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特許7591499受信装置、受信方法、サーバ装置およびサーバ処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】受信装置、受信方法、サーバ装置およびサーバ処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/4402 20110101AFI20241121BHJP
   H04N 21/435 20110101ALI20241121BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20241121BHJP
   H04H 40/18 20080101ALI20241121BHJP
【FI】
H04N21/4402
H04N21/435
H04N21/235
H04H40/18
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021526063
(86)(22)【出願日】2020-06-05
(86)【国際出願番号】 JP2020022256
(87)【国際公開番号】W WO2020250818
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-05-29
(31)【優先権主張番号】P 2019109843
(32)【優先日】2019-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316009762
【氏名又は名称】サターン ライセンシング エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Saturn Licensing LLC
【住所又は居所原語表記】25 Madison Avenue New York, NY, USA
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(74)【代理人】
【識別番号】100095496
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 榮二
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】110000763
【氏名又は名称】弁理士法人大同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江藤 博昭
(72)【発明者】
【氏名】木造 利徳
【審査官】松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-108086(JP,A)
【文献】特開2008-035046(JP,A)
【文献】特開2013-243621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/4402
H04N 21/435
H04N 21/235
H04H 40/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像コンテンツを受信する受信部と、
視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータに基づいて、上記画像コンテンツに画質調整処理をする処理部を備え
上記受信部は、上記視聴環境情報をサーバに送信し、該サーバから上記メタデータを受信す
受信装置。
【請求項2】
上記サーバは、上記画像コンテンツの送信部を構成するサーバである
請求項に記載の受信装置。
【請求項3】
上記サーバは、上記画像コンテンツの送信部とは別に設けられたサーバである
請求項に記載の受信装置。
【請求項4】
上記送信部は、放送局またはサーバである
請求項に記載の受信装置。
【請求項5】
上記視聴環境情報は、センシング情報および/またはディスプレイ情報を含む
請求項1に記載の受信装置。
【請求項6】
上記視聴環境情報は、照明の明るさの情報、照明の色の情報、壁の色の情報、画面の大きさの情報、視聴位置の情報の少なくともいずれかの情報を含む
請求項1に記載の受信装置。
【請求項7】
上記処理部で画質調整処理をされた画像コンテンツによる画像を表示するディスプレイをさらに備える
請求項1に記載の受信装置。
【請求項8】
上記処理部で画質調整処理をされた画像コンテンツをディスプレイに送信する送信部をさらに備える
請求項1に記載の受信装置。
【請求項9】
画像コンテンツを受信する手順と、
視聴環境情報をサーバに送信する手順と、
上記サーバから上記視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを受信する手順と、
上記メタデータに基づいて、上記画像コンテンツに画質調整処理をする手順を有する
受信方法。
【請求項10】
ネットワークを介して装置から視聴環境情報を受信する受信部と、
記視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを上記ネットワーク介して上記装置に送信し、該装置が画像コンテンツの画質調整を実行できるようにする送信部を備える
サーバ装置。
【請求項11】
上記視聴環境情報は、センシング情報および/またはディスプレイ情報を含む
請求項10に記載のサーバ装置。
【請求項12】
上記視聴環境情報は、照明の明るさの情報、照明の色の情報、壁の色の情報、画面の大きさの情報、視聴位置の情報の少なくともいずれかの情報を含む
請求項10に記載のサーバ装置。
【請求項13】
上記メタデータは、上記視聴環境情報に基づき、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いて発生される
請求項10に記載のサーバ装置。
【請求項14】
ネットワークを介して装置から視聴環境情報を受信する手順と、
記視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを上記ネットワーク介して上記装置に送信し、該装置が画像コンテンツの画質調整を実行できるようにする手順を有する
サーバ処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、受信装置、受信方法、サーバ装置およびサーバ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、送信側から受信側に画像コンテンツと共に受信側ディスプレイに合ったメタデータを送信し、受信側ではそのメタデータに基づいて画像コンテンツを調整することで、どのディスプレイに画像表示しても同じように見せることができるようにする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2014-523661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本技術の目的は、画像コンテンツによる表示画像の見え方を視聴環境の変化によらずに適切な状態とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本技術の概念は、
画像コンテンツを受信する受信部と、
視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータに基づいて、上記受信された画像コンテンツに画質調整処理をする処理部を備える
受信装置にある。
【0006】
本技術において、受信部により画像コンテンツが受信される。この画像コンテンツは、映画コンテンツを含むものである。処理部により、視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータに基づいて、受信された画像コンテンツに画質調整処理が施される。
【0007】
例えば、受信部は、視聴環境情報をサーバに送信し、このサーバからメタデータを受信する、ようにされてもよい。この場合、例えば、視聴環境情報は、センシング情報および/またはディスプレイ情報を含む、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、視聴環境情報は、照明の明るさの情報、照明の色の情報、壁の色の情報、画面の大きさの情報、視聴位置の情報の少なくともいずれかの情報を含む、ようにされてもよい。
【0008】
また、この場合、例えば、サーバは、画像コンテンツの送信部を構成するサーバである、ようにされてもよい。また、この場合、例えば、サーバは、画像コンテンツの送信部(放送局またはサーバ)とは別に設けられたサーバである、ようにされてもよい。
【0009】
また、例えば、視聴環境情報に基づいて、メタデータを発生するメタデータ発生部をさらに備える、ようにされてもよい。この場合、例えば、メタデータ発生部は、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いてメタデータを発生する、ようにされてもよい。そして、この場合、例えば、受信部は、テーブルまたは学習結果を、画像コンテンツの送信部またはこの送信部とは別に設けられたサーバから受信する、ようにされてもよい。
【0010】
また、例えば、処理部で画質調整処理をされた画像コンテンツによる画像を表示するディスプレイをさらに備える、ようにされてもよい。また、例えば、処理部で画質調整処理をされた画像コンテンツをディスプレイに送信する送信部をさらに備える、ようにされてもよい。
【0011】
このように本技術においては、受信された画像コンテンツに、この画像コンテンツに対応すると共に視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータに基づいて、画質調整処理をするものである。そのため、画像コンテンツによる表示画像の見え方を視聴環境の変化によらずに、特にユーザが操作しなくても、適切な状態、例えば制作者が意図する見え方とすることが可能となる。
【0012】
また、本技術の他の概念は、
視聴環境情報を受信する受信部と、
画像コンテンツと、上記視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを送信する送信部を備える
送信装置にある。
【0013】
本技術において、受信部により、視聴環境情報が受信される。例えば、視聴環境情報は、センシング情報および/またはディスプレイ情報を含む、ようにされてもよい。また、例えば、視聴環境情報は、照明の明るさの情報、照明の色の情報、壁の色の情報、画面の大きさの情報、視聴位置の情報の少なくともいずれかの情報を含む、ようにされてもよい。
【0014】
送信部により、画像コンテンツと、視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータが送信される。例えば、メタデータは、視聴環境情報に基づき、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いて発生される、ようにされてもよい。
【0015】
このように本技術においては、画像コンテンツと共に、視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを送信するものである。そのため、受信側では、画像コンテンツにメタデータに基づいて画質調整処理をすることで、画像コンテンツによる表示画像の見え方を視聴環境の変化によらずに、特にユーザが操作しなくても、適切な状態、例えば制作者が意図する見え方とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1の実施の形態としてのコンテンツ配信システムの構成例を示すブロック図である。
図2】メタデータの具体例を説明するための図である。
図3】メタデータの具体例を説明するための図である。
図4】メタデータの具体例を説明するための図である。
図5】メタデータの具体例を説明するための図である。
図6】メタデータの具体例を説明するための図である。
図7】メタデータの具体例を説明するための図である。
図8】コンテンツサーバの構成例を示すブロック図である。
図9】受信装置の構成例を示すブロック図である。
図10】第2の実施の形態としてのコンテンツ配信システムの構成例を示すブロック図である。
図11】第3の実施の形態としてのコンテンツ配信システムの構成例を示すブロック図である。
図12】第4の実施の形態としてのコンテンツ配信システムの構成例を示すブロック図である。
図13】第5の実施の形態としてのコンテンツ配信システムの構成例を示すブロック図である。
図14】第6の実施の形態としてのコンテンツ配信システムの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
5.第5の実施の形態
6.第6の実施の形態
7.変形例
【0018】
<1.第1の実施の形態>
[コンテンツ配信システム]
図1は、第1の実施の形態としてのコンテンツ配信システム10の構成例を示している。このコンテンツ配信システム10は、送信側のコンテンツサーバ100と受信側の受信装置200とからなっている。コンテンツサーバ100と受信装置200とは、ネット、例えばインターネットを介して接続される。
【0019】
コンテンツサーバ100は、コンテンツ保持部101に、所定数の画像コンテンツを保持している。このようにコンテンツ保持部101に保持されている画像コンテンツは、エンコード処理されたものである。ここで、画像コンテンツは、例えば映画コンテンツであるが、それに限定されるものではない。
【0020】
受信装置200は、視聴環境情報取得部201で取得された視聴環境情報を、ネットワークインタフェース204を通じて、コンテンツサーバ100に送る。この視聴環境情報は、ディスプレイ表示された画像をユーザが如何なる環境で視聴をしているかを示す情報であり、所定数のパラメータを含むものである。この視聴環境情報は、例えば、センシング情報および/またはディスプレイ情報を含むものである。センシング情報は、センサデバイスを利用して取得される情報である。ディスプレイ情報は、受信装置200が持つディスプレイ203に対応し、予めメモリ等に保持されている情報である。
【0021】
この視聴環境情報は、例えば、照明の明るさの情報、照明の色の情報、壁の色の情報、画面の大きさの情報、視聴位置の情報の少なくともいずれかの情報を含むものである。ここで、壁の色の情報は、例えば、受信装置200が持つ、あるいはユーザの例えばスマートフォンのイメージセンサ(カメラ)で撮影された壁画像を解析することで得ることができる。または、この壁の色の情報は、ユーザの入力操作で与えることも考えられる。その場合、ユーザの便宜を考えて、ディスプレイ203の画面上に種々の色を表示し、ユーザがその中から壁の色と同じ色を選択させるようにすることも考えられる。
【0022】
コンテンツサーバ100は、コンテンツ保持部101から、所定の画像コンテンツを取り出し、受信装置200に、ネットワークインタフェース103を通じて、ストリーミングデータとして送信する。この所定の画像コンテンツは、例えば、受信装置200から、送信のリクエストがあったものである。この所定の画像コンテンツを受信装置200に送るとき、コンテンツサーバ100は、メタデータ発生部102で、視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを発生する。
【0023】
コンテンツサーバ100は、受信装置200から送られてくる視聴環境情報を、ネットワークインタフェース103で受信する。コンテンツサーバ100は、メタデータ発生部102で、上述の視聴環境情報に基づき、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いて、画質調整用のメタデータを発生する。コンテンツサーバ100は、上述したように所定の画像データを受信装置200に送信する際に、それに合わせてメタデータも受信装置200に送る。このメタデータは、センシング情報に変化があるとき、その変化に応じて変化していくものとなる。
【0024】
メタデータ発生部102は、コンテンツ保持部101から取り出される画像コンテンツが何であるかによらずにメタデータを発生させることもできるが、それぞれの画像コンテンツに応じて、発生させるメタデータを変化させることも考えられる。この場合、画像コンテンツに応じたテーブルまたは学習結果が使用されてメタデータが発生される。
【0025】
このメタデータは、受信装置200で、画像コンテンツに、画面の明るさ、画面の色温度、コントラスト、鮮やかさ、ガンマなどの画質調整処理を施すためのものである。受信装置200は、映画館のように真っ暗な状態において表示画像が最適な見え方となる場合の調整値をデフォルト調整値として持っている。メタデータは、現在の視聴環境における表示画像の見え方を映画館のように真っ暗な状態の見え方と同じようにするためのものであり、例えば、デフォルト調整値からのオフセット値とされる。
【0026】
図2(a)は照明がオフの状態である例を示している。図2(b)は、赤い光の照明がオン状態である例を示している。この場合、赤い光の照明により、ディスプレイ周辺にある壁の色が、照明がオフ状態とは違って見え、対比効果によって、ディスプレイ画面の白色に照明光の反対色が付いて見える、つまり緑っぽく見える。
【0027】
この場合、ディスプレイ画面の白色が、図2(a)の照明がオフの状態と同じ白色に見えるように、図3(b)に示すように、メタデータの「色合い 赤」の調整値(オフセット値)が、例えば「+3」とされ、ディスプレイ画面が赤っぽくなるように調整される。なお、図3(a)は、図2(a)と同じく、照明がオフの状態を示している。
【0028】
図4(a)は、照明(白)がオン状態にあって、壁の色が黄色である例を示している。図4(b)は、照明(白)がオン状態にあって、壁の色が赤色である例を示している。これらの場合も、ディスプレイ周辺にある壁の色が、照明がオフ状態とは違って見え、対比効果によって、ディスプレイ画面の白色に照明光の反対色が付いて見える、つまり緑っぽく見える。ここで、緑っぽく見える度合いは、壁の色が赤色の場合の方が壁の色が黄色の場合より強くなる。
【0029】
壁の色が黄色である場合、ディスプレイ画面の白色が、図2(a)の照明がオフの状態と同じ白色に見えるように、図5(a)に示すように、メタデータの「色合い 赤」の調整値(オフセット値)が、例えば「+1」とされ、ディスプレイ画面が少し赤っぽくなるように調整される。また、壁の色が赤色である場合、ディスプレイ画面の白色が、図2(a)の照明がオフの状態と同じ白色に見えるように、図5(b)に示すように、メタデータの「色合い 赤」の調整値(オフセット値)が、例えば「+3」とされ、ディスプレイ画面が赤っぽくなるように調整される。
【0030】
図6(a)は、弱い光の照明(白)がオン状態にある例を示している。図6(b)は、強い光の照明(白)がオン状態にある例を示している。これらの場合、照明による光の強さによって、ディスプレイ周辺にある壁の明るさが変化し、ディスプレイ画面のコントラストの見え方が変化する。
【0031】
弱い光の照明の場合、ディスプレイ画面の白色が、図2(a)の照明がオフの状態と同じコントラストに見えるように、図7(a)に示すように、メタデータの「ガンマ」の調整値(オフセット値)が、例えば「+1」とされ、ディスプレイ画面のコントラストが少し強く見えるように調整される。また、強い光の照明の場合、ディスプレイ画面の白色が、図2(a)の照明がオフの状態と同じコントラストに見えるように、図7(b)に示すように、メタデータの「ガンマ」の調整値(オフセット値)が、例えば「+3」とされ、ディスプレイ画面のコントラストが強く見えるように調整される。
【0032】
図1に戻って、受信装置200は、コンテンツサーバ100から送られてくる画像コンテンツおよび画質調整用のメタデータを、ネットワークインタフェース204で受信する。受信装置200は、処理部202で、コンテンツサーバ100から送られてくる画像コンテンツに、それと共に送られてくる画質調整用のメタデータに基づいて、画質調整処理をする。そして、受信装置200は、画質調整処理をされた画像コンテンツによる画像をディスプレイ203に表示する。この表示画像は、視聴環境の変化によらず、映画館のように真っ暗な状態における見え方と同じ見え方に調整されたものとなる。
【0033】
なお、メタデータは、デフォルト調整値からのオフセット値ではなく、絶対値とすることも考えられる。
【0034】
「コンテンツサーバ」
図8は、コンテンツサーバ100の構成例を示している。このコンテンツサーバ100は、CPU111と、ROM112と、RAM113と、入出力インタフェース114と、入力部115と、出力部116と、記憶部117と、ドライブ118と、ネットワークインタフェース119を有している。
【0035】
このコンテンツサーバ100において、CPU111、ROM112、RAM113は、バスにより相互に接続されている。このバスには、さらに、入出力インタフェース114が接続されている。入出力インタフェース114には、入力部115、出力部116、記憶部117、ドライブ118が接続されている。CPU111は、コンテンツサーバ100の各部の動作を制御する。
【0036】
入力部115は、キーボード、マウス、マイクロホン等により構成されている。出力部116は、ディスプレイ、スピーカ等により構成されている。記憶部117は、HDD(Hard Disk Drive)、不揮発性メモリ等により構成されている。例えば、この記憶部117は、所定数の画像コンテンツを保持するコンテンツ保持部101(図1参照)を構成している。ドライブ118は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはメモリカード等のリムーバブルメディアを駆動する。
【0037】
また、バスには、ネットワークインタフェース119が接続されている。このネットワークインタフェース119は、インターネット等のネットワークを介して、受信装置200と通信をする。この実施の形態において、ネットワークインタフェース119は、記憶部117から取り出される画像コンテンツを断片化して伝送パケットとしてのIPパケットを生成して、受信装置200に送信する。
【0038】
また、このネットワークインタフェース119は、受信装置200から送られてくる視聴環境情報を受け取り、CPU111に送る。CPU111は、この視聴環境情報に基づいて、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いて、画質調整用のメタデータを発生する。この意味で、CPU111は、メタデータ発生部102(図1参照)を構成している。
【0039】
ネットワークインタフェース119は、CPU111で発生された画質調整用のメタデータを含むIPパケットを生成し、受信装置200に送る。なお、メタデータを、画像コンテンツをペイロードに含むIPパケットの例えばヘッダ領域に挿入して送信することも考えられる。
【0040】
「受信装置」
図9は、受信装置200の構成例を示している。この受信装置200は、CPU211と、ROM212と、RAM213と、センサ部214と、入力部215と、ネットワークインタフェース216と、デコーダ217と、画像データ処理部218と、ディスプレイ219を有している。なお、この例では、説明の簡単化のため、音声系の図示を省略している。
【0041】
この受信装置200において、CPU211、ROM212、RAM213は、バスにより相互に接続されている。このバスには、さらに、センサ部214、入力部215、さらにはネットワークインタフェース216、デコーダ217、画像データ処理部218およびディスプレイ219も接続されている。CPU211は、受信装置200の各部の動作を制御する。
【0042】
入力部215は、ユーザが種々の操作を行うための物理的ボタン、タッチパネル、リモコン等により構成されている。センサ部214は、視聴環境情報を構成するセンシング情報を得るためのセンサ群からなっている。例えば、照明の明るさや色の情報を得るためのセンサ、壁の色の情報を得るためのセンサ、ユーザの視聴位置の情報を得るためのセンサなどが含まれる。
【0043】
CPU211は、センサ部214からのセンシング情報と、例えばROM212に格納されているディスプレイ情報(画面の大きさ等の情報を含む)に基づいて、視聴環境情報を取得する。この意味で、CPU211は、視聴環境情報取得部201(図1参照)を構成している。
【0044】
ネットワークインタフェース216は、インターネット等のネットワークを介して、コンテンツサーバ100と通信をする。この実施の形態において、ネットワークインタフェース216は、上述したようにCPU211で取得される視聴環境情報をコンテンツサーバ100に送信する。また、ネットワークインタフェース216は、コンテンツサーバ100から送られてくるIPパケットを受信し、そのIPパケットをデコーダ217に供給する。
【0045】
デコーダ217は、IPパケットに対して、デパケット化処理、さらには必要に応じて復号化処理を行って、復号化された画像コンテンツ(画像データ)と、画質調整用のメタデータを取得する。メタデータは、CPU211に送られる。画像コンテンツは、画像データ処理部218に供給される。
【0046】
画像データ処理部218は、CPU211の制御のもと、上述したようにデコーダ217で取得された画質調整用のメタデータに基づいて、画面の明るさ、画面の色温度、コントラスト、鮮やかさ、ガンマなどの画質調整処理をする。この意味で、画像データ処理部218は、処理部218(図1参照)を構成している。
【0047】
ディスプレイ219は、例えば液晶パネル、有機ELパネル等からなり、表示部を構成している。このディスプレイ219は、画像データ処理部218で画質調整処理をされた画像コンテンツの供給を受け、この画像コンテンツによる画像を表示する。
【0048】
上述したように、図1に示すコンテンツ配信システム10においては、コンテンツサーバ100は、画像コンテンツと共に、視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを、受信装置200に送信し、受信装置200は、視聴環境情報をコンテンツサーバ100に送信すると共に、コンテンツサーバ100から送られてくる画像コンテンツに、それと共に送られてくる画質調整用のメタデータに基づいて画質調整処理をするものである。そのため、受信側における画像コンテンツによる表示画像の見え方を視聴環境の変化によらずに、特にユーザが操作しなくても、適切な状態、例えば制作者が意図する見え方とすることが可能となる。
【0049】
また、図1に示すコンテンツ配信システム10においては、受信装置200からコンテンツサーバ100に視聴環境情報を送信し、コンテンツサーバ100は、その視聴環境情報に基づいて画質調整用のメタデータを発生して受信装置200に送信するものである。そのため、コンテンツサーバ100は、例えば、画像コンテンツの代わりに、緊急ニュースを送信する場合など、メタデータをリアルタイムに変更することが可能となる。また、受信装置200から送られてくる視聴環境情報のパラメータ数が増えた場合にも対応できる。例えば、受信装置200が新たなセンサを搭載して新たなパラメータを取得した場合であっても、コンテンツサーバ100では対応できる。また、最初の画像コンテンツの配信時よりも、より良いメタデータに変更できるケースもある。さらに、コンテンツサーバ100の処理能力が高いため、高度な処理でより適切なメタデータを発生することも可能となる。
【0050】
<2.第2の実施の形態>
[コンテンツ配信システム]
図10は、第2の実施の形態としてのコンテンツ配信システム10Aの構成例を示している。この図10において、図1と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。
【0051】
このコンテンツ配信システム10Aは、送信側のコンテンツサーバ100Aと、受信側の受信装置200Aとからなっている。コンテンツサーバ100Aと受信装置200Aとは、ネット、例えばインターネットを介して接続される。なお、コンテンツサーバ100A、受信装置200Aは、図1のコンテンツサーバ100(図8参照)、受信装置200(図9参照)と同様に構成されものであり、その詳細構成については説明を省略する。
【0052】
コンテンツサーバ100Aは、コンテンツ保持部101に、所定数の画像コンテンツを保持している。このようにコンテンツ保持部101に保持されている画像コンテンツは、エンコード処理されたものである。コンテンツサーバ100Aは、コンテンツ保持部101から、所定の画像コンテンツを取り出し、受信装置200Aに、ネットワークインタフェース103を通じて、ストリーミングデータとして送信する。
【0053】
受信装置200Aは、メタデータ発生部205で、視聴環境情報取得部201で取得された視聴環境情報に基づき、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いて、画質調整用のメタデータを発生する。このメタデータは、図1のコンテンツサーバ100におけるメタデータ発生部102で発生されるメタデータと同様のものとなる。この場合、メタデータ発生部205で使用されるテーブルまたは学習結果は、コンテンツサーバ100から、例えば画像コンテンツが送信される前に、予め送信されてもよい。
【0054】
受信装置200Aは、コンテンツサーバ100から送られてくる画像コンテンツを、ネットワークインタフェース204で受信する。受信装置200Aは、処理部202で、メタデータ発生部205で発生される画質調整用のメタデータに基づいて、画質調整処理をする。そして、受信装置200Aは、画質調整処理をされた画像コンテンツによる画像をディスプレイ203に表示する。この表示画像は、視聴環境の変化によらず、映画館のように真っ暗な状態における見え方と同じ見え方に調整されたものとなる。
【0055】
上述したように、図10に示すコンテンツ配信システム10Aにおいては、受信装置200Aは、視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを発生し、コンテンツサーバ100Aから送られてくる画像コンテンツに、その発生される画質調整用のメタデータに基づいて画質調整処理をするものである。そのため、受信側における画像コンテンツによる表示画像の見え方を視聴環境の変化によらずに、特にユーザが操作しなくても、適切な状態、例えば制作者が意図する見え方とすることが可能となる。
【0056】
<3.第3の実施の形態>
[コンテンツ配信システム]
図11は、第3の実施の形態としてのコンテンツ配信システム10Bの構成例を示している。この図11において、図1図10と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。
【0057】
このコンテンツ配信システム10Bは、送信側のコンテンツサーバ100Aおよびメタデータサーバ300と、受信側の受信装置200とからなっている。受信装置200Aは、コンテンツサーバ100Aおよびメタデータサーバ300と、ネット、例えばインターネットを介して接続される。
【0058】
コンテンツサーバ100Aは、コンテンツ保持部101に、所定数の画像コンテンツを保持している。このようにコンテンツ保持部101に保持されている画像コンテンツは、エンコード処理されたものである。コンテンツサーバ100Aは、コンテンツ保持部101から、所定の画像コンテンツを取り出し、受信装置200に、ネットワークインタフェース103を通じて、ストリーミングデータとして送信する。
【0059】
受信装置200は、視聴環境情報取得部201で取得された視聴環境情報を、ネットワークインタフェース204を通じて、メタデータサーバ300に送る。メタデータサーバ300は、受信装置200から送られてくる視聴環境情報を、ネットワークインタフェース302で受信する。メタデータサーバ300は、メタデータ発生部301で、上述の視聴環境情報に基づき、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いて、画質調整用のメタデータを発生する。このメタデータは、図1のコンテンツサーバ100におけるメタデータ発生部102で発生されるメタデータと同様のものとなる。メタデータサーバ300は、このメタデータを、ネットワークインタフェース302を通じて、受信装置200に送る。
【0060】
メタデータ発生部301は、コンテンツ保持部101から取り出される画像コンテンツが何であるかによらずにメタデータを発生させることもできるが、それぞれの画像コンテンツに応じて、発生させるメタデータを変化させることも考えられる。この場合、受信装置200からメタデータサーバ300には、ネットワークインタフェース204を通じて、視聴環境情報の他に、受信される画像コンテンツを特定するコンテンツ情報も送られる。
【0061】
受信装置200は、コンテンツサーバ100Aから送られてくる画像コンテンツおよびメタデータサーバ300から送られてくる画質調整用のメタデータを、ネットワークインタフェース204で受信する。受信装置200は、処理部202で、コンテンツサーバ100Aから送られてくる画像コンテンツに、メタデータサーバ300から送られてくる画質調整用のメタデータに基づいて、画質調整処理をする。そして、受信装置200は、画質調整処理をされた画像コンテンツによる画像をディスプレイ203に表示する。この表示画像は、視聴環境の変化によらず、映画館のように真っ暗な状態における見え方と同じ見え方に調整されたものとなる。
【0062】
上述したように、図11に示すコンテンツ配信システム10Bにおいては、受信装置200は、視聴環境情報をメタデータサーバ300に送信すると共に、コンテンツサーバ100Aから送られてくる画像コンテンツに、メタデータサーバ300から送られてくる画質調整用のメタデータに基づいて画質調整処理をするものである。そのため、受信側における画像コンテンツによる表示画像の見え方を視聴環境の変化によらずに、特にユーザが操作しなくても、適切な状態、例えば制作者が意図する見え方とすることが可能となる。
【0063】
また、図11に示すコンテンツ配信システム10Bにおいては、受信装置200からメタデータサーバ300に視聴環境情報を送信し、メタデータサーバ300は、その視聴環境情報に基づいて画質調整用のメタデータを発生して受信装置200に送信するものである。そのため、コンテンツサーバ100Aから画像コンテンツの代わりに緊急ニュースを送信する場合など、メタデータをリアルタイムに変更することが可能となる。なお、この場合は、コンテンツサーバ100Aとメタデータサーバ300との連携が必要となる。また、受信装置200から送られてくる視聴環境情報のパラメータ数が増えた場合にも対応できる。例えば、受信装置200が新たなセンサを搭載して新たなパラメータを取得した場合であっても、メタデータサーバ300では対応できる。また、最初の画像コンテンツの配信時よりも、より良いメタデータに変更できるケースもある。さらに、メタデータサーバ300の処理能力が高いため、高度な処理でより適切なメタデータを発生することも可能となる。
【0064】
<4.第4の実施の形態>
[コンテンツ配信システム]
図12は、第4の実施の形態としてのコンテンツ配信システム10Cの構成例を示している。この図12において、図10と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。
【0065】
このコンテンツ配信システム10Cは、送信側の放送局400と、受信側の受信装置200Aとからなっている。放送局400は、コンテンツ保持部401に、所定数の画像コンテンツを保持している。このようにコンテンツ保持部401に保持されている画像コンテンツは、エンコード処理されたものである。
【0066】
放送局400は、コンテンツ保持部401から、所定の画像コンテンツを取り出し、受信装置200Aに、送信部402から放送系の伝送路を介して送信する。この場合、放送局400は、例えば画像コンテンツの断片化部分をそれぞれ含むIPパケットを生成し、それぞれのIPパケットをカプセル化してなるTLVパケットを生成し、このTLVパケットが連続的に配置された伝送ストリームを、放送波に載せ、RF伝送路を通じて受信側に送信する。受信装置200Aは、放送局400から送られてくる画像コンテンツを、受信部206で受信する。
【0067】
このコンテンツ配信システム10Cのその他は、詳細説明は省略するが、図10のコンテンツ配信システム10Aと同様に構成される。このコンテンツ配信システム10Cにおいても、コンテンツ配信システム10Aと同様の効果を得ることができる。
【0068】
<5.第5の実施の形態>
[コンテンツ配信システム]
図13は、第5の実施の形態としてのコンテンツ配信システム10Dの構成例を示している。この図13において、図11図12と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。
【0069】
このコンテンツ配信システム10Dは、送信側の放送局400およびメタデータサーバ300と、受信側の受信装置200とからなっている。放送局400は、コンテンツ保持部401から、所定の画像コンテンツを取り出し、受信装置200に、送信部402から放送系の伝送路を介して送信する。受信装置200は、放送局400から送られてくる画像コンテンツを、受信部206で受信する。
【0070】
このコンテンツ配信システム10Dのその他は、詳細説明は省略するが、図11のコンテンツ配信システム10Bと同様に構成される。このコンテンツ配信システム10Dにおいても、コンテンツ配信システム10Bと同様の効果を得ることができる。
【0071】
<6.第6の実施の形態>
[コンテンツ配信システム]
図14は、第6の実施の形態としてのコンテンツ配信システム10Eの構成例を示している。この図14において、図1と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。
【0072】
このコンテンツ配信システム10Eは、送信側のコンテンツサーバ100と、受信側のセットトップボックス500および所定数のディスプレイ600とからなっている。コンテンツサーバ100とセットトップボックス500とは、ネット、例えばインターネットを介して接続される。また、セットトップボックス500とディスプレイ600とは、例えば、HDMIなどのデジタルインタフェースで接続されている。なお、有線接続でなく、無線接続であってもよい。
【0073】
ディスプレイ600は、視聴環境情報取得部601で、視聴環境情報を取得する。セットトップボックス500には、所定数のディスプレイ600のいずれかが選択的に接続される。セットトップボックス500に接続されているディスプレイ600の視聴環境情報取得部201で取得される視聴環境情報は、デジタルインタフェース602を通じて、セットトップボックス500に送られる。そして、セットトップボックス500は、その視聴環境情報を、デジタルインタフェース503で受信し、さらに、ネットワークインタフェース502を通じて、コンテンツサーバ100に送る。
【0074】
なお、図示の例では、ディスプレイ600が視聴環境情報取得部601を備える例を示したが、この視聴環境情報取得部601は、セットトップボックス500が備える構成であってもよい。その場合には、ディスプレイ600からセンシング情報やディスプレイ情報が、デジタルインタフェース602を通じて、セットトップボックス500に送られ、セットトップボックス500ではそれらの情報に基づいて視聴環境情報が取得される。
【0075】
コンテンツサーバ100は、コンテンツ保持部101から、所定の画像コンテンツを取り出し、セットトップボックス500に、ネットワークインタフェース103を通じて、ストリーミングデータとして送信する。また、コンテンツサーバ100は、メタデータ発生部102で発生される画質調整用のメタデータを、ネットワークインタフェース103を通じて、セットトップボックス500に送る。
【0076】
セットトップボックス500は、コンテンツサーバ100から送られてくる画像コンテンツおよび画質調整用のメタデータを、ネットワークインタフェース502で、受信する。セットトップボックス500は、処理部501で、コンテンツサーバ100から送られてくる画像コンテンツに、それと共に送られてくる画質調整用のメタデータに基づいて、画質調整処理をする。そして、セットトップボックス500は、画質調整処理をされた画像コンテンツを、デジタルインタフェース503を通じて、接続されているディスプレイ600に送信する。ディスプレイ600は、セットトップボックス500から送られてくる画像コンテンツを、デジタルインタフェース602で受信する。そして、ディスプレイ600は、その画像コンテンツによる画像を表示する。この表示画像は、視聴環境の変化によらず、映画館のように真っ暗な状態における見え方と同じ見え方に調整されたものとなる。
【0077】
上述したように、図14に示すコンテンツ配信システム10Eにおいては、コンテンツサーバ100は、画像コンテンツと共に、視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを、セットトップボックス500に送信し、セットトップボックス500は、接続されているディスプレイ600に係る視聴環境情報をコンテンツサーバ100に送信すると共に、コンテンツサーバ100から送られてくる画像コンテンツに、それと共に送られてくる画質調整用のメタデータに基づいて画質調整処理をするものである。そのため、受信側のディスプレイ600における画像コンテンツによる表示画像の見え方を視聴環境の変化によらずに、特にユーザが操作しなくても、適切な状態、例えば制作者が意図する見え方とすることが可能となる。
このように
【0078】
なお、図10図11図12図13に示すコンテンツ配信システム10A,10B,10C,10Dに関しても、受信装置の部分をセットトップボックスおよびディスプレイで構成することが考えられる。
【0079】
<7.変形例>
なお、上述していないが、送信側のコンテンツサーバあるいは放送局から送られてくる画像コンテンツを一旦半導体メモリやHDD等の蓄積媒体に記録して、その後に再生して表示画像を見ることも考えられる。その場合には、実際に視聴する際の視聴環境情報に基づいて発生される画質調整用のメタデータに基づいて、画質調整処理をするようにされればよい。その場合、メタデータは、サーバ側、あるいは受信側で発生することになる。
【0080】
また、上述していないが、メタデータ発生部で発生されるメタデータを1種類だけでなく、複数種類を発生させ、実際に使用するメタデータの種類を、ユーザの選択に任せることも考えられる。
【0081】
また、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0082】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0083】
また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
(1)画像コンテンツを受信する受信部と、
視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータに基づいて、上記受信された画像コンテンツに画質調整処理をする処理部を備える
受信装置。
(2)上記受信部は、上記視聴環境情報をサーバに送信し、該サーバから上記メタデータを受信する
前記(1)に記載の受信装置。
(3)上記サーバは、上記画像コンテンツの送信部を構成するサーバである
前記(2)に記載の受信装置。
(4)上記サーバは、上記画像コンテンツの送信部とは別に設けられたサーバである
前記(2)に記載の受信装置。
(5)上記送信部は、放送局またはサーバである
前記(4)に記載の受信装置。
(6)上記視聴環境情報に基づいて、上記メタデータを発生するメタデータ発生部をさらに備える
前記(1)に記載の受信装置。
(7)上記メタデータ発生部は、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いて上記メタデータを発生する
前記(6)に記載の受信装置。
(8)上記受信部は、上記テーブルまたは上記学習結果を、上記画像コンテンツの送信部または該送信部とは別に設けられたサーバから受信する
前記(7)に記載の受信装置。
(9)上記視聴環境情報は、センシング情報および/またはディスプレイ情報を含む
前記(1)から(8)のいずれかに記載の受信装置。
(10)上記視聴環境情報は、照明の明るさの情報、照明の色の情報、壁の色の情報、画面の大きさの情報、視聴位置の情報の少なくともいずれかの情報を含む
前記(1)から(9)のいずれかに記載の受信装置。
(11)上記処理部で画質調整処理をされた画像コンテンツによる画像を表示するディスプレイをさらに備える
前記(1)から(10)のいずれかに記載の受信装置。
(12)上記処理部で画質調整処理をされた画像コンテンツをディスプレイに送信する送信部をさらに備える
前記(1)から(10)のいずれかに記載の受信装置。
(13)画像コンテンツを受信する手順と、
視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータに基づいて、上記受信された画像コンテンツに画質調整処理をする手順を有する
受信方法。
(14)視聴環境情報を受信する受信部と、
画像コンテンツと、上記視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを送信する送信部を備える
送信装置。
(15)上記視聴環境情報は、センシング情報および/またはディスプレイ情報を含む
前記(14)に記載の送信装置。
(15)上記視聴環境情報は、照明の明るさの情報、照明の色の情報、壁の色の情報、画面の大きさの情報、視聴位置の情報の少なくともいずれかの情報を含む
前記(14)または(15)に記載の送信装置。
(17)上記メタデータは、上記視聴環境情報に基づき、テーブルまたは学習結果を利用して構成されたメタデータ発生器を用いて発生される
前記(14)から(16)のいずれかに記載の送信装置。
(18)視聴環境情報を受信する手順と、
画像コンテンツと、上記視聴環境情報に応じた画質調整用のメタデータを送信する手順を有する
送信方法。
【符号の説明】
【0084】
10,10A,10B,10C,10D,10E・・・コンテンツ配信システム
100,100A・・・コンテンツサーバ
101・・・コンテンツ保持部
102・・・メタデータ発生部
103・・・ネットワークインタフェース
200,200A・・・受信装置
201・・・視聴環境情報取得部
202・・・処理部
203・・・ディスプレイ
204・・・ネットワークインタフェース
205・・・メタデータ発生部
206・・・受信部
300・・・メタデータサーバ
301・・・メタデータ発生部
302・・・ネットワークインタフェース
400・・・放送局
401・・・コンテンツ保持部
402・・・送信部
500・・・セットトップボックス
501・・・処理部
502・・・ネットワークインタフェース
503・・・デジタルインタフェース
600・・・ディスプレイ
601・・・視聴環境情報取得部
602・・・デジタルインタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14