(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-19
(45)【発行日】2024-11-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び、情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20241120BHJP
G06F 40/157 20200101ALI20241120BHJP
【FI】
G06Q40/12
G06F40/157
(21)【出願番号】P 2022055195
(22)【出願日】2022-03-30
【審査請求日】2024-06-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内田 裕太
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109808(JP,A)
【文献】特開2022-045315(JP,A)
【文献】国際公開第2019/146118(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/030266(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 40/157
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファイルデータのレイアウトに基づいて設定された取込位置から取込対象データを取得する取得部と、
取得された前記取込対象データのうち、内訳として取得された取込対象データを、所定の分類を示す分類データに変換する変換部と、
前記分類データを含む、所定の情報処理用の情報処理データを生成するデータ生成部
と、を備え、
前記取得部は、前記ファイルデータである請求金額を示す請求データのレイアウトに基づいて設定された各取込位置から、少なくとも前記内訳の取込対象データ、及び、請求金額を示す請求金額データを取得し、
前記変換部は、内訳として取得された前記取込対象データを、会計上の分類を示す科目データに変換し、
前記データ生成部は、前記情報処理データとして、前記科目データ及び前記請求金額データを含む会計処理用の費用データを生成すると共に、前記費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データを生成すること、
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記取込位置として設定された取込対象列の前記取込対象データを、前記ファイルデータから取得すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記変換部は、内訳として取得された前記取込対象データを、会計上の分類を示す科目データに変換すること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
生成された前記費用データの値を、業務オペレータの変更操作に応じた値に変更する変更処理部を、さらに備えること、
を特徴とする請求項1から
請求項3のうち、いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、ファイルデータのレイアウトに基づいて設定された第1の取込位置、又は、第1の取込位置とは異なる第2の取込位置から前記取込対象データを取得すること、
を特徴とする請求項1から
請求項4のうち、いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
取得部が、ファイルデータのレイアウトに基づいて設定された取込位置から取込対象データを取得する取得ステップと、
変換部が、取得された前記取込対象データのうち、内訳として取得された取込対象データを、所定の分類を示す分類データに変換する変換ステップと、
データ生成部が、前記分類データを含む、所定の情報処理用の情報処理データを生成するデータ生成ステップ
と、を備え、
前記取得ステップでは、前記取得部が、前記ファイルデータである請求金額を示す請求データのレイアウトに基づいて設定された各取込位置から、少なくとも前記内訳の取込対象データ、及び、請求金額を示す請求金額データを取得し、
前記変換ステップでは、前記変換部が、内訳として取得された前記取込対象データを、会計上の分類を示す科目データに変換し、
前記データ生成ステップでは、前記データ生成部が、前記情報処理データとして、前記科目データ及び前記請求金額データを含む会計処理用の費用データを生成すると共に、前記費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データを生成すること、
を特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
ファイルデータのレイアウトに基づいて設定された取込位置 から取込対象データを取得する取得部と、
取得された前記取込対象データのうち、内訳として取得された取込対象データを、所定の分類を示す分類データに変換する変換部と、
前記分類データを含む、所定の情報処理用の情報処理データを生成するデータ生成部として
機能させ、
前記取得部は、前記ファイルデータである請求金額を示す請求データのレイアウトに基づいて設定された各取込位置から、少なくとも前記内訳の取込対象データ、及び、請求金額を示す請求金額データを取得し、
前記変換部は、内訳として取得された前記取込対象データを、会計上の分類を示す科目データに変換し、
前記データ生成部は、前記情報処理データとして、前記科目データ及び前記請求金額データを含む会計処理用の費用データを生成すると共に、前記費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データを生成すること、
を特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び、情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、取引先から送付される多数の請求書等の処理は、業務オペレータの大きな負担となっている。特許文献1(特開2022-045315号公報)には、複数の請求書データの分類作業の負担を軽減することを目的としたデータ処理装置が開示されている。
【0003】
このデータ処理装置は、データ取得部が、複数の請求書を読み取り、読み取られた各請求書を、分類部が、宛名及び日付等が記載された表紙に相当する「鑑」の鑑データと、請求金額等が記載された「明細」を示す明細データに分類する。特定部は、鑑の発行元及び明細の発行元を特定する。そして、生成部は、分類部により分類された鑑データ及び明細データを、特定部が特定した発行元毎に集約して複数の請求書データを生成する。生成された請求書データは、出力部により出力される。これにより、複数の請求書データの分類作業の負担を軽減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、近年では、例えば請求書又は領収書等、様々な情報がデータ化されて送信されることが多い。しかし、請求書又は領収書等をデータで受信する場合でも、受信したデータ数に応じた業務オペレータの作業が必要となる。このため、業務オペレータの作業の負担は、請求書又は領収書等が郵送されていた時代と、あまり変わりがない。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、データ処理に要する業務オペレータの作業負担を軽減可能とした情報処理装置、情報処理方法、及び、情報処理プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、ファイルデータのレイアウトに基づいて設定された取込位置から取込対象データを取得する取得部と、取得された取込対象データのうち、内訳として取得された取込対象データを、所定の分類を示す分類データに変換する変換部と、分類データを含む、所定の情報処理用の情報処理データを生成するデータ生成部と、を備え、取得部は、ファイルデータである請求金額を示す請求データのレイアウトに基づいて設定された各取込位置から、少なくとも内訳の取込対象データ、及び、請求金額を示す請求金額データを取得し、変換部は、内訳として取得された取込対象データを、会計上の分類を示す科目データに変換し、データ生成部は、情報処理データとして、科目データ及び請求金額データを含む会計処理用の費用データを生成すると共に、費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データを生成する。
【0008】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理方法は、取得部が、ファイルデータのレイアウトに基づいて設定された取込位置から取込対象データを取得する取得ステップと、変換部が、取得された取込対象データのうち、内訳として取得された取込対象データを、所定の分類を示す分類データに変換する変換ステップと、データ生成部が、分類データを含む、所定の情報処理用の情報処理データを生成するデータ生成ステップと、を備え、取得ステップでは、取得部が、ファイルデータである請求金額を示す請求データのレイアウトに基づいて設定された各取込位置から、少なくとも内訳の取込対象データ、及び、請求金額を示す請求金額データを取得し、変換ステップでは、変換部が、内訳として取得された取込対象データを、会計上の分類を示す科目データに変換し、データ生成ステップでは、データ生成部が、情報処理データとして、科目データ及び請求金額データを含む会計処理用の費用データを生成すると共に、費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データを生成する。
【0009】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理プログラムは、コンピュータを、ファイルデータのレイアウトに基づいて設定された取込位置 から取込対象データを取得する取得部と、取得された取込対象データのうち、内訳として取得された取込対象データを、所定の分類を示す分類データ に変換する変換部と、分類データを含む、所定の情報処理用の情報処理データを生成するデータ生成部として機能させ、取得部は、ファイルデータである請求金額を示す請求データのレイアウトに基づいて設定された各取込位置から、少なくとも内訳の取込対象データ、及び、請求金額を示す請求金額データを取得し、変換部は、内訳として取得された取込対象データを、会計上の分類を示す科目データに変換し、データ生成部は、情報処理データとして、科目データ及び請求金額データを含む会計処理用の費用データを生成すると共に、費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データを生成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、データ処理に要する業務オペレータの作業負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施の形態の請求処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、勘定科目マスタの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、請求内訳マスタの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、請求IDマスタの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、請求金額マスタの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、科目変換マスタの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態の請求処理装置のデータ処理の概要を示す図である。
【
図10】
図10は、実施の形態の請求処理装置のデータ処理動作の流れを示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、電話通信会社の一つであるキャリアAから送信される請求データの一例、及び、他の電話通信会社であるキャリアBから送信される請求データの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施の形態の請求処理装置により生成される費用データの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施の形態の請求処理装置により費用データに基づいて生成される仕訳データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を適用した実施の形態となる請求処理装置を、図面に基づいて詳細に説明する。この実施の形態の請求処理装置は、コールセンター請負会社の端末装置であり、コールセンターで利用された回線(電話番号)毎に送信される、電話通信会社(キャリア会社)からの請求データの処理を行う端末装置である。なお、このような実施の形態に本発明が限定されるものではない。
【0013】
(概要)
コールセンター請負会社は、コールセンターで利用する回線(電話番号)毎にキャリア会社から請求を受ける。キャリア会社からの請求は、利用種類毎に明細が分かれており、その内容毎に費用の科目が異なる。また、キャリア会社毎にフォーマット(レイアウト)も異なっている。このため、業務オペレータが、キャリア会社毎に請求データの中身を分析し、支払依頼の入力画面を介して手入力を行う業務が必要となり、業務オペレータの月末の作業負荷が過大になる問題がある。
【0014】
実施の形態の請求処理装置では、キャリア会社毎に異なる請求データのレイアウトに基づいて、例えば「列」又は「行」等のレイアウト上の取込位置を指定してデータを自動的に取得する。これにより、電話番号毎に、科目、支払区分、原価区分等の所望のデータの取込みを可能としている。また、取得したデータのうち、請求内容を示す内訳データを会計用の科目データに変換して、会計処理用の費用データを生成する。さらに、この費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データも生成する。これにより、請求データの処理に掛かる業務オペレータの負担を大幅に軽減している。
【0015】
また、キャリア会社との契約の関係等により請求データに修正の必要が生じた場合に、キャリア会社からの請求データを直接修正すると、元のデータを修正することとなるため、この元のデータの修正にミスが発生した場合、後続の処理にミスが引き継がれる不都合を生ずる。このため、実施の形態の請求処理装置では、元の請求データに修正を施すのではなく、請求データから生成した費用データに対して、修正を施すようにしている。これにより、元の請求データに修正を施す際に発生したミスが、後続の処理に引き継がれる不都合を防止できる。
【0016】
また、請求データの識別番号(ID)としては、「電話番号」が用いられる場合、又は、特定の識別番号が用いられる場合等のように、キャリア会社毎に異なる。実施の形態の請求処理装置は、いずれの場合も上述の所望のデータの取込みが可能となっている。
【0017】
(ハードウェア構成)
図1は、実施の形態の請求処理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。この
図1に示す請求処理装置1は、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部を用いることができる。入力装置6としては、キーボード装置、マウス装置及びマイクロホン装置等の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置等を用いることができる。
【0018】
通信インターフェース部4には、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網であるネットワーク8を介して、一つ又は複数のキャリア会社のキャリア端末装置20、及び、一つ又は複数の会計端末装置30が接続されている。通信インターフェース部4は、各キャリア端末装置20から送信される請求データを受信する。また、通信インターフェース部4は、費用データに基づいて生成した仕訳データを会計端末装置30に送信する。会計端末装置30は、ソフトウェアである会計システム40に基づいて、この仕訳データの会計処理を行う。なお、会計システム40は、
図1に点線のブロックで示すように、請求処理装置1側に設けてもよい。
【0019】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、それぞれ記憶領域である、回線マスタ11、勘定科目マスタ12、請求内訳マスタ13、請求IDマスタ14、日付マスタ15、請求金額マスタ16、及び、科目変換マスタ17が設けられている。
【0020】
図2は、回線マスタ11の一例を示す図である。この
図2に示すように、回線マスタ11には、キャリアコード、キャリア名、回線ID、請求ID、支払区分、及び、支払区分名等が記憶されている。キャリアコードは、キャリア会社毎に付されたコードである。キャリア名は、各キャリア会社の会社名である。
図2は、キャリア会社であるA社に対して「90」のキャリアコードが付され、B社に対して「91」のキャリアコードが付され、C社に対して「92」のキャリアコードが付されている例である。
【0021】
回線ID及び請求IDとしては、契約している電話番号、又は、キャリア会社側で付与される特定の識別番号が記憶される。
図2の例は、A社の回線ID及び請求IDとして、共に「090-1111-1111」等の電話番号が記憶されている例である。また、
図2の例は、B社の回線IDとして「090-1111-3333」等の電話番号が記憶され、請求IDとして「B000001」等の特定の識別番号が記憶されている例である。
【0022】
支払区分は、料金体系の区分であり、支払区分名は、この料金体系の名称である。
図2の例は、支払区分「1」が「定額制」の料金体系を示しており、支払区分「2」が「従量課金」の料金体系を示している。
【0023】
図3は、勘定科目マスタ12の一例を示す図である。この
図3に示すように、勘定科目マスタ12には、科目コード及び科目名等が記憶されている。この
図3の例の場合、「K001」の科目コードは「〇〇通信費」を示し、「K002」の科目コードは「××通信費」を示し、「K003」の科目コードは「消費税」を示している。
【0024】
図4は、請求内訳マスタ13の一例を示す図である。請求内訳マスタ13には、通常時に請求内訳データを取得する列(第1の取込位置の一例)が記憶された第1の請求内訳マスタ13a、及び、イレギュラー時に請求内訳データを取得する、上述の通常時の列とは異なる列(第2の取込位置の一例)が記憶された第2の請求内訳マスタ13bが記憶されている。
図4(a)は、第1の請求内訳マスタ13aの一例を示し、
図4(b)は、第2の請求内訳マスタ13bの一例を示している。
【0025】
この
図4に示すように、請求内訳マスタ13には、キャリアコード及びキャリア名に関連付けて、そのキャリア会社の請求データから取得するデータの「列」を指定するカラム番号(カラムNo)が記憶されている。また、請求内訳マスタ13には、そのカラム番号のデータが示す請求内訳コード、及び、請求内訳名が記憶されている。
【0026】
図4(a)に示す通常時に使用される第1の請求内訳マスタ13aの例は、A社の請求データに対しては、「5列目(カラムNo5)」が、データを取得する列として指定されていることを示している。また、この5列目のデータには、請求内訳コードが「101」の「回線使用料(基本料)」、請求内訳コードが「102」の「ダイヤル通話料」、請求内訳コードが「103」の「ユニバーサルサービス料」、請求内訳コードが「104」の「消費税相当額」、及び、請求内訳コードが「105」の「SMS通信料」が含まれていることを示している。
【0027】
また、
図4(a)に示す通常時に使用される第1の請求内訳マスタ13aの例は、B社の請求データに対しては、「6列目(カラムNo6)」が、データを取得する列として指定されていることを示している。この6列目のデータには、請求内訳コードが「106」の「定額通信料(定額データプラン)」、請求内訳コードが「107」の「屋内配線使用料」、及び、請求内訳コードが「108」の「一括請求基本料割引」が含まれる。
【0028】
これに対して、
図4(b)に示すイレギュラー時に使用される第2の請求内訳マスタ13bの例は、A社の請求データに対しては、「7列目(カラムNo7)」が、データを取得する列として指定されていることを示している。イレギュラー時に取得される7列目のデータには、請求内訳コードが「101」の「回線使用料(基本料)」、請求内訳コードが「102」の「ダイヤル通話料」、請求内訳コードが「103」の「ユニバーサルサービス料」、請求内訳コードが「104」の「消費税相当額」、及び、請求内訳コードが「105」の「SMS通信料」が含まれる。
【0029】
図5は、請求IDマスタ14の一例を示す図である。この請求IDマスタ14には、キャリアコード及びキャリア名に関連付けて、請求IDが記録されている列を示すカラムNoが記憶されている。この
図5の例の場合、A社及びB社共に、請求IDは「1列目」に記録されていることを示している。
【0030】
図6は、日付マスタ15の一例を示す図である。この日付マスタ15には、キャリアコード及びキャリア名に関連付けて、請求日付が記録されている列を示すカラムNoが記憶されている。この
図6の例の場合、A社及びB社共に、請求日付は「3列目」に記録されていることを示している。
【0031】
図7は、請求金額マスタ16の一例を示す図である。この請求金額マスタ16には、キャリアコード及びキャリア名に関連付けて、請求金額が記録されている列を示すカラムNoが記憶されている。この
図7の例の場合、A社及びB社共に、請求日付は「4列目」に記録されていることを示している。
【0032】
図8は、請求内訳データを勘定科目の科目コードに変換するための科目変換マスタ17の一例を示す図である。この科目変換マスタ17には、上述のように各キャリア会社の請求データの指定された列から取得される請求内訳コード及び請求内訳名にそれぞれ対応する科目コード及び科目名が記憶されている。
【0033】
具体的には、この
図8の例は、A社の請求内訳コードが「101」の「回線使用料(基本料)」は、科目コードが「K001」で科目名が「〇〇通信費」の科目データに変換されることを示している。また、
図8の例は、A社の請求内訳コードが「102」の「タイヤル通話料」、請求内訳コードが「103」の「ユニバーサルサービス料」、及び、請求内訳コードが「105」の「SMS通信料」は、それぞれ科目コードが「K002」で科目名が「××通信費」の科目データに変換されることを示している。また、
図8の例は、A社の請求内訳コードが「104」の「消費税相当額」は、科目コードが「K003」で科目名が「消費税」の科目データに変換されることを示している。
【0034】
また、
図8の例は、B社の請求内訳コードが「106」の「定額通信料(定額データプラン)」、請求内訳コードが「107」の「屋内配線使用料」、及び、請求内訳コードが「108」の「一括請求基本料割引」は、それぞれ科目コードが「K001」で科目名が「〇〇通信費」の科目データに変換されることを示している。
【0035】
(請求処理装置の機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている請求処理プログラムを実行することで、取得部21、変換部22、データ生成部23、変更処理部24、表示制御部25及びマスタ選択処理部26として機能する。
【0036】
取得部21は、請求データのレイアウトに基づいて予め指定されている「列」のデータを取得する。なお、以下、実施の形態の請求処理装置1は、請求データから予め指定されている「列」のデータを取得することとして説明を進めるが、この他、予め指定されている「行」のデータを取得する等、指定された所望の取込位置のデータを取得してもよい。いずれの場合も、後述と同じ効果を得ることができる。
【0037】
変換部22は、請求データから取得されたデータのうち、請求内訳を示す請求内訳データを、勘定科目を示す科目データに変換処理する。データ生成部24は、請求データから取得されたデータ、及び、変換処理により生成された科目データに基づいて、コールセンターの通信費用を示す費用データ(=原価データ)を生成する。変更処理部24は、業務オペレータにより、費用データに対する変更操作(修正操作)が行われた際に、この変更操作に応じて費用データの値を変更処理する。
【0038】
表示制御部25は、生成された費用データ等を表示部の一例となる出力装置7を介して表示する。業務オペレータは、この表示された費用データに基づいて、必要な場合に費用データの変更操作を行う。また、上述のように、請求内訳マスタ13には、通常時に請求内訳データを取得する列が記憶された第1の請求内訳マスタ13a、及び、イレギュラー時に請求内訳データを取得する列として、上述の通常時の列とは異なる列が記憶された第2の請求内訳マスタ13bが記憶されている。マスタ選択処理部26は、業務オペレータの選択操作に応じて、第1の請求内訳マスタ13a又は第2の請求内訳マスタ13bを、請求内訳データの取得に用いる請求内訳マスタ13として選択する。取得部21は、この選択された方の請求内訳マスタ13を用いて、キャリア会社の請求データから請求内訳データを取得する。
【0039】
(請求処理装置の請求データの処理動作の概要)
次に、
図9に、このような構成を有する実施の形態の請求処理装置1における各社からの請求データの処理動作の概要を示す。この
図9に示すように、実施の形態の請求処理装置1は、A社~C社等の各キャリア会社のキャリア端末装置20から請求データを取得すると、ステップS1において、上述の請求内訳マスタ13等の各種マスタ11~16に基づき、指定された列の請求内訳データ(請求内訳コード及び請求内訳名)等を、請求データから取得する。そして、科目変換マスタ17に基づいて、この請求内訳データを、勘定科目を示す科目データに変換する。
【0040】
次に、請求処理装置1は、ステップS2において、変換により生成した科目データを含む費用データを生成する。そして、ステップS3において、この費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データを生成し、会計端末装置30の会計システム40に送信して会計処理を行う。
【0041】
(請求処理装置の請求データの処理動作の詳細)
次に、
図10のフローチャートを用いて、このような実施の形態の請求処理装置1における請求データの処理動作を詳細に説明する。請求処理装置1の制御部3は、記憶部2に記憶されている請求処理プログラムに基づいて、この
図10のフローチャートの各処理を実行する。まず、ステップS11では、取得部21が、各キャリア会社のキャリア端末装置20から受信した請求データを取得する。
【0042】
図11は、この請求データの一例を示している。このうち、
図11(a)は、A社の請求データの一例であり、
図11(b)は、B社の請求データの一例となっている。
図11(a)に示すA社の請求データは、請求ID、基本料前回、基本料今回、請求金額、請求内訳コード、予備、検針日前回、及び、検針日今回を含んで構成されている。A社の場合、請求IDは、例えば「090-1111-1111」等の電話番号となっている。また、請求内訳コードは「5列目」に記録されている。
【0043】
これに対して、
図11(b)に示すB社の請求データは、請求ID、基本料前回、基本料今回、請求金額、予備、請求内訳コード、検針日前回、及び、検針日今回を含んで構成されている。B社の場合、請求IDは、例えば「B000001」等の特定の識別番号となっている。また、請求内訳コードは「6列目」に記録されている。
【0044】
次に、ステップS12では、取得部21が、請求内訳マスタ13の変更指定操作の有無を判別する。すなわち、上述のように、請求内訳マスタ13には、通常時に請求内訳データを取得する列が記憶された第1の請求内訳マスタ13a、及び、イレギュラー時に請求内訳データを取得する、上述の通常時の列とは異なる列が記憶された第2の請求内訳マスタ13bが記憶されている。
【0045】
通常時には(又はデフォルトの設定により)、マスタ選択処理部26は、第1の請求内訳マスタ13aを選択する。マスタ選択処理部26により第1の請求内訳マスタ13aが選択されている場合、取得部21は、変更指定操作なしと判別し(ステップS12:No)、処理をステップS13に進める。
【0046】
ステップS13では、取得部21が、
図4(a)に示す第1の請求内訳マスタ13aを参照し、各社の請求内訳コードが記録されている「列」を検出する。この
図4(a)の例の場合、A社の請求データの請求内訳コードが記録されている「列」は「5列目」であり、B社の請求データの請求内訳コードが記録されている「列」は「6列目」となっている。このため、取得部21は、
図11(a)に例示するA社の請求データからは、5列目のデータを取得することで、例えば「101」及び「102」等の請求内訳コードを取得する。また、取得部21は、
図11(a)に例示するB社の請求データからは、6列目のデータを取得することで、例えば「107」及び「108」等の請求内訳コードを取得する。
【0047】
また、取得部21は、このステップS13において、
図5に示す請求IDマスタ14を参照することで、各社の請求IDが記録されている列を検出する。そして、取得部21は、この検出結果に基づいて、
図11(a)に示すA社の請求データの1列目から「090-1111-1111」等の電話番号の請求IDを取得する。また、取得部21は、
図11(b)に示すB社の請求データの1列目から「B000001」等の特定の請求番号の請求IDを取得する。
【0048】
また、取得部21は、このステップS13において、
図6に示す日付マスタ15を参照することで、各社の請求日付が記録されている列を検出する。そして、取得部21は、この検出結果に基づいて、
図11(a)に示すA社の請求データの3列目から「2021年2月1日」等の請求日付を取得する。また、取得部21は、
図11(b)に示すB社の請求データの3列目から「2021年2月1日」等の請求日付を取得する。
【0049】
また、取得部21は、このステップS13において、
図7に示す請求金額マスタ16を参照することで、各社の請求金額が記録されている列を検出する。そして、取得部21は、この検出結果に基づいて、
図11(a)に示すA社の請求データの4列目から「1000円」、「200円」等の請求金額を取得する。また、取得部21は、
図11(b)に示すB社の請求データの4列目から「1000円」、「200円」等の請求金額を取得する。
【0050】
一方、例えば請求データのレイアウトが変更となった場合等に、業務オペレータは、変更になったレイアウトに対応する、例えば
図4(b)に示した第2の請求内訳マスタ13bを選択操作する。なお、
図4(b)に示す第2の請求内訳マスタ13bは、A社の請求データのレイアウトが変更となり、請求内訳データ(請求内訳コード及び請求内訳名)を取得する列が、「5列目(
図4(a)参照)」から「7列目(
図4(b)参照)」に変更になった例である。請求内訳マスタ13bが選択操作されると、取得部21は、変更指定操作ありと判別し(ステップS12:Yes)、処理をステップS18に進める。
【0051】
ステップS18では、取得部21が、
図4(b)に示す第2の請求内訳マスタ13bを参照し、各社の請求内訳コードが記録されている「列」を検出する。この
図4(a)の例の場合、A社の請求データの請求内訳コードが記録されている「列」は「7列目」に変更となっている。このため、取得部21は、A社の請求データの7列目のデータを取得することで、例えば「101」及び「102」等の請求内訳コードを取得する。これにより、A社の請求データのレイアウトの変更に対応して、請求内訳コード等の所望のデータを取得することができる。
【0052】
請求データのレイアウトが変更となった際に、例えば
図4(a)に示す「5列目」のカラム番号を「7列目」に修正してもよい。ただ、この実施の形態のように、レイアウト変更対応用の請求内訳マスタ13bを予め用意しておき、レイアウト変更があった際に、使用する請求内訳マスタ13を切り替えることで、請求内訳マスタ13のカラム番号を書き換えることなく、安全かつ簡単に、レイアウト変更に対応することができる。
【0053】
また、取得部21は、このステップS18において、
図5に示す請求IDマスタ14を参照することで、各社の請求IDが記録されている列を検出する。そして、取得部21は、この検出結果に基づいて、
図11(a)に示すA社の請求データの1列目から「090-1111-1111」等の電話番号の請求IDを取得する。また、取得部21は、
図11(b)に示すB社の請求データの1列目から「B000001」等の特定の請求番号の請求IDを取得する。
【0054】
また、取得部21は、このステップS18において、
図6に示す日付マスタ15を参照することで、各社の請求日付が記録されている列を検出する。そして、取得部21は、この検出結果に基づいて、
図11(a)に示すA社の請求データの3列目から「2021年2月1日」等の請求日付を取得する。また、取得部21は、
図11(b)に示すB社の請求データの3列目から「2021年2月1日」等の請求日付を取得する。
【0055】
また、取得部21は、このステップS18において、
図7に示す請求金額マスタ16を参照することで、各社の請求金額が記録されている列を検出する。そして、取得部21は、この検出結果に基づいて、
図11(a)に示すA社の請求データの4列目から「1000円」、「200円」等の請求金額を取得する。また、取得部21は、
図11(b)に示すB社の請求データの4列目から「1000円」、「200円」等の請求金額を取得する。
【0056】
次に、ステップS14では、変換部22が、ステップS13又はステップS18で取得された請求内訳データ(請求内訳コード及び請求内訳名)を、
図8に示した科目変換マスタ17に基づいて、勘定科目の科目コードに変換処理する。
【0057】
具体的には、変換部22は科目変換マスタ17を参照することで、A社の請求内訳コードが「101」の「回線使用料(基本料)」を、科目コードが「K001」で科目名が「〇〇通信費」の科目データに変換する。また、変換部22は、A社の請求内訳コードが「102」の「タイヤル通話料」、請求内訳コードが「103」の「ユニバーサルサービス料」、及び、請求内訳コードが「105」の「SMS通信料」を、それぞれ科目コードが「K002」で科目名が「××通信費」の科目データに変換する。また、変換部22は、A社の請求内訳コードが「104」の「消費税相当額」を、科目コードが「K003」で科目名が「消費税」の科目データに変換する。
【0058】
また、変換部22は、B社の請求内訳コードが「106」の「定額通信料(定額データプラン)」、請求内訳コードが「107」の「屋内配線使用料」、及び、請求内訳コードが「108」の「一括請求基本料割引」を、それぞれ科目コードが「K001」で科目名が「〇〇通信費」の科目データに変換する。
【0059】
次に、ステップS15では、データ生成部23が、変換された科目データを含む、
図12に例示する費用データを生成する。具体的には、データ生成部23は、この
図12に示すように、上述の変換前の請求内訳データ(請求内訳コード及び請求内訳名)、上述の変換により生成した科目データ(科目コード及び科目名)を含むように、費用データを生成する。また、データ生成部23は、キャリアコード、キャリア名、請求ID及び請求金額を含めて、この費用データを生成する。
【0060】
次に、生成された費用データは、変更(修正)が可能となっている。費用データを変更する場合、業務オペレータは、入力装置6を介して費用データの表示を指定する。表示制御部25は、この表示が指定されると、出力装置7を介して費用データを表示する。費用データが表示されると、業務オペレータは、入力装置6を介して費用データの変更を指定操作する。これにより、費用データの変更が可能となり、業務オペレータは、入力装置6を介して費用データの所望の箇所を所望の値に変更操作する。
【0061】
ステップS16では、変更処理部24が、このような費用データの変更操作の有無を監視している。費用データの変更操作が行われない場合(ステップS16:No)、処理がステップS17に進む。これに対して、費用データの変更操作が検出された場合(ステップS16:Yes)、変更処理部24はステップS19に処理を進め、業務オペレータの変更操作に応じて費用データを修正する。
【0062】
キャリア会社との契約の関係等により請求データに修正の必要が生じた場合に、キャリア会社からの請求データを直接修正すると、元のデータを修正することとなるため、この元のデータの修正にミスが発生した場合、後続の処理にミスが引き継がれる不都合を生ずる。しかし、実施の形態の請求処理装置1では、元の請求データに修正を施すのではなく、請求データから生成した費用データに対して修正を施すようにしている。これにより、元の請求データに修正を施す際に発生したミスが、後続の処理に引き継がれる不都合を防止できる。
【0063】
次に、ステップS17では、データ生成部23が、費用データに基づいて、
図13に例示する会計計上用の仕訳データを生成して、
図10のフローチャートの処理を終了する。この
図13に例示する仕訳データは、借方を4400円の○○通信費及び400円の××通信費とし、貸方を4800円の未払金とした例である。
【0064】
生成された仕訳データは、業務オペレータにより指定されたタイミングで、会計端末装置30に送信され会計システム40により会計処理され、又は、記憶部2に記憶されている会計システム40により会計処理される。このように、実施の形態の請求処理装置1は、費用データ及び仕訳データを自動的に生成できるため、業務オペレータの業務負荷を大幅に軽減できる。
【0065】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の請求処理装置1は、キャリア会社毎に異なる請求データのレイアウトに基づいて、例えば「列」又は「行」等のレイアウト上の取込位置を指定してデータを自動的に取得する。これにより、電話番号毎に、科目、支払区分、原価区分等の所望のデータの取込みを可能とすることができる。また、取得したデータのうち、請求内容を示す内訳データを勘定科目の科目データに変換して、会計処理用の費用データを生成する。さらに、この費用データに基づいて、会計計上用の仕訳データも生成する。これにより、請求データの処理に掛かる業務オペレータの負担を大幅に軽減できる。
【0066】
また、キャリア会社との契約の関係等により請求データに修正の必要が生じた場合に、キャリア会社からの請求データを直接修正すると、元のデータを修正することとなるため、この元のデータの修正にミスが発生した場合、後続の処理にミスが引き継がれる不都合を生ずる。しかし、実施の形態の請求処理装置1では、元の請求データに修正を施すのではなく、請求データから生成した費用データに対して修正を施すようにしている。これにより、元の請求データに修正を施す際に発生したミスが、後続の処理に引き継がれる不都合を防止できる。
【0067】
また、請求データの識別番号(ID)として「電話番号」が用いられている場合、及び、特定の識別番号(請求ID)が用いられている場合の両方に対応して、所望の項目のデータを取得できる。このため、業務オペレータ等にとって、使い勝手の良い請求処理装置1を提供できる。
【0068】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0069】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0070】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0071】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0072】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0073】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0074】
また、請求処理装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0075】
例えば、請求処理装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて請求処理装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0076】
また、この請求処理装置1の請求処理プログラムは、請求処理装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0077】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための請求処理プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0078】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した請求処理装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0079】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0080】
また、請求処理装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0081】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能付加に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、レイアウトが固定されたファイルデータのデータ処理を行う業務に適用して好適である。
【符号の説明】
【0083】
1 請求処理装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
8 ネットワーク
11 回線マスタ
12 勘定科目マスタ
13 請求内訳マスタ
13a 第1の請求内訳マスタ
13b 第2の請求内訳マスタ
14 請求IDマスタ
15 日付マスタ
16 請求金額マスタ
17 科目変換マスタ
20 キャリア端末装置
21 取得部
22 変換部
23 データ生成部
24 変更処理部
25 表示制御部
26 マスタ選択処理部
30 会計端末装置
40 会計システム