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特許7591537家電連携装置、家電連携システム、および、家電連携方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-20
(45)【発行日】2024-11-28
(54)【発明の名称】家電連携装置、家電連携システム、および、家電連携方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20241121BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20241121BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20241121BHJP
【FI】
H04L12/28 500F
H04Q9/00 301D
G06Q10/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022128225
(22)【出願日】2022-08-10
(65)【公開番号】P2024025077
(43)【公開日】2024-02-26
【審査請求日】2024-03-25
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 圭吾
(72)【発明者】
【氏名】船山 敦子
(72)【発明者】
【氏名】青山 勝
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 亮
(72)【発明者】
【氏名】笠原 賢哉
(72)【発明者】
【氏名】加藤 奨一
【審査官】浜岸 広明
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-145247(JP,A)
【文献】国際公開第2019/172046(WO,A1)
【文献】特開2018-061168(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/28
H04Q 9/00
G06Q 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電とその家電のユーザとの連携情報を管理する家電連携装置であって、
前記家電連携装置は、
所定のユーザが操作する所定の操作端末から前記家電との連携の要求を受け、
前記家電に対して認証コードが未発行である場合には、前記家電と前記所定のユーザとの前記連携情報を記憶部に登録するとともに、発行した前記認証コードを前記所定の操作端末と共有し、
前記家電に対して前記認証コードが発行済である場合には、前記所定の操作端末に対して前記認証コードを要求し、
前記所定の操作端末から前記認証コードが送付される場合には、前記家電と連携済のユーザとの前記連携情報に、前記所定のユーザを追加し、
前記所定の操作端末から前記認証コードが送付されない場合には、前記家電と前記所定のユーザとの連携を拒否することを特徴とする
家電連携装置。
【請求項2】
前記家電連携装置は、前記家電との連携を拒否した前記所定の操作端末に対して、前記家電と前記連携済のユーザとの前記連携情報の初期化を促す旨を通知することを特徴とする
請求項1に記載の家電連携装置。
【請求項3】
前記家電連携装置は、
前記家電ごとに一時的に発行される家電識別情報と、前記家電のユーザごとの識別情報とを対応付ける前記連携情報として前記記憶部に登録し、
前記連携情報を初期化するときには、前記家電識別情報を更新することで、前記家電と前記連携済のユーザとの前記連携情報を解除することを特徴とする
請求項1に記載の家電連携装置。
【請求項4】
前記家電連携装置は、
前記家電ごとに恒久的に使用される家電識別情報と、前記家電のユーザごとの識別情報とを対応付ける前記連携情報として前記記憶部に登録し、
前記連携情報を初期化するときには、前記家電識別情報と前記連携済のユーザごとの識別情報との対応付けを削除することを特徴とする
請求項1に記載の家電連携装置。
【請求項5】
前記家電連携装置は、
前記連携情報に対して、さらに、前記家電の使用履歴も対応付けて前記記憶部に格納し、
前記連携情報を初期化するときには、対応付けられている前記家電の使用履歴のうちの前記家電の修理に有用な修理用データを除いてデータ消去することを特徴とする
請求項1に記載の家電連携装置。
【請求項6】
前記家電連携装置は、前記家電の使用履歴において所定期間電源オフの場合、前記連携済の操作端末に対して初期化を促す画面を表示させることを特徴とする
請求項5に記載の家電連携装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の家電連携装置と、前記家電と、前記操作端末と、無線LANルータとを有する家電連携システムであって、
前記家電は、前記無線LANルータとの無線接続を介して前記家電連携装置と通信することで、前記連携情報を初期化する要求を前記家電連携装置に送信し、
前記操作端末は、前記無線接続を確立するための無線設定情報として、前記家電が周囲の電波のスキャン結果から得られた前記家電が通信可能な無線設定情報を、前記家電に送信することを特徴とする
家電連携システム。
【請求項8】
操作端末と家電との連携情報を管理する家電連携装置が実行する家電連携方法であって、
前記家電連携装置は、
所定のユーザが操作する所定の操作端末から前記家電との連携の要求を受け、
前記家電に対して認証コードが未発行である場合には、前記家電と前記所定のユーザとの前記連携情報を記憶部に登録するとともに、発行した前記認証コードを前記所定の操作端末と共有し、
前記家電に対して前記認証コードが発行済である場合には、前記所定の操作端末に対して前記認証コードを要求し、
前記所定の操作端末から前記認証コードが送付される場合には、前記家電と連携済のユーザとの前記連携情報に、前記所定のユーザを追加し、
前記所定の操作端末から前記認証コードが送付されない場合には、前記家電と前記所定のユーザとの連携を拒否することを特徴とする
家電連携方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家電連携装置、家電連携システム、および、家電連携方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン(スマホ)から家電を遠隔操作するシステムが、スマート家電として普及している。スマート家電では、スマートフォンと家電との連携情報を事前にサーバに登録しておき、連携情報を有するスマートフォンにだけ家電の遠隔操作を許可する構成が用いられる。これにより、住宅内の家電を身内のスマートフォンから遠隔操作させるとともに、他人のスマートフォンからの遠隔操作を適切に禁止できる。
なお、家電が住宅に備え付けの住宅設備機器である場合、旧入居者が転居して新入居者が居住する場合もある。その場合、旧入居者と住宅設備機器との連携情報をサーバに残したままでは、新入居者が居住する住宅の住宅設備機器を、旧入居者が遠隔操作できてしまう。
【0003】
そこで、特許文献1には、住宅設備機器と連携する入居者の情報として、入居者ごとに使用される無線LANルータの識別情報を含める旨が記載されている。これにより、無線LANルータの識別情報を用いて通信設定を行う時点で、サーバは無線LANルータの識別情報が変更されたことを認識できる。よって、サーバは旧入居者と住宅設備機器との連携情報を無効化することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-182452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
備え付けの住宅設備機器に限らず、冷蔵庫などの1つの家電のユーザは、1人に限定されず、複数人の家族が交代で使用することもある。その場合、同じ家族を構成する複数人の情報をそれぞれ家電と連携させることとなる。一方、家族ではない他人の情報は家電と連携させてはいけない。
さらに、冷蔵庫などの家電は、中古売買などの譲渡によって、ユーザが変更されることもある。その場合、譲渡前のユーザとの連携情報を無効化するように、連携情報を初期化する必要がある。もし初期化が行われないと、例えば譲渡前のユーザに、現時点で所有していない家電を不正操作されたり使用履歴を見られたりする恐れがある。
【0006】
なお、特許文献1の手法では、無線LANルータの識別情報が変更された時点での連携情報の無効化を行う。そのため、無線LANルータの装置故障などにより、同じユーザが複数の無線LANルータを切り替えて使用する場合には、誤って連携情報が無効化されてしまう恐れがある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、実際の家電のユーザに即して、家電との連携情報を構築することを主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の家電連携装置は、以下の特徴を有する。
本発明は、家電とその家電のユーザとの連携情報を管理する家電連携装置であって、
前記家電連携装置が、
所定のユーザが操作する所定の操作端末から前記家電との連携の要求を受け、
前記家電に対して認証コードが未発行である場合には、前記家電と前記所定のユーザとの前記連携情報を記憶部に登録するとともに、発行した前記認証コードを前記所定の操作端末と共有し、
前記家電に対して前記認証コードが発行済である場合には、前記所定の操作端末に対して前記認証コードを要求し、
前記所定の操作端末から前記認証コードが送付される場合には、前記家電と連携済のユーザとの前記連携情報に、前記所定のユーザを追加し、
前記所定の操作端末から前記認証コードが送付されない場合には、前記家電と前記所定のユーザとの連携を拒否することを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、実際の家電のユーザに即して、家電との連携情報を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に関する家電連携システムの構成図である。
図2】本実施形態に関する家電連携システムの各装置のハードウェア構成図である。
図3】本実施形態に関するサーバ内の連携情報として、ユーザのスマホを連携させた状態を示す説明図である。
図4】本実施形態に関するサーバ内の連携情報として、図3の状態からユーザのスマホを連携させた状態を示す説明図である。
図5】本実施形態に関するサーバ内の連携情報として、図4の状態からユーザのスマホを連携解除した状態を示す説明図である。
図6】本実施形態に関するサーバ内の連携情報として、冷蔵庫ごとに恒久的に使用される家電識別情報を用いて、連携および連携解除する一例を示す説明図である。
図7】本実施形態に関するユーザのスマホを連携させる処理を示すシーケンス図である。
図8】本実施形態に関する図7の後に実行される、ユーザのスマホを連携させる処理を示すシーケンス図である。
図9】本実施形態に関する図8の後に実行される、ユーザのスマホを連携させるための初期化処理を示すシーケンス図である。
図10】本実施形態に関するユーザのスマホの画面図である。
図11】本実施形態に関するユーザのスマホを連携させた結果を示す画面の一例である。
図12】本実施形態に関するユーザのスマホが前ユーザの3人目としての連携に失敗したときに、初期化を推奨される画面の一例である。
図13】本実施形態に関するユーザが冷蔵庫を譲渡する前に表示される初期化を促す画面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、家電連携システムの構成図である。
家電連携システムは、サーバ(家電連携装置)11と、無線LANルータ21と、冷蔵庫22と、スマホ23とがネットワークで接続されて構成される。なお、インターネット12は、サーバ11と、携帯電話基地局13と、無線LANルータ21とを接続する。
また、家電を使用するユーザが生活するユーザ宅20には、無線LANルータ21と、冷蔵庫22と、スマホ(操作端末)23とが存在する。ユーザは、スマホ23を持ち歩くので、スマホ23がユーザ宅20の外部に存在することもある。
以下、本実施形態の家電連携システムの説明では、連携する家電を冷蔵庫22とする。一方、冷蔵庫22は家電の一例であり、洗濯機など他の家電を家電連携システムが連携する家電としてもよい。
【0013】
サーバ11は、冷蔵庫22とその冷蔵庫22のユーザとの連携情報を管理する。そして、サーバ11は、連携情報を有するユーザが使用するスマホ23にだけ、冷蔵庫22の遠隔操作を許可したり、冷蔵庫22の使用履歴を閲覧させたりする。
冷蔵庫22は、冷蔵庫ルータ間接続24を介して無線LANルータ21と接続することで、インターネット12を介してサーバ11にアクセスできる。
スマホ23は、スマホルータ間接続26を介して無線LANルータ21と接続することで、インターネット12を介してサーバ11にアクセスできる。また、スマホ23は、携帯電話基地局13を介するLTE(Long Term Evolution)などの広域通信により、インターネット12を介してサーバ11にアクセスできる。
さらに、冷蔵庫22とスマホ23とは、冷蔵庫スマホ間接続25を介して接続することで、冷蔵庫22のユーザとスマホ23とが連携するために必要な情報を交換する。
【0014】
以下、本実施形態の説明で使用する各種のIDやコードを列挙する。
・QR(Quick Response)コード(登録商標)は、冷蔵庫22に添付されており、その冷蔵庫22の機種を一意に特定できる情報が含まれる。QRコードは、スマホ23のカメラにより読み取られる。
・ペアリングコードは、サーバ11が連携情報を登録(自身の記憶部等に登録)したときに、サーバ11と連携情報で連携されているユーザのスマホ23との間で共有される認証コードである。
・使用者識別情報は、サーバ11に登録される連携情報のうちの連携するスマホ23のユーザごとに固有の情報である。なお、スマホ23のユーザは、例えば、スマホ23が使用するプログラムにログインするときには、ユーザごとのユーザIDとパスワードとの組を入力することで、プログラムを利用可能となる。よって、使用者識別情報は、例えば、ログインするときのユーザIDである。これにより、同じユーザIDを複数のスマホ23で併用できる。
・家電識別情報は、サーバ11に登録される連携情報のうちの連携する冷蔵庫22ごとに固有の情報である。
・SSID(Service Set IDentifier)は、無線LAN通信の識別子である。冷蔵庫ルータ間接続24およびスマホルータ間接続26では、無線LANルータ21が伝搬するSSIDを、冷蔵庫22およびスマホ23がそれぞれ取得する。冷蔵庫スマホ間接続25では、冷蔵庫22が伝搬するSSIDをスマホ23が取得する。なお、SSIDは、伝搬する代わりに発信する電波に含めない、ステルスSSIDとしてもよい。
【0015】
図2は、家電連携システムの各装置のハードウェア構成図である。
家電連携システムの各装置は、CPU901と、RAM902と、ROM903と、HDD904と、通信I/F905と、入出力I/F906と、メディアI/F907とを有するコンピュータ900として構成される。
通信I/F905は、外部の通信装置915と接続される。入出力I/F906は、入出力装置916と接続される。メディアI/F907は、記録媒体917からデータを読み書きする。さらに、CPU901は、RAM902に読み込んだプログラム(アプリケーションや、その略のアプリとも呼ばれる)を実行することにより、各処理部を制御する。そして、このプログラムは、通信回線を介して配布したり、CD-ROM等の記録媒体917に記録して配布したりすることも可能である。
【0016】
以下、図3図6を参照して、サーバ11内の連携情報の更新処理を説明する。この説明では、以下の3人のユーザを想定する。
・ユーザUA1は、冷蔵庫22を譲渡する前のユーザであり、冷蔵庫22との間で1人目の連携を行う。
・ユーザUA2は、ユーザUA1とは同じ家族であり、冷蔵庫22を備える住宅に同居する。ユーザUA2は、冷蔵庫22との間で2人目の連携を行う。
・ユーザUB1は、ユーザUA1が冷蔵庫22を譲渡した後に、その冷蔵庫22を取得したユーザである。ここでの譲渡はリサイクルショップでの中古売買とし、ユーザUA1およびユーザUA2と、ユーザUB1とは互いの情報を知らない他人同士とする。
【0017】
以下、ユーザUA1が自身の使用者識別情報「A01」を用いて操作するスマホ23を、「スマホA01」と表記する。
同様に、ユーザUA2が自身の使用者識別情報「A02」を用いて操作するスマホ23を、「スマホA02」と表記する。
さらに、ユーザUB1が自身の使用者識別情報「B01」を用いて操作するスマホ23を、「スマホB01」と表記する。
【0018】
サーバ11は、所定のスマホ23を操作する所定のユーザ(この時点ではユーザUA1またはユーザUA2またはユーザUB1)と冷蔵庫22との連携の要求を受けると、以下のように場合分けして連携処理を行う。
・冷蔵庫22に対してペアリングコードP01が未発行である場合には、所定のユーザ(この時点ではユーザUA1)の使用者識別情報「A01」と冷蔵庫22との連携情報を記憶部に登録するとともに、発行したペアリングコードP01を連携済の(ユーザUA1の)スマホ23と共有する。
・冷蔵庫22に対してペアリングコードP01が発行済である場合には、所定のスマホ23に対して、スマホA01に発行したペアリングコードP01を要求する。この時点では、所定のユーザは、ユーザUA2またはユーザUB1である。
・所定のスマホ23からペアリングコードP01が送付される場合には、連携済のユーザUA1と冷蔵庫22との連携情報に、所定のユーザ(この時点ではユーザUA2)の使用者識別情報「A02」を追加する。
・所定のスマホ23からペアリングコードP01が送付されない場合には、所定のユーザ(この時点ではユーザUB1)と冷蔵庫22との連携を拒否する。このときサーバ11は、冷蔵庫22との連携を拒否した所定のスマホ23に対して、所定のスマホ23が連携しようとした冷蔵庫22との間の既存の連携情報の初期化を促す旨を通知してもよい。
【0019】
図3は、サーバ11内の連携情報として、ユーザUA1を連携させた状態を示す説明図である。
状態101は、冷蔵庫22の工場出荷状態として、冷蔵庫22のMACアドレス(Media Access Control address)(R001)と、家電識別情報(R001-1)とが1:1対応した状態である。なお、家電識別情報は、MACアドレスの末尾に、初期化の回数(今回は「1」回目)を付加した情報が割り当てられる。
【0020】
状態102は、状態101の冷蔵庫22を新規購入したユーザUA1が、1人目の連携情報をサーバ11に登録した状態である。サーバ11は、冷蔵庫22の家電識別情報(R001-1)と、ユーザUA1のスマホ23に割り当てた使用者識別情報(A01)とを対応付けることで、スマホA01から冷蔵庫22を遠隔操作できるようにする。
また、サーバ11は、スマホA01を使用するユーザUA1が家電識別情報(R001-1)に対する1人目の登録であるので、新たにペアリングコードP01も併せてスマホA01に発行する。ペアリングコードP01は、サーバ11とユーザUA1のスマホ23とで共有される。または、スマホA01が新たにペアリングコードP01を発行して、サーバ11に通知してもよい。
ペアリングコードP01は、サーバ11またはスマホA01が生成する他、例えばユーザUA1が指定する文字列等であってもよい。また、ペアリングコードP01は、スマホA01への発行後、初期化や再発行指令があるまで一定のものでもよいし、連携情報への追加要求がされるごとに連携済のスマホA01に通知される一時的に有効なワンタイムコードであってもよい。
【0021】
状態103は、状態102の冷蔵庫22をユーザUA1がしばらく使うことにより、冷蔵庫22からサーバ11に通知された使用履歴L01が、家電識別情報(R001-1)に対応付けて格納される状態である。家電識別情報(R001-1)と連携するスマホA01は、使用履歴L01を閲覧可能である。
使用履歴L01は、例えば、冷蔵庫22内に保存していた食材の写真、冷蔵庫22内に保存していた食材リストの文字情報、冷蔵庫22の扉の開閉状況などのセンサ測定情報などが含まれる。
【0022】
図4は、サーバ11内の連携情報として、図3の状態からユーザUA2を連携させた状態を示す説明図である。
状態111は、図3の状態103からスマホA01と連携済の冷蔵庫22に対して、スマホA02を使用するユーザUA2との新たな連携を登録した状態である。そのため、スマホA02は、スマホA01またはユーザUA1からペアリングコードP01を取得する。
例えば、ユーザUA2がユーザUA1に対して、ペアリングコードP01の送付をスマホA02経由や口頭等で依頼し、これに応じてユーザUA1がペアリングコードP01をユーザUA1に伝えることができる。スマホA02が使用するプログラムには、冷蔵庫22と連携済のスマホA01に対して、ペアリングコードP01の送付やユーザUA2のスマホA02の連携情報への追加を依頼するプッシュ通知等の通知を送付する機能が組み込まれていてもよい。
そして、サーバ11は、スマホA01と共有済みのペアリングコードP01がスマホA02からも送付されることにより、スマホA01とスマホA02とを互いに信頼する関係性として、スマホA02を使用するユーザUA2の使用者識別情報「A02」も連携情報に追加する。これにより、スマホA02からも、家電識別情報(R001-1)の冷蔵庫22を遠隔操作したり使用履歴L01を閲覧したりできる。
【0023】
状態112は、状態111からスマホA01およびスマホA02と連携済の冷蔵庫22に対して、ユーザUB1のスマホB01との新たな連携を拒否した状態である。ユーザUA1とユーザUB1とは他人の関係なので、ユーザUA1のスマホA01からユーザUB1のスマホB01にペアリングコードP01は送付されない。
すなわち、ユーザUB1またはスマホB01は、ユーザUA1,UA2やこれらユーザが使用するスマホA01,A02の情報を知らないため、ペアリングコードP01の送付を依頼できない。なお、スマホB01が使用するプログラムには、冷蔵庫22と連携済のスマホA01,A02に対して、ペアリングコードP01の送付やユーザUA2のスマホA02の連携情報への追加を依頼するプッシュ通知等の通知を送付する機能が組み込まれていてもよい。この場合、プッシュ通知等を受けたユーザUA1,UA2は、他人からの送付依頼であることがわかるため、ペアリングコードP01の送付等を拒否することができる。
そして、サーバ11は、ペアリングコードP01がスマホB01から送付されないことにより、スマホB01の使用者識別情報「B01」を連携情報に追加しない。これにより、家電識別情報(R001-1)の冷蔵庫22を遠隔操作したり使用履歴L01を閲覧したりする処理を、スマホB01には適切に禁止できる。
【0024】
なお、サーバ11は、連携済みのユーザと冷蔵庫22との連携情報を無効化するために、連携情報を初期化するときには、対応付けられている冷蔵庫22の使用履歴L01のうちの冷蔵庫22の修理に有用な修理用データを除いてデータ消去してもよい。修理用データは、例えば、急冷モードなどの各運転モードの動作時間や、扉の開閉回数などの冷蔵庫22の各部品に与える負荷の情報である。これにより、ユーザ間でのプライバシーを適切に保護しつつ、保守員の修理作業時には、消去されずに残っている修理用データを参照して、酷使した部品に絞り込んで交換するなど効率的に修理できる。
【0025】
図5は、サーバ11内の連携情報として、図4の状態からユーザUA1およびユーザUA2を連携解除した状態を示す説明図である。
状態121は、図4の状態112から冷蔵庫22に対して初期化操作が入力されることで、冷蔵庫22からサーバ11に初期化指示が送付された状態である。なお、初期化操作は、例えば、冷蔵庫22に設けられたコントロールパネルの「冷蔵ボタンを10秒押し続ける」など、通常の使用ではまず入力されないような操作を割り当てるとよい。
初期化指示のための具体的なボタンの種類や押下操作の態様は、特に制限されない。スマホ23から初期化指示を可能にしてもよい。初期化が必要でない不当な者が初期化処理を開始できないようにする観点からは、冷蔵庫22への操作を起点に初期化指示を可能とする方が好ましい。
サーバ11は、状態112まで使用していた家電識別情報(R001-1)と、スマホA01およびスマホA02との連携情報はそのまま残すが、冷蔵庫22のMACアドレス(R001)と、家電識別情報(R001-1)との連携を解除する。
これにより、冷蔵庫22の情報(R001)から、スマホA01およびスマホA02が切り離されることで、家電識別情報(R001-1)を介した連携は無効化される。一方、サーバ11は、初期化後に使用する連携情報のための新たな家電識別情報(R001-2)を発行し、冷蔵庫22のMACアドレス(R001)と連携させる。
【0026】
状態122は、状態121から冷蔵庫22を中古購入したユーザUB1が、1人目の連携情報をサーバ11に登録した状態である。サーバ11は、冷蔵庫22の家電識別情報(R001-2)と、ユーザUB1のスマホ23に割り当てた使用者識別情報(B01)とを対応付ける。
これにより、スマホB01から、家電識別情報(R001-2)の冷蔵庫22を遠隔操作したり、初期化後の使用履歴L02を閲覧したりできる。
【0027】
以上、図3図5では、冷蔵庫22ごとに一時的に(初期化ごとに)発行される家電識別情報(R001-1、R001-2、…)の一例を示した。この一例では、サーバ11は、冷蔵庫22ごとに一時的に発行される家電識別情報と、スマホ23ごとの使用者識別情報とを対応付ける連携情報として記憶部に登録する。そして、サーバ11は、連携情報を初期化するときには、家電識別情報を更新することで、連携済のスマホ23のユーザと冷蔵庫22との連携情報を解除する。
【0028】
図6は、サーバ11内の連携情報として、冷蔵庫22ごとに恒久的に使用される家電識別情報を用いて、連携および連携解除する一例を示す説明図である。
この一例では、サーバ11は、冷蔵庫22ごとに恒久的に使用される家電識別情報=MACアドレス(R001)と、スマホ23ごとの使用者識別情報とを対応付ける連携情報として記憶部に登録する。そして、サーバ11は、連携情報を初期化するときには、家電識別情報と連携済のスマホ23ごとの使用者識別情報との対応付けを削除する。
【0029】
状態131は、図4の状態111と同様に、スマホA01のユーザUA1と連携済の冷蔵庫22に対して、スマホA02のユーザUA2との新たな連携を登録した状態である。状態111では、スマホA01およびスマホA02との連携情報には家電識別情報(R001-1)が使用されていた。状態131では、スマホA01およびスマホA02と連携するための家電識別情報には、冷蔵庫22のMACアドレス(R001)が使用されるように置き換わる。その他の情報(ペアリングコードP01、使用履歴L01)の用途は、図4の状態111で説明した通りである。
【0030】
状態132は、状態131から冷蔵庫22に対して初期化操作が入力されることで、冷蔵庫22からサーバ11に初期化指示が送付された状態である。サーバ11は、家電識別情報(R001)はそのまま残すが、その家電識別情報(R001)に連携していた使用者識別情報(A01およびA02)を解除する。
状態133は、状態132から冷蔵庫22を中古購入したユーザUB1が、1人目の連携情報をサーバ11に登録した状態である。サーバ11は、冷蔵庫22の家電識別情報(R001)と、ユーザUB1のスマホ23に割り当てた使用者識別情報(B01)とを対応付ける。これにより、スマホB01から、家電識別情報(R001)の冷蔵庫22を遠隔操作したり、初期化後の使用履歴L02を閲覧したりできる。
【0031】
図7は、ユーザUA1を連携させる処理を示すシーケンス図である。
このシーケンス図の開始前に、スマホ23は、スマホルータ間接続26(図1)により無線LANルータ21を介してインターネット12に接続している。また、スマホ23は、通信事業者が提供するサービスを用いて携帯電話基地局13を介してインターネット12に接続している。
ユーザUA1は、冷蔵庫22をAP(Access Point)モード(S101)に設定する。APモードはペアリングモードとも呼ばれる。これにより、冷蔵庫22は、自身の例えば機種ごとに設定されるSSIDにより冷蔵庫スマホ間接続25(図1)を許可する。
【0032】
ユーザUA1は、スマホ23のカメラから冷蔵庫22の表面に印刷されたQRコードを読み取ることで、冷蔵庫22の機種を選択する(S102)。この例では、QRコードには冷蔵庫22の機種情報が含まれている。または、ユーザUA1は、スマホ23に表示された冷蔵庫22の機種リストから、冷蔵庫22の機種を選択してもよい(S102)。
スマホ23は、S102で選択された冷蔵庫22の機種ごとに設定される冷蔵庫22のSSIDをもとに、冷蔵庫22に接続要求する(S103C)。冷蔵庫22は、S101でAPモードになっているので、S103Cの接続を受け付ける(S103A)。これにより、冷蔵庫スマホ間接続25が確立される。なお、冷蔵庫22のSSIDを他の方法で定める場合、QRコードにはその方法で定められた、冷蔵庫22のSSIDを特定するのに必要な情報を含ませることができる。
【0033】
ここで、無線LANルータ21は、自身のSSIDを伝搬し続けている(S104B)。無線LANルータ21のSSIDは、例えば、以下の2種類であり、どちらのSSIDを用いても、無線LANルータ21との無線接続が可能である。
・低速通信だが普及している2.4GHz接続用の第1SSID。
・高速通信だが対応機種が少ない5GHz接続用の第2SSID。
本実施形態の冷蔵庫22は、2.4GHzにだけ対応しているので、周囲の電波のスキャン結果から第1SSIDを取得する(S104A)。一方、本実施形態のスマホ23は、2.4GHzにも5GHzにも対応しているので、周囲の電波のスキャン結果から第1SSIDおよび第2SSIDを取得する(S104C)。なおスマホ23は、高速通信の第2SSIDを用いて、スマホルータ間接続26を確立しているとする。
【0034】
冷蔵庫22は、S104Aで取得した自身の対応可能な第1SSIDを、冷蔵庫スマホ間接続25を介してスマホ23に送付する(S105A)。スマホ23は、S105Aで冷蔵庫22から送付されたSSIDのリスト(ここでは第1SSIDのみ)から、新たに冷蔵庫ルータ間接続24(図1)を確立するときに使用するSSIDをユーザUA1に選択させる(S105C)。
つまり、冷蔵庫22は、無線LANルータ21との冷蔵庫ルータ間接続24を介してサーバ11と通信することで、連携情報を初期化する要求をサーバ11に送信する。そのため、スマホ23は、冷蔵庫ルータ間接続24を確立するための無線設定情報として、冷蔵庫22が周囲の電波のスキャン結果から得られた冷蔵庫22が通信可能な無線設定情報を、冷蔵庫22に送信する。
【0035】
これにより、S104Cでスマホ23が取得しているものの、冷蔵庫ルータ間接続24には使用できない第2SSIDを、選択肢から適切に除外できる。よって、冷蔵庫22が未対応の5GHz接続用の第2SSIDを用いて、冷蔵庫ルータ間接続24を確立しようとする無駄な手順を事前に除外できる。
なお、冷蔵庫22およびスマホ23にSSIDを取得する処理(S104A、S104C)を実行させるために、各装置のWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)接続がオフの状態であるときには、オンにするようにユーザUA1に促す画面を表示することが望ましい。
【0036】
スマホ23は、S105Cで選択された冷蔵庫ルータ間接続24に使用する第1SSIDと、そのパスワードとの組み合わせ情報を、ルータ情報として冷蔵庫22に通知する(S106C)。冷蔵庫22は、ルータ情報を受信する(S106A)。
冷蔵庫22は、受信したルータ情報を含めた冷蔵庫ルータ間接続24の要求を無線LANルータ21に通知する(S107A)。無線LANルータ21は、冷蔵庫ルータ間接続24の要求を受け付けることで(S107B)、冷蔵庫ルータ間接続24を確立する。
【0037】
冷蔵庫22は、冷蔵庫ルータ間接続24を介して、S103Cで接続要求したスマホ23を自身の連携情報に登録するように、サーバ11に要求する(S108A)。サーバ11は、S108Aの登録を受け付けると(S108D)、図3の状態102で説明したように、まだ、ペアリングコードP01が発行されていないユーザUA1の使用者識別情報「A01」を1人目として登録する(S109D)。
サーバ11は、S109Dの登録結果として、ユーザUA1の使用者識別情報「A01」と、ペアリングコードP01とを含む登録完了の通知をスマホ23(スマホA01)に通知する(S109C)。
サーバ11は、登録完了の通知と併せて、冷蔵庫22の機種に固有のお知らせを通知してもよい。例えば、冷蔵庫22がカメラ搭載の機種である場合、連携情報の登録を以てカメラの画像データのスマホ23からの閲覧などの機能が有効となり、使用をより円滑にすることができる。このため、特に連携情報の追加をきっかけに確認をしておきたい事項の通知をすると好ましい。具体的には、カメラのレンズカバー(キャップ)を除去したり、カメラを使用位置にセッティングしておいたりすることの確認を行う旨の通知をすることができる。
【0038】
図8は、図7の後に実行される、ユーザUA2を連携させる処理を示すシーケンス図である。
図8の開始前に、ユーザUA2のスマホ23についても、図7のS101、S102、S103C、S103Aの処理が行われているものとする。
冷蔵庫22は、冷蔵庫ルータ間接続24を介して、S103Cで接続要求したユーザUA2のスマホ23を自身の連携情報に登録するように、サーバ11に要求する(S108A)。サーバ11は、S108Aの登録を受け付ける(S108D)。
【0039】
ここで、図4の状態111で説明したように、サーバ11は、発行済のペアリングコードP01をユーザUA2のスマホ23に要求する。ユーザUA1とユーザUA2とは同じ家族であり、互いに近くに居るとする。ユーザUA1のスマホ23は、発行済のペアリングコードP01を表示することで(S111C)、ユーザUA2のスマホ23にペアリングコードP01を入力させる(S112C)。サーバ11は、ユーザUA2のスマホ23からペアリングコードP01を受領する(S112D)。
【0040】
サーバ11は、発行済で自身が保存するペアリングコードP01が、S112Dで受領したペアリングコードP01と一致することで、ユーザUA2のスマホ23の認証に成功したとみなす。これにより、サーバ11は、ユーザUA2の使用者識別情報「A02」を2人目として登録する(S113D)。スマホA02には、2人目として連携された旨の登録完了の通知を受け(S113C)、自身の画面に通知を表示する。
【0041】
図9は、図8の後に実行される、ユーザUB1を連携させるための初期化処理を示すシーケンス図である。
図9の開始前に、ユーザUB1のスマホ23についても、図7のS101、S102、S103C、S103Aの処理が行われているものとする。
冷蔵庫22は、冷蔵庫ルータ間接続24を介して、S103Cで接続要求したユーザUB1のスマホ23を自身の連携情報に登録するように、サーバ11に要求する(S108A)。サーバ11は、S108Aの登録を受け付ける(S108D)。
【0042】
ここで、図4の状態112で説明したように、ユーザUB1のスマホ23からはペアリングコードP01は得られない。つまり、図8のS111D→S111C→S112C→S112Dで示したペアリングコードP01を取得するまでの処理が、図9のS121D→S121C→S122C→S122Dで示すようにペアリングコードP01を要求するが取得できない処理に置き換わる。
S122Cでは、例えば、所定時間入力がないこと、入力できない若しくはしないこと、または、進行中のユーザUB1のスマホ23の連携情報への追加処理をキャンセルする旨の入力があったこと、を以て「入力なし」と判定することができる。
サーバ11は、発行済で自身が保存するペアリングコードP01が、ユーザUB1のスマホ23からは得られないことで、ユーザUB1のスマホ23の認証に失敗したとみなす。これにより、サーバ11は、ユーザUB1のスマホ23に連携の登録失敗として通知する(S123D)。ユーザUB1のスマホ23は、現時点で冷蔵庫22に登録済みの連携情報を、初期化することを推奨する(促す)画面を表示する(S123C)。
【0043】
さらに、図5の状態121で説明したように、冷蔵庫22に対してユーザUB1から初期化操作が入力されることで、冷蔵庫22からサーバ11に初期化要求が送付され(S124A)、サーバ11で初期化処理が起動される(S124D)。これにより、図5の状態122で説明したように、冷蔵庫22を譲渡前のスマホA01およびスマホA02は連携解除され、譲渡後のスマホB01が新たに連携登録される。
【0044】
図10は、ユーザUA1およびユーザUA2のスマホ23の画面図である。
画面201は、図7のS109Cにおいて、ユーザUA1を連携させた結果を示す画面の一例である。
画面202は、図8のS111Cにおいて、ユーザUA1のスマホ23からペアリングコードを確認させるための画面の一例である。
画面203は、図7のS112Cにおいて、ユーザUA2を連携させる途中の入力画面の一例である。
【0045】
図11は、図8のS113Cにおいて、ユーザUA2を連携させた結果を示す画面の一例である。
図12は、図9のS123Cにおいて、ユーザUB1のスマホ23が前ユーザの3人目としての連携に失敗したときに、初期化を推奨される画面の一例である。
【0046】
図13は、ユーザUA1が冷蔵庫22を譲渡する前に表示される初期化を促す画面である。
この図13の画面は、連携済のユーザUA1およびユーザUA2それぞれのスマホ23の画面に表示される。
図13では「冷蔵庫は、しばらく電源オフです」の表示内容にあるように、冷蔵庫22を譲渡することが予想される場面(例えば、使用履歴が2日間全くサーバ11に送信されない空白期間)に、スマホ23は初期化を促す画面を表示する。即ち、サーバ11は、家電の使用履歴において所定期間電源オフの場合は、連携済の操作端末に対して初期化を促す画面を表示させる。
一方、冷蔵庫22の新規購入または中古購入により1人目のユーザが連携に成功した画面で(S109C)、スマホ23は将来の譲渡時への注意喚起として初期化を促す画面を表示してもよい。
【0047】
以上説明した本実施形態のサーバ11は、冷蔵庫22を譲渡する前のユーザUA1、UA2と、冷蔵庫22を譲渡した後のユーザUB1とを同時期に冷蔵庫22に連携することを禁止する。そのため、サーバ11は、家族間などでやりとり可能なペアリングコードP01をもとに、連携を要求したスマホ23を認証することとした。これにより、実際の家電のユーザに即して、家電との連携情報を構築することができる。つまり、ユーザUB1は、ユーザUA1、UA2の使用履歴の閲覧が適切に禁止される。また、ユーザUA1、UA2は譲渡後の冷蔵庫22への遠隔操作も適切に禁止される。
【0048】
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、さまざまな変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。
また、前記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
【0049】
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体におくことができる。また、クラウドを活用することもできる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
さらに、各装置を繋ぐ通信手段は、無線LANに限定せず、有線LANやその他の通信手段に変更してもよい。
【符号の説明】
【0050】
11 サーバ(家電連携装置)
12 インターネット
13 携帯電話基地局
20 ユーザ宅
21 無線LANルータ
22 冷蔵庫(家電)
23 スマホ(操作端末)
24 冷蔵庫ルータ間接続(無線接続)
25 冷蔵庫スマホ間接続
26 スマホルータ間接続
P01 ペアリングコード(認証コード)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13