(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】自動昇降型折り畳み式ベッド
(51)【国際特許分類】
A47C 19/12 20060101AFI20241121BHJP
A61G 7/018 20060101ALI20241121BHJP
A47C 19/04 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
A47C19/12 Z
A61G7/018
A47C19/04 Z
(21)【出願番号】P 2024021461
(22)【出願日】2024-02-15
【審査請求日】2024-02-15
(31)【優先権主張番号】10-2023-0100526
(32)【優先日】2023-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523405007
【氏名又は名称】ソンウ メディテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】パク、チュン ファ
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第217644871(CN,U)
【文献】韓国登録特許第10-2006603(KR,B1)
【文献】特許第2881600(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 19/00-19/22
A61G 7/00-7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の上体部支持のために所定高さを有する本体フレーム(10);
前記本体フレーム(10)の一側に連結されて、使用者の下体部を支持する脚部フレーム(20);
前記脚部フレーム(20)に上端部が回動折り畳み可能に連結される複数の折り畳み脚(30);
前記折り畳み脚(30)の回動駆動のために上部に連結されるアクチュエータ(40);
前記本体フレーム(10)の一側に垂直方向に備えられて、脚部フレーム(20)の昇降を案内する昇降案内部(11);
前記昇降案内部(11)と対応する脚部フレーム(20)に備えられて、昇降案内部に沿って案内が行われる第1ガイドローラ(21);
前記本体フレーム(10)の下部両側に備えられて、脚部フレーム(20)の水平方向摺動折り畳み動作を案内する摺動案内レール(12);および
前記摺動案内レール(12)と対応する脚部フレーム(20)の一端部に備えられて、摺動案内レール(12)に沿って移動される第2ガイドローラ(22);
を含む、構成を有することを特徴とする自動昇降型折り畳み式ベッド。
【請求項2】
前記第1ガイドローラ(21)は、「⊂」状を有する支持ブラケット(21a)によって脚部フレーム(20)と連結支持され、前記支持ブラケット(21a)と回動軸(21b)によって回動可能に連結された構成を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動昇降型折り畳み式ベッド。
【請求項3】
前記折り畳み脚(30)は、複数が上端部で連結フレーム(32)によって連結されて、アクチュエータ(40)の駆動による回動折り畳み動作が同時に行われる構成を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動昇降型折り畳み式ベッド。
【請求項4】
前記摺動案内レール(12)の先端部には脚部フレーム(20)の下降時に第1ガイドローラ(21)の衝撃を吸収するための緩衝パッド(13)が備えられ、前記緩衝パッド(13)は、下部で緩衝スプリング(14)によって弾性支持され、前記緩衝スプリング(14)は、摺動案内レール(12)に形成されたパッド溝(14a)に構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の自動昇降型折り畳み式ベッド。
【請求項5】
前記摺動案内レール(12)には、脚部フレーム(20)の下降時に第2ガイドローラ(22)の衝撃を減少させるとともに、円滑な摺動が行われるように保護層(15)がコーティング形成され、前記保護層(15)は、ポリスルホン樹脂、セピオライト、エポキシビトリマー樹脂、クロム酸カリウム、ナフテン酸コバルト、フェニルアラニン4ヒドロキシラーゼ、ポリベンゾイミダゾール、水酸化リチウム、イソフラボノイド、ポリカプロラクトン、フッ化ナトリウムの混合組成を含む、ことを特徴とする請求項4に記載の自動昇降型折り畳み式ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動昇降型折り畳み式ベッドに関し、より詳しくは、健康機能性ベッドの折り畳み式構造によって移動または非使用時の空間効率率を向上させ、また、折り畳むための昇降動作が自動に行われることができる折り畳み式ベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
最近健康に対する関心が増加するにつれて、温熱機能を有する温熱治療用、按摩具が備えられたマッサージ用または物理治療用などのような多様な治療機能を有する機能性ベッド製品が発売されている。
【0003】
このような機能性ベッドは、成人の身長ほどの長さを必要とすることから、フレームの製作時、所定長さに制作された後に消費者または売り場に移送される。
【0004】
しかしながら、従来の治療用ベッドは、一体型構造を有するため、移送または保管時に占める空間により保管および移動に困難があり、使用者がベッドを使用しない場合にも室内空間を占めるなどの不便があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】大韓民国特許登録第10-1783017号(2017.09.22.登録)
【文献】大韓民国特許登録第10-1679584号(2016.11.21.登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術における問題点を改善するために提案されたもので、折り畳み式保管が可能であり、また、折り畳むための昇降が自動に行われることができるベッド構造体を提供することによって、製品の使用便宜性を向上させ、また、移動および保管が容易に行われるようにすることに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達するための本発明の昇降折り畳み式ベッドは、使用者の上体部の支持のために、所定高さに備えられる本体フレーム;前記本体フレームの一側に連結されて、使用者の下体部を支持する脚部フレーム;前記脚部フレームに上端部が回動折り畳み可能に連結される複数の折り畳み脚;前記折り畳み脚の回動駆動のために上部に連結されるアクチュエータ;前記本体フレームの一側に垂直方向に備えられて、脚部フレームの昇降を案内する昇降案内部;前記昇降案内部と対応する脚部フレームに備えられて、昇降案内部に沿って案内が行われる第1ガイドローラ;前記本体フレームの下部両側に備えられて、脚部フレームの摺動折り畳み動作を案内する摺動案内レール;および前記摺動案内レールと対応する脚部フレームの一端部に備えられて、摺動案内レールに沿って移動される第2ガイドローラ;を含む構成を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このような本発明に係る折り畳み式ベッドは、脚部フレームの摺動折り畳みのための下降動作が自動に行われることができるようになって、使用便宜性を向上させ、また移動および保管が容易に行われることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施例による折り畳み式ベッドフレームの見掛け斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例による折り畳み式ベッドフレームの見掛け斜視図である。
【
図3】本発明に係る折り畳み式ベッドの平面構造図である。
【
図4】本発明に係る折り畳み式ベッドの側面構造図である。
【
図6】本発明に係る折り畳み式ベッドの底面斜視図である。
【
図8】本発明に係る折り畳み式ベッドの下降過程側面構造図である。
【
図10】本発明に係る折り畳み式ベッドの下降完了状態側面構造図である。
【
図12】本発明に係る折り畳み式ベッドの下降完了状態斜視図である。
【
図13】本発明に係る折り畳み式ベッドの摺動折り畳み状態斜視図である。
【
図14】本発明に係る折り畳み式ベッドの摺動折り畳み状態平面構造図である。
【
図15】本発明に係る折り畳み式ベッドの摺動折り畳み状態側面構造図である。
【
図16】本発明の他の実施例による主要部断面構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の具体的な実施例を添付図面を参照して詳しく説明する。
【0011】
本発明の実施例は様々な形態に変形されてもよく、本発明の範囲が以下で詳しく説明する実施例に限定されることに解釈されてはならない。本実施例は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供される。
【0012】
したがって、図面で表現した構成要素の形状などはより明確な説明を強調するために誇張して表現されてもよい。各図面で同じ構成は同じ参照符号で示した場合があることに留意すべきである。また、本発明の要旨を不必要に曖昧にする虞があると判断される公知技術の機能および構成に関する詳細な説明は省略されてもよい。
【0013】
まず、本発明の一実施例による自動昇降型折り畳み式ベッド構造を
図1~
図13を参照して説明すれば、次の通りである。
【0014】
本実施例による折り畳み式ベッドは、使用者の上体部の支持のために所定高さを有する本体フレーム10、前記本体フレーム10の一側に連結されて、使用者の下体部を支持する脚部フレーム20、前記脚部フレーム20に上端部が回動折り畳み可能に連結される複数の折り畳み脚30、および前記折り畳み脚30の回動駆動のために、上部に連結されるアクチュエータ40の基本構成を含む。
【0015】
この時、前記本体フレーム10の一側には昇降案内部11が垂直方向に備えられて、脚部フレーム20の昇降を案内し、これと対応する脚部フレーム20には第1ガイドローラ21が備えられて、昇降案内部に沿って案内が行われ、前記本体フレーム10の下部両側には摺動案内レール12が備えられて、脚部フレーム20の水平方向摺動折り畳み動作を案内し、これと対応する脚部フレーム20の一端部には第2ガイドローラ22が備えられて、摺動案内レール12に沿って移動される。
【0016】
また、前記第1ガイドローラ21は、「⊂」状の支持ブラケット21aによって脚部フレーム20と連結支持され、前記支持ブラケット21aと回動軸21bによって回動可能に連結された構成を有する。
【0017】
また、前記折り畳み脚30は、前後2つが上端部で連結フレーム32によって相互連結されて、アクチュエータ40の駆動による回動軸を中心として折り畳み動作が同時に行われる構成を有する。
【0018】
このような構成を有する本発明に係る自動昇降型折り畳み式ベッドの動作による作用効果について説明する。
【0019】
本発明のベッドは、温熱治療用、按摩用または物理治療用などのような多様な機能で活用されることができ、上体を支える本体フレーム10の一側に下体を支える脚部フレーム20が昇降および摺動折り畳み動作が可能に連結された構成を有する。
【0020】
図1~
図7は、脚部フレーム20が本体フレーム10と同じ高さに上昇された状態を示し、このような状態で、ベッドの移送または保管のために折り畳み動作を実行しようとする場合、まず脚部フレーム20の下降動作が行われるようになる。
【0021】
すなわち、この時には、アクチュエータ40の動作によって折り畳み脚30の回動折り畳みが行われると、
図8および
図9のように、脚部フレーム20が徐徐に加工するようになり、この時、一側に構成された第1ガイドローラ21が昇降案内部11によって案内されながら下降されることによって、脚部フレーム20が安定的な水平状態を保持しながら下降動作が行われることができるようになる。
【0022】
特に、このような下降動作過程では、アクチュエータ40の動作時に、4つの折り畳み脚30が相互連結フレーム32によって連結された状態を成しているので、同時に折り畳み回動が行われるようになることが分かる。
【0023】
そして、下降動作が完了されると、
図10~
図12に示すような状態になる。この時は脚部フレーム20の端部に構成された第2ガイドローラ22が摺動案内レール12に安着された状態を成すことを確認することができる。
【0024】
このような状態で、使用者が脚部フレーム20を本体フレーム10の内部に力を加えて引入させると、第2ガイドローラ22が摺動案内レール12に沿って摺動案内されながら、脚部フレーム20の引入動作が行われるようになって、最終的に
図13~
図15に示すような保管状態を成すようになる。
【0025】
一方、ベッドを使用するためには、上記と反対順に脚部フレーム20を引っ張って本体フレーム10から引出させた状態でアクチュエータ40を動作させると、脚部フレーム20が徐徐に上昇されながら原状態への復帰動作が行われることができるようになる。
【0026】
したがって、本発明に係る折り畳み式ベッドは、脚部フレームの摺動折り畳みのための下降動作が自動に行われることができるようになって、使用便宜性を向上させ、また移動および保管が容易に行われることができるという効果を示す。
【0027】
図16は、本発明の他の実施例による構成を示した図で、本体フレーム10に構成された摺動案内レール12の先端部には、脚部フレーム20の下降時に第1ガイドローラ21の衝撃を吸収するための緩衝パッド13が備えられる。前記緩衝パッド13は、下部で緩衝スプリング14によって弾性支持が行われ、前記緩衝スプリング14は、摺動案内レール12に形成されたパッド溝14aに構成される。
【0028】
また、摺動案内レール12には、脚部フレーム20の下降時に第2ガイドローラ22の衝撃を減少させるとともに、円滑な摺動が行われるように保護層15がコーティング形成される。
【0029】
この時、前記保護層15は、ポリスルホン樹脂20~40重量%、セピオライト1~10重量%、エポキシビトリマー樹脂10~30重量%、クロム酸カリウム5~20重量%、ナフテン酸コバルト5~10重量%、フェニルアラニン4ヒドロキシラーゼ1~10重量%、ポリベンゾイミダゾール1~5重量%、水酸化リチウム5~10重量%、イソフラボノイド1~10重量%、ポリカプロラクトン1~10重量%、フッ化ナトリウム1~10重量%の比率で混合組成を成す。
【0030】
このような構成を有する場合、脚部フレーム20の下降動作の時、緩衝パッド13および保護層15の構成によって、脚部フレーム20での衝撃および騷音の発生を低減させることができる。
【0031】
すなわち、緩衝スプリング14によって支持されている緩衝パッド13によって第1ガイドローラ21が緩衝支持されながら、下降過程で急激な衝撃の発生が防止されられることができ、第2ガイドローラ21は保護層15によって接触騷音の発生が減少されることができることが分かる。
【0032】
特に、保護層15にはセピオライト成分が混合されているので、コーティング耐久性が向上されることができ、クロム酸カリウムおよびナフテン酸コバルトは、ポリスルホン樹脂の触媒機能によるコーティング過程で固まり現象が発生することを防止し、フェニルアラニン4ヒドロキシラーゼは、保護層15の変色および白化現象を防止する機能を実行し、ポリベンゾイミダゾールおよび水酸化リチウムは、コーティング密度を増大させる機能を実行するようになる。また、追加添加されたイソフラボノイドは、コーティング潤滑性を向上させ、ポリカプロラクトンおよびフッ化ナトリウムは、それぞれ保護層15の弾力性を向上させるとともに、クラックの発生を防止するという機能を実行する
【0033】
そして、上記で本発明の特定の実施例が説明および図示されたが、本発明のベッド昇降装置構造が当業者によって多様に変形されて実施され得ることは自明なことである。
【0034】
しかしながら、このような変形された実施例は、本発明の技術的思想や範囲から個別的に理解されてはならなく、このような変形された実施例は、本発明の添付された特許請求範囲内に含まれるとすべきである。
【符号の説明】
【0035】
10 ・・・本体フレーム
11 ・・・昇降案内部
12 ・・・摺動案内レール
13 ・・・緩衝パッド
20 ・・・脚部フレーム
21 ・・・第1ガイドローラ
21a ・・・支持ブラケット
21b ・・・回動軸
22 ・・・第2ガイドローラ
30 ・・・折り畳み脚
31 ・・・キャスト
32 ・・・連結フレーム
40 ・・・アクチュエータ
【要約】 (修正有)
【課題】畳み式ベッドの使用便宜性を向上させ、また移動および保管が容易に行われるようにする。
【解決手段】使用者の上体部支持をする本体フレーム(10)、本体フレームの一側に連結されて使用者の下体部を支持する脚部フレーム(20)、脚部フレームに上端部が回動折り畳み可能に連結される複数の折り畳み脚(30)、折り畳み脚の回動駆動のために上部に連結されるアクチュエータ(40)、本体フレームの一側に垂直方向に備えられて脚部フレームの昇降を案内する昇降案内部(11)、昇降案内部と対応する脚部フレームに備えられて昇降案内部に沿って案内が行われる第1ガイドローラ、本体フレームの下部両側に備えられて脚部フレームの水平方向摺動折り畳み動作を案内する摺動案内レール(12)、および摺動案内レールと対応する脚部フレームの一端部に備えられて摺動案内レールに沿って移動される第2ガイドローラを含む。
【選択図】
図1