(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】テーピング装置
(51)【国際特許分類】
B65B 15/04 20060101AFI20241121BHJP
B65G 47/90 20060101ALN20241121BHJP
【FI】
B65B15/04 C
B65G47/90 A
(21)【出願番号】P 2024088317
(22)【出願日】2024-05-30
【審査請求日】2024-05-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591048070
【氏名又は名称】上野精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002044
【氏名又は名称】弁理士法人ブライタス
(72)【発明者】
【氏名】松吉 知樹
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-278711(JP,A)
【文献】特開2018-098333(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 15/04
B65G 47/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポケットが間隔をあけて複数形成されたキャリアテープの各前記ポケットに電子部品を挿入しテーピングを施すテーピング装置であって、
第1ユニットと、
第2ユニットと、を備え、
前記第1ユニットは、
前記電子部品を前記ポケットに挿入する挿入部材と、
前記キャリアテープを搬送することで、前記挿入部材から前記ポケットへ前記電子部品を挿入する位置へ複数の前記ポケットを順次送る第1搬送機構と、
前記電子部品を前記挿入部材から前記ポケットへ挿入する位置を補正するために、前記挿入部材に保持された前記電子部品に対して前記第1搬送機構を変位させるアライメント機構と、
前記電子部品が挿入された前記ポケットを覆うシールテープと前記キャリアテープとを仮圧着させる仮圧着機構と、を備え、
前記第2ユニットは、前記キャリアテープを搬送する搬送方向において前記第1搬送機構の下流側に配置され前記キャリアテープを搬送する第2搬送機構を備え、
前記第1ユニットと前記第2ユニットが分割されていることにより、前記第1搬送機構が前記第2搬送機構に対して独立して変位する、テーピング装置。
【請求項2】
前記第1搬送機構と前記第2搬送機構との間に設置されたバッファ機構をさらに備え、
前記バッファ機構は、前記第1搬送機構および前記第2搬送機構の何れか一方による前記キャリアテープの搬送停止または搬送速度変化が生じたときに、他方による前記キャリアテープの搬送が可能となるように、前記キャリアテープの経路長を変更可能に構成されている、請求項1に記載のテーピング装置。
【請求項3】
前記第1搬送機構と第2搬送機構がそれぞれ独立して駆動可能なように、前記第1搬送機構と前記第2搬送機構のそれぞれに、前記キャリアテープを搬送させるための駆動源が備えられている、請求項1に記載のテーピング装置。
【請求項4】
前記アライメント機構は、何れも水平で且つ互いに直交する軸方向としてのx軸方向とy軸方向、および、鉛直軸線回り方向としてのθ軸回り方向の少なくとも一方向に前記第1搬送機構を変位させる、請求項1に記載のテーピング装置。
【請求項5】
前記第2ユニットは、前記電子部品が挿入された前記ポケットを覆う
前記シールテープと前記キャリアテープとの圧着を完了させる圧着完了機構を備え、
前記第2搬送機構は、前記圧着完了機構を通過する前記キャリアテープおよび前記シールテープを搬送する、請求項1に記載のテーピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子等の電子部品をテープに収容するためのテーピング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子等の電子部品をテープに収容するためのテーピング装置は、細長いキャリアテープに間欠的に形成されたポケット(凹部)に電子部品を挿入し、次いで、キャリアテープにフィルム状のカバーテープを貼り付けることで、ポケットに挿入された電子部品を閉じる。
【0003】
従来のテーピング装置において、キャリアテープのポケットに電子部品を挿入する際、ポケットのエッジや壁と電子部品が接触するトラブルを避けるための構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、電子部品の中心位置と、ポケットの中心位置が一致するように、ポケット位置をカメラで撮像して補正値を得た後に、補正値に基づいて、キャリアテープをセットしたテーピングユニット全体が移動する。これにより、電子部品に対するポケットの位置の補正が行われる。しかしながら、テーピングユニットは、サイズがかなり大型であるため、ポケット位置の補正のためにテーピングユニットを移動させる速度に限界がある。すなわち、ポケット位置を高速で補正する動作には限界があり、装置サイクルタイム(電子部品をポケットに挿入するのに要する時間)の短縮のために電子部品のテーピング速度を高速化する上で限界があった。
【0006】
上記の課題に鑑み、本発明は、電子部品のテーピング装置において、装置サイクルタイムをより短くできるようにすることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記のテーピング装置を要旨とする。
【0008】
(1)ポケットが間隔をあけて複数形成されたキャリアテープの各前記ポケットに電子部品を挿入しテーピングを施すテーピング装置であって、
第1ユニットと、
第2ユニットと、を備え、
前記第1ユニットは、
前記電子部品を前記ポケットに挿入する挿入部材と、
前記キャリアテープを搬送することで、前記挿入部材から前記ポケットへ前記電子部品を挿入する位置へ複数の前記ポケットを順次送る第1搬送機構と、
前記電子部品を前記挿入部材から前記ポケットへ挿入する位置を補正するために、前記挿入部材に保持された前記電子部品に対して前記第1搬送機構を変位させるアライメント機構と、
前記電子部品が挿入された前記ポケットを覆うシールテープと前記キャリアテープとを仮圧着させる仮圧着機構と、を備え、
前記第2ユニットは、前記キャリアテープを搬送する搬送方向において前記第1搬送機構の下流側に配置され前記キャリアテープを搬送する第2搬送機構を備え、
前記第1ユニットと前記第2ユニットが分割されていることにより、前記第1搬送機構が前記第2搬送機構に対して独立して変位する、テーピング装置。
【0009】
(2)前記第1搬送機構と前記第2搬送機構との間に設置されたバッファ機構をさらに備え、
前記バッファ機構は、前記第1搬送機構および前記第2搬送機構の何れか一方による前記キャリアテープの搬送停止または搬送速度変化が生じたときに、他方による前記キャリアテープの搬送が可能となるように、前記キャリアテープの経路長を変更可能に構成されている、前記(1)に記載のテーピング装置。
【0010】
(3)前記第1搬送機構と第2搬送機構がそれぞれ独立して駆動可能なように、前記第1搬送機構と前記第2搬送機構のそれぞれに、前記キャリアテープを搬送させるための駆動源が備えられている、前記(1)または前記(2)に記載のテーピング装置。
【0011】
(4)前記アライメント機構は、何れも水平で且つ互いに直交する軸方向としてのx軸方向とy軸方向、および、鉛直軸線回り方向としてのθ軸回り方向の少なくとも一方向に前記第1搬送機構を変位させる、前記(1)~前記(3)の何れか1項に記載のテーピング装置。
【0012】
(5)前記第2ユニットは、前記電子部品が挿入された前記ポケットを覆う前記シールテープと前記キャリアテープとの圧着を完了させる圧着完了機構を備え、
前記第2搬送機構は、前記圧着完了機構を通過する前記キャリアテープおよび前記シールテープを搬送する、前記(1)~前記(4)の何れか1項に記載のテーピング装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、電子部品のテーピング装置において、装置サイクルタイムをより短くできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るテーピング装置の構成を示す模式的な側面図である。
【
図2】
図2は、電子部品、キャリアテープ、およびシールテープの模式的な斜視図である。
【
図3】
図3は、変形例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図面を示しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るテーピング装置1の構成を示す模式的な側面図である。
図2は、電子部品400、キャリアテープ401、およびシールテープ402の模式的な斜視図である。
【0017】
図1および
図2に示すように、テーピング装置1は、電子部品400を1つずつキャリアテープ401のポケット403に挿入し、電子部品400が挿入されたキャリアテープ401にシールテープ402を接着することで、電子部品400をキャリアテープ401内に挿入された状態を維持するように構成されている。電子部品400は、電気製品に使用される部品である。例えば、電子部品400は、半導体素子、抵抗、コンデンサ等である。半導体素子は、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路であってもよく、トランジスタ、ダイオード、LED(Light Emitting Diode)、コンデンサおよびサイリスタ等のディスクリート半導体であってもよい。
【0018】
[テーピング装置の概略構成]
テーピング装置1は、ポケット403が間隔をあけて複数形成されたキャリアテープ401の各ポケット403に電子部品400を挿入しテーピングを施す。テーピング装置1は、第1ユニット100と、第2ユニット200と、を備えている。
【0019】
第1ユニット100は、電子部品400をキャリアテープ401のポケット403に挿入する挿入部材101と、キャリアテープ401を搬送することで、挿入部材101からポケット403へ電子部品400を挿入する挿入位置P1へ複数のポケット403を順次送る第1搬送機構102と、電子部品400を挿入部材101からポケット403へ挿入する挿入位置P1を補正するために、挿入部材101に保持された電子部品400に対して第1搬送機構102を変位させるアライメント機構103と、を備えている。
【0020】
第2ユニット200は、キャリアテープ401を搬送する所定の搬送方向Dにおいて第1搬送機構102の下流側に配置されキャリアテープ401を搬送する第2搬送機構202を備えている。
【0021】
上記の構成において、第1ユニット100と第2ユニット200が分割されていることにより、第1搬送機構102が第2搬送機構202に対して独立して変位する。
【0022】
例えば、従来のテーピング装置では、テーピング装置1の第1搬送機構102および第2搬送機構202が一体化した構成に相当する搬送機構が、アライメント機構103に相当する機構によって変位していた。このため、従来のテーピング装置において、挿入位置を補正する際に、第1搬送機構102と第2搬送機構202が一体化した構成に相当する搬送機構の全体を移動させる必要があった、このため、上記従来の搬送機構は、重量(慣性)が大きく、挿入位置を補正するために高速で変位することが困難であった。
【0023】
一方で、本実施形態によると、キャリアテープ401を搬送するための第1搬送機構102が、第2搬送機構202に対して独立して変位できる。このため、挿入位置P1を補正する際に、アライメント機構103は、第1搬送機構102を変位させる必要はあるが、第2搬送機構202は変位させなくてもよい。よって、アライメント機構103が変位させる対象である第1搬送機構102の重量(慣性)を小さくできる。これにより、アライメント機構103は、挿入位置P1を補正するための動作を高速で行うことができる。すなわち、1つの電子部品400をポケット403に挿入する動作をより高速にできるので、装置サイクルタイムをより短くできる。
【0024】
[キャリアテープおよびシールテープの構成の一例]
次に、テーピング装置1に用いられるキャリアテープ401およびシールテープ402の一例について、より具体的に説明する。
【0025】
キャリアテープ401は、細長い樹脂製のテープであり、複数のポケット403と貫通孔404が、キャリアテープ401の延在方向(搬送方向D)に一定間隔で形成されている。
【0026】
貫通孔404は、ポケット403が配置されているピッチに対応して形成されている。
図2では、キャリアテープ401の一方の側縁に沿って貫通孔404が一列に形成されている場合を図示しているが、キャリアテープ401の両方の側縁にそれぞれ沿う合計2列の貫通孔を形成してもよい。貫通孔404には、キャリアテープ401を搬送するため、例えば第1搬送機構102および第2搬送機構202の後述するスプロケットプーリ102a,102b,202a,202bが噛み合う。
【0027】
ポケット403は、例えばエンボス加工により形成され、キャリアテープ401の一方主面(
図2では下面)側が膨出し、キャリアテープ401の他方主面(
図2では上面)側に開口が形成された構成を有している。搬送方向Dに隣り合うポケット403の間に桟部405が形成されている。キャリアテープ401は、
図1では簡略化して表示しているため平坦に示しているが、実際には、
図2に示すように、ポケット403が形成された凹凸形状を有している。
【0028】
シールテープ402は、キャリアテープ401に対向する面に、加熱すると溶融する接着剤層(図示せず)が形成された帯状のテープである。シールテープ402の幅は、ポケット403および桟部405の幅よりも大きく、ポケット403および桟部405を覆うように構成されている。すなわち、シールテープ402の幅方向中央部がキャリアテープ401のポケット403および桟部405に重ねられ、キャリアテープ401におけるポケット403および桟部405の両脇に、シールテープ402の側部が重ねられる。テープ401,402の幅方向におけるポケット403および桟部405の両側部406,407が、テーピング装置1によって圧着される。
【0029】
[テーピング装置の一例の具体的な構成]
次に、テーピング装置1の一例について、より具体的に説明する。
【0030】
テーピング装置1は、第1ユニット100と第2ユニット200に加えて、第1搬送機構102と第2搬送機構202との間に設置されたバッファ機構300を備えていてもよい。以下では、第1ユニット100のより具体的な構成と、第2ユニット200のより具体的な構成と、バッファ機構300のより具体的な構成と、を説明する。
【0031】
[第1ユニットの一例]
第1ユニット100は、キャリアテープ401のポケット403への電子部品400の挿入と、ポケット403内に電子部品400が正常に挿入されたかどうかの検査と、キャリアテープ401へのシールテープ402の仮圧着と、を行う。
【0032】
第1ユニット100は、挿入部材101と、第1搬送機構102と、アライメント機構103に加えて、キャリアテープ繰り出し機構104と、シールテープ繰り出し機構105と、仮圧着機構106と、ポケットアライメント外観検査カメラ107と、インポケット外観検査カメラ108と、不良品入替機構109と、を備えていてもよい。
【0033】
キャリアテープ繰り出し機構104は、キャリアテープ401を繰り出して第1搬送機構102へ向けて送り出す。キャリアテープ繰り出し機構104は、ガイドローラ104aを備えている。ガイドローラ104aは、ローラ、およびスプロケットの何れか一方または双方を備えた構成を有している、ガイドローラ104aは、キャリアテープ401が巻かれたリール(図示せず)から送り出されたキャリアテープ401が搬送方向Dに移動することに伴い回転することで、上述のリールからのキャリアテープ401の繰り出しを案内する。本実施形態では、ガイドローラ104aを通過したキャリアテープ401は、水平方向から上向き方向に向きを変えて、第1搬送機構102へ向かう。
【0034】
第1搬送機構102は、第1ユニット100を通過するキャリアテープ401に駆動力を与えることで、キャリアテープ401を搬送方向Dに搬送する。本実施形態では、搬送方向Dは、第1搬送機構102および第2搬送機構202間において、
図1の右向き方向である。
【0035】
第1搬送機構102は、アライメント機構103による変位の際の慣性がより小さくなるように、軽量な構成であることが好ましい。また、本実施形態では、第1搬送機構102がキャリアテープ401を水平方向に搬送する形態を例に説明するが、この通りでなくてもよく、例えば、第1搬送機構102は、キャリアテープ401を水平方向に対して傾斜した方向に搬送してもよい。
【0036】
第1搬送機構102は、第1スプロケットプーリ102aと、第1スプロケットプーリ102aに対して搬送方向Dの下流側に配置された第1スプロケットプーリ102bと、これらの第1スプロケットプーリ102a,102bを支持する第1フレーム102cと、を備えている。
【0037】
各第1スプロケットプーリ102a,102bは、スプロケットを備えるプーリであり、スプロケット部分がキャリアテープ401の貫通孔404の縁部に噛み合う。第1スプロケットプーリ102a,102bの少なくとも一方は、駆動プーリであり、キャリアテープ401に搬送力を付与する。この場合の駆動プーリは、電動モータ等の回転駆動源を備えているか、または回転駆動源から回転力を付与されることで、キャリアテープ401に搬送力を付与する。第1スプロケットプーリ102aは、搬送方向Dにおける第1搬送機構102の上流側端部のプーリであり、第1スプロケットプーリ102bは、搬送方向Dにおける第1搬送機構102の下流側端部のプーリである。なお、第1スプロケットプーリ102a,102b以外のスプロケットプーリが第1搬送機構102に設けられていてもよい。
【0038】
第1フレーム102cは、各第1スプロケットプーリ102a,102bを回転可能に支持する部材である。本実施形態では、第1フレーム102cを含む第1搬送機構102がアライメント機構103によって挿入部材101に対して変位することで、挿入位置P1を変位させることができる。
【0039】
アライメント機構103は、何れも水平で且つ互いに直交する軸方向としてのx軸方向とy軸方向、および、鉛直軸線回り方向としてのθ軸回り方向の少なくとも一方向に第1搬送機構102を変位させる。このような構成とすることで、挿入部材101側において、アライメント機構103で挿入位置P1が補正される方向への電子部品400の変位動作が不要である。よって、例えば、挿入部材101による搬送中の電子部品400の位置や向きを調整するための補正ユニットが不要であるか、補正ユニットの構成を簡素にできる。その結果、この補正ユニットの存在に起因する、電子部品400をポケット403に挿入する際の挟み込みを抑制できる。また、挿入部材101が電子部品400を搬送しているときにおいて、補正ユニットの動作に起因して電子部品400が挿入部材101から意図せず落下することを抑制できる。
【0040】
x軸方向は、
図1の紙面の左右方向であり、第1搬送機構102および第2搬送機構202におけるキャリアテープ401の搬送方向Dに沿っている。y軸方向は、
図1の紙面に直交する方向である。本実施形態では、アライメント機構103は、x軸方向とy軸方向とθ軸回り方向の合計3つの方向について、第1搬送機構102を変位させるように構成されている。
【0041】
なお、アライメント機構103は、x軸方向、y軸方向、およびθ軸回り方向のうちの1つの方向、または2つの方向のみについて、第1搬送機構102を変位させてもよい。この場合、x軸方向、y軸方向、およびθ軸回り方向のうちのアライメント機構103によって変位されない方向について、例えば、挿入部材101に保持されている電子部品400を上記変位されない方向に変位させる機構を別途設けることが考えられる。このような構成とすることで、アライメント機構103によって変位されない方向についても、電子部品400を第1搬送機構102(キャリアテープ401)に対して変位できる。
【0042】
アライメント機構103として、本実施形態では、リニアガイド機構と回転機構を組み合わせた構成を説明するが、この通りでなくてもよく、アライメント機構103の具体的な構成は限定されない。
【0043】
アライメント機構103は、x軸方向変位機構111と、y軸方向変位機構112と、θ軸回り変位機構113と、を備えている。
【0044】
x軸方向変位機構111は、挿入部材101に対して第1搬送機構102をx軸方向に変位させるために設けられている。x軸方向変位機構111は、例えば、ベース111aと、このベース111aによってx軸方向に移動可能に支持されたスライダ111bと、スライダ111bをx軸方向に変位させるための駆動源(図示せず)と、を備えている。駆動源の具体的な構成は限定されず、サーボモータ等の電動モータ、空気圧シリンダ等の流体圧シリンダといった駆動源を例示できる。
【0045】
y軸方向変位機構112は、挿入部材101に対して第1搬送機構102をy軸方向に変位させるために設けられている。y軸方向変位機構112は、例えば、ベース112aと、このベース112aによってy軸方向に移動可能に支持されたスライダ112bと、スライダ112bをy軸方向に変位させるための駆動源(図示せず)と、を備えている。駆動源として、x軸方向変位機構111の駆動源と同様の駆動源を例示できる。
【0046】
θ軸回り変位機構113は、挿入部材101に対して第1搬送機構102をθ軸回り方向に変位させるために設けられている。θ軸回り変位機構113は、例えば、ベース113aと、このベース113aによってθ軸回り方向に回転可能に支持されたスライダ113bと、スライダ113bをθ軸回り方向に変位させるための駆動源(図示せず)と、を備えている。駆動源として、x軸方向変位機構111の駆動源と同様の駆動源を例示できる。θ軸回り変位機構113のスライダ113bの回転中心は、挿入部材101が電子部品400をポケット403へ挿入するときの電子部品400の中心と、鉛直方向に並ぶように配置されている。すなわち、スライダ113bの回転中心は、挿入位置P1上に配置されている。
【0047】
本実施形態では、下から順にx軸方向変位機構111、y軸方向変位機構112、θ軸回り変位機構113の順に配置されており、x軸方向変位機構111のスライダ111b上にy軸方向変位機構112のベース112aが配置され、y軸方向変位機構112のスライダ112b上にθ軸回り変位機構113のベース113aが配置され、スライダ113bが第1搬送機構102の第1フレーム102cに連結されている。しかしながら、このような形態に限定されず、これらの変位機構111,112,113が上下に配置される順番は特に限定されない。
【0048】
θ軸回り変位機構113のスライダ113bは、第1搬送機構102の重心の真下または重心近くに配置されていることが好ましい。このような構成であれば、第1搬送機構102の重心の真下でアライメント機構103が第1搬送機構102をθ軸回り方向に変位させることができる。よって、第1搬送機構102を変位させるときにアライメント機構103に作用する慣性がより小さくて済み、第1搬送機構102をより高速で変位させることができる。
【0049】
挿入部材101は、図示しないフィーダから電子部品400を受け取り、受け取った電子部品400をキャリアテープ401のポケット403へ挿入する。挿入部材101は、キャリアテープ401のうち第1搬送機構102の例えばスプロケットプーリ102a,102b間を搬送されている箇所のポケット403へ電子部品400を挿入できればよく、具体的な構成は限定されない。挿入部材101は、電子部品400をポケット403へ向けて降下または落下させることで、電子部品400をポケット403へ挿入する。電子部品400がポケット403へ挿入されるときのポケット403の位置が、挿入位置P1である。
【0050】
挿入部材101は、電子部品400を保持することで電子部品400と一体的に移動可能に構成されている。挿入部材101として、電子部品400を吸引することで電子部品400を保持する吸着ノズルや、電子部品400を掴むことで電子部品400を保持するロボットハンド等を例示できるが、挿入部材101の構成は、上述した構成に限定されない。
【0051】
挿入部材101は、例えば、第1搬送機構102のスプロケットプーリ102a,102b間におけるスプロケットプーリ102a寄りに配置されていることが好ましい。このような配置とすることで、搬送方向Dの下流側に仮圧着機構106等の種々の構成を配置して、第1搬送機構102を搬送方向Dにコンパクトにでき、アライメント機構103による第1搬送機構102のより高速な変位動作を実現できる。
【0052】
挿入部材101は、上述したフィーダとキャリアテープ401のポケット403の真上との間を往復することで、繰り返し、電子部品400を受け取ってポケット403へ挿入する動作を行う。挿入部材101が上記の往復動作を行うための構成は限定されず、例えば、x軸方向に沿った軸線回りを回転する回転部材、またはz軸方向に沿った軸線回りを回転する回転部材の外周に挿入部材101が取り付けられ、挿入部材101がこの軸線回りを回転する構成を挙げることができる。この場合、挿入部材101は、回転部材の回転によって、フィーダからポケット403の真上まで到達し、その後再びフィーダまで送られる動作を繰り返す。他には、上述の往復動作を行うための構成として、挿入部材101が上下に往復移動する構成を例示できる。
【0053】
挿入部材101が電子部品400をフィーダから受け取り、挿入部材101がポケット403への電子部品400の挿入を完了するまでの間、挿入部材101に保持されている電子部品400には、他の部材や機構が接触しないことが好ましい。このような構成とすることで、挿入部材101と電子部品400との相対位置が変化しないようにできる。その結果、挿入部材101による搬送中の電子部品400の位置や向きを調整するための補正ユニットやθ回転補正機構が不要であり、補正ユニットやθ回転補正機構の存在に起因する、電子部品400をポケット403に挿入する際の挟み込みを抑制できる。また、挿入部材101が電子部品400を搬送している最中に補正ユニットやθ回転補正機構の動作に起因して電子部品400が挿入部材101から意図せず落下することを抑制できる。
【0054】
上記の補正ユニットは、例えば、挿入部材101が回転部材(図示せず)によってz軸回りに回転動作する場合において、挿入部材101の回転方向においてフィーダと挿入位置P1との間に設置される。この補正ユニットは、例えば、挿入部材101に支持された電子部品400を撮影する位置姿勢確認カメラの撮影結果に基づいて、挿入部材101と電子部品400との相対位置を把握する。そして、補正ユニットは、必要に応じて、電子部品400の位置や姿勢を補正する。補正ユニットは、挿入部材101から一旦、電子部品400を受け取る。そして、補正ユニットは、挿入部材101との相対位置を変化させることや、電子部品400の姿勢を変化させることにより、挿入部材101と電子部品400との相対位置や姿勢を変化させる。
【0055】
仮に、補正ユニットやθ回転補正機構が用いられる場合には、挿入部材101が電子部品400を搬送している最中に電子部品400の位置や向きの調整動作が必要である。よって、挿入部材101が電子部品400を受け取ってからポケット403への挿入を完了するのに要する時間が長くなり、装置サイクルタイムが長くなる。一方で、本実施形態によると、このような調整動作が挿入部材101側ではなく第1搬送機構102側で行われるので、装置サイクルタイムを短くできる。すなわち、本実施形態では、挿入部材101によって電子部品400がキャリアテープ401側に搬送されている間に、挿入部材101の動作とは独立してアライメント機構103によるキャリアテープ401の位置や向きの補正動作が行われる。よって、挿入部材101をより高速でキャリアテープ401へ向けて搬送でき、装置サイクルタイムを短くできる。さらに、挿入部材101で搬送されている最中の電子部品400の位置や向きを変更するための専用の補正ユニットやθ回転補正機構が不要となり、テーピング装置1の構成をより簡素にできる。
【0056】
なお、本実施形態において、挿入部材101で搬送されている最中の電子部品400の位置や向きを補正(変更)するための補正ユニット(図示せず)やθ回転補正機構が設けられていてもよい。この場合、補正ユニットやθ回転補正機構は、挿入部材101が電子部品400を保持したままの状態で、挿入部材101に対する電子部品400のx軸方向やy軸方向の位置、および向き(θ軸回りの角度)を変更してもよいし、上述したように、挿入部材101から一旦電子部品400を受け取って電子部品400の上記位置や向きを補正した後、電子部品400を挿入部材101に返してもよい。
【0057】
上記の補正ユニットによって、x軸方向における電子部品400と挿入部材101との相対位置の補正が行われる場合、x軸方向変位機構111が省略される。また、上記の補正ユニットによって、y軸方向における電子部品400と挿入部材101との相対位置の補正が行われる場合、y軸方向変位機構112が省略される。また、上記のθ回転補正機構によって、θ軸回り方向における電子部品400と挿入部材101との相対位置の補正が行われる場合、θ軸回り変位機構113が省略される。
【0058】
また、本実施形態によると、θ軸回り変位機構113によって第1搬送機構102がθ軸回りに変位するときも、第2搬送機構202はθ軸回りを変位しない。このため、第1搬送機構102からの距離が遠い第2搬送機構202や、第2搬送機構202を通過している最中のキャリアテープ401がθ軸回りに大きく振れる(振り角が大きくなる)ことがなく、キャリアテープ401搬送の安定性や、キャリアテープ401をシールテープ402に本圧着する際のシール動作の安定性(本圧着時にテープ401,402が振れずに済むこと)を確保できる。
【0059】
このように、本実施形態によると、(i)高速で位置補正動作が可能で、且つ、(ii)x軸方向およびy軸方向に加えて、θ軸回り方向の回転変位も可能なアライメント機構103が採用されている。これにより、装置サイクルタイムを短縮でき、且つ、テープ401,402同士の本圧着動作を安定させることで、テープ401,402をより高い相対位置精度で圧着できる。
【0060】
ポケットアライメント外観検査カメラ107は、CCD,CMOSカメラ等のカメラであり、第1搬送機構102の上方において、挿入部材101に保持されている電子部品400と、挿入位置P1付近において挿入位置P1に向かって搬送されるポケット403と、を撮影している。ポケットアライメント外観検査カメラ107の撮影結果は、図示しない制御部へ与えられる。制御部は、CPU等の演算装置と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、を備えている。制御部は、挿入位置P1におけるポケット403の中心位置と、挿入部材101によってポケット403に挿入されるときの電子部品400の中心位置がx軸方向およびy軸方向において一致するように、且つ、θ軸回りのポケット403と電子部品400の向きが一致するように、アライメント機構103を駆動させる。これにより、電子部品400は、ポケット403の開口縁部(エッジ)に接触することなく、水平姿勢を維持したまま、ポケット403に挿入される。
【0061】
インポケット外観検査カメラ108は、ポケット403に挿入された電子部品400が所望の状態でポケット403に収容されているか否かを検査するために設けられている。インポケット外観検査カメラ108は、CCD,CMOSカメラ等のカメラであり、第1搬送機構102の上方において、ポケット403に挿入された電子部品400と、この電子部品400を収容しているがシールテープ402は被されていない状態のポケット403と、を撮影している。インポケット外観検査カメラ108の撮影結果は、図示しない制御部へ与えられる。制御部は、電子部品400全体がポケット403に収容されており、キャリアテープ401にシールテープ402を重ねることに支障が無いと判断した場合、合格の判定を行う。一方、制御部は、電子部品400がポケット403に完全には収容されておらず、電子部品400の少なくとも一部がポケット403からはみ出していること等により、キャリアテープ401にシールテープ402を重ねることが適切ではないと判定した場合、不良品入替機構109を動作する指令を不良品入替機構109へ出力する。
【0062】
不良品入替機構109は、不良判定された電子部品400をポケット403から入れ替えるために設けられている。不良品入替機構109は、不良判定された電子部品400をポケット403から入れ替えることが可能な構成であればよく、具体的な構成は、限定されない。不良品入替機構109は、搬送方向Dにおける挿入位置P1の下流側に配置されている。不良品入替機構109は、吸引ノズルやロボットハンド等、不良判定された電子部品400をポケット403から取り出すための構成を有している。不良品入替機構109は、不良判定された電子部品400をポケット403から取り出した後、予め準備された新たな電子部品400を不良判定された電子部品400に代えてポケット403へ挿入してもよいし、不良判定された電子部品400を一旦保持し、ポケット403に対する向きや姿勢等を調整した後、この電子部品400を挿入されていたポケット403へ再び挿入してもよい。
【0063】
インポケット外観検査カメラ108を用いた判定が行われた電子部品400およびキャリアテープ401は、シールテープ繰り出し機構105へ送られる。
【0064】
シールテープ繰り出し機構105は、リール110に巻かれたシールテープ402をキャリアテープ401へ向けて繰り出すために設けられている。シールテープ繰り出し機構105は、1または複数のプーリ105aを含んでいる。プーリ105aは、リール110から繰り出されたシールテープ402にテンションを付与しつつ、シールテープ402をキャリアテープ401へ押し当てる。これらのテープ401,402は、互いに重ねられた状態で、仮圧着機構106へ搬送される。
【0065】
仮圧着機構106は、電子部品400が挿入されたポケット403を覆うシールテープ402とキャリアテープ401とを仮圧着(予備圧着)させる仮圧着機構である。仮圧着(予備圧着)とは、テープ401,402同士を相対位置がずれない程度に互いに貼り合わせる一方で、テープ401,402同士をより強く貼り合わせる余地を残した圧着をいう。仮圧着機構106は、テープ401,402を挟み込んでテープ401,402同士を仮圧着してもよいし、第1フレーム102cにテープ401,402を押しつけてテープ401,402同士を仮圧着してもよい。仮圧着機構106は、テープ401,402に熱を加えてテープ401,402を圧着させる熱圧着を行ってもよいし、テープ401,402間に加圧力を付与してテープ401,402を圧着させる加圧圧着を行ってもよいし、熱圧着と加圧圧着の両方の圧着を行ってもよい。
【0066】
本実施形態では、圧着完了機構203でのテープ401,402の圧着完了に先立ち、仮圧着機構106によってテープ401,402の仮圧着が行われる。このような構成により、予めテープ401,402間の位置ずれが生じないようにテープ401,402同士が仮止めされた状態で、圧着完了機構203でのテープ401,402の圧着完了動作(本圧着動作)を行うことができる。このため、圧着完了機構203における、テープ401,402の位置ずれなどの不具合を抑制でき、圧着完了機構203でのテープ401,402に対する圧着動作のばらつきを抑制できる。その結果、テーピング装置1において、テープ401,402同士をより正確に圧着できる。
【0067】
仮圧着機構106は、本実施形態では、加圧部106aと、受け部106bとを備えている。
【0068】
加圧部106aは、シールテープ402の上方に配置されており、シールテープ402に対して上下に移動可能に構成されている。加圧部106aは、熱圧着を行う場合、テープ401,402を加圧しつつ、テープ401,402を加熱する。加圧部106aは、加圧圧着を行う場合、テープ401,402は加圧するが加熱はしない。
【0069】
上述したように、第1ユニット100の第1搬送機構102は、x軸方向、y軸方向、およびθ軸回り方向の少なくとも一方向に変位可能であることが好ましい。一方で、第1ユニット100において、第1搬送機構102以外の機構は、第1搬送機構102と一体的に変位しなくてもよい。具体的には、挿入部材101は、xyの各軸方向およびθ軸回り方向のうち、アライメント機構103が第1搬送機構102を変位させる方向については、第1搬送機構102と相対変位するように構成される。一方で、挿入部材101は、xyの各軸方向およびθ軸回り方向のうち、アライメント機構103が第1搬送機構102を変位させない方向については、第1搬送機構102と一体的に変位してもよい。例えば、挿入部材101に保持されている電子部品400をθ軸回りに変位させて位置補正するθ回転補正機構が設けられている場合において、第1搬送機構102がx軸方向またはy軸方向に変位するとき、挿入部材101と第1搬送機構102は、θ軸回りに一体的に回転可能であってもよい。
【0070】
また、第1搬送機構102において、キャリアテープ繰り出し機構104、ポケットアライメント外観検査カメラ107、インポケット外観検査カメラ108、不良品入替機構109、およびシールテープ繰り出し機構105は、第1搬送機構102に対してx軸、y軸およびθ軸回り方向に独立して変位可能であってもよいし、一体的に変位可能であってもよい。なお、仮圧着機構106は、第1搬送機構102とx軸方向、y軸方向およびθ軸回り方向に一体的に変位可能であることが、圧着動作時においてテープ401,402との相対位置を一定にできる点で好ましい。
【0071】
[第2ユニットの一例]
第2ユニット200は、シールテープ402へのキャリアテープ401への圧着完了(本圧着)動作と、圧着完了後のシール状態の検査と、を行う。第2ユニット200は、前述したように、第1ユニット100とは独立して設置されていることで、第1ユニット100の可動部分からの荷重を直接は受けない。
【0072】
第2ユニット200は、第2搬送機構202に加えて、圧着完了機構203と、シール完了後外観検査カメラ204と、を備えていてもよい。
【0073】
第2搬送機構202は、第2ユニット200を通過するテープ401,402に駆動力を与えることで、テープ401,402を搬送方向Dに搬送する。本実施形態では、搬送方向Dは、第2搬送機構202においてX軸方向に沿った水平方向であり、
図1の右向き方向である。
【0074】
本実施形態では、第2搬送機構202がテープ401,402を水平方向に搬送する形態を例に説明するが、この通りでなくてもよく、例えば、第2搬送機構202は、テープ401,402を水平方向に対して傾斜した方向に搬送してもよい。第2搬送機構202は、アライメント機構103による変位はしない。
【0075】
第2搬送機構202は、第2スプロケットプーリ202aと、第2スプロケットプーリ202aに対して搬送方向Dの下流側に配置された第2スプロケットプーリ202bと、これらの第2スプロケットプーリ202a,202bを支持する第2フレーム202cと、を備えている。
【0076】
各第2スプロケットプーリ202a,202bは、第1スプロケットプーリ102a,102bと同様に、スプロケットを備えるプーリであり、スプロケット部分がテープ401,402の貫通孔404の縁部に噛み合う。第2スプロケットプーリ202a,202bの少なくとも一方は、駆動プーリであり、テープ401,402に搬送力を付与する。この場合の駆動プーリは、第1搬送機構102における駆動プーリと同様に、電動モータ等の回転駆動源を備えているか、または回転駆動源から回転力を付与されることで、テープ401,402に搬送力を付与する。第2スプロケットプーリ202aは、搬送方向Dにおける第2搬送機構202の上流側端部のプーリであり、第2スプロケットプーリ202bは、搬送方向Dにおける第2搬送機構202の下流側端部のプーリである。なお、第2スプロケットプーリ202a,202b以外のスプロケットプーリが第2搬送機構202に設けられていてもよい。
【0077】
このように、第1搬送機構102と第2搬送機構202がそれぞれ独立して駆動可能なように、第1搬送機構102と第2搬送機構202のそれぞれに、キャリアテープ401を搬送させるための駆動源が備えられている。そして、制御部によって、第1搬送機構102と第2搬送機構202が互いに独立して動作可能に制御される。この構成であれば、テープ401,402の送り速度や、各ユニット100,200でテープ401,402同士を圧着するタイミングを、第1ユニット100と第2ユニット200で互いに独立して変更できる。すなわち、第1ユニット100と第2ユニット200は、互いに独立して送り速度や、停止タイミングを制御可能とされている。例えば、第1ユニット100においてポケット403内に正常に電子部品400が挿入されておらず、キャリアテープ401の搬送を停止してポケット403へ電子部品400を挿入し直す場合や、第2ユニット200における外観検査で不良が見つかり、第2ユニット200におけるテープ401,402の搬送を停止させる場合が考えられる。これらの場合に、第1ユニット100でのテープ送りと、第2ユニット200でのテープ送りのタイミングがずれる。このような事態が生じたときでも、第1ユニット100と第2ユニット200の間でテープ送り速度を異ならせることができ、各ユニット100,200間で不具合が連鎖せずに済む。また、第1ユニット100での電子部品400の入替およびテープ401,402の仮圧着と、第2ユニット200でのテープ401,402の本圧着およびシール不良発見時の搬送停止と、を行うタイミング設定の自由度をより高くできる。
【0078】
上記の構成を有する第2搬送機構202は、圧着完了機構203を通過するキャリアテープ401およびシールテープ402を搬送する。このような構成とすることで、圧着完了機構203を通過するテープ401,402を安定した姿勢に維持でき、より安定した圧着品質を確保できる。
【0079】
圧着完了機構203は、電子部品400が挿入されたポケット403を覆うシールテープ402とキャリアテープ401との圧着を完了させる。圧着完了機構203はテープ401,402同士の圧着を完了させる本圧着機構である。本圧着とは、電子部品400が収容されたテープ401,402をテーピング装置1から出荷可能な状態までテープ401,402を圧着させることをいう。本圧着されたテープ401,402におけるテープ401,402間の剥離強度は、仮圧着されたテープ401,402間の剥離強度より大きい。剥離強度は、シールテープ402をキャリアテープ401から剥離させるときに必要な、単位長さ当たりの平均荷重として表示できる。
【0080】
圧着完了機構203は、テープ401,402を挟み込んでテープ401,402同士を本圧着してもよいし、第2フレーム202cにテープ401,402を押しつけてテープ401,402同士を本圧着してもよい。圧着完了機構203は、テープ401,402に熱を加えてテープ401,402を圧着させる熱圧着を行ってもよいし、テープ401,402間に加圧力を付与してテープ401,402を圧着させる加圧圧着を行ってもよいし、熱圧着と加圧圧着の両方の圧着を行ってもよい。
【0081】
圧着完了機構203は、本実施形態では、加圧部203aと、受け部203bとを備えている。
【0082】
加圧部203aは、テープ401,402の上方に配置されており、シールテープ402に対してこれらのテープ401,402に対して上下に移動可能に構成されている。加圧部203aは、熱圧着を行う場合、テープ401,402を加圧しつつ、テープ401,402を加熱する。加圧部203aは、加圧圧着を行う場合、テープ401,402は加圧するが加熱はしない。
【0083】
本実施形態では、仮圧着機構106と圧着完了機構203が互いに独立して動作する。より具体的には、仮圧着機構106の加圧部106aと圧着完了機構203の加圧部203aは、互いに独立して動作する。このような構成により、仮圧着動作と本圧着動作とを別個に行わせることができる。特に、熱圧着の場合、第2ユニット200においてキャリアテープ401の搬送が停止されたときに、第1ユニット100の仮圧着機構106による圧着動作が継続されたまま仮圧着機構106が待機すると、仮圧着機構106の加圧部106aからの熱がテープ401,402に必要以上に伝わり、圧着完了機構203での本圧着に近い圧着状態となる。このような場合、意図しない状態でテープ401,402の本圧着動作が行われることとなり、テープ401,402に変色が生じたり、テープ401,402間の圧着状態を所望の状態にできないおそれがある。このような不具合は、仮圧着機構106の加圧部106aと圧着完了機構203の加圧部203aとを別個に動作できるようにすることで回避できる。また、熱圧着の場合、仮圧着時にテープ401,402に加えられた熱が冷えた後に、本圧着時にテープ401,402を加熱できる。これにより、仮圧着時の熱が本圧着時に作用せず、余分な熱によりテープ401,402間の接着剤層が変色するといった不具合を抑制できる。
【0084】
シール完了後外観検査カメラ204は、本圧着されたテープ401,402の外観を検査するために設けられている。シール完了後外観検査カメラ204は、CCD,CMOSカメラ等のカメラであり、第2搬送機構202の上方において、本圧着されたテープ401,402を撮影している。シール完了後外観検査カメラ204の撮影結果は、図示しない制御部へ与えられる。制御部は、シール完了後外観検査カメラ204で撮影された画像を基に、例えば、テープ401,402の変色がなく、且つ、シールテープ402の浮き上がり等もないと判断した場合、合格の判定を行う。一方、制御部は、テープ401,402に熱による変色が生じていたり、キャリアテープ401に対してシールテープ402が浮いている等の不良が生じていると判断した場合、不合格の判定を行い、第2搬送機構202を一時停止する。
【0085】
搬送方向Dにおける第2搬送機構202の下流側には、ガイドプーリ205、およびテープ巻取リール206が設置されている。第2搬送機構202から送り出されたテープ401,402は、ガイドプーリ205によってテンションを付与されつつ、テープ巻取リール206に巻かれることで、テーピング装置1から取り出される。
【0086】
[バッファ機構の一例]
バッファ機構300は、第1搬送機構102および第2搬送機構202の何れか一方によるキャリアテープ401の搬送停止または搬送速度変化が生じたときに、他方によるキャリアテープ401の搬送が可能となるように、テープ401,402の経路長を変更可能に構成されている。
【0087】
このように、バッファ機構300が設けられていることで、第1ユニット100および第2ユニット200のうち何れか一方のみにおいてテープ401,402の搬送を停止する必要があるときに、他方の搬送をある程度の間停止させずに済む。これにより、例えば、第1ユニット100において不良品入替機構109で電子部品400をポケット403へ挿入し直す場合において、第2ユニット200での本圧着動作を止めずに済む。また、第2ユニット200でテープ401,402に不良判定が出て第2搬送機構202が一時的に停止された場合に、第1搬送機構102を停止させずに済む。よって、テーピング装置1による電子部品400のテーピング動作の全体を停止させる期間をより短くでき、テーピング装置1による電子部品400のテーピング動作の生産性をより高くできる。また、テーピング装置1の経年劣化等によって、第1搬送機構102の動作速度と第2搬送機構202の動作速度が同期しない場合に、第1搬送機構102におけるテープ401,402の搬送速度と第2搬送機構202におけるテープ401,402の搬送速度の差を、バッファ機構300の動作によってある程度吸収できる。よって、第1ユニット100におけるテーピング動作と第2ユニットにおけるテーピング動作の一方が他方に影響されることを抑制でき、より正確なテーピング動作をより長期間に亘って継続できる。
【0088】
特に、本実施形態では、2分割したユニットである第1ユニット100と第2ユニット200のそれぞれの搬送機構102,202に駆動源を設置し、これらの駆動源を独立して制御できるようにしている。その上で、バッファ機構300が設けられている。このような構成とすることで、第1ユニット100における動作と第2ユニット200における動作のそれぞれに柔軟性を持たせることができる。よって、テーピング装置1において装置全体を停止させる頻度を少なくでき、テーピング装置1におけるテーピング動作の生産性をより高くできる。
【0089】
バッファ機構300は、第1ユニット100と第2ユニット200との間に配置されている。バッファ機構300は、第1搬送機構102と第2搬送機構202との間を通過するテープ401,402の経路長を変更できればよく、具体的な構成は限定されない。
【0090】
バッファ機構300は、可動プーリ301を備えていてもよい。可動プーリ301は、搬送方向Dに搬送されるテープ401,402の何れか(本実施形態では、キャリアテープ401)に接触し、テープ401,402の搬送に伴って回転する。可動プーリ301は、上下に移動可能に構成されているとともに、コイルばね等のばね(図示せず)によって、テープ401,402側に向けて加圧されてテープ401,402にテンションを付与している。バッファ機構300は、可動プーリ301に加えて、ガイドプーリ302,303を備えていてもよい。ガイドプーリ302は、可動プーリ301に隣接して配置されてテープ401,402へテンションを付与している。本実施形態では、搬送方向Dに沿って、ガイドプーリ302、可動プーリ301、ガイドプーリ303の順に配置されている。なお、ガイドプーリ302,303は、可動プーリ301と一体的に、または可動プーリ301と連動して上下に移動可能に構成されていてもよい。
【0091】
以上が、テーピング装置1の概略構成である。次に、テーピング装置1による電子部品400のテーピング動作の一例を説明する。
【0092】
[テーピング動作の一例]
テーピング動作においては、第1搬送機構102および第2搬送機構202が、テープ401,402を間欠的に動作させる。テープ401,402は、搬送と停止を繰り返されることで、搬送方向Dに搬送される。
【0093】
キャリアテープ401は、第1搬送機構102によって挿入部材101の下方まで搬送される。このとき、挿入位置P1付近のポケット403は、ポケットアライメント外観検査カメラ107によって撮影される。また、挿入部材101に保持されている電子部品400は、フィーダから挿入位置P1に向かっている最中の所定の地点で、例えば挿入部材101の下方に設置されたカメラ(図示せず)によって、挿入部材101との相対位置を撮影される。そして、ポケットアライメント外観検査カメラ107、および上記した図示しないカメラの撮影結果に基づく制御部の制御によって、アライメント機構103が動作する。これにより、挿入位置P1において、ポケット403と電子部品400とが、x軸方向およびy軸方向の位置を揃えられ、且つ、θ軸回りの角度を揃えられる。この状態で、電子部品400は、挿入部材101からポケット403へ挿入される。次に、ポケット403には、シールテープ繰り出し機構105から繰り出されたシールテープ402が被せられる。その後、仮圧着機構106において仮圧着が行われる。仮圧着されたテープ401,402は、第1搬送機構102および第2搬送機構202の動作によって、バッファ機構300を通って第2搬送機構202へ送られる。第2搬送機構202を搬送されるテープ401,402には、圧着完了機構203によって本圧着が行われる。本圧着が行われたテープ401,402は、テープ巻取リール206に巻き取られる。
【0094】
挿入部材101からポケット403へ電子部品400が挿入されるとき、第1搬送機構102および第2搬送機構202が一旦停止され、キャリアテープ401が停止する。キャリアテープ401が停止したときに、仮圧着機構106によって仮圧着が行われるとともに、圧着完了機構203によって本圧着が行われる。テーピング装置1の各部において電子部品400がポケット403に挿入され、仮圧着動作が完了し、本圧着が完了した後、第1搬送機構102および第2搬送機構202が再び駆動してテープ401,402が搬送される。
【0095】
一方で、インポケット外観検査カメラ108を用いた検査によってポケット403への電子部品400の挿入不良が発見された場合、第1搬送機構102が停止され、対象となるポケット403に対して、不良品入替機構109によって電子部品400が入れ替えられる。この場合、第2搬送機構202の動作が継続して第2ユニット200における本圧着動作が継続されてもよい。また、シール完了後外観検査カメラ204を用いた検査によってシール不良が発見された場合、第2搬送機構202が停止され、作業員等による確認が行われる。この場合、第1搬送機構102の動作が継続して第1ユニット100における電子部品400の挿入動作や仮圧着動作が継続されてもよい。
【0096】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上述の実施形態に限定されない。本発明は、特許請求の範囲に記載の範囲において種々の変更が可能である。なお、以下では、上述の実施形態および変形例と異なる構成を主に説明し、同様の構成には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0097】
(1)上述の実施形態では、第1ユニット100に仮圧着機構106を設けてテープ401,402を圧着させたが、この通りでなくてもよい。例えば、第1ユニット100には圧着機構を設けずに、第2ユニット200に仮圧着機構106を設け、第2ユニット200においてテープ401,402に仮圧着と本圧着とを行ってもよい。
【0098】
(2)上述の実施形態では、テープ401,402を圧着させる機構として、仮圧着機構106と圧着完了機構203の2つの圧着機構が設けられる形態を例に説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、第1ユニット100には圧着機構を設けずに、第2ユニット200に1つの圧着機構を設け、この圧着機構によってテープ401,402の圧着開始から圧着完了まで行ってもよい。この場合、キャリアテープ401にシールテープ402が重ねられた後、テープ401,402は、圧着機構に到達するまでの間、複数対のプーリによって挟まれつつ搬送されてもよいし、テープ401,402を通過させることのできるトンネル状のカバーで挟まれつつ搬送されてもよい。このような搬送によって、圧着前のテープ401,402間での位置ずれを抑制できる。
【0099】
(3)上述の実施形態において、テープ401,402は、搬送機構102,202の駆動源によって、搬送方向Dと逆方向に一時的に搬送可能(逆走可能)とされてもよい。この構成により、例えば、不良品入替機構109における電子部品400の入替動作等において、キャリアテープ401のポケット403の位置をより最適にできる。
【0100】
(4)上述の実施形態では、搬送方向Dに沿ったx軸方向への位置補正がアライメント機構103または補正ユニットによって行われる形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、第1搬送機構102における駆動源の動作を制御し、第1搬送機構102において、x軸方向へのキャリアテープ401の搬送量を変化させることで、x軸方向における挿入位置P1の補正が行われてもよい。この場合、第1ユニット100におけるキャリアテープ401の搬送量と、第2ユニット200におけるテープ401,402の搬送量に差が生じても、バッファ機構300によって搬送量の差を吸収できる。このような構成とすることで、アライメント機構103、および補正ユニットにおけるx軸方向への位置補正機構が不要となり、テーピング装置1をより簡素にできる。
【0101】
(5)上述の実施形態では、アライメント機構103は、x軸方向とy軸方向、およびθ軸回り方向の少なくとも一方向に第1搬送機構102を変位させる構成を例に説明した。このような実施形態の構成において、アライメント機構103は、さらに、x軸方向とy軸方向の双方に直交するz軸方向(θ軸線方向)に第1搬送機構102を変位させてもよい。この場合、アライメント機構103は、z軸方向変位機構を備える。z軸方向変位機構は、例えば、ベースと、このベースによってz軸方向に移動可能に支持されたスライダと、スライダをz軸方向に変位させるための駆動源と、を備える。駆動源の具体的な構成は限定されず、サーボモータ等の電動モータ、空気圧シリンダ等の流体圧シリンダといった駆動源を例示できる。スライダは、z軸方向において第1搬送機構102のフレーム102cと一体的に移動するように構成される。
【0102】
(6)上述の実施形態において、第1搬送機構102におけるテープ401,402の搬送速度と第2搬送機構202におけるテープ401,402の搬送速度との関係について、所定の工夫がされてもよい。例えば、第2ユニット200の圧着完了機構203における本圧着動作時のテープ401,402の停止時間をより長くできるように構成されてもよい。具体的には、第2搬送機構202においては、1回あたりのテープ401,402の搬送量を、搬送方向Dに沿ったポケット403複数個分(例えば4個分)と多くし、代わりに、第2搬送機構202におけるテープ401,402の停止時間を長くする。一方で、第1ユニット100においては、テープ401,402の搬送停止は、挿入部材101からポケット403へ電子部品400を挿入する間実行されればよいので、第1搬送機構102によるテープ401,402の搬送停止時間を短くする。一例として、第1搬送機構102における1回当たりのテープ401,402の搬送量を、搬送方向Dにおけるポケット403の1個分とし、第1搬送機構102によるテープ401,402の停止時間は短くする。このように、第1搬送機構102では1回あたりのテープ401,402の搬送量は小さく搬送停止間隔が短い反面、第2搬送機構202では1回あたりのテープ401,402の搬送量は大きく搬送停止間隔が大きい構成としてもよい。このような構成とする結果、第1搬送機構102と第2搬送機構202の停止タイミングは異なるが、第2搬送機構202におけるポケット複数個分の送り/停止動作で見たときには、第1搬送機構102の動作と第2搬送機構202の動作にかかる所要時間の公倍数は一致する。よって、バッファ機構300等のバッファ機構が存在することで、第1搬送機構102と第2搬送機構202の停止タイミングの違いを吸収しつつ、第2ユニット200の圧着完了機構203における本圧着の時間をより長くできる。その結果、テープ401,402間の圧着強度をより高くできる。
【0103】
(7)上述の実施形態では、バッファ機構300を設けることで、第1搬送機構102および第2搬送機構202の何れか一方によるキャリアテープ401の搬送停止または搬送速度変化が生じたときに、他方によるキャリアテープ401の搬送が可能となるように、テープ401,402の経路長を変更可能とした。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、変形例について説明するための
図3に示すように、バッファ機構300はなくてもよい。この場合、例えば、第1搬送機構102および第2搬送機構202のそれぞれにおける駆動源の動作を制御することで、第1搬送機構102と第2搬送機構202との間で搬送方向Dへのキャリアテープ401およびシールテープ402の搬送速度を変化させることが考えられる。これにより、第1ユニット100と第2ユニット200との間でテープ401,402に弛みを生じさせることができる。このようにして、第1搬送機構102および第2搬送機構202の何れか一方によるキャリアテープ401の搬送停止または搬送速度変化が生じたときに、他方によるキャリアテープ401の搬送が可能となるように、テープ401,402の経路長を変更できる。この場合、第1搬送機構102および第2搬送機構202がバッファ機構として機能する。
【0104】
(8)上述の実施形態では、複数のユニットとして、第1ユニット100と第2ユニット200を設ける形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。例えば、複数のユニットとして、3つ以上のユニットが設けられてもよい。この場合、例えば、第1ユニットは、挿入部材101によるポケット403への電子部品400の挿入を行い、第2ユニットは、仮圧着機構106によるテープ401,402の仮圧着を行い、第3ユニットは、圧着完了機構203によるテープ401,402の本圧着を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明は、テーピング装置として適用できる。
【符号の説明】
【0106】
1 テーピング装置
100 第1ユニット
101 挿入部材
102 第1搬送機構
103 アライメント機構
106 仮圧着機構
200 第2ユニット
202 第2搬送機構
203 圧着完了機構
300 バッファ機構
400 電子部品
401 キャリアテープ
402 シールテープ
403 ポケット
D 搬送方向
【要約】 (修正有)
【課題】サイクルタイムをより短くできる電子部品のテーピング装置を提供する。
【解決手段】第1ユニット100は、電子部品400をキャリアテープ401のポケットに挿入する挿入部材101と、挿入部材101からポケットへ電子部品400を挿入する挿入位置P1へ複数のポケットを順次送る第1搬送機構102と、挿入位置P1を補正するために、挿入部材101に保持された電子部品400に対して第1搬送機構102を変位させるアライメント機構103と、を備える。第2ユニット200は、第1搬送機構102の下流側に配置されキャリアテープ401を搬送する第2搬送機構202を備える。第1ユニット100と第2ユニット200が分割されていることにより、第1搬送機構102が第2搬送機構202に対して独立して変位する。
【選択図】
図1