(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】電気特性測定用温度槽、電気特性測定装置及び電気特性測定方法
(51)【国際特許分類】
G01N 25/00 20060101AFI20241121BHJP
G01N 22/00 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
G01N25/00 M
G01N22/00 Y
G01N22/00 S
(21)【出願番号】P 2021129835
(22)【出願日】2021-08-06
【審査請求日】2023-08-28
(31)【優先権主張番号】P 2021030721
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000108797
【氏名又は名称】エスペック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】岡 哲也
(72)【発明者】
【氏名】中西 優貴
(72)【発明者】
【氏名】菊池 郁織
【審査官】前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-118732(JP,A)
【文献】特開2004-108807(JP,A)
【文献】特開2011-258700(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0077137(US,A1)
【文献】特開平10-033994(JP,A)
【文献】特開平10-038783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 25/00
G01N 22/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に試料が配置され、当該試料に電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得する電気特性測定用温度槽において、
前記試料を覆う収容空間を構成する空間形成部材を有し、
前記空間形成部材は、前記収容空間に気体を供給する第1開口と、
前記空間形成部材の外部の空間で照射された電磁波を通過させる1又は複数の第2開口とを有し、
前記第1開口と前記第2開口とは、前記第1開口の中心線と前記第2開口の中心線とが、交差又は一面から見たときに交差する位置関係となって
おり、
前記第1開口から前記収容空間に供給される気体の一部又は全部が外部に排出される経路が形成されていることを特徴とする電気特性測定用温度槽。
【請求項2】
前記空間形成部材は、複数の面を有し、前記第1開口は、少なくともその一面に設けられ、前記第2開口は、他の面に設けられ、前記第1開口が設けられた第1面又は当該第1面の仮想的な延長面と、前記第2開口が設けられた第2面又は当該第2面の仮想的な延長面とが、交差する関係となっていることを特徴とする請求項1に記載の電気特性測定用温度槽。
【請求項3】
前記第1面または当該第1面の仮想的な延長面と、前記第2面または当該第2面の仮想的な延長面とが、直交する関係となっていることを特徴とする請求項2に記載の電気特性測定用温度槽。
【請求項4】
試料支持部材を有し、当該試料支持部材は、箔状及び/又は板状であって平面的な試料を支持するものであり、
前記第2開口は、前記試料の主面に対向することとなる位置にあり、前記第1開口は、前記試料の辺に対向することとなる位置にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電気特性測定用温度槽。
【請求項5】
前記第1開口から前記収容空間に供給される気体の一部又は全部が、前記第2開口から外部に排出されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電気特性測定用温度槽。
【請求項6】
前記空間形成部材には、第3開口があり、当該第3開口から前記試料が前記収容空間に挿入されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電気特性測定用温度槽。
【請求項7】
前記第2開口に、電磁波を透過しやすい材料で作られた封鎖部材が装着されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電気特性測定用温度槽。
【請求項8】
温度調節した気体を供給する気体供給部を有し、前記気体供給部から前記空間形成部材に前記気体を供給して、前記空間形成部材内の環境を調節することが可能であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電気特性測定用温度槽。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の電気特性測定用温度槽と、電磁波を照射する電磁波照射装置と、電磁波を受信する電磁波受信装置を有することを特徴とする電気特性測定装置。
【請求項10】
箔状及び/又は板状の試料に電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得する電気特性測定方法において、
前記電磁波を通過させる開口を有する空間形成部材内に前記試料を配置し、
前記試料の辺に対向する方向から、
前記空間形成部材内に所定の温度に調整された気体を供給し、前記試料を前記気体の通風環境に置き、
その状態で
前記試料の主面に
前記空間形成部材外の空間から前記電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得
し、
前記空間形成部材内に供給された前記気体の一部又は全部は前記空間形成部材の外部に排出されることを特徴とする電気特性測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料の電気特性に関連するデータを取得する際に使用される電気特性測定用温度槽に関するものである。また本発明は、電気特性測定装置、及び電気特性測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
材料の誘電率や透磁率等の電気的特性を評価する方法の一つとして、Sパラメータ法が知られている。
代表的なSパラメータ法は、アンテナを2つ対向して配置し、その間に試料を置いて電磁波を入射し、電磁波の反射/吸収特性から材料のSパラメータを測定し、Sパラメータに基づいて当該試料の誘電率特性等を評価する方法である。
特許文献1にはSパラメータ法を利用する測定装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
Sパラメータの測定に際しては、常温の環境に試料を設置して、試料に電磁波を照射する場合が多い。これに対して、高温環境や低温環境における電気的特性を評価したいという要求がある。
一つの方法として、例えば高温や低温のチャンバー内に機器を設置して、Sパラメータを測定することが考えられるが、一般的に、アンテナ等を高温環境下や低温環境下にさらすことは困難である。
本発明は、従来技術の上記した課題を解決するものであり、高温環境や低温環境等における電気的特性を評価することができる電気特性測定用温度槽、電気特性測定装置及び電気特性測定方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した課題を解決するための態様は、内部に試料が配置され、当該試料に電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得する電気特性測定用温度槽において、前記試料を覆う収容空間を構成する空間形成部材を有し、前記空間形成部材は、前記収容空間に気体を供給する第1開口と、電磁波を通過させる1又は複数の第2開口とを有し、前記第1開口と前記第2開口とは、前記第1開口の中心線と前記第2開口の中心線とが、交差又は一面から見たときに交差する位置関係となっていることを特徴とする電気特性測定用温度槽である。
上記した課題を解決するための具体的態様は、内部に試料が配置され、当該試料に電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得する電気特性測定用温度槽において、前記試料を覆う収容空間を構成する空間形成部材を有し、前記空間形成部材は、前記収容空間に気体を供給する第1開口と、前記空間形成部材の外部の空間で照射された電磁波を通過させる1又は複数の第2開口とを有し、前記第1開口と前記第2開口とは、前記第1開口の中心線と前記第2開口の中心線とが、交差又は一面から見たときに交差する位置関係となっており、前記第1開口から前記収容空間に供給される気体の一部又は全部が外部に排出される経路が形成されていることを特徴とする電気特性測定用温度槽である。
【0006】
上記した態様において、前記空間形成部材は、複数の面を有し、前記第1開口は、少なくともその一面に設けられ、前記第2開口は、他の面に設けられ、前記第1開口が設けられた第1面又は当該第1面の仮想的な延長面と、前記第2開口が設けられた第2面又は当該第2面の仮想的な延長面とが、交差する関係となっていることが望ましい。
【0007】
上記した態様において、前記第1面または当該第1面の仮想的な延長面と、前記第2面または当該第2面の仮想的な延長面は、直交する関係となっていることが望ましい。
【0008】
上記した各態様において、試料支持部材を有し、当該試料支持部材は、箔状及び/又は板状であって平面的な試料を支持するものであり、前記第2開口は、前記試料の主面に対向することとなる位置にあり、前記第1開口は、前記試料の辺に対向することとなる位置にあることが望ましい。
【0009】
上記した各態様において、前記第1開口から前記収容空間に供給される気体の一部又は全部が、前記第2開口から外部に排出されることが望ましい。
【0010】
上記した各態様において、前記空間形成部材には、第3開口があり、当該第3開口から前記試料が前記収容空間に挿入されることが望ましい。
【0011】
上記した各態様において、前記第2開口に、電磁波を透過しやすい材料で作られた封鎖部材が装着されていることが望ましい。
【0012】
上記した各態様において、温度調節した気体を供給する気体供給部を有し、前記気体供給部から前記空間形成部材に前記気体を供給して、前記空間形成部材内の環境を調節することが可能であることが望ましい。
【0013】
電気特性測定装置に関する態様は、上記したいずれかの電気特性測定用温度槽と、電磁波を照射する電磁波照射装置と、電磁波を受信する電磁波受信装置を有することを特徴とする。
【0014】
同様の課題を解決するためのもう一つの態様は、箔状及び/又は板状の試料に電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得する電気特性測定方法において、前記試料の辺に対向する方向から、所定の温度に調整された気体を供給し、前記試料を前記気体の通風環境に置き、その状態で試料の主面に電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得することを特徴とする電気特性測定方法である。
同様の課題を解決するためのもう一つの態様は、箔状及び/又は板状の試料に電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得する電気特性測定方法において、前記電磁波を通過させる開口を有する空間形成部材内に前記試料を配置し、前記試料の辺に対向する方向から、前記空間形成部材内に所定の温度に調整された気体を供給し、前記試料を前記気体の通風環境に置き、その状態で前記試料の主面に前記空間形成部材外の空間から前記電磁波を照射して当該試料の電気特性に関連するデータを取得し、前記空間形成部材内に供給された前記気体の一部又は全部は前記空間形成部材の外部に排出されることを特徴とする電気特性測定方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、高温環境や低温環境等における試料の電気的特性を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態の電気特性測定装置の斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態の電気特性測定用温度槽の斜視図である。
【
図4】(a)は、
図1に示す電気特性測定装置のレイアウトを示す平面断面図であり、(b)は、本発明の他の実施形態の電気特性測定装置のレイアウトを示す平面断面図である。
【
図5】(a)、(b)、(c)は、本発明の他の実施形態の電気特性測定用温度槽の空間形成部材の斜視図及び平面断面図である。
【
図6】本発明のさらに他の実施形態の電気特性測定用温度槽の空間形成部材の正面図であり、(a)は、第2開口を閉じた状態を示し、(b)は、第2開口を開いた状態を示す。
【
図7】本発明のさらに他の実施形態の電気特性測定用温度槽の空間形成部材の断面図である。
【
図8】中心線の関係を説明する説明図であり、(a)は、中心線が交差した状態を示し、(b)は、中心線が一面から見たときに交差した状態を示す。
【
図9】本発明のさらに他の実施形態の電気特性測定用温度槽の空間形成部材の斜視図である。
【
図10】(a)は、内部に試料を入れた状態における
図9の空間形成部材のA-A断面図であり、(b)は、
図9のB-B断面図である。
【
図11】(a)、(b)、(c)は、本発明の他の実施形態の電気特性測定用温度槽の空間形成部材の斜視図及び平面断面図である。
【
図12】本発明のさらに他の実施形態の電気特性測定用温度槽の空間形成部材の斜視図であり、(a)は、開閉扉を閉じた状態を示し、(b)は、開閉扉を開いた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態の電気特性測定装置1は、Sパラメータを測定する装置である。Sパラメータは、材料の電気特性に関連するデータの一つである。Sパラメータを測定することによって、材料の電気特性に関連するデータが取得される。
本実施形態の電気特性測定装置1は、電気特性測定用温度槽2と、マイクロ波長の電磁波を照射する送信側アンテナ5と、マイクロ波長の電磁波を受信する受信側アンテナ6を有している。
送信側アンテナ5及び受信側アンテナ6は、いずれも公知のホーンレンズアンテナである。
【0018】
電気特性測定用温度槽2は、
図1、
図2、
図3の様に、空間形成部材10と、試料支持部材11と、土台部材12及び気体供給装置(気体供給部)13を有している。
空間形成部材10は、本体部20と、脚部18を有している。
【0019】
空間形成部材10は、電磁波を透過させにくい素材で作られていることが望ましい。
【0020】
本実施形態で採用する本体部20は、
図2の様に直方体の箱であり、天面壁21、底面壁22、正面壁25、裏面壁26及び左右の側面壁27、28を有している。天面壁(第1面)21に対し、正面壁(第2面)25、裏面壁(第2面)26及び左右の側面壁27、28は、直接的に90度の角度で接している。従って、天面壁21の壁面と、正面壁25、裏面壁26及び左右の側面壁27、28の壁面は、直交する。
上述した複数の壁面によって、空間形成部材10の内部には収容空間30が形成されている。
【0021】
天面壁21(第1面)には、接続管31が取り付けられている。接続管31は、天面壁21を貫通し、収容空間30と外部とを連通するものである。接続管31の開口が、収容空間30に気体を導入する第1開口33となっている。本実施形態では、第1開口33が、空間形成部材10の上方に開口している。第1開口33の中心を通り、開口面と垂直に交わる中心線(以下、第1中心線と称する。)100は、収容空間30の中心線と一致する。
【0022】
正面壁25(第2面)と裏面壁26(第2面)には、電磁波を通過させる第2開口40、41が設けられている。第2開口40、41は底面壁22から上方に離れた位置にある。
本実施形態では、第2開口40、41は、いずれも丸穴であるが、孔の形状は限定されるものでない。例えば楕円であってもよく、四角形その他の多角形であってもよい。不定形形状であってもよい。
本実施形態では、第2開口40、41は、第1開口33とは異なる面に設けられている。そして第1開口33が設けられた面(天面壁21)は、第2開口40、41が設けられた面(正面壁25と裏面壁26)と90度の角度で交差する関係となっている。
【0023】
二つの第2開口40、41は、互いに対向する面に設けられている。第2開口40の中心を通り、開口面と垂直に交わる中心線200aと、第2開口41の中心を通り、開口面と垂直に交わる中心線200bとは一致している。以下、これら中心線200a、200bを第2中心線200と称する。
本実施例では、中心線200aと中心線200bが一致した関係になるように、第2開口40、41が、正面壁25と裏面壁26にそれぞれ設けられているが、これに限定されない。例えば、第2開口40の開口面から中心線200aに沿って仮想的に延長した開口面と、第2開口41の開口面から中心線200bに沿って仮想的に延長した開口面との一部、が重なるように、
第2開口40、41が、正面壁25と裏面壁26に設けられてもよい。
また、第1開口33の中心を通る第1中心線100と、第2開口40、41の中心を通る第2中心線200は、
図8(a)の様に、90度の角度で交差する。
本実施形態では、第1中心線100と第2中心線200が交差する関係となっているが、これに限定されない。例えば、
図8(b)のY-Z平面の様に、第1中心線100と第2中心線200が一面から見た時に交差する関係にあってもよい。
図8(a)のY-Z平面の様に、第1中心線100と第2中心線200が交差する交差角度Αは、90度の近傍であることが望ましい。また、第1中心線100と第2中心線200が一面から見た時に交差する関係の場合、第1中心線100と第2中心線200が交差する状態を投影した面(例えば
図8(b)のY-Z平面)から見たときの交差角度Αは、90度の近傍であることが望ましい。即ち、直交あるいは、それに近い状態であることが望ましい。例えば、交差角度Αは、90度からプラスマイナス30度以内であることが望ましい。
また、第1開口33を第1中心線100に沿って仮想的に延長した軌跡(柱状となる。)と、第2開口40、41を第2中心線200(中心線200a、中心線200b)に沿って仮想的に延長した軌跡(梁状となる。)と、が少なくとも一部重なるように、第1開口33が天面壁21(第1面)に設けられ、第2開口40、41が正面壁25と裏面壁26にそれぞれ設けられていることが望ましい。
【0024】
底面壁22には、スリット状の第3開口43が設けられている。
第3開口43は、前記した第1開口33の真下の位置にあり、前記した第1中心線100と交差する。
第3開口43は、前記した様にスリット状であって細長く、
図2の様に、正面壁25及び裏面壁26に対して平行にのびている。
本実施形態では、第3開口43の形状は長方形であるが、これに限定されず、例えば第3開口43の形状は正方形であってもよいし、長穴であってもよい。
【0025】
脚部18は、本体部20の四隅から垂下した柱部45を有している。
【0026】
試料支持部材11は、基台部50と支持部51を有している。支持部51によって、箔状又は薄い板状の試料300を保持することができる。
図2において、支持部51の中央にある円形の部分が試料300である。試料300は、例えば所定形状に成型された箔であり、主面301を有し、その周囲に辺部302がある。
支持部51は、板状であり、試料300を取り付ける開口53を有している。
支持部51の正面形状は、例えば四角形であり、
図2で示す姿勢を基準として、上辺55、下辺56、縦辺57、58がある。
支持部51の厚さt(
図3)は、前記したスリット状の第3開口43を通過できる程度の大きさである。
支持部51の厚さtは、第3開口43の短辺側の大きさに近い。そのため、支持部51は、その正面及び裏面が、本体部20の正面壁25(第2面)及び裏面壁26(第2面)に対向する姿勢をとる場合に限り、第3開口43を通過することができる。
支持部51は、試料300の取付位置及び試料300の取付姿勢を規制するものであり、試料300を特定の姿勢で支持するものである。すなわち、支持部51は、箔状又は薄い板状の平面的な試料300を、当該試料300の厚さ方向に直交する面(主面301)がY軸に対して直交する姿勢で支持する。
【0027】
土台部材12は、トレイ状の部材である。
【0028】
気体供給装置(気体供給部)13は、内部に図示しない空調機器を内蔵し、所望の温度に調整された空気を空間形成部材10に供給するものである。
本実施形態で採用する気体供給装置13は、空調機器として、冷却器と加熱ヒータを備えている。また図示しない送風機を備えている。
本実施形態で採用する気体供給装置13は、乾燥空気を加熱又は冷却して温度を調節し、低湿度の空気を空間形成部材10に供給するものである。
なお、気体供給装置(気体供給部)13は、温度に加えて湿度を調整するものであってもよい。
空間形成部材10の接続管31と、気体供給装置(気体供給部)13が、ダクト52によって接続されている。
【0029】
図1、
図3、
図4(a)の様に、送信側アンテナ5と、受信側アンテナ6が、距離を離して対向する姿勢に配置され、その間に、電気特性測定用温度槽2の空間形成部材10が設置されている。
送信側アンテナ5と、受信側アンテナ6は、その中心線が第2中心線200と一致する姿勢となっている。
空間形成部材10の中には、試料支持部材11に支持された試料300が配置される。
【0030】
試料300は、支持部51に取り付けられた状態で、底面壁22に設けられたスリット状の第3開口43から収容空間30に挿入される。前記した様に、支持部51は、その正面及び裏面が、本体部20の正面壁25(第2面)及び裏面壁26(第2面)に対向する姿勢をとる場合に限り、第3開口43を通過することができる。
そのため、試料支持部材11及び試料300の向きは、第3開口43の向きに規制される。
【0031】
ここで、第3開口43は、正面壁25及び裏面壁26と平行にのびている。また第2開口40、41は、正面壁25及び裏面壁26に設けられている。
そのため、試料支持部材11の正面及び裏面は、正面壁25及び裏面壁26と対向する。試料300は、試料支持部材11の支持部51に取り付けられており、試料300の主面301は、正面壁25及び裏面壁26と対向する。また第2開口40、41は、正面壁25及び裏面壁26に設けられているから、当該第2開口40、41は試料300の主面301と対向する。
【0032】
前記した様に、第3開口43は、前記した第1開口33の真下の位置にあり、第3開口43の開口面は、前記した第1中心線100と交差する。
そのため、試料支持部材11の支持部51の上辺55、及び試料300は、第1開口33の真下の位置に配置されることとなり、且つ第3開口43は、試料支持部材11の支持部51の下辺56及び試料300の辺部302と対向する。
【0033】
次に、電気特性測定装置1の機能について説明する。
Sパラメータを測定する準備として、空間形成部材10の収容空間30に試料300を入れる。
図2の様に、試料支持部材11の支持部51に試料300を保持させ、試料支持部材11を土台部材12の上に置く。
この状態で、試料支持部材11及び試料300の上に、空間形成部材10を被せる。その結果、試料支持部材11及び試料300が、第3開口43を経て収容空間30内に入る。
【0034】
本実施形態の電気特性測定装置1では、空間形成部材10の接続管31と、気体供給装置(気体供給部)13がダクト52によって接続されており、気体供給装置13から温度調節された空気が第1開口33から空間形成部材10の収容空間30に供給され、余剰の気体は主に第2開口40、41から外部に放出される。
【0035】
前記した様に、試料300は、第1開口33の真下の位置に配置され、且つ第3開口43は、試料300の辺部302と対向する。第1開口33も、試料300の辺部302と対向する。
そのため、第1開口33から収容空間30に吹き出された送風は、
図3の矢印の様に、主面301と平行に流れる。そのため、試料300に送風の動圧が掛かりにくく、試料300が揺れにくい。
また試料300の周囲は、気体供給装置(気体供給部)13によって温度調節された気体で囲まれる状態となるので、試料300の温度が気体の温度に馴染み、気体の温度と略同じ温度に調整される。
【0036】
また余剰の気体が、第2開口40、41から外部に放出されるので、第2開口40、41から、外気が進入しにくい。
なお、第2開口40、41が底面壁22から上方に離れた位置にある。そのため例えば収容空間30を低温環境に調整した場合、冷気が底面壁22と第2開口40、41の間に滞留し、外気の進入を防ぐ効果が期待できる。
【0037】
この環境の下、Sパラメータを測定する。即ち、送信側アンテナ5から試料300にマイクロ波を照射し、通過したマイクロ波を、受信側アンテナ6で受信する。
本実施形態によると、試料300を所望の環境下に置いて、Sパラメータを測定することができる。
また、本実施形態によると、送信側アンテナ5及び受信側アンテナ6が電気特性測定用温度槽2の外側にあるため、アンテナを高温環境下や低温環境下にさらすことを避けることができる。
また、本実施形態によると、第2開口40、41が開放されているため、所望の環境下においても、電波が減衰する影響がない状態でSパラメータを測定することができる。
【0038】
また、収容空間30内が陽圧傾向となり、且つ第2開口40、41から余剰の気体を常時放出するので、第2開口40、41から外気が侵入しにくい。そのため、例えば、収容空間30が低温環境に調節されていたとしても、結露や霜が発生しにくい。
また本実施形態では、乾燥空気を温度調節した低湿度の空気を空間形成部材10に供給するので、仮に収容空間30が高温環境に調節されていて、排出された気体が外気によって冷却されても、湯気が発生しにくい。
【0039】
以上説明した電気特性測定装置1は、伝送測定と称される方法に使用されるものであり、
図4(a)の様に、送信側アンテナ5と受信側アンテナ6が、距離を離して対向する姿勢に配置され、その間に、電気特性測定用温度槽2の空間形成部材10が設置される平面的レイアウトとなる。そのため、第2開口40、41が2個設けられている。しかしながら、本発明は、この構成に限定されるものではなく、用途に応じて第2開口の数を変更することができる。
以下に説明する変形例において、同一の部材に同一の番号を付して、重複する説明を省略する。
上記測定法の他に、斜入射反射測定と称される方法もある。斜入射反射測定に本発明を適用する場合には、
図4(b)の様に、送信側アンテナ5と受信側アンテナ6を、試料300に対して扇状に配置する。
斜入射反射測定に使用する空間形成部材70は、正面壁25にのみ、第2開口40がある。即ち第2開口41を有していない。
【0040】
前述した空間形成部材10、70は、いずれも直方体であったが、空間形成部材の形状は任意である。以下に説明する変形例において、同一の部材に同一の番号を付して、重複する説明を省略する。
例えば
図5(a)に示す空間形成部材71は、天面壁21を有する円筒形である。空間形成部材71では、天面壁21に接続管31が取り付けられ、円筒形の側面80に第2開口40、41がある。
空間形成部材71においても、第2開口40、41は、第1開口33が設けられた面とは異なる面に設けられている。そして第1開口33が設けられた面(天面壁21)は、第2開口40、41が設けられた面(側面80)と90度の角度で交差する関係となっている。
また、第1中心線100と第2中心線200は、90度の角度で交差する。第3開口43の開口面は、第1中心線100と交差する。
【0041】
図5(b)に示す空間形成部材72は、天面壁21を有する多角柱形である。具体的には空間形成部材72は、六角柱状である
空間形成部材72においても、第2開口40、41は、第1開口33が設けられた面とは異なる面に設けられている。そして第1開口33が設けられた面(天面壁21)は、第2開口40、41が設けられた面(正面壁25、裏面壁26)と90度の角度で交差する関係となっている。
また、第1中心線100と第2中心線200は、90度の角度で交差する。第3開口43の開口面は、第1中心線100と交差する。
【0042】
図5(c)に示す空間形成部材73は、天面壁21と、正面壁25等との間に傾斜壁81があり、天面壁21と正面壁25等とは直接的には交差していない。
しかしながら、天面壁21は水平姿勢であり、正面壁25は垂直姿勢に近いから、天面壁21の仮想的な延長面82と、正面壁25の仮想的な延長面83は、90度の角度で交差する関係となっている。
また、第1中心線100と第2中心線200は、90度の角度で交差する。第3開口43の開口面は、第1中心線100と交差する。
【0043】
図5に示す空間形成部材71、72、73についても、
図8(b)のY-Z平面の様に、第1中心線100と第2中心線200が一面から見た時に交差する関係となっていてもよい。
【0044】
空間形成部材の容積は任意であり、試料300の大きさに応じて適宜の大きさに製作することができる。空間形成部材の大きさを、試料300の大きさに合わせて製作することにより、収容空間30の環境調整に要する気体の供給量を低減することができる。
【0045】
第2開口40、41の位置や大きさは、電磁波のビーム幅や入射角に応じて適宜設計することができる。
外気の進入を防ぐという観点からは、第2開口40、41の位置や大きさは、小さい方が望ましい。
また、空間形成部材は、前述したように第2開口41を有していなくてもよい。
【0046】
以上説明した実施形態では、第2開口40、41は、常に開放状態であるが、第2開口40、41は、封鎖可能であってもよい。
図6に示す空間形成部材75には、第2開口40、41に扉やシャッター等の開閉手段85が設けられている。
空間形成部材75は、開閉手段85を閉じて収容空間30内の温度等を調節し、開閉手段85を開いて試料に電磁波を照射する。
【0047】
以上説明した実施形態では、いずれも天面側に第1開口33を設けたが、他の面に第1開口33を設けてもよい。例えば側面壁27、28に第1開口33を設けてもよい。
また、
図5(c)に示す空間形成部材73において、傾斜壁81に第1開口33を設けてもよい。
【0048】
図9、
図10に示す空間形成部材77は、側面壁27に第1開口33を設けたものである。なお、作図の関係上、
図10(a)では、土台部材12を省略している。
空間形成部材77は、
図1に示す空間形成部材10と同様に、本体部20が直方体の箱状であり、天面壁21、底面壁22、正面壁25、裏面壁26及び左右の側面壁27、28を有している。上述した複数の壁面によって、空間形成部材77の内部には収容空間30が形成されている。
第1開口33が設けられた側面壁27と、第2開口40、41が設けられた正面壁25及び裏面壁26は、直交する。
【0049】
空間形成部材77では、側面壁27(第1面)に接続管31が取り付けられている。接続管31は、側面壁27を貫通し、収容空間30と外部とを連通するものである。接続管31の開口が、収容空間30に気体を導入する第1開口33となっている。本実施形態では、第1開口33が、空間形成部材77の側面に開口している。
【0050】
本実施形態においても、正面壁25(第2面)と裏面壁26(第2面)に、第2開口40、41が設けられている。
本実施形態においても、第2開口40、41は、第1開口33とは異なる面に設けられている。そして第1開口33が設けられた面(側面壁27)は、第2開口40、41が設けられた面(正面壁25と裏面壁26)と90度の角度で交差する関係となっている。
【0051】
本実施形態においても、第1開口33の中心を通る第1中心線100と、第2開口40、41の中心を通る第2中心線200は、
図10の様に、90度の角度で交差する。
本実施形態では、第1中心線100と第2中心線200が交差する関係となっているが、これに限定されず、例えば、前記した
図8(b)のY-Z平面の様に、第1中心線100と第2中心線200が一面から見た時に交差する関係にあってもよい。
【0052】
本実施形態では、側面壁27に設けられた第1開口33から空間形成部材77の収容空間30に温度調節した気体が供給され、余剰の気体は主に第2開口40、41から外部に放出される。
【0053】
試料300は、第1開口33の真横の位置に配置される。第1開口33は、試料300の辺部302と対向する。
第1開口33から収容空間30に吹き出された送風は、試料300の主面301と平行に流れる。そのため、試料300に送風の動圧が掛かりにくく、試料300が揺れにくい。
また試料300の周囲は、温度調節された気体で囲まれる状態となるので、試料300の温度が気体の温度に馴染み、気体の温度と略同じ温度に調整される。
【0054】
前記した様に、空間形成部材の形状は任意であるから、第1開口33を設ける位置についても、空間形成部材の形状に応じて変更することができる。
例えば
図11(a)に示す空間形成部材61は、天面壁21を有する円筒形である。空間形成部材61では、円筒形の側面80に、接続管31(第1開口33)と第2開口40、41がある。
空間形成部材61においても、第1開口33の中心を通る第1中心線100と、第2開口40、41の中心を通る第2中心線200は、90度の角度で交差する。
【0055】
図11(b)に示す空間形成部材62は、天面壁21を有する多角柱形である。
空間形成部材62では、側面80のうち一つの面に接続管31(第1開口33)が設けられている。空間形成部材62においても、第2開口40、41は、第1開口33が設けられた面とは異なる面に設けられている。
空間形成部材62では、第1開口33の中心を通る第1中心線100と、第2開口40、41の中心を通る第2中心線200が、60度の角度で交差する。
図11(a)、(b)に示す空間形成部材61、62についても、
図8(b)のY-Z平面の様に、第1中心線100と第2中心線200が、一面から見た時に交差する関係となっていてもよい。
【0056】
図11(c)に示す空間形成部材63は、天面壁21
と正面壁25等との間に傾斜壁81があり、傾斜壁81に接続管31(第1開口33)が設けられている。第2開口40、41は、正面壁25と裏面壁26に設けられている。
空間形成部材63においては、第1開口33の中心を通る第1中心線100と、第2開口40、41の中心を通る第2中心線200は、矢印A方向から見たときに交差する。
【0057】
以上説明した実施形態では、空間形成部材を試料300の上から被せることによって試料300を収容空間30に入れるが、空間形成部材のいずれかの面を開放して試料300を収容空間30に入れてもよい。
図12に示す空間形成部材79は、空間形成部材のいずれかの面を開放することができる構造を備えたものである。
図12に示す空間形成部材79は、開閉扉78を有する点を除いて、
図9、
図10の空間形成部材77と同じである。
【0058】
本実施形態では、
図12(b)の様に、天面壁21の全部と、正面壁25の全部と、底面壁22の一部が一体化されて他の部分(以下、筐体部98と言う)から独立し、開閉扉78を構成している。即ち、開閉扉78は、天面壁21を構成する天板部89と、天板部89の一辺に垂直に設置され、正面壁25を構成する縦壁部90を有し、その下辺部に、底面壁22の一部を構成する底板部91が設けられている。筐体部98側の底面壁22は、大きく切り欠かれている。
底板部91の奥行wは、筐体部98の底面壁22の切り欠き部93の奥行Wよりも小さく、開閉扉78が閉じられた際には、筐体部98の底面壁22と、開閉扉78の底板部91の間に、第3開口43に相当する隙間が形成される。
開閉扉78は、その一辺が、筐体部98の裏面壁26の上辺にヒンジ99を介して接続されており、開閉扉78を跳ね上げて収容空間30の天面と正面及び底面の一部を開放することができる。
【0059】
開閉扉78の縦壁部90には、摘み95付きのねじ軸96が装着されている。また筐体部98の底面壁22の端面にはネジ穴97が設けられている。
開閉扉78を閉じ、ねじ軸96をネジ穴97に係合することにより、開閉扉78を筐体部98に固定することができる。
【0060】
本実施形態では、開閉扉78を開き、試料300を保持させた試料支持部材11を空間形成部材79内に入れる。試料支持部材11は、土台部材12の上に置かれ、試料300は、収容空間30内に入る。
本実施形態では、開閉扉78に底面壁22の一部を構成する底板部91があり、開閉扉78を開くことによって、底面壁22の辺部から第3開口43に至る領域が開放状態となる。そのため、土台部材12に空間形成部材79を固定した状態で、試料300を収容空間30内に入れることができる。
【0061】
図12に示す空間形成部材79の開閉扉78は、空間形成部材79の天面壁21と、正面壁25と、底面壁22の一部の3者を開放するものであるが、正面壁25又は裏面壁26と、底面の一部を開放するものであってもよい。
また天面壁21、正面壁25、裏面壁26及び左右の側面壁27、28のいずれかだけが開閉するものであってもよい。
空間形成部材79は、
図12(b)の様に、開閉扉78が開放時に跳ね上げられた姿勢をとるものであるが、開閉扉の開閉方向は限定されるものではなく、左右に開くものであってもよい。
【0062】
また開閉扉78は、他の実施形態で採用することもできる。例えば、
図12の様な開閉扉78を採用し、当該開閉扉の天板部89に接続管31を取り付けて第1開口33を構成してもよい。
【0063】
以上説明した実施形態では、余剰の気体を第2開口40、41から排気したが、例えば
図7に示す空間形成部材76の様に、他の部位に排気口87を設けてもよい。
また、
図7に示す空間形成部材76の様に、第2開口40、41を、電磁波が透過しやすい材料で作られた封鎖部材88で封鎖してもよい。封鎖部材88は、第2開口40及び41のいずれか一方に設けられていてもよい。
【0064】
以上説明した実施形態では、気体供給装置13から空間形成部材に対して一方的に温度調節した気体が供給され、余剰の気体は空間形成部材から外部に放出される。
この構成によると、収容空間30内に外気が侵入しても、気体が気体供給装置13に戻らないので、気体供給装置13の冷却器に霜が発生しにくく、霜取りのための中断が発生しにくい。また霜が融けることによる加湿が無いという利点もある。
しかしながら、本発明は、気体供給装置13と空間形成部材との間で気体を循環させる構成を採用することを否定するものではない。
また気体供給装置13と空間形成部材が一体であってもよい。
【0065】
以上説明した実施形態では、本体部20の底面壁22に、試料300を入れるための第3開口43があり、当該第3開口43の形状をスリット状とすることにより、試料支持部材11の姿勢を規制している。このため、試料支持部材11に試料300が取り付けられた状態で試料300が本体部20に挿入されると、試料300の主面301が、必然的に第2開口40、41と対向する。
本実施形態では、第3開口43によって、試料300の姿勢を規制している。即ち本実施形態では、第3開口43が、試料300の姿勢を規制する姿勢規制手段となっている。
姿勢規制手段は、第3開口43を活用するものに限定されるものでない。
例えば、土台部材12に、印や係合部があって、空間形成部材及び試料支持部材11を置く位置や姿勢が限定されるものであってもよい。この場合、特定の位置に特定の姿勢で、空間形成部材及び試料支持部材11を設置することによって、試料300の主面301が、必然的に第2開口40、41と対向する構成を採用することも推奨される。
【0066】
以上説明した実施形態では、空間形成部材が脚部18を有しているが、空間形成部材が脚部18を有していなくてもよい。
また、本体部20に底面壁22を有しているが、底面壁22を設けなくてもよい。すなわち、本体部20が下に凹の形状であってもよい。
【0067】
以上説明した実施形態では、二つの第2開口40、41の形状が同一であるが、二つの第2開口40、41の形状が異なっていてもよい。例えば一方の第2開口が円形であり、他方が四角形であってもよい。
また以上説明した実施形態では、第2開口40の中心線と、第2開口41の中心線が一致しているが、両者が異なっていてもよい。
【0068】
空間形成部材を断熱材で覆ってもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 電気特性測定装置
2 電気特性測定用温度槽
5 送信側アンテナ(電磁波照射装置)
6 受信側アンテナ(電磁波受信装置)
10、61、62、63 空間形成部材
70、71、72、73、75、76、77、79 空間形成部材
11 試料支持部材
13 気体供給装置
21 天面壁(第1面)
22 底面壁
25 正面壁(第2面)
26 裏面壁(第2面)
27 側面壁
28 側面壁
30 収容空間
31 接続管
33 第1開口
40 第2開口
41 第2開口
43 第3開口
85 開閉手段
87 排気口
88 封鎖部材
100 第1中心線
200 第2中心線
300 試料
301 主面
302 辺部