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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ワカサギ用針外し
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/18 20060101AFI20241121BHJP
【FI】
A01K97/18
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021203829
(22)【出願日】2021-12-16
(65)【公開番号】P2023089371
(43)【公開日】2023-06-28
【審査請求日】2024-01-05
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)webサイトでの公開,令和3年8月2日,https://www.daiwa.com/jp/fishing/item/terminal_tackle/wakasagi/crystia_wakasagi_kharihazushi/index.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (2)webサイトでの公開,令和3年8月6日,https://www.youtube.com/watch?v=JhbS0PeqWTI
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (3)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://item.rakuten.co.jp/fishing-you/4550133223662-a/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (4)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://www.amazon.co.jp/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%AF-DAIWA-%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2-%E3%83%AF%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%82%AE-%E5%BF%AB%E9%81%A9%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%8F%E3%82%BA%E3%82%B7/dp/B09DYT3RKJ/ref=sr_1_16?adgrpid=117721351398&hvadid=493110574289&hvdev=c&hvqmt=b&hvtargid=kwd-1168879143779&hydadcr=14279_11115593&jp-ad-ap=0&keywords=%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2+%E3%83%AF%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%82%AE+%E9%87%9D%E5%A4%96%E3%81%97&qid=1638166331&sr=8-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (5)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://shopping.yahoo.co.jp/search?rkf=2&uIv=on&first=1&ei=utf-8&seller=1&p=%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2+%E3%83%AF%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%82%AE+%E5%BF%AB%E9%81%A9%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%8F%E3%82%B
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (6)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://wowma.jp/item/528864652
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (7)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://fishing-you.jp/item/4550133223662-a.html?viewmode=pc
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (8)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://www.naturum.co.jp/product/?itemcd=3239215&categoryid=0
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (9)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://wonder-field.shop-pro.jp/?pid=163923425
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (10)webサイトでの公開,令和3年9月15日,http://www.hirayama-fishing.jp/item/23662/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (11)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://www.fishing-otsuka.co.jp/index.php?uid=53360101GKB01049
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (12)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://ayu-okano.co.jp/?pid=163806422
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (13)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://www.ps-katsuki.co.jp/item_page/482_37615.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (14)webサイトでの公開,令和3年9月15日,http://www.f-shorakuen.co.jp/OTK/01/45501332236610/OTK0145501332236610.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (15)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://store.castingnet.jp/shop/g/g4550133223679/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (16)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://www.fishingmax-webshop.jp/products/detail/196016
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (17)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://wowma.jp/item/524009805
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (18)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://store.ponparemall.com/fishing-you/goods/4550133223662-a/?dscv=pc_PFSRC010101_resultItem
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (19)webサイトでの公開,令和3年9月15日,https://www.fishing-otsuka.co.jp/index.php?&uid=53360101GKB01050
(73)【特許権者】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097559
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 浩司
(74)【代理人】
【識別番号】100123674
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 亮
(72)【発明者】
【氏名】張 永裕
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第2644267(US,A)
【文献】米国特許第5054226(US,A)
【文献】株式会社プロックス(PROX),商品ラインアップ ワカサギ関連商品 ワンタッチワカサギ外し(カウンター付),[online],2014年03月28日,インターネット <https://web.archive.org/web/20140328060023/http://www.proxinc.co.jp/lineup/page.jsp?mode=id/444>[検索日2024.06.11]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、隣接した状態で前記基部に隙間を介在して取り付けられた複数本の棒状部材と、を有するワカサギ用針外しにおいて、
前記複数本の棒状部材のそれぞれは、略平坦部を具備した断面形状を有しており、
各棒状部材は、表面側が前記略平坦部となった状態で前記隙間を生じさせるように前記基部に隣接して取り付けられており、
前記複数本の棒状部材のそれぞれは、断面が略三角形状に形成されていることを特徴とするワカサギ用針外し。
【請求項2】
前記各棒状部材は、隣接する棒状部材によって規定される開口角が20°~120°となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のワカサギ用針外し。
【請求項3】
前記各棒状部材は、先端側が先細状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のワカサギ用針外し。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワカサギ釣りに際して携行されるワカサギ用針外しに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワカサギ釣りにおいて、釣れたワカサギを効率的に針から外すことのできるワカサギ用針外しが知られている。ワカサギの仕掛けは、釣針を有するエダスを道糸に沿って多数本締結しており、釣針に多数のワカサギを掛けることが可能となっている。
【0003】
ワカサギ釣りにおいて、効率よく手返し操作して釣果を向上するために、釣れたワカサギを容易に外すことができるワカサギ用針外しが用いられることがある。ワカサギ用針外しとしては、例えば、以下のURL(非特許文献1~3)で紹介されているような製品が公知となっている。この公知のワカサギ用針外しは、バッカン等の縁に装着される基部に複数本(4~5本程度)の棒状部材を隣接して取り付けた構造となっている。隣接する棒状部材は、スリット(隙間)を有するように基部に取り付けられており、各棒状部材は、断面円形に構成されている。
【0004】
このようなワカサギ用針外しは、スリットにエダスを挿入して道糸上に引き上げ操作することで、効率よくエダスの釣針に掛かったワカサギを落とすことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】https://takasangyo.co.jp/7313/
【文献】http://www.proxinc.co.jp/lineup/page.jsp?mode=id/523
【文献】http://www.nakazima.org/products/category07/item02627.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のワカサギ用針外しは、棒状部材の断面形状が円形であるため、エダスをスリット間に挿入して引き上げる際、エダスに締結された釣針の根元を掴めない。特に、釣針がワカサギの下顎に掛かった状態で引き上げ操作すると、ワカサギが外れ難いとともに、釣針がエダスから切れることがあり、仕掛けが無駄になって釣果に影響を及ぼしてしまう(この作用については後述する)。
【0007】
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、釣針に掛かったワカサギを容易に取り外すことができ、釣果を向上することが可能なワカサギ用針外しを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明に係るワカサギ用針外しは、基部と、隣接した状態で前記基部に隙間を介在して取り付けられた複数本の棒状部材と、を有し、前記複数本の棒状部材のそれぞれは、略平坦部を具備した断面形状を有しており、各棒状部材は、表面側が前記略平坦部となった状態で前記隙間を生じさせるように前記基部に隣接して取り付けられていることを特徴とする。
【0009】
上記した構成では、多数の釣針を有する仕掛けに多数のワカサギが掛かった際、順次エダスを棒状部材のスリット間に案内し、釣針の根元を摘まんで引き上げ操作することができるので、フッキングしたワカサギを容易に外すことができる。また、この針外し操作では、釣針の根元を容易に掴めるので、エダスから釣針が切れるようなことはなく、仕掛けを損傷することが無くなる。すなわち、多数の釣針を有する仕掛けを、素早い手返し操作することができるため、釣果の向上が図れる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るワカサギ用針外しによれば、釣針に掛かったワカサギを容易に取り外すことができ、釣果を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係るワカサギ用針外しの一実施形態を示す斜視図。
図2図1のA-A線に沿った断面図。
図3図1に示すワカサギ用針外しの平面図。
図4】(a)及び(b)は、釣針に掛かったワカサギを外す動作を順に説明する図。
図5】(a)は、本発明に係るワカサギ用針外しでワカサギを外す状態を示す断面図、(b)は、従来のワカサギ用針外しでワカサギを外す状態を示す断面図。
図6図1に示すワカサギ用針外しをバッカンに取り付ける状態を示す図。
図7】着脱機構の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1から図3は、本発明に係るワカサギ用針外しの一実施形態を示す図である。
本実施形態に係るワカサギ用針外し1は、バッカンなどの収容体に着脱可能に取り付けられる基部10を備えている。基部10には、着脱機構11が設けられており、着脱機構11は、図6(a)に示すように、例えば、開閉可能な一対の挟持部11A,11Bを備え、収容体100の縁101に挟み込んで固定できるようになっている。
【0013】
前記基部10には、複数本(本実施形態では4本)の棒状部材20が取り付けられている。これらの棒状部材は、好ましくは同一の構造となっており、同一面(水平面)内で隣接した状態(横方向に並んだ状態)で基部10に取り付けられている。この場合、基部10に対しては、隣接する棒状部材間に所定の隙間(スリット)22が延出方向に生じるように取り付けられる。また、各棒状部材20は、例えば、アルミなどの金属、プラスチック(合成樹脂)、木等によって形成することができ、前記基部10と一体成形しても良いし、基部10とは別の素材で形成し、一体的に組み付ける構成であっても良い。
【0014】
前記各棒状部材20の隙間22の間隔Dは、仕掛けのエダスを差し込むことができる程度に形成されており、0.1mm~1.0mm程度であれば良い。また、延出方向の長さLについては、収容体の大きさやワカサギの取り外しの操作性などを考慮して20mm~50mm程度であれば良い。
【0015】
各棒状部材20は、先端側が先細状に形成されていることが好ましい。具体的には、先端側における隙間22の間隔D1が、前記間隔Dよりも大きくなるように、2mm~10mm程度であれば良い。
このように、開口側の隙間22の間隔D1を広くすることで、ワカサギが掛かったエダスを容易に隙間22内に差し込むことが可能となる。
【0016】
前記複数本の棒状部材20のそれぞれは、図2に示すように、断面が略平坦部20aを有するように三角形状に形成されている。この場合、隣接する各棒状部材は、表面側(収容体100に取り付けた状態で上方側)が、前記略平坦部20aとなるように配設されており、表面側が略平坦部となった状態で隙間22が生じるように基部10に隣接して取り付けられている。このため、各棒状部材20の略平坦部20aによる表面部分は、図2に示すように、水平面方向Pと一致した状態で平坦状となっている。
【0017】
このように棒状部材20の略平坦部20aが隣接した状態で、全体で平坦状になることで、エダスに締結された釣針の根元を上方に突出させて、この部分を掴むことが容易に行えるようになる。
【0018】
本実施形態では、前記各棒状部材は、三角形状に形成されていることから、隣接する棒状部材の側面20bによって、上方に移行するにしたがって直線的に幅狭になる開口隙間Sが形成される。すなわち、この開口隙間Sは、断面円形のように側面20bが膨らむように湾曲しないことから、釣針に掛かったワカサギを、側面20bに規制されることなく上端位置まで引き上げることが可能となる。
【0019】
この場合、開口隙間Sを形成する前記対向する側面20bによって規定される開口角αは、20°~120°となるように各棒状部材の断面形状を形成しておくことが好ましい。すなわち、開口角αが20°よりも小さいと、大きいワカサギが掛かった場合等、釣針の根元を平坦部20aから突出させ難くなるからである。また、開口角αが120°よりも大きくなると、隣接する棒状部材20の側面20b間でワカサギの口先・頭部を抑制できなくなり、ワカサギが暴れて針外しし難くなる等が生じるためである。
【0020】
次に、上記した構成のワカサギ用針外し1の使用方法について図4及び図5を参照して説明する。なお、これらの図では、分かりやすくするために道糸については省略されている。
ワカサギ200が釣れているエダス50(道糸でもよい)を摘まんで、隣接する棒状部材20のいずれかの隙間22に案内する(図4参照)。上記したように、開口側の隙間22の間隔D1は広く形成されているので、エダスを容易に隙間22内に差し込むことができる。
【0021】
この際、上記したように、各棒状部材20は、三角形状に形成されていることから、隣接する棒状部材の側面20bによって、上方に移行するにしたがって直線的に幅狭になる開口隙間Sが形成されており、釣針55に掛かったワカサギ200を、側面20bに規制されることなく上端位置まで引き上げることが可能となる(図5(a)参照)。すなわち、従来の断面円形状の棒状部材120(図5(b)参照)のように、側面が膨らむように湾曲していると、ワカサギを開口隙間S1内の上端位置まで引き上げることができず、更には、表面側においても、隣接する棒状部材同士による湾曲面によって、親指と人差し指を差し込むことができないことから、摘まむ位置は、釣針55とエダス50の締結部52よりも上方になってしまう。
【0022】
本実施形では、釣針55に掛かったワカサギ200を上端位置まで引き上げることができるとともに、略平坦部20aによって隙間22から釣針55の根元を突出させることができるので、締結部52を掴んで引き上げ操作することができる。これにより、エダス50と釣針55が切れるようなことはなく、フッキングしたワカサギ200を容易に外すことが可能となる。また、この針外し操作では、エダス50から釣針55が切れることがないので、仕掛けを損傷することが無くなり、素早い手返し操作をすることが可能となる(釣果の向上が図れる)。
【0023】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
【0024】
前記各棒状部材20の略平坦部20aは、図2に示す構成では、平面状に形成されていたが、隣接する棒状部材の隙間22から釣針55とエダス50の締結部52が突出して容易に摘まむことができれば、平面状に限定されることはない。例えば、多少の窪み(凹部)や、湾曲した突部(凸部)が形成されていても良い。また、棒状部材については、正確な三角形状でなくても良い。例えば、角部に面取りが形成されていても良い。或いは、側面20bについては、内側に窪むような湾曲した形状であっても良く(略三角形状であっても良い)、上記した作用効果が得られれば、その断面形状についても適宜変形することが可能である。
【0025】
上記した収容体へ取り付けるための着脱機構11については、限定されることはなく、例えば、図7に示すように、収容体100の縁101を介在して挟持板11Cを基部10に対してビス11Dで固定する等、適宜変形することができる。
前記棒状部材30は、2本以上あれば良く、その本数については特に限定されることはない。また、各棒状部材の長さLや断面形状については、棒状部材毎に異なっていても良い。
【符号の説明】
【0026】
1 ワカサギ用針外し
10 基部
11 着脱機構
20 棒状部材
20a 略平坦部
20b 側面
22 隙間
50 エダス
52 締結部
55 釣針
100 収容体
200 ワカサギ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7