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特許7591029エアロゾル発生物品のための自動販売装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-19
(45)【発行日】2024-11-27
(54)【発明の名称】エアロゾル発生物品のための自動販売装置
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/02 20060101AFI20241120BHJP
【FI】
G07F9/02 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022502286
(86)(22)【出願日】2020-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-29
(86)【国際出願番号】 IB2020056671
(87)【国際公開番号】W WO2021014281
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2023-07-14
(31)【優先権主張番号】19188440.2
(32)【優先日】2019-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】ポアンドロン シリル
(72)【発明者】
【氏名】ファンクレイネスト ルイ-フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ヤネケ グイド
(72)【発明者】
【氏名】サムソン ロイク
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-521375(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 9/00 - 11/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売装置であって、
ユーザーがエアロゾル発生装置で使用する消耗品を選択することを可能にするように構成されたインターフェースと、
前記選択された消耗品を保管するための第一の区画と、
前記選択された消耗品を前記第一の区画から前記ユーザーに放出するように構成された放出装置と、
前記ンターフェースおよび前記放出装置に動作可能に連結された、かつ前記放出装置に前記選択された消耗品を前記第一の区画から取り出させるように、および前記選択された消耗品を前記ユーザーに放出させるように構成されたコントローラと、
前記コントローラに動作可能に連結された、かつ前記エアロゾル発生装置に関するデータを受信するように構成された通信装置と、を備え、
前記エアロゾル発生装置に関する前記データが、(i)前記エアロゾル発生装置のモデルに関するデータ、(ii)前記エアロゾル発生装置で以前に使用された消耗品に関するデータ、および(iii)前記エアロゾル発生装置に関連付けられたユーザーの好みに関するデータのうちの一つ以上を含み、
前記エアロゾル発生装置の前記モデル、前記エアロゾル発生装置で以前に使用された前記消耗品に関するデータ、および前記エアロゾル発生装置に関連付けられた前記ユーザーの好みに関するデータのうちの一つ以上に基づいて、前記インターフェースに消耗品の選択肢を前記ユーザーに提示させるように前記コントローラが構成されていて、消耗品の前記選択肢が、eリキッドを含有するカートリッジ、たばこを含む細長いロッド、およびニコチン粉末を含むカプセルから選択される、
自動販売装置。
【請求項2】
前記エアロゾル発生装置に関する前記データが、前記エアロゾル発生装置の状態に関するデータを含み、前記エアロゾル発生装置の前記状態に関する前記データに基づいて、修理から前記エアロゾル発生装置が利益を得ることができるかどうかを決定するように前記コントローラが構成されている、請求項1に記載の自動販売装置。
【請求項3】
前記コントローラに動作可能に連結された、かつ前記エアロゾル発生装置の前記状態に関する前記データを第一の遠隔サーバに送信するように、および前記エアロゾル発生装置が修理から利益を得ることができるかどうかに関する情報を第二の遠隔サーバから受信するように構成されたネットワーク装置をさらに備え、前記第一の遠隔サーバおよび第二の遠隔サーバが同一であるかまたは異なる、請求項2に記載の自動販売装置。
【請求項4】
前記インターフェースに前記エアロゾル発生装置の前記状態に関する情報を前記ユーザーに提示させるように前記コントローラが構成されている、請求項2または請求項3に記載の自動販売装置。
【請求項5】
前記インターフェースに前記エアロゾル発生装置の前記状態に基づいて前記エアロゾル発生装置に実施されうる修理に関する情報を前記ユーザーに提示させるように前記コントローラが構成されている、請求項2または請求項3に記載の自動販売装置。
【請求項6】
請求項5に記載の自動販売装置であって、
前記エアロゾル発生装置の一つ以上の構成要素または交換用エアロゾル発生装置を保管するための第二の区画をさらに備え、
前記エアロゾル発生装置の前記一つ以上の構成要素または前記交換用エアロゾル発生装置を前記第二の区画から前記ユーザーに放出するように前記放出装置が構成されていて、
前記エアロゾル発生装置の前記状態に基づいて放出される前記一つ以上の構成要素または前記交換用エアロゾル発生装置の選択肢を提示するように前記コントローラが構成されている、自動販売装置。
【請求項7】
前記エアロゾル発生装置の使用済み構成要素を受容するための、または前記エアロゾル発生装置を受容するための第三の区画をさらに備える、請求項6に記載の自動販売装置。
【請求項8】
前記エアロゾル発生装置に実施されうる修理が、前記エアロゾル発生装置のファームウェアを更新することを含み、前記通信装置に、更新されたファームウェアを前記エアロゾル発生装置に、または前記エアロゾル発生装置と通信するように構成された中間装置に送信させるように前記コントローラが構成されている、請求項2~7のいずれか一項に記載の自動販売装置。
【請求項9】
前記エアロゾル発生装置で使用する一つ以上の付属品を保管するための第四の区画をさらに備え、前記放出装置が前記一つ以上の付属品を前記第四の区画から前記ユーザーに放出するように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の自動販売装置。
【請求項10】
請求項1に記載の自動販売装置を提供することと、
前記エアロゾル発生装置に関するデータを受信するために、前記通信装置を介して前記エアロゾル発生装置に問い合わせを行うことと、を含む方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記エアロゾル発生装置に関する前記データが、(i)前記エアロゾル発生装置のモデルに関するデータ、(ii)前記エアロゾル発生装置で以前に使用された消耗品に関するデータ、および(iii)前記エアロゾル発生装置に関連付けられたユーザーの好みに関するデータのうちの一つ以上を含み、
前記方法が、
前記エアロゾル発生装置に関する前記データを前記コントローラに送信することと、
前記エアロゾル発生装置の前記モデルに関する前記データ、前記エアロゾル発生装置で以前に使用された前記消耗品に関する前記データ、および前記エアロゾル発生装置に関連付けられた前記ユーザーの好みに関する前記データのうちの一つ以上に基づいて、前記ユーザーに提示する消耗品の選択肢を前記コントローラを介して決定することと、をさらに含む、方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、
前記エアロゾル発生装置に関する前記データを前記コントローラに送信することであって、前記エアロゾル発生装置に関する前記データが、前記エアロゾル発生装置の状態に関するデータを含む、送信することと、
前記エアロゾル発生装置が前記エアロゾル発生装置の前記状態に関する前記データに基づいて、修理から利益を得ることができるかどうかを、前記コントローラを介して決定することと、をさらに含む、方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、前記自動販売装置が、前記コントローラに動作可能に連結された、かつ前記エアロゾル発生装置に関する前記データを第一の遠隔サーバに送信するように構成されたネットワーク装置をさらに備え、前記エアロゾル発生装置に関する前記データが、前記エアロゾル発生装置の状態に関するデータを含み、前記エアロゾル発生装置が修理から利益を得ることができるかどうかに関する情報を第二の遠隔サーバから受信するように前記ネットワーク装置が構成されていて、前記第一の遠隔サーバおよび第二の遠隔サーバが同一であるかまたは異なっている、方法。
【請求項14】
請求項12または請求項13に記載の方法であって、
前記コントローラから前記インターフェースに命令を送信して、前記インターフェースに、前記エアロゾル発生装置が修理から利益を得ることができるかどうかに関する情報を前記ユーザーに提示させること、をさらに含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置または関連付けられた構成要素もしくは付属品を放出する自動販売機などの自動販売装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻たばこなどのたばこ製品用の自動販売機は、多くの特殊機能がなく、汎用的である傾向がある。しかしながら、より多くの人々が紙巻きたばこから、電子たばこまたは他の非たばこエアロゾル発生装置などの製品の使用に移行するなかで、消費者らは、自動販売機によって放出された消耗品エアロゾル発生物品が、自身のエアロゾル発生装置と互換性があるかどうかを心配する場合がある。これは、放出されたエアロゾル発生物品が様々な形式、形状およびサイズでありうるためである。様々な形式、形状、およびサイズを有することに加えて、消耗品エアロゾル発生物品は、例えば様々な異なる風味を提供しうる様々な異なるエアロゾル形成基体を含有しうる。潜在的なオプションの数とともに、ユーザーは、購入可能および放出可能なエアロゾル発生物品の妥当な選択肢を与える自動販売機を望む場合がある。
【0003】
エアロゾル発生装置のユーザーは、自動販売機によって放出されるエアロゾル発生物品が適切であるかどうかを心配するだけでなく、そのエアロゾル発生装置が適切に機能しているかどうかをも心配する場合がある。従来の紙巻たばこと異なり、多くのエアロゾル発生装置は再利用可能である。これらの装置は、保守が必要になったり、故障したり、電池が切れたりする場合がある。ユーザーは、保守の実施方法について完全に認識していない場合がある、またはエアロゾル発生装置のどこが悪いのかが正確に分からない場合がある。ユーザーは、自身のエアロゾル発生装置の状態に関する情報、および自身の装置が修理または更新を必要としているかどうかの情報を提供する自動販売機を望む場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載のエアロゾル発生物品用の自動販売装置は、ユーザーのエアロゾル発生装置に関する情報を受信してもよい。自動販売装置は、こうした情報を使用して、放出するエアロゾル発生物品の個々に合わせた選択肢をユーザーに提供してもよい。
【0005】
自動販売装置は、こうした情報を使用して、ユーザーの装置の状態をユーザーに提供してもよい。
【0006】
本明細書に記載の自動販売装置は、エアロゾル発生装置の交換用部品および交換用エアロゾル発生装置のうちの一つ以上を放出しうる。自動販売装置は、ユーザーのエアロゾル発生装置に関して受信した情報に基づいて、交換用部品または交換用装置についての推奨事項を提供してもよい。
【0007】
一例として、自動販売装置は、ユーザーがエアロゾル発生装置で使用する消耗品を選択することを可能にするように構成されたインターフェースを備えてもよく、選択された消耗品を保管するための第一の区画を備えてもよい。自動販売装置は、選択された消耗品を第一の区画からユーザーに放出するように構成された放出装置をさらに備えてもよく、ユーザーインターフェースと放出装置とに動作可能に連結されたコントローラを備えてもよい。コントローラは、放出装置に、選択された消耗品を第一の区画から取り出させるように、および選択された消耗品をユーザーに放出させるように構成されてもよい。自動販売装置はまた、コントローラに動作可能に連結された通信装置を備えてもよい。通信装置は、エアロゾル発生装置に関するデータを受信するように構成されてもよい。通信装置は、エアロゾル発生装置と直接通信して、エアロゾル発生装置に関するデータを受信してもよい。通信装置は、パーソナルコンピューティング装置などの中間装置と通信してもよい。
【0008】
エアロゾル発生装置に関するデータには、(i)エアロゾル発生装置のモデルに関するデータ、(ii)エアロゾル発生装置で以前に使用された消耗品に関するデータ、および(iii)エアロゾル発生装置に関連付けられたユーザーの好みに関するデータのうちの一つ以上が含まれてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置のモデル、エアロゾル発生装置で以前に使用された消耗品に関するデータ、およびエアロゾル発生装置に関連付けられたユーザーの好みに関するデータのうちの一つ以上に基づいて、インターフェースに消耗品の選択肢をユーザーに提示させるように構成されてもよい。
【0009】
例えば、コントローラは、(i)エアロゾル発生装置のモデルに関するデータを受信してもよく、(ii)こうしたデータに基づいて、ユーザーの装置のモデルと互換性がありうる第一の区画内の消耗品を決定してもよく、(iii)インターフェースに、それらの互換性のある選択肢をユーザーに提示させてもよい。コントローラは、(i)エアロゾル発生装置で以前に使用された消耗品に関するデータを受信してもよく、(ii)こうしたデータに基づいて、以前に使用したエアロゾル発生物品または類似の物品のいずれかが放出されることが可能かどうかを決定してもよく、(iii)インターフェースに、それらの同一または類似の選択肢をユーザーに提示させてもよい。コントローラは、(i)ユーザーの好みに関するデータを受信してもよく、(ii)こうしたデータに基づいて、第一の区画中の任意の消耗品がユーザーの好みを示す基準を満たすかどうかを決定してもよく、(iii)インターフェースに、基準を満たす第一の区画中のそれらの消耗品をユーザーに提示させてもよい。また、上記の任意の組み合わせが実施されてもよい。
【0010】
別の例として、通信装置によって受信された、エアロゾル発生装置に関するデータには、装置の状態に関するデータが含まれてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置がエアロゾル発生装置の状態に関するデータに基づいて、修理から利益を得ることができるかどうかを決定するように構成されてもよい。加えて、または別の方法として、自動販売装置は、コントローラに動作可能に連結された、かつエアロゾル発生装置のステータスに関するデータを遠隔サーバに送信するように構成された、かつエアロゾル発生装置が修理から利益を得ることができるかどうかに関するデータを受信するように構成されたネットワーク装置をさらに備えてもよい。コントローラは、インターフェースにエアロゾル発生装置の状態に関する情報をユーザーに提示させるように構成されてもよい。
【0011】
また自動販売装置は、エアロゾル発生装置の交換用部品または交換用エアロゾル発生装置を放出するように構成されてもよい。コントローラは、装置の状態に関するデータに基づいて、インターフェースに交換用部品または交換用装置の選択肢をユーザーに提示させるように構成されてもよい。例えば、ユーザーのエアロゾル発生装置が修理から利益を得ることができるという決定がなされた場合、インターフェースは、修理に有益でありうる構成要素に関する選択肢を提示してもよく、ユーザーは、構成要素を自動販売装置から放出させる選択肢を選択してもよい。
【0012】
本明細書に記載の自動販売装置は、エアロゾル発生装置で使用する消耗品または構成要素に対して、以前に利用可能な自動販売装置に勝る一つ以上の利点を提供してもよい。上述の通り、本明細書に記載の自動販売装置は、放出されるエアロゾル発生装置で使用する消耗品の選択肢をユーザーに提供するように構成されてもよく、ここで選択肢は、エアロゾル発生装置およびユーザーのうちの一つ以上に合わせられる。選択肢は個々に合わせられるので、ユーザーによる自動販売装置とのやりとりは、より快適で効率的であってもよい。やりとりがより効率的でありうるため、自動販売装置の処理能力は増大しうる。
【0013】
自動販売装置の構成に応じて、ユーザーには以下のうちの一つ以上が保証されてもよい:(i)自動販売装置のインターフェースによって提示される消耗品の選択肢は、ユーザーのエアロゾル発生装置と互換性がある、(ii)自動販売装置のインターフェースによって提示される消耗品の選択肢は、ユーザーの履歴と一致している、および(iii)自動販売装置のインターフェースによって提示される消耗品の選択肢は、ユーザーの好みと一致する。
【0014】
本明細書に記載の自動販売装置は、ユーザーのエアロゾル発生装置の状態を決定するように構成されてもよい。自動販売装置は、エアロゾル発生装置の状態をユーザーに知らせてもよい。装置が適切に機能している場合、ユーザーは装置の誤動作を恐れることなく、放出された消耗品を楽しむことができることを知り、安心感を得ることができる。装置が適切に機能していない場合、ユーザーは修理が必要でありうることを知らされてもよく、放出される消耗品を楽しむことができるように装置を修理するための措置を取りうる。自動販売装置は、装置を修理するための適切な措置をユーザーが取るのを支援するために、放出されうる交換用部品または装置の選択肢をユーザーに提供してもよい。このように、ユーザーは放出された消耗品を楽しむ立場に置かれることができ、もし装置を適切に修理できなかった場合、この立場に置かれなかったであろう。
【0015】
これらの利点と他の利点は、本開示および添付の図面を読めば当業者に明らかとなる。
【0016】
自動販売装置は、エアロゾル発生装置に適した任意の消耗品を包含および放出するように構成されてもよい。消耗品は、eリキッドを含有するカートリッジ、加熱非燃焼式エアロゾル発生装置で使用するたばこを含む細長いロッド、ニコチン粉末を含むカプセル、および同類のものを含んでもよい。紙巻たばこなどの他のエアロゾル発生消耗品も、自動販売装置によって放出されてもよい。
【0017】
自動販売装置は、エアロゾル発生装置の一つ以上の交換用部品、または消耗品とともに使用する交換用エアロゾル発生装置を放出するように構成されてもよい。交換用部品は消費者によって容易に交換可能な部品であってもよい。消費者によって容易に交換可能な部品は、エアロゾル発生装置の構造に依存する場合があり、装置ごとに異なっていてもよい。任意の適切な交換用部品は、自動販売装置によって保管、放出されてもよい。例えば、自動販売装置は、電池、加熱構成要素、メモリ、計算装置、および同類のものを放出してもよい。
【0018】
自動販売装置は、エアロゾル発生装置とともに使用する一つ以上の付属装置を放出するように構成されてもよい。自動販売装置は、任意の適切な付属装置を保管、放出するように構成されてもよい。放出されうる付属品の例には、充電コード、充電装置、エアロゾル発生装置に貼り付けられうるデカール、エアロゾル発生装置を保持するためのケース、および同類のものが含まれる。
【0019】
自動販売装置によって放出される物品に関係なく、自動販売装置は、ユーザーのエアロゾル発生装置に関するデータを受信してもよい。自動販売装置は、データを使用して、エアロゾル発生装置またはユーザーの好みに合わせられた選択肢を消費者に提供してもよい。例えば、自動販売装置は、装置との互換性に基づいて放出される物品の選択肢を制限してもよい。例えば、互換性のある物品のみが自動販売装置によって表示され、選択の過程を促進し、自動販売装置の処理能力を増大させてもよい。自動販売装置は、ユーザーの好みに関する情報が自動販売装置に提示される場合、ユーザーの好みに合わせられた物品の選択肢を提示してもよい。ユーザーの好みは、例えばエアロゾル発生装置の以前の使用履歴に関する情報と、好みに関してユーザーから得られた情報とのうちの一つまたは両方から決定されてもよい。ユーザーの好みに関連する選択肢を提示することによって、自動販売装置の処理能力を増大させてもよい。自動販売装置は、ユーザーのエアロゾル発生装置とユーザーの好みの両方に一致している選択肢をユーザーに提示してもよく、これは、放出されうるすべての可能性のある物品からユーザーに選択させることと比較して、放出される物品をユーザーが選択するのにかかる時間を短縮することによって、自動販売装置の潜在的な処理能力を実質的に増大させるはずである。加えて、ユーザーは、体験がより満足できるものであり、煩雑さが少ないと感じうる。
【0020】
エアロゾル発生装置に関する任意の適切なデータは、自動販売装置によって受信されてもよい。こうした情報には、装置のID番号、製品シリアル番号、インストール済みソフトウェアまたはファームウェアのバージョン、装置または装置の一つ以上の構成要素の状態(動作状態など)、ユーザーの好みの消耗品ブランド、消耗品の好みの味、好みの消耗品タイプ、エアロゾル発生装置の使用履歴、装置で以前に使用された消耗品タイプおよび風味のうちの一つ以上が含まれる。
【0021】
装置の使用履歴に関するデータには例えば、装置を以前に使用した場所、以前の装置使用時間、発熱体の温度、気流、湿度、電力消費量、以前のセッション中の吸煙回数、吸煙の経過時間、各吸煙中の気流、使用した消耗品、以前のセッション中に消費されたニコチンの量、以前のセッション中のユーザーのバイオメトリックパラメータ(心拍数、呼吸数、血圧、ストレスレベル、および同類のものなど)、装置の電池の充電の時間・場所・経過時間、以前の保守またはクリーニングの時間、以前のエラーが発生した場所および時間、装置が製造された時期および場所、装置が販売された時期および場所、ならびに同類のものが含まれてもよい。
【0022】
自動販売装置によって受信されてもよい他の情報には、他の製品(食品および飲料など)においてユーザーが好む味および風味、ユーザーの氏名、ユーザーの年齢、ユーザーの住所、ならびに放出されうる一つまたは消耗品の使用によって影響を受けうる何らかのアレルギーまたは医学的状態をユーザーが有するかどうかを含む。
【0023】
エアロゾル発生装置は、自動販売装置または中間装置と通信するための一つ以上の有線または無線通信モジュールを備えてもよい。エアロゾル発生装置は、電源(再充電可能電池など)、電池充電要素、メモリ装置、装置のエアロゾル発生要素を制御するためのコントローラを備えてもよい。エアロゾル発生装置は一つ以上のセンサーを備えてもよい。一つ以上のセンサーは、装置で使用される消耗品のタイプと装置の状態とのうちの一つ以上を検出してもよい。消耗品のタイプには、消耗品のメーカーおよびモデルが含まれてもよい。装置の状態には、電池の充電レベル、電池の充電履歴、エアロゾル発生要素の状態、および同類のものを含んでもよい。センサーは、例えばコントローラを介して、メモリに動作可能に連結されてもよく、ここにセンサーからの情報が保存されてもよい。通信モジュールは、例えばコントローラを介してメモリに動作可能に連結されて、自動販売装置に保存されたデータを提供してもよい。
【0024】
センサーのうちの一つ以上によって決定されうるか、または例えばアンケートに対するユーザー応答もしくは同類のものの後に、中間装置を介してエアロゾル発生装置に入力されうるユーザーの好みは、エアロゾル発生装置のメモリに保存されてもよい。こうしたユーザーの好みの情報は、自動販売装置に送信されてもよい。
【0025】
自動販売装置は、エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生装置の一つ以上の構成要素の状態に関する情報を受信してもよい。状態データには、電池容量、電池充電レベル、発熱体の現在の抵抗または以前の抵抗またはインピーダンス、発熱体に給電するために必要な電池容量、一つ以上のセンサーの動作状態、および同類のものが含まれてもよい。状態データは、装置に問い合わせを行うこと、およびシステムチェックを実行することによって取得されたデータであってもよく、または装置によってメモリに保存された情報であってもよい。
【0026】
自動販売機は、装置から取得された状態データに関連する側面を表示してもよく、装置の修理または保守についての推奨事項を提供してもよく、装置で使用されうる交換用部品についての推奨事項を提供してもよく、装置の交換についての推奨事項を提供してもよく、または同類のものを提供してもよい。
【0027】
取得されたデータにかかわらず、自動販売装置は、エアロゾル発生装置から、または中間装置から、またはエアロゾル発生装置と中間装置の両方から、エアロゾル発生装置に関するデータを取得してもよい。自動販売装置は、パーソナルコンピューティング装置(例えばスマートフォンおよび同類のもの)などの任意の適切な中間装置からデータを受信してもよい。中間装置は、自動販売装置と通信するのと同時にエアロゾル発生装置と通信して、エアロゾル発生装置に関するデータを取得してもよい。加えて、または別の方法として、中間装置は、装置との以前の通信から取得された装置に関するデータ、または装置およびユーザーの好みに関するユーザー入力から取得されたデータを保存している場合がある。
【0028】
エアロゾル発生装置、または中間装置、またはエアロゾル発生装置と中間装置の両方は、エアロゾル発生装置に関するデータを自動販売装置に送信するための通信装置を含んでもよい。通信装置は受動的または能動的であってもよい。受動的通信装置には、バーコード、QRコード(登録商標)(クイックレスポンスコード)、または自動販売装置の適切なリーダーによってスキャンされうる他の識別機能を含んでもよい。通信装置は、エアロゾル発生装置に関する情報を有するRFID(無線周波数識別)タグを含んでもよく、自動販売装置は、RFIDタグに問い合わせを行うためのRFIDリーダーを有してもよい。RFIDタグは能動的または受動的であってもよい。
【0029】
エアロゾル発生装置、または中間装置、またはエアロゾル発生装置と中間装置の両方は、任意の適切な様態で自動販売装置と通信しうる通信装置を含んでもよい。
【0030】
自動販売装置は、エアロゾル発生装置および中間装置のうちの一つまたは両方と通信するための適切なポート、受信機(アンテナなど)、送信機、またはトランシーバを含んでもよく、これらには携帯電話、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、フィットネストラッカー、ウェアラブル装置、スマートグラス、またはポータブルコンピューティング装置が含まれてもよい。自動販売装置は、多数の異なるプロトコルを介して通信するように構成された通信装置を含み、膨大な数のエアロゾル発生装置および中間装置との相互作用を可能にしてもよく、または一つもしくは少数の異なるプロトコルを介して通信するように構成された通信装置を含み、限られた数のエアロゾル発生装置および中間装置との選択的な相互作用を可能にしてもよい。通信装置は、テレメトリ回路、および他の装置との双方向通信のためのアンテナを含むことが好ましい。
【0031】
自動販売装置と、エアロゾル発生装置および中間装置のうちの一つまたは両方との間の通信は、物理的接続または無線接続を介して行われてもよい。物理的接続には、例えばUSB(ユニバーサルシリアルバス)接続、ライトニングコネクタ、または任意の他の適切な接続またはコネクタによる有線接続が含まれる。無線通信には、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth、Bluetooth Low-energy、無線USB、Wi-Fi、White-Fi、WiFi HalLow、Wi-FAR、WRAN、WLAN、LPWAN(Sigfox、LoRa、INGenu、Waviot、NB-Iot、LTE-M、Telensa、CYANconnode、Weightless)、電話データ接続(GPRS、LTE、3G、4G、5G)、zigbee、z wave、RuBee、TransferJetが含まれてもよい。無線通信には、赤外線、Li-Fi、光学(カメラとQRコード(登録商標)またはバーコード)などの光ベースの通信が含まれてもよい。無線通信には、音波通信などの音声ベースの通信が含まれてもよい。無線通信には、近距離磁気誘導通信(NFMI)などの磁気通信が含まれてもよい。
【0032】
自動販売機と、エアロゾル発生装置および中間装置のうちの一つまたは両方との間の通信は、任意の適切な様態で開始されてもよい。例えば、エアロゾル発生装置および中間装置のうちの一つまたは両方の物理的接続は通信を開始してもよい。自動販売装置と、エアロゾル発生装置および中間装置のうちの一つまたは両方とは、無線通信を介して互いを検出してもよい。自動販売装置は、通信装置を介して、エアロゾル発生装置および中間装置のうちの一つまたは両方に、物理的接続または無線接続によって、要求を送信してもよい。自動販売装置は、通信装置を介して、エアロゾル発生装置および中間装置のうちの一つまたは両方から、接続要求を受信してもよい。接続は、要求に応じて自動であってもよく、または自動販売装置、エアロゾル発生装置、および中間装置のうちの一つ以上による承認を必要としてもよい。
【0033】
自動販売装置は、通信装置に動作可能に連結されたコントローラを備えてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置に関する通信装置からデータを受信してもよい。コントローラは、(i)エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、どの消耗品または他の自動販売可能な物品の選択肢をユーザーに提示するかを決定することと、(ii)エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、エアロゾル発生装置が修理から利益を得ることができるかどうかを決定することとのうちの一つまたは両方を行うように構成されてもよい。
【0034】
コントローラは、ネットワーキング装置に、エアロゾル発生装置に関するデータを遠隔サーバに送信させ、(i)エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、どの消耗品または他の自動販売可能な物品の選択肢をユーザーに提示するかについてと、(ii)エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、エアロゾル発生装置が修理から利益を得ることができるかどうかについてとのうちの一つまたは両方に関するデータを遠隔サーバから受信するように構成されてもよい。データが送信されるサーバ、およびデータが受信されるサーバは、同一であっても異なっていてもよい。自動販売装置は、遠隔サーバから情報を送受信するための任意の適切なネットワーク装置を包含してもよい。例えば、自動販売装置はモデムを備えてもよい。
【0035】
エアロゾル発生装置に関するデータに関連付けられた計算的側面は、コントローラ、または遠隔サーバ、またはコントローラと遠隔サーバの両方によって実施されてもよい。計算的側面は、コントローラと遠隔サーバの間で共有されてもよい。一つ以上の計算的側面は、コントローラと遠隔サーバの間で冗長または非冗長であってもよい。
【0036】
自動販売装置は、エアロゾル発生装置で使用する消耗品、エアロゾル発生装置の交換用部品、およびエアロゾル発生装置の付属品のうちの一つ以上をユーザーが選択することを可能にするように構成されたインターフェースを含んでもよい。インターフェースは、コントローラに動作可能に連結されてもよく、これは、エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、インターフェースに消耗品、交換用部品、および付属品のうちの一つ以上の選択肢をユーザーに提示させうる。インターフェースは、ユーザーまたは他の適切な出力装置に選択肢を視覚的に提示するためのディスプレーを備えてもよい。インターフェースは、ユーザーが提示された選択肢から選択することを可能にする入力装置を備えてもよい。入力装置の例には、ディスプレーとしての機能も果たしうるタッチスクリーン、マイク、ノブ、ダイヤル、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、トラックボール、キーボード、タッチ表面、スライダ、圧力センサー、静電容量式センサー、抵抗センサー、導電性センサー、マウス、同類のものが含まれる。
【0037】
コントローラは、エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、インターフェースにユーザーのエアロゾル発生装置の状態に関するユーザー情報を提示させるように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、インターフェースにエアロゾル発生装置の修理のための命令を提示させるように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、インターフェースに交換用部品の選択肢を提示させるように構成されてもよい。
【0038】
自動販売装置は、ユーザーのエアロゾル発生装置のファームウェアを更新するための装置を含んでもよい。例えば装置は、通信装置を介してエアロゾル発生装置に関するデータを受信してもよい。コントローラは通信装置からデータを受信してもよく、またファームウェアが最新であるかどうかを決定してもよく、またはネットワーク装置を介して遠隔サーバにデータを送信して、ファームウェアが最新であるかどうかを決定してもよい。ファームウェアが最新でない場合、コントローラは、通信装置に更新されたファームウェアをエアロゾル発生装置またはエアロゾル発生装置と通信するように構成された中間装置に送信させてもよい。最新ファームウェアは、自動販売装置のメモリに保存されてもよい。メモリに保存されたファームウェアは、遠隔サーバとの通信を介して、または例えば適切な装置との無線または物理的データ接続を通じて保守員によって、適宜に随時更新されうる。
【0039】
自動販売装置は、本明細書に記載の機能を実行するための任意の適切な構成要素を備えてもよい。例えば、自動販売装置は、構成要素および自動販売可能な物品が中で維持される適切なハウジングを有してもよい。自動販売装置は、上述の通信装置、コントローラ、およびネットワーク装置のうちの任意の一つ以上を有してもよい。加えて、自動販売装置は、消耗品用の保管区画と、エアロゾル発生装置用交換用部品、または交換用エアロゾル発生装置、またはその両方用の保管区画と、使用済み部品、または使用済みエアロゾル発生装置、またはその両方用の保管区画と、破片用の保管区画と、付属品用の保管区画と、放出装置と、ユーザーのエアロゾル発生装置の電池を充電するための充電ポートと、ユーザーのエアロゾル発生装置の電池を充電するための無線充電装置と、同類のものとのうちの一つ以上を備えてもよい。一つ以上の保管区画は、複数のタイプの物品が一つの保管区画に保管されるように、組み合わせられてもよい。
【0040】
自動販売装置は、消耗品を包含する保管区画の温度および湿度を維持するための温度および湿度制御構成要素(コンプレッサ、サーモスタット、湿度計、および同類のものなど)を備えてもよい。別の方法として、または追加的に、温度および湿度制御構成要素は、自動販売装置のハウジング全体内の温度および湿度を調節してもよい。
【0041】
自動販売装置は、放出される消耗品、交換用部品、交換用装置、または付属品がユーザーに提示されうる区画を備えてもよい。ユーザーは、放出された物品を区画から取ることによって、その物品を自動販売装置から取り去ることができる。区画は、ドアまたはフラップを備えてもよく、ユーザーはこれを開いて物品を取り去ってもよい。自動販売装置は、ユーザーが物品を取り去るのを容易にするために、区画を照らすライトを備えてもよい。ライトは、ドアまたはフラップに動作可能に連結されたスイッチによって起動されてもよい。ライトは、物品が区画に放出された時に、コントローラによって起動されてもよい。
【0042】
自動販売装置は、ユーザーによって選択された物品を放出するように構成された放出装置を備えてもよい。放出装置はコントローラに動作可能に連結されてもよく、このコントローラは、インターフェースを介したユーザーからの入力に基づいて、特定の物品を取り出すように放出装置に指示してもよい。放出装置は、適切な保管区画から物品を取り出してもよく、ユーザーが取り出すために物品を区画に供給してもよい。放出装置は、選択された物品を放出するための任意の適切な構成要素を備えてもよい。例えば、放出装置は、シャフトから上昇または下降しうる、およびシャフトに対して回転または旋回しうるロボットアームを備えてもよい。ロボットアームは、物品を取り出すために必要に応じて自在に伸縮してもよく、またはその他の方法で伸長および収縮してもよい。ロボットアームは、選択された物品を掴み、手放すためのペンチを含んでもよい。放出装置は、モーターに動作可能に連結されたらせん状要素を備えてもよい。放出される物品は、渦巻き線のピッチ内に保持されてもよく、またモーターの作動は物品の長軸方向の移動を引き起こしてもよく、これによって、物品を保管区画から、ユーザーが物品を取り出しうる区画へと落下させる支持を欠く位置に物品が移動する。コントローラは、らせん状要素の動きを制御してもよい。自動販売装置は複数のらせん状要素を備えてもよく、それぞれのらせん状要素は、放出されうる異なる物品を保持している。
【0043】
自動販売装置は取引装置を備えてもよい。取引装置には、銀行カード用のリーダー、ギフト券用のリーダー、現金を預け入れるおよび読み取るための構成要素、無線接続された装置(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ、またはノートパソコンなど)を介して無線支払い取引を受信するためのモジュールが含まれてもよい。無線支払いには、SMSサービスまたはQR支払いコードを介した支払いが含まれてもよい。支払いは暗号通貨の形態であってもよい。一部の場合において、自動販売装置は、ユーザーのエアロゾル発生装置から無線で支払いを受信してもよい。
【0044】
取引装置は、コントローラに動作可能に連結されてもよい。取引装置によって受信された支払い情報は、コントローラによって受信されてもよく、支払い確認のためにネットワーク装置を介して遠隔サーバに送信されてもよい。支払い確認は、ネットワーク装置を介して遠隔サーバから受信されてもよい。
【0045】
自動販売装置は、一つ以上の光学センサーを備えてもよい。例えば、自動販売装置は、一つ以上のカメラを備えてもよい。カメラは、ユーザーが自動販売装置と相互作用する時に立つ可能性が最も高い方向を向いていることが好ましい。光学センサーはコントローラに動作可能に連結されてもよく、このコントローラは、自動販売装置のメモリにローカルに保存された、または遠隔サーバを介してアクセス可能である顔認識ソフトウェアと連結されてもよい。
【0046】
自動販売装置は電源を備えてもよい。電源はAC電源を備えることが好ましい。電源は電池を備えてもよい。自動販売装置は、バックアップ電源システムを備えることが好ましい。バックアップ電源システムは、取引中に主電源が失われた場合に処理中の任意の取引を完了させることを可能にするのに十分な容量を有する一つ以上の電池を備えることが好ましい。例えば、バックアップ電源は、主電源が失われた後、少なくとも10分間にわたり自動販売装置が完全に機能することを可能にするのに十分な容量を有する一つ以上の電池を備えてもよい。
【0047】
自動販売装置は、装置中のすべての電子構成要素を接続して構成要素に電力を供給し、構成要素が相互にデータを交換することを可能にする回路および配線を備えてもよい。
【0048】
自動販売装置は、ユーザーのエアロゾル発生装置の電池を再充電するモジュールを備えてもよい。再充電モジュールは、物理的接続によって、または誘導再充電システムなどの無線再充電システムによって、エアロゾル発生装置の電池を再充電してもよい。再充電モジュールは、ユーザーがエアロゾル発生装置を中に定置しうる自動販売装置のハウジング中に空洞を備えてもよい。再充電モジュールは、エアロゾル発生装置への物理的接続のための一つ以上の適切なコネクタを備えてもよい。
【0049】
自動販売装置は、任意の適切な形状またはサイズのハウジングを備えてもよい。ハウジングは、他のすべての構成要素を組み立てるのに適した構造を提供するサイズおよび形状を有する。ハウジングは、上部、底部、前部、左側、右側、および後部を備えてもよい。前部は、自動販売装置に保管された消耗品または放出可能な構成要素または装置を見るための一つ以上の窓を備えてもよい。ハウジングの少なくとも一つの側面またはハウジングの一部分は、自動販売装置の保守を実施するために開けることができることが好ましい。ハウジングの開放可能な側面または部分は、許可された人員にアクセス(鍵付きアクセスなど)を提供するために、施錠可能および解錠可能であることが好ましい。ハウジングは、床、壁、柱、または同類のものについて、自動販売装置がその周囲に固定されることを可能にするつなぎ止め要素を備えることが好ましい。ハウジングは、金属もしくは金属材料、ガラス材料、またはプラスチック材料など、一つ以上の適切な材料から形成されてもよい。ハウジングの少なくとも一部分は、グラフィック要素が表示されうる滑らかな表面を提供することが好ましい。
【0050】
自動販売装置は、その状態に関するデータを、有線または無線接続を介したネットワーク装置を介して遠隔サーバに提供するように構成されてもよい。状態に関するデータは、消耗品、交換用部品、交換用装置、付属品、および自動販売装置の中に残っている他の放出可能な物品の量を含んでもよい。残りの物品の量が少ない場合、自動販売装置または遠隔サーバによって警告が送信され、人員に物品を補充するように促してもよい。自動販売装置の状態に関するデータは、使用済み部品および装置または破片を保管するための区画がほぼ満杯であるかどうかを含んでもよい。警告は自動販売装置または遠隔サーバによって送信されて、区画を空にするように人員に促してもよい。
【0051】
自動販売装置は、ユーザーが遠隔サービスセンターに接続することを可能にするように構成されてもよく、そのような構成要素を包含してもよい。遠隔サービスセンターへの接続は、取引に関連付けられた問題について、または自動販売装置との相互作用に関連付けられた問題について通知するために、または自動販売装置を適切に操作する方法に関する質問を尋ねるためにユーザーが人に連絡することを可能にする。自動販売装置は、遠隔サービスセンターと接続するために、電話、VIOP(Voice Over IP)装置、またはモデムとともに、マイクおよびスピーカーを備えてもよい。自動販売装置がディスプレーおよびカメラを備える場合、遠隔サービスセンターの人員との連絡は、ビデオ会議の形態であってもよい。遠隔サービスセンターの人員は、自動販売装置によって受信されたエアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、エアロゾル発生装置の修理に関する命令または推奨事項を提供することができてもよい。遠隔サービスセンターの人員は、自動販売装置の一つ以上の機能を遠隔制御することができてもよい。
【0052】
本明細書で使用されるすべての科学的用語および技術的用語は、別途指定のない限り、当技術分野で一般的に使用されている意味を有する。本明細書で提供されている定義は、本明細書において頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするために提供されている。
【0053】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0054】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「または」という用語は概して、「および/または」を含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。「および/または」という用語は、列挙された要素の一つもしくはすべて、または列挙された要素のうちの任意の二つ以上の組み合わせを意味する。
【0055】
本明細書で使用される「有する、持つ(have)」、「有している、持っている(having)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは、制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「含む(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0056】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0057】
本明細書で使用される「コントローラ」は、マイクロプロセッサなどの一つ以上のプロセッサを備えてもよい。一つ以上のプロセッサは、処理プログラムまたはルーチン、および本明細書に記載の例示的な方法を実行するために使用されうる一つ以上のタイプのデータにアクセスするために、関連付けられたデータストレージまたはメモリとともに動作してもよい。例えば、データストレージに保存された処理プログラムまたはルーチンとしては、統計、行列計算、圧縮アルゴリズム(例えば、データ圧縮アルゴリズム)、標準化アルゴリズム、比較アルゴリズム、または本明細書に記載の一つ以上の例示的な方法およびプロセスを実装するのに使用される任意の他の処理が挙げられうる。さらに、例えばデータストレージに保存された処理プログラムまたはルーチンには、エアロゾル発生装置または中間装置と自動販売装置との間でデータを無線送信するプロセスおよび機能が含まれてもよい。
【0058】
コントローラは、処理能力(例えばマイクロコントローラ、プログラマブル論理デバイスなど)、データストレージ(例えば揮発性または不揮発性メモリ、および/または記憶素子)、入力装置、および出力装置を含む一つ以上のプログラム可能なプロセッサ上で実行される一つ以上のコンピュータプログラムを実装してもよい。本明細書に記載のプログラムコードまたは論理は、入力データに適用されて、本明細書に記載の機能を実行し、所望の出力情報を生成してもよい。出力情報は、本明細書に記載の通りに、または周知の方法で適用されるであろう通りに、一つ以上の他の装置またはプロセスへの入力として適用されてもよい。
【0059】
本明細書に記載のプロセスを実装するのに使用されるコンピュータプログラムは、任意のプログラム可能な言語(例えばコンピュータシステムとの通信に適している高レベル手続型またはオブジェクト指向型プログラム言語)を使用して提供されてもよい。任意のこうしたプログラム製品は、例えば汎用または特定用途プログラムによって読み出し可能な任意の適切な装置(例えば記憶媒体)、本明細書に記載の手順を実施するために適切な装置が読み出される時にコンピュータを構成するおよび動作させるためのコントローラ装置上に保存されてもよい。言い換えれば、コントローラは、コンピュータプログラムとともに構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体を実装してもよく、記憶媒体は、本明細書に記載の機能を実行するために、コンピュータを特定の所定の様態で動作させる。
【0060】
コントローラの正確な構成は限定されるものではなく、また本質的に、本明細書に記載の例示的な方法を実装するのに適切な計算能力および制御能力を提供可能な任意の装置(複数可)が使用されてもよい。上記を考慮すると、本明細書に記載の通りの機能が、当業者に周知であろう通りの任意の様態で実施されてもよいことは容易に明らかであろう。そのため、コンピュータ言語、コントローラ、または本明細書に記載のプロセスを実装するのに使用される任意の他のソフトウェア/ハードウェアは、本明細書に記載のシステム、プロセス、またはプログラム(例えば、こうしたプロセスまたはプログラムによって提供される機能)の範囲に限定されないものとする。本システムに起因するものを含む、本開示に記載の方法およびプロセス、または様々な構成要素は少なくとも部分的に、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装されてもよい。例えば、本技法の様々な態様は、一つ以上のプロセッサ内に実装されてもよく、このプロセッサには、一つ以上のマイクロプロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、CPLD(複合プログラマブルロジックデバイス、マイクロコントローラ、または任意の他の同等の集積またはディスクリート論理回路、ならびにこうした構成要素の任意の組み合わせが含まれる。ソフトウェアに実装された場合、本開示に記載のシステム、装置、および方法に起因する機能性は、RAM、ROM、NVRAM(不揮発性ランダムアクセスメモリ)、EEPROM、フラッシュメモリ、磁気データ記憶媒体、光学データ記憶媒体、および同類のものなどのコンピュータ可読媒体上の命令として具現化されてもよい。命令は、一つ以上のプロセッサによって実行されて、本開示に記載の機能の一つ以上の態様を支援してもよい。
【0061】
ここで、本開示に記載の一つ以上の態様を図示する図面を参照する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の態様は、本開示の範囲および趣旨の中に収まる。図中で使用されている類似の番号は、類似の構成要素、工程、およびこれに類するものを指す。しかし当然のことながら、所与の図において一つの構成要素を指すために一つの番号を使用することは、別の図において同一の番号が付けられた構成要素を制限することを意図しない。加えて、異なる図において構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号付きの構成要素が他の番号付きの構成要素と同一または同様であることはできないと示すことを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1図1は、内部構成要素を示す、例示的な自動販売装置100の概略正面図である。
図2図2は、外部構成要素を示す、図1の自動販売装置100の概略断面図である。
図3図3は、エアロゾル発生装置300に関するデータを自動販売装置100に提供する接続スキームを図示する概略ブロック図である。
図4図4は、エアロゾル発生装置300に関するデータを自動販売装置100に提供する接続スキームを図示する概略ブロック図である。
図5図5は、エアロゾル発生装置300に関するデータを自動販売装置100に提供する接続スキームを図示する概略ブロック図である。
【0063】
概略図は必ずしも実寸に比例していなく、また図示の目的で提示されていて、限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0064】
ここで図1を参照すると、自動販売装置100は、自動販売装置100の様々な構成要素を保管するおよび組み立てるのに適したハウジング240を備えてもよい。自動販売装置100は、自動販売装置100の様々な機能および構成要素を制御するためのコントローラ110を備える。コントローラは、電源160およびバックアップ電源ユニット150に動作可能に連結されている。配線230は、自動販売装置100の構成要素を電気的に連結する。コントローラは、シャフト210と、シャフト210に対して上昇または下降し、旋回または回転しうるロボットアーム220とを含む放出装置に動作可能に連結されている。自動販売装置100は、消耗品120用の保管区画、付属品130用の保管区画、および交換用部品または装置140用の保管区画を含む。コントローラ110は、適切な区画120、130、140から消耗品、付属品、または交換用部品をロボットアーム220に取り出させて、消耗品、付属品、または交換用部品を、ユーザーが消耗品、付属品、または交換用部品を取り出しうる区画190に供給させてもよい。自動販売装置は、再充電モジュール180と、使用済み部品を保管するための保管区画200とを包含してもよい。使用済み部品および装置をハウジング240の外側から保管区画200の中に挿入するためのドアまたは開口部(図示せず)は、自動販売装置100の側面上に位置付けられてもよい。
【0065】
自動販売装置100は、コントローラ110に動作可能に連結された通信装置およびネットワーク装置170のうちの一つまたは両方を含む。ユーザーのエアロゾル発生装置に関する情報は、通信装置170によって受信され、コントローラ110に提供されてもよく、このコントローラ110は、そのデータをネットワーク装置170を介して遠隔サーバに提供してもよく、またはデータに基づいて適切な動作を決定するためにデータを使用してもよい。例えば、コントローラ110は、インターフェース(図2のインターフェース260を参照)に、エアロゾル発生装置に関するデータに基づいて、消耗品の選択肢をユーザーに提示させるように構成されてもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置の状態に関するデータに基づいて、エアロゾル発生装置が修理から利益を得ることができるかどうかを決定するように構成されてもよく、また適切な交換用部品の選択肢を提示してもよく、またはインターフェースを介して保守に関する命令をユーザーに提示してもよい。
【0066】
ここで図2を参照すると、自動販売装置100は、ユーザーと相互作用するためのタッチスクリーンなどのインターフェース260を含んでもよい。自動販売装置100は、ドア290を開くことによってアクセス可能な自動販売区画(図1の自動販売区画190を参照)に物品を放出する前に、ユーザーが物品に対する支払いを提供することを可能にするために、電源(図1の電源160を参照)およびコントローラ(図1のコントローラ110を参照)に動作可能に連結された支払いモジュール270を含んでもよい。自動販売装置100はまた、充電モジュールへのアクセスを提供する空洞280を備える(図1の再充電モジュール180を参照)。自動販売装置100は、電源およびコントローラに動作可能に連結されたカメラ250をさらに備える。カメラ250は、ユーザーが遠隔サービスセンターに連絡する場合に、ビデオ会議中に使用されてもよい。
【0067】
ここで図3を参照すると、エアロゾル発生装置300と、中間装置400と、自動販売装置100との間の通信のための接続スキームが示されている。エアロゾル発生装置400は、エアロゾル発生装置300に関するデータを自動販売装置100に送信する中間装置400と通信してもよい。中間装置400とのエアロゾル発生装置300の通信は、自動販売装置100との中間装置400の通信と同時に行われてもよく、または自動販売装置100との中間装置400の通信の前に行われてもよい。自動販売装置100は、遠隔サーバ500と通信することができる。エアロゾル発生装置300に関するデータ、または自動販売装置100に関するデータは、遠隔サーバ500に提供されてもよい。
【0068】
図4において、エアロゾル発生装置300は、物理的接続を介して、または無線で自動販売装置100と直接通信し、この自動販売装置は遠隔サーバ500と通信してもよい。図5において、エアロゾル発生装置300はまた、遠隔サーバ500と通信してもよい。
【0069】
これらのおよび他の接続スキームを使用して、自動販売装置100が本明細書に記載の機能を実行することを可能にしてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5