(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0639 20230101AFI20241121BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20241121BHJP
【FI】
G06Q10/0639
G06Q50/20
(21)【出願番号】P 2023128684
(22)【出願日】2023-08-07
【審査請求日】2024-05-20
(31)【優先権主張番号】P 2022129132
(32)【優先日】2022-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023024689
(32)【優先日】2023-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520269673
【氏名又は名称】株式会社らんたな
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】弁理士法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 大学
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-073815(JP,A)
【文献】特開2022-059694(JP,A)
【文献】特開2022-013990(JP,A)
【文献】特開2010-257031(JP,A)
【文献】特開2020-181238(JP,A)
【文献】特開2021-163147(JP,A)
【文献】特開2002-092116(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1のコンピュータ装置を備える
、企業における人材教育システムであって、
所定期間の開始前又は初期に、
第1利用者の、企業における適切な行動に関する行動質問を出力する行動質問出力手段と、
出力された行動質問に対する回答を受け付ける第4回答受付手段と、
第1利用者の
、所定期間の開始前又は初期における、或いは、それよりも前の時期における、該適切な行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力する第1実行質問出力手段と、
出力された第1実行質問に対する回答を受け付ける第1回答受付手段と、
所定期間の終期又は終了後に、
所定期間内における、該適切な行動の実行の度合いに関する第2実行質問を出力する第2実行質問出力手段と、
出力された第2実行質問に対する回答を受け付ける第2回答受付手段と
、
第1回答受付手段、第2回答受付手段、及び/又は、第4回答受付手段により受け付けた回答を、所定の集計条件に応じて集計する第1回答集計手段と、
第1回答集計手段が回答を集計した集計結果を表示する第1集計結果表示手段と
を備える、
企業における人材教育システム。
【請求項2】
第1実行質問出力手段が、所定の時刻に、自動的に第1実行質問を出力するものであり、
第2実行質問出力手段が、所定の時刻に、自動的に第2実行質問を出力するものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する認識質問を出力する認識質問出力手段と、
出力された認識質問に対する回答を受け付ける第3回答受付手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、
複数の第1利用者端末のそれぞれにより、第1回答受付手段、第2回答受付手段
、第3回答受付手段
、及び/又は、第4回答受付手段が実行され
、
第1回答集計手段が、第1回答受付手段、第2回答受付手段
、第3回答受付手段
、及び/又は、第4回答受付手段により受け付けた回答を
、所定の集計条件に応じて集計す
る、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、
複数の第1利用者端末のそれぞれにより、第4回答受付手段が実行され、
第4回答受付手段により受け付けた回答を集計する第2回答集計手段と
第2回答集計手段が回答を集計した集計結果を表示する
第2集計結果表示手段と
を備え
、
第2回答集計手段が、該所定の期間内における回答を集計するものであり、
第2集計結果表示手段が、該所定期間の終期又は終了後に、第1利用者端末において集計結果を表示するものである、
請求項
1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
第1利用者の状態に関する状態質問を出力する状態質問出力手段と、
出力された状態質問に対する回答を受け付ける第5回答受付手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項7】
所定期間の開始前又は初期に、所定期間における目標の入力を受け付ける第6回答受付手段と、
所定期間の終期又は終了後に、所定期間における目標の達成の度合いの入力を受け付ける第7回答受付手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項8】
第2利用者が操作する第2利用者端末を備え、
第2利用者端末が、
第1利用者の行動の実行の度合いに関する第3実行質問を出力する第3実行質問出力手段と、
出力された第3実行質問に対する回答を受け付ける第8回答受付手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項9】
所定期間が、第1利用者の業務に関する期間であり、
所定期間の初期が、第1利用者の業務の開始時期であり、
所定期間の終期が、第1利用者の業務の終了時期である、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項10】
第1回答受付手段
、第2回答受付手段
、及び/又は、第4回答受付手段により受け付けた回答に応じて、新たに第1実行質問出力手段により出力される第1実行質問を特定する第1実行質問特定手段と
を備える、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項11】
コンピュータ装置を、
所定期間の開始前又は初期に、
第1利用者の、企業における適切な行動に関する行動質問を出力する行動質問出力手段と、
出力された行動質問に対する回答を受け付ける第4回答受付手段と、
第1利用者の
、所定期間の開始前又は初期における、或いは、それよりも前の時期における、該適切な行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力する第1実行質問出力手段と、
出力された第1実行質問に対する回答を受け付ける第1回答受付手段と、
所定期間の終期又は終了後に、
所定期間内における、該適切な行動の実行の度合いに関する第2実行質問を出力する第2実行質問出力手段と、
出力された第2実行質問に対する回答を受け付ける第2回答受付手段
と、
第1回答受付手段、第2回答受付手段、及び/又は、第4回答受付手段により受け付けた回答を、所定の集計条件に応じて集計する第1回答集計手段と、
第1回答集計手段が回答を集計した集計結果を表示する第1集計結果表示手段
として機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業等では、社内研修やOJTなどの方法で、人材育成が行われている。しかし、これらの方法だけでは、教育の効果が十分でなかったり、教育の効果が表れているかを的確に把握することができていないことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、例えば、以下のいずれかの目的を解決することができる。
【0004】
本発明の第1の目的は、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおける第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答を取得できるシステムを提供することである。
【0005】
本発明の第2の目的は、回答の結果が、所定の条件を満たす第1利用者の行動の実行の度合いに関する質問、又は、該質問に対応する行動を特定できるシステムを提供することである。
【0006】
本発明の第3の目的は、第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答と、第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する回答を取得できるシステムを提供することである。
【0007】
本発明の第4の目的は、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおいて、第1利用者から目標に関する質問の回答を取得できるシステムを提供することである。
【0008】
本発明の第5の目的は、第1利用者の状態に関する回答を取得できるシステムを提供することである。
【0009】
本発明の第6の目的は、第2利用者による第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答を取得できるシステムを提供することである。
【0010】
本発明の第7の目的は、第1利用者の適切な行動は何であるかに関する回答と、第1利用者の前記行動の実行の度合いに関する回答を取得できるシステムを提供することである。
【0011】
本発明の第8の目的は、第1利用者の適切な行動は何であるかに関する回答と、第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する回答を取得できるシステムを提供することである。
【0012】
本発明の第9の目的は、評価の分布が所定の条件を満たすように、評価をしやすくすることのできるシステムを提供することである。
【0013】
本発明の第10の目的は、過去の回答に応じて、新たに出力される質問を特定することができる、又は、質問に対応する行動を特定することができるシステムを提供することである。
【0014】
本発明の第11の目的は、第1利用者の行動の実行の度合い、第1利用者の行動の重要性の認識、目標に関する質問の回答、第1利用者の状態に関する回答、又は、第1利用者の適切な行動は何であるかに関する回答を取得し、集計することができる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の課題は、
[1]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、所定期間の開始前又は初期に、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力する第1実行質問出力手段と、出力された第1実行質問に対する回答を受け付ける第1回答受付手段と、所定期間の終期又は終了後に、第1実行質問に関連する第2実行質問を出力する第2実行質問出力手段と、出力された第2実行質問に対する回答を受け付ける第2回答受付手段とを備える、システム;
[2]複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれにより、第1回答受付手段及び第2回答受付手段が実行され、第1回答受付手段及び第2回答受付手段により受け付けた回答を集計する回答集計手段とを備える、前記[1]に記載のシステム;
[3]異なる複数の所定の期間において、それぞれ第1回答受付手段及び第2回答受付手段が実行され、第1回答受付手段及び第2回答受付手段により受け付けた回答を集計する回答集計手段とを備える、前記[1]又は[2]に記載のシステム;
[4]第1回答受付手段により受け付けた回答及び/又は第2回答受付手段により受け付けた回答が、通知を実行するための所定の条件を満たす場合に、所定の通知を実行する通知手段とを備える、前記[1]~[3]のいずれかに記載のシステム;
[5]第1利用者が操作する第1利用者端末、又は、第1利用者とは異なる他の利用者が操作する他利用者端末への操作により、所定の条件を設定する条件設定手段とを備える、前記[4]に記載のシステム;
[6]第1回答受付手段及び/又は第2回答受付手段により受け付けた回答に応じて、新たに第1実行質問出力手段により出力される第1実行質問を特定する第1実行質問特定手段とを備える、前記[1]~[5]のいずれかに記載のシステム;
[7]前記行動が複数の分類のいずれかに該当するものであり、第1実行質問特定手段が、分類ごとの回答の結果に応じて、新たに第1実行質問出力手段により出力される第1実行質問を特定する、前記[6]に記載のシステム;
[8]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問、又は、第1実行質問に関連する第2実行質問を出力する実行質問出力手段と、出力された第1実行質問又は第2実行質問に対する回答を受け付ける第1回答受付手段とを備え、複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれにより、第1回答受付手段が実行され、第1回答受付手段が、複数の異なる第1実行質問又は複数の異なる第2実行質問に対する回答を受け付けるものであり、第1実行質問ごと又は第2実行質問ごとの回答の結果が、所定の条件を満たす第1実行質問若しくは第2実行質問又は第1実行質問に対応する行動を特定する行動特定手段とを備える、システム;
[9]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力する第1実行質問出力手段と、出力された第1実行質問に対する回答を受け付ける第3回答受付手段と、第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する認識質問を出力する認識質問出力手段と、出力された認識質問に対する回答を受け付ける第4回答受付手段とを備える、システム;
[10]複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれにより、第3回答受付手段及び第4回答受付手段が実行され、第3回答受付手段及び第4回答受付手段により受け付けた回答を集計する回答集計手段とを備える、前記[9]に記載のシステム;
[11]異なる複数の機会において、それぞれ第3回答受付手段及び第4回答受付手段が実行され、第3回答受付手段及び第4回答受付手段により受け付けた回答を集計する回答集計手段とを備える、前記[9]又は[10]に記載のシステム;
[12]第3回答受付手段により受け付けた回答及び/又は第4回答受付手段により受け付けた回答が、通知を実行するための所定の条件を満たす場合に、所定の通知を実行する通知手段とを備える、前記[9]~[11]のいずれかに記載のシステム;
[13]第1利用者が操作する第1利用者端末、又は、第1利用者とは異なる他の利用者が操作する他利用者端末への操作により、所定の条件を設定する条件設定手段とを備える、前記[12]に記載のシステム;
[14]第3回答受付手段及び/又は第4回答受付手段により受け付けた回答に応じて、新たに第1実行質問出力手段により出力される第1実行質問を特定する第1実行質問特定手段とを備える、前記[9]~[13]のいずれかに記載のシステム;
[15]前記行動が複数の分類のいずれかに該当するものであり、第1実行質問特定手段が、分類ごとの回答の結果に応じて、新たに第1実行質問出力手段により出力される第1実行質問を特定する、前記[14]に記載のシステム;
[16]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、所定期間の開始前又は初期に、所定期間における目標の入力を受け付ける第5回答受付手段と、所定期間の終期又は終了後に、所定期間における目標の達成の度合いの入力を受け付ける第6回答受付手段とを備える、システム;
[17]複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、第5回答受付手段及び/又は第6回答受付手段により受け付けた回答を集計する回答集計手段とを備える、前記[16]に記載のシステム;
[18]所定期間が、第1利用者の業務に関する期間であり、所定期間の初期が、第1利用者の業務の開始時期であり、所定期間の終期が、第1利用者の業務の終了時期である、前記[1]~[6]、[16]及び[17]のいずれかに記載のシステム;
[19]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、第1利用者の状態に関する状態質問を出力する状態質問出力手段と、出力された状態質問に対する回答を受け付ける第7回答受付手段とを備える、システム;
[20]状態質問出力手段及び第7回答受付手段が、同じ第1利用者に対して、異なる時期に複数回、実行されるものであり、受け付けた複数の回答が、通知を実行するための所定の条件を満たす場合に、所定の通知を実行する通知手段とを備える、前記[19]に記載のシステム;
[21]第2利用者が操作する第2利用者端末を備えるシステムであって、第2利用者端末が、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第3実行質問を出力する第3実行質問出力手段と、出力された第3実行質問に対する回答を受け付ける第8回答受付手段とを備える、システム;
[22]複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、第8回答受付手段が、第1利用者ごとに、複数の異なる第3実行質問に対する回答を受け付けるものであり、第3実行質問ごとに、回答を集計する回答集計手段とを備える、前記[21]に記載のシステム;
[23]回答手段による集計結果を、他の第2利用者による第3実行質問に対する回答を集計した集計結果、又は、所定の基準にそって補正をする補正手段とを備える、前記[222]に記載のシステム;
[24]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、第1利用者の適切な行動に関する行動質問を出力する行動質問出力手段と、出力された行動質問に対する回答を受け付ける第9回答受付手段とを備える、システム;
[25]第1利用者の前記行動の実行の度合いに関する実行質問を出力する実行質問出力手段と、出力された実行質問に対する回答を受け付ける第10回答受付手段とを備える、前記[24]に記載のシステム;
[26]第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する認識質問を出力する認識質問出力手段と、出力された認識質問に対する回答を受け付ける第11回答受付手段とを備える、前記[24]又は[25]に記載のシステム;
[27]行動質問出力手段により出力される行動質問の属性の入力を受け付ける属性受付手段を備え、行動質問出力手段が、属性受付手段により入力された属性に応じた行動質問を出力する、前記[24]~[26]のいずれかに記載のシステム;
[28]複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれにより、第9回答受付手段、第10回答受付手段、及び/又は、第11回答受付手段が実行され、第9回答受付手段、第10回答受付手段、及び/又は、第11回答受付手段により受け付けた回答を集計する回答集計手段とを備える、前記[24]~[27]のいずれかに記載のシステム;
[29]第1利用者端末が、回答集計手段が回答を集計した集計結果を表示する集計結果表示手段を備え、行動質問出力手段、実行質問出力手段、及び/又は、認識質問出力手段が、所定期間の開始前又は初期に、行動質問、実行質問、及び/又は、認識質問を出力するものであり、回答集計手段が、該所定の期間内における回答を集計するものであり、集計結果表示手段が、該所定期間の終期又は終了後に集計結果を表示するものである、前記[28]に記載のシステム;
[30]第1利用者端末が、回答集計手段が回答を集計した集計結果を表示する集計結果表示手段を備え、回答集計手段が、過去に第9回答受付手段、第10回答受付手段、及び/又は、第11回答受付手段により受け付けた、同一の行動質問、実行質問、及び/又は、認識質問に対応する回答を集計するものであり、集計結果表示手段が、所定期間の終期又は終了後に集計結果を表示するものである、前記[28]に記載のシステム;
[31]第9回答受付手段、第10回答受付手段、及び/又は、第11回答受付手段により受け付けた回答が、通知を実行するための所定の条件を満たす場合に、所定の通知を実行する通知手段とを備える、前記[24]~[30]のいずれかに記載のシステム;
[32]第1利用者が操作する第1利用者端末、又は、第1利用者とは異なる他の利用者が操作する他利用者端末への操作により、所定の条件を設定する条件設定手段とを備える、前記[31]に記載のシステム;
[33]第9回答受付手段、第10回答受付手段、及び/又は、第11回答受付手段により受け付けた回答に応じて、新たに行動質問出力手段により出力される行動質問を特定する行動質問特定手段とを備える、前記[24]~[32]のいずれかに記載のシステム;
[34]前記行動が複数の分類のいずれかに該当するものであり、行動質問特定手段が、分類ごとの回答の結果に応じて、新たに行動質問出力手段により出力される行動質問を特定する、前記[33]に記載のシステム;
[35]第1利用者が操作する第1利用者端末、第2利用者が操作する第2利用者端末及び/又は第3利用者が操作する第3利用者端末が、回答を集計した集計結果を表示する集計結果表示手段とを備える、前記[2]~[7]、[10]~[15]、[17]、[18]、[22]、[23]及び[28]~[34]のいずれかに記載のシステム;
[36]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、複数の異なる評価対象についての評価を受け付ける評価受付手段と、受け付けた評価の結果をグラフ上に表示する評価表示手段と、複数の異なる評価対象についての所定の評価の分布の状態をグラフ上に表示する分布表示手段とを備える、システム;
[37]少なくとも1のコンピュータ装置を備えるシステムであって、第1利用者の行動の実行の度合いに関する質問、第1利用者の行動の重要性の認識に関する質問、及び/又は、第1利用者の適切な行動に関する質問を出力する質問出力手段と、出力された質問に対する回答を受け付ける回答受付手段と、回答受付手段により受け付けた回答に応じて、新たに質問出力手段により出力される質問又は質問に対応する行動を特定する質問特定手段とを備える、システム;
[38]コンピュータ装置を、所定期間の開始前又は初期に、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力する第1実行質問出力手段と、出力された第1実行質問に対する回答を受け付ける第1回答受付手段と、所定期間の終期又は終了後に、第1実行質問に関連する第2実行質問を出力する第2実行質問出力手段と、出力された第2実行質問に対する回答を受け付ける第2回答受付手段として機能させる、プログラム;
[39]コンピュータ装置を、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問、又は、第1実行質問に関連する第2実行質問を出力する実行質問出力手段と出力された第1実行質問又は第2実行質問に対する回答を受け付ける第1回答受付手段として機能させ、複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれにより、第1回答受付手段が実行され、第1回答受付手段が、複数の異なる第1実行質問又は複数の異なる第2実行質問に対する回答を受け付けるものであり、さらに、コンピュータ装置を、第1実行質問ごと又は第2実行質問ごとの回答の結果が、所定の条件を満たす第1実行質問若しくは第2実行質問又は第1実行質問に対応する行動を特定する行動特定手段として機能させる、プログラム;
[40]コンピュータ装置を、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力する第1実行質問出力手段と、出力された第1実行質問に対する回答を受け付ける第3回答受付手段と、第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する認識質問を出力する認識質問出力手段と、出力された認識質問に対する回答を受け付ける第4回答受付手段として機能させる、プログラム;
[41]コンピュータ装置を、所定期間の開始前又は初期に、所定期間における目標の入力を受け付ける第5回答受付手段と、所定期間の終期又は終了後に、所定期間における目標の達成の度合いの入力を受け付ける第6回答受付手段として機能させる、プログラム;
[42]コンピュータ装置を、第1利用者の状態に関する状態質問を出力する状態質問出力手段と、出力された状態質問に対する回答を受け付ける第7回答受付手段として機能させる、プログラム;
[43]コンピュータ装置を、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第3実行質問を出力する第3実行質問出力手段と、出力された第3実行質問に対する回答を受け付ける第8回答受付手段として機能させる、プログラム;
[44]コンピュータ装置を、第1利用者の適切な行動に関する行動質問を出力する行動質問出力手段と、出力された行動質問に対する回答を受け付ける第9回答受付手段と、第1利用者の前記行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力する第1実行質問出力手段と、出力された第1実行質問に対する回答を受け付ける第10回答受付手段として機能させる、プログラム;
[45]コンピュータ装置を、複数の異なる評価対象についての評価を受け付ける評価受付手段と、受け付けた評価の結果をグラフ上に表示する評価表示手段と、複数の異なる評価対象についての所定の評価の分布の状態をグラフ上に表示する分布表示手段として機能させる、プログラム;
[46]コンピュータ装置を、第1利用者の行動の実行の度合いに関する質問、第1利用者の行動の重要性の認識に関する質問、及び/又は、第1利用者の適切な行動に関する質問を出力する質問出力手段と、出力された質問に対する回答を受け付ける回答受付手段と、回答受付手段により受け付けた回答に応じて、新たに質問出力手段により出力される質問又は質問に対応する行動を特定する質問特定手段として機能させる、プログラム;
により達成することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおける第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答を取得できるシステムを提供することができる。
【0017】
本発明によれば、回答の結果が、所定の条件を満たす第1利用者の行動の実行の度合いに関する質問、又は、該質問に対応する行動を特定できるシステムを提供することができる。
【0018】
本発明によれば、第1利用者の行動の実行の度合いと、第1利用者の前記行動の重要性の認識とに関する回答を取得できるシステムを提供することができる。
【0019】
本発明によれば、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおいて、目標に関する質問の回答を取得できるシステムを提供することができる。
【0020】
本発明によれば、第1利用者の状態に関する回答を取得できるシステムを提供することができる。
【0021】
本発明によれば、第2利用者による第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答を取得できるシステムを提供することができる。
【0022】
本発明によれば、第1利用者の適切な行動は何であるか、又は、どのように行動することが適切であるかに関する回答と、第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する回答を取得できるシステムを提供することができる。
【0023】
本発明によれば、評価の分布が所定の状態に近づくように評価しやすくするシステムを提供することができる。
【0024】
本発明によれば、過去の回答に応じて、新たに出力される質問を特定することができる、又は、質問に対応する行動を特定できるシステムを提供することができる。
【0025】
本発明によれば、第1利用者の行動の実行の度合い、第1利用者の行動の重要性の認識、目標に関する質問の回答、第1利用者の状態に関する回答、又は、第1利用者の適切な行動は何であるかに関する回答を取得し、集計できるシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の実施の形態にかかるシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態にかかる第1利用者端末、第2利用者端末又は第3利用者端末の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施の形態にかかる第1利用者端末の所定期間の開始時における回答入力処理のフローチャートを示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態にかかる第1利用者端末の所定期間の終了時における回答入力処理のフローチャートを示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態にかかる第2利用者端末の所定期間の終了時における回答入力処理のフローチャートを示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態にかかる集計処理のフローチャートを示す図である。
【
図8】本発明の実施の形態にかかる通知設定処理のフローチャートを示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態にかかる通知処理のフローチャートを示す図である。
【
図10】本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
【
図11】本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
【
図12】本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
【
図13】本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
【
図14】本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
【
図15】本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
【
図16】本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発明は、以下の実施の形態に限定されない。以下で説明するフローチャートを構成する各処理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同であり、また、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で、フローチャートを構成する各処理の一部を省略することや、フローチャートを構成する各処理に新たな処理を追加することも可能である。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態にかかるシステムの構成を示すブロック図である。図示するように、システムは、例えば、第1利用者端末1a~1zと、第2利用者端末2と、第3利用者端末3と、サーバ装置4と、通信ネットワーク5とから構成されている。なお、本発明においてシステムは、1のコンピュータ装置のみから構成されていてもよい。また、サーバ装置4は、複数のコンピュータ装置に分散して機能するものであってもよい。
【0029】
第1利用者端末1は、指導や教育、支援を受ける立場にある第1利用者が所有し、操作するものである。第1利用者端末1a~1zは、複数の第1利用者のそれぞれが所有し、操作するものである。第1利用者端末1は、通信ネットワーク5を介してサーバ装置4と通信接続が可能である。第1利用者端末1には、本発明のシステムを利用するための専用のアプリケーションがインストールされている。
【0030】
第2利用者端末2は、第1利用者を管理、評価、指導、教育、補助又は支援をする立場にある第2利用者が所有し、操作するものである。このシステムを企業内において利用する場合、例えば、第1利用者が部下であり、第2利用者が上司である。複数の第2利用者が、複数の第2利用者端末2をそれぞれ所有し、操作するものであってもよい。第2利用者端末2は、通信ネットワーク5を介してサーバ装置4と通信接続が可能である。第2利用者端末2には、本発明のシステムを利用するための専用のアプリケーションがインストールされている。
【0031】
第3利用者端末3は、第2利用者を管理、評価、指導、教育、補助又は支援する立場にある第3利用者が所有し、操作するものである。このシステムを企業内の人材教育に利用する場合であれば、第1利用者が部下であり、第2利用者が第1利用者の上司であり、第3利用者が第2利用者の上司、又は、人事担当である。複数の第3利用者が、複数の第3利用者端末3をそれぞれ所有し、操作するものであってもよい。第3利用者端末3は、通信ネットワーク5を介してサーバ装置4と通信接続が可能である。第3利用者端末3には、本発明のシステムを利用するための専用のアプリケーションがインストールされている。
【0032】
本発明のシステムの用途は、第1利用者が指導や教育、支援を受ける立場にある者であることが好ましい。本発明のシステムは、例えば、企業における人材教育に用いることができる。第1利用者である部下が、第1利用者端末1にて、サーバ装置4から、第1利用者に推奨する行動又は行動に関する指針(以下、「行動の指針」ともいう)と、該行動及び/又は該指針に関する質問を受信し、質問に対して回答を送信する。ここで、「行動」とは、事を行うことを意味し、「行動の指針」とは、行動を行う際の方針、基準又は手引きとなるものを意味する。
【0033】
そして、サーバ装置4にてその回答を受信し、回答の結果を集計することができる。この場合、第2利用者である上司も、第2利用者端末2にて、サーバ装置4から第1利用者の該行動に関する質問を受信し、質問に対して回答をサーバ装置4へ送信する。
【0034】
また、本発明のシステムは、例えば、スポーツ選手のトレーニングに用いることができる。第1利用者であるスポーツ選手が、第1利用者端末1にて、サーバ装置4から行動に関する指針と、該行動及び/又は該指針に関する質問を受信し、質問に対して回答を送信する。そして、サーバ装置4にてその回答を受信し、回答の結果を集計することができる。この場合、第2利用者であるコーチも、第2利用者端末2にて、サーバ装置4から第1利用者の該行動に関する質問を受信し、質問に対して回答をサーバ装置4へ送信する。
【0035】
本発明のシステムは、この他、学生の教育(第1利用者が生徒、第2利用者が教師)、子供の教育(第1利用者が子供、第2利用者が親等の保護者)などにも用いることができる。
【0036】
第1利用者端末1、第2利用者端末2及び第3利用者端末3のそれぞれは、表示画面と入力部を有するコンピュータ装置であれば特に限定されない。第1利用者端末1、第2利用者端末2及び第3利用者端末3のそれぞれは、据え置き型であっても、携帯型でユーザが移動する際に携帯することができるものであってもよい。第1利用者端末1、第2利用者端末2、第3利用者端末3としては、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、デスクトップ型・ノート型のパーソナルコンピュータなどが挙げられる。
【0037】
図2は、本発明の実施の形態にかかる第1利用者端末、第2利用者端末及び第3利用者端末の構成を示すブロック図である。第1利用者端末1、第2利用者端末2及び第3利用者端末3のそれぞれは、制御部11、メインメモリ12、ストレージ部13、入力装置14、表示装置15及び通信インタフェース16を備え、それぞれバスにより接続されている。
【0038】
制御部11は、CPUやROMから構成される。制御部11は、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、第1利用者端末1、第2利用者端末2及び第3利用者端末3のそれぞれの制御を行なう。メインメモリ12としては、例えばRAMが用いられる。メインメモリ12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部11は、メインメモリ12から読みだしたプログラム及びデータ、並びに、入力装置14にて入力されたデータをもとに、演算処理を行なう。
【0039】
表示装置15は表示画面を有している。制御部11は、演算処理の結果に応じて、表示画面に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示画面はタッチセンサを備えるタッチパネルであってもよい。この場合、タッチパネルが入力装置14として機能する。
【0040】
通信インタフェース16は無線又は有線により通信ネットワーク5に接続が可能であり、通信ネットワーク5を介して、サーバ装置4とデータを送受信することが可能である。通信インタフェース16を介して受信したデータは、メインメモリ12にロードされ、制御部11により演算処理が行われる。
【0041】
図3は、本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置4は、制御部21、RAM22、ストレージ部23及び通信インタフェース24を少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0042】
制御部21は、CPUやROMから構成され、ストレージ部23に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置4の制御を行う。また、制御部21は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM22は、制御部21のワークエリアである。ストレージ部23は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部21は、プログラム及びデータをRAM12から読み出し、第1利用者端末1、第2利用者端末2及び第3利用者端末3のそれぞれから受信した情報等をもとに、プログラム実行処理を行う。
【0043】
以下、本発明のシステムを、主に、企業における人材教育に用いる場合について説明する。第1利用者は、教育の対象となる者(以下、「部下」という)であり、第2利用者は、部下の指導、教育、管理を行う者(以下、「上司」という)であり、第3利用者は、上司の評価、管理を行う者(以下、「人事担当」という)である。
【0044】
以下、第1利用者端末の所定期間の開始時における回答入力処理について、説明をする。
図4は、本発明の実施の形態にかかる第1利用者端末の所定期間の開始時における回答入力処理のフローチャートを示す図である。
【0045】
ステップS1の処理は、所定期間の開始前又は初期に実行が開始される。第1利用者が遅滞なく第1利用者端末1の操作を行えば、所定期間の開始前又は初期には、ステップS2~S18の処理の実行は終了する。
【0046】
ここで、所定期間は、その用途や第1利用者等に応じて適宜設定することができるが、例えば、部下の就業時間を所定期間とすることができる。所定期間の開始前とは、所定期間が開始する時刻から所定時間だけ前までの時間であり、所定期間の初期とは、所定期間が開始する時刻から所定時間だけ後までの時間である。該所定時間も適宜設定することができる。例えば、就業時間が午前9時から開始される場合は、その開始の10分前である8時50分から9時までを所定期間の開始前とし、9時から開始10分後の9時10分までを所定期間の初期とすることができる。
【0047】
ステップS1~S18までの処理は、休日を除き、就業日において、繰り返し実行するよう、設定することができる。繰り返し実行することで、1の第1利用者について、異なる所定期間における複数の回答を取得することができる。
【0048】
なお、ステップS1では、所定期間の開始前又は初期の予め設定された時刻に、自動的に処理を実行することとしてもよい。また、これに代えて、第1利用者端末1にて専用アプリケーションを起動し、各種質問に関する情報の送信要求をサーバ装置4へ送信することで、ステップS1の実行を開始してもよい。
【0049】
まず、サーバ装置4から第1利用者端末1へ、第1利用者の状態に関する状態質問が送信される(ステップS1)。第1利用者端末1にて、第1利用者の状態に関する状態質問に関する情報を受信すると(ステップS2)、第1利用者端末1の表示画面に、状態質問と、状態質問に回答するための選択肢が表示される(ステップS3)。なお、ここでは、状態質問と選択肢を表示画面に表示することとしたが、音声にて出力してもよい。
【0050】
図10は、本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。状態質問としては、特に限定されないが、例えば、「今日の体調はいかがですか?」、「きのうはよく眠れましたか?」といった質問31a、質問31bがあげられる。これらの状態質問31の数は特に限定されず、1度に1つの状態質問31だけを第1利用者端末1へ送信し、表示画面30にて表示してもよく、1度に複数の状態質問31を第1利用者端末1へ送信し、表示画面30にて表示してもよい。
【0051】
表示画面30には、状態質問31に回答するための選択肢も含まれている。「今日の体調はいかがですか?」という質問に対しては、「絶不調」、「不調」、「普通」、「好調」、「絶好調!」という選択肢32a~32eを関連付けて、ステップS1にて第1利用者端末1へ送信され、ステップS3にて第1利用者端末1の表示画面30に表示される。また、「きのうはよく眠れましたか?」という状態質問31に対しては、「全く」、「あまり」、「普通」、「快眠」、「絶快眠!」という選択肢32f~32jを関連付けて、ステップS1にて第1利用者端末1へ送信され、ステップS3にて第1利用者端末1の表示画面30に表示される。
【0052】
ステップS1にて送信され、ステップS3にて表示画面30に表示される状態質問31は、日によって異なるものであってもよいが、部下の健康状態や体調の変化を把握できるよう、日が異なっても同じ状態質問31をサーバ装置4から送信することが好ましい。
【0053】
第1利用者が状態質問31を確認し、第1利用者端末1を操作して、表示画面30に表示された選択肢32を選択すると、選択した回答が第1利用者端末1からサーバ装置4へ送信される(ステップS4)。1つの状態質問31に対して選択される回答は1つである。
【0054】
サーバ装置4では、回答を受信し(ステップS5)、第1利用者IDと関連付けて、状態質問、回答を受信した日時、及び、受信した回答を、ストレージ部23にて記憶する(ステップS6)。例えば、第1利用者IDと関連付けて、「今日の体調はいかがですか?」という質問に、2022年8月1日9時00分に「絶好調!」と回答されたことが、記憶される。なお、第1利用者ごと、つまり部下ごとに、第1利用者を識別しうる第1利用者IDが予め設定されている。
【0055】
なお、「今日の体調はいかがですか?」という質問に対する「絶不調」、「不調」、「普通」、「好調」、「絶好調!」の回答のそれぞれに、順に、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」といったように数値を割り当てておき、ステップS6にて、これらの数値を回答として記憶しておくこともできる。また、「きのうはよく眠れましたか?」という質問に対する「全く」、「あまり」、「普通」、「快眠」、「絶快眠!」の回答のそれぞれに、順に、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」といったように数値を割り当てておき、ステップS6にて、これらの数値を回答として記憶しておくこともできる。このように、状態質問への回答を数値として記憶しておくことは、状態質問への回答に対して、後述する集計処理や通知処理を実行するのに有効である。
【0056】
次に、サーバ装置4にて、第1利用者端末1へ送信する、第1利用者に推奨する行動を特定する(ステップS7)。サーバ装置4のストレージ部23には、第1利用者に推奨される複数の行動が記憶されており、ステップS7では、これらの複数の行動のうち、いずれの行動と、その行動に関する質問を第1利用者端末1へ送信するかを特定する。ステップS7の処理については、詳細を後述する。
【0057】
ここで、「第1利用者に推奨する行動」とは、行動そのものだけでなく、行動の指針、行動の基準又は行動のルール等を含む概念である。ストレージ部23に記憶されている、第1利用者に推奨する行動としては、例えば、「お客様からの電話は、できるかぎり、お客様が切ったことを確認してから切るようにしましょう。」や「電話対応は慣れるまで大変ですが、ルールやマナーを確認しながら、しっかり出来るようになってください。」といったものである。
【0058】
また、行動質問は、第1利用者がとるべき適切な行動は何であるかについて質問をするものである。「適切な行動は何であるかについての質問」は、とるべき適切な行動は何であるかだけでなく、同じ行動であってもどのように行動することが適切であるかについての質問も含む概念である(適切な行動の種類についての質問だけでなく、適切な行動のあり方、考え方、指針、行動に対する姿勢についての質問を含む概念である)。行動質問は、複数の選択肢から適切であると第1利用者が考える選択肢を回答させる形式、又は、複数の選択肢から適切でないと第1利用者が考える選択肢を回答させる形式、つまり、いわゆるクイズ形式の質問であることが好ましい。以下、行動質問を、第1利用者への「適切な行動についての質問」ともいい(又は「クイズ」ともいい)、行動質問への回答を「クイズへの回答」ともいう。
【0059】
また、第1実行質問は、所定期間の開始前又は初期における、或いは、それよりも前の時期における、第1利用者の行動の実行の度合いについて質問をするものである。「行動の実行の度合いについての質問」は、行動の実行の度合いだけでなく、指針に沿った行動の実行の度合いについての質問も含む概念である。以下、第1実行質問を、第1利用者の「理解度についての質問」ともいい、第1実行質問への回答を「理解度」ともいう。「理解度についての質問」とは、例えば「今できていますか?」というものである。「理解度についての質問」は、いずれの行動の場合も「今できていますか?」といったように同じ質問をすることができる。行動ごとに異なる質問をする場合は、ストレージ部23において、行動に関連付けて、理解度についての質問を記憶しておくこともできる。
【0060】
また、認識質問は、第1利用者の「行動の重要性の認識」について質問をするものである。「行動の重要性の認識に関する質問」は、行動の重要性だけでなく、行動の指針の重要性の認識に関する質問も含む概念である。以下、認識質問を「重要度についての質問」ともいい、認識質問への回答を「重要度」ともいう。「重要度についての質問」とは、例えば「あなたにとってどのくらい重要ですか?」というものである。「重要度についての質問」は、いずれの行動の場合も「あなたにとってどのくらい重要ですか?」といったように同じ質問をすることができる。行動ごとに異なる質問をする場合は、ストレージ部23において、行動に関連付けて、重要度についての質問を記憶しておくこともできる。
【0061】
ステップS7にて、第1利用者に推奨する行動が特定されると、サーバ装置4から第1利用者端末1へ、特定された行動、適切な行動についての質問、該行動についての理解度についての質問、及び、該行動についての重要度についての質問が送信される(ステップS8)。
【0062】
適切な行動についての質問は、ステップS7にて特定された行動が、適切な行動であることを回答させる質問であること、又は、ステップS7にて特定された行動以外の行動が、適切な行動ではないことを回答させる質問(つまり、適切な行動の種類又は適切でない行動の種類を回答させる質問)であることが好ましい。適切な行動についての質問は、ステップS7にて特定された行動について、同じ行動であってもどのように行動することが適切であるかを回答させる質問であること、又は、ステップS7にて特定された行動について、同じ行動であってもどのように行動することが適切でないかを回答させる質問(つまり、適切な行動のあり方、考え方、指針、若しくは、行動に対する姿勢についての質問、又は、適切でない行動のあり方、考え方、指針、若しくは、行動に対する姿勢を回答させる質問)であることが好ましい。適切な行動についての質問について回答することで、さらには正解を確認することで、第1利用者に、何が適切な行動であるか、又は、どのように行動するのが適切であるのかを把握させることができる。特に、所定期間の開始時に、適切な行動についての質問について回答することで、さらには正解を確認することで、第1利用者に対して、所定期間において適切な行動をとるように意識付けをすることができる。
【0063】
第1利用者端末1では、これらの情報を受信し(ステップS9)、適切な行動についての質問、第1利用者に推奨する行動、該行動についての理解度についての質問、及び、該行動についての重要度についての質問を、表示画面に表示する(ステップS10)。適切な行動についての質問、特定された行動、該行動についての理解度についての質問、及び、該行動についての重要度についての質問は、同じページ内に表示されてもよく、少なくとも1つの質問に回答すると、ページが切り替わり次のページが表示されるようにしてもよい。まず、適切な行動についての質問を表示し、第1利用者端末1への操作で質問への回答が入力されると、正解としての「特定された行動」とともに、該行動の理解度についての質問、及び/又は、該行動の重要度についての質問を表示してもよい。なお、ここでは、適切な行動についての質問、第1利用者に推奨する行動、該行動についての理解度についての質問、及び、該行動についての重要度についての質問を表示画面に表示することとしたが、これらを音声にて出力してもよい。
【0064】
ステップS10では、第1利用者端末1の表示画面30に、例えば「適切な行動についての質問」として「報告や発表では、最初に何を伝えますか?」との質問が表示される。また、質問の回答として「相手が知りたいこと」、「時系列に沿った事実」、「自分の感想」の3つの選択肢が表示される。第1利用者は、いずれの選択肢が正解であるかを判断し、タッチパネルを操作することで、これらの選択肢のうちのいずれかを選択することができる。そして、第1利用者が、選択肢のうちのいずれかを選択すると、表示画面30には、「相手が知りたいこと」が正解であることと、「報告や発表では、結論や結果といった「相手が知りたい情報」から先に伝えましょう。」との質問の解説が表示される。同様に、例えば「適切な行動についての質問」として「電話を切るときのマナーとして、もっとも正しいものを選びましょう。」との質問が表示される。また、質問の回答として「相手が切りづらいので先に」、「相手が切ったことを確認してから」、「相手とタイミングを合わせて」の3つの選択肢が表示される。第1利用者が、選択肢のうちのいずれかを選択すると、表示画面30には、「相手が切ったことを確認してから」が正解であることと、「お客様からの電話は、できるかぎり、お客様が切ったことを確認してから切るようにしましょう。」との質問の解説が表示される。
【0065】
図11は、本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
図11に示すように、第1利用者端末1の表示画面30には、「お客様からの電話は、できるかぎり、お客様が切ったことを確認してから切るようにしましょう。」という行動の指針33に対して、「今できていますか?」という理解度についての質問34が表示される。回答のための選択肢35a~35gとしては、「-3」、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」、「3」といった7段階の数字が表示されている。これらの7段階の数字は、小さい数字になるほど、表示された行動ができていないことを表し、大きい数字になるほど、表示された行動ができていることを表す。表示画面30がタッチパネル方式である場合は、第1利用者は、これらの数字をタッチ操作することで選択することができる。なお、ここでは、選択肢35a~35gにおいて数値を表示することとしたが、「全く理解できていない」、「ほとんど理解できていない」、「あまり理解できていない」、「どちらでもない」、「すこし理解できている」、「ある程度、理解できている」、「よく理解できている」といったように、理解の程度が文章で表されていてもよい。以下、選択肢を数値で表示している場合であっても、これと同様に、選択肢を文章で表示してもよい。
【0066】
第1利用者端末1の表示画面30には、「お客様からの電話は、できるかぎり、お客様が切ったことを確認してから切るようにしましょう。」という行動の指針33に対して、「あなたにとってどのくらい重要ですか?」」という重要度についての質問36が表示される。回答のための選択肢37a~37gとしては、「-3」、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」、「3」といった7段階の数字が表示されている。これらの7段階の数字は、小さい数字になるほど、表示された行動が第1利用者にとって重要でないことを表し、大きい数字になるほど、表示された行動が第1利用者にとって重要であることを表す。表示画面30がタッチパネル方式である場合は、第1利用者は、これらの数字をタッチ操作することで選択することができる。
【0067】
第1利用者が、第1利用者端末1の表示画面30に表示された行動の指針33について、自身の状況や立場を考慮すると適切なものでないと考える場合は、表示画面30の「ミスマッチ」を選択することで、表示されたものと異なる行動を送信するように要求する送信要求を、サーバ装置4に送信することができる。この場合、ステップS7に戻り、再度、第1利用者に推奨する行動を特定する。そして、再度、サーバ装置4から第1利用者端末1へ、特定された行動、該行動についての理解度についての質問、及び、該行動についての重要度についての質問が送信される。
【0068】
第1利用者は、第1利用者端末1を操作して、適切な行動についての質問、理解度についての質問、重要度についての質問のそれぞれに対して選択肢を選択し、サーバ装置4へ選択した回答を送信する(ステップS11)。例えば、回答のための選択肢を選択した後、表示画面30に表示された「OK」ボタンを選択することで、回答を送信することができる。サーバ装置4では、回答を受信し(ステップS12)、受信した回答をストレージ23に記憶する(ステップS13)。より具体的には、第1利用者IDと関連付けて、回答を受信した日時、及び、受信した回答(つまり、理解度と重要度)を、ストレージ部23にて記憶する。例えば、第1利用者IDと関連付けて、「2022年8月1日9時00分」に、適切な行動についての質問「正解」(又は「不正解」)、理解度「3」、重要度「2」と回答されたことが記憶される。
【0069】
なお、ステップS12にて、適切な行動についての質問への回答をサーバ装置4にて受信すると、サーバ装置4にて、予め記憶された、適切な行動についての質問の「正解」と、受信した回答が一致するか否か(例えば、ステップS7で特定された行動と一致するか)を判定する。受信した回答が「正解」と一致する場合は、ストレージ部23にて、第1利用者IDと関連付けて、適切な行動についての質問「正解」と記憶され、受信した回答が「正解」と一致しない場合は、ストレージ部23にて、第1利用者IDと関連付けて、適切な行動についての質問「不正解」と記憶される。また、ステップS13では、適切な行動についての質問が正解であるか、不正解であるかをストレージ部23に記憶するだけでなく、ステップS12にて受信をした、適切な行動についての質問への回答についても、回答を受信した日時とともに、第1利用者IDと関連付けて、ストレージ部23に記憶してもよい。
【0070】
1度の所定期間において、ステップS7~S13の処理を繰り返し実行することもできる。例えば、ステップS7~ステップS13の処理を実行した後に、ステップS7に戻り、ステップS7~ステップS13までの処理を再度実行することができる。このようにすることにより、複数の行動について、クイズへの回答、理解度、重要度についての回答を取得することができる。
【0071】
次に、第1利用者端末1の表示画面に、所定期間における目標を入力するための画面が表示される(ステップS14)。
図12は、本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。第1利用者は、第1利用者端末1を操作して目標を入力する。
図12に示すように、表示画面30には、目標の期間、目標となる業務や行動について、プルダウンメニュー38a、38bが表示されており、これらプルダウンメニュー38の複数の選択肢から、目標の期間、目標となる業務や行動を選択することができる。例えば、目標の期間について、「1日」、「1週間」、「1か月」といった、プルダウンメニューの複数の選択肢38から選択することができる。これらの選択を行い、目標値39の入力を行うことにより、「私の目標は、1日あたりのアポ数1件です。」といったような目標を入力することができる。
【0072】
入力された目標は、第1利用者端末1からサーバ装置4へ送信される(ステップS15)。送信された回答は、サーバ装置4にて受信され(ステップS16)、受信した回答はストレージ23に記憶される(ステップS17)。より具体的には、第1利用者IDと関連付けて、回答を受信した日時、及び、受信した目標についての回答を、ストレージ部23にて記憶する。
【0073】
ステップS15にて、第1利用者端末1からサーバ装置4へ回答が送信されると、第1利用者端末1の表示画面には、待機画面が表示される(ステップS18)。待機画面には、ステップS10にて表示された、第1利用者に推奨された行動が表示されてもよい。上で述べたように、ステップS7~ステップS13の処理を実行した後に、ステップS7に戻り、ステップS7~ステップS13までの処理を再度実行したような場合は、複数の推奨された行動を表示画面に表示することもできる。このようにすることで、第1利用者は、推奨された行動を、再度、確認することができる。
【0074】
ステップS1~S18により、第1利用者端末1の所定期間の開始時における回答入力処理は、終了する。
【0075】
ステップS7では、第1利用者の過去の回答(例えば、クイズへの回答、理解度、達成度、重要度等)の集計結果や傾向に応じて、新たに第1利用者に質問をするための行動を特定する。前記行動又は行動の指針は、その内容に応じて、複数のカテゴリーに分類をすることができる。例えば、行動又は行動の指針は、「社会人基礎」、「業務遂行力(平常時)」、「業務遂行力(トラブル時)」、「組織行動」、「マナー(知識)」、「マナー(行動)」、「自己啓発」、「思考科目」などの8つに分類することができる。各行動がいずれのカテゴリーに分類されるかは、ストレージ部23に予め記憶されている。
【0076】
例えば、ステップS7では、第1利用者ごと又は複数の第1利用者ごとに、各分類のクイズへの回答の正解数の合計や正解率、又は、理解度、達成度若しくは重要度の集計結果をもとに、いずれの分類の行動に関する質問をするか、つまり、いずれの分類に対応する行動についての質問をするかを、特定することができる。
【0077】
より具体的には、1の第1利用者又は複数の第1利用者への適切な行動についての質問(クイズ)の正解率が、所定の閾値よりも低い分類に該当する行動を特定する、或いは、適切な行動についての質問の正解率が所定の閾値よりも低い分類に該当する行動が特定される確率を、他の分類に該当する行動が特定される確率よりも高くすることができる。また、クイズの正解率が、他の分類の行動に関するクイズについての正解率よりも低い分類に該当する行動を特定する、或いは、他の分類の行動に関するクイズについての正解率よりも低い分類に該当する行動が特定される確率を、他の分類に該当する行動が特定される確率よりも高くすることができる。
【0078】
また、1の第1利用者又は複数の第1利用者の理解度、達成度又は重要度の合計や平均が、所定の閾値よりも低い分類に該当する行動を特定する、或いは、理解度、達成度又は重要度の合計や平均が所定の閾値よりも低い分類に該当する行動が特定される確率を、他の分類に該当する行動が特定される確率よりも高くすることができる。また、1の第1利用者又は複数の第1利用者の理解度、達成度又は重要度の合計や平均が、他の分類の行動に関する理解度、達成度又は重要度の合計や平均よりも低い分類に該当する行動を特定する、或いは、他の分類の行動に関する理解度、達成度又は重要度の合計や平均よりも低い分類に該当する行動が特定される確率を、他の分類に該当する行動が特定される確率よりも高くすることができる。
【0079】
また、例えば、ステップS7では、第1利用者、第2利用者、及び/又は第3利用者により設定された属性に応じた行動が特定されてもよい。「行動の属性」とは、行動の性質や特徴を示すものであればよく、特に限定されない。例えば、「行動の属性」は、行動の難易度、ランク、優先度、厳しさ等のことであってもよく、行動に関連する業種、職種、状況等のことであってもよい。「行動の属性」は、予め定められたものであってもよく、行動に対応するクイズの正解率を基に特定されるものであってもよい。なお、「行動の厳しさ」とは、行動の厳格さのこと指す。例えば、「会社からの指示が、自分の考えや感覚に合わない場合であっても、原則として、指示を断ることはできない」という行動又は行動の指針は、「お客様には、会議室の入り口から遠い、上座に当たる席を勧めましょう」という行動又は行動の指針よりも厳しいこととしてもよい。
【0080】
第1利用者、第2利用者、及び/又は第3利用者は、それぞれが操作する端末において、ステップS7において特定される行動の属性を入力することが可能であってよい。入力される行動の属性は、特定のグループごとに定められるものであってもよく、特定の個人ごとに定められるものであってもよい。グループは、企業内の特定の部署であってもよく、特定の企業の全体であってもよい。例えば、BtoCのビジネスを行う企業であれば、BtoBのビジネスのみに発生する行動が特定されないよう、企業内で一律に、BtoCの業種向けの行動が特定されるように設定してもよい。あるいは、例えば、部署ごとに職務内容が大きく異なる企業であれば、各部署に対応する職種向けの行動が特定されるように設定してもよい。あるいは、例えば、年次の大きく異なる社員が在籍している企業であれば、年次の短い社員には難易度の低い行動が特定されるように設定し、年次の長い社員には難易度の高い行動が特定されるように設定してもよい。
【0081】
ステップS7において、設定された属性に応じた行動が特定されることで、ステップS10において、設定された属性に応じたクイズが出力されることとなる。行動の属性を入力することが可能であることで、グループごと、又は、個人ごとに適したクイズを出力することができる。
【0082】
次に、第1利用者端末の所定期間の終了時における回答入力処理について、説明をする。
図5は、本発明の実施の形態にかかる第1利用者端末の所定期間の終了時における回答入力処理のフローチャートを示す図である。
【0083】
ステップS21の処理は、所定期間の終期又は終了後に実行が開始される。第1利用者が遅滞なく第1利用者端末1の操作を行えば、所定期間の終期又は終了後の所定期間内には、ステップS22~S32の処理の実行は終了する。
【0084】
上で述べたように、所定期間は、その用途や第1利用者等に応じて適宜設定することができるが、例えば、部下の就業時間を所定期間とすることができる。所定期間の終期とは、所定期間が終了する時刻から所定時間だけ前までの時間であり、所定期間の終了後とは、所定期間が終了する時刻から所定時間だけ後までの時間である。該所定時間も適宜設定することができる。例えば、就業時間が午前18時に終了する場合は、その終了の10分前である17時50分から18時までを所定期間の終期とし、18時から終了10分後の18時10分までを所定期間の終了後とすることができる。
【0085】
ステップS21~S32までの処理は、休日を除き、就業日において、繰り返し実行するよう、設定することができる。繰り返し実行することで、1の第1利用者について、異なる所定期間における複数の回答を取得することができる。
【0086】
なお、ステップS21では、所定期間の終期又は終了後の予め設定された時刻に、自動的に処理を実行してもよい。また、これに代えて、第1利用者端末1にて専用アプリケーションを起動し、各種質問に関する情報の送信要求をサーバ装置4へ送信することで、ステップS21の実行を開始してもよい。
【0087】
まず、サーバ装置4にて、第1利用者端末1へ第2実行質問を送信するための行動を特定する(ステップS21)。サーバ装置4のストレージ部23には、ステップS7において特定された、第1利用者に推奨された行動が記憶されており、ステップS21では、このストレージ部23に記憶された、第1利用者に推奨された行動が特定される。つまり、1の所定期間において、第1実行質問において推奨された行動、行動の指針と、第2実行質問において推奨される行動、行動の指針とは、同じものとなる。
【0088】
また、第2実行質問は、回答を行っている所定期間の開始時から終了までの所定期間内における、第1利用者の行動の実行の度合いについて質問するものである。「行動の実行の度合いについての質問」は、行動の実行の度合いだけでなく、指針に沿った行動の実行の度合いについての質問も含む概念である。以下、第2実行質問を、第1利用者の「達成度についての質問」ともいい、第2実行質問への回答を「達成度」ともいう。「達成度についての質問」とは、例えば「今日はできていましたか?」というものである。「達成度についての質問」は、いずれの行動の場合も「今日はできていましたか?」といったように同じ質問をすることができる。行動ごとに異なる質問をする場合は、ストレージ部23において、行動に関連付けて、達成度についての質問を記憶しておくこともできる。
【0089】
ステップS21にて行動が特定されると、サーバ装置4から第1利用者端末1へ、特定された行動、及び、該行動についての達成度についての質問が送信される(ステップS22)。第1利用者端末1では、これらの情報を受信し(ステップS23)、推奨された行動、及び、該行動についての達成度についての質問を、表示画面に表示する(ステップS24)。ここで、推奨された行動、及び、該行動についての達成度についての質問を表示画面に表示することとしたが、これらを音声にて出力してもよい。
【0090】
図13は、本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
図13に示すように、第1利用者端末1の表示画面30には、「お客様からの電話は、できるかぎり、お客様が切ったことを確認してから切るようにしましょう。」という行動の指針40に対して、「今日はできましたか?」という達成度についての質問41が表示される。回答のための選択肢42a~42gとしては、「-3」、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」、「3」といった7段階の数字が表示されている。これらの7段階の数字は、小さい数字になるほど、表示された行動ができなかったことを表し、大きい数字になるほど、表示された行動ができたことを表す。「0」は、いつもと変わらなかったことを表す。表示画面30がタッチパネル方式である場合は、第1利用者は、これらの数字をタッチ操作することで選択することができる。
【0091】
あるいは、ステップS24においては、推奨された行動、及び、該行動についての達成度についての質問と併せて、クイズの回答の選択率が表示されてもよい。
図16は、本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
図16においては、第1利用者端末1の表示画面30に、適切な行動についての質問60、適切な行動についての質問への回答のための選択肢61a~61c、各選択肢の選択率62a~62c、質問の解説63、達成度についての質問41、及び、達成度についての質問への回答のための選択肢42a~42gが表示されている。
【0092】
図16においては、「社外の方への挨拶として、注意が必要な言葉はどれでしょう。」という適切な行動についての質問60に対して、「こんにちは」という選択肢61a、「お世話になっております」という選択肢61b、及び、「お疲れ様です」という選択肢61cが表示されている。また、「こんにちは」という選択肢61aの選択率62aは30%であり、「お世話になっております」という選択肢61bの選択率62bは10%であり、「お疲れ様です」という選択肢61cの選択率62cは60%である。
図16においては、各選択肢の選択率62a~62cは、数字及び棒グラフにより表示されている。
【0093】
また、
図16においては、正解の選択肢61c及び正解の選択肢の選択率62cは、不正解の選択肢61a~61b及び不正解の選択肢の選択率62a~62bとは異なる態様で表示されている。
図16では、正解の選択肢61cには下線が付されている。また、
図16では、正解の選択肢61cの選択率62cを示す棒グラフは、不正解の選択肢61a~61bの選択率62a~62bを示す棒グラフと異なる色で表示されている。あるいは、例えば、正解の選択肢61及び正解の選択肢の選択率62は、不正解の選択肢61及び不正解の選択肢の選択率62とは異なるフォントサイズで表示されてもよい。正解の選択肢61及び正解の選択肢の選択率62を、不正解の選択肢61及び不正解の選択肢の選択率62とは異なる態様で表示で表示することで、どの選択肢が正解だったかを把握することが容易となる。
【0094】
選択率62は、質問60に対して回答した人数に対する、各選択肢62を選択した人数の割合((1の選択肢62を選択した人数/質問60に対して回答した人数)の百分率)のことであってもよい。あるいは、選択率62は、質問60に対して回答した人数に対する、各選択肢62を選択した人数の割合を把握可能な情報であってもよい。例えば、選択率62は、各選択肢62を選択した人数であってもよい。なお、質問60に対する回答として、いずれの選択肢62が何人に選択されたかは、サーバ装置4のストレージ部23に記憶されていてもよい。
【0095】
選択率62を算出する方法は、特に限定されず、適宜設計可能である。例えば、選択率62を算出するための母集団は、システムを導入している企業の一部又は全部に所属する複数の第1利用者(以下、全企業ともいう)であってもよく、選択率62を表示する第1利用者端末1を操作する第1利用者が所属する企業に所属する複数の第1利用者(以下、全社ともいう)であってもよい。また、例えば、選択率62を算出するための期間は、所定の期間の開始時から終了時までの間に相当する所定の期間内(以下、就業時間内ともいう)であってもよく、過去の所定の時期から所定の時期までに相当する所定の期間内(以下、過去の所定の期間内ともいう)であってもよい。過去の所定の期間内は、例えば、過去1年以内のことであってもよく、過去5年以内のことであってもよい。
【0096】
ステップS24において就業時間内の選択率62が表示される場合には、クイズは、所定期間の開始前又は初期、例えば、出勤時に出力されることが好ましい。また、選択率62は、該所定期間の終期又は終了後、例えば、退勤時に出力されることが好ましい。このように構成することで、該所定の期間内における回答を集計することができる。つまり、出勤時に入力された回答を当日中に集計し、退勤時に各回答の選択率62を表示することが可能となる。
【0097】
ステップS24において過去の所定の期間内の選択率62が表示される場合には、過去に同一のクイズに対してなされた回答を集計することで、選択率62を算出してもよい。例えば、上述のように、ステップS7において、第1利用者、第2利用者、及び/又は第3利用者により設定された属性に応じた行動が特定される場合、同日に同じクイズが出力される件数が少なくなる可能性がある。そのような場合には、当日の就業時間内の選択率62ではなく、過去の所定の期間内の選択率62が表示されることとしてもよい。
【0098】
選択率62を算出するための母集団は、第1利用者、第2利用者、及び/又は第3利用者が設定することが可能であってもよい。例えば、第1利用者、第2利用者、及び/又は第3利用者は、それぞれが操作する端末において、選択率62を算出するための母集団を入力することが可能であってもよい。
【0099】
選択率62を算出するための母集団の数が少ない場合には、回答した企業、部署、又は、個人の回答や選択率を推認できる可能性がある。
【0100】
そのため、所定の条件を満たす場合に、母集団の設定を可能とするよう制御してもよい。例えば、全企業に含まれる企業数が5社以上であり、かつ、全企業に含まれる人数が50名以上であるという条件を満たす場合に、母集団を全企業に設定することが可能であってもよい。あるいは、例えば、全社に含まれる人数が5名以上であるという条件を満たす場合に、母集団を全社に設定することが可能であってもよい。
【0101】
あるいは、選択率62を算出するための母集団の数が少ない場合には、設定された母集団と異なる母集団の選択率62を表示してもよく、選択率62を表示しなくてもよい。
【0102】
図16の説明に戻る。
図16においては、「原則として「お疲れ様です」は身内に使う言葉です。ただし、親密な取引先など「お疲れ様です」と言い合える関係もあります。原則を理解した上で、心の通う挨拶をしてください。」という質問の解説63が表示されている。質問の解説63は、行動の指針40に相当する内容であってもよい。
【0103】
達成度についての質問41、及び、達成度についての質問への回答のための選択肢42a~42gについては、
図13についての説明の記載を、必要な範囲で参照できる。推奨された行動、及び、該行動についての達成度についての質問と併せて、クイズの回答の選択率が表示される場合、第1利用者は、クイズの回答の選択率を確認しながら、あるいは、クイズの回答の選択率を確認した後に、達成度の入力を行うことができる。
【0104】
なお、上記においては、クイズの回答の選択率が表示される例を挙げたが、ステップS24において出力される回答の集計結果は、クイズの回答の選択率でなくともよい。ステップS24において出力される回答の集計結果は、クイズへの回答、理解度、及び/又は、重要度についての集計結果であってよい。回答の集計については、後述の、集計処理についての記載を、必要な範囲で参照できる。
【0105】
ステップS24において出力される回答の集計結果を、クイズへの回答、理解度、重要度についての集計結果のいずれとするかは、第1利用者、第2利用者、及び/又は第3利用者が設定することが可能であってもよい。例えば、第1利用者、第2利用者、及び/又は第3利用者は、それぞれが操作する端末において、いずれの対象についての集計結果を表示するかを入力することが可能であってもよい。
【0106】
所定期間の終期又は終了後、例えば、退勤時に、クイズの回答の選択率などの集計結果を表示することで、退勤時に達成率を入力し忘れることを防止する効果が期待される。
【0107】
第1利用者は、第1利用者端末1を操作して、達成度についての質問に対して選択肢を選択し、サーバ装置4へ選択した回答を送信する(ステップS25)。例えば、回答のための選択肢を選択した後、表示画面30に表示された「OK」ボタンを選択することで、回答を送信することができる。サーバ装置4では、回答を受信し(ステップS26)、受信した回答をストレージ23に記憶する(ステップS27)。より具体的には、第1利用者IDと関連付けて、回答を受信した日時、及び、受信した回答(つまり、達成度)を、ストレージ部23にて記憶する。例えば、第1利用者IDと関連付けて、「2022年8月1日18時00分」に、達成度「4」と回答されたことが記憶される。
【0108】
1度の所定期間において、ステップS7~S13の処理を繰り返し実行した場合、ステップS21~S27までの処理も、繰り返し実行する。このようにすることにより、理解度と重要度と同様に、複数の行動に関して、達成度についての回答を取得することができる。
【0109】
次に、第1利用者端末1の表示画面に、所定期間における目標の達成の度合いを入力するための画面が表示される(ステップS28)。
図14は、本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
図14に示すように、例えば、表示画面30には、ステップS15において入力された目標43が表示され、第1利用者は、第1利用者端末1を操作して、表示された目標の達成の度合い44を入力する。ステップS15において、「私の目標は、1日あたりのアポ数1件です。」と目標を入力した場合は、所定の期間において得られたアポ数(アポイントメントの数)を入力する。
【0110】
入力された目標の達成の度合いは、第1利用者端末1からサーバ装置4へ送信される(ステップS29)。送信された回答は、サーバ装置4にて受信され(ステップS30)、受信した回答はストレージ23に記憶される(ステップS31)。より具体的には、第1利用者IDと関連付けて、回答を受信した日時、及び、受信した目標の達成の度合いについての回答を、ストレージ部23にて記憶する。
【0111】
ステップS29にて、第1利用者端末1からサーバ装置4へ回答が送信されると、第1利用者端末1の表示画面には、所定の期間が終了したことを示す画面が表示される(ステップS32)。
【0112】
ステップS21~S32により、第1利用者端末1の所定期間の終了時における回答入力処理は、終了する。
【0113】
第1利用者端末1の所定期間の終了時における回答入力処理では、達成度や、目標についての達成度について回答するだけでなく、第1利用者に対して、自身の業務負荷について質問をし、回答をすることもできる。例えば、第1利用者が考える適切な業務量を100%とした場合に、自身の業務量が何%であると認識をしているのかを、第1利用者端末1を操作して入力し、サーバ装置4へ送信することができる。サーバ装置4では、ストレージ部23において、第1利用者IDと関連付けて、回答を受信した日時、及び、第1利用者端末1へ入力された業務負荷に関する情報を記憶する。
【0114】
なお、第1利用者端末1の所定期間の終了時における回答入力処理では、達成度や、目標についての達成度について回答するだけでなく、第1利用者に対して、適切な行動についての質問をし、回答をすることもできる。所定期間の終了時に適切な行動についての質問をすることで、所定期間の終了時に適切な行動について理解できているのかを確認することができる。
【0115】
上で述べたように、所定期間の開始時と終了時に、理解度と達成度についての質問に回答することで、つまり、就業時間の開始時に理解度についての質問に回答し、就業時間の終了時に達成度についての質問に回答することで、第1利用者に、行動の改善を促しつつ、自身の行動についての振り返りの機会を与えることができる。
【0116】
上で述べたように、所定期間の開始時と終了時に、目標についての質問に回答することで、つまり、就業時間の開始時に目標を入力し、就業時間の終了時に目標の達成の度合いについての質問に回答することで、第1利用者に、目標を意識して業務についてもらい、目標の達成率を向上させることができる。
【0117】
次に、第2利用者端末の所定期間の終了時における回答入力処理について、説明をする。
図6は、本発明の実施の形態にかかる第2利用者端末の所定期間の終了時における回答入力処理のフローチャートを示す図である。
【0118】
ステップS41の処理は、所定期間の終期又は終了後に実行が開始される。第2利用者が遅滞なく第2利用者端末2の操作を行えば、所定期間の終期又は終了後の所定期間内には、ステップS42~S47の処理の実行は終了する。
【0119】
ステップS42~S47までの処理は、休日を除き、就業日において、繰り返し実行するよう、設定することができる。繰り返し実行することで、1の第2利用者について異なる所定期間における複数の回答を取得することができる。
【0120】
なお、後述するステップS41では、所定期間の終期又は終了後の予め設定された時刻に、自動的に処理が実行されてもよく、また、これに代えて、第2利用者端末2にて専用アプリケーションを起動し、第3実行質問に関する情報の送信要求をサーバ装置4へ送信することで、ステップS41の実行を開始してもよい。
【0121】
まず、サーバ装置4にて、第2利用者端末2へ第3実行質問を送信するための行動を特定する(ステップS41)。第3実行質問は、所定期間内における、第1利用者の行動の実行の度合いを、第2利用者に対して質問するものである。
【0122】
サーバ装置4のストレージ部23において、上司である第2利用者を識別する第2利用者IDと、その上司の部下である第1利用者を識別する第1利用者IDとが、関連付けられて記憶されている。1の第2利用者IDに、複数の第1利用者IDが関連付けて記憶されていてもよい。第2利用者端末2に対応する第2利用者IDをもとに、第2利用者が評価を行う第1利用者の第1利用者IDを特定することができる。ストレージ部23では、第1利用者IDに関連付けて、ステップS7において特定された、第1利用者に推奨された行動が記憶されており、この記憶された第1利用者に推奨された行動が、第3実行質問において評価の対象となる行動となる。つまり、1の所定期間において、第1実行質問における推奨された行動と、第2実行質問における推奨された行動と、第3実行質問における推奨された行動とは、同じものとなる。
【0123】
第3実行質問を、第1利用者の「達成度についての質問」ともいい、第3実行質問への回答を「達成度」ともいう。「達成度についての質問」とは、例えば「○○さんは、今日はできていましたか?」というものである。質問の「○○さん」の部分は、第1利用者の氏名である。
【0124】
ステップS41にて行動が特定されると、サーバ装置4から第2利用者端末2へ、特定された行動、及び、該行動についての第1利用者の達成度についての質問が送信される(ステップS42)。第2利用者端末2では、これらの情報を受信し(ステップS43)、第1利用者に推奨された行動又は該行動の指針、及び、該行動についての達成度についての質問を、表示画面に表示する(ステップS44)。第1利用者に推奨された行動又は行動の指針、及び、該行動についての達成度についての質問を表示画面に表示することとしたが、これらを音声にて出力してもよい。
【0125】
第2利用者端末2の表示画面には、「お客様からの電話は、できるかぎり、お客様が切ったことを確認してから切るようにしましょう。」という行動の指針に対して、「○○さんは、今日はできていましたか?」という第1利用者の達成度についての質問が表示される。回答のための選択肢としては、「-3」、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」、「3」といった7段階の数字が表示されている。これらの7段階の数字は、小さい数字になるほど、表示された行動ができなかったことを表し、大きい数字になるほど、表示された行動ができたことを表す。「0」は、いつもと変わらなかったことを表す。表示画面がタッチパネル方式である場合は、第2利用者は、これらの数字をタッチ操作することで選択することができる。
【0126】
第2利用者は、第2利用者端末2を操作して、第1利用者の達成度についての質問に対して選択肢を選択し、サーバ装置4へ選択した回答を送信する(ステップS45)。例えば、回答のための選択肢を選択した後、表示画面に表示された「OK」ボタンを選択することで、回答を送信することができる。サーバ装置4では、回答を受信し(ステップS46)、受信した回答をストレージ23に記憶する(ステップS47)。より具体的には、第1利用者ID及び第2利用者IDと関連付けて、回答を受信した日時、及び、受信した回答(つまり、達成度)を、ストレージ部23にて記憶する。例えば、第1利用者ID及び第2利用者IDと関連付けて、「2022年8月1日18時00分」に、達成度「3」と回答されたことが記憶される。
【0127】
1度の所定期間において、ステップS7~S13の処理を繰り返し実行した場合、ステップS41~S47までの処理も、繰り返し実行する。このようにすることにより、理解度と重要度と同様に、複数の行動に関して、第1利用者の達成度についての第2利用者による回答を取得することができる。
【0128】
ステップS45にて、第2利用者端末2からサーバ装置4へ回答が送信されると、第2利用者端末2の表示画面には、所定の期間が終了したことを示す画面が表示される(ステップS48)。
【0129】
ステップS41~S48により、第2利用者端末2の所定期間の終了時における回答入力処理は、終了する。
【0130】
なお、ここでは、第2利用者端末の回答入力処理を、所定期間の終了時に実行することとしたが、複数の所定期間についての入力をまとめて行うことができる。例えば、所定期間が就業時間である9~18時までの1日分である場合に、1週間分の入力をまとめて行うことができる。
【0131】
ところで、ステップS44において、第2利用者端末2の表示画面に、第1利用者の達成度についての質問が表示され、第2利用者は、第2利用者端末にて、この選択肢を選択することで、質問に回答することができるが、複数人の第1利用者の達成度について、1つのページにおいて入力できるようにすることもできる。この際に、第2利用者による達成度の回答の分布が把握できるように、グラフ上に分布の状態を表示することができる。
【0132】
図15は、本発明の実施の形態にかかる表示画面を示す図である。
図15は、第2利用者端末にて、特定の1つの行動について、複数の第1利用者についての達成度を入力する際の表示画面30である。表示画面30の上部には、グラフ50が設けられている。グラフ50の横軸51は、達成度であり、「-3」、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」、「3」といった7段階の数字が表示されている。縦軸52は、人数である。例えば、第2利用者が、Aさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさん、Fさん、Gさん、Hさん、Iさん、Jさんの10名の第1利用者についての達成度の評価を入力する場合、第1利用者ごとに、「-3」、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」、「3」の7つの選択肢42が表示される。第2利用者は、タッチパネルを操作して、第1利用者ごとに、これらの選択肢42を選択する。
【0133】
第2利用者が、いずれかの第1利用者について、選択肢42のいずれかを選択すると、棒グラフの棒53が表示される。
図15では、棒53a~53cが表示されている。この棒グラフの棒53は、同じ値の達成度が選択された第1利用者の数に応じて、その高さが変化する。同じ値の達成度が選択された第1利用者の数が増えると、棒53の高さが変化する。タッチパネルを操作して、一度、選択した選択肢42のボタンを再度選択すると、達成度が入力されていない状態にもどる。この場合、同じ値の達成度が選択された第1利用者の数が減るため、棒53の高さは低くなる。このように、複数の評価対象について、同じ指標で評価を行うような場合に、評価の選択画面において、選択に伴って評価結果の分布の状態が変化するグラフを表示することで、利用者は、評価の分布の状態を確認しながら、評価を選択することが可能となる。
【0134】
また、グラフには、基準となる分布の状態を示す図形等をグラフ上に表示することができる。ここでは、基準となる分布の状態を示す図形54は、例えば、正規分布やベキ分布を示す図形であることが好ましい。第2利用者は、グラフ50の棒53全体の形状が図形54に近づくように意識をしながら、複数の第1利用者について達成度の評価を行うことができる。
【0135】
図形54が正規分布やベキ分布を示す図形である場合、そのピークは、評価の段階の真ん中に対応する位置にあることが好ましい。
図15の場合であれば、横軸方向で達成度「0」の位置に、正規分布やベキ分布のピークが位置することが好ましい。ただし、第2利用者の第2利用者端末への操作により、図形54の左右方向をずらすことで、達成度が「0」よりも高い位置に、正規分布のピークが位置するように変更することもでき、達成度が「0」よりも低い位置に、正規分布のピークが位置するように変更することもできる。このように図形54の左右の位置を変化させることで、正規分布やベキ分布に近づけるように意識をしながら、複数の第1利用者について達成度の評価を行うことを可能としながらも、全体的に、厳しい基準で評価をしたり、緩い基準で評価をすることも可能となる。
【0136】
なお、図形54が正規分布やべき分布に相当するものである場合、図形54のピークの高さや、左右の最も低い値の高さは、回答の対象となる第1利用者の人数に応じて、自動的に変更されるような構成とすることができる。例えば、正規分布においてピークが約3人となるような場合、図形54のピークの高さを、3人分の棒53の高さに相当するようにすることができる。
【0137】
すべての第1利用者について達成度の選択が終了すると、第2利用者は、確定ボタンを選択して、達成度の入力を終了することができる。確定ボタンが選択されると、各第1利用者について選択された達成度が、サーバ装置4に送信される。
【0138】
ここでは、表示画面30に表示されるグラフ50として棒グラフである場合を例にあげたが、棒グラフ以外のグラフ、例えば、折れ線グラフ、円グラフなどであってもよい。
【0139】
なお、ここでは、第2利用者が、複数の第1利用者のある特定の行動について、同じ指標、基準で評価をする場合(達成度を入力する場合)について述べたが、このように、評価の選択画面において、選択に伴って評価結果の分布の状態が変化するグラフを表示すること、さらには、基準となる分布の状態をグラフ上に表示することは、その評価対象は、特に限定されず、複数の評価対象について、同じ指標、基準で評価をする場合に適用することができる。
【0140】
次に、ステップS7の第1利用者に推奨する行動を特定する処理について、説明をする。サーバ装置4のストレージ部23には、第1利用者に推奨されるべき複数の行動が記憶されており、ステップS7では、これらの複数の行動のうち、いずれの行動を第1利用者端末1へ送信するかを特定する。第1利用者に推奨する行動を特定する方法については、特に限定されないが、例えば、推奨されるべき複数の行動から1又は複数の行動をランダムに特定することができる。また、所定のルールに沿って、推奨されるべき複数の行動から1又は複数の行動を特定することができる。例えば、月曜日は行動Aを特定し、火曜日は行動Bを特定し、水曜日は行動Cを特定する、といったように曜日や日付などをもとに、1又は複数の行動を特定することができる。
【0141】
その他、第1利用者の過去における、適切な行動についての質問、理解度、達成度及び/又は重要度についての質問への回答履歴をもとに、第1利用者に推奨する行動を特定することもできる。例えば、過去の履歴において、適切な行動についての質問への回答が不正解であった場合は、第1利用者が、該行動について十分な理解ができていない可能性があるため、再度、推奨する行動として、ステップS7において特定することができる。例えば、過去の履歴において、理解度及び/又は重要度と比べ、達成度が低い結果が得られた行動は、第1利用者が、出来ているつもりでも実際にはできなかった行動であるため、再度、推奨する行動として、ステップS7において特定することができる。なお、この場合における達成度には、第1利用者が第1利用者端末1を操作して回答した達成度だけではなく、第2利用者が第2利用者端末1を操作して回答した第1利用者の達成度も含まれる。
【0142】
例えば、行動ごとに難易度、ランク又は優先度等(以下、難易度等)を設けておき、ある特定の難易度等の行動について、過去の履歴において、理解度、達成度及び/又は重要度の回答で得られた数値が低いような場合(所定の値以下又は所定の値より小さい場合)に、より難易度の低い行動を特定することができる。一方で、ある特定の難易度等の行動について、理解度、達成度及び/又は重要度の回答で得られた数値が高いような場合(所定の値以上又は所定の値より大きい場合)に、より難易度の高い行動を特定することができる。
【0143】
また、第1利用者又は第2利用者に質問を行った行動又は行動の指針、並びに、その行動についてのクイズへの回答、理解度、達成度及び/又は重要度の1又は複数の回答履歴を入力データとし、前記行動又は行動の指針、並びに、回答履歴をもとに、第1利用者に推奨すべき行動を出力データとして機械学習された予測モデルを用いて、次に、第1利用者に推奨する行動を特定することもできる。
【0144】
機械学習のアルゴリズムは、特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができ、例えば、線形回帰、重回帰分析、サポートベクタマシン、決定木、ランダムフォレスト、多層ニューラルネットワークを用いた深層学習が挙げられる。
【0145】
多層ニューラルネットワークは、入力層、出力層、複数の中間層を有している。各層のノードとノードとを結ぶエッジには、重みが設定されている。エッジには、ノードへの各入力に対応する重みが設定されており、ノードへの各入力に対応する重みを乗じて、これらの重みを乗じて得られた値とバイアスを加算する。加算されて得られた値を、活性化関数を用いて非線形変換を行い、活性値を算出する。算出された活性値は、次の層のノードに渡される入力の値となる。中間層の数は、適宜設計することができる。上記教師データにより重みが最適化される。
【0146】
また、本システムでは、例えば、サーバ装置4において、1の行動の指針について複数の異なる第1利用者により回答された達成度、及び/又は、該第1利用者に関連付けられた第2利用者により回答された達成度が、所定の条件を満たすような行動を特定することもできる。ここで所定の条件とは、該達成度の標準偏差が、他の複数の行動の指針についての複数の異なる第1利用者により回答された達成度、及び/又は、該第1利用者に関連付けられた第2利用者により回答された達成度から求められる各行動ごとの標準偏差の平均値以上であることがあげられる。このようにすることで、達成に個人差のある行動を特定することができる。
【0147】
次に、集計処理について、説明をする。第1利用者、第2利用者、及び/又は、第3利用者は、クイズへの回答、理解度、重要度、達成度(第1利用者端末1及び/又は第2利用者端末2により回答された達成度)、目標と目標の達成度合い、業務負荷、及び/又は、状態質問への回答等について、集計処理を行うことができる。
図7は、本発明の実施の形態に係る集計処理のフローチャートを示す図である。
【0148】
集計処理を実行する際に、第1利用者、第2利用者、及び/又は、第3利用者(以下、第1利用者、第2利用者、及び/又は、第3利用者を「利用者」という)は、それぞれ、第1利用者端末1、第2利用者端末2、及び/又は、第3利用者端末3(以下、第1利用者端末1、第2利用者端末2、及び/又は、第3利用者端末3を「端末」ともいう)を操作する。
【0149】
すでに述べたように、サーバ装置4のストレージ部23において、上司である第2利用者を識別する第2利用者IDと、その上司の部下である第1利用者を識別する第1利用者IDとが、関連付けられて記憶されている。そのため、第2利用者の第2利用者IDをもとに、第2利用者によって回答の集計が可能な第1利用者の第1利用者IDを特定することができる。また、サーバ装置4のストレージ部23において、第2利用者の上司又は第1利用者と第2利用者の所属する組織の人事担当等である第3利用者を識別する第3利用者IDと、第2利用者ID及びこの第2利用者IDと関連付けて記憶された第1利用者IDとが、関連付けられて記憶されている。そのため、第3利用者の第3利用者IDをもとに、第3利用者によって回答の集計可能な第1利用者の第1利用者ID及び第2利用者の第2利用者IDを特定することができる。第3利用者の第3利用者IDは、複数の第1利用者ID及び/又は複数の第2利用者IDと関連付けて記憶されていてもよい。
【0150】
まず、利用者が端末を操作して、集計条件を入力する(ステップS51)。ステップS51では、集計条件は、利用者が任意に選択することができる。例えば、利用者は、端末を操作して、クイズへの回答、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、目標、目標の達成度合い、業務負荷、又は、状態質問への回答のいずれを集計の対象とするのかについて、選択することができる。また、利用者は、端末を操作して、回答された期間、回答のもととなった行動の指針や質問、第1利用者若しくは第2利用者のいずれによる回答であるか、又は、複数の第1利用者のうちいずれの回答者によるものであるか等をもとに、集計の対象を選択することができる。例えば、1の第1利用者による複数の理解度等の回答をもとに集計を行ってもよく、複数の第1利用者による1の行動の指針に対応する質問への回答をもとに集計を行ってもよい。
【0151】
より具体的には、例えば、2022年8月1日から8月31日までにおける1の行動の指針Aに関する質問について、複数の第1利用者が操作する第1利用者端末のそれぞれから送信された、クイズへの回答、理解度、重要度又は達成度の回答をそれぞれ集計することができる。また、この場合、利用者は、端末を操作して回答の集計の対象となる該複数の第1利用者を選択することができる。例えば、利用者が第2利用者(上司)である場合に、第2利用者と関連付けて記憶された第1利用者(該上司の部下)による回答を、集計の対象となる回答としてもよい。これにより、複数の第1利用者による指針Aへの回答を集計することができる。
【0152】
また、例えば、2022年8月1日から8月31日までにおける1の第1利用者Xが操作する第1利用者端末から送信された、複数の行動の指針に対応するクイズへの回答結果、理解度、重要度又は達成度の回答について、それぞれ集計することもできる。同様に、例えば、2022年8月1日から8月31日までに、1の第2利用者Yが操作する第2利用者端末から送信された、第1利用者Xについての複数の行動指針に対応する達成度についての回答を集計することもできる。これにより、1の第1利用者に関する複数の指針への回答を集計することができる。
【0153】
その他、2022年8月1日から8月31日までにおける複数の行動の指針に関する質問について、複数の第1利用者が操作する第1利用者端末のそれぞれから送信された理解度、重要度又は達成度の回答について、それぞれ集計することができる。
【0154】
集計条件が入力されると、入力された集計条件がサーバ装置4へ送信される(ステップS52)。サーバ装置4にて集計条件を受信すると(ステップS53)、受信した集計条件に応じて集計を実行する(ステップS54)。集計結果は端末へ送信される(ステップS55)。
【0155】
端末では、集計結果を受信し(ステップS56)、グラフ化し、端末の表示画面に表示することができる(ステップS57)。グラフの形式は特に限定されず、利用者による端末への操作により、折れ線グラフ、円グラフ、棒グラフなど、その形式を適宜選択することができる。また、グラフの縦軸及び横軸は、利用者による端末への操作により、適宜選択することができる。
【0156】
例えば、横軸を、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数、不正解率)、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、目標、目標の達成度合い、業務負荷への回答、又は、状態質問への回答のいずれかとし、縦軸を、これらの各回答の延べ人数(延べ回数)とすることができる。例えば、1の行動についてのクイズへの回答として、横軸を正解及び不正解とした場合に、回答が正解又は不正解であった延べ人数(延べ回数)を、縦軸に表示することができる。例えば、1の行動についてのクイズへの回答として、横軸をクイズへの回答のための選択肢とした場合に、各選択肢が選択された選択率を、縦軸に表示することができる。例えば、複数の行動についてのクイズへの回答として、横軸を正解の合計数や正解率(不正解の合計数や不正解率)とした場合に、その正解の合計数に対応する第1利用者の延べ人数(延べ回数)を、縦軸に表示することができる。例えば、横軸を理解度とした場合に、「-3」、「-2」、「-1」、「0」、「1」、「2」、「3」の7段階の理解度のそれぞれが回答された延べ人数(延べ回数)を、縦軸に表示することができる。このようにすることで、回答がどのように分布しているのかを把握することができる。また、横軸を入力した日時とし、縦軸を、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数や不正解率)、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、目標、目標の達成度合い、業務負荷への回答、又は、状態質問への回答のいずれかとすることもできる。
【0157】
例えば、1の第1利用者について回答を集計した場合に、横軸を回答した日時とし、縦軸を、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数や不正解率)、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、目標、目標の達成度合い、業務負荷への回答、又は、状態質問への回答などの数値とすることができる。このようにすることで、利用者が回答の経時的な変化を把握することが可能となる。
【0158】
さらには、縦軸を、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数や不正解率)、1のクイズへの回答が正解したか否か、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、業務負荷への回答、又は、状態質問への回答のいずれかとし、横軸を、縦軸とは異なる、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数や不正解率)、1のクイズへの回答が正解したか否か、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、業務負荷への回答、又は、状態質問への回答のいずれかとすることができる。このようにすることで、例えば、クイズへの回答についての正解の合計数又は正解率と理解度との相関関係、クイズへの回答についての正解の合計数又は正解率と重要度との相関関係、クイズへの回答についての正解の合計数又は正解率と第1利用者が回答した達成度との相関関係、クイズへの回答についての正解の合計数又は正解率と状態質問への回答との相関関係、クイズへの回答についての正解の合計数又は正解率と第2利用者が回答した達成度との相関関係、1のクイズへの回答が正解したか否かと理解度との相関関係、1のクイズへの回答が正解したか否かと重要度との相関関係、1のクイズへの回答が正解したか否かと第1利用者が回答した達成度との相関関係、1のクイズへの回答が正解したか否かと状態質問への回答との相関関係、1のクイズへの回答が正解したか否かと第2利用者が回答した達成度との相関関係、理解度と重要度との相関関係、理解度と第1利用者が回答した達成度との相関関係、理解度と状態質問への回答との相関関係、重要度と第1利用者が回答した達成度との相関関係、重要度と状態質問への回答との相関関係、第1利用者が回答した達成度と第2利用者が回答した達成度との相関関係、又は、第1利用者が回答した達成度と状態質問への回答との相関関係等を、利用者が把握することが可能となる。
【0159】
第1利用者は、自らの入力した回答の集計結果を確認することで、自らの行動、コンディション、目標の達成状況などを確認することができる。第2利用者は、部下である第1利用者の入力した回答の集計結果を確認することで、第1利用者の行動、コンディション、目標の達成状況などを確認することができる。さらに、第3利用者は、第1利用者の入力した回答の集計結果を確認することで、第1利用者の行動、コンディション、目標の達成状況などを確認することができ、第2利用者の入力した回答の集計結果を確認することで、部下に対する評価のスタイルを確認することも可能となる。
【0160】
上で述べたように、行動又は行動の指針は、「社会人基礎」、「業務遂行力(平常時)」、「業務遂行力(トラブル時)」、「組織行動」、「マナー(知識)」、「マナー(行動)」、「自己啓発」、「思考科目」などのカテゴリーに分類することができる。例えば、クイズへの回答の結果は、カテゴリーごとに集計をすることが可能であり、カテゴリーごとに正解率や不正解率を算定し、算定した正解率や不正解率をカテゴリーごとに対比させながら、その結果を利用者端末に表示し、印刷する等の出力をすることができる。例えば、第1利用者ごとに、「社会人基礎」、「業務遂行力(平常時)」、「業務遂行力(トラブル時)」、「組織行動」、「マナー(知識)」、「マナー(行動)」、「自己啓発」、「思考科目」の8つの分類の正解率について、8角形のレーダーチャートを利用者端末に表示することができる。8角形のレーダーチャートは中心を正解率0%とし、外側になるほど正解率100%に近づくものである。例えば、第2利用者や第3利用者は、第1利用者ごとに表示されたレーダーチャートを確認することで、どの第1利用者が、どの分類についての正解率が高く、どの分類についての正解率が低いのかを、簡便に把握することが可能となる。第2利用者や第3利用者は、これらのレーダーチャートを確認することで、第1利用者ごとに適切な指導や助言を行うことができる。
【0161】
8角形のレーダーチャートは、クイズへの回答の結果だけでなく、例えば、第1利用者ごとに、「社会人基礎」、「業務遂行力(平常時)」、「業務遂行力(トラブル時)」、「組織行動」、「マナー(知識)」、「マナー(行動)」、「自己啓発」、「思考科目」の8つの分類の行動の理解度(例えば、複数の回答についての理解度の合計や平均)、達成度(例えば、複数の回答についての達成度の合計や平均)、重要度(例えば、複数の回答についての重要度の合計や平均)のいずれかについて、8角形のレーダーチャートを利用者端末に表示することができる。8角形のレーダーチャートは中心となるほど小さい値となり、外側になるほど大きい値となる。
【0162】
なお、本システムによれば、サーバ装置4において、第2利用者の集計結果をもとに、第2利用者により回答された達成度又はこの達成度をもとに集計した集計結果を補正することも可能である。第2利用者は第1利用者の達成度を評価するが、人によって評価が甘くなり、或いは、辛くなるなどの偏りが生じやすい。そのため、客観的に第1利用者を評価することができなくなる。第2利用者により回答された達成度又はこの達成度をもとにした集計結果は、他の第2利用者による達成度の回答を集計した集計結果、又は、所定の基準にそって補正をすることができる。
【0163】
例えば、1又は複数の行動について、複数の第1利用者に対して第2利用者により回答された達成度の平均値が所定の値(例えば、「0」)になるように、各達成度に所定の数値を加算又は減算する。或いは、1又は複数の行動について、複数の第1利用者に対して第2利用者により回答された達成度の平均値が「2.1」であり、同じ行動についての他の複数の第2利用者による達成度の回答の平均値が「1.2」であるような場合に、複数の第1利用者に対して第2利用者により回答された達成度の平均値が、同じ行動についての他の複数の第2利用者による達成度の回答の平均値となるように、各達成度に所定の数値を加算又は減算する。
【0164】
補正により得られた集計結果は、ステップS56にてサーバ装置4から端末へ送信され、ステップS57にて、グラフ化し、端末の表示画面に表示することができる。また、補正をした達成度は、後述する通知処理や検索処理において利用することもできる。
【0165】
図4~
図6にて示した回答入力処理によって、第1利用者及び/又は第2利用者による回答が、サーバ装置4にて蓄積されると、それらの回答が所定の条件を満たした場合に、第1利用者端末1、第2利用者端末2及び第3利用者端末3のいずれかへ通知を行うことができる。本発明のシステムでは、この所定の条件を、第1利用者端末1、第2利用者端末2、及び、第3利用者端末3のいずれかの操作により、設定することができる。次に、この条件設定処理について、説明をする。
図8は、本発明の実施の形態にかかる条件設定処理のフローチャートを示す図である。
【0166】
サーバ装置4のストレージ部23において、第2利用者IDと第1利用者IDとが、関連付けられて記憶されている。そのため、第2利用者の第2利用者IDをもとに、第2利用者によって条件設定処理及び通知処理の対象となる第1利用者の第1利用者IDを特定することができる。また、サーバ装置4のストレージ部23において、第3利用者IDと、第2利用者ID及び第1利用者IDとが、関連付けられて記憶されている。そのため、第3利用者の第3利用者IDをもとに、第3利用者によって条件設定処理及び通知処理の対象となる第1利用者の第1利用者ID及び第2利用者の第2利用者IDを特定することができる。
【0167】
利用者は、端末を操作し、専用アプリケーションを起動し、システムへログインをする。システムへログインをすると、メニューを開き、通知条件の設定機能を選択することができる。通知条件の設定機能を選択すると、利用者による端末への操作により、通知条件を入力する(ステップS61)。入力された通知条件は、端末からサーバ装置4へ送信される(ステップS62)。サーバ装置4にて通知条件を受信すると(ステップS63)、通知条件が設定される(ステップS64)。なお、利用者は複数の通知条件を設定することもできる。
【0168】
ステップS61にて入力し、設定できる通知条件の内容は特に限定されない。通知条件は、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数、不正解率)、1のクイズへの回答が正解したか否か、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、業務負荷への回答、又は、状態質問への回答のいずれか1つをもとに通知条件を設定することとしてもよく、これらの2つ以上の組み合わせをもとに通知条件を設定してもよい。例えば、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数、不正解率)、1のクイズへの回答が正解したか否か、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、業務負荷への回答、及び/又は、状態質問への回答のいずれかが所定の値となったことを通知条件とすることができる。例えば、第1利用者のある行動の指針に関する理解度が「3」となり、重要度が「3」となることを通知条件とすることができる。
【0169】
例えば、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数、不正解率)、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、業務負荷への回答、及び/又は、状態質問への回答のいずれかの平均値及び/又は中央値が、所定の値以上であること、所定の値よりも大きいこと、所定の値以下であること、又は、所定の値よりも小さいことを通知条件とすることができる。例えば、ある会社や職場における複数の第1利用者について、或る特定の行動の指針に関する理解度の平均値又は中央値が「2.5以上」となったことを通知条件とすることができる。また、例えば、1の第1利用者について、所定の期間にて回答された、複数の行動の指針に関する理解度の平均値又は中央値が「2.5以上」となったことを通知条件とすることができる。
【0170】
また、例えば、1の第1利用者への1の行動の指針についての質問に対応する、クイズへの回答が正解したか否か、理解度、該質問に対応する重要度、該質問に対応する第1利用者が回答した達成度、該質問に対応する第2利用者が回答した達成度、該質問に対応する業務負荷への回答、及び、該質問に対応する状態質問への回答のいずれか2つの値が所定の関係となることを通知条件とすることができる。該質問に対応する業務負荷への回答、該質問に対応する状態質問への回答とは、該質問がされた際に実施された業務負荷への回答、状態質問への回答をいう。この場合に、より具体的には、理解度と重要度の値が所定の関係となること、理解度と第1利用者が回答した達成度の値が所定の関係となること、理解度と第2利用者が回答した達成度の値が所定の関係となること、理解度と業務負荷への回答の値が所定の関係となること、理解度と状態質問への回答の値が所定の関係となること、重要度と第1利用者が回答した達成度の値が所定の関係となること、重要度と第2利用者が回答した達成度の値が所定の関係となること、重要度と業務負荷への回答の値が所定の関係となること、又は、重要度と状態質問への回答の値が所定の関係となること、第1利用者が回答した達成度と第2利用者が回答した達成度の値が所定の関係となること、第1利用者が回答した達成度と業務負荷への回答の値が所定の関係となること、第1利用者が回答した達成度と状態質問への回答の値が所定の関係となること、第2利用者が回答した達成度と業務負荷への回答の値が所定の関係となること、第2利用者が回答した達成度と状態質問への回答の値が所定の関係となること、又は、業務負荷への回答と状態質問への回答の値が所定の関係となることを通知条件とすることができる。
【0171】
また、例えば、1の第1利用者への複数の行動の指針についての質問に対応する、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数、不正解率)、理解度、該質問に対応する重要度、該質問に対応する第1利用者が回答した達成度、該質問に対応する第2利用者が回答した達成度、該質問に対応する業務負荷への回答、及び、該質問に対応する状態質問への回答のいずれか2つから導き出される値が所定の関係となることを通知条件とすることができる。例えば、複数の第1利用者への1の行動の指針についての質問に対応する理解度、該質問に対応する重要度、該質問に対応する第1利用者が回答した達成度、該質問に対応する第2利用者が回答した達成度、該質問に対応する業務負荷への回答、及び、該質問に対応する状態質問への回答のいずれか2つから導き出される値が所定の関係となることを通知条件とすることができる。例えば、複数の第1利用者への複数の行動の指針についての質問に対応する理解度、該質問に対応する重要度、該質問に対応する第1利用者が回答した達成度、該質問に対応する第2利用者が回答した達成度、該質問に対応する業務負荷への回答、及び、該質問に対応する状態質問への回答のいずれか2つから導き出される値が所定の関係となることを通知条件とすることができる。
【0172】
導き出される値が所定の関係になるとは、より具体的には、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数、不正解率)、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、業務負荷への回答、及び、状態質問への回答のいずれか2つの平均値又は中央値が所定の関係となることを通知条件とすることができる。例えば、理解度の平均値又は中央値と、重要度の平均値又は中央値とが所定の関係となること、理解度の平均値又は中央値と、第1利用者が回答した達成度の平均値又は中央値とが所定の関係となること、理解度の平均値又は中央値と、第2利用者が回答した達成度の平均値又は中央値とが所定の関係となること、理解度の平均値又は中央値と、業務負荷への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となること、理解度の平均値又は中央値と、状態質問への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となること、重要度の平均値又は中央値と、第1利用者が回答した達成度の平均値又は中央値とが所定の関係となること、重要度の平均値又は中央値と、第2利用者が回答した達成度の平均値又は中央値とが所定の関係となること、重要度の平均値又は中央値と、業務負荷への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となること、重要度の平均値又は中央値と、状態質問への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となること、第1利用者が回答した達成度の平均値又は中央値と、第2利用者が回答した達成度の平均値又は中央値とが所定の関係となること、第1利用者が回答した達成度の平均値又は中央値と、業務負荷への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となること、第1利用者が回答した達成度の平均値又は中央値と、状態質問への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となること、第2利用者が回答した達成度の平均値又は中央値と、業務負荷への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となること、第2利用者が回答した達成度の平均値又は中央値と、状態質問への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となること、又は、業務負荷への回答の平均値又は中央値と、状態質問への回答の平均値又は中央値とが所定の関係となることを通知条件とすることができる。
【0173】
例えば、1の第1利用者について、1の行動の指針に関する理解度と重要度との和又は差が、所定の値以上であること、所定の値よりも大きいこと、所定の値以下であること、又は、所定の値よりも小さいことを通知条件とすることができる。また、例えば、ある会社や職場における複数の第1利用者について、或る特定の行動の指針に関する理解度の平均値又は中央値と、重要度の平均値又は中央値との和又は差が、所定の値以上であること、所定の値よりも大きいこと、所定の値以下であること、又は、所定の値よりも小さいことを通知条件とすることができる。また、例えば、1の第1利用者について、所定の期間にて回答された、複数の行動の指針に関する理解度の平均値又は中央値と、重要度の平均値又は中央値との和又は差が、所定の値以上であること、所定の値よりも大きいこと、所定の値以下であること、又は、所定の値よりも小さいことを通知条件とすることができる。
【0174】
また、例えば、1の第1利用者について、1の行動の指針に関する理解度と、第1利用者が回答した達成度との和又は差が、所定の値以上であること、所定の値よりも大きいこと、所定の値以下であること、又は、所定の値よりも小さいことを通知条件とすることができる。例えば、ある会社や職場における複数の第1利用者について、或る特定の行動の指針に関する理解度の平均値又は中央値と、第1利用者が回答した達成度との平均値又は中央値との和又は差が、所定の値以上であること、所定の値よりも大きいこと、所定の値以下であること、又は、所定の値よりも小さいことを通知条件とすることができる。また、例えば、1の第1利用者について、所定の期間にて回答された、複数の行動の指針に関する理解度の平均値又は中央値と、第1利用者が回答した達成度との平均値又は中央値との和又は差が、所定の値以上であること、所定の値よりも大きいこと、所定の値以下であること、又は、所定の値よりも小さいことを通知条件とすることができる。
【0175】
次に、通知処理について、説明をする。
図9は、本発明の実施の形態にかかる通知処理のフローチャートを示す図である。サーバ装置4のストレージ部23に、新しく回答が登録されると(ステップS71)、ストレージ部23に記録された回答履歴を参照して、通知条件を満たすか否かについての判定を行う(ステップS72)。通知条件は、ストレージ部23に登録されている。通知条件は、専用アプリケーションにて事前に登録されたものを用いてもよく、前記条件設定処理において設定されたものを用いてもよい。回答履歴が通知条件を満たさない場合(ステップS72にてNo)は、通知処理は終了する。一方で、回答履歴が通知条件を満たす場合(ステップS72にてYes)は、端末へ通知される(ステップS73)。端末では、通知を受信し(ステップS74)、通知を利用者の表示画面に表示する(ステップS75)。ステップS75では、どのような通知条件が満たされたのか、及び、通知条件を満たした第1利用者又は第2利用者等についての情報も表示される。
【0176】
第1利用者及び/又は第2利用者による回答が、所定の条件を満たした場合に、第1利用者端末1、第2利用者端末2及び第3利用者端末3のいずれかへ通知をすることで、第1利用者、第2利用者又は第3利用者は、第1利用者又は第2利用者の行動や状況が改善、向上したことを把握できる、或いは、第1利用者又は第2利用者に対して行動や状況の改善、向上へ向けて何等かのアクションの実行や改善が必要であることを認識できる。
【0177】
例えば、1の第1利用者の1の行動の指針について、重要度から、理解度や第1利用者が回答した達成度又は第2利用者が回答した達成度を差し引いた差が、所定の値以上となった場合、或いは、所定の値よりも大きくなった場合(例えば、理解度が「-1」で、重要度が「3」で、所定の値が「2」であるような場合)を通知条件としておけば、第1利用者が、その行動や行動の指針についての重要性を認識しているにもかかわらず、その行動や行動の指針を十分に実施しきれていないことが把握できるため、上司によって何らかの助言や指導が必要であることがわかる。
【0178】
例えば、1の第1利用者の1の行動の指針について、第1利用者が回答した達成度又は第2利用者が回答した達成度から、理解度を差し引いた差が、所定の値以上となった場合、或いは、所定の値よりも大きくなった場合(例えば、理解度が「0」で、達成度が「3」で、所定の値が「2」であるような場合)を通知条件としておけば、第1利用者が、就業開始の際に行動の指針を確認し、質問に回答したことにより、その行動の指針を意識して業務を行い、行動が改善されたことを把握することができる。
【0179】
例えば、1の第1利用者の1の行動の指針について、第1利用者が回答した達成度から、第2利用者が回答した達成度を差し引いた差が、所定の値以上となった場合、或いは、所定の値よりも大きくなった場合(例えば、第1利用者が回答した達成度が「2」で、第2利用者が回答した達成度が「-1」で、所定の値が「2」であるような場合)を通知条件としておけば、第1利用者による自己評価と、上司である第2利用者による客観的な評価の間に乖離があることを把握することができるため、上司によって何らかの助言や指導が必要であることがわかる。
【0180】
例えば、1の第1利用者についての、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数、不正解率)、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、及び/又は、状態質問への回答について、過去の回答による値又は過去の一定期間の回答の平均値から、直近の回答による値又は直近の所定回数の回答の平均値を差し引いた値が、所定の値以上となった場合又は所定の値よりも大きい場合を通知条件としておけば、第1利用者による行動の質が低下していることや、健康や睡眠の状態が悪くなっていることを把握することができる。例えば、過去の一定期間の回答の平均値「1.2」で、直近の回答の平均値「-1.0」で、所定の値が「1.5」であるような場合、通知条件を満たすことになる。
【0181】
例えば、1の第1利用者についての、クイズへの回答についての正解の合計数や正解率(若しくは不正解の合計数、不正解率)、理解度、重要度、第1利用者が回答した達成度、第2利用者が回答した達成度、及び/又は、状態質問への回答について、直近の回答による値又は直近の所定回数の回答の平均値から、過去の回答による値又は過去の一定期間の回答の平均値を差し引いた値が、所定の値以上となった場合又は所定の値よりも大きい場合を通知条件としておけば、第1利用者による行動の質が向上していることや、健康や睡眠の状態が良好になっていることを把握することができる。
【0182】
本システムは、例えば、サーバ装置4において、第1利用者が第1利用者端末1を操作して、所定期間において、適切な行動、理解度、重要度、達成度、目標と目標の達成度合い、業務負荷、及び、状態質問への回答を入力するものであるが、1の利用者について、これらの回答項目数を、所定期間ごとに集計することもできる。回答項目数又は複数の所定期間における回答項目数の平均値等が、所定の条件を満たさない(例えば、入力項目数が減り、所定値未満となっている)に状態の第1利用者を特定し、端末へ通知することもできる。このような回答項目数の減少は、離職等の兆候となることがあるため、このような第1利用者を特定することができれば、第1利用者の離職を防ぐための対策等を実行することも可能となる。
【0183】
ここでは、利用者が端末を操作することで通知条件を設定し、設定された通知条件が満たされる状態となった場合に、端末に自動的に通知される場合について説明をしたが、例えば、本システムでは、利用者が端末に検索条件を入力して、検索条件に該当する第1利用者又は第2利用者を特定し、特定された第1利用者又は第2利用者についての情報を、端末にて表示することもできる。入力しうる検索条件としては特に限定されず、上で説明をした通知条件と同じ条件を入力することができる。検索条件としては、例えば、(達成度-理解度≧2)といった条件式を入力することができる。
【0184】
本発明によれば、所定期間の開始前又は初期に、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力し、出力された第1実行質問に対する回答を受け付け、所定期間の終期又は終了後に、第1実行質問に関連する第2実行質問を出力し、出力された第2実行質問に対する回答を受け付けることにより、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおける第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答を取得することができる。
【0185】
本発明によれば、複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれから受け付けた回答を集計することにより、複数の第1利用者について、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおける第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答を集計することができる。
【0186】
本発明によれば、異なる複数の所定の期間において受け付けた回答を集計することにより、複数の所定の期間において、1の第1利用者について、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおける第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答を集計することができる。
【0187】
本発明によれば、受け付けた回答が、通知を実行するための所定の条件を満たす場合に、所定の通知を実行することにより、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおける第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答が、所定の条件を満たす場合に通知することができる。
【0188】
本発明によれば、第1利用者が操作する第1利用者端末、又は、第1利用者とは異なる他の利用者が操作する他利用者端末への操作により、該通知に関する所定の条件を設定することができる。
【0189】
本発明によれば、受け付けた回答に応じて、新たに出力される第1実行質問を特定することにより、第1利用者に対して、回答に応じた適切な第1実行質問をすることができる。
【0190】
本発明によれば、仕事の分類ごとの回答の結果に応じて、新たに出力される第1実行質問を特定することができる。
【0191】
本発明によれば、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問、又は、第1実行質問に関連する第2実行質問を出力し、出力された第1実行質問又は第2実行質問に対する回答を受け付け、複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれから、複数の異なる第1実行質問又は複数の異なる第2実行質問に対する回答を受け付けるものであり、第1実行質問ごと又は第2実行質問ごとの回答の結果が、所定の条件を満たす第1実行質問又は第2実行質問を特定することにより、回答の結果が、所定の条件を満たす第1利用者の行動の実行の度合いに関する質問、又は、該質問に対応する行動を特定することができる。
【0192】
本発明によれば、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第1実行質問を出力し、出力された第1実行質問に対する回答を受け付け、第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する認識質問を出力し、出力された認識質問に対する回答を受け付けることにより、第1利用者の行動の実行の度合いと、第1利用者の前記行動の重要性の認識とに関する回答を取得することができる。
【0193】
本発明によれば、複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれから回答を受け付け、受け付けた回答を集計することにより、第1利用者の行動の実行の度合いと、第1利用者の前記行動の重要性の認識とに関する回答を集計することができる。
【0194】
本発明によれば、異なる複数の所定の期間において受け付けた回答を集計することにより、複数の所定の期間において、1の第1利用者について、第1利用者の行動の実行の度合いと、第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する回答を集計することができる。
【0195】
本発明によれば、受け付けた回答が、通知を実行するための所定の条件を満たす場合に、所定の通知を実行することにより、第1利用者の行動の実行の度合い、又は、第1利用者の前記行動の重要性の認識に関する回答が、所定の条件を満たす場合に通知することができる。
【0196】
本発明によれば、第1利用者が操作する第1利用者端末、又は、第1利用者とは異なる他の利用者が操作する他利用者端末への操作により、所定の条件を設定することにより、該通知に関する所定の条件を設定することができる。
【0197】
本発明によれば、受け付けた回答に応じて、新たに出力される第1実行質問を特定することにより、第1利用者に対して、回答に応じた適切な第1実行質問をすることができる。
【0198】
本発明によれば、仕事の分類ごとの回答の結果に応じて、新たに出力される第1実行質問を特定することができる。
【0199】
本発明によれば、所定期間の開始前又は初期に、所定期間の開始前又は初期に、所定期間における目標の入力を受け付け、所定期間の終期又は終了後に、所定期間における目標の達成の度合いの入力を受け付けることにより、所定期間の開始前又は初期と、所定期間の終期又は終了後とにおいて、目標に関する質問の回答を取得することができる。
【0200】
本発明によれば、複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれから受け付けた回答を集計することにより、目標に関する回答を集計することができる。
【0201】
本発明によれば、所定期間が、第1利用者の業務に関する期間であり、所定期間の初期が、第1利用者の業務の開始時期であり、所定期間の終期が、第1利用者の業務の終了時期であることにより、業務の開始時期と業務の終了時期とにおいて、質問をし、回答を取得することができる。
【0202】
本発明によれば、第1利用者の状態に関する状態質問を出力し、出力された状態質問に対する回答を受け付けることにより、第1利用者の状態に関する回答を取得することができる。
【0203】
本発明によれば、同じ第1利用者に対して、異なる時期に複数回、実行されるものであり、受け付けた複数の回答が、通知を実行するための所定の条件を満たす場合に通知をすることができる。
【0204】
本発明によれば、第2利用者端末が、第1利用者の行動の実行の度合いに関する第3実行質問を出力し、出力された第3実行質問に対する回答を受け付けることにより、第2利用者による第1利用者の行動の実行の度合いに関する回答を取得することができる。
【0205】
本発明によれば、複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、第1利用者ごとに、複数の異なる第3実行質問に対する回答を受け付けるものであり、第3実行質問ごとに、回答を集計することにより、1の第3実行質問について、第2利用者による、複数の第1利用者の行動の実行度合いに関する回答の分布を把握することができる。
【0206】
本発明によれば、回答手段による集計結果を、他の第2利用者による第3実行質問に対する回答を集計した集計結果、又は、所定の基準にそって補正をすることにより、集計結果を適正なものとすることができる。
【0207】
本発明によれば、第1利用者の適切な行動に関する行動質問に対する回答を受け付けることにより、第1利用者が、適切な行動は何であると考えているか、又は、どのように行動することが適切であると考えているかについての回答を取得することができる。
【0208】
本発明によれば、行動質問の属性の入力を受け付け、入力された属性に応じた行動質問を出力することにより、入力された属性に応じた行動質問を出力することができる。
【0209】
本発明によれば、複数の異なる第1利用者のそれぞれが、複数の第1利用者端末のそれぞれを操作するものであり、複数の第1利用者端末のそれぞれから受け付けた回答を集計することにより、複数の第1利用者について、第1利用者の適切な行動に対する理解に関する回答を集計することができる。
【0210】
本発明によれば、所定期間の開始前又は初期に、行動質問、実行質問、及び/又は、認識質問を出力し、該所定の期間内における回答を集計し、該所定期間の終期又は終了後に集計結果を表示することにより、所定期間の終期又は終了後に、該所定の期間内に集計された結果を確認することができる。
【0211】
本発明によれば、過去に受け付けた、同一の行動質問、実行質問、及び/又は、認識質問に対応する回答を集計し、所定期間の終期又は終了後に集計結果を表示することにより、過去の同一の質問に対する回答の集計結果を確認することができる。
【0212】
本発明によれば、受け付けた回答が、通知を実行するための所定の条件を満たす場合に、所定の通知を実行することにより、第1利用者の適切な行動に対する理解に関する回答が、所定の条件を満たす場合に通知することができる。
【0213】
本発明によれば、第1利用者が操作する第1利用者端末、又は、第1利用者とは異なる他の利用者が操作する他利用者端末への操作により、該通知に関する所定の条件を設定することができる。
【0214】
本発明によれば、受け付けた回答に応じて、新たに出力する行動質問を特定することにより、第1利用者に対して、回答に応じた適切な行動質問をすることができる。
【0215】
本発明によれば、第1利用者が操作する第1利用者端末、第2利用者が操作する第2利用者端末及び/又は第3利用者が操作する第3利用者端末が、回答を集計した集計結果を表示することにより、回答の集計結果を表示することができる。
【0216】
本発明によれば、複数の異なる評価対象についての評価を受け付け、受け付けた評価の結果をグラフ上に表示するとともに、複数の異なる評価対象についての評価の分布が所定の条件を満たす場合の分布の状態をグラフ上に表示することで、評価の分布が所定の状態に近づくように評価しやすくすることができる。
【0217】
本発明によれば、過去の回答をもとに、新たな質問又は新たな質問に対応する行動を特定することができる。
【符号の説明】
【0218】
1 第1利用者端末、 2 第2利用者端末、 3 第3利用者端末、
4 サーバ装置、 5 通信ネットワーク、 11 制御部、 12 RAM、
13 ストレージ部、 14 入力装置、 15 表示装置、
16 通信インタフェース、 21 制御部、 22 RAM、 23 ストレージ部、
24 通信インタフェース