(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】分散型ショーシステムを有する無人航空機(UAV)の動的な参加を伴う航空ショーシステム
(51)【国際特許分類】
A63J 5/02 20060101AFI20241121BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20241121BHJP
B64F 1/36 20240101ALI20241121BHJP
B64D 1/22 20060101ALI20241121BHJP
G05D 1/46 20240101ALI20241121BHJP
【FI】
A63J5/02
B64C39/02
B64F1/36
B64D1/22
G05D1/46
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020147399
(22)【出願日】2020-09-02
【審査請求日】2023-08-31
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504399716
【氏名又は名称】ディズニー エンタープライゼス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ペール エル.ホビー
(72)【発明者】
【氏名】マデリン アール.ジュパン
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー ポール ドーヒ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ロイヤル クリステンセン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ヘイズ スノディ
(72)【発明者】
【氏名】モーガン ティ.ポープ
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0233099(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0112048(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63J 1/00-99/00
A63K 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散型航空ショーへの動的な参加を達成するように構成されたシステムであって、
前記分散型航空ショー用に定められたタイムラインに基づいて、ショーエフェクトをトリガするためのトリガ信号を生成する、地上ベースのショー制御システムと、
無人航空機(UAV)であって、前記UAVをショー空域において3次元に移動させるように動作可能な、機上または非機上飛行推進機構を備える、UAVと、
前記UAVから物理的に分離しており、第1ショーエフェクトを生成するように前記トリガ信号に応答して動作可能な、1つまたは複数のショーエフェクトデバイスと、
物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されており、第2ショーエフェクトを生成するように前記トリガ信号に応答して動作可能な、1つまたは複数のショーエフェクトデバイスと、
前記UAVと前記UAVから物理的に分離した前記ショーエフェクトデバイスとの相対地点を追跡する、前記地上ベースのショー制御システムに対し結合された追跡デバイスと、を備え、
前記相対地点は、前記トリガ信号を発するための時刻を選択するように、前記地上ベースのショー制御システムにより用いられ、
前記第1ショーエフェクトおよび前記第2ショーエフェクトは、累積的なショーエフェクトを生成するように相互作用する、システム。
【請求項2】
前記UAVは、物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されている前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイス用のショー制御信号を、前記ショー制御信号に基づいて生成するように、スクリプトを実行する計算資源を有する機上ショーコントローラをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記スクリプトは、前記タイムラインにわたって前記分散型航空ショーの同期を維持するように、前記ショー空域における前記UAVの実際の位置に基づいてトリガされミキシングされる楽譜または照射キューを含むミニシーンを含み、前記ミニシーンは、前記UAVの前記実際の位置に適するように、前記タイムライン上にて早くまたは遅くに終了するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記地上ベースのショー制御システムは、前記分散型航空ショー用の前記タイムラインにおいて定められたタイミングおよびマーク位置に対する、前記ショー空域における位置へと、または該位置を通って進行する前記UAVのタイミングに基づいて、前記トリガ信号を生成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記相対地点は、前記UAVが前記推進機構により前記ショー空域を通って移動する際に、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスに、前記UAVに向かう照明または投影を行わせる前記トリガ信号を生成するように、前記地上ベースのショー制御システムにより用いられる、請求項
1に記載のシステム。
【請求項6】
前記追跡デバイスは、前記ショー空域における追加の複数のUAVのリアルタイム位置を決定し、前記地上ベースのショー制御システムは、前記UAVと前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスとの間に位置する前記追加の複数のUAVのうちの1つまたは複数の照明を制御するべく照明または投影を調節するように、前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスの動作を自動的に修正する、請求項
1に記載のシステム。
【請求項7】
前記トリガ信号は、前記分散型航空ショー用の前記タイムラインにおいて定められた前記タイミングよりも早いまたは遅い時点にて生成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されている前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスが、前記UAVから、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスに対し、光、ビデオ、またはレーザ投影を行うか、または、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスが、物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されている前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスに対しまたは向かって、光、ビデオ、またはレーザ投影を行う、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスが、前記UAVに向かって投射物を打ち上げるか、または、物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されている前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスが、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスに向かって、投射物を打ち上げる、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、航空ショーまたはディスプレイに関し、より詳細には、本記載は、テーマパーク、戸外のスポーツスタジアムなどといった施設の客を楽しませるように、動的に調和するショー(例えば、空中デバイスと地上デバイスとの間において調和する)を提供するように構成された、新たなシステム(および関連する制御方法)に関する。システムは、分散型ショーシステムおよび人の役者と、分散型ショーシステムおよび人の役者を伴う動的なショー参加を提供するように追跡され、監視され、また制御される無人航空機(UAV)とを備える。
【背景技術】
【0002】
ショーまたはディスプレイを空に提供する新たな方法についての強い要求が存在する。これらのショーおよびディスプレイは、例えば、テーマパークまたはアミューズメントパークを訪れる大勢の人々に対し提供されてよい。他の場合では、空中ディスプレイまたはショーが、スポーツイベントの前後に、またはハーフタイムもしくは別の休憩時にも、スポーツファンに対し提供される。
【0003】
ショーおよびディスプレイのデザイナーは、ショーの一部として、またはショーの航空コンポーネントの一部を担うように、クアッドコプタなどの無人航空機(UAV)を用い始めている。UAVは、演劇ショーの演出を創作的に高めるように、多くの機会を提示する。しかしながら、UAVは、典型的には、予めプログラムされたパターンにより飛行し得る、ほぼ独立したシステムとして動作する。特に、現在まで、UAVは一般に、空間にわたって、所定の飛行プランを行うようになど、予めプログラムされた1組の移動の実行により制御されてきた。ショーに用いられるUAVは、そうでない場合、人の役者によるパフォーマンス、地上ベースのショーまたはディスプレイシステムのトリガ、および/またはショー空間における他のUAVの移動および動作などの、残りの演出のライブパフォーマンスのリズムから断ち切られる。
【0004】
現代の航空ディスプレイまたはショーの演出は、ますます複雑な人のパフォーマンスおよびショーエフェクトを有し、現在まで、これらの要素をUAVの予めプログラムされた飛行経路と同期することは非常に困難であることが示されている。ショーの演出は、UAVが、他のショー要素と同時に特定のマークに当たるように出現させるべく単純化されてよく、また、厳しい同期のこの欠落は、恣意的および分裂したように知覚される、航空ディスプレイまたはショー内におけるUAVの出現を生じ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第8876571号明細書
【文献】米国特許第10424231号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0249693号明細書
【文献】米国特許出願公開第2019/0315486号明細書
【発明の概要】
【0006】
簡潔には、無人航空機(UAV)と、UAV機上のショーシステム(UAVにより搬送されるまたは移動する任意のものを含む)と、人の役者またはショー参加者と、非UAVまたは「地上」ショーシステムと、グローバル地上コントローラまたはシステムのシステムとを備える、航空ショーシステムが提供される。本記載におけるUAVは、コプタ、ドローン、弾道物体(空気へと打ち上げられる、または飛行物体、上昇したプラットフォームから、もしくはショーの空域を通じて飛行するようにある高さから落下する、ロボットデバイスを含んでよい)などといった、ショー空間において飛んでいる任意の無人物体を含む。グローバルな地上ベースの制御システムは、ショーパフォーマンス中にUAVの動作をアクティブに追跡するように、またそれに応じて、UAVを忠実により大きいショーパフォーマンスまたは経験の一部とするべく、UAVに対し応答し、作用するように、ハードウェアおよびソフトウェア(例えば、グローバルコントローラモジュール)を有するように構成されている。新たな航空ショーシステムは、予めプログラムされた飛行プランに単純に従う機上ショーエフェクト要素を伴うUAVを有することへの信用により、欠陥を克服する。これに代えて、新たなシステムは、分散型ショーシステムを有するUAVの動的なショー参加を達成し、その分散型ショーシステムは、ショーエフェクト要素を有する他のUAVと、地上または空中における人の役者と、地上にあってよいが、UAVがショーパフォーマンス中に飛行する空域にエフェクトを打ち上げるか提供し得る、非UAVショーシステムと、を備える。
【0007】
例えば、グローバルな地上ベースの制御システムは、UAVが、ショー空間における地点および配向に対して、またタイミングに対して、UAVのキューまたはマークに適切に当たるか否か(例えば、UAVの速度および進行の方向が、他のショーシステムおよび/またはショーエフェクト要素の動作との適切な時刻の同期を提供するのに正確であるか)を決定するように、ショーエフェクト要素(または1つ、2つもしくはそれより多いショーエフェクト要素を有する機上ショーシステム、およびロボットサブシステムもしくはコンポーネントを各々備え得るショーエフェクト要素)を有するUAVを追跡してよい。「はい」であってキュー/マークに当たる場合、地上ベースの制御システムは、1つまたは複数のショーシステムにより第1エフェクトをトリガしてよいが、キュー/マークが追跡されるUAVにより外されたために「いいえ」である場合、地上ベースの制御システムは、1つまたは複数のショーシステム(第1エフェクトを提供するように用いられるのと同一であるか異なるもの)により提供される第2エフェクト(または第3エフェクトなど)をトリガしてよい。新たな航空ショーシステムの動作中、地上ベースの制御システムは、ショー空間において用いられるUAVをすべて認識しており、それらのUAVの各々は、地上ベースの制御システムによる監視動作とショーエフェクトトリガ動作とを行うように、互いに、また地上と通信する。
【0008】
より詳細には、分散型空中および地上ショーへの無人航空機の動的な参加を達成するように構成されたシステムが提供される。システムは、前記分散型航空ショー用に定められた理想的なタイムラインに基づいてショーエフェクトをトリガするためのトリガ信号を生成する、地上ベースのショー制御システムを備える。各UAVは、フライトコントローラと、随意ではいくつかの場合において、前記UAVをショー空域において3次元に移動させるように動作可能な飛行推進機構を備える。さらに、システムは、(a)前記UAVから物理的に分離しており、第1ショーエフェクトを生成するように前記トリガ信号に応答して動作可能な、1つまたは複数のショーエフェクトデバイスと、(b)物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されており、第2ショーエフェクトを生成するように前記トリガ信号に応答して動作可能な、1つまたは複数のショーエフェクトデバイスと、を備える。システム動作中、前記第1ショーエフェクトおよび前記第2ショーエフェクトは、累積的または完全なショーエフェクトを生成するように相互作用する。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記UAVは、物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されている前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイス用のショー制御信号を、前記ショー制御信号に基づいて生成するように、スクリプトを実行する計算資源を有する機上ショーコントローラをさらに備える。そうした実施形態では、前記スクリプトは、前記タイムラインにわたって前記分散型航空ショーの同期を維持するように、前記ショー空間における前記UAVの実際の位置に基づいてトリガされミキシングされる楽譜または照射キューを含むミニシーンであるか、該ミニシーンを含んでよい。前記ミニシーンは、前記UAVの前記実際の位置に適するように、前記タイムライン上にて早くまたは遅くに終了するように一意的に構成されることが可能である。
【0010】
同一または他の実施形態では、前記地上ベースのショー制御システムは、前記分散型航空ショー用の前記タイムラインにおいて定められたタイミングおよびマーク位置に対する、前記空域における位置へと、または該位置を通って進行する、前記UAVのタイミングに基づいて、前記トリガ信号を生成する。システムは、前記UAVと前記UAVから物理的に分離した前記ショーエフェクトデバイスとの相対地点を追跡する前記地上ベースのショー制御システムに対し結合された追跡デバイスをさらに備えてもよく、前記相対地点は、前記トリガ信号を発するための時刻を選択するように、前記地上ベースのショー制御システムにより用いられてよい。また、前記相対地点は、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスに、前記UAVが前記推進機構により前記ショー空域を通って移動する際に、前記UAVに向かう照明または投影を行わせる前記トリガ信号を生成するように、前記地上ベースのショー制御システムにより用いられてよい。これに加えて、前記追跡デバイスは、前記ショー空域における追加の複数のUAVのリアルタイム位置を決定してよく、次いで、前記地上ベースのショー制御システムは、前記UAVと前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスとの間に位置する前記複数のUAVのうちの1つまたは複数の照明を制御するべく、照明または投影を調節するように、前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスの動作を自動的に修正してよい。
【0011】
システムのいくつかの実装では、前記トリガ信号は、前記分散型航空ショー用の前記タイムラインにおいて定められた前記タイミングよりも早いまたは遅い時刻に生成される。物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されている前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスは、前記UAVから、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスに対し、光、ビデオ、またはレーザ投影を行ってよい。これらのまたは他の場合には、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスが、物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されている前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスに対し、または該複数のショーエフェクトデバイスに向かって、光、オーディオ、ビデオ、またはレーザ投影を行う。前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスは、前記UAVに対し、または物理的に前記UAV上にあるか前記UAVにより支持されている前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスに対し、光、ビデオ、またはレーザ投影を行うように構成されてよい。
【0012】
安全なシステムの動作を高めるため、前記地上ベースのショー制御システムは、前記UAVが、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスの、火工品または発射エフェクトなどの動作にとって安全な地点にあると決定されたときのみ、前記トリガ信号を生成するように構成されてよい。前記地上ベースのショー制御システムは、前記UAVの緊急着地中に前記ショー空域において前記UAVを目立たせるように、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスを動作させてよい。前記地上ベースのショー制御システムは、前記分散型航空ショーの前記タイムラインの間に前記ショー空域における追加のUAVを目立たせるように、前記UAVから物理的に分離した前記1つまたは複数のショーエフェクトデバイスを動作させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本記載に係る他の分散型ショーエフェクト要素とともに無人航空機(UAV)を動的に用いた航空ショーシステムの機能ブロック図。
【
図2】ショーまたはディスプレイにおける機上ショーシステムおよび分散型ショーシステムを伴う、UAVの使用中の、航空ディスプレイまたはショーシステムの1つの例示的な実装の側面斜視図。
【
図3】UAV外のショー要素とのUAVの動的な相互作用を提供するようにショーシステムを動作させるための制御方法のフロー図。
【
図4】ショーエフェクトデバイスを通じたUAVの状態ベースの制御を提供するショー制御方法のフロー図。
【
図5】ショーの空域におけるUAVの追跡される位置に基づくショーエフェクト要素の安全性ベースの制御のためのショーシステム制御方法のフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
簡潔には、1つまたは複数のショーエフェクト要素を有する機上ショーアセンブリを各々が有する、1対多数の複数の無人航空機(UAV)を備える航空ショーシステムが記載される。航空ショーシステムは、各々がショーエフェクト要素を有する、1対多数の分散型地上ベースのショーシステムも備える。航空ショーシステムは、UAVの動作を地上ベースのショーシステム(典型的には、UAVからいくらかの距離離間している)の動作と調和および/または同期させるべく、ショーパフォーマンス中にUAVを追跡し、高度に企画されたショーを達成するべく、分散型地上ベースのショーシステムおよび分散型地上ベースの制御システムのショーエフェクト要素とともに、UAVとUAVのショーエフェクト要素との動的なショー参加を可能とするように構成される。いくつかの実施形態では、地上ベースのショーシステムのうちの1つまたは複数は、UAVの機上ショーシステムのうちの1つまたは複数の出力またはエフェクトと相互作用するか組み合わさる出力またはエフェクトを提供し、UAVがショー飛行プランに定められたUAVのマーク/キューに当たるとき、またUAVがショー空域においてコースから外れるか予定から外れるとき、機上および分散型ショーシステムの慎重な同期を必要とする、完全なショーエフェクトまたは累積的なエフェクトを達成する。
【0015】
新たな航空ショーシステムは、空または下にいる(例えば、地上にいる)見物人もしくは観察者のグループより上の空間にショーまたはディスプレイを提供するのに特によく適する。航空機または機体は、重い荷物を持ち上げるおよび/または搬送するように構成された、トライコプタ、クアッドコプタ、または他の同様のデバイスなどの、ほぼ任意のUAVの形態をとってよく、一方、他の実施形態は、“UAV”が非常に広義に解釈されることが意図されるように、飛行船、飛行機、および/または弾道物体(打ち上げられるまたは落下するアニマトロニクスまたはロボットなど)の形態にあるUAVを用いてよい。ショーシステムまたはショーシステムの1つもしくは複数のショーエフェクト要素を有するアセンブリは、物理的にUAVの本体または構造フレーム上か本体または構造フレーム内にあってよい、またはUAVまたはドローンの下方に吊るされるようにUAVに対し繋がれるかUAVと結合されてよいという意味では、「機上」にある。UAVは、このように、ショーシステム全体のうちの一部を支持するまたは搬送ように構成され、機上またはローカルショーコントローラが、機上ショーシステム/アセンブリのコンポーネントの動作を制御するように、UAVに提供される。制御は、ローカルメモリに記憶された所定のショーに適するように、UAVコントローラの出力に基づいて動的に、機上ショーシステムのコンポーネント用のショー制御信号を生成することにより行われてよい(例えば、UAVの速度、現在位置などのデータを提供する)。さらに、他のショーシステムとの同期は、ショー空域における各UAVの位置および動作を追跡する(例えば、追跡デバイスまたはシステムを用いて)とともに、タイミングおよびトリガ信号を各UAV上の各ショーシステムおよび分散型地上ベースのショーシステムに対し提供するように中央またはメインのショーコントローラを動かすか提供する、地上ベースのショー制御システムとの通信を通じて提供されてよい。
【0016】
図1は、本記載の新たな制御方法を使用する、航空ショーまたはディスプレイシステム100の機能ブロック図を示す。システム100は、飛行投影スクリーン、飛行照射システム、飛行投射ランチャーなどといったショーエフェクトデバイス168により1つまたは複数の飛行ショー要素を提供するべく、機上ショーシステムまたはアセンブリ150を、破線151により示されるように物理的に支持する、UAV(またはドローン)120を備える。換言すると、UAV120は、ショーアセンブリ150を支持するように、またショーアセンブリ150を、ほぼ地上102より上の空間104において(3次元にまたは矢印125により示される任意の方向になど)移動させるように構成され、ここで、ショーアセンブリ150またはショーアセンブリ150により生成されたエフェクトは、地上102にいる観客(図示されないが理解される)により見物されることが可能である。ショーアセンブリ150またはショーアセンブリ150のショーエフェクトデバイス168は、UAV降着装置/本体122との結合(破線により示される)により支持されてよい。
【0017】
UAV(または複数のUAV)120は、機上ショーアセンブリ150を搬送および配置するように、多くの形態をとってよい。一般に、UAV120は、推進機構124により空間104中を移動可能もしくは推進可能な乗物を含む、任意の無人航空機または物体(弾道物体などのおよび平面型ドローンなどのプロペラを用いた乗物などの、飛行船/気球などの、また、トライコプタ、クアッドコプタ、および5,6またはより多いプロペラを有する航空機などの1つまたは複数のプロペラを用いたヘリコプタ型ドローンなどの)であってよく、降着装置/本体122(および支持されるショーエフェクトデバイス168)の3D移動125用の推進は、飛行推進機構(例えば、モータおよびプロペラの組合せ)124により提供される。UAV120は、機上ショーアセンブリ150の重量(および飛行中の動き)の支持もしながら、UAV120自身の重量を支持するUAVの性能を理由として選ばれることが多い。UAV120は、UAV120の機構124および他の電力を必要とするコンポーネントの動作に対し電力を供給するように、電源128(1つまたは複数のバッテリなど)をさらに備える。センサ126が、推進機構124を含むUAV120の動作を検知するように、また降着装置/本体122のロール、ピッチおよびヨー、降着装置/本体122の速度(およびいくつかの場合では方向)、ならびに空間104における降着装置/本体122の位置/地点などの動作パラメータを決定するように、提供される。
【0018】
UAV120は、矢印171により示されるように、地上ベースのショー制御システム170との、また矢印192により示されるように、システム100の他のUAV190(UAV190自身のショーエフェクトアセンブリ193を有する)との通信(典型的には、無線の)を管理する、プロセッサ130も備える。入出力(I/O)デバイス132は、この目的のために提供され、UAV産業において周知であるように、無線トランシーバなどを含んでよい。UAV120は、プロセッサ130により管理されるメモリ/データストレージ136と、やはりプロセッサ130により管理される(またはコード実行される)フライトコントローラ134(例えば、ハードウェアおよびソフトウェア)とを備える。フライトコントローラ134は、システム100の動作中に行われる特定のショー/ディスプレイ用にメモリに記憶された飛行プラン138を処理および実行し、それに応じて、飛行推進機構124に対し提供されるか通信される飛行制御信号135を生成し、UAV110を1つの位置から次へと、矢印125により示されるように、飛行経路に沿って所望の速度にて移動(125)させるように、飛行推進機構124に動作させてよい。信号135は、ショー飛行プラン138に定められた所望のショーマーク/地点およびタイミングに対する、空間104における現在の速度および進行方向142および/または現在の地点/位置144に基づいてなど、センサ126からの出力に基づいて生成されてもよい。さらに、またはこれに代えて、信号135は、フライトコントローラ134により、通信171とともに示されるように地上ベースのショー制御システム170からの受信した飛行制御信号140に基づいて、および/または機上ショーアセンブリ150と機上ショーアセンブリ150の制御ソフトウェアモジュール/ショーコントローラ156とからの入力に基づいて生成されてよい。
【0019】
ショーアセンブリ150は、機上ショーアセンブリ150(またはそのショーコントローラ156)が推進機構124、センサ126、および/またはフライトコントローラ134と通信可能にインタフェースすることを可能とするように、機械インタフェース、センサインタフェース、および/またはショーインタフェース158を備えてよい。この説明および
図1から理解されることが可能であるように、システム100は、矢印125により示されるように、持ち上げ(リフト)および/または3次元における移動ができる飛行推進機構124を収容または支持する降着装置122を有するUAVを備える。フライトコントローラ134は、飛行制御信号135および140を生成およびまたは受信するように、UAV120に提供され、またコントローラ134は、飛行推進機構124に対し結合される。機構124および/またはセンサ126は、空間104における絶対または相対地点144を示すように動作し、フライトコントローラ134によって、飛行推進機構124が、UAV降着装置122を飛行制御信号135(および信号140)により示される位置まで移動(125)させ、その位置はショー飛行プラン138において定められていることが多い。
【0020】
エンターテインメントプラットフォーム110は、UAV120により移動(125)するようにUAV120により支持される機上ショーアセンブリ150を備える。ショーアセンブリ150は、地上ベースのショー制御システム170との通信171などの、また空間104における他のUAV190(例えば、ショーエフェクトデバイス168ならびに分散型ショーアセンブリ151および分散型ショーアセンブリ151のショーエフェクトデバイス157との調和された動作によりショーを提供するためのショーアセンブリ193を有する他のUAV)同士の間の通信192などの、非機上デバイスとの通信を行うように、I/Oデバイス154の動作を管理するプロセッサ152を備える。プロセッサ152はまた、機上ショーコントローラまたは制御ソフトウェアモジュール156の機能を提供するように、コード/命令を実行するか、ローカルメモリ160におけるソフトウェアを動かす。
【0021】
特に、機上ショーコントローラ156は、スクリプトまたはショープラン161を処理して1組のショー制御信号164を生成するように作用し、そのショー制御信号164は、1つまたは複数のショーエフェクトデバイス168に対し通信され、ショーエフェクトデバイス168のアクチュエータ169を、特定のショーエフェクトを作り出すように動作させる。アセンブリ150は、UAV120についての乗物制御状態情報165(例えば、飛行速度、降着装置の配向(ヨー、ピッチ、およびロール)など)、現在の速度および進行方向142、および現在位置144を受信することを可能とするように、機構124に、センサ126に、および/またはフライトコントローラ134に対するインタフェース158を備える。ショーコントローラ156は、タイミング/トリガ信号162および位置信号163を、スクリプト/ショープラン161から生成するか、または動的参加を達成するようにフライトコントローラ134もしくは地上ベースのショー制御システム170から受信してよく、そのタイミング/トリガ信号162および位置信号163は、ショー制御信号164を作り出すように、独立して、または組合せにて用いられてよい。
【0022】
ショープラン161は、タイミング信号162、位置信号163、および/または乗物制御状態情報165に基づいて、ショーコントローラ156により動的に選ばれ得る、2つ以上のスクリプト(または新たなショーセグメントに対するブランチ(分岐))を含んでよい。このように、ショーエフェクトデバイス168は、所定のまたは動的に選択されたタイミングおよび/またはUAV110の空間104における位置にて、所望のショーエフェクトを提供するように動作してよい。いくつかの好ましい実施形態では、動的な選択は、地上ベースのショー制御システム170からの通信171に基づいて達成され、その地上ベースの制御システム170は、地上ベースのショーエフェクトデバイス157を用いて、機上ショーアセンブリ150の動作を、分散型ショーアセンブリ151の動作と調和させる。ショーコントローラ156またはメインショー制御モジュール176は、ショーエフェクトデバイス168,157および193のうちの1つまたは複数について、リアルタイムに代替のスクリプトを生成することも可能である。ショーの所定のスクリプト/ブランチまたはショーのリアルタイム生成されたスクリプト/ブランチ(例えば、リアルタイムに代替するための)は、ショーコントローラ156によって、またはより典型的には、メインショーコントローラ176によって、UAVの現在位置144、現在の速度および進行方向142などのリアルタイムデータ、および/またはUAV降着装置122の(また、したがって、ショーエフェクトデバイス168の)現在の配向に基づいて、センサ126からの乗物制御状態情報165に提供され得るように、選択されるか作り出されてよい。いくつかの場合では、ショープラン161における“B”,“C”または他のショースクリプトもしくはブランチを選ぶように用いられるリアルタイムデータは、ショープラン161(またはショープラン186)のパフォーマンスの質を向上させるように、空間104における近くのUAV190の位置を含んでよい。
【0023】
ショーエフェクトデバイス168のすべてまたはサブセット(一部)は、UAV降着装置122に提供されてよく、または飛行中にUAV120の下方または後方に吊るすようになど、降着装置122に対し繋がれるか結合されてよい。ショーエフェクトデバイス168は各々、ショー制御信号164の受信に応答して、1つまたは複数の所定の方法(例えば、特定の輝度の範囲および/または色にて照らすように、サウンドトラックを特定の音量にて再生するように、ビデオまたは静止画像を投影するように、特定の投射物または1組の投射物を放出するようになど)にて動作するように、対応するショーエフェクトデバイス168を動作させる、1つまたは複数のアクチュエータ169を備える。ショーエフェクトデバイス169は、照射システム(例えば、1対多数の白色または色付けされたLED、レーザ、ブラックライトなど)、再生デバイスおよび1つまたは複数のスピーカを有するサウンドシステム、1つまたは複数の火工品エフェクトを作り出すための火工品システム、および/または投射システム(例えば、紙吹雪、吹流し、水滴または水流、クーポン、記念品、および他の物体などの投射物を解放または放出するための)などのエンターテインメントプラットフォーム110を実装するように、多様な形態をとってよい。
【0024】
いくつかの実装では、機上ショーアセンブリ150は、UAV降着装置/本体122上またはUAV降着装置/本体122内のいくつかのコンポーネント(ショーエフェクトデバイス168など、プロセッサ152、メモリ160、およびコントローラ156など、およびショーエフェクトデバイス168、ならびに任意の他の組合せ)および降着装置/本体122に対し繋がれているか結合されているもののいくらかの距離離間しているコンポーネント(例えば、UAV降着装置122の下方に吊るされたスクリーンまたは物体)におけるいくつかとともに、分散して実装される。機上ショーシステムまたはアセンブリ150は、インタフェース158を通じてなど互いと通信するプロセッサ152およびコントローラ156などの計算資源を備える。プロセッサ152を有する(またいくつかの場合ではメモリ160を有する)機上ショーコントローラ156は、降着装置/本体122内にまたは降着装置/本体122上に、またはアセンブリ150のショーエフェクトデバイス168もしくは構造コンポーネント(図示せず)上/内に全体が位置してよく、電源128から電力を受け取ってよく、またインタフェース158を介して(例えば、ショーインタフェースを通じて)ホストUAV降着装置122からフライトコントローラ134からの(または、直接、推進機構124および/またはセンサ126からの)データを受信してよい。機上ショーコントローラ156は、機上ショーエフェクトデバイス168の動作を直接制御し、また順に配列するように、様々な機上ショーエフェクトデバイス168に対し接続されてよい。
【0025】
システム100のいくつかの実施形態では、機上ショーコントローラ156は、地上ベースのショー制御システム170からタイミング信号およびトリガ信号171を受信する。この目的のため、地上ベースのショー制御システム170は、機上ショーアセンブリ150のI/Oデバイス154と通信するためのI/Oデバイス174を備える。I/Oデバイス174はプロセッサ172により管理されてよく、プロセッサ172はまた、メイン/中央ショー制御モジュールまたはショーコントローラ176の機能を提供するように、コードを実行するおよび/またはソフトウェアを動かす。ショー制御システム170は、ショーシステムフリート(show system fleet)における各UAV120,190について、記録またはファイル182を記憶するメモリ/データストレージ180をさらに備え、記録またはファイル182は、空間におけるUAV120または190の現在速度183および位置/地点184などの、そのUAV120または190に特有のデータと、他の動作データ185(例えば、そのショーエフェクトデバイス168の配向、動作状態など)とを記憶する。メモリ180は、各UAV120,190についての、飛行経路を定めるショープラン186と各ショーシステム/アセンブリ150,193用のショースクリプトとを記憶してもよい。この目的のため、地上ベースのショー制御システム170は、ショーパフォーマンス中に空域104における各UAV150および190の現在位置184および速度183を追跡または決定するように動作する追跡デバイス178を備えるようにさらに示される。そうした追跡は、部分的には、UAV120,190からのおよび/または追跡デバイス178(UAV/ドローン産業においてよく知られており、本明細書においてはさらに詳細に説明されない)が提供されるソフトウェアとハードウェアとのうちの一方または両方の使用を通じた処理通信171,191により部分的に行われてよい。
【0026】
システム100は、地上ベースであるか地上102にあるまたは地上102により支持されることが多い、1対多数の分散型ショーアセンブリ151をさらに備え、それらのショーアセンブリ151は、分散型ショーエフェクトを提供するように、ショーパフォーマンス中、互いから、また空域104におけるショーエフェクトデバイス168から離間している。各アセンブリ151は、矢印155により示されるように、タイミング信号およびトリガ信号を受信するべく、地上ベースのショー制御システム170と通信するように動作可能なコントローラ153を備える。それに応じて、コントローラ153は、ショーエフェクトを提供するように(例えば、一連のレーザ光をトリガするように、画像を空間104へと投影するように、空間104に光を提供するべくスポットライトを動作させるように、投射物を打ち上げるようになど)、ショーエフェクトデバイス157のうちの1つまたは複数を動作させることができる(例えば、トリガされるスクリプトまたは単一もしくは1組の制御信号に基づいて)。
【0027】
多くのショー設計では、ショーエフェクトデバイス168(またはアセンブリ193において)は、出力を提供するように、または時刻および位置(また、ときには配向)が同期されて(連続して一方または他方がその他方の前に、またはショータイムラインに沿った特定の時刻にて同時に一緒に)、第2ショーエフェクト195を提供するべく、地上ベースのショーエフェクトデバイス157のうちの1つまたは複数の動作とともに、第1ショーエフェクトを提供するように動作し、それによって、組み合わせられたときに、空域104に第3ショーエフェクトまたは累積的なエフェクト196を提供する。例えば、ショーエフェクトデバイス168は、スクリーンまたは表面を張るまたは提示するように動作してよく、一方、ショーエフェクトデバイス157は、スクリーンまたは表面に対し画像または光を投影するように、プロジェクタまたは照射デバイスを提供してよい。別の例では、ショーエフェクトデバイスは、ショーエフェクトデバイス157が同期した花火または火工品ショーエフェクトを提供するのと同時にまたはその前後に連続して、投射物または花火を空間104へと打ち上げてよい。2つのエフェクト194および195の同期によって、その2つのエフェクト194および195の相互作用が新たな累積的なエフェクト196を作り出すことを可能となり、累積的なエフェクト196は、UAV120機上のショーアセンブリ150の分散型ショーエフェクトデバイス157との動的な相互作用を提供するように、地上ベースのショー制御システム170の動作に起因して、高品質のものしかない。
【0028】
システム100の動作中、機上ショーコントローラ156は、タイミング信号およびトリガ信号171(また、示されるように、機上メモリ162に記憶された)を、例えば、ショープラン186に加えて追跡デバイス178の出力の処理に基づいて、地上ベースのショー制御システム170から受信してよい。システム170は、UAV120の安全性重視フライトコントローラ134から独立して、しかしながら、UAV降着装置122のリアルタイム位置144(および信号163)と調和して動作する。地理的位置(および位置信号163)は、UAVの飛行経路とリアルタイムに同期するように、予めプログラムされた状態(例えば、ショーにおけるマーク/キューに当たるように、特定の時刻にて特定の地理的エリアに出入りすること)に基づいて、制御信号164によるショーエフェクトデバイス168の動作により、ショーエフェクトを作動させるように用いられることが可能である。いくつかの場合では、機上ショーコントローラ156は、プラットフォーム110の安全な動作および回復を向上させるように、乗物制御状態情報165を用いてよい。これは、危険を引き起こし得るショーアクション(例えば、ショーエフェクトデバイス168の動作)を抑制する(例えば、別のUAVまたはプラットフォーム190に非常に近接している場合に、機上火工品エフェクトを作動させない)ように、参加するUAV190の近くの位置を用いるコントローラ156を含んでよい。
【0029】
図2は、航空ディスプレイまたはショーシステム200の、ショーまたはディスプレイにおける機上ショーシステムおよび分散型ショーシステムを有するUAVの使用中の、1つの例示的な実装の側面斜視図である。特に、単一のUAV220が
図1から理解されるのを容易にするための単一のUAV220、また同一であるか異なる推進機構および/または同一であるか異なるショーアセンブリ/ペイロードを有する追加のUAVがシステム200に備えられることが多いという先行の説明。UAV220は、示されるように4つのロータ/プロペラを備えるUAV220の推進機構により、空域204において矢印221により示されるように3次元に移動するように動作する。UAV220は、状態に基づく、また地上ベースの制御システム(図示されないが、
図1から理解される)からの追加の制御信号に基づく更新および変更を伴う、予めプログラムされた飛行プランに従うことを試みるように、推進機構を動作させる、機上フライトコントローラを有する。地上ベースの制御システムはまた、ショー中に空域204におけるUAV220の3D地点を決定および追跡するように、またUAV220がUAV220のマーク/キューに当たっている時を決定するように、そうでない場合は、UAV220の機上ショーシステムおよび/または地上ベースのショーシステムの動作を修正してそれらのショーコンポーネント間の動的な相互作用を提供するように、UAV220と通信する、および/または追跡デバイスを用いる。
【0030】
この点について、システム200は、UAV220とともに空域204の周りを移動(221)するようにUAV220の構造フレーム/本体に対し繋がれた(または下に支持された)、機上ショーシステムまたはアセンブリ250を備える。この例では、ショーアセンブリ250は、1組のショーエフェクトデバイスまたは要素を提供する。これらは、投影スクリーン/ディスプレイ表面252を備え、この例では、投影スクリーン/ディスプレイ面252は、帆船として形作られており、地上202におけるショーアセンブリ260は、UAV220が特定の位置に所望の配向により予め設定した時刻(または地上ベースの制御システムにより選択された時刻)にて位置するとき、スクリーン/表面252へと画像を投影するか光261を出力するように動作してよく、したがって、これらの2つのショー要素が所望の累積的なショーエフェクトを達成するように相互作用する。
【0031】
さらに、システム200は、投影スクリーン/ディスプレイ物体または表面262の形態にて地上ベースのショーアセンブリ262を備え、機上ショーアセンブリ250は、UAV220がショーアセンブリ250を、空間204における3D地点へと、ショーのタイムラインの所定の(またはメインショーコントローラにより後に定められる)ところにて移動させるときに、画像/光255を地上ショーアセンブリ262のスクリーン/表面へと投影または出力する(例えば、ショー要素262とショー要素254とが累積的な光エフェクトまたはショーエフェクトを形成するように相互作用する)ようにトリガされる、プロジェクタ/光要素(例えば、スポットライト)254を備える。またさらに、システム200は、地上ベースの制御システムにより、花火または火工品265を出力するように、機上ショーエフェクト要素256と同期してトリガされる、地上ベースのショーエフェクト要素264を備え、機上ショーエフェクト要素256も、花火または火工品257を出力し、その結果、累積的または新たなショーエフェクト267を作り出すように、花火または火工品265と花火または火工品257とが、空域204の一部において相互作用または交差する。また、役者(人またはロボットの)268はショー要素をパフォーマンスし、地上ベースのショーコントローラは、UAV220が、役者268によるパフォーマンスと同期されてそのパフォーマンスまたはショー要素を提供するように、選ばれた時刻にて特定の3D位置にあるとき、ショーアセンブリ250におけるショーエフェクトデバイス258の動作をトリガする。例えば、デバイス258は、役者268がパフォーマンスを行うステージまたは空間へと向けられる光259を提供するための照射システム(白色または色付けされたスポットライトを含んでよい)であってよい。
【0032】
図1および
図2から見られるように、航空ショーシステムは、UAV/機体およびショーエフェクトデバイスの動的な参加を提供するように有用に構成されてよく、その参加は、企画された航空ショーまたはディスプレイを提供するように分散型ショーエフェクトデバイスを搬送する。分散型ショーエフェクトデバイスは、空域におけるおよび/または空域の下か空域の近くの地上における、他のUAV上にあるか他のUAVにより支持されてよい。UAV/機体は、UAV降着装置を空域において3次元に持ち上げるか移動させることができる飛行推進機構を有する。航空ショーシステムは、タイミング信号および位置信号を生成および/または受信するための地上ベースおよび機上ショー制御システムを備え、これらのショー制御システムは、タイミング信号および位置信号に基づいてショー制御信号を生成するように動作可能なスクリプトを実行するように構成された計算資源も備える。
【0033】
航空ショーシステムは、機体/UAVに対し物理的に結合されている第1の組の1つまたは複数のショーエフェクトデバイス(例えば、光要素、オーディオデバイス、プロジェクタ、霧製造機、火工品アセンブリなど)を備える。各々は、ショー制御信号の受信に応答してトリガすることができるように設計されている。航空ショーシステムは、地上にあるか別の機体/UAVにある、UAV/機体から物理的に分離されている第2の組の1つまたは複数のショーエフェクトデバイスをさらに備え、それらの各々もまた、ショー制御信号の受信に応答してトリガすることができるように設計されている。航空ショーシステムの動作中、機体ベースのまたは機上ショーエフェクトデバイスのうちの1つ以上は、完全なまたは累積的なショーエフェクトを提供するように、機体外ショーエフェクトデバイスのうちの1つ以上と相互作用する。デバイスの相互作用は、機体ベースのショーエフェクトデバイスから機体外ショーエフェクトデバイスに対する(または機体外ショーエフェクトデバイスから機体ベースのショーエフェクトデバイスに対する)光、ビデオ、および/またはレーザ投影を含んでよい。デバイスの相互作用は、機体ベースのショーエフェクトデバイス~機体外ショーエフェクトデバイス(または機体外ショーエフェクトデバイス~機体ベースのショーエフェクトデバイス)間を進行する投射物を含んでよい。
【0034】
図3は、追跡されるUAVと他のUAV外のショーコンポーネントとの動的な相互作用により航空ショーを提供するためのショーシステムについての制御方法300を示す。方法300は、地上ベースのショー制御システム(例えば、
図1のシステム170)を提供することと、複数のショーエフェクトのタイミングおよびそうしたショーエフェクトがどのように達成されるかを提供するタイムラインを有するショープランを定めることとを伴うなど、310にて開始する。上述したように、エフェクトのうちのいくつかは、UAVおよび/またはそのUAVの機上ショーシステム(そのショーエフェクト要素/デバイスを有する)と、完全または累積的なショーエフェクトを達成するようにショー空間にまたはショー空間の近く(追跡されるUAVの非機上)に分散されたショーエフェクトデバイスとの間の相互作用により達成される。工程310はまた、ショープランについてのショーエフェクトを提供するように設計された機上ショーシステムおよび分散型ショーシステムを有する(または有しない)1つまたは複数のUAVを提供することを含む。
【0035】
方法300は、ショープランにより定められたショー用のタイムラインを取り出すかそのタイムラインにアクセスすることを伴って、316にて継続する。このようにして、地上ベースのショー制御システムは、ショーエフェクトのタイミングを認識し、ショーエフェクトデバイスは、それらのショーエフェクトとそれらのショーエフェクト時刻における特定のUAVについての必要な位置(例えば、ショープランを行う各UAVについてのマーク/キュー)とを達成するように動作することが意図される。方法300は、地上ベースのショー制御システムが、ショーUAVのうちの第1のものを、速度、位置、および配向(また、いくつかの場合では、その第1のUAVのショーエフェクト要素の動作状態)を含む、第1のUAVの現在の動作パラメータを決定するべく追跡するように、追跡デバイスを動作させることを伴って、320にて継続する。追跡デバイスはまた、第1の追跡されるUAV上にないショーエフェクト要素(例えば、機体外ショーエフェクト要素)の地点を決定するように、330にて動作してよい。いくつかの場合では、これらのショー要素は、地上の固定された地点に提供され、その場所は、ショー制御システムによりアクセス可能であるメモリ/データストレージから単純に取り出されることが可能である。他の場合では、これらのショー要素は、他のショーエフェクト要素の場所がショーのタイムラインにわたって変化し得るように、地上においてまたはショーの空域において飛行する別のUAVにおいて/によってなど、ショー中に移動可能であってよい。
【0036】
340にて、方法300は、地上ベースのショー制御システムの制御モジュール(または追跡デバイス)が、第1の追跡されるUAVおよび/またはそのショー要素と工程330において追跡されるショー要素との相対地点を計算するように動作することを伴って、継続する。次いで、350にて、ショー制御システムは、取り出されたショータイムラインに基づいて、第1の追跡されるUAVを含む次のショーエフェクトをトリガする時であるか否かを決定するように動作する。そうでない場合、方法300は、ショーの空域における第1のUAVを追跡することを伴って、320にて継続する。そうである(または、その時がすぐに迫りくる)場合、方法300は、工程330において追跡される他のショー要素が、協働するUAVであるか否かを決定することを伴って、360にて継続する。そうであれば、ショー制御システムは、必要なときに、所望のショーエフェクトを達成するように、第1の追跡されるUAVのまたは協働する/他のUAVのショー要素の動作パラメータを修正するように、370にて動作する。次いで、380にて、ショー要素は、ショーのタイムラインにおけるこの時刻に定められたショーエフェクトを提供するようにトリガされる。方法300は、次いで、ショータイムラインの終了にてなど、390にて終了してよく、または320にて継続してよい。
【0037】
方法300の例示的な実装では、追跡デバイスの出力(例えば、第1の追跡されるUAVと非機上ショー要素との現在および/または相対地点)は、UAVにまたはそのUAVのショーエフェクト要素(例えば、投影スクリーン、UAV本体/降着装置の表面、UAV本体/降着装置を覆うように用いられる被覆材など)のうちの1つまたは複数に対し(例えば、それらに向かって光を送信する)照らすか投影するための照射システム(例えば、スポットライト)および/またはプロジェクタを含む非機上ショーエフェクトデバイスの動作をトリガするように用いられる。これは、累積的なショーエフェクトを達成すると考えられ得る。いくつかの有用な用途では、非機上ショーエフェクトデバイスは、非機上ショーエフェクト要素(追跡デバイスによりリアルタイムに追跡されている)に対するUAVの相対地点が変化する(例えば、UAVの推進機構の動作によって)ときに、UAVまたはそのUAVのショー要素デバイスに対し照らすか投影し続ける期間にわたって動作する。これは、ショーの空域におけるUAVの移動に従うように、地上のスポットライトまたは投影を移動させることを含んでよい。他の実施形態では、照射システムまたはプロジェクタが、第1の追跡されるUAVに対し提供され、プロジェクタは、地上ベースまたはUAVベースの非機上ショーエフェクト要素を狙うようにまたはそのショーエフェクト要素に向けるように動作する(例えば、第1の追跡されるUAV上のプロジェクタは、UAVの近くの投影スクリーンまたは表面へと、または、人もしくはロボットの役者がパフォーマンスをするステージ上などの地上の場所に、画像を投影するように回転/枢動する)。
【0038】
工程370において述べたように、協働するUAVおよび/またはそのショーエフェクトデバイスのリアルタイム位置は、追跡する照明(例えば、地上ベースのショーエフェクトデバイスにより提供されるまたは第1の追跡されるUAV機上のデバイスにより提供される照明)をショー制御システムにより自動的に調節するように用いられてよい。例えば、照射システムまたはプロジェクタは、別のUAVが非機上ショーエフェクトデバイスと第1の追跡されるUAVまたはそのショーエフェクトデバイスとの間(または光源と意図された対象物体/表面との間)を短く通過するとき、少なくとも一時的に、別のUAVの意図しない出現を最小限にするように調節されてよい。そうした調節は、輝度を減少させる(またはその色を変化させる)ことになり得るか、または他のUAVが照明ストリームによってもはや照らされなくなるまで照明ストリームを停止し得る。
【0039】
いくつかの好ましい実施形態では、機体の外のショーエフェクトは、リアルタイム乗物状態およびパフォーマンスに起因して、メインショー制御システムにより調節されてよい。
図4は、そうした制御方法400を示し、その方法は、UAV追跡デバイスおよび/またはUAV通信ハードウェアを有するメインショー制御システムを提供することを伴ってなど、410にて開始し、工程410は、ショータイムラインに沿った特定の時刻に生成されるようにショータイムラインおよびショーエフェクトを定めるショープランを取り出し初期化する、メインショー制御システムを含んでもよい。方法400は、メインショー制御システムが、ショーのパフォーマンスに参加するUAVの状態およびパフォーマンスを監視および/または追跡するように動作することを伴って、420にて継続する。これは、ショーの空域におけるUAVの速度、方向、配向、および場所と、そのUAVのショーエフェクトデバイスの各々の現在の状態など(例えば、張られた投影スクリーンまたは物体である、また、その投影スクリーンまたは物体の配向では、打上モードに用意された状態にて動作可能である投射物打上機構である、など)の他の動作パラメータとを追跡することを含んでよい。
【0040】
方法400は、コントローラが、UAVの現在位置を、ショーのタイムラインにおけるそのUAVのマーク/キュー位置の次のものと比較して、UAVの地点(例えば、現在の動作状態)がこの位置にあるまたはこの位置に近いか否かを決定するように動作することを伴って、430にて継続する。そうでない場合、UAVの監視および/または追跡が、420にて継続される。そうである場合、コントローラは、ショーエフェクトデバイスをトリガするように440にて動作し、そのショーエフェクトデバイスの動作は、UAVがショー空域におけるこの特定の位置に到達した時にショーエフェクトを提供することに関連付けられている。これは、所望のショーエフェクト(非機上ショーエフェクトデバイスとのUAVの相互作用により提供される累積的なショーエフェクトであってよい)を達成するように、地上ベースのショーエフェクト要素をトリガすること、UAV機上のショーエフェクト要素をトリガすること、協働UAV上のショーエフェクトデバイスをトリガすること、および/または人かロボットの役者によりパフォーマンスのキューを出すことを含んでよい。方法400は、次いで、450にて、UAVが適時にマーク/キューに当たるか否かを決定することを伴って継続する。そうでない場合、ショータイムラインまたはショーコンテンツの調節は、ショーエフェクトが、より早いまたはより遅い時刻に、または少しもUAVの状態(エフェクトを行うにはほど遠くコースから外れている、ショーエフェクトデバイスが動作不能であるなど)に起因することなく、生成された/行われたときなど、ショー制御システムによって、460にて提供されてよい。方法400は、次いで、ショーのタイムラインの終了にてなど、490にて終了してよく、または工程420を繰り返すことを伴って継続してよい。
【0041】
図4のこの説明から認識されることが可能であるように、UAV外のショーエフェクトは、UAVのリアルタイムの状態およびパフォーマンスに基づいて調節されてよい。特に、ショーエフェクトデバイスの動作のトリガは、予めプログラムされたタイムラインにおいてだけでなく、実際のUAVの地点および/または速度に基づいて行われてよい。これは、メインショー制御システムが、空域における風、またUAVについてのハードウェア特性および変動性などの要因に起因して、ショーからショーへと変化し得る、UAVパフォーマンスの変動を考慮することを可能とする。
【0042】
ショーのシーン(およびそうしたシーンのショーエフェクト)は、メインショー制御システムによって、予期されたプログラミング(例えば、UAVショー飛行プラン)と比較された実際のUAV位置に基づいて、理想的に意図された(またはショータイムラインに設定された)よりも早くにまたは遅くにトリガされてよい。楽譜、照射キューなどが、トリガされるように、また有用なときに、ショー全体の同期を維持するべく実際のUAV地点に基づいてミキシングされるように、ミニシーン(小場面)へとバンドルされてよい。結果は、UAVが、パフォーマンスの不規則性に起因してわずかにコースから外れている場合があるUAVの本当の位置にかかわらず行われる、UAVのショー飛行プラン/プロファイルを始める時に実行を開始する、1つの長いショータイムラインと比較して、より結束性のあるものとなる。このコンテンツは、ショーのタイムラインにおける続くシーン(場面)に優雅にミキシングされることが可能であるように書かれてよく、トラックにおいて早くまたは遅くに文体上終了することができてよい。
【0043】
図5は、ショーの空域におけるUAVの追跡される位置に基づくショーエフェクト要素の安全性ベースの制御のためのショーシステム制御方法500のフロー図である。
図1のシステム100などの航空ショーまたはディスプレイシステムの動作中、UAVの状態および/または追跡情報は、ショーパフォーマンス中のシステム動作の安全性を向上するように効果的に活用されることが可能である。方法500は、火工品デバイス、レーザデバイスなどの1つまたは複数のショーエフェクトデバイスの動作/トリガ動作についての安全性要求を含み得るショーのパフォーマンスについての1組の安全性要求を定めることを伴ってなど、510にて開始してよい。安全性要求は、UAVについての緊急状態、非ショー機体の空域への侵入などの際など、特定のイベントの発生の際の、ショーシステムまたはショーシステムのコンポーネントについての動作工程も含んでもよい。
【0044】
520にて、方法500は、ショーの空域におけるすべてのUAVの地点を追跡するように動作するメインショー制御システムのデバイスまたは他のコンポーネントを追跡することを含む。530にて、方法500は、ショーの空域においてショーまたはディスプレイをパフォーマンスするように現在用いられている、ショーのタイムラインまたはショープランにおいてトリガされるように、次のショーエフェクトを決定することを含む。540にて、方法500は、520からのUAVの追跡される位置に基づいて、空域におけるすべてのUAVが、次のショーエフェクト(例えば、投射物を打ち上げること、火工品を初期化すること、および他のショーエフェクトデバイス動作)をパフォーマンスするために安全であると思われる位置にあるか否かを決定するように動作する、メインショー制御システムを含む。そうでない場合、544にて、ショーエフェクトは、ショータイムラインにおいて無効にされるかスキップされるか、またはショーエフェクトの安全なパフォーマンスを可能とするように修正(例えば、放射物の起動を修正する、火工品の量または種類を修正するなど)されてよい。すべてのUAVが安全な位置にある場合、次のショーエフェクトに関連付けられているショーエフェクトデバイスは、548にてトリガされ、方法500は、520にて継続する。このようにして、グローバルショー制御システムは、火工品またはレーザなどの潜在的に危険なショーエフェクトが、UAVが安全でない地点(観客または別のUAVの近くなど)にあるときに作動しないことを保証するように、追跡システム/デバイスを用いることが可能である。
【0045】
工程530~548と同時に、方法500は、UAVのうちのいずれかが、ショーパフォーマンス中に緊急着地を行う必要がある異常動作状態をレポートしている(または異常動作状態を有するように決定される)か否かを決定するように、550にてショーシステムにおけるUAVを監視することを含む。そうでない場合、方法500は、520にて継続する。そうである場合、方法500は、緊急動作状態を経験しているUAVを着地させるのを補助するように、1つまたは複数のショーエフェクトデバイスを動作させることを伴って、556にて継続する。例えば、ショー制御システムは、照射装置(例えば、スポットライト)を、その照射装置の最大の輝度まで、またUAVが、UAVの着地中のショークルーおよび観客の安全性を向上するべく緊急着地を行う際にUAVを照らす(また、いくつかの場合では、リアルタイムに移動を追跡する/従う)ように、動作させてよい。
【0046】
さらに、工程530~548と同時に、方法500は、任意の非ショー機体のためにショー空域を560にて監視することを含む。検出されない場合、方法500は520にて継続する。予期されないUAVまたは他の基体が560にて検出された場合、方法500は、1つまたは複数のショーエフェクトデバイスを、この検出された侵入に適するように、564にて動作させることを含む。方法500は、ショータイムラインの終了にてなど、590にて終了してよい。工程564は、例えば、予期されないまたは入り込んだ機体を照らすように、また空域におけるその機体のリアルタイムの移動を経時的に追跡するように、および/または、ショーシステムコンポーネントとの衝突のリスクを低減するべくこの入り込んだ機体の経路に存在し得るショーUAVおよびショーUAVのショーエフェクトデバイスを照らすように、非機上の照射(例えば、スポットライト)を動作させることを含んでよい。
【0047】
本発明は、ある程度の特別性とともに記載され説明されているが、本開示は例としてなされているに過ぎず、部分の組合せおよび構成の多くの変形が、以下において請求項に記載されるような本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者により利用される得ることが理解される。
【0048】
例えば、UAVが、自身の推進機構を備えない場合があるものの代わりにある高さから落下し得るかショー空域へと打ち上げられ得る空中ロボットデバイスの形態をとるところでは、応用が存在する。ショーの空域を通る空中ロボットデバイスの進行において、空中ロボットデバイスの進行のタイミング、空中ロボットデバイスの特定の機能のパフォーマンス(例えば、ロボット機構などの機上ショーエフェクトデバイスがショータイムラインにおける特定の時刻にて予期されるようにパフォーマンスを行った)、および/または空中ロボットデバイスの位置、配向などに関して、そうした空中ロボットデバイスのパフォーマンスを追跡することが有用であってよく、また、この追跡される情報は、所望のショーエフェクト(スタンドアローンまたは累積的なエフェクト)を達成するべく、機上および/または非機上ショーエフェクトデバイスをトリガする(上述したように、同期して)ように用いられることが可能である。
【0049】
繋がれていない空中ロボットデバイスは、従来電力を供給されたアニマトロニクスよりも大きいパフォーマンス変動を受けやすい。このように、サウンド、地上火工品などといった地上ベースのエフェクト(または他の非機上ショーエフェクト)が、実際の空中ロボットデバイスのパフォーマンスに基づいて、正しい時刻にて、また正しい設定/調整により生じることを保証するように予めプログラムされた挙動の初期化の単なる同期に依存することは、困難である。
【0050】
例えば、風が空中ロボットデバイスを数分の1秒でも遅らせることになると、地上ベースの火工品ショーエフェクトデバイスは、空中ロボットデバイスが空における適切な構成および位置(例えば、飛行するスーパーヒーローなどと対応するためのハンズアウト(hands-out)姿勢)に到達する前の瞬間に発射されてよい。別の例では、位置は、正しい時刻にて正確であってよいが、配向は、当初のショータイムラインおよび計画されたショーエフェクトデバイス動作に単純に従うのが不適切であると思われるように、計画されたショーエフェクト(「ショーエフェクトA」)とは異なってよい(例えば、ショーエフェクトAは、地上ベースのショーエフェクトデバイスからのオーディオサウンドトラック再生であってよいが、実際の配向および/または達成される姿勢では、予めプログラムされるとともにショー制御システムにより選択され得るか、実際のUAVの配向、姿勢、位置、タイミング、もしくは他のパラメータに応答してリアルタイムにまたは動的に生成されてよい、「ショーエフェクトB」を用いることが所望されてよい)。別の例は、ショー中の任意の与えられた時刻における正確な位置が変化し得るとしても、正確に、飛行するアニマトロニクス図をとるのに必要な、地上ベースの投影または照射エフェクトであってよい。発明者は、必要なものは、空中ロボットデバイスの実際の前進または姿勢に基づいて繋がれていない空中ロボットデバイスから、および/または空中ロボットデバイスの追跡されるリアルタイム動作に基づいて地上ベースの制御システムから、地上ベースのエフェクトをトリガする方法であることを認識している。
【0051】
UAVが空中ロボットデバイスの形態にて弾道的に打ち上げられた物体であるとき(または、いくつかの場合では、UAVが、機上推進機構を有するクアッドコプタ(もしくは他のコプタ)、ドローンなどであるとき)、非機上エフェクトをトリガするようにショーシステムにおいて用いられ得る、複数の技術が存在する。第1の例として、繋がれていない空中ロボットデバイスは、地点センサ、慣性計測ユニット(IMU)、高度センサ、姿勢センサなどといった、様々な状態変数を測定する1つまたは複数のセンサが計装されてよい。例えば、地上ベースのまたは非機上ショーエフェクトデバイスは、弾道空中ロボットデバイスがその最高点にある時、および/または弾道空中ロボットデバイスが特定の姿勢をとる時に動作するように、ショープランにおいて予定されてよいが、しかしながら、地上ベースのショー制御システムは、単純にショープランを再生し同期を期待する代わりに、測定されたまたは検知された状態変数に適したトリガ信号を生成してよい。
【0052】
1つの特定の場合では、弾道空中ロボットデバイスは、加速度計がゼロgを測定する時、弾道空中ロボットデバイスのスラストまたは打上イベントの最高点にあり、ショープランは、最高点にあるかホバリングしているように見えるときに空中ロボットデバイスを照らすように動作するための照射システム(例えば、スポットライト)の形態にあるショーエフェクトデバイスを求めてよい。機上センサ(例えば、
図1におけるセンサ126)は、ゼロgを検知するように動作してよく、機上通信デバイス(例えば、機上ラジオテクノロジー)は、情報を地上ベースのショー制御システム(例えば、
図1のシステム170)に対し送信するように機上コントローラにより動作してよく、この制御システムは、適切なショーエフェクトデバイスが空中ロボットデバイスの実際のパフォーマンスと同期して動作するように、トリガ信号を生成することにより応答してよい。いくつかの場合では、トリガ信号または制御信号はまた、機上センサにより検知された/決定された姿勢または配向に基づいて、空中ロボットデバイスの前(または他の)面を照らすべく、正確な照射システムを選ぶようになど、飛行する空中ロボットデバイスの配向に適するように生成される(例えば、ショーエフェクトBまたは空中ロボットデバイスおよびその機上ショーエフェクトデバイスの動作による累積的なエフェクトを提供するように、ショーアセンブリをリアルタイムに動作させる)。
【0053】
いくつかの実施形態では、空中ロボットデバイス機上の通信コンポーネントは、所望のショーエフェクトまたは累積的なショーエフェクトを達成するべく、トリガ信号または制御信号を適切な非機上の特定のエフェクトデバイスに対し生成し送信するように、空中ロボットデバイスの制御ソフトウェアモジュールなどにより動作してよい。これに代えて、またはこれに加えて、空中ロボットデバイスは、物体または別のUAV(例えば、別の空中ロボットデバイス)に対する近接を検知するように、また機上ショーエフェクトデバイスおよび/または地上ベースの(または非機上の)ショーエフェクトデバイスをトリガして、予めプログラムされた機能または検出された特定の極近接に特に応じて選ばれた機能を実行するべく、この情報を用いるように、その機上センサを動作させてよい。例えば、2つの「衝突する」(例えば、見物人には衝突であるように見えるニアミス)UAVが近接している時にしか、対応するサウンドエフェクトがトリガされないように処理される、空中の衝突が検知されてよい。
【0054】
これに代えて、またはこれに加えて、地上ベースの追跡および視覚的監視が、空中ロボットデバイスが正確な地点および姿勢にある時を決定するように用いられてよく、また地上イベント(予めプログラムされているかリアルタイムにプログラムされて動作する地上ベースのエフェクトデバイス)をトリガするようにそれを用いてよく、この解決策は、非常に早い追跡テクノロジーおよび/または運動予測アルゴリズム、また技術を用いてよい。姿勢および/または配向が決定されたとき、機上または地上ベースのショー制御システムは、ショーエフェクトデバイスがその姿勢および/または配向に適するように動作するべく、ショーエフェクトデバイス用の制御トリガ/信号を生成するように、この情報を処理してよい。例えば、音響モジュールは、空中ロボットデバイス(例えば、その方法は、エフェクトがトリガされるときに面する、飛行するロボットであるか?)の姿勢および/または配向を処理してよく、それに応じて、姿勢および/または配向に適するようにエフェクトを選択するか、またはエフェクトを調整してよい。例えば、オーディオクリップ再生は、空中ロボットデバイスが、ショーシステムの空域の下に位置する観客に面しないときに、より現実的(例えば、空中ロボットデバイスが地上における観客から離れるように面するときに、サウンドが観客から離れるように送信される)となるように調整され得る(例えば、ドップラーシフトなどにより)。
【0055】
同一のまたは他の実施形態では、ショーエフェクトは、累積的なエフェクト(地上ベースのショーエフェクトデバイスと、飛行するもしくは空中ロボットデバイスまたはその打上デバイスとの組合せ)を作り出してショーシステムの動作の一部を偽装させるように用いられる。例えば、機械的ウインチが、ロボットデバイスを打ち上げるか投げ飛ばすように(例えば、空中ロボットデバイスまたはスタントロボットを提供するように)用いられてよく、UAV上のおよび/または地上ベースのショーアセンブリにおけるオーディオシステムは、機械的ウインチのオーディオノイズを消す出力サウンドまたはサウンドクリップを生成するように、機械的ウインチと同期された動作時間を有してよい。