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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】電気掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20241121BHJP
   A47L 5/30 20060101ALI20241121BHJP
   A47L 5/24 20060101ALI20241121BHJP
   A47L 9/32 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
A47L9/28 U
A47L9/28 P
A47L5/30 C
A47L5/24 A
A47L9/32 B
A47L9/28 D
A47L9/28 E
A47L9/28 L
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021015086
(22)【出願日】2021-02-02
(65)【公開番号】P2022118513
(43)【公開日】2022-08-15
【審査請求日】2023-09-20
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【弁理士】
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100189429
【弁理士】
【氏名又は名称】保田 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213849
【弁理士】
【氏名又は名称】澄川 広司
(72)【発明者】
【氏名】井芹 崇樹
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-108594(JP,A)
【文献】特開2014-119981(JP,A)
【文献】特開2016-031456(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 5/00-9/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動送風機を内蔵する吸引部と、前記吸引部にて吸引した空気中のダストを集塵する集塵部と、電源としてのバッテリと、前記バッテリでの運転可能時間を表示する表示部と、制御部とを備え、
前記制御部は、運転を開始すると、前記バッテリの電池残量と運転開始時の運転モードを検出して運転可能時間を求めて運転開始直後の運転可能時間として前記表示部に表示すると共に、前記運転可能時間を前記運転開始直後の運転可能時間から一定時間ずつ順次減少させて前記表示部に表示させ、前記バッテリの電池残量および現在の運転モードを逐次検出し、検出結果に応じて、前記運転開始直後の運転可能時間から一定時間ずつ順次減少させるように更新した運転可能時間を前記表示部に表示するための時間間隔を可変させる、ことを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
電動送風機を内蔵する吸引部と、前記吸引部にて吸引した空気中のダストを集塵する集塵部と、電源としてのバッテリと、前記バッテリでの運転可能時間を表示する表示部と、制御部とを備え、 前記制御部は、前記バッテリの電池残量と消費電力に影響する運転状況を検出して運転可能時間を求めると共に、前記運転可能時間を順次減少させて前記表示部に表示させ、前記バッテリの電池残量および前記運転状況を逐次検出し、検出結果に応じて、前記表示部に順次更新した運転可能時間を表示するための時間間隔を可変させるように構成されており、
前記運転状況が、消費電力が異なる複数の運転モード、または、バッテリの種類と消費電力が異なる複数の運転モードを、基本運転状況として含み、
前記制御部は、前記基本運転状況に応じた電池電圧と運転可能時間との関係を前記基本運転状況に対応するデータテーブルとして予め記憶する記憶部を備え、前記データテーブルに基づいて計算運転時間を求め、前記表示部に表示されている運転可能時間と前記計算運転時間との差分を求め、求めた差分の大きさに応じて前記時間間隔を決定する、ことを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】
前記運転状況が、前記バッテリの温度、前記電動送風機の温度、および前記電動送風機の回転数のうちの少なくとも1つをサブ運転状況としてさらに含み、
前記制御部は、前記サブ運転状況を用いて前記計算運転時間を補正する、請求項に記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記吸引部と、前記集塵部と、前記表示部と、前記制御部とを有する掃除機本体と、前記掃除機本体と直接または接続部材を介して接続されるノズルとを備え、
前記ノズルは、駆動モータと、前記駆動モータにて回転する回転ブラシとを有し、
前記運転状況が、前記ノズルの有無、前記駆動モータの電流値、前記駆動モータの温度、および前記駆動モータの回転数のうちの少なくとも1つをノズル状態として含み、
前記制御部は、前記ノズル状態を用いて前記計算運転時間を補正する、請求項2または3に記載の電気掃除機。
【請求項5】
前記掃除機本体または前記接続部材は、前記駆動モータの電流値に応じて前記複数の運転モードのうちのいずれか1つに自動的に切り替える自動運転モードを選択するための自動運転スイッチと、前記複数の運転モードのうちのいずれか1つを手動で選択する手動選択スイッチとのうちの少なくとも1つを含む操作部を有する、請求項に記載の電気掃除機。
【請求項6】
前記電動送風機と前記集塵部と前記制御部とを有すると共に、底部に前記吸込口を有する床面上を走行可能な筐体を備え、
前記筐体は、前記吸込口に回転可能に取り付けられた回転ブラシと、前記回転ブラシを回転駆動させる駆動モータとを有し、
前記筐体は、前記筐体に設けられた操作部または前記筐体とは別体の操作部によって操作可能であり、
前記操作部または前記別体の操作部は、前記駆動モータの電流値に応じて前記複数の運転モードのうちのいずれか1つに自動的に切り替える自動運転モードを選択するための自動運転スイッチを有し、
前記表示部は、前記筐体および前記別体の操作部のうち少なくとも1つに設けられており、
前記運転状況が、前記駆動モータの前記電流値をノズル状態として含み、
前記制御部は、前記ノズル状態を用いて前記計算運転時間を補正する、請求項に記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のバッテリ型電気掃除機として、例えば、特許文献1には、真空モータの速度レベルを増加または低下させるように動作モード(運転モード)を切り替え可能であり、モータバケットの後端部に設けられたスクリーンによって動作モード、電池残量としての運転可能時間等を表示可能な電気掃除機が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-136490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような運転可能時間(電池残量)を表示可能な電気掃除機は、弱運転や強運転等の各種運転モードによって消費電力が異なるため、運転モードに応じて運転可能時間の切り替え表示をする必要がある。
しかしながら、単純に運転強度に応じて運転可能時間を表示すると、例えば、弱運転モードで運転開始したときの運転可能時間が90分であり、次に強運転モードに切り替えたときの運転可能時間が29分であり、再度弱運転モードに切り替えたときの運転可能時間が80分であり、再度強運転モードに切り替えたときの運転可能時間が20分である、というようにユーザが違和感や混乱を抱きやすくなるという問題がある。
【0005】
本発明は、以上のような事情を考慮してなされた電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電動送風機を内蔵する吸引部と、前記吸引部にて吸引した空気中のダストを集塵する集塵部と、電源としてのバッテリと、前記バッテリでの運転可能時間を表示する表示部と、制御部とを備え、
前記制御部は、前記バッテリの電池残量と消費電力に影響する運転状況を検出して運転可能時間を求めると共に、前記運転可能時間を順次減少させて表示させ、前記バッテリの電池残量および前記運転状況を逐次検出し、検出結果に応じて運転可能時間を順次減少させる時間間隔を更新する、ことを特徴とする電気掃除機を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、運転モードを変えながら使用してもユーザが違和感や混乱を抱かないように運転可能時間を切り替え表示することができる電気掃除機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態の電気掃除機を示す斜視図である。
図2】第1実施形態の電気掃除機の電気的構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態の電気掃除機の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する第1のフローチャートである。
図4】第1実施形態の電気掃除機の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する第2のフローチャートである。
図5】第1実施形態の電気掃除機の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する第3のフローチャートである。
図6】第1実施形態の電気掃除機の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する第4のフローチャートである。
図7】第4実施形態の電気掃除機の底面側を示す一部端面底面図である。
図8】第4実施形態の電気掃除機の電気的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、本発明を限定するものと解されるべきではない。
【0010】
本発明の電気掃除機は、少なくとも構成要素として、電動送風機を内蔵する吸引部と、前記吸引部にて吸引した空気中のダストを集塵する集塵部と、電源としてのバッテリと、前記バッテリの電池残量を運転可能時間で表示する表示部と、制御部とを備える。
これらの構成要素を備える電気掃除機としては、ユーザが使用することによって掃除が行われる非自走式の電気掃除機と、自律的に掃除を行う自走式の電気掃除機とが含まれ、非自走式の電気掃除機としてはハンディ型、スティック型、キャニスター型が含まれる。
以下、各種態様の電気掃除機について具体的に説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態の電気掃除機を示す斜視図であり、図2は第1実施形態の電気掃除機の電気的構成を示すブロック図である。なお、図1において、ユーザから視た使用時の電気掃除機1の前後左右上下方向を矢印にて示している。
【0012】
図1図2に示すように、第1実施形態の電気掃除機1は、スティック型のコードレス電気掃除機であり、バッテリ40を備えた掃除機本体10と、接続部材としての延長管60を介して掃除機本体10と接続される吸込口体70とを備える。なお、この電気掃除機1は、延長管60を介さずに吸込口体70を直接掃除機本体10に接続してハンディ型として使用することもできる。なお、ここで「接続部材」とは、スティック型の電気掃除機における延長管や、キャニスター型の電気掃除機における延長管および手元管が含まれる。
【0013】
詳しく説明すると、掃除機本体10は、駆動部としての駆動装置20と、駆動装置20に着脱可能に装着される集塵部としての集塵装置30と、駆動装置20のバッテリ装着部21cに着脱可能に装着されるバッテリ40とを備える。なお、本実施形態では、定格容量が異なる複数種類のバッテリ40を選択的にバッテリ装着部21cに装着可能となっている。
【0014】
駆動装置20は、電動送風機11や制御部12を構成する回路基板等を収納する電気部品収納部21aと、電気部品収納部21aに連設されたハンドル部21b、バッテリ装着部21cおよびとパイプ部21dと、ハンドル部21bに連設された操作部21eと、電気部品収納部21aの後端に設けられた表示部13とを有する。また、図1に示すように、表示部13は、ハンドル部21bを持った姿勢でもユーザが視認しやすいように、電気部品収納部21aの後端におけるハンドル部21bと重ならない位置に配置されている。なお、表示部13は、駆動装置20の上面側における操作部21eのパイプ部21d側近傍位置に設けられてもよい。
【0015】
表示部13は、例えば、液晶ディスプレイや7セグメントLEDといった表示装置からなり、電池残量を運転可能時間として表示することができる。なお、表示部13にて後述の各種運転モードを表示するようにしてもよい。
また、操作部21eには複数のスイッチ21ea、21eb、21ecが設けられている。なお、電気掃除機1全体の電気制御系および複数のスイッチ21ea、21eb、21ecについて詳しくは後述する。
【0016】
集塵装置30は、集塵容器30aと、集塵容器30aと着脱可能なフィルタ部30bとを有するサイクロン方式の集塵装置であり、駆動装置20のパイプ部21dに沿って着脱可能に装着される。
【0017】
延長管60は、管本体61と、管本体61に沿って設けられた図示しない導電ケーブルとを備える。
延長管60に吸込口体70を接続した状態において、延長管60の導電ケーブルはバッテリ40から吸込口体70の後述の駆動モータ73(図1参照)へ電力を供給可能である。
【0018】
吸込口体70は、底面に吸込口が設けられた吸込口本体71と、吸込口本体71における吸込口に回転可能に設けられた回転ブラシ72と、吸込口本体71内に設けられた回転ブラシ72用の駆動モータ73と、駆動モータ73の回転力を回転ブラシ72に伝達する動力伝達機構(不図示)とを有する。なお、動力伝達機構としては、プーリ・ベルト機構や、複数のギアを含むギア機構などを採用することができる。
【0019】
また、図1に示すように、吸込口体70は、吸込口本体71の後部に前後方向の軸心を中心として回転可能に設けられた関節部71Jと、関節部71Jの後部に左右方向の軸心を中心として回転可能に設けられた接続パイプ部71Pとを備える。なお、吸込口体70の内部において、吸込口から接続パイプ部71Pの内部までの間はダストを含む空気が流れる通風路となっている。
【0020】
図1~2に示すように、電気掃除機1では、電動送風機11のファンが回転することにより、吸込口体70の吸込口から外気をダストと一緒に電気掃除機1内に吸込み、床、畳、絨毯などの被掃除面を掃除することができる。吸込口から電気掃除機1内に吸い込んだ空気は、空気流路を流れ集塵装置30に流入し、空気と共に吸い込んだダストは集塵容器30a内に集塵され、空気中のダストが取り除かれる。集塵容器30aからフィルタ部30bを通過した後の空気は、駆動装置20の電機部品収納部21aに設けられた図示しない排気口から排出される。
【0021】
電気掃除機1の吸引力は、制御部12に設けられた第1調節部14によりバッテリ40から電源回路17を介して電動送風機11のモータに供給する電力又は電流を調節しファンの回転数を調節することにより制御することができる。
また、回転ブラシ72の回転数は、制御部12に設けられた第2調節部15によりバッテリ40から電源回路17を介して駆動モータ73に供給する電力又は電流を調節することにより制御することができる。
【0022】
バッテリ40は、電力線により制御部12と接続し、制御部12を介して電動送風機11などに電力を供給することができる。
バッテリ40の種類は、充放電が可能な二次電池であれば特に限定されないが、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池などである。また、制御部12は、バッテリ40の放電又は充電を制御するように設けられた電源回路17を備えることができる。なお、バッテリ40はバッテリ装着部21cに対して着脱可能であるが、着脱できない構造であってもよい。
【0023】
操作部21eは、ユーザが電気掃除機1のオン・オフ、運転モードの切り替えなどの操作を行うことができるように設けられた部分であり、複数のスイッチ21ea、21eb、21ecを有している。操作部21eは、信号線などにより制御部12に接続することができる。ユーザがいずれかのスイッチのボタンを押すと、制御部12はボタンが押されたことを検出し電気掃除機1を制御する。
【0024】
制御部12は、電気掃除機1を制御する部分であり、例えば、演算部、記憶部18、第1調節部14、第2調節部15などを有する。制御部12は、制御モジュール19を有することができる。制御モジュール19は、例えば、演算部、記憶部18、タイマー、入出力ポートなどを有するマイクロコントローラである。演算部は、例えば、CPUで構成される。記憶部18は、マスクROM, EPROM, EEPROM, フラッシュメモリ(不揮発性メモリ)などのROMと、FeRAM, SRAMなどのRAMを含むことができる。
制御部12は、複数の制御基板から構成されてもよい。これらの複数の制御基板は信号線又は電力線で接続することができる。制御部12は、例えば、電動送風機用駆動回路を備えた制御基板、回転ブラシ用駆動回路を備えた制御基板、電源回路17を備えた制御基板、マイクロコントローラなどから構成される。また、これらの回路などは、同じ制御基板に搭載されていてもよい。
【0025】
制御部12の記憶部18には、電気掃除機1を制御するための制御ソフトウェアがインストールされている。また、制御ソフトウェアは、電動送風機11、駆動モータ73、電源回路17、第1および第2調節部14、15、操作部21eなどを制御するファームウェアを含むことができる。また、ファームウェアは、電動送風機11、駆動モータ73、電源回路17、第1および第2調節部14、15、操作部21eなどの一部とみなすこともできる。制御ソフトウェアは、第1調節部14を用いて電動送風機11に供給する電力又は電力を調節するための制御パラメータ、第2調節部15を用いて駆動モータ73に供給する電力又は電力を調節するための制御パラメータを含むことができる。記憶部18が運転モードごとにこれらの制御パラメータの設定値を記憶している。
【0026】
第1調節部14は、例えば、電動送風機用駆動回路の一部である。第1調節部14は、トランジスタを有するPWM回路を含むことができる。このトランジスタのオンオフを繰り返す周期又はデューティー比を調節することにより、バッテリ40から電動送風機11に供給する電力を調節することができる。また、第1調節部14は、バッテリ40から電動送風機11への電力の供給を停止するように設けることができる。また、第1調節部14は、双方向サイリスタを有する位相制御回路を含んでもよい。
【0027】
第1調節部14は、例えば、運転時において、記憶部18に記憶している設定値を制御パラメータに設定して電動送風機11へ供給する電力又は電流を調節(制御)することができる。制御パラメータは、例えば、電動送風機11の回転数、電動送風機11へ供給する電力値又は電動送風機11を流れる電流値とすることができる。この制御パラメータの設定値は、運転モードごとに設定することができ、記憶部18が記憶している。また、第1調節部14は、制御パラメータに対応する測定値に基づきフィードバック制御をすることができる。
【0028】
制御部12は、バッテリ40から回転ブラシ72を回転させる駆動モータ73に供給する電力又は電流を調節するように設けられた第2調節部15を有することができる。この第2調節部15を用いて回転ブラシ72の回転数を調節することができる。
第2調節部15は、トランジスタを有するPWM回路を含むことができる。このトランジスタのオンオフを繰り返す周期又はデューティー比を調節することにより、バッテリ40から駆動モータ73に供給する電力を調節することができる。また、第2調節部15は、バッテリ40から駆動モータ73への電力の供給を停止するように設けることができる。
また、第2調節部15は、双方向サイリスタを有する位相制御回路を含んでもよい。
第2調節部15は、例えば、安定運転時において駆動モータ73の回転数が実質的に一定となるように駆動モータ73へ供給する電力又は電流を調節することができる。
【0029】
第2調節部15は、例えば、安定運転時において、記憶部18に記憶している設定値を制御パラメータに設定して駆動モータ73へ供給する電力又は電流を調節することができる。制御パラメータは、例えば、駆動モータ73の回転数、駆動モータ73へ供給する電力値又は駆動モータ73を流れる電流値とすることができる。この制御パラメータの設定値は、運転モードごとに設定することができ、記憶部18が記憶している。
また、第2調節部15は、制御パラメータに対応する測定値に基づきフィードバック制御をすることができる。
【0030】
電気掃除機1は、例えば、自動運転モード、強運転モード(高吸引力モード)、弱運転モード(低吸引力モード)などの各種運転モードを有することができる。
操作部21eは、ユーザがハンドル部21bを握った状態で親指を使って複数のスイッチ21ea、21eb、21ecのボタンを押すことができる位置に配置することができる。
また、操作部21eは、スマートフォンなどの外部機器を利用して電気掃除機1を操作する部分であってもよい。
【0031】
本実施形態では、操作部21eに3つのスイッチ21ea、21eb、21ecが設けられており、例えば、スイッチ21eaは「停止スイッチ」であり、スイッチ21ebは「自動運転スイッチ」であり、スイッチ21ecは「手動選択スイッチ(強/弱スイッチ)」である。なお、これらのスイッチ21ea、21eb、21ecの配置順は図1に示された配置順に限定されるものではなく自由に設定可能である。
【0032】
スイッチ21ea(停止スイッチ)は、運転中に押されると(すなわち、運転停止操作すると)運転停止モードに切り替えるスイッチである。
【0033】
スイッチ21eb(自動運転スイッチ)は、運転停止中に押されると、中運転モードおよび強運転モードを含む自動運転モードに切り替わる。自動運転モードでは、回転ブラシ72と接触する被清掃面の材質(例えば、フローリング、畳、カーペット等)に応じて、中運転モードまたは強運転モードに自動的に切り替えて電動送風機11および駆動モータ73を駆動させる。なお、これについて詳しくは後述する。
【0034】
スイッチ21ec(手動選択スイッチ)は、強運転モード、弱運転モードをサイクリックで手動選択できるスイッチである。運転停止中に手動選択スイッチを押すと弱モードでの運転が開始するが、強運転モードで開始するようにしてもよい。
なお、手動選択スイッチにて手動で選択された弱運転モード中または強運転モード中に自動運転スイッチが押されると自動運転モードに切り替わる。また、自動運転モード中に手動選択スイッチが押されると弱運転モードまたは強運転モードに切り替わる。
【0035】
また、バッテリ40の電池残量(運転可能時間)または現在の運転モードなどを表示部13に表示させる表示スイッチを追加的に設けてもよい。この表示スイッチは、運転中または運転停止中に押される毎に電池残量と現在の運転モードを交互に表示するよう構成されてもよい。運転中、表示部13には電池残量または現在の運転モードが継続的に表示されている。運転停止中に表示スイッチを押した場合は、表示部13に電池残量または現在の運転モードが表示され(点灯し)、所定時間(例えば、5秒)経過すると表示が消えるよう、制御部12にて制御することが好ましい。
【0036】
表示部13に電池残量が表示される場合の表示方式としては、例えば、「90」分といった分単位の表示、「1:30」といった時とコロンと分との組み合わせからなるデジタル表示等で運転可能時間を表示する方式があり、本実施形態ではこのような運転可能時間を表示部13に表示するようにしている。
また、表示部13に表示される運転可能時間は、電池残量が減少するにつれて表示時間が一定時間ずつ減少し、例えば、30(分)、29(分)、28(分)というように1分ずつ減少した運転可能時間が表示される。このとき、例えば、30(分)から29(分)に表示を切り替える(更新する)時間間隔や、17(分)から16(分)に表示を切り替える(更新する)時間間隔等は、表示が切り替わるときの運転状況によって異ならせるようにすると、清掃中に運転状況が変化しても運転可能時間を順次減少させて表示できるため、ユーザが違和感や混乱を抱きにくくすることができる。
【0037】
そこで、本実施形態の電気掃除機1では、制御部12は、バッテリ40の電池残量と消費電力に影響する運転状況を検出して運転可能時間を求めると共に、運転可能時間を順次減少させて表示させ、バッテリ40の電池残量および運転状況を逐次検出し、検出結果に応じて運転可能時間を順次減少させる時間間隔を更新するようになっている。なお、本実施形態では表示部13に表示させる運転可能時間を1分ずつ減少させる時間間隔としているが、これに限定されるものではなく、例えば、運転可能時間を30秒ずつ減少させる時間間隔としてもよい。
【0038】
制御部12が検出する運転状況は、消費電力が異なる複数の運転モード、または、バッテリの種類(定格容量)と消費電力が異なる複数の運転モードを、基本運転状況として含んでいる。なお、本実施形態において、複数の運転モードは弱運転モードと中運転モードと強運転モードを含み、これらの消費電力(出力)の大小関係は任意に設定することができ、例えば、弱運転モードと中運転モードと強運転モードとの消費電力比(出力比)は0.5~0.7:1:1.3~1.5とすることができる。
また、運転状況は、バッテリ40の温度、電動送風機11の温度、および電動送風機11の回転数のうちの少なくとも1つをサブ運転状況として含んでもよい。
また、運転状況は、ノズルとしての吸込口体70の有無、駆動モータ73の電流値、駆動モータ73の温度、および駆動モータ73の回転数のうちの少なくとも1つをノズル状態として含んでもよい。
【0039】
また、制御部12の記憶部18は、基本運転状況に応じた電池電圧と運転可能時間との関係を基本運転状況に対応するデータテーブルとして予め記憶している。つまり、使用しているバッテリ40の種類(定格容量)と、清掃時の運転モードの種類(出力または消費電力)とにそれぞれ応じたデータテーブル(電圧-残量曲線)が記憶部18に記憶されている。例えば、2種類のバッテリ40に対応し、かつ、3段階の運転モード(強、中および弱)に対応する場合は、少なくとも6種類のデータテーブルが記憶部18に記憶されている。これらのデータテーブルは、予め測定により標準的な特性を得て設計値として決定されてもよい。なお、バッテリが予め掃除機本体に固定(内蔵)されて取り外しできない電気掃除機の場合は、そのバッテリ40のみに対応する少なくとも3種類(3段階の運転モード)のデータテーブルが記憶部18に記憶される。
さらに、運転状況として、ノズルとしての吸込口体70の有無、駆動モータ73の電流値、駆動モータ73の温度、および駆動モータ73の回転数のうちの少なくとも1つを含むノズル状態が含まれる場合は、基本運転状況とノズル状態とに応じたデータテーブルも記憶部18に記憶されている。例えば、吸込口体70の替わりに駆動モータ73を有さないすきまノズルまたはブラシノズルを用いて素材が異なる被清掃面(フローリング、畳、カーペット等)を清掃した複数の運転状況と複数の基本運転状況とが組み合わされた複数のデータテーブルが記憶部18に記憶されている。
【0040】
また、制御部12は、運転時のバッテリ40の電圧値を随時検出しており、検出した電圧値の変化が複数のデータテーブル(電圧-残量曲線)のいずれに対応するかを判定し、それによってこのときの消費電力が自動運転モードの強運転モードと中運転モードのいずれに適しているかを判定することができる。
【0041】
また、運転時の自動運転モードが強運転モードと中運転モードのいずれに適しているかを判定するために、制御部12は次のように構成されてもよい。
制御部12は、回転ブラシ72の駆動モータ73の電流値を随時検出しており、駆動モータ73の負荷が大きくなるほど電流値も大きくなるため、電流値が所定値以上のときは強運転モードに適していると判定し、電流値が所定値未満のときは中運転モードに適していると判定する。
【0042】
つまり、制御部12は、被清掃面としてのカーペット上を清掃しているときは、駆動モータ73の負荷が大きくなり電流値が所定値以上となって強運転モードに適していると判定し、被清掃面としてのフローリング上または畳上を清掃しているときは、駆動モータ73の負荷が小さくなり電流値が所定値未満となって中運転モードに適していると判定する。言い換えると、制御部12は、被清掃面の材質が中運転モードと強運転モードのいずれに適しているかを判定する。なお、電流値の前記所定値は、記憶部18に記憶されており、予め測定により得られた結果から好適な値として決定されてもよい。
【0043】
上述の制御部12による運転モードの判定は、バッテリ40の電圧値の変化を検出して行う場合と、駆動モータ73の電流値を検出して行う場合とのいずれか一方のみで行うことが可能であるが、本実施形態では両方を併用することにより判定精度を高めている。そして、制御部12は、そのときの運転状況に適していると判定した運転モードで運転を行う。なお、本実施形態では、運転停止中に自動運転スイッチを押すと中運転モードにて運転が開始される。
【0044】
また、制御部12は、データテーブルに基づいて計算運転時間を求め、表示部13に表示されている運転可能時間と計算運転時間との差分を求め、求めた差分の大きさに応じて運転可能時間を順次減少させる時間間隔を決定する。なお、以下では、「運転可能時間を順次減少させる時間間隔」を単に「時間間隔」という場合がある。
【0045】
また、制御部12は、計算運転時間をより精度よく求めるために、サブ運転状況およびノズル状態の少なくとも一方を用いて計算運転時間を補正してもよい。
バッテリ40の温度、電動送風機11の温度、および電動送風機11の回転数のうちの少なくとも1つを含むサブ運転状況は、サブ運転状況のデータテーブルとして予め測定により標準的な特性を得て設計値として決定することができる。
ノズルとしての吸込口体70の有無、駆動モータ73の電流値、駆動モータ73の温度、および駆動モータ73の回転数のうちの少なくとも1つを含むノズル状態は、ノズル状態のデータテーブルとして予め測定により標準的な特性を得て設計値として決定することができる。
【0046】
図3は第1実施形態の電気掃除機の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する第1のフローチャートであり、図4は第1実施形態の電気掃除機の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する第2のフローチャートであり、図5は第1実施形態の電気掃除機の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する第3のフローチャートであり、図6は第1実施形態の電気掃除機の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する第4のフローチャートである。
次に、図1~6を参照しながら電気掃除機1の運転開始から運転終了までの動作制御を説明する。
【0047】
まず、自動運転モードでの動作制御を説明する。
運転停止中にスイッチ21eb(自動運転スイッチ)が押され、それを制御部12が認識すると(図1に示すステップS1)、基本運転状況としてのバッテリ40の種類(定格容量)を確認する(ステップS3)。このとき、例えば、バッテリ40に書き込まれたデータを制御部12のEEPROMによって読み取ることで判別することができる。
【0048】
次に、制御部12は、停止している電動送風機11および駆動モータ73を駆動させて中運転モードで運転を開始する(ステップS5)。なお、ステップS3にて中運転モードで運転を開始し、その後のステップS5にてバッテリ40の種類(定格容量)を確認してもよい。あるいは、バッテリ40が掃除機本体10から取り外せない構成の場合は、ステップS3を省略し、ステップS1からステップS5に移行して中運転モードで運転を開始してもよい。
【0049】
次に、制御部12は、現在のノズル状態を確認し記憶する(ステップS7)。このとき、ノズル状態として吸込口体70の有無、具体的には、駆動モータ73の電流値が0であると吸込口体70が無いと判定して記憶し、0を超える電流値であれば吸込口体70が有ると判定して記憶する。
次に、制御部12は、現在の電池電圧値を確認し(ステップS9)、電池電圧値、基本運転状況としてのバッテリの種類(定格容量)と運転モード、およびノズル状態としての吸込口体70の有無と駆動モータ73の電流値に応じたデータテーブルを参照して、現在の電池電圧値に基づく運転可能時間を求めて表示部13に表示する(ステップS11)。ステップS11で表示する表示時間(運転可能時間)は、運転開始直後の運転可能時間である。
【0050】
ステップS11の後、制御部12は、現在の運転モードを確認し記憶し(図4に示すステップS13)、現在のノズル状態を確認し記憶する(ステップS15)。本実施形態の場合、ステップS15において、ノズル状態として吸込口体70の有無および駆動モータ73の電流値を確認し記憶する。
次に、制御部12は、現在の電池電圧値を確認し(ステップS17)、その後、データテーブルを参照して計算運転時間を求める(ステップS19)。
【0051】
次に、制御部12は、現在表示されている運転可能時間(以下、「表示時間」という場合がある)と計算運転時間との差分に応じて表示時間を更新する時間間隔を計算する(ステップS21)。本実施形態の場合、表示部13に運転可能時間が1分ずつ減少するように表示しており、例えば、運転開始直後に表示した運転可能時間が30(分)であるとすると、29(分)、28(分)というように1分ずつ減少するように表示時間を更新する。ステップS21においては、表示時間の前回の更新時から次の更新時までの時間間隔(運転可能時間を順次減少させる時間間隔)を計算する。
【0052】
このとき、時間間隔(表示を減算する秒数)は、次の式1
時間間隔(表示を減算する秒数)=(計算運転時間/表示時間)×60 (式1)
から求めることができる。例えば、計算運転時間27分で表示時間27分であるときの時間間隔は60秒となり、計算運転時間27分で表示時間28分であるときの時間間隔は58秒となり、計算運転時間27分で表示時間26分であるときの時間間隔は62秒となる。なお、式1にて算出した値は、小数点以下を四捨五入した値としてもよい。
【0053】
ここで、本実施形態におけるステップS1~S21までの動作制御の意義について説明する。
一般的に、電動送風機や回転ブラシの回転数が変化すると、消費電力が変化するため、残りの運転可能時間の減少スピードは変化する。運転可能時間は、電池電圧値や電動送風機の電流値や回転ブラシ用駆動モータの電流値から残りの運転可能時間を求めることができる。そこで、一定周期ごとに、運転可能時間を計算するパラメータをチェックし、リアルタイムで運転可能時間の表示に反映させることができるが、一般的に、パワーを上げる制御を行い、運転可能時間を計算するパラメータが大きく変化したときの表示の減算間隔(時間間隔)が極端に短くなってしまう。
例えば、弱運転モードで清掃しているときの表示時間が30分であり、一時的に強運転モードに切り替えて1分間清掃し、再度弱運転モードに戻ったときに更新された表示時間が25分であったとすると、急に25分が表示されたことによりユーザが違和感を抱く可能性がある。特に、自動モードでは設定された運転状況に応じて自動的に中運転モードと強運転モードが切り替わるため、強運転モードから中運転モードに切り替わった後の表示更新によって表示時間が急激に減少しているとユーザが違和感を抱きやすくなる。
あるいは、現在の表示時間が10分となっているときに、現在の電圧値から計算する計算運転時間が15分であった場合、15分に表示を更新すると、使用しているにもかかわらず運転可能時間が増えているため、ユーザが混乱してしまう可能性がある。
あるいは、表示時間の1分ずつ減算を60秒周期で行ってしまうと、実際には残り5分間運転できるにもかかわらず、表示時間が0分となる場合があり、これによってユーザが混乱してしまう可能性がある。
【0054】
本実施形態では、計算運転時間と表示時間との間に差が出た場合、表示時間を減算する秒数を増減させることで正確な残時間表示に繋げるものであり、運転可能時間を計算するパラメータ(運転状況)に基づいて計算した計算運転時間と表示時間とから演算を行い、表示時間を減算する秒数(時間間隔)を可変させることで、表示時間が極端に(急に)短くならないように制御することができる。また、バッテリが装着されたときに、基本運転状況であるバッテリの種類(定格容量)を判別し、そのバッテリに応じた演算式を用いることで、種類が異なるバッテリであっても正確な運転可能時間を表示することができる。さらには、基本運転状況(運転モード、バッテリの種類等)に加えて、ノズル状態(ノズルの有無、駆動モータの電流値等)やサブ運転状況(バッテリの温度、電動送風機の温度等)も運転可能時間を計算するパラメータとして含めてチェックすることにより、より正確な運転可能時間を表示することが可能となる。
このような表示時間の制御により、運転可能時間を計算するパラメータが急激に変化した際も、表示時間のトータルでの予測精度が向上し、高い精度で運転可能時間の予測を行うことができ、この結果、ユーザが違和感や混乱を抱きにくい時間表示を実現することができる。
【0055】
ステップS21の後、制御部12は、前回の表示更新からの経過時間を参照し(ステップS23)、前回の表示更新からの経過時間が表示時間を更新する時間間隔に達したか否かを判定する(ステップS25)。このとき、ステップS11において最初の表示が行われているため、ステップ23では最初の表示からの経過時間を参照する。
そして、ステップS21において求めた時間間隔が例えば60秒であり、参照した最初の表示からの経過時間が60秒以上経過しているときは、制御部12は更新すべき運転可能時間を表示部13に表示する(ステップS27)。例えば、最初の表示時間が30分であったとすると、最初の表示から60秒後に表示時間を29分に更新する。なお、29分に更新した時点が、次にステップS23へ戻ったときに参照する「前回の表示更新」の時点となる。
【0056】
一方、ステップS25において、参照した最初の表示からの経過時間が時間間隔(例えば60秒)に達していないときは、制御部12は、被清掃面の材質が中運転モードに適しているか否かを判定する(図5に示すステップS29)。ステップS29において、被清掃面の材質が中運転モードに適していると判定した場合は、中運転モードでの運転を継続し(ステップS30)し、再びステップS13(図4参照)に戻り、被清掃面の材質が中運転モードに適していないと判定した場合は現在の中運転モードから強運転モードに切り替えて運転し、現在の運転モード(強運転モード)を記憶する(ステップS31)。このとき、制御部12は、現在清掃している被清掃面の材質がフローリングまたは畳であると(例えば、駆動モータ73の電流値が所定値未満であると)中運転モードに適していると判定し、被清掃面の材質がカーペットであると(例えば、駆動モータ73の電流値が所定値以上であると)中運転モードに適さず強運転モードに適していると判定する。
【0057】
ステップS31の後、制御部12は、ノズル状態が変化したか否かを判定する(ステップS33)。このとき、例えば、延長管60から吸込口体70を取り外して駆動モータを有さないノズル(例えば、すきまノズル、ブラシノズル等)を延長管60に付け替えている場合は、ノズル状態が変化したと判定して再びステップS15(図4参照)へ戻り、吸込口体70にて清掃を継続している場合はノズル状態が変化していないと判定して再びステップS17(図4参照)へ戻る。またこのとき、吸込口体70がカーペット上からフローリング上または畳上へ移動している場合はノズル状態が変化したと判定して再びステップS15(図4参照)へ戻り、吸込口体70がカーペット上にあるときはノズル状態が変化していないと判定して再びステップS17(図4参照)へ戻る。
【0058】
図4に示すステップS27の後、制御部12は、運転可能時間(表示時間)が1分未満か否かを判定し(ステップS35)、運転可能時間が1分未満でないと判定すると図6に示すステップS37に移行する。
ステップS37において、制御部12は、被清掃面の材質が中運転モードに適しているか否かを判定する。被清掃面の材質が中運転モードに適していると判定した場合は、中運転モードでの運転を継続し(ステップS38)、再びステップS13(図4参照)に戻り、被清掃面の材質が中運転モードに適していないと判定した場合は現在の中運転モードから強運転モードに切り替えて運転し、現在の運転モード(強運転モード)を記憶する(ステップS39)。
【0059】
ステップS39の後、制御部12は、ステップS33(図4参照)と同様に、ノズル状態が変化したか否かを判定する(ステップS41)。ノズル状態が変化したと判定した場合、例えば、吸込口体70から駆動モータ73を有さないすきまノズル、ブラシノズル等に付け替えている場合や、吸込口体70がカーペット上からフローリング上または畳上へ移動している場合は再びステップS15(図4参照)へ戻り、ノズル状態が変化していないと判定した場合は再びステップS17(図4参照)へ戻る。
このように制御部12の動作制御が図4~6に示すステップS13~S41をループする間、ステップS19において、運転モードが変化した場合はそのときの運転モード(例えば、強運転モード)に応じたデータテーブルを参照することが最初のステップS19との違いであり、かつ、ノズル状態が変化した場合はそのときのノズル状態(例えば、駆動モータを有するノズル無し)に応じたデータテーブルを参照することが最初のステップS19との違いである。
【0060】
図4に示すステップS35において、制御部12は、運転可能時間(表示時間)が1分未満であると判定すると、運転可能時間として0(分)を表示部13に表示して運転を停止する(ステップS43)。
【0061】
次に、手動選択スイッチにて強運転モードまたは弱運転モードを手動で選択した場合(手動運転モード)の動作制御を説明する。
手動選択スイッチを用いて手動運転モードで運転する場合、図3~6の自動運転モード用のフローチャートと概ね同様の手動選択スイッチ用のフローチャートに基づいて動作制御が行われる。以下、図1~6のフローチャートにおける自動運転モードを手動運転モードに置き換えたものとし、図1図6を参照しながら手動運転モード用のフローチャートにおける自動運転モード用のフローチャートと異なる点を主に説明する。
【0062】
手動運転モード用のフローチャートでは、運転停止中にスイッチ21ec(手動選択スイッチ)が押され、それを制御部12が認識すると(図3に示すステップS1)、基本運転状況としてのバッテリ40の種類(定格容量)を確認する(ステップS3)。
次に、制御部12は、停止している電動送風機11および駆動モータ73を駆動させて弱運転モードで運転を開始する(ステップS5)。なお、ステップS3にて弱運転モードで運転を開始し、その後のステップS5にてバッテリ40の種類(定格容量)を確認してもよい。あるいは、バッテリ40が掃除機本体10から取り外せない構成の場合は、ステップS3を省略し、ステップS1からステップS5に移行して弱運転モードで運転を開始してもよい。
【0063】
また、手動運転モード用のフローチャートでは、図5に示すステップS29において、制御部12は、運転モードが変化したか否かを判定し、運転モードが変化したと判定するとステップS13(図4参照)へ戻る。また、制御部12は、ステップS29において運転モードが変化していないと判定すると、ステップS33へ移行してノズル状態が変化したか否かを判定する。なお、手動運転モード用のフローチャートでは、自動運転モード用のフローチャートにおけるステップS30とステップS31が省略される。
【0064】
また、手動運転モード用のフローチャートでは、図6に示すステップS37において、制御部12は、運転モードが変化したか否かを判定し、運転モードが変化したと判定するとステップS13(図4参照)へ戻る。また、制御部12は、運転モードが変化していないと判定すると、ステップS41へ移行してノズル状態が変化したか否かを判定する。なお、手動運転モード用のフローチャートでは、自動運転モード用のフローチャートにおけるステップS38とステップS39が省略される。
【0065】
手動運転モード用のフローチャートにおいて、その他の動作制御は自動運転モード用のフローチャートと概ね同様である。なお、自動運転モードでの運転中に手動選択スイッチを押すと手動運転モード用のフローチャートに基づく動作制御に切り替わり、手動運転モードでの運転中に自動運転スイッチを押すと自動運転モード用のフローチャートに基づく動作制御に切り替わる。
【0066】
次に、図3~6を用いて説明した自動運転モードでの動作制御に基づく運転開始から運転停止までの間における、表示時間(表示部13に表示する運転可能時間)、計算運転時間および表示時間を1分ずつ減算する秒数である時間間隔の制御の一例を、次の表1と図1~6を参照しながら説明する。
なおここでは、図1に示した電気掃除機1を用いて自動運転モード(中運転モード)で運転を開始し、しばらく自動運転モード(中運転モード、強運転モード)で運転を継続した後、手動選択スイッチにて弱運転モード(手動運転モード)に切り替えて運転を継続し、その後、運転を停止した場合を例示する。また、この例では、この電気掃除機1にて中運転モードで運転を継続した場合のデータテーブルを参照して計算した計算運転時間が表示時間と一致し、時間間隔(表示時間を1分ずつ減算する秒数)が60秒となるように設定されている。
【0067】
【表1】
【0068】
運転停止中に自動運転スイッチ(スイッチ21eb)を押し、制御部12が自動運転スイッチを押されたと認識すると(図3に示すステップS1)、制御部12はバッテリ40の種類(定格容量)を確認し(ステップS3)、停止中の電動送風機11および駆動モータ73を駆動させて中運転モードによる運転を開始する(ステップS5)。なお、バッテリ40が掃除機本体10に内蔵されて取り外せない構成の電気掃除機の場合は、ステップS3を省略してステップS1からステップS5に移行するようにしてもよい。
【0069】
次に、制御部12は、現在のノズル状態を確認し記憶する(ステップS7)。このとき、制御部12はノズル状態としての吸込口体70の有無および駆動モータ73の電流値を検出する。
次に、制御部12は、現在の電池電圧値(運転開始直後の電池電圧値)を確認し(ステップS9)、運転可能時間を求めて表示部13に表示する(ステップS11)。この例では、満充電から電池残量無し(運転可能時間0)となるまで自動運転モードの中運転モードで運転を継続した場合の運転可能時間が30分であり、運転開始直後であるため、表示部13に30(分)を表示する。また、吸込口体70の替わりに、駆動モータを有さないノズル(例えば、すきまノズル、ブラシノズル等)が用いられている場合は30分より数分長い時間(例えば33分)が表示される。なお、手動選択スイッチにて弱運転モード(手動運手モード)で運転を開始した場合は30分よりも長い時間(例えば45分)が表示され、弱運転モードから直ぐに強運転モード(手動運転モード)に切り替えた場合は30分より短い時間(例えば15分)が表示される。
【0070】
次に、制御部12は、現在の運転モードを確認し記憶する(図4に示すステップS13)。このとき、制御部12は中運転モードを検出する。
次に、制御部12は、現在のノズル状態を確認し記憶する(ステップS15)。このときも、制御部12はノズル状態としての吸込口体70の有無および駆動モータ73の電流値を検出する。
次に、制御部12は、現在の電池電圧値を確認し(ステップS17)、電池電圧値、基本運転状況(バッテリ40の種類と運転モード)およびノズル状態に応じたデータテーブルを参照して計算運転時間を求める(ステップS19)。このとき、制御部12は、運転開始直後であるため計算運転時間を30分に決定する。
【0071】
次に、制御部12は、現在表示されている運転可能時間(表示時間)と計算運転時間との差分に応じて表示時間を更新する時間間隔(表示時間を1分ずつ減算する秒数)を計算する(ステップS21)。このとき、制御部12は、表示時間(運転可能時間)30分および計算時間30分に基づいて前述した式1から時間間隔を計算し60秒を算出する。
【0072】
次に、制御部12は、前回の表示更新からの経過時間を参照する(ステップS23)。このとき、制御部12は、前回の表示更新がステップS11(図4参照)の時点、すなわち最初に表示部13に表示時間を表示したときであると認識する。
次に、制御部12は、前回の表示更新からの経過時間が表示時間を更新する時間間隔に達したか否かを判定し(ステップS25)、達したと判定した場合は更新すべき運転可能時間を表示部13に表示する(ステップS27)。つまり、ステップS11の時点から時間間隔60秒経過していれば、制御部12は表示部13に29(分)を表示する。
【0073】
このように、吸込口体70にてフローリング上または畳上を中運転モードで清掃し、運転可能時間が1分未満となるまでの間は、制御部12の動作制御は図3~6に示す「ステップS13」から「ステップS43より前のステップ」をループし、前回の表示更新からの経過時間が表示時間を更新する時間間隔に達すると、更新すべき表示時間を表示部13に表示する。
【0074】
中運転モードでフローリング上または畳上を清掃する間、制御部12は、バッテリの電池残量と消費電力に影響する運転状況(パラメータ)を逐次検出し、検出結果に応じて、運転開始から60秒経過する毎に表示時間を1分ずつ減算して29(分)、28(分)、27(分)と表示部13に表示する。つまりこの場合、中運転モードが継続されているため、表示時間および計算運転時間は1分ずつ減算した値となり、表示時間を減算する秒数は60秒のままで変化しない。そのため、制御部12は、前回の表示更新からの経過時間が表示時間を更新する時間間隔(60秒)に達すると、表示時間を1分ずつ減算して29(分)、28(分)、27(分)と順次表示する。
【0075】
なおこの例では、上述のように中運転モードのみで運転を継続した場合の表示時間(運転可能時間)および計算運転時間が、実運転時間60秒経過する毎に1分減少するように設定している。しかしながら、運転状況である運転モードやノズル状態が変化する(消費電力が変化する)と、その変化した時点から計算運転時間は消費電力の変化に応じて1分よりも短くまたは長くなる(変動する)。一方、表示部13の表示時間(運転可能時間)は、ユーザが違和感や混乱を抱きにくいように(例えば1分ずつ)減少する表示方法を採用することが好ましい。言い換えると、表示時間が増減するあるいは安定的でない減少をする表示方法は、ユーザが違和感や混乱を抱きやすいため好ましくない。
【0076】
このような事情から、運転中に運転状況が変化すると、表示時間(運転可能時間)と計算運転時間との間にずれが生じる。そのため、本実施形態では以下で説明するように、表示時間と計算運転時間との差分に応じて、表示時間を更新する時間間隔を計算し、表示時間と計算運転時間とのずれが小さくなるようにしている。つまり、表示時間と計算運転時間とのずれが大きくなると、例えば、表示時間(運転可能時間)は3分であるのに実際の電池残量は0となって運転が停止する、あるいは表示時間(運転可能時間)を0(分)と表示した後も数分間運転が継続可能となるというような現象が生じてユーザが違和感や混乱を抱く可能性があるため、このような可能性を本実施形態では抑えるようにしている。
【0077】
表示時間が27分となったところで、吸込口体70がフローリング上または畳上からカーペット上に移動すると、駆動モータ73の負荷が増大して電流値が所定値以上に上昇する。すると、制御部12は、被清掃面の材質が中運転モードに適していないと判定し(図5に示すステップS29または図6に示すステップS37)、運転モードを中運転モードから強運転モードに切り替える(図5に示すステップS31または図6に示すステップS39)。
また、制御部12は、ノズル状態(駆動モータの電流値)が変化したと判定し(図5に示すステップS33または図6に示すステップS41)、現在のノズル状態を確認し記憶する(図4に示すステップS15)。
【0078】
制御部12は、強運転モードに切り替えたことにより、このときの電池電圧値および運転状況(運転モードおよびノズル状態)に応じたデータテーブルを参照して計算運転時間を計算し(ステップS19)、この例では計算運転時間を26分と算出する。そして、制御部12は、計算運転時間26分と表示時間27分とに基づいて前述の式1から時間間隔を計算して(小数点以下は四捨五入して)58秒を算出する(ステップS21)。これにより、制御部12は、前回の表示更新から58秒経過した時点で、表示時間27(分)から1分減算した26(分)を表示部13に表示する(ステップS27)。
【0079】
次に、制御部12は、バッテリの電池残量と消費電力に影響する運転状況(パラメータ)を逐次検出し、検出結果に応じて、表示時間を1分ずつ減算して表示部13に表示する。このとき、制御部12は、計算運転時間を計算し(ステップS19)、この例では計算運転時間を24分と算出する。そして、制御部12は、計算運転時間24分と表示時間26分とに基づいて前述の式1から時間間隔を計算して(小数点以下は四捨五入して)55秒を算出する(ステップS21)。これにより、制御部12は、前回の表示更新から55秒経過した時点で、表示時間26(分)から1分減算した25(分)を表示部13に表示する(ステップS27)。
【0080】
表1に示すように、中運転モードから強運転モードに切り替わることにより、消費電力が増加するため、表示時間が27分、26分と表示更新するのに対して計算運転時間は26分、24分となって1~2分の差が生じるが、時間間隔は60秒を下回る58秒、55秒と短くなっており、これにより計算運転時間と表示時間との差を縮めるようにしている。
【0081】
表示時間が25分に更新したところで、吸込口体70がカーペット上から再びフローリング上または畳上に移動すると、駆動モータ73の負荷が減少して電流値が所定値未満に減少する。すると、制御部12は、被清掃面の材質が中運転モードに適していると判定し(図5に示すステップS29または図6に示すステップS37)、運転モードを強運転モードから中運転モードに切り替える(図5に示すステップS30または図6に示すステップS38)。その後、動作制御は再びステップS13(図4参照)に戻る。
【0082】
制御部12は、中運転モードに切り替えたことにより、このときの電池電圧値および運転状況(運転モードおよびノズル状態)に応じたデータテーブルを参照して計算運転時間を計算し(ステップS19)、この例では計算運転時間を22分と算出する。そして、制御部12は、計算運転時間22分と表示時間25分とに基づいて前記式1から時間間隔を計算して(小数点以下は四捨五入して)53秒を算出する(ステップS21)。これにより、制御部12は、前回の表示更新から53秒経過した時点で、表示時間25(分)から1分減算した24(分)を表示部13に表示する(ステップS27)。
【0083】
このようにして、中運転モードでフローリング上または畳上の清掃を継続する間、表示時間(分)と計算時間(分)と時間間隔(秒)は表1に示すように変化する。つまり、強運転モードから中運転モードに切り替わることにより消費電力は減少するが、強運転モードで消費電力が急増したことにより表示時間と計算運転時間との差が3分程度まで開く。この差は次のようにして縮められる。
つまり、中運転モードに切り替わると、表示時間が24分、23分、22分と表示更新するのに対して計算運転時間は21分、20分、19分となって3分の差が生じている。この間に時間間隔は53秒、52秒、52秒とさらに短くなり、これにより計算運転時間と表示時間との差が縮まる。そして、時間間隔が50秒まで短くなった後、表示時間が17分、16分、15分と表示更新するのに対して計算運転時間は15分、14分、14分となって1~2分の差に縮まる。この間に時間間隔は53秒、53秒、56秒と徐々に60秒に近づく。その後、表示時間が14分、13分、12分と表示更新するのに対して計算運転時間は13分、12分、12分となって1分以下の差に縮まり、時間間隔は56秒、60秒、60秒と変化して60秒まで戻る。このように、表示時間が12分のときには計算時間が12分となって一致する。
【0084】
表示時間が11分に更新したところで、手動選択スイッチ(スイッチ21ec)を押すと、電動送風機11および駆動モータ73の回転数がさらに減少して中運転モード(自動運転モード)から弱運転モード(手動運転モード)に切り替わる。
制御部12は、弱運転モードに切り替えたことにより、このときの電池電圧値および運転状況(運転モードおよびノズル状態)に応じたデータテーブルを参照して計算運転時間を計算し(図4に示すステップS19)、この例では計算運転時間を12分と算出する。そして、制御部12は、計算運転時間12分と表示時間11分とに基づいて前記式1から時間間隔を計算して(小数点以下は四捨五入して)65秒を算出する(ステップS21)。これにより、制御部12は、前回の表示更新から65秒経過した時点で、表示時間11(分)から1分減算した10(分)を表示部13に表示する(ステップS27)。
【0085】
次に、制御部12は、バッテリの電池残量と消費電力に影響する運転状況(パラメータ)を逐次検出し、検出結果に応じて、表示時間を1分ずつ減算して表示部13に表示する。このとき、制御部12は、計算運転時間を計算し(ステップS19)、この例では計算運転時間を11分と算出する。そして、制御部12は、計算運転時間11分と表示時間10分とに基づいて前記式1から時間間隔を計算して66秒を算出する(ステップS21)。これにより、制御部12は、前回の表示更新から66秒経過した時点で、表示時間10(分)から1分減算した9(分)を表示部13に表示する(ステップS27)。
【0086】
表1に示すように、中運転モードから弱運転モードに切り替わることにより、消費電力がさらに減少するため、表示時間が10分、9分、8分と表示更新するのに対して計算運転時間は11分、10分、9分となって1分の差が生じるが、時間間隔は60秒を上回る66秒、67秒、68秒と徐々に長くなっており、これにより計算運転時間と表示時間との差を1分以内に留めるようにしている。言い換えると、表示時間が計算運転時間よりも1分程度短くなるようにしている。
その後、この例では、表示時間が3分となったところで停止スイッチ(スイッチ21ea)を押して運転を停止している。
【0087】
このように、本実施形態では、表示時間を1分ずつ減少するよう表示し、電池残量が無くなるまでの間に計算運転時間と表示時間との差(ずれ)を縮め、最終的に表示時間が計算運転時間よりも1分程度短くなるように制御している。したがって、1分ずつ減少する表示時間を視ながら清掃することができると共に、表示時間が0となる前に運転が突然停止することがないため、ユーザが違和感や混乱を抱きにくくなる。
【0088】
なお、上述の説明は動作制御の一例であるが、手動選択スイッチを押して手動運転モード(弱運転モードまたは強運転モード)で運転を開始した場合も、自動運転モードで運転を開始した場合と基本的に同様にして制御部12は表示時間と計算運転時間と時間間隔を制御する。
【0089】
また、上述の動作制御の図4に示すステップS19においては、電池電圧値と、基本運転状況(電池の種類(定格容量)および運転モード)と、ノズル状態(吸込口体70の有無および駆動モータ73の電流値)とに応じたデータテーブルを参照して計算運転時間を求めるようにしたが、ノズル状態として、駆動モータ73の温度と駆動モータ73の回転数のうちの少なくとも1つを加えてもよい。
さらには、ステップS19において、サブ運転状況を追加的に参照して計算運転時間を補正するようにしてもよい。このサブ運転状況には、バッテリ40の温度、電動送風機11の温度、および電動送風機11の回転数のうちの少なくとも1つが含まれる。
このように、バッテリ40の電池残量と消費電力に影響する様々なパラメータ(運転状況)をチェックすることにより、より正確な計算運転時間を求めることができる。
【0090】
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態の電気掃除機1において、表示部13には、運転可能時間の全体を点滅させて表示してもよいし、数字のみを点滅させて表示してもよいし、コロンのみを点滅させて表示してもよい。例えば、「90」分または「1:30」という表示全体を点滅させてもよく、「1:30」という表示の数字部分のみを点滅させてもよく、「1:30」というコロン(:)のみを点滅させてもよい。
さらにこれらの場合、表示部13に表示される運転可能時間が徐々に短くなるにつれて点滅回数(単位時間当たりの点滅の回数)が徐々に多くなるように制御部12にて制御してもよい。このようにすれば、ユーザに対して電池残量を感覚的(視覚的)に認識させることができる。
あるいは、弱運転モードのときの運転可能時間の点滅回数を少なくし、強運転モードのときの運転可能時間の点滅回数を多くしてもよく、これによりユーザに運転モードの違い(強弱)を認識させることができる。
【0091】
(第2実施形態)
第1実施形態の電気掃除機1では、掃除機本体10のハンドル部21bの操作部21eに停止スイッチ(スイッチ21ea)と自動運転スイッチ(スイッチ21eb)と手動選択スイッチ(スイッチ21ec)とが設けられた場合を例示したが、手動選択スイッチを省略してもよい。
またこの場合、自動運転モードの中運転モードを弱運転モードに変更してもよく、さらには弱運転モードでの運転を基準にした表示時間の更新を含む動作制御を設定してもよい。
第2実施形態において、その他の構成は概ね第1実施形態と同様である。
なお、第2実施形態においても、第1実施形態の変形例を適用可能である。
【0092】
(第3実施形態)
第1実施形態の電気掃除機1では、掃除機本体10のハンドル部21bの操作部21eに停止スイッチ(スイッチ21ea)と自動運転スイッチ(スイッチ21eb)と手動選択スイッチ(スイッチ21ec)とが設けられた場合を例示したが、自動運転スイッチを省略してもよい。
またこの場合、弱運転モードでの運転を基準にした表示時間の更新を含む動作制御を設定してもよい。
第3実施形態において、その他の構成は概ね第1実施形態と同様である。
なお、第3実施形態においても、第1実施形態の変形例を適用可能である。
【0093】
(第4実施形態)
図7は第4実施形態の電気掃除機の底面側を示す一部端面底面図であり、図8は第4実施形態の電気掃除機の電気的構成を示すブロック図である。
第4実施形態の電気掃除機101は、自律的に掃除を行う自走式の電気掃除機である。なお、図5において、床面清掃時の状態を電気掃除機101の上面側(底面と反対側)から視た前後左右方向を矢印にて示している。電気掃除機101の構造をこれに基づいて説明する
【0094】
第4実施形態の電気掃除機101は、図7図8を参照しながら説明すると、電動送風機111と集塵装置(不図示)と制御部112とバッテリ140とを内蔵し、底面171bに吸込口171aを有する床面上を走行可能な筐体171を備える。バッテリ140は、筐体171に電力を供給する電源部ある。なお、図7では、筐体171は、平面視円形の外郭を有しているが、平面視略三角形または略四角形等の外郭を有するものであってもよい。
【0095】
筐体171は、吸込口171aの左右両端部に左右方向の軸心Pを中心として回転可能に取り付けられた回転ブラシ172と、回転ブラシ172を回転駆動する駆動モータ173と、駆動モータ173の回転力を回転ブラシ172に伝達する動力伝達機構174とを有する。
【0096】
この自走式の電気掃除機101において、回転ブラシ172の構成、駆動モータ173の構成、動力伝達機構174の構成等は、基本的に第1実施形態の電気掃除機1と同様である。なお、図7では、動力伝達機構174がプーリ・ベルト方式の場合を例示しているが、複数のギアを含むギア方式であってもよい。
【0097】
さらに、筐体171は、左駆動輪用モータ181にて正逆回転可能な左駆動輪182を有する左駆動輪ユニットと、右駆動輪用モータ183にて正逆回転可能な右駆動輪184を有する右駆動輪ユニットと、後輪185と、左右一対のサイドブラシ186と、複数の床面検知センサ187とが底面171bに設けられ、前方の障害物を検知する複数の超音波センサ188が外周部の前面側に設けられ、操作部121eおよび表示部113が筐体171の上面に設けられている。なお、筐体171の上面には排気口(不図示)が設けられており、排気口と吸込口171aとは通風路にて接続されており、通風路における吸込口171aの近傍に集塵装置(不図示)が設けられ、通風路における集塵装置よりも気流方向の下流側に電動送風機111が設けられている。なお、左右一対のサイドブラシ186は、駆動モータ173を動力源として回転するように構成されているが、専用のモータにて回転するように構成されてもよい。
【0098】
操作部121eは、電気掃除機101の所定の各種動作(例えば、ランダム走行モード、旋回走行モード等)を選択可能でありかつタイマー設定や吸引力設定等の各種設定が可能なスイッチを備える。なお、筐体171とは別体の操作部、例えば、図示しないリモートコントローラやスマートフォン(携帯端末)等でも各種設定が可能であるように構成されている。リモートコントローラも各種設定が可能なスイッチを備えており、操作部121eに相当する。スマートフォンには電気掃除機101の各種設定が可能なアプリケーションがダウンロードされており、このスマートフォンも操作部121eに相当する。
【0099】
制御部112は、第1実施形態の電気掃除機1の制御部12と同様に、記憶部118等を含む制御モジュール119と、第1調節部114と、第2調節部115と、電源回路117とを備える。
【0100】
第4実施形態の場合、筐体171の操作部121eまたは別体の操作部(リモートコントローラやスマートフォン等)は、駆動モータ173の電流値に応じて弱運転モードまたは強運転モードに自動的に切り替える自動運転モードを入力するための自動運転スイッチを有している。
表示部113は、上述のように筐体171の上面に設けられており、運転可能時間や運転モード等を表示可能である。なお、表示部113は、筐体171の代わりに別体の操作部(リモートコントローラやスマートフォン等)に設けられてもよく、筐体171および別体の操作部の両方に設けられてもよい。
【0101】
なお、筐体171と別体の操作部であるリモートコントローラとは赤外線による双方向通信が可能である。また、筐体171と別体としての操作部であるスマートフォンとはインターネットを介して双方向通信が可能である。
【0102】
自走式の電気掃除機101の場合、概ね第1実施形態の図3~6で説明した動作制御と同様に、自動運転モードで運転しながら筐体171の表示部113や別体の操作部の表示部に運転可能時間を表示することができる。但し、ステップS35において制御部112は運転可能時間が所定時間(例えば5分)未満であると判定すると、電動送風機111および駆動モータ173を停止した状態で図示しない充電台へ帰還する帰還モードに移行する。そして、筐体171が充電台への帰還を完了すると運転停止となり充電が開始される。
【0103】
自走式の電気掃除機101の自動運転モードでの運転は、フローリング上または畳上を清掃するときは、弱運転モードまたは中運転モードで運転し、カーペット上を清掃するときは強運転モードで運転する。
【0104】
第4実施形態によれば、自走式の電気掃除機101にて室内を清掃しているとき、例えば、ユーザが筐体171の表示部113または別体の操作部(リモートコントローラやスマートフォン等)の表示部に表示された運転可能時間を認識することができる。これにより、電池残量(運転可能時間)を考慮しながら電気掃除機101による室内の清掃箇所に応じた清掃時間を配分することができる。例えば、運転開始時の運転可能時間が60分である場合、フローリング上の清掃を10分行い、畳上の清掃を10分行い、その後、カーペット上の清掃は運転可能な電池残量が無くなるまで行うというような時間配分を、表示部に表示された運転可能時間を視て行うことができる。
なお、第4実施形態においても、第1実施形態の変形例を適用可能である。
【0105】
(他の実施形態)
第1~第3実施形態では、接続部材としての延長管60を介して吸込口体70が掃除機本体10と接続されたスティック型の電気掃除機1を例示したが、接続部材としての延長管および手元管を介して吸込口体が掃除機本体と接続されたキャニスター型の電気掃除機にも本発明は適用可能である。この場合、キャニスター型の電気掃除機における手元管に第1~第3実施形態で説明した操作部21eを設けることができる。また、表示部は、例えば、手元管の上面における操作部近傍の吸込口体側位置、掃除機本体の上面等に設けることができる。
また、ユーザの意思により自動運転モードから手動運転モードに切り替えたときあるいは手動運転モード中に運転モードが切り替わったとき(例えば、弱運転モードから強運転モードへ切り替わったとき)は、表示時間と計算時間との差が大きくなり、運転モード切替直後に表示時間を更新すると表示時間の正確性が損なわれる可能性がある。そこで、ユーザの意思により運転モードが切り替わったときは、何らかのアニメーションを表示部に数秒間(例えば、3秒間)表示した後に、表示時間を最新の計算時間に更新するようにしてもよい。例えば、表示部が7セグメント表示(LED、液晶、有機EL等)で構成されている場合、表示部の周囲6つのセグメントを1つずつ順次点灯または表示させて、1つのセグメント(表示部分)が回転しているように表示してもよい。また、液晶または有機ELなどの表示部であれば、「計算中」の文字を表示させてもよい。このように表示部にアニメーションを表示すればこの間に表示時間を計算する数秒間の余裕が確保されるため、更新された表示時間の正確性が損なわれる可能性を低減することができる。
【0106】
(まとめ)
以上に述べたように、
(1)本発明による電気掃除機は、電動送風機を内蔵する吸引部と、前記吸引部にて吸引した空気中のダストを集塵する集塵部と、電源としてのバッテリと、前記バッテリでの運転可能時間を表示する表示部と、制御部とを備え、
前記制御部は、前記バッテリの電池残量と消費電力に影響する運転状況を検出して運転可能時間を求めると共に、前記運転可能時間を順次減少させて表示させ、前記バッテリの電池残量および前記運転状況を逐次検出し、検出結果に応じて運転可能時間を順次減少させる時間間隔を更新する、ことを特徴とする。
【0107】
この構成によれば、バッテリの電池残量と消費電力に影響する運転状況に応じて、表示部に表示される運転可能時間を順次減少させる時間間隔を更新することができる。つまり、清掃中に運転状況(例えば、電動送風機の出力)が大きく変化しても、表示部に表示される運転可能時間が増減するといったように極端に変動しないように制御することができる。そのため、例えば、弱運転モードで運転開始したときの運転可能時間が90分であり、次に強運転モードに切り替えたときの運転可能時間が29分であり、再度弱運転モードに切り替えたときの運転可能時間が80分である、というようにユーザが違和感や混乱を抱くような運転可能時間の表示ではなく、一定時間ずつ(例えば1分ずつ)運転可能時間が減少するように表示させることができる。したがって、ユーザは表示部に表示された運転可能時間によって違和感や混乱を抱くことなく清掃することができる。
なお、本発明の電気掃除機は、バッテリの電力によって駆動するスティック型、ハンディ型、キャニスター型等の非自走式電気掃除機や自走式電気掃除機に適用可能である。
【0108】
さらに、本発明の電気掃除機は、次のように構成されてもよく、それらが適宜組み合わされてもよい。
(2)前記運転状況が、消費電力が異なる複数の運転モード、または、バッテリの種類と消費電力が異なる複数の運転モードを、基本運転状況として含むものであってもよい。
この構成によれば、バッテリの電池残量と消費電力に大きく影響する基本運転状況(消費電力が異なる複数の運転モード)を検出しながら運転可能時間を求めることができる。そのため、例えば、弱運転モードから強運転モードへ切り替えたとき、またはその逆の切り替えのときのように運転状況が急激に変化した場合でも、運転可能時間を極端に変化させることなく精度よく表示部に表示させることができる。さらに、基本運転状況としてバッテリの種類(定格容量)を含む場合は、バッテリの種類に応じて運転可能時間を求めることも可能となるため、運転可能時間をより精度よく表示部に表示させることができる。
【0109】
(3)前記制御部は、前記基本運転状況に応じた電池電圧と運転可能時間との関係を前記基本運転状況に対応するデータテーブルとして予め記憶する記憶部を備え、前記データテーブルに基づいて計算運転時間を求め、前記表示部に表示されている運転可能時間と前記計算運転時間との差分を求め、求めた差分の大きさに応じて前記時間間隔を決定するものであってもよい。
この構成によれば、制御部による清掃時の運転モードの判定を容易に行うことができる。また、清掃中に表示部に表示されている運転可能時間と計算運転時間との間に差が生じた際に、運転可能時間を順次減少させる時間間隔を増減させることで精度のよい残時間表示(運転可能時間の表示)を行うことができる。言い換えると、清掃中に表示部に表示されている運転可能時間と計算運転時間とから演算を行い、運転可能時間を順次減少させる時間間隔を可変させることで、減算の時間間隔が極端に短くなることを抑制できる。
【0110】
(4)前記運転状況が、前記バッテリの温度、前記電動送風機の温度、および前記電動送風機の回転数のうちの少なくとも1つをサブ運転状況としてさらに含み、
前記制御部は、前記サブ運転状況を用いて前記計算運転時間を補正するものであってもよい。
この構成によれば、サブ運転状況を検出して計算運転時間を補正することができるため、より精度のよい運転可能時間を表示部に表示することができる。
【0111】
(5)前記吸引部と、前記集塵部と、前記表示部と、前記制御部とを有する掃除機本体と、前記掃除機本体と直接または接続部材を介して接続されるノズルとを備え、
前記ノズルは、駆動モータと、前記駆動モータにて回転する回転ブラシとを有し、
前記運転状況が、前記ノズルの有無、前記駆動モータの電流値、前記駆動モータの温度、および前記駆動モータの回転数のうちの少なくとも1つをノズル状態として含み、
前記制御部は、前記ノズル状態を用いて前記計算運転時間を補正するものであってもよい。
この構成によれば、モータ駆動式の回転ブラシを有するノズル(吸込口体)を用いて被清掃面を清掃するときの計算運転時間、またはモータ駆動式の回転ブラシを有するノズル(吸込口体)を用いずに被清掃面を清掃するときの計算運転時間を精度よく求めることができるため、より精度のよい運転可能時間を表示部に表示することができる。
【0112】
(6)前記掃除機本体または前記接続部材は、前記駆動モータの電流値に応じて前記複数の運転モードのうちのいずれか1つに自動的に切り替える自動運転モードを選択するための自動運転スイッチと、前記複数の運転モードのうちのいずれか1つを手動で選択する手動選択スイッチとのうちの少なくとも1つを含む操作部を有するものであってもよい。
この構成によれば、自動運転スイッチと手動選択スイッチとのうちの少なくとも一方を掃除機本体のハンドルに備えたスティック型やハンディ型のバッテリ駆動式電気掃除機、および自動運転スイッチと手動選択スイッチとのうちの少なくとも一方を接続部材の手元管のハンドルに備えたキャニスター型のバッテリ駆動式電気掃除機(非自走式電気掃除機)を本発明の電気掃除機として適用することができる。また、スティック型やハンディ型の電気掃除機の場合、掃除機本体の後端面に表示部を設けることができ、キャニスター型の電気掃除機の場合、手元管に表示部を設けることができる。
【0113】
(7)前記電動送風機と前記集塵部と前記制御部とを有すると共に、底部に前記吸込口を有する床面上を走行可能な筐体を備え、
前記筐体は、前記吸込口に回転可能に取り付けられた回転ブラシと、前記回転ブラシを回転駆動させる駆動モータとを有し、
前記筐体は、前記筐体に設けられた操作部または前記筐体とは別体の操作部によって操作可能であり、
前記操作部または前記別体の操作部は、前記駆動モータの電流値に応じて前記複数の運転モードのうちのいずれか1つに自動的に切り替える自動運転モードを選択するための自動運転スイッチを有し、
前記表示部は、前記筐体および前記別体の操作部のうち少なくとも1つに設けられており、
前記運転状況が、前記駆動モータの前記電流値をノズル状態として含み、
前記制御部は、前記ノズル状態を用いて前記計算運転時間を補正するものであってもよい。
この構成によれば、自走式の電気掃除機に本発明を適用することができる。また、表示部は、筐体(例えば、筐体の上部外面)および別体の操作部(例えば、リモートコントローラ、スマートフォン等)のうち少なくとも1つに設けられているため、ユーザは表示部を視て自走式掃除機の運転可能時間を認識することができる。
【0114】
本発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、本発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、本発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。本発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
【符号の説明】
【0115】
1:電気掃除機、 10:掃除機本体、 11:電動送風機、 12:制御部、 13:表示部、 14:第1調節部、 15:第2調節部、 16:電源部、 17:電源回路、 18:記憶部、 19:制御モジュール、 20:駆動装置、 21a:電機部品収納部、 21b:ハンドル部、 21c:バッテリ装着部、 21d:パイプ部、 21e:操作部、 21ea:スイッチ、 21eb:スイッチ、 21ec:スイッチ、 30:集塵装置、 30a:集塵容器、 30b:フィルタ部、 40:バッテリ、 60:延長管、 61:管本体、 70:吸込口体、 71:吸込口本体、 71J:関節部、 71P:接続パイプ部、 72:回転ブラシ、 73:駆動モータ、 101:電気掃除機、 111:電動送風機、 112:制御部、 113:表示部、 114:第1調節部、 115:第2調節部、 117:電源回路、 118:記憶部、 119:制御モジュール、 121e:操作部、 140:バッテリ、 171:筐体、 171a:吸込口、 171b:底部、 172:回転ブラシ、 173:駆動モータ、 174:動力伝達機構、 181:左駆動輪用モータ、 182:左駆動輪、 183:右駆動輪用モータ、 184:右駆動輪、 185:後輪、 186:サイドブラシ、 187:床面検知センサ、 188:超音波センサ、 P:軸心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8