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特許7591506装着システム、装着装置、装着方法、およびその使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】装着システム、装着装置、装着方法、およびその使用
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20241121BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20241121BHJP
   F16M 11/04 20060101ALI20241121BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20241121BHJP
   G03B 17/08 20210101ALI20241121BHJP
【FI】
G06F1/16 313B
G06F1/16 313C
G06F1/16 312G
H05K5/02 B
H05K5/02 L
H05K5/02 E
F16M11/04 L
G03B17/56 A
G03B17/08
【請求項の数】 36
(21)【出願番号】P 2021543327
(86)(22)【出願日】2020-01-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-16
(86)【国際出願番号】 US2020014675
(87)【国際公開番号】W WO2020154449
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2023-01-23
(31)【優先権主張番号】62/795,539
(32)【優先日】2019-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/796,494
(32)【優先日】2019-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/877,270
(32)【優先日】2019-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521325802
【氏名又は名称】コア‐アームス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ロス,デイビット
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-252332(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0278851(US,A1)
【文献】特開昭59-161272(JP,A)
【文献】実開昭56-002335(JP,U)
【文献】特開2014-075641(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0226062(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
H05K 5/02
F16M 11/04
G03B 17/56
G03B 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラケットであって、
第1の挟持部を含む内面を備える第1のジョー部材、
第2の挟持部を含む内面を備える第2のジョー部材、
ラッチボルト孔を含むラッチピンを備えるピンアセンブリであって、前記ピンアセンブリは、前記第1のジョー部材と前記第2のジョー部材とを接続して、前記第1のジョー部材および前記第2のジョー部材を第1の方向に互いに向かって、または前記第1の方向と反対の方向に互いから離れるように摺動可能に並進し得るように構成される、ピンアセンブリ、および
ラッチボルトボアに摺動可能に嵌合されるラッチボルトを備えるラッチボルトアセンブリであって、前記ラッチボルトは、第1の端部および第2の端部を含み、前記ラッチボルトは、前記ラッチボルトボアの外方に前記ラッチボルトを押し出す分離付勢力を加えるラッチボルトスプリングを備える、ラッチボルトアセンブリ、を備え、
前記ブラケットは、開放構成および閉鎖構成を取り得、および
前記ブラケットが前記閉鎖構成にあるとき、前記第1のジョー部材および前記第2のジョー部材は互いに近接し、前記ラッチボルトは前記ラッチピンの前記ラッチボルト孔に挿入されるように構成される、ブラケット。
【請求項2】
前記第1の挟持部が1つまたは複数の係合ボスを含む、前記第2の挟持部が1つまたは複数の係合ボスを含む、または、前記第1の挟持部及び前記第2の挟持部の両方がそれぞれ1つまたは複数の係合ボスを含む、請求項1に記載のブラケット。
【請求項3】
前記ラッチボルトアセンブリは、前記第2のジョー部材に収容される、請求項1または2に記載のブラケット。
【請求項4】
前記ブラケットは、1つまたは複数のジョー圧縮スプリングをさらに備え、前記1つまたは複数のジョー圧縮スプリングは、前記第1のジョー部材および前記第2のジョー部材を離間させる分離付勢力を加え得る、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のブラケット。
【請求項5】
前記1つまたは複数のジョー圧縮スプリングの各々は、第1の端部および第2の端部を含み、前記第1の端部は、前記第1のジョー部材の第1の嵌合部に着座し、前記第2の端部は、前記第2のジョー部材の第2の嵌合部に着座する、請求項4に記載のブラケット。
【請求項6】
前記ピンアセンブリは、ガイドピンをさらに備え、前記ガイドピンは、前記第1のジョー部材および前記第2のジョー部材の前記第1の挟持部および前記第2の挟持部に対して垂直である、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のブラケット。
【請求項7】
前記ブラケットが前記開放構成にあるとき、前記第1のジョー部材および前記第2のジョー部材は離間され、前記ラッチボルトは前記ラッチピンの前記ラッチボルト孔から外される、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のブラケット。
【請求項8】
前記ブラケットは、バックプレートおよびバックプレート凹部をさらに備え、前記バックプレートは、前記第1のジョー部材から片持ち梁状に形成され、前記バックプレート凹部は、前記第2のジョー部材上に形成され、前記バックプレート凹部は、前記バックプレートを受容するように構成される、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のブラケット。
【請求項9】
前記バックプレートは、装置またはその構成要素を前記バックプレートに可逆的に固定するように構成された1つまたは複数の取付点を含む、請求項8に記載のブラケット。
【請求項10】
前記1つまたは複数の取付点の各々は、螺合ねじを受容することができる止まりねじ穴である、請求項9に記載のブラケット。
【請求項11】
前記バックプレートは、装置またはその構成要素を前記バックプレートに適切に配向するように構成された1つまたは複数の位置合わせ孔さらに含む、請求項9または10に記載のブラケット。
【請求項12】
前記ブラケットは、ヒンジ連結器を備える外面をさらに備え、前記ヒンジ連結器は、ラッチソケットを含む連結器基部を備え、前記ラッチソケットは、ソケット本体および前記ソケット本体内に形成されたソケットを備え、前記ラッチソケットは、連結器を可逆的に固定するように構成される、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載のブラケット。
【請求項13】
前記外面は、前記第1のジョー部材または前記第2のジョー部材に位置する、請求項12に記載のブラケット。
【請求項14】
前記連結器基部は、第1の外側ナックル、第2の外側ナックル、及び内側ナックルを含む、請求項12または13に記載のブラケット。
【請求項15】
前記内側ナックルは、前記第1の外側ナックル、前記内側ナックル、および前記第2の外側ナックルに挿通されるヒンジピンによって前記連結器基部に回転可能に連結される、請求項14に記載のブラケット。
【請求項16】
前記内側ナックルは、前記ラッチソケットに回転可能に連結される、請求項14または15に記載のブラケット。
【請求項17】
前記ソケット本体は、第1のラッチピンボア、第1のラッチピン、及び第1のラッチピンスプリングをさらに備え、
前記第1のラッチピンボアは、前記ソケットに対して横断方向に位置し前記ソケットと交差し、前記第1のラッチピンボアは、第1の開放端と第2の閉鎖端を有し、前記第1のラッチピンを摺動可能に受容するように構成され、
前記第1のラッチピンは、側方に刻まれたキー溝を有し、前記キー溝は係止縁部を有し、
前記第1のラッチピンボアの前記第2の閉鎖端は、第1のラッチピンスプリングを受容するように構成されたスプリングカップを含み、前記第1のラッチピンスプリングは、前記第1のラッチピンの前記係止縁部を前記ソケットに押し込む分離付勢力を加え得るように構成される、請求項12~請求項16のいずれか一項に記載のブラケット。
【請求項18】
前記ソケット本体は、第2のラッチピンボア、第2のラッチピン、及び第2のラッチピンスプリングをさらに備え、
前記第2のラッチピンボアは、前記ソケットに対して横断方向に位置し前記ソケットと交差し、前記第2のラッチピンボアは、第1の開放端と第2の閉鎖端を有し、前記第2のラッチピンを摺動可能に受容するように構成され、
前記第2のラッチピンは、側方に刻まれたキー溝を有し、前記キー溝は係止縁部を有し、
前記第2のラッチピンボアの前記第2の閉鎖端は、第2のラッチピンスプリングを受容するように構成されたスプリングカップを含み、前記第2のラッチピンスプリングは、前記第2のラッチピンの前記係止縁部を前記ソケットに押し込む分離付勢力を加え得るように構成される、請求項17に記載のブラケット。
【請求項19】
前記ラッチボルトは、前記ラッチボルトの前記第1の端部に取り付けられたタブをさらに備え、前記タブは、ラッチボルトに対して回転可能である、請求項1~請求項18のいずれか一項に記載のブラケット。
【請求項20】
請求項2~請求項19のいずれか一項に記載のブラケット、
レール本体を含むレールであり、前記レール本体は、
1つまたは複数の係合スロットを備える第1の係合面、
1つまたは複数の係合スロットを備える第2の係合面、
第3の面、を備えるレールであって、
前記第1の係合面が前記第3の面に隣接して配置され、前記第2の係合面が、前記第3の面に隣接して配置され、前記第2の係合面が、前記第1の係合面と平行であり、前記第1の係合面から離間され、前記第1の係合面に対向し、前記第3の面が、前記第1の係合面と前記第2の係合面との間に架かる、構成を有するレール、を備え、
前記レール本体の前記第1の係合面の前記1つまたは複数の係合スロットは、前記ブラケットの前記第1のジョー部材を受容するように構成され、前記レール本体の前記第2の係合面の前記1つまたは複数の係合スロットは、前記ブラケットの前記第2のジョー部材を受容するように構成される、装着システム。
【請求項21】
前記レールの前記第3の面は、複数の貫通孔をさらに備える、請求項20に記載の装着システム。
【請求項22】
前記レールは、基部支持体をさらに備える、請求項20または請求項21に記載の装着システム。
【請求項23】
前記レールの前記基部支持体は、支持体と接触する側に接着層を備える、請求項22に記載の装着システム。
【請求項24】
前記レールの前記基部支持体は、基部支持体マウント上の1つまたは複数のポケットまたはポーチに挿入されるように構成された1つまたは複数のタブを備える、請求項22に記載の装着システム。
【請求項25】
前記レールは装置ケースであって、前記装置ケースは、
(a)前記第1の係合面を含む第1のフレーム部材であって、前記第1の係合面は複数の貫通孔をさらに備える、第1のフレーム部材と、
(b)前記第2の係合面を含む第2のフレーム部材であって、前記第2の係合面は複数の貫通孔をさらに備える、第2のフレーム部材と、
(c)前記第3の面を含む側壁フレーム部材と、
(d)エラストマー材料から成り、少なくとも装置の外周に外嵌され、前記側壁フレーム部材の内面に近接して位置合わせされるように構成される形状であるガスケットとを備え、
前記側壁フレーム部材は、前記装置を嵌め込むための内部空間を形成するように、前記第1のフレーム部材と前記第2のフレーム部材との間に間隔を隔てて挟まれ、前記第1のフレーム部材の前記複数の貫通孔の各々の貫通孔を前記第2のフレーム部材の前記複数の貫通孔の各々の貫通孔と位置合わせして複数対の貫通孔を形成し、
前記第1のフレーム部材および前記第2のフレーム部材は、複数のねじを使用して前記第1のフレーム部材を前記第2のフレーム部材に固定することによって前記側壁フレーム部材を圧縮押圧し、前記複数のねじの各々のねじが前記第1のフレーム部材および前記第2のフレーム部材の前記複数対の貫通孔のうちの1対の貫通孔に挿通され、
前記装置ケースは、水分が内部空間に入り込むのを防止する水密シールを形成する、請求項20に記載の装着システム。
【請求項26】
前記側壁フレーム部材は、取付点および1つまたは複数の位置合わせ孔をさらに備える、請求項25に記載の装着システム。
【請求項27】
位置合わせプレートおよびアダプタプレートを備える装置ケースアダプタであって、前記位置合わせプレートは1つまたは複数の位置合わせ孔に位置合わせされて挿入されるように構成された1つまたは複数の位置合わせピンを含み、前記アダプタプレートは前記アダプタプレートの第1の面上に連結器を含み、前記アダプタプレートの第2の面上に螺合ねじを含む、装置ケースアダプタをさらに備える、請求項26に記載の装着システム。
【請求項28】
前記側壁フレーム部材は、封止プレートを受容するように構成され、前記封止プレートは、1つまたは複数の貫通ポートを備える、請求項25~請求項27のいずれか一項に記載の装着システム。
【請求項29】
ラッチボルトアセンブリとハウジングを備え、
前記ラッチボルトアセンブリは、ラッチボルトとラッチボルト圧縮スプリングを備えるポジティブラッチ機構を含み、前記ラッチボルト圧縮スプリングは、前記ラッチボルト内で軸方向に延びる細長いチャネル内に収容され、
前記ハウジングは、ラッチボルトボアと、ラッチボルト孔を有するラッチピンとを含み、前記ラッチボルトボアは、円筒状チャネルであり、かつ前記ラッチボルトを摺動可能に受容するように構成され、
前記ラッチボルトアセンブリは、前記ハウジングの前記ラッチボルトボア内に摺動可能に位置し、
前記ラッチボルトアセンブリは、係止解除位置および係止位置を取り得るように構成され、
前記係止解除位置では、前記ラッチボルトが前記ラッチボルト圧縮スプリングの付勢に抗して圧縮され、
前記係止位置では、前記ラッチボルト圧縮スプリングの付勢の解除により、前記ラッチボルトが前記ラッチボルトボアに挿入される、ロックアセンブリ。
【請求項30】
前記ハウジングは、前記ハウジング内に位置する1つまたは複数の圧縮スプリングを備えるポジティブ分離機構をさらに含む、請求項29に記載のロックアセンブリ。
【請求項31】
前記係止位置では、前記1つまたは複数の圧縮スプリングの各々は、その互いの付勢に抗して圧縮される、請求項30に記載のロックアセンブリ。
【請求項32】
前記係止解除位置では、前記1つまたは複数の圧縮スプリングの各々の付勢が解除される、請求項30または請求項31に記載のロックアセンブリ。
【請求項33】
前記1つまたは複数の圧縮スプリングの各々の付勢を解除することで、前記ラッチボルト圧縮スプリングを圧縮させる、請求項30~請求項32のいずれか一項に記載のロックアセンブリ。
【請求項34】
前記ラッチボルト圧縮スプリングの付勢を解除することで、前記1つまたは複数の圧縮スプリングを圧縮させる、請求項30~請求項33のいずれか一項に記載のロックアセンブリ。
【請求項35】
前記1つまたは複数の圧縮スプリングの各々の付勢は、前記ラッチボルトが摺動可能に前記ラッチボルトボアに挿入される方向に対して垂直な方向に配向される、請求項30~請求項34のいずれか一項に記載のロックアセンブリ。
【請求項36】
リミッタスロットが、前記細長いチャネル内に形成され、リミッタピンが前記ハウジング内に収容され、前記リミッタピンは、前記リミッタスロットを横切り、前記ロックアセンブリ内の前記ラッチボルトの移動を制限するように構成される、請求項29~請求項35のいずれか一項に記載のロックアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本願は、米国特許法第119条に従って、2019年7月22日に出願された米国仮特許出願第62/877270号、2019年1月24日に出願された米国仮特許出願第62/796494号、および2019年1月22日に出願された米国仮特許出願第62/795539号に対する優先権および出願日の利益を主張するものであり、これらの各々は、参照によりその内容全体が本願明細書に引用されたものとする。
【0002】
本特許出願の対象は、全般的には、装置、機器、または他の器具(まとめて「装置」と称される)を確実かつ解放可能に装着および/または保護するための装置に関する。
【0003】
背景として、起伏の多い場所での用途および環境では、装置、機器または他の器具を衝撃および水分から保護する必要がある。例えば、電気的装置および機械的装置の両方が損傷を受け、例えば空気中の水分または湿気などの水分に曝されるか、または液体中に浸漬されると、それらの操作性が損なわれるかまたは失われる可能性がある。このような水分暴露は、装置が動作不能になる程度になるほどまで、電子的および/または機械的機構に影響を及ぼす可能性がある。同様の損傷は、装置が落下した場合、または別の物体に衝突した場合の衝撃により生じ得る。
【0004】
加えて、起伏の多い場所での用途および環境では、装置の使用者は、水分暴露が発生する可能性が高いもしくは確実である、および/または装置の衝撃がリスクである環境に装置を持ち込むことを望む場合がある。このような状況では、使用者は、この環境に入る前にこのような損傷を防ぐために装置を保護したいと思う。例えば、使用者は、海洋生物または海洋環境の写真を撮るために、例えば、カメラ、またはカメラ付きのスマートフォンもしくはタブレットのような装置などの写真装置で撮影することを望む場合がある。このような装置は、淡水または塩水への不可避的な暴露に対する保護を必要とする。同様に、使用者は、起伏の多い地形でハイキングしたり、登ったりしながら写真装置で撮影することを望む場合があるが、このような地形では、実際に、装置を落としたり、装置をその地形にぶつけたりするリスクがある。また、そのような装置は、装置がそのようにぶつけられたときの衝撃に対する保護を必要とする。
【0005】
さらに、起伏の多い場所での用途および環境では、装置が基部上に(マウントを介して)確実に装着される必要がある。このような装置の装着は、装置の操作を容易にするため、および/または不使用時に装置を保管するために行われ得る。このような装着また、他のことをするために、または他の作業を完了させるために、使用者の手を自由に使用できるようにし得る。例えば、使用者は、車両を操作しながらナビゲーションシステムを操作するために、または車両運転中にビデオを撮るために、スマートフォン、タブレット、暗視ゴーグル(NVG)、地上測位システム(GPS)、または同様の装置を車両のダッシュボードに装着することを望む場合がある。同様に、装置は、装置を使用者に取り付けるために、使用者の衣服(例えば、ベストまたはハーネス)に装着され得る。例えば、使用者は、ハイキングしている間または自転車に乗っている間に地形をナビゲートするために、または体験を録画するために、使用者が着用しているヘルメットまたはベストに装置を装着したい場合がある。
【0006】
さらに、起伏の多い場所での用途および環境では、意図しない取り外しまたは落下を防止しながら、これらの装置をマウントから迅速に取り外して、別のマウントに再び取り付ける(または単に収容する)必要がある。そのような迅速な取り外しは、使用者のフラストレーションを低減し、装置の操作性を向上させ、使用のより大きな柔軟性をもたらし得る。例えば、使用者は、ロッククライミング位置にナビゲートするために車両のダッシュボード上に写真装置を装着して、そこで、ダッシュボードから装置を迅速に取り外し、使用者が着用しているヘルメットまたはベストに装置を迅速に取り付けることができる。
【0007】
しかしながら、現在の装置、システム、および方法は、上述の特性の全てを達成または実現することができない。例えば、特定の装置は、衝撃または水分暴露に対して保護し得るが、これらの装置は、効果がない、または非常に扱いにくいので装置の操作性を妨げる。同様に、現在の装着システムは、装置を基部に固定する手段を提供するが、これらのシステムは、典型的には、装置を衝撃または水分暴露から保護することを無視するものであるか、またはその効果がない。これらの装着システムはさらに、他の装着システムと互換性がない傾向があり、互換性を可能にするために、または単に別の装着システムの上に重ねる1つの装着システムを選択するために、使用者に追加のアダプタを購入させるという点で不利である。同様に、特定の装着システムは、装置を基部に迅速に固定するか、または装置を基部から迅速に取り外すための手段を提供し得るが、そのようなそれぞれの使用を達成するためには、取付安全性が犠牲にされる。したがって、装置は、基部から外れてしまい、結果として生じる衝撃または水分暴露による損傷を受ける可能性がある。
【0008】
本発明の態様は、これらの必要性を満たし、以下の概要に記載するような追加の関連する利点を提供する。
【発明の概要】
【0009】
本発明のシステム、装置、および方法は、レールと、レールに選択的に固定されるブラケットとを含む装着システムを提供する。ブラケットは、レール上に位置決めされたときにレールに選択的および/または自動的に係止され、1つまたは複数のアクチュエータ、および任意選択で1つまたは複数の安全アクチュエータを作動させることによってレールから取り外され得る。本開示のシステム、装置、および方法は、装置が衝撃および水分暴露から保護されることを可能にし、装置が基部上に確実に装着されることを可能にし、および装置の基部に対する迅速な固定および取り外しを可能にする。
【0010】
本発明の態様の他の特徴および利点は、本発明の態様の原理を例として示す添付図面と併せて、以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A-1C】本明細書に開示される装着システムの図であり、図1Aは、基部として構成されたレールに対して位置合わせされ、レールに取り付け可能な状態のブラケットを示し、図1Bは、レールに取り付けられたブラケットを示す図1Aの装着システムの上方斜視図であり、図1Cは、図1Aのレールの分解上方斜視図である。
図2】本明細書に開示されるレールの正面上方斜視図である。
図3】本明細書に開示されるレールの正面上方斜視図である。
図4】本明細書に開示されるレールの正面上方斜視図である。
図5】本明細書に開示されるレールの正面上方斜視図である。
図6】本明細書に開示されるレールの正面上方斜視図である。
図7】本明細書に開示されるレールの正面上方斜視図である。
図8A-8B】本明細書に開示される装着システムの図であり、図8Aは、装置を収容するケースとして構成されたレールに対して位置合わせされ、レールに取り付け可能な状態のブラケットを示し、図8Bは、レールに取り付けられたブラケットを示す図8Aの装着システムの上方斜視図である。
図9】本明細書に開示される装着システムの拡大上方斜視図であり、本明細書に開示されるレールの第1の端部上の第1の位置にある、本明細書に開示されるブラケットを示す図である。
図10図9の装着システムの拡大斜視図であり、本明細書に開示されるレールの第1の端部上の第2の位置に移動された状態の本明細書に開示されるブラケットを示す図である。
図11図8Aのレールの下方斜視図である。
図12図8Bの装着システムの上面図である。
図13図8Aのレールの底面図である。
図14図8Aのレールの第1の側面図である。
図15図8Aのレールの第2の側面図である。
図16図8Aのレールの第1の端面図である。
図17図8Aのレールの第2の端面図である。
図18図8Aのレールの分解上方斜視図である。
図19】本明細書に開示されるガスケット部材の上方斜視図である。
図20図8Aのレールの第2の端部の拡大部分解上方斜視図である。
図21】21-21に沿った図17のレールの拡大部分断面図である。
図22】22-22に沿った図12の装着システムの拡大部分断面図である。
図23】23-23に沿った図12の装着システムの拡大部分断面図である。
図24】24-24に沿った図12の装着システムの拡大部分断面図である。
図25】25-25に沿った図12の装着システムの断面図である。
図26】26-26に沿った図14のレールの拡大部分断面図である。
図27】27-27に沿った図15のレールの拡大部分断面図である。
図28】閉鎖構成にある、本明細書に開示されるブラケットの正面上方斜視図である。
図29】閉鎖構成にある図28のブラケットの背面上方斜視図である。
図30】閉鎖構成にある図28のブラケットの上面図である。
図31】閉鎖構成にある図28のブラケットの底面図である。
図32】閉鎖構成にある図28のブラケットの正面図である。
図33】閉鎖構成にある図28のブラケットの背面図である。
図34】閉鎖構成にある図28のブラケットの第1の端面図である。
図35】閉鎖構成にある図28のブラケットの第2の端面図である。
図36】開放構成にある図28のブラケットの正面上方斜視図である。
図37】開放構成にある図28のブラケットの背面上方斜視図である。
図38】開放構成にある図28のブラケットの上面図である。
図39】開放構成にある図28のブラケットの底面図である。
図40】開放構成にある図28のブラケットの正面図である。
図41】開放構成にある図28のブラケットの背面図である。
図42】開放構成にある図28のブラケットの第1の端面図である。
図43】開放構成にある図28のブラケットの第2の端面図である。
図44】本明細書に開示されるブラケットの分解正面上方斜視図である。
図45図44のブラケットの分解背面上方斜視図である。
図46図44のブラケットへのブラケットアダプタの取り付けを示した、本明細書に開示されるブラケットアダプタの分解背面斜視図である。
図47図44のブラケットへのブラケットアダプタの取り付けを示した、図46のブラケットアダプタの分解正面斜視図である。
図48】本明細書に開示されるラッチピンの第1の側面図である。
図49図48のラッチピンの第2の側面図である。
図50】本明細書に開示されるラッチボルトの側面図である。
図51】閉鎖係止構成またはラッチ解除構成にあるブラケットを示し、回転タブが凹部からわずかに引き出されて回転可能な状態であることを示す、図34のブラケットの断面上方斜視図である。
図52】閉鎖係止解除構成またはラッチ解除構成にあり、回転開放可能な状態にあるブラケットを示す、図42のブラケットの断面上方斜視図である。
図53】開放係止解除構成またはラッチ解除構成にあるブラケットを示す、53-53に沿った図42のブラケットの断面上方斜視図である。
図54】閉鎖再係止構成または再ラッチ構成にあるブラケットを示す、54-54に沿った図34のブラケットの断面上方斜視図である。
図55】本明細書に開示されるヒンジ連結器を有するブラケットの正面上方斜視図である。
図56図55のヒンジ連結器の背面上方斜視図である。
図57図55のヒンジ連結器の分解正面上方斜視図である。
図58】戻り止めアセンブリを示す、58-58に沿った図55のヒンジ連結器の断面側面図である。
図59】第1の角度位置にあるヒンジ継手を示す、図55のヒンジ連結器のソケットの第1の側面図である。
図60】第2の角度位置にあるヒンジ継手を示す、図55のヒンジ連結器のソケットの第1の側面図である。
図61】第3の角度位置にあるヒンジ継手を示す、図55のヒンジ連結器のソケットの第1の側面図である。
図62図55のヒンジ連結器のラッチソケットおよび内側ナックルの分解正面上方斜視図である。
図63図55のヒンジ連結器のラッチソケットおよび内側ナックルの分解正面下方斜視図である。
図64】係止位置にあるラッチピンを示す、図55のヒンジ連結器のソケットの上面図である。
図65】係止解除位置にあるラッチピンを示す、図55のヒンジ連結器のソケットの上面図である。
図66】本明細書に開示される連結器の正面図である。
図67図66の連結器の側面図である。
図68】本明細書に開示される連結器の正面図である。
図69図68の連結器の正面上方斜視図である。
図70】本明細書に開示される連結器の背面上方斜視図である。
図71】構成要素の配置を示す、図70の連結器の背面上方斜視図である。
図72】本明細書に開示される装置ケースアダプタの側面図である。
図73】本明細書に開示される装置ケースへの装置ケースアダプタの取り付けを示す、図72の装置ケースアダプタの分解下方斜視図である。
図74】本明細書に開示される装置ケースへの装置ケースアダプタの取り付けを示す、図72の装置ケースアダプタの分解上方斜視図である。
【0012】
上述の図面は、 以下の説明においてさらに詳細に定義されている例示的な実施形態のうちの少なくとも1つにおける本発明の態様を示している。異なる図において同一の数字で示されている本発明の特徴、要素、および態様は、1つまたは複数の実施形態に係る、同一の、等価な、または同様の特徴、要素、または態様を表すものとする。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に開示される装着システムは、レールとブラケットとを備える。本明細書に開示される装着システムは、多種多様な装置のための装着基部上に装着され得る、または装着基部として使用され得る。本明細書に開示される装着システムは、衝撃および水分暴露からの装置の保護を可能にし、基部上への装置の確実な装着を可能にし、および/または装置の基部に対する迅速な固定および取り外しを可能にする。
【0014】
装置は、電気的または機械的な計器、機器または他の器具である。例示的な装置としては、スマートフォン、タブレットもしくはコンピュータのようなコンピュータ装置、コンパス、地上測位システム(GPS)などのナビゲーション機器、高度計、歩数計、医療機器、心拍数モニタ、脈拍計、または呼吸数モニタなどの健康監視装置、懐中電灯、暗視ゴーグル(NVG)もしくは赤外線レーザなどの照明器具、スチルカメラ、ビデオカメラ、またはオーディオレコーダなどの視聴装置、ラジオまたはアナログ信号もしくはデジタル信号を送信ならびに/もしくは受信することができる任意の他の装置などの通信装置が挙げられるが、これらに限定されない。
【0015】
本明細書に開示されるレールは、本明細書に開示されるブラケットのための取付点として機能する。この実施形態の態様では、本明細書に開示されるレールは、装置に固定され得る。この実施形態の他の態様では、本明細書に開示されるレールは、表面に固定され、基部として機能し得る。レールは、取り付けられる表面に合わせて構成される。
【0016】
この実施形態の態様では、レールは、例えば、装置の外周を完全にまたは部分的に取り囲むように、装置の寸法に合わせて構成される。例えば、装置がスマートフォンまたはタブレットである態様では、レールは、スマートフォンまたはタブレットの外周に適合し、したがって、典型的には長方形の形状である。この実施形態の他の態様では、レールは、装置が装着される表面の寸法に合わせて構成される。例えば、本明細書に開示されるレールが基部として機能し、ダッシュボード上に装着される態様では、レールは、線形構造、例えば、直線構造、およびL字形構造、または三角形構造、四辺形構造、五角形構造などの多角形構造であり得る。本明細書に開示されるレールが基部として機能し、ダッシュボード上に装着されるさらなる態様では、レールは、波形もしくはS字形の曲線構造のような開曲線構造、または円もしくは楕円のような閉曲線構造を含む曲線構造であり得る。
【0017】
ブラケットは、レールに確実に取り付けられる器具である。本明細書に開示されるブラケットは、レール上に位置決めされると、本明細書に開示されるレールに選択的および/または自動的に固定または係止される。加えて、本明細書に開示されるブラケットは、例えば、1つまたは複数のアクチュエータ、および任意選択的に、1つまたは複数の安全アクチュエータを作動させることによって、レールから取り外され得る。この実施形態の態様では、本明細書に開示されるブラケットは、装置に固定されたレールに確実かつ取り外し可能に取り付けられる。この実施形態の他の態様では、本明細書に開示されるブラケットは、基部となるように構成されたレールに確実かつ取り外し可能に取り付けられる。この実施形態のさらに他の態様では、本明細書に開示されるブラケットは、装置に固定されたレールならびに基部となるように構成されたレールに確実かつ取り外し可能に取り付けられることにより、装置を基部に接続する。
【0018】
本明細書に開示される装着システムの1つの例示的な実施形態は、図1に示されるような装着システム50である。装着システム50は、レール52とブラケット54とを備える。この構成では、レール52は、典型的には、ブラケット54を受容するという1つの目的を果たすか、またはブラケット54と支持体との間の接続部として機能し得るか、または別の物体を収容もしくは支持するための枠体もしくはケースとして機能し得る。支持体は、使用者がブラケット54を受容し、装着システム50を使用して装置またはその構成要素を装着するためにレール52を固定したいと思う、任意の中実支持構造体または中実支持構造体の表面積の一部を含む。いくつかの実施形態では、支持体は、これらに限定されないが、ヘルメット、個人用保護具、個人用荷重支持システム、または身体の周囲に着用される任意の他のアイテムを含む、使用者が着用する衣類または他のアイテムを備える。いくつかの実施形態では、支持体は、これらに限定されないが、自転車、自動車、トラック、列車、ボートまたは航空機のような車両の外面または内面の一部を含む硬質表面またはその一部を備え、外面または内面のこのような部分は、ダッシュボード、ハンドルバー、外部パネルまたはフロントガラスを含む。いくつかの実施形態では、支持体は、これらに限定されないが、手持ちの物体、三脚もしくは他のスタンド、武器もしくは武器システム、電子機器筐体、または任意の他の器具を含む器具を備える。
【0019】
本明細書に開示される装着システムの別の例示的な実施形態は、図8に示されるような装着システム50である。装着システム50は、レール52とブラケット54とを備える。この構成では、レール52は、装置ケース56として機能するとともに、ブラケット54を受容するための取付枠体として機能する。この実施形態では、装置ケース56の形状は、装置ケース56が収容または包囲する装置の外周形状に一致する。いくつかの実施形態では、図8に示されているように、レール52は、装置Dを保護保持するために装置Dの寸法に合わせて構成された四辺形構造である。
【0020】
図1図16は、レール52の例示的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、図1図7に示されているように、レール52は、直線構造であるレール本体を備え、その長さは、所望の用途に応じて変化し得る。例えば、図2図5および図6に示されているように、レール52のレール本体は、単一の係合スロット58のみを備える短い長さのレール本体であり得る。いくつかの実施形態では、図1図3図4および図7に示されているように、レール52のレール本体は、複数の係合スロット58を備えるより長い長さのレール本体であり得る。いくつかの実施形態では、図1図3および図5図7に示されているように、レール52は、支持体に固定されるとレール52のレール本体を安定させる基部支持体55をさらに備え得る。
【0021】
装着システム50のレール52は、例えば、ねじ留め、接着、スナップ嵌め、挿入、溶接、ろう付け、または他の適切な締結手段のような任意の周知の機構またはプロセスによって支持体に固定され得る。いくつかの実施形態では、図1図2、および図5に示されているように、レール52は、ねじ100を貫通させることができる固定孔102を備えることにより、レール52は、ねじ100を使用して支持体に固定され得る。加えて、図1A図1Cに示されているように、レール52は、任意選択的に、ねじ100を受容するための孔を備える1つまたは複数の固定タブ104を含み得る。いくつかの実施形態では、例えば、図5のレール52では、ねじ100の使用の他に、またはそれに加えて、基部支持体55は、レール52を支持体に固定する唯一のまたは追加の機構を提供するために、支持体と接触する側に接着層を有し得る。いくつかの実施形態では、図6に示されているように、基部支持体55は、例えば、スナップ嵌め装着システム、例えば、シュラウドブラケットシステムによって基部支持マウントへのインサートとして使用され得、この構成では、任意選択的に、レール52を基部支持マウントに固定するために使用される係止機構を解除するとともにレール52の挿入および取り外しを容易にする親指解除ロック57を含み得る。いくつかの実施形態では、図7に示されているように、基部支持体55は、基部支持マウント上の1つまたは複数のポケットまたはポーチ(例えば、MOLLE(Modular Lightweight Load-carrying Equipment)耐荷重システム、PALS(Pouch Attachment Ladder System)耐荷重システム、IIFS(Individual Integrated Fighting System)耐荷重システム、またはALICE(All-purpose Lightweight Individual Carrying Equipment)耐荷重システムの1つまたは複数の挿入ポケットまたはポーチ)に挿入されるように構成された1つまたは複数のタブ59に形成される。いくつかの実施形態では、図1図7に示されているようなレール52は、リベットまたは同様のタイプの締結具によって基部支持マウントに固定され得る。いくつかの実施形態では、図1図3に示されているようなレール52は、例えば、Picatinnyレールマウントシステム、ACH(Advanced Combat Helmet)ARC(Accesory Rail Connector)レールシステム、Weaverレールマウントシステム、Monkeyマウントレールシステム、ABSレールシステム、E Trackレールシステム、VELCRO(登録商標)ベースのマウントシステム、およびRAM(登録商標)Torqueマウントレールシステムなどの既存のレールシステムに固定されるか、またはそれに取って代わることができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、例えば図4のレール52では、レール52は、ハンドグリップまたは三脚のようなスタンドに固定される。この構成では、追加の装置がレール52の自由部分に固定される。例えば、ハンドグリップは、図4のレール52の中央部分に固定され得、ビデオレコーダおよび/またはライトは、ハンドグリップの両側に固定され得る。
【0023】
図1図8を参照すると、レール52は、一般に、第2の係合面62に対向する第1の係合面60、および第1の係合面60と第2の係合面62との間に広がる第3の係合面64を備えるレール本体を含む。この例示的な実施形態では、第1の係合面60は、第2の係合面62に略平行であり、第3の係合面64は、第1の係合面60および第2の係合面62両方に対して実質的に垂直である。いくつかの実施形態では、第3の係合面64は、第1の係合面60および第2の係合面62のうちの少なくとも一方の垂線から10度以内の範囲にある。
【0024】
図1図8を参照すると、第1の係合面60および第2の係合面62のうちの少なくとも一方は、1つまたは複数の係合スロット58を含む。第1の係合面60および第2の係合面62の両方が1つまたは複数の係合スロット58を含むのが好ましい。係合スロット58は、丸みを帯びた端部を有する細長いスロットとして示されているが、係合スロット58は、第1の係合面60および/または第2の係合面62を貫通して形成された円形、矩形、正方形、または他の適切な貫通孔、または第1の係合面60および/または第2の係合面62に形成された凹部であり得る。後述するように、係合スロット58の形状は、ブラケット54の1つまたは複数の係合ボス74、75を受容するように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態では、図1図7に示されているように、第1の係合面60、第2の係合面62、および第3の係合面64は全て、レール52を形成する単一の構成要素の一部であり、一般に組み立てを必要としない。レール52が組み立てを必要としない構成で作製される場合、レール52は、典型的には、成形されるか、機械加工されるか、または別の適切なプロセスによって製造される単一の種類の材料から作製され得る(ただし、用途に適切な場合、複数の種類の材料が使用され得る)。
【0026】
いくつかの実施形態では、図に最も分かりやすく示されているように、第1の係合面60、第2の係合面62、および第3の係合面64はそれぞれ、レール52を形成するために組み立てられる別個の構成要素の一部である。これらの実施形態では、第3の係合面64は、第1の係合面60または第2の係合面62の一方と一体的に作製され得る。レール52が組み立てを必要とする構成で作製される場合、レール52の各々の構成要素は、同じまたは異なる種類の材料から作製され得、そのような構成部品は、成形され、機械加工され、または別の適切なプロセスによって製造される。
【0027】
再び図1A図1B図8Aおよび図8Bを参照すると、装着システム50のブラケット54は、レール52上に形成された1つまたは複数の係合スロット58(または係合凹部)を係合させることによってレール52に選択的に係止される。例えば、図1A図1B図8A、および図8Bに示されているように、ブラケット54は、スロット58’に選択的に係止されるものとして示されている。ブラケット54は、第1のジョー70、第2のジョー72、および第1のジョー70と第2のジョー72との間に架かるバックプレート73を備える。
【0028】
以下でより詳細に説明するが(例えば、図28図32図34図36図40図42、および図43を参照)、1つまたは複数の係合ボス74は、ブラケット54の第1のジョー70の第1の挟持部122上に位置し、1つまたは複数の係合ボス75は、ブラケット54の第2のジョー72の第2の挟持部124上に位置する。1つまたは複数の係合ボス74、75は、ブラケット54の第1のジョー70の第1の挟持部122の1つまたは複数の係合ボス74が第1の係合面60上の1つまたは複数の係合スロット58と係合し、ブラケット54の第2のジョー72の第2の把持部124の1つまたは複数の係合ボス75が第2の係合面62上の1つまたは複数の係合スロット58(図では隠れて見えないが、第1の係合面60と同様または同じ)と係合するように、向かい合わせに配置される。いくつかの実施形態では、第1のジョー70の第1の挟持部122の係合ボス74は、第のジョー72の第2の挟持部124の係合ボス74に対して対向して、さらに互い違いに配列され得る(例えば、向かい合わせでない、または整列しない)。好ましくは、第1のジョー70の第1の挟持部122の係合ボス74および第2のジョー72の第2の挟持部124の係合ボス75は、ブラケット54をレール52にしっかりと保持するために、単一の係合スロット58内に両方とも選択的に嵌合するように、サイズ決定され、離間される。代替的に、または追加的に、第1のジョー70の第1の挟持部122の係合ボス74および第2のジョー72の第2の挟持部124の係合ボス75は、両方が2つの隣接する係合スロット58を選択的に跨ぐように、サイズ決定され、離間される。例えば、図1A図1B図8Aおよび図8Bを参照すると、ブラケット54をレール52にしっかりと保持するために、一方の係合ボスがスロット58’内に係合され、他方の係合ボスがスロット58’’内に係合される。図9および図10にさらに詳細に示されているように、ブラケット54は最初に、第1の係合スロット58のみに係合することによってレール52に取り付けられた状態で示されている。次に、矢印362で示されているように、ブラケット54は、ブラケット54を開放することによってレール52上で左に移動され、第1の係合スロット58および第2の係合スロット58’の両方を係合させることによってレール52に再び接続される。
【0029】
いくつかの実施形態では、図8Aを参照すると、レール52の第3の係合面64は、任意選択的に、装置ケース56を把持、保持、または別様の取り扱いを容易にするためにテクスチャ加工された表面を有するように、一連の交互係止スロット76および係止歯78(2つの隣接スロット76がその間に歯78を形成する)を含む。
【0030】
図8および図11図18に示されているような装着システム50のレール52は、装置D用の装置ケース56としてさらに機能し得る。挿入された装置D(この例では、スマートフォン)用の装置ケース56として機能するレール52の例示的な一実施例の分解図が図18に示されている。装置ケース56を形成するレール52の主要構造要素は、第1のフレーム部材88と、側壁フレーム部材92と、第2のフレーム部材90とを備える。側壁フレーム部材92は、第1のフレーム部材88と第2のフレーム部材90との間に挟まれている。図18に示されているように、レール52が装置D用の装置ケース56として構成される実施形態では、第1のフレーム部材88は第1の係合面60を備え、第2のフレーム部材90は第2の係合面62を備え、側壁フレーム部材92は第3の係合面64を備える。
【0031】
組み立て時に、図18に最も分かりやすく示されているように、第1のフレーム部材88および第2のフレーム部材90は、第1のフレーム部材88を第2のフレーム部材90に挿入してしっかりと取り付ける複数のねじ100を締めることによって側壁フレーム部材92を圧縮押圧する。ねじ100は、上から、すなわち、第1のフレーム部材88の方向から第2のフレーム部材90の方向に挿入されるものとして示されているだけであるが、同様のパターンのねじを下から、すなわち、第2のフレーム部材90の方向から第1のフレーム部材88の方向にねじ込むことが可能である。第1のフレーム部材88、第2のフレーム部材90、および側壁フレーム部材92は、強靭材料、好ましくはポリマーまたはアルミニウム材料から作製され得る。アルミニウム製ねじ山は、つぶれやすい場合があるので、ねじは、ステンレス鋼または高強度材料で作製されたインサート101、103、105(例えば、雌雌ねじスタンドオフ、ナット、結合バレルなど)にねじ込まれ得る。
【0032】
図8A図11図14図15および図18に示されているように、装置ケース56の側壁フレーム部材92は、適合する装着システムを使用して別の装置またはその構成要素をレール52に固定するための1つまたは複数のアダプタ取付点123を備え得る。側壁フレーム部材92はさらに、装置ケース56に固定されている別の装置またはその構成要素を適切に配向しやすくするために、ならびに取り付けられた別の装置またはその構成要素が装置ケース56に固定されている間の位置ずれを防止するために、位置合わせ孔120、121を備える。例えば、装置ケース56内に入れられた装置Dは、アダプタ取付点123を使用して三脚に固定され得る。いくつかの実施形態では、アダプタ取付点123は、これらに限定されないが、1/4-20UNCねじ山、3/8-16UNCねじ山、または当技術分野で公知の任意の類似のねじ山標準を含む、当技術分野で公知の任意の標準ねじ山であり得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、図72図74に示されているように、装置ケースアダプタC1は、位置合わせプレート500と、アダプタプレート530と、例えばCクリップなどの保持クリップ540とを備える。位置合わせプレート500は、典型的にはディスク形状であり、上面502および底面504と、位置合わせプレート500の中央に位置する貫通孔506とを備える。位置合わせプレート500の上面502は、貫通孔506の周囲に位置決めされた戻り止め518の円形リングを備える。戻り止め518のリングの各々の戻り止めは、時計回りの方向の停止機構を形成するように、左側が傾斜しているかまたは段差がある。いくつかの実施形態では、戻り止め518のリングは、例えば、1個~2個の戻り止め、1個~4個の戻り止め、2個~6個の戻り止め、4個~6個の戻り止め、2個~8個の戻り止め、4個~8個の戻り止め、6個~8個の戻り止め、2個~10個の戻り止め、4個~10個の戻り止め、6個~10個の戻り止め、8個~10個の戻り止め、2個~12個の戻り止め、4個~12個の戻り止め、6個~12個の戻り止め、8個~12個の戻り止め、または10個~12個の戻り止めのような1個~12個の戻り止めを備える。いくつかの実施形態では、図73に示されているように、戻り止め518は、同一または同様のサイズである。いくつかの実施形態では、戻り止め518のリングは、2つ以上の異なるサイズを有し得る。位置合わせプレート500の底面504は、底面504から垂直に延びる第1の位置合わせピン520および第2の位置合わせピン521を含む。第1および第2の位置合わせピン520、521は、装置ケースアダプタC1を装置ケース56に対して適切に配向し、固定されている間の位置ずれを防止するように、装置ケース56の位置合わせ孔120、121に位置合わせされ挿入されるように構成される。
【0034】
図72図74に示されているように、アダプタプレート530は、典型的にはディスク形状であり、上面532と底面534とを備える。アダプタプレート530の上面532は、中央に配置され、上面532から垂直に延びる連結器543を備える。連結器543は、本体549と、周方向溝548と、前縁546および肩部550を含む頭部544とを備える。連結器543は、任意の長さの連結器であり得、その長さ変化のほとんどが本体549の長さに起因する。周方向溝548は、本体549と頭部544との間に位置する。図72図74に示されているように、頭部544は、ソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致するように構成される。アダプタプレート530の底面534は、中央に位置し、底面506から垂直に延びる溝542を含む螺合ねじ508を備える。保持クリップ540は溝542内に固定される。
【0035】
いくつかの実施形態では、アダプタプレート530は、装置ケース56の側壁フレーム部材92に対してアダプタプレート530を制御可能に回転させ、その回転を一時的に固定するための1つまたは複数の戻り止めプランジャをさらに備え得る。図72図74に示されているように、この例示的な実施形態における6個の戻り止めプランジャのうちの2つのみが示されており、戻り止めプランジャ550は、開放端554と開放端554の反対側の開放ねじ山付き端556とを含む戻り止めシリンダ552と、戻り止めボール560と、戻り止め圧縮スプリング562とを含む。戻り止めボール560および戻り止め圧縮スプリング562は、開放ねじ山付き端556に固定された止めねじによって戻り止めシリンダ552内に捕捉され、戻り止め圧縮スプリング562は、戻り止めボール560を戻り止めシリンダ552の開放端554から突出させるように、戻り止めボール560を戻り止めシリンダ552の開放端554に向かって外方に付勢する。1つまたは複数の戻り止めプランジャ550は、位置合わせプレート500の下側部分と接触する側に配置される。位置合わせプレート500の1つまたは複数の戻り止め518は、組み立てられたときに、開放端554から突出する戻り止めボール560が位置合わせプレート500の1つまたは複数の戻り止め518のそれぞれに着座するように位置合わせされる。この戻り止め機構は、アダプタC1が定位置に固定された状態で維持され、アダプタプレート530の螺合ねじ508が経時的に緩んでしまわないようにする。
【0036】
図8A図11図13図17および図18に示されているように、第3の係合面64は、スピーカ、マイクロホン、オーディオジャック、ボリューム、スイッチ、電源などにアクセスするための様々なポート82、84、326、328をさらに含み得る。ポート82、84、326、328は、覆われていなくてもよいし、ねじ山付き封止キャップを伴っても良い。さらに、ポート82、84、326、328は、側壁フレーム部材92の第3の係合面64に直接組み込まれ得るか、または第3の係合面64に取り付けられた封止プレート87に組み込まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、図18および図20を参照すると、側壁フレーム部材92は、側壁フレーム部材92の縁部に締結された、ポート82、84、326、328を備える封止プレート87を受容するように構成される。図18および図20に示されているように、側壁フレーム部材92に封止プレート87を締結するために、ねじ山付きインサート105がねじ100’を螺合可能に受容するために側壁フレーム部材92内の孔に挿通される。図18および図20に示されているように、封止プレート87は、装置Dの1つまたは複数のスピーカ、マイクロホン、オーディオジャック、ボリュームコントロール、スイッチ、電源に位置合わせされた1つまたは複数の貫通ポート82、84、326、328を含む。図18および図19に示されているように、貫通ポート326、328によって例示されるような1つまたは複数の貫通ポートは、1つまたは複数の貫通ポートを覆う1つまたは複数の封止キャップ77、80を螺合可能に受容するように構成され得る。図18および図19に示されているように、貫通ポート82、84によって例示されるような1つまたは複数の貫通ポートは、耐水シールまたは防水シールのような水密シールを形成するためにガスケット部材94に頼ることで、封止キャップ77、80を伴わなくてもよい。封止キャップ77、80は、一方のキャップが取り外され、封止プレート87内にねじ込まれている状態の他方のキャップに対して保持されるようにするランヤード89によって柔軟に接続され得る。さらに、ランヤード89は、封止キャップ77、80をそれぞれのねじ孔に対して出し入れするためにキャップ77、80が自由に回転できるようにする。封止プレート87は、封止キャップ77、80とガスケット部材94との間のシールとして機能する。このことについて、図20図23を参照しながらより詳細に後述する。
【0037】
レール52が装置D用の装置ケース56として構成されるいくつかの実施形態では、そのような装置ケース56は、好ましくは耐水性または防水性を有する。例えば、いくつかの実施形態では、図18および図21図27を参照すると、組立装置ケース56は、装置Dの外周に外嵌されたガスケット部材、例えば、ガスケット部材94を含む。ガスケット部材94は、装置Dと外部環境との間に障壁を形成するように機能し、そのことにより耐水能または防水能を付与する。いくつかの実施形態では、図19を参照すると、ガスケット部材294は、装置Dの外周に外嵌される側部296と装置の背面を覆う底部298とを含む単一の構成要素を備え、これは、後述するボトムカバー98と同様の機能を果たす。ガスケット部材294は、タッチスクリーン、カメラ、フラッシュ、懐中電灯、または他の発光素子または光検出素子の視認および使用を可能にするために、ガラスインサートなどの透明インサートを受容するように構成された1つまたは複数の開口部299(例えば、図17の299、299’)を含む。ガスケット部材94、294の全体または一部は、エラストマー材料、または組み立てられたレール52の圧力下で変形して隙間を充填し、装置Dを収容するための耐水性もしくは防水性の内部空間を形成する他の変形可能もしくは封止可能な材料(例えば、Buna-Nゴム材料、フルオロエラストマー材料(例えば、VITON)、シリコン、もしくは他の適切な材料または材料の組み合わせ)で作製される。
【0038】
さらに、いくつかの実施形態では、図11図13および図18を参照すると、装置ケース56は、任意選択的に、装置Dの上部に配置されるトップカバー86をさらに備え、および/または任意選択的に、装置Dの下に配置されるボトムカバー98をさらに備える。トップカバー86およびボトムカバー98は共に、装置Dと外部環境との間に障壁を形成するように機能し、そのことにより耐水能または防水能を付与する。さらに、トップカバー86およびボトムカバー98は共に、タッチスクリーン、カメラ、フラッシュ、懐中電灯、または他の光を必要とする装置、発光素子、または光検出素子の視認および使用を可能にするために、任意選択的に、窓99などの透明部分を含み得る。
【0039】
耐水シールまたは防水シールのような水密シールは、図21図27にさらに詳細に示されている。図24に示されているように、第1のフレーム部材88および第2のフレーム部材90は、これら2つの間に側壁フレーム部材92を捕捉する。1つまたは複数の隆起部108または他の突部もしくは肩部が、側壁フレーム部材92の内周上または内周付近に形成され、側壁フレーム部材92は第1のフレーム部材88のスロット109(または他の凹面または段差部)内に受容されるように構成され、第1のフレーム部材88は隆起部108上に載置されて第2のフレーム部材90を受容するように構成され、同様に、第2のフレーム部材90は第2の隆起部108’上(または隆起部108の反対側)に載置される。第1のフレーム部材88がねじ100を締めることによって第2のフレーム部材90に向かって引き寄せられると(第2のねじ(図示せず)が座ぐり穴103を通って結合バレル101にねじ込まれた状態で)、ガスケット部材94は、第1および第2のフレーム部材88、90が側壁フレーム部材92のそれぞれの隆起部108、108’に当接するまで、または(例えば、第1および第2のフレーム部材88、90とそれらのそれぞれの隆起部108、108’との間にわずかな隙間があっても)ガスケット部材94が圧縮されなくなるまで圧縮される。この例では、結合バレル101は、ガスケット部材94の圧縮を制限するようにサイズ決定された第1および第2のフレーム部材88、90間のスタンドオフとして機能する。
【0040】
図24および図25に示されているように、第1および第2のフレーム部材88、90の各々は、内周の周囲で内向きに延在し、直接的または間接的に(例えば、ガスケット部材94を介して)装置Dおよび/または存在する場合にはトップカバー86およびボトムカバー98にそれぞれ当接するように構成された張出部104を含む。トップカバー86およびボトムカバー98が装置ケース56内に存在しない実施形態では、図24および図25に示されているように、ガスケット部材94は、第1および第2のフレーム部材88、90の張出部104がガスケット部材94を押圧し、ガスケット部材94が装置Dを押圧して、シールを強化し、水分のような外部環境から装置Dを保護することができるように構成され得る。さらに、内周に隣接して形成された隆起部107が装置D対して直交方向に延在することにより、装置Dに対して上方に突出する隆起部107による衝撃から装置Dを保護する。
【0041】
トップカバー86およびボトムカバー98が装置ケース56内に存在する実施形態では、図24および図25のガスケット部材94の頂部および底部外周は、任意選択的に、トップカバーおよびボトムカバー86、98を受容するための溝または段差部106を備え得る。さらに、ガスケット部材94は、溝または段差部106においてトップカバーおよびボトムカバー86、98の周縁部上に折り重なるように構成され得、そのことにより、第1および第2のフレーム部材88、90の張出部104はガスケット部材94を押圧することができ、ガスケット部材94はトップカバーおよびボトムカバー86、98を押圧して、装置ケース56内の耐水シールまたは防水シールのような水密シールを強化する。さらに、隆起部107はトップカバー86およびボトムカバー98の平面から直交方向に延在する内周に隣接して形成されるので、トップカバー86およびボトムカバー98の上方に突出する隆起部107に起因する衝撃からトップカバー86およびボトムカバー98が保護される。
【0042】
図18図23は、装置D上にある様々なデータ、オーディオ、電力などのジャックを封止し、さらに装置ケース56の防水性または耐水性を損なうことなく、これらのジャックへのアクセスを可能にするための一実施形態を示す。図20に示されているように、第1のフレーム部材88、第2のフレーム部材90、および側壁フレーム部材92のうちの1つまたは複数の一部は、凹面形状であり、封止プレート87のほぞ部分344を受容するように構成されたほぞ穴部分342を形成する。側壁フレーム部材92は、封止プレート87を受容するように構成された開口部を含む。いくつかの実施形態では、図18および図21に示されているように、側壁フレーム部材92は、封止プレート87が側壁フレーム部材92に向かい合う形で封止プレート87を受容するように構成された貫通ポート338、340、341を含む。
【0043】
図20に示されているように、封止プレート87は、封止プレート87を貫通してねじ孔334、336にねじ100’をねじ込むことによって、装置ケース56に着脱可能に接続されるように構成される。図20および図21に示されているように、封止プレート87は、装置Dの様々なジャックJ1、J2(たとえば、オーディオジャック、データジャックおよび/または電源ジャックなど)に接続するための様々なケーブルを挿通できるように、封止プレート87を貫通して形成された貫通ポート326、328を含む。封止プレート87はさらに、封止プレート87を貫通して形成された貫通ポート82、84を含むことにより、音、例えば、装置Dのスピーカから発せられる音、または装置D上にあるマイクロホンによって集音されている音を通過させることができる。中空ボス322、324は、封止プレート87の背部から延び、貫通ポート326、328それぞれと位置合わせされる。貫通ポート338、340は、その中に中空ボス322、324を受容するように構成される。
【0044】
ここで図20図23を参照すると、いくつかの実施形態では、封止プレート87の中空ボス322、324のそれぞれの前縁330、332は、ガスケット部材94に押し付けられるように構成され、前縁330、332は、貫通ポート322、324とガスケット部材94との間に漏れ止めシールが形成されるようにガスケット部材94を変形させる。貫通ポート326、328は、ねじ切り加工されて、封止キャップ77、80を受容し得る。封止キャップ77、80の各々は、封止キャップ77、80とそれらのそれぞれの貫通ポート326、328との間に漏れ止めシールを形成するために、Oリング312、314を含む。ランヤード89は、封止キャップ77、80の各々の周りに結び付けられて2つを接続するが、さらにキャップ77、80の一方が他方に影響を及ぼすことなくねじ式に出し入れ可能になるように、キャップ77、80が独立してねじれることができるようにする。
【0045】
図21を参照すると、いくつかの実施形態では、ガスケット部材94は中空部分346、348を含み、これらはガスケット部材94を部分的に貫通して形成され、マイクロホン/スピーカポートPを介して通信するために、薄いが防水性のある壁を残して音がその中を移動できるようにする。ポート82、84は、音を伝送させることができるように中空部分346、348と位置合わせされる。ねじ100’をより詳細に見ると、ねじ100’は、ねじ山付きインサート105にねじ込むことによって、封止プレート87を側壁フレーム部材92に締結する。
【0046】
図18図26および図27は、ガスケット部材94上に形成されたそれぞれのボタン突部Bと選択的に接触し得るボタンインサート96を示しており、ボタンインサート96は、装置ケース56の耐水性または防水性を依然として維持しながら、装置D上の様々なボタンを押すことができるようにする。例えば、ボタンインサート96’は、使用者によって押し込まれるとボタンB1を作動させるためにガスケット部材94上の突部358と接触する。同様に、ボタンインサート96’’、96’’’は、ガスケット部材94上の突部356、354それぞれと接触し、ロケットスイッチB2を制御する。また、ボタンインサート96’’’’は、使用者によって押し込まれるとボタンB3を作動させるためにガスケット部材94上の突部360と接触する。
【0047】
図28図45を見ると、ブラケット54の例示的な実施例が示されている。ブラケット54は、内面および外面154を備える第1のジョー部材70と、内面および外面156を備える第2のジョー部材72とを含む。第1のジョー部材70の内面は、1つまたは複数の係合ボス74を含む第1の挟持部122と、第1の嵌合部150とを備える。第2のジョー部材72の内面は、1つまたは複数の係合ボス75を含む第2の挟持部124と、第2の嵌合部152とを備える。ブラケット54はさらに、第1のジョー部材70と第2のジョー部材72との間に架かるバックプレート73を含み得る。
【0048】
好ましい実施形態では、第1のジョー部材70の第1の挟持部122は、2つの係合ボス74、74’を備え、第2のジョー部材72の第2の挟持部124は、2つの係合ボス75、75’を備える。第1のジョー部材70および第2のジョー部材72は、挟持配置で互いに固定され、第1のジョー部材70および第2のジョー部材72は、互いに向かってまたは互いから離れる方向に摺動可能に並進するように構成される。この動きは、第1のジョー部材70の1つまたは複数の係合ボス74を含む第1の挟持部122を、第2のジョー部材72の1つまたは複数の係合ボス75を含む、対応する第2の挟持部124に向かって、またはそこから離れる方向に移動させる。1つまたは複数の係合ボス74を含む第1の挟持部122は、1つまたは複数の係合ボス75を含む第2の挟持部124に対向するので、それらのそれぞれの第1および第2のジョー70、72は、クランプのような動作で互いに向かって移動されるように構成される。1つまたは複数の係合ボス74、75をそれぞれの1つまたは複数の係合スロット58に挿入するか、または部分的に挿入することにより、ブラケット54とレール52との間に強力なクランプ係合が形成され、大きな力を受けても2つが分離するのを防止する。
【0049】
ブラケット54は、1つまたは複数の係合スロット58内に係合するように構成された第1のジョー70の第1の挟持部122上の2つの係合ボス74、74’と第2のジョー72の第2の挟持部124上の2つの係合ボス75、75’とを有するものとして示されているが、係合ボス74、75は任意選択であり、変更可能である。さらに、ブラケット54の好ましい実施形態は係合ボス74、74’、75、75’を含むが、それより多いまたはそれより少ない係合ボス74、75がブラケット54上に配置され得る。少なくとも1つの実施形態では、係合ボス74、75は、除外され、2つの対向する平滑面、2つの対向する刻み付き面、2つの対向する歯付き面、2つの対向するコーティング/被覆面(例えば、ゴムまたは他のエラストマー材料の層)、ならびに/もしくはそれらの任意の組み合わせ、および/または他の構成などの代替の係合面と置き換えられ得る。この実施例では、ブラケット54は、特定のタイプの係合面構成(レールまたは他の物体/基部上に存在し得る)に適合する任意の数の取付点に対して挟持され得る。
【0050】
ブラケット54は、1つまたは複数の係合ボス74、75が1つまたは複数の係合スロット58と係合することができる任意の点でレール52に挟持され得る。この能力を説明するために、図9および図10に示されているように、ブラケット54は、レール52の短辺の一方に位置する第1の係合スロット58内に係合した形で示されている。矢印362は、ブラケット54が単に第1の係合スロット58(1つまたは複数の係合ボス74、75の全てを同時に受容することが可能な細長いスロットである)内に係合した状態から、第1の係合スロット58および第2の係合スロット58’の両方内に係合する状態まで移動する様子を示しており、1つまたは複数の係合ボス74、75のうちの少なくとも1つの係合ボス74、75が第1の係合スロット58内に係合し、1つまたは複数の係合ボス74、75のうちの少なくとも1つの係合ボス74、75が第2の係合スロット58’内に係合し、ブラケット54は第1の係合スロット58と第2の係合スロット58’との間の隙間に架かった状態にある。当然ながら、ブラケット54は、係止または挟持構成にあるとき、矢印362で示されるように、単純に左へ摺動することができない。最初に、ブラケット54は、第1のジョー部材70を第2のジョー部材72から分離することによって第1の係合スロット58から1つまたは複数の係合ボス74、75を係合解除するために係止解除されなければならない(以下でより詳細に説明する)。次に、ブラケット54がレール52上で摺動される、またはレール52から完全に取り外されることにより、第2の係合スロット58’の上に位置する1つまたは複数の係合ボス74、75のうちの少なくとも一方の係合ボス74、75、および第1の係合スロット58の上に位置する1つまたは複数の係合ボス74、75のうちの少なくとも一方の係合ボス74、75が再配置され得る。その後、第1のジョー部材70および第2のジョー部材72が互いに向かって手動で圧縮されることにより、第1の係合スロット58および第2の係合スロット58’内で、1つまたは複数の係合ボス74、75がレール52に再係合される。
【0051】
図28図32図34図35図36図40図42および図43に最も分かりやすく示されているように、ブラケット54のスロート領域内(第1のジョー部材70と第2のジョー部材72との間)には、第1のジョー70内に形成された凹部および第2のジョー72内に形成された凹部があり、レール52の第3の係合面64または側壁フレーム部材92のためのクリアランスが形成される。さらに、凹部は、ブラケット54が閉鎖構成にあるときに吸引力が発生するのを防止するとともに、残屑の除去を容易にし、そのことによりブラケット54の適切な操作性を保証し維持する。
【0052】
図29図33図37および図41を参照すると、第1のジョー部材70から片持ち梁状に延びるブラケット54のバックプレート73は、ブラケット54がレール52上で挟持され、レール52からブラケットを解除するために開放される際に、さらにブラケット54を案内し、ブラケット54にさらなる強度を付与する。バックプレート73は、適合する装着システムを使用して別の装置またはその構成要素をブラケット54に固定するための1つまたは複数のアダプタ取付点123を含む。バックプレート73はさらに、バックプレート73に取り付けられている別の装置またはその構成要素を適切に配向しやすくするために、ならびに取り付けられた装置またはその構成要素がブラケット54に固定されている間の位置ずれを防止するために、位置合わせ孔120、121を備える。いくつかの実施形態では、アダプタ取付点123は、これらに限定されないが、1/4-20UNCねじ山、3/8-16UNCねじ山、または当技術分野で公知の任意の類似のねじ山標準を含む、当技術分野で公知の任意の標準ねじ山であり得る。
【0053】
アダプタをブラケット54に取り付けるために、1つまたは複数のアダプタ取付点123および位置合わせ孔120、121を備えるバックプレート73が使用され得る。いくつかの実施形態では、図46および図47に示されているように、ブラケットアダプタA1(この場合は、GoProアダプタ)は、アダプタねじ400およびアダプタ基部410を備え、アダプタ基部410は、アダプタねじ400を取付点123にねじ込むことによってバックプレート73に固定される。アダプタねじ400は、上面404および底面406を有するディスク402と、底面406の中央に位置し、底面406から垂直に延びる螺合ねじ408とを備える。アダプタ基部410は、上面412と、底面414と、取付部416と、アダプタ基部410がバックプレート73に対して適切に配向されると取付点123と位置合わせされるように構成された貫通孔419とを備える。底面414は、底面から垂直に延びる第1の突部420および第2の突部421を含む。第1および第2の突部420、421は、アダプタA1をバックプレート73に対して適切に配向し、固定されている間の位置ずれを防止するように、位置合わせされ、位置合わせ孔120、121に挿入されるように構成される。
【0054】
ブラケットアダプタ(例えば、ブラケットアダプタA1)は、ブラケット54のバックプレート73に対してアダプタねじ400を制御可能に回転させ、その回転を一時的に固定する戻り止め機構をさらに備え得る。いくつかの実施形態では、戻り止め機構は、ブラケットアダプタA1に取り付けられた戻り止めプランジャまたは同等物と、アダプタねじ400の下側部分上に位置決めされた1つまたは複数の戻り止め418(凹面として形成された半球状窪み)とを含む。いくつかの実施形態では、上述したように、戻り止めプランジャは、開放端424と開放端424の反対側の開放ねじ山付き端とを備える戻り止めシリンダと、戻り止めボールと、戻り止め圧縮スプリングとを含む。戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングは、開放ねじ山付き端に固定された止めねじによって戻り止めシリンダ内に捕捉され、戻り止め圧縮スプリングは、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端に向かって外方に付勢する。1つまたは複数の戻り止めプランジャは、アダプタねじ400の下側部分と接触する側に配置される。アダプタねじ400の1つまたは複数の戻り止め418は、アダプタねじ400が取付点123にねじ込まれたときに開放端424から突出する戻り止めボールが1つまたは複数の戻り止め418の各々に着座するように位置合わせされ、アダプタねじ400の下側部分は、アダプタねじ400の下側部分と接触するアダプタA1の側に近接することになる。この戻り止め機構は、ブラケットアダプタA1が定位置に固定された状態のまま維持されるようにして、アダプタねじ400が経時的に緩まないようにする。
【0055】
図41および図45に最も分かりやすく示されているように 、バックプレート73は、第1のジョー部材70から第2のジョー部材72に向かって延びる。第2のジョー部材72は、バックプレート73を受容するように構成されたバックプレート凹部128を含み、バックプレート73がバックプレート凹部128内で摺動できるようにする。当然ながら、この配置は逆にしてもよく、一例では、バックプレート73は第2のジョー部材72から片持ち梁状に延び、バックプレート凹部128は第1のジョー部材70上に形成される。バックプレート凹部128は、底壁158および側壁160、162、164を含む。好ましい実施形態では、図41図45に示されているように、底壁158は、バックプレート73の移動方向に平行な平面状に配置されている。側壁160、162、164は、3つの連続したおよび/または隣接した側面を形成するように構成される。側壁160、162は、バックプレート73が側壁160、162の一方または両方と接触することにより、係止構成にあるときに、第2のジョー部材72に対する第1のジョー部材70の左右の傾斜を制限するのを助ける。さらに、底壁158は、バックプレート73が底壁158と接触することにより、第2のジョー部材72に対する第1のジョー部材70の後方への傾斜を防止する。これは、1つまたは複数の係合ボス74が後方への傾斜により1つまたは複数の係合ボス75から離間して広げられる設計において特に重要である。したがって、左右の傾斜および後方への傾斜が十分に制限されるまたは妨げられるので、1つまたは複数の係合ボス74、75がそれぞれの係合スロット58から外れることが防止され、さらなる付属品をブラケット54に確実に装着するための非常に強力なクランプを形成する。
【0056】
バックプレート73は任意選択の特徴であるが、バックプレート73がなければ、ブラケット54のピンアセンブリによって、より大きな応力が支持されることになる。しかしながら、ブラケット54は、バックプレート73のない実施形態においても機能する。
【0057】
図40図44図45および図51図54を参照すると、第2のジョー部材72に対する第1のジョー部材70の移動は、ガイドピン110およびラッチガイドピン112を含むピンアセンブリによって案内される。ガイドピン110およびラッチピン112を備えるブラケット54のピンアセンブリは、第1および第2のジョー部材70、72の互いに対する移動を案内する働きをする。最初にガイドピン110を見ると、この構成要素は円筒形状であり、第1の端部および第2の端部を備え、第2の端部は、切欠き195と、第2の端部を軸方向に貫通して形成され、ねじ114を受容するように構成されたねじ山付きボアとを備える。
【0058】
図40図45および図51図54を参照すると、ガイドピン110は、ガイドピン110の第1の端部が外面154の方を向いた状態で、第1のジョー70のガイドピンボア142内に位置決めされる。いくつかの実施形態では、図40図45および図51図54に示されているように、ガイドピンボア142は、第1の嵌合部150から外面154に向かって第1のジョー部材70を垂直方向に貫通して形成された貫通孔である。ガイドピン110は、ガイドピンボア142内で摺動するように構成され、したがって、2つの部品の公差は、滑合を形成するように設計されるべきである。ガイドピン座ぐり146は、第2のジョー部材72の第2の嵌合部152上に垂直方向に形成され、ガイドピン110の第2の端部を受容するように構成される。ガイドピン座ぐり146の底面は、ガイドピン110の第1の端部の切欠き195を受容するように構成された段差部147を含む。この切欠き195および段差部147の構成は、ガイドピン110がガイドピンボア142およびガイドピン座ぐり146内で回転する、および/または位置ずれすることを防止する。ガイドピン座ぐり146はさらに、ガイドピン座ぐり146の底面から外面156まで垂直方向に貫通して形成された貫通孔を含む。ガイドピン座ぐり146の貫通孔は、ねじ114を受容するように構成される。ねじ114は、第2のジョー部材72から挿入され、ガイドピン110の第2の端部のねじ山付きボアにしっかりとねじ込まれて、ガイドピン110を第2のジョー部材72に固定する。第2のジョー部材72の外面156上に皿穴が形成されることにより、外面156の平面と同一平面上またはその下にあるねじ114頭部を受容するためのクリアランスが形成される。
【0059】
ねじ114(または他の適切な締結具、接着剤、溶接、ろう付け、または他の適切な接合もしくは締結手段)は、固定されると、ガイドピン座ぐり146のより大きな孔内にガイドピン110をしっかりと保持する。このようにして、ガイドピン110は、ガイドピン110がねじ114を介して第2のジョー部材72に保持された状態で、第2のジョー部材72に対する第1のジョー部材70の移動を案内する働きをする。ガイドピンボア142およびガイドピン座ぐり146は、第1の嵌合部150に対して垂直であるとして説明されているが、第1の嵌合部150が不規則であるかまたは角度を付けられている場合、ジョーの移動方向に対して平行に配向されてもよい。
【0060】
ラッチピン112を見ると、図48および図49に示されているように、ラッチピン112は、円筒形状であり、第1の端部192および第2の端部194を備え、第2の端部194は、切欠き198と、第2の端部194を軸方向に貫通して形成され、ねじ116を受容するように構成されたねじ山付きボアとを備える。図48および図49に示されているように、ラッチピン112は、ボルトチャネル188と、ラッチボルト孔190と、ボルト止め部196とをさらに備える。ボルトチャネル188は、ラッチピン112の長さに沿って適切な深さまで延びて、棚状領域上にボルト止め部196を画定する。ラッチボルト孔190は、第2の端部194に最も近いボルトチャネル188内に半径方向に形成され、ラッチピン112の長手方向軸に垂直であり、長手方向軸を通る。ボルトチャネル188は、ラッチピン112の第1の端部192に近接して形成される(例えば、ボルトチャネル188は、ラッチピン112の中央から第1の端部192に向かってオフセットされる)。後述するように、ラッチピン112はさらに、ラッチボルト孔190を通してラッチボルト140のラッチボルトピン174を受容する。
【0061】
図40図45図48図49および図51図54を参照すると、ラッチピン112は、ラッチピン112の第1の端部192が外面156の方を向いた状態で、第2のジョー72のラッチピンボア144内に位置決めされる。いくつかの実施形態では、図40図45図48図49および図51図54に示されているように、ラッチピンボア144は、第2の嵌合部152から外面156に向かって第2のジョー部材72を垂直方向に貫通して形成された貫通孔である。ラッチピン112は、ラッチピンボア144内で摺動するように構成され、したがって、2つの部品の公差は、滑合を形成するように設計されるべきである。ラッチピン座ぐり148は、第1のジョー部材70の第1の嵌合部150上に垂直方向に形成され、ラッチピン112の第2の端部194を受容するように構成される。ラッチピン座ぐり148の底面は、ラッチピン112の第1の端部192の切欠き198を受容するように構成された段差部149を含む。この切欠き198および段差部149の構成は、ラッチピン112がラッチピンボア144およびラッチピン座ぐり148内で回転する、および/または位置ずれすることを防止する。ラッチピン座ぐり148はさらに、ラッチピン座ぐり148の底面から外面154まで垂直方向に貫通して形成された貫通孔を含む。ラッチピン座ぐり148の貫通孔は、ラッチピン112の第2の端部194を軸方向に貫通して形成されたねじ山付きボアにねじ込まれるねじ116を受容するように構成される。ねじ116は、第1のジョー部材70から挿入され、ラッチピン112の第2の端部194のねじ山付きボアにしっかりとねじ込まれて、ラッチピン112を第1のジョー部材70に締結する。第1のジョー部材70の外面154上に皿穴が形成されることにより、外面154の平面と同一平面上またはその下にあるねじ116頭部を受容するためのクリアランスが形成される。
【0062】
ねじ116(または他の適切な締結具、接着剤、溶接、ろう付け、または他の適切な接合もしくは締結手段)は、固定されると、ラッチピン座ぐり148のより大きな孔内にラッチピン112をしっかりと保持する。このようにして、ラッチピン112は、ラッチピン112がねじ116を介して第1のジョー部材70に保持された状態で、第1のジョー部材70に対する第2のジョー部材72の移動を案内する働きをする。さらに詳細に後述するように、ボルト174がその動きを阻止することがなければ、ラッチピン112は、ラッチピンボア144内で軸方向に上下に摺動することができる。ラッチピンボア144およびラッチピン座ぐり148は、第2の嵌合部152に対して垂直であるとして説明されているが、第2の嵌合部152が不規則であるかまたは角度を付けられている場合、ジョーの移動方向に対して平行に配向されてもよい。ラッチピン座ぐり148の貫通孔は、ラッチピン112を軸方向に貫通して形成されたねじ山付きボアにねじ込まれるねじ116を受容するように構成される。
【0063】
図44図45、および図51図54に示されているように、ブラケット54のジョー圧縮スプリング166、168は、第1のジョー部材70と第2のジョー部材72との間に位置する。ジョー圧縮スプリング166、168は、第1および第2のジョー部材70、72の第1および第2の嵌合部150、152内に形成されたそれぞれの位置決め孔内の第1および第2の端部によってブラケット54内に位置決めされる。さらに詳細に後述するように、ボルト174がその動きを阻止することがなければ、ジョー圧縮スプリング166、168は、第1のジョー部材70および第2のジョー部材72を引き離す分離付勢力を加える。
【0064】
図44および図45に最も分かりやすく示されているように、ラッチボルトアセンブリは、ラッチボルト140およびラッチボルトボア118を備え、ラッチボルト140はラッチボルトボア118内で摺動してブラケット54を係止および係止解除することができる。いくつかの実施形態では、ラッチボルトアセンブリは、第2のジョー部材72内に収容される。図50を参照すると、ラッチボルトアセンブリのラッチボルト140は、円筒状本体176を含み、ラッチボルトピン174が円筒状本体176の端部から軸方向に突出し、ラッチボルトピン174は、円筒状本体176よりも直径が小さく、環状肩部184を形成する。細長いチャネル172は、円筒状本体176の長さに沿って延び、ラッチボルト圧縮スプリング170のためのエンクロージャを形成し、スプリングシート182は、環状肩部184に最も近い細長いチャネル172内に形成される。任意選択的に、図44図45および図51図54に示されているように、ラッチボルト圧縮スプリング170は、スプリングインサート169をさらに備える。リミッタスロット178が細長いチャネル172内に形成され、細長いチャネル172およびリミッタスロット178は、シリンダ本体176の長手方向軸に垂直方向にかつ長手方向軸を通って(すなわち、半径方向に沿って)円筒状本体176を貫通して形成され、第1のリミッタ壁180および第2のリミッタ壁181を画定する。リミッタスロット178は、ラッチボルト圧縮スプリング170がガイドピン110およびねじ114と接触するのを防止する。
【0065】
図44および図45に最も分かりやすく示されているように、ラッチボルト140は、ラッチピン112と係合して、ブラケット54を係止および係止解除する。図44図45および図51図54に示されているように、ラッチボルトピン174は、ラッチピン112のボルトチャネル188内において重なる。ラッチボルトピン174の少なくとも一部は、ラッチボルト圧縮スプリング170によってボルトチャネル188内に存在するように付勢される。動作時に、閉鎖構成において、ラッチピン112はさらに、ラッチボルト孔190を通してラッチボルト140のラッチボルトピン174を受容する。
【0066】
図45および図51図52に最も分かりやすく示されているように、ラッチピンボア144およびラッチピン座ぐり148の両方には、ラッチボルトボア118が(好ましくは中心を通り、それらの両方の長手方向軸に対して垂直方向に)交差する。ラッチボルトボア118は、第2ジョー部材72の長さにわたって穿孔された座ぐり貫通孔であり、小直径部分118’がラッチピンボア144と交差している。ラッチボルトボア118の全直径部分は、最初にラッチボルト140、ラッチボルトピン174を受容するように構成され、ラッチボルトピン174は、小直径部分118’内に位置決めされ、その中で摺動するように構成される。回転タブ132は、ねじ134をねじ孔171にねじ込むことよってラッチボルト140の端部177に締結され、ラッチボルト140に対して回転することができる。回転タブ132上のカップ内およびラッチボルト140上の端部177上に、任意選択の戻り止め構造が形成され、戻り止め構造は、回転タブ132が回転できるようにするが、タブ凹部133内に回転タブ132を配置または収容することによって、回転タブ132を押したり引っ張ったりすることができるように、戻り止めの別個の角度で回転を停止させるという選択肢を使用者に与える。この例示的な実施形態では、戻り止めボールアセンブリ131は、回転タブ132内に形成された4つの凹部186を含み、ラッチボルト140の一端のカップ内のスプリング136によってそれぞれの凹部186に押し込まれる戻り止めボール135をそれぞれ受容するように構成される。回転タブ132が回転されると、凹部186が移動して戻り止めボール135との位置合わせから外れ、戻り止めボール135がスプリング136に対して押し付けられ、戻り止めボール135が隣接する凹部186と再び位置合わせされるまでスプリングを圧縮して、戻り止めボール135を捕捉し、このことがさらに回転タブ132の動きを一時的に捕捉する。
【0067】
例示的な組立方法では、ラッチピン112は、第1のジョー部材70に締結される。ガイドピン110は、第2のジョー部材72に締結される。ジョー圧縮スプリング166、168はそれぞれ、それらのそれぞれの位置決め孔内に着座する。ラッチボルト圧縮スプリング170は、ラッチボルト140の細長いチャネル172内に位置決めされる。第1のジョー部材70は、最初に、ラッチピン112をラッチピンボア144に挿入することによって(ガイドピン110はまだ挿入されていない)、第2のジョー部材72に手動で連結される。次に、ジョー圧縮スプリング166、168を第1のジョー部材70と第2のジョー部材72との間で手動圧縮して、ラッチボルト孔190をラッチボルトボア118の小直径部分118’と位置合わせする。この位置合わせを保持しながら、細長いチャネル172を第2の嵌合部152の方に向けて、ラッチボルトピン174を円筒状ラッチボルト孔190および小直径部分118’に挿入し、終端175を小直径部分118’から外方に突出させた状態で、ラッチボルト140をラッチボルトボア118に挿入する。ねじ114は、ガイドピン座ぐり146に挿通され、細長いチャネル172のリミッタスロット178に横断方向に挿通され、ガイドピン110にねじ込まれる(この場合、ガイドピン110は、外側からガイドピンボア142に挿通されている)。このようにして、ねじ114は、ラッチボルト圧縮スプリング170をスプリングシート184とシャンク115および/またはねじ114のねじ山との間に捕捉し、ラッチボルトボア118は、細長いチャネル172を包囲して、ラッチボルト圧縮スプリング170を細長いチャネル172内で拘束する。
【0068】
ねじ114がガイドピン110にねじ込まれると、ラッチボルト140はラッチボルトボア118内に捕捉される。これは、ねじ114がリミッタスロット178に完全に挿通され、ねじ114がリミッタスロット178の長さを横断する(ラッチボルト140は、手動で、かつラッチボルト圧縮スプリング170によって、ねじ114に対して押されたり、引っ張られたりする)ように構成されるためである。ねじ114がリミッタスロット178の端部に達すると、ねじ114のシャンクまたはねじ山がリミッタ壁180、181の一方と接触し、ラッチボルト140の移動を阻止する。このようにして、ラッチボルト140の移動(例えば、軸方向並進)は、リミッタスロット178の長さに制限される。
【0069】
ブラケット54の構成要素の組み立ては、第1のジョー部材70が第2のジョー部材72に対して摺動可能に並進可能であり、そのことにより、ブラケット54が閉鎖構成(もしくは係止構成)または開放構成(もしくは係止解除構成)を取ることができる、確実なラッチ機構を実現する。開放または係止解除構成では、図36図43図52および図53に示されているように、ラッチボルト140は、後退し、ラッチボルト圧縮スプリング170の付勢に抗して、第1のジョー部材70および第2のジョー部材72は、ジョー圧縮スプリング166、168の力によって強制的に離間される。ラッチボルト140の後退はさらに、回転タブ132をブラケット54から延出させる。開放または係止解除構成では、第1のジョー部材70の第1の嵌合部150および/または1つまたは複数の係合ボス74は、第2のジョー部材72の第2の嵌合部152および/または1つまたは複数の75から最も離れた状態にある。開放または係止解除構成では、ブラケット54は、レール52から容易に除去され、および/またはレール52の異なる位置に再配置され得る。
【0070】
閉鎖または係止構成では、図28図35図51および図54に示されているように、ラッチボルト140は、ラッチボルト圧縮スプリング170の力によってラッチピン112のラッチボルト孔190に押し込まれ、第1のジョー部材70および第2のジョー部材72は、互いに近接し、ジョー圧縮スプリング166、168の付勢に抗した状態にある。さらに、ラッチボルト孔190内へのラッチボルト140の移動は、回転タブ132をブラケット54のタブ凹部133内に着座させる。閉鎖または係止構成では、第1のジョー部材70の第1の嵌合部150および/または1つまたは複数の係合ボス74は、第2のジョー部材72の第2の嵌合部152および/または1つまたは複数の係合ボス75に近接した状態にある。閉鎖または係止構成では、ブラケット54は、レール52上の定位置に固定され得る。
【0071】
動作時には、図51および図52を参照すると、図51に示されているようにブラケット54が最初に係止構成にあると仮定すると、使用者は、ブラケット54(および/またはレール52および/または任意の適切な付属品もしくは引っ掛かり部)を把持し、ラッチボルトピン174の終端175を手動で押し込み、回転タブ132が矢印137で示されているようにタブ凹部133から押し出されるように、矢印159で示されるようにラッチボルト140を並進させる。タブ凹部133は、回転タブ132が不注意に回転されないように、および/または引っ掛かることにより、非意図的にブラケット54を係止解除させないように、係止構成にあるときに回転タブ132が通常載置される空洞となる。さらに、タブ凹部133は、回転タブ132が90度回転されたときに係止することができるように展開され得る。回転タブ132がタブ凹部133の外に位置決めされた状態で、使用者は、回転タブ132をラッチボルト140に対して回転させることができ、その結果、回転タブ132は、ブラケット54の本体を越えて、および/またはブラケット54の本体から十分な距離で延出するので、使用者は回転タブ132を手動でさらに引っ張ることができ、ひいては、ラッチボルト140をラッチボルトボア118から軸方向にさらに引っ張ることができるようになる。ラッチボルト140の軸方向移動は、リミッタ壁180と接触するねじ114によって外側に制限される。ラッチボルト140は、ラッチボルト140がラッチボルトボア118内へと後退するように付勢されるように、内側へばね付勢される。
【0072】
係止構成にあるとき(図51図52および図54に示されているように)、ラッチボルトピン174は、ラッチピン112のラッチボルト孔190に挿通され(一般に完全に挿通されるが、少なくとも一部がラッチボルト孔190内にある)、ラッチガイドピン112がラッチピンボア144内で軸方向に移動するのを妨げる。好ましくは、終端175は、使用者が終端175を押すことができるように小直径部分118’から延出し、終端175が係止解除プロセスの第1のステップを開始するためのボタンおよび/またはアクチュエータとしての機能を果たす。使用者が回転タブ132を引っ張ると、ラッチボルト140のラッチボルトピン174がラッチピン112のラッチボルト孔190から引き出され、終端175がボルトチャネル188内に位置決めされ、そこでリミッタ壁180がねじ114と接触して、終端175がボルトチャネル188からさらに後退することが防止される。したがって、終端175(および終端175付近のラッチボルトピン174の一部)は、係止解除プロセスの第2のステップが完了して、ブラケット54が係止解除構成にあるときに、ボルトチャネル188内に留まる。この2段階係止解除プロセスは、使用者が回転タブ132を露出させるために終端175を押し、次いでブラケット54を開放する(すなわち、開放または係止解除構成)ために回転タブ132を引っ張ってラッチボルト140を完全に引き出す必要もあるため、不注意による係止解除事象を低減する。
【0073】
ジョー圧縮スプリング166、168は、第1のジョー部材70および第2のジョー部材72を分離するために連続的な付勢力を加え、終端175がラッチピン112のボルトチャネル188内に位置決めされ、および/またはラッチボルトピン174がラッチピン112のラッチボルト孔190内に位置決めされた状態で、第1のジョー部材70および第2のジョー部材72の動きはラッチボルトピン174によって阻止される。ラッチボルトピン174がラッチボルト孔190内に位置決めされると、ブラケット54は係止構成になり、第1のジョー部材70および第2のジョー部材72は互いに近接する。終端175をラッチピン112のボルトチャネル188内に位置決めするためにラッチボルトピンがラッチボルト孔190から外されると、ラッチピン112が取り付けられた第1のジョー部材70は、第2のジョー部材72から離れる方向に移動することが可能になる。ラッチガイドピン112の移動距離は、ボルトチャネル188の長さによって制限される。
【0074】
使用者が回転タブ132を引っ張ると、ジョー圧縮スプリング166、168は、第1および第2のジョー部材70、72を押し離し、第1および第2のジョー部材70、72が互いから最も離れた位置にある開放構成に分離する。ラッチピン112が終端175に対して移動すると、ラッチボルトピン174は、ラッチピン112のラッチボルト孔190に対して位置ずれし、ラッチピン112のボルト止め部196(この例示的な実施形態では、ボルトチャネル188の底)と位置合わせされる。したがって、使用者が回転タブ132を解除すると、ラッチボルト140内のラッチボルト圧縮スプリング170が終端175をボルト止め部196と接触させる。ラッチボルトピン174がラッチボルト孔190と少なくとも部分的に位置合わせされない限り、ラッチボルト140はラッチボルトボア118から突出して、回転タブ132をブラケット54の本体から外に出た状態で保持することになる。
【0075】
ブラケット54を(レール52上で、または単独で)係止(またはラッチ)するために、使用者は、第1のジョー部材70を第2のジョー部材72に向かって手動で挟む。終端175がラッチピン112のボルト止め部196を越えて摺動すると、ラッチボルトピン174は、ラッチボルト孔190と再び位置合わせされ(ラッチガイドピン112がラッチピンボア144内により深く移動するため)、ラッチボルト圧縮スプリング170(依然として細長いチャネル172内で圧縮状態にある)は、直ちにラッチボルトピン174をラッチボルト孔190に押し込み、直ちに第1および第2のジョー部材70、72を係止する。
【0076】
簡単に上述したように、回転タブ132は、回転タブ132がタブ凹部133から押し出されたときにラッチボルト140に対して回転することができ、そのことにより使用者が回転タブ132を再配置することが可能になり、回転タブ132をブラケット54の本体から容易に引き離すことができる。回転タブ132は、タブ凹部133内にある間、タブ凹部133の機械的干渉により、実質的に回転が制限される。したがって、回転タブ132を回転させてタブ凹部133と位置合わせすると、ラッチボルトピン174の終端175は、ラッチボルトボア118の小直径部分118’を通って押し戻され、ブラケット54の本体から突出する。図51および図54に最もよく分かりやすく示されているように、終端175は、ボタンとして機能するようにブラケット54の本体から突出するものとして説明されているが、終端175は、ラッチボルトボア118の開口小直径部分118’を囲繞するブラケット54の本体内に形成されるボタン凹部119から突出する場合もある。ラッチボルトピン174の終端175の突部の距離は、ボタン凹部119の深さ未満であり、そのため、終端175の不注意による押下が実質的に防止される。
【0077】
ブラケット54の目的の少なくとも1つは、レール52と1つまたは複数の装置またはその構成要素(例えば、カメラ、コンパス、高度計、GPSユニット、暗視ゴーグル(NVG)、バッテリパック、および/または多種多様な電子装置ならびにアナログ装置および他の機器)との間の接続部を形成することであり、ブラケット54は、装置またはその構成要素に直接接続される、あるいは位置決めアーム、回転継手、傾斜継手、ヒンジ継手、分岐アーム、および/または様々な適切なコネクタならびに/もしくは連結器などを介して装置またはその構成要素に接続される。
【0078】
本明細書はさらに、ブラケット54の代替実施形態を開示する。図55および図56に示されているように、ブラケット54’は、ヒンジ連結器197を備え得る。この例では、ブラケット54’は、同じ方法で(または、ヒンジ連結器197を収容するために修正が必要な場合には、実質的に同じ方法で)レール52に取り付けられる。したがって、この実施形態では、ブラケット54’は、第1のジョー70’と、第2のジョー72’と、バックプレート73’と備え、それと共に、それらの全ての構成要素、および本明細書に記載され、図28図54に示されているような機能を備える。いくつかの実施形態では、ブラケット54’は、第1のジョー部材70’または第2のジョー部材72’上に位置決めされたヒンジ連結器197を備え得る。いくつかの実施形態では、ブラケット54’は、2つのヒンジ連結器197を備え得、第1のヒンジ連結器197は、第1のジョー部材70’上に位置決めされ、第2のヒンジ連結器197’は、第2のジョー部材72’上に位置決めされる。
【0079】
図55図57に最も分かりやすく示されているように、ヒンジ連結器197は、連結器基部199とラッチソケット202とを備える。連結器基部199は、第1の外側ナックル204と、第2の外側ナックル206と、ヒンジピン200とを含む。後述するように、第1の外側ナックル204、第2の外側ナックル206、およびヒンジピン200は、ラッチソケット202をヒンジ連結器197に回転可能に接続するために使用される。いくつかの実施形態では、ヒンジ連結器197の連結器基部199は、例えば、成形、鋳造、機械加工などの任意の公知の機構またはプロセスによって、単一構成要素として、第1および/または第2のジョー部材70’、72’上に一体的に形成される。いくつかの実施形態では、ヒンジ連結器197の連結器基部199は、例えば、溶接、ろう付け、接着、ねじ留め、または他の適切な締結手段のような任意の公知の機構またはプロセスによって、第1および/または第2のジョー部材70’、72’に取り付けられる。いくつかの実施形態では、図55および図58に示されているように、連結器基部199の表面は、ヒンジ連結器197の形状に合わせて形成され、連結器基部199に近接したときにヒンジ連結器197の嵌合座部となる。
【0080】
図57を参照すると、ラッチソケット202は、円筒状ドラム部分212を含むソケット本体203と、円筒状スリーブ部分210を含む内側ナックル208と、第1のラッチピン224と、第2のラッチピン226と、第1のラッチスプリング241と、第1のラッチスプリング245と、連結器243とを含む。ラッチソケット202の内側ナックル208は、第1の外側ナックル204の孔205、第2の外側ナックル206の孔207、および内側ナックル208の孔209を通過するヒンジピン200を介して連結器基部199に回転可能に接続する。いくつかの実施形態では、ヒンジピン200は単一部品である。いくつかの実施形態では、図57に示されているように、ヒンジピン200は、内側ナックル208を連結器基部199に適切に取り付けるために螺合する2部品である。
【0081】
ヒンジピン200は、内側ナックル208が連結器基部199を中心として回転するのを可能にする。いくつかの実施形態では、連結器基部199を中心としたラッチソケット202の角回転の範囲は、約90°~約270°である。いくつかの実施形態では、連結器基部199を中心としたラッチソケット202の角回転の範囲は、約135°~約270°である。いくつかの実施形態では、連結器基部199を中心としたラッチソケット202の角回転の範囲は、約135°~約225°である。いくつかの実施形態では、連結器基部199を中心としたラッチソケット202の角回転の範囲は、約180°~約225°である。いくつかの実施形態では、連結器基部199を中心としたラッチソケット202の角回転の範囲は、約90°~約180°である。いくつかの実施形態では、連結器基部199を中心としたラッチソケット202の角回転の範囲は、約180°~約225°である。いくつかの実施形態では、連結器基部199を中心としたラッチソケット202の角回転の範囲は、約135°~約180°である。
【0082】
ヒンジ連結器197の内側ナックル208は、例えば、係止機構、摩擦ヒンジ、または内側ナックル208の回転を制御もしくは捕捉するための他の適切な手段などの制御された仮固定位置において、連結器基部199に対して回転され得る。いくつかの実施形態では、ヒンジ連結器197は、連結器基部199に対する内側ナックル208の回転を制御可能に回転させ、仮固定するための戻り止め機構を備える。いくつかの実施形態では、戻り止め機構は、連結器基部199に装着される1つまたは複数の戻り止めプランジャまたは同等物と、内側ナックル208上に位置決めされる1つまたは複数の戻り止め(凹面として形成される半球状窪み)とを含む。いくつかの実施形態では、上述したように、戻り止めプランジャは、シリンダ内に捕捉された戻り止めボールと、戻り止めボールをシリンダの開放端に向かって付勢するように装着されたスプリングとを含む。
【0083】
連結器基部199に対して内側ナックル208を制御可能に回転させ、その回転を仮固定するための戻り止め機構の例示的な一実施形態が、図57および図58に示されている。図57に示されているように、内側ナックル208は、内側ナックル208の円筒面の周囲の少なくとも一部の周りに位置決めされた2つの平行な列の戻り止め218、220を含む。いくつかの実施形態では、2つの平行な列の戻り止め218、220は、環状に離間され、整列している。いくつかの実施形態では、2つの並行な列の戻り止め218、220の各々は、例えば、4個~12個の戻り止め、6個~12個の戻り止め、8個~12個の戻り止め、4個~16個の戻り止め、6個~16個の戻り止め、8個~16個の戻り止め、10個~16個の戻り止め、12個~16個の戻り止め、4個~20個の戻り止め、6個~20個の戻り止め、8個~20個の戻り止め、10個~20個の戻り止め、12個~20個の戻り止め、または16個~20個の戻り止めのような1個~20個の戻り止めを備える。いくつかの実施形態では、図57に示されているように、戻り止め218、220は、同一または同様のサイズである。いくつかの実施形態では、図62および図63に示されているように、戻り止め218、220は、2つ以上の異なるサイズであり得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、連結器基部199は、第1の戻り止めプランジャ270および第2の戻り止めプランジャ270’を備える。図58を参照すると、戻り止めプランジャ270、270’の各々は、開放端278および開放端278の反対側の閉鎖端276を含む戻り止めシリンダ274と、戻り止めボール280と、戻り止め圧縮スプリング282とを備える。戻り止めボール280および戻り止め圧縮スプリング282は、戻り止めシリンダ274内に捕捉され、戻り止め圧縮スプリング282は、戻り止めボール280を戻り止めシリンダ276の開放端278から突出させるように、戻り止めボール280を戻り止めシリンダ276の開放端278に向かって外方に付勢するように装着される。外方に付勢する第1および第2の戻り止めボール280が内側ナックル208に向けられて内側ナックル208と接触するように、第1および第2の戻り止めプランジャ270、270’が第1および第2の外側ナックル204、206の内側にそれぞれ位置決めされ、第1の戻り止めボール280が平行な列の戻り止め218の1つの戻り止め内に着座するように、第1の戻り止めボール280が戻り止め218列と位置合わせされ、第2の戻り止めボール280が平行な列の戻り止め220の1つの戻り止め内に着座するように、第2の戻り止めボール280が戻り止め220列と位置合わせされる。
【0085】
本明細書に開示される戻り止め機構は、連結器基部199に対する内側ナックル208の半径方向位置または角度位置を段階的に制御し、一連の戻り止めのうちのいずれか1つにおいて拘束することができ、段階的捕捉部として機能する。回転位置または角度位置は、戻り止め218、220の間隔によって制御される。さらに、戻り止め圧縮スプリング282のばね定数および戻り止め218、220の深さなどの要因が、内側ナックル208の位置を変化させるのに必要な力の程度を制御する。
【0086】
本明細書に開示される戻り止め機構を使用して、連結器基部199に対するラッチソケット202に関して可能な回転位置または角度位置のうちのいくつかの実施例が、図59図61に示されている。図59では、ラッチソケット202は、9時位置にほぼ対応する第1の角度位置に調整される。図60では、ラッチソケット202は、2時位置にほぼ対応する第2の角度位置に調整される。図61では、ラッチソケット202は、10時位置にほぼ対応する第3の角度位置に調整される。当然、他の角度位置も可能である。例えば、例示的実施形態では、角回転の範囲は、9時位置と6時位置との間(例えば、270°)であり、1つまたは複数の捕捉点は、連結器基部199に対するラッチソケット202の動きを一時的に拘束する。
【0087】
連結器基部199に対する内側ナックル208の回転に加えて、ヒンジ連結器197の内側ナックル208もまた、ラッチソケット202に対して回転され得る。いくつかの実施形態では、ヒンジ連結器197の内側ナックル208は、例えば、係止機構、摩擦ヒンジ、またはラッチソケット202の回転を制御もしくは捕捉するための他の適切な手段などの制御された仮固定位置において、ラッチソケット202に対して回転され得る。いくつかの実施形態では、上述の戻り止め機構と同様に、ヒンジ連結器197は、内側ナックル208に対するラッチソケット202の回転を制御可能に回転させ、その回転を仮固定する戻り止め機構を備える。好ましい実施形態では、完全なまたは360°の回転が可能である。
【0088】
内側ナックル208に対するラッチソケット202の回転を制御可能に回転させ、その回転を仮固定するために使用される戻り止め機構の例示的な一実施形態が、図62および図63に示されている。図62および図63に示されているように、内側ナックル208は、バレル部分207と、バレル部分207から垂直に延びる円筒状スリーブ部分210とを備える。円筒状スリーブ部分210は、中央に配置されたねじ孔214と、ねじ孔の周りに位置決めされた1つまたは複数の戻り止めシリンダとを含む底部を備え、1つまたは複数の戻り止めシリンダは、1つまたは複数の戻り止めプランジャを組み立てるのに使用される。ラッチソケット202は、ねじ217を受容するように構成された貫通孔216を含み、円筒状ドラム部分212の底面は、円筒状ドラム部分212の周囲の少なくとも一部の周りに位置決めされた戻り止め218のリングを含む。組み立てにおいて、内側ナックル208の円筒状スリーブ210は、ラッチソケット202の円筒状ドラム部分212を受容するように構成され、ねじ214は、ラッチソケット202の孔216に挿通され、内側ナックル208のねじ孔214に固定される。いくつかの実施形態では、戻り止め218のリングは、例えば、1個~2個の戻り止め、1個~4個の戻り止め、2個~6個の戻り止め、4個~6個の戻り止め、2個~8個の戻り止め、4個~8個の戻り止め、6個~8個の戻り止め、2個~10個の戻り止め、4個~10個の戻り止め、6個~10個の戻り止め、8個~10個の戻り止め、2個~12個の戻り止め、4個~12個の戻り止め、6個~12個の戻り止め、8個~12個の戻り止め、または10個~12個の戻り止めのような1個~12個の戻り止めを備える。いくつかの実施形態では、図60に示されているように、戻り止め218は、同一または同様のサイズである。いくつかの実施形態では、戻り止め218のリングは、2つ以上の異なるサイズであり得る。
【0089】
いくつかの実施形態では、4つの戻り止めプランジャ270、270’、270’’、270’’’が、円筒状スリーブ210の底部に配置される。図62および図63を参照すると、戻り止めプランジャ270、270’、270’’、270’’’の各々は、開放端278および開放端278の反対側の閉鎖端276を含む戻り止めシリンダ274と、戻り止めボール280と、戻り止め圧縮スプリング282とを備える。戻り止めボール280および戻り止め圧縮スプリング282は、戻り止めシリンダ274内に捕捉され、戻り止め圧縮スプリング282は、戻り止めボール280を戻り止めシリンダ276の開放端278から突出させるように、戻り止めボール280を戻り止めシリンダ276の開放端278に向かって外方に付勢するように装着される。戻り止めプランジャ270、270’、270’’、270’’’は、外方に付勢する戻り止めボール280がラッチソケット202に向けられてラッチソケット202と接触するように位置決めされ、各々の戻り止めボール280は、戻り止めボール280の各々がラッチソケット202の戻り止め218のリングの1つの戻り止めに着座するように戻り止め218のリングと位置合わせされる。
【0090】
本明細書に開示される戻り止め機構は、内側ナックル208に対するラッチソケット202回転位置を段階的に制御し、一連の戻り止めのうちのいずれか1つにおいて拘束することができ、段階的捕捉部として機能する。回転位置または角度位置は、戻り止め218のリングの戻り止めの間隔によって制御される。さらに、戻り止め圧縮スプリング282のばね定数および戻り止め218の深さなどの要因が、ラッチソケット202の位置を変化させるのに必要な力の程度を制御する。
【0091】
図57に示されているように、ラッチソケット202の遠位端は、アームまたは他の連結器を受容するように構成されたソケット222を含む。この実施例の実施形態では、ソケット222は、連結器243の六角形頭部244を受容するための六角形ソケットであり、ソケット222と連結器243との間の回転を防止する。しかしながら、円形、楕円形、多角形、特異な形状、および連結器の回転を可能にする、または制限することができる他の形状を含む、他のソケット形状がラッチソケット202と適合する。図57に示されているように、ソケット222の各々の内側または少なくとも1つの内側において、平行なラッチピンボア247、249は、対応するラッチピン224、226を定位置に保持する。図57に示されているように、ラッチピン224、226はそれぞれ、第1の端部236と、第1の端部238の反対側の第2の端部238とを含む。ラッチピン224、226の第2の端部238は、スプリングカップを形成するための止まり穴を含む(ラッチピン226の第2の端部238の孔を参照)。圧縮スプリング241、245の一端は、ラッチピン224、226のスプリングカップ内にそれぞれ着座する。ラッチピン224、226のスプリングカップの直径または円周は、ラッチピン224、226の直径または円周よりも小さく、圧縮スプリング241、245を収容するように構成される。ラッチピン224、226はさらに、第1の端部236の近くに第1の端部236から離間して形成された肩部239を含み得る。いくつかの実施形態では、肩部239は、断面形状が長円形または楕円形であり、同様の長円形または楕円形の断面形状のラッチピンボア247、249内でのラッチピン224、226の回転を防止するように機能する。ラッチピン224、226はさらに、肩部239を通って長手方向に形成された、第1の端部238近くのリミッタスロット228を含み得る。
【0092】
図57に示されているように、ラッチピン224、226はさらに、ラッチピン224、226の本体の長さを通って長手方向にかつ平行に形成された切欠きであるキー溝切欠き230を含み得る。ラッチピン224、226の各々は、同一または同様のキー溝切欠き230の形状を含む。加えて、キー溝切欠き230の形状は、ソケット222および/または連結器243の外周または周囲形状の一部と同一または実質的に同様であるように構成される。例えば、図57の図示されている例では、ソケット222および/または連結器243は六角形であり、ラッチピン224、226のキー溝切欠き230はそれぞれ、六角形の半分、すなわち六角形の3辺と実質的に同じ形状を有する。加えて、ラッチピン224、226のキー溝切欠き230の各々は、互いに対向して配置されるように構成され、そのことにより、ラッチピン224、226は、それぞれのラッチピンボア247、249内で移動され得、そのことにより、各々のキー溝切欠き230はソケット222の内壁と位置合わせされ、その結果、ソケット222はラッチピン224、226のいずれの部分によっても遮られることはない(図68に示されているように)。このようにして、ラッチピン224、226は、ソケット22内に突出しない(または最小限に突出する)ので、実質的な機械的干渉なしに、連結器243をソケット222に完全に挿入する、またはソケット222から取り外すことができる。
【0093】
図57図64図65を参照すると、ラッチピン224の第2の端部238はスプリングシリンダ242に向かって延びるが、ラッチピン226の第2の端部238はスプリングシリンダ240に向かって延びる。スプリングシリンダ240、242の各々は、ラッチピンボア247、249の後端の内部に位置する止まり穴を含み、スプリングカップ(図示せず)を形成する。圧縮スプリング241、245の一端は、ラッチピンボア247、249の後端のスプリングカップ内にそれぞれ着座する。スプリングカップの直径または円周は、一般にラッチピンボア247、249の直径または円周よりも小さく、圧縮スプリング241、245を収容するように構成される。したがって、ヒンジ連結器197が組み立てられると、圧縮スプリング241、245の一端は、ラッチピンボア247、249の後端のスプリングカップ内にそれぞれ着座し、圧縮スプリング241、245の反対端は、ラッチピン224、226のスプリングカップ内にそれぞれ着座する。この構成では、スプリングシリンダ240は、圧縮スプリング245がスプリングシリンダ240から外方にラッチピン224を付勢するように、ラッチピン226の圧縮スプリング245を保持する。同様に、スプリングシリンダ242は、圧縮スプリング241がスプリングシリンダ242から外方にラッチピン226を付勢するように、ラッチピン224の圧縮スプリング241を保持する。
【0094】
図57を参照すると、圧縮スプリング245のばね付勢は、スプリングシリンダ242のピン孔234内に保持された(ねじ込まれ得る)ピン232によって制限される。ピン232は、スプリングシリンダ242のハウジングを垂直方向に貫通してラッチピンボア249内に延び、ラッチピン226のリミッタスロット228に近接または接触しており、そのことにより、ラッチピン226がラッチピンボア249内で移動すると、ラッチピン226の移動はリミッタスロット228によって画定される距離によって制限される。同様に、圧縮スプリング241のばね付勢は、スプリングシリンダ240のピン孔233内に保持された(ねじ込まれ得る)ピン231によって制限される。ピン231は、スプリングシリンダ240のハウジングを垂直方向に貫通してラッチピンボア247内に延び、ラッチピン224のリミッタスロット228に近接または接触しており、そのことにより、ラッチピン224がラッチピンボア247内で移動すると、ラッチピン224の移動はリミッタスロット228によって画定される距離によって制限される。
【0095】
図57を参照すると、連結器243は、本体249と、1つまたは複数の周方向溝248と、各々が前縁246および肩部250を含む1つまたは複数の頭部244とを備える。連結器243は、任意の長さの連結器であり得、その長さ変化のほとんどが本体249の長さに起因する。好ましい実施形態では、図57に示されているように、連結器243は、第1の端部および第2の端部を有する中央に位置する本体249を備え、本体249の第1の端部に位置する第1の頭部244と、本体249の第2の端部に位置する第2の頭部244とを備え、本体249の第1の端部と第1の頭部244との間に第1の周方向溝248が位置し、本体249の第2の端部と第2の頭部244’との間に第2の周方向溝248’が位置する。
【0096】
連結器243の本体249は、第1および第2の端部を有する線形構成要素として図示されているが、本体249は、2つ以上の分岐に分かれてもよく、各々の分岐の終端は、各々が付属品を選択的に受容するように構成された頭部244’を含む。いくつかの実施形態では、連結器243は、3つの本体249から成り、各々の本体は、終端を有し、例えば、T字形またはY字形構成で配列され、頭部244’が各々の終端に位置する。いくつかの実施形態では、連結器243は、4つの本体249から成り、各々の本体は、終端を有し、例えば、X字形または十字形構成で配列され、頭部244’が各々の終端に位置する。いくつかの実施形態では、連結器243は、5つの本体249から成り、各々の本体は、終端を有し、例えば、星形構成で配列され、頭部244’が各々の終端に位置する。
【0097】
少なくとも1つまたは複数の頭部244の外周または周囲形状は、ソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致するように構成されるが、図57に示されているように、連結器243の全体または実質的に全体の外周または周囲形状は、ソケット222の外周または周囲形状に一致する。図57の例示的な実施形態に示されているように、第1および第2の頭部244、244’はそれぞれ、六角形の外周または周囲形状を有し、ソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致する。同様に、連結器243の本体249の外周または周囲形状は、六角形であり、ソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致する。しかしながら、ソケット222と同様に、頭部244の外周または周囲形状、ならびに連結器243の全体または実質的に全体の外周または周囲形状は、その形状がソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致する限り、円形、楕円形、多角形、特異な形状、および他の形状を含む任意の形状であり得る。
【0098】
図66図71に示されているように、少なくとも1つまたは複数の頭部244は、ソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致するように構成されるが、1つまたは複数の他の頭部が代替ソケットまたはアダプタを受容するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、図66および図67に示されているように、頭部244は、ソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致するように構成されるが、頭部244’は、アダプタA1(この場合、Go-Proアダプタ)として構成される。いくつかの実施形態では、図68および図69に示されているように、頭部244は、ソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致するように構成されるが、頭部244’は、アダプタA2(この場合、ねじアダプタ)として構成される。
【0099】
いくつかの実施形態では、図70および図71に示されているように、頭部244は、ソケット222の外周または周囲形状に一致する、または実質的に一致するように構成されるが、頭部244’は、アダプタA3として構成される。図70および図71に示されているように、アダプタA3は、第1の端部および第2の端部を有するバレル部分207と、バレル部分207から垂直に延びる連結器243とを備える内側ナックル208を備える。装置ホルダ308は、内側ナックル208のバレル部分207の第1の端部から延び、装置ホルダ310は、内側ナックル208のバレル部分207の第2の端部から延びる。アダプタA3の内側ナックル208は、例えば、本明細書に開示されるような戻り止め機構を使用して、本明細書に開示されるような制御された仮固定位置において、連結器基部199に対して連結器基部199を中心として回転され得る。いくつかの実施形態では、装置ホルダ308は、地上測位システム(GPS)装置D1を受容し固定するように構成され、装置ホルダ310は、コンパスD2および懐中電灯D3を受容し固定するように構成される。
【0100】
図57図64および図65を参照すると、動作時に、ラッチピン224、226はそれぞれ、通常、付勢されてラッチピン226がソケット222内に押し込まれ、ラッチピン224、226のそれぞれの縁部229および係止縁部223は、ソケット222内に位置ずれ構成で配置される(図64に示されているように)。連結器243のR状の前縁246(または面取りされた、もしくは他の方法で斜めに構成された)は、R状の前縁246がソケット222に挿入されたときに、ラッチピン224、226の面取りされた縁部229(またはR状、もしくは他の方法で斜めに構成された)と斜めに接触するように構成される。R状の前縁246の挿入は、ラッチピン224、226の各々をラッチピンボア247、249から横方向外方に押し出すので、R状の前縁246は、ラッチピン224、226を越えて押し込まれる。連結器243の周方向溝248がラッチピン224、226と位置合わせされると、周方向溝248は、ラッチピン224、226のためのクリアランスを形成し、ラッチピン224、226の各々のラッチピンボア247、249を通って直ちに内側に移動して位置ずれ構成に戻り、ラッチピン224、226の各々の係止縁部223は、周方向溝248内に、かつ連結器243の肩部250の上に位置決めされる。肩部250および係止縁部223は、互いに実質的に平行な面を有するので、係止縁部223は、肩部250と接触することによって係止縁部223が機械的干渉を引き起こすことにより、連結器243の不注意による引き抜きを防止する。
【0101】
連結器243は、ラッチピン224、226によってソケット222内にしっかりと保持される。連結器243を取り外すには、使用者は、例えば、人差し指と親指でつまんで、図65の矢印254、252で示されるように、ラッチピン224、226の第1の端部236、237を同時に押して、ソケット222に向かって内側に押し込む。このことにより、ラッチピン224、226が位置合わせ構成に戻され、係止縁部223が周方向溝248から引き抜かれて、接触肩部250と接触しなくなり、連結器243をソケット222から自由に取り外すことが可能になる。
【0102】
連結器243は、ブラケット54’と別の構成要素、(例えば、装置のための付属品、別の装置、または別の構成要素のためのアダプタもしくはコネクタ)との間の接続を選択的に形成する。具体的には、連結器243の頭部244は、ソケット222内に挿入され(図57では挿入される態勢で示されている)、反対端の頭部244’はソケット222のようなソケットを有する構成要素を受容する態勢である。このアセンブリ全体がさらに、ブラケット54’を介してレール52に装着され得る。構成要素は、これらに限定されないが、装置、懐中電灯、LEDライト、 アーマーバックプレート、ナイフ、催涙スプレー、アラーム、磁気マウント、装置の遠隔もしくは局所制御を可能にするグリップアタッチメント、任意の装置装着付属品、サイレン、テザー、ランヤード、ロック、マウント、吸着カップ、ストラップ、時計、筆記用具、武器、バッテリ、自動車もしくは自転車もしくは飛行機への付属物、クラム(clam)付きの静止体もしくは移動体、ねじ山に取り付けられるものなど、または他の機械的もしくは電子的構成要素を含む。ねじ山の例としては、1/4-20UNCねじ山、3/8-16UNCねじ山、または当技術分野で公知の任意の類似のねじ山標準が挙げられる。
【0103】
図示されている実施形態では、ラッチソケット202およびヒンジ連結器197は互いに、そしてブラケット54’と接続される、または一体となるものとして示されているが、各々はそれ自体が有用であり、および/または既知もしくは未知の他の装置と接続されて有用になる。例えば、ヒンジ連結器197は、ヒンジ連結器197を介して接続されている第2の構成要素に対して1つの構成要素が回転される必要がある、様々な用途において使用され得る。さらなる実施例において、ラッチソケット202は、第2の構成要素に対して一時的に取り付けるために、(例えば、必ずしも別の構成要素に永久的に取り付けられなくても)別個に使用され得る。
【0104】
本明細書の態様は、以下のように説明され得る。
(1)(a)第1の嵌合部と1つまたは複数の係合ボスを含む第1の挟持部とを含む内面を備える第1のジョー部材と、(b)第2の嵌合部と1つまたは複数の係合ボスを含む第2の挟持部とを含む内面を備える第2のジョー部材と、(c)ラッチボルト孔を含むラッチピンとガイドピンとを備えるピンアセンブリであって、ラッチピンおよびガイドピンは第1および第2のジョー部材の第1および第2の挟持部に垂直である、ピンアセンブリと、(d)ラッチボルトボアを摺動可能に挿通可能なラッチボルトであって、円筒状本体を有し、第1の端部および第2の端部を含むラッチボルトを備えるラッチボルトアセンブリとを備えるブラケットであって、ラッチボルトアセンブリは第2のジョー部材内に収容され、ピンアセンブリは第1のジョー部材と第2のジョー部材とを接続し、ピンアセンブリは第1のジョー部材および第2のジョー部材を第1の方向へ互いに向けて、または第1の方向とは反対方向に互いから離れる方向へ摺動可能に並進させるように構成され、ブラケットは開放構成および閉鎖構成を取り得る、ブラケット。
(2)ラッチピンは、第1のジョー部材に固定され、第2のジョー部材上にあるラッチピンボアに摺動可能に挿通可能である、実施形態1のブラケット。
(3)ガイドピンは、第2のジョー部材に固定され、第1のジョー部材上にあるガイドピンボアに摺動可能に挿通可能である、実施形態1または実施形態2のブラケット。
(4)ラッチボルトアセンブリは、第2のジョー部材の第2の挟持部に対して垂直方向に位置する、実施形態1~実施形態3のいずれか1つのブラケット。
(5)1つまたは複数のジョー圧縮スプリングをさらに備え、1つまたは複数のジョー圧縮スプリングの各々は、第1の端部および第2の端部を含み、第1の端部は、第1のジョー部材の第1の嵌合部上に存在する位置決め孔内に着座し、第2の端部は、第2のジョー部材の第2の嵌合部上に存在する位置決め孔内に着座し、1つまたは複数のジョー圧縮スプリングは、第1のジョー部材および第2のジョー部材を引き離す分離付勢力を加える、実施形態1~実施形態4のいずれか1つのブラケット。
(6)ラッチボルトは、ラッチボルトをラッチボルトボアの外方に押し出す分離付勢力を加えるラッチボルトスプリングをさらに備える、実施形態1~実施形態5のいずれか1つのブラケット。
(7)ラッチボルトは、ラッチボルトの長手方向軸に対して垂直な細長いチャネルをさらに備え、細長いチャネルは、ラッチボルトスプリングを収容するためのエンクロージャを形成する、実施形態1~実施形態6のいずれか1つのブラケット。
(8)細長いチャネルは、リミッタスロットをさらに備える、実施形態1~実施形態7のいずれか1つのブラケット。
(9)ラッチボルトは、ラッチボルトの第2の端部から軸方向に突出するラッチボルトピンをさらに備え、ラッチボルトピンは、円筒形であり、ラッチボルトの円筒状本体よりも小さい直径を有する、実施形態1~実施形態8のいずれか1つのブラケット。
(10)ラッチボルトは、ラッチボルトの第1の端部に取り付けられた回転タブをさらに備える、実施形態1~実施形態9のいずれか1つのブラケット。
(11)閉鎖構成にあるとき、第1および第2のジョー部材は互いに近接し、ラッチボルトはラッチピンのラッチボルト孔に挿入される、実施形態1~実施形態10のいずれか1つのブラケット。
(12)開放構成にあるとき、第1および第2のジョー部材は離間され、ラッチボルトはラッチピンのラッチボルト孔から外される、実施形態1~実施形態11のいずれか1つのブラケット。
(13)第1の挟持部の1つまたは複数の係合ボスは、2つの係合ボスである、実施形態1~実施形態12のいずれか1つのブラケット。
(14)第2の挟持部の1つまたは複数の係合ボスは、2つの係合ボスである、実施形態1~実施形態13のいずれか1つのブラケット。
(15)バックプレートおよびバックプレート凹部をさらに備え、バックプレートは、第1のジョー部材から片持ち梁状に延び、バックプレート凹部は、第2のジョー部材上に形成される、実施形態1~実施形態14のいずれか1つのブラケット。
(16)バックプレートは、取付点および1つまたは複数の位置合わせ孔をさらに備える、実施形態15のブラケット。
(17)(a)1つまたは複数の係合スロットと複数の貫通孔とを備える第1の係合面を含む第1のフレーム部材と、(b)1つまたは複数の係合スロットと複数の貫通孔とを備える第2の係合面を含む第2のフレーム部材と、(c)第3の係合面を含む側壁フレーム部材と、(d)エラストマー材料から成り、少なくとも装置の外周に外嵌され、側壁フレーム部材の内面に近接して位置合わせされるように構成される形状であるガスケットとを備える装置ケースであって、側壁フレーム部材は、装置を嵌め込むための内部空間を形成するように、第1のフレーム部材と第2のフレーム部材との間に間隔を隔てて挟まれ、第1のフレーム部材の複数の貫通孔の各々の貫通孔を第2のフレーム部材の複数の貫通孔の各々の貫通孔と位置合わせして複数対の貫通孔を形成し、第1のフレーム部材および第2のフレーム部材は、複数のねじを使用して第1のフレーム部材を第2のフレーム部材に固定することによって側壁フレーム部材を圧縮押圧し、複数のねじの各々のねじが第1および第2のフレーム部材の複数対の貫通孔のうちの1対の貫通孔に挿通され、装置ケースは、水分が内部空間に入り込むのを防止する水密シールを形成する、装置ケース。
(18)複数のインサートをさらに備え、複数のインサートの各々のインサートは、第1および第2のフレーム部材の複数対の貫通孔の各対の貫通孔と位置合わせされる、実施形態17の装置ケース。
(19)側壁フレーム部材の前部内周は前部隆起を含み、側壁フレーム部材の後部内周は後部隆起部を含み、前部隆起部は第1のフレーム部材のスロット内に挿入され、後部隆起部は第2のフレーム部材のスロット内に挿入される、実施形態17または実施形態18の装置ケース。
(20)側壁フレーム部材は、取付点および1つまたは複数の位置合わせ孔をさらに備える、実施形態17~実施形態19の装置ケース。
(21)ガスケットは、1つまたは複数の接触突部を備え、1つまたは複数の接触突部は、装置ケースに入れられる装置上にある1つまたは複数のボタンの近傍に位置する、実施形態17~実施形態20のいずれか1つの装置ケース。
(22)ガスケットは、1つまたは複数の薄肉部を備え、1つまたは複数の薄肉部は、水密性であり、装置ケースに入れられる装置上にある1つまたは複数のスピーカポートまたはマイクロホンポートの近傍に位置する、実施形態17~実施形態21のいずれか1つの装置ケース。
(23)1つまたは複数の貫通ポートを備える封止プレートをさらに備える、実施形態17~実施形態22のいずれか1つの装置ケース。
(24)側壁フレーム部材の一部は、封止プレートを受容するように構成される、実施形態23の装置ケース。
(25)第1のフレーム部材、第2のフレーム部材、または第1および第2のフレーム部材の両方の一部は、封止プレートを受容するように構成される、実施形態24の装置ケース。
(26)1つまたは複数の貫通ポートのうちの少なくとも1つは、Oリングを備える封止カップを含む、実施形態23の装置ケース。
(27)1つまたは複数の貫通ポートのうちの少なくとも1つは、装置ケースに入れられる装置上にある1つまたは複数のオーディオジャックまたは電源ジャックの近傍に位置する、実施形態23の装置ケース。
(28)側壁フレーム部材によって固定される1つまたは複数のボタンインサートをさらに備える、実施形態17~実施形態27のいずれか1つの装置ケース。
(29)(a)ディスク形状であり、上面と底面と中央に位置する貫通孔とを含む位置合わせプレートであって、位置合わせプレートの上面は貫通孔の周囲に位置決めされた戻り止めの円形リングを含み、位置合わせプレートの底面は底面から垂直に延びる1つまたは複数の位置合わせピンを含む、位置合わせプレートと、(b)ディスク形状であり、上面と底面とを含み、1つまたは複数の戻り止めプランジャを収容するアダプタプレートであって、アダプタプレートの上面は上面から垂直に延びる連結器を含み、アダプタプレートの底面は底面から垂直に延びる螺合ねじを含む、アダプタプレートであって、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々は、開放端および開放端の反対側の開放ねじ山付き端を有する戻り止めシリンダと、戻り止めボールと、戻り止め圧縮スプリングとを備え、戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングは開放ねじ山付き端に固定された止めねじによって戻り止めシリンダ内に捕捉され、戻り止め圧縮スプリングは戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端に向けて外方に付勢する、アダプタプレートと、(c)位置合わせプレートをアダプタプレートに固定する保持クリップとを備えるアダプタであって、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々は、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々の戻り止めシリンダの開放端から突出する戻り止めボールが戻り止めのリングの1つの戻り止め内に着座するように、戻り止めのリングと位置合わせされ、アダプタプレートの回転位置は、アダプタプレートと位置合わせプレートとの間の相対回転によって戻り止めのリングの1つの戻り止めが1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々の戻り止めボールと選択的に位置合わせされたときに選択的に制御される、アダプタ。
(30)(a)1つまたは複数の係合スロットを備える第1の係合面と、(b)1つまたは複数の係合スロットを備える第2の係合面と、(c)第3の面とを備えるレール本体を備えるレールであって、第1の係合面は第3の面に隣接し、第2の係合面は第3の面に隣接し、第2の係合面は第1の係合面と平行であり、第1の係合面から離間され、第1の係合面に対向し、第3の面は第1の係合面と第2の係合面との間に架かる、レール。
(31)第3の係合面は、複数の貫通孔をさらに備える、実施形態30のレール。
(32)基部支持体をさらに備える、実施形態30または実施形態31のレール。
(33)基部支持体は、支持体と接触する側に接着層を備える、実施形態32のレール。
(34)基部支持体は、基部支持体マウント上の1つまたは複数のポケットまたはポーチに挿入されるように構成された1つまたは複数のタブを備える、実施形態32のレール。
(35)(a)実施形態1~実施形態16のいずれか1つのブラケットと、(b)実施形態30~実施形態34のいずれか1つのレールとを備える装着システムであって、レール本体の第1の係合面の1つまたは複数の係合スロットは、ブラケットの第1のジョー部材の1つまたは複数の係合ボスを受容するように構成され、レール本体の第2の係合面の1つまたは複数の係合スロットは、ブラケットの第2のジョー部材の1つまたは複数の係合ボスを受容するように構成される、装着システム。
(36)(a)実施形態1~実施形態16のいずれか1つのブラケットと、(b)(i)1つまたは複数の係合スロットを備える第1の係合面、(ii)1つまたは複数の係合スロットを備える第2の係合面、および(iii)第3の面を備えるレール本体を備えるレールとを備える装着システムであって、第1の係合面は第3の面に隣接し、第2の係合面は第3の面に隣接し、第2の係合面は第1の係合面と平行であり、第1の係合面から離間され、第1の係合面に対向し、第3の面は第1の係合面と第2の係合面との間に架かり、レール本体の第1の係合面の1つまたは複数の係合スロットは、ブラケットの第1のジョー部材の1つまたは複数の係合ボスを受容するように構成され、レール本体の第2の係合面の1つまたは複数の係合スロットは、ブラケットの第2のジョー部材の1つまたは複数の係合ボスを受容するように構成される、装着システム。
(37)第3の係合面は、複数の貫通孔をさらに備える、実施形態36のレール。
(38)基部支持体をさらに備える、実施形態36または実施形態37のレール。
(39)基部支持体は、支持体と接触する側に接着層を備える、実施形態38のレール。
(40)基部支持体は、基部支持体マウント上の1つまたは複数のポケットまたはポーチに挿入されるように構成された1つまたは複数のタブを備える、実施形態38のレール。
(41)(a)実施形態17~実施形態28のいずれか1つの装置ケースであって、側壁フレーム部材は取付点および1つまたは複数の位置合わせ孔をさらに備える、装置ケースと、(b)位置合わせプレートおよびアダプタプレートを備える装置ケースアダプタであって、位置合わせプレートは1つまたは複数の位置合わせ孔に位置合わせされて挿入されるように構成された1つまたは複数の位置合わせピンを含み、アダプタプレートはアダプタプレートの第1の面上に連結器を含み、アダプタプレートの第2の面上に螺合ねじを含む、装置ケースアダプタとを備える、装着システム。
(42)実施形態1~実施形態16のいずれか1つのブラケットを備え、ヒンジ連結器をさらに備える、ヒンジ連結器ブラケット。
(43)ヒンジ連結器は、第1の外側ナックルおよび第2の外側ナックルを含む連結器基部と、内側ナックルと、ソケット本体およびソケット本体内に形成されたソケットを含むラッチソケットとを備える、実施形態42のヒンジ連結器ブラケット。
(44)内側ナックルは、第1の外側ナックル、内側ナックル、および第2の外側ナックルに挿通されるヒンジピンによって連結器基部に回転可能に連結される、実施形態42または実施形態43のヒンジ連結器ブラケット。
(45)連結器基部は、第1の戻り止めプランジャおよび第2の戻り止めプランジャをさらに備え、第1の戻り止めプランジャおよび第2の戻り止めプランジャはそれぞれ、開放端および開放端の反対側の閉鎖端を有する戻り止めシリンダと、戻り止めシリンダ内に捕捉された戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングとを備え、戻り止め圧縮スプリングは、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように戻り止めシリンダの開放端に向かって外方に付勢し、内側ナックルは、環状に離間され整列した第1の列の戻り止めおよび環状に離間され整列した第2の列の戻り止めを備え、第1および第2の列の戻り止めは、互いに平行であり、第1および第2の戻り止めプランジャは、戻り止めシリンダの開放端から突出する戻り止めボールが第1および第2の列の戻り止めの1つの戻り止めに着座するように、第1および第2の列の戻り止めとそれぞれ位置合わせされ、内側ナックルの角度位置は、内側ナックルと連結器基部との間の相対回転によって第1および第2の列の戻り止めの1つの戻り止めが第1および第2の戻り止めプランジャの戻り止めボールと選択的に位置合わせされたときに選択的に制御される、実施形態42~実施形態44のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(46)第1の戻り止めプランジャは、第1の外側ナックルによって位置決めされ、内側ナックルに向かって半径方向に配向され、第2の戻り止めプランジャは、第2の外側ナックルによって位置決めされ、内側ナックルに向かって半径方向に配向される、実施形態45のヒンジ連結器ブラケット。
(47)内側ナックルは、戻り止め機構によってラッチソケットに回転可能に連結され、ラッチソケットの円筒状ドラム部分は、内側ナックルの円筒状スリーブ部分に挿入されることにより、円筒状スリーブ部分の端面部分を円筒状ドラム部分の端面に近接させ、内側ナックルは、1つまたは複数の戻り止めプランジャをさらに備え、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々は、開放端および開放端の反対側の閉鎖端を有する戻り止めシリンダと、戻り止めシリンダ内に捕捉された戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングとを備え、戻り止め圧縮スプリングは、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように戻り止めシリンダの開放端に向かって外方に付勢し、ラッチソケットの円筒状ドラム部分の端面は、環状に離間され円筒状ドラム部分の端面の外周付近に位置する戻り止めのリングをさらに備え、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々は、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々の戻り止めシリンダの開放端から突出する戻り止めボールが戻り止めのリングの1つの戻り止めに着座するように、戻り止めのリングと位置合わせされ、ラッチソケットの回転位置は、ラッチソケットと内側ナックルとの間の相対回転によって戻り止めのリングの1つの戻り止めが1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々の戻り止めボールと選択的に位置合わせされたときに選択的に制御される、実施形態42~実施形態46のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(48)ラッチソケットは、(a)ソケットに対して横断方向に貫通させずにソケット本体内に形成され、ソケットと交差するラッチピンボアであって、ラッチピンボアの盲端にスプリングボアが形成され、ラッチピンボアの開放端はソケット本体を貫通して開口している、ラッチピンボアと、(b)ラッチピンボア内に摺動可能に嵌合されるラッチピンであって、ラッチピンは側方に刻まれたキー溝を有し、キー溝は係止縁部を有し、ラッチピンの引っ掛かり端部は開放端から突出し、スプリング端部はスプリングボア内に位置決めされる、ラッチピンと、(c)ラッチピンボアの盲端とラッチピンのスプリング端部との間のスプリングボア内に位置決めされたスプリングであって、ラッチピンをスプリングボアの開放端に向かって付勢するスプリングとを含み、係止構成では、キー溝はラッチピンボアに対して位置ずれするように付勢されて、キー溝の係止縁部がラッチピンボア内に位置決めされ、係止解除構成では、ラッチピンの第1の端部はラッチピンボアにさらに軸方向に手動で押圧されて、係止縁部をスプリングボアに向かって移動させる、実施形態42~実施形態47のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(49)ラッチピンボアは、ソケットに対して直交方向に形成される、実施形態48のヒンジ連結器ブラケット。
(50)ラッチソケットは、(a)ソケットに対して横断方向に貫通させずにソケット本体内に形成され、ソケットと交差する第2のラッチピンボアであって、第2のラッチピンボアの第2の盲端に第2のスプリングボアが形成され、第2のラッチピンボアの第2の開放端はソケット本体を貫通して開口しており、ラッチピンボアから離間して位置決めされた第2のラッチピンボアと、(b)第2のラッチピンボア内に摺動可能に嵌合される第2のラッチピンであって、側方に刻まれた第2のキー溝を有し、第2のキー溝は第2の係止縁部を有し、ラッチピンの第2の引っ掛かり端部は第2の開放端から突出し、第2のスプリング端部は第2のスプリングボア内に位置決めされる、第2のラッチピンとをさらに備える、実施形態48または実施形態49のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(51)ラッチピンボアおよび第2のラッチピンボアは、ソケットに対して直交方向に形成され、ラッチピンボアおよび第2のラッチピンボアは互いに対して軸方向に平行である、実施形態50のヒンジ連結器ブラケット。
(52)キー溝の係止縁部は、アタッチメントが係止構成でソケット内に挿入されると、アタッチメントのラッチ係合部分と係合されるように構成される、実施形態48~実施形態51のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(53)ソケットは六角形状である、実施形態43~実施形態52のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(54)(a)第1の嵌合部と1つまたは複数の係合ボスを含む第1の挟持部とを含む内面、およびヒンジ連結器を備える外面を備える第1のジョー部材と、(b)第2の嵌合部と1つまたは複数の係合ボスを含む第2の挟持部とを含む内面を備える第2のジョー部材と、(c)ラッチボルト孔を含むラッチピンとガイドピンとを備えるピンアセンブリであって、ラッチピンおよびガイドピンは第1および第2のジョー部材の第1および第2の挟持部に垂直である、ピンアセンブリと、(d)ラッチボルトボアを摺動可能に挿通可能なラッチボルトであって、円筒状本体を有し、第1の端部および第2の端部を含むラッチボルトを備えるラッチボルトアセンブリとを備える、ヒンジ連結器ブラケットであって、ラッチボルトアセンブリは第2のジョー部材内に収容され、ピンアセンブリは第1のジョー部材と第2のジョー部材とを接続し、ピンアセンブリは第1のジョー部材および第2のジョー部材を第1の方向へ互いに向けて、または第1の方向とは反対方向に互いから離れる方向へ摺動可能に並進させるように構成され、ブラケットは開放構成および閉鎖構成を取り得る、ヒンジ連結器ブラケット。
(55)ヒンジ連結器は、第1の外側ナックルおよび第2の外側ナックルを含む連結器基部と、内側ナックルと、ソケット本体およびソケット本体内に形成されたソケットを含むラッチソケットとを備える、実施形態54のヒンジ連結器ブラケット。
(56)内側ナックルは、第1の外側ナックル、内側ナックルおよび第2の外側ナックルに挿通されるヒンジピンによって連結器基部に回転可能に連結される、実施形態54または実施形態55のヒンジ連結器ブラケット。
(57)連結器基部は、第1の戻り止めプランジャおよび第2の戻り止めプランジャをさらに備え、第1の戻り止めプランジャおよび第2の戻り止めプランジャはそれぞれ、開放端および開放端の反対側の閉鎖端を有する戻り止めシリンダと、戻り止めシリンダ内に捕捉された戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングとを備え、戻り止め圧縮スプリングは、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように戻り止めシリンダの開放端に向かって外方に付勢し、内側ナックルは、環状に離間され整列した第1の列の戻り止めおよび環状に離間され整列した第2の列の戻り止めを備え、第1および第2の列の戻り止めは、互いに平行であり、第1および第2の戻り止めプランジャは、戻り止めシリンダの開放端から突出する戻り止めボールが第1および第2の列の戻り止めの1つの戻り止めに着座するように、第1および第2の列の戻り止めとそれぞれ位置合わせされ、内側ナックルの角度位置は、内側ナックルと連結器基部との間の相対回転によって第1および第2の列の戻り止めの1つの戻り止めが第1および第2の戻り止めプランジャの戻り止めボールと選択的に位置合わせされたときに選択的に制御される、実施形態54~実施形態56のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(58)第1の戻り止めプランジャは、第1の外側ナックルによって位置決めされ、内側ナックルに向かって半径方向に配向され、第2の戻り止めプランジャは、第2の外側ナックルによって位置決めされ、内側ナックルに向かって半径方向に配向される、実施形態57のヒンジ連結器ブラケット。
(59)内側ナックルは、戻り止め機構によってラッチソケットに回転可能に連結され、ラッチソケットの円筒状ドラム部分は、内側ナックルの円筒状スリーブ部分に挿入されることにより、円筒状スリーブ部分の端面部分を円筒状ドラム部分の端面に近接させ、内側ナックルは、1つまたは複数の戻り止めプランジャをさらに備え、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々は、開放端および開放端の反対側の閉鎖端を有する戻り止めシリンダと、戻り止めシリンダ内に捕捉された戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングとを備え、戻り止め圧縮スプリングは、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように戻り止めシリンダの開放端に向かって外方に付勢し、ラッチソケットの円筒状ドラム部分の端面は、環状に離間され、円筒状ドラム部分の端面の外周付近に位置する戻り止めのリングをさらに備え、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々は、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々の戻り止めシリンダの開放端から突出する戻り止めボールが戻り止めのリングの1つの戻り止めに着座するように、戻り止めのリングと位置合わせされ、ラッチソケットの回転位置は、ラッチソケットと内側ナックルとの間の相対回転によって戻り止めのリングの1つの戻り止めが1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々の戻り止めボールと選択的に位置合わせされたときに選択的に制御される、実施形態54~実施形態58のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(60)ラッチソケットは、(a)ソケットに対して横断方向に貫通させずにソケット本体内に形成され、ソケットと交差するラッチピンボアであって、ラッチピンボアの盲端にスプリングボアが形成され、ラッチピンボアの開放端はソケット本体を貫通して開口している、ラッチピンボアと、(b)ラッチピンボア内に摺動可能に嵌合されるラッチピンであって、ラッチピンは側方に刻まれたキー溝を有し、キー溝は係止縁部を有し、ラッチピンの引っ掛かり端部は開放端から突出し、スプリング端部はスプリングボア内に位置決めされる、ラッチピンと、(c)ラッチピンボアの盲端とラッチピンのスプリング端部との間のスプリングボア内に位置決めされたスプリングであって、ラッチピンをスプリングボアの開放端に向かって付勢するスプリングとを含み、係止構成では、キー溝はラッチピンボアに対して位置ずれするように付勢されて、キー溝の係止縁部がラッチピンボア内に位置決めされ、係止解除構成では、ラッチピンの第1の端部はラッチピンボアにさらに軸方向に手動で押圧されて、係止縁部をスプリングボアに向かって移動させる、実施形態54~実施形態59のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(61)ラッチピンボアは、ソケットに対して直交方向に形成される、実施形態60のヒンジ連結器ブラケット。
(62)ラッチソケットは、(a)ソケットに対して横断方向に貫通させずにソケット本体内に形成され、ソケットと交差する第2のラッチピンボアであって、第2のラッチピンボアの第2の盲端に第2のスプリングボアが形成され、第2のラッチピンボアの第2の開放端はソケット本体を貫通して開口しており、ラッチピンボアから離間して位置決めされた第2のラッチピンボアと、(b)第2のラッチピンボア内に摺動可能に嵌合される第2のラッチピンであって、側方に刻まれた第2のキー溝を有し、第2のキー溝は第2の係止縁部を有し、ラッチピンの第2の引っ掛かり端部は第2の開放端から突出し、第2のスプリング端部は第2のスプリングボア内に位置決めされる、第2のラッチピンとをさらに備える、実施形態60または実施形態61のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(63)ラッチピンボアおよび第2のラッチピンボアは、ソケットに対して直交方向に形成され、ラッチピンボアおよび第2のラッチピンボアは互いに対して軸方向に平行である、実施形態62のヒンジ連結器ブラケット。
(64)キー溝の係止縁部は、アタッチメントが係止構成でソケット内に挿入されると、アタッチメントのラッチ係合部分と係合されるように構成される、実施形態60~実施形態63のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(65)ソケットは六角形状である、実施形態55~実施形態64のいずれか1つのヒンジ連結器ブラケット。
(66)内側ナックルおよび外側ナックルを通過するヒンジピンによって外側ナックルに回転可能に連結された内側ナックルと、内側ナックルと外側ナックルとの間のヒンジピンを中心とした相対運動を阻止する戻り止め機構であって、戻り止めに係合するように構成された戻り止めプランジャを含む戻り止め機構とを備えるヒンジ継手であって、戻り止めプランジャが戻り止め内に係合されると、内側ナックルの角度位置が選択的に保持される、ヒンジ継手。
(67)戻り止めプランジャは、外側ナックル上に位置決めされ、内側ナックルに向かって半径方向に配向され、戻り止めは、内側ナックル上に位置決めされ、内側ナックルと外側ナックルとの間の相対回転によって戻り止めプランジャと選択的に位置合わせされる、実施形態66のヒンジ継手。
(68)戻り止めは、内側ナックルの周りに形成された複数の窪みである、実施形態66または実施形態67のヒンジ継手。
(69)第1のジョー部材と、第1の方向に平行に摺動可能に並進可能であり、第1のジョー部材に対して摺動する第2のジョー部材であって、ラッチピンボアが第2のジョー部材内に形成され第1の方向に平行に配置され、ラッチボルトボアが第2のジョー部材内に形成され第2の方向に平行かつ第1の方向に垂直に配置され、ラッチボルトボアはラッチガイドピンボアと交差する、第2のジョー部材と、第1のジョー部材から延び、第1の方向に平行に配置され、ラッチピンボア内に摺動可能に挿入されて第1の方向への第1のジョー部材に対する第2のジョー部材の移動を案内するラッチピンであって、ボルトチャネルがラッチピン上に長手方向に形成され、ボルト孔がボルトチャネル内に形成され、ボルト孔はボルトチャネルより深い、ラッチピンと、ラッチボルトボア内に摺動可能に挿入されるラッチボルトであって、第1のジョー部材から離れる方向の第2のジョー部材の移動が実質的に防止される係止構成では、ラッチボルトの終端はボルト孔内に挿入され、第1のジョー部材から離れる方向への第2のジョー部材の摺動が許可される係止解除構成では、ラッチボルトの終端はボルトボルト孔の外かつボルトチャネル内に位置決めされるように構成され、第2のジョー部材が第1のジョー部材から離れる方向に移動するときに終端はボルトチャネル内を進む、ラッチボルトとを備える、ブラケット。
(70)第2のジョー部材から延び第1の方向に平行に配置されたガイドピンであって、第1のジョー部材内に形成され第1の方向に平行に配置されたガイドピンボア内に摺動可能に挿入されて、第1の方向への第2のジョー部材に対する第1のジョー部材の移動を案内するガイドピンをさらに備える、実施形態69のブラケット。
(71)第1のジョー部材と第2のジョー部材との間に位置決めされたジョー拡張スプリングであって、通常は第1のジョー部材および第2のジョー部材を互いから離れるように付勢するように構成されたジョー拡張スプリングをさらに備え、係止解除構成では、ジョー拡張スプリングによって第1のジョー部材および第2のジョー部材を互いから離れる方向に摺動させる、実施形態69または実施形態70のブラケット。
(72)ボルトチャネルは、ラッチボルトの終端がボルトチャネル内を移動するのを制限されているために、第1のジョー部材が第2のジョー部材から離れる方向に移動するのを制限する、実施形態69~実施形態71のいずれか1つのブラケット。
(73)ラッチボルトは、ラッチボルト上に長手方向に形成されたリミッタスロットを備え、リミッタは、ラッチボルトがリミッタに対して移動するときにラッチボルトボア内のラッチボルトの移動を制限するように、リミッタスロットを通って延びる、実施形態69~実施形態72のいずれか1つのブラケット。
(74)ラッチボルトは、本体と、本体から軸方向に延びるボルトとをさらに備え、終端は、ボルト上の遠位に位置し、スプリングチャネルは、本体上に長手方向に形成され、リミッタスロットは、スプリングチャネル内に位置する、実施形態73のブラケット。
(75)リミッタスロットは、ボルトに最も近いスプリングシートを含み、引き戻しスプリングは、スプリングシートとリミッタとの間のスプリングチャネル内に位置決めされ、ラッチボルトの終端がボルト孔から手動で押し出されると、引き戻しスプリングは、スプリングシートとリミッタとの間で圧縮されることにより、ラッチボルトをラッチガイドピンに向かって付勢して戻す、実施形態74のブラケット。
(76)ボルト止め部がボルト孔に隣接するボルトチャネル内に画定され、ボルトの終端は、係止解除構成において、引き戻しスプリングの付勢下で、ボルト止め部に押し付けられるように構成される、実施形態75のブラケット。
(77)ラッチガイドピンがボルトの終端に対して移動されると、ボルトの終端は、係止解除構成から係止構成への移行中にボルト止め部に当接して載るように構成され、ボルト孔がボルトの終端と位置合わせされると、引き戻しスプリングがボルトをボルト孔に押し込んで、係止構成への移行を完了する、実施形態76のブラケット。
(78)ラッチボルトボアは、第2のジョー部材を完全に貫通して形成され、ラッチボルトは、ラッチボルトの終端が係止構成において第2のジョー部材から突出するように、ラッチガイドを通って延びるように構成される、実施形態69~実施形態77のいずれか1つのブラケット。
(79)ラッチボルトボアは、終端の反対側のラッチボルトの端部に回転タブを備え、回転タブは、ラッチボルトに対して回転するように構成され、回転タブは、係止構成において第2のジョー部材に近接して位置決めされ、係止構成から係止解除構成への移行を開始するために、終端がラッチボルトボアに手動で押し込まれて、回転タブを第2のジョー部材から離れる方向に移動させ、さらに引っ張るために回転タブを手で引っ掛けるためのクリアランスを形成する、実施形態78のブラケット。
(80)タブ凹部が、ラッチボルトボアに隣接して第2のジョー部材上に形成され、係止構成にあるときに回転タブを受容してタブの不注意による回転を防止するように構成される、実施形態79のブラケット。
(81)回転タブは、所定の角度位置で回転タブの回転を一時的に拘束するために、ラッチボルトの端部と回転タブとの間で相互作用する戻り止め機構を含み、回転タブは、手の引っ掛かりを改善するために、回転タブの一部が第2のジョー部材に突き出た角度位置まで回転されるように構成される、実施形態79のブラケット。
(82)第1のジョー部材は、第1の挟持面を含み、第2のジョー部材は、挟持配置において第1の挟持面から離間され、第1の挟持面に対向する第2の挟持面を含む、実施形態69~実施形態81のいずれかのブラケット。
(83)第1の係合ボスは、第1の挟持面から突出し、第2の係合ボスは、第2の挟持面から突出する、実施形態82のブラケット。
(84)第1の係合ボスおよび第2の係合ボスはそれぞれ、細長いボスとして構成される、実施形態83のブラケット。
(85)第1のジョー部材と第2のジョー部材との間にスロート領域が画定され、スロート領域に対向して画定されたブラケットの裏側であるバックプレートは 、第1のジョー部材と第2のジョー部材との間の過度の撓みを防止するために、バックプレート凹部内を摺動するように構成される、実施形態69~実施形態84のいずれか1つのブラケット。
(86)バックプレートは、第1のジョー部材から片持ち梁状に延び、バックプレート凹部は、第2のジョー部材上に形成される、実施形態85のブラケット。
(87)第1のジョー部材であって、ラッチ部分が第1のジョー部材から延び第1の方向に平行に配置され、ボルトチャネルがラッチ部分上に長手方向に形成され、ボルト孔がボルトチャネル内に形成され、ボルト孔はボルトチャネルより深い、第1のジョー部材と、第1の方向に平行に第1のジョー部材に対して摺動可能に並進可能な第2のジョー部材であって、ラッチボアが第2のジョー部材内に形成され第1の方向に平行に配置され、ラッチボルトボアが第2のジョー部材内に形成され第2の方向に平行かつ第1の方向に垂直に配置され、ラッチボルトボアはラッチガイドピンボアと交差し、ラッチ部分がラッチボア内に摺動可能に挿入される、第2のジョー部材と、ラッチボルトボア内に摺動可能に挿入されるラッチボルトであって、第1のジョー部材から離れる方向の第2のジョー部材の移動が実質的に防止される係止構成では、ラッチボルトの終端はボルト孔内に挿入され、第1のジョー部材から離れる方向への第2のジョー部材の摺動が許可される係止解除構成では、ラッチボルトの終端はボルトボルト孔の外かつボルトチャネル内に位置決めされるように構成され、第2のジョー部材が第1のジョー部材から離れる方向に移動するときに終端はボルトチャネル内を進む、ラッチボルトとを備える、ブラケット。
(88)ラッチ部分は、ラッチボア内に摺動可能に挿入されて、第1の方向への第1のジョー部材に対する第2のジョー部材の移動を案内するラッチガイドピンである、実施形態87のブラケット。
(89)第2の係合ボスから離間され、第2の係合ボスと位置合わせされた第1の係合ボスを有するクランプであって、第1の係合ボスおよび第2の係合ボスはそれぞれボス幅およびボス長さを有し、第1の係合ボスの第1の最内縁部と第2の係合ボスの第2の最内縁部との間に第1の距離が画定され、第1の係合ボスの第1の最外縁部と第2の係合ボスの第2の最外縁部との間に第2の距離が画定される、クランプを受容するためのレールであって、第1の係合面、第1の係合面に隣接する第2の面、および第1の係合面と平行であり、第1の係合面から離間され、第1の係合面に対向する第3の面を有し、第2の面は第1の係合面と第3の面との間に架かるレール本体と、第1の係合面上に形成され、第1の係合ボスおよび第2の係合ボスを受容するように構成された第1の係合スロットであって、少なくとも第2の距離と同じの長さの第1のスロット長さと少なくともボス幅と同じ幅の第1のスロット幅とを有する第1の係合スロットと、第1の係合面上に形成され、第1の係合スロットから離間され、第1の係合スロットと位置合わせされた第2の係合スロットであって、第1の係合スロットと第2の係合スロットとの間のスロット間隔長さであって、最大で第1の距離と同じ長さのスロット間隔長さと、少なくともボス幅と同じ幅の第2のスロット幅とを有する第2の係合スロットとを備え、第1のスロット長さ、第1のスロット幅、スロット間隔長さ、および第2のスロット幅の1つまたは複数の組み合わせは、クランプの第1の係合ボスおよび第2の係合ボスを少なくとも第1の係合スロット内に配置し、クランプのレールに対する大幅な移動を防止する嵌合部を形成する、レール。
(90)第1の係合スロットおよび第2の係合スロットは、貫通スロットである、実施形態89のレール。
(91)第1の係合スロットおよび第2の係合スロットは、同じ長さを有する、実施形態89または実施形態90のレール。
(92)第1の係合スロットは第2の係合スロットより長い、実施形態89~実施形態91のいずれか1つのレール。
(93)第2の係合スロットは、ボス長さより長く、第2の距離より短い第2のスロット長さを有する、実施形態92のレール。
(94)第1の係合スロットおよび第2の係合スロットは、第1の係合面と第1の係合スロットおよび第2の係合スロットの各々との間の移行を容易にするための食い付き部を含む、実施形態89~実施形態93のいずれか1つのレール。
(95)食い付き部は、面取り部およびフィレットの一方または両方である、実施形態94のレール。
(96)第1の係合スロットは、クランプをレールに対して位置決めするために第1の係合ボスおよび第2の係合ボスを受容するための位置決め隙間嵌めを形成する、実施形態89~実施形態95のいずれか1つのレール。
(97)第3の面は、第3の係合スロットおよび第4の係合スロットを有する第3の係合面として構成され、第3の係合スロットは、第1の係合スロットと位置合わせされ、第1の係合スロットと合致し、第4の係合スロットは、第2の係合スロットと位置合わせされ、第2の係合スロットと合致する、実施形態89~実施形態96のいずれか1つのレール。
(98)レール本体は、第1のフレーム部材と、第2のフレーム部材と、側壁部材とを備え、第1の係合面は第1のフレーム部材上に画定され、第3の面は第2のフレーム部材上に画定され、第2の面は側壁フレーム部材上に画定され、側壁部材は第1のフレーム部材と第2のフレーム部材との間に挟まれ、第1のフレーム部材と第2のフレーム部材とを離間させ、第1のフレーム部材は第2のフレーム部材に締結される、実施形態89~実施形態97のいずれか1つのレール。
(99)複数の雌ねじスタンドオフが第2のフレーム部材と第1のフレーム部材との間に延び、複数の雄ねじ締結具が第1のフレーム部材および第2のフレーム部材の各々を通って延びて、複数の雌ねじスタンドオフにねじ込まれて、第1のフレーム部材および第2のフレーム部材をしっかりと締結する、実施形態98のレール。
(100)レール本体は、携帯電子機器用の装置保護ケースとして構成され、携帯電子機器の外周を取り囲むように構成され、レールはさらに、携帯電子機器の画面を覆うように構成されたトップカバープレートと、携帯電子機器の裏面を覆うように構成されたボトムカバープレートとを備え、組み立てられたときに、第1のフレーム部材がトッププレートを覆い、第2のフレーム部材がボトムカバープレートを覆い、携帯電子機器は、トップカバープレートとボトムカバープレートとの間に挟まれるように構成され、トップカバープレートは、第1のフレーム部材と画面との間に挟まれるように構成され、ボトムカバープレートは、第2のフレーム部材と裏面との間に挟まれるように構成され、第1のフレーム部材を第2のフレーム部材に締結することで、装置保護ケースと、しっかりと組み合わせられた装置保護ケース内の携帯電子機器とをしっかりと保持する、実施形態98または実施形態99のレール。
(101)携帯電子機器の周縁部を受容するように構成された溝を有するエラストマーガスケット部材であって、周縁部を取り囲むエラストマーガスケット部材をさらに備え、エラストマーガスケット部材は、第1のフレーム部材とトップカバープレートとの間に位置決めされ、第2のフレーム部材とボトムカバーとの間に位置決めされ、エラストマーガスケット部材とトップカバープレートおよびボトムカバープレートの両方との間に水密シールが形成される、実施形態100のレール。
(102)(a)連結器基部および内側ナックルを備えるヒンジ連結器であって、内側ナックルは、第1の端部および第2の端部を有するバレル部分とバレル部分から垂直に延びる連結器とを備える、ヒンジ連結器と、(b)内側ナックルのバレル部分の第1の端部に取り付けられた第1の装置ホルダとを備える、アダプタ。
(103)内側ナックルのバレル部分の第2の端部に取り付けられた第2の装置ホルダをさらに備える、実施形態102のアダプタ。
(104)内側ナックルは、連結器基部に回転可能に連結される、実施形態102または実施形態103のアダプタ。
(105)連結器基部は、第1の戻り止めプランジャおよび第2の戻り止めプランジャをさらに備え、第1の戻り止めプランジャおよび第2の戻り止めプランジャはそれぞれ、開放端および開放端の反対側の閉鎖端を有する戻り止めシリンダと、戻り止めシリンダ内に捕捉された戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングとを備え、戻り止め圧縮スプリングは、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように戻り止めシリンダの開放端に向かって外方に付勢し、内側ナックルは、環状に離間され整列した第1の列の戻り止めおよび環状に離間され整列した第2の列の戻り止めを備え、第1および第2の列の戻り止めは、互いに平行であり、第1および第2の戻り止めプランジャは、戻り止めシリンダの開放端から突出する戻り止めボールが第1および第2の列の戻り止めの1つの戻り止めに着座するように、第1および第2の列の戻り止めとそれぞれ位置合わせされ、内側ナックルの角度位置は、内側ナックルと連結器基部との間の相対回転によって第1および第2の列の戻り止めの1つの戻り止めが第1および第2の戻り止めプランジャの戻り止めボールと選択的に位置合わせされたときに選択的に制御される、実施形態104のアダプタ。
(106)第1の外側ナックルおよび第2の外側ナックルを含む連結器基部と、内側ナックルと、ソケット本体およびソケット本体内に形成されたソケットを含むラッチソケットとを備える、アダプタ。
(107)内側ナックルは、第1の外側ナックル、内側ナックル、および第2の外側ナックルに挿通されるヒンジピンによって連結器基部に回転可能に連結される、実施形態106のアダプタ。
(108)連結器基部は、第1の戻り止めプランジャおよび第2の戻り止めプランジャをさらに備え、第1の戻り止めプランジャおよび第2の戻り止めプランジャはそれぞれ、開放端および開放端の反対側の閉鎖端を有する戻り止めシリンダと、戻り止めシリンダ内に捕捉された戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングとを備え、戻り止め圧縮スプリングは、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように戻り止めシリンダの開放端に向かって外方に付勢し、内側ナックルは、環状に離間され整列した第1の列の戻り止めおよび環状に離間され整列した第2の列の戻り止めを備え、第1および第2の列の戻り止めは、互いに平行であり、第1および第2の戻り止めプランジャは、戻り止めシリンダの開放端から突出する戻り止めボールが第1および第2の列の戻り止めの1つの戻り止めに着座するように、第1および第2の列の戻り止めとそれぞれ位置合わせされ、内側ナックルの角度位置は、内側ナックルと連結器基部との間の相対回転によって第1および第2の列の戻り止めの1つの戻り止めが第1および第2の戻り止めプランジャの戻り止めボールと選択的に位置合わせされたときに選択的に制御される、実施形態106または実施形態107のいずれか1つのアダプタ。
(109)第1の戻り止めプランジャは、第1の外側ナックルによって位置決めされ、内側ナックルに向かって半径方向に配向され、第2の戻り止めプランジャは、第2の外側ナックルによって位置決めされ、内側ナックルに向かって半径方向に配向される、実施形態108のアダプタ。
(110)内側ナックルは、戻り止め機構によってラッチソケットに回転可能に連結され、ラッチソケットの円筒状ドラム部分は、内側ナックルの円筒状スリーブ部分に挿入されることにより、円筒状スリーブ部分の端面部分を円筒状ドラム部分の端面に近接させ、内側ナックルは、1つまたは複数の戻り止めプランジャをさらに備え、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々は、開放端および開放端の反対側の閉鎖端を有する戻り止めシリンダと、戻り止めシリンダ内に捕捉された戻り止めボールおよび戻り止め圧縮スプリングとを備え、戻り止め圧縮スプリングは、戻り止めボールを戻り止めシリンダの開放端から突出させるように戻り止めシリンダの開放端に向かって外方に付勢し、ラッチソケットの円筒状ドラム部分の端面は、環状に離間され円筒状ドラム部分の端面の外周付近に位置する戻り止めのリングをさらに備え、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々は、1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々の戻り止めシリンダの開放端から突出する戻り止めボールが戻り止めのリングの1つの戻り止めに着座するように、戻り止めのリングと位置合わせされ、ラッチソケットの回転位置は、ラッチソケットと内側ナックルとの間の相対回転によって戻り止めのリングの1つの戻り止めが1つまたは複数の戻り止めプランジャの各々の戻り止めボールと選択的に位置合わせされたときに選択的に制御される、実施形態106~実施形態109のいずれか1つのアダプタ。
(111)ラッチソケットは、(a)ソケットに対して横断方向に貫通させずにソケット本体内に形成され、ソケットと交差するラッチピンボアであって、ラッチピンボアの盲端にスプリングボアが形成され、ラッチピンボアの開放端はソケット本体を貫通して開口している、ラッチピンボアと、(b)ラッチピンボア内に摺動可能に嵌合されるラッチピンであって、ラッチピンは側方に刻まれたキー溝を有し、キー溝は係止縁部を有し、ラッチピンの引っ掛かり端部は開放端から突出し、スプリング端部はスプリングボア内に位置決めされる、ラッチピンと、(c)ラッチピンボアの盲端とラッチピンのスプリング端部との間のスプリングボア内に位置決めされたスプリングであって、ラッチピンをスプリングボアの開放端に向かって付勢するスプリングとを含み、係止構成では、キー溝はラッチピンボアに対して位置ずれするように付勢されて、キー溝の係止縁部がラッチピンボア内に位置決めされ、係止解除構成では、ラッチピンの第1の端部はラッチピンボアにさらに軸方向に手動で押圧されて、係止縁部をスプリングボアに向かって移動させる、実施形態106~実施形態110のいずれか1つのアダプタ。
(112)ラッチピンボアは、ソケットに対して直交方向に形成される、実施形態111のアダプタ。
(113)ラッチソケットは、(a)ソケットに対して横断方向に貫通させずにソケット本体内に形成され、ソケットと交差する第2のラッチピンボアであって、第2のラッチピンボアの第2の盲端に第2のスプリングボアが形成され、第2のラッチピンボアの第2の開放端はソケット本体を貫通して開口しており、ラッチピンボアから離間して位置決めされた第2のラッチピンボアと、(b)第2のラッチピンボア内に摺動可能に嵌合される第2のラッチピンであって、側方に刻まれた第2のキー溝を有し、第2のキー溝は第2の係止縁部を有し、ラッチピンの第2の引っ掛かり端部は第2の開放端から突出し、第2のスプリング端部は第2のスプリングボア内に位置決めされる、第2のラッチピンとをさらに備える、実施形態111または実施形態112のアダプタ。
(114)ラッチピンボアおよび第2のラッチピンボアは、ソケットに対して直交方向に形成され、ラッチピンボアおよび第2のラッチピンボアは互いに対して軸方向に平行である、実施形態113のアダプタ。
(115)キー溝の係止縁部は、アタッチメントが係止構成でソケット内に挿入されると、アタッチメントのラッチ係合部分と係合されるように構成される、実施形態111~実施形態114のいずれか1つのアダプタ。
(116)ソケットは六角形状である、実施形態106~実施形態115のいずれか1つのアダプタ。
実施例
【0105】
以下の非限定的な実施例は、ここで企図される代表的な実施形態のより完全な理解を容易にするために、単に例示のみを目的として提供されている。これらの実施例は、本明細書に開示される化合物、医薬組成物、または方法および使用に関するものを含む、本明細書に記載される実施形態のいずれかを限定するものであると解釈されるべきではない。
実施例1
【0106】
この実施例は、本明細書に開示される装着システムを使用してヘルメット上にビデオレコーダを取り付ける方法を示している。
【0107】
使用者は、オートバイのヘルメットを所有しており、ビデオレコーダをヘルメットに固定することを望む。使用者は、図5に示されているような本明細書に開示されているレールを入手し、このレールを固定し、レールの底面側にある接着層から保護シートを剥がし、レールをヘルメットの外面部分に貼り付ける。次に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、ヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させることによってレールに固定する。次に、使用者は、図68に示されているような本明細書に開示されている連結器の螺合ねじをビデオレコーダ上にあるねじ孔に螺着させることによって、ビデオレコーダをヘルメットに取り付け、その後、連結器の他端をヒンジ連結器のソケットに挿入してビデオレコーダをオートバイのヘルメットに固定することによってビデオレコーダをオートバイのヘルメットに取り付ける。
【0108】
代替の実施例では、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを使用する代わりに、図28に示されているようなブラケットと、中央に位置する第1および第2の螺合ねじを含むディスクを備えるブラケットアダプタとを使用し、第1の螺合ねじは、ディスクの上面に対して垂直であり、第2の螺合ねじは、ディスクの底面に対して垂直である。使用者は、ブラケットアダプタの第1の螺合ねじをビデオレコーダ上にあるねじ孔に螺着させることによって、ブラケットアダプタをビデオレコーダに取り付ける。オートバイのヘルメットに貼り付けられたレールにブラケットを取り付ける前または取り付けた後、使用者は、ブラケットアダプタの第2の螺合ねじをブラケット上にある取付点のねじ孔に螺着させることによって、ビデオレコーダをブラケットに取り付ける。まだ取り付けられていない場合、使用者は、ブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させてビデオレコーダをオートバイのヘルメットに固定することによってビデオレコーダをヘルメットに取り付ける。
【0109】
代替の実施例では、ビデオレコーダはGo-Proビデオレコーダであり、使用者は図28に示されているようなブラケットを使用し、ブラケットアダプタは図46に示されているようなものである。ヘルメットに貼り付けられたレールにブラケットを取り付ける前または取り付けた後、使用者は、ブラケットアダプタの螺合ねじをブラケット上にある取付点のねじ孔に螺着させることによって、ブラケットアダプタをブラケットに取り付ける。次に、使用者は、ブラケットアダプタ上にある孔とビデオレコーダ上にあるブラケットとを位置合わせし、ねじ山付きピンを挿入し、ビデオレコーダをブラケットアタッチメントに取り付けるようにねじ山付きピンを固定することによって、ビデオレコーダを取り付ける。まだ取り付けられていない場合、使用者は、ブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させてビデオレコーダをオートバイのヘルメットに固定することによってブラケットをレールに固定させる。
【0110】
上記の代替の実施例では、ヘルメットは自転車用ヘルメットである。
実施例2
【0111】
この実施例は、本明細書に開示されている装着システムを使用して暗視ゴーグルをヘルメットに取り付ける方法を示している。
【0112】
使用者は、シュラウドブラケットを備えるACHヘルメットを所有しており、このブラケットを使用して暗視ゴーグル(NVG)を固定することを望む。使用者は、図6に示されているような本明細書に開示されているレールを入手し、このレールをシュラウドブラケットに固定する。次に、使用者は、図2に示されているような本明細書に開示されているレールを入手し、このレールをNVGの一部に固定する。次に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、ヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させることによってシュラウドブラケット上のレールに固定する。同様に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、ヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させることによって、NVG上のレールに固定する。次に、使用者は、図57に示されているような本明細書に開示されている連結器を両方のヒンジ連結器のソケットに挿入してNVGをヘルメットに固定することによって、NVGをヘルメットに取り付ける。この構成では、使用者は、NVGを収納したいときには、ヘルメットに貼り付けられたレールに近接してNVGを折り畳むことができる。同様に、使用したい場合には、使用は、NVGを使用して環境を視認するために、NVGの光学視野を使用者の一方または両方の眼と合わせるように、ヘルメットから下向きにNVGを移動させることができる。
実施例3
【0113】
この実施例は、本明細書に開示されている装着システムを使用して耐荷重装備ベスト上に本明細書に開示されている装置ケース内の装置を取り付ける方法を示している。
【0114】
使用者は、スマートフォンを所有しており、MOLLE耐荷重システム、PALS耐荷重システム、IIFS耐荷重システム、またはALICE耐荷重システムのような耐荷重装備ベストに電話を固定することを望む。使用者は、図3に示されているような本明細書に開示されているレールを入手し、ねじ、リベットまたはその両方を使用して、このレールを耐荷重装備ベスト上に固定する。次に、使用者は、図8に示されているような装置ケースとして設計された本明細書に開示されているレールを入手し、装置ケース内部に電話を入れる。次に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、ヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させることによって耐荷重装備ベスト上に固定されたレールに固定する。同様に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、ヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスを装置ケース上にある係合スロットに係合させることによって装置ケースに固定する。次に、使用者は、図57に示されているような本明細書に開示されている連結器を両方のヒンジ連結器のソケットに挿入して装置ケースを耐荷重装備ベストに固定することによって装置ケースを耐荷重装備ベストに取り付ける。この構成では、使用者は、装置ケースを収納したいときには、耐荷重装備ベストに近接して装置ケースを折り畳むことができる。同様に、使用したい場合には、使用は、装置ケース内に入れられた装置を見るために、耐荷重装備ベストから離れるように装置ケースを展開することができる。
【0115】
代替の実施例では、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備える両方のブラケットを使用する代わりに、図28に示されているようなブラケットと、中央に位置する第1および第1の螺合ねじを含むディスクを備えるブラケットアダプタとを使用し、第1の螺合ねじは、ディスクの上面に対して垂直であり、第2の螺合ねじは、ディスクの底面に対して垂直である。使用者は、ブラケットアダプタの第1の螺合ねじを装置ケース上にある取付点のねじ孔に螺着させることによって、ブラケットアダプタを装置ケースに取り付ける。耐荷重装備ベストに貼り付けられたレールにブラケットを取り付ける前または取り付けた後、使用者は、ブラケットアダプタの第2の螺合ねじをブラケット上にある取付点のねじ孔に螺着させることによって、装置ケースをブラケットに取り付ける。まだ取り付けられていない場合、使用者は、ブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させて装置ケースを耐荷重装備ベストに固定することによって装置ケースを耐荷重装備ベストに取り付ける。
実施例4
【0116】
この実施例は、本明細書に開示されている装着システムを使用して車両のダッシュボード上に本明細書に開示されている装置ケース内の装置を取り付ける方法を示している。
【0117】
使用者は、スマートフォンを所有しており、電話を自動車のダッシュボードに固定することを望む。使用者は、図3に示されているような本明細書に開示されているレールを入手し、このレールを固定し、レールの底面側にある接着層から保護シートを剥がし、レールをダッシュボードの外面部分に貼り付ける。次に、使用者は、図8に示されているような装置ケースとして設計された本明細書に開示されているレールを入手し、装置ケース内部に電話を入れる。次に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、ヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させることによってダッシュボード上に固定されたレールに固定する。同様に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、ヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスを装置ケース上にある係合スロットに係合させることによって装置ケースに固定する。次に、使用者は、図57に示されているような本明細書に開示されている連結器を両方のヒンジ連結器のソケットに挿入して装置ケースをダッシュボードに固定することによって装置ケースをダッシュボードに取り付ける。
【0118】
代替の実施例では、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備える両方のブラケットを使用する代わりに、図28に示されているようなブラケットと、中央に位置する第1および第1の螺合ねじを含むディスクを備えるブラケットアダプタとを使用し、第1の螺合ねじは、ディスクの上面に対して垂直であり、第2の螺合ねじは、ディスクの底面に対して垂直である。使用者は、ブラケットアダプタの第1の螺合ねじを装置ケース上にある取付点のねじ孔に螺着させることによって、ブラケットアダプタを装置ケースに取り付ける。ダッシュボードに貼り付けられたレールにブラケットを取り付ける前または取り付けた後、使用者は、ブラケットアダプタの第2の螺合ねじをブラケット上にある取付点のねじ孔に螺着させることによって、装置ケースをブラケットに取り付ける。まだ取り付けられていない場合、使用者は、ブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させて装置ケースをダッシュボードに固定することによって装置ケースをダッシュボードに取り付ける。
【0119】
上述の実施例の代替の実施例では、レールは、フロントガラス、リアウィンドウ、運転席側ウィンドウ、同乗者側ウィンドウのような、自動車内にあるウィンドウの内面に貼り付けられる。
実施例5
【0120】
この実施例は、本明細書に開示されている装着システムを使用して車両のダッシュボード上にビデオレコーダを取り付ける方法を示している。
【0121】
使用者は、ビデオレコーダを所有しており、ビデオレコーダを自動車のダッシュボードに固定することを望む。使用者は、図3に示されているような本明細書に開示されているレールを入手し、このレールを固定し、レールの底面側にある接着層から保護シートを剥がし、レールをダッシュボードの外面部分に貼り付ける。次に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、ヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させることによってレールに固定する。次に、使用者は、図68に示されているような本明細書に開示されている連結器の螺合ねじをビデオレコーダ上に存在するねじ孔に螺着させることによって、ビデオレコーダをダッシュボードに取り付け、その後、連結器の他端をヒンジ連結器のソケットに挿入してビデオレコーダをダッシュボードに固定することによって、ビデオレコーダをダッシュボードに取り付ける。
【0122】
代替の実施例では、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを使用する代わりに、図28に示されているようなブラケットと、中央に位置する第1および第2の螺合ねじを含むディスクを備えるブラケットアダプタとを使用し、第1の螺合ねじは、ディスクの上面に対して垂直であり、第2の螺合ねじは、ディスクの底面に対して垂直である。使用者は、ブラケットアダプタの第1の螺合ねじをビデオレコーダ上にあるねじ孔に螺着させることによって、ブラケットアダプタをビデオレコーダに取り付ける。ダッシュボードに貼り付けられたレールにブラケットを取り付ける前または取り付けた後、使用者は、ブラケットアダプタの第2の螺合ねじをブラケット上にある取付点のねじ孔に螺着させることによって、ビデオレコーダをブラケットに取り付ける。まだ取り付けられていない場合、使用者は、ブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上に存在する係合スロットに係合させてビデオレコーダをダッシュボードに固定することによって、ビデオレコーダをダッシュボードに取り付ける。
【0123】
代替の実施例では、ビデオレコーダはGo-Proビデオレコーダであり、使用者は図28に示されているようなブラケットを使用し、ブラケットアダプタは図46に示されているようなものである。ダッシュボードに貼り付けられたレールにブラケットを取り付ける前または取り付けた後、使用者は、ブラケットアダプタの螺合ねじをブラケット上にある取付点のねじ孔に螺着させることによって、ブラケットアダプタをブラケットに取り付ける。次に、使用者は、ブラケットアダプタ上にある孔とビデオレコーダ上にあるブラケットとを位置合わせし、ねじ山付きピンを挿入し、ビデオレコーダをブラケットアタッチメントに取り付けるようにねじ山付きピンを固定することによって、ビデオレコーダを取り付ける。まだ取り付けられていない場合、使用者は、ブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させてビデオレコーダをダッシュボードに固定することによってブラケットをレールに取り付ける。
【0124】
上述の実施例の代替の実施例では、レールは、フロントガラス、リアウィンドウ、運転席側ウィンドウ、同乗者側ウィンドウのような、自動車内にあるウィンドウの内面に貼り付けられる。
実施例6
【0125】
この実施例は、本明細書に開示されている装着システムを使用して耐荷重装備ベスト上に本明細書に開示されている装置ケース内の装置を取り付けて、本明細書に開示されている装着システムの追加の構成要素を装置ケースに取り付ける方法を示している。
【0126】
使用者は、実施例3に記載されている手順のいずれかを用いて、耐荷重装備ベスト上に固定されているレールに装置ケースを取り付ける。次に、使用者は、図55に示されているようなヒンジ連結器を備えるブラケットを、装置ケースがヒンジ連結器を備えるブラケットの第1および第2のジョー部材の係合ボスをレール上にある係合スロットに係合させることによってレールに取り付けられている位置の反対側の位置で、装置に固定する。次に、使用者は、図70に示されているような本明細書に開示されている連結器をヒンジ連結器のソケットに挿入してアダプタを装置ケースに固定することによってアダプタを装置ケースに取り付ける。次に、使用者は、GPS、コンパスおよび懐中電灯 を図71に示されているようなアダプタに取り付けた。この構成では、使用者が装置を収納したいときには、使用者は、装置ケースの片面に近接してアダプタを折り畳み、その後、耐荷重装備ベストに近接して装置ケース/アダプタアセンブリを折り畳むことができる。同様に、使用したい場合には、使用は、装置ケース内に入れられた装置を見るために、耐荷重装備ベストから離れるように装置ケース/アダプタアセンブリを展開することができ、さらにアダプタ内に収容されている装置を見るためにアダプタを展開することができる。
実施例7
【0127】
この実施例は、本明細書に開示されている装着システムを使用してダッシュボードまたは耐荷重装備ベスト上に本明細書に開示されている装置ケース内の装置を取り付ける代替方法を示している。
【0128】
使用者は、実施例3に記載されている手順のいずれかを用いて、図3に示されているような本明細書に開示されているレールを耐荷重装備ベストに固定する。使用者は、実施例4に記載されている手順のいずれかを用いて、図3に示されているような本明細書に開示されているレールをダッシュボードに固定する。使用者は、実施例3に記載されているように図8に示されているような本明細書に開示されている装置ケース内に装置を入れる。使用時に、使用者は、車両に入ったときに、実施例4に記載されている手順のいずれかを用いて、ダッシュボード上に固定されているレールに装置ケースを取り付けることができる。使用者は、車両から離れるときに、ダッシュボード上のレールから装置ケースを取り外して、その後、実施例3に記載されている手順のいずれかを用いて、耐荷重装備ベスト上に固定されているレールに装置ケースを取り付けることができる。
【0129】
代替の実施例では、使用者は、装置ケースの代わりに、ビデオレコーダ用の本明細書に開示されている装着システムを使用する。この場合、使用者は、車両に入ったときに、実施例5に記載されている手順のいずれかを用いて、ダッシュボード上に固定されているレールにビデオレコーダを取り付けることができる。使用者は、車両から離れるときに、ダッシュボード上のレールからビデオレコーダを取り外して、次に、実施例3に記載されている手順のいずれかを用いて、耐荷重装備ベスト上に固定されているレールにビデオレコーダを取り付ける、または実施例1に記載されている手順のいずれかを用いて、ヘルメット上に固定されているレールにビデオレコーダを取り付けることができる。
【0130】
最後に、本明細書の態様は特定の実施形態を参照することによって強調されているが、当業者は、これらの開示されている実施形態が本明細書に開示されている主題の原理の単なる例示であることを容易に理解することを理解されたい。したがって、本開示の主題は、そのように明示的に述べられない限り、本明細書に記載されている特定の化合物、組成物、物品、装置、方法、プロトコル、および/または試薬などに決して限定されないことを理解されたい。加えて、当業者は、本明細書の精神から逸脱することなく、本明細書の教示に従って、特定の変更、修正、置換、改変、追加、削減、およびそれらの部分的組み合わせを行うことができることを認識するであろう。したがって、以下の添付の請求項およびその後に紹介される請求項は、それらの真の精神および範囲内にあるような全てのそのような変更、修正、置換、改変、追加、削除および部分的組み合わせを含むと解釈されることが意図される。
【0131】
本発明を実施するために本発明者らに周知の最良の形態を含む、本発明の特定の実施形態が本明細書に記載されている。当然ながら、これらの記載されている実施形態の変形形態は、上記の説明を読めば当業者に明らかになるであろう。本発明者は、当業者がそのような変形を必要に応じて使用することを期待し、本発明者らは、本発明が本明細書に具体的に記載されている以外の形で実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法によって許容されるように、本明細書に添付された請求項に記載されている主題の全ての修正および均等物を含む。さらに、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、その全ての可能な変形形態における上述の実施形態の任意の組み合わせが本発明に包含される。
【0132】
本発明の代替の実施形態、要素、またはステップのグループ化は、限定的なものとして解釈されるべきではない。各々の群要素は、個々に、または本明細書に開示されている他の群要素との任意の組み合わせで言及され、特許請求され得る。群の1つまたは複数の要素は、利便性および/または特許性のために、群に含まれるか、または群から削除され得ることが予想される。任意のそのような包含または削除が生じる場合、本明細書は、修正された群を含み、したがって、添付の請求項で使用される全てのマーカッシュ群の明細書記載を果たすと見なされる。
【0133】
一実施形態または一実施形態の態様に関して「may(してもよい)」または「can(することができる)」という用語の使用は、「may not(しなくてもよい)」または「cannot(することができない)」という代替的な意味も伴う。したがって、本明細書が、一実施形態または一実施形態の態様が本発明の主題の一部として含まれてもよい、または含まれ得ることを開示している場合、否定的限定または排他的条件も明示的に表され、一実施形態または一実施形態の態様が本発明の主題の一部として含まれなくてもよい、または含まれ得ないことを意味する。同様に、一実施形態または一実施形態の態様に関して「optionally(任意選択で)」という用語の使用は、そのような実施形態またはそのような実施形態の態様が本発明の主題の一部として含まれてもよいし、または本発明の主題の一部として含まれなくてもよいことを意味する。そのような否定的限定または排他的条件が適用されるかどうかは、否定的限定または排他的条件が特許請求される主題において列挙されるかどうかに基づく。
【0134】
本発明を説明する文脈において(特に、以下の請求項の文脈において)使用される用語「a」、「an」、「the」および同様の言及は、本明細書において別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。さらに、識別された要素の「first(第1の)」、「second(第2の)」、「third(第3の)」などの序数標識は、要素を区別するために使用され、必要な数または限られた数のそのような要素を示すまたは暗示するものではなく、特に明記しない限り、そのような要素の特定の位置または順序を示すものではない。本明細書に記載されている全ての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施され得る。本明細書において提供される任意および全ての例、または例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることを意図しており、それ以外に特許請求される本発明の範囲を制限するものではない。本明細書内のいかなる言語も、本発明の実施に不可欠な任意の特許請求されていない要素を示すものと解釈されるべきではない。
【0135】
請求項において使用される場合、出願されたものであれ、補正ごとに追加されたものであれ、非限定的な(open-ended)移行用語「備える(comprising)」、「comprise」ならびに「comprises」などのその変形、および「含む(including)」、「含有する(containing)」ならびに「有する(having)」などの同等の非限定型の移行句は、明示的に列挙されている要素、限定、ステップ、整数、および/または特徴の全てを単独で、または列挙されていない主題と組み合わせて包含し、指定されている要素、限定、ステップ、整数、および/または特徴は必須であるが、他の指定されていない要素、限定、ステップ、整数、および/または特徴が追加されてもよく、依然として請求項の範囲内の構成物を形成する。本明細書に開示される特定の実施形態は、「備える(comprising)」の代わりに、または「備える(comprising)」の修正として、「からなる(consisting of)」または「から本質的になる(consisting essentially of)」(または「consist of」、「consists of」、および「consist essentially of」などのその変形)の限定型(closed-ended)の移行句を使用して請求項においてさらに限定され得る。請求項において使用される場合、出願されたものであれ、補正ごとに追加されたものであれ、「からなる(consisting of)」という限定型の移行句は、請求項の中で明示的に列挙されていない任意の要素、限定、ステップ、整数、または特徴を除外するものである。「から本質的になる(consisting essentially of)」という限定型の移行句は、特許請求の範囲を、明示的に列挙された要素、限定、ステップ、整数、ならびに/もしくは特徴、および特許請求される主題の基本的かつ新規な特徴(複数可)に実質的に影響を及ぼさない任意の他の要素、限定、ステップ、整数、ならびに/もしくは特徴に限定するものである。したがって、非限定型の移行句「備える(comprising)」の意味は、具体的に列挙された要素、限定、ステップ、および/または特徴の全て、ならびに任意選択の追加の不特定のものを包含するものとして定義されている。「からなる(consisting of)」という限定型の移行句の意味は、請求項の中で具体的に列挙されているそれらの要素、限定、ステップ、整数、および/または特徴のみを含むものとして定義されているが、「から本質的になる(consisting essentially of)」という限定型の移行句の意味は、請求項の中で具体的に列挙されているそれら要素、限定、ステップ、整数、ならびに/もしくは特徴、および特許請求される主題の基本的かつ新規な特徴(複数可)に実質的に影響を及ぼさないそれらの要素、限定、ステップ、整数、ならびに/もしくは特徴のみを含むものとして定義されている。したがって、非限定型の移行句「備える(comprising)」(およびその同等の非限定型の移行句)は、極限の場合として、その意味の中に、限定型の移行句「からなる(consisting of)」または「から本質的になる(consisting essentially of)」によって特定された、特許請求される主題を含む。したがって、「備える(comprising)」という句を用いて本明細書に記載される、またはそのように特許請求される実施形態は、「から本質的になる(consisting essentially of)」および「からなる(consisting of)」という句に対して、本明細書において明示的または本質的に明確に記載され、有効であり、支持される。
【0136】
最後に、本明細書内で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は、請求項によってのみ定義される。したがって、本発明は、正確に図示され説明されているものに限定されない。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
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