留物が8質量%以下であって、目開き75μmの篩上残留物が45質量%以上である。
【0040】
目開き250μmの篩上残留物が8質量%以下の場合は、篩分けされた微結晶セルロースが電子タバコ用充填物の収縮を抑制する効果を有する。目開き75μmの篩上残留物が45質量%以上の場合は、電子タバコ用充填物の成形性を良好とすることができる。
【0041】
微結晶セルロースの質量平均分子量(Mw)は、10,000以上200,000以下であることが好ましい。10,000以上であると、電子タバコ用充填物の収縮を抑制する効果に優れ、100,000以下であると、前記収縮を抑制する効果に加えて成形性を良好とすることができる。特に好ましくは、20,000以上60,000以下である。セルロースの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定することができる。例えば、特開平6-109715号公報にあるような測定方法が採用され、標準資料としては、ポリエチレングリコール等を適宜用いる。
【0042】
次に、混合する混合工程(M)を説明する。
【0043】
原料となる非タバコ植物は、必要に応じ乾燥・粉砕工程(A)を経て、秤量され、混合工程(M)にむかう。
【0044】
原料となる非タバコ植物について説明する。本実施形態でも使用できる非タバコ植物は、タバコ以外の植物であれば特に制限はない。植物の使用部位としては、たとえば、根(鱗根(鱗茎)、塊根(イモ類)、球根などを含む)、茎、塊茎、皮(茎皮、樹皮などを含む)、葉、花(花弁、雌蕊、雄蕊などを含む)、樹木の幹や枝など様々な部位を使用できる。
【0045】
鱗茎としては、タマネギ、ヒガンバナ、チューリップ、ヒヤシンス、ニンニク、ラッキョウ、ユリ、球茎としては、クロッカス、グラジオラス、フリージア、アヤメ、サトイモ、コンニャク、塊茎としては、シクラメン、アネモネ、ベゴニア、チョロギ、ジャガイモ、アピオス(ほど芋)根茎としては、カンナ、ハス(レンコン)、ショウガ、塊根としては、ダリア、サツマイモ、キャッサバ、キクイモ担根体としては、ヤマノイモ属(ヤマノイモ、自然薯、ナガイモなどのヤムイモ類)、その他として、カブ・ゴボウ・ニンジン、ダイコン、クズが挙げられる。茎としては、コンニャク、アスパラガス、タケノコ、ウド、ダイコン、ヤーコンが挙げられる。
【0046】
上記イモ類或いは以下に挙げる植物には、炭水化物が含有され、充填物111の少なくとも一部の材料として好ましく用いられる。例えば、澱粉としては、コーンスターチ(とうもろこし)、ばれいしょ澱粉(じゃがいも)、かんしょ澱粉(サツマイモ)、タピオカ澱粉(タピオカ)等があり、増粘剤、安定剤等として使用の例がある。これらの澱粉は、架橋により耐酸性向上、耐熱性向上、耐シェア性向上等、エステル化、エーテル化により保存安定性向上、糊化促進等、酸化により透明性向上、フィルム性向上、保存安定性向上等を図ることで可能である。
【0047】
植物種子からはタマリンドシードガム、グアーガム、 ローカストビーンガム、樹液からはアラビアガム、カラヤガム、果実からはペクチン、その他の植物からは、セルロース、アガロースを主成分とするコンニャクマンナン、大豆多糖類を得ることができる。更に、カチオン化グアーガム、のように変性して使用できる。
【0048】
海藻からは、カッパカラギナン、イオタカラギナン、ラムダカラギナンの3タイプに分類されるカラギナン、寒天、アルギン酸を得ることができ、カラギナン金属塩、アルギン酸Naなどの塩としても用いられる。
【0049】
具体例を挙げると、たとえばハーブやスパイスとして使用されている植物としては、くちなしの実、こぶみかんの葉、みょうが、よもぎ、わさび、アジョワンシード、アニス、アルファルファ、エキナセア、エシャロット、エストラゴン、エバーラスティングフラワー、エルダー、オールスパイス、オリスルート、オレガノ、オレンジピール、オレンジフラワー、オレンジリーフ、カイエンチリペッパー(カイエンヌチリペッパー)、カモミールジャーマン、カモミールローマン、カルダモン、カレーリーフ、ガーリック(にんにく)、キャットニップ、キャラウェイ、キャラウェイシード、キンモクセイ、クミン、クミンシード、クローブ、グリーンカルダモン、グリーンペッパー、コーンフラワー、サフラン、シダー、シナモン、ジャスミン、ジュニパーベリー、ジョロキア、ジンジャー(しょうが)、スターアニス、スペアミント、スマック、セイジ、セボリ(セイボリー)、セロリ、セロリシード、ターメリック(ウコン)、タイム、タマリンド、タラゴン、チャービル(セルフィーユ)、チャイブ、ディル、ディルシード、トマト(ドライトマト)、トンカ豆、ドライパクチー、ナツメグ、ハイビスカス、ハバネロ、ハラペーニョ、バーズアイ、バジル、バニラ、パクチー(コリアンダー)、パセリ、パプリカ、ヒソップ、ピメンツデスペレット、ピンクペッパー、フェヌグリークシード、フェンネル、ブラウンマスタード、ブラックカルダモン、ブラッククミン、ブラックペッパー、ベチバー、ペニーロイヤル、ペパーミント(ハッカ)、ホースラディッシュ、ホワイトペッパー、ホワイトマスタード、ポピーシード、ポルチーニ、マジョラム、マスタードシード、マニゲット、マリーゴールド、マルバフラワー、メース、ヤローフラワー、ユーカリ、ラベンダー、リコリス、リンデン、レッドクローバー、レッドペッパー、レモングラス、レモンバーベナ、レモンバーム、レモンピール、ローズ(バラ)、ローズバッズ(パープル)、ローズヒップ、ローズペタル、ローズマリー、ローズレッド、ローレル(ローリエ)、ロングペッパー、胡麻(生胡麻、煎り胡麻)、黄金唐辛子、花椒(ホアジャオ)、三鷹、山椒、唐辛子、柚子などを使用できる。また、ミックススパイス(たとえば、五香粉、ガラムマサラ、ラスエルハヌート、バリグール、チキンカレーマサラ、タンドリーマサラ、カトルエピス、エルブ・ド・プロバンス)や、ポプリなどとして使用されている様々な植物の混合物を使用できる。
【0050】
また、たとえば、モモ、ブルーベリー、レモン、オレンジ、リンゴ、バナナ、パイナップル、マンゴー、葡萄、キンカン、メロン、梅、アーモンド、カカオ、コーヒー豆、ピーナッツ、ひまわり、オリーブ、クルミ、その他ナッツ類などの食用果実(果肉部分)や種子を使用できる。
【0051】
また、茶類を使用できる。茶類は茶になる植物が異なるだけでなく、同じ植物であっても加工方法によって異なるお茶になる。具体的には、たとえば、日本茶、紅茶、明日葉茶、甘茶、アマチャヅル茶、アロエ茶、イチョウ葉茶、ウーロン茶、ウコン茶、ウラジロガシ茶、エゾウコギ茶、オオバコ茶、カキオドシ茶、柿の葉茶、カミツレ茶、カモミールティ、河原決明茶、カリン茶、菊花茶、ギムネマ茶、グァバ茶、クコ茶、桑の葉茶、黒豆茶、ゲンノショウコ茶、玄米茶、ゴボウ茶、コンフリー茶、昆布茶、桜茶、サフラン茶、シイタケ茶、シソ茶、ジャスミン茶、しょうが茶、スギナ茶、セキショウ茶、センブリ茶、ソバ茶、タラノキ茶、タンポポ茶、甜茶、ドクダミ茶、杜仲茶、ナタマメ茶、ニワトコ茶、ネズミモチ茶、ハトムギ茶、ハブ茶、ビワの葉茶、プーアル茶、紅花茶、松葉茶、マテ茶、麦茶、メグスリノキ茶、ヨモギ茶、ユーカリ茶、羅漢果茶、ルイボスティ、ゴーヤ茶などが挙げられる。これらお茶については飲用後の茶殻を使用してもよい。茶殻などを使用すれば高価なお茶などを再利用して有効活用できる。
【0052】
上記に、使用できる植物の具体例として、昆布をあげたが、他にも植物として、アオサ、アオノリ、アカモク、アサクサノリ、アラメ、イワノリ(岩海苔)、エゴノリ、オゴノリ、ガゴメコンブ、カジメ、ガニアシ、クビレズタ、クロメ、コンブ、スサビノリ、ダルス、チシマクロノリ、ツルアラメ、テングサ、トロロコンブ、ネコアシコンブ属、ノリ(海苔)、ハバノリ、ヒジキ、ヒトエグサ、ヒロメ、フノリ、ボウアオノリ、マコンブ、メカブ、モズク、ワカメも当然に使用することができる。
【0053】
上記に、使用できる植物の具体例として、玄米をあげたが、米の他の品種として、インディカ種(インド型、大陸型、長粒種)、グラベリマ種(アフリカイネ)、サティバ種(アジアイネ)、ジャバニカ種(ジャワ型、熱帯島嶼形、大粒種)、ジャポニカ種(日本型、温帯島嶼型、短粒種)、ネリカ(アジアイネとアフリカイネの種間雑種)も当然に使用することができ、粉或いは糠としても使用することができる。
【0054】
更に、使用できる植物の具体例として、麦をあげたが、麦類の他の例として、アワ、エンバク(カラス麦の栽培品種、オーツ麦とも)、オオムギ(大麦)、カラスムギ、キビ、コドラ(コードンビエ)、コムギ(小麦)、シコクビエ、テフ、トウジンビエ、ハダカムギ(オオムギの変種)、ハトムギ(種子ではなく果実である)、ヒエ、フォニオ、マコモ、モチムギ(オオムギのモチ種)、モロコシ(タカキビ、コウリャン、ソルガム)、トウモロコシ、ライムギ(ライ麦)も当然に使用できる。
【0055】
更に、使用できる植物の具体例として、黒豆をあげたが、菽穀類(マメ科)としての他の例は、アズキ、イナゴマメ、インゲンマメ、エンドウキマメクラスタマメグラスピー(英:Lathyrus sativus)ケツルアズキ、ササゲ、シカクマメ、ゼオカルパマメ、ソラマメ、ダイズ、タケアズキ、タチナタマメ、タマリンド、テパリービーン、ナタマメ、ハッショウマメ(英:Mucuna pruriens)、バンバラマメ、ヒヨコマメ、フジマメ、ベニバナインゲン、ホースグラム(英: Macrotyloma uniflorum)、モスビーン、ライマメ、ラッカセイ、リョクトウ、ルピナス、レンズマメ、レンズマメ(ヘントウ)も当然に使用できる。
【0056】
更に、使用できる植物の具体例として、ソバをあげたがその他の植物の例として、アマランス(アマランサス、センニンコク)、キヌア、ダッタンソバも当然に利用することができる。
【0057】
更に、使用できる植物の具体例として、シイタケをあげたが、キノコ類としては、マツタケ、シイタケ、ハツタケ、シメジ、ショウロ、マッシュルーム、ハラタケが挙げられる。
【0058】
また、さとうきび(糖蜜の搾りかすでもよい)、てんさい(ビート)、ヒノキ、松、杉、ヒバ、椿、白檀など芳香を有する樹木の幹や枝、これらの樹皮や葉、根なども使用できる。シダ類、コケ類等も非タバコ植物として使用することが可能である。植物としてまた、たとえば、日本酒、ワインなどの発酵酒を製造する際の副産物や絞りかす(酒粕、葡萄の絞りかす(葡萄の皮や種子、果軸などからなる))なども使用できる。更には、上述したさまざまな植物を混合して使用してもよい。もちろん、ここに挙げた以外の植物を使用することもできる。
【0059】
更に、漢方薬として知られているものも好ましく用いられる。例えば、以下である。藍草(アイソウ)、茜根(アカネコン)、赤目柏(アカメガシワ)、阿仙薬(アセンヤク)、安息香(アンソクコウ)、威霊仙(イレイセン)、茵陳蒿(インチンコウ)、茴香(ウイキョウ)、ウコン(ターメリック)、烏梅(ウバイ)、烏薬(ウヤク)、裏白柏(ウラジロガシ)、ウワウルシ、営実(エイジツ)、延胡索(エンゴサク)、延命草(エンメイソウ)、黄耆(オウギ)、黄今(オウゴン)、黄精(オウセイ)、黄柏(オウバク)、黄連(オウレン)、桜皮(オウヒ)、弟切草(オトギリソウ)、遠志(オンジ)、槐花(カイカ)、薤白(ガイハク)、夏枯草(カゴソウ)、訶子(カシ)、何首烏(カシュウ)、莪朮(ガジュツ)、霍香(カッコウ)、葛根(カッコン)、カミツレ、瓜呂根(カロコン)、瓜呂仁(カロニン)、乾姜(カンキョウ)、甘草(カンゾウ)、款冬花(カントウカ)、艾葉(ガイヨウ)、桔梗(キキョウ)、枳具子(キグシ)、枳殻(キコク)、枳実(キジツ)、菊花(キクカ)、橘皮(キッピ)、羌活(キョウカツ)、杏仁(キョウニン)、金柑(キンカン)、金銀花(キンギンカ)、金銭草(キンセンソウ)、枸杞子(クコシ)、枸杞葉(クコヨウ)、苦参(クジン)、胡桃(クルミ)、苦楝皮(クレンピ)、黒文字(クロモジ)、瞿麦(クバク)、荊芥(ケイガイ)、桂皮(ケイヒ)、決明子(ケツメイシ)、牽牛子(ケンゴシ)、玄参(ゲンジン)、膠飴(コウイ)、紅花(コウカ)、合歓皮(ゴウカンピ)、降香(コウコウ)、香鼓(コウシ)、香需(コウジュ)、紅参(コウジン)、香附子(コウブシ)、粳米(コウベイ)、厚朴(コウボク)、藁本(コウホン)、五加皮(ゴカヒ)、牛膝(ゴシツ)、呉茱萸(ゴシュユ)、虎杖根(ゴジョウコン)、牛蒡子(ゴボウシ)、五味子(ゴミシ)、柴胡(サイコ)、細辛(サイシン)、サフラン、山帰来(サンキライ)、山査子(サンザシ)、山梔子(サンシシ)、山茱萸(サンシュユ)、山豆根(サンズコン)、酸棗仁(サンソウニン)、山椒(サンショウ)、三稜(サンリョウ)、山薬(サンヤク)、地黄(ジオウ)、紫苑(シオン)、地骨皮(ジコッピ)、紫根(シコン)、紫蘇子(シソシ)、紫蘇葉(シソヨウ)、疾藜子(シツリシ)、柿蒂(シテイ)、地膚子(ジフシ)、芍薬(シャクヤク)、蛇床子(ジャショウシ)、沙参(シャジン)、車前子(シャゼンシ)、車前草(シャゼンソウ)、縮砂(シュクシャ)、十薬(ジュウヤク)、生姜(ショウキョウ)、棕櫚実(シュロジツ)、棕櫚葉(シュロヨウ)、升麻(ショウマ)、小麦(ショウバク)、菖蒲根(ショウブコン)、辛夷(シンイ)、女貞子(ジョテイシ)、秦皮(シンピ)、神麹(シンキク)、秦ぎょう(ジンギョウ)、充蔚子(ジュウイシ)、椒目(ショクモク)、青皮(セイヒ)、石菖根(セキショウコン)、石榴実皮(セキリュウジツヒ)、石斛(セッコク)、川弓(センキュウ)、前胡(ゼンコ)、川骨(センコツ)、旋覆花(センプクカ)、接骨木(セッコツボク)、草果(ソウカ)、ソウ角子(ソウカクシ)、桑寄生(ソウキセイ)、蒼耳子(ソウジシ)、蒼朮(ソウジュツ)、側柏葉(ソクハクヨウ)、続断(ゾクダン)、桑白皮(ソウハクヒ)、蘇木(ソボク)、蘇葉(ソヨウ)、ソウ莢(ソウキョウ)、大黄(ダイオウ)、大棗(タイソウ)、大腹皮(ダイフクヒ)、沢瀉(タクシャ)、丹参(タンジン)、竹如(チクジョ)、竹節人参(チクセツニンジン)、竹葉(チクヨウ)、知母(チモ)、地楡(チユ)、丁子(チョウッジ)、釣藤鈎(チョウトウコウ)、陳皮(チンピ)、天南星(テンナンショウ)、天麻(テンマ)、天門冬(テンモントウ)、冬瓜子(トウガシ)、当帰(トウキ)、唐胡麻(トウゴマ)、党参(トウジン)、灯芯草(トウシンソウ)、桃仁(トウニン)、橙皮(トウヒ)、兎絲子(トシシ)、栃実(トチノミ)、杜仲(トチュウ)、独活(ドッカツ)、土瓜根(ドカコン)、肉従容(ニクジュヨウ)、ニクズク、忍冬(ニンドウ)、人参(ニンジン)、貝母(バイモ)、麦芽(バクガ)、柏子仁(ハクシニン)、白扁豆(ハクヘンズ)、麦門冬(バクモントウ)、破胡紙(ハコシ)、薄荷(ハッカ)、蕃果(バンカ)、半夏(ハンゲ)、反鼻(ハンビ)、板藍根(バンランコン)、半枝連(ハンシレン)、百合根(ユリネ)、白止(ビャクシ)、白花蛇舌草(ビャクカジャゼツソウ)、百部根(ヒャクブコン)、白朮(ビャクジュツ)、檳榔子(ビンロウジ)、防已(ボウイ)、茅根(ボウコン)、防風(ボウフウ)、蒲黄(ホウオウ)、蒲公英根(ホウエイコン)、牡丹皮(ボンタンピ)、麻黄(マオウ)、麻子仁(マシニン)、蔓荊子(マンケイシ)、松脂(マツヤニ)、木通(モクツウ)、木瓜(モッカ)、木香(モッコウ)、没薬(モツヤク)、木賊(モクゾク)、射干(ヤカン)、益智(ヤクチ)、夜交藤(ヤコウトウ)、羅漢果(ラカンカ)、蘭草(ランソウ)、竜眼肉(リュウガンニク)、竜胆(リュウタン)、良姜(リョウキョウ)、霊芝(レイシ)、連翹(レンギョウ)、連銭草(レンセンソウ)、蓮肉(レンニク)、芦根(ロコン)。
【0060】
更に、上記に例示した非タバコ植物の抽出物、所謂エキスも使用することができる、抽出物の形態としては、液体、水あめ状、粉末、顆粒、溶液等が挙げられる。
【0061】
以上説明した非タバコ植物の例示のうち、乾燥・粉砕を要しないものは、そのまま混合工程(M)に投入することもできる。
【0062】
電子タバコ用充填物として他に使用しうる材料は以下を例示することができる。
【0063】
エアロゾルフォーマとしては、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、トリエチレングリコール、乳酸、ジアセチン(グリセリンジアセタート)、トリアセチン(グリセリントリアセタート)、トリエチレングリコールジアセタート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸メチル、ドデカンジオン酸ジメチル、テトラデカンサンジオン酸ジメチルなどが使用できるが、特に、グリセリン、プロピレングリコールが好ましく用いられる。これらは、電子タバコ用充填物に対して、1質量%以上80質量%以下の量で用いられ、特に、10質量%以上40質量%以下であると好ましい。
【0064】
更に、必要に応じ風味を追加する風味添加剤も好ましく用いられる。風味添加剤としては、はっか、ココア、コーヒー、紅茶のエキス等が挙げられる。
【0065】
また、必要に応じて食品の保存料を添加してもよく、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム等を添加してもよい。
【0066】
上記以外に使用される材料として、結着剤又は増粘剤等として、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴムおよびローカストビーンガムなどのゴム、例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびエチルセルロースなどのセルロース結合剤、例えばデンプン、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラナギン、寒天およびペクチンなどの有機酸の共役塩基塩などの多糖類、およびこれらの組み合わせも用いられる。
【0067】
以上に例示した、エアロゾルフォーマ、風味添加剤、保存料、結着剤又は増粘剤等は、
図8の準備工程(B)として準備され、混合工程(M)へ向かう。
【0068】
混合工程(M)においては、通常の混合機を使用することができる。例えば、混合槽中の材料を攪拌羽根にて、剪断力を加えつつ混合するような形態が好ましく用いられる。
【0069】
次に充填物成形工程(F)であるが、非タバコ植物組成物を加圧によりオリフィスを通過させ棒状に成形する方法、薄いシートに成形する方法、或いは、非タバコ植物組成物を乾燥させ粉砕等をして粒状にすることが例示できる。
【0070】
本発明においては、薄いシートに成形してから切断により成形する方法について詳しく説明する。薄いシートにするために、3本ロールミルを用意した。3本ロールミルを用いると、狭いロール間に押し込まれることによる圧縮と、ロール速度差によるせん断により、混練・分散などを行いながら、ドクターブレードにより所望の厚さのシートとすることが可能であるから、好ましい。また、プレスローラ或いはプレス機を用いて作成することも好ましい。
【0071】
また、充填物成形工程(F)においては、必要に応じて、非タバコ植物、エアロゾルフォーマ、結着剤又は増粘剤等、風味添加剤、保存料を添加してもよいし、水などを添加してもよい。
【0072】
本発明においては、水と表記しているが、製造に使用されるものとしては、殺菌或いは微生物を除去したものを使用することが好ましく、逆浸透膜或いはイオン交換等により得られた純水を用いることが好ましい。
【0073】
充填物成形工程(F)で、得られるシートの厚さは、0.1mm以上~1.0mm以下が好ましく、更に好ましくは0.1mm以上~0.5mm以下である。得られたシートは、所望の形状に切断されるが、切断にはカッター、回転刃方式のロータリーカッター等が例示できる。
【0074】
充填物成形工程(F)の具体的な例として、厚さ0.3mmのシートを所望の形に切断をすることを例にする。例えば、縦150mm横240mmの長方形に切断をする。このシートを、ロータリーカッターに供給し、縦1.5mm横240mmの形状に切断をし、シート切断物を得る。前記シート切断物50本分を、タバコ紙で巻き、外径略6.9mmの巻物を作成する。前記巻物を、カッターにて、12.0mmの長さに切断をし、エアロゾル形成基材(110)を得ることができる。この際、充填物の質量は、0.29gである。前記エアロゾル形成基材(110)の容積に対する充填物の体積の比率を体積充填率と称すると、上記の場合体積充填率は0.60となる。とすると、体積充填率と充填物の質量より算出される充填物の密度は、1.07g/cm3となる。
【0075】
上記の充填物成形工程(F)の場合、棒状又は短冊状の複数の充填物が、電子タバコカートリッジの長手方向に沿って配置されていることとなる。また、前記棒状又は短冊状の複数の充填物は、前記巻物高さの軸に沿って、タバコ紙等の包摂部材(151)によって包摂され、エアロゾル形成基材(110)となっている。
【0076】
電子タバコカートリッジ製造工程(G)を説明する。このようにして得られた、エアロゾル形成基材(110)と、以下に詳しく説明する支持要素(300)と、マウスピース(140)を包装部材(150)で巻くか、或いは、予め包装部材(150)を円筒形に作成しておき、マウスピース(140)、支持要素(300)、充填物(111)を挿入することにより作成する。
従い、本発明の好適な構成の例として、上流側(10)から、下流(20)に向かって、エアロゾル形成基材(110)、支持要素(300)、マウスピース(140)とする電子タバコカートリッジが挙げられる。
【0077】
本発明の電子タバコ本体の加熱要素を挿入して使用する場合において、好ましい形態として、長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の形状に成形した充填物が好ましい。
【0078】
本発明において、電子タバコ用充填物に微結晶セルロースを含有させることの理由としては、結晶性セルロースの存在により、充填物組成物と馴染みやすくなり、機械的な強度性および構造維持性が増し、経時的な長さ、幅および厚さの変化が低減され、これにともなう体積変化についても低減される。
【0079】
これにより、充填物の成形性の向上、ロールミルによる混練などの際の作業性の改善が期待できる。特に、電子タバコ用充填物の収縮などによる長さ、幅、厚さおよび体積の変化率を抑制できる点で有効である。
【0080】
本発明における所定の粒径サイズの微結晶セルロースを充填物材料に添加することで、上記形状の充填物とした場合においても、長さ、幅、厚さおよび体積の変化率を抑制できるほか、運搬輸送時に生じる電子タバコカートリッジから電子タバコ用充填物が脱落する不具合を抑制できる。また、製造後の経時的な前記の変化を抑制することで、製造後の期間経過によらず使用感を均質化できるなど、品質維持管理の点においても有効である。
【0081】
以上のように作成された電子タバコ用充填物の特性は、以下のようにして確認をすることができる。所定条件における、非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の長さ、厚さ、および体積の変化を観察することで微結晶セルロースの含有がもたらす効果を評価することができる。
【0082】
作成した非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物を、ハロゲン水分計を用いて乾燥し、乾燥前後における充填物の長さ、幅、厚さおよび体積を測定し、その変化率を評価することができる。
【0083】
本発明において、非タバコ植物組成物のシート或いは電子タバコ用充填物の乾燥前の長さ、幅、厚さ、体積とは、前記非タバコ植物組成物のシート或いは電子タバコ用充填物の水分の含有量が、15質量%以上20質量%であるときに測定される。前記水分量に調整するには、例えば、28℃~30℃相対湿度40%程度で調整することができる。水分量の測定は、電子ハロゲン水分測定器、型番DHS-50-5(Bangxi Instrument Technology Co.Ltd.社製)を用いた。自動乾燥モードにて、乾燥温度を105℃とし、自動測定終了時の失水率から水分量(質量%)を求める。なお、自動測定モードにおいては、失水率は、測定前のサンプル重量から測定終了時のサンプル質量を差し引き、測定前のサンプル質量で除したものである。前記質量の変化分を水分の含有量とする。
【0084】
非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の長さ、幅、厚さ、体積の変化率の値は、乾燥前の長さ、幅、厚さ、体積の各数値から所定時間乾燥後の長さ、幅、厚さ、体積の各数値を差し引き、乾燥前の長さ、幅、厚さ、体積の各数値で除したものである。
【0085】
具体的には、乾燥前における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の長さをL0、
乾燥時間10分経過後における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の長さをL10、
前記非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の乾燥時間10分経過後の長さ変化率La(%)は、以下に定義される。
La(%)=(L0-L10)/L0×100
また、乾燥時間15分経過後における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の長さをL15とした場合に、前記非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の乾燥時間15分経過後の長さ変化率Lb(%)は、以下に定義される。
Lb(%)=(L0-L15)/L0×100
【0086】
乾燥前における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の幅をW0、
乾燥時間10分経過後における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の幅をW10、
前記非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の乾燥時間10分経過後の幅変化率Wa(%)は、以下に定義される。
Wa(%)=(W0-W10)/W0×100
また、乾燥時間15分経過後における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の幅をW15とした場合に、前記非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の乾燥時間15分経過後の幅変化率Wb(%)は、以下に定義される。
Wb(%)=(W0-W15)/W0×100
【0087】
乾燥前における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の厚さをT0、
乾燥時間10分経過後における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の厚さをT10、
前記非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の乾燥時間10分経過後の厚さ変化率Ta(%)は、以下に定義される。
Ta(%)=(T0-T10)/T0×100
また、乾燥時間15分経過後における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の厚さをT15とした場合に、前記非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の乾燥時間15分経過後の厚さ変化率Tb(%)は、以下に定義される。
Tb(%)=(T0-T15)/T0×100
【0088】
乾燥前における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の体積をV0、
乾燥時間10分経過後における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の体積をV10、
前記非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の乾燥時間10分経過後の体積変化率Va(%)は、以下に定義される。
Va(%)=(V0-V10)/V0×100
また、乾燥時間15分経過後における非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の体積をV15とした場合に、前記非タバコ植物組成物或いは電子タバコ用充填物の乾燥時間15分経過後の体積変化率Vb(%)は、以下に定義される。
Vb(%)=(V0-V15)/V0×100
【0089】
本発明においては、非タバコ植物組成物を、105℃、10分間にて乾燥させた場合の長さ変化率La(%)が92.8%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。更に好ましくは、93.0%以上である。更に好ましくは、93.5%以上である。
また、非タバコ植物組成物を、105℃、15分間にて乾燥させた場合の長さ変化率Lb(%)が91.9%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。更に好ましくは、92.0%以上である。更に好ましくは、92.5%以上である。
【0090】
本発明においては、非タバコ植物組成物を、105℃、10分間にて乾燥させた場合の体積変化率Va(%)は86.9%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。更に好ましくは、87.0%以上である。更に好ましくは、87.5%以上である。
また、105℃、15分間にて乾燥させた場合の体積変化率Vb(%)が85.7%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。更に好ましくは、86.0%以上である。更に好ましくは、86.5%以上である。
【0091】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
乾燥前における電子タバコ用充填物の長さをL’0、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における長さをL’10、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の長さ変化率L’a(%)は、以下に定義される。
L’a(%)=(L’0-L’10)/L’0×100
【0092】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
乾燥前における電子タバコ用充填物の長さをL’0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における長さをL’15、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の長さ変化率L’b(%)は、以下に定義される。
L’b(%)=(L’0-L’15)/L’0×100
【0093】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
乾燥前における電子タバコ用充填物の幅をW’0、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における幅をW’10、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の幅変化率W’a(%)は、以下に定義される。
W’a(%)=(W’0-W’10)/W’0×100
【0094】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
乾燥前における電子タバコ用充填物の幅をW’0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における幅をW’15、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の幅変化率W’b(%)は、以下に定義される。
W’b(%)=(W’0-W’15)/W’0×100
【0095】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
乾燥前における電子タバコ用充填物の厚さをT’0、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における厚さをT’10、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の厚さ変化率T’a(%)は、以下に定義される。
T’a(%)=(T’0-T’10)/T’0×100
【0096】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
乾燥前における電子タバコ用充填物の厚さをT’0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における厚さをT’15、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の厚さ変化率T’b(%)は、以下に定義される。
T’b(%)=(T’0-T’15)/T’0×100
【0097】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
乾燥前における電子タバコ用充填物の体積をV’0、
105℃、10分間にて乾燥させた場合における体積をV’10、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の体積変化率V’a(%)は、以下に定義される。
V’a(%)=(V’0-V’10)/V’0×100
【0098】
非タバコ植物を用いた電子タバコ用充填物であって、
前記電子タバコ用充填物はエアロゾルフォーマを含有し、前記充填物の形状が長さ10mm以上20mm以下、幅1.1mm以上2.0mm以下、厚さ0.1mm以上0.5mm以下の棒状、短冊状形状であることを特徴とする電子タバコ用充填物であって、
乾燥前における電子タバコ用充填物の体積をV’0、
105℃、15分間にて乾燥させた場合における体積をV’15、
と定義した場合に、
電子タバコ用充填物の体積変化率V’b(%)は、以下に定義される。
V’b(%)=(V’0-T’15)/V’0×100
【0099】
本発明においては電子タバコ用充填物を、105℃、10分間にて乾燥させた場合の長さ変化率L’a(%)が95.2以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。好ましくは、95.7%以上である。更に好ましくは、96.2%以上である。
また、電子タバコ用充填物を、105℃、15分間にて乾燥させた場合の長さ変化率L’b(%)が94.2%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。好ましくは、95.0%以上である。更に好ましくは、95.9%以上である。
【0100】
本発明においては、電子タバコ用充填物を、105℃、10分間にて乾燥させた場合の体積変化率V’a(%)は88.1%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物
の脱落を抑制することができる。好ましくは、91.1%以上である。更に好ましくは、
94.2%以上である。
また、105℃、15分間にて乾燥させた場合の体積変化率V’b(%)が83.1%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。好ましくは、87.2%以上である。更に好ましくは、91.4%以上である。
【0101】
本発明においては、電子タバコ用充填物を、105℃、10分間にて乾燥させた場合の幅変化率W’a(%)は93.9%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。好ましくは、96.2%以上である。更に好ましくは、98.6%以上である。
また、105℃、15分間にて乾燥させた場合の幅変化率W’b(%)が89.6%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。好ましくは、92.9%以上である。更に好ましくは、96.3%以上である。
【0102】
本発明においては、電子タバコ用充填物を、105℃、10分間にて乾燥させた場合の厚さ変化率T’a(%)は98.8%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。好ましくは、99.0%以上である。更に好ましくは、99.2%以上である。
また、105℃、15分間にて乾燥させた場合の厚さ変化率T’b(%)が98.5%以上であると、電子タバコカートリッジからの充填物の脱落を抑制することができる。好ましくは、98.6%以上である。更に好ましくは、98.9%以上である。
【0103】
尚、本発明において、微結晶セルロースを存在させた充填物を用いて電子タバコカートリッジを成形すると、製造後の経時的な長さ、幅、厚さおよび体積の減少などの変化率を抑制できる。これにより、前記経時的な変化による電子タバコカートリッジからの電子タバコ用充填物の脱落などの不具合を低減できることに加え、電子タバコカートリッジの使用感に影響するエアロゾル流動性の変化などを抑制し、製造後の期間経過によらず好適な使用感を維持し均質化できるなどの点においても有効である。
【0104】
次に、製造された電子タバコ用充填物の使用例を説明する。
【0105】
図1には、電子タバコカートリッジの使用の形態を例示している。電子タバコカートリッジ(100)は、ユーザーの使用時に電子タバコ本体(200)に装着される。電子タバコ本体(200)には、電子タバコカートリッジ(100)を差し込むための差し込み部(210)が設けられている。
【0106】
差し込み部(210)内の底の中央部には、加熱要素(211)が設けられており、加熱要素(211)は、先端が尖っているピン状またはブレード状の部材を有し、エアロゾル形成基材(110)内に挿入され、エアロゾル形成基材(110)を加熱する。より具体的には、加熱要素(211)は、電子タバコカートリッジ(100)が電子タバコ本体(200)の差し込み部(210)に刺し込まれる際に、エアロゾル形成基材(110)の中央部に挿入される。
【0107】
加熱要素(211)は、電子タバコ本体(200)内に設けられているバッテリー(不図示)から供給される電力よって直接的または間接的に発熱する。この加熱要素(211)の熱によってエアロゾル形成基材(110)が温められることにより、芳香成分を含むエアロゾルが発生する。そして、発生したエアロゾルは、以下で説明する支持要素(300)およびエアロゾル移送部材(130)を経てマウスピース(140)へ移送され、ユーザーがマウスピース(140)側から吸い込むことで、芳香成分がユーザーの口内へ届くことになる。以下、本発明の説明のために電子タバコカートリッジのエアロゾル形成基材(110)側を上流側(10)と称し、マウスピース側を下流側(20)と称する。また、上流側(10)を一端側といい、下流側(20)を他端側ということがある。
【0108】
なお、
図1には、加熱要素(211)がピン状又はブレード状の部材を1本有する場合について図示されているが、別の形態の例としては、加熱要素(211)がピン状又はブレード状の部材を複数有しているものが例示できる。
【0109】
図2には、電子タバコカートリッジ(100)の構造の一例を示す。加熱要素(211)の挿入される側から、すなわち、上流側(10)から下流側(20)に向かって、エアロゾル形成基材(110)、支持要素(300)、移送部材(130)、マウスピースの構成(140)をとるもので説明する。
【0110】
支持要素(300)は、エアロゾル形成基材(110)を支持する。支持要素(300)は、エアロゾル形成基材(110)に隣接して配置され、前記支持要素(300)の側部(160)は電子タバコカートリッジ(100)の周縁に位置する包装部材(150)と接する。側部(160)は、たとえば接着剤により包装部材(150)の内面に固定されている。
【0111】
また、支持要素(300)は、好適には、たとえばシリコーンを使用して形成されうるが、シリコーンに限定されず、耐熱性に優れた他の材料を使用してもよい。
【0112】
図3に示すように、エアロゾル形成基材(110)として製造された充填物(111)は、その形状が、たとえば、棒状や短冊状などの場合が好ましく、充填の際に充填物(111)の形状の長手方向に沿わせるようにして詰められる。ここでは、円筒状に形成した包摂部材(151)に充填した例を示している。包摂部材(151)としては、タバコ紙等の紙を円筒状に形成したものを用いることができる。また、包装部材(150)が包摂部材(151)を兼ねてもよい。これにより、気流が安定し、ユーザーがエアロゾル形成基材(110)からの芳香成分を吸い込みやすくなる。
【0113】
図4には、以上のように形成されたエアロゾル形成基材(110)、移送部材(130)、マウスピース(140)と以下に例示の支持要素(300)を、エアロゾル形成基材(110)、支持要素(300)、移送部材(130)、マウスピース(140)の順で隣接させ、タバコ紙等の包装部材(150)で巻きロッドを形成する様子を示す。この際、支持要素の側部(160)には若干の接着剤を施してある、電子タバコカートリッジ(100)である。
【0114】
次に、本発明の電子タバコカートリッジの使用例を詳細に説明する。
【0115】
電子タバコカートリッジ(100)は、
図2に示すように、たとえば棒状または円筒形状の外観をしている。
【0116】
電子タバコカートリッジ(100)の内部は、たとえば
図2に示すように、一端にエアロゾル形成基材(110)が設けられ、他端のマウスピース(140)に向けて、支持要素(300)、移送部材(130)が、この順序で配置されている。そして、これらを包装部材(150)によって包装されている。
【0117】
エアロゾル形成基材(110)は、電子タバコ用充填物を有する。エアロゾル形成基材(110)は、加熱により充填物の元になった植物が有する芳香成分を含むエアロゾルを発生する。
【0118】
エアロゾル形成基材(110)としての充填物は、
図3に示すように、その形状が、たとえば、短辺に対して長辺が2~20倍程度となる片状や、短冊状、棒状などの場合、充填の際に充填物(111)の形状の長手方向をカートリッジ長手方向に沿わせるようにして詰める。これにより、気流の流れがよく吸い込みやすくなる。なお、
図3は電子タバコカートリッジのエアロゾル形成基材(110)がある側の端から見た図であって、カートリッジ内部の充填物(111)が見えるように一部透視図とした。ただし、いずれも最大長部分が1~20mm程度とすることが好ましい。これは、最大長部分があまり大き過ぎると、カートリッジへの充填の際に大きすぎて取り扱いが面倒になるおそれがあるためである。もちろん、これ以外にも、たとえば平板状で形状をほぼ一定にした充填物であれば、巻いて詰めることができるので、取り扱いが容易である。
【0119】
その他のエアロゾル形成基材としては、シートの形状として、しわ付け、ひだ付け、ギャザー付け或いは折りたたむことにより形成されたものを使用するのも好ましい形態である。
【0120】
繊維状の充填物は、棒状のもの同様に、繊維の長さ方向をカートリッジの長手方向に沿うように詰めることで、吸引された空気の流れをよくする。
【0121】
多孔質状の充填物は、カートリッジに詰めたときに多孔質であるので吸引されたときの空気の流れをよくするので、好ましい形態の一つである。多孔質状にするためには、たとえば、複数の針で乾燥したシートを何度か突き刺すなどすることで形成できるが、その他の方法であってもよい。
【0122】
片状、正方形や長方形、または菱形などの平板状としたり、粉体、顆粒、ペレットの充填物は、カートリッジ開口部に落とし込むようにして容易に詰めることができる。また、カートリッジへ詰める量(充填量)を細かく調整しやすく、詰める量によって吸引されたときの空気の流れを調整しやすいので、好ましい。前記カートリッジ開口部に蓋をするなど脱落防止の対応をとることで更に好ましく使用できるようになる。
【0123】
ブロック状の充填物は、熱伝導性がよく芳香成分を引き出しやすい。好ましい形態の一つである。また、ブロックの大きさを大きくして保存しやすいようにしてもよい。その場合、充填時にはブロックから小さなブロックや、棒状、粒状などの形状に再成形することができる。
【0124】
支持要素(300)は、エアロゾル形成基材(110)を支持する。支持要素(300)は、エアロゾル形成基材(110)に隣接して配置され、中心部または側部に気流の通し穴や切り欠きなどを有して、エアロゾル形成基材(110)から発生したエアロゾルをマウスピース(140)方向へ流すことができる。
【0125】
マウスピース(140)は、移送部材(130)に隣接し、電子タバコカートリッジ(100)の他端部に配置される。マウスピース(140)は、微粒子を取り除くフィルターとして、たとえばセルロースアセテートフィルターを含んでいてもよい。マウスピース(140)のフィルターを通過した香気成分は、ユーザーによって吸引される。
【0126】
移送部材(130)の有無を比較すると、移送部材(130)を入れていない方が通気性はよく、発生した芳香成分を吸引しやすい。他方、移送部材(130)を入れ、発生したエアロゾルを冷やすことができる機能を追加するのも好ましい。移送部材(130)を追加する代わりに、マウスピースを延長して、支持要素(300)に隣接或いは接する構成とすることも好ましい。マウスピースに使用するフィルターに冷却の機能を兼ねさせることができ、部品点数を減らすことができるからである。
【0127】
移送部材(130)としては、中空の管状部材を用い、電子タバコカートリッジ長手方向に、捲縮されたポリマーシートを巻いたもの等を使用することができる。
【0128】
図5(1)は、エアロゾル形成基材(110)と支持要素(300)が接触する構成を示しており、安定的にエアロゾル形成基材(110)を支持することができるので好ましい形態である。また、構成が単純であるから製造上の利点も大きい。
【0129】
図5(2)は、エアロゾル形成基材(110)と支持要素(300)の間に隔壁部材(180)を設け、隔壁部材(180)を介して接するような構成とするものである。隔壁部材(180)は、例えば、通気性の良い、フィルター、紙などが挙げられ加熱要素(211)が挿入された際には破壊するようなものが好ましい。このような隔壁部材を設けると輸送時等の物流での影響でエアロゾル形成基材(110)が電子タバコカートリッジで移動してしまうことを避けることに効果がある。
【0130】
図5(3)は、エアロゾル形成基材(110)の加熱要素(211)が挿入される側に蓋(170)をする構成も好ましい。このようにすると、エアロゾル形成基材(110)の芳香の散逸の防止に効果がある。更に、輸送時等の物流での影響でエアロゾル形成基材(110)が電子タバコカートリッジから外側に脱落することを避けることができるという効果がある。蓋(170)の材質としては、フィルター、紙、スポンジなどが挙げられる。なお、加熱要素が挿入される場合は、蓋(170)に1本またはそれ以上の切れ目を入れること、或いは、加熱要素が挿入される場所に、円又は多角形の誘導穴を設けることも好ましい形態である。
【0131】
特に、エアロゾル形成基材(110)として、粉体、顆粒、フレーク、ペレット等の粒状のものを用いた場合は、隔壁部材(180)或いは蓋(170)を設けることが好ましい。更に、その双方を設けることが更に好ましい。
以下、紅茶等を用いた場合の製造工程を詳細に説明するが、これらは、紅茶等に限定されず、本明細書中に記載の非タバコ植物に適用できることは言うまでもない。
【0132】
電子タバコカートリッジとして好ましい具体的な一つの形態としては、以下である。エロゾル形成基材(110)においては、充填物をタバコ紙等で包接した略円筒形状であって、前記略円筒の底面或いは上面の直径が、6.5mm以上~7.5mm以下であり、前記略円筒の高さが11.0mm以上~13.0mm以下である。更に、充填物が棒状又は短冊状であって、前記電子タバコカートリッジの長手方向に沿って充填されており、かつ、充填物の長さが前記略円筒の高さと略等しいことが好ましい。すなわち、11.0mm以上~13.0mm以下であることが好ましい。
また、支持要素(300)においては、外径は前記エアロゾル形成基材(110)の略円筒の底面或いは上面の直径とほぼ等しいことが好ましい。また、その長さは、9.0mm以上~11.0mm以下である。
また、マウスピース(140)は、長さが20.0mmを越え、好ましくは21.0mm以上であって、25.0mm以下であることが好ましい。
更に、エアロゾル形成基材の体積充填率が、0.55以上0.65以下であることが好ましい。
【0133】
図6には、電子タバコカートリッジの更なる使用の形態を例示している。前述の電子タバコカートリッジ(100)と具体的な構成に異なっている部分があるので、電子タバコカートリッジ(101)として、以下に説明する。使用される電子タバコ本体についても、前述の電子タバコ本体(200)と異なっている部分があるので、電子タバコ本体(201)として以下に説明する。
ユーザーの使用時に電子タバコ本体(201)に装着される。電子タバコ本体(201)には、電子タバコカートリッジ(101)を挿入するための挿入部(450)が設けられている。電子タバコ本体(101)の外装部(410)があり、電子タバコカートリッジの周囲を取り巻く加熱部(440)により、電子タバコカートリッジのエアロゾル形成基材(110)が加熱されエアロゾルが発生し、喫煙される。他端側(20)からの喫煙時には、通気孔(431)から空気が流れ込み、発生したエアロゾルが、中空の筒部材(530)、移送部材(130)、マウスピース(140)を通過して喫煙される。制御部(420)には、バッテリー或いは加熱部の制御装置等が内蔵されている。開閉蓋(430)は、喫煙が終了した際に、電子タバコ本体内部を清掃する際に開けるものである。
【0134】
図7には、電子タバコカートリッジの構造の更なる一例を示している。一端側(10)から他端側(20)に向かって、エアロゾル形成基材(110)、中空の筒部材(530)、移送部材(130)、マウスピース(140)があり、包装部材(150)で包み込んでいる。電子タバコ本体により、エアロゾル形成基材(110)部分が加熱されるため、中空の筒部材(530)を断熱のために配置している。移送部材(130)は冷却部材も兼ねることができる。
【0135】
図7の電子タバコカートリッジとして好ましい形状は、外径4mm以上~6mm以下であり、長手方向に、エアロゾル形成基材(110)は、30mm以上~70mm以下であって、中空の筒部材(530)は、20mm以上~30mm以下である。移送部材(130)は、5mm以上~15mm以下、マウスピース(140)は10mm以上~25mm以下である。
【0136】
以下、本発明を製造例および実施例をもって説明する。
【0137】
(製造例1)
紅茶の葉を70℃で乾燥させ、粉砕し、80メッシュの篩を通過したものを用いた。水分量は、2質量%であった。
【0138】
紅茶葉の乾燥粉砕物 100質量部
グリセリン 30質量部
プロピレングリコール 30質量部
メントール 5質量部
微結晶セルロース 15質量部
ポリビニルポリピロリドン 10質量部
カルボキシメチルセルロースナトリウム 4質量部
キシリトール 1.5質量部
グルコマンナン 1質量部
を混合機に投入し、15分間混合を行い非タバコ植物組成物を得た。
【0139】
なお、製造例1の微結晶セルロースは、平均粒子径が90μm、質量平均分子量(Mw)が36,000のものを使用した。なお、目開き75μmの篩上残留物が52質量%であり、目開き250μmにおける篩上残留物1質量%である。
【0140】
得られた非タバコ植物組成物を充填物成形工程(F)に投入した。非タバコ植物組成物を3本ロールミルにて、混錬分散を兼ねながら所望の厚さのシートとする。本実施例では、非タバコ植物組成物を3本ロールミルに投入し、シートの状態を見ながら純水を20質量部を加え、ドクターブレードをロールに押し当てシート状物を採取とする工程を8回繰り返し非タバコ植物組成物シートを得た。
【0141】
このようにして得られた非タバコ植物組成物シートは、厚さが0.3mmであった。前記非タバコ組成物シートを縦150mm横240mmの長方形に切断をした。
非タバコ植物組成物シートを、更に、幅15mmで、長さ50mm、厚さ0.3mmの形状に加工した。加工した組成物シートの質量は約0.30gである。
【0142】
(製造例2)
製造例1と同様にして、非タバコ植物組成物シートを得た。
その後、ロータリーカッターに供給し、幅1.5mmで、長さ240mm、厚さ0.1mmの形状に加工した充填物とした。前記充填物50本を、束ねて長手方向に揃えたうえで、坪量34g/m2の紙で包み込み、のり付けし円柱状のものとした。円柱の内径は6.9mmとした。前記加工物を円柱状にしたものを長さ12.0mmに切断し、エアロゾル形成基材(110)とした。前記エアロゾル形成基材の質量は0.29gであり、エアロゾル形成基材の容積に対して、充填物の体積充填率は、0.60である。
【0143】
(製造例3)
製造例1と同様にして、非タバコ植物組成物シートを得た。
その後、ロータリーカッターに供給し、幅1.5mmで、長さ240mm、厚さ0.3mmの形状に加工した充填物とした。前記充填物50本を、束ねて長手方向に揃えたうえで、坪量34g/m2の紙で包み込み、のり付けし円柱状のものとした。円柱の内径は6.9mmとした。前記加工物を円柱状にしたものを長さ12.0mmに切断し、エアロゾル形成基材(110)とした。前記エアロゾル形成基材の質量は0.29gであり、エアロゾル形成基材の容積に対して、充填物の体積充填率は、0.60である。
【0144】
(製造例4)
製造例1と同様にして、非タバコ植物組成物シートを得た。
その後、ロータリーカッターに供給し、幅1.5mmで、長さ240mm、厚さ0.5mmの形状に加工した充填物とした。前記充填物50本を、束ねて長手方向に揃えたうえで、坪量34g/m2の紙で包み込み、のり付けし円柱状のものとした。円柱の内径は6.9mmとした。前記加工物を円柱状にしたものを長さ12.0mmに切断し、エアロゾル形成基材(110)とした。前記エアロゾル形成基材の質量は0.29gであり、エアロゾル形成基材の容積に対して、充填物の体積充填率は、0.60である。
【0145】
(製造例5)
製造例1における非タバコ植物組成物について、微結晶セルロースを用いないで、製造例1と同様にタバコ植物組成物シートを作成した。
【0146】
(製造例6)
製造例5と同様にして、非タバコ植物組成物シートを得た。
その後、ロータリーカッターに供給し、幅1.5mmで、長さ240mm、厚さ0.1mmの形状に加工した充填物とした。前記充填物50本を、束ねて長手方向に揃えたうえで、坪量34g/m2の紙で包み込み、のり付けし円柱状のものとした。円柱の内径は6.9mmとした。前記加工物を円柱状にしたものを長さ12.0mmに切断し、エアロゾル形成基材(110)とした。前記エアロゾル形成基材の質量は0.29gであり、エアロゾル形成基材の容積に対して、充填物の体積充填率は、0.60である。
【0147】
(製造例7)
製造例5と同様にして、非タバコ植物組成物シートを得た。
その後、ロータリーカッターに供給し、幅1.5mmで、長さ240mm、厚さ0.3mmの形状に加工した充填物とした。前記充填物50本を、束ねて長手方向に揃えたうえで、坪量34g/m2の紙で包み込み、のり付けし円柱状のものとした。円柱の内径は6.9mmとした。前記加工物を円柱状にしたものを長さ12.0mmに切断し、エアロゾル形成基材(110)とした。前記エアロゾル形成基材の質量は0.29gであり、エアロゾル形成基材の容積に対して、充填物の体積充填率は、0.60である。
【0148】
(製造例8)
製造例5と同様にして、非タバコ植物組成物シートを得た。
その後、ロータリーカッターに供給し、幅1.5mmで、長さ240mm、厚さ0.5mmの形状に加工した充填物とした。前記充填物50本を、束ねて長手方向に揃えたうえで、坪量34g/m2の紙で包み込み、のり付けし円柱状のものとした。円柱の内径は6.9mmとした。前記加工物を円柱状にしたものを長さ12.0mmに切断し、エアロゾル形成基材(110)とした。前記エアロゾル形成基材の質量は0.29gであり、エアロゾル形成基材の容積に対して、充填物の体積充填率は、0.60である。
【0149】
(製造例9)
製造例1における非タバコ植物組成物について、微結晶セルロースの代わりにメチルセルロースを使用して製造例1と同様にタバコ植物組成物シートを作成した。
その後、ロータリーカッターに供給し、幅1.5mmで、長さ240mm、厚さ0.3mmの形状に加工した充填物とした。前記充填物50本を、束ねて長手方向に揃えたうえで、坪量34g/m2の紙で包み込み、のり付けし円柱状のものとした。円柱の内径は6.9mmとした。前記加工物を円柱状にしたものを長さ12.0mmに切断し、エアロゾル形成基材(110)とした。前記エアロゾル形成基材の質量は0.29gであり、エアロゾル形成基材の容積に対して、充填物の体積充填率は、0.60である。
【0150】
(製造例10)
製造例1における非タバコ植物組成物について、微結晶セルロースを4質量部とし、その他の点では製造例1と同様にして、非タバコ植物組成物シートを作成した。
その後、ロータリーカッターに供給し、幅1.5mmで、長さ240mm、厚さ0.3mmの形状に加工した充填物とした。前記充填物50本を、束ねて長手方向に揃えたうえで、坪量34g/m2の紙で包み込み、のり付けし円柱状のものとした。円柱の内径は6.9mmとした。前記加工物を円柱状にしたものを長さ12.0mmに切断し、エアロゾル形成基材(110)とした。前記エアロゾル形成基材の質量は0.29gであり、エアロゾル形成基材の容積に対して、充填物の体積充填率は、0.60である。
【0151】
(実施例1)
製造例2で作成したエアロゾル形成基材と、円筒状の中空管である支持要素(300)と、マウスピースとなるフィルタ(140)を準備した。支持要素(300)として、底面および上面の直径すなわち外径を6.9mmとし、中空部分について、4mmの貫通穴とした。マウスピースとなるフィルタ(140)については、長さ23mmのものを用いた。また、包装部材として、坪量38g/m2の紙を用い、内径6.9mmとなるように2周半の巻きを行い、のり付けをしたものを用いた。このように、坪量が、32g/m2以上45g/m2の紙を2周半巻いて紙製筒を作成し、包装部材とすると、加熱要素を差し込んで使用する電子タバコ本体に使用される電子タバコカートリッジとして好適なものとなる。
【0152】
前記紙製筒内部に接着剤を塗布し、他端側(20)から、フィルターを挿入してマウスピース(140)とし、一端側(10)から、支持要素(300)を挿入し、次いでエアロゾル形成基材を挿入した。更に、マウスピースの部分に、坪量40g/m2の紙を、マウスピース(140)とほぼ重なるように巻いた。
このようにして、電子タバコカートリッジを作成した。
【0153】
(実施例2)
実施例1において、製造例2のエアロゾル形成基材の代わりに製造例3で作成したエアロゾル形成基材を用いて、実施例1と同様に電子タバコカートリッジを作成した。
【0154】
(実施例3)
実施例1において、製造例2のエアロゾル形成基材の代わりに製造例4で作成したエアロゾル形成基材を用いて、実施例1と同様に電子タバコカートリッジを作成した。
【0155】
(実施例4)
実施例1において、製造例2のエアロゾル形成基材の代わりに製造例10で作成したエアロゾル形成基材を用いて、実施例1と同様に電子タバコカートリッジを作成した。
【0156】
(比較例1)
実施例1において製造例2で作成したエアロゾル形成基材の代わりに、製造例6で作成したエアロゾル形成基材を用いて、実施例1と同様に電子タバコカートリッジを作成した。
【0157】
(比較例2)
比較例1において、製造例6のエアロゾル形成基材の代わりに製造例7で作成したエアロゾル形成基材を用いて、比較例2と同様に電子タバコカートリッジを作成した。
【0158】
(比較例3)
比較例1において、製造例6のエアロゾル形成基材の代わりに製造例8で作成したエアロゾル形成基材を用いて、比較例2と同様に電子タバコカートリッジを作成した。
【0159】
以上の方法により得られた非タバコ植物組成物および電子タバコカートリッジについて、以下の評価を行った。
【0160】
(評価1)
製造例1、製造例5、製造例9および製造例10において作成した非タバコ植物組成物を用いて作成したシートについて、それぞれハロゲンランプ照射による乾燥の前後の、シートの長さ、幅、厚さおよび体積を測定し、その変化量を定量的に測定した。
【0161】
変化量測定は、ハロゲン水分計(Bangxi Instrument Technology Co.Ltd.社製、型番:DHS-50-5)を使用した。
【0162】
ハロゲン水分計の試料皿に前記非タバコ植物組成物のシートを載置し、ヒーターカバー内に設置されたハロゲンランプによって、試料皿上部から非タバコ植物組成物のシートを加熱した。加熱温度を105℃とし、所定の乾燥時間経過後の非タバコ植物組成物のシートの長さ、幅、および厚さを測定し、体積変化を測定した。乾燥時間は0分、10分、15分に設定し、それぞれの経過時において前記測定を行った。
【0163】
なお、体積変化率の値は、乾燥前の非タバコ植物組成物のシートの体積から所定時間乾燥後の非タバコ植物組成物のシートの体積を差し引き、乾燥前の非タバコ植物組成物のシートの体積で除したものである。
【0164】
本発明においては、乾燥前における非タバコ植物組成物のシートの長さをL0、
乾燥時間10分経過後における非タバコ植物組成物のシートの長さをL10、と定義した場合に、前記非タバコ植物組成物のシートの長さ変化率La(%)は、以下に定義される。
La(%)=(L0-L10)/L0×100
また、乾燥時間15分経過後における非タバコ植物組成物のシートの長さをL15とした場合に、前記非タバコ植物組成物のシートの乾燥時間15分経過後の長さ変化率Lb(%)は、以下に定義される。
Lb(%)=(L0-L15)/L0×100
【0165】
本発明においては、乾燥前における非タバコ植物組成物のシートの幅をW0、
乾燥時間10分経過後における非タバコ植物組成物のシートの幅をW10、と定義した場合に、前記非タバコ植物組成物のシートの幅変化率Wa(%)は、以下に定義される。
Wa(%)=(W0-W10)/W0×100
また、乾燥時間15分経過後における非タバコ植物組成物のシートの幅をW15とした場合に、前記非タバコ植物組成物のシートの乾燥時間15分経過後の幅変化率Wb(%)は、以下に定義される。
Wb(%)=(W0-W15)/W0×100
【0166】
本発明においては、乾燥前における非タバコ植物組成物のシートの厚さをT0、
乾燥時間10分経過後における非タバコ植物組成物のシートの厚さをT10、と定義した場合に、前記非タバコ植物組成物のシートの厚さ変化率Ta(%)は、以下に定義される。
Ta(%)=(T0-T10)/T0×100
また、乾燥時間15分経過後における非タバコ植物組成物のシートの厚さをT15とした場合に、前記非タバコ植物組成物のシートの乾燥時間15分経過後の厚さ変化率Tb(%)は、以下に定義される。
Tb(%)=(T0-T15)/T0×100
【0167】
本発明においては、乾燥前における非タバコ植物組成物のシートの体積をV0、
乾燥時間10分経過後における非タバコ植物組成物のシートの体積をV10、と定義した場合に、前記非タバコ植物組成物のシートの体積変化率Va(%)は、以下に定義される。
Va(%)=(V0-V10)/V0×100
また、乾燥時間15分経過後における非タバコ植物組成物のシートの体積をV15とした場合に、前記非タバコ植物組成物のシートの乾燥時間15分経過後の体積変化率Vb(%)は、以下に定義される。
Vb(%)=(V0-V15)/V0×100
【0168】
(評価1)において、長さ、幅、厚さおよび体積を測定して得られた結果は、以下のとおりである。
また、長さの変化率を表したグラフを
図9に示す。体積の変化率を示したグラフを
図10に示す。
【0169】
乾燥時間10分経過後における、体積の変化率Va(%)は微結晶セルロース非含有の製造例5の非タバコ植物組成物のシートが、86.7%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例1の非タバコ植物組成物のシートが、89.4%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、86.9%であった。
乾燥時間15分計経過後における、体積の変化率Vb(%)は微結晶セルロース非含有の製造例5の非タバコ植物組成物のシートが、85.5%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例1の非タバコ植物組成物のシートが、88.0%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、85.7%であった。
【0170】
乾燥時間10分経過後における、長さの変化率La(%)は微結晶セルロース非含有の製造例5の非タバコ植物組成物のシートが、92.7%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例1の非タバコ植物組成物のシートが、93.6%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、92.8%であった。
乾燥時間15分計経過後における、長さの変化率Lb(%)は微結晶セルロース非含有の製造例5の非タバコ植物組成物のシートが、91.8%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例1の非タバコ植物組成物のシートが、92.7%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、91.9%であった。
【0171】
乾燥時間10分経過後における、幅の変化率Wa(%)は微結晶セルロース非含有の製造例5の非タバコ植物組成物のシートが、94.8%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例1の非タバコ植物組成物のシートが、96.2%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、95.0%であった。
【0172】
乾燥時間15分計経過後における、幅の変化率Wb(%)は微結晶セルロース非含有の製造例5の非タバコ植物組成物のシートが、94.7%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例1の非タバコ植物組成物のシートが、96.0%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、94.9%であった。
【0173】
乾燥時間10分経過後における、厚さの変化率Ta(%)は微結晶セルロース非含有の製造例5の非タバコ植物組成物のシートが、98.6%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例1の非タバコ植物組成物のシートが、99.3%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、98.8%であった。
乾燥時間15分計経過後における、厚さの変化率Tb(%)は微結晶セルロース非含有の製造例5の非タバコ植物組成物のシートが、98.3%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例1の非タバコ植物組成物のシートが、99.0%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、98.5%であった。
【0174】
なお、微結晶セルロースの代わりにメチルセルロースを添加した製造例9において作成した非タバコ植物組成物のシートについて、同様のハロゲンランプ照射による乾燥の前後のシートの長さ、幅、厚さおよび体積を測定したところ、その変化量は製造例5と同様だった。
なお、メチルセルロースは、微結晶構造をもたない。
上記評価1の結果は以下、表2にまとめる。
【表2】
【0175】
(評価2)
電子タバコカートリッジについて以下の評価を行った。
使用する電子タバコ本体の概略を説明する。使用した電子タバコ本体は、フィリップモーリス社製加熱式電子タバコであるアイコス(登録商標)を用いた。前記電子タバコの概略は以下である。加熱要素(211)は、幅4.5mm、先端までの長さ12mm、厚さは0.4mmである。差し込み部(210)の内径は、7mmであり、電子タバコカートリッジの外形にほぼ等しい。前記加熱要素(211)は、電子タバコ本体(200)内に設けられているバッテリー(不図示)から供給される電力よって発熱し、およそ370℃となる。そして、内蔵の制御システムにより、14回の吸引によって1本の電子タバコカートリッジの消費が終了する。なお、本実施例の電子タバコカートリッジを差し込んだ際に、電子タバコ本体の下流側から外側に現れる電子タバコカートリッジ部分はおよそ20mmである。
【0176】
本実施例および比較例にて製造した電子タバコカートリッジを前記電子タバコ本体にて喫煙後、充填物の落下試験を行った。
喫煙後の充填物落下試験は、以下のようにして評価した。喫煙後の電子タバコカートリッジの一端側(10)を鉛直下方に向け、上下に振って充填物の飛び出しおよび落下の有無を見た。
尚、評価基準は以下のとおりである。
ランクA:飛び出しまたは落下見られず
ランクB:飛び出しまたは落下あり
以下、(評価2)の方法により得られた試験結果を表1に示す。
【0177】
(評価3)
所定期間の室温保存後の充填物落下は、以下のようにして評価した。
作成した電子タバコカートリッジを長辺70mm短辺14mm高さ45mmである紙製の箱に、エアロゾル形成基材が底に向くように充填した。このように、用意された電子タバコカートリッジ入り箱を、45℃の環境下で2週間放置した。
その後に、以下の評価を行う。
紙製箱から電子タバコカートリッジを取り出し、電子タバコカートリッジの一端側(10)を鉛直下方に向け、充填物の飛び出しおよび落下の有無を見た。
尚、評価基準は、以下のとおりである。
ランクA:飛び出しまたは落下見られず
ランクB:飛び出しまたは落下あり
以下、(評価3)の方法により得られた試験結果を表1に示す。
【表1】
【0178】
(評価5)
製造例3、製造例7および製造例10において作成した充填物について、ハロゲンランプ照射による乾燥の前後の、充填物の長さ、幅、厚さおよび体積を測定し、その変化量を定量的に測定した。
なお、水分量の測定方法は(評価1)と同型のハロゲン水分計(Bangxi Instrument Technology Co.Ltd.社製、型番:DHS-50-5)を使用し、(評価1)と同様の方法で実施した。
【0179】
本発明においては、乾燥前における充填物の長さをL’0、
乾燥時間10分経過後における充填物の長さをL’10、と定義した場合に、
前記充填物の長さ変化率L’a(%)は、以下に定義される。
L’a(%)=(L’0-L’10)/L’0×100
また、乾燥時間15分経過後における充填物の長さをL’15とした場合に、前記充填物の乾燥時間15分経過後の長さ変化率L’b(%)は、以下に定義される。
L’b(%)=(L’0-L15)/L’0×100
【0180】
本発明においては、乾燥前における充填物の幅をW’0、
乾燥時間10分経過後における充填物の幅をW’10、と定義した場合に、
前記充填物の幅変化率W’a(%)は、以下に定義される。
W’a(%)=(W’0-W’10)/W’0×100
また、乾燥時間15分経過後における充填物の幅をW’15とした場合に、前記充填物の乾燥時間15分経過後の幅変化率W’b(%)は、以下に定義される。
W’b(%)=(W’0-W’15)/W’0×100
【0181】
本発明においては、乾燥前における充填物の厚さをT’0、
乾燥時間10分経過後における充填物の厚さをT’10、と定義した場合に、
前記充填物の厚さ変化率T’a(%)は、以下に定義される。
T’a(%)=(T’0-T’10)/T’0×100
また、乾燥時間15分経過後における充填物の厚さをT’15とした場合に、前記充填物の乾燥時間15分経過後の厚さ変化率T’b(%)は、以下に定義される。
T’b(%)=(T’0-T’15)/T’0×100
【0182】
本発明においては、乾燥前における充填物の体積をV’0、
乾燥時間10分経過後における充填物の体積をV’10、と定義した場合に、
前記充填物の体積変化率V’a(%)は、以下に定義される。
V’a(%)=(V’0-V’10)/V’0×100
また、乾燥時間15分経過後における充填物の体積をV’15とした場合に、前記充填物の乾燥時間15分経過後の体積変化率V’b(%)は、以下に定義される。
V’b(%)=(V’0-V15)/V’0×100
【0183】
(評価4)において、長さ、幅、厚さおよび体積を測定して得られた結果は、以下のとおりである。
また、長さの変化率を表したグラフを
図11に示す。体積の変化率を示したグラフを
図12に示す。幅の変化率を示したグラフを
図13に示す。
【0184】
乾燥時間10分経過後における、体積の変化率V’a(%)は微結晶セルロース非含有の製造例7の充填物が、87.9%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例3の充填物が、94.3%であった。また、製造例10の充填物が、88.1%であった。乾燥時間15分計経過後における、体積の変化率V’b(%)は微結晶セルロース非含有の製造例7の充填物が、82.9%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例3の充填物が、91.5%であった。また、製造例10の充填物が、83.1%であった。
【0185】
乾燥時間10分経過後における、長さの変化率L’a(%)は微結晶セルロース非含有の製造例7の充填物が、95.0%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例3の充填物が、96.3%であった。また、製造例10の充填物が、95.2%であった。乾燥時間15分計経過後における、長さの変化率L’b(%)は微結晶セルロース非含有の製造例7の充填物が、94.1%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例3の充填物が、96.0%であった。また、製造例10の充填物が、94.2%であった。
【0186】
乾燥時間10分経過後における、幅の変化率W’a(%)は微結晶セルロース非含有の製造例7の充填物が、93.7%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例3の充填物が、98.7%であった。また、製造例10の充填物が、93.9%であった。乾燥時間15分計経過後における、幅の変化率W’b(%)は微結晶セルロース非含有の製造例7の充填物が、89.4%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例3の充填物が、96.4%であった。また、製造例10の充填物が、89.6%であった。
【0187】
乾燥時間10分経過後における、厚さの変化率T’a(%)は微結晶セルロース非含有の製造例7の充填物が、98.6%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例3の充填物が、99.3%であった。また、製造例10の非タバコ植物組成物シートが、98.8%であった。乾燥時間15分計経過後における、厚さの変化率T’b(%)は微結晶セルロース非含有の製造例7の充填物が、98.3%であったのに対して、微結晶セルロース含有の製造例3の充填物が、99.0%であった。また、製造例10の充填物が、98.5%であった。
【0188】
なお、微結晶セルロースの代わりにメチルセルロースを添加した製造例9において作成した充填物について、同様のハロゲンランプ照射による充填物の長さ、幅、厚さおよび体積を測定したところ、その変化量は製造例7と同様だった。
なお、メチルセルロースは、微結晶構造をもたない。
評価4の結果を表3にまとめた。
【表3】
【0189】
以上、説明した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
本発明の非タバコ植物組成物を使用した電子タバコ用充填物およびその充填物からなる電子タバコカートリッジによれば、製造時および保管時において電子タバコ用充填物の収縮および体積変化を低減できる。電子タバコ用充填物の収縮および体積変化の低減により、電子タバコカートリッジからの電子タバコ用充填物の脱落性を低減できるとともに、製造後の保管の期間や温度の状況にかかわらずエアロゾルが通過する電子タバコ用充填物の空隙を一定の大きさに維持し、好適な使用感を保つことができる。
【0190】
以上、本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。本発明は特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な改変が可能であり、それらについても本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0191】
10 上流側(一端側)
20 下流側(他端側)
100 電子タバコカートリッジ
110 エアロゾル形成基材
111 充填物
130 移送部材
140 マウスピース
150 包装部材
151 包摂部材
170 蓋
180 隔壁部材
200 電子タバコ本体
210 差し込み部
211 加熱要素
300 支持要素
201 電子タバコ本体
410 外装部
420 制御部
430 開閉蓋
431 通気孔
440 加熱部
450 挿入部
101 電子タバコカートリッジ
530 中空の筒部材