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特許7590857商品ピックアップ装置および商品ピックアップシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-19
(45)【発行日】2024-11-27
(54)【発明の名称】商品ピックアップ装置および商品ピックアップシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20241120BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20241120BHJP
【FI】
B65G1/137 G
G07G1/00 311D
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020199260
(22)【出願日】2020-12-01
(65)【公開番号】P2022087366
(43)【公開日】2022-06-13
【審査請求日】2023-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】星野 直樹
(72)【発明者】
【氏名】角田 真結子
(72)【発明者】
【氏名】小西 正太
(72)【発明者】
【氏名】大熊 裕美子
(72)【発明者】
【氏名】廣井 幹也
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-152534(JP,A)
【文献】特開2014-088234(JP,A)
【文献】特開平11-043211(JP,A)
【文献】特開平07-285622(JP,A)
【文献】特開2010-280468(JP,A)
【文献】米国特許第10266196(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0275059(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
G06Q 10/08
G06Q 30/06
G07G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピックアップされた商品を、注文毎に区別して収容する複数の容器を備える収容部を有する商品ピックアップ装置であって、
前記商品ピックアップ装置の現在位置を測位する測位部と、
ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報を、前記容器毎に取得するとともに、前記商品を漏れなくピックアップするために移動する経路情報を取得する取得部と、
前記収容部を撮像した画像に基づいて、ピックアップされた商品が、正しい容器に投入されたことと、投入された商品の商品情報とを検出する検出部と、
複数の前記容器の各々に設置された案内灯のうち、次にピックアックする商品を投入する容器に設置された案内灯を、前記商品をピックアップする前に点灯させるとともに、前記現在位置と、前記経路情報と、ピックアップが完了した商品と、次にピックアップする商品と、ピックアップが完了していない商品とを識別して表示する表示部と、
を備える商品ピックアップ装置。
【請求項2】
前記検出部は、
前記収容部の外縁部に、当該収容部の内側向きに備えられた複数の撮像装置が、それぞれ時系列で撮像した複数の画像の中から、ピックアップされた商品が前記収容部に投入されたことと、前記商品を特定する特徴量または当該商品に付されたコードシンボルと、を検出する、
請求項1に記載の商品ピックアップ装置。
【請求項3】
商品の注文を受け付けて、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報、および前記商品を漏れなくピックアップするために移動する経路情報を生成して、商品ピックアップ装置に送信するサーバ装置と、
前記サーバ装置から、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報を、自身が備える、前記商品を注文毎に区別して収容する複数の容器毎に取得するとともに、複数の前記容器を備える収容部を撮像した画像に基づいて、ピックアップされた商品が正しい容器に投入されたことと、投入された商品の商品情報とを検出して、複数の前記容器の各々に設置された案内灯のうち、次にピックアックする商品を投入する容器に設置された案内灯を、当該商品をピックアップする前に点灯させるとともに、前記商品ピックアップ装置の現在位置と、前記経路情報と、ピックアップが完了した商品と、次にピックアップする商品と、ピックアップが完了していない商品とを識別して表示する商品ピックアップ装置と、
を備える商品ピックアップシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、商品ピックアップ装置および商品ピックアップシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗において買い物を行う際に、客が購入する商品を注文して、店舗の担当者が注文された商品を集める、即ちピッキングして、ピッキングされた商品を客に発送する購入形態が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、物品が正しい位置に投入されたかを判定する仕分装置が提案されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された仕分装置によると、投入された物品の重量に基づいて、当該物品が所定の仕分位置に投入されたかを判定しているため、店舗で取り扱っている商品のように、重い物品と軽い物品が混在している場合には、これら全ての物品がカゴ等の収容部に収容されたことを確実に識別するのは困難であった。より具体的には、10kgの米袋がカゴに収容されたことと、数十gの菓子がカゴに収容されたこととを、同じ重量センサによって識別するのは困難であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、注文された商品がピックアップされたことを確実に認識できる商品ピックアップ装置および商品ピックアップシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施の形態の商品ピックアップ装置は、ピックアップされた商品を、注文毎に区別して収容する複数の容器を備える収容部を有して、測位部と、取得部と、検出部と、表示部とを備える。測位部は、商品ピックアップ装置の現在位置を測位する。取得部は、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報を、容器毎に取得するとともに、商品を漏れなくピックアップするために移動する経路情報を取得する。検出部は、収容部を撮像した画像に基づいて、ピックアップされた商品が、正しい容器に投入されたことと、投入された商品の商品情報とを検出する。表示部は、複数の容器の各々に設置された案内灯のうち、次にピックアックする商品を投入する容器に設置された案内灯を、商品をピックアップする前に点灯させるとともに、現在位置と、経路情報と、ピックアップが完了した商品と、次にピックアップする商品と、ピックアップが完了していない商品とを識別して表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、商品ピックアップシステムのシステム構成の一例を示すシステムブロック図である。
図2図2は、商品ピックアップ装置の一例であるカートの全体斜視図である。
図3図3は、カートに設置されたカメラの機能を説明する図である。
図4図4は、カートに設置されたカメラが撮像した画像から、商品の投入を検出する方法を説明する図である。
図5図5は、カートの表示デバイスに表示される情報の一例を示す図である。
図6図6は、サーバ装置のハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
図7図7は、カートのハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
図8図8は、サーバ装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図9図9は、カートの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図10図10は、第1の実施の形態の商品ピックアップシステムが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11図11は、カートが備える商品投入検出部が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12図12は、第2の実施の形態のカートが備える、商品画像送信機能について説明する図である。
図13図13は、第2の実施の形態のサーバ装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図14図14は、第2の実施の形態のカートの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図15図15は、第2の実施の形態の商品ピックアップシステムが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16図16は、第2の実施の形態のカートが備える商品投入検出部および商品画像選択部が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態である商品ピックアップシステム10について説明する。
【0009】
(商品ピックアップシステムの全体構成)
まず、図1を用いて、商品ピックアップシステム10の全体構成を説明する。図1は、第1の実施の形態の商品ピックアップシステムのシステム構成の一例を示すシステムブロック図である。
【0010】
商品ピックアップシステム10は、カート20と、サーバ装置50と、携帯端末70とを備える。カート20は、店員に押されて、店内またはバックヤード内を移動する。カート20は、店員がピックアップした、客に注文された商品を収容するカゴを備える(詳しくは図2参照)。なお、図1には1台のカート20のみを図示したが、カート20は複数台あっても構わない。そして、各カート20には、個々のカートを識別する固有の識別番号が付与されている。なお、カート20は、本開示における商品ピックアップ装置の一例である。
【0011】
サーバ装置50は、スマートフォンやタブレット端末、パソコン等の客の携帯端末70からインターネット72を介して、商品の注文を受け付ける。また、サーバ装置50は、客から受け付けた注文に基づいて、ピックアップすべき商品とその個数とを含む商品ピックアップ情報を生成する。さらに、サーバ装置50は、生成した商品ピックアップ情報を、カート20に送信する。なお、商品ピックアップ情報は、注文された全て商品を効率よくピックアップするための移動経路を示す経路情報(ピックアップ経路情報)を含んでもよい。
【0012】
店内には、サーバ装置50と接続された複数の無線通信ユニット60が設置されている。サーバ装置50は、最も通信状態がよい無線通信ユニット60を介して、カート20に商品ピックアップ情報とピックアップ経路情報とを送信する。
【0013】
カート20を搬送する店員(ピッカー)は、商品の陳列棚からピックアップすべき商品を取り出して、カート20に収容する。そして、カート20は、収容された商品を検出して、正しい商品が収容されたかを判定する。なお、カート20の構成について、詳しくは後述する(図2参照)。
【0014】
(カートの全体構成)
次に、図2を用いて、カート20の全体構成を説明する。図2は、商品ピックアップ装置の一例であるカートの全体斜視図である。
【0015】
カート20は、フレーム21を主要構成部材として、当該フレーム21に、持ち手22とキャスター23とが取り付けられた構成を有する。キャスター23は、小型の車輪であって、持ち手22に加える力の向きに応じて、自由に向き、即ちカート20の進行方向を変える。ピッカーは、持ち手22を把持して、キャスター23によって進行方向を変えながら、店内でカート20を移動させる。
【0016】
フレーム21の上部には、容器設置フレーム24が設けられて、フレーム21の下部には、容器設置フレーム25が設けられている。容器設置フレーム24は、2つの異なるバッグ311,312をそれぞれ取り外し可能に設置することができる枠部材である。容器設置フレーム25は、2つの異なるカゴ313,314をそれぞれ取り外し可能に設置することができる枠部材である。ピッカーは、バッグ311,312、およびカゴ313,314に、それぞれ異なる注文に対応する商品を区別して収容する。なお、図2の例では、容器設置フレーム24にバッグ311,312を設置して、容器設置フレーム25にカゴ313,314を設置した例を示したが、この例に限定されるものではない。即ち、容器設置フレーム24,25に全てバッグを設置してもよいし、全てカゴを設置してもよい。バッグ311,312およびカゴ313,314は、本開示における容器および収容部31の一例である。
【0017】
持ち手22には、表示デバイス26が設置されている。表示デバイス26は、例えば液晶パネルまたは有機ELパネル等を備え、画像情報を表示する。表示デバイス26には、ピックアップすべき商品リストや商品を効率よくピックアップするために移動する経路等が表示される(詳しくは図5参照)。また、表示デバイス26の表示面には、当該表示面に積層された状態でタッチパネル27が設置されている。表示デバイス26は、ピッカーの操作入力を受け付ける。表示デバイス26は、例えば、タブレット端末やスマートフォンなどの携帯端末であってもよい。
【0018】
表示デバイス26の筐体の内部には、GPS(Global Positioning System)受信機32が設置されている。GPS受信機32は、GPS衛星から出力されているGPS信号を受信することによって、自己位置を特定するための測位を行い、店内におけるカート20の現在位置および進行方向を特定する。なお、カート20の現在位置を特定する方法は、GPS測位に限定されるものではない。例えば、複数の無線通信ユニット60との間で通信を行って、各無線通信ユニット60から受信した信号の強度に基づいて、カート20の自己位置を特定してもよい。また、店内に設置した複数のビーコンポストから出力される基準信号を受信することによって、カート20の自己位置を特定してもよい。
【0019】
容器設置フレーム24と容器設置フレーム25には、カゴ313,214またはバッグ311,312の内側に向けて、複数のカメラ28(281,282,283,284)と複数の照明用LED(Light Emitting Diode)29(291,292,293,294)が設置される。より具体的には、バッグ311が設置される位置には、4台のカメラ281と4個の照明用LED291が設置される。4台のカメラ281は、それぞれ、Z軸方向の等しい高さの位置に、X軸およびY軸に沿って略水平に設置される。なお、カメラ281の設置位置について、詳しくは後述する(図3参照)。4台のカメラ281は、バッグ311に商品が投入される際に商品が通過すると予想される領域を、異なる4方向から撮像する。なお、図2において、照明用LED291の具体的な設置位置は明示していないが、照明用LED291は、カメラ281の近傍に設置されて、少なくともカメラ281の撮像範囲を照明する。なお、カメラ28は、本開示における撮像装置の一例である。
【0020】
同様に、バッグ312の設置位置には、4台のカメラ282と4個の照明用LED292がそれぞれ設置される。また、カゴ313の設置位置には、4台のカメラ283と4個の照明用LED293がそれぞれ設置される。そして、カゴ314の設置位置には、4台のカメラ284と4個の照明用LED294がそれぞれ設置される。
【0021】
また、容器設置フレーム24と容器設置フレーム25には、カート20を移動させるピッカーから視認可能な位置に、案内灯30(301,302,303,304)が設置される。案内灯301は、次にピックアップする商品の投入位置がバッグ311であることを示すインジケータである。案内灯302は、次にピックアップする商品の投入位置がバッグ312であることを示すインジケータである。案内灯303は、次にピックアップする商品の投入位置がカゴ313であることを示すインジケータである。そして、案内灯304は、次にピックアップする商品の投入位置がカゴ314であることを示すインジケータである。
【0022】
なお、次にピックアップする商品は、前記したピックアップ経路情報に沿ってカート20を移動させたときに、最も近い位置にある商品が選択される。そして、カート20は、当該商品の収容位置に対応する案内灯30を点灯させる。なお、案内灯30の点灯は、正しい商品が所定の位置に投入されたことを検出されたことを契機に消灯する。そして、カート20は、次にピックアップすべき商品の収容位置に対応する案内灯30を点灯させる。
【0023】
(商品投入の検出方法および投入された商品の認識方法)
次に、図3図4を用いて、カート20が、商品の投入を検出する方法、および投入された商品を認識する方法を説明する。図3は、カートに設置されたカメラの機能を説明する図である。図4は、カートに設置されたカメラが撮像した画像から、商品の投入を検出する方法を説明する図である。
【0024】
図3の上段は、カート20の容器設置フレーム24にバッグ311が取り付けられた状態を示すYZ断面図である。容器設置フレーム24の内側の4面には、それぞれ前記したカメラ281が設置されている。図3には、4台のカメラ281のうち3台のみを図示する。対向する位置にあるカメラ281は、同じ高さ位置に、観測範囲が互いに向き合うように設置される。また、各カメラ281は同じ視野角θを有する。なお、図示は省略するが、カメラ281の近傍には、少なくとも視野角θの範囲を照明する照明用LED291が設置されている。
【0025】
図3の中段は、バッグ311に生鮮食料品73を投入している状態の一例を示す図である。各カメラ281は、カート20から出力される外部同期信号に基づいて、同時刻に画像を撮像する。この撮像動作は、商品の投入の有無に関わらず、連続して実行される。これによって、同時刻に4枚の画像が撮像される。カート20は、撮像した4枚の画像の各々に対して、商品が投入された可能性があるかを判定して、投入された商品を特定する商品投入判定処理を行う。商品投入判定処理について、詳しくは後述する(図4参照)。なお、商品が投入される際の商品の速度は一定ではない。したがって、撮像した画像にブレが発生するのを抑制するために、なるべく速いシャッター速度で撮像を行うのが望ましい。そして、速いシャッター速度で撮像を行うと画像が暗くなるため、照明用LED294を点灯させることによって、画像の明るさを確保する。なお、照明用LED294は、少なくとも撮像の瞬間のみ点灯させればよい。
【0026】
商品投入判定処理によって、商品が投入された可能性があると判定された場合に、カート20は、続いてオブジェクト認識を行う。画像の中に含まれる商品を認識するオブジェクト認識は、一般物体認識(generic object recognition)とも呼ばれる。一般物体認識で用いられる各種認識技術については、下記の文献に詳しく解説されているため、説明は省略する。
【0027】
柳井 啓司、“一般物体認識の現状と今後”、情報処理学会論文誌、Vol.48、No.SIG16 [令和2年11月18日検索]、インターネット<URL: https://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf>
【0028】
Jamie Shottonら、“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”、[令和2年11月18日検索]、インターネット<URL: http://mi.eng.cam.ac.uk/~cipolla/publications/inproceedings/2008-CVPR-semantic-texton-forests.pdf>
【0029】
また、オブジェクト認識は、撮像された画像の中に、バーコードや2次元コード等のコードシンボルが写っているかの認識を行う。そして、コードシンボルが写っていた場合は、そのコードシンボルを読み取る。
【0030】
そして、図3の中段の例において、カート20は、商品の投入を検出するのに続いて、投入された商品が生鮮食料品73であることを認識する。
【0031】
図3の下段は、バッグ311にバーコードが付された商品74を投入している状態の一例を示す図である。この場合も、カート20は、前記したのと同じ処理を行う。そして、カート20は、商品の投入を検出するのに続いて、投入された商品に付されたバーコード75を読み取る。そして、カート20は、読み取ったバーコード75に記録されたコード情報を商品マスタM(図6参照)と照合することによって、投入された商品が商品74であると認識する。
【0032】
次に、図4を用いて、商品投入判定処理の方法を説明する。図4の上段は、カメラ281が時刻tに撮像した画像I(t)の一例を示す。図4の中段は、カメラ281がΔt秒後、すなわち時刻t+Δtに撮像した画像I(t+Δt)の一例を示す。
【0033】
カート20は、画像I(t+Δt)から画像I(t)を差し引く差分演算を行う。差分演算によって、図4の下段に示す差分画像J(t+Δt)が得られる。
【0034】
カート20に商品が投入された場合、商品はカメラ281の観測範囲を通過するため、一般に、差分画像J(t+Δt)の中には、商品の領域が出現する。差分画像J(t+Δt)は、明るさが画素値に変換された、所謂濃淡画像である。カート20は、差分画像J(t+Δt)を所定の閾値で2値化することによって、2値画像に変換する。そして、カート20は、2値画像が有する領域の面積が所定の値を超えた場合に、Δt秒間に画像の明るさが大きく変化した、即ち、商品が投入された可能性があると判断する。
【0035】
差分画像J(t+Δt)によって商品が投入された可能性があると判定された場合、画像I(t+Δt)には商品が写っていると考えられるため、カート20は、画像I(t+Δt)に対してオブジェクト認識を行うことによって、投入された商品を認識する。また、商品にバーコード等のコードシンボルが付されている場合は、当該コードシンボルに記録されたコード情報を読に取る。
【0036】
なお、以上の説明は、1台のカメラ281が撮像した画像に対する処理の流れを説明したものである。実際は、同じ処理が、4台のカメラ281がそれぞれ撮像した4組の画像に対して実行される。そして、4台のカメラ281がそれぞれ撮像した4組の画像のうち、1組の画像に対してのみ商品が投入された可能性があると判定された場合に、カート20は、当該1組の画像のみに対してオブジェクト認識を実行する。一方、複数組の画像に対して商品が投入された可能性があると判定された場合には、カート20は、複数組の画像の各々に対してオブジェクト認識を実行する。そして、例えば、最も信頼度が高い認識結果を出力した画像に対する認識結果に基づいて、投入された商品と認識する。
【0037】
(カートの表示デバイスに表示される情報)
次に、図5を用いて、カート20の表示デバイス26に表示される情報の内容を説明する。図5は、カートの表示デバイスに表示される情報の一例を示す図である。
【0038】
カート20の表示デバイス26には、図5に示す商品リスト34と、店内地図80とが表示される。商品リスト34は、複数の収容部31(バッグ311,312とカゴ313,314)のそれぞれに投入すべき商品のリストである。なお、各収容部31に対応する商品リスト34は、持ち手22を握っている店員(ピッカー)から見て、収容部31の配置と一致するように整列して表示される。より具体的には、左上に表示される商品リスト341は、持ち手22を握っている店員から見て左上に位置するバッグ311に投入すべき商品のリストである。右上に表示される商品リスト342は、持ち手22を握っている店員から見て右上に位置するバッグ312に投入すべき商品のリストである。左下に表示される商品リスト343は、持ち手22を握っている店員から見て左下に位置するカゴ313に投入すべき商品のリストである。そして、右下に表示される商品リスト344は、持ち手22を握っている店員から見て右下に位置するカゴ314に投入すべき商品のリストである。このように収容部31の配置状態と商品リストの配置状態とを一致させることによって、店員は、ピックアップした商品の投入位置を容易に判断することができる。
【0039】
また、店内地図80は、店内の通路および商品棚のレイアウトを示す。
【0040】
各商品リスト34(341,342,343,344)には、注文番号35と、ピッキング完了目標時刻36とが表示される。注文番号35は、商品の注文番号である。なお、注文番号35の代わりに、顧客を一意に特定する情報を表示してもよい。ピッキング完了目標時刻36は、商品のピックアップを完了すべき目標時刻である。なお、表示デバイス26の上段には、現在時刻88が表示されるため、店員は、ピッキング完了目標時刻36と現在時刻88とを参照しながら、ピッキング完了目標時刻36に遅れないように、商品のピックアップを遂行する。
【0041】
また、各商品リスト34(341,342,343,344)には、ピックアップすべき商品が整列した状態で表示される。整列順は限定されるものではないが、本実施の形態では、カート20の現在位置から、後述するピックアップ経路情報83に沿って移動した際に、ピックアップされる順に商品を整列させて表示する。
【0042】
そして、各商品を示すリストは、ピッキングの進捗状態に応じたハッチングが付与された状態、またはピッキングの進捗状態に応じた色付けがなされた状態で表示される。例えば、図5において、ピッキング状態37が示すハッチングが付された商品は、既にピッキング済みの商品であることを示す。ピッキング状態38が示すハッチングが付された商品は、次にピッキングすべき商品であることを示す。また、ピッキング状態39が示すハッチングが付された商品は、まだピッキングされていない商品であることを示す。
【0043】
店内地図80には、更に、現在位置82と、ピックアップ経路情報83と、商品個数84,85,86とが表示される。
【0044】
現在位置82は、カート20の現在位置および進行方向を示すアイコンである。なお、カート20の現在位置と進行方向は、カート20が備えるGPS受信機32(図7参照)によって検出される。
【0045】
ピックアップ経路情報83は、注文された全ての商品を効率よくピックアップして、ピックアップした商品をラッシュアップシェルフ87まで搬送するための移動経路を示す情報である。なお、図5に示す例では、画面を見やすくするために、現在位置82に至る、既に通過したピックアップ経路情報83は、表示形態を点線に変更して表示している。
【0046】
商品個数84,85,86は、その位置においてピックアップすべき商品の個数を示すアイコンである。なお、商品個数84,85,86は、ピッキングの進捗状態に応じた表示形態を有するのが望ましい。例えば、図5に示す商品個数84は、既にピッキングされた商品の位置と個数とを示す。商品個数85は、次にピッキングすべき商品の位置と個数とを示す。また、商品個数86は、まだピッキングされていない商品の位置と個数とを示す。
【0047】
(サーバ装置のハードウエア構成)
次に、図6を用いて、サーバ装置50のハードウエア構成を説明する。図6は、サーバ装置のハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
【0048】
サーバ装置50は、制御部51と、記憶部52と、入出力コントローラ54と、通信インタフェース57とを備える。
【0049】
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)511と、ROM(Read Only Memory)512と、RAM(Random Access Memory)513とを備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU511は、ROM512と後述する記憶部52に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM513に展開する。CPU511は、RAM513に展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作することによって、サーバ装置50の全体の制御を司る。
【0050】
制御部51は、内部バス53を介して、記憶部52と、入出力コントローラ54と、通信インタフェース57と、それぞれ接続される。
【0051】
記憶部52は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部52は、例えばHDD(Hard Disk Drive)である。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部52は、制御プログラムQを含むプログラム等を記憶する。制御プログラムQは、サーバ装置50が備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0052】
なお、制御プログラムQは、ROM512に予め組み込まれて提供されてもよい。また、制御プログラムQは、制御部51にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムQを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムQを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0053】
記憶部52は、更に、商品マスタMと、店内地図データSと、顧客データCと、注文データRとを記憶する。
【0054】
商品マスタMは、商品コードに対応させて、商品の名称、単価等の商品情報を格納したマスタファイルである。なお、商品マスタMは、店舗に入荷する商品に応じて随時更新される。
【0055】
店内地図データSは、店舗のレイアウトと商品のレイアウト位置(棚割りデータ)とを含む情報である。店舗のレイアウトは、店舗内の通路の位置および形状を含む、いわゆる地図データである。商品のレイアウト位置は、商品が配置された座標位置と当該商品の商品情報(例えば商品コード)とが関連付けられた情報である。店内地図データSのフォーマットは問わないが、例えば、カーナビゲーションシステムで利用されている道路地図と同様のフォーマット(通路をリンクとノードで表現したデータ)が使用される。
【0056】
顧客データCは、予め登録された、客の識別番号等を含むデータである。
【0057】
注文データRは、客の識別番号と、購入する商品名と個数とを含む注文情報である。なお、注文データRの取得方法は問わない。即ち、サーバ装置50は、客のスマートフォンからインターネット72を介して注文データRを取得してもよいし、客のパソコンからインターネット72を介して注文データRを取得してもよい。また、サーバ装置50は、店舗を訪れた客が、サーバ装置50の表示デバイス55を見ながらタッチパネル56を用いて入力した注文データRを取得してもよい。
【0058】
入出力コントローラ54は、制御部51と、入出力機器である表示デバイス55と、タッチパネル56とを接続する。
【0059】
表示デバイス55は、サーバ装置50が出力する各種情報を表示する。表示デバイス55は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイである。
【0060】
タッチパネル56は、表示デバイス55の表示面に重畳するように設置されて、サーバ装置50に対して、押下位置に応じた操作情報を入力する。
【0061】
通信インタフェース57は、無線通信ユニット60を介して、サーバ装置50とカート20との間で各種情報の送受信を行う。また、通信インタフェース57は、携帯端末70との間で各種情報の送受信を行う。
【0062】
(カートのハードウエア構成)
次に、図7を用いて、カート20のハードウエア構成を説明する。図7は、カートのハードウエア構成の一例を示すハードウエアブロック図である。
【0063】
カート20は、制御部41と、記憶部42と、入出力コントローラ44と、通信インタフェース45とを備える。
【0064】
制御部41は、CPU411と、ROM412と、RAM413とを備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU411は、ROM412と後述する記憶部42に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM413に展開する。CPU411は、RAM413に展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作することによって、カート20の全体の制御を司る。
【0065】
制御部41は、内部バス43を介して、記憶部42と、入出力コントローラ44と、通信インタフェース45と、それぞれ接続される。
【0066】
記憶部42は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部42は、例えばHDDである。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部42は、制御プログラムPを含むプログラム等を記憶する。制御プログラムPは、カート20が備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0067】
なお、制御プログラムPは、ROM412に予め組み込まれて提供されてもよい。また、制御プログラムPは、制御部41にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、CD-ROM、フレキシブルディスク、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムPを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムPを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0068】
記憶部42は、更に、商品ピックアップ情報Tを記憶する。商品ピックアップ情報Tは、サーバ装置50から送信された、ピックアップすべき商品の商品情報と個数とを含む。なお、記憶部42は、商品ピックアップ情報Tの他に、商品をピックアップするための移動経路を示す経路情報(ピックアップ経路情報83)を記憶してもよい。
【0069】
入出力コントローラ44は、制御部41と、入出力機器である表示デバイス26と、タッチパネル27と、カメラ28と、照明用LED29と、案内灯30と、GPS受信機32とを接続する。
【0070】
表示デバイス26は、カート20が出力する各種情報(例えば、図5に示した商品リストや店内地図等)を表示する。表示デバイス26は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイである。
【0071】
タッチパネル27は、表示デバイス26の表示面に重畳するように設置されて、カート20に対して、押下位置に応じた操作情報を入力する。
【0072】
カメラ28は、前記したように(図2参照)、容器設置フレーム24,25に複数設置されて、投入される商品の画像を撮像する。なお、カメラ28は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を用いたカメラである。
【0073】
照明用LED29は、カメラ28の近傍に設置されて、少なくともカメラ28の視野角θの範囲を照明する。
【0074】
案内灯30は、容器設置フレーム24,25に設置されて、前記したように(図2参照)、次にピッキングする商品の投入位置を示すインジケータである。
【0075】
GPS受信機32は、GPS信号を受信する受信機である。カート20は、GPS受信機32が受信したGPS信号に基づいて、自身の現在位置を測位する。
【0076】
通信インタフェース45は、サーバ装置50との間で各種情報の送受信を行う。
【0077】
(サーバ装置の機能構成)
次に、図8を用いて、サーバ装置50の機能構成を説明する。図8は、サーバ装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0078】
サーバ装置50の制御部51は、制御プログラムQをRAM513に展開して動作させることによって、図8に示す注文受付部521と、商品ピックアップ情報生成部522と、ピックアップ経路情報生成部523と、情報送信部524と、ピッキング進捗状態取得部525と、表示制御部526と、操作制御部527とを機能部として実現する。
【0079】
注文受付部521は、携帯端末70から、商品を注文した顧客情報と、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報、即ち注文情報とを取得する。なお、注文受付部521は、店舗に来店した客が、サーバ装置50のタッチパネル56を操作することによって入力した注文情報を取得するものであってもよい。
【0080】
商品ピックアップ情報生成部522は、注文受付部521が取得した注文情報に基づいて、ピックアップすべき商品とその個数とを含む商品ピックアップ情報Tを生成する。
【0081】
ピックアップ経路情報生成部523は、注文情報が含む商品を漏れなくピックアップするために移動する、図5で説明したピックアップ経路情報83を生成する。
【0082】
情報送信部524は、商品ピックアップ情報生成部522が生成した商品ピックアップ情報Tと、ピックアップ経路情報生成部523が生成したピックアップ経路情報83とを、カート20に送信する。なお、カート20は、一般に複数台用意されているため、情報送信部524は、カート20を一意に特定する識別番号と、商品ピックアップ情報Tと、ピックアップ経路情報83とをカート20に送信する。また、情報送信部524は、全ての商品のピックアップが完了したことを示す情報をサーバ装置50に送信する。
【0083】
ピッキング進捗状態取得部525は、カート20から、ピッキングの進捗状態、即ち、注文情報が含む商品のうち、ピッキングが完了した商品とピッキングが完了していない商品とを識別した情報を取得する。
【0084】
表示制御部526は、表示デバイス55に、サーバ装置50が生成した各種情報を表示させる。
【0085】
操作制御部527は、タッチパネル56から取得した操作情報に基づいて、サーバ装置50の動作を制御する。
【0086】
(カートの機能構成)
次に、図9を用いて、カート20の機能構成を説明する。図9は、カートの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0087】
カート20の制御部41は、制御プログラムPをRAM413に展開して動作させることによって、図9に示す商品ピックアップ情報取得部421と、ピックアップ経路情報取得部422と、容器設定受付部423と、測位処理部424と、商品投入検出部425と、ピッキング進捗状態確認部426と、表示制御部427と、操作制御部428とを機能部として実現する。
【0088】
商品ピックアップ情報取得部421は、サーバ装置50から、商品を注文した顧客情報とピックアップすべき商品とその個数とに係る情報、即ち商品ピックアップ情報Tを取得する。なお、商品ピックアップ情報取得部421は、本開示における取得部の一例である。
【0089】
ピックアップ経路情報取得部422は、サーバ装置50から、ピックアップ経路情報生成部523が生成したピックアップ経路情報83を取得する。
【0090】
容器設定受付部423は、カート20が備える複数の収容部(バッグ311,312およびカゴ313,314)のいずれに、どの客から注文された商品を投入するかを示す情報を受け付ける。なお、具体的な収容位置は、カート20を搬送する店員(ピッカー)が、表示デバイス26に表示された収容部のレイアウトを示す絵柄(非図示)を見ながら、タッチパネル27に対して収容位置を指し示す動作を行うことによって設定される。
【0091】
測位処理部424は、カート20の現在位置を測位する。なお、測位処理部424は、本開示における測位部の一例である。
【0092】
商品投入検出部425は、バッグ311,312およびカゴ313,314(収容部)を撮像した画像に基づいて、ピックアップされた商品が当該収容部に投入されたことと、投入された商品の商品情報とを検出する。なお、商品投入検出部425は、本開示における検出部の一例である。
【0093】
ピッキング進捗状態確認部426は、商品ピックアップ情報Tと、商品投入検出部425の検出結果とを参照することによって、ピッキングがどこまで完了したかを確認する。
【0094】
表示制御部427は、表示デバイス26に、ピックアップが完了した商品と、次にピックアップする商品と、ピックアップが完了していない商品とを識別して表示する。また、表示制御部427は、表示デバイス26に、ピックアップ経路情報83と、ピックアップされる商品の位置を示す情報とを表示する。また、表示制御部427は、案内灯301の点灯および消灯を制御する。なお、表示制御部427は、本開示における表示部の一例である。
【0095】
操作制御部428は、タッチパネル27から取得した操作情報に基づいて、カート20の動作を制御する。
【0096】
(商品ピックアップシステムが行う処理の流れ)
次に、図10を用いて、商品ピックアップシステム10が行う処理の流れを説明する。図10は、第1の実施の形態の商品ピックアップシステムが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0097】
(サーバ装置が行う処理の流れ)
まず、サーバ装置50が行う処理の流れを説明する。注文受付部521は、携帯端末70から客の注文、即ち、客の識別番号と、購入する商品名と個数とを含む注文データRを受け付ける(ステップS11)。
【0098】
商品ピックアップ情報生成部522は、商品ピックアップ情報Tを生成する(ステップS12)。
【0099】
ピックアップ経路情報生成部523は、商品をピックアップするための移動経路を示すピックアップ経路情報83を生成する(ステップS13)。
【0100】
情報送信部524は、商品ピックアップ情報Tとピックアップ経路情報83とをカート20に送信する(ステップS14)。
【0101】
ピッキング進捗状態取得部525は、全ての商品のピックアップが完了したかを判定する(ステップS15)。全ての商品のピックアップが完了したと判定される(ステップS15:Yes)と、サーバ装置50は、図10の処理を終了する。一方、全ての商品のピックアップが完了したと判定されない(ステップS15:No)とステップS15の判定を繰り返す。
【0102】
(カートが行う処理の流れ)
次に、カート20が行う処理の流れを説明する。商品ピックアップ情報取得部421は、サーバ装置50から商品ピックアップ情報Tを取得する。また、ピックアップ経路情報取得部422は、サーバ装置50からピックアップ経路情報83を取得する(ステップS21)。
【0103】
容器設定受付部423は、容器の設定を受け付けたかを判定する(ステップS22)。容器の設定を受け付けたと判定される(ステップS22:Yes)とステップS23に進む。一方、容器の設定を受け付けたと判定されない(ステップS22:No)とステップS22の判定を繰り返す。
【0104】
ステップS22において、容器の設定を受け付けたと判定されると、表示制御部427は、表示デバイス26に、ピックアップすべき商品リストとピックアップ経路とを表示する(ステップS23)。
【0105】
測位処理部424は、カート20の現在位置を測位する(ステップS24)。
【0106】
表示制御部427は、表示デバイス26に、カート20の現在位置を表示する(ステップS25)。
【0107】
表示制御部427は、次にピックアップする商品の投入位置を示す案内灯301を点灯させる(ステップS26)。
【0108】
商品投入検出部425は、商品が、収容部31のいずれ(バッグ311,312およびカゴ313,314)に投入されたかの判定と、投入された商品の特定とを行う商品投入検出処理を行う(ステップS27)。なお、商品投入検出処理の詳細な流れは後述する(図11参照)。
【0109】
商品投入検出部425は、商品の投入を検出したかを判定する(ステップS28)。商品の投入を検出したと判定される(ステップS28:Yes)とステップS29に進む。一方、商品の投入を検出したと判定されない(ステップS28:No)とステップS24に戻る。
【0110】
ステップS28において、商品の投入を検出したと判定されると、商品投入検出部425は、正しい商品が正しい収容部31に投入されたかを判定する(ステップS29)。正しい商品が正しい収容部31に投入されたと判定される(ステップS29:Yes)とステップS30に進む。一方、正しい商品が正しい収容部31に投入されたと判定されない(ステップS29:No)とステップS31に進む。
【0111】
ステップS29において、正しい商品が正しい収容部31に投入されたと判定されると、表示制御部427は、表示デバイス26に表示された商品リストとピックアップ経路とを更新する(ステップS30)。
【0112】
ピッキング進捗状態確認部426は、全ての商品がピッキングされたかを確認する(ステップS32)。全ての商品がピッキングされたと確認される(ステップS32:Yes)とステップS33に進む。一方、全ての商品がピッキングされたと確認されない(ステップS32:No)とステップS24に戻って、前記した処理を繰り返す。
【0113】
ステップS32において、全ての商品がピッキングされたと確認されると、ピッキング進捗状態確認部426は、全ての商品のピックアップが完了したことを示す情報をサーバ装置50に送信する(ステップS33)。その後、カート20は、図10の処理を終了する。
【0114】
ステップS29に戻り、ステップS29において、正しい商品が正しい収容部31に投入されたと判定されないと、表示制御部427は、表示デバイス26に、投入位置と投入した商品の確認を促す警告表示を行う(ステップS31)。その後、ステップS24に戻る。
【0115】
(商品投入検出処理の流れ)
次に、図11を用いて、図10のステップS27で行われる商品投入検出処理の流れを説明する。図11は、カートが備える商品投入検出部が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0116】
商品投入検出部425は、カメラ28によって画像を撮像する(ステップS41)。
【0117】
商品投入検出部425は、カメラ28が撮像した画像の中に移動物体があるかを判定する(ステップS42)。カメラ28が撮像した画像の中に移動物体があると判定される(ステップS42:Yes)とステップS43に進む。一方、カメラ28が撮像した画像の中に移動物体があると判定されない(ステップS42:No)と、メインルーチン(図10のフローチャート)に戻る。
【0118】
ステップS42において、カメラ28が撮像した画像の中に移動物体があると判定されると、商品投入検出部425は、画像I(t+Δt)に対してオブジェクト認識処理を実行する(ステップS43)。
【0119】
続いて、商品投入検出部425は、商品が特定されたかを判定する。商品が特定されたと判定される(ステップS44:Yes)と、メインルーチンに戻る。一方、商品が特定されたと判定されない(ステップS44:No)と、ステップS45に進む。
【0120】
ステップS44において、商品が特定されたと判定されないと、商品投入検出部425は、画像I(t+Δt)の中からコードシンボルを検出したかを判定する(ステップS45)。画像I(t+Δt)の中からコードシンボルを検出したと判定される(ステップS45:Yes)とステップS46に進む。一方、画像I(t+Δt)の中からコードシンボルを検出したと判定されない(ステップS45:No)と、メインルーチンに戻る。
【0121】
ステップS45において、画像I(t+Δt)の中からコードシンボルを検出したと判定されると、商品投入検出部425は、検出されたコードシンボルに記録されたコード情報を読み取る(ステップS46)。その後、メインルーチンに戻る。
【0122】
以上説明したように、第1の実施の形態のカート20(商品ピックアップ装置)において、商品ピックアップ情報取得部421(取得部)は、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報を取得する。商品投入検出部425(検出部)は、収容部31を撮像した画像に基づいて、ピックアップされた商品が当該収容部31に投入されたことと、投入された商品の商品情報とを検出する。そして、表示制御部427(表示部)は、ピックアップが完了した商品と、次にピックアップする商品と、ピックアップが完了していない商品とを識別して表示する。したがって、注文された商品がピックアップされたことを確実に認識することができる。
【0123】
また、第1の実施の形態のカート20において、収容部31は、商品を注文毎に区別して収容する複数のバッグ311,312(容器)および複数のカゴ313,314(容器)を備えて、商品ピックアップ情報取得部421(取得部)は、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報を、前記容器毎に取得して、商品投入検出部425(検出部)は、ピックアップされた商品が正しい容器に投入されたことと、投入された商品の商品情報とを検出する。したがって、ピックアップされた商品が投入された容器を識別して認識することができる。
【0124】
また、第1の実施の形態のカート20は、当該カート20の現在位置を測位する測位処理部424(測位部)を更に備えて、商品ピックアップ情報取得部421(取得部)は、商品を漏れなくピックアップするために移動するピックアップ経路情報83(経路情報)を取得して、表示制御部427(表示部)は、測位処理部424が測位したカート20の現在位置と、商品ピックアップ情報取得部421が取得したピックアップ経路情報83とを表示する。したがって、ピックアップ経路情報83に沿って移動しながら商品をピックアップすることによって、全ての商品を効率よくピックアップすることができる。
【0125】
また、第1の実施の形態のカート20において、商品投入検出部425(検出部)は、収容部31の外縁部に、当該収容部31の内側向きに備えられた複数のカメラ28(撮像装置)が、それぞれ時系列で撮像した複数の画像の中から、ピックアップされた商品が収容部31に投入されたことと、商品を特定する特徴量、または当該商品に付されたコードシンボルとを検出する。そのため、異なる複数の方向から商品の投入が監視されることによって、少なくとも1方向から撮像した画像に商品が写っていれば、当該商品を認識することができる。したがって、商品の持ち方によらずに、商品の投入と商品の種類とを確実に認識することができる。
【0126】
また、第1の実施の形態の商品ピックアップシステム10において、サーバ装置50は、商品の注文を受け付けて、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報を生成して、カート20に送信する。そして、カート20(商品ピックアップ装置)は、サーバ装置50から、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報を取得するとともに、ピックアップされた商品を収容する収容部31を撮像した画像に基づいて、ピックアップされた商品が、収容部31に投入されたことと、投入された商品の商品情報とを検出して、ピックアップが完了した商品と、次にピックアップする商品と、ピックアップが完了していない商品とを識別して表示する。したがって、注文された商品がピックアップされたことを確実に認識することができる。
【0127】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態である商品ピックアップシステム100(非図示)について説明する。商品ピックアップシステム100は、第1の実施の形態で説明したサーバ装置50およびカート20に代わって、サーバ装置500およびカート200を備える。そして、商品ピックアップシステム100は、商品ピックアップシステム10が備える機能に加えて、客が写真の送付を希望した商品について、ピックアップされた商品の写真を送付する機能を備える。
【0128】
なお、サーバ装置500のハードウエア構成は、第1の実施の形態で説明したサーバ装置50のハードウエア構成(図6参照)と同じである。また、カート200のハードウエア構成は、第1の実施の形態で説明したカート20のハードウエア構成(図7参照)と同じである。そのため、以降の説明は、第1の実施の形態で使用したのと同じ符号を用いて行う。
【0129】
図12は、第2の実施の形態のカートが備える、商品画像送信機能について説明する図である。客は商品を注文する際に、写真を送付して欲しい商品には、その旨の情報を付して注文を行う。サーバ装置500は客の注文を受け付けて、写真の送付が希望された商品に対して、写真送付が必要な旨の情報が付された商品ピックアップ情報Tを生成する。
【0130】
カート200は、表示デバイス26に、ピックアップすべき商品リストを表示する際に、写真送付が必要な商品には、図12に示す写真アイコン90を付して表示する。
【0131】
そして、カート200は、写真アイコン90が付された商品が、収容部31に投入されたことを検出した際に、撮像した画像92を表示デバイス26に表示するとともに、客に写真を送付したことを示すメッセージ93を表示する。その後、カート200は、表示デバイス26に表示された写真アイコン90の表示形態を、写真の送付が完了したことを示す写真送付済アイコン91に変化させる。
【0132】
なお、カート200が備えるカメラ28は、1つの収容部31につき4台ずつ設置されている。したがって、カメラ28は1つの商品の画像を4方向から撮像することができる。そのため、カート200は、写真の送付が必要な商品について、4方向から撮像した画像の中から、商品が最もよく写っている画像を選択して客に送信する。
【0133】
(サーバ装置の機能構成)
次に、図13を用いて、サーバ装置500の機能構成を説明する。図13は、第2の実施の形態のサーバ装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0134】
サーバ装置500の制御部51は、制御プログラムQをRAM513に展開して動作させることによって、図13に示す各機能部を実現する。より具体的には、サーバ装置500の制御部51は、注文受付部528と、商品ピックアップ情報生成部522と、ピックアップ経路情報生成部523と、情報送信部524と、ピッキング進捗状態取得部525と、商品画像受信部529と、商品画像送信部530と、表示制御部526と、操作制御部527とを機能部として実現する。このうち、商品ピックアップ情報生成部522と、ピックアップ経路情報生成部523と、情報送信部524と、ピッキング進捗状態取得部525と、表示制御部526と、操作制御部527とは、第1の実施の形態で説明したサーバ装置50が備える機能部と同じ作用を実現する。
【0135】
そして、サーバ装置500の制御部51は、注文受付部521に代わって注文受付部528を備える。注文受付部528は、携帯端末70から、商品を注文した顧客情報と、ピックアップすべき商品とその個数とに係る情報、即ち注文情報と、画像の送付を希望する商品を指定する情報とを取得する。
【0136】
商品画像受信部529は、カート200から、客が指定した商品の画像と、当該画像に写っている商品を一意に特定する情報(例えば商品コード)とを受信する。
【0137】
商品画像送信部530は、客の携帯端末70に、客から指定された商品の画像を送信する。
【0138】
(カートの機能構成)
次に、図14を用いて、カート200の機能構成を説明する。図14は、第2の実施の形態のカートの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0139】
カート200の制御部41は、制御プログラムPをRAM413に展開して動作させることによって、図14に示す各機能部を実現する。より具体的には、カート200の制御部41は、商品ピックアップ情報取得部421と、ピックアップ経路情報取得部422と、容器設定受付部423と、測位処理部424と、商品投入検出部425と、商品画像選択部430と、商品画像送信部431と、ピッキング進捗状態確認部426と、表示制御部427と、操作制御部428とを機能部として実現する。このうち、商品ピックアップ情報取得部421と、ピックアップ経路情報取得部422と、容器設定受付部423と、測位処理部424と、商品投入検出部425と、ピッキング進捗状態確認部426と、表示制御部427と、操作制御部428とは、第1の実施の形態で説明したカート20が備える機能部と同じ作用を実現する。
【0140】
商品画像選択部430は、客から指定された商品を撮像した画像の中から、客に送信する画像を選択する。商品画像選択部430は、例えば、商品投入検出部425が複数の方向から撮像した商品の中から、当該商品が最もよく写った画像を選択する。商品が最もよく写っている画像は、例えば、商品が最も大きく写っている、商品が最も明るく写っている、商品が最も鮮明に写っている等の評価基準に基づいて選択される。
【0141】
商品画像送信部431は、商品画像選択部430が選択した画像を、当該画像に写っている商品を一意に特定する情報(例えば商品コード)とともに、サーバ装置500に送信する。
【0142】
(商品ピックアップシステムが行う処理の流れ)
次に、図15を用いて、商品ピックアップシステム100が行う処理の流れを説明する。図15は、第2の実施の形態の商品ピックアップシステムが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0143】
(サーバ装置が行う処理の流れ)
まず、サーバ装置500が行う処理の流れを説明する。注文受付部528は、携帯端末70から客の注文、即ち、客の識別番号と、購入する商品名と個数とを含む注文データRと、画像の送付を希望する商品を指定する情報とを受け付ける(ステップS51)。
【0144】
商品ピックアップ情報生成部522は、商品ピックアップ情報Tを生成する(ステップS52)。なお、商品ピックアップ情報Tは、ピックアップすべき商品の商品情報と個数と、画像の送付を希望する商品を指定する情報とを含む。
【0145】
ピックアップ経路情報生成部523は、商品をピックアップするための移動経路を示すピックアップ経路情報83を生成する(ステップS53)。
【0146】
情報送信部524は、商品ピックアップ情報Tとピックアップ経路情報83とをカート200に送信する(ステップS54)。
【0147】
商品画像受信部529は、カート200から、客が指定した商品の画像を受信したかを判定する(ステップS55)。客が指定した商品の画像を受信したと判定される(ステップS55:Yes)とステップS56に進む。一方、客が指定した商品の画像を受信したと判定されない(ステップS55:No)とステップS57に進む。
【0148】
ステップS55において、客が指定した商品の画像を受信したと判定されると、商品画像送信部530は、受信した画像を客の携帯端末70に送信する(ステップS56)。
【0149】
ピッキング進捗状態取得部525は、全ての商品のピックアップが完了したかを判定する(ステップS57)。全ての商品のピックアップが完了したと判定される(ステップS57:Yes)と、サーバ装置500は、図15の処理を終了する。一方、全ての商品のピックアップが完了したと判定されない(ステップS57:No)とステップS55に戻る。
【0150】
(カートが行う処理の流れ)
次に、カート200が行う処理の流れを説明する。商品ピックアップ情報取得部421は、サーバ装置500から商品ピックアップ情報Tを取得する。なお、商品ピックアップ情報Tは、ピックアップすべき商品の商品情報と個数と、画像の送付を希望する商品を指定する情報とを含む。また、ピックアップ経路情報取得部422は、サーバ装置500からピックアップ経路情報83を取得する(ステップS61)。
【0151】
ステップS62からステップS66までの処理の流れは、図10で説明したステップS22からステップS26までの処理の流れと同じであるため、説明は省略する。
【0152】
続いて、商品投入検出部425と商品画像選択部430とは、商品が、収容部31のいずれ(バッグ311,312およびカゴ313,314)に投入されたかの判定と、投入された商品の特定と、客に送付する画像の選択とを行う商品投入検出処理を行う(ステップS67)。なお、商品投入検出処理の詳細な流れは後述する(図16参照)。
【0153】
その後に行う、ステップS68,S69,S70,S71の各処理は、図10で説明したステップS28,S29,S30,S31の処理とそれぞれ同じであるため、説明は省略する。
【0154】
ステップS69に続いて、商品画像送信部431は、客に送信する画像があるかを判定する(ステップS72)。客に送信する画像があると判定される(ステップS72:Yes)とステップS73に進む。一方、客に送信する画像があると判定されない(ステップS72:No)とステップS74に進む。
【0155】
ステップS72において、客に送信する画像があると判定されると、商品画像送信部431は、商品の画像をサーバ装置500に送信する(ステップS73)。
【0156】
その後、ピッキング進捗状態確認部426は、全ての商品がピッキングされたかを確認する(ステップS74)。全ての商品がピッキングされたと確認される(ステップS74:Yes)とステップS75に進む。一方、全ての商品がピッキングされたと確認されない(ステップS74:No)とステップS64に戻って、前記した処理を繰り返す。
【0157】
ステップS74において、全ての商品がピッキングされたと確認されると、ピッキング進捗状態確認部426は、全ての商品のピックアップが完了したことを示す情報をサーバ装置50に送信する(ステップS75)。その後、カート200は、図15の処理を終了する。
【0158】
(商品投入検出処理の流れ)
次に、図16を用いて、図15のステップS68で行われる商品投入検出処理の流れを説明する。図16は、カートが備える商品投入検出部および商品画像選択部が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0159】
図16における、ステップS81からステップS86の各処理は、図11で説明したステップS41からステップS46の各処理とそれぞれ同じであるため、説明は省略する。
【0160】
ステップS44において商品を特定したと判定されるか、または、ステップS86に続いて、商品画像送信部431は、特定された商品が、客に画像を送信すべき商品であるかを判定する(ステップS87)。客に画像を送信すべき商品であると判定される(ステップS87:Yes)とステップS88に進む。一方、客に画像を送信すべき商品であると判定されない(ステップS87:No)と、メインルーチン(図15のフローチャート)に戻る。
【0161】
ステップS87において、客に画像を送信すべき商品であると判定されると、商品画像選択部430は、商品投入検出部425が複数の方向から撮像した画像の中から、サーバ装置500に送信する画像を選択する(ステップS88)。その後、メインルーチン(図15のフローチャート)に戻る。
【0162】
以上説明したように、第2の実施の形態のカート200(商品ピックアップ装置)において、商品投入検出部425(検出部)は、収容部31を異なる方向から撮像した画像に基づいて、商品が当該収容部31に投入されたことと、投入された商品の商品情報とを検出する。そして、商品画像選択部430は、異なる方向から撮像された複数の画像の中から、商品が最もよく写った画像を選択する。そして、商品画像送信部431は、商品画像選択部430が選択した画像と、当該画像に写っている商品を一意に特定する情報とをサーバ装置500に送信する。したがって、商品を注文した客に、ピックアップされた商品の画像を送信することができるため、客は、自身に配送される商品を予め確認することができる。
【0163】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0164】
10,100…商品ピックアップシステム、20,200…カート(商品ピックアップ装置)、26…表示デバイス、28,281,282,283,284…カメラ(撮像装置)、29,291,292,293,294…照明用LED、30,301,302,303,304…案内灯、31…収容部、34,341,342,343,344…商品リスト、35…注文番号、37,38,39…ピッキング状態、50,500…サーバ装置、60…無線通信ユニット、70…携帯端末、72…インターネット、73…生鮮食料品、74…商品、75…バーコード、80…店内地図、83…ピックアップ経路情報(経路情報)、84,85,86…商品個数、87…ラッシュアップシェルフ、88…現在時刻、311,312…バッグ(容器,収容部)、313,314…カゴ(容器,収容部)、421…商品ピックアップ情報取得部(取得部)、422…ピックアップ経路情報取得部、423…容器設定受付部、424…測位処理部(測位部)、425…商品投入検出部(検出部)、426…ピッキング進捗状態確認部、427…表示制御部(表示部)、428…操作制御部、430…商品画像選択部、431…商品画像送信部、521,528…注文受付部、522…商品ピックアップ情報生成部、523…ピックアップ経路情報生成部、524…情報送信部、525…ピッキング進捗状態取得部、526…表示制御部、527…操作制御部、529…商品画像受信部、530…商品画像送信部、I(t),I(t+Δt)…画像、J(t+Δt)…差分画像、C…顧客データ、M…商品マスタ、P,Q…制御プログラム、R…注文データ、S…店内地図データ、T…商品ピックアップ情報
【先行技術文献】
【特許文献】
【0165】
【文献】特開2020-152534号公報
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